JP4791615B2 - 回転陽極型x線管およびその製造方法 - Google Patents

回転陽極型x線管およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転ターゲットからX線を発生する回転陽極型X線管およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転陽極型X線管について図5を参照して説明する。図5は、回転陽極型X線管の回転ターゲット部分および回転ターゲットを回転させる回転機構部分を抜き出して示している。符号51は、回転陽極型X線管を構成する真空容器で、その一部が図示されている。真空容器51内に回転ターゲット52が配置されている。回転ターゲット52は回転軸53にねじ54で固定され、回転軸53は第1回転体55に連結されている。第1回転体55は有底円筒状をしており、第1回転体55の底部55a中央の透孔部分に回転軸53がねじ込まれ連結されている。
【0003】
また、第1回転体55内部の底部55aに第2回転体56が固定されている。第2回転体56は、回転軸53が回転する軸と同じ軸上で回転し、鍔状に広がった上端部56aが第1回転体55の底部55aにねじ57で固定されている。また、第1回転体55とねじ57は、例えば符号Aで示すようにねじ57の頭の部分が溶接されている。
【0004】
第1回転体55の円筒状部分55bの内部で、第1回転体の55と第2回転体56で挟まれた空間に固定体58の筒状部分が配置されている。固定体58の下方は円柱状に構成されている。また、固定体58と第2回転体56間に、所定の間隔でベアリング59a、59bが配置されている。ベアリング59a、59bは同心の2つの円筒部材60a、60bで固定され、図の下方に位置するベアリング60bは固定体58の段部58aに接触している。
【0005】
上記した構成の回転陽極型X線管において、外部から回転磁界が加えられと、第1回転体55および第2回転体56が回転し、これらに連結された回転ターゲット52が回転する構成になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の回転陽極型X線管は、その陽極部分は、回転ターゲット52や回転軸53、第1回転体55などから構成されている。この場合、回転ターゲット52を固定する回転軸53には、回転ターゲット52の熱が直接伝わるため、W(タングステン)、Mo(モリブデン)、またはこれらの合金など高融点金属が使用されている。また、第1回転体55の底部55aにはFe(鉄)やFe系金属が使用されている。底部55aから連続する第1回転体55の円筒状部分55bは、例えば同心状の二層構造になっており、内層にはFeやFe系金属が使用され、外層にはCu(銅)やCu合金が使用されている。
【0007】
ところで、第1回転体55の底部55aには、第2回転体56との接合のため、あるいは、第1回転体55と第2回転体56を固定するねじ57を第1回転体55や第2回転体56と溶接するために、FeやFe系金属が使用されている。FeやFe系金属は熱伝導率が低いため、回転軸53の熱が第1回転体55の円筒状部分55bに伝わりにくく、放熱特性を低下させる。また、回転軸53の熱が、第2回転体56を経てベアリング59aに流れ、ベアリング59aの温度を上昇させ回転性能を劣化させる。
【0008】
また、回転軸53と第1回転体55の接合部分、および、第1回転体55の底部55aと円筒状部分55bとの接合部分の温度が高くなり、接合部分の強度が劣化する。また、これらの接合部分には、CuやAg(銀)を主としたろう材を使用したろう接が行われている。このため、温度が上昇すると、ろう材の蒸気圧特性から蒸発劣化を起こすことがある。
【0009】
上記したように、従来の回転陽極型X線管は、放熱特性が低く、また、回転性能が劣化し、接合部分の強度が弱くなるなど信頼性に欠ける場合があった。
【0010】
本発明は、上記した欠点を解決するもので、信頼性を向上した回転陽極型X線管およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の回転陽極型X線管は、X線を発生する回転ターゲットが固定された回転軸と、円筒状部分および底部を有し、前記底部に前記回転軸が連結された有底円筒状の第1回転体と、この第1回転体に連結され、前記回転軸が回転する軸と同じ軸上に位置した第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体間に位置する固定体と、この固定体と前記第2回転体間に配置された、円筒部材が間にある2つのベアリングと、前記第2回転体の先端に取り付けられ、前記2つのベアリング及び前記円筒部材を前記第2回転体に固定するナットと、前記2つのベアリング及び前記円筒部材を、前記固定体の段部との間で挟み込む形で前記固定体に固定する止めねじとを具備した回転陽極型X線管において、前記第1回転体の円筒状部分に前記止めねじを締め付ける貫通した開口を設けたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、X線を発生する回転ターゲットが固定された回転軸と、この回転軸が連結された有底円筒状の第1回転体と、この第1回転体に連結された第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体間に位置する固定体とを具備した回転陽極型X線管において、前記回転軸と前記第1回転体との連結、および、前記第1回転体と前記第2回転体との連結を、それぞれろう材としてNi合金を使用したろう接で行ったことを特徴としている。
【0013】
また、第1回転体と第2回転体がねじで固定され、前記第1回転体および前記第2回転体それぞれとねじとがろう接されていることを特徴としている。
【0014】
また、第2回転体が回転する軸に対し、第1回転体の振れまわりを200μm以下にしたことを特徴としている。
【0016】
また、開口が、第1回転体が回転する軸に対して対象の位置に複数設けられたことを特徴としている。
【0017】
また、本発明の回転陽極型X線管の製造方法は、貫通する開口を設けた円筒状部分および底部を有し、X線を発生する回転ターゲットを固定するための回転軸が連結される有底円筒状の第1回転体の回転バランスを取る工程と、前記第1回転体に連結される第2回転体の回転バランスを取る工程と、回転バランスが取られた前記第1回転体、および回転バランスが取られた前記第2回転体、および前記回転軸を一体化する工程と、前記第1回転体および前記第2回転体と一体化された前記回転軸に前記回転ターゲットを固定する工程と、前記第2回転体に、2つのベアリングとこの2つのベアリング間にある円筒部材とを取り付け、その後、前記第2回転体の先端にナットを取り付けることにより固定し、前記2つのベアリング及び前記円筒部材を固定した前記第2回転体と前記第1回転体との間に固定体を組み込み、その後、前記第1回転体の開口を利用して、前記固定体の段部と止めねじとで、前記2つのベアリング及び前記円筒部材を、挟み込む形で前記固定体に固定するように、前記止めねじを締め付ける工程とからなっている。
【0018】
また、本発明の回転陽極型X線管の製造方法は、X線を発生する回転ターゲットを固定するための回転軸、および貫通する開口を設けた円筒状部分および底部を有し前記回転軸が連結される有底円筒状の第1回転体、および前記第1回転体に連結される第2回転体を一体化する工程と、一体化された前記回転軸および前記第1回転体および前記第2回転体の回転バランスを取る工程と、前記第1回転体および前記第2回転体と一体化して回転バランスが取られた前記回転軸に回転ターゲットを固定する工程と、前記第2回転体に、2つのベアリングとこの2つのベアリング間にある円筒部材とを取り付け、その後、前記第2回転体の先端にナットを取り付けることにより固定し、前記2つのベアリング及び前記円筒部材を固定した前記第2回転体と前記第1回転体との間に固定体を組み込み、その後、前記第1回転体の開口を利用して、前記固定体の段部と止めねじとで、前記2つのベアリング及び前記円筒部材を、挟み込む形で前記固定体に固定するように、前記止めねじを締め付ける工程とからなっている。
【0019】
また、本発明の回転陽極型X線管の製造方法は、X線を発生する回転ターゲットを固定するための回転軸、および貫通する開口を設けた円筒状部分および底部を有し前記回転軸が連結される有底円筒状の第1回転体、および前記第1回転体に連結される第2回転体を一体化する第1工程と、前記回転軸に前記回転ターゲットを固定する第2工程と、前記第2回転体に、2つのベアリングとこの2つのベアリング間にある円筒部材とを取り付け、その後、前記第2回転体の先端にナットを取り付けることにより固定し、前記2つのベアリング及び前記円筒部材を固定した前記第2回転体と前記第1回転体との間に固定体を組み込み、その後、前記第1回転体の開口を利用して、前記固定体の段部と止めねじとで、前記2つのベアリング及び前記円筒部材を、挟み込む形で前記固定体に固定するように、前記止めねじを締め付ける第3工程とからなっている。
【0020】
また、第1回転体と第2回転体との一体化の前に、前記第1回転体と前記第2回転体をねじで固定する工程と、前記第1回転体と前記第2回転体をろう接で一体化し、その際、前記第1回転体および前記第2回転体それぞれとねじとを同時にろう接する工程とを設けたことを特徴としている。
【0021】
上記した構成によれば、第1回転体をCuあるいはCu合金で形成し、回転軸と第1回転体との連結、および第1回転体と第2回転体との連結を、それぞれろう接で行っている。この場合、回転機構を構成する回転軸や第1回転体、第2回転体がろう接で強固に固着され、回転等に対する強度が向上する。また、回転軸が連結される第1回転体がCuあるいはCu合金で形成されているため、放熱特性が向上する。
【0022】
また、回転軸や第1回転体、第2回転体間をろう接するろう材としてNi合金を使用している。この場合、Ni合金は高温での強度が強く、蒸気圧特性が優れているため、十分な接合強度を得ることができる。なお、上記した特性を考慮した場合、ろう材としてはNi合金のうち、例えばNi−P合金が有効である。
【0023】
また、第1回転体と第2回転体をろう接する際に、予め、第1回転体と第2回転体をねじで固定している。この場合、第1回転体と第2回転体を精度よくろう接することができる。そして、第2回転体が回転する軸に対し、第1回転体の振れまわりを200μm以下にすることによって、その後、空気中において回転バランスを取る必要がなくなる。したがって、固定潤滑剤の酸化を防げ、回転機構の信頼性や寿命を向上できる。
【0024】
また、第1回転体の円筒状部分に、その円筒状部分の壁を貫通する開口を、例えば、第1回転体が回転する軸に対して対称の位置に複数設けている。この場合、開口を利用して、回転機構を構成するベアリングの止めねじ締め付けることができ、締め付け作業が簡単になる。また、開口を通して、ベアリングの熱を放出できるため、温度上昇による回転劣化を防止できる。
【0025】
また、X線を発生する回転ターゲットを固定するための回転軸が連結される有底円筒状の第1回転体の回転バランスを取り、あるいは、第1回転体に接合される第2回転体の回転バランスを取り、あるいは、回転軸や第1回転体、第2回転体を一体化した状態で回転バランスを取っている。そして、その後、回転軸や第1回転体、第2回転体をそれぞれ一体化し、あるいは、固定体やベアリングなどに組み込んでいる。この場合は、ろう接後の再加工などの工程が必要でなくなるため、組み立てが簡素化する。また、空気中での回転バランスの調整が必要でなくなる。したがって、固体潤滑剤の酸化を防止でき、潤滑特性の低下という問題が解消される。また、回転機構の信頼性や寿命が向上する。
【0026】
また、第1回転体と第2回転体をねじで固定する場合、第1回転体と第2回転体をろう接する際に、第1回転体および第2回転体それぞれとねじとを同時にろう接している。この場合、これらのろう接を同時に行うため、ろう接時間が短縮する。
【0027】
上記したように、この発明によれば、放熱特性や機械的強度、回転特性などの向上で、信頼性の高い回転陽極X線管を実現できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図1を参照して説明する。
【0029】
符号11は、X線管を構成する真空容器で、真空容器11内の一端に電子ビームを発生する陰極12が配置され、真空容器の他端に陽極13が配置されている。陽極13の先端部分には、X線を発生する回転ターゲット14が設けられ、回転ターゲット14は回転軸15を介して回転機構16に連結されている。また、真空容器11外の陽極13近くにステータ17が配置されている。ステータ17は回転磁界を発生し、これによって回転機構15を回転させ、さらに回転ターゲット14を回転させる。
【0030】
ここで、回転ターゲット14および回転機構16部分の構造について図2を参照して説明する。図2では、図1に対応する部分には同一の符号を付してある。符号11は、X線管を構成する真空容器で、図ではその一部が示されている。真空容器11内に回転ターゲット14が配置され、回転ターゲット14は回転軸15にねじ21で固定されている。また、回転軸15は第1回転体22に連結されている。
【0031】
第1回転体22は有底円筒状をしており、全体がCuあるいはCu合金で形成されている。第1回転体22の底部22a中央の透孔部分に回転軸15がねじ込まれ、さらにろう接されている。第1回転体22の円筒状部分22bには、その壁部分を貫通するように開口23が設けられている。開口23は第1回転体22の回転バランスを考慮して、第1回転体22の周囲に軸と対称に複数個、例えば、180度間隔に2個あるいは90度間隔に4個と偶数設けている。また、第1回転体22内部の底部22aに第2回転体24が固定されている。第2回転体24は、回転軸15が回転する軸と同じ軸上に位置し、筒状部分から鍔状に広がった上端部24aが第1回転体22の底部22aにねじ25で固定され、さらにろう接されている。なお、第1回転体22および第2回転体24それぞれとねじ25はろう接されている。
【0032】
第1回転体22の筒状部分22bの内部で、第1回転体22と第2回転体24間の空間に固定体26の筒状部分が配置されている。固定体26の下方は円柱状に構成されている。そして、固定体26と第2回転体24の間に、所定の間隔でベアリング27a、27bが配置されている。ベアリング27a、27b間は同心の2つの円筒部材28a、28bで固定され、図の下方に位置するベアリング27bは固定体26の段部26aに接触している。なお、符号29は、ベアリング27a、27bを止めるねじである。
【0033】
ここで、上記した構造の回転陽極型X線管において、回転軸15や第1回転体22、第2回転体24を接合する方法について図3を参照して説明する。なお、図3では、図2に対応する部分には同一の符号を付してある。
【0034】
回転軸15は、例えば、高融点金属のMo、W、または、MoやWの合金が使用され、第1回転体22の底部22a中央の透孔部分にねじ込まれている。なお、第1回転体22や、第1回転体22に連結される第2回転体24は、予め、独自に回転バランスが調整されている。回転バランスを調整した後に、第1回転体22と第2回転体24を複数のねじ25で固定している。
【0035】
そして、符号Aで示すように回転軸15と第1回転体22間の垂直方向の環状接合部分、また、符号Bで示すように、ねじ25の周囲を含む第1回転体22と第2回転体24間の水平方向の環状接合部分、また、符号Cで示すように第1回転体22に接するねじ25の頭の周囲に、それぞれNi合金の同じろう材を配置し、各部分を同時にろう接する。この場合、ろう材としてはNi−P合金が高温で軟化しにくいため適している。
【0036】
上記した接合方法によれば、第1回転体22と第2回転体24はろう接する前に、予め、ねじ25で仮固定されている。このため、第1回転体22と第2回転体24を精度よくろう接できる。また、回転軸15は第1回転体22と直接ろう接されているため、回転軸15の熱はすみやかに第1回転体22に伝わり、回転軸15の放熱特性がよくなる。また、第1回転体22や第2回転体24は、予め、独自に回転バランスを調整している。したがって、第1回転体22や第2回転体24はすべて最終加工が終了した状態になっている。このため、第1回転体22と第2回転体24をねじ25で仮止めすれば、精度のよいろう接が行え、第2回転体が回転する軸に対する第1回転体の軸の振れ、いわゆる軸の振れまわりを200μm以下にできる。このような場合、ろう接後は、再加工せずに回転体として組み上げることができる。また、回転機構を組み上げた後に、空気中での回転調整作業がなくなる。したがって、ベアリングなどに通常使用される固体潤滑剤の劣化がなくなり、回転特性を向上できる。
【0037】
上記した実施の形態では、第1回転体22や第2回転体24を、一体化する前に、予め、独自に回転バランスを調整している。しかし、図4に示すように、回転軸15や第1回転体22、第2回転体24をそれぞれろう接によって一体化し、さらに、回転軸15にターゲット14を固定し、この状態で回転バランスを取るようにすることもできる。そして、その後、固定体と組み合わせ、また、ベアリングを組み込み回転機構に組み上げるようにする。
たとえば図2に示すように、第2回転体24に、2つのベアリング27a、27bとこの2つのベアリング27a、27bの間にある同心の2つの円筒部材28a、28bを取り付け、その後、第2回転体24の先端にナット30を取り付けることにより支持する。
2つのベアリング27a、27bは内輪a、外輪bおよび球体cを有し、2つのベアリング27a、27bの内輪a及び内側に位置する円筒部材28aが、第2回転体24の先端側よりも径が大きい径大部241とナット30との間で挟み込まれる形で支持される。
その後、2つのベアリング27a、27b及び円筒部材28a、28bを取り付けた第2回転体24と第1回転体22との間に固定体26を組み込む。その後、第1回転体22の開口23を利用して、固定体26の段部26aと止めねじ29とで、2つのベアリング27a、27bの外輪b及び外側に位置する円筒部材28bを、挟み込む形で固定体26に固定するように、止めねじ29を締め付ける。
この場合も、回転機構を組み上げた後に、空気中での回転調整作業が必要とされない。したがって、ベアリングなどに使用される固体潤滑剤の劣化がなく、回転特性が向上する。なお、図4には、図1ないし図3に対応する部分には同一の符号が付してある。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、信頼性を向上した回転陽極型X線管およびその製造方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する概略の構造図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明する概略の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を説明する概略の断面図で、回転機構の組み立て方法を説明する図である。
【図4】本発明の他の実施形態を説明する概略の断面図である。
【図5】従来例を説明する概略の構造図である。
【符号の説明】
11…真空容器
12…陰極
13…陽極
14…回転ターゲット
15…回転軸
16…回転機構
17…ステータ
21…ねじ
22…第1回転体
22a…第1回転体の底部
22b…第1回転体の筒状部分
23…開口
24…第2回転体
24a…第2回転体の鍔状部分
25…ねじ
26…固定体
27a、27b…ベアリング

Claims (7)

  1. X線を発生する回転ターゲットが固定された回転軸と、円筒状部分および底部を有し、前記底部に前記回転軸が連結された有底円筒状の第1回転体と、この第1回転体に連結され、前記回転軸が回転する軸と同じ軸上に位置した第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体間に位置する固定体と、この固定体と前記第2回転体間に配置された、同心の2つの円筒部材が間にある2つのベアリングと、前記第2回転体の先端に取り付けられ、前記2つのベアリングの内輪及び内側に位置する前記円筒部材を前記第2回転体の径大部との間で挟み込む形で支持するナットと、前記2つのベアリングの外輪及び外側に位置する前記円筒部材を、前記固定体の段部との間で挟み込む形で前記固定体に固定する止めねじとを具備した回転陽極型X線管において、前記第1回転体の円筒状部分に前記止めねじを締め付ける貫通した開口を設けたことを特徴とする回転陽極型X線管。
  2. 第1回転体と第2回転体がねじで固定され、前記第1回転体および前記第2回転体それぞれとねじとがろう接されている請求項1記載の回転陽極型X線管。
  3. 開口が、第1回転体が回転する回転軸に対して対の位置に複数設けられた請求項1記載の回転陽極型X線管。
  4. 貫通する開口を設けた円筒状部分および底部を有し、X線を発生する回転ターゲットを固定するための回転軸が連結される有底円筒状の第1回転体の回転バランスを取る工程と、前記第1回転体に連結される第2回転体の回転バランスを取る工程と、回転バランスが取られた前記第1回転体、および回転バランスが取られた前記第2回転体、および前記回転軸を一体化する工程と、前記第1回転体および前記第2回転体と一体化された前記回転軸に前記回転ターゲットを固定する工程と、前記第2回転体に、2つのベアリングとこの2つのベアリング間にある同心の2つの円筒部材とを取り付け、その後、前記第2回転体の先端にナットを取り付けることにより、前記2つのベアリングの内輪及び内側に位置する前記円筒部材を前記第2回転体の径大部との間で挟み込む形に支持し、その後、前記2つのベアリング及び同心の2つの前記円筒部材を取り付けた前記第2回転体と前記第1回転体との間に固定体を組み込み、その後、前記第1回転体の開口を利用して、前記固定体の段部と止めねじとで、前記2つのベアリングの外輪及び外側に位置する前記円筒部材を、挟み込む形で前記固定体に固定するように、前記止めねじを締め付ける工程とからなる回転陽極型X線管の製造方法。
  5. X線を発生する回転ターゲットを固定するための回転軸、および貫通する開口を設けた円筒状部分および底部を有し前記回転軸が連結される有底円筒状の第1回転体、および前記第1回転体に連結される第2回転体を一体化する工程と、一体化された前記回転軸および前記第1回転体および前記第2回転体の回転バランスを取る工程と、前記第1回転体および前記第2回転体と一体化して回転バランスが取られた前記回転軸に回転ターゲットを固定する工程と、前記第2回転体に、2つのベアリングとこの2つのベアリング間にある同心の2つの円筒部材とを取り付け、その後、前記第2回転体の先端にナットを取り付けることにより、前記2つのベアリングの内輪及び内側に位置する前記円筒部材を前記第2回転体の径大部との間で挟み込む形に支持し、その後、前記2つのベアリング及び同心の2つの前記円筒部材を取り付けた前記第2回転体と前記第1回転体との間に固定体を組み込み、その後、前記第1回転体の開口を利用して、前記固定体の段部と止めねじとで、前記2つのベアリングの外輪及び外側に位置する前記円筒部材を、挟み込む形で前記固定体に固定するように、前記止めねじを締め付ける工程とからなる回転陽極型X線管の製造方法。
  6. 第1回転体と第2回転体の一体化をねじによる固定とろう接で行い、その際、前記第1回転体および前記第2回転体それぞれと前記ねじとを同時にろう接する請求項5記載の回転陽極型X線管の製造方法。
  7. X線を発生する回転ターゲットを固定するための回転軸、および貫通する開口を設けた円筒状部分および底部を有し前記回転軸が連結される有底円筒状の第1回転体、および前記第1回転体に連結される第2回転体を一体化する第1工程と、前記回転軸に前記回転ターゲットを固定する第2工程と、前記第2回転体に、2つのベアリングとこの2つのベアリング間にある同心の2つの円筒部材とを取り付け、その後、前記第2回転体の先端にナットを取り付けることにより、前記2つのベアリングの内輪及び内側に位置する前記円筒部材を前記第2回転体の径大部との間で挟み込む形に支持し、その後、前記2つのベアリング及び同心の2つの前記円筒部材を取り付けた前記第2回転体と前記第1回転体との間に固定体を組み込み、その後、前記第1回転体の開口を利用して、前記固定体の段部と止めねじとで、前記2つのベアリングの外輪及び外側に位置する前記円筒部材を、挟み込む形で前記固定体に固定するように、前記止めねじを締め付ける第3工程とからなる回転陽極型X線管の製造方法。
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