JP2002234031A - プラスチック分別方法及びプラスチック分別装置 - Google Patents

プラスチック分別方法及びプラスチック分別装置

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JP2002234031A
JP2002234031A JP2001036724A JP2001036724A JP2002234031A JP 2002234031 A JP2002234031 A JP 2002234031A JP 2001036724 A JP2001036724 A JP 2001036724A JP 2001036724 A JP2001036724 A JP 2001036724A JP 2002234031 A JP2002234031 A JP 2002234031A
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plastics
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belt conveyor
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Akinari Nakayama
明成 中山
Kiyoshi Watanabe
清 渡辺
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異種で比重の近いプラスチック材料が含まれ
ている混合プラスチックを分別、分離するためのプラス
チックの分別方法及び装置を提供する。 【解決手段】 比重の近い複数種のプラスチックが粉砕
混合された混合プラスチック3をベルトコンベア4によ
り供給し、このベルトコンベア4の上部を介挿するよう
に配置された一対の電極2a,2bに電磁波発振回路1
により高周波電力を供給する。電極2a,2bの間を通
過する混合プラスチック3は誘電加熱され、この内の高
損失係数プラスチック8は誘電加熱溶融し、他の低損失
係数のプラスチックは溶融しない。低損失係数のプラス
チックは自然落下やエアブロー12により比重分離水槽
13に回収され、その後、高損失係数プラスチック8は
スクレーパ5によりベルトコンベア4から剥離され、回
収容器7aに回収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック分別
方法及びプラスチック分別装置に関し、特に、廃棄プラ
スチック屑に比重の近いものが含まれていても、分離・
分別することが可能なプラスチック分別方法及びプラス
チック分別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不要になった家電製品や生活用品
はゴミとして処理されていたが、貴重な資源の有効利
用、環境破壊の防止等を目的として、近年では、生産者
等が回収して資源別に分け、再利用を積極的に図ること
が要望され、将来的には法的に義務付けられる方向にあ
る。例えば、家電製品は、金属、プラスチック、ゴム、
ビニール等、多種多様な素材を用いて作られており、こ
れらを再利用することができれば、資源産出のための省
エネルギー化、及び資源確保の簡略化を図ることができ
る。
【0003】従来より、用いられているリサイクルの方
法には、以下の方法がある。 (1)燃焼させてエネルギーを回収するサーマルリサイ
クル。 (2)熱分解によるガス化、油化。 (3)高炉還元剤とするフィードストックリサイクル。 (4)プラスチック原材料として再生利用するマテリア
ルリサイクル。 廃棄プラスチックを対象にした場合、付加価値の高いま
ま再生利用できる上記(4)のマテリアルリサイクルが
最も適している。しかし、市場から回収された廃棄プラ
スチックには、様々な種類のプラスチックが混在してい
るため、マテリアルリサイクルを進める上でプラスチッ
クの分別技術は大きな役割を占めることになる。
【0004】現在、提案されている分離、分別技術を大
別すると、以下のようになる。 (a)液体流や風力による分離、分別。 (b)ふるい分けによる分離、分別。 (C)磁気による分離、分別。 (d)比重による分離、分別。 (e)遠心力による分離、分別。 (f)帯電による分離、分別。 これらは、主に廃プラスチックのボトルと金属のキャッ
プやラベル等の分離、またはシュレッダーダストからの
金属の回収を対象にしており、プラスチックと他の物質
を分離するものである。異種のプラスチックを分別及び
分離する目的に限ると、前記のうちの(a)、(d)、
(f)が利用可能である。しかし、(a)と(d)は比
重差を利用するため、比重が近い異種のプラスチックの
分別には不向きである。(f)は帯電特性の近いプラス
チックが混在した場合、精度の高い分別回収が困難であ
る。
【0005】ところで、廃棄電線や廃棄ケーブルは、銅
の再利用を図るために回収されている。その際、線材の
表面に設けられている被覆材料のポリ塩化ビニール(P
VC)とポリエチレンは比重分離法により分別回収さ
れ、PVCの一部は床材や靴底等にリサイクルされてい
る。しかし、最近、地球環境保護の意識が高まるに伴
い、被覆材料にPVCではなく耐燃性ポリエチレンを使
用した環境対応型電線やケーブルが普及しつつある。耐
燃性ポリエチレンとは、エチレン系ポリマに金属水酸化
物を混和した組成物であり、燃焼時に有害なハロゲンガ
スやダイオキシンを発生しない材料として知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のプラス
チック分別法によると、被覆材料に耐燃性ポリエチレン
を用いた場合、PVCと同等の比重を有するため、上記
した様な比重差を利用した分離・分別法を採用できない
という不具合がある。
【0007】本発明の目的は、比重の近い異種プラスチ
ック材料が含まれている混合プラスチックを分別、分離
するためのプラスチックの分別方法及び装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、第1の特徴として、廃棄プラスチックを
粉砕することにより誘電体損失が異なる二種類以上のプ
ラスチックを含む混合プラスチック屑を得、前記混合プ
ラスチック屑に誘電加熱を施すことにより発熱させ、発
熱による性状変化を利用してそれぞれのプラスチックを
分別することを特徴とするプラスチック分別方法を提供
する。
【0009】この方法によれば、廃棄プラスチックを粉
砕することによって、誘電体損失が異なる二種類以上の
プラスチックを含む混合プラスチック屑が得られ、この
混合プラスチック屑を誘電加熱することにより、その発
熱による性状の変化、例えば、溶融の有無により種類毎
の分別が可能になる。したがって、二種類以上のプラス
チックが混合されていても、種類別に分離、分別するこ
とが可能になる。
【0010】本発明は、上記の目的を達成するため、第
2の特徴として、廃棄プラスチックを粉砕した二種以上
のプラスチックを含む混合プラスチック層に誘電加熱を
施すことにより、一のプラスチックは溶融するが他のプ
ラスチックは溶融しない性状とし、溶融した前記一のプ
ラスチックを第三部材に付着させることにより溶融しな
い前記他のプラスチックと分別し、更に、溶融しない前
記他のプラスチックを比重差を利用して二以上のプラス
チックに分別することを特徴とするプラスチック分別方
法を提供する。
【0011】この方法によれば、廃棄プラスチックを粉
砕することによって、誘電体損失が異なる二種類以上の
プラスチックを含む混合プラスチック屑が得られ、この
混合プラスチック屑を誘電加熱することにより溶融する
プラスチックと溶融しないプラスチックとが生成され、
溶融したものを第三部材に付着させることにより、溶融
しないプラスチックは比重差の利用により溶融したプラ
スチックから分離されるので、二種以上のプラスチック
に分別することができる。したがって、二種以上のプラ
スチックが混合されていても、種類別に分離、分別する
ことが可能になる。
【0012】本発明は、上記の目的を達成するため、第
3の特徴として、廃棄プラスチックを粉砕することによ
り得た誘電体損失が異なる二種類以上のプラスチックを
含む混合プラスチック屑の搬送手段と、前記搬送手段の
途中に設けられた誘電加熱手段と、前記誘電加熱手段に
よって誘電加熱を施すことにより溶融した一のプラスチ
ックを第三部材に付着させ、溶融しない他のプラスチッ
クを分別する分別手段を有することを特徴とするプラス
チック分別装置を提供する。
【0013】この構成によれば、廃棄プラスチックを粉
砕することにより得られた混合プラスチック屑は、誘電
体損失の異なる二種類以上のプラスチックを含み、この
混合プラスチック屑は搬送手段によって搬送される。そ
の搬送過程おいて、混合プラスチック屑は誘電加熱手段
により誘電加熱され、二種類以上のプラスチックの内の
1つの種類のプラスチックが溶融し、この溶融プラスチ
ックは溶融により第三部材に付着する。したがって、溶
融するものとしないものに分別できるため、二種以上の
プラスチックが混合していても、分離、分別することが
可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明者らは、各種プラスチック材料の分
子構造に起因する特徴を最大限に引き出し、分離・分別
技術として応用する検討を行ってきた。その結果、誘電
体であるプラスチック材料に電磁波を印加する誘電加熱
の方法が、分離・分別に極めて有効であることを見出し
た。すなわち、誘電加熱によりプラスチックを発熱及び
溶融し、その形態や物理的性状の変化を利用して、発熱
し難いプラスチックと分別を行うことにより、従来の比
重分別法では不可能であった比重の近い複数のプラスチ
ック材料の分離・分別を可能にした。
【0015】誘電加熱は、プラスチック等の誘電体に電
磁波を印加して加熱する方法である。電界内に設置され
た誘電体には分子の分極が生じる。このとき、電磁波の
ように電界の方向が早い速度で変化する場合、双極子は
反転し、周囲の分子との間で摩擦を受け、電界の変化の
速度に追従できなくなる。その結果、摩擦によるエネル
ギーが誘電体の内部で消費され(誘電体損失)、誘電体
内で熱に変わることにより発熱する。この原理は、プラ
スチック分野ではPVCの溶着や接着剤の乾燥、成型加
工前の余熱等を行うための装置に利用されている。プラ
スチック材料は、その分子構造により固有の極性を有す
るため、電磁場においては、分極のし易さが異なるた
め、発熱の程度が大きく異なる。理論的には誘電体損失
として誘電体(プラスチック材料)内で熱となって消費
される電力Pは、周波数をf、電界の強さをE、比誘電
率をεr、誘電正接をtanδとすると、次式で表され
る。 P∝f×E2 ×εr×tanδ [W/m3 ] ここで、電力Pは比誘電率εr及び誘電正接tanδに
より変化する。また、εr×tanδは損失係数であ
り、この値が大きいほど加熱されやすい材料といえる。
例えば、PVCは極めて極性が大きいため、損失係数の
大きい材料は発熱しやすく、ポリエチレン等は極性が小
さいため、損失係数の小さい材料は発熱しにくい。〔表
1〕は、各種のプラスチック材料のそれぞれの比誘電率
と誘電正接を示す。
【0016】
【表1】
【0017】本発明は、上記した性質を利用し、損失係
数の大きいプラスチック材料を発熱・溶融させ、その形
態や物理的性状を変化させることにより、前記損失係数
の大きいプラスチック材料と損失係数が小さく発熱しに
くいプラスチック材料とを分離、分別するものである。
また、誘電加熱により溶融されたプラスチックは、ベ
ルトコンベア、トレー、テーブル、振動板、回転ドラム
等の搬送装置、治具、台等の機構により搬送することに
より、発熱しにくいプラスチックとの分別を行うプラス
チック分別装置を構成できることを見い出した。すなわ
ち、廃棄プラスチックを粉砕した混合プラスチック屑を
搬送装機構上で誘電加熱し、この誘電加熱によりPVC
等の発熱しやすい種類のプラスチックを溶融させる。こ
の溶融したPVC等の発熱しやすいプラスチックは搬送
機構のベルト面や台面等に粘着(融着)するのに対し、
ポリエチレン等の発熱しにくい種類のプラスチックは粘
着しない。この段階で発熱しないプラスチックのみを搬
送機構や治具、台等により反転や振動を与えて除去すれ
ば、両者の分別が可能になる。
【0018】以下、本発明によるプラスチック分別装置
の実施の形態の動作について説明する。図1は本発明に
よるプラスチック分別装置の第1の実施の形態を示す。
本実施の形態は連続ベルト融着方式の構成としたもので
あり、誘電加熱を利用した分別機と、比重差を利用した
分別機を連続的に組合わせて構成されている。特に、廃
電線から回収して粉砕した廃棄プラスチックには、PV
C、ポリエチレン、耐燃性ポリエチレンが含まれるが、
この3種混合廃棄プラスチックの分離、分別に好適であ
る。誘電加熱によりPVCのみを分離した後、ポリエチ
レンと耐燃性ポリエチレンを水槽に投入し、比重差によ
り分離する。ポリエチレンは比重が1以下であるため、
水等の液体に浮き、耐燃性ポリエチレンは比重が1.2
〜1.5程度であるため、水等に沈むことから、容易に
分離が可能である。
【0019】電磁波発振回路1の下部には電極2a,2
bが配置され、この電極2aと2bの間を粉砕された混
合プラスチック3(PVC、ポリエチレン、及び耐燃性
ポリエチレンが混合されたもの)が通過する。混合プラ
スチック3を搬送するためにローラー4a,4b(一方
が駆動ローラーで他方が従動ローラー)に懸架されたベ
ルトコンベア4が配設されている。ベルトコンベア4の
材質としては、EPゴム、スチレン−ブタジエン共重合
体ゴム(SBR)、天然ゴム等、塩素を含まない低損失
係数のゴムが好ましい。なお、クロロプレンゴム、クロ
ロスルホン化ポリエチレン、ヒドリンゴム等の塩素系の
ゴムは、損失係数が大きいため、誘電加熱によりベルト
コンベア4自身が発熱し、被加熱プラスチックと必要以
上に融着し、後述するスクレーパ5による回収が困難に
なるので、不適当である。ベルトコンベア4の上側が電
極2aと2bの間を通過する。ベルトコンベア4の下面
にはスクレーパ5が摺接しており、半周してきたベルト
コンベア4上の分別後の高損失係数プラスチック8(ハ
ッチングによる丸形の物体)を掻き落とす。混合プラス
チック3をベルトコンベア4上に供給するために、ベル
トコンベア4の入り側にはホッパー6が設置されてい
る。又、スクレーパ5で掻き落とした高損失係数プラス
チック8を収納するために、ベルトコンベア4の下部に
は回収容器7aが設置されている。
【0020】ローラー4bの上部には、電極2を通過し
てきた高損失係数プラスチック8を付着させるためのロ
ーラー型押付治具9が設けられている。加熱溶融した高
損失係数プラスチック8のみをより精度良く回収する為
には、加熱直後に溶融プラスチックをベルトコンベア4
の表面に押し付けることが効果的である。高損失係数プ
ラスチック8のうち、大きなサイズの低損失係数プラス
チックの近傍に位置したものでも確実にベルトコンベア
4に押し付けるため、ローラー型押付治具9には柔らか
いゴムまたはスポンジを用いている。さらに、ローラー
型押付治具9の表面はテフロン(登録商標)等でコート
され、溶融プラスチックが付着しないように配慮されて
いる。
【0021】ローラー4bの下部には、ベルトコンベア
4に付着しなかった低損失係数高比重プラスチック10
(四角形の物体)及び低損失係数低比重プラスチック1
1(三角形の物体)をベルトコンベア4上からエアーに
より吹き飛ばすためのエアブロー12が配設されてい
る。ベルトコンベア4から低損失係数高比重プラスチッ
ク10と低損失係数低比重プラスチック11が落下する
位置には、水13a(又は、他の液体)が満たされた比
重分離水槽13が設置されている。比重分離水槽13内
の低損失係数高比重プラスチック10と低損失係数低比
重プラスチック11は、比重に応じて分離される。そし
て、比重分離水槽13の下部に沈殿した低損失係数高比
重プラスチック10は取り出されて回収容器7bに回収
され、上部に浮上した低損失係数低比重プラスチック1
1は回収容器7cに回収される。
【0022】図1の構成において、ホッパー6からベル
トコンベア4上に供給された混合プラスチック3には電
磁波発振回路1により励振されている電極2a,2bに
よって電磁波が照射される。これにより、混合プラスチ
ック3は誘電加熱される。この誘電加熱によって、PV
C等の損失係数の大きなプラスチックは溶融し、ベルト
コンベア4の表面に粘着する。したがって、ベルトコン
ベア4が反転した後も、ベルトコンベア4の表面に張り
付いたままベルトコンベア4の回転と共に移動する。そ
の後、スクレーパ5でベルトコンベア4の表面から剥が
され、回収容器7aに回収される。一方、ポリエチレ
ン、耐燃ポリエチレン等損失係数の小さな材料(低損失
係数高比重プラスチック10及び低損失係数低比重プラ
スチック11)は、ベルトコンベア4が下側に来たと
き、比重分離水槽13に落下するため、高損失係数プラ
スチック8から分離される。
【0023】混合プラスチック3は、ローラー型押付治
具9によってベルトコンベア4上に押付けられた後、不
図示の手段により溶融プラスチックの表面を冷却し、隣
接する低損失係数プラスチック11と融着するのを防止
すれば、回収精度を更に向上させることができる。さら
に、ベルトコンベア4の表面に付着したプラスチックの
うち、溶融プラスチックと接触したために、ベルトコン
ベア4の反転(下側に移動)後もベルトコンベア4に付
着してきた低損失係数プラスチック(10,11)はエ
アブロー12によって効果的に除去され、比重分離水槽
13へ投下される。比重分離水槽13では、比重が1以
下のプラスチック(低損失係数低比重プラスチック1
1)は水に浮き、耐燃ポリエチレン等の比重が1以上の
プラスチック(低損失係数高比重プラスチック10)は
水に沈む。それぞれを回収容器7b,7cへ回収し、さ
らに不図示の手段により乾燥される。これらの機構によ
り、比重の近いプラスチック材料が含まれた混合プラス
チックを分別・分離することができる。
【0024】第1の実施の形態において、前記誘電加熱
に発振周波数100kHz〜1GHzの高周波を用いる
ことにより、プラスチック材料等の比較的密度の均一な
物質の加熱を効率的に行うことができ、被加熱プラスチ
ックが厚い場合でも均一な加熱が可能になる。また、材
料の損失係数を更に積極的に利用し、2種類以上のプラ
スチックを誘電加熱法だけで分離、分別することも可能
である。更に、誘電加熱を行う際の印加電力をプラスチ
ックの誘電損失係数に合わせて調節し、2種類以上のプ
ラスチックのうち、特定のプラスチックのみを損失係数
の大きい順に選択的かつ逐次的に分別することによっ
て、分離機構全体がドライシステムとなり、しかも多様
なプラスチックに応用ができるようになる。
【0025】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図2は、本発明によるプラスチック分別装置
の第2の実施の形態を示す。図2においては、図1に示
したと同一であるものには同一引用数字を用いたので、
以下においては重複する説明を省略する。本実施の形態
は連続ドラム融着方式の例であり、誘電加熱後の高損失
係数プラスチック8をベルトコンベア4上から回転ドラ
ム14へ転写する構成にしている。この構成では、ロー
ラー4a,4bの間隔を延ばし、電極2aの上部に回収
容器7aを設置し、電極2aの後段のベルト面に下面が
接触するように回転ドラム14を配置している。また、
回転ドラム14に隣接させてエアブロー12をローラー
4bの下部から移設し、スクレーパ5をベルトコンベア
4の下面から回収容器7aと回転ドラム14の間へ移設
している。また、回転ドラム14とベルトコンベア4面
との接触を良好にするために、回転ドラム14の入り側
のベルト下面にガイドローラー15が設けられている。
なお、回転ドラム14の表面は、クロームめっき等によ
り鏡面仕上げされていることが望ましい。その理由は、
表面状態が粗いと、回転ドラム14の表面に被加熱プラ
スチックが必要以上に融着し、スクレーパ5による回収
が困難になるためである。
【0026】次に、第2の実施の形態の動作について説
明する。ホッパー6からベルトコンベア4上に供給され
た混合プラスチックに電磁波が照射されることにより、
誘電加熱される。電極2a,2bの間を通過したプラス
チックは、回転ドラム14によってベルト表面に押し付
けられる。このとき、PVC等損失係数の大きなプラス
チック(高損失係数プラスチック8)は誘電加熱により
溶融しているため、回転ドラム14の表面に粘着する。
このとき、溶融しなかった低損失係数プラスチック(1
0,11)の一部は、溶融プラスチックに接触して回転
ドラム14の表面に付着するが、これはエアブロー12
を用いて除去され、ベルトコンベア4上に回収される。
高損失係数プラスチック8は、回転ドラム14の表面に
付着したまま回転ドラム14の回転に伴ってスクレーパ
5側へ移動する。その後、スクレーパ5で回転ドラム1
4の表面から剥離され、回収される。
【0027】一方、ポリエチレン、耐燃ポリエチレン等
の損失係数の小さな材料(低損失係数プラスチック1
0,11)は、ドラム表面には張り付かず、ベルトコン
ベア4の反転時にベルト端部から落下することにより、
高損失係数プラスチック8と分離される。その後、比重
分離水槽13に投入され、比重の大小により分離され
る。ポリエチレン等の比重が1以下のプラスチックは水
に浮き、耐燃ポリエチレン等の比重が1以上のプラスチ
ックは水中に沈むため、2種のプラスチックに分離して
回収され、さらに不図示の手段により乾燥される。これ
らから、比重が近い複数のプラスチックを分別、分離す
ることが可能になる。
【0028】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図3は、本発明の第3の実施の形態を示す。
図3においては、図1及び図2に示したと同一であるも
のには同一引用数字を用いたので、以下においては、重
複する説明を省略する。本実施の形態はトレー方式の例
であり、ホッパー6から一定量の混合プラスチック3を
トレー16に移載し、不連続に分別、分離する構成をと
っている。ホッパー6には供給シャッター17が設けら
れており、供給シャッター17を開けたときにのみホッ
パー6内の混合プラスチック3が吐き出される。ホッパ
ー6の下側には、トレー16が電極2a,2b間へ移動
可能に配設されている。このトレー16は、側壁を有し
ない1辺を有し、低損失係数プラスチック10,11を
高損失係数プラスチック8から分離する時、落下により
排出するための排出口となる。
【0029】トレー16の材質としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、PTFE、ポリスチレン、ポリフェ
ニレンオキサイド、ポリカーボネート、メラミン樹脂、
フェノール樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、液晶ポリマ、ポリエーテルイミド
等の低損失係数のプラスチック材料や、石英、アルミナ
等の無機物質が好ましい。その理由は、硬質塩化ビニー
ル等の損失係数が大きい材料は、誘電加熱によりトレー
自身が発熱し、被加熱プラスチックに必要以上に融着
し、後述するスクレーパによる回収が困難になるためで
ある。
【0030】誘電加熱後の工程においては、トレー16
内の混合プラスチック3を押圧するための押付治具18
が設けられ、この押圧工程の後段にはトレー16を傾斜
させるための傾斜工程(その傾斜手段については図示せ
ず)が設けられ、低損失係数プラスチック10,11を
自然落下させる。この落下位置には比重分離水槽13が
配置されている。更に、傾斜手段の後段にはトレー16
内の高損失係数プラスチック8を掻き落とすためのスク
レーパ19が設けられている。このスクレーパ19によ
る高損失係数プラスチック8の落下位置には、回収容器
7aが配置されている。比重分離水槽13の後段には、
分別された低損失係数高比重プラスチック10と低損失
係数低比重プラスチック11を収納するための回収容器
7b,7cが設けられている。
【0031】図3の構成によるプラスチック分別装置の
動作について説明する。トレー16上に搬送された混合
プラスチック3には、電磁波発振回路1により励振され
ている電極2a,2bから電磁波が照射され、誘電加熱
される。このとき、PVC等の損失係数の大きなプラス
チックは溶融し、トレー表面に粘着(溶着)する。しか
し、ポリエチレン、耐燃ポリエチレン等の損失係数の小
さな材料は溶融しないため、トレー表面には張り付かな
い。加熱溶融された高損失係数プラスチック8のみをよ
り精度良く回収するため、加熱直後に押付治具18によ
って溶融プラスチックをトレー16の表面に押し付け
る。高損失係数プラスチック8のうち、大きなサイズの
低損失係数プラスチックの近傍に位置したものでも、確
実にトレー16に押し付けられるようにするため、押付
治具18には、柔らかいゴムまたはスポンジ状のものを
用いるのが好ましい。更に、押付治具18の表面はテフ
ロン等でコートし、溶融プラスチックが付着しない素材
であることが望ましい。
【0032】その後、トレー16を傾斜させ、溶融して
いない低損失係数プラスチック(10,11)と高損失
係数プラスチックの分離を行う。このとき、傾斜させる
ことに加え、トレー16を振動させるのが効果的であ
る。ポリエチレン、耐燃ポリエチレン等の損失係数の小
さな材料(低損失係数プラスチック)は誘電加熱により
溶融しなかったためにトレー16の表面には張り付いて
おらず、トレー16を傾斜させると容易に落下するが、
一部はトレー16の表面に張り付いた高損失係数プラス
チック8に接触したためにトレー16の表面へ残留して
いる。そこで、この残留した低損失係数プラスチック
(10,11)をエアブロー12によって剥離除去す
る。低損失係数プラスチックの全ては、水が満たされた
比重分離水槽13内に投下される。この処理により、ト
レー16上には高損失係数プラスチック8のみが残留す
る。この残留した高損失係数プラスチック8は、矢印方
向に移動するスライド式のスクレーパ19によってトレ
ー16の表面から剥離された後、回収容器7aに回収さ
れる。この段階で、トレー16には高損失係数プラスチ
ック8も低損失係数プラスチック10,11も残らな
い。
【0033】一方、比重分離水槽13に投下された低損
失係数プラスチックは、比重に応じて低損失係数高比重
プラスチック10と低損失係数低比重プラスチック11
に分離される。すなわち、ポリエチレン等の比重が1以
下のプラスチックは水に浮き、耐燃ポリエチレン等比重
が1以上のプラスチックは水中に沈むので、それぞれを
低損失係数高比重プラスチック10、低損失係数低比重
プラスチック11として回収し、不図示の乾燥手段によ
り乾燥する。以上により、比重が近いプラスチック材料
が含まれた混合プラスチックであっても、分別、分離す
ることが可能になる。
【0034】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。図4は、本発明の第4の実施の形態を示す。
図4においては、図1〜図3に示したと同一であるもの
には同一引用数字を用いたので、以下においては、重複
する説明を省略する。本実施の形態は傾斜振動板方式の
例であり、ホッパー6から一定量の混合プラスチック3
を傾斜振動板20に供給し、この傾斜振動板20を傾斜
させた状態で振動させながら、誘電加熱を行う構成にし
ている。傾斜振動板20は平板状であり、下端には突出
部を設けず、板表面に粘着しなかった混合プラスチック
3を排出しやすいようにしている。傾斜振動板20の材
質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、PTF
E、ポリスチレン、ポリフェニレンオキサイド、ポリカ
ーボネート、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、液晶
ポリマ、ポリエーテルイミド等の低損失係数のプラスチ
ック材料、または、石英、アルミナ等の無機物質を用い
ることができる。なお、硬質塩化ビニール等の損失係数
が大きい材料は、誘電加熱によりトレー自身が発熱して
被加熱プラスチックと必要以上に融着し、スクレーパ1
9による回収を困難にするので、用いることはできな
い。連続的に振動する傾斜振動板20の上面には、ホッ
パー6から供給された混合プラスチック3に電極2a,
2bから電磁波が印加され、混合プラスチック3は誘電
加熱される。この誘電加熱により、PVC等の損失係数
の大きなプラスチックは溶融し、傾斜振動板20の表面
に粘着する。このとき、傾斜振動板20への混合プラス
チック3の粘着を促進させるため、プレス板等を用いて
傾斜振動板20上に押圧することも有効である。一方、
ポリエチレン、耐燃ポリエチレン等の損失係数の小さな
材料は溶融しないため、板上面には貼り付かない。
【0035】一定時間後、電極2a,2bによる誘電加
熱を停止するが、傾斜振動板20の振動は継続される。
ポリエチレン、耐燃ポリエチレン等の損失係数の小さな
材料(低損失係数プラスチック10,11)は誘電加熱
により溶融しないため、傾斜振動板20の表面には張り
付かない。したがって、傾斜振動板20の振動に応じて
斜面を落下し、高損失係数プラスチック8から分離され
る。こうして傾斜振動板20から落下した低損失係数プ
ラスチック10,11は、比重分離水槽13へ投入さ
れ、その比重の大小に応じて分離される。このとき、溶
融したプラスチック(高損失係数プラスチック8)と接
触したために傾斜振動板20の表面に残留する低損失係
数プラスチック(10,11)が生じるが、これは
(b)に示すように、スクレーパ19で掻きとる前に、
エアブロー12を用いて除去され、比重分離水槽13へ
投下される。比重分離水槽13においては、ポリエチレ
ン等の比重が1以下のプラスチックは水に浮き、耐燃ポ
リエチレン等の比重が1以上のプラスチックは水中に沈
む。つまり、低損失係数高比重プラスチック10は底に
沈み、低損失係数低比重プラスチック11は水面近傍に
浮上する。そこで、低損失係数高比重プラスチック10
のみを回収容器7bに回収し、低損失係数低比重プラス
チック11のみを回収容器7cし、それぞれ不図示の手
段により乾燥が行われる。一方、低損失係数プラスチッ
クの除去によって、傾斜振動板20の表面に残された高
損失係数プラスチック8は、スライド式のスクレーパ1
9によって除去され、回収容器7aに回収される。以上
のように、図4の構成のプラスチック分別装置において
は、比重の近いプラスチック材料が含まれた混合プラス
チック3のうちの特定のプラスチックを誘電加熱により
溶融し、傾斜振動板20の表面に付着したか否かにより
分別、分離することにより、容易に混合プラスチック中
の比重の近い低損失係数プラスチックと高損失係数プラ
スチックを分別、分離することが可能になる。
【0036】次に、本発明によるプラスチック分別装置
の第5の実施の形態について説明する。図5は、本発明
の第5の実施の形態を示す。図5においては、図1〜図
4に示したと同一であるものには同一引用数字を用いた
ので、以下においては、重複する説明を省略する。本実
施の形態は連続ベルト融着逐次分離方式の例であり、図
1に示した搬送機構、誘電加熱機構、分離機構による工
程を2段備えて構成されている。第1段の工程は図1の
構成を用いており、ここでは高損失係数プラスチック8
と低損失係数プラスチック及び中損失係数プラスチック
とを分離する。第2段の工程は、ホッパー6が省略さ
れ、搬送装置21から混合プラスチック22(低損失係
数プラスチック+中損失係数プラスチック)が供給され
ると共にローラー23a,23bに懸架された第2のベ
ルトコンベア23、このベルトコンベア23の上部を介
挿するように配設された電極24a,24b、この電極
24a,24bに高周波電力を供給する電磁波発振回路
25、電極24a,24bの後段に配設されてベルト上
の混合プラスチック21を押圧するローラー型押付治具
26、ローラー23bに対向配置されて低損失係数プラ
スチック11aを吹き落とすエアブロー27、電極24
a,24bの誘電加熱によりベルトコンベア23のベル
ト表面に付着した中損失係数プラスチック28を掻き落
とすスクレーパ29、及び、掻き落とされた中損失係数
プラスチック28を回収する回収容器30を備えて構成
されている。
【0037】電磁波発振回路25は、電磁波発振回路1
よりも強い電界を電極24a,24bに付与することが
可能な高出力を発生することができ、これによる強電界
によって中損失係数プラスチックを加熱溶融する。ベル
トコンベア4,23の材質は、EPゴム、スチレンーブ
タジエン共重合体ゴム(SBR)、天然ゴム等、塩素を
含まない低損失係数のゴムが好ましい。なお、クロロプ
レンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ヒドリンゴ
ム等の塩素系のゴムは不適当である。その理由は、損失
係数が大きいため、誘電加熱によりベルト自身が発熱
し、被加熱プラスチックと必要以上に融着するので、ス
クレーパでの回収が困難になるためである。ローラー型
押付治具9は、高損失係数プラスチックのうち、大きな
サイズの低損失係数プラスチックの近傍に位置したもの
でも確実にコンベアに押し付けることができるように、
柔らかいゴムまたはスポンジ状でローラー形状のものを
用いる。なお、ローラー型押付治具9の表面はテフロン
等でコートされ、溶融プラスチックが付着しない素材で
あることが好ましい。ローラー型押付治具26は、柔ら
かいゴムまたはスポンジ状でローラー形状のものを用い
て構成し、中損失係数プラスチック28のうち、大きな
サイズの低損失係数プラスチック11aの近傍に位置し
たものでも確実にコンベアに押し付けができるようにし
ている。このローラー型押付治具26もローラー型押付
治具9と同様に、治具表面はテフロン等でコーティング
され、溶融したプラスチックが付着しないようにする。
【0038】次に、図5の構成によるプラスチック分別
装置の動作について説明する。ホッパー6からベルトコ
ンベア4上に供給された混合プラスチック3に対して電
極2a,2bにより電磁波が印加され、誘電加熱され
る。このとき、混合プラスチック3中のPVC等の損失
係数の大きなプラスチックは溶融し、ベルトコンベア4
の表面に粘着する。ついで、加熱溶融した高損失係数プ
ラスチック8のみをより精度良く回収するため、加熱直
後の溶融プラスチック3をローラー型押付治具9で押圧
する。なお、ローラー型押付治具9を通過した混合プラ
スチック3をエアブロー等により溶融プラスチックの表
面を冷却し、高損失係数プラスチック8に隣接する低損
失係数プラスチックと融着するのを防止すれば、回収精
度を向上させることができる。
【0039】加熱後の混合プラスチック3は、ベルトコ
ンベア4の回転に伴って下側に移動し、スクレーパ5の
設置位置に到達する。ここで、スクレーパ5によりベル
トコンベア4の表面から剥がされて落下し、回収容器7
aに回収される。一方、ポリエチレン等の損失係数の小
さな材料と、耐燃ポリエチレンやポリイミド等の損失係
数の中程度の材料は、ベルトコンベア4の反転時(下側
に移動時)に下に落下するため、高損失係数プラスチッ
ク8と分離される。この場合、ベルトコンベア4の表面
に貼り付いたプラスチックのうち、溶融プラスチックと
接触したためにベルトコンベア4の下側へ移動してきた
低損失係数プラスチックをエアブロー等(不図示)を用
いて除去すれば、回収精度を向上させることができる。
【0040】溶融しない低損失係数及び中損失係数プラ
スチック(混合プラスチック22)は、エアブロー12
によってベルトコンベア4の表面から吹き飛ばされ、搬
送装置21上に落下する。搬送装置21の下端に移動し
た混合プラスチック22は、ベルトコンベア23上に落
下し、電極24a,24bの直下へ運ばれる。混合プラ
スチック22には、低損失係数プラスチック11aと中
損失係数プラスチック28が混じっている。高損失係数
プラスチック8のときよりも電界の大きな電磁波が混合
プラスチック22に付与されることにより、中損失係数
プラスチック28が溶融する。この溶融によって、中損
失係数プラスチック28はベルトコンベア23の表面に
粘着するため、ベルトコンベア23が下側に移動した後
もベルト表面に付着して移動する。その後、中損失係数
プラスチック28はスクレーパ29によりベルトコンベ
ア23の表面から剥がされて落下し、回収容器30に回
収される。一方、ポリエチレン等の損失係数の小さな材
料(低損失係数プラスチック11a)は、ベルトの反転
時に下に落下するため、中損失係数プラスチック28と
分離される。低損失係数プラスチック11aがベルト表
面から落下し易くするため、エアブロー27からベルト
コンベア23に向けてエアを吹き付け、回収精度を向上
させている。
【0041】なお、ベルトコンベア23上にローラー型
押付治具26によって押付けられた直後、不図示のエア
ブロー等により溶融プラスチックの表面を冷却し、隣接
する低損失係数プラスチックとの融着を防止すれば、回
収精度は更に向上する。また、ベルトコンベア23の表
面に貼り付いた溶融プラスチックのうち、溶融プラスチ
ックと接触したためにコンベア反転後もコンベア側へ分
離されてきた低損失係数プラスチック11aに対して
も、不図示のエアブロー等により除去すれば、回収精度
を向上させることができる。
【0042】図5のプラスチック分別装置によれば、3
種類以上のプラスチック材料が含まれた混合プラスチッ
クを誘電加熱により分別、分離することが可能になる。
この結果、混合プラスチック3を水中に投入することな
く、ドライプロセスにより分別、分離することが可能に
なる。
【0043】図1〜図4の構成においても、図5に示し
た様に、搬送機構、誘電加熱機構、分離機構による工程
を2段にし、逐次的にプラスチックを選択加熱、分離、
分別することが可能である。さらに、図1〜図4の構成
を目的に応じて適宜組合せ、変形例を構成することが可
能である。
【0044】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明のプラ
スチック分別方法によれば、廃棄プラスチックを粉砕
し、誘電体損失が異なる二種類以上のプラスチックを含
む混合プラスチック屑を得、この混合プラスチック屑を
誘電加熱することにより、その発熱による性状の変化に
より種類毎の分別を行うようにしたので、二種類以上の
プラスチックが混合されていても、種類別に分離、分別
することが可能になる。
【0045】更に、本発明の他のプラスチック分別方法
によれば、廃棄プラスチックを粉砕し、誘電体損失が異
なる二種類以上のプラスチックを含む混合プラスチック
屑を得、この混合プラスチック屑を誘電加熱して溶融す
るプラスチックと溶融しないプラスチックとを生成して
溶融プラスチックを第三部材に付着させ、比重差の利用
により溶融しないプラスチックを溶融したプラスチック
から分離するようにしたので、二種以上のプラスチック
が混合されていても、種類別に分離、分別することが可
能になる。また、誘電加熱時の印加電力を調節すること
により、ドライプロセスによるプラスチックの分別、分
離が可能になる。
【0046】また、本発明のプラスチック分別装置によ
れば、廃棄プラスチックを粉砕して得られ、誘電体損失
の異なる二種類以上のプラスチックを含む混合プラスチ
ック屑を搬送する搬送手段と、この搬送手段による混合
プラスチック屑の搬送過程おいて前記混合プラスチック
屑を誘電加熱する誘電加熱手段と、この誘電加熱手段に
より溶融した1つの種類のプラスチックが表面に付着す
る第三部材を設ける構成にしたので、溶融するものとし
ないものに分別できるため、二種以上のプラスチックが
混合していても、分離、分別することが可能になる。ま
た、誘電加熱時の印加電力を調節することにより、ドラ
イプロセスによるプラスチックの分別、分離が可能にな
り、しかも多様なプラスチックに応用ができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチック分別装置の第1の実施の
形態を示す構成図である。
【図2】本発明のプラスチック分別装置の第2の実施の
形態を示す構成図である。
【図3】本発明のプラスチック分別装置の第3の実施の
形態を示す構成図である。
【図4】本発明のプラスチック分別装置の第4の実施の
形態を示す構成図である。
【図5】本発明のプラスチック分別装置の第5の実施の
形態を示す構成図である。
【符号の説明】
1,25 電磁波発振回路 2a,2b,24a,24b 電極 3,22 混合プラスチック 4,23 ベルトコンベア 5,19,29 スクレーパ 7a,7b,7c,30 回収容器 8 高損失係数プラスチック 9 ローラー型押付治具 10 低損失係数高比重プラスチック 11 低損失係数低比重プラスチック 12,27 エアブロー 13 比重分離水槽 14 回転ドラム 16 トレー 18 押付治具 20 傾斜振動板 21 搬送装置 26 ローラー型押付治具 28 中誘電損失係数プラスチック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D021 JA05 JB01 JB03 KA05 4D071 AA41 CA03 DA15 4F301 BF09 BF10 BF12 BF25 BF31 BG23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄プラスチックを粉砕することにより
    誘電体損失が異なる二種類以上のプラスチックを含む混
    合プラスチック屑を得、前記混合プラスチック屑に誘電
    加熱を施すことにより発熱させ、発熱による性状変化を
    利用してそれぞれのプラスチックを分別することを特徴
    とするプラスチック分別方法。
  2. 【請求項2】 前記誘電加熱を施すことにより、一のプ
    ラスチックは溶融するが他のプラスチックは溶融しない
    性状とし、溶融した前記一のプラスチックを第三部材に
    付着させることにより、溶融しない前記他のプラスチッ
    クと分別する請求項1記載のプラスチック分別方法。
  3. 【請求項3】 前記第三部材は、ベルトコンベア、トレ
    ー、テーブル、振動板及び回転ドラムから選はれるいず
    れかである請求項2記載のプラスチック分別方法。
  4. 【請求項4】 廃棄プラスチックを粉砕した二種以上の
    プラスチックを含む混合プラスチック層に誘電加熱を施
    すことにより、一のプラスチックは溶融するが他のプラ
    スチックは溶融しない性状とし、溶融した前記一のプラ
    スチックを第三部材に付着させることにより溶融しない
    前記他のプラスチックと分別し、更に、溶融しない前記
    他のプラスチックを比重差を利用して二以上のプラスチ
    ックに分別することを特徴とするプラスチック分別方
    法。
  5. 【請求項5】 廃棄プラスチックを粉砕することにより
    得た誘電体損失が異なる二種類以上のプラスチックを含
    む混合プラスチック屑の搬送手段と、 前記搬送手段の途中に設けられた誘電加熱手段と、 前記誘電加熱手段によって誘電加熱を施すことにより溶
    融した一のプラスチックを第三部材に付着させ、溶融し
    ない他のプラスチックを分別する分別手段を有すること
    を特徴とするプラスチック分別装置。
  6. 【請求項6】 前記第三部材は、ベルトコンベア、トレ
    ー、テーブル、振動板及び回転ドラムから選はれるいず
    れかである請求項5記載のプラスチック分別装置。
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