JP2002241096A - フォークリフトのティルト制御装置 - Google Patents

フォークリフトのティルト制御装置

Info

Publication number
JP2002241096A
JP2002241096A JP2001035563A JP2001035563A JP2002241096A JP 2002241096 A JP2002241096 A JP 2002241096A JP 2001035563 A JP2001035563 A JP 2001035563A JP 2001035563 A JP2001035563 A JP 2001035563A JP 2002241096 A JP2002241096 A JP 2002241096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tilt
fork
angle
stop
mast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001035563A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuya Toya
郁也 刀谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Yusoki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Yusoki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Yusoki Co Ltd filed Critical Nippon Yusoki Co Ltd
Priority to JP2001035563A priority Critical patent/JP2002241096A/ja
Publication of JP2002241096A publication Critical patent/JP2002241096A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】新たにセンサを設けることなく、簡単かつ安価
な構成により、荷重に伴うマスト及びフォークのたわみ
量及び制御系の遅れを補正してフォークを所定角度に停
止することができるフォークリフトを提供する。 【解決手段】フォークを水平状態に停止するために、水
平停止指示スイッチ15の操作があると、油圧モータ2
7が最低出力指令値で動作されてティルト動作中におけ
るフォークのティルト角度がティルト角度検出手段21
により検出され、ティルト角度検出手段21の出力信号
がCPU25により微分されてフォークのティルト速度
が導出され、導出されたティルト速度から、フォーク上
の荷重に伴うマスト及びフォークのたわみ量、並びに制
御遅れを考慮したフォークの停止予測角度が演算され、
演算された停止予測角度でフォークが停止するように、
CPU25により油圧モータ27が制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ティルトレバー
の操作により、制御手段からの出力指令値に基づき動作
する油圧モータの駆動によってティルトシリンダを作動
させ、マストと共にフォークを傾動させると共に、所定
の停止指示により、検出手段により検出される傾動中の
フォークのティルト角度が予め設定された目標角度にな
るように、フォークを停止させるフォークリフトのティ
ルト制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フォークリフトでは、車体の前部
にマストが取り付けられ、運転席に設けられた油圧レバ
ーの操作により、油圧モータが駆動されてリフトシリン
ダが作動してマストが伸縮し、リフトブラケットを介し
てマストに取り付けられた一対のL字状のフォークが、
このマストの伸縮によって昇降するようになっている。
【0003】更に、運転席に設けられたティルトレバー
の操作により、油圧モータが駆動されてティルトシリン
ダが作動し、マストが傾動(ティルト)してマストと共
にフォークが傾動(ティルト)する。このとき、ティル
トレバーの前傾側、後傾側への操作に応じて、マスト及
びフォークが前後にそれぞれ所定の角度ずつティルトす
る。
【0004】また、ティルトレバーに設けられた水平停
止指示スイッチを、ティルトレバーの前傾側への操作時
にオン操作すると、フォークのティルト角度の検出用に
設けられたポテンショメータ等から成るティルト角度検
出手段により、ティルトレバーの前傾中におけるティル
ト角度が検出され、検出されたフォークのティルト角度
が水平状態に相当する値になるまで、油圧モータが制御
されてフォークが水平状態で停止されるようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の場合、
上記した水平停止指示スイッチの操作に伴うフォークの
水平停止制御は、フォーク上に荷物がない無負荷の状態
において、ティルト角度検出手段により検出されるティ
ルト角度が水平になるように設定されており、実際にフ
ォーク上に荷物が載置されている負荷状態ではマスト及
びフォークにたわみが生じるため、無負荷状態と負荷状
態とでは、ティルト角度検出手段の検出結果から同じよ
うにティルト角度が水平であると判断される場合であっ
ても、負荷状態ではフォーク上の荷重によるマスト及び
フォークにたわみが原因で、フォークが水平状態では停
止せず、安定した荷取りを行うことができないという問
題があった。
【0006】そこで、マスト及びフォークのたわみ量は
荷重の大きさによって異なるため、例えばたわみ量を検
出するセンサを設け、このたわみ量検出センサの出力に
応じて油圧モータの制御量を補正することも考えられる
が、別途このようなたわみ量検出センサを設けることは
コストの上昇を招くという新たな問題を生じ、更には荷
重に伴う制御系の遅れもあるため、たわみ量検出センサ
だけでは十分に対応できない点もある。
【0007】本発明は、新たにセンサを設けることな
く、簡単かつ安価な構成により、荷重に伴うマスト及び
フォークのたわみ量及び制御系の遅れを補正してフォー
クを所定角度に停止できるフォークリフトを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明にかかるフォークリフトのティルト制御
装置は、車体に立設されたマストと、該マストに沿って
昇降されるフォークと、前記フォークをティルト制御す
る制御手段と、前記フォークの目標ティルト角度を設定
する設定手段とを備えたフォークリフトのティルト制御
装置において、ティルト中の前記フォークのティルト角
度を検出する検出手段と、該検出手段の出力に基づいて
前記フォークのティルト速度を求める演算手段とを設
け、 前記制御手段は、前記演算手段により求められた
フォークのティルト速度に基づき、前記フォークを前記
設定手段により設定された目標ティルト角度で停止する
ように制御を行うことを特徴としている。
【0009】このような構成によれば、フォークのティ
ルト角度を検出する検出手段の出力に基づいてフォーク
のティルト速度が求められ、求められたティルト速度に
基づいて、フォークを設定手段により設定された目標テ
ィルト角度で停止される。そのため、従来のようにたわ
み量検出センサを別途設ける必要がなく、フォーク上に
荷物がある負荷状態であっても、簡単かつ安価な構成に
より、荷重に伴うマスト及びフォークのたわみ量を補正
してフォークを目標角度に精度よく停止させることがで
きる。
【0010】また、本発明にかかるフォークリフトのテ
ィルト制御装置は、車体に立設されたマストと、該マス
トに沿って昇降されるフォークとを備え、検出手段によ
り検出される傾動中の前記フォークのティルト角度が予
め設定された目標角度になるように、前記フォークを停
止させるフォークリフトのティルト制御装置において、
前記検出手段の出力信号に基づいて前記フォークのティ
ルト速度を導出する導出手段と、該導出手段により導出
されたティルト速度に基づき、前記フォークが前記目標
角度で停止するために、少なくとも荷役中の荷重に伴う
前記マスト及び前記フォークのたわみ量を加味した停止
予測角度を演算する演算手段と、該演算手段により演算
される停止予測角度で停止すべく前記フォークを制御す
る制御手段と、を備えていることを特徴としている。
【0011】このような構成によれば、フォークのティ
ルト角度を検出する検出手段の出力信号に基づいてフォ
ークのティルト速度が導出され、導出されたティルト速
度から、フォーク上の荷重に伴うマスト及びフォークの
たわみ量を加味したフォークの停止予測角度が演算さ
れ、演算された停止予測角度でフォークが停止される。
【0012】そのため、従来のようにたわみ量検出セン
サを別途設ける必要がなく、フォーク上に荷物がある負
荷状態であっても、簡単かつ安価な構成により、荷重に
伴うマスト及びフォークのたわみ量を補正してフォーク
を目標角度に精度よく停止させることができる。
【0013】また、本発明にかかるフォークリフトのテ
ィルト制御装置は、前記制御手段が、前記検出手段によ
り検出される現在の前記ティルト角度と、前記目標角度
との差を算出し、この差が前記停止予測角度になった時
点で前記フォークを停止させることを特徴としている。
【0014】このような構成によれば、荷重に伴うマス
ト及びフォークにたわみがあっても、フォークを目標角
度に精度よく停止させることができる。
【0015】また、本発明にかかるフォークリフトのテ
ィルト制御装置は、前記検出手段が、ポテンショメータ
から成ることを特徴としている。このような構成によれ
ば、安価なポテンショメータにより、フォークのティル
ト角度を検出することができる。
【0016】また、本発明にかかるフォークリフトのテ
ィルト制御装置では、前記制御手段は、前記検出手段に
より検出される現在の前記ティルト角度と前記目標角度
との差の2乗に比例してティルト制御することを特徴と
している。
【0017】このような構成によれば、現在のフォーク
のティルト角度と目標角度との差が大きい間は、モータ
出力指令値が大きくなり、現在のフォークのティルト角
度と目標角度との差が小さくなると、モータ出力指令値
も小さくなるため、常に一定のモータ出力指令値で油圧
モータを制御して所定の目標角度にフォークを停止制御
する場合に比べて、制御に要する時間を大幅に短縮する
ことができる。
【0018】また、本発明にかかるフォークリフトのテ
ィルト制御装置は、前記目標角度が、前記フォークを水
平にした状態での角度に設定されていることを特徴とし
ている。このような構成によれば、停止指示に基づき、
常にフォークを水平状態で停止させることができ、安定
した荷取りを実現することができる。
【0019】また、本発明にかかるフォークリフトのテ
ィルト制御装置は、前記目標角度が、可変手段により可
変設定されることを特徴としている。このような構成に
よれば、可変手段により設定した所望角度でフォークを
停止させることができ、様々な状況下での荷取りを容易
に行うことができる。
【0020】また、本発明にかかるフォークリフトのテ
ィルト制御装置は、前記演算手段が、制御遅れも加味し
て前記停止予測角度を演算することを特徴としている。
このような構成によれば、フォークを目標角度に停止さ
せる際に、よりいっそう精度の高い停止制御を行うこと
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明をカウンタバランス型フ
ォークリフトに適用した場合における一実施形態につい
て図1ないし図5を参照して説明する。但し、図1はカ
ウンタバランス型フォークリフトの側面図、図2は制御
装置のブロック図、図3は油圧系の概略構成図、図4及
び図5は動作説明用フローチャートである。
【0022】本実施形態におけるカウンタバランス型フ
ォークリフトは、例えば図1に示すように構成されてい
る。即ち、車体1の運転席2に設けられたシート3の下
方にはバッテリ(図示せず)が搭載、収容され、このバ
ッテリにより走行モータや油圧モータ(いずれのモータ
も図示せず)に給電され、アクセルペダル4の踏み込み
に応じ、制御装置(図示せず)からの出力指令値に基づ
いて走行モータが駆動され、ディレクショナルレバーの
操作により設定された前方向または後方向に車体1が走
行する。尚、5はハンドル、6はブレーキペダルであ
る。
【0023】更に、図1に示すように、車体1の前部に
マスト8が伸縮自在に取り付けられ、このマスト8にリ
フトブラケット9を介して一対のL字状のフォーク10
が取り付けられている。そして、運転席2に設けられた
油圧レバー12の操作により、制御装置からの出力指令
値に基づいて油圧モータが駆動され、リフトシリンダ
(図示せず)が作動してマスト8が伸縮し、マスト8の
伸縮によってフォーク10が昇降する。
【0024】また、ティルトレバー13の操作により、
油圧モータが駆動されてティルトシリンダ14が作動
し、マスト8がティルト(傾動)してフォーク10がマ
スト8と共にティルトする。このとき、ティルトレバー
13の前傾側、後傾側への操作に応じてマスト8が、例
えば前側へ最大7゜、後側へ最大15゜など、前後にそ
れぞれ所定の角度ずつティルトする。
【0025】ところで、ティルトレバー13には水平停
止指示スイッチ15が設けられ、ティルトレバー13を
前傾側または後傾側への操作しながらこの水平停止指示
スイッチ15を操作すると、フォーク10のティルト角
度の検出用に設けられたポテンショメータから成るティ
ルト角度検出手段により、ティルトレバー13の前傾時
または後傾側におけるティルト角度θtが検出され、検
出されたフォーク10のティルト角度θtに基づき、傾
動中のフォーク10のティルト角度θtが予め設定され
た目標角度θa(ここでは、水平であるため0゜)にな
るように、以下において詳述する制御装置により、油圧
モータが制御されてフォーク10が水平状態に停止され
るようになっている。
【0026】次に、制御装置の構成について図2を参照
して説明する。図2に示すように、ポテンショメータか
ら成るティルト角度検出手段21からの検出信号は、ア
ナログ/デジタル変換手段(以下、A/Dと称する)2
2によりデジタル信号に変換されて後述するCPUに取
り込まれる。
【0027】また、図2に示すように、ティルトレバー
13の操作に応じてオン、オフするするティルトレバー
スイッチ23の状態がパラレル入力部(以下、PIと称
する)24を介して後に詳述するCPU25に入力さ
れ、このティルトレバー13が前側、後側のいずれに操
作されているかの判断がCPU25により行われる。更
に、水平停止指示スイッチ15の操作状態に応じた信号
がPI24を介してCPU25に入力され、この水平停
止指示スイッチ15の操作状況がCPU25により判断
され、CPU25の制御信号がパラレル出力部(以下、
POと称する)26を介して油圧モータ27及び電磁バ
ルブ28に出力され、これら油圧モータ27及び電磁バ
ルブ28が制御される。
【0028】ところで、CPU25は、油圧モータ27
が予め定められた最低出力指令値で動作している状態に
おけるティルト角度検出手段21の出力信号を微分して
フォーク10のティルト角速度を導出し、水平停止指示
スイッチ15の操作による停止指示があると判断したと
きに、導出したティルト角速度に基づき、フォーク10
が目標角度θa(=0゜)で停止するために、荷役中の
荷重に伴うマスト8及びフォーク10のたわみ量、並び
に、制御遅れを加味した停止予測角度θpを演算し、停
止指示に基づきフォーク10を演算した停止予測角度θ
pで停止すべく、PO26を介して油圧モータ27の出
力を制御すると共に、電磁バルブ28のオン、オフを制
御する。その際、CPU25は、ティルト角度検出手段
21により検出される現在のティルト角度θtと目標角
度θaとの差の2乗に比例した値と、最低出力指令値と
の和により、油圧モータ27の出力指令値を求め、求め
た出力指令値を油圧モータ27に出力してこれを制御す
る。
【0029】このような、CPU25によるティルト角
速度の導出処理が導出手段に相当し、CPU25による
停止予測角度θpの演算処理が演算手段に相当し、CP
U25による油圧モータ27や電磁バルブ28の制御処
理が制御手段に相当する。
【0030】更に、図2に示すように、上記したティル
ト角速度や導出データや停止予測角度θp等の演算デー
タが、RAM31に一時的に記憶保持され、ROM32
に予め格納されている所定の制御プログラムに従い、C
PU25により、油圧モータ27への出力指令値や電磁
バルブ28のオン、オフ指令の出力制御が行われる。
【0031】ところで、油圧系の構成は、図3に示すよ
うになっており、油圧モータ27が作動し、オイルタン
ク35からのオイルがマニュアルバルブ36を介してテ
ィルトシリンダ14に供給され、フォーク10のティル
ト角度θtの制御が行われる。その際、ティルトシリン
ダ14を前傾側に制御する油圧経路中に配設された電磁
バルブ28が、CPU25によりオン、オフ制御され、
ティルト角度θtが高精度に制御される。
【0032】次に、動作について図4及び図5のフロー
チャートを参照して説明する。
【0033】図4に示すように、初期設定として油圧モ
ータ27の出力、及び電磁バルブ28が共にオフされ
(S1)、ティルト角度検出手段21の出力信号がA/
D22を介してCPU25に取り込まれ(S2)、CP
U25により、取り込んだティルト角度検出手段21の
出力信号が微分されてティルト角速度が導出され(S
3)、ティルトレバースイッチ23の状態がPI24を
介してCPU25に取り込まれる(S4)。
【0034】そして、ティルトレバースイッチ23がオ
ンかオフかの判定がなされ(S5)、ティルトレバース
イッチ23がオフであれば、ティルトの自動停止を示す
例えばCPU25の内蔵レジスタにセットされたティル
ト停止フラグがクリアされ(S6)、油圧モータ27の
出力指令値が“0”に設定され(S7)、電磁バルブ2
8がオフされ(S8)、設定された出力指令値で油圧モ
ータ27が駆動された後(S9)、上記したステップS
2に戻る。
【0035】一方、上記したステップS5の判定の結
果、ティルトレバースイッチ23がオンであれば、ティ
ルト停止フラグがセットされているか否かの判定がなさ
れ(S10)、この判定結果がYESであれば上記した
ステップS7に移行し、判定結果がNOであれば電磁バ
ルブ28がオンされ(S11)、次のステップS12に
移行する。
【0036】続いて、図5に示すように、ステップS1
2において水平停止指示スイッチ15の操作状況がPI
24を介してCPU25により取り込まれ(S12)、
水平停止指示スイッチ15がオンかオフかの判定がなさ
れ(S13)、水平停止指示スイッチ15がオフであれ
ば、油圧モータ27の出力指令値がティルト時の所定の
固定出力値(実際には最大出力指令値に相当する)に設
定され(S14)、その後上記したステップS9に移行
する。
【0037】また、上記したステップS13の判定の結
果、水平停止指示スイッチ15がオンであれば、ティル
ト角度検出手段21により検出される現在のフォーク1
0のティルト角度θtと、停止すべき目標角度θa(=
0゜)θaとの差(=θt−θa=θt)が、目標値ま
での移動すべき角度θmとして演算され(S15)、こ
の差θmの2乗に、予め実験的に求められた定数g1が
乗算され、この乗算結果(=θm×g1)に油圧モ
ータ27の最低出力指令値が加算されて油圧モータ27
の出力指令値が算出される(S16)。
【0038】更に、ステップS3で導出されたティルト
角速度に、マスト8及びフォーク10のたわみ量を考慮
した定数g2が乗算され、この乗算結果から、各スイッ
チの動作遅れやバルブの遅れといった制御遅れを考慮し
た補正値が引き算されて停止予測角度θpが演算される
(S17)。このとき、各種の荷重と、マスト8及びフ
ォーク10のたわみ量との関係を実験的に求め、これら
の関係から定数g2を予め定めておくとよい。また、各
スイッチの動作遅れやバルブの遅れといった制御遅れや
上記した補正値、油圧モータ27のティルト時の固定出
力値及び最低出力指令値等も実験的に求めておくのが好
ましい。
【0039】そして、ステップS15で求めた目標値ま
での移動角度θmが、ステップS16で求めた停止予測
角度θp以下になったか否かの判定がなされ(S1
8)、この判定結果がNO、つまり目標値までの移動角
度θmが停止予測角度θpよりも大きい(θm>θp)
場合には、上記したステップS9に移行し、判定結果が
YES、つまり目標値までの移動角度θmが停止予測角
度θp以下(θm≦θp)の場合には、ティルトの自動
停止を示すティルトフラグがセットされ(S19)、そ
の後上記したステップS9に移行する。
【0040】このように、フォーク10を水平状態に停
止するために、ティルトレバー13に設けられた水平停
止指示スイッチ15の操作があると、油圧モータ27が
最低出力指令値で動作されてティルト(前傾)動作中に
おけるフォーク10のティルト角度θtがティルト角度
検出手段21により検出され、ティルト角度検出手段2
1の出力信号がCPU25により微分されてフォーク1
0のティルト角速度が導出され、導出されたティルト角
速度から、フォーク10上の荷重に伴うマスト8及びフ
ォーク10のたわみ量、並びに、制御遅れを考慮したフ
ォーク10の停止予測角度θpが演算され、演算された
停止予測角度θpでフォーク10が停止するように、C
PU25により油圧モータ27が制御される。
【0041】従って、上記した実施形態によれば、従来
のようにたわみ量検出センサを別途設ける必要がなく、
フォーク10上に荷物がある負荷状態であっても、簡単
かつ安価な構成により、荷重に伴うマスト8及びフォー
ク10のたわみ量並びに制御遅れを補正してフォーク1
0を目標角度に精度よく停止させることができ、常に安
定した荷取りを行うことができる。
【0042】また、ティルト角度検出手段21により検
出される現在のティルト角度θtと目標角度θaとの差
(目標値までの移動角度θm)の2乗に定数g1を乗算
した値と、最低出力指令値との和により油圧モータ27
の出力指令値が求められ、求められた出力指令値で、油
圧モータ27が制御されるため、この差θmが大きいと
油圧モータ27の出力指令値は大きく、差θmが小さく
なると出力指令値も小さくなり、その結果、常に一定の
モータ出力指令値で油圧モータ27を制御して所定の目
標角度にフォーク10を停止制御する場合に比べて、制
御に要する時間を大幅に短縮することができ、迅速な水
平停止制御を実現することができる。
【0043】なお、上記した実施形態では、ティルト角
度検出手段21としてポテンショメータを使用した場合
について説明したが、特にポテンショメータに限定され
るものではなく、要するにその出力の微分値からティル
ト角速度或いはティルト速度を導出できる手段であれば
いずれであってもよい。
【0044】更に、上記した実施形態では、フォーク1
0上の荷重に伴うマスト8及びフォーク10のたわみ
量、並びに制御遅れを考慮したフォーク10の停止予測
角度θpを演算により求めるようにしているが、少なく
ともマスト8及びフォーク10のたわみ量を考慮すれば
よい。
【0045】また、上記した実施形態では、水平停止指
示スイッチ15の操作により、目標角度θaを“0゜”
としてフォーク10を水平状態で停止するようにした場
合について説明しているが、この目標角度は可変手段に
よって可変設定できるようにしておき、水平停止指示ス
イッチ15に代わる停止指示手段の操作により、可変手
段によって設定された目標角度に対する停止予測角度を
算出してフォーク10のティルト制御を行うようにして
もよく、この場合も上記した図4、図5のフローチャー
トに示す手順により実現することができる。こうする
と、様々な状況下での荷取りを容易に行うことができ
る。
【0046】更に、上記した実施形態では、油圧モータ
27の出力指令値を、ティルト角度検出手段21により
検出される現在のティルト角度θtと目標角度θaとの
差(=θm)の2乗に比例した値(=θm×g1)
と、最低出力指令値との和により求めるようにした場合
について説明しているが、油圧モータ27の出力指令値
は、必ずしも上記した差の2乗に比例した値でなくても
よく、現在のティルト角度θtと目標角度θaとの差に
比例した値であっても構わない。
【0047】また、上記した実施形態では、マニュアル
バルブ36と電磁バルブ28を使用した場合について説
明したが、これらに代えて電磁比例弁を使用しても、上
記した実施形態と同等の効果を得ることができ、このと
きマニュアルバルブ36及び電磁バルブ28を使用する
場合に比べて、レイアウトの自由度が大きくなるという
利点がある。
【0048】更に、上記した実施形態では、本発明をカ
ウンタバランス型フォークリフトに提供した場合につい
て説明したが、本発明が適用できる上記したカウンタバ
ランス型以外にも、リーチ型フォークリフトを始め、テ
ィルト機能を有する他の型式のフォークリフトに適用で
きるのはいうまでもなく、この場合も上記した実施形態
と同等の効果を得ることができる。
【0049】また、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。
【0050】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、フォークのティルト角度を検出する検出手段の
出力に基づいてフォークのティルト速度が求められ、求
められたティルト速度に基づいて、フォークを設定手段
により設定された目標ティルト角度で停止される。その
ため、従来のようにたわみ量検出センサを別途設ける必
要がなく、フォーク上に荷物がある負荷状態であって
も、簡単かつ安価な構成により、荷重に伴うマスト及び
フォークのたわみ量を補正してフォークを目標角度に精
度よく停止させることが可能になる。
【0051】また、請求項2に記載の発明によれば、フ
ォークのティルト角度を検出する検出手段の出力信号に
基づいてフォークのティルト速度が導出され、導出され
たティルト速度から、フォーク上の荷重に伴うマスト及
びフォークのたわみ量を加味したフォークの停止予測角
度が演算され、演算された停止予測角度でフォークが停
止されるため、従来のようにたわみ量検出センサを別途
設ける必要がなく、フォーク上に荷物がある負荷状態で
あっても、簡単かつ安価な構成により、荷重に伴うマス
ト及びフォークのたわみ量を補正してフォークを目標角
度に精度よく停止させることが可能になり、より安定し
た荷取りが可能なフォークリフトを提供することができ
る。
【0052】また、請求項3に記載の発明によれば、荷
重に伴うマスト及びフォークにたわみがあっても、フォ
ークを目標角度に精度よく停止させることが可能にな
る。
【0053】また、請求項4に記載の発明によれば、安
価なポテンショメータにより、フォークのティルト角度
を検出することが可能になる。
【0054】また、請求項5に記載の発明によれば、現
在のフォークのティルト角度と目標角度との差が大きい
間は、モータ出力指令値が大きくなり、現在のフォーク
のティルト角度と目標角度との差が小さくなると、モー
タ出力指令値も小さくなるため、常に一定のモータ出力
指令値で油圧モータを制御して所定の目標角度にフォー
クを停止制御する場合に比べて、制御に要する時間を大
幅に短縮することが可能になる。
【0055】また、請求項6に記載の発明によれば、停
止指示に基づき、常にフォークを水平状態で停止させる
ことができ、安定した荷取りを実現することが可能にな
る。
【0056】また、請求項7に記載の発明によれば、可
変手段により設定した所望角度でフォークを停止させる
ことができ、様々な状況下での荷取りを容易に行うこと
が可能になる。
【0057】また、請求項8に記載の発明によれば、フ
ォークを目標角度に停止させる際に、よりいっそう精度
の高い停止制御を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態におけるカウンタバラン
ス型フォークリフトの側面図である。
【図2】この発明の一実施形態における一部のブロック
図である。
【図3】この発明の一実施形態における油圧系の構成を
示す図である。
【図4】この発明の一実施形態の動作説明用フローチャ
ートである。
【図5】この発明の一実施形態の動作説明用フローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 車体 8 マスト 10 フォーク 13 ティルトレバー 14 ティルトシリンダ 15 水平停止指示スイッチ 21 ティルト角度検出手段 25 CPU(導出手段、演算手段、制御手段) 27 油圧モータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に立設されたマストと、該マストに
    沿って昇降されるフォークと、前記フォークをティルト
    制御する制御手段と、前記フォークの目標ティルト角度
    を設定する設定手段とを備えたフォークリフトのティル
    ト制御装置において、 ティルト中の前記フォークのティルト角度を検出する検
    出手段と、該検出手段の出力に基づいて前記フォークの
    ティルト速度を求める演算手段とを設け、 前記制御手段は、前記演算手段により求められたフォー
    クのティルト速度に基づき、前記フォークを前記設定手
    段により設定された目標ティルト角度で停止するように
    制御を行うことを特徴とするフォークリフトのティルト
    制御装置。
  2. 【請求項2】 車体に立設されたマストと、該マストに
    沿って昇降されるフォークとを備え、検出手段により検
    出される傾動中の前記フォークのティルト角度が予め設
    定された目標角度になるように、前記フォークを停止さ
    せるフォークリフトのティルト制御装置において、 前記検出手段の出力信号に基づいて前記フォークのティ
    ルト速度を導出する導出手段と、 該導出手段により導出されたティルト速度に基づき、前
    記フォークが前記目標角度で停止するために、少なくと
    も荷役中の荷重に伴う前記マスト及び前記フォークのた
    わみ量を加味した停止予測角度を演算する演算手段と、 該演算手段により演算される停止予測角度で停止すべく
    前記フォークを制御する制御手段と、 を備えていることを特徴とするフォークリフトのティル
    ト制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が、前記検出手段により検
    出される現在の前記ティルト角度と、前記目標角度との
    差を算出し、この差が前記停止予測角度になった時点で
    前記フォークを停止させることを特徴とする請求項2に
    記載のフォークリフトのティルト制御装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段が、ポテンショメータから
    成ることを特徴とする請求項2または3に記載のフォー
    クリフトのティルト制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記検出手段により検
    出される現在の前記ティルト角度と前記目標角度との差
    の2乗に比例してティルト制御することを特徴とする請
    求項2ないし4のいずれかに記載のフォークリフトのテ
    ィルト制御装置。
  6. 【請求項6】 前記目標角度が、前記フォークを水平に
    した状態での角度に設定されていることを特徴とする請
    求項2ないし5のいずれかに記載のフォークリフトのテ
    ィルト制御装置。
  7. 【請求項7】 前記目標角度が、可変手段により可変設
    定されることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか
    に記載のフォークリフトのティルト制御装置。
  8. 【請求項8】 前記演算手段が、制御遅れも加味して前
    記停止予測角度を演算することを特徴とする請求項2な
    いし7のいずれかに記載のフォークリフトのティルト制
    御装置。
JP2001035563A 2001-02-13 2001-02-13 フォークリフトのティルト制御装置 Pending JP2002241096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001035563A JP2002241096A (ja) 2001-02-13 2001-02-13 フォークリフトのティルト制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001035563A JP2002241096A (ja) 2001-02-13 2001-02-13 フォークリフトのティルト制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002241096A true JP2002241096A (ja) 2002-08-28

Family

ID=18898990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001035563A Pending JP2002241096A (ja) 2001-02-13 2001-02-13 フォークリフトのティルト制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002241096A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107161916A (zh) * 2017-02-13 2017-09-15 林德(中国)叉车有限公司 一种前移式叉车的自动调平装置和方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107161916A (zh) * 2017-02-13 2017-09-15 林德(中国)叉车有限公司 一种前移式叉车的自动调平装置和方法
CN107161916B (zh) * 2017-02-13 2022-12-06 林德(中国)叉车有限公司 一种前移式叉车的自动调平装置和方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1431162B2 (en) Steering apparatus for electric industrial vehicle
US9828225B2 (en) Apparatus for controlling load handling device
US11400975B2 (en) High speed straight ahead tiller desensitization
JP5262296B2 (ja) 産業車両の走行制御装置
JP2002241096A (ja) フォークリフトのティルト制御装置
KR20150114842A (ko) 지게차의 포크 수평유지시스템 및 그 제어방법
JP6575417B2 (ja) 車両用走行モータの制御装置
JPH0638875Y2 (ja) 無人フォークリフトのフォーク制御装置
JP2018127307A (ja) 産業車両
JP2012076651A (ja) 車両用操舵装置
JP3777571B2 (ja) 荷役車両の走行制御装置及び制御方法
JP7439724B2 (ja) 無人産業車両
JP2000159499A (ja) フォークリフトトラックのチルト制御装置
JPH08133700A (ja) フォークリフトトラックの荷役制御装置
JP2002362895A (ja) フォークリフトの油圧制御装置
JP2002370900A (ja) フォークリフトのリフト制御装置
JP2002356300A (ja) フォークリフトのリフト制御装置
JPH10120398A (ja) プッシュプル付きフォークリフトトラックの荷役制御装置
JPH09156895A (ja) フォークリフトトラックのチルト自動水平停止装置
JP2021001060A (ja) 産業車両
JP3874339B2 (ja) 電気式パワーステアリング装置
JP2002347640A (ja) 荷役車両における電動式パワーステアリング装置
JPH0725598A (ja) バッテリ式産業車両の荷役制御装置
JP2004001938A (ja) フォークリフト
JP2003073097A (ja) 駆動方向判別装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051005