JP2002231995A - 半導体発光素子及びエピタキシャルウェハ - Google Patents

半導体発光素子及びエピタキシャルウェハ

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JP2002231995A
JP2002231995A JP2001029301A JP2001029301A JP2002231995A JP 2002231995 A JP2002231995 A JP 2002231995A JP 2001029301 A JP2001029301 A JP 2001029301A JP 2001029301 A JP2001029301 A JP 2001029301A JP 2002231995 A JP2002231995 A JP 2002231995A
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Yuichi Oshima
祐一 大島
Masatomo Shibata
真佐知 柴田
Katsuya Akimoto
克弥 秋元
Tadaitsu Tsuchiya
忠厳 土屋
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一種類の材料系からなる半導体発光素子を基
に、簡便な方法で作成でき、白色、中間色を含む様々な
色合いの発光が得られる半導体発光素子及びそのための
エピタキシャルウェハを安価に提供すること。 【解決手段】基板1上に少なくとも第1導電型の下部ク
ラッド層3と、該下部クラッド層よりバンドギャップエ
ネルギーが小さい発光層4と、該発光層よりバンドギャ
ップエネルギーが大きい第2導電型の上部クラッド層5
を積層してなる半導体発光素子において、前記下部クラ
ッド層3または上部クラッド層5のうち少なくとも一方
に1種類以上の希土類元素を含ませ、このクラッド層に
ドープされた希土類元素が前記発光層4からの発光によ
って励起され蛍光を生じるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単色光以外の発光
を得ることが可能な半導体発光素子及びエピタキシャル
ウェハに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、表示用の可視光発光素子には、半
導体発光素子がよく用いられている。半導体発光素子は
発光層に用いる材料によって発光波長がきまり、発光ス
ペクトルの鋭い単色光が得られる。従来使用されている
半導体発光素子は、AlGaInP系の赤色半導体発光
素子、GaP系の緑色半導体発光素子が一般的で、最近
これにGaN系の青色半導体発光素子が加わって、赤、
青、緑の光の3原色が揃い、半導体発光素子によるフル
カラーディスプレイが可能になった。
【0003】一方、蛍光体を利用した発光機器には、低
圧水銀放電により放出される紫外線を励起光源とした蛍
光ランプが広く利用されている。
【0004】近年では、一つの半導体光素子内に、複数
個の異なる材料からなるチップを搭載し、それらからの
発光を混合することにより様々な色合いを出すことが可
能な半導体素子が提供されている。
【0005】また、青色半導体発光素子と青色以外の蛍
光を持つ蛍光体を組み合わせ、青色半導体発光素子の発
光の一部を蛍光体の励起光とし、発光素子からの発光と
蛍光体からの蛍光の混合色、特に白色を得る半導体発光
素子も提供されている。
【0006】このような半導体発光素子の一例として、
例えば特開平5−152609号公報による方法が公知
である。この方法では、一般式Gaz1Al1-z1N(0≦
Z1≦1)で表される化合物半導体からなる発光ダイオ
ードチップをステム上に配置し、その周囲を樹脂でモー
ルドする。上記樹脂には蛍光物質が含有されており、上
記蛍光物質は発光ダイオードチップからの放射光により
励起され、蛍光を生じる。結果として、発光ダイオード
チップからの発光と蛍光物質からの蛍光の混合光を得る
ことができる。
【0007】さらに、上記とは異なる方法として、特開
2000−49374号公報による方法が公知である。
この方法では、蛍光中心をドープしたGaN基板やZn
Se基板上に、Ga1-z2Inz2N(0≦z2≦1)で表
される化合物半導体で構成される発光層を積層し、発光
ダイオードチップを得る。GaN基板に含有される蛍光
中心は発光層からの放射光により励起され、蛍光を生じ
る。結果として、発光層からの発光とGaN基板に含有
された蛍光中心からの蛍光の混合光を得ることができ
る。
【0008】また、特開2000−82845号公報に
よる方法も公知である。この方法では、蛍光中心をドー
プしたZnSe基板上に、ZnSeもしくはZnSeと
Zn 1-z3Cdz3Seで表される発光層を積層し、発光ダ
イオードチップを得る。ZnSe基板に含有される蛍光
中心は発光層からの放射光により励起され、蛍光を生じ
る。結果として、発光層からの発光とZnSe基板に含
有された蛍光中心からの蛍光の混合光を得ることができ
る。
【0009】このように、従来、1つの半導体発光素子
で白色や中間色を出すためには、1つの半導体発光素子
内に複数個の異なる材料からなるチップを搭載したり、
樹脂モールドに蛍光材料を含有させたり、基板に蛍光体
を添加するなどしていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1つの
半導体発光素子内に複数個の異なる材料からなるチップ
を搭載する形態の場合、半導体発光素子の構造が複雑で
製作が難しいので、従って高価であり、また色合いの微
調整が難しいといった問題があった。
【0011】また、樹脂モールドに蛍光材料を含有させ
る形態の場合には、そのように樹脂モールドに蛍光材料
を含有させる工程が必須であり、この工程は従来の単色
発光ダイオードの製造工程には含まれないため、単色発
光ダイオードの樹脂モールド工程をそのまま適用するこ
とができない。
【0012】一方、基板に蛍光体を添加する形態の場合
には、蛍光体の種類を変えることで色合いの微妙な調整
が可能である反面、蛍光体が基板に添加されているため
に、様々な色の発光素子をラインナップするためには多
種類の基板を作製する必要があり、コストの増加を招い
ていた。
【0013】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、一種類の材料系からなる半導体発光素子を基に、簡
便な方法で作成でき、半導体発光素子の長所である小
型、軽量、低消費電力、長寿命といった点を活かしつ
つ、これまでできなかった白色、中間色を含む様々な色
合いの発光が得られる半導体発光素子及びそのためのエ
ピタキシャルウェハを安価で提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、次のように構成したものである。
【0015】請求項1の発明に係る半導体発光素子は、
基板上に少なくとも第1導電型の下部クラッド層と、該
下部クラッド層よりバンドギャップエネルギーが小さい
発光層と、該発光層よりバンドギャップエネルギーが大
きい第2導電型の上部クラッド層を積層してなる半導体
発光素子において、前記下部クラッド層または上部クラ
ッド層のうち少なくとも一方に1種類以上の希土類元素
を含ませ、このクラッド層にドープされた希土類元素
が、前記発光層からの発光によって励起され蛍光を生じ
るように構成したことを特徴とする。
【0016】前記希土類元素は、そのうち少なくとも1
種類がCe、Nd、Sm、Eu、Er、Tm、Ybのい
ずれかの元素である(請求項2)。
【0017】また請求項9の発明に係るエピタキシャル
ウェハは、基板上に少なくとも第1導電型の下部クラッ
ド層と、該下部クラッド層よりバンドギャップエネルギ
ーが小さい発光層と、該発光層よりバンドギャップエネ
ルギーが大きい第2導電型の上部クラッド層を積層して
なるエピタキシャルウェハにおいて、前記下部クラッド
層または上部クラッド層のうち少なくとも一方に、C
e、Nd、Sm、Eu、Er、Tm、Ybのいずれかの
元素である1種類以上の希土類元素を含ませたことを特
徴とする。
【0018】本発明の半導体発光素子又はエピタキシャ
ルウェハにおいては、前記積層された各層のうち、少な
くとも1層が(Alx Ga1-x y In1-y N系(0≦
x≦1,0≦y≦1)の半導体層で構成される(請求項
3、請求項10)。
【0019】また、本発明の一形態においては、前記積
層された各層のうち、少なくとも1層がAlx Ga1-x
As系(0≦x≦1)の半導体層で構成される(請求項
4、請求項11)。
【0020】また、本発明の他の形態においては、前記
積層された各層のうち、少なくとも1層が(Alx Ga
1-x y In1-y P系(0≦x≦1,0≦y≦1)の半
導体層で構成される(請求項5、請求項12)。
【0021】また、本発明の他の形態においては、前記
積層された各層のうち、少なくとも1層がZnSe系の
半導体層で構成される(請求項6、請求項13)。
【0022】さらに本発明の半導体発光素子において
は、発光スペクトルに少なくとも2つのピークを持ち
(請求項7)、また、発光のCIE−XYZ表色系にお
ける色度座標が0.2≦x≦0.5且つ、0.2≦y≦
0.5の範囲にあることを特徴とする(請求項8)。
【0023】<発明の要点>本発明の要点は、半導体発
光素子の発光層に隣接するクラッド層に希土類元素をド
ープした点にある。これらの希土類元素は該発光層から
の発光によって励起されて蛍光を生じ、結果的に該発光
層からの発光と希土類元素からの蛍光の混合色を得るこ
とができる。これにより、半導体発光素子の種類、即ち
材料を変えることなく、前記挿入層にドープする希土類
元素を変えるだけで様々な色の半導体発光素子を得るこ
とができる。
【0024】<作用>本発明による半導体発光素子又は
エピタキシャルウェハにおいては、そのクラッド層に希
土類元素がドープされている。これらの希土類元素は前
記発光層からの発光によって励起され蛍光を生じ、結果
的に前記発光層からの発光と前記挿入層の希土類元素か
らの蛍光の混合色を得ることができる。
【0025】希土類元素は元素ごとに特定の波長の蛍光
を生じるため、希土類元素の種類を適当に選択すること
で、所望の混合色を得ることが可能である。例えば、前
記発光層からの発光と補色の関係にある蛍光を有する蛍
光体を用いれば、白色を得ることが可能である。希土類
元素は必ずしも1種類である必要はなく、複数であって
もよい。
【0026】さらに、希土類元素のドープ量を制御する
ことで、前記発光層からの発光と希土類元素からの蛍光
の割合を制御し、混合色を制御することも可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。
【0028】<実施形態1>図1に本発明の第一の実施
形態にかかわる半導体発光素子の模式図な断面図を示
す。
【0029】サファイア基板1上に有機金属気相成長法
を用いて、Siドープn型GaN層2、Siドープn型
AlGaNクラッド層3(第1導電型の下部クラッド
層)、アンドープGaN発光層4、Er、Mgドープp
型AlGaNクラッド層5(第2導電型の上部クラッド
層)、Mgドープp型GaN層6をこの順に積層する。
積層する結晶は、Er、Mgドープ層5及びMgドープ
層6をp型化させるために窒素雰囲気中で熱処理を施
す。なお、これらGaN系材料を積層して成長し半導体
発光素子を作製する技術は公知であり、例えばAppl.Phy
s.Lett.64(1994)1687-1689等に詳しく開示されている。
【0030】熱処理を施してEr、Mgドープ層5及び
Mgドープ層6をp型化させた段階で、結晶表面の一部
をエッチングによりn型GaN層2に到達するまで掘り
下げ、このn型GaN層2のエッチング部上にn側電極
8を、またp型GaN層6上にp側電極7をそれぞれ形
成すると、ダブルへテロ構造のGaN系半導体発光素子
ができる。
【0031】こうして作製した半導体発光素子の電極7
及び8にそれぞれワイヤ9をボンディングして通電した
ところ、図2に示すような発光スペクトルが得られた。
図2の横軸は波長[nm]、縦軸は任意単位[a.u.]
である。波長450nm近傍のピークはGaN発光層4か
らの発光であり、波長540nm近傍のピークはEr、M
gドープp型AlGaNクラッド層5にドープされたE
rからの発光である。
【0032】CIE−XYZ表色系における色度座標を
測定したところ、x=1.6、y=2.7であった。目
視により確認したところ、発光はやや青みのかかった白
色であった。
【0033】ここで、CIE−XYZ表色系における色
度座標について述べる。
【0034】半導体発光素子、蛍光体ともにそれぞれの
エネルギー準位で規定されている波長の光しか放出でき
ない。そのため、これらを単独で発光させたときのCI
E−XYZ表色系における色度座標はある一点に定ま
る。半導体発光素子の発光の色度座標を(XLED ,Y
LED )、蛍光体の発光の色度座標を(XPH,YPH)とす
ると、本発明による半導体発光素子の発光の色度座標は
この2点(XLED ,YLED)(XPH,YPH)を結ぶ直線
上に存在する。直線上のどの点になるかは半導体発光素
子の発光強度と蛍光体の発光強度の比で決まり、半導体
発光素子の発光強度が強ければ(XLED ,YLED )に近
づき、蛍光体の発光強度に近づけば(XPH,YPH)に近
づく。したがって、蛍光体の配合量を制御することで2
点間を結ぶ直線上の所望の色を得ることができる。
【0035】蛍光体が2種類以上ある場合には、同様の
方法で順次混合色の色度座標を求めていけば最終的な半
導体発光素子の色度座標が求まる。
【0036】CIE−XYZ表色系における混色につい
ては、例えば「光工学ハンドブック」(小瀬 他、朝倉
書店(1986))p116〜119に詳細が述べられ
ている。
【0037】<実施形態2>図3に本発明の第二の実施
形態にかかわる半導体発光素子の模式図な断面図を示
す。
【0038】サファイア基板10上に有機金属気相成長
法を用いて、Siドープn型GaN層11、Siドープ
n型AlGaNクラッド層12(第1導電型の下部クラ
ッド層)、アンドープGaN発光層13、Er、Eu、
Mgドープp型AlGaNクラッド層14(第2導電型
の上部クラッド層)、Mgドープp型GaN層15をこ
の順に積層する。積層する結晶は、Er、Eu、Mgド
ープ層14及びMgドープ層15をp型化させるため
に、窒素雰囲気中で熱処理を施す。熱処理を施してE
r、Eu、Mgドープ層14及びMgドープ層15をp
型化させた段階で、結晶表面の一部をエッチングにより
n型GaN層11に到達するまで掘り下げ、n型GaN
層11上にn側電極17を、p型GaN層15上にp側
電極16をそれぞれ形成すると、ダブルへテロ構造のG
aN系半導体発光素子ができる。
【0039】こうして作製した半導体発光素子の電極1
6及び17にそれぞれワイヤ18をボンディングして通
電したところ、図4に示すような発光スペクトルが得ら
れた。波長450nm近傍のピークはアンドープGaN発
光層13からの発光であり、また波長540nm近傍のピ
ークはEr、Eu、Mgドープp型AlGaNクラッド
層14にドープされたErからの発光であり、そして波
長620nm近傍のピークはEr、Eu、Mgドープp型
AlGaNクラッド層14にドープされたEuからの発
光である。
【0040】CIE−XYZ表色系における色度座標を
測定したところ、x=2.7、y=2.7であった。目
視により確認したところ、発光は白色であった。
【0041】<実施形態3>図5に本発明の第三の実施
形態にかかわる半導体発光素子の模式図な断面図を示
す。
【0042】Siドープn型GaAs基板19上に、S
eがドープされたn型GaAsバッファ層20と、E
u、Seがドープされたn型(Al0.7 Ga0.3 0.5
In0. 5 Pクラッド層21(第1導電型の下部クラッド
層)と、このn型クラッド層21よりもバンドギャップ
エネルギーが小さい組成でかつアンドープである(Al
0.15Ga0.850.5 In0.5P発光層22と、この発光
層22よりもバンドギャップエネルギーが大きい組成で
かつEu、Znがドープされたp型(Al0.7
0.3 0.5 In0.5 Pクラッド層23(第2導電型の
上部クラッド層)と、Znがドープされたp型GaPか
らなる電流拡散層24とが順次積層されている。
【0043】以上の方法により作製した発光ダイオード
の発光スペクトルを図6に示す。発光スペクトルには波
長590nmのピークと波長620nmのピークが見られ
る。波長590nmのピークはAlGaInP系発光素子
(発光層22)からの発光であり、また波長620nmの
ピークは、Eu、Seドープn型(Al0.7 Ga0.3
0.5 In0.5 Pクラッド層21とEu、Znドープp型
(Al0.7 Ga0.3 0. 5 In0.5 Pクラッド層23に
ドープされたEuからの発光である。
【0044】<実施形態4>図7に本発明の第四の実施
形態にかかわる半導体発光素子の模式図な断面図を示
す。
【0045】Siドープn型GaAs基板25上に、C
lがドープされたn型ZnSeバッファ層26と、E
u、Clがドープされたn型ZnSSeクラッド層27
(第1導電型の下部クラッド層)と、このn型クラッド
層27よりもバンドギャップエネルギーが小さい組成で
かつアンドープであるZnCdSe発光層28と、この
発光層28よりもバンドギャップエネルギーが大きい組
成でかつEu、Nがドープされたp型ZnSSeクラッ
ド層29(第2導電型の上部クラッド層)と、Nがドー
プされたp型ZnSeからなるコンタクト層30とが順
次積層されている。
【0046】以上の方法により作製した発光ダイオード
の発光スペクトルを図8に示す。発光スペクトルには波
長520nmのピークと、波長620nmのピークが見られ
る。波長520nmのピークはZnSe系発光素子(発光
層28)からの発光であり、波長620nmのピークはE
u、Nドープp型ZnSSeクラッド層29とEu、C
lドープn型ZnSSeクラッド層27にドープされた
Euからの発光である。
【0047】<他の実施形態>実施形態で示した半導体
発光素子の発光層の発光は必ずしも単色である必要はな
く、所望の色が得られるように2つ以上の発光スペクト
ルのピークを持つように半導体発光素子を構成してもよ
い。
【0048】また、希土類元素による蛍光体も必ずしも
1種類または2種類である必要はなく、必要に応じて3
種類以上の蛍光体を用いてもよい。さらに、蛍光体の発
光波長は必ずしも1つである必要はなく、2つ以上の発
光ピークを持つ蛍光体を使用してもよい。
【0049】本発明による半導体発光素子は有機金属気
相成長法以外の例えば分子線エピタキシー法などの他の
エピタキシャル成長法によって作製することも可能であ
る。
【0050】<使用方法、応用システム>本発明による
半導体発光素子は白色光を得ることが可能であり、照明
機器、液晶用バックライト、各種インジケータ、表示パ
ネル等、これまで単色の半導体発光素子では表現できな
かった分野に応用が可能である。さらに、低消費電力、
軽量、小型等の利点を生かし、蛍光灯等の従来の照明機
器の置き換えも可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、小
型、軽量、低消費電力、長寿命といった従来の半導体発
光素子の長所をそのままに、従来の半導体発光素子では
実現できなかった色合いの発光素子が容易に得られる。
【0052】また本発明によれば、同一構造で前記クラ
ッド層にドープする希土類元素だけを変えることによ
り、種々の色の発光素子を容易に得ることができる。こ
のため、従来は種々の色の発光素子を作成するために、
発光色毎に材料や基板を変え、材料毎に半導体発光素子
製造装置を揃えて、製造技術を立ち上げていかなければ
ならなかったものが、本発明では製造に必要な装置が少
なくて済み、製造工程が簡略化できるため、製造コスト
を大幅に低減できる。
【0053】さらに本発明によれば、中間色や白色が容
易かつ安価で得られるため、これまで半導体発光素子が
使われていなかった照明などの分野に応用が広がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかわる半導体発光
素子の模式図な断面図である。
【図2】本発明の第一の実施形態にかかわる半導体発光
素子の発光スペクトルを示す図である。
【図3】本発明の第二の実施形態にかかわる半導体発光
素子の模式図な断面図である。
【図4】本発明の第二の実施形態にかかわる半導体発光
素子の発光スペクトルを示す図である。
【図5】本発明の第三の実施形態のかかわる半導体発光
素子の模式図な断面図である。
【図6】本発明の第三の実施形態にかかわる半導体発光
素子の発光スペクトルを示す図である。
【図7】本発明の第四の実施形態にかかわる半導体発光
素子の模式図な断面図である。
【図8】本発明の第四の実施形態にかかわる半導体発光
素子の発光スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1、10 サファイア基板 2、11 Siドープn型GaN層 3、12 Siドープn型AlGaNクラッド層(下部
クラッド層) 4、13 アンドープGaN発光層 5 Er、Mgドープp型AlGaNクラッド層(上部
クラッド層) 6、15 Mgドープp型GaN層 14 Eu、Er、Mgドープp型AlGaNクラッド
層(上部クラッド層) 21 Eu、Seドープn型(Al0.7 Ga0.3 0.5
In0.5 Pクラッド層 22 アンドープ(Al0.15Ga0.850.5 In0.5
発光層 23 Eu、Znドープp型(Al0.7 Ga0.3 0.5
In0.5 Pクラッド層 27 Eu、Clドープn型ZnSSeクラッド層 28 アンドープZnCdSe発光層 29 Eu、Nドープp型ZnSSeクラッド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋元 克弥 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内 (72)発明者 土屋 忠厳 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内 Fターム(参考) 5F041 AA14 CA36 CA39 CA40 CA43 CA50 CA57 CA65 FF11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に少なくとも第1導電型の下部クラ
    ッド層と、該下部クラッド層よりバンドギャップエネル
    ギーが小さい発光層と、該発光層よりバンドギャップエ
    ネルギーが大きい第2導電型の上部クラッド層を積層し
    てなる半導体発光素子において、前記下部クラッド層ま
    たは上部クラッド層のうち、少なくとも一方に1種類以
    上の希土類元素を含ませ、このクラッド層にドープされ
    た希土類元素が前記発光層からの発光によって励起され
    蛍光を生じるように構成したことを特徴とする半導体発
    光素子。
  2. 【請求項2】前記希土類元素のうち、少なくとも1種類
    がCe、Nd、Sm、Eu、Er、Tm、Ybのいずれ
    かの元素であることを特徴とする請求項1に記載の半導
    体発光素子。
  3. 【請求項3】前記積層された各層のうち、少なくとも1
    層が(Alx Ga1-x y In1-yN系(0≦x≦1,
    0≦y≦1)の半導体層で構成されることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  4. 【請求項4】前記積層された各層のうち、少なくとも1
    層がAlx Ga1-x As系(0≦x≦1)の半導体層で
    構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半
    導体発光素子。
  5. 【請求項5】前記積層された各層のうち、少なくとも1
    層が(Alx Ga1-x y In1-yP系(0≦x≦1,
    0≦y≦1)の半導体層で構成されることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  6. 【請求項6】前記積層された各層のうち、少なくとも1
    層がZnSe系の半導体層で構成されることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  7. 【請求項7】発光スペクトルに少なくとも2つのピーク
    を持つことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    の半導体発光素子。
  8. 【請求項8】発光のCIE−XYZ表色系における色度
    座標が0.2≦x≦0.5且つ、0.2≦y≦0.5の
    範囲にあることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載の半導体発光素子。
  9. 【請求項9】基板上に少なくとも第1導電型の下部クラ
    ッド層と、該下部クラッド層よりバンドギャップエネル
    ギーが小さい発光層と、該発光層よりバンドギャップエ
    ネルギーが大きい第2導電型の上部クラッド層を積層し
    てなるエピタキシャルウェハにおいて、前記下部クラッ
    ド層または上部クラッド層のうち、少なくとも一方に、
    Ce、Nd、Sm、Eu、Er、Tm、Ybのいずれか
    の元素である1種類以上の希土類元素を含ませたことを
    特徴とするエピタキシャルウェハ。
  10. 【請求項10】前記積層された各層のうち、少なくとも
    1層が(Alx Ga1-x y In1-yN系(0≦x≦
    1,0≦y≦1)の半導体層で構成されることを特徴と
    する請求項9記載のエピタキシャルウェハ。
  11. 【請求項11】前記積層された各層のうち、少なくとも
    1層がAlx Ga1-xAs系(0≦x≦1)の半導体層
    で構成されていることを特徴とする請求項9記載のエピ
    タキシャルウェハ。
  12. 【請求項12】前記積層された各層のうち、少なくとも
    1層が(Alx Ga1-xy In1−y P系(0≦
    x≦1,0≦y≦1)の半導体層で構成されていること
    を特徴とする請求項9記載のエピタキシャルウェハ。
  13. 【請求項13】前記積層された各層のうち、少なくとも
    1層がZnSe系の半導体層で構成されていることを特
    徴とする請求項9記載のエピタキシャルウェハ。
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