JP2002233491A - 先端キャップを有する内視鏡の先端部 - Google Patents

先端キャップを有する内視鏡の先端部

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Hiroyuki Takase
裕之 高瀬
Teruo Ouchi
輝雄 大内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】観察窓の前方を覆う透明な先端キャップの外表
面に粘液等が付着しても、良好な観察像を得ることがで
きる先端キャップを有する内視鏡の先端部を提供するこ
と。 【解決手段】観察窓２の前方を覆う透明な先端キャップ
１０を有する内視鏡の先端部において、観察窓２の前方
位置の先端キャップ１０の外表面Ａに流体を吹き付ける
ためのノズル１５を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、透明な先端キャ
ップを有する内視鏡の先端部に関する。
【０００２】
【従来の技術】内視鏡が、咽喉部等のように通過し難い
部分をひっかかりなく容易に通過できるように、或いは
被写体に対して一定の適切な観察距離を確保するため等
の目的で、観察窓の前方を覆う透明な先端キャップが挿
入部先端に設けられた内視鏡がある（特開平９−１４０
６５９号）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのような透
明な先端キャップを有する内視鏡においては、体内粘膜
との接触等によって先端キャップの外表面に粘液や水滴
等が付着すると、先端キャップの透明性や表面平滑性が
低下して観察像の品質が著しく低下してしまう。
【０００４】そこで本発明は、観察窓の前方を覆う透明
な先端キャップの外表面に粘液等が付着しても、良好な
観察像を得ることができる先端キャップを有する内視鏡
の先端部を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の先端キャップを有する内視鏡の先端部は、
観察窓の前方を覆う透明な先端キャップを有する内視鏡
の先端部において、観察窓の前方位置の先端キャップの
外表面に流体を吹き付けるためのノズルを設けたもので
ある。
【０００６】なお、ノズルが、流体を先端キャップの外
表面に沿って扇状に広がるように噴出するようにする
と、視野範囲を広く洗浄することができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の第１の実施例の
先端キャップを有する内視鏡の先端部を示している。こ
の内視鏡は、挿入部の先端に配置された先端部本体１の
先端面に観察窓２が配置された前方視型内視鏡であり、
観察窓２内には対物光学系３等が配置されている。
【０００８】先端部本体１の先端面には、処置具挿通チ
ャンネル４の出口開口が観察窓２と並んで配置されてい
る他、観察範囲に向けて照明光を射出する照明窓（図示
せず）等も配置されている。
【０００９】先端部本体１には、例えばメタクリル樹脂
（ＰＭＭＡ）等のような透明なプラスチック材からなる
先端キャップ１０が、前方に向けて突出した状態に取り
付けられている。
【００１０】その取り付けは、先端キャップ１０の内周
面後端に形成された突出部１１を先端部本体１の円周溝
５に係合させることにより行われ、先端キャップ１０側
をその部分で弾性変形させることにより、先端キャップ
１０を先端部本体１に対して着脱することができる。
【００１１】先端キャップ１０の突端側は滑らかな球面
状に形成されていて、処置具挿通チャンネル４から突出
される処置具（図示せず）を通過させるための処置具通
過孔１２が開口形成されている。
【００１２】このような先端キャップ１０が取り付けら
れた内視鏡は、例えば咽喉部等を通過させる際に球面状
の先端キャップ１０が粘膜面に沿って移動するので、患
者に大きな苦痛を与えることなく容易に挿入することが
でき、その挿入中も粘膜面の状態を透明な先端キャップ
１０を通して観察することができる。
【００１３】ただし、体内粘膜との接触等によって先端
キャップ１０の外表面Ａに粘液等が付着するので、観察
窓２の前方位置の先端キャップ１０の外表面Ａに流体を
吹き付けるためのノズル１５が先端キャップ１０の外面
に形成されている。
【００１４】先端部本体１には、挿入部の手元側から遠
隔操作によって空気又は水等の流体を任意に送り込むこ
とができる送気送水路６が形成されており、その送気送
水路６と連通する状態に先端キャップ１０に形成された
連通路１６の出口開口がノズル１５になっている。
【００１５】そして、図２にも示されるように、ノズル
１５から噴出される流体を観察窓２の前方位置の先端キ
ャップ１０の外表面Ａに導く案内部１７が、ノズル１５
から外表面Ａに向けて形成されている。
【００１６】案内部１７は、この実施例においては、ノ
ズル１５から扇状に広がった形状に形成されており、図
２に示されるように、ノズル１５から噴出される流体が
先端キャップ１０の外表面Ａに沿って扇状に広がって、
外表面Ａに付着した粘液等を洗い流したり吹き飛ばすこ
とができ、観察窓２からの観察視野を確保することがで
きる。
【００１７】ただし、ノズル１５や案内部１７の形状等
には各種の実施態様があり、例えば図３に示されるよう
に、複数のノズル１５を並んで配置してそれらの後方の
連通路１６を扇状に形成してもよく、或いは図４に示さ
れるように、案内部１７として複数の溝を扇状に配置し
てもよい。これらは、以下の各実施例においても同様で
ある。
【００１８】図５は、本発明の第２の実施例の先端キャ
ップを有する内視鏡の先端部を示しており、先端部本体
１に先端キャップ１０が取り付けられていない状態の時
に観察窓２の表面に向けて流体を噴出するノズル７が先
端部本体１に設けられている。
【００１９】そして、この先端部本体１に、図５に示さ
れるように先端キャップ１０を取り付けることにより、
先端部本体１のノズル７から噴出された流体が、先端キ
ャップ１０の連通路１６を経由して先端キャップ１０側
のノズル１５から噴出されるようになっている。
【００２０】図６は、本発明の第３の実施例の先端キャ
ップを有する内視鏡の先端部を示しており、近接拡大観
察等を行うために、透明な先端キャップ１０の外表面Ａ
が観察窓２から一定の距離に平面状に形成されており、
第１の実施例と同様にしてノズル１５が先端キャップ１
０に形成され、先端キャップ１０の外表面Ａに付着した
粘液等を洗い流すことができるようになっている。
【００２１】図７及び図８は、本発明の第４及び第５の
実施例の先端キャップを有する内視鏡の先端部を示して
おり、観察窓２が先端部本体１の側面に配置された側方
視型内視鏡に本発明を適用したものである。
【００２２】第４及び第５の実施例共に、観察窓２から
一定の距離離れた前方位置の先端キャップ１０の外表面
Ａに向けて開口するノズル１５が、先端キャップ１０に
形成された連通路１６を介して先端部本体１に形成され
た送気送水路６と連通するように形成されている。
【００２３】第４と第５の実施例の相違は、第４の実施
例では観察窓２の表面と先端キャップ１０との間に空間
があり、第５の実施例では、観察窓２の表面に先端キャ
ップ１０の裏面が密接しているだけであり、第４及び第
５の実施例共に、第１の実施例と同様の作用効果を得る
ことができる。
【００２４】
【発明の効果】本発明によれば、観察窓の前方位置の先
端キャップの外表面に流体を吹き付けるためのノズルを
設けたことにより、先端キャップの外表面に粘液等が付
着してもノズルから流体を噴出させて洗い流すことがで
きるので、観察窓の前方を覆う透明な先端キャップが設
けられた先端キャップを有する内視鏡であっても常に良
好な観察像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例の先端キャップを有する
内視鏡の先端部の側面断面図である。
【図２】本発明の第１の実施例の先端キャップを有する
内視鏡の先端部の先端キャップ部分の斜視図である。
【図３】本発明の第１の実施例の先端キャップを有する
内視鏡の先端部の先端キャップ部分の第２の例の斜視図
である。
【図４】本発明の第１の実施例の先端キャップを有する
内視鏡の先端部の先端キャップ部分の第３の例の斜視図
である。
【図５】本発明の第２の実施例の先端キャップを有する
内視鏡の先端部の側面断面図である。
【図６】本発明の第３の実施例の先端キャップを有する
内視鏡の先端部の側面断面図である。
【図７】本発明の第４の実施例の先端キャップを有する
内視鏡の先端部の側面断面図である。
【図８】本発明の第５の実施例の先端キャップを有する
内視鏡の先端部の側面断面図である。
【符号の説明】
１ 先端部本体 ２ 観察窓 ６ 送気送水路 １０ 先端キャップ １５ ノズル １６ 連通路 １７ 案内部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】観察窓の前方を覆う透明な先端キャップを
    有する内視鏡の先端部において、 上記観察窓の前方位置の上記先端キャップの外表面に流
    体を吹き付けるためのノズルを設けたことを特徴とする
    先端キャップを有する内視鏡の先端部。
  2. 【請求項２】上記ノズルが、上記流体を上記先端キャッ
    プの外表面に沿って扇状に広がるように噴出する請求項
    １記載の先端キャップを有する内視鏡の先端部。
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