JP2002231166A - 回転陽極型x線管 - Google Patents

回転陽極型x線管

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JP2002231166A
JP2002231166A JP2001021430A JP2001021430A JP2002231166A JP 2002231166 A JP2002231166 A JP 2002231166A JP 2001021430 A JP2001021430 A JP 2001021430A JP 2001021430 A JP2001021430 A JP 2001021430A JP 2002231166 A JP2002231166 A JP 2002231166A
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JP
Japan
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rotating body
anode
rotating
ray tube
anode target
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JP2001021430A
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English (en)
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Hideo Abu
秀郎 阿武
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に亙って安定な回転バランスが維持され
る回転陽極型X線管を提供すること。 【解決手段】 X線を放出する陽極ターゲット12と、
中間回転体16およびこの中間回転体16の外周面に接
合された外側回転体17を有し、陽極ターゲット12を
回転可能に支持する回転機構15とを具備した回転陽極
型X線管において、中間回転体16との接合領域L1を
含む外側回転体17の領域Sにスリットを設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は医療用診断装置な
どに使用される回転陽極型X線管に関する。
【0002】
【従来の技術】回転陽極型X線管は、X線を放出する円
盤状の陽極ターゲットおよび電子ビームを発生する陰
極、陽極ターゲットを回転可能に支持する回転機構など
を真空外囲器内に収納した構造となっている。そして、
真空外囲器外に配置した電磁コイルが発生する回転磁界
によって陽極ターゲットを回転させ、回転する陽極ター
ゲットに対し電子ビームを照射し、陽極ターゲットから
X線を放出させている。
【0003】回転陽極型X線管の回転機構は、陽極ター
ゲットを支持する支持シャフトが連結された回転体部分
およびこの回転体部分の内側に嵌合された固定体部分な
どから構成され、回転体部分と固定体部分との間に軸受
が形成されている。
【0004】回転機構の軸受としてこれまでころがり軸
受が長く使用されている。近年、回転体部分あるいは固
定体部分の軸受面にらせん溝を形成し、らせん溝および
軸受間隙などに、ガリウム(Ga)やガリウムーインジ
ウムー錫(Ga−In−Sn)合金などの液体金属潤滑
剤を送り込む動圧式すべり軸受が採用されるようになっ
ている。後者の動圧式すべり軸受を用いた例は、特公昭
60−21463号あるいは特開昭60−97536
号、特開昭60−117531号、特開昭61−291
4号、特開昭60−287555号の各公報に開示され
ている。
【0005】ところで、動圧式すべり軸受を用いた回転
機構の回転体部分は、たとえば陽極ターゲットを支持す
る支持シャフトが連結された有底円筒状の中間回転体お
よび中間回転体の外周面に接合された外側回転体、中間
回転体の内周面に接合された内側回転体の3層構造など
の部分から構成されている。
【0006】この場合、陽極ターゲットを支持する支持
シャフトは、たとえば中間回転体の中央に設けられた透
孔部分にねじ込まれて連結されている。外側回転体は、
回転軸方向にみてたとえば陽極ターゲットに近い位置で
中間回転体とろう付けなどで一体的に接合されている。
内側回転体は、回転軸方向にみてたとえば陽極ターゲッ
トから遠い位置で中間回転体とろう付けなどで一体的に
接合されている。そして、内側回転体の内部空間に、固
定体部分たとえばほぼ円柱状の固定体が嵌合される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転陽極型X線
管の場合、回転機構を構成する回転体部分は、たとえば
外側回転体および中間回転体、内側回転体など相違する
金属材料の3層構造で構成され、各層の回転体は互いに
ろう付けなどで接合されている。たとえば、中間回転体
には鉄系の材料が使用され、外側回転体には電気伝導度
の高い銅などが使用される。この場合、熱膨張率を比較
すると外側回転体の方が中間回転体よりも大きい。した
がって、中間回転体と外側回転体をろう付けする場合、
両者の接合部を全周に亙り均一にろう付けすることが困
難になっている。
【0008】そのため、接合部分に軸ずれが生じる場合
がある。このような軸ずれはろう接後の加工である程度
修正できる。しかし、加工によってたとえば外側回転体
の円周方向における肉厚が変化し、その結果、回転バラ
ンスが悪化し、回転特性を低下させる。
【0009】また、接合不良部が部分的に存在すると、
動作時の温度サイクルで接合不良部を起点に接合面の剥
離が発生する。剥離が発生すると、外側回転体に働く遠
心力によって外側回転体が変形し回転バランスがくずれ
る。その結果、動作時に回転陽極型X線管の振動が大き
くなるなど、不良品発生の原因になる。
【0010】また、中間回転体から外側回転体への熱の
伝達量が減少し、中間回転体の温度が上昇する。このた
め、陽極ターゲットを支持する支持シャフトと中間回転
体との接合部の温度が高くなり、両者のろう接部分が変
形し、支持シャフトと中間回転体の同芯度が悪化する。
その結果、回転バランスがくずれ、回転陽極型X線管の
振動が大きくなり、不良品発生の原因になる。
【0011】本発明は、上記した欠点を解決し、長期に
亙り安定な回転バランスを維持できる回転陽極型X線管
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、X線を放出す
る陽極ターゲットと、この陽極ターゲットが固定された
第1回転体およびこの第1回転体の外周面に接合された
第2回転体を有し、前記陽極ターゲットを回転可能に支
持する回転機構とを具備した回転陽極型X線管におい
て、前記第2回転体の前記第1回転体との接合領域にス
リットを設けたことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について、動圧
式すべり軸受を用いた場合を例にとり図1を参照して説
明する。図1は、陽極ターゲット部分および陽極ターゲ
ットを回転可能に支持する回転機構部分を中心に示して
いる。
【0014】符号11は回転陽極X線管を構成する真空
外囲器で、図ではその一部が示されている。真空外囲器
11内に陽極ターゲット12が配置されている。陽極タ
ーゲット12は支持シャフト13にネジ14で固定さ
れ、支持シャフト13は回転機構15に連結されてい
る。
【0015】回転機構15は回転体部分と固定体部分と
で構成され、回転体部分は第1回転体たとえば有底円筒
状の中間回転体16および第2回転体たとえば中間回転
体16の外周面に接合された円筒状の外側回転体17、
そして第3回転体たとえば中間回転体16の内周面に接
合された有底円筒状の内側回転体18などから構成され
ている。支持シャフト13はたとえば中間回転体16中
央の透孔部分にがねじ込まれ、中間回転体16と直接連
結されている。また、外側回転体17の一部表面に熱を
輻射できるように黒化膜17aが設けられている。
【0016】支持シャフト13と中間回転体16との接
合、および、中間回転体16と外側回転体17との接合
は、Au(金)やCu(銅)、Ag(銀)を主としたろ
う材を使用したろう付けで行われる。
【0017】中間回転体16外周面と外側回転体17内
周面との帯状をした環状の接合領域L1は、回転軸方向
にみて伝熱経路的に陽極ターゲットに近い位置に設けら
れ、接合領域L1を除いた部分には隙間G1が設けられ
ている。また、中間回転体16内周面と内側回転体18
外周面との帯状をした環状の接合領域L2は回転軸方向
にみて伝熱経路的に陽極ターゲットから遠い位置に設け
られ、接合領域L2を除いた部分には隙間G2が設けら
れている。
【0018】上記の支持シャフト13には陽極ターゲッ
ト12の熱が直接伝わるため、W(タングステン)やM
o(モリブデン)、これらの合金など高融点金属が使用
されている。中間回転体16は、Fe(鉄)または50
重量%の鉄と50重量%の鉄ニッケル合金などのFe系
金属が使用されている。外側回転体17は、外部に配置
されたステータコイルが発生する回転磁界によって電磁
誘導による電流が流れるため銅などの材料が使用されて
いる。
【0019】また、一番内側に位置する第3回転体18
の内側空間に固定体部分たとえばほぼ円柱状の固定体1
9が挿入嵌合され、第3回転体18の下端開口部は円盤
状の閉塞体20で封止されている。
【0020】そして、回転機構を構成する回転体部分と
固定体部分との嵌合部分に動圧式すべり軸受、たとえば
ラジアル方向の動圧式すべり軸受およびスラスト方向の
動圧式すべり軸受が設けられている。
【0021】たとえば固定体19表面の回転軸方向に離
れた位置にそれぞれらせん溝21a、21bが対に形成
され、ラジアル方向の2つの動圧式すべり軸受22a、
22bが設けられている。また、固定体19の図示上端
面に、図2に示すようなサークル状のヘリンボンパター
ンらせん溝P1が形成され、スラスト方向の動圧式すべ
り軸受23aが設けられている。また、固定体19の段
部と対向する閉塞体20上面に、図3に示すようなサー
クル状のヘリンボンパターンらせん溝P2が形成され、
もう1つのスラスト方向の動圧式すべり軸受23bが設
けられている。
【0022】なお、回転体部分および固定体部分の両軸
受面は、動作中、ほぼ20μmの軸受間隙を保つように
設定されている。また、らせん溝内および軸受間隙には
動作中に液状となる液体金属潤滑材が供給される。
【0023】上記した構成において、図1を線分A−A
で断面にした図4に示すように、外側回転体17に複数
たとえば6個のスリット41が円周方向に等間隔に設け
られている。図2では図1に対応する部分には同じ符号
を付し重複する説明を一部省略する。
【0024】スリット41はたとえば回転軸と平行に設
けられ、スリット41の回転軸方向の長さSは、たとえ
ば中間回転体16と外側回転体17との接合領域L1の
回転軸方向長さのほぼ2倍で、たとえば陽極ターゲット
12側の端部から接合領域L1を越え、中間回転体16
との隙間G1の部分まで伸びている。
【0025】上記した構成の回転陽極型X線管におい
て、真空外囲器11の外側に配置したステータコイル
(図示せず)から回転磁界が加えられると、回転機構1
5の回転体部分が回転し、回転機構15に連結した支持
シャフト13が回転し、さらに陽極ターゲット12が回
転する。この状態で、陽極ターゲット12に電子ビーム
が照射され、陽極ターゲット12からX線が放出され
る。
【0026】ところで、回転機構15を構成する中間回
転体16と外側回転体17とをろう接する場合、まず、
外側回転体17の内側に中間回転体16のろう接部分を
嵌合する。その後、両者間にろう材を配置し加熱して接
合する。このとき、中間回転体16および外側回転体1
7は、ろう接する温度で外側回転体17内側に中間回転
体16が嵌合する寸法に設定される。
【0027】たとえば外側回転体17は銅または銅合金
で形成され、中間回転体16は鉄または鉄合金で形成さ
れる。そのため、外側回転体17の方が中間回転体16
よりも熱膨張率が大きい。この場合、室温では、中間回
転体16の外径の方が外側回転体17の内径よりも大き
くなり、外側回転体17内側への中間回転体16の嵌合
が困難になっている。
【0028】上記した構成によれば、外側回転体17に
スリット41が回転軸方向に設けられている。そのた
め、外側回転体17に中間回転体16を嵌合する際、あ
るいは、外側回転体17と中間回転体16の接合部分L
1に生じる力を吸収する際など、スリット41の部分が
広い範囲で変形し、良好な接合状態が確保される。
【0029】たとえば中間回転体16を嵌合する場合、
外側回転体17の端部が変形して広がり中間回転体16
が確実に嵌合される。また、外側回転体17と中間回転
体16間にろう材を正しく配置することもでき、両者は
全周にわたり均一なろう接が行われる。その結果、外側
回転体17と中間回転体16間の軸ずれがなくなり、長
期に亙り安定な回転バランスを維持できる回転機構が得
られる。
【0030】上記の実施形態では、外側回転体に設ける
スリットを回転軸と平行に形成している。しかし、スリ
ットは、外側回転体の中間回転体との接合領域を変形さ
せる構造であればよく、必ずしも回転軸と平行に形成す
る必要はない。また、外側回転体に等間隔に複数のスリ
ットを設けているがスリットは1つでもよい。しかし、
複数のスリットを等間隔に設けた方が良好な回転バラン
スが得られる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、長期に亙り安定な回転
バランスが維持される回転陽極型X線管を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための断面図であ
る。
【図2】本発明の実施形態に使用される動圧式すべり軸
受のヘリンボンパターンらせん溝を説明するための上面
図である。
【図3】本発明の実施形態に使用される動圧式すべり軸
受の他のヘリンボンパターンらせん溝を説明するための
上面図である。
【図4】本発明の外側回転体に形成されるスリットを説
明するための断面図である。
【符号の説明】
11…真空外囲器 12…陽極ターゲット 13…支持シャフト 14…ねじ 15…回転機構 16…中間回転体 17…外側回転体 17a…黒色皮膜 18…内側回転体 19…固定体 20…閉塞体 21a…らせん溝 22a、22b…ラジアル方向の動圧式すべり軸受 23a、23b…スラスト方向の動圧式すべり軸受 41…スリット L1…中間回転体と外側回転体の接合領域 L2…中間回転体と内側回転体の接合領域 S…スリットを形成した領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を放出する陽極ターゲットと、この
    陽極ターゲットが固定された第1回転体およびこの第1
    回転体の外周面に接合された第2回転体を有し、前記陽
    極ターゲットを回転可能に支持する回転機構とを具備し
    た回転陽極型X線管において、前記第2回転体の前記第
    1回転体との接合領域にスリットを設けたことを特徴と
    する回転陽極型X線管。
  2. 【請求項2】 第2回転体が銅または銅合金で形成され
    た請求項1記載の回転陽極型X線管。
  3. 【請求項3】 スリットは、第2回転体の陽極ターゲッ
    ト側の端部から第1回転体との接合領域を越えた部分ま
    で形成されている請求項1記載の回転陽極型X線管。
  4. 【請求項4】 スリットは第2回転体の円周方向に等間
    隔に複数設けられている請求項1記載の回転陽極型X線
    管。
  5. 【請求項5】 第2回転体は陽極ターゲット側の端部で
    第1回転体と接合し、かつ、前記陽極ターゲットから遠
    い側に第1回転体との間に隙間が設けられ、スリットは
    第2回転体の陽極ターゲット側の端部から前記隙間が設
    けられた領域まで伸びている請求項1記載の回転陽極型
    X線管。
JP2001021430A 2001-01-30 2001-01-30 回転陽極型x線管 Pending JP2002231166A (ja)

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