JP2002226554A - エポキシ樹脂用硬化促進剤及びエポキシ樹脂用硬化剤組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂用硬化促進剤及びエポキシ樹脂用硬化剤組成物

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JP2002226554A
JP2002226554A JP2001023009A JP2001023009A JP2002226554A JP 2002226554 A JP2002226554 A JP 2002226554A JP 2001023009 A JP2001023009 A JP 2001023009A JP 2001023009 A JP2001023009 A JP 2001023009A JP 2002226554 A JP2002226554 A JP 2002226554A
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epoxy resin
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curing
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amine
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JP2001023009A
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Yasuo Shimizu
康夫 清水
Takashi Kitajima
孝志 北島
Akihiro Nabeshima
亮浩 鍋島
Tomohiro Furuichi
智広 古市
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化時間を短縮することのできるエポキ
シ樹脂用硬化促進剤及び該エポキシ樹脂用硬化促進剤を
用いたエポキシ樹脂用硬化剤組成物を提供する。 【解決手段】 アミン系エポキシ樹脂硬化剤及びチオー
ル系エポキシ樹脂硬化剤より選ばれる少なくとも1種の
エポキシ樹脂硬化剤100重量部に対して0.1〜30
重量部の割合で配合して用いられる(a)式(1) NHN(R) (1) [式中R、Rは同一又は異なって炭素数1〜8のア
ルキル、アリール、含窒素複素環基、両者が結合して炭
素数2〜11のアルキレン又は−R−R−R −で
示される基を示す。R、Rは同一又は異なって炭素
数1〜8のアルキレン、Rは酸素原子、硫黄原子、基
=NR又は=NNHを示す。Rは炭素数1〜8の
アルキルを表す。]で表される化合物のチオシアン酸
塩、及び/又は(b)式(1)で表される化合物もしく
はその塩とアミン系化合物のチオシアン酸塩との混合物
からなるエポキシ樹脂用硬化促進剤、及びこの硬化促進
剤を配合したエポキシ樹脂用硬化剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエポキシ樹脂用硬化
促進剤及び該エポキシ樹脂用硬化促進剤を用いたエポキ
シ樹脂用硬化剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、その硬化物が優れた電
気絶縁性、耐湿性、耐熱性、耐ハンダ性、耐薬品性、耐
久性、接着性、機械的強度等を有することから、例え
ば、電気、電子、土木建築等の各種分野において、封止
材、塗料、接着剤等として広く用いられている。従来、
エポキシ樹脂の硬化は、エポキシ樹脂に硬化剤を添加し
て加熱することにより行われている。ここで、代表的な
硬化剤としては、例えばジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ポリアミ
ド類、ジシアンジアミド、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック
酸、ノボラック型フェノール樹脂、3級アミン類、イミ
ダゾール類、3フッ化硼素等のアミン錯体等を例示でき
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの硬化剤のう
ち、室温でエポキシ樹脂を硬化させるものとしては、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリア
ミド類、3級アミン類等のアミン系硬化剤が知られてい
るが、これらの硬化剤も硬化に4〜7日という長時間を
要している。その他の硬化剤は室温での硬化は困難であ
り、一般に80〜200℃の硬化温度と0.5〜6時間
の硬化時間が必要とされる。
【0004】ところで、土木建築分野において、屋外施
工用のエポキシ樹脂系接着剤が汎用されているが、上述
したように、従来の硬化剤では加熱することなくエポキ
シ樹脂を硬化させるのは非常に困難であり、硬化させ得
るものでも4〜7日という非常に長い時間がかかる。こ
のようなエポキシ樹脂系接着剤の特性は、土木建築の施
工期間を長引かせ、且つ省力化を妨げる原因の一つにな
っている。
【0005】本発明の課題は、硬化時間を短縮すること
のできるエポキシ樹脂用硬化促進剤及び該エポキシ樹脂
用硬化促進剤を用いたエポキシ樹脂用硬化剤組成物を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、アミン
系エポキシ樹脂硬化剤及びチオール系エポキシ樹脂硬化
剤より選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂硬化剤1
00重量部に対して0.1〜30重量部の割合で配合し
て用いられる(a)式(1) NHN(R) (1) [式中R、Rは同一又は異なって炭素数1〜8のア
ルキル、アリール、含窒素複素環基、両者が結合して炭
素数2〜11のアルキレン又は−R−R−R −で
示される基を示す。R、Rは同一又は異なって炭素
数1〜8のアルキレン、Rは酸素原子、硫黄原子、基
=NR又は=NNHを示す。Rは炭素数1〜8の
アルキルを表す。]で表される化合物のチオシアン酸
塩、及び/又は(b)式(1)で表される化合物もしく
はその塩とアミン系化合物のチオシアン酸塩との混合物
からなるエポキシ樹脂用硬化促進剤に係る。
【0007】また本発明は、アミン系エポキシ樹脂硬化
剤及びチオール系エポキシ樹脂硬化剤より選ばれる少な
くとも1種のエポキシ樹脂硬化剤100重量部に対して
(a)上記式(1)で表される化合物のチオシアン酸
塩、及び/又は(b)式(1)で表される化合物もしく
はその塩とアミン系化合物のチオシアン酸塩との混合物
0.1〜30重量部を配合したことを特徴とするエポキ
シ樹脂用硬化剤組成物に係る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ樹脂用硬化促進
剤は、(a)式(1) NHN(R) (1) [式中R、Rは同一又は異なって炭素数1〜8のア
ルキル、アリール、含窒素複素環基、両者が結合して炭
素数2〜11のアルキレン又は−R−R−R −で
示される基を示す。R、Rは同一又は異なって炭素
数1〜8のアルキレン、Rは酸素原子、硫黄原子、基
=NR又は=NNHを示す。Rは炭素数1〜8の
アルキルを表す。]で表される化合物のチオシアン酸
塩、及び/又は(b)式(1)で表される化合物もしく
はその塩とアミン系化合物のチオシアン酸塩との混合物
を有効成分とする。
【0009】ここで、式(1)で表される化合物の具体
例としては、1−アミノピロリジン(1−AP)、1−
アミノピペリジン、1−アミノホモピペリジン(AH
P)、1−アミノピペラジン、N−アミノ−N'−メチ
ルピペラジン(AMPI)、N−アミノモルホリン(A
MP)、N−アミノチオモルホリン、1,1−ジメチル
ヒドラジン(UDMH)、1,1−ジエチルヒドラジ
ン、1,1−ジプロピルヒドラジン、1,1−ジブチルヒ
ドラジン、1−エチル−1−メチルヒドラジン、1−メ
チル−1−プロピルヒドラジン、1−ブチル−1−メチ
ルヒドラジン、1−メチル−1−フェニルヒドラジン、
1,1−ジフェニルヒドラジン等を挙げることができ
る。
【0010】これらの化合物の中でも、1−アミノピロ
リジン(1−AP)、1−アミノホモピペリジン(AH
P)、N−アミノ−N'−メチルピペラジン(AMP
I)、N−アミノモルホリン(AMP)が特に好まし
い。
【0011】また、(b)式(1)で表される化合物も
しくはその塩とアミン系化合物のチオシアン酸塩との混
合物を用いる場合、式(1)の化合物の塩としては、チ
オシアン酸塩、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ホウ酸塩等
が例示できる。アミン系化合物としては、アルキルアミ
ン、鎖状脂肪族アミン、環状アミン、芳香族アミン、脂
肪族芳香族アミン及びこれらのエポキシ変性物、マンニ
ッヒ変性物、マイケル付加変性物、ポリアミド類、ポリ
アミノアミド類等を例示できる。
【0012】アルキルアミンとしては、式NH
(R)(式中Rは、炭素数1〜12の直鎖又は分
岐のアルキル基を示す)で表される化合物、例えば、メ
チルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、ブチルアミン、sec−ブチルアミン、t
−ブチルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキ
シルアミン等、式NH(R)(R)(式中R、R
は同一又は異なって炭素数1〜12の直鎖又は分岐の
アルキル基を示す)で表される化合物、例えば、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソ
プロピルアミン、ジブチルアミン、ジ−sec−ブチル
アミン、ジ−t−ブチルアミン、ジ−n−オクチルアミ
ン、ジ−2−エチルヘキシルアミン等、式N(R10
(R11)(R )(式中R10、R11、R12
同一又は異なって炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアル
キル基を示す)で表される化合物、例えば、トリメチル
アミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、
トリ−t−ブチルアミン、トリ−n−オクチルアミン等
を例示できる。
【0013】鎖状脂肪族アミンとしては、式(R13
(R14)N(CH)nN(R )(R16)(式
中、R13、R14、R15、R16は同一又は異なっ
て水素原子又は炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル
基を示す。nは1〜5の数を示す。)で表される化合
物、例えば、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、
3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、3−(メチル
アミノ)プロピルアミン、3−(ジブチルアミノ)プロ
ピルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等、式N
(R17)(R18)(CH)nNH(式中
17、R18は同一又は異なって水素原子又は炭素数
1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。nは1〜5
の数を示す。)で表される化合物、例えばエチレンジア
ミン等、式N(R )[(CH)nNH(式
中、R19は水素原子又は炭素数1〜6の直鎖又は分岐
のアルキル基を示す。nは1〜5の数を示す。)で表さ
れる化合物、例えば、3,3'−イミノビス(プロピルア
ミン)、N−メチル−3,3'−イミノビス(プロピルア
ミン)等、式N[(CH)nNH(式中、nは
1〜5の数を示す。)で表される化合物、例えば、トリ
ス(2−アミノエチル)アミン等、式NH(CH
m[NH(CH)n]xNH(式中、m、n、xは
それぞれ1〜5の数を示す。)で表される化合物、例え
ばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テ
トラエチレンペンタミン、及びその他の鎖状脂肪族アミ
ン、例えば3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル
アミン、3−エトキシプロピルアミン、3−メトキシプ
ロピルアミン、アリルアミン、ジアリルアミン、トリア
リルアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキ
シプロピレントリアミン等を例示できる。
【0014】又、環状アミンとしては、例えば、イソホ
ロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロ
ヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、
ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチ
ルピラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカ
ン、メンセンジアミン、1,4−ビス(2−アミノ−2
−メチルプロピル)ピペラジン、N,N'−ジメチルピペ
ラジン、ピリジン、ピコリン、1,8−ジアザビシクロ
[5,4,0]−7−ウンデセン、ベンジルメチルアミ
ン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−
メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール等を例示できる。
【0015】又、芳香族アミンとしては、例えば、m−
キシリレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミ
ノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフィン、
ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、α,α'−
ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベン
ゼン等を例示できる。又、脂肪族芳香族アミンとして
は、例えば、α−(m/p−アミノフェニル)エチルア
ミン等を例示できる。ポリアミド類、ポリアミノアミド
類としては、例えば、ポリアミンとポリカルボン酸から
合成される分子内に活性アミンを有するものであり、市
販品としては、例えばヘンケル社のバーサミド等を例示
できる。
【0016】好ましい具体例としては、ジエチレントリ
アミンチオシアン酸塩(DETA・SCN)、2,4,6
−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールチオシア
ン酸塩(DMP−30・SCN)、1,8−ジアザビシ
クロ[5,4,0]−7−ウンデセンチオシアン酸塩(D
BU・SCN)、m−キシリレンジアミンチオシアン酸
塩(MXDA・SCN)、イソホロンジアミンチオシア
ン酸塩(IPDA・SCN)等が例示できる。
【0017】また、式(1)で表される化合物もしくは
その塩と、アミン系化合物のチオシアン酸塩の混合物を
用いる場合、その混合割合としては、前者と後者のモル
比で、1:10〜10:1程度の割合を例示できる。
【0018】本発明のエポキシ樹脂用硬化促進剤は、水
溶液又は有機溶媒溶液若しくは分散液の形状で使用する
こともできる。ここで、有機溶媒としては、例えば、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アル
コール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、
ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、エーテル類、極性溶
媒、ハロゲン化炭化水素類等を挙げることができる。ま
た、水と適当な有機溶媒との溶液又は分散液でもよい。
これらの形態で用いる場合の有効成分含量としては、3
0〜99.9重量%を例示できる。
【0019】本発明のエポキシ樹脂用硬化促進剤は、エ
ポキシ樹脂をアミン系エポキシ樹脂硬化剤及びチオール
系エポキシ樹脂硬化剤より選ばれる少なくとも1種のエ
ポキシ樹脂硬化剤(以下、本発明の硬化剤という)で硬
化させるに際して併用することで、硬化を促進させ、そ
の硬化速度を著しく向上させる効果を有する。
【0020】本発明のアミン系エポキシ樹脂硬化剤とし
ては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、イソホロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、
ジアミノジフェニルスルホン、m−キシリレンジアミ
ン、メラミン、ポリアミド類、ポリアミノアミド類、ト
リ−n−ブチルアミン、ベンジルメチルアミン、2,4,
6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の第
3級アミン類等を例示できる。
【0021】本発明のチオール系エポキシ樹脂硬化剤と
しては、例えば、エステル結合型、脂肪族エーテル結合
型、芳香族エーテル結合型等の硬化剤を例示できる。エ
ステル結合型の硬化剤としては例えば式(1)で表され
る硬化剤を例示でき、市販品としては例えば、アデカハ
ードナーEH−310、アデカハードナーEH−317
(旭電化)、エピキュアQX40(油化シェルエポキ
シ)等を挙げることができる。脂肪族エーテル結合型と
しては例えば式(2)で表される硬化剤を例示でき、市
販品としては例えば、カップキュア3800LC、カッ
プキュアWR−6(油化シェルエポキシ)等を挙げるこ
とができる。芳香族エーテル結合型としては例えば式
(3)で表される硬化剤を例示でき、市販品としては例
えば、エポメートQX11(油化シェルエポキシ)等を
挙げることができる。式中、R20及びR21は置換基
を有していてもよい脂肪族炭化水素基を示し、好ましく
は炭素数1〜20を有する。p,rは2〜4、qは1〜
2を示す。
【0022】
【化1】
【0023】本発明の硬化剤に対する本発明のエポキシ
樹脂用硬化促進剤の使用割合としては、本発明の硬化剤
100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは
0.2〜20重量部、更に好ましくは0.3重量部以上1
0重量部未満の割合とするのがよい。使用割合を0.1
重量部以上とすることで実質的な硬化促進効果を得るこ
とができる。硬化促進剤の使用量を30重量部以上とす
ると、経済性を損ない、また硬化物の物性を変化させる
ため好ましくない。
【0024】本発明のエポキシ樹脂用硬化促進剤は、予
め本発明の硬化剤と混合し、エポキシ樹脂用硬化剤組成
物として用いることもできる。その際、本発明の効果を
損なわない範囲で、必要に応じて従来から用いられてい
る硬化剤や硬化促進剤を配合することができる。硬化剤
としては従来技術欄に挙げた各種の硬化剤(本発明の硬
化剤を除く)及びレゾール型化合物等を例示できる。ま
た、硬化促進剤としては、例えば、2−メチルイミダゾ
ール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダ
ゾール類等を挙げることができる。これらの硬化剤及び
硬化促進剤は、それぞれ1種を単独で又は2種以上を併
用できる。本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は例え
ば式(1)の1−アミノピロリジンとm−キシリレンジ
アミン等のアミン系硬化剤を含有し、本出願人の先願で
ある特開平12−103837号(特許第301718
4号)、PCT/JP00/07226号に記載された
発明と類似する。しかし本発明は1−アミノピロリジン
等の式(1)の化合物をエポキシ樹脂用硬化促進剤とし
て比較的少量使用するのに対し、後者では1−アミノピ
ロリジン等の式(1)の化合物をエポキシ樹脂用硬化剤
として硬化剤の全部又は比較的大量に使用するものであ
り、同一発明ではないものである。
【0025】本発明のエポキシ樹脂用硬化促進剤により
硬化促進されるエポキシ樹脂としては、特に制限はな
く、各種のエポキシ樹脂を対象とし得るが、例えば、グ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル
型エポキシ樹脂,グリシジルアミン型エポキシ樹脂等を
例示できる。
【0026】グリシジルエーテル型エポキシ樹脂として
は、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、臭素化
ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフ
ェノールS型、ビスフェノールAF型、ビフェニル
型、、ナフタレン型、フルオレン型、フェノールノボラ
ック型、クレゾールノボラック型、DPPノボラック
型、3官能型、トリス・ヒドロキシフェニルメタン型、
テトラフェニロールエタン型等を例示できる。
【0027】グリシジルエステル型エポキシ樹脂として
は、ヘキサヒドロフタル酸エステル型、フタル酸エステ
ル型等を例示できる。グリシジルアミン型エポキシ樹脂
としては、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタ
ン、トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントイン
型、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)
シクロヘキサン型、アミノフェノール型、アニリン型、
トルイジン型等を挙げることができる。
【0028】本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物のエポ
キシ樹脂に対する使用割合としては、特に制限されず、
エポキシ樹脂の種類、その他の添加剤の種類や配合量、
得られるエポキシ樹脂硬化物の用途、硬化条件(設計さ
れた硬化時間や硬化温度、硬化場所等)等の各種条件に
応じて広い範囲から適宜選択すればよいが、通常、エポ
キシ樹脂のエポキシ基と有効成分化合物のアミン基及び
/又はチオール基との当量比〔エポキシ/アミン、エポ
キシ/チオール、エポキシ/(アミン及びチオールの合
計)〕で0.5〜2程度、好ましくは0.7〜1.2程度
とするのがよい。
【0029】本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物は、必
要に応じて各種の添加剤を配合してもよい。かかる添加
剤としては、例えば無機顔料(粒子状二酸化チタン、カ
ーボンブラック、弁柄、黄色酸化鉄等)、有機顔料、粘
度調整剤、レベリング剤、消泡剤、カップリング剤、可
塑剤、希釈剤、難燃剤(水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、酸化アンチモン、アルキルホスフェート
類、ホスファゼン類)、有機溶媒等が挙げられる。これ
らの添加剤は、本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物に配
合せず、硬化されるエポキシ樹脂に配合して用いてもよ
い。
【0030】本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物により
硬化されるエポキシ樹脂は、各種の充填剤や補強材等の
配合されたものであってもよい。かかる充填材として
は、例えば、シリカ、溶融石英、炭酸カルシウム、炭酸
バリウム、硫酸バリウム、水和アルミナ、アルミナ、水
和マグネシア、ジルコン、コージライト、窒化珪素、窒
化硼素、窒化アルミニウム等が挙げられる。補強材とし
ては、例えば、タルク、マイカ、ガラス繊維、チタン酸
カリウム繊維、二酸化チタン繊維、ワラストナイト、ゾ
ノトライト、珪酸亜鉛繊維、アラミド繊維、カーボン繊
維、ボロン繊維等を挙げることができる。これらの充填
材及び補強材の種類、添加量等は適宜調整することがで
きるが、通常、エポキシ樹脂100重量部に対して充填
材及び補強材を20〜160重量部程度、好ましくは5
0〜120重量部程度添加されたものがよい。充填材及
び補強材は、それぞれ1種を単独で用い、あるいは2種
以上を併用したものであってもよい。
【0031】本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物をエポ
キシ樹脂に添加することにより得られるエポキシ樹脂組
成物は、例えば、金属、合成樹脂、セメント、セラミッ
クス、無機又は有機繊維による編物若しくは織物(ガラ
スクロス等)、紙等の被覆、接着、補修及びこれらを基
材とした成形体の製造等に適用できる。具体的には、各
種形状の物品を該エポキシ樹脂組成物に含浸させるか又
は該物品表面や物品内若しくは物品間の隙間等に該エポ
キシ樹脂組成物を塗布、被覆又は注入した後、そのまま
放置し、硬化させればよい。硬化に際しては通常、特に
加熱を必要としないが、組成によっては40℃〜120
℃程度で加熱してもよい。 また、該エポキシ樹脂組成
物は、注型成形や射出成形等の通常の成形方法に従って
成形し任意の形状の成形物とすることもできる。
【0032】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明を更
に詳細に説明するが、何らこれらに限定されるものでは
ない。尚、「部」とあるのは重量部を示す。
【0033】実施例1 硬化剤としてのジエチレントリアミン10部に対し、硬
化促進剤として1−アミノピロリジンとm−キシリレン
ジアミンチオシアン酸塩とのモル比1:1の混合物1部
(94%水溶液中の有効成分含量として)を添加し、本
発明のエポキシ樹脂硬化剤を調製した。
【0034】実施例2 硬化剤としてのジエチレントリアミン10部に対し、硬
化促進剤として1−アミノピロリジンのチオシアン酸塩
とm−キシリレンジアミンチオシアン酸塩とのモル比
1:1の混合物1部を添加し、本発明のエポキシ樹脂硬
化剤を調製した。
【0035】実施例3 硬化剤としてのジエチレントリアミン10部に対し、硬
化促進剤として1−アミノピロリジンのチオシアン酸塩
1部を添加し、本発明のエポキシ樹脂硬化剤を調製し
た。
【0036】実施例4 硬化剤としてのジエチレントリアミン10部に対し、硬
化促進剤として1−アミノピロリジンのチオシアン酸
塩、1−アミノピロリジン及びm−キシリレンジアミン
チオシアン酸塩とのモル比1:1:1の混合物1部(9
6%水溶液中の有効成分含量として)を添加し、本発明
のエポキシ樹脂硬化剤を調製した。
【0037】実施例5 硬化剤としてのm−キシリレンジアミン10部に対し、
硬化促進剤として1−アミノピロリジンとm−キシリレ
ンジアミンチオシアン酸塩とのモル比1:1の混合物1
部(94%水溶液中の有効成分含量として)を添加し、
本発明のエポキシ樹脂硬化剤を調製した。
【0038】実施例6 硬化剤としてのイソホロンジアミン10部に対し、硬化
促進剤として1−アミノピロリジンとm−キシリレンジ
アミンチオシアン酸塩とのモル比1:1の混合物1部
(94%水溶液中の有効成分含量として)を添加し、本
発明のエポキシ樹脂硬化剤を調製した。
【0039】実施例7 硬化剤としてのポリアミド系硬化剤(商品名「バーサミ
ド125」、ヘンケルジャパン社製)10部に対し、硬
化促進剤として1−アミノピロリジンとm−キシリレン
ジアミンチオシアン酸塩とのモル比1:1の混合物1部
(94%水溶液中の有効成分含量として)を添加し、本
発明のエポキシ樹脂硬化剤を調製した。
【0040】実施例8 硬化剤としての変性m−キシリレンジアミン(商品名:
「アデカハードナーEH220」、旭電化株式会社製)
10部に対し、硬化促進剤として1−アミノピロリジン
とm−キシリレンジアミンチオシアン酸塩とのモル比
1:1の混合物1部(94%水溶液中の有効成分含量と
して)を添加し、本発明のエポキシ樹脂硬化剤を調製し
た。
【0041】実施例9 チオール系エポキシ樹脂硬化剤(エピキュア3800L
C、油化シェルエポキシ株式会社製)80部に対し、硬
化促進剤として1−アミノピロリジンとm−キシリレン
ジアミンチオシアン酸塩とのモル比1:1の混合物1部
(94%水溶液中の有効成分含量として)を添加し、本
発明のエポキシ樹脂硬化剤を調製した。
【0042】比較例1 ジエチレントリアミンのみからなるエポキシ樹脂硬化剤
を比較例1のエポキシ樹脂硬化剤とする。
【0043】比較例2 m−キシリレンジアミンのみからなるエポキシ樹脂硬化
剤を比較例2のエポキシ樹脂硬化剤とする。
【0044】比較例3 イソホロンジアミンのみからなるエポキシ樹脂硬化剤を
比較例3のエポキシ樹脂硬化剤とする。
【0045】比較例4 ポリアミド系硬化剤(商品名「バーサミド125」)の
みからなるエポキシ樹脂硬化剤を比較例4のエポキシ樹
脂硬化剤とする。。
【0046】比較例5 変性m−キシリレンジアミン(商品名:「アデカハード
ナーEH220」)のみからなるエポキシ樹脂硬化剤を
比較例5のエポキシ樹脂硬化剤とする。
【0047】比較例6 チオール系エポキシ樹脂硬化剤(商品名「エピキュア3
800LC)のみからなるエポキシ樹脂硬化剤を比較例
6のエポキシ樹脂硬化剤とする。
【0048】試験例1 実施例及び比較例のエポキシ樹脂硬化剤を硬化剤量とし
て当量(市販品にあってはカタログ推奨量)、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(商品名「エピコート82
8」、油化シェルエポキシ株式会社製、エポキシ当量1
90)100部に対して添加し、均一に混合した試料を
膜圧2mmで鋼板上に塗布し20℃で養生した。随時、
ショアD硬度を測定し、ショアD硬度が30となった時
間を測定した。結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】試験例の結果から、本発明のエポキシ樹脂
硬化剤組成物は、僅かな硬化促進剤の配合により従来の
アミン系エポキシ樹脂硬化剤に比較して硬化速度を大幅
に向上させることがわかる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、硬化時間を短縮するこ
とのできるエポキシ樹脂用硬化促進剤及び該エポキシ樹
脂用硬化促進剤を用いたエポキシ樹脂用硬化剤組成物を
提供することができ、僅かな硬化促進剤の配合により従
来のエポキシ樹脂硬化剤に比較して硬化速度を大幅に向
上することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍋島 亮浩 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内 (72)発明者 古市 智広 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内 Fターム(参考) 4J036 AA01 DA05 DA06 DA07 DC02 DC06 DC08 DC09 DC10 DC13 DC35 DC39 DC40 DD02 DD05 FB13 JA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミン系エポキシ樹脂硬化剤及びチオー
    ル系エポキシ樹脂硬化剤より選ばれる少なくとも1種の
    エポキシ樹脂硬化剤100重量部に対して0.1〜30
    重量部の割合で配合して用いられる(a)式(1) NHN(R) (1) [式中R、Rは同一又は異なって炭素数1〜8のア
    ルキル、アリール、含窒素複素環基、両者が結合して炭
    素数2〜11のアルキレン又は−R−R−R −で
    示される基を示す。R、Rは同一又は異なって炭素
    数1〜8のアルキレン、Rは酸素原子、硫黄原子、基
    =NR又は=NNHを示す。Rは炭素数1〜8の
    アルキルを表す。]で表される化合物のチオシアン酸
    塩、及び/又は(b)式(1)で表される化合物もしく
    はその塩とアミン系化合物のチオシアン酸塩との混合物
    からなるエポキシ樹脂用硬化促進剤。
  2. 【請求項2】 アミン系エポキシ樹脂硬化剤及びチオー
    ル系エポキシ樹脂硬化剤より選ばれる少なくとも1種の
    エポキシ樹脂硬化剤100重量部に対して(a)式
    (1) NHN(R) (1) [式中R、Rは同一又は異なって炭素数1〜8のア
    ルキル、アリール、含窒素複素環基、両者が結合して炭
    素数2〜11のアルキレン又は−R−R−R −で
    示される基を示す。R、Rは同一又は異なって炭素
    数1〜8のアルキレン、Rは酸素原子、硫黄原子、基
    =NR又は=NNHを示す。Rは炭素数1〜8の
    アルキルを表す。]で表される化合物のチオシアン酸
    塩、及び/又は(b)式(1)で表される化合物もしく
    はその塩とアミン系化合物のチオシアン酸塩との混合物
    0.1〜30重量部を配合したことを特徴とするエポキ
    シ樹脂用硬化剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003014181A1 (fr) * 2001-08-10 2003-02-20 Otsuka Kagaku Kabushiki Kaisha Accelerateur de durcissement destine a un agent de durcissement a base d'amine pour resines epoxy et procede d'acceleration du durcissement d'une resine epoxy
US7393558B2 (en) 2005-10-20 2008-07-01 Shellbond Llc Methods for producing protective coatings
EP2560911B1 (en) 2010-04-22 2017-06-21 ThyssenKrupp Elevator AG Elevator suspension and transmission strip

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