JP2002239760A - レーザ加工機の加工条件決定方法およびその装置 - Google Patents

レーザ加工機の加工条件決定方法およびその装置

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JP2002239760A
JP2002239760A JP2001035748A JP2001035748A JP2002239760A JP 2002239760 A JP2002239760 A JP 2002239760A JP 2001035748 A JP2001035748 A JP 2001035748A JP 2001035748 A JP2001035748 A JP 2001035748A JP 2002239760 A JP2002239760 A JP 2002239760A
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laser
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Kiyoshi Imai
潔 今井
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Amada Co Ltd
Amada Engineering Center Co Ltd
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Amada Co Ltd
Amada Engineering Center Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工担当者の経験や能力に左右されず、「面
あらさ」、「ドロス付着量」、「加工速度」等の品質特
性を相互に矛盾なく最良にでき、光エネルギの変換効率
を尺度とする評価特性を実現する。 【解決手段】 加工速度を含まない所望の加工条件を仮
に設定し、この設定した加工条件下で加工速度を段階的
に変更してその都度加工を行い、各段階の加工速度での
ワークの加工状態に基づき、加工可能な加工速度の範囲
を求める。設定する加工条件を変えて、加工の実行およ
びを記加工可能な加工速度の範囲を求めることを所要回
数繰り返す。そして、加工可能な加工速度の範囲が最も
大きくなる加工条件を最適の加工条件として決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種のレーザ加
工機に適用されるレーザ加工機の加工条件決定方法と、
レーザ加工機の加工条件決定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザ加工機の加工条件を決定
するにあたり、従来は、加工担当者が実際に加工を行い
ながら、レーザ出力、パルスデューティ比(CWす
なわち連続波の場合は100%)、パルス周波数(C
Wはこの指定は不要)、アシストガス圧、加工速
度、レンズ焦点距離、等の各項目の最適値を経験と勘
により決めていた。
【0003】また、最適な加工条件を決める場合の評価
特性は、面あらさ、ドロス付着量、加工速度、
アシストガス消費量、コーナ部の溶け、等が一般的な
ものであり、このうち面あらさとドロス付着量は、
担当者の目視による感覚的(定量的でない)な評価であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のものは、以下のようなさまざまな問題があっ
た。すなわち、ワークの材質、板厚が同じであっても、
材料メーカやロットの違いで最適な加工条件が異なるた
め、材料メーカやロットが変わるたびに加工条件の出し
直しをしなければならない。また、材料メーカやロット
が同じワークであっても、加工機が異なると、レーザ発
振器や駆動系等における機械固有のばらつきにより最適
な加工条件が変化するため、加工機ごとに加工条件の出
し直しをしなければならない。
【0005】また、「面あらさ」、「ドロス付着量」、
「加工速度」は、どれか1つの特性を良くすれば他の特
性が犠牲になる場合が多いため、担当者の経験や能力の
程度によって加工条件は同一にならない傾向があり、と
くに、「面あらさ」、「ドロス付着量」は目視による感
覚的な判断であるため、担当者の経験や能力の程度によ
って、加工条件が同一にならない傾向がいっそう強くな
る。
【0006】また、「面あらさ」、「ドロス付着量」、
「加工速度」は、レーザ加工機の基本機能である光エネ
ルギの変換機能を評価する尺度ではなく、品質特性であ
るため、評価特性ごとの最適条件が相互に矛盾する可能
性が大きい。すなわち、「面あらさ」を良くする条件、
「ドロス付着量」を良くする条件、および「加工速度」
を良くする条件を別々に出す必要があり、最適条件を矛
盾なく決定するには、光エネルギの変換効率を尺度とす
る評価特性にしなければならない。光エネルギの変換効
率を最大にする加工条件は、品質特性である「面あら
さ」、「ドロス付着量」、「加工速度」のすべてを矛盾
なく最適化することができる。
【0007】さらに重要なことは、「加工速度」が、加
工条件にも加工性能の評価特性にも含まれてしまってい
ることである。すなわち、「加工速度」は大きければ大
きいほど良い特性であり、「加工速度」を調整して「面
あらさ」、「ドロス付着量」を良くするという加工条件
の決め方は、過少均衡の条件を選択する可能性が大き
く、作業効率の悪いアルゴリズムである。
【0008】この発明の課題は、上記従来のもののもつ
問題点を排除して、加工担当者の経験や能力に左右され
ず、「面あらさ」、「ドロス付着量」、「加工速度」等
の品質特性を相互に矛盾なく最良にでき、光エネルギの
変換効率を尺度とする評価特性を実現することのできる
レーザ加工機の加工条件決定方法およびその装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するものであって、請求項1に係る発明は、レーザ加
工機の加工条件を決定する方法であって、加工速度を含
まない所望の加工条件を仮に設定し、前記設定した加工
条件下で加工速度を段階的に変更してその都度加工を行
い、前記各段階の加工速度でのワークの加工状態に基づ
き、加工可能な加工速度の範囲を求め、前記設定する加
工条件を変えて、前記加工を行うとともに前記加工可能
な加工速度の範囲を求めることを所要回数繰り返し、前
記加工可能な加工速度の範囲が最も大きくなる加工条件
を最適の加工条件として決定するレーザ加工機の加工条
件決定方法である。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1記載の発
明において、前記加工条件には、レーザ出力、パルスデ
ューティ比、パルス周波数、アシストガス圧、レンズ焦
点距離、等の値が含まれ、これらの中から最適化したい
加工条件を適当数選んでその各値を変えながら、前記加
工および前記範囲の求めを所要回数繰り返すレーザ加工
機の加工条件決定方法である。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項1記載の発
明において、前記ワークの加工状態が、切断箇所で分離
され、かつ、切断状況が均一であるとき、当該加工状態
は前記加工可能な加工速度の範囲内にあると判定するレ
ーザ加工機の加工条件決定方法である。
【0012】請求項4に係る発明は、レーザ加工機の加
工条件を決定する装置であって、ワークの加工による切
断箇所を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により得ら
れたワークの切断状況を分析して、ワークの加工状態が
正常か否かを判定する制御手段とを備えているレーザ加
工機の加工条件決定装置である。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項4記載の発
明において、前記撮像手段はワークの前記切断箇所を表
裏両面から撮像し、前記制御手段は、ワークの前記切断
状況がワークを貫通して均一であるとき、当該ワークの
加工状態が正常であると判定するレーザ加工機の加工条
件決定装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、図面を
参照して説明する。図1は、この発明によるレーザ加工
機の加工条件決定装置の一実施の形態を示す概略的構成
図であり、このレーザ加工機の加工条件決定装置1は、
レーザ加工機10、NC装置60、レーザ発振ユニット
70、アシストガス圧制御ユニット80、軸駆動ユニッ
ト90、および撮像用コントロールユニット100を備
えている。
【0015】レーザ加工機10は、レーザ加工ヘッド2
0、ワーククランプ30、および撮像ユニット40、5
0を備えている。
【0016】NC装置60は、「レーザ出力」「パルス
デューティ比」「パルス周波数」の各信号をレーザ発振
ユニット70に適用するものであり、NC装置60から
適用された各信号に基づくパルス列によって、レーザ発
振ユニット70からレーザビームが出力され、レーザ加
工ヘッド20からノズル21を通してワークWに照射さ
れるようになっている。このときNC装置60は、アシ
ストガス圧制御ユニット80を介して、ノズル21から
酸素、窒素等のアシストガスを供給する。また、NC装
置60は、軸駆動ユニット90を制御してワーククラン
プ30およびレーザ加工ヘッド20をX、Y各方向に駆
動し、ワークWに所望の形状を切断加工する。さらに、
NC装置60は、撮像用コントロールユニット100を
介して、撮像ユニット40、50によりワークWの切断
箇所を撮像し、得られたワークWの切断状況を分析し
て、ワークWの加工状態が正常か否かを判定するように
なっている。
【0017】図2、図3は、図1のレーザ加工機10の
要部を拡大して示すものである。図2に示すように、レ
ーザ加工機10の上部フレーム11前面には、Y軸方向
に沿って延びた2本のガイドレール12、12およびボ
ールネジ13が設けられている。また、上部フレーム1
1前面には、ガイドレール12、12に案内される図示
しないガイドおよびボールネジ13と螺合する図示しな
いボールナットを備えたY軸キャリッジ14が移動可能
に取り付けられている。そのため、Y軸キャリッジ14
は、ボールネジ13の右端に連結された駆動モータ15
の駆動にともない、ガイドレール12、12に沿ってY
軸方向にスムーズに移動するようになっている。そし
て、Y軸キャリッジ14には、下端にノズル21を備え
たレーザ加工ヘッド20が設けられている。
【0018】図3に示すように、レーザ加工機10の右
部フレーム31左側面には、X軸方向に沿って延びた2
本のガイドレール32、32およびボールネジ33が設
けられている。また、右部フレーム31左側面には、ガ
イドレール32、32に案内されるガイド34、34
(図2参照)およびボールネジ33と螺合するボールナ
ット35(図2参照)を備えたワーククランプ30、3
0が移動可能に取り付けられている。そのため、ワーク
クランプ30、30は、加工テーブル36に載せられた
ワークWの右側縁をクランプした状態で、ボールネジ3
3の後端に連結された図示しない駆動モータの駆動にと
もない、ガイドレール32、32に沿ってX軸方向にス
ムーズに移動するようになっている。
【0019】そして、ボールネジ13用の駆動モータ1
5の駆動、および、ボールネジ33用の駆動モータの駆
動は、いずれも、軸駆動ユニット90を介してNC装置
60により制御されるため、レーザ加工機10は、ワー
クWの任意の位置にレーザ加工ヘッド20を位置決めす
ることができるようになっている。
【0020】図2に示すように、レーザ加工機10のY
軸キャリッジ14には、レーザ加工ヘッド20と並ん
で、ワークW表面を撮像する撮像ユニット40が設けら
れている。撮像ユニット40内部には、ワークWにレー
ザ加工されたスリット、丸穴等の切断箇所を撮像する画
像取り込み用のCCDカメラ41、CCDカメラ41の
撮像用に絞りとピントを調整するレンズユニット42、
CCDカメラ41およびレンズユニット42を保護する
UVフィルタ43、およびエアシリンダ44が設けられ
ている。エアシリンダ44から下方へ延びたピストンロ
ッド45の下端には、リング照明46を備えた支持部材
47が取り付けられ、支持部材47の下端には、スプリ
ング48を介してワーク押さえ49が取り付けられてい
る。
【0021】図3に示すように、レーザ加工機10の加
工テーブル36下部に設けた支持フレーム51前面に
は、Y軸方向に沿って延びた2本のガイドレール52、
52およびボールネジ53が設けられている。また、支
持フレーム51前面には、ガイドレール52、52に案
内されるガイド54、54およびボールネジ53と螺合
するボールナット55を備えた撮像ユニット50が移動
可能に取り付けられている。そのため、撮像ユニット5
0は、ボールネジ53の一端に連結された図示しない駆
動モータの駆動にともない、ガイドレール52、52に
沿ってY軸方向にスムーズに移動するようになってい
る。撮像ユニット50は、ワークW裏面を撮像するもの
であり、ワークW表面を撮像する撮像ユニット40と同
様に構成されたものが、撮像ユニット40とは上下反転
した状態で取り付けられている。
【0022】そして、ボールネジ13用の駆動モータ1
5の駆動、ボールネジ33用の駆動モータの駆動、およ
び、ボールネジ53用の駆動モータの駆動は、いずれ
も、軸駆動ユニット90を介してNC装置60により制
御されるため、レーザ加工機10は、ワークWの任意の
切断線位置に撮像ユニット40、50を位置決めするこ
とができるようになっている。
【0023】撮像ユニット40、50はいずれも、撮像
用コントロールユニット100を介して、NC装置60
により制御される。そのため、ワークW表面の切断箇所
を撮像するときは、NC装置60が撮像用コントロール
ユニット100を介して、撮像ユニット40のリング照
明46を点灯してワークW表面の切断箇所を照らすとと
もに、エアシリンダ44をオンしてワーク押さえ49で
ワークWを押さえ、レンズユニット42で絞りとピント
を調整したうえ、CCDカメラ41で撮像する。また、
ワークW裏面の切断箇所を撮像するときは、NC装置6
0が撮像用コントロールユニット100を介して、撮像
ユニット50を同様に作動させて撮像する。そして、N
C装置60は、撮像ユニット40、50により撮像して
得られたワークWの切断状況を図4、図5に示すように
して分析し、ワークWの加工状態が正常か否かを判定し
て、加工性能を評価するようになっている。
【0024】図4は加工性能の評価方法を示す説明図で
ある。図4に示すように、「レーザ出力」、「パルスデ
ューティ比」、「パルス周波数」、「アシストガス
圧」、「レンズ焦点距離」、等の中から最適化したい加
工条件を適当数選び、加工速度を段階的に変更しなが
ら、加工条件を決定したい材質、板厚のワークWに、長
さ50〜100mm程度で、X、Yのいずれか一方向ま
たは両方向にスリット加工を行う(スリット番号1〜1
0)。このとき、最適化したい加工条件には「加工速
度」を含まないことが重要である。
【0025】加工速度が極端に小さいときは、光エネル
ギが過大なため「セルフバーニング」となり、加工不可
となる。セルフバーニングは異常燃焼で、レーザビーム
の当たる場所よりはるかに広い範囲で酸化燃焼が発生
し、切断幅が異常に広く、切断線はがたがたになる(ス
リット番号1)。また、加工速度が小さいうちは、加工
が可能でも、切断したスリットの幅が不均一になる(ス
リット番号2、3)。
【0026】加工速度を増加していくと、良好な品質で
加工可能となる。ここで加工が可能とは、材料に対して
レーザビームが貫通し切断線で分離でき、かつ切断幅が
均一である場合をいう。この領域では切断線が狭く、ド
ロスの付着もない。ただし、ここではスリットの幅の均
一性だけを問題にしていて、切断幅の大小、面あらさの
良否、およびドロスの付着量は問題にしない(スリット
番号4、5、6、7、8)。
【0027】さらに加工速度を増加していくと、光エネ
ルギが過小になり、レーザビームが裏面に達するか達し
ないかの限界となるため、切断が不完全で裏面の状態も
悪くなってくる(スリット番号9)。最終的に「ガウジ
ング」を起こし、加工不可となる。ガウジングは、レー
ザビームが裏面まで到達せず、切断ではなく溝を掘った
にすぎないため、切断線で分離できない(スリット番号
10)。
【0028】ここで、加工可能な加工速度のうち、小さ
い方の限界速度をF_min(図4ではF4)、大きい方の
限界速度をF_max(図4ではF8)とし、F_max−F_m
in=F_range=F8−F4とする。F_rangeの値がこの
場合の加工条件の評価値である。
【0029】そして、図5に示すように、適当数選んだ
最適化したい加工条件の各値を変えながら、F_rangeの
値を求め、F_rangeの一番大きい加工条件の組み合わせ
が最適条件である。
【0030】図5は、加工条件の各値が異なる3種類の
加工条件1〜3で加工した場合(ケース1〜3)の加工
性能の評価方法を示す説明図である。
【0031】図5(a)に示すように、ケース1(加工
条件1)では、F1、F2は、セルフバーニングを起こ
し加工不可となる。また、F3〜F5は良好な切断を行
うことができ、加工可能領域である。さらに、F6、F
7は、光エネルギが過小になり、切断が不完全な領域ま
たはガウジング領域であり、加工不可領域である。した
がって、加工条件1の評価値は、F_range=F5−F3
である。
【0032】図5(b)に示すように、ケース2(加工
条件2)では、加工可能領域はF2〜F7であるから、
加工条件2の評価値は、F_range=F7−F2である。
【0033】図5(c)に示すように、ケース3(加工
条件3)では、加工可能領域はF2〜F8であるから、
加工条件3の評価値は、F_range=F8−F2である。
【0034】その結果、これら3つの加工条件のうち最
適条件は、F_rangeの一番大きい加工条件3であること
がわかる。
【0035】次に、上記の実施の形態の作用について、
図6〜図10に示すフローチャートを用いて説明する。
【0036】まず、図6に示すように、レーザ出力(3
水準S1,S2,S3(但しS1<S2<S3))、パ
ルスデューティ比(3水準D1,D2,D3(但しD1
<D2<D3))、パルス周波数(3水準H1,H2,
H3(但しH1<H2<H3))を入力する(ステップ
S1)。また、加工速度の範囲(F1〜F10(但しF
1<F10))、加工速度のピッチ(P1,P2(但し
P1>P2))を入力する(ステップS2)。さらに、
Si=S1,Dj=D1,Hk=H1,Fn=F1,P
m=P1とする(ステップS3)。
【0037】つぎに、図7に示すように、Si>=S3
かを判定し(ステップS11)、NOの場合は、パルス
出力をSi(W)に設定する(ステップS12)。続い
て、Dj>=D3かを判定し(ステップS13)、NO
の場合は、パルスデューティ比をDj(%)に設定する
(ステップS14)。続いて、Hk>=H3かを判定し
(ステップS15)、NOの場合は、パルス周波数をH
k(Hz)に設定する(ステップS16)。続いて、F
n=>F10かを判定し(ステップS17)、NOの場
合は、加工速度をFnに設定して(ステップS18)、
スリットを切断し(ステップS19)、Fn=Fn+P
1とする(ステップS20)。
【0038】そして、ステップS17がYESになる
と、n=1とし(ステップS21)、k=k+1とする
(ステップS22)。また、ステップS15がYESに
なると、k=1とし(ステップS23)、j=j+1と
する(ステップS24)。また、ステップS13がYE
Sになると、j=1とし(ステップS25)、i=i+
1とする(ステップS26)。
【0039】さらに、ステップS11がYESになる
と、図8に示すように、スリットを撮像し、各スリット
ごとの加工可否を判定する(ステップS31)。また、
Fレンジ(F_range=F_max−F_min)を計算する(ス
テップS32)。そして、Fレンジの一番大きかった加
工条件の組み合わせ「S_opt1」,「D_opt1」,「H
_opt1」を仮の最適条件とする(ステップS33)。さ
らに、Si=S_opt1*0.7,Dj=D_opt1*0.
7,Hk=H_opt1*0.7,Fn=F1とする(ステ
ップS34)。
【0040】つぎに、図9に示すように、Si>=S_o
pt1*1.3かを判定し(ステップS41)、NOの場
合は、パルス出力をSi(W)に設定する(ステップS
42)。続いて、Dj>=D_opt1*1.3かを判定し
(ステップS43)、NOの場合は、パルスデューティ
比をDj(%)に設定する(ステップS44)。続い
て、Hk>=H_opt1*1.3かを判定し(ステップS
45)、NOの場合は、パルス周波数をHk(Hz)に
設定する(ステップS46)。続いて、Fn=>F10
かを判定し(ステップS47)、NOの場合は、加工速
度をFnに設定して(ステップS48)、スリットを切
断し(ステップS49)、Fn=Fn+P2とする(ス
テップS50)。
【0041】そして、ステップS47がYESになる
と、Fn=F1とし(ステップS51)、Hk=Hk+
H_opt1*0.3とする(ステップS52)。また、ス
テップS45がYESになると、Hk=H_opt1*0.
7とし(ステップS53)、Dj=Dj+D_opt1*
0.3とする(ステップS54)。また、ステップS4
3がYESになると、 Dj=D_opt1*0.7とし
(ステップS55)、Si=Si+S_opt1*0.3と
する(ステップS56)。
【0042】さらに、ステップS41がYESになる
と、図10に示すように、スリットを撮像し、各スリッ
トごとの加工可否を判定する(ステップS61)。ま
た、Fレンジ(F_range=F_max−F_min)を計算する
(ステップS62)。そして、Fレンジの一番大きかっ
た加工条件の組み合わせ「S_opt2」,「D_opt2」,
「H_opt2」を最適条件とする(ステップS63)。
【0043】以上のように、ワークW表面を撮像する撮
像ユニット40、および、ワークW裏面を撮像する撮像
ユニット50を用いて、各スリットごとの加工可否を判
定することで、加工条件の最適な組み合わせを決定する
ことができることとなる。
【0044】また、ワークW表面を撮像する撮像ユニッ
ト40だけを用いる場合、または、ワークW裏面を撮像
する撮像ユニット50だけを用いる場合でも、同様にし
て、「切断線の均一性」に基づいて加工性能を評価する
ことが可能である。
【0045】また、ワークW裏面を撮像する撮像ユニッ
ト50だけを用いる場合は、図11のようにして加工性
能を評価することもできる。すなわち、加工条件を一定
にして加工速度を増加していくと、ワークW裏面の切断
幅は図11に示すようになる。図11において、F1近
傍はエネルギ過大で加工不可領域であり、また、F3近
傍はエネルギ過小で加工不可領域である。F2近傍は良
好な切断を行うことが可能で加工可能領域である。その
ため、F2を評価特性とし、F2領域が大きいものほど
加工条件がよいものと決定することができることとな
る。
【0046】なお、上記の実施の形態では、加工条件は
「レーザ出力」「パルスデューティ比」「パルス周波
数」の3種類の場合を示したが、これに限定するもので
なく、例えば、レーザ出力、パルスデューティ比、パル
ス周波数、アシストガス圧、レンズ焦点距離、等の中か
ら最適化したい加工条件を適当数選ぶことができ、3種
類より多くても少なくても可能である。
【0047】また、上記の実施の形態では、3種類の加
工条件「レーザ出力」「パルスデューティ比」「パルス
周波数」をそれぞれ3水準で設定したが、これに限定す
るものでなく、例えば、3水準より多くても少なくても
可能であり、また、上記の実施の形態では、3種類の加
工条件「レーザ出力」「パルスデューティ比」「パルス
周波数」をそれぞれ3水準ですべての組み合わせについ
てスリット切断を行なったが、これに限定するものでな
く、例えば、直交表を利用することで効率的に行うこと
も可能である。
【0048】さらに、上記の実施の形態では、スリット
の形状を線分としたが、これに限定するものでなく、例
えば、直角に曲がるカギ型のコーナ形状としてもよく、
そのような形状で加工条件を最適化すれば、コーナの溶
け落ちにとくに強い加工条件を決定することが可能であ
る。
【0049】
【発明の効果】この発明は以上のように、加工速度を含
まない所望の加工条件を仮に設定し、前記設定した加工
条件下で加工速度を段階的に変更してその都度加工を行
い、前記各段階の加工速度でのワークの加工状態に基づ
き、加工可能な加工速度の範囲を求め、前記設定する加
工条件を変えて、前記加工を行うとともに前記加工可能
な加工速度の範囲を求めることを所要回数繰り返し、前
記加工可能な加工速度の範囲が最も大きくなる加工条件
を最適の加工条件として決定するように構成したので、
加工担当者の経験や能力に左右されず、「面あらさ」、
「ドロス付着量」、「加工速度」等の品質特性を相互に
矛盾なく最良にすることができ、それにより、光エネル
ギの変換効率を尺度とする評価特性を実現することがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ加工機の加工条件決定装置の一実施の形
態を示す概略的構成図である。
【図2】図1のレーザ加工機の要部を示す正面図であ
る。
【図3】図1のレーザ加工機の要部を示す左側面図であ
る。
【図4】加工性能の評価方法を示す説明図である。
【図5】加工性能の評価方法を示す説明図である。
【図6】図1のものの動作を示すフローチャート(1/
5)である。
【図7】図1のものの動作を示すフローチャート(2/
5)である。
【図8】図1のものの動作を示すフローチャート(3/
5)である。
【図9】図1のものの動作を示すフローチャート(4/
5)である。
【図10】図1のものの動作を示すフローチャート(5
/5)である。
【図11】加工性能の評価方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工機の加工条件決定装置 10 レーザ加工機 11 上部フレーム 12 ガイドレール 13 ボールネジ 14 Y軸キャリッジ 15 駆動モータ 20 レーザ加工ヘッド 21 ノズル 30 ワーククランプ 31 右部フレーム 32 ガイドレール 33 ボールネジ 34 ガイド 35 ボールナット 36 加工テーブル 40 撮像ユニット 41 CCDカメラ 42 レンズユニット 43 UVフィルタ 44 エアシリンダ 45 ピストンロッド 46 リング照明 47 支持部材 48 スプリング 49 ワーク押さえ 50 撮像ユニット 51 支持フレーム 52 ガイドレール 53 ボールネジ 54 ガイド 55 ボールナット 60 NC装置 70 レーザ発振ユニット 80 アシストガス圧制御ユニット 90 軸駆動ユニット 100 撮像用コントロールユニット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ加工機の加工条件を決定する方法
    であって、 加工速度を含まない所望の加工条件を仮に設定し、 前記設定した加工条件下で加工速度を段階的に変更して
    その都度加工を行い、 前記各段階の加工速度でのワークの加工状態に基づき、
    加工可能な加工速度の範囲を求め、 前記設定する加工条件を変えて、前記加工を行うととも
    に前記加工可能な加工速度の範囲を求めることを所要回
    数繰り返し、 前記加工可能な加工速度の範囲が最も大きくなる加工条
    件を最適の加工条件として決定する、ことを特徴とする
    レーザ加工機の加工条件決定方法。
  2. 【請求項2】 前記加工条件には、レーザ出力、パルス
    デューティ比、パルス周波数、アシストガス圧、レンズ
    焦点距離、等の値が含まれ、これらの中から最適化した
    い加工条件を適当数選んでその各値を変えながら、前記
    加工および前記範囲の求めを所要回数繰り返すことを特
    徴とする請求項1記載のレーザ加工機の加工条件決定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ワークの加工状態が、切断箇所で分
    離され、かつ、切断状況が均一であるとき、当該加工状
    態は前記加工可能な加工速度の範囲内にあると判定する
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザ加工機の加工条
    件決定方法。
  4. 【請求項4】 レーザ加工機の加工条件を決定する装置
    であって、 ワークの加工による切断箇所を撮像する撮像手段と、 前記撮像手段により得られたワークの切断状況を分析し
    て、ワークの加工状態が正常か否かを判定する制御手段
    と、を備えていることを特徴とするレーザ加工機の加工
    条件決定装置。
  5. 【請求項5】 前記撮像手段はワークの前記切断箇所を
    表裏両面から撮像し、前記制御手段は、ワークの前記切
    断状況がワークを貫通して均一であるとき、当該ワーク
    の加工状態が正常であると判定することを特徴とする請
    求項4記載のレーザ加工機の加工条件決定装置。
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