JP2002241561A - フッ素ゴム組成物および成形体 - Google Patents

フッ素ゴム組成物および成形体

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JP2002241561A JP2001043476A JP2001043476A JP2002241561A JP 2002241561 A JP2002241561 A JP 2002241561A JP 2001043476 A JP2001043476 A JP 2001043476A JP 2001043476 A JP2001043476 A JP 2001043476A JP 2002241561 A JP2002241561 A JP 2002241561A
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primary
peroxide
rubber
vulcanized
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Yuji Kitano
祐二 北野
Kazuo Kishino
一夫 岸野
Hideo Kawamoto
英雄 川元
Osamu Saotome
修 五月女
Masaaki Takahashi
正明 高橋
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Canon Inc
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、フッ素ゴムとシリコーンゴムそれ
ぞれの特性である優れた耐油性と低硬度を兼ね備え、か
つ使用時における耐久性の高いゴム成形体を得ることが
できるフッ素ゴム組成物を、安価に提供することを目的
とする。 【解決手段】 パーオキサイド加硫可能な一次加硫済み
のフッ素ゴムと、パーオキサイド加硫可能な未加硫のシ
リコーンゴムとを含有する加硫可能なフッ素ゴム組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素ゴム組成物
に関し、詳しくは資源を再利用することで材料やエネル
ギーをより有効活用するための加硫可能なフッ素ゴム再
利用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素ゴムは、耐熱性および耐油性に優
れた材料であり、過酷な条件下で使用されるO−リン
グ、オイルシール、パッキン及びガスケットなどのシー
ル材などに使用されている。フッ素ゴム製品の製造方法
としては、まず加熱成形を担う一次加硫工程を行い、次
に得られたゴム成形体の加硫の完結および不要物の除去
を目的とした二次加硫工程を経るのが一般的である。し
かし、フッ素ゴムは他のエラストマーに比べて高価であ
り、成形加工時に、一次加硫済みフッ素ゴム廃棄物が大
量に発生することがコスト上問題となっている。一次加
硫済みフッ素ゴム廃棄物の安価な再利用方法を実現する
ことができれば、フッ素ゴム製品の製造において、資源
を再利用することができ、材料やエネルギーをより有効
活用することができる。
【0003】このため、従来よりフッ素ゴムの再利用方
法について検討が行われている。例えば、架橋した加硫
フッ素ゴムをCH3SO3H、ClSO3H、CF3SO3
Hまたは発煙硫酸で処理し、再加硫可能なフッ素ゴムと
して取得するフッ素ゴムの再生方法(特開平09−03
1237)が開示されている。この方法には、架橋した
加硫フッ素ゴム廃棄物から再加硫可能なフッ素ゴムを取
得する工程と、得られた再生フッ素ゴムをバージンフッ
素ゴム組成物(新ゴム組成物)に混合する工程、および
この混合組成物を用いて成形体を製造する工程が含まれ
る。
【0004】また、あらかじめ加硫されたフルオロエラ
ストマーと硬化性フッ素フリーのエラストマーとを含む
硬化性エラストマーブレンド組成物(特表平11−50
0770)が提案されている。その請求の範囲には、
「硬化性フッ素フリーのエラストマーの連続マトリック
ス中に分散された、あらかじめ加硫されたフルオロエラ
ストマー粒子の分散体を含み、前記フッ素フリーのエラ
ストマーが1重量%未満のフッ素を有する硬化性エラス
トマーブレンド組成物であって、フッ素フリーのエラス
トマーが未硬化または主に未硬化である硬化可能な弾性
ブレンド組成物。」と規定されている。そして、加硫さ
れたフルオロエラストマーを非フッ素化エラストマーと
ブレンドすることで優れた物理特性、特に応力歪みと圧
縮永久歪みの特性を有するゴム再利用組成物を得ること
ができると記述されている。
【0005】ところで、フッ素ゴムと同様に耐熱性の優
れた弾性体として、シリコーンゴムが使用されている。
シリコーンゴムは一般的に、フッ素ゴムに比べて耐圧縮
永久歪み性に優れており、かつ低硬度な材料として様々
な用途に利用されている。ただし、耐油性については、
フッ素ゴムにくらべると幾分劣っているという側面もあ
る。
【0006】このため耐熱性に優れ、かつフッ素ゴムの
優れた耐油性と、シリコーンゴムの持つ低硬度を兼ね備
えたゴム成形体が望まれており、このようなゴム成形体
を安価に製造することができれば、様々な分野において
広汎に利用することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フッ
素ゴムとシリコーンゴムそれぞれの特性である優れた耐
油性と低硬度を兼ね備え、かつ使用時における耐久性の
高いゴム成形体を得ることができるフッ素ゴム組成物を
提供することである。
【0008】また本発明の目的は、上述の事項に加え
て、安価に製造することのできるフッ素ゴム組成物を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、パーオキサイ
ド加硫可能な一次加硫済みのフッ素ゴムと、パーオキサ
イド加硫可能な未加硫のシリコーンゴムとを含有する加
硫可能なフッ素ゴム組成物に関する。
【0010】即ち、パーオキサイド加硫可能な一次加硫
済みのフッ素ゴムを、同じくパーオキサイド加硫可能な
未加硫のシリコーンゴムに均等に分散させることで、未
加硫のシリコーンゴム自体の加硫とともに、一次加硫済
みフッ素ゴム相との界面において、多少共架橋されると
考えられ、フッ素ゴムとシリコーンゴムそれぞれの特性
である優れた耐油性と低硬度を兼ね備え、かつ使用時に
おける耐久性の高いゴム成形体の材料となるフッ素ゴム
再利用組成物を提供することができる。
【0011】本発明では、前記一次加硫済みのフッ素ゴ
ムとして、一次加硫成形加工時に廃棄物として発生する
フッ素ゴムを用いることができる。即ち、一次加硫済み
のフッ素ゴムとして、成形加工時に発生するバリや端材
などを用いることで、資源を再利用することができるの
で、ゴム成形体を安価に製造することのできるフッ素ゴ
ム組成物を提供することができる。
【0012】また本発明では、一次加硫済みのフッ素ゴ
ムが粒子状であって、前記未加硫のシリコーンゴム中に
分散されていることが好ましい。この粒子状のフッ素ゴ
ムとしては、例えば、一次加硫成形加工時に発生するバ
リや端材など通常廃棄物となるフッ素ゴムを粉砕して、
得られた粒子を用いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】フッ素ゴムは、一般的には一次加
硫で成形した後、二次加硫を行い加硫を完結させる。本
発明において「一次加硫済みのフッ素ゴム」とは、未加
硫のフッ素ゴムに配合された標準量の架橋剤が、一次加
硫工程によって45〜95重量%消費され、フッ素ゴム
ポリマー中の架橋未反応点が、残存している状態を表わ
す。ここで、標準量の架橋剤とは、通常、二次架橋(二
次加硫)まで行ったときに必要な物性を与える程度で一
般に使用されている量である。具体的には、例えば、過
酸化物(40%品)の場合は、フッ素ゴム100重量部
に対して1〜4重量部、好ましくは2〜3重量部であ
る。尚、架橋助剤(純品)の標準量は、フッ素ゴム10
0重量部に対して2〜5重量部、好ましくは3〜4重量
部である。
【0014】架橋剤として有機過酸化物を用いた場合に
は、架橋剤の消費量は、用いた架橋剤の半減期温度と、
加硫温度および加硫時間などから求めることができる。
【0015】本発明で用いるフッ素ゴムのポリマー種と
しては、例えば、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴ
ム、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレ
ン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフル
オロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元共重合
体、テトラフルオロエチレン−プロピレン系フッ素ゴ
ム、含フッ素ビニルエーテル系フッ素ゴム、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテ
ル)共重合体、含フッ素ホスファゼンゴム等を挙げるこ
とができ、特に限定されるものではないが、ビニリデン
フルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフル
オロエチレン三元共重合体及びビニリデンフルオライド
−ヘキサフルオロプロピレン二元共重合体が好適に用い
られる。
【0016】本発明で用いる「パーオキサイド加硫可能
な一次加硫済みのフッ素ゴム」としては、一次加硫成形
加工時に発生する廃棄物を用いることが安価であり好ま
しいが、必要により、上記のフッ素ゴムを一次加硫して
用いることもできる。
【0017】また、本発明で用いるシリコーンゴムのポ
リマー種としては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチ
ルビニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、
ポリメチルフルオロアルキルシロキサン等を挙げること
ができ、主に直鎖状のものであるが、一部が分岐、三次
元構造を形成していてもよく、また、単独重合体、共重
合体もしくはそれらの混合物であってもよい。
【0018】また、シリコーンゴムポリマーの分子鎖末
端は、例えば、アルコキシ基、トリメチルシリル基、ジ
メチルビニルシリル基、メチルフェニルビニルシリル
基、メチルジフェニルシリル基等で置換されていてもよ
い。なかでもジメチルビニルシリル基が好ましい。
【0019】なお、これらシリコーンゴムポリマーの材
料形態としては、ミラブル型あるいは液状のものを挙げ
ることができ、どちらのシリコーンゴムポリマーも用い
ることができる。
【0020】本発明のフッ素ゴム(再利用)組成物は、
パーオキサイド加硫可能な一次加硫済みのフッ素ゴムを
微細に細分する工程と、得られた一次加硫済みフッ素ゴ
ム粒子を、同じくパーオキサイド加硫可能な未加硫シリ
コーンゴムに配合する工程と、架橋助剤(加硫助剤)お
よび架橋剤(加硫剤)などの配合剤を配合する工程を経
ることで調製することができる。またはこれらの工程
を、初めの工程と、後の二つの工程を同時に行う工程の
計2工程で調製することもできる。なお、パーオキサイ
ド加硫可能な一次加硫済みのフッ素ゴムを微細に細分す
る手段としては、常温あるいは極低温において粉砕機を
用いる手段を挙げることができる。また配合は、一般的
な配合手段、例えばオープンロール、加圧ニーダー、バ
ンバリーミキサー、インターナルミキサーなどの混練機
を用いて行うことができる。
【0021】また、パーオキサイド加硫可能な一次加硫
済みのフッ素ゴムと、同じくパーオキサイド加硫可能な
未加硫のシリコーンゴムの配合割合は、加硫して得られ
るフッ素ゴム再利用成形体の特性上、望ましくは一次加
硫済みのフッ素ゴムを、未加硫シリコーンゴムに対して
重量比で、10/90〜90/10の範囲とすることが
好ましい。一次加硫済みのフッ素ゴムが10重量%未満
であると、耐油性の改善効果が小さく、90重量%を超
えると、低硬度化の効果が小さく、また加工性が悪くな
る傾向が生ずる。
【0022】即ち、10/90〜90/10の配合割合
にすることで、フッ素ゴムとシリコーンゴムそれぞれの
特性である耐油性と硬度を、効果的に併せ持つゴム成形
体を得ることができるフッ素ゴム(再利用)組成物を提
供することができる。
【0023】パーオキサイド加硫可能な一次加硫済みの
フッ素ゴムを粉砕して得られる粒子の形態は、特に限定
されないが、加工上およびフッ素ゴム再利用成形体の特
性上、平均粒子径が1mm以下、より好ましくは500
μm以下であることが望ましい。
【0024】本発明のフッ素ゴム再利用組成物の加硫に
は、架橋剤である有機過酸化物を用いることができ、そ
の際架橋助剤を併用することもできる。
【0025】有機過酸化物は、ジアシルパーオキサイ
ド、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ジアル
キルパーオキサイドの4種類に大別される。
【0026】ジアシルパーオキサイドとしては、ベンゾ
イルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパー
オキサイド、ビス(p−クロロベンゾイル)パーオキサ
イド、ビス(o−メチルベンゾイル)パーオキサイドな
どを例示することができる。
【0027】パーオキシエスエルとしては、t−ブチル
パーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネートなどを例示することが
できる。
【0028】パーオキシケタールとしては、1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)3,35−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シ
クロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)
オクタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)バレレートなどを例示することができる。
【0029】またジアルキルパーオキサイドとしては、
ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α−ビス(t
−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3などを例示することがで
きる。
【0030】これらの有機過酸化物は工業用純品もしく
はシリコーンゴムやシリコーンオイルをバインダーとし
たペースト状のものや、炭酸カルシウムの如き粉末にま
ぶした粉末状のものが用いられている。
【0031】この架橋剤の配合量は、パーオキサイド加
硫可能な一次加硫済みのフッ素ゴムと、同じくパーオキ
サイド加硫可能な未加硫のシリコーンゴム混合物100
重量部に対して、0.1部〜10重量部、好ましくは
0.5〜5重量部である。
【0032】また、架橋助剤としては、エチレン・ジメ
タクリレート、1,3−ブチレン・ジメタクリレート、
1,4−ブチレン・ジメタクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオール・ジメタクリレート、ポリエチレングリコー
ルジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
2,2’−ビス(4−メタクリロイルジエトキシフェニ
ル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジビニルベンゼ
ン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、p−キノ
ンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシ
ム、トリアジンジチオール、トリアリルシアヌレート、
トリアリルイソシアヌレート、ビスマレイミド、ビニル
基含有量の多いシリコーンオイルなど多官能性のビニル
モノマーを挙げることができ、特にトリアリルイソシア
ヌレートが好ましく用いられる。
【0033】この架橋助剤の配合量は、パーオキサイド
加硫可能な一次加硫済みのフッ素ゴムと、同じくパーオ
キサイド加硫可能な未加硫のシリコーンゴム混合物10
0重量部に対して、0〜10重量部、好ましくは0.5
〜5重量部である。
【0034】なお、架橋剤である有機過酸化物と架橋助
剤を、パーオキサイド加硫可能な一次加硫済みフッ素ゴ
ムと、同じくパーオキサイド加硫可能な未加硫のシリコ
ーンゴム混合物に配合する際の混練り温度は、加硫反応
が起こらない温度であることが必要であり、好ましくは
10〜80℃、より好ましくは20〜60℃である。
【0035】また、本発明のフッ素ゴム再利用組成物に
は、さらに好ましい物理特性や加工性のバランスを与え
るために、必要に応じて各種添加剤を配合してもよい。
例えば、補強性配合剤として、湿式シリカ、フュームド
シリカ、石英微粉末、ケイソウ土、カーボンブラック、
フッ化グラファイト、酸化クロム、塩化鉄などを配合し
てもよい。また、老化防止剤として、キノリン類、フォ
スフェート類、フェニレンジアミン類、クレゾール類、
フェノール類、ジチオカルバメート金属塩類を、あるい
は耐熱剤として、酸化セリウム、酸化鉄、ナフテン酸
鉄、水酸化カリウム、ナフテン酸カリウムなどを配合し
てもよい。また、着色剤、難燃剤、紫外線吸収剤、耐油
性向上剤、スコーチ防止剤などを任意に配合してもよ
い。
【0036】このようにして得られる本発明のフッ素ゴ
ム再利用組成物は、ゴム工業に一般に用いられる圧縮成
形、射出成形、トランスファー成形、押し出し成形等に
より成形される。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。
【0038】以下の記述において、部は重量部を示す。
加硫ゴム物理特性については原則としてJIS K63
01に従い、評価を行った。耐熱性は加硫ゴム成形体を
200℃ギヤオーブン中において168時間熱劣化させ
た後の物性値の変化率を測定することにより評価した。
耐油性は、加硫ゴム成形体をJIS潤滑油No.3油中
に150℃、72時間浸せきした後の変化率を測定する
ことにより求めた。
【0039】(実施例1)まず、フッ素ゴムであるダイ
エルG801(ダイキン工業(株)製)100部に対し
て、MTカーボン(CANCARB Ltd.製)を1
0部、トリアリルイソシアヌレート(日本化成(株)
製)を4部、架橋剤であるパーヘキサ25B−40
{2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン 40%品;日本油脂(株)製}を3.7
5部をオープンオールで均一に混合した後、160℃で
10分間、一次加硫(プレス加硫)した。このサンプル
(架橋剤消費量約75%)を機械的に粉砕し、平均粒子
径が500μm以下となるようにふるい分けし、一次加
硫済みのフッ素ゴム粒子を得た。
【0040】このようにして得た一次加硫済みのフッ素
ゴム粒子を50部、シリコーンゴムポリマーであるSH
831U(東レ・ダウ・コーニング株式会社製)を10
0重量部、トリアリルイソシアヌレートを4部、有機過
酸化物であるパーヘキサ25B−40を3.75部オー
プンオールで均一に混合し、フッ素ゴム(再利用)組成
物を調製した。これを170℃で10分、一次加硫(プ
レス加硫)した後、二次加硫(200℃,24時間)を
行い、フッ素ゴム(再利用)成形体を得た。
【0041】(実施例2)実施例1で得られた一次加硫
済みのフッ素ゴム粒子の量を100部にした以外は実施
例1と全く同様に行ってフッ素ゴム(再利用)成形体を
得た。
【0042】(実施例3)500μm以下のフッ素ゴム
を200部にすること以外は実施例1と全く同様に行っ
た。
【0043】(比較例1)シリコーンゴムポリマーであ
るSH831U(東レ・ダウ・コーニング株式会社製)
100重量部に対して、トリアリルイソシアヌレートを
4部、有機過酸化物であるパーヘキサ25B−40を
3.75部配合した組成物の一次加硫(160℃,10
分間)、二次加硫(200℃,24時間)を行い、シリ
コーンゴム成形体を作製した。
【0044】(比較例2)実施例1において作製した一
次加硫済みのフッ素ゴムを、そのまま二次加硫(200
℃,24時間)させ、フッ素ゴム成形体を得た。
【0045】(比較例3)シリコーンゴムポリマーであ
るSH831U(東レ・ダウ・コーニング株式会社製)
100重量部に対して、あらかじめ一次加硫させた後さ
らに二次加硫させたフッ素ゴムを機械的に粉砕し、50
0μm以下にふるい分けした粒子を100部、トリアリ
ルイソシアヌレートを4部、有機過酸化物であるパーヘ
キサ25B−40を3.75部配合した組成物を調製し
た。これを加硫して成形体を得た。
【0046】実施例1〜3および比較例1〜3の二次加
硫物の常態物性、耐熱性、耐油性の評価結果を、配合と
併せて表1に示す。これらのうち、硬度を縦軸に、配合
割合を横軸にとったグラフを図1に示す。また、耐油性
の評価項目の一つである体積変化率を縦軸に、配合割合
を横軸にとったグラフを図2に示す。
【0047】表1および図1と図2より、実施例1〜3
のフッ素ゴム再利用成形体の硬度および耐油性は、それ
ぞれの単一二次加硫物である比較例1と2の間に位置
し、かつ耐熱性に優れた加硫物であることがわかる。ま
た、実施例2と比較例3を比較すると、二次加硫済みよ
りも、一次加硫済みのフッ素ゴムを再利用した加硫物の
方が、常態物性、耐熱性および耐油性に優れていること
がわかる。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フッ素ゴムとシリコーンゴムそれぞれの特性である優れ
た耐油性と低硬度を兼ね備え、かつ使用時における耐久
性の高いゴム成形体を得ることができるフッ素ゴム組成
物を提供することができる。
【0050】また、本発明の1態様によれば、一次加硫
成形加工時に廃棄物として発生するフッ素ゴムを用いる
ことにより、ゴム成形体を安価に製造することのできる
フッ素ゴム組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリコーンゴムに対する一次加硫済みフッ素ゴ
ムの組成比率と硬度変化との関係を表わす特性図であ
る。
【図2】シリコーンゴムに対する一次加硫済みフッ素ゴ
ムの組成比率と耐油性評価項目の一つである体積変化率
との関係を表わす特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川元 英雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 五月女 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高橋 正明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4F301 AA05 AB03 CA10 CA11 CA41 4J002 BD12W BD13W BD14W BD15W BD16W CP03X CP08X CQ01W DA020 DA030 DE050 DE090 DE110 DJ010 DJ030 EA030 EG060 EH070 EJ010 EJ020 EK036 EK046 EK056 EK066 EN070 EP020 ER000 ES010 EU020 EU050 EU180 EV120 EV130 EW040 FD010 FD070 FD146 FD150

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーオキサイド加硫可能な一次加硫済み
    のフッ素ゴムと、パーオキサイド加硫可能な未加硫のシ
    リコーンゴムとを含有する加硫可能なフッ素ゴム組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記一次加硫済みのフッ素ゴムの少なく
    とも一部は、一次加硫成形加工時に廃棄物として発生す
    るフッ素ゴムである請求項1記載のフッ素ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 前記一次加硫済みのフッ素ゴムが粒子状
    であって、前記未加硫のシリコーンゴム中に分散されて
    いる請求項1または2記載のフッ素ゴム組成物。
  4. 【請求項4】 前記一次加硫済みのフッ素ゴムは、添加
    された架橋剤の45〜95重量%が消費された状態のも
    のである請求項1〜3のいずれかに記載のフッ素ゴム組
    成物。
  5. 【請求項5】 前記一次加硫済みのフッ素ゴムと、前記
    未加硫のシリコーンゴムの配合割合が重量比で、10/
    90〜90/10の範囲内である請求項1〜4のいずれ
    かに記載のフッ素ゴム組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの組成物を加硫
    することで得られるフッ素ゴム成形体。
  7. 【請求項7】 一次加硫成型加工時に廃棄物として発生
    するフッ素ゴムを、粒子状に粉砕する工程と、 粉砕された前記フッ素ゴムを未加硫シリコンゴムに配合
    する工程とを含むフッ素ゴム組成物の製造方法。
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