JP2002227283A - 管路内における水路構成工法及び水路構成部材 - Google Patents

管路内における水路構成工法及び水路構成部材

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JP2002227283A
JP2002227283A JP2002112189A JP2002112189A JP2002227283A JP 2002227283 A JP2002227283 A JP 2002227283A JP 2002112189 A JP2002112189 A JP 2002112189A JP 2002112189 A JP2002112189 A JP 2002112189A JP 2002227283 A JP2002227283 A JP 2002227283A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水替え工程を簡略化できるため工期を短縮で
き、水路構成部材の支持部材を何度でも使用できるた
め、水路構成費用を低減できる管路内における水路構成
工法を提供する。 【解決手段】 管路P内に樋状の水路構成部材1を、水
平梁材11と吊下げ軸15を備え管路の長手方向に沿っ
て所定間隔で設置される支持部材10により宙吊りに支
持する工程と、吊下げ軸15により鉛直方向の位置を調
整して水路構成部材1に勾配を付ける工程と、水路構成
部材1を勾配を付けた状態でコンクリートC1により仮
固定する工程と、支持部材10を取外す工程とを備え、
さらにコンクリートC2で本固定する。水路構成部材1
に勾配を付ける工程の後に、供用中の汚水等を流す水替
えの工程を備える。水路構成部材1は、吊下げ軸15に
支持された支持体20に蝶ねじ21で固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新設の下水管や老
朽化した既設の下水管等の管路内における水路の構成工
法に係り、特に、少流量時の汚水等の円滑な流下を確保
するため、又は老朽化により所定の勾配がとれず、場合
によっては逆勾配となった管路内に、所定の勾配を有す
る新規の水路を低コストで効率よく形成することができ
る水路構成工法に関する。さらに、管径が小さく人が入
ることができない管路に新設水路を効率よく構成するこ
とができる水路構成部材と、これを用いる水路構成工法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の水路構成工法としては、
特許第2704976号公報に記載された水路構成工法
がある。この工法は、管路内底面に管路方向に下地コン
クリートを打設する工程、樋状体の軸に沿った開口端面
及び軸方向端面にそれぞれ半径方向へ延出する突縁が一
体的に形成され、軸方向端面の突縁には締結部材用挿通
孔が設けられ、樋状体の両側部にアンカー部材取付部を
設けた水路構成部材を下地コンクリート上に配列して相
互を締結部材を介して連結する工程、水路構成部材のア
ンカー部材取付部にアンカー部材を取付けて管路に固定
する工程、水路構成部材と管路内面との間にセメントモ
ルタルを打設する工程とからなるものである。
【0003】また、前記の工法における下地コンクリー
トの打設を省略し、管路内に水路構成部材を配列し相互
に連結し、水路構成部材と管路内面との間にスペーサを
挿入して水路構成部材の勾配及び姿勢を調整し、管路内
に水路構成部材を固定するものである。そして、管路内
への設置及び接続が容易な樋状の水路構成部材を提供
し、施工も容易に行えモルタル打設後も界面剥離の生じ
ることのない水路工法を提供するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記構造の
水路構成工法は、管路が既設管路で供用中であって、下
水道管に汚水等が流れている場合、この汚水等を堰き止
め、新規の水路を構成する区間に沿って水替え用の配管
を設置し、汚水等を新たに設置した水替え配管に流して
から新規の水路を構成する必要があった。このため、区
間ごとに水替え配管を設置する工程が必要となり、工程
が増えるため作業が煩雑となり、工期が長くなると共
に、コストが上昇するという問題点があった。
【0005】また、水路構成部材の多数のアンカー部材
取付部に多数のアンカー部材を取付けて管路に水路構成
部材を固定し、また所望の勾配にするためスペーサを使
用して既成管路と水路構成部材との間隔を設定してい
る。そして、アンカー部材やスペーサは、モルタル打設
後は全てモルタル内に埋もれてしまうため、これらの部
材を再度使用することができず、水路構成のたびに多数
の部材が必要となっていた。さらに、下地コンクリート
を打設するための管内の水抜き工程や、下地コンクリー
トを打設する工程が必要であり、工程が多いため多大な
工期を必要としており、水路構成のコストが増大する問
題点があった。
【0006】そして、前記構造の水路構成工法は、水路
構成部材のアンカー部材取付部にアンカー部材を取付け
て管路に固定するため、管路内に人が入って作業するこ
とが必要であった。このため、人が入れない管径の小さ
い管路では新規の水路構成ができないという問題点があ
った。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、水替え配管
を設置する工程が不要であり、勾配を付けた水路構成部
材を利用することにより、供用中の下水道管に流れる汚
水等の水替えが別途に水替え配管等を設置することなく
行えるため、コストを大幅に削減できると共に、工程を
大幅に短縮できる水路構成工法を提供するものである。
【0008】また、下地コンクリートを打設する工程が
不要であり、工期を短縮することができ、水路構成部材
の支持が容易に行えると共に、支持部材を何度でも使用
することができるため、水路構成費用を低減できる管路
内における水路構成工法を提供することにある。さら
に、水路の勾配を支持部材により精度よく調整でき、新
規の水路を汚水等が安定して流れる管路内における水路
構成工法を提供することにある。そして、人が入れない
ような管径の小さい管路でも任意の勾配を付けて水路構
成が行え、管路内の底面に新規の水路を構成することが
でき、しかも工程が簡単で水路形成が容易に行える水路
構成部材と、この水路構成部材を用いた水路構成工法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係る管路内における水路構成工法は、地中に埋
設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、
管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れ
うる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を順次
連結して挿入する工程と、連結された水路構成部材に所
望の勾配を付ける工程と、勾配を付けた水路構成部材に
供用中の汚水等を流す水替えの工程と、水路構成部材を
管路に固定する工程とを備える。
【0010】水路構成部材は半割管や、インバート部の
上部を補強したもの、インバート部の上端に傾斜部を有
するもの、傾斜部の端部に補助傾斜部を連続したもの
等、適宜のものを使用できる。これらの水路構成部材を
管路に挿入する場合、管路内壁面に固定された支持部材
でレール状の支持体を支持し、この支持体に沿わせて挿
入することができ、また管路に沿ってガイドワイヤを張
設し、このガイドワイヤに沿わせて挿入してもよい。
【0011】この構成によれば、インバート部を形成し
た水路構成部材を順次連結して管路内に挿入して勾配を
付け、勾配の付けられた水路構成部材に供用中の汚水等
を流すことができるため、別個の水替え用の配管を必要
とせず、工程を大幅に簡略化でき、工事期間の大幅な短
縮と、コストの大幅な低減が可能となる。
【0012】また、本発明に係る他の水路構成工法は、
地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法で
あって、管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水
等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部
材を支持部材により宙吊りに支持する工程と、支持部材
により支持された水路構成部材の鉛直方向の位置を調整
して水路構成部材に勾配を付ける工程と、水路構成部材
を勾配を付けた状態で管路内に固定する工程と、支持部
材を取外す工程とを備えることを特徴とする。水路構成
部材は、断面が半円形のもの、角樋状のもの、略U字状
のもの、略V字状のもの等、上方に開口する適宜の樋状
のものを採用できる。
【0013】この構成によれば、宙吊りにされた水路構
成部材に、支持部材を調整して勾配を付け、このあと勾
配を付けた状態でコンクリート又はモルタル等で固定
し、水路構成部材を支持していた支持部材を取り外すた
め、工程を簡略化することができ、支持部材は再度使用
することができる。このため、水路構成のコストを大幅
に低減することができる。
【0014】新規の水路を構成する管路が既設管路であ
る場合、水路構成部材を勾配を付けた状態で管路に固定
する工程の前工程として、水路構成部材に汚水等を流す
水替えの工程を備えることが好ましい。この構成によれ
ば、勾配を付けて宙吊りにした水路に供用中の汚水等を
流すことができるため、多大な費用が発生する水替え作
業が容易に行え、水替え用の別途の配管等は不要とな
る。
【0015】また、本発明に係る管路内における水路構
成工法の好ましい具体的な態様としては、支持部材は、
管路に略水平状態に固定される水平部材と、水平部材よ
り垂下される垂直部材とを備え管路の長手方向に沿って
所定間隔で設置され、垂直部材は可動部を設けた吊下げ
軸で構成され、この吊下げ軸を移動させて水路構成部材
の鉛直方向の位置を調整することを特徴としている。可
動部としては外周にねじ部を形成した吊下げ軸が好適で
ある。この構成によれば、水路構成部材を支持する支持
部材を水平部材と垂直部材で構成し、外周にねじ部等の
可動部を設けた垂直部材で水路構成部材の鉛直方向の位
置を調整できるため、水路の勾配を連続的に精度よく設
定することができる。
【0016】さらに、本発明に係る管路内における水路
構成工法の好ましい具体的な他の態様としては、水路構
成部材は、支持部材により管路に沿って宙吊りに支持さ
れた支持体に固定されて支持されることを特徴としてお
り、支持体としては管路方向に連続した部材が好まし
い。この構成によれば、支持部材により予め管路に沿っ
て宙吊りに支持された、例えば2本のレール状の支持体
に水路構成部材は固定されるため、水路構成部材の支持
が容易に行え、勾配も連続的に精度よく設定できる。ま
た、この支持体を利用して、管路への水路構成部材の搬
入を容易に行うことができる。
【0017】本発明に係る管路内における水路構成工法
の好ましい具体的なさらに他の態様としては、水路構成
部材は、管路と水路構成部材との間に所定の高さまでコ
ンクリート又はモルタルを注入して仮固定され、支持部
材を取り外したあと、水路構成部材の上部までコンクリ
ート又はモルタルを注入して本固定されることを特徴と
している。所定の高さとは、支持部材を外したとき、水
路構成部材が移動せず所望の勾配が保てる水路構成部材
の全高の半分程度の高さで仮固定され、次にコンクリー
ト又はモルタルを注入するとき、水路構成部材が移動し
ない状態とする。これにより、支持部材を外した水路構
成部材の上端部までコンクリート等を傾斜状態に打設で
き、水路構成部材の周囲部分から中心のインバート部の
水路に水を安定して誘導できる。
【0018】本発明に係る水路構成部材は、地中に埋設
された管路内に新規の水路を構成するものであって、汚
水等が流れる水路を構成するインバート部の上方の開口
端部より僅かに下方に、水平方向に延出する支持フラン
ジ部が形成され、開口端部及び支持フランジ部を補強す
ることを特徴とする。補強としては、開口端部と支持フ
ランジ部を連結する断面が略L字状の金属製のアングル
材を補強材として内蔵することが好ましい。
【0019】この構成によれば、開口端部及び支持フラ
ンジ部を補強されているため、例えば人が踏みつけた場
合でも水路構成部材は破損することが少なく、コンクリ
ート等で固定したあと、水路構成部材とコンクリート等
との隙間に汚水が浸入して水路構成部材に浮力が作用し
ても変形することがない。また、開口端部の上端から僅
かに下方に支持フランジ部が延出し、上端と支持フラン
ジ部と間に所定の距離が取れるため、この距離に相当す
るコンクリート等の厚さを確保でき、ひび割れを防止す
ることができる。この水路構成部材は、前記した水路構
成工法に限らず、従来からの水路構成する工法にも適用
できるものである。
【0020】前記した管路内における水路構成工法にお
いて、水路構成部材を宙吊りに支持する工程は、管路内
にガイド手段を通して張設する工程と、ガイド手段に沿
わせて水路構成部材を順次連結して管路内に挿入する工
程とを備えることを特徴とする。管路は少なくとも2つ
のマンホール間を互いに連通するものが好ましく、マン
ホールから多数の水路構成部材を搬入して管路内に挿入
して連結し、水路を構成する。
【0021】このように構成された本発明の管路内にお
ける水路構成工法は、管路内にガイドワイヤ等のガイド
手段を張設し、ガイドワイヤにガイド部を沿わせて水路
構成部材を順次連結して挿入し、水路構成部材を管路に
固定してガイドワイヤを取外すため、人が入れないよう
な小さい管径の管路であっても、新規の水路を構成する
ことができる。しかも、工程が簡略であるため、短い工
期で、低コストで施工することができる。なお、この水
路構成工法は、人が入れるような管径の大きい管路にも
適用できることは勿論である。
【0022】前記の水路構成工法の好ましい具体的な態
様としては、水路構成部材を連結するときに、垂直高さ
を調整できるスペーサを用い、すなわち、水路構成部材
を連結する接合フランジ部に固定し、或いは接合フラン
ジ部間に挟んで固定し、スペーサを管路の底面に対接さ
せて水路構成部材に所望の勾配を付けることを特徴とす
る。また、水路構成部材は接合フランジ部を備え、水路
構成部材を管路に固定する工程は、水路構成部材の接合
フランジ部を連結する連結ボルト等の連結手段をコンク
リート又はモルタルで先ず固定し、次いで水路構成部材
と管路の底面との間をコンクリート又はモルタルで充填
して固定することが好ましい。さらに、前記管路が既設
管路の場合、管路内に水路構成部材を挿入して連結した
あと、連結された水路構成部材に供用中の汚水等を流す
水替えの工程を、さらに備えることが好ましい。
【0023】水路構成部材の接合フランジ部にスペーサ
を固定し、スペーサの垂直高さを例えば徐々に短くなる
ように調整して管路底面に対接させると、水路構成部材
に所望の勾配を付けることができる。水路構成部材の連
結手段を少量のコンクリートで先ず固定し、次いで水路
構成部材と管路との間にコンクリートを充填して固定す
ると、水路構成部材が移動することなく所定の位置に固
定することができる。管路が既設で供用中の場合、勾配
が付いて連結された水路構成部材に水替えできるため、
水替え用の別個の管路が不要となり、コストを低減でき
る。
【0024】本発明に係る他の水路構成部材は、地中に
埋設された管路内に新規の水路を構成する水路構成部材
であって、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れ
る樋状のインバート部を形成し、インバート部の上端か
ら外側に向けて上昇して連続する傾斜部を形成し、傾斜
部の下面に水路構成部材を支持するガイド手段のための
ガイド部を長手方向に沿って形成することを特徴とす
る。インバート部は断面が半円形状のもの、角樋状のも
の、略U字状のもの、略V字状のもの等、適宜の形状の
ものを採用できる。また、ガイド部は、例えばガイドワ
イヤ等のガイド手段が挿入されるガイド孔や、ガイド
溝、スリット等で構成されることが好適である。
【0025】また、本発明に係る他の水路構成部材の好
ましい具体的な態様としては、前記傾斜部の端部に連続
する補助傾斜板部を、さらに備えることを特徴としてい
る。補助傾斜板部は、可撓性を有し自由に湾曲できるゴ
ム板状のもの、あるいは任意に切断できる薄板状のもの
が好ましく、傾斜部に接着等で連結されたり、傾斜部の
端部に形成した溝部に嵌合して連結されたり、ビス等で
固定されて連結されることが好ましい。
【0026】さらに、水路構成部材は傾斜部の下面に長
手方向に沿ってガイド部を形成しているので、ねじれに
くい形状となっており、管路内での施工が容易となる。
また、ガイド部を形成することにより、剛性を高くする
ことができると共に見かけの比重を小さくでき、搬送や
管路内への搬入が容易となり、軽量のため供用中の管路
では汚水等に浮かせて管路内に挿入することができる。
ガイド部を断面積の大きいガイド孔とし、水路構成部材
を管路内に固定後、ガイド孔の上面を除去すると、水路
の断面積を大きくできるため、管路内の断面欠損を最小
とすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る管路内におけ
る水路構成工法の一実施形態を図面に基づき詳細に説明
する。先ず、管路内に新規の水路を構成するための水路
構成部材について説明する。図1は、本実施形態に係る
水路構成部材を示し、(a)は平面図、(b)は一部を
破断した正面図、(c)は一部を破断した側面図、図2
(a)は図1の要部拡大断面図、図2(b),(c)は
それぞれ補強材の他の例の断面図である。図1,2にお
いて、水路構成部材1は、基本的には円筒を軸方向に沿
って半割にしたような形状をしており、例えば断面半円
形のインバート部2の直径が50cm程度で長さが2m
程度の樋形状をしている。水路構成部材1の長手方向の
両端部には、外側に向けて直角に延出する接合フランジ
部3,3が形成され、所定の間隔で複数の連結孔4が穿
設されている。
【0028】水路構成部材1は樋形状で上方が開口して
いるが、図2(a)に示すように、上方の開口端部より
僅かに下方に、好ましくは30mm程度下方に長手方向
に沿って水平方向に延出する支持フランジ部5,5が形
成され、支持フランジ部5,5には所定の間隔で複数の
支持孔6が穿設されると共に切欠き6aが形成されてい
る。水路構成部材1はガラス繊維等で補強した強化プラ
スチック(FRP)で形成されており、上端部1a,1
aと支持フランジ部5,5とを連結するように、断面が
略L字状の金属製のアングル材7が内蔵され開口端部側
が補強されている。また、長手方向の途中の2個所に
は、インバート部2の外周に厚肉の補強部8が形成され
ている。
【0029】なお、水路構成部材は繊維強化プラスチッ
クから形成されるものに限らず、金属板材を板金加工し
て形成したものや、金属鋳物で形成したもの、通常の合
成樹脂から形成したもの等、適宜のものを採用すること
ができる。また、図2(b)に示すように、断面が略T
字状の金属製の押出し材7Aを内蔵し、垂直の上端部1
aと水平の支持フランジ部5とを連結するように補強し
てもよい。さらに、図2(c)に示すように、金属メッ
シュ材7Bを上端部1aと支持フランジ部5とに連続す
るようにインサートしてもよい。
【0030】前記した水路構成部材1を長手方向に所定
数だけ連結して水路を構成することができる。すなわ
ち、水路構成部材1,1の接合フランジ部3,3を対接
して連結孔4をボルトナットあるいは長ボルトと2つの
ナット等の締結手段9(図4)で締結することにより長
手方向に必要な長さだけ連結して、管路内に水路を構成
することができる。このようにして形成した新規の水路
は、勾配が変化した管路内に、任意の勾配を設定した水
路を形成することができる。
【0031】つぎに、前記の水路構成部材1を管路内に
宙吊り状態に支持する支持部材10について、図3〜5
を参照して説明する。図3は管路内の低い位置に固定さ
れた支持部材を示す断面図、図4は図3の一部を側面図
としたA−A線断面図、図5は管路内の高い位置に固定
された支持部材を示す断面図である。支持部材10は管
路P内に水平状態に固定される水平部材として、断面が
略コ字状のチャンネル材から形成される水平梁材11
と、この水平梁材から垂下される垂直部材として長ボル
トから形成される2本の吊下げ軸15,15とを備えて
いる。吊下げ軸15,15は水平梁材の中心から均等の
距離に設けられ、外周には鉛直方向の可動部としてねじ
部が形成されている。
【0032】水平梁材11は水平方向の両端部にエンド
プレート11aが溶接され、このエンドプレートに連結
されたねじジャッキ12により管路P内に略水平状態に
固定される。すなわち、ねじジャッキ12はベース板1
2aと、ベース板に垂設されたねじ軸12bと、ねじ軸
に螺合するクランプ12cとを備え、エンドプレート1
1aの貫通孔にねじジャッキ12のねじ軸12bが挿入
され、クランプ12cがエンドプレート11aに当接す
る構成であり、クランプ12cを回転させてベース板1
2aを管路Pの壁面に圧接させることにより、水平梁材
11は水平状態に固定される。なお、ベース板12aの
四隅には、4本の調整ボルトがねじ込まれ、ベース板が
壁面に4点で均等に当たるように構成している。
【0033】水平梁材11と吊下げ軸15との連結は、
水平梁材の上下のフランジ部に設けた貫通孔に吊下げ軸
15を挿入し、ダブルナット16,17で固定する構成
となっている。実際には、吊下げ軸15の勾配に対応す
る上下移動範囲を大きくすると共に、吊下げ軸15を安
定して連結するため、水平梁材11の上辺又は下辺に短
尺の梁材13を連結し、必要に応じて複数個連結して調
整している。すなわち、図3に示すように管路Pの勾配
の下方に対応する位置に水路構成部材1を固定するとき
は、水平梁材11の下部に梁材13を2個連結して水路
構成部材1を下方に設置し、図5に示すように管路Pの
勾配の上方の位置に対応する位置に水路構成部材1を支
持するときは、水平梁材11の上部に1つの梁材13を
連結して水路構成部材1を上方に設置する。また、図5
のように、ねじジャッキのベース板12aと壁面との間
に、例えば金属板材14を介在させることにより、水平
梁材11をさらに上方に固定できる。
【0034】吊下げ軸15,15の下端に直接、水路構
成部材1の支持フランジ部5を支持させるようにしても
よいが、本実施形態では吊下げ軸に管路の長手方向に沿
う支持体20を支持し、この支持体に水路構成部材1を
固定するようにしている。すなわち、吊下げ軸15,1
5の下端に短尺のチャンネル材で形成した連結片18を
溶接等により固定し、この連結片に断面が略C字状のチ
ャンネル材から構成した支持体20をボルト締めし、支
持体20に水路構成部材1を蝶ねじ21で固定するよう
に構成している。支持体20は、後述する図7に示すよ
うに、2m程度の長さのチャンネル材22を連結プレー
ト23で連結して構成される。
【0035】前記の如く構成された水路構成部材1、支
持部材10及び支持体20を用いた本実施形態の管路内
における水路構成工法について、図6〜8を参照して以
下に説明する。図6は水路構成工法の各工程を示す管路
の概略縦断面図、図7は水路構成部材を連結して勾配を
付けて支持した状態の一部破断平面図、図8は図7の一
部破断側面図である。管路Pは、本実施の形態では内径
が1650の鉄筋コンクリート製のヒューム管が使用さ
れ、管路Pは汚水と雨水が流れる合流管である。管路P
は地中Gに埋設されてから長期間が経過して老朽化して
おり、不等沈下等により所定の勾配が得られていない状
態となっており、雨水が流れる場合は汚水も同時に流れ
るが、汚水のみのときは流れにくく滞留しやすい状態で
新規の水路が必要となっている。なお、管路は断面が円
環の管路に限られず、断面が馬蹄形や矩形の管路でもよ
い。
【0036】前記した水路構成部材1を管路P内に設置
して新規の水路を形成するときは、先ず1〜2m程度の
長さの各部材をマンホールから下水道管に搬入する。そ
して、図6(a)のように管路の軸方向に直角に、管路
Pの内壁に略水平方向に突っ張って支持部材10を支持
固定させる。支持部材10は管路Pに沿って例えば3m
間隔で設置する。すなわち、水平梁材11を管路の上下
中央部で略水平状態に位置させ、両端のねじジャッキ1
2のクランプ12cを調整してねじ軸12bを延出し、
ベース板12aを管路Pの壁面に圧接させる。壁面の凹
凸が激しく、円柱面の状態が悪い場合は、ベース板12
aの四隅の調整ボルトを出入させて壁面の凹凸に合わせ
ることができる。このように、管路Pの壁面に孔を開け
ることなく水平梁材11を壁面に固定することができ、
管路Pを傷めることがない。
【0037】このように管路Pの壁面に固定された水平
梁材11に、図6(b)のように吊下げ軸15,15を
ダブルナット16,17で連結する。管路内の高い位置
に固定される水平梁材11は、上部に短尺の梁材13が
位置するように、また勾配の下の位置に固定される水平
梁材11は短尺の梁材13が下にくるように梁材13を
ボルト締めする。なお、図6(a)に2点鎖線で示すよ
うに、水平梁材をねじジャッキ12のねじ軸12bを中
心として回転させ、梁材13を上下のどちらかに向けて
固定してもよい。そして、水平梁材11及び梁材13の
フランジ部分の貫通孔に吊下げ軸15を貫通させ、上下
端のフランジ部をダブルナット16,17で締めること
により吊下げ軸15,15を固定する。
【0038】吊下げ軸15,15と水路構成部材1との
固定は、図6(c)のように、長手方向に連結した支持
体20を介して行う。支持体20はマンホールに挿入し
やすい長さである2m程度の長さの断面が略コ字状のチ
ャンネル材22を、複数個連結プレート23を介してボ
ルトナットで連結し、例えばマンホール間の距離に合わ
せている。支持体20は水路構成部材1の開口端部に合
わせて2本を平行に設置し、2本のレール状とする。そ
して、2本の支持体20は、相互に一定の間隔を有する
ように幅止め用のアングル24(図3参照)で連結され
ている。水路構成部材1は、支持フランジ部5がこれら
の支持体20に蝶ねじ21(図3参照)で固定されて宙
吊りに支持され、順次接合フランジ部3,3の連結孔4
を締結手段9でボルト締めして連結する。管路Pが既設
で汚水等が流下中であっても、水路構成部材1を宙吊り
に支持することができる。
【0039】つぎに、このように宙吊りに支持された水
路構成部材1に勾配を付ける工程に移る。この工程で
は、支持部材10の垂直部材である吊下げ軸15と水平
梁材11との固定位置を変えることにより吊下げ軸15
の鉛直方向の位置を調整する。この調整は吊下げ軸15
に螺合するダブルナット16,17を調整して行う。水
平梁材11と短尺の梁材13とにより鉛直方向に離れた
状態の2つのダブルナット16,17で吊下げ軸15の
調整を行うため調整が連続的に精度よく行え、固定後は
調整状態が安定し水平梁材11の長手方向に沿って吊下
げ軸15が移動するような横ぶれを防止することができ
る。
【0040】前記のように、管路P内に水路構成部材1
を連結して所定の勾配を付けたあと、水替え(図示せ
ず)を行う。水替えは、今まで流れていた汚水等を堰き
止め、水路構成部材1で構成された新規の水路に流れを
変えて、管路Pの底面の汚水を除去する。なお、水替え
を行うときに、既に補修の済んだ上流側の水路構成部材
を僅かに短尺のもの、例えば1.85m程度としてお
き、隣接する水路との間に15cm程度の間隔を開けて
おき、この間隔部分に15cm程度の短い別の水路構成
部材を挿入して、既存の水路と新規の水路とを連結して
水替えを行うようにすると、水替え作業が効率よく行え
る。また、水替えは水路構成部材1に勾配をつける前に
行い、水替え後に勾配をつけるように工程を変更しても
よい。そして、既設の管路の場合は水替えの工程が必要
であるが、新規の管路や供用中でない管路の場合は、こ
の水替えの工程は不要となる。
【0041】このようにして水替えが済んだあと、管路
Pの所定の位置に水路構成部材をセットし直し、水路構
成部材1の勾配を付けた状態を維持して、図6(d)の
ように水路構成部材1をコンクリートC1で固定する。
管路Pの底面に沿ってコンクリートを搬送チューブで圧
送し、水路構成部材1と管路Pの底面との間をコンクリ
ートC1で充填する。この充填高さは、水路構成部材1
の垂直高さの半分程度の高さ、又は多少高低した高さで
設定するが、少なくとも接合フランジ部3を連結する下
方のボルト等の締結手段9が埋まる高さでなくてはなら
ず、この状態で水路構成部材1を仮固定する。図示の例
では、下方の4つのボルトがコンクリートC1で埋設さ
れ、水路構成部材1は移動することが阻止される。
【0042】このようにして、水路構成部材1を仮固定
したあと、図6(e)のように水路構成部材1を支持し
ていた各種の部材を取り外す。すなわち、水路構成部材
1と支持体20とを固定している蝶ねじ21を外すこと
により、両者を容易に分離することができる。支持体2
0との固定を解除しても、連結された水路構成部材1は
コンクリートC1で管路Pに仮固定されているため、移
動することはない。そして、支持体20の連結プレート
23を外して元の2m程度の長さのチャンネル材22に
分割する。さらに、水平梁材11の両端のねじジャッキ
12を緩め支持部材10を管路Pの壁面から取り外す。
水平梁材11と吊下げ軸15とから構成される支持部材
10及び支持体20は、分割して次の工程へ移動され、
再度使用することができる。
【0043】このあと、すなわち、支持部材10を取り
外したあと、図6(f)のように仮固定された水路構成
部材1の上部までコンクリートC2を注入して固定す
る。前記の仮固定では、水路構成部材1は途中までコン
クリートC1で固定されており、この上にさらに水路構
成部材1の上端までコンクリートC2を注入し、コンク
リートC2の上端面を中央のインバート部2に向かう傾
斜面Caとする。水路構成部材1の開口の上端部1aは
アングル材7で補強され、水平状の支持フランジ部5か
ら上方に突条が突出しており、この突条の上端までコン
クリートC2の傾斜面Caが形成される。
【0044】コンクリートC2は水平状の支持フランジ
部5を囲んで固着され、上端部1aと支持フランジ部5
は補強されているため、コンクリートC2と水路構成部
材1との間の剥離が起こりにくく、傾斜面Caからイン
バート部2で形成された水路への汚水等の誘導が安定し
て行える。また、コンクリートC2と水路構成部材1の
上部は、支持フランジ部5より上の厚さで接合するた
め、コンクリートC2にひび割れが発生することを防止
できる。さらに、コンクリートC1,C2と水路構成部
材1とは、長ボルトと2つのナット等の締結手段9で結
合されるため結合強度が大きく、両者の剥離や分離を防
止することができる。
【0045】前記したように、老朽化して勾配が一定で
ない管路P内に、水路構成部材1を連結して任意の勾配
の新規の水路をインバート部2により構成したので、汚
水等は新規の水路内を安定して流れるため、汚水が滞留
することがなくなり、臭気等が発生することを回避でき
る。特に、汚水と雨水が流れる合流管の場合、晴天で流
量が少ない時でも汚水を円滑に流下させることができ
る。合流管の場合、晴天が続くと流量が少なくなり、汚
水中の汚濁物質が堆積して臭気の発生原因となり、堆積
した汚濁物質が雨天時に流出して公共水域を汚染する
が、このような不具合を防止することができる。
【0046】また、周辺に雨が降り、雨水が管路内に流
入すると、雨量が少ない場合はインバート部2の水路を
流れるが、雨量が多くなるとインバート部2を流れると
共に、その両側の傾斜面Caを流れる。雨量が少なくな
ると、傾斜面Caに沿って流れる汚水等はインバート部
2に円滑に流れ、滞留することがないため管路から臭気
が発生することはない。
【0047】前記の工程において、図6(c)に示す水
路構成部材1を支持体20に固定する工程は、図9に示
すようにしてもよい。図9において、水路構成部材1の
両端部の上部に吊下げ部材25を4個、蝶ねじ21で別
途固定する。吊下げ部材25は断面が略コ字状のチャン
ネル材を10cm程度の長さに切断し、下方のコーナー
部を面取りして水路構成部材1の上端部1aと支持フラ
ンジ部5のコーナーに対接するように構成している。
【0048】この吊下げ部材25を用いることで、支持
体20の下方のフランジに吊下げ部材25の上方のフラ
ンジを引掛けることができ、この状態で水路構成部材1
を支持体20に沿ってスライドさせて管路P内に搬入さ
せることができる。このようにして、管路Pへの水路構
成部材1の搬入はマンホールから容易に行うことができ
る。なお、吊下げ部材にコロ状の回転体を取付けて、搬
入を軽い押圧力で行うようにしてもよい。また、管路P
に汚水D等が流れている状態でも、水路構成部材1の搬
入は容易に行える。
【0049】管路Pが図10の平面図に示すように湾曲
している場合は、水路構成部材1を連結するときに、中
間に図11に示す曲がりコマ30を挿入して湾曲状態に
合わせるようにする。曲がりコマ30は水路構成部材1
と同一の断面形状をしており、水路構成部材1と連結す
る左右の接合フランジ部31,31が傾斜状態に連続し
ており、接合フランジ部間の距離が左右の壁面で異なっ
ている。接合フランジ部31には所定の間隔で複数の連
結孔32が穿設されている。この曲がりコマ30を中間
に挟んで水路構成部材1を連結することにより、湾曲し
た管路Pに合わせて新規の水路を構成することができ
る。
【0050】つぎに、本発明に係る他の水路構成部材、
及びこの水路構成部材を用いる水路構成工法の他の実施
形態を図面に基づき詳細に説明する。先ず、管路内に新
規の水路を構成するための水路構成部材について説明す
る。図12は、本実施形態に係る水路構成部材を示し、
(a)は一部を破断した平面図、(b)は(a)の一部
を破断した正面図、図13(a)は図12の水路構成部
材の側面図、(b)は図12のA−A線断面図である。
【0051】図12,13において、水路構成部材41
は、円筒を軸方向に沿って半割にしたような形状の断面
半円形のインバート部42と、このインバート部の上端
から外側に向けて上昇して連続する傾斜部43,43
と、インバート部42の長手方向の両端部に外側に向け
て、また傾斜部の長手方向の両端部に下側に向けて、直
角方向に延出する接合フランジ部44,44とを備えて
いる。インバート部42は直径が50cm程度の半円部
と、その上部の平行部42aとを備えており、長手方向
の長さがマンホールから挿入できる2m程度の樋形状を
しており、汚水が流れると共に少量の雨水が流れる部分
である。
【0052】インバート部42の外周には、長手方向の
2個所に厚肉の補強部42bが形成されている。水路構
成部材41の両端部の接合フランジ部44,44には、
所定の間隔で複数個の連結孔45が穿設されている。傾
斜部43,43の勾配は、外周部から中央部に向けて1
5%程度の傾斜が好ましく、大雨の時はこの部分も汚水
や雨水が流れる。水路構成部材41は、マンホールから
挿入できる程度の長さであれば1〜2mの適宜の長さで
よい。なお、インバート部42は断面が半円形状の丸樋
状をしているが、角樋状、略U状、略V状等適宜の形状
を用いてもよい。
【0053】水路構成部材41はガラス繊維等で補強し
た強化プラスチック(FRP)等で形成され、傾斜部4
3,43の下面にインバート部42の長手方向に沿うガ
イド部として、例えば6個のガイド孔46を形成してあ
る。ガイド孔46は各傾斜部43の下方に3本ずつ並べ
て配置され、内径が20〜50mm程度のパイプ状物で
形成され、両端の接合フランジ部44,44に開口して
いる。従って、複数の水路構成部材41を接合フランジ
部44,44の連結孔45にボルトナット等を通して連
結すると、ガイド孔46は相互に連通するように構成さ
れ、このガイド孔46に例えばガイドワイヤを挿通して
マンホールから管路内に水路構成部材41を挿入するこ
とができる。本例では、外側の2つのガイド孔46Aは
水平方向に形成したスリットにより側方に開口してい
る。水路構成部材41は、長手方向に沿ってガイド孔4
6,46Aが形成されているため、ねじれにくい形状と
なっており、軽量に形成されている。
【0054】水路構成部材41は前記のように接合フラ
ンジ部44,44を対接させて連結することができる
が、図14に示すようなスペーサ47を挟んで、6本の
長ボルト48aと12個のナット48bで構成される連
結手段48により連結することもできる。スペーサ47
は5〜10mm程度の厚さの合成樹脂板材から形成さ
れ、接合フランジ部44,44と略同一形状の本体部か
ら2本の脚部47aが突出形成されている。そして、2
本の脚部には複数の折線47bが形成され、この折線部
分で切断することにより脚部の垂直高さを調整すること
ができる。スペーサ47の脚部は、下水管等の管路Pの
底面に接触するため、連結された水路構成部材41に所
望の勾配を付けることができる。スペーサ47は合成樹
脂板材以外の金属板材等から形成するようにしてもよ
い。スペーサ47にはガイド孔46と同じ位置に6個の
貫通孔47cが形成され、連結孔45と同じ位置に6個
の小径の貫通孔47dが形成されている。
【0055】なお、スペーサ47と接合フランジ部4
4,44との対接面に、漏水を防止するパッキング(図
示せず)を挿入して連結することが好ましい。また、管
路Pと水路構成部材41との間隔を保つスペーサ47
は、接合フランジ部44,44同士をパッキングを介し
て対接させ、一方の接合フランジ部44の対接面と反対
側の面に連結手段48により共締めして固定してもよ
い。
【0056】つぎに、前記の水路構成部材41を地中G
に埋設された下水道管等の管路P内に挿入するガイド手
段としてガイドワイヤWを支持するワイヤ支持部材50
について、図15を参照して説明する。ワイヤ支持部材
50は管路P内に水平状態に固定される断面が略コ字状
のチャンネル材から形成される水平梁材51aと、この
水平梁材の中央部から上方に向けて溶接等により固定さ
れた垂直部材51bから構成された略逆T字状をしたフ
レーム材51を備えている。
【0057】フレーム材51は水平梁材51aの両端
部、及び垂直部材51bの上端部にエンドプレート51
cが溶接され、このエンドプレートに連結された3個の
ねじジャッキ52により管路P内に固定される。すなわ
ち、ねじジャッキ52はベース板52aと、ベース板に
垂設されたねじ軸52bと、ねじ軸に螺合するクランプ
52cとを備え、エンドプレート51cの貫通孔にねじ
ジャッキ52のねじ軸52bが挿入され、クランプ52
cがエンドプレート51cに当接する構成であり、クラ
ンプ52cを回転させてベース板52aを管路Pの壁面
に圧接させることにより、フレーム材51は管路壁面に
固定される。なお、ベース板52aの四隅には、4本の
調整ボルトがねじ込まれ、ベース板52aが壁面に4点
で均等に当接するように構成している。
【0058】そして、この水平梁材51aから垂下され
る垂直部材として長ボルトから形成される2本の吊下げ
軸53,53とを備えている。吊下げ軸53,53は水
平梁材51aの中心から均等の距離に設けられ、外周に
は鉛直方向の可動部としてねじ部が形成されている。吊
下げ軸53,53の下端には、ガイドワイヤWを支持す
る支持梁材54が水平状態に連結されている。吊下げ軸
53,53を調整することにより、支持梁材54の上下
位置を調整できる。支持梁材54の両端部にはガイドワ
イヤWの端部が固定されている。ガイドワイヤWは図示
していないフック等で支持梁材54に連結され、チェー
ンブロックやターンバックル等の張力付与手段(図示せ
ず)により略水平状態に張設される。
【0059】前記の如く構成された本実施形態の水路構
成部材41をマンホールH1,H2から管路Pに挿入
し、連結して管路P内に水路を形成する工法について、
図16〜18を参照して以下に説明する。
【0060】先ず、図16(a)に示すように、2つの
マンホールH1,H2間を互いに連通するように地中G
に埋設された管路P内に、複数の水路構成部材41を挿
入するときのガイドとなるガイドワイヤWを通すための
ワイヤ支持部材50,50をマンホールH1,H2から
管路P内にそれぞれ固定する。すなわち、図15に示す
ように、フレーム材51の左右の端部と上方の端部のね
じジャッキ52を操作してねじ軸52bを外方に繰り出
すことにより、ねじ軸が管路Pの壁面に当接して固定さ
れる。フレーム材51からはガイドワイヤWを支持する
支持梁材54が吊下げ軸53,53により上下動可能に
支持されており、吊下げ軸を調整することにより支持梁
材54の上下位置及び水平状態を調整する。
【0061】つぎに、固定されたワイヤ支持部材50,
50にガイドワイヤWを張設する工程に移る。管路P内
に固定されたワイヤ支持部材50,50の支持梁材54
間に2本のガイドワイヤW,Wを通して、チェーンブロ
ックやターンバックル等の張力付与手段(図示せず)を
使用してガイドワイヤW,Wに張力を与える。ガイドワ
イヤWとして例えばワイヤを撚り合わせた金属製のワイ
ヤロープを使用する場合は、直径が10〜20mm程度
のステンレス鋼のワイヤロープや鉄棒等を使用すること
ができ、他にナイロンロープや麻ロープ等、適宜の直径
のロープ等を使用してもよい。ワイヤ支持部材50は、
管路Pの内壁に逆T字状のフレーム材51が3点で支持
されるため、ガイドワイヤW,Wに張力を付与してもフ
レーム材51が旋回や移動することなく、ガイドワイヤ
W,Wを強固に支持することができる。
【0062】前記のようにしてガイドワイヤW,Wを張
設した後、図16(b)に示すように、ガイドワイヤ
W,Wに沿わせて水路構成部材41を管路P内に挿入す
る工程に移る。この例では、一方側のマンホールH1か
ら水路構成部材41を搬入し、側方に開口するスリット
を形成したガイド孔46A,46Aを使用し、ガイドワ
イヤW,Wをスリットに通してガイド孔46A,46A
に挿入し、1番目の水路構成部材41を宙吊りの状態と
する。
【0063】1番目の水路構成部材41を管路P内に押
し込み、2番目の水路構成部材41を同様にしてガイド
ワイヤW,Wに支持させ、2番目の水路構成部材と1番
目の水路構成部材とを接合フランジ部44,44で連結
する。この連結は、接合フランジ部44,44間にスペ
ーサ47を挟んでボルトナット等の連結手段48で連結
する。連結手段48としては、図14示のように1本の
長ボルト48aに対して、2個のナット48bを螺合さ
せることが好ましいが通常のボルトナットでもよい。水
路構成部材41を管路P内に挿入するとき、スペーサ4
7が管路Pの底面に接触しないようにガイドワイヤW,
Wの位置を高めに設定すると、挿入が容易となる。な
お、ガイド孔46AからガイドワイヤWが脱落するのを
防止するため、スリットに楔を打ち込むことや、スリッ
トの開口を塞ぐようにピンを差し込むと好適である。
【0064】水路構成部材41を管路P内に挿入する工
程として、図17(a)に示すように、下流側のマンホ
ールH2に仕切り材S1を固定して汚水D1を堰き止
め、この汚水D1に水路構成部材41を浮かせて管路P
内に挿入するようにしてもよい。水路構成部材41はF
RP等の樹脂で形成され、見かけの比重が小さく汚水に
浮くため、管路P内への挿入が容易に行える。
【0065】このようにして、複数の水路構成部材41
…を順次連結して管路P内に挿入し、他方側のマンホー
ルH2に到達するまで繰り返す。水路構成部材41は軽
量で、ねじれにくい形状であるため、管路P内への挿入
が容易に行える。管路Pが供用中の既設管路の場合は、
1番目の水路構成部材の先端には高さ調整のスペーサと
共に先端キャップ(図示せず)を取付けて水路構成部材
41のインバート部42に汚水が入り込むのを防止する
と作業が容易となる。
【0066】なお、スリットを形成していないガイド孔
46,46を用いるときは、ガイドワイヤW,Wの一端
を外して1番目の水路構成部材41のガイド孔46,4
6に通し、2番目の水路構成部材41のガイド孔46,
46にガイドワイヤW,Wを通して水路構成部材41の
接合フランジ部44,44間にスペーサ47を挟んでボ
ルトナット等の連結手段48で同様に連結し、先端側の
水路構成部材から順次管路P内に挿入してゆく。
【0067】スペーサ47は連結された水路構成部材4
1が所定の勾配となるように脚部47aの高さを調整し
て2つの接合フランジ部44,44の間に挟まれる。既
設の管路Pが不等沈下により勾配が一定でない場合は、
予め計測した管路の凹凸に合わせてスペーサ47の脚部
47aの高さを折線47bにより切断して垂直高さを設
定しておくと、全ての水路構成部材41が管路Pに挿入
されたときに所定の勾配となり好ましい。この折線47
bは、円弧に限らず直線でもよい。
【0068】このようにして、水路構成部材41を順次
ガイドワイヤW,Wに通して連結し、ガイドワイヤW,
Wにガイド孔46A,46Aを沿わせて管路P内に挿入
していく。図17(b)、図18(a)は管路P内に、
所定の個数の水路構成部材41が、所望の勾配が付けら
れて挿入された状態を示している。水路構成部材41…
は、管路P内に挿入されるとき、ガイドワイヤW,Wに
ガイドされて保持されているため、作業中に大雨等で雨
水の流量が急激に増量し、作業を中断しても水路構成部
材41が流されることはない。水路構成部材41…に所
望の勾配を付ける脚部47aの垂直高さの調整は、折線
47bを折ることに限らず、グラインダ等で研削して所
定の高さとするようにしてもよい。また、脚部の下端に
アジャスト用のねじを組み込み、調整してもよい。
【0069】このあと、図17(b)に示す水替えの工
程に移る。上流側のマンホールH1の底面に仕切り板S
2を固定して流下中の汚水を堰き止め、汚水D2が溜め
られる。図17(a)の工程の場合は、下流側のマンホ
ールH2の仕切り板S1を外すと、堰き止められた汚水
D1は管路Pに沿って下流側に排水され、スペーサ47
は管路Pの底面と接触して連結された水路構成部材41
は所定の勾配となる。
【0070】仕切り板S2により溜められた汚水D2内
にポンプ58を設置し、ポンプから排水管58aを連結
し勾配が付けられた水路構成部材41…の上部に位置さ
せる。ポンプ58を作動させると汚水D2は吸い上げら
れ、排水管58aから水路構成部材41…上に排出さ
れ、勾配により下流側(図の右側)に流れる。このよう
に連結された水路構成部材41…を使用して水替えをす
るので、別の水替え用の配管を設置する必要がなく、工
程を大幅に簡略化できると共に、工期を大幅に短縮でき
る。
【0071】この水替えの工程により、汚水等は連結さ
れた水路構成部材41…のインバート部42を流れるた
め、管路Pの底面は汚水等が流れなくなり、この底面を
清掃することも可能となり、次のコンクリート又はモル
タルによる水路構成部材41…の固定が容易となる。な
お、新規の管路に水路を構成する場合は、水替えの工程
は実施しない。
【0072】つぎに、管路P内に挿入して勾配を付けた
複数の水路構成部材41…を管路Pの底面にコンクリー
トC1又はモルタルで固定する工程に移る。管路Pの一
方のマンホールH1側からコンクリートの圧送管をマン
ホールH2側まで挿入し、コンクリートC1を注入しな
がら圧送管を徐々に引き抜くと、コンクリートC1は清
掃した管路Pの底面と水路構成部材41…との間に注入
される。コンクリートC1を一度に多量に注入すると、
連結された水路構成部材41…がコンクリートC1の勢
いで移動してしまうので、接合フランジ部44,44の
連結手段48を埋設固定する程度の少量とする。これに
より、注入時の勢いで水路構成部材41…の移動や浮き
上がりは防止され、水路構成部材41…は図18(b)
に示すように、所望の勾配が付いた状態で管路Pの底面
に少量のコンクリートC1で固定される。
【0073】なお、コンクリートC1を注入するとき、
ガイド孔の1つを内径が50mm以上で下方にスリット
が開口する孔(図示せず)として形成し、この孔に外径
が50mm未満のコンクリート圧送管を挿入し、コンク
リートを流しながら圧送管を引き抜くと、注入されたコ
ンクリートはスリットから下方に流れ出し、水路構成部
材41…と管路底面との間に確実に注入され、水路構成
部材41…が圧送管の移動で変位することを防止でき
る。
【0074】コンクリートC1の注入後、所定時間経過
して固定された水路構成部材41…を支持しているガイ
ドワイヤW,Wを取外す工程に移る。前記の工程で連結
固定された水路構成部材41…は、コンクリートC1に
より接合フランジ部44,44の連結手段48が固定さ
れているため、ガイドワイヤW,Wを取外しても水路構
成部材41…は所定の位置から移動することはない。ガ
イドワイヤW,Wやワイヤ支持部材50は取り外し後、
次の工程で再度使用することができる。
【0075】この状態でコンクリート又はモルタルを再
度注入し、図18(c)に示すように、水路構成部材4
1の傾斜部43,43の下方の空間をコンクリートC2
で充填して固定する。この工程により水路構成部材41
…は管路Pに確実に固定される。そして、水路構成部材
41…の傾斜部43,43と管路壁面との間は、コンク
リートC2で充填され、コンクリートC2の上面は平坦
になり、管路P内にインバート部42に相当する新規の
水路が所望の勾配をもって形成される。
【0076】このようにして、例えば老朽化して勾配が
変化してしまった状態の既設の管路P内に、新規の水路
を構成することができ、汚水はインバート部42で形成
される新規の水路部分を漏水も無く、また窪みによって
滞留することも無く所定の勾配によって流下し、流量が
増したときにはインバート部42で形成される水路部分
と傾斜部43,43とを使用して流下することができ
る。さらに、滞留による臭気の発生も防止することがで
きる。
【0077】このように老朽化した管路Pに新規の水路
を構成することにより管路Pは補強され、さらに長期間
使用することができる。そして、汚水等が安定して排水
できるため、オイルボール等が発生することを回避で
き、公共水域の保全が達成される。また管路P内に水路
構成部材41…を連結して新規の水路を構成したとき、
ガイド孔46は水路に沿って連通しているため、この孔
を利用して光ファイバーや、他のケーブル等を挿通する
ことができる。
【0078】なお、コンクリートC1を注入して所定時
間経過して水路構成部材41…が固定されたあと、ガイ
ドワイヤW,Wを取外す前にコンクリートC2を充填し
て固定を行い、そのあとにガイドワイヤW,Wを外すよ
うに工程を前後させてもよい。また、前記の工程では、
マンホールH1,H2間の区間の水路構成について述べ
たが、同様の工程により次の隣接する区間の水路構成を
行い、所定の区間の水路構成を順次行って老朽化した管
路P内に新規の水路を構成するものである。最初の区間
に連結された水路構成部材41…と、次の区間に連結さ
れた水路構成部材41…とは別の水路構成部材で連結す
るか、或いはマンホールに相当する部分にコンクリート
やモルタルでインバート部を形成して連結する。
【0079】さらに、前記の工程では、水路構成部材4
1を管路P内に挿入する際のガイドとなるガイドワイヤ
Wを張設するワイヤ支持部材50を用いる例を示した
が、このような部材を使用せずに、図19に示すように
ガイドワイヤW,Wを張設するようにしてもよい。すな
わち、図19において、マンホールH1,H2の上部に
架台K1,K2を設置し、一方の架台K1はガイドワイ
ヤを巻き取るウィンチ55が固定され、両方の架台はマ
ンホール内に挿入する2本の垂直軸56を支持してい
る。垂直軸56は下端に滑車57やプーリが固定されて
いる。なお、この例で、マンホールH1,H2の間に別
のマンホールH3がある場合は、中間のマンホールH3
を通過してガイドワイヤWを張設することができる。
【0080】この例で、ガイドワイヤWを張設する場合
は、一方の架台K1のウィンチ55を巻き戻してガイド
ワイヤWを伸ばし、マンホールH1を下降させ滑車5
7,57を用いて管路Pを経由してマンホールH2を上
昇させ、ガイドワイヤWの一端を架台K2に固定する。
そして、ウィンチ55を巻き取るとガイドワイヤWに所
定の張力が付与され、管路P内に張設される。
【0081】なお、複数のマンホールが比較的接近して
埋設されている場合は、複数のマンホールを連続するよ
うに、水路を構成することができる。例えば3つ或いは
4つのマンホール間を連続して水路を構成する場合、両
端の2つのマンホールからガイドワイヤを挿入し、中間
のマンホールを通過するようにガイドワイヤWを張設
し、ガイドワイヤWに沿わせて3つ或いは4つのマンホ
ール間を連続する管路P内に水路構成部材41…を挿入
することができる。
【0082】また、コンクリートC1を注入するとき、
図20に示すように押付け治具59を使用して、水路構
成部材41と管路Pとの間に挿入し、水路構成部材がコ
ンクリートの圧力で浮き上がるのを防止すると好まし
い。押付け治具59は管路Pの上部壁面に当接する上部
当て板59aと、この上部当て板に揺動可能に連結され
る2つの略A字状のアーム59bと、このアームの脚に
固定される4つの下部当て板59cとを備えており、こ
れらを必要な長さだけ連結して構成され、支持ワイヤS
Wに沿って管路P内に挿入される。
【0083】この例では、水路構成部材41は破断した
管路Pの底面とスペーサ47A,47Bで間隔が保たれ
て勾配が付けられている。管路Pが途中で破断している
ときでも、管路Pをモルタル等で補修したあと押付け治
具59のアーム59bを揺動させて、4つの下部当て板
59cを水路構成部材41の傾斜部又はフランジ部分に
当接させ、上部当て板59aを管路Pの上部壁面に当接
させることにより水路構成部材41を下方に押付けるこ
とができ、コンクリートやモルタルの注入時に水路構成
部材41が浮き上がり、移動することを防止できる。さ
らに、図示していないが、押付け治具59の代わりに、
水路構成部材と管路の上面との間にエアバックを挿入
し、これに空気を注入して膨らませることにより水路構
成部材の浮き上がりを防止することもできる。
【0084】本発明に係る水路構成部材の他の実施形態
を図21に基づき詳細に説明する。図21は本発明に係
る水路構成部材の他の実施形態を示し、(a)は要部断
面図、(b),(c)はそれぞれ小径、大径の管路に固
定した状態の概略断面図である。なお、この実施形態は
前記した実施形態に対し、水路構成部材は、傾斜部の端
部に連続する補助傾斜板部を、さらに備えるものであ
る。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符
号を付して詳細な説明は省略する。
【0085】図21において、水路構成部材41のイン
バート部42の上端に連続する傾斜部43,43の端部
には、可撓性を有するゴム製の補助傾斜板部43A,4
3Aが連続している。すなわち、補助傾斜板部43A,
43Aは、内側の端部に係合溝が形成され、この係合溝
で傾斜部43,43に嵌合固定されている。補助傾斜板
部43A,43Aは必要に応じて鋏等で任意の幅に切断
することができ、所定の幅に切断して管路の内壁面と傾
斜部とを任意の曲率で、或いは直線的に連結することが
でき、補助傾斜板部43Aと管路Pの内壁面とは弾接す
ることが好ましい。
【0086】前記と同様の水路構成工法によって、管路
P内に所望の勾配をもって水路構成部材41…を連結し
たときに、上流側の水路構成部材41は傾斜部43,4
3と管路内壁面との間隔が大きくなり、下流側は傾斜部
43,43と管路内壁面との間隔が小さくなるが、この
実施形態においては、補助傾斜板部43A,43Aが湾
曲して間隔部分を連結するため、水路構成部材41の下
方にコンクリートC2を容易に充填することができ、傾
斜部43,43と管路Pの内壁面との間に段差ができな
いため汚水等が滞留することがなくなり、汚水等は円滑
に流下することができ、臭気等を発生することはない。
【0087】また、図21(b)のように小径の管路P
1の場合、補助傾斜板部43A,43Aは湾曲して内壁
面に弾接し、図21(c)のように大径の管路P2の場
合、補助傾斜板部43A,43Aは直線的に内壁面に弾
接する。さらに大径の管路の場合、幅がさらに大きい補
助傾斜板部を連結することも可能である。補助傾斜板部
は、係合溝に嵌合させて連結することに限らず、接着剤
で固定してもよく、ビス止め等で連結するようにしても
よい。
【0088】つぎに、水路構成部材のさらに他の実施形
態を、図22を参照して説明する。この実施形態に示す
水路構成部材60は、前記した実施形態と比較して、ガ
イドワイヤWでガイドして支持されるガイド部が断面積
の大きいガイド孔65より形成されることを特徴として
いる。すなわち、ガイド孔65はインバート部61の下
方と傾斜部62の外方とを連結する三角柱状をしてお
り、断面積が大きく形成され、剛性が高くねじれにくい
形状であり、汚水等に浮かせた状態で浮力が大きく作用
する形状をしている。そして、インバート部と傾斜部の
外側に接合フランジ部63が形成され、6個の連結孔6
4が開いている。
【0089】この水路構成部材60を管路P内にガイド
ワイヤWに沿わせて挿入し、コンクリートC1,C2等
で固定したあと、ガイド孔65を構成するインバート部
61と傾斜部62の壁面を除去することにより、汚水等
の流れる水路部分の断面積を大きくすることができ、管
路P内に水路を構成したときの水路の断面欠損を最小と
することができ、流量を大きくすることができる。
【0090】また、ガイド孔65の断面積が大きく、汚
水等を堰き止めて水路構成部材60を浮かして管路P内
に挿入するとき、浮力が大きく作用するため挿入が容易
に行える。この水路構成部材60の場合、インバート部
61と傾斜部62の壁面を除去しなくても、水路構成部
材60,60を連結するマンホールのインバート部の幅
をガイド孔の幅と同じに大きくすることにより、汚水や
雨水をガイド孔65に流すことができ、断面欠損を少な
くできる。
【0091】なお、前記した実施の形態では、ガイドワ
イヤで案内されるガイド部として、片側に3個のガイド
孔の例を示したが、図23(a)に示すような3対のガ
イド溝46aを有する水路構成部材41Aや、図23
(b)に示すような1対のスリット46bを有する水路
構成部材41B等でもよく、また個数は3個に限らず、
1個でも、さらに多数でもよい。前記のガイド溝やスリ
ットの場合、ガイドワイヤを開口部から挿入できるた
め、水路構成部材を管路に挿入するときにガイドワイヤ
の一端を外さずにガイドすることができる。ガイド溝や
スリットの入口の幅をガイドワイヤの径より僅かに小さ
く設定すると、嵌合されたときに安易に外れることがな
く好ましい。
【0092】また、図24に示す水路構成部材は、
(a)に示す通常型の水路構成部材70と、(b)に示
す浅型の水路構成部材75がある。水路構成部材70の
インバート部71は半円状をしており、インバート部7
1の上端から傾斜部72が連続しており、傾斜部72の
下方にガイド部73が形成されている。水路構成部材7
5のインバート部76は開口幅が大きく曲率半径の大き
い円弧で形成され、インバート部76の上端から傾斜部
77が連続しており、その下面にガイド部78が形成さ
れている。浅型の水路構成部材75は、管路Pの低い位
置に固定できるため、適正勾配を保ちつつ管路Pの断面
欠損を少なくできる。
【0093】前記した実施の形態では、支持部材10に
宙吊り状態に支持される支持体20として、断面が略コ
字状の支持体の例を示したが、断面が略L字状のアング
ル材や、断面が矩形状の支持体を用いてもよいのは勿論
である。また、2本の支持体を連結する幅止めも、アン
グル24に限られるものでなく、適宜の断面形状を有す
るものを使用してもよい。
【0094】管路内に水路構成部材を固定する工程にお
いて、途中までコンクリートC1を注入する仮固定と、
上部までコンクリートC2を注入する本固定に分けて固
定する例を示したが、支持部材による水路構成部材の支
持を、例えば水路構成部材の内側にする等の変更を行
い、1度で上部までコンクリートを注入するようにして
もよい。また、仮固定を接着剤等で行い、本固定を充填
剤やコンクリートで行うようにしてもよい。
【0095】さらに、2本のレール状の支持体20に、
水路構成部材1を固定する手段として蝶ねじ21を示し
たが、これに限られるものでなく、例えばビス止めやボ
ルト止め等や、他の固定手段を使用してもよい。支持部
材と管路の壁面との固定はねじジャッキで圧接する例を
示したが、例えばラックピニオン等の機構やバネを用い
た弾接機構等を用いて壁面を押圧して固定するように構
成してもよい。また、吊下げ軸の可動部として、外周ね
じ部とダブルナットによって鉛直方向の位置を調整する
例を示したが、ウォームギヤ等の他の機構を用いて調整
するようにしてもよい。
【0096】また、水路構成部材は合成樹脂製に限られ
るものでなく、金属板材を屈成して形成したもの等、適
宜のものを採用できる。ガイドワイヤWを支持するワイ
ヤ支持部材50は前記した構成に限られず、ガイドワイ
ヤを張った状態に支持できるものであれば、どのような
構成でもよい。さらに、本発明は、老朽化した既設の管
路内に水路を構成するものに限らず、新規の管路内に水
路を構成するものにも適用できることは勿論である。
【0097】管路内にガイド手段を張設する工程で、ワ
イヤ支持部材を使用する例や、架台に垂直軸を支持して
垂直軸の下端の滑車を用いてガイドワイヤを張設する例
を示したが、これらの部材や架台を用いずにマンホール
内に木材を組み合わせて仮枠を現場施工で構成し、この
仮枠を使用してガイドワイヤ等を張設するように構成し
てもよく、ガイド手段を張設する構成は問わない。
【0098】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明の管路内における水路構成工法は、管路が供用中であ
り、汚水等が流下している状態でも、勾配を付けて連結
した水路構成部材に水替えすることができるため、水替
え配管を別途に設置する必要がなく、工程を大幅に簡略
化でき、工期を大幅に短縮できる。
【0099】また、本発明の他の水路構成工法は、下地
コンクリートを打設する工程を省略でき、工期を短縮す
ることができ、水路構成部材の支持が容易に行えると共
に、支持部材を何度でも使用することができるため、コ
ストを低減できる。さらに、勾配を容易に設定でき、し
かも精度よく連続的に設定できるため、汚水等を円滑に
流下させることができ、滞留や臭気の発生を防止でき
る。
【0100】本発明の水路構成部材は、開口端部及び支
持フランジ部を補強されているため破損することが少な
く、施工が容易となる。また、水路構成部材をコンクリ
ート等で固定したとき、上端と支持フランジ部と間に所
望のコンクリート厚が取れるため、コンクリート等のひ
び割れを防止できると共に、水路構成部材の耐久性を向
上させることができる。
【0101】本発明の他の水路構成工法は、少なくとも
2つのマンホール間にガイドワイヤ等のガイド手段を張
設し、このガイド手段に沿わせて水路構成部材を順次連
結して管路内に挿入するため、人が入れないような管径
の小さい管路でも管路内に新規の水路を構成することが
できる。また、工程が簡略化できるため、短期間で、し
かも低コストで管路内に水路を構成することができる。
【0102】水路構成部材を連結するとき、接合フラン
ジ部に高さを調整できるスペーサを固定し管路の底面に
対接させると、連結された水路構成部材に任意の勾配を
付けることができる。水路構成部材の管路への固定は、
先ず少量のコンクリート等で水路構成部材の連結手段を
固定したあと、水路構成部材と管路との間をコンクリー
ト等で充填するように2段階とすると、水路構成部材が
移動することなく安定して固定でき、水路構成部材の下
方へのコンクリート等の充填により水路構成部材が浮き
上がることなく確実に行える。連結された水路構成部材
に水替えすると、別の水替え用の配管等が不要となり工
程を簡略化でき、部材を節減できると共にコストを低減
できる。
【0103】本発明の他の水路構成部材は、インバート
部に連続する傾斜部を備えており、傾斜部の下面にガイ
ド部を備えているため、マンホール間に張設したガイド
ワイヤに沿わせて管路内に挿入でき、接合フランジ部を
連結して管路内に新規の水路を容易に構成することがで
きる。また、傾斜部の端部に補助傾斜板部を連続させる
と、水路構成部材の下方にコンクリートやモルタルを容
易に充填でき、水路構成部材と管路との間に段差ができ
ず汚水等が滞留することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水路構成工法に用いる水路構成部
材を示し、(a)は平面図、(b)は一部を破断した正
面図、(c)は(b)の一部を破断した側面図。
【図2】(a)は図1の要部拡大断面図、(b),
(c)はそれぞれ補強材の他の例の断面図。
【図3】管路内の低い位置に固定された支持部材を示す
断面図。
【図4】図3の一部を側面図としたA−A線断面図。
【図5】管路内の高い位置に固定された支持部材を示す
断面図。
【図6】水路構成工法の各工程を示す管路の概略縦断面
図。
【図7】水路構成部材を連結して勾配を付けて支持した
状態の一部破断平面図。
【図8】図7の一部破断側面図。
【図9】図6(c)の工程の他の例を示す断面図。
【図10】湾曲している管路の平面図。
【図11】(a)は図10の管路に使用する曲がりコマ
の平面図、(b)は(a)の概略斜視図。
【図12】本発明に係る水路構成部材の他の実施形態を
示し、(a)は一部を破断した平面図、(b)は一部を
破断した正面図。
【図13】(a)は図12の水路構成部材の側面図、
(b)は図12のA−A線断面図。
【図14】(a)は水路構成部材に挟むスペーサの正面
図、(b)は(a)のスペーサを挟んで連結した水路構
成部材の要部の連結状態図。
【図15】ガイドワイヤを支持する支持部材を管路に固
定した状態の管路断面図。
【図16】他の水路構成工法の各工程を示し、(a)は
ガイドワイヤを張設した状態、(b)は水路構成部材を
挿入する状態のマンホールと管路の概略断面図。
【図17】図16の工程に続く各工程を示し、(a)は
水路構成部材を挿入する他の状態、(b)は水替えの工
程を示すマンホールと管路の概略断面図。
【図18】他の水路構成工法の各工程を示す管路の概略
断面図。
【図19】ガイドワイヤを張接する他の工程の例を示す
管路の概略断面図。
【図20】コンクリートで水路構成部材を固定する前工
程の他の例を示し、(a)は水路構成部材の押付け治具
の概略斜視図、(b)は管路の概略断面図。
【図21】本発明に係る水路構成部材のさらに他の実施
形態を示し、(a)は要部断面図、(b),(c)はそ
れぞれ小径、大径の管路に固定した状態の概略断面図。
【図22】本発明に係る水路構成部材のさらに他の実施
形態を示し、(a)は要部断面図、(b)は管路に固定
した状態の概略断面図。
【図23】(a)、(b)はそれぞれ水路構成部材のガ
イド部の他の例を示す断面図。
【図24】(a)、(b)はそれぞれ水路構成部材の他
の例を示す管路の断面図。
【符号の説明】
1 水路構成部材、 2 インバート部、3 接合フ
ランジ部、 5 支持フランジ部、7 アングル材(補
強材)、10 支持部材、11 水平梁材(水平部
材)、15 吊下げ軸(垂直部材)、20 支持体、
21 蝶ねじ、25 吊下げ部材、41,41
A,41B 水路構成部材、42,61 インバート
部、43,62 傾斜部、43A 補助傾斜板部、4
4,63 接合フランジ部、45,64 連結孔、4
6,46A,65 ガイド孔(ガイド部)、46a ガ
イド溝(ガイド部)、46b スリット(ガイド部)、
47 スペーサ、 47a 脚部、48 連結手
段、 50 ワイヤ支持部材、70,75 水路
構成部材、71,76 インバート部、72,77 傾
斜部、73,78 ガイド部、P 管路、W ガイドワ
イヤ(ガイド手段)、H1,H2 マンホール、C1
コンクリート、 C2 コンクリート Ca 傾斜面

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に埋設された管路内に新規の水路を
    構成する工法であって、 前記管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が
    流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を
    順次連結して挿入する工程と、連結された水路構成部材
    に所望の勾配を付ける工程と、勾配を付けた水路構成部
    材に供用中の汚水等を流す水替えの工程と、前記水路構
    成部材を前記管路に固定する工程とを備える管路内にお
    ける水路構成工法。
  2. 【請求項2】 地中に埋設された管路内に新規の水路を
    構成する工法であって、 前記管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が
    流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を
    支持部材により宙吊りに支持する工程と、前記支持部材
    により支持された前記水路構成部材の鉛直方向の位置を
    調整して該水路構成部材に勾配を付ける工程と、前記水
    路構成部材を勾配を付けた状態で前記管路に固定する工
    程と、前記支持部材を取外す工程とを備える管路内にお
    ける水路構成工法。
  3. 【請求項3】 前記管路は既設管路であり、前記水路構
    成部材を勾配を付けた状態で前記管路に固定する工程の
    前工程として、前記水路構成部材に汚水等を流す水替え
    の工程を備えることを特徴とする請求項2記載の管路内
    における水路構成工法。
  4. 【請求項4】 前記支持部材は、前記管路に略水平状態
    に固定される水平部材と、該水平部材より垂下される垂
    直部材とを備え前記管路の長手方向に沿って所定間隔で
    設置され、前記垂直部材は可動部を設けた吊下げ軸で構
    成され、該吊下げ軸を移動させて前記水路構成部材の鉛
    直方向の位置を調整することを特徴とする請求項2又は
    3記載の管路内における水路構成工法。
  5. 【請求項5】 前記水路構成部材は、前記支持部材によ
    り前記管路に沿って宙吊りに支持された支持体に固定さ
    れることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記
    載の管路内における水路構成工法。
  6. 【請求項6】 前記水路構成部材は、前記管路と該水路
    構成部材との間に所定の高さまでコンクリート又はモル
    タルを注入して仮固定され、前記支持部材を取外したあ
    と、前記水路構成部材の上部までコンクリート又はモル
    タルを注入して本固定されることを特徴とする請求項2
    〜5のいずれか1項に記載の管路内における水路構成工
    法。
  7. 【請求項7】 地中に埋設された管路内に新規の水路を
    構成する水路構成部材であって、 汚水等が流れる水路を構成するインバート部の上方の開
    口端部より僅かに下方に、水平方向に延出する支持フラ
    ンジ部が形成され、前記開口端部及び支持フランジ部を
    補強することを特徴とする水路構成部材。
  8. 【請求項8】 前記請求項2に記載の管路内における水
    路構成工法において、 前記水路構成部材を宙吊りに支持する工程は、前記管路
    内にガイド手段を通して張設する工程と、前記ガイド手
    段に沿わせて前記水路構成部材を順次連結して前記管路
    内に挿入する工程とを備えることを特徴とする管路内に
    おける水路構成工法。
  9. 【請求項9】 前記水路構成部材を連結するとき、垂直
    高さを調整できるスペーサを用い、前記スペーサを前記
    管路の底面に対接させて前記水路構成部材に所望の勾配
    を付けることを特徴とする請求項8に記載の管路内にお
    ける水路構成工法。
  10. 【請求項10】 前記水路構成部材は接合フランジ部を
    備え、前記水路構成部材を前記管路に固定する工程は、
    該水路構成部材の前記接合フランジ部を連結する連結手
    段をコンクリート又はモルタルで固定したあと、前記水
    路構成部材と前記管路との間をコンクリート又はモルタ
    ルで充填して固定することを特徴とする請求項8又は9
    に記載の管路内における水路構成工法。
  11. 【請求項11】 前記管路は既設管路であり、前記管路
    内に水路構成部材を挿入して連結したあと、前記連結さ
    れた水路構成部材に供用中の汚水等を流す水替えの工程
    を備えることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1
    項に記載の管路内における水路構成工法。
  12. 【請求項12】 地中に埋設された管路内に新規の水路
    を構成する水路構成部材であって、 上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れる樋状のイ
    ンバート部を形成し、該インバート部の上端から外側に
    向けて上昇して連続する傾斜部を形成し、該傾斜部の下
    面に、前記水路構成部材を支持するガイド手段のための
    ガイド部を長手方向に沿って形成することを特徴とする
    水路構成部材。
  13. 【請求項13】 前記水路構成部材は、前記傾斜部の端
    部に連続する補助傾斜板部を、さらに備えることを特徴
    とする請求項12に記載の水路構成部材。
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