JP6892534B1 - 挟み込み式バタフライバルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】取付精度によらず、パイプ端部のフランジに面取加工を施すことなく取り付けることができる挟み込み式バタフライバルブを提供すること。【解決手段】バタフライバルブ11は、フランジ46を有する2つのパイプに挟み込まれた状態で、フランジに設けられたボルト穴48に挿入されるボルト43とナット44とによってパイプ同士が締め付けられることにより取り付けられるバタフライバルブであり、弁体15と、スピンドルと、ホルダー12とを備え、ホルダーは、流路25を有し、弁体は、流路に位置し、スピンドルとともに回動することによって流路を開放又は閉鎖し、弁体の直径R3は、パイプの内径L1以上であり、ホルダーの厚みTは、ホルダーの外径R1と、弁体の直径と、JIS B 2220:2012に定められるボルト穴の位置、ボルト穴の数、ボルト穴の径L3、ボルトの径L2、及び、パイプの内径L1と、に基づいて決定された値である。【選択図】図5

Description

本発明は、挟み込み式バタフライバルブに関する。
特許文献1には、回動する弁体と、弁体が取り付けられるスピンドルと、スピンドルを保持するホルダーとを備えるバタフライバルブが記載されている。ホルダーは、流体が流れるための流路を有する。弁体は、流路内に位置する。スピンドルとともに弁体が回動すると、流路が開放又は閉鎖される。こうしたバタフライバルブの中には、2つのパイプに挟み込まれることによって、パイプに取り付けられる挟み込み式のバタフライバルブがある。挟み込み式のバタフライバルブは、2つのパイプの端部にそれぞれ設けられるフランジ間にホルダーが挟み込まれることによって、パイプに取り付けられる。
特開2014−142022号公報
挟み込み式のバタフライバルブにおいては、2つのパイプに挟み込まれるホルダーの厚みが弁体の直径より小さい。そのため、流路を開放する場合に、弁体の一部がホルダーから双方のパイプに向けて飛び出す。このことから、パイプにバタフライバルブを取り付ける場合には、回動する弁体がパイプに干渉しないように考慮する必要がある。具体的には、パイプの端部に設けられるフランジの内周角部に弁体が干渉しないように考慮する必要がある。特に、パイプの軸心に対してバタフライバルブの軸心がずれると、弁体がフランジの内周角部に干渉しやすくなる。これに対し、従来は、例外なく、フランジの内周角部を面取りすることによって、弁体がパイプと干渉しないように取り付けていた。しかし、この場合、パイプに加工を施す手間が生じる。
本発明の目的は、取付精度によらず、パイプ端部のフランジに面取加工を施すことなく取り付けることができる挟み込み式バタフライバルブを提供することにある。
上記課題を解決する挟み込み式バタフライバルブは、フランジをそれぞれ有する2つのパイプに挟み込まれた状態で、それぞれの前記フランジに設けられたボルト穴に挿入されるボルトと、前記ボルトに取り付けられるナットと、によって前記パイプ同士が締め付けられることにより取り付けられる挟み込み式バタフライバルブであって、回動する弁体と、前記弁体が取り付けられるスピンドルと、前記スピンドルを保持するホルダーと、を備え、前記ホルダーは、流体が流れる流路を有し、前記弁体は、前記流路に位置し、前記スピンドルとともに回動することによって前記流路を開放又は閉鎖し、前記弁体の直径は、前記パイプの内径以上であり、2つの前記パイプに挟まれる前記ホルダーの厚みは、前記ホルダーの外径と、前記弁体の直径と、JIS B 2220:2012に定められる前記ボルト穴の位置、前記ボルト穴の数、前記ボルト穴の径、前記ボルトの径、及び、前記パイプの内径と、に基づいて決定された値である。
ホルダーの厚みが大きいほど、流路を開放する場合にホルダーから飛び出す弁体の飛び出し量が小さくなる。そのため、弁体がパイプに干渉しにくくなる。一方、パイプに対して挟み込み式バタフライバルブがずれ得る最大ずれ量は、ホルダーの外径、ボルト穴の位置、ボルト穴の数、ボルト穴の径、ボルトの径、パイプの内径、といった要素によって決まる。
上記構成によれば、ホルダーの外径と、弁体の直径と、JIS B 2220:2012に定められるボルト穴の位置、ボルト穴の数、ボルト穴の径、ボルトの径、及び、パイプの内径と、に基づいて、パイプに対する挟み込み式バタフライバルブのずれ量が最大となる場合でも弁体がパイプに干渉しないホルダーの厚みを求めることができる。これにより、取付精度によらず、パイプに面取加工を施すことなく取り付けることができる挟み込み式バタフライバルブが得られる。
上記挟み込み式バタフライバルブにおいて、前記バタフライバルブは、前記パイプと前記ホルダーとの間にそれぞれパッキンが介在する状態で取り付けられ、前記ホルダーの厚みは、さらに、前記パッキンの厚みに基づいて決定された値であってもよい。
上記構成によれば、パッキンの厚みを考慮することによって、ホルダーの厚みをより小さくできる。これにより、挟み込み式バタフライバルブの薄型化を実現できる。
上記挟み込み式バタフライバルブにおいて、前記弁体の直径は、前記流路の直径よりも小さく、前記ホルダーの厚みは、さらに、前記弁体の直径と前記流路の直径との差に基づいて決定された値であってもよい。
弁体の直径が流路の直径より小さいと、流路に対して弁体がずれることがある。流路に対して弁体がずれると、弁体がパイプに干渉しやすくなる。
上記構成によれば、弁体の直径と流路の直径との差を考慮することによって、流路に対して弁体がずれる場合でも弁体がパイプに干渉しないホルダーの厚みを求められる。
本発明の挟み込み式バタフライバルブによれば、取付精度によらず、パイプ端部のフランジに面取加工を施すことなく取り付けることができる。
バタフライバルブの一実施形態を示す斜視図。 流路が閉鎖されたバタフライバルブの断面図。 流路が全開放されたバタフライバルブの断面図。 バタフライバルブがパイプに取り付けられる前の斜視図。 バタフライバルブがパイプに取り付けられる前の断面図。 バタフライバルブがパイプに取り付けられた後の断面図。 第1パイプと第2パイプとが互いにずれた状態の断面図。 第1パイプ及び第2パイプに対してバタフライバルブがずれた状態の断面図。 バタフライバルブ及びパイプの正面図。 バタフライバルブ及びパイプの断面図。 図9の拡大図。 パッキンが介在する状態でバタフライバルブがパイプに取り付けられる前の断面図。 パッキンが介在する状態でバタフライバルブがパイプに取り付けられた後の断面図。 バタフライバルブの断面図。
以下、挟み込み式バタフライバルブの一実施形態について図を参照しながら説明する。本明細書では、挟み込み式バタブライバルブを、単にバタフライバルブと呼ぶ。本実施形態のバタフライバルブは、パイプに取り付けられ、パイプに流れる流体の一例である空気の流量を制御するバタフライバルブである。
図1に示すように、バタフライバルブ11は、ホルダー12と、スピンドル13と、レバー14と、弁体15とを備える。
ホルダー12は、例えば、筒又は筒状に設けられる。そのため、ホルダー12は、外周面21と、内周面22とを有する。さらに、ホルダー12は、軸心Aを有する。ホルダー12の軸心Aは、バタフライバルブ11の軸心でもある。
図2及び図3に示すように、ホルダー12は、その上部において上方へ突出した第1支持部23と、下部において下方に突出した第2支持部24と、ホルダー12内側の流路25とを有する。ホルダー12は、さらに、第1支持孔26と、第2支持孔27とを有する。本実施形態では、軸心Aを中心とするホルダー12の外周面21の径であるホルダー12の外径をR1とし、軸心Aを中心とするホルダー12の内周面22の径であるホルダー12の内径をR2とし、軸心A方向のホルダー12の厚みをTとする。
第1支持部23と第2支持部24は、ホルダー12の外周面21から突出する。
第2支持部24は、軸心Aを中心に、ホルダー12において第1支持部23とは反対となる位置に位置する。第2支持部24は、軸心Aを中心に、ホルダー12において第1支持部23が突出する方向とは反対方向に突出する。本実施形態では、第2支持部24が外周面21から突出する長さは、第1支持部23が外周面21から突出する長さよりも短い。
流路25は、流体が流れるための路である。流路25は、ホルダー12の内周面22によって構成される。すなわち、流路25の直径は、ホルダー12の内径R2に相当する。流路25の軸心は、ホルダー12の軸心Aと一致する。そのため、ホルダー12の軸心Aは、流路25の軸心でもある。
第1支持孔26には、スピンドル13が挿入される。第1支持孔26は、第1支持部23の先端と、内周面22とに開口する。すなわち、第1支持孔26は、ホルダー12を貫通する。第1支持孔26は、第1支持部23内を延びる。
第2支持孔27には、スピンドル13の先端が挿入される。第2支持孔27は、内周面22に開口する。第2支持孔27は、内周面22から第2支持部24に向けて延びる。第2支持孔27は、第1支持孔26と異なり、ホルダー12を貫通しない。第2支持孔27は、軸心Aを中心に、ホルダー12において第1支持孔26とは反対となる位置に位置する。
スピンドル13は、例えば、円柱又は円柱状の軸である。スピンドル13は、第1支持孔26及び第2支持孔27に挿入される。これにより、スピンドル13は、ホルダー12に保持される。スピンドル13は、ホルダー12に対して回動可能である。そのため、ホルダー12は、スピンドル13を回動可能に保持する。本実施形態のスピンドル13は、第1支持孔26内及び第2支持孔27内においてシールされている。
スピンドル13は、第1支持孔26から第2支持孔27へと挿入されることによって、流路25を横切るように延びる。スピンドル13が第1支持孔26及び第2支持孔27に挿入されると、スピンドル13の基端は第1支持部23の先端から飛び出す。
スピンドル13は、第1端31と第2端32とを有する。第1端31は、ホルダー12から露出する端部である。すなわち、第1端31は、第1支持部23から飛び出す端部である。第2端32は、第2支持孔27内に位置する端部である。
レバー14は、スピンドル13の第1端31に取り付けられる。そのため、レバー14が操作されると、スピンドル13が回動する。
円形の弁体15は、流路25内に位置する。弁体15は、スピンドル13に取り付けられる。すなわち、弁体15は、スピンドル13のうち流路25内に位置する部分に取り付けられる。弁体15は、例えば、1又は複数のねじ33によってスピンドル13に取り付けられる。本実施形態の弁体15は、3つのねじ33によってスピンドル13に取り付けられる。これにより、弁体15は、スピンドル13に固定される。そのため、弁体15は、スピンドル13と一体に回動する。
弁体15が回動すると、流体が通過する流路25の断面積が変化する。これにより、流路25を流れる流体の流量が制御される。
弁体15がホルダー12の軸心Aに対して直交する場合、流体が通過する流路25の面積が最小となる。このとき、弁体15は、流路25を閉鎖する。すなわち、弁体15は、図2に示す状態である場合、流路25を閉鎖する。
弁体15が流路25を閉鎖する状態から回動すると、流体が通過する流路25の面積が増加する。すなわち、弁体15が流路25を閉鎖する状態から回動すると、流路25が開放される。弁体15が流路25を閉鎖する状態から90°回動すると、流路25の断面積が最大となる。このとき、弁体15は、流路25を閉鎖するときの姿勢に対して直交する。これにより、弁体15は、流路25を全開放する。すなわち、弁体15は、図3に示す状態である場合、流路25を全開放する。このように、弁体15は、回動することによって、流路25を開放又は閉鎖する。
弁体15の形状は、円板状である。弁体15は、周縁34を有する。本実施形態では、弁体15の直径をR3とする。弁体15の直径R3は、流路25の直径、すなわちホルダー12の内径R2よりも少し小さい。これにより、弁体15は、流路25内でスムーズに回動できる。なお、一部の図面では、図示の簡略化のために、弁体15の直径R3とホルダー12の内径R2とが一致するように図示されている。
弁体15の直径R3は、ホルダー12の厚みTよりも大きい。そのため、弁体15が流路25を開放する状態では、弁体15の一部がホルダー12から飛び出すことがある。特に、流路25が全開放される状態、すなわち図3に示す状態では、弁体15の一部がホルダー12から飛び出す。このとき、ホルダー12から飛び出す弁体15の量は、最大となる。このことから、バタフライバルブ11をパイプに取り付ける場合には、回動する弁体15がパイプに干渉しないように考慮する必要がある。詳述すると、バタフライバルブ11をパイプ端部の両フランジ間に取り付ける場合には、弁体15がフランジの内周角部に干渉しないように考慮する必要がある。
次に、バタフライバルブ11が取り付けられるパイプについて説明する。
図4に示すように、バタフライバルブ11は、2つのパイプに挟み込まれることによって、パイプに取り付けられる。バタフライバルブ11は、例えば、第1パイプ41と第2パイプ42との間に取り付けられる。具体的には、第1パイプ41と第2パイプ42とがボルト43とナット44とによって締め付けられることによって、バタフライバルブ11は、第1パイプ41と第2パイプ42との間に取り付けられる。本実施形態では、第1パイプ41と第2パイプ42とは、同一規格のパイプである。
図5及び図6に示すように、第1パイプ41と第2パイプ42との内側は、流体の管路45となっている。第1パイプ41と第2パイプ42の突合せ端部には、それぞれフランジ46が形成されている。第1パイプ41は、さらに、軸心Bを有する。軸心Bは、第1パイプ41が有する管路45の中心軸でもある。第2パイプ42は、さらに、軸心Cを有する。軸心Cは、第2パイプ42が有する管路45の中心軸でもある。
第1パイプ41が有する管路45の内径は、第1パイプ41の内径でもある。第2パイプ42が有する管路45の内径は、第2パイプ42の内径でもある。第1パイプ41の内径と第2パイプ42の内径とは一致する。そのため、第1パイプ41の内径と、第2パイプ42の内径とを、単にパイプの内径L1と称する。
第1パイプ41のフランジ46と第2パイプ42のフランジ46とは、バタフライバルブ11を挟み込む。フランジ46が設けられる第1パイプ41の端部と、フランジ46が設けられる第2パイプ42の端部とは、管路45の開口端47となっている。そのため、フランジ46の内径は、パイプの内径L1と同義である。本実施形態では、管路45の開口端47が、フランジ46の内周角部に相当する。
フランジ46は、ボルト43が挿入されるボルト穴48を複数有する。本実施形態では、ボルト穴48は、第1パイプ41と第2パイプ42とに対し、互いに対応する位置にそれぞれ4つ設けられる。
第1パイプ41のフランジ46において、複数のボルト穴48は、軸心Bを中心に対称に設けられる。すなわち、第1パイプ41のフランジ46において、複数のボルト穴48は、軸心Bを中心に等角度且つ等距離に設けられる。第1パイプ41のフランジ46において、複数のボルト穴48は、軸心Bから距離Hとなる位置がボルト穴48の中心となるように設けられる。すなわち、第1パイプ41のフランジ46において、複数のボルト穴48は、軸心Bを中心に半径が距離Hとなる円上に設けられる。第2パイプ42も、第1パイプ41と同様に設けられる。
ボルト43は、ヘッド部分51と、ねじ部分52とを有する。ボルト43のうち、ねじ部分52がボルト穴48に挿入される。ねじ部分52の径L2は、ボルト穴48の径L3よりも小さい。そのため、ボルト穴48にボルト43を挿入すると、そのボルト43とボルト穴48との間には隙間が生じる。すなわち、ボルト穴48には、挿入されるボルト43に対して遊びが設けられている。本実施形態では、ねじ部分52の径L2を、ボルト43の径と呼ぶ。
ボルト43は、第1パイプ41のフランジ46に設けられるボルト穴48と、第2パイプ42のフランジ46に設けられるボルト穴48とを挿入する。この状態で、ねじ部分52にナット44がねじこまれることによって、第1パイプ41と第2パイプ42とがボルト43とナット44とによって締め付けられる。
第1パイプ41と第2パイプ42とは、フランジ46同士でバタフライバルブ11を挟み込む状態で、ボルト43及びナット44によって締め付けられる。これにより、第1パイプ41と第2パイプ42との間にバタフライバルブ11が取り付けられる。実際には、第1パイプ41とバタフライバルブ11との間及び第2パイプ42とバタフライバルブ11との間にそれぞれパッキンが介在する状態でバタフライバルブ11が取り付けられるが、一部の図面では図示の簡略化のために、パッキンが省略されている。
次に、バタフライバルブ11の取り付けについて説明する。
第1パイプ41と第2パイプ42との間にバタフライバルブ11を取り付ける場合、まず、第1パイプ41のフランジ46と第2パイプ42のフランジ46とに設けられる複数のボルト穴48のうち、第1パイプ41の軸心B及び第2パイプ42の軸心Cよりも下方に位置する複数のボルト穴48に、複数のボルト43をそれぞれ挿入する。第1パイプ41のフランジ46と第2パイプ42のフランジ46とにボルト穴48が4つずつ設けられる場合、第1パイプ41において軸心Bよりも下方に位置する2つのボルト穴48と、第2パイプ42において軸心Cよりも下方に位置する2つのボルト穴48とに、ボルト43を挿入する。
次に、ボルト穴48に挿入されたボルト43のねじ部分52にナット44をねじこむ。このとき、第1パイプ41と第2パイプ42との間の寸法がホルダー12の厚みT以上となるように、ねじ部分52に対するナット44の締め付け量を調整する。
次に、バタフライバルブ11を第1パイプ41と第2パイプ42との間に挿入する。このとき、弁体15は、流路25を閉鎖した状態である。バタフライバルブ11を第1パイプ41と第2パイプ42との間に挿入する際、第1パイプ41の軸心B及び第2パイプ42の軸心Cよりも下方に位置するボルト穴48にボルト43が挿入されているため、バタフライバルブ11の落下が抑制される。バタフライバルブ11を挿入した後、第1パイプ41とバタフライバルブ11との間、及び、第2パイプ42とバタフライバルブ11との間に、パッキンを挿入する。
次に、残りのボルト穴48にボルト43を挿入する。その後、ボルト43にナット44をねじこむ。このとき、バタフライバルブ11は、複数のボルト43に囲まれる。
次に、ホルダー12の軸心Aと第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとを一致させるようにしながらナット44を締める。ボルト43及びナット44の締め付けが完了すると、バタフライバルブ11の取り付けが完了する。このように、バタフライバルブ11は、第1パイプ41のフランジ46と第2パイプ42のフランジ46と挟み込まれた状態で、それぞれのフランジ46に設けられたボルト穴48に挿入されるボルト43と、そのボルト43にねじこまれるナット44とによって、第1パイプ41と第2パイプ42との間に取り付けられる。
図6に示すように、ホルダー12の軸心Aと第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとが一致する状態で、バタフライバルブ11が取り付けられることが望ましい。本実施形態では、ホルダー12の軸心Aと第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとが一致する状態を、理想状態と呼ぶ。しかしながら、実際には、ホルダー12の軸心Aと第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとが一致しない状態、すなわち理想状態からずれた状態で、バタフライバルブ11が取り付けられることがある。
図7に示すように、例えば、第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとが一致しないことがある。すなわち、上述したように、ボルト43とボルト穴48との間には遊びがあるため、第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとがずれることがある。
例えば、ねじ部分52の径L2に対し、ボルト穴48の径L3が3mm大きい場合、第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとは、最大3mmずれるおそれがある。このように、第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとがずれる場合、バタフライバルブ11は、ホルダー12の軸心Aが第1パイプ41の軸心B、又は、第2パイプ42の軸心Cに対してずれた状態で、取り付けられる。
図8に示すように、第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとが一致する場合でも、第1パイプ41の軸心B及び第2パイプ42の軸心Cに対してホルダー12の軸心Aが一致しないことがある。その理由は、バタフライバルブ11は、第1パイプ41と第2パイプ42との間に取り付けられる際に、複数のボルト43で囲まれる領域内で移動することがあるためである。
図9に示すように、ホルダー12は、フランジ46に設けられたすべてのボルト穴48の縁に外接する仮想円55の直径Sよりもホルダー12の外径R1が小さくなるように設計される。仮想円55は、パイプの軸心を中心とする円である。そのため、仮想円55の直径Sは、パイプの軸心からボルト穴48の中心までの距離Hからボルト穴48の半径を引いた値を2倍した値である。これらのことから、以下の式が成り立つ。
Figure 0006892534
ホルダー12の外径R1が仮想円55の直径S以上となると、バタフライバルブ11を取り付ける際に、ホルダー12がボルト穴48と重なることがあるため、取り付けが難しくなる。
本実施形態では、ホルダー12の外径R1と仮想円55の直径Sとの差は、ねじ部分52の径L2とボルト穴48の径L3との差と同じである。そのため、例えば、ホルダー12の外径R1は、仮想円55の直径Sよりも3mm小さい。
バタフライバルブ11は、第1パイプ41と第2パイプ42との間に取り付ける際に、複数のボルト43で囲まれる領域である移動領域56内で移動することがある。すなわち、第1パイプ41の軸心B及び第2パイプ42の軸心Cに対して、ホルダー12の軸心Aがずれることがある。
移動領域56は、理想状態から、ホルダー12の外周面21がねじ部分52の周面に接触するまでの領域である。移動領域56は、図9において1点鎖線で示す領域である。
移動領域56は、フランジ46におけるボルト穴48の位置、ボルト穴48の径L2、ボルト43の径であるねじ部分52の径L3、ボルト穴48に対するボルト43の位置、ホルダー12の外径R1、といった要素によって決まる。フランジ46におけるボルト穴48の位置は、軸心B又は軸心Cからの距離Hと、ボルト穴48の数とによって決まる。図9に示す移動領域56の形状は、ボルト穴48が4つ設けられるフランジ46において、ボルト43がボルト穴48の中心に位置する場合の形状である。そのため、例えば、ボルト43がボルト穴48に対して偏倚する場合、移動領域56は、図9に示す形状とは異なる。
以上説明したように、第1パイプ41の軸心B又は第2パイプ42の軸心Cに対してホルダー12の軸心Aがずれることがある。特に、ねじ部分52にナット44を締め付ける際に、第1パイプ41又は第2パイプ42に対するホルダー12の位置がずれやすい。第1パイプ41の軸心B又は第2パイプ42の軸心Cに対してホルダー12の軸心Aがずれると、ホルダー12から飛び出す弁体15が第1パイプ41及び第2パイプ42に干渉するおそれがある。具体的には、弁体15の周縁34が、開口端47すなわちフランジ46の内周角部に干渉するおそれがある。そのため、第1パイプ41又は第2パイプ42に対してホルダー12がずれた場合を考慮し、パイプに対するバタフライバルブ11の取付精度によらずに、弁体15が第1パイプ41及び第2パイプ42に干渉しないバタフライバルブ11が求められる。
例えば、弁体15の直径R3を小さくすると、ホルダー12から飛び出す弁体15の飛び出し量が小さくなる。そのため、弁体15が第1パイプ41及び第2パイプ42に干渉するおそれが低減される。しかしながら、弁体15の直径R3を小さくすると、それに応じて流路25の直径、すなわちホルダー12の内径R2も小さくなる。ホルダー12の内径R2がパイプの内径L1よりも小さいと、管路抵抗が増加することによって流体の流れに影響する。そのため、弁体15の直径R3は、パイプの内径L1以上であることが求められる。
例えば、ホルダー12の厚みTを大きくすると、ホルダー12から飛び出す弁体15の飛び出し量が小さくなる。そのため、弁体15が第1パイプ41及び第2パイプ42に干渉するおそれが低減される。しかしながら、ホルダー12の厚みTを大きくしすぎると、バタフライバルブ11が大型化する。また、第1パイプ41と第2パイプ42との間の距離が広がるため、バタフライバルブ11の取り付けが難しくなる。
以上のことから、弁体15の直径R3がパイプの内径L1以上である条件のもと、厚みTを所定以上の値にすることによって、弁体15が第1パイプ41及び第2パイプ42に干渉しないバタフライバルブ11を得られる。そのため、弁体15が第1パイプ41及び第2パイプ42に干渉しないために必要となるホルダー12の最小厚みTminを求める必要がある。
次に、弁体15が第1パイプ41及び第2パイプ42に干渉しないために必要となるホルダー12の最小厚みTminを決定する方法について説明する。
図10に示すように、流路25を全開放する弁体15の周縁34と開口端47との間には、第1クリアランスΔが存在する。第1クリアランスΔは、管路45の内周面に対して直交状に延び、開口端47から弁体15の周縁34まで延びる線分の距離である。第1クリアランスΔは、理想状態を基準とする弁体15の周縁34と開口端47との間の隙間である。
バタフライバルブ11は、第1クリアランスΔの量だけ、第1パイプ41に対するずれと、第2パイプ42に対するずれと、を許容できる。すなわち、第1クリアランスΔは、ずれの許容量に相当する。そのため、第1パイプ41の軸心Bに対するホルダー12の軸心Aのずれが第1クリアランスΔ未満であって、且つ、第2パイプ42の軸心Cに対するホルダー12の軸心Aのずれが第1クリアランスΔ未満であれば、弁体15の周縁34が開口端47に干渉しない。
第1クリアランスΔは、弁体15に関する円の方程式から算出できる。図10において、弁体15の中心点を原点Oとし、第1クリアランスΔを規定する周縁34上の座標を点P(a、b)とし、原点Oから点Pまでの距離をrとすると、第1クリアランスΔは、以下に示すように求められる。
Figure 0006892534
(8)の式から、ホルダー12の厚みTが大きくなるほど、第1クリアランスΔが大きくなることが把握できる。なお、バタフライバルブ11において弁体15の一部がホルダー12から飛び出すため、「R3>T」が成り立つ。仮に、「R3=T」とすると、(8)の式は「Δ=(L1)/2」となる。本実施形態では、弁体15の直径R3はホルダー12の内径L1と一致するため、(8)の式は、「R3」を「L1」に置き換えても成り立つ。
(8)の式から、ホルダー12の厚みTが小さくなるほど第1クリアランスΔが小さくなることが把握できる。本実施形態では、弁体15の直径R3はホルダー12の内径L1と一致するため、ホルダー12の厚みTを0とした場合、第1クリアランスΔは0となる。以上のことから「0<Δ<{(L1)/2}」が成り立つ。このように、第1クリアランスΔは、パイプの内径L1、弁体15の直径R3、ホルダー12の厚みTによって決まる。
図10に示すように、ホルダー12の外周面21とねじ部分52の周面との間には、第2クリアランスVが存在する。第2クリアランスVは、理想状態を基準とするホルダー12の外周面21とねじ部分52の周面との間の隙間である。第2クリアランスVは、移動領域56によるホルダー12とボルト43との間の隙間である。そのため、第2クリアランスVは、移動領域56と同様に、フランジ46におけるボルト穴48の位置、ボルト穴48の径L3、ねじ部分52の径L2、ボルト穴48におけるボルト43の位置、ホルダー12の外径R1、といった要素によって決まる。
バタフライバルブ11は、第2クリアランスVの量だけ、第1パイプ41及び第2パイプ42に対してずれる余地がある。すなわち、第1パイプ41及び第2パイプ42に対するバタフライバルブ11の最大ずれ量は、第2クリアランスVの最大量に相当する。そのため、本実施形態では、第2クリアランスVの最大量を、最大ずれ量Vmaxと称する。最大ずれ量Vmaxは、ホルダー12の軸心Aとパイプの軸心とが一致する状態を基準に、そのパイプに対してバタフライバルブ11がずれ得るずれの最大量である。第1パイプ41及び第2パイプ42は同一規格のパイプであるため、第1パイプ41に対する最大ずれ量Vmaxと、第2パイプ42に対する最大ずれ量Vmaxとは、一致する。そのため、図10に示すように、第1パイプ41の軸心Bと第2パイプ42の軸心Cとが一致する場合で考えると、最大ずれ量Vmaxは、第1パイプ41及び第2パイプ42に対してバタフライバルブ11がずれ得るずれの最大量である。
最大ずれ量Vmaxを考える場合、ボルト穴48に対するボルト43の位置は、バタフライバルブ11のずれ量が最大となる位置を想定すればよい。バタフライバルブ11のずれ量が最大となるボルト43の位置は、ホルダー12の外径R1を決めることによって定まるが、本実施形態では、フランジ46の中心点であるパイプの軸心からボルト43が最も離れる位置を、バタフライバルブ11のずれ量が最大となる位置として想定する。
最大ずれ量Vmaxは、第2クリアランスVと同様に、フランジ46におけるボルト穴48の位置、ボルト穴48の径L3、ねじ部分52の径L2、ホルダー12の外径R1、といった要素によって決まる。このうち、フランジ46におけるボルト穴48の位置、ボルト穴48の径L3、ねじ部分52の径L2については、JISによって規格が定められている。もっといえば、第1パイプ41、第2パイプ42、フランジ46及びボルト43については、JISによって規格が定められている。そのため、これらのパラメーターは、バタフライバルブ11を取り付ける対象となる第1パイプ41及び第2パイプ42の規格から求められる。これらのパラメーターは、例えば、JIS B 2220:2012で定められている。
Figure 0006892534
例えば、JIS B 2220:2012には、呼び圧力5Kのフランジ46と、そのフランジ46に使用されるボルト43との規格について記載されている。表1は、JIS B 2220:2012に記載されている規格の一例について示している。このフランジ46の一例として、JIS B 2220:2012には、フランジ46の内径すなわちパイプの内径L1は90mm、ボルト穴48を通過する中心円の径が155mm、すなわちボルト穴48の位置はフランジ46の中心点から77.5mmの位置、ボルト穴48の径L3は19mm、ボルト穴48の個数は4つ、ねじ部分52の径L2はM16、すなわち16mm、と定められている。
以上のことから、ホルダー12の外径R1を決めれば、最大ずれ量Vmaxが求められる。
図11に示すように、直線D1におけるホルダー12の外周面21からボルト43までの距離Xを考える。直線D1は、パイプの軸心とボルト43の軸心とを通過する直線である。直線D1は、ホルダー12の外周面21と点P1で交わる。直線D1は、ボルト43の縁と点P2で交わる。点P2は、直線D1がボルト43の縁と交わる2点のうち、パイプの軸心に近い方の点である。そのため、距離Xは、点P1と点P2との間の距離である。
本実施形態では、直線D2において、点P2からホルダー12の外周面21までの距離が、ホルダー12がずれ得る距離である。直線D2は、点P2を通過するとともに鉛直方向に延びる直線である。バタフライバルブ11の取付時においては、重力の作用によってバタフライバルブ11が下方にずれやすいため、鉛直方向におけるボルト43とホルダー12の外周面21との距離が、ホルダー12がずれ得る距離として考える。しかしながら、直線D2における点P2と外周面21との間の距離を計算で求めるのは煩雑であるため、本実施形態では、距離Xと三角関数とから求められる距離を第2クリアランスVとして算出する。
本実施形態の第2クリアランスVは、直線D2と直線D3とが交わる点P3と点P2との間の距離である。直線D3は、点P1を通過する外周面21の接線である。そのため、直線D1と直線D3とは直交する。
点P1、点P2、点P3によって、三角形が形成される。この三角形において、点P1と点P2とを繋ぐ辺と、点P2と点P3とを繋ぐ辺との間の角度は、角度θである。角度θは、ボルト穴48の数によって決まる。そこで、本実施形態では、ボルト穴48の数をKとする。以上のことを踏まえると、最大ずれ量Vmaxは以下のように求められる。
Figure 0006892534
上記(9)の式に示すように、角度θは、ボルト穴48の数によって決まる。例えば、ボルト穴48の数が4つの場合、角度θは45°である。ボルト穴48の数が8つの場合、角度θは22.5°である。ボルト穴48の数が12つである場合、角度θは15°である。ボルト穴48の数が16つである場合、角度θは、11.5°である。
上記(10)の式に示すように、距離Xが最大となるとき、最大ずれ量Vmaxが求められる。なお、(10)式で求められる最大ずれ量Vmaxは、直線D2においてボルト43の縁とホルダー12の外周面21との間の距離より少し短い。
上記(11)の式に示すように、ボルト穴48においてパイプの軸心からボルト43が最も離れる位置に位置する場合に距離Xが最大になると想定しているため、距離Xの最大をあらわす最大距離Xmaxは、ボルト穴48の径L3とボルト43の径L2との差となる値と、仮想円55の直径Sとホルダー12の外径R1との差を半分にした値とを加えた値である。
上述した式によって最大ずれ量Vmaxが求められる。例えば、表1の例1において、ホルダー12の外径R1が133mmである場合、最大距離Xmaxは4.5mmとなるため、最大ずれ量Vmaxは、6.4mmとなる。例えば、表1の例2において、ホルダー12の外径R1が143mmである場合、最大距離Xmaxは4.5mmとなるため、最大ずれ量Vmaxは、4.9mmとなる。例えば、表1の例3において、ホルダー12の外径R1が279mmである場合、最大距離Xmaxは4.5mmとなるため、最大ずれ量Vmaxは、4.7mmとなる。例えば、表1の例4において、ホルダー12の外径R1が467mmである場合、最大距離Xmaxは4.5mmとなるため、最大ずれ量Vmaxは、4.6mmとなる。
最大ずれ量Vmaxが定まると、最大ずれ量Vmaxよりも第1クリアランスΔが大きくなるホルダー12の厚みTが求められる。すなわち、「Δ>Vmax」を満たすホルダー12の最小厚みTminを求めることができる。すなわち、(8)の式を変形することによって、最小厚みTminを求めることができる。
Figure 0006892534
(16)の式によれば、例えば、表1の例1においては、最大ずれ量Vmaxが6.4mmで、内径L1が90mmであるため、最小厚みTminは47mmとなる。表1の例2においては、最大ずれ量Vmaxが4.9mmで、内径L1が100mmであるため、最小厚みTminは44mmとなる。表1の例3においては、最大ずれ量Vmaxが4.7mmで、内径L1が225mmであるため、最小厚みTminは65mmとなる。表1の例4においては、最大ずれ量Vmaxが4.6mmで、内径L1が400mmであるため、最小厚みTminは86mmとなる。
なお、上述したように、第1パイプ41と第2パイプ42とは同一規格であるため、一方のパイプについて「Δ>Vmax」を満たすホルダー12の最小厚みTminは、他方のパイプについても「Δ>Vmax」を満たす。したがって、ホルダー12の厚みTを最小厚みTmin以上となる値に決定することによって、弁体15がパイプに干渉しないバタフライバルブ11が得られる。
まとめると、第1クリアランスΔは、パイプの内径L1と、弁体15の直径R3と、ホルダー12の厚みTによって決まる。最大ずれ量Vmaxは、ホルダー12の外径R1と、フランジ46におけるボルト穴48の位置と、ボルト穴48の径L3と、ボルト43の径であるねじ部分52の径L2とによって決まる。フランジ46におけるボルト穴48の位置は、パイプの軸心からボルト穴48の中心までの距離Hと、ボルト穴48の数とによって決まる。すなわち、「Δ>Vmax」となるホルダー12の最小厚みTminは、パイプの内径L1、弁体15の直径R3、ホルダー12の外径R1、フランジ46におけるボルト穴48の位置、ボルト穴48の径L3、ボルト43の径であるねじ部分52の径L2、といった要素によって決まる。このうち、弁体15の直径R3、ホルダー12の外径R1以外はJISによって定められている。弁体15の直径R3はパイプの内径L1以上であって、且つ、ホルダー12の外径R1は仮想円55の直径Sより小さい、という条件のもと、弁体15の直径R3とホルダー12の外径R1とを定めることによって、ホルダー12の最小厚みTminが求められる。
ホルダー12の厚みTを、求められた最小厚みTminよりも大きな値とすることによって、フランジに面取加工を施すことなく弁体15がフランジの内周角部に干渉しないバタフライバルブ11が得られる。要するに、ホルダー12の厚みTは、ホルダー12の外径R1と、弁体15の直径R3と、JIS B 2220:2012に定められるボルト穴48の位置、ボルト穴48の数、ボルト穴48の径L3、ボルト43の径L2、及び、パイプの内径L1と、に基づいて決定された値である。
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)ホルダー12の厚みTが大きいほど、流路25を開放する場合にホルダー12から飛び出す弁体15の飛び出し量が小さくなる。そのため、弁体15がパイプに干渉しにくくなる。一方、パイプに対してバタフライバルブ11がずれ得る最大ずれ量は、ホルダー12の外径R1、フランジ46におけるボルト穴48の位置、ボルト穴48の数、ボルト穴48の径L3、ボルト43の径であるねじ部分52の径L2、パイプの内径L1といった要素によって決まる。
上記実施形態によれば、ホルダー12の外径R1と、弁体15の直径R3と、JIS B 2220:2012に定められるボルト穴48の位置、ボルト穴48の数、ボルト穴48の径L3、ボルト43の径、及び、パイプの内径L1と、に基づいて、パイプに対するバタフライバルブ11のずれ量が最大となる場合でも弁体15がパイプに干渉しないホルダー12の厚みTを求めることができる。これにより、取付精度によらず、パイプ端部のフランジ46に面取加工を施すことなく取り付けることができるバタフライバルブ11が得られる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図12及び図13に示すように、ホルダー12の最小厚みTminを求めるにあたり、パッキン61の厚みWを考慮してもよい。すなわち、バタフライバルブ11と第1パイプ41との間と、バタフライバルブ11と第2パイプ42との間とに位置する2つのパッキン61の厚みWに基づいて、ホルダー12の厚みTを決定してもよい。
2つのパッキン61は、ホルダー12と第1パイプ41のフランジ46との間と、ホルダー12と第2パイプ42のフランジ46との間とにそれぞれ位置する。2つのパッキン61は、バタフライバルブ11と第1パイプ41との間、及び、バタフライバルブ11と第2パイプ42との間を、シールするために設けられる。
パッキン61は、エラストマー、ゴムなどの弾性材料で構成される。そのため、パッキン61は、ホルダー12とフランジ46とに挟み込まれることによって変形する。その結果、パッキン61の厚みWは、ホルダー12とフランジ46とに挟み込まれる前後で変化する。パッキン61の厚みWは、ホルダー12とフランジ46とに挟み込まれる前よりも後の方が小さくなる。
この変更例によれば、以下の効果が得られる。
(2)ホルダー12の最小厚みTminを求めるにあたり、パッキン61の厚みWを考慮する場合、パッキン61の厚みWを考慮しない場合よりも、ホルダー12とフランジ46とに挟み込まれたパッキン61の厚みWに対応する分だけ第1クリアランスΔが大きくなる。すなわち、フランジ46におけるボルト穴48の位置、ボルト穴48の径L3、ねじ部分52の径L2、ホルダー12の外径R1、といった要素に加えて、パッキン61の厚みWに基づくことによって、パッキン61の厚みWを考慮しないときよりも小さいホルダー12の最小厚みTminが求められる。その結果、ホルダー12の厚みTをより小さくできる。これにより、バタフライバルブ11を薄型化できる。
・図14に示すように、ホルダー12の最小厚みTminを求めるにあたり、流路25に対する弁体15のずれを考慮してもよい。すなわち、弁体15の直径R3と、流路25の直径との差に基づいて、ホルダー12の厚みTを決定してもよい。上記実施形態中にて述べたように、流路25の直径であるホルダー12の内径R2は、弁体15の直径R3よりも少し大きい。そのため、弁体15が流路25に対してずれることがある。弁体15が流路25に対してずれると、ホルダー12の軸心Aに対して弁体15がずれる。
この変更例によれば、以下の効果が得られる。
(3)弁体15が流路25に対してずれると、そのずれた量だけ第1クリアランスΔが変動する。そのため、流路25に対する弁体15のずれを考慮することによって、流路25に対して弁体15がずれる場合でも弁体15がパイプに干渉しないバタフライバルブ11を得られる。
・バタフライバルブ11が取り付けられるフランジ46は、例えば、ボルト穴48が8つ設けられるフランジ46、ボルト穴48が12つ設けられるフランジ46、ボルト穴48が16つ設けられるフランジ46でもよい。ボルト穴48の設けられる数によって、フランジ46におけるボルト穴48の位置が変わるため、移動領域56が変化する。その結果、最大ずれ量Vmaxが変化する。
11…バタフライバルブ 12…ホルダー 13…スピンドル 14…レバー 15…弁体 21…外周面 22…内周面 23…第1支持部 24…第2支持部 25…流路 26…第1支持孔 27…第2支持孔 31…第1端 32…第2端 33…ねじ 34…周縁 41…第1パイプ 42…第2パイプ 43…ボルト 44…ナット 45…管路 46…フランジ 47…開口端 48…ボルト穴 51…ヘッド部分 52…ねじ部分 55…仮想円 56…移動領域 61…パッキン Δ…第1クリアランス A…軸心 B…軸心 C…軸心 D1…直線 D2…直線 D3…直線 H…距離 L1…内径 L2…径 L3…径 P1…点 P2…点 P3…点 R1…外径 R2…内径 R3…直径 S…直径 V…第2クリアランス X…距離

Claims (3)

  1. フランジをそれぞれ有する2つのパイプに挟み込まれた状態で、それぞれの前記フランジに設けられたボルト穴に挿入されるボルトと、前記ボルトに取り付けられるナットと、によって前記パイプ同士が締め付けられることにより取り付けられる挟み込み式バタフライバルブであって、
    回動する弁体と、
    前記弁体が取り付けられるスピンドルと、
    前記スピンドルを保持するホルダーと、を備え、
    前記ホルダーは、流体が流れる流路を有し、
    前記弁体は、前記流路に位置し、前記スピンドルとともに回動することによって前記流路を開放又は閉鎖し、
    前記弁体の直径は、前記パイプの内径以上であり、
    2つの前記パイプに挟まれる前記ホルダーの厚みは、前記ホルダーの外径と、前記弁体の直径と、JIS B 2220:2012に定められる前記ボルト穴の位置、前記ボルト穴の数、前記ボルト穴の径、前記ボルトの径、及び、前記パイプの内径と、に基づいて決定された値である挟み込み式バタフライバルブ。
  2. 前記挟み込み式バタフライバルブは、前記パイプと前記ホルダーとの間にそれぞれパッキンが介在する状態で取り付けられ、
    前記ホルダーの厚みは、さらに、前記パッキンの厚みに基づいて決定された値である請求項1に記載の挟み込み式バタフライバルブ。
  3. 前記弁体の直径は、前記流路の直径よりも小さく、
    前記ホルダーの厚みは、さらに、前記弁体の直径と前記流路の直径との差に基づいて決定された値である請求項1又は請求項2に記載の挟み込み式バタフライバルブ。
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