JP2002228250A - 空調用丸形ダンパ - Google Patents

空調用丸形ダンパ

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JP2002228250A
JP2002228250A JP2001025471A JP2001025471A JP2002228250A JP 2002228250 A JP2002228250 A JP 2002228250A JP 2001025471 A JP2001025471 A JP 2001025471A JP 2001025471 A JP2001025471 A JP 2001025471A JP 2002228250 A JP2002228250 A JP 2002228250A
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Hiroshi Ogawa
博 小河
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DAIRITSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全閉時の漏気が少ない小形の空調用丸形ダン
パを提供する。 【解決手段】 円筒状のケーシング10と、羽根軸15
に取付けられてケーシング10内に回動可能に配設され
た円板状の羽根12と、羽根軸15を回動してダンパを
開閉するダンパ開閉手段とを備え、その羽根12は、周
縁にエラストマ材料からなる密封体14が備えられてい
ることを特徴とする。この羽根12は、円板状に形成し
た密封体14を、それより少しだけ小径の一対の円板状
の羽根板13の間に挟持した羽根組立体として構成する
ことができる。密封体14により、羽根12の周縁とケ
ーシング10との間の隙間を塞ぐことができ、ダンパ全
閉時の漏気を実質的に無くすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダクト系に使用し
て空気の流通及び遮断、または調節を行う空調用丸形ダ
ンパに関するもので、特に、比較的小径のダクト系に使
用するのに適した空調用丸形ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】ビルや病院などのダクト系には、ダクト
内の空気の流通を制御するために各種のダンパが備えら
れている。風量の調節のみを行う風量調整ダンパ、防火
区画を貫通する部分に備えられ、火災等の発生時にその
熱を感知して自動的にダンパを閉鎖する防火ダンパ、空
気を一方向だけに流通させるチャッキダンパなどであ
る。また、これらの中でも、風量調整ダンパ(ボリュー
ムダンパ)は最も数多く使用されるものであり、調節を
手動によって手動型、電気モータによって行うモータ
型、或いはエアーシリンダによって行うシリンダ型など
の種類がある。
【0003】また、このような空調用ダンパは、それが
接続されるダクトの断面形状に基づいて、方形断面のダ
クトに使用される角形ダンパと、円形断面のダクトに使
用される丸形ダンパとの二種類がある。しかし、これら
ダンパの基本的な構造は同じであり、いずれも、ダクト
に接続されて空気の流通路を形成するケーシングと、そ
のケーシング内に羽根軸に固着されて回動自在に配設さ
れた板状体からなる羽根(可動羽根)と、その羽根軸を
回動してダンパを開閉するダンパ開閉手段とからなって
いる。すなわち、角形ダンパと丸形ダンパとは、そのケ
ーシングの断面形状と羽根の形状が方形であるか円形で
あるかにおいてのみ相違している。
【0004】ここで、板状体からなる前記の羽根は、ケ
ーシングの内側寸法にほぼ等しい寸法で形成される。し
たがって、羽根がケーシングの長さ方向に平行に向けら
れるとき、流路は最も開かれ(全開)、また、ケーシン
グの長さ方向と直角に向けられるとき、流路は閉じられ
る(全閉)。そして、羽根軸を回動操作して、羽根をこ
れらの全開状態から全閉状態との間の適宜の角度位置に
調節することによって、開口度を変え、流通する空気の
量、すなわち風量、を調節することができる。
【0005】なお、前記の羽根は、ダンパのサイズが大
きな場合、複数の羽根から構成することもできる。『多
翼型』と呼ばれるこの場合、それぞれ羽根軸に固着され
た複数の羽根は、連結杆によって連動するように連結さ
れて、ケーシングの長さ方向に直角な平面内に配置され
る。
【0006】ただし、比較的小径の円形断面のダクト系
に主な使用を意図している本発明のダンパは、1枚の羽
根を備えた丸形ダンパに関している。そして、このよう
な丸形ダンパについては、例えば、ダンパ開閉手段が火
災等の発生時の温度を感知して自動的にダンパを閉鎖す
るように構成された『防火ダンパ』に関するものである
が、実公平5−10828号に記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】丸形ダンパを含めたこ
のような空調用ダンパは、、鋼板材を板取りし、曲げ等
の加工を施し、更には溶接工程を含んで組立して製作さ
れる。そのため、丸形ダンパの円板状の羽根は、円筒状
のケーシング内で自由に回動されるために、製作誤差等
を考慮してケーシングの内径よりも、少しだけではある
が、小さな径で作られる。そのため、羽根がケーシング
の長さ方向に直角に向けられるダンパの全閉時におい
て、ケーシングの内面と羽根の周縁との間には、僅かな
隙間ができることになる。そして、この隙間を通って空
気が流通する、つまり、漏気する。
【0008】この漏気の隙間は、ダンパのサイズにかか
わらずほぼ一定である。そのため、小形のダンパほど、
漏気量の割合(漏気率)が相対的に多くなることにな
る。もっとも、こうした漏気は、多少は許容されるもの
である。しかし、ダンパとしての機能上、全閉時の漏気
は少ないほど好ましいことは言うまでもない。なお、特
に防火ダンパの場合、ケーシング内に平板からなるスト
ッパ(羽根当り止め)を設けて、全閉時に羽根がその平
板面に当接するようにした構造とされている。この構造
によれば、全閉時の漏気はより少なく抑えることができ
る。しかし、小形の丸形ダンパのような場合、そのよう
なストッパを径の小さいケーシング内に設けることは実
際上困難である。
【0009】その一方、近年では、『パーソナル空調』
の例のように、よりきめ細かな空調が求められ、比較的
小径のダクト系も多く設備されるようになって来てい
る。そのため、小形の丸形ダクトの需要も多くなって来
ている。
【0010】そこで、本発明は、全閉時の漏気をできる
だけ少なくすることができる、特に小形の空調用丸形ダ
ンパを提供することをその課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の空調用丸形ダン
パは、概要的には、円板状の羽根の外周側、つまり、羽
根の周縁にエラストマ材料から形成した密封体を備え
て、ケーシング内面との間を密封するようにしたもので
ある。
【0012】すなわち、本発明にかかる空調用丸形ダン
パは、ダクトに接続され、空気の流通路を形成する円筒
状のケーシングと、ケーシング内に羽根軸に固着されて
回動自在に配置され、その回動により前記の空気の流通
路を開閉する円板状の羽根と、その羽根軸を回動してダ
ンパを開閉するダンパ開閉手段とを備え、前記の円板状
の羽根の周縁には、エラストマ材料からなる密封体が備
えられていることを特徴とするものである。(請求項
1)
【0013】また、本発明の好ましい一実施の形態によ
れば、前記の空調用丸形ダンパの羽根は、エラストマ材
料から形成された円板状の密封体を、その密封体よりも
少しだけ小さな径の一対の円板状の羽根板の間に挟持し
てなる羽根組立体として構成される。つまり、エラスト
マ材料からなる円板状の密封体は、一対の円板状の羽根
板間で挟持されて固定される一方、羽根板の径は密封体
よりも少しだけ小さくされているので、周縁にその密封
体が備えられた円板状の羽根の形態となる。(請求項
2)
【0014】なお、ここで、エラストマ材料からなる密
封体の外径は、その機能が最大に発揮されるために、ケ
ーシングの内径よりも僅かに大きな外径で形成されるこ
とが適切である。つまり、密封体は、羽根の回動操作が
摩擦力によって損なわれない程度の圧力で、ケーシング
内壁に弾性変形して接触することが好ましい。これによ
って、ケーシング内壁に微小な凹凸があっても、密封体
の弾性変形によってその隙間が密封されることになる。
【0015】そして、本発明によれば、円板状の羽根の
周縁にはエラストマ材料からなる密封体が備えられてい
るので、全閉時における羽根とケーシング内壁との間の
隙間を密封することができ、それによって、全閉時の漏
気を、完全とは言えないとしても、実質的に無くすこと
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1乃至図4は本発明の一実施の
形態の空調用小形ダンパを示すものであり、図1はダン
パ全開状態におけるケーシングの長さ方向に沿った断面
図、図2は図1とは直角の切断面に沿った断面図、図3
は全体の平面図、図4はダンパ全閉状態における側面図
である。ただし、図1,2,4において、羽根軸部分は
切断することなく平面視で示されている。
【0017】図1乃至図4のように、本実施の形態の空
調用小形ダンパは、例えば75mm程度の比較的小径のダ
クト系に使用されるものであり、またここでは、手操作
による風量調節のみが可能な所謂「ボリュームダンパ」
として構成されている。そして、そのようなダクト系に
接続されて空気の流通路を形成する円筒状のケーシング
10を備えている。つまり、ケーシング10は、その両
側が丸形ダクト間に差込み接続されてダクト系の一部を
形成する。ケーシング10の外周面に形成された『ヒ
モ』と呼ばれる一対の環状の膨出部11は、補強と共
に、ダクトとの接続の際のその嵌入を限界するストッパ
として機能する。なお、このケーシング10は、一般
に、予め軸孔などを形成したステンレス板等の金属板材
を円筒状にまるめ、次いで突合せ部を溶接して製作され
る。また、以下に述べる他のダンパ構成要素について
も、特に説明しない限り、機械的強度と耐熱性とを合せ
持つ金属材から一般に形成されている。
【0018】ケーシング10内には、流路を開閉する円
板状の羽根として、羽根組立体12が羽根軸15に取付
けられて回動自在に配置されている。この羽根組立体1
2がケーシング10の長さ方向に沿うとき、流路は最大
に開かれ(ダンパ全開状態)、また、ケーシング10の
長さ方向に対する角度が増す毎に流路は閉じられ、図4
のように直角に配置されるとき、流路の閉鎖は最大限に
なる(ダンパ全閉状態)。そして、この羽根組立体12
は、特に図2のように、金属製の円板状の羽根板13
と、ゴム、或いは、EPDM等の合成ゴムまたは熱可塑
性エラストマのようなエラストマー材料から形成された
円板状の密封体14とからなり、一対の羽根板13の間
にその密封体14を挟んだ状態で、羽根軸15に小ネジ
・ナット16で締付けて取付けられている。そのため、
この羽根組立体12は、全体として、金属板からなる羽
根本体部の周縁にそのエラストマ材料からなる密封体が
備えられた形態をしている。
【0019】そしてここで、円板状の羽根板13はケー
シング10の内径よりも少しだけ小さな直径で形成さ
れ、また、密封体14はケーシング10の内径よりもほ
んの僅かだけ大きな直径で形成されている。つまり、密
封体14は、羽根組立体12がケーシング10の長さ方
向に直角に位置された時、若干の弾性変形を伴なってケ
ーシング10の内面に圧接し、密接するようにされてい
る。ただし、その圧接力は羽根軸15の容易な回動操作
を妨げない程度とされている。また、一対の円板状の羽
根板13は、密封体14のその弾性変形を許容する限り
において最大の径で形成され、それによって、ダンパの
羽根としての強度が確保され、また円板状の密封体14
が強固に固定支持されるようにされている。
【0020】そのため、羽根組立体12がケーシング1
0の長さ方向に対して直角とされるダンパ全閉時には、
その密封体14は、若干の弾性変形を伴なってケーシン
グ10の内面に密接される。したがって、羽根組立体1
2とケーシング内面との間の隙間は、ケーシング10の
内径に多少の製作誤差があった場合でも、実質的になく
すことができ、流路をほぼ完全に閉鎖することができ
る。つまり、全閉時の漏気を実質的になくすことができ
る。
【0021】なお、羽根軸15は丸棒からなるが、ケー
シング10内に位置する部分は半円断面に形成され、そ
の平坦面に上記の羽根組立体12が密着して取付けられ
ている。したがって、羽根組立体12は、ケーシング1
0の直径上に位置する羽根軸15の軸線にほぼ一致して
回動される。そして、前述のように、羽根組立体12の
面がケーシング10の長さ方向に沿う時、流路は完全に
開かれ(ダンパ全開)、また直角に位置する時、流路は
完全に閉じられる(ダンパ全閉)。
【0022】また、本実施の形態において、羽根軸15
は、羽根組立体12の中心を小ネジ・ナット16で固定
するのに十分なだけの長さでケーシング10内に伸びて
いる。つまり、羽根軸15は、ケーシング10に片持ち
状で支持されている。そして、この羽根軸15を回動し
て羽根組立体12により流路を開閉する装置、すなわち
ダンパ開閉手段は、流路の開閉度合を変えることによっ
て風量を調節できる手動の装置として構成されている。
【0023】特に図1及び図4のように、ケーシング1
0の外面には、『おわん』と俗に呼称される上端面に幅
広のフランジが設けられた椀状の基台17が、溶接によ
って固着されている。そして、この基台17の上記フラ
ンジ状部分である支承部18上には、ボス19付きの操
作レバー20が摺接状態で配置され、後述のように、支
承部18に螺合する蝶ネジ23によって、任意の位置で
支承部18上に締付け固定されるようになっている。つ
まり、この椀状の基台17は、ケーシング10の外周に
施される場合もある断熱材の代分だけ、操作レバー20
を嵩上げして固定するための支持面を提供している。な
お、基台17は椀(または、山高帽子)状の形状である
が、その底に相当する部分の中心には、羽根軸15を通
すに十分な丸穴が設けられている。
【0024】他方、羽根軸15は、ケーシング10の外
壁を貫通し、基台17の内部の中心を通って、操作レバ
ー20のボス19のやや上方まで延びている。そして、
操作レバー20は、その下面が基台17の支承部18の
上面に当接する位置で、ボス19に螺入された止めネジ
21によって羽根軸15に取付け固定されている。な
お、ここで、ケーシング10の外壁に形成された羽根軸
15のための貫通孔は、羽根軸15がその中で自由に回
動でき得る範囲での最小の内径とされている。すなわ
ち、ここでは、ケーシング10及び羽根軸15をステン
レス材とすることによって軸受部品の使用を省いてい
る。また、羽根軸15が片持ち支持される本実施の形態
では、椀状基台17の上方に、羽根軸15を自由に通し
得る最小の径の孔を中心に形成した軸受板22が溶接で
固着され、これに羽根軸15が通されている。したがっ
て、羽根軸15は、ケーシング10の外壁とこの軸受板
22との2点によって、ケーシング10の直径に一致す
る軸線のもとに軸受され、支持されている。なお、この
羽根軸15は、羽根組立体12の周縁部のエラストマ材
料からなる密封体14がやや弾性変形された状態でケー
シング10の内壁に当接しているため、軸方向にはガタ
ツキなく止められている。
【0025】また、特に図3に示されるように、操作レ
バー20には、蝶ネジ23の軸部を通すことができる幅
を有する円弧状の孔24が、約90°の角度範囲に亘っ
て形成されている。すなわち、蝶ネジ23をこの円弧状
の孔24を通して基台17の支承部18に螺入し、締付
けることによって、操作レバー20を、蝶ネジ23の頭
部と支承部18との間で挟んで固定することができる。
そして、蝶ネジ23を、その軸部が操作レバー20のこ
の円弧状の孔24の一端に当接する状態で締付けること
によって、羽根組立体12をケーシング10の長さ方向
に沿った全開状態に固定することができ、また、その軸
部が円弧状の孔24の他端に当接する状態で締付けるこ
とによって、羽根組立体12をケーシング10の長さ方
向に直角な全開状態に固定することができる。なお、こ
のため、操作レバー20は羽根軸15に対して適切に取
り付けられている。本実施の形態では、操作レバー20
は、その把持部が羽根組立体12の面と平行となる位置
で、羽根軸15に対して取り付けられている。
【0026】そして、風量の調節は、蝶ネジ23を一旦
緩め、操作レバー20を手で把持して回し、羽根組立体
12を全開状態から全開状態までの所望の角度(開度)
位置に設定した後、再度蝶ネジ23を締付けて操作レバ
ー20を固定することによって行うことができる。ま
た、外部からは見えないこの羽根組立体12の状態が容
易に分かるように、基台17の支持部18には、開度の
状態(羽根組立体12の角度)を示す目盛(全開Oから
全閉Sまでの目盛)が刻印によって形成されている一
方、操作レバー20には、刻印による矢印からなる指針
とともに、開口25が円弧状に形成されている。したが
って、この開口25を通して、矢印の指針が示す支持部
18上のその目盛を見て、全開状態と全閉状態以外はお
おまかではあるが、羽根組立体12の開度の程度を把握
することができる。
【0027】このように、本実施の形態の空調用丸形ダ
ンパは、ダクト間に接続されて空気の流通路を形成する
円筒状のケーシング10と、そのケーシング10内にお
いて羽根軸15に取り付けられて回動自在に配置された
円板状の羽根(羽根組立体)12と、その羽根軸15を
回動してダンパを開閉するダンパ開閉手段とを備え、こ
こで、その羽根(羽根組立体)12は、周縁にエラスト
マ材料からなる密封体14が備えられた形態のものとさ
れている。そのため、この空調用丸形ダンパによれば、
ダンパの全閉時、すなわち、羽根12がケーシング10
の長さ方向に直角に向けられるとき、その密封体14に
よって、羽根12とケーシング10の内面との間の隙間
を密封することができる。つまり、ダンパ全閉時の漏気
を実質的に無くすことができる。
【0028】また、本実施の形態においては、羽根12
は、エラストマ材料から形成された円板状の密封体14
を、その密封体14よりも少しだけ小さな径の一対の円
板状の羽根板13の間に挟持してなる羽根組立体からな
っている。そのため、それらの円板状の密封体14と一
対の羽根板13とを重ね合わせてネジ等で締付けるだけ
で、周縁にエラストマ材料からなる密封体が備えられた
形態の羽根を得ることができるので、製作に手間がかか
らず、また、その密封体14が劣化等により損傷した際
には、その密封体14のみを容易に交換することができ
る。
【0029】ただし、本発明を実施する場合、その周縁
にエラストマ材料からなる密封体が備えられた羽根は、
例えば、リング状に形成したその密封体を円板状の羽根
本体に接着する方法によって、或いは、羽根本体の周縁
にその密封体をモールド成形によって一体に成形する方
法等によっても得ることができる。しかし、上記の羽根
組立体12によれば、それらの方法よりもはるかに簡易
に製作でき、また、強度的にも優れたものが得られる。
【0030】ところで、上記の実施の形態においては羽
根軸15を片持ち状態でケーシング10に軸支したが、
通常一般的なように、この羽根軸15は、ケーシング1
0を貫通させてその両側で軸支するようにすることもで
きる。そして、この場合、椀状の基台17の内部に取り
付けられた軸受板22は不要となる。ただし、上記の実
施の形態のような構造とすることは、ケーシング10に
形成する軸受穴を1つだけでも省くことができ、それに
よって、金属板材を丸め加工して製作されるケーシング
10のその加工時の歪をより少なくすることができ、ま
た、軸受部からの僅かな空気の漏れもその分少なくする
ことができる点で、特に比較的小径の丸形ダンパの場合
には適している。
【0031】なお、上記の実施の形態においては、ケー
シング10及び羽根軸15等をステンレス材から形成し
ているので、羽根軸15の軸支部には特に軸受部品を使
用していないが、ケーシング10等を普通鋼材から形成
する場合には、腐食防止のための塗装が必要であるとと
もに、羽根軸15の軸支部には真鍮等からなる軸受部品
の使用が必要とされる。
【0032】ところでまた、上記の実施の形態では、羽
根軸15を回動してダンパを開閉するダンパ開閉手段
を、支承部18を備えた椀状の基台17、及び操作レバ
ー20等からなる風量調節のみが可能な手動式のダンパ
開閉装置として構成したが、本発明を実施する場合に
は、このダンパ開閉手段は、その他の任意の開閉装置と
して構成することができる。例えば、このダンパ開閉手
段は、温度ヒューズ装置を備え、火災等の発生によって
ダクトを流れる空気の温度が上昇した時、その温度を感
知して自動的にダンパを閉鎖するよう羽根軸を作動する
機構を含むものとして構成することができる。しかし、
この場合は防火ダンパとして形成されることになるが、
密封体は耐熱性にも限度があるため、好ましくはない。
エラストマ材料からなる密封体を備える本発明のダンパ
においては、そのダンパ開閉手段は風量調節のみを行う
形式のものが好ましい。そして、そのようなダンパ開閉
手段としては、丸ハンドルの操作によりネジ伝動機構を
介して羽根軸を回動するようにした手動操作型のダンパ
開閉装置、或いは、電気モータまたはエアーシリンダを
使用した遠隔操作型のダンパ開閉装置が挙げられる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の空調用丸形ダン
パによれば、羽根の周縁にエラストマ材料からなる密封
体が備えられているので、羽根がケーシングの長さ方向
に直角に向けられるダンパの全閉時において、羽根の周
縁とケーシングの内面との間の隙間をその密封体によっ
て封鎖することができる。すなわち、全閉時の漏気を実
質的になくすことができる。
【0034】また、請求項2に記載の羽根の実施態様に
よれば、周縁にエラストマ材料からなる密封体を備えた
形態の円板状の羽根を、手間を要することなく簡単に形
成することができ、また、その密封体が劣化等した場合
の交換が容易であり、さらに、強度的にも優れたものが
得られる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態の空調用丸形ダ
ンパのダンパ全開状態におけるケーシングの長さ方向に
沿った断面図である。
【図2】図2は、図1とは別の切断面に沿った断面図で
ある。
【図3】図3は、全体の平面図である。
【図4】図4は、ダンパ全閉状態における側面図であ
る。
【符号の説明】
10 ケーシング 12 羽根(羽根組立体) 13 羽根板 14 密封体 15 羽根軸 20 操作レバー(ダンパ開閉手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダクトに接続され、空気の流通路を形成
    する円筒状のケーシングと、 前記ケーシング内に羽根軸に固着されて回動自在に配置
    され、その回動により前記空気の流通路を開閉する円板
    状の羽根と、 前記羽根軸を回動してダンパを開閉するダンパ開閉手段
    とを備え、 前記円板状の羽根の周縁には、エラストマ材料からなる
    密封体が備えられていることを特徴とする空調用丸形ダ
    ンパ。
  2. 【請求項2】 前記円板状の羽根は、エラストマ材料か
    ら形成された円板状の密封体を、前記密封体よりも少し
    だけ小さな径の一対の円板状の羽根板の間に挟持してな
    る羽根組立体からなることを特徴とする請求項1に記載
    の空調用丸形ダンパ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100889852B1 (ko) * 2008-07-21 2009-03-20 이명식 공기조화용 댐퍼장치
KR200447883Y1 (ko) * 2008-02-23 2010-02-25 장동식 에어덕트용 댐퍼
US7967669B2 (en) * 2006-03-08 2011-06-28 Wan-Ki Baik Variable air volume control apparatus
KR101086282B1 (ko) * 2009-03-16 2011-11-30 주식회사 하나지엔씨 바이오 시설에 사용되는 바이오용 버블 타이트 댐퍼

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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