JPH11226957A - 異種プラスチック材の分別方法及び分別装置、並びにpvcとpetの分別装置 - Google Patents
異種プラスチック材の分別方法及び分別装置、並びにpvcとpetの分別装置Info
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- JPH11226957A JPH11226957A JP3738198A JP3738198A JPH11226957A JP H11226957 A JPH11226957 A JP H11226957A JP 3738198 A JP3738198 A JP 3738198A JP 3738198 A JP3738198 A JP 3738198A JP H11226957 A JPH11226957 A JP H11226957A
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- plastic materials
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- B29B17/00—Recovery of plastics or other constituents of waste material containing plastics
- B29B17/02—Separating plastics from other materials
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B29B2017/0213—Specific separating techniques
- B29B2017/0255—Specific separating techniques using different melting or softening temperatures of the materials to be separated
- B29B2017/0258—Specific separating techniques using different melting or softening temperatures of the materials to be separated using heated surfaces for selective softening or melting of at least one plastic ingredient
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
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- B29K2027/06—PVC, i.e. polyvinylchloride
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2067/00—Use of polyesters or derivatives thereof, as moulding material
- B29K2067/003—PET, i.e. poylethylene terephthalate
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Environmental & Geological Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
- Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 PVCとPETの分別を、安全且つ確実に、
しかも簡単な機構で行う。 【解決手段】 PVC小片とPET小片とが混在した状
態でそれらをベルトコンベア10上で搬送しつつ、それ
らにPVCの溶融点近辺の温度に加熱された加熱ローラ
13,14,15を接触させる。PVC小片だけが溶融
してこれら加熱ローラに付着し、PET小片は加熱ロー
ラに付着することなくベルトコンベア上を搬送され続け
る。これによって、加熱ローラに付着したプラスチック
材小片と付着しなかったプラスチック材小片とを分別す
る。
しかも簡単な機構で行う。 【解決手段】 PVC小片とPET小片とが混在した状
態でそれらをベルトコンベア10上で搬送しつつ、それ
らにPVCの溶融点近辺の温度に加熱された加熱ローラ
13,14,15を接触させる。PVC小片だけが溶融
してこれら加熱ローラに付着し、PET小片は加熱ロー
ラに付着することなくベルトコンベア上を搬送され続け
る。これによって、加熱ローラに付着したプラスチック
材小片と付着しなかったプラスチック材小片とを分別す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混在する複数種の
プラスチック材の小片を種類群別に、或いは種類毎に分
別する方法に係り、特に、廃プラスチック材で目視では
識別困難なPET(ポリエチレン・テレフタレート)の
小片とPVC(ポリ塩化ビニル)の小片とが混在する状
況で、再生可能なPETの小片と、再生するには有害な
PVCの小片とを分別する方法に関する。
プラスチック材の小片を種類群別に、或いは種類毎に分
別する方法に係り、特に、廃プラスチック材で目視では
識別困難なPET(ポリエチレン・テレフタレート)の
小片とPVC(ポリ塩化ビニル)の小片とが混在する状
況で、再生可能なPETの小片と、再生するには有害な
PVCの小片とを分別する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今、廃プラスチック材の回収再生が社
会的に要請されている。例えば、飲料水や食品の販売容
器として用いられているプラスチックボトルは、国内で
生産されるプラスチックボトルの殆どが再生可能なPE
Tボトルであるにも拘わらず、輸入される飲料水や食品
等のプラスチックボトルには有害なPVCボトルも一部
に含まれており、これら回収されたプラスチックボトル
を再生するに際してはPETとPVCとが混在しないよ
うに分類しなければならない。
会的に要請されている。例えば、飲料水や食品の販売容
器として用いられているプラスチックボトルは、国内で
生産されるプラスチックボトルの殆どが再生可能なPE
Tボトルであるにも拘わらず、輸入される飲料水や食品
等のプラスチックボトルには有害なPVCボトルも一部
に含まれており、これら回収されたプラスチックボトル
を再生するに際してはPETとPVCとが混在しないよ
うに分類しなければならない。
【0003】これらのプラスチックボトルは、再生のた
めの前処理としてフレーク状に粉砕されるが、粉砕され
たプラスック材の小片を種類別に分別するのは非常に困
難である。廃プラスチックの分別法としては、比重の差
を利用する比重分別法やX線の吸収率の差を利用するX
線法、あるいは近赤外線の吸収スペクトルの種別判定を
利用する近赤外線法等が知られているが、細かく粉砕さ
れたプラスチック材にこれらの方法を適用するには、以
下に述べるような不具合があった。
めの前処理としてフレーク状に粉砕されるが、粉砕され
たプラスック材の小片を種類別に分別するのは非常に困
難である。廃プラスチックの分別法としては、比重の差
を利用する比重分別法やX線の吸収率の差を利用するX
線法、あるいは近赤外線の吸収スペクトルの種別判定を
利用する近赤外線法等が知られているが、細かく粉砕さ
れたプラスチック材にこれらの方法を適用するには、以
下に述べるような不具合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】比重分別法は、湿式に
よる分析が主流であるが、湿式は設備が大型化する点と
廃水処理が必要になる点で採用には大きな支障となる。
特に、PETおよびPVCの場合、比重が近いために明
確な分離ができず不向きである。X線法および近赤外線
法はいずれも光学的測定による分別であり、廃プラスチ
ック材の表面における液状付着物やペースト状付着物の
有無あるいはプラスチック材中の充填剤の有無、さらに
は充填剤の充填率の差異等、これらの事項が光学的測定
条件を一定しないものにし、測定結果の高い信頼性は得
ることが難しく、減容化等のために細片化されたもので
あると光学測定条件上、更に難しくなる。したがって確
実な分別が困難であり、あるいは光学的測定条件を一定
にするための装置上での工夫が必要である。また、特に
X線法は、人体被爆の問題を解決しなければならず、安
全上の問題が解決されない限り実施は実質的に不可能で
ある。たとえ、これらの問題が解決され、正確な測定が
できたとしても、細片化された廃プラスチック材では、
これを多量且つ効率的に分離する適当な方法がない。
よる分析が主流であるが、湿式は設備が大型化する点と
廃水処理が必要になる点で採用には大きな支障となる。
特に、PETおよびPVCの場合、比重が近いために明
確な分離ができず不向きである。X線法および近赤外線
法はいずれも光学的測定による分別であり、廃プラスチ
ック材の表面における液状付着物やペースト状付着物の
有無あるいはプラスチック材中の充填剤の有無、さらに
は充填剤の充填率の差異等、これらの事項が光学的測定
条件を一定しないものにし、測定結果の高い信頼性は得
ることが難しく、減容化等のために細片化されたもので
あると光学測定条件上、更に難しくなる。したがって確
実な分別が困難であり、あるいは光学的測定条件を一定
にするための装置上での工夫が必要である。また、特に
X線法は、人体被爆の問題を解決しなければならず、安
全上の問題が解決されない限り実施は実質的に不可能で
ある。たとえ、これらの問題が解決され、正確な測定が
できたとしても、細片化された廃プラスチック材では、
これを多量且つ効率的に分離する適当な方法がない。
【0005】本発明は上述のごとき従来の技術的課題に
鑑み、これを有効に解決すべく創案されたものである。
したがって本発明の目的は、混在する複数種のフレーク
状のプラスチック材小片を、特にPVC小片とPET小
片とを簡単に、安全且つ確実に分別するための方法およ
び装置を提供することにある。
鑑み、これを有効に解決すべく創案されたものである。
したがって本発明の目的は、混在する複数種のフレーク
状のプラスチック材小片を、特にPVC小片とPET小
片とを簡単に、安全且つ確実に分別するための方法およ
び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る異種プラス
チック材の分別方法は、上述のごとき従来技術の課題を
解決し、その目的を達成するために以下のような特徴を
有している。即ち、混在する複数種のプラスチック材の
小片を種類群別または種類別に分別する方法にして、上
記混在する各種プラスチック材の少なくとも何れか一つ
の溶融点近辺の温度に、または該溶融点近辺の温度より
も高く且つ該溶融点の次に高い溶融点よりも低い温度に
加熱される加熱体を上記混在する複数種のプラスチック
材の小片に接触可能に配置し、該加熱体に接触して溶融
付着することにより取り出されるプラスチック材小片
と、接触しても溶融付着することなく元の状況に残され
るプラスチック材小片とに分別する。
チック材の分別方法は、上述のごとき従来技術の課題を
解決し、その目的を達成するために以下のような特徴を
有している。即ち、混在する複数種のプラスチック材の
小片を種類群別または種類別に分別する方法にして、上
記混在する各種プラスチック材の少なくとも何れか一つ
の溶融点近辺の温度に、または該溶融点近辺の温度より
も高く且つ該溶融点の次に高い溶融点よりも低い温度に
加熱される加熱体を上記混在する複数種のプラスチック
材の小片に接触可能に配置し、該加熱体に接触して溶融
付着することにより取り出されるプラスチック材小片
と、接触しても溶融付着することなく元の状況に残され
るプラスチック材小片とに分別する。
【0007】上記加熱体は、上記各種プラスチック材の
溶融点のうち最も低い溶融点近辺の温度に、または該溶
融点近辺の温度よりも高く且つ該溶融点の次に高い溶融
点よりも低い温度に加熱され、溶融点の最も低いプラス
チック材の小片と他のプラスチック材の小片とに分別し
てもよい。
溶融点のうち最も低い溶融点近辺の温度に、または該溶
融点近辺の温度よりも高く且つ該溶融点の次に高い溶融
点よりも低い温度に加熱され、溶融点の最も低いプラス
チック材の小片と他のプラスチック材の小片とに分別し
てもよい。
【0008】或いは上記加熱体は、上記各種プラスチッ
ク材の溶融点のうち2番目に高い溶融点近辺の温度に、
または該溶融点近辺の温度よりも高く且つ最も高い溶融
点よりも低い温度に加熱され、溶融点の最も高いプラス
チック材の小片と他のプラスチック材の小片とに分別し
てもよい。
ク材の溶融点のうち2番目に高い溶融点近辺の温度に、
または該溶融点近辺の温度よりも高く且つ最も高い溶融
点よりも低い温度に加熱され、溶融点の最も高いプラス
チック材の小片と他のプラスチック材の小片とに分別し
てもよい。
【0009】本発明に係る別の異種プラスチック材の分
別方法は、混在する複数種のプラスチック材の小片を種
類毎に分別する方法にして、上記混在する各種プラスチ
ック材毎の溶融点近辺の温度に、または該溶融点近辺の
温度よりも高く且つ該溶融点の次に高い溶融点よりも低
い温度に加熱される加熱体を、プラスチック材の搬送経
路途中に、該経路の上流側から下流側へ向かって、温度
の低いものから順に配置し、搬送途中にこれら加熱体に
接触することによってプラスチック材小片を溶融温度の
低い順に溶融付着させて、溶融温度の高い他のプラスチ
ック材小片と順次分別する。
別方法は、混在する複数種のプラスチック材の小片を種
類毎に分別する方法にして、上記混在する各種プラスチ
ック材毎の溶融点近辺の温度に、または該溶融点近辺の
温度よりも高く且つ該溶融点の次に高い溶融点よりも低
い温度に加熱される加熱体を、プラスチック材の搬送経
路途中に、該経路の上流側から下流側へ向かって、温度
の低いものから順に配置し、搬送途中にこれら加熱体に
接触することによってプラスチック材小片を溶融温度の
低い順に溶融付着させて、溶融温度の高い他のプラスチ
ック材小片と順次分別する。
【0010】各温度に加熱される上記加熱体は、上記各
種プラスチック材のうち最も溶融点の高いプラスチック
材を除いた他のプラスチック材に対して、それぞれを溶
融付着させるのが好ましい。
種プラスチック材のうち最も溶融点の高いプラスチック
材を除いた他のプラスチック材に対して、それぞれを溶
融付着させるのが好ましい。
【0011】本発明に係るさらに別の異種プラスチック
材の分別方法は、混在する複数種のプラスチック材の小
片を種類群別または種類別に分別する方法にして、上記
混在する各種プラスチック材の何れかの溶融点近辺の温
度に、または該溶融点近辺の温度よりも高く且つ該溶融
点の次に高い溶融点よりも低い温度に加熱される加熱容
器内に該各種プラスチック材の小片を入れ、該容器の内
周面に付着するプラスチック材小片と、それ以外のプラ
スチック材小片とに分別することを特徴とする。
材の分別方法は、混在する複数種のプラスチック材の小
片を種類群別または種類別に分別する方法にして、上記
混在する各種プラスチック材の何れかの溶融点近辺の温
度に、または該溶融点近辺の温度よりも高く且つ該溶融
点の次に高い溶融点よりも低い温度に加熱される加熱容
器内に該各種プラスチック材の小片を入れ、該容器の内
周面に付着するプラスチック材小片と、それ以外のプラ
スチック材小片とに分別することを特徴とする。
【0012】本発明に係る異種プラスチック材の分別装
置は、混在する複数種のプラスチック材の小片を種類毎
に分別する装置にして、上記混在する複数種のプラスチ
ック材を搬送する搬送経路と、上記搬送経路途中に設け
られて上記プラスチック材に接触し、各種プラスチック
材毎の溶融点近辺の温度に、または該溶融点近辺の温度
よりも高く且つ該溶融点の次に高い溶融点よりも低い温
度に加熱される加熱体とを備えたことを特徴とする。
置は、混在する複数種のプラスチック材の小片を種類毎
に分別する装置にして、上記混在する複数種のプラスチ
ック材を搬送する搬送経路と、上記搬送経路途中に設け
られて上記プラスチック材に接触し、各種プラスチック
材毎の溶融点近辺の温度に、または該溶融点近辺の温度
よりも高く且つ該溶融点の次に高い溶融点よりも低い温
度に加熱される加熱体とを備えたことを特徴とする。
【0013】本発明に係る別の異種プラスチック材の分
別装置は、混在する複数種のプラスチック材の小片を種
類群別または種類別に分別する装置にして、上記混在す
る各種プラスチック材の何れかの溶融点近辺の温度に、
または該溶融点近辺の温度よりも高く且つ該溶融点の次
に高い溶融点よりも低い温度に加熱されて該各種プラス
チック材の小片が入れられる加熱容器を備え、上記加熱
容器自体が運動することによって、その加熱温度よりも
低い溶融点のプラスチック材の小片を該容器内周面に付
着させ、該加熱温度よりも低い溶融点のプラスチック材
小片と他のプラスチック材の小片とを分別することを特
徴とする異種プラスチック材の分別装置。
別装置は、混在する複数種のプラスチック材の小片を種
類群別または種類別に分別する装置にして、上記混在す
る各種プラスチック材の何れかの溶融点近辺の温度に、
または該溶融点近辺の温度よりも高く且つ該溶融点の次
に高い溶融点よりも低い温度に加熱されて該各種プラス
チック材の小片が入れられる加熱容器を備え、上記加熱
容器自体が運動することによって、その加熱温度よりも
低い溶融点のプラスチック材の小片を該容器内周面に付
着させ、該加熱温度よりも低い溶融点のプラスチック材
小片と他のプラスチック材の小片とを分別することを特
徴とする異種プラスチック材の分別装置。
【0014】本発明に係るPVCとPETの分別装置
は、上記PVCおよびPETのプラスチック材小片を搬
送する搬送経路と、上記搬送経路途中に設けられて上記
各プラスチック材に接触し、PVCの溶融点近辺の温度
に、またはPVCとPETの溶融点の間の温度に加熱さ
れる加熱体とを備えている。
は、上記PVCおよびPETのプラスチック材小片を搬
送する搬送経路と、上記搬送経路途中に設けられて上記
各プラスチック材に接触し、PVCの溶融点近辺の温度
に、またはPVCとPETの溶融点の間の温度に加熱さ
れる加熱体とを備えている。
【0015】本発明に係る別のPVCとPETの分別装
置は、PVCの溶融点近辺の温度に、またはPVCとP
ETの溶融点の間の温度に加熱されて該プラスチック材
小片が入れられる加熱容器を備え、上記加熱容器自体が
運動することによってPVC小片を該容器内周面に付着
させ、PVC小片とPET小片とを分別することを特徴
とする。
置は、PVCの溶融点近辺の温度に、またはPVCとP
ETの溶融点の間の温度に加熱されて該プラスチック材
小片が入れられる加熱容器を備え、上記加熱容器自体が
運動することによってPVC小片を該容器内周面に付着
させ、PVC小片とPET小片とを分別することを特徴
とする。
【0016】
【発明の実施形態】本発明に係る異種プラスチック材の
分別方法は、溶融点の差が大きい2種類のプラスチック
材に対して特に有効であり、例えばPETの溶融点は2
65℃であり、これに対して例えばPVCの溶融点は2
00〜210℃と低く、その溶融点差はほぼ50〜60
℃の温度差がある。したがって、200〜210℃の温
度環境下(勿論、230℃や240℃といった中間温度
であってもよい)にこれらのプラスチック材を置くと、
PETは溶融することなく接着性を帯びることもない
が、PVCは溶融軟化状態となって接着性を帯びる。す
なわち、そのような温度に加熱された高温物体をこれら
プラスチック材に適当な押圧力で押し付けると、接着性
を帯びたPVCだけが高温物体に付着し、付着可能状態
にまで達していないPETは高温物体に付着しない。こ
のような温度環境下において両プラスチック材が示す溶
融軟化状態の差異によって、接着性を帯びない方のプラ
スチック材と、接着性を帯びる方のプラスチック材とを
分別することができる。
分別方法は、溶融点の差が大きい2種類のプラスチック
材に対して特に有効であり、例えばPETの溶融点は2
65℃であり、これに対して例えばPVCの溶融点は2
00〜210℃と低く、その溶融点差はほぼ50〜60
℃の温度差がある。したがって、200〜210℃の温
度環境下(勿論、230℃や240℃といった中間温度
であってもよい)にこれらのプラスチック材を置くと、
PETは溶融することなく接着性を帯びることもない
が、PVCは溶融軟化状態となって接着性を帯びる。す
なわち、そのような温度に加熱された高温物体をこれら
プラスチック材に適当な押圧力で押し付けると、接着性
を帯びたPVCだけが高温物体に付着し、付着可能状態
にまで達していないPETは高温物体に付着しない。こ
のような温度環境下において両プラスチック材が示す溶
融軟化状態の差異によって、接着性を帯びない方のプラ
スチック材と、接着性を帯びる方のプラスチック材とを
分別することができる。
【0017】一般に温度差で2種類以上のプラスチック
材を分別する方法は、基本的には熱源を準備するだけで
よく、人体に有害なX線や化学薬品を用いることがない
ので安全である。しかもプラスチック材の溶融点は金属
等に比べて低く、比較的安全且つ簡単に取り扱える温度
範囲内である。そして溶融点差の大きなプラスチック材
どうしを比較する場合には両者を確実に分別できる。
材を分別する方法は、基本的には熱源を準備するだけで
よく、人体に有害なX線や化学薬品を用いることがない
ので安全である。しかもプラスチック材の溶融点は金属
等に比べて低く、比較的安全且つ簡単に取り扱える温度
範囲内である。そして溶融点差の大きなプラスチック材
どうしを比較する場合には両者を確実に分別できる。
【0018】また、分別しようとするプラスチック材を
例えばフレーク状のように小片に粉砕しても十分な確実
性で分別することができれば、搬送や保管等の取り扱い
が非常に便利になり、非常に効率よく現実的な技術とし
て期待できる。
例えばフレーク状のように小片に粉砕しても十分な確実
性で分別することができれば、搬送や保管等の取り扱い
が非常に便利になり、非常に効率よく現実的な技術とし
て期待できる。
【0019】本発明に係るPVCとPETの分別方法お
よび分別装置も、PVCとPETの軟化点または溶融点
の差異を利用するものである。上述のようにPETの溶
融点は265℃であり、これに対してPVCの溶融点2
00〜210℃と低く、両者の溶融点差はほぼ50〜6
0℃の温度差がある。したがって、これらのプラスチッ
ク材が例えばフレーク状に粉砕されていて、これらが混
在している状況であっても、そこに200〜210℃に
加熱された高温物体を差し入れて取り出すと溶融点の低
いPVCだけが高温物体に付着し、溶融点の高いPET
は付着せずにその場に残留する。このように、低融点側
のプラスチック材の融点温度近辺に、あるいはそれら融
点の間の温度に加熱された物体を、異種プラスチック材
の混在する状況下に差し入れることによって低融点プラ
スチック材と高融点プラスチック材とを簡単に分別する
ことができる。
よび分別装置も、PVCとPETの軟化点または溶融点
の差異を利用するものである。上述のようにPETの溶
融点は265℃であり、これに対してPVCの溶融点2
00〜210℃と低く、両者の溶融点差はほぼ50〜6
0℃の温度差がある。したがって、これらのプラスチッ
ク材が例えばフレーク状に粉砕されていて、これらが混
在している状況であっても、そこに200〜210℃に
加熱された高温物体を差し入れて取り出すと溶融点の低
いPVCだけが高温物体に付着し、溶融点の高いPET
は付着せずにその場に残留する。このように、低融点側
のプラスチック材の融点温度近辺に、あるいはそれら融
点の間の温度に加熱された物体を、異種プラスチック材
の混在する状況下に差し入れることによって低融点プラ
スチック材と高融点プラスチック材とを簡単に分別する
ことができる。
【0020】分別装置として、効率よく且つ確実に分別
するためには、異種プラスチック材を区別なくシュレッ
ダーでフレーク状に粉砕しておき、これらのプラスチッ
クフレークを例えばベルトコンベア上で搬送しながら、
200℃に加熱された例えば回転ドラムまたはローラ
を、その搬送経路のコンベア上のプラスチックフレーク
に押し付けると、効率よく低融点プラスチック材だけを
ドラムに付着させて取り出すことができる。ドラムに付
着することなく捕らえられずに搬送され続けるのは高融
点プラスチック材である。ドラムは一つだけでなく、複
数のドラムを搬送経路に沿って多段に設置すれば、融点
の異なる異種プラスチック材は略完全に分別することが
できる。
するためには、異種プラスチック材を区別なくシュレッ
ダーでフレーク状に粉砕しておき、これらのプラスチッ
クフレークを例えばベルトコンベア上で搬送しながら、
200℃に加熱された例えば回転ドラムまたはローラ
を、その搬送経路のコンベア上のプラスチックフレーク
に押し付けると、効率よく低融点プラスチック材だけを
ドラムに付着させて取り出すことができる。ドラムに付
着することなく捕らえられずに搬送され続けるのは高融
点プラスチック材である。ドラムは一つだけでなく、複
数のドラムを搬送経路に沿って多段に設置すれば、融点
の異なる異種プラスチック材は略完全に分別することが
できる。
【0021】また、融点の異なるプラスチック材が、3
種類以上混在していても、融点の低い方から順の温度に
加熱した高温物体を搬送経路に沿って順に配置すれば、
低融点のプラスチック材から順に付着させて取り出すこ
とができる。或いは、順に配置する高温物体の温度をプ
ラスチック材の各融点毎に設定するのではなく、一つの
高温物体で2種類以上のプラスチック材小片を共に溶融
付着させるような所望の温度間隔で設定してもよい。そ
の場合、プラスチック材小片を種類毎に分別するのでは
なく、所望の種類群毎に分別することになる。勿論、各
高温物体の設定温度を一定とすれば、3種類以上のプラ
スチック小片を二つの種類群に分別することも可能であ
る。
種類以上混在していても、融点の低い方から順の温度に
加熱した高温物体を搬送経路に沿って順に配置すれば、
低融点のプラスチック材から順に付着させて取り出すこ
とができる。或いは、順に配置する高温物体の温度をプ
ラスチック材の各融点毎に設定するのではなく、一つの
高温物体で2種類以上のプラスチック材小片を共に溶融
付着させるような所望の温度間隔で設定してもよい。そ
の場合、プラスチック材小片を種類毎に分別するのでは
なく、所望の種類群毎に分別することになる。勿論、各
高温物体の設定温度を一定とすれば、3種類以上のプラ
スチック小片を二つの種類群に分別することも可能であ
る。
【0022】
【実施例】図1に本発明を実施するPVCおよびPET
の分別装置の一例の概略構成を示す。この実施例では、
走行するベルトコンベア10上に、フレーク状に粉砕ま
たは截断されたPETとPVCの小片が混在して供給さ
れる。フレーク状のPETおよびPVCは約8mm角の
小片に細かく截断されてホッパー11内に投入されてい
る。ホッパー11はベルトコンベア10の幅よりも僅か
に狭くされているが、ベルトコンベア10上の略全幅に
わたってプラスチック小片を落下させられる幅寸法を有
している。
の分別装置の一例の概略構成を示す。この実施例では、
走行するベルトコンベア10上に、フレーク状に粉砕ま
たは截断されたPETとPVCの小片が混在して供給さ
れる。フレーク状のPETおよびPVCは約8mm角の
小片に細かく截断されてホッパー11内に投入されてい
る。ホッパー11はベルトコンベア10の幅よりも僅か
に狭くされているが、ベルトコンベア10上の略全幅に
わたってプラスチック小片を落下させられる幅寸法を有
している。
【0023】ベルトコンベア10の搬送面は、その下に
配置された支持ローラ12によって支持されており、こ
れら支持ローラとの間にベルトコンベア10を挟持する
ように支持ローラの上方に加熱ローラ13,14,15
が略等間隔で配置されている。この実施例では三つの加
熱ローラが設けられている。
配置された支持ローラ12によって支持されており、こ
れら支持ローラとの間にベルトコンベア10を挟持する
ように支持ローラの上方に加熱ローラ13,14,15
が略等間隔で配置されている。この実施例では三つの加
熱ローラが設けられている。
【0024】ホッパー11の側壁面およびベルトコンベ
ア10の搬送面の下にはバイブレータ16が設置されて
いる。ホッパーの側壁面のバイブレータは、ホッパーの
口からプラスチック小片が一定の適量ずつ落下するよう
に、ホッパーに振動を与え、コンベアの搬送面下のバイ
ブレータは、コンベア上に落下したプラスチック小片が
重なるのを防止すべくコンベア搬送面に微小振動を与え
る。
ア10の搬送面の下にはバイブレータ16が設置されて
いる。ホッパーの側壁面のバイブレータは、ホッパーの
口からプラスチック小片が一定の適量ずつ落下するよう
に、ホッパーに振動を与え、コンベアの搬送面下のバイ
ブレータは、コンベア上に落下したプラスチック小片が
重なるのを防止すべくコンベア搬送面に微小振動を与え
る。
【0025】三つの加熱ローラ13,14,15は、い
ずれも等しく200〜210℃に加熱されており、PV
Cがこれに接触すると溶融軟化して接着性を帯び、これ
ら加熱ローラ13,14,15に付着する。コンベア1
0の搬送面上でのPVC小片の重なりが最上流のバイブ
レータ16の振動で完全になくなっていれば、殆どのP
VC小片は第1の加熱ローラ13に付着するが、多少の
重なりが残っていても第1加熱ローラ13よりも下流側
のバイブレータの振動でさらに重なりが取れるので、第
2及び第3の加熱ローラ14,15を設けていれば、完
全にPVC小片を取り出すことができる。そして、最も
下流側に配置された第3加熱ローラ15に対して付着す
るPVC小片は殆どない状態となる。すなわち、同一温
度に加熱されたローラを多段配置することで、PETお
よびPVCが混在しているプラスチック小片群からPV
C小片だけを完全に除去することができる。
ずれも等しく200〜210℃に加熱されており、PV
Cがこれに接触すると溶融軟化して接着性を帯び、これ
ら加熱ローラ13,14,15に付着する。コンベア1
0の搬送面上でのPVC小片の重なりが最上流のバイブ
レータ16の振動で完全になくなっていれば、殆どのP
VC小片は第1の加熱ローラ13に付着するが、多少の
重なりが残っていても第1加熱ローラ13よりも下流側
のバイブレータの振動でさらに重なりが取れるので、第
2及び第3の加熱ローラ14,15を設けていれば、完
全にPVC小片を取り出すことができる。そして、最も
下流側に配置された第3加熱ローラ15に対して付着す
るPVC小片は殆どない状態となる。すなわち、同一温
度に加熱されたローラを多段配置することで、PETお
よびPVCが混在しているプラスチック小片群からPV
C小片だけを完全に除去することができる。
【0026】図中17は冷却エアを吹き出すノズルであ
り、加熱ローラ13,14,15の回転方向に沿って上
端点を越えた箇所で上方から各ローラに冷却エアを吹き
つける。この冷却エアは、各加熱ローラに付着したPV
C小片をその溶融点以下に冷却して接着性を弱めるもの
である。その結果、PVC小片はローラ表面から剥離し
やすくなり、確実に掻き取れるようになる。図中18
は、PVC小片を掻き取るスクレーパであり、掻き取っ
たPVC小片を排出する排出シュート19に連結されて
いる。
り、加熱ローラ13,14,15の回転方向に沿って上
端点を越えた箇所で上方から各ローラに冷却エアを吹き
つける。この冷却エアは、各加熱ローラに付着したPV
C小片をその溶融点以下に冷却して接着性を弱めるもの
である。その結果、PVC小片はローラ表面から剥離し
やすくなり、確実に掻き取れるようになる。図中18
は、PVC小片を掻き取るスクレーパであり、掻き取っ
たPVC小片を排出する排出シュート19に連結されて
いる。
【0027】PET小片は、200〜210℃の加熱ロ
ーラ13,14,15に接触しても、その温度では溶融
することなく、また接着性も生じないので、いずれのロ
ーラにも付着しないでベルトコンベア10上を最後まで
搬送され、回収容器20内へ投入される。
ーラ13,14,15に接触しても、その温度では溶融
することなく、また接着性も生じないので、いずれのロ
ーラにも付着しないでベルトコンベア10上を最後まで
搬送され、回収容器20内へ投入される。
【0028】なお、この実施例ではプラスチック小片が
ベルトコンベア10上を1回通過する場合を前提として
いるが、例えばホッパー11の幅をベルトコンベア10
の幅の半分として1回目の通過でベルトコンベアの半分
の幅を使い、回収容器20内へ投入されたプラスチック
小片を再度通過させるべく残りの半分の幅を用いれば、
ベルトコンベアの長さを2倍にしたのと同じ効果が得ら
れ、PET小片とPVC小片との分離がより確実とな
る。
ベルトコンベア10上を1回通過する場合を前提として
いるが、例えばホッパー11の幅をベルトコンベア10
の幅の半分として1回目の通過でベルトコンベアの半分
の幅を使い、回収容器20内へ投入されたプラスチック
小片を再度通過させるべく残りの半分の幅を用いれば、
ベルトコンベアの長さを2倍にしたのと同じ効果が得ら
れ、PET小片とPVC小片との分離がより確実とな
る。
【0029】上述の実施例では、加熱ローラ13,1
4,15の温度を等しくしてPETとPVCの2種類の
プラスチック材を分別しているが、同じ構成でも各加熱
ローラの温度を次のように異ならせて設定することで、
例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリ塩化ビニル(PVC)およびポリエチレン・
テレフタレート(PET)の4種類のプラスチック材を
分別することも可能である。すなわち、第1加熱ローラ
13の温度をPEが付着する温度(PEの溶融点近辺の
温度)、例えば120〜135℃とし、第2加熱ローラ
14をPPが付着する150〜160℃とし、第3加熱
ローラ15をPVCが付着する200〜210℃とす
る。
4,15の温度を等しくしてPETとPVCの2種類の
プラスチック材を分別しているが、同じ構成でも各加熱
ローラの温度を次のように異ならせて設定することで、
例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリ塩化ビニル(PVC)およびポリエチレン・
テレフタレート(PET)の4種類のプラスチック材を
分別することも可能である。すなわち、第1加熱ローラ
13の温度をPEが付着する温度(PEの溶融点近辺の
温度)、例えば120〜135℃とし、第2加熱ローラ
14をPPが付着する150〜160℃とし、第3加熱
ローラ15をPVCが付着する200〜210℃とす
る。
【0030】ホッパー11内にはポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PV
C)およびポリエチレン・テレフタレート(PET)の
4種類のプラスチック材のフレーク状小片を混在して入
れ、これらを上述の実施例と同様にベルトコンベア10
上に落下させる。コンベア上を搬送されるプラスチック
材小片は、第1加熱ローラ13によってポリエチレン
が、第2加熱ローラ14によってポリプロピレンが、第
3加熱ローラ15によってPVCがそれぞれ分別して取
り出され、PETが最後に残されてコンベア10から回
収容器20内へ投入される。それぞれのプラスチック材
を加熱ローラに付着させて確実に取り除くためには、各
温度に設定される加熱ローラをそれぞれ二つ以上の多段
に連続させて並べるように配置することもできる。
E)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PV
C)およびポリエチレン・テレフタレート(PET)の
4種類のプラスチック材のフレーク状小片を混在して入
れ、これらを上述の実施例と同様にベルトコンベア10
上に落下させる。コンベア上を搬送されるプラスチック
材小片は、第1加熱ローラ13によってポリエチレン
が、第2加熱ローラ14によってポリプロピレンが、第
3加熱ローラ15によってPVCがそれぞれ分別して取
り出され、PETが最後に残されてコンベア10から回
収容器20内へ投入される。それぞれのプラスチック材
を加熱ローラに付着させて確実に取り除くためには、各
温度に設定される加熱ローラをそれぞれ二つ以上の多段
に連続させて並べるように配置することもできる。
【0031】なお、これら4種類のプラスチック材に対
して、加熱ローラ13,14,15の温度を等しく20
0〜210℃とすれば、ポリエチレン(PE)、ポリプ
ロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)は全て加
熱ローラ13,14,15に付着し、ポリエチレン・テ
レフタレート(PET)だけを他の3種類と分別するこ
とも可能である。或いは、加熱ローラ13,14,15
の温度を等しく150〜160℃とすれば、PEとPP
の群、PVCとPETの群とに2分することもできる。
当然のことながら、加熱ローラ13,14,15の温度
を等しく120〜135℃とすることも可能であり、そ
の結果は自明である。また、加熱ローラ13,14,1
5に設定しようとする温度は、その温度で溶融付着する
プラスチック材と付着しないプラスチック材とに分別す
るのに有効な温度であり、その設定温度を挟む溶融点を
持って最も近接した溶融点を有する2種類のプラスチッ
ク材の溶融点どうしが比較的大きな温度差のものである
場合には、低い方の溶融点近辺の温度に設定するのが好
ましいが、どちらのプラスチック材の溶融点にも近接し
ない中間の温度に設定することも勿論有効である。
して、加熱ローラ13,14,15の温度を等しく20
0〜210℃とすれば、ポリエチレン(PE)、ポリプ
ロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)は全て加
熱ローラ13,14,15に付着し、ポリエチレン・テ
レフタレート(PET)だけを他の3種類と分別するこ
とも可能である。或いは、加熱ローラ13,14,15
の温度を等しく150〜160℃とすれば、PEとPP
の群、PVCとPETの群とに2分することもできる。
当然のことながら、加熱ローラ13,14,15の温度
を等しく120〜135℃とすることも可能であり、そ
の結果は自明である。また、加熱ローラ13,14,1
5に設定しようとする温度は、その温度で溶融付着する
プラスチック材と付着しないプラスチック材とに分別す
るのに有効な温度であり、その設定温度を挟む溶融点を
持って最も近接した溶融点を有する2種類のプラスチッ
ク材の溶融点どうしが比較的大きな温度差のものである
場合には、低い方の溶融点近辺の温度に設定するのが好
ましいが、どちらのプラスチック材の溶融点にも近接し
ない中間の温度に設定することも勿論有効である。
【0032】図2に本発明を実施するPVCおよびPE
Tの分別装置の他の例の概略構成を示す。この実施例で
は、装置全体が縦型に構成されており、図1の例に比べ
ると占有スペースを小さくするのに有利である。最も上
に、PVC及びPETの混在するプラスチック小片が投
入されるホッパー21が設けられており、その下端の出
口の下にベルトコンベア22が傾斜して設けられてい
る。ホッパー21の出口から排出されたプラスチック小
片はベルトコンベア22によって斜め下方へ搬送され
る。ベルトコンベア22の下端のさらに下方には、第1
段目の一対の加熱ローラ23,24が、互いに横に突き
合わせられて設けられており、さらにその真下に、第2
段目の一対の加熱ローラ25,26が第1段目と同様に
設けられている。各加熱ローラ23,24,25,26
の温度は、いずれもPVCがこれに接触すると溶融軟化
して接着性を帯びる200〜210℃である。ベルトコ
ンベア22の下端から落下するプラスチック小片は、そ
れぞれ対の加熱ローラの回転と共にそれらの間に巻き込
まれ、PVC小片は各加熱ローラに付着して捕らえられ
る。第2段目の加熱ローラ対は、第1段目の加熱ローラ
対で捕らえきれなかったPVC小片を完全に捕らえきる
ためのものである。したがって、必要に応じて3段目、
4段目の加熱ローラ対を設けてもよい。各ローラには、
それに付着したPVC小片を掻き取るためのスクレーパ
27が当接しており、さらにその下方には、ローラから
掻き取られて落下するPVC小片を受けて排出するため
の排出シュート28が設けられている。PET小片は、
加熱ローラに付着することなくそれらの間を通過し、さ
らにその下に設けられた回収容器29内に受け取られ
る。
Tの分別装置の他の例の概略構成を示す。この実施例で
は、装置全体が縦型に構成されており、図1の例に比べ
ると占有スペースを小さくするのに有利である。最も上
に、PVC及びPETの混在するプラスチック小片が投
入されるホッパー21が設けられており、その下端の出
口の下にベルトコンベア22が傾斜して設けられてい
る。ホッパー21の出口から排出されたプラスチック小
片はベルトコンベア22によって斜め下方へ搬送され
る。ベルトコンベア22の下端のさらに下方には、第1
段目の一対の加熱ローラ23,24が、互いに横に突き
合わせられて設けられており、さらにその真下に、第2
段目の一対の加熱ローラ25,26が第1段目と同様に
設けられている。各加熱ローラ23,24,25,26
の温度は、いずれもPVCがこれに接触すると溶融軟化
して接着性を帯びる200〜210℃である。ベルトコ
ンベア22の下端から落下するプラスチック小片は、そ
れぞれ対の加熱ローラの回転と共にそれらの間に巻き込
まれ、PVC小片は各加熱ローラに付着して捕らえられ
る。第2段目の加熱ローラ対は、第1段目の加熱ローラ
対で捕らえきれなかったPVC小片を完全に捕らえきる
ためのものである。したがって、必要に応じて3段目、
4段目の加熱ローラ対を設けてもよい。各ローラには、
それに付着したPVC小片を掻き取るためのスクレーパ
27が当接しており、さらにその下方には、ローラから
掻き取られて落下するPVC小片を受けて排出するため
の排出シュート28が設けられている。PET小片は、
加熱ローラに付着することなくそれらの間を通過し、さ
らにその下に設けられた回収容器29内に受け取られ
る。
【0033】各段目のローラ対では、双方のローラが共
に加熱されなくとも、一方だけ加熱するようにしてもよ
い。その場合、加熱ローラ間でプラスチック小片の重な
りがなくなるように、ホッパー21からのプラスチック
小片の落下量を少なくしたり、ベルトコンベア22上で
の搬送速度を十分に遅くするなどして、ローラ間へのプ
ラスチック小片の供給量をコントロールするのが好まし
い。
に加熱されなくとも、一方だけ加熱するようにしてもよ
い。その場合、加熱ローラ間でプラスチック小片の重な
りがなくなるように、ホッパー21からのプラスチック
小片の落下量を少なくしたり、ベルトコンベア22上で
の搬送速度を十分に遅くするなどして、ローラ間へのプ
ラスチック小片の供給量をコントロールするのが好まし
い。
【0034】また、加熱ローラ対の温度を、図1の例で
説明したように、上段側から下段側へいくに従って順に
高くなるように設定していくことによって、溶融点が異
なる3種類以上のプラスチック材小片を分別することも
勿論可能である。また、所望の群に分別することも同様
に可能である。
説明したように、上段側から下段側へいくに従って順に
高くなるように設定していくことによって、溶融点が異
なる3種類以上のプラスチック材小片を分別することも
勿論可能である。また、所望の群に分別することも同様
に可能である。
【0035】図3に本発明を実施するPVCおよびPE
Tの分別装置の別の例の概略構成を示す。この実施例で
は、比較的低速で回転する円筒状ドラム31を200〜
210℃に加熱し、その中にPVC小片とPET小片と
が入れられる。この回転速度は、中のプラスチック小片
がドラム31の回転では飛び散らない程度の低速であ
る。ドラム31内には、ドラム内底から回転方向へ内周
側壁面に沿って、ドラム31の回転と共に同じ方向へ送
られる無端ベルト32が設けられている。図中33はベ
ルト32を送る駆動ローラであり、ベルト32をドラム
31の内周面に沿わせるように配置されている。加熱さ
れたドラム31が回転し、それと共にベルト32の送り
が駆動されると、ドラム31の内底にあるプラスチック
小片はドラム内周面とベルトとの間に巻き込まれる。ベ
ルト32は、プラスチック小片をドラム31の内周面へ
所定の押圧力で押し付け、プラスチック小片がこの間を
通過するうちにPVC小片だけが溶融してドラム内周面
に付着する。PVC小片は、ドラム31の回転に伴って
付着したままドラム内周面の頂点部を通過し、ベルト3
2とちょうど反対側に設けられてエッジをドラム内周面
に当接させているPVC回収容器34内に掻き取られ
る。PET小片は、ドラムの温度が十分に高くないため
に内周面に付着せず、ベルト32がドラム内周面から離
れると共にドラム内周面から剥離してドラム内底へ落下
し、最終的にはPET小片だけがドラム内底に残る。
Tの分別装置の別の例の概略構成を示す。この実施例で
は、比較的低速で回転する円筒状ドラム31を200〜
210℃に加熱し、その中にPVC小片とPET小片と
が入れられる。この回転速度は、中のプラスチック小片
がドラム31の回転では飛び散らない程度の低速であ
る。ドラム31内には、ドラム内底から回転方向へ内周
側壁面に沿って、ドラム31の回転と共に同じ方向へ送
られる無端ベルト32が設けられている。図中33はベ
ルト32を送る駆動ローラであり、ベルト32をドラム
31の内周面に沿わせるように配置されている。加熱さ
れたドラム31が回転し、それと共にベルト32の送り
が駆動されると、ドラム31の内底にあるプラスチック
小片はドラム内周面とベルトとの間に巻き込まれる。ベ
ルト32は、プラスチック小片をドラム31の内周面へ
所定の押圧力で押し付け、プラスチック小片がこの間を
通過するうちにPVC小片だけが溶融してドラム内周面
に付着する。PVC小片は、ドラム31の回転に伴って
付着したままドラム内周面の頂点部を通過し、ベルト3
2とちょうど反対側に設けられてエッジをドラム内周面
に当接させているPVC回収容器34内に掻き取られ
る。PET小片は、ドラムの温度が十分に高くないため
に内周面に付着せず、ベルト32がドラム内周面から離
れると共にドラム内周面から剥離してドラム内底へ落下
し、最終的にはPET小片だけがドラム内底に残る。
【0036】このドラム式分別装置は、図1や図2の実
施例のように連続処理するものではなくバッチ処理を行
うものであるが、装置自体は小型化することが可能であ
り、1回分に十分な処理時間を取れば確実な分別が可能
である。また、ドラム31の加熱温度を低い方から数段
階に分けて高く設定していくことによって、3種類以上
のプラスチック材を分別することも可能である。その場
合、温度設定を上げる毎に回収容器34を取り替えるこ
とになる。更に、このドラム式分別装置は上述のように
基本的にはバッチ処理を行うものであるが、例えば回転
するドラム31内にプラスチック材小片を連続的に供給
し、回収容器34に回収されたプラスチック材小片も、
回収容器34から例えばベルトコンベア(図示せず)に
よって連続的にドラム31の外へ取り出せば連続処理を
行うことも可能である。さらに、第1、第2、第3と複
数のドラムを直列に配列し、第1ドラム内に残ったプラ
スチック材小片を連続的に第2ドラムへ供給し、第2ド
ラム内に残ったプラスチック材小片をさらに連続的に第
3ドラムへ供給するというシステムを形成することで、
図1や図2の実施例のように連続処理することも可能で
ある。勿論、各ドラムの温度は所望の一定温度とするこ
とができ、また順に高くなるように設定することも可能
である。
施例のように連続処理するものではなくバッチ処理を行
うものであるが、装置自体は小型化することが可能であ
り、1回分に十分な処理時間を取れば確実な分別が可能
である。また、ドラム31の加熱温度を低い方から数段
階に分けて高く設定していくことによって、3種類以上
のプラスチック材を分別することも可能である。その場
合、温度設定を上げる毎に回収容器34を取り替えるこ
とになる。更に、このドラム式分別装置は上述のように
基本的にはバッチ処理を行うものであるが、例えば回転
するドラム31内にプラスチック材小片を連続的に供給
し、回収容器34に回収されたプラスチック材小片も、
回収容器34から例えばベルトコンベア(図示せず)に
よって連続的にドラム31の外へ取り出せば連続処理を
行うことも可能である。さらに、第1、第2、第3と複
数のドラムを直列に配列し、第1ドラム内に残ったプラ
スチック材小片を連続的に第2ドラムへ供給し、第2ド
ラム内に残ったプラスチック材小片をさらに連続的に第
3ドラムへ供給するというシステムを形成することで、
図1や図2の実施例のように連続処理することも可能で
ある。勿論、各ドラムの温度は所望の一定温度とするこ
とができ、また順に高くなるように設定することも可能
である。
【0037】図4に、本発明を実施するPVCおよびP
ETの分別装置のさらに別の例の概略構成を示す。この
実施例も図2の実施例と同様に縦型装置に構成されてい
る。最も上に、PVC及びPETの混在するプラスチッ
ク小片が投入されるホッパー41が設けられており、そ
の下端の出口の真下に第1加熱ローラ42が設けられて
いる。第1加熱ローラ42は一方向へ回転しており、ロ
ーラの外周面が下方へ向かって移動する側の周側面に沿
って、ローラ42の回転と共に同じ方向へ送られる無端
ベルト43が設けられている。図中44はベルト43を
送る駆動ローラであり、ベルト43をローラ42の外周
面に沿わせるように配置されている。加熱ローラ42は
200〜210℃に加熱され、ホッパー41の出口から
排出されたプラスチック小片はローラ42の回転によっ
てローラの外周面と無端ベルト43との間に巻き込まれ
る。無端ベルト43はその張力によって、加熱ローラ4
2との間に巻き込まれたプラスチック小片をローラ42
の外周面へ所定の押圧力で押し付け、PVC小片を加熱
ローラ42の外周面に付着させる。PVC小片は、ロー
ラ42の回転に伴って付着したままローラ外周面の最下
端部を通過し、さらにその先でエッジをローラ外周面に
当接させているスクレーパ45に掻き取られ、その下方
に設けられたPVC回収容器46内に回収される。PE
T小片は、加熱ローラ42の温度が十分に高くないため
に外周面に付着せず、ベルト43がローラ外周面から離
れると共に下方へ落下する。無端ベルト43が加熱ロー
ラ42の外周面から離れる箇所の下方には、落下してく
るプラスチック小片を受けてさらに下方の第2の加熱ロ
ーラ52へ案内するガイドシュート47が設けられてい
る。図中48は、加熱ローラ42の外周面から完全に掻
き取られなかった場合にローラ表面をきれいにするため
のナイフエッジである。
ETの分別装置のさらに別の例の概略構成を示す。この
実施例も図2の実施例と同様に縦型装置に構成されてい
る。最も上に、PVC及びPETの混在するプラスチッ
ク小片が投入されるホッパー41が設けられており、そ
の下端の出口の真下に第1加熱ローラ42が設けられて
いる。第1加熱ローラ42は一方向へ回転しており、ロ
ーラの外周面が下方へ向かって移動する側の周側面に沿
って、ローラ42の回転と共に同じ方向へ送られる無端
ベルト43が設けられている。図中44はベルト43を
送る駆動ローラであり、ベルト43をローラ42の外周
面に沿わせるように配置されている。加熱ローラ42は
200〜210℃に加熱され、ホッパー41の出口から
排出されたプラスチック小片はローラ42の回転によっ
てローラの外周面と無端ベルト43との間に巻き込まれ
る。無端ベルト43はその張力によって、加熱ローラ4
2との間に巻き込まれたプラスチック小片をローラ42
の外周面へ所定の押圧力で押し付け、PVC小片を加熱
ローラ42の外周面に付着させる。PVC小片は、ロー
ラ42の回転に伴って付着したままローラ外周面の最下
端部を通過し、さらにその先でエッジをローラ外周面に
当接させているスクレーパ45に掻き取られ、その下方
に設けられたPVC回収容器46内に回収される。PE
T小片は、加熱ローラ42の温度が十分に高くないため
に外周面に付着せず、ベルト43がローラ外周面から離
れると共に下方へ落下する。無端ベルト43が加熱ロー
ラ42の外周面から離れる箇所の下方には、落下してく
るプラスチック小片を受けてさらに下方の第2の加熱ロ
ーラ52へ案内するガイドシュート47が設けられてい
る。図中48は、加熱ローラ42の外周面から完全に掻
き取られなかった場合にローラ表面をきれいにするため
のナイフエッジである。
【0038】第1加熱ローラ42の下方に、第1加熱ロ
ーラの上述した構成と同様に構成された第2および第3
の加熱ローラ52,53が連なっており、第1加熱ロー
ラと同じ200〜210℃に加熱される。第2、第3の
加熱ローラ52,53は、第1加熱ローラ42で捕らえ
きれなかったPVC小片を完全に捕らえきるためのもの
である。したがって、必要に応じて第4、第5の加熱ロ
ーラを設けてもよい。最終的には、第3加熱ローラ53
を通過して排出されるプラスチック小片はすべてPET
小片となっており、ローラの外周面から無端ベルトが離
れる箇所の下方には、落下してくるPET小片を受ける
PET回収容器が配置されている。上述の各実施例と同
様に、各加熱ローラの温度を上のローラから下のローラ
へ順に温度を高めて行くことで、3種類以上の異種プラ
スチック材について、溶融点の低いプラスチック材から
順に分別することも可能である。
ーラの上述した構成と同様に構成された第2および第3
の加熱ローラ52,53が連なっており、第1加熱ロー
ラと同じ200〜210℃に加熱される。第2、第3の
加熱ローラ52,53は、第1加熱ローラ42で捕らえ
きれなかったPVC小片を完全に捕らえきるためのもの
である。したがって、必要に応じて第4、第5の加熱ロ
ーラを設けてもよい。最終的には、第3加熱ローラ53
を通過して排出されるプラスチック小片はすべてPET
小片となっており、ローラの外周面から無端ベルトが離
れる箇所の下方には、落下してくるPET小片を受ける
PET回収容器が配置されている。上述の各実施例と同
様に、各加熱ローラの温度を上のローラから下のローラ
へ順に温度を高めて行くことで、3種類以上の異種プラ
スチック材について、溶融点の低いプラスチック材から
順に分別することも可能である。
【0039】図5および図6に、本発明を実施するPV
CおよびPETの分別装置のさらに別の例の概略構成を
示す。この実施例では、熱風等により200℃近辺にま
で予備加熱されたPVCおよびPETの混在するプラス
チック小片を、200〜210℃に加熱されて且つ低速
で回転する円錐面61の上に落下させている。円錐面6
1上に落下したPVC小片は斜面上に付着するが、PE
T小片は付着せずに回転する円錐面の遠心力を受けて斜
面から転がり落ちる。円錐面の縁の周囲には、落下して
くるPET小片を受け取るPET回収容器62が円錐面
より下方に配置されている。円錐面61上には、付着し
たPVC小片を掻き落とすためのスクレーパ63が押し
付けられている。ただし、このスクレーパ63は円錐面
の回転を妨げることはない。円錐面61上に落下して付
着したPVC小片は、円錐面の回転に伴ってスクレーパ
63のところまで運ばれ、このスクレーパによって円錐
面から掻き取られる。掻き取られたPVC小片は、円錐
面61の傾斜をスクレーパ63に沿って下へ落ち、その
下方に配置されたPVC回収容器64内に落下する。
CおよびPETの分別装置のさらに別の例の概略構成を
示す。この実施例では、熱風等により200℃近辺にま
で予備加熱されたPVCおよびPETの混在するプラス
チック小片を、200〜210℃に加熱されて且つ低速
で回転する円錐面61の上に落下させている。円錐面6
1上に落下したPVC小片は斜面上に付着するが、PE
T小片は付着せずに回転する円錐面の遠心力を受けて斜
面から転がり落ちる。円錐面の縁の周囲には、落下して
くるPET小片を受け取るPET回収容器62が円錐面
より下方に配置されている。円錐面61上には、付着し
たPVC小片を掻き落とすためのスクレーパ63が押し
付けられている。ただし、このスクレーパ63は円錐面
の回転を妨げることはない。円錐面61上に落下して付
着したPVC小片は、円錐面の回転に伴ってスクレーパ
63のところまで運ばれ、このスクレーパによって円錐
面から掻き取られる。掻き取られたPVC小片は、円錐
面61の傾斜をスクレーパ63に沿って下へ落ち、その
下方に配置されたPVC回収容器64内に落下する。
【0040】上述の各実施例では、低溶融点プラスチッ
ク材を付着させる高温物体として、ローラやドラム、あ
るいは円錐体を主に200〜210℃に加熱する例を示
したが、これは分別しようとするプラスチック材をPV
Cと仮定したことによる温度選択であり、他の溶融点を
有するプラスチック材を分別しようとする場合には、そ
の分別目的に応じた温度が選択されるのは勿論である。
ク材を付着させる高温物体として、ローラやドラム、あ
るいは円錐体を主に200〜210℃に加熱する例を示
したが、これは分別しようとするプラスチック材をPV
Cと仮定したことによる温度選択であり、他の溶融点を
有するプラスチック材を分別しようとする場合には、そ
の分別目的に応じた温度が選択されるのは勿論である。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る異種プラス
チック材の分別方法では、プラスチック材の溶融点差を
利用するので、簡単且つ安全でしかも確実なプラスチッ
ク材の分別が行え、特にPVCとPETの分別方法並び
に分別装置に有用である。また、小片に截断してあって
も分別可能であり、特に再生しようとする廃プラスチッ
ク材の保管や搬送等の取り扱いが簡便になる。
チック材の分別方法では、プラスチック材の溶融点差を
利用するので、簡単且つ安全でしかも確実なプラスチッ
ク材の分別が行え、特にPVCとPETの分別方法並び
に分別装置に有用である。また、小片に截断してあって
も分別可能であり、特に再生しようとする廃プラスチッ
ク材の保管や搬送等の取り扱いが簡便になる。
【図1】 本発明に係る異種プラスチック材の分別装置
の第1実施例を示す図である。
の第1実施例を示す図である。
【図2】 本発明に係る異種プラスチック材の分別装置
の第2実施例を示す図である。
の第2実施例を示す図である。
【図3】 本発明に係る異種プラスチック材の分別装置
の第3実施例を示す図である。
の第3実施例を示す図である。
【図4】 本発明に係る異種プラスチック材の分別装置
の第4実施例を示す図である。
の第4実施例を示す図である。
【図5】 本発明に係る異種プラスチック材の分別装置
の第5実施例を示す図である。
の第5実施例を示す図である。
【図6】 図5の装置を上から見て示す図である。
10 ベルトコンベア 11 ホッパー 12 支持ローラ 13 第1加熱ローラ 14 第2加熱ローラ 15 第3加熱ローラ 16 バイブレータ 17 ノズル 18 スクレーパ 19 排出シュート 20 回収容器 21 ホッパー 22 ベルトコンベア 23 加熱ローラ 24 加熱ローラ 25 加熱ローラ 26 加熱ローラ 27 スクレーパ 28 排出シュート 29 回収容器 31 加熱ドラム 32 無端ベルト 33 駆動ローラ 34 回収容器 41 ホッパー 42 第1加熱ローラ 43 無端ベルト 44 駆動ローラ 45 スクレーパ 46 PVC回収容器 47 ガイドシュート 48 ナイフエッジ 52 第2加熱ローラ 53 第3加熱ローラ 61 円錐面 62 PET回収容器 63 スクレーパ 64 PVC回収容器
Claims (10)
- 【請求項1】 混在する複数種のプラスチック材の小片
を種類群別または種類別に分別する方法にして、 上記混在する各種プラスチック材の少なくとも何れか一
つの溶融点近辺の温度に、または該溶融点近辺の温度よ
りも高く且つ該溶融点の次に高い溶融点よりも低い温度
に加熱される加熱体を上記混在する複数種のプラスチッ
ク材の小片に接触可能に配置し、該加熱体に接触して溶
融付着することにより取り出されるプラスチック材小片
と、接触しても溶融付着することなく元の状況に残され
るプラスチック材小片とに分別することを特徴とする異
種プラスチック材の分別方法。 - 【請求項2】 上記加熱体は、上記各種プラスチック材
の溶融点のうち最も低い溶融点近辺の温度に、または該
溶融点近辺の温度よりも高く且つ該溶融点の次に高い溶
融点よりも低い温度に加熱され、溶融点の最も低いプラ
スチック材の小片と他のプラスチック材の小片とに分別
する請求項1記載の異種プラスチック材の分別方法。 - 【請求項3】 上記加熱体は、上記各種プラスチック材
の溶融点のうち2番目に高い溶融点近辺の温度に、また
は該溶融点近辺の温度よりも高く且つ最も高い溶融点よ
りも低い温度に加熱され、溶融点の最も高いプラスチッ
ク材の小片と他のプラスチック材の小片とに分別する請
求項1記載の異種プラスチック材の分別方法。 - 【請求項4】 混在する複数種のプラスチック材の小片
を種類毎に分別する方法にして、 上記混在する各種プラスチック材毎の溶融点近辺の温度
に、または該溶融点近辺の温度よりも高く且つ該溶融点
の次に高い溶融点よりも低い温度に加熱される加熱体
を、プラスチック材の搬送経路途中に、該経路の上流側
から下流側へ向かって、温度の低いものから順に配置
し、搬送途中にこれら加熱体に接触することによってプ
ラスチック材小片を溶融温度の低い順に溶融付着させ
て、溶融温度の高い他のプラスチック材小片と順次分別
することを特徴とする異種プラスチック材の分別方法。 - 【請求項5】 各温度に加熱される上記加熱体は、上記
各種プラスチック材のうち最も溶融点の高いプラスチッ
ク材を除いた他のプラスチック材に対して、それぞれを
溶融付着させる請求項4記載の異種プラスチック材の分
別方法。 - 【請求項6】 混在する複数種のプラスチック材の小片
を種類群別または種類別に分別する方法にして、 上記混在する各種プラスチック材の何れかの溶融点近辺
の温度に、または該溶融点近辺の温度よりも高く且つ該
溶融点の次に高い溶融点よりも低い温度に加熱される加
熱容器内に該各種プラスチック材の小片を入れ、該容器
の内周面に付着するプラスチック材小片と、それ以外の
プラスチック材小片とに分別することを特徴とする異種
プラスチック材の分別方法。 - 【請求項7】 混在する複数種のプラスチック材の小片
を種類毎に分別する装置にして、 上記混在する複数種のプラスチック材を搬送する搬送経
路と、 上記搬送経路途中に設けられて上記プラスチック材に接
触し、各種プラスチック材毎の溶融点近辺の温度に、ま
たは該溶融点近辺の温度よりも高く且つ該溶融点の次に
高い溶融点よりも低い温度に加熱される加熱体とを備え
たことを特徴とする異種プラスチック材の分別装置。 - 【請求項8】 混在する複数種のプラスチック材の小片
を種類群別または種類別に分別する装置にして、 上記混在する各種プラスチック材の何れかの溶融点近辺
の温度に、または該溶融点近辺の温度よりも高く且つ該
溶融点の次に高い溶融点よりも低い温度に加熱されて該
各種プラスチック材の小片が入れられる加熱容器を備
え、 上記加熱容器自体が運動することによって、その加熱温
度よりも低い溶融点のプラスチック材の小片を該容器内
周面に付着させ、該加熱温度よりも低い溶融点のプラス
チック材小片と他のプラスチック材の小片とを分別する
ことを特徴とする異種プラスチック材の分別装置。 - 【請求項9】 混在するPVCおよびPETのプラスチ
ック材小片を分別する装置にして、 上記PVCおよびPETのプラスチック材小片を搬送す
る搬送経路と、 上記搬送経路途中に設けられて上記各プラスチック材に
接触し、PVCの溶融点近辺の温度に、またはPVCと
PETの溶融点の間の温度に加熱される加熱体とを備え
たことを特徴とするPVCとPETの分別装置。 - 【請求項10】 混在するPVCおよびPETのプラス
チック材小片を分別する装置にして、 上記PVCの溶融点近辺の温度に、またはPVCとPE
Tの溶融点の間の温度に加熱されて該プラスチック材小
片が入れられる加熱容器を備え、 上記加熱容器自体が運動することによってPVC小片を
該容器内周面に付着させ、PVC小片とPET小片とを
分別することを特徴とするPVCとPETの分別装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3738198A JPH11226957A (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | 異種プラスチック材の分別方法及び分別装置、並びにpvcとpetの分別装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3738198A JPH11226957A (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | 異種プラスチック材の分別方法及び分別装置、並びにpvcとpetの分別装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11226957A true JPH11226957A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12495959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3738198A Pending JPH11226957A (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | 異種プラスチック材の分別方法及び分別装置、並びにpvcとpetの分別装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11226957A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008136165A1 (ja) * | 2007-05-01 | 2008-11-13 | Panasonic Corporation | 樹脂の分別方法 |
JP2010110733A (ja) * | 2008-11-10 | 2010-05-20 | Mitsubishi Electric Corp | プラスチックの選別方法およびプラスチックの選別装置 |
US7863409B2 (en) | 2007-11-14 | 2011-01-04 | Panasonic Corporation | Method of separating resin |
EP2465656A1 (de) * | 2010-12-20 | 2012-06-20 | Krones AG | Verfahren und Vorrichtung zum Abtrennen von Fremdpolymeren aus einem Polymergemisch |
WO2015075663A1 (en) * | 2013-11-21 | 2015-05-28 | Previero N. S.R.L. | Apparatus and method for separating materials of various type |
CN116441027A (zh) * | 2023-05-17 | 2023-07-18 | 江苏兴宾建材科技有限公司 | 一种内墙腻子生产的粉末研磨除杂设备 |
-
1998
- 1998-02-19 JP JP3738198A patent/JPH11226957A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008136165A1 (ja) * | 2007-05-01 | 2008-11-13 | Panasonic Corporation | 樹脂の分別方法 |
JPWO2008136165A1 (ja) * | 2007-05-01 | 2010-07-29 | パナソニック株式会社 | 樹脂の分別方法 |
US7900856B2 (en) | 2007-05-01 | 2011-03-08 | Panasonic Corporation | Method of sorting resin |
US7863409B2 (en) | 2007-11-14 | 2011-01-04 | Panasonic Corporation | Method of separating resin |
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CN102601888A (zh) * | 2010-12-20 | 2012-07-25 | 克朗斯股份公司 | 从聚合物混合物分离异质聚合物的方法和装置 |
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CN102601888B (zh) * | 2010-12-20 | 2015-06-10 | 克朗斯股份公司 | 从聚合物混合物分离异质聚合物的方法和装置 |
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WO2015075663A1 (en) * | 2013-11-21 | 2015-05-28 | Previero N. S.R.L. | Apparatus and method for separating materials of various type |
CN105764661A (zh) * | 2013-11-21 | 2016-07-13 | 普瑞威努公司 | 用于分离多种不同类型的材料的装置和方法 |
US9776343B2 (en) | 2013-11-21 | 2017-10-03 | Previero N. S.R.L. | Apparatus and method for separating materials of various type |
CN116441027A (zh) * | 2023-05-17 | 2023-07-18 | 江苏兴宾建材科技有限公司 | 一种内墙腻子生产的粉末研磨除杂设备 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070130 |
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