JP2002231569A - セラミックコンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
セラミックコンデンサ及びその製造方法Info
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Abstract
に阻止し得るセラミックコンデンサを提供する。 【解決手段】セラミックコンデンサ素子1は、相対する
両側端面に端子電極11、12を有する。金属端子2、
3は、端子電極11、12に、合金接合4、5によって
接続される。
Description
ンサ及びその製造方法に関する。本発明に係るセラミッ
クコンデンサは、主に、スイッチング電源用の平滑用コ
ンデンサとして用いるのに適する。
コンデンサとしては、アルミ電解コンデンサが主流であ
った。しかしながら、小型化、信頼性向上等の市場要求
が強まり、これに対応すべく、小型で高信頼性のセラミ
ックコンデンサの要求が高まっている。
板は放熱性の良いアルミニウム基板が用いられる。しか
しながら、電源周辺では、電源のオン/オフによる温度
変化が大きく、熱膨張率の大きなアルミニウム基板上に
実装したセラミックコンデンサには大きな熱応力が発生
する。この熱応力は、セラミックコンデンサにクラック
を発生させ、ショート不良や、発火等のトラブルを発生
させる原因となる。
ラミックコンデンサに発生する熱応力を緩和することが
重要である。熱応力を緩和する手段として、実公平5−
46258号公報、特開平4−171911号公報およ
び特開平4−259205号公報等は、セラミックコン
デンサの端子電極に金属板をはんだ付けし、金属板をア
ルミニウム基板上に実装することにより、セラミックコ
ンデンサがアルミニウム基板に直接はんだ付されるのを
防ぐ構造を開示している。
においても、小型化の要求から、はんだ接合面積の狭小
化が急速に進展しつつあり、現段階でも、既に、十分な
合金接合強度を確保することが困難になっている。
セラミックコンデンサ素子の端子電極に金属端子をはん
だ付け(通炉)した後、回路基板等に搭載し、再び通炉
する。従って、回路基板へのはんだ付けに当たっては、
端子電極と金属端子とをはんだ付けする高温はんだより
も低い融点を持つ低温はんだを用いてはんだ付けする必
要がある。従来、はんだの融点はPbの含有量によって
調整するのが一般的であった。
を含有しないはんだ(Pbフリーはんだ)が要求され、
そのようなはんだ組成の開発が盛んに行われている。し
かし、Pbフリーはんだで、従来の高温はんだに匹敵す
る高温融点のはんだ組成は、現在のところ、実用化され
ていない。
子電極及び金属端子の間のはんだ付けに用いられるはん
だと、回路基板への実装時に用いられるはんだとの間の
融点差を十分にとることができず、セラミックコンデン
サを回路基板上に実装する際、セラミックコンデンサが
浮動し、または脱落する等の不具合が生じる。
ミックコンデンサ素子の端子電極及び金属端子を、十分
な接合強度をもって接合し得るセラミックコンデンサを
提供することである。
浮動または脱落等の不具合を確実に阻止し得るセラミッ
クコンデンサを提供することである。
ーを実現したセラミックコンデンサを提供することであ
る。
セラミックコンデンサの製造に適した方法を提供するこ
とである。
ため、本発明に係るセラミックコンデンサは、少なくと
も1つのセラミックコンデンサ素子と、少なくとも一対
の金属端子とを含む。前記セラミックコンデンサ素子
は、相対する両側端面に端子電極を有しており、前記金
属端子のそれぞれは、前記端子電極の一つに、合金接合
によって接続されている。
コンデンサ素子の端子電極の一つに、合金接合によって
接続されているから、金属端子とコンデンサ素子の端子
電極との間に、セラミックコンデンサを回路基板上には
んだ付けするときのリフロー温度よりも、著しく高融点
の合金接合が形成される。このため、リフロー時に、セ
ラミックコンデンサが回路基板上で浮動したり、あるい
は脱落する等の不具合を回避することができる。
高温はんだを用いる必要がなくなる。即ち、Pbフリー
が実現できる。
合金による。金属端子とセラミックコンデンサ素子との
間に、Ag−Cu合金接合を生じさせる具体的方法とし
て、金属端子の最外側層にAg膜を形成し、コンデンサ
素子の端子電極の表面にCu膜を形成する。そして、前
記金属端子の前記Ag膜と、前記コンデンサ素子の前記
端子電極のCu膜とを接触させた状態で熱処理を行い、
前記Ag膜及び前記Cu膜によるAg−Cu合金接合を
生じさせる。Ag−Cu合金の共晶温度は、779℃で
あるから、セラミックコンデンサを回路基板に実装する
際のはんだ共晶温度、例えば183℃よりも著しく高
い。このため、リフロー時に、セラミックコンデンサが
回路基板上で浮動したり、あるいは脱落する等の不具合
を回避することができる。また、合金接合であるので、
Pb含有の高温はんだを用いる必要がなくなり、Pbフ
リーが実現できる。
にCu膜を形成し、前記コンデンサ素子の前記端子電極
の表面にAg膜を形成する。そして、前記金属端子の前
記Cu膜と、前記コンデンサ素子の前記端子電極のAg
膜とを接触させた状態で熱処理を行い、前記Ag膜及び
前記Cu膜によるAg−Cu合金接合を生じさせる。何
れの場合も、前記熱処理は中性雰囲気または還元性雰囲
気中で行う。
合の他、Au膜及びCu膜によるAu−Cu合金接合も
有効である。
て、好ましくは、少なくとも一対備えられる金属端子の
それぞれは、中間部に曲げ部を有し、曲げ部は鋭角に折
り曲げられ、前記曲げ部より先の部分が前記端子電極に
接続される。
スプリング作用を奏する。このため、基板の撓みおよび
熱膨張を、確実に吸収し、セラミックコンデンサ素子に
生じる機械的応力および熱応力を低減し、セラミックコ
ンデンサ素子にクラックが発生するのを阻止することが
できる。従って、アルミニウム基板に実装されることの
多いスイッチング電源用平滑コンデンサとして用いた場
合でも、クラックの発生、それに起因する発火の危険を
回避することができる。
は、添付図面を参照し、更に具体的に説明する。添付図
面は単に例を示すに過ぎない。
ンデンサの正面部分断面図、図2は図1に示したセラミ
ックコンデンサの正面断面図である。図1及び図2に図
示されたセラミックコンデンサは、1つのセラミックコ
ンデンサ素子1と、一対の金属端子2、3とを含む。セ
ラミックコンデンサ素子1は、長さ方向において相対す
る両側端面に端子電極11、12を有する。
し、曲げ部22の先の一端21が端子電極11に接続さ
れ、曲げ部22の後方に、外部と接続される端子部23
を有する。金属端子3も、中間部に曲げ部32を有し、
曲げ部32の一端31が端子電極12に接続され、曲げ
部32の後方に外部と接続される端子部33を有する。
4によって接続され、金属端子3は端子電極12に合金
接合5によって接続されている。より具体的には、図3
に拡大して示すように、金属端子2、3の表面に形成し
たAg膜41、51と、セラミックコンデンサ素子1の
端子電極11、12に形成したCu膜42、52との間
にAg−Cu合金接合4、5を生じさせる。図示では、
Ag膜41とCu膜42、及び、Ag膜51とCu膜5
2とは、境界が明確に分離されているが、これは、説明
の便宜のためであって、Ag−Cu合金として見た場
合、明確な境界がある訳ではなく、成分分析的に見て、
Ag成分の豊富(リッチ)な領域、共晶領域及びCu成
分の豊富な領域等が存在するだけである。この点は、他
の図示でも同様である。Ag膜及びCu膜によるAg−
Cu合金接合の他、Au膜及びCu膜によるAu−Cu
合金接合も有効であることは前述した通りである。
00の表面に、めっきによるAg膜41、51を付着さ
せてある。基体200とAg膜41、51との間に、例
えば、Niめっき膜等の他の金属膜を設けてもよい。基
体200は、電気抵抗が低く、しかもバネ性に優れた材
料によって構成することが好ましい。例えば、Feが5
5〜70wt%で、Niが30〜45wt%の合金、更
に詳しくは、アンバー(Fe−Ni合金)、42アロイ
(登録商標)(Fe58wt%、Ni42wt%)等が
ある。更に、Ru、ニモニック80(登録商標)、P
t、Pd、チタン、炭素銅等を用いることもできる。板
厚は、限定するものではないが、代表的には0.1mm
程度である。
ンデンサを回路基板上に実装した時の状態を示す部分断
面図である。セラミックコンデンサは、回路基板70の
上に搭載されている。回路基板70の表面には導体パタ
ーン71、72が設けられている。セラミックコンデン
サに備えられた金属端子2の端子部23がはんだ81に
よって導体パターン71にはんだ付けされ、金属端子3
の端子部33がはんだ82によって導体パターン72に
はんだ付けされている。
て、金属端子2、3は、コンデンサ素子1の端子電極1
1、12の一つに、合金接合4、5によって接続されて
いるから、金属端子2、3と、コンデンサ素子1の端子
電極11、12との間に、はんだ81、82のリフロー
温度よりも、著しく高融点の合金接合4、5が形成され
る。実施例に示すように、合金接合4、5をAg−Cu
合金とした場合、AgーCu合金の共晶温度は、779
℃であるから、セラミックコンデンサを回路基板70に
実装する際のはんだ共晶温度、例えば183℃よりも、
著しく高い。このため、リフロー時に、セラミックコン
デンサが回路基板70上で浮動したり、あるいは脱落す
る等の不具合を回避することができる。また、合金接合
4、5であるので、Pb含有の高温はんだを用いる必要
がなくなり、Pbフリーが実現できる。
じさせる具体的方法として、金属端子2、3の最外側層
にAg膜41、51を形成し、コンデンサ素子1の端子
電極11、12の表面にCu膜42、52を形成する。
Ag膜41、51は、めっきによって形成し、Cu膜4
2、52はCuペーストを塗布することによって形成す
ることができる。
1と、コンデンサ素子1の端子電極11、12のCu膜
42、52とを、Cuペーストの粘着力または接着力を
利用して接触させ、この状態で熱処理を行い、Ag膜4
1、51及びCu膜42、52によるAg−Cu合金接
合4、5を生じさせる。熱処理は中性雰囲気または還元
性雰囲気中で行う。
層にCu膜を形成し、コンデンサ素子1の端子電極1
1、12の表面にAg膜を形成する。そして、金属端子
2、3の前記Cu膜と、コンデンサ素子1の端子電極1
1、12のAg膜とを接触させた状態で熱処理を行い、
Ag膜及びCu膜によるAgーCu合金接合4、5を生
じさせる。熱処理は中性雰囲気または還元性雰囲気中で
行う。次に、実施例及び比較例を挙げて説明する。
コンデンサにおいて、Ag−Cu合金接合4、5によ
り、金属端子2、3をセラミックコンデンサ素子1の端
子電極11、12に接合した。上述したコンデンサを用
いて、荷重による落下試験を行った。荷重は5g、10
g、15g及び20gとした。各荷重毎に30個のサン
プルNo.1〜30、31〜60、61〜90、91〜1
20を用意した。落下試験結果を表1に示す。
クコンデンサ素子1の端子電極11、12と金属端子
2、3とを、Sn−3.5Agによってはんだ付けし
た。得られたサンプルについて、実施例と同様にして、
落下試験を行った。各荷重毎に30個のサンプルNo.1
21〜150、151〜180、181〜210、21
1〜240を用意した。落下試験結果を表2に示す。
クコンデンサ素子1の端子電極11、12と金属端子
2、3とを、Sn−5Sbによってはんだ付けした。得
られたサンプルについて、実施例と同様にして、落下試
験を行った。各荷重毎に30個のサンプルNo.241〜
270、271〜300、301〜330、331〜3
60を用意した。落下試験結果を表3に示す。
o.121〜240は、5gの荷重では落下はしないが、
10g以上の荷重が加わると、落下するものが生じ、2
0gの荷重では、サンプル30個中、16個が落下した
(落下率53.3%)。また、表3に示すように、比較
例2のサンプルNo.241〜360は、5gの荷重では
落下はしないが、10g以上の荷重が加わると、落下す
るものが生じ、20gの荷重では、サンプル30個中、
13個が落下した(落下率43.3%)。
の実施例に属するサンプルNo.1〜120の全てが、2
0gの荷重を受けても、セラミックコンデンサ素子は落
下しなかった。
セラミックコンデンサ素子1は、セラミック誘電体基体
100の内部に多数(例えば100層)の内部電極10
1、102を有する。内部電極101は一端が端子電極
11に接続され、他端が自由端になっている。内部電極
102は一端が端子電極12に接続され、他端が自由端
になっている。端子電極11、12、内部電極101、
102およびセラミック誘電体基体100の構成材料お
よびその製造方法等は周知である。典型的な例では、セ
ラミックコンデンサ素子1は、チタン酸バリウム系のセ
ラミック誘電体の内部にNiまたはNi合金よりなる内
部電極101、102を有し、セラミック誘電体の相対
する両側端部にガラスフリットを含んだCuペーストの
焼き付け電極でなる端子電極11、12を有する。
端と端子電極12との間に、間隔△L1が生じるように
形成する。内部電極102は、その自由端と端子電極1
1との間に、間隔△L2が生じるように形成する。間隔
△L1および△L2は、自由端と端子電極11、12と
の間の最短距離で与えられる。具体的には、間隔△L1
は、端子電極12の内、セラミック誘電体基体100の
表面および裏面に付着されている垂れ部分121の先端
からセラミック誘電体基体100の厚み方向に引かれた
線分S11と、自由端の先端からセラミック誘電体基体
100の厚み方向に引かれた線分S12との間の間隔と
して与えられる。
ック誘電体基体100の表面および裏面に付着されてい
る垂れ部分111の先端からセラミック誘電体基体10
0の厚み方向に引かれた線分S21と、自由端の先端か
らセラミック誘電体基体100の厚み方向に引かれた線
分S22との間の間隔として与えられる。
1は、内部電極101、102の電極面が水平面と平行
となる横配置となっているが、図2の位置からセラミッ
クコンデンサ素子1を約90度回転させて、内部電極1
01、102の電極面が水平面に対して垂直となる縦配
置としてもよい。
31が、セラミックコンデンサ素子1の端子電極11、
12に接続され、中間部に曲げ部22、32を有し、曲
げ部22、32の先に外部と接続される端子部23、3
3を有する。
設けられた曲げ部22、32により、回路基板70の導
体パターン72と接続される端子部23、33からセラ
ミックコンデンサ素子1の端子電極11、12に接続さ
れた一端21、31までの長さが、中間部に設けられた
曲げ部22、32により拡大される。
ング作用を奏する。このため、回路基板70の撓みおよ
び熱膨張を、確実に吸収し、セラミックコンデンサ素子
1に生じる機械的応力および熱応力を低減し、セラミッ
クコンデンサ素子1にクラックが発生するのを阻止する
ことができる。従って、アルミニウム回路基板70に実
装されることの多いスイッチング電源用平滑コンデンサ
として用いた場合でも、クラックの発生、それに起因す
る発火の危険を回避することができる。
を、金属端子2、3に設けた曲げ部22、32によって
吸収し、セラミックコンデンサ素子1に機械的応力およ
び熱応力を生じさせないようにするものであり、折り返
しによって、高さ増大を回避することができる。このた
め、金属端子2、3について、高さを増大させずに、回
路基板70側端子部23、33からセラミックコンデン
サ素子1取り付け部までの長さを増大させ、回路基板7
0の撓みおよび熱膨張に対する吸収作用を改善し、セラ
ミックコンデンサ素子1に発生する機械的応力、及び、
熱応力を低減することができる。
2、3は端子部23、33を有する。端子部23、33
はセラミックコンデンサ素子1の下側に間隔をおいて配
置されている。このような構造であると、端子部23、
33による基板占有面積の増大を抑え、実装面積を最小
にしたコンデンサを得ることができる。
曲げ部221と、第2の曲げ部222とを含んでいる。
第1の曲げ部221では、斜め下方向に折り曲げられて
いる。金属端子2は、先端部から第1の曲げ部221に
至る部分が、端子電極11に接続されている。
がセラミックコンデンサ素子1に近付づく方向に折り曲
げられている。金属端子2の端子部23は、セラミック
コンデンサ素子1の下側に間隔G01をおいて配置され
ており、これにより、端子部23による基板占有面積の
増大を抑え、実装面積を最小にしてある。
の曲げ部321と、第2の曲げ部322とを含んでい
る。第1の曲げ部321では、端面と平行する方向に折
り曲げられている。金属端子3は、先端部から第1の曲
げ部321に至る部分が、端子電極12に接続されてい
る。第2の曲げ部322において、端子部33がセラミ
ックコンデンサ素子1に近付づく方向に折り曲げられて
いる。金属端子3の端子部33は、セラミックコンデン
サ素子1の下側に間隔G02をおいて配置されており、
これにより、端子部23による基板占有面積の増大を抑
え、実装面積を最小にしてある。
321、第2の曲げ部222、322から端子部23、
33に至る部分が、スプリング作用を持つようになり、
そのスプリング作用によって、基板の撓みおよび熱膨張
を吸収することができる。
12との間に、間隔△L1を生じさせ、内部電極102
の自由端と端子電極11との間に、間隔△L2を生じさ
せている構造の場合、クラックや、破壊等を生じ易い金
属端子との接合界面付近に、内部電極101と内部電極
102の重なりが存在しない。このため、クラックによ
るショート、および、それに起因する発火等を生じる危
険性が激減する。
々の態様をとることができる。その具体例を図5〜図1
0に示す。これらの図において、図1および図2に現れ
た構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付
してある。
デンサの更に別の実施例を示す正面部分図、図6は図5
に示したセラミックコンデンサの正面断面図である。こ
の実施例に示されたセラミックコンデンサでは、2個の
セラミックコンデンサ素子110、120を備える。セ
ラミックコンデンサ素子110、120は順次に積層さ
れ、端子電極11、12が、合金接合4、5によって、
並列に接続されている。金属端子2、3の端子部23、
33は、セラミックコンデンサ素子110、120の
内、最下層に位置するセラミックコンデンサ素子120
の下側に間隔G01、G02をおいて配置されており、
これにより、端子部23、33による基板占有面積の増
大を抑え、実装面積を最小にしてある。
1の曲げ部221、321と、第2の曲げ部222、3
22とを含む。金属端子2、3のそれぞれは、先端部か
ら第1の曲げ部221、321に至る部分が、セラミッ
クコンデンサ素子110、120の側端面に形成された
端子電極11、12に接続されている。
合金接合4、5によって接合される。その詳細及び作用
効果については、既に述べた通りである。
図1および図2を参照して説明した作用効果のほか、2
つのセラミックコンデンサ素子110、120のそれぞ
れの静電容量値を加算した大きな静電容量が取得でき
る。
の更に別の実施例を示す斜視図である。この実施例で
は、金属端子2、3は、曲げ部22、32の幅方向の中
間部に、切り抜き部225、325を有する。このよう
な切り抜き部225、325があると、金属端子2、3
からセラミックコンデンサ素子110、120への熱伝
導が低下するので、セラミックコンデンサ素子110、
120における熱応力を緩和できる。また、金属端子
2、3の剛性が低下するので、基板の撓みおよび熱膨張
を吸収するのに適したスプリング作用を得ることができ
る金属端子2、3と端子電極11、12が合金接合4、
5によって接合されることは、既に述べた通りである。
の別の実施例を示す斜視図である。この実施例では、金
属端子2は、抜き部24を有する。抜き部は、端子電極
11を取り付けた取り付け部に向き合う。図示されてい
ないが、金属端子3も、同様に、抜き部34を有する。
抜き部34は、端子電極12を取り付けた取り付け部に
向き合う。
電極11、12に接続する作業において、金属端子2、
3の抜き部24、34を通して、金属端子2、3の取り
付け部を押さえ、端子電極11、12に接触させ、接続
作業を容易に行なうことができる。また、抜き部24、
34を通して、均一な力で取り付け部を端子電極11、
12に接着することができる。金属端子2、3と端子電
極11、12が合金接合4、5によって接合されること
は、既に述べた通りである。
の別の実施例を示す底面図である。この実施例では、金
属端子2の端子部23は、2つの穴231、232を有
する。同様に、金属端子3の端子部33は、2つの穴3
31、332を有する。穴数は任意である。
を、図4図に示したように、回路基板70に設けられた
導体パターン71、72に合金接合する際、端子部2
3、33の穴231、232、331、332に、はん
だ82、81を充填し、セラミックコンデンサを回路基
板70に確実に合金接合することができる。金属端子
2、3と端子電極11、12が合金接合4、5によって
接合されることは、既に述べた通りである。
サの別の実施例を示す正面断面図である。この実施例で
は、4個のセラミックコンデンサ素子110〜140を
順次に積層する。そして、金属端子2において、先端部
と第1の曲げ部221との間を、合金接合4によって、
端子電極11に接続固定する。金属端子3において、先
端部と第1の曲げ部321との間を、合金接合5によっ
て、端子電極12に接続固定する。
図9に示した実施例よりも、更に大きな静電容量を取得
できる。セラミックコンデンサ素子110〜140の個
数は、要求される静電容量に応じて更に増加できる。金
属端子2、3と端子電極11、12が合金接合4、5に
よって接合されることは、既に述べた通りである。
けれども、実施例の組み合わせが多数存在することはい
うまでもない。
のような効果が得られる。 (a)セラミックコンデンサ素子の端子電極及び金属端
子を、十分な接合強度をもって接合し得るセラミックコ
ンデンサを提供することができる。 (b)リフロー時の浮動または脱落等の不具合を確実に
阻止し得るセラミックコンデンサを提供することができ
る。 (c)Pbフリーを実現したセラミックコンデンサを提
供することができる。 (d)上述したセラミックコンデンサの製造に適した方
法を提供することができる。
断面図である。
図である。
大して示す断面図である。
回路基板上に実装した時の状態を示す部分断面図であ
る。
実施例を示す正面部分図である。
ある。
実施例を示す斜視図である。
実施例を示す斜視図である。
実施例を示す底面図である。
の実施例を示す正面断面図である。
子 2、3 金属端子 4、5 合金接合
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも1つのセラミックコンデンサ
素子と、少なくとも一対の金属端子とを含むセラミック
コンデンサであって、 前記セラミックコンデンサ素子は、相対する両側端面に
端子電極を有しており、 前記金属端子のそれぞれは、前記端子電極の一つに、合
金接合によって接続されているセラミックコンデンサ。 - 【請求項2】 請求項1に記載されたセラミックコンデ
ンサであって、前記合金接合は、Ag−Cu合金または
Au−Cu合金によるセラミックコンデンサ。 - 【請求項3】 請求項1または2の何れかに記載された
セラミックコンデンサであって、 前記金属端子のそれぞれは、中間部に曲げ部を有し、前
記曲げ部は鋭角に折り曲げられ、前記曲げ部より先の部
分が前記端子電極に接続されているセラミックコンデン
サ。 - 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載されたセ
ラミックコンデンサを製造する方法であって、 前記金属端子の最外側層にAg膜またはAu膜を形成
し、 前記コンデンサ素子の前記端子電極の表面にCu膜を形
成し、 前記金属端子の前記Ag膜またはAu膜と、前記コンデ
ンサ素子の前記端子電極のCu膜とを接触させた状態で
熱処理を行い、前記Ag膜またはAu膜及び前記Cu膜
によるAg−Cu合金接合またはAu−Cu合金接合を
生じさせる工程を含むセラミックコンデンサの製造方
法。 - 【請求項5】 請求項1乃至3の何れかに記載されたセ
ラミックコンデンサを製造する方法であって、 前記金属端子の最外側層にCu膜を形成し、 前記コンデンサ素子の前記端子電極の表面にAg膜また
はAu膜を形成し、 前記金属端子の前記Cu膜と、前記コンデンサ素子の前
記端子電極のAg膜またはAu膜とを接触させた状態で
熱処理を行い、前記Ag膜またはAu膜及び前記Cu膜
によるAg−Cu合金接合またはAu−Cu合金接合を
生じさせる工程を含むセラミックコンデンサの製造方
法。 - 【請求項6】 請求項4または5の何れかに記載された
製造する方法であって、前記熱処理は中性雰囲気または
還元性雰囲気中で行うセラミックコンデンサの製造方
法。
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