JP2002226378A - 再上皮化促進剤 - Google Patents
再上皮化促進剤Info
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- JP2002226378A JP2002226378A JP2001021634A JP2001021634A JP2002226378A JP 2002226378 A JP2002226378 A JP 2002226378A JP 2001021634 A JP2001021634 A JP 2001021634A JP 2001021634 A JP2001021634 A JP 2001021634A JP 2002226378 A JP2002226378 A JP 2002226378A
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- pectin
- promoter
- epithelialization
- wound
- ointment
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- Pending
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- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】創傷部位に適用して表皮再生を促進するための
再上皮化促進剤の提供。 【解決手段】ペクチンを有効成分とする再上皮化促進剤
であって、剤形が軟膏剤であり、ペクチンの含有量が
0.01〜60重量%であって、実質上水分を含まない
ことを特徴とするもの。
再上皮化促進剤の提供。 【解決手段】ペクチンを有効成分とする再上皮化促進剤
であって、剤形が軟膏剤であり、ペクチンの含有量が
0.01〜60重量%であって、実質上水分を含まない
ことを特徴とするもの。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は創傷部位に適用して
表皮再生を促進するための再上皮化促進剤に関する。
表皮再生を促進するための再上皮化促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から種々の創傷治療用外用剤、医療
用具としての種々の創傷保護材が医療の場に供され、創
傷を治療する手段が進歩したにもかかわらず、褥瘡・皮
膚潰瘍は、未だ難治性の疾患であり、特に高齢化社会の
到来とともに褥瘡の発生は社会問題にもなっている。そ
のため、更に優れた治療効果を発揮する創傷治療用製剤
の開発が望まれている。その中でも特に、上皮の再上皮
化を促進する優れた薬剤がないことから、再上皮化を促
進する創傷治療用製剤が強く望まれている。
用具としての種々の創傷保護材が医療の場に供され、創
傷を治療する手段が進歩したにもかかわらず、褥瘡・皮
膚潰瘍は、未だ難治性の疾患であり、特に高齢化社会の
到来とともに褥瘡の発生は社会問題にもなっている。そ
のため、更に優れた治療効果を発揮する創傷治療用製剤
の開発が望まれている。その中でも特に、上皮の再上皮
化を促進する優れた薬剤がないことから、再上皮化を促
進する創傷治療用製剤が強く望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は優れた
再上皮化促進作用をもつ薬剤を提供することにある。
再上皮化促進作用をもつ薬剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、意外にもペクチンが優れ
た再上皮化促進作用を示すことを見出し本発明に到達し
た。即ち、本発明はペクチンを有効成分とする再上皮化
促進剤である。ペクチンはメラニン産生抑制作用、活性
酸素の消去作用、血中コレステロール上昇抑制作用があ
ることは知られていたが、再上皮化を促進する作用があ
ることは全く知られていない。また創傷被覆剤を構成す
る担体成分、特にヒドロゲル形成成分として、各種の親
水性高分子が知られている。ペクチンも親水性高分子に
包含される高分子化合物だが、ペクチンが優れた再上皮
化促進作用を示すことは全く知られていないと共に、多
量の水の存在を前提とするヒドロゲルの状態ではなく、
実質上水の存在しない状態で特に優れた再上皮化促進作
用を示すことは全く意外な事実である。
達成すべく鋭意検討した結果、意外にもペクチンが優れ
た再上皮化促進作用を示すことを見出し本発明に到達し
た。即ち、本発明はペクチンを有効成分とする再上皮化
促進剤である。ペクチンはメラニン産生抑制作用、活性
酸素の消去作用、血中コレステロール上昇抑制作用があ
ることは知られていたが、再上皮化を促進する作用があ
ることは全く知られていない。また創傷被覆剤を構成す
る担体成分、特にヒドロゲル形成成分として、各種の親
水性高分子が知られている。ペクチンも親水性高分子に
包含される高分子化合物だが、ペクチンが優れた再上皮
化促進作用を示すことは全く知られていないと共に、多
量の水の存在を前提とするヒドロゲルの状態ではなく、
実質上水の存在しない状態で特に優れた再上皮化促進作
用を示すことは全く意外な事実である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の再上皮化促進剤は再上皮
化促進成分としてペクチンを含有する限り、剤形や任意
成分の種類等は特に制限されない。剤形としては軟膏剤
(半固形状製剤)、粉末(粉末スプレー)、粒剤、シー
ト剤等があるが、特に軟膏剤が好ましい。軟膏剤として
用いる際の基剤としては、プラスチベース、ワセリン、
パラフィン、植物油、動物性脂、ロウ等の油脂性基剤、
親水性プラスチベース、親水ワセリン、親水軟膏、吸水
軟膏等の乳剤性基剤、マクロゴール軟膏等の水溶性基
剤、FAPG(fatty alcohol−poly
ethylene glycol)基剤、高分子ゲル基
剤等のゲル基剤が例示される。
化促進成分としてペクチンを含有する限り、剤形や任意
成分の種類等は特に制限されない。剤形としては軟膏剤
(半固形状製剤)、粉末(粉末スプレー)、粒剤、シー
ト剤等があるが、特に軟膏剤が好ましい。軟膏剤として
用いる際の基剤としては、プラスチベース、ワセリン、
パラフィン、植物油、動物性脂、ロウ等の油脂性基剤、
親水性プラスチベース、親水ワセリン、親水軟膏、吸水
軟膏等の乳剤性基剤、マクロゴール軟膏等の水溶性基
剤、FAPG(fatty alcohol−poly
ethylene glycol)基剤、高分子ゲル基
剤等のゲル基剤が例示される。
【0006】軟膏剤におけるペクチンの含有量は、通常
0.01〜60重量%であり、好ましくは1〜20重量
%、さらに好ましくは3〜10重量%である。本発明の
再上皮化促進剤には製剤上許容される適宜の添加成分を
配合することができる。本発明の再上皮化促進剤は水の
存在を否定するものではないが、特に軟膏剤にあって
は、水が存在しないことが望ましく、存在するとしても
1重量%以下であることが好ましい。本発明のペクチン
を有効成分とする再上皮化促進剤は優れた再上皮化促進
作用を示すと共に、毒性がなく、また入手容易で経済性
にも優れている。
0.01〜60重量%であり、好ましくは1〜20重量
%、さらに好ましくは3〜10重量%である。本発明の
再上皮化促進剤には製剤上許容される適宜の添加成分を
配合することができる。本発明の再上皮化促進剤は水の
存在を否定するものではないが、特に軟膏剤にあって
は、水が存在しないことが望ましく、存在するとしても
1重量%以下であることが好ましい。本発明のペクチン
を有効成分とする再上皮化促進剤は優れた再上皮化促進
作用を示すと共に、毒性がなく、また入手容易で経済性
にも優れている。
【0007】
【実施例】次に本発明を例証するために実施例によって
本発明を説明する。
本発明を説明する。
【0008】実施例1:ラット欠損創試験 5週齢のWistar系雄性ラットを一週間予備飼育し
た後、試験に供した。ラットの背部を電気バリカンで剪
毛した後、ペントバルビタール麻酔下で背部を直径10
mmの円形ポンチで打ち抜き、正中線で対称の2箇所の
打ち抜き創を作製した。打ち抜き直後の創傷面の大きさ
(長径×短径)をノギスで測定した。被験製剤は欠損創
作製日より試験終了日まで、1日1回100mgずつ各
欠損部に塗布し、布およびフィルムで覆った後、粘着テ
ープで固定した。欠損創作製3日後より12日目まで、
再上皮化していない創傷部の長径および短径を測定して
面積を求め、創部の面積変化を下記の式より算出して面
積変化曲線を作成した。
た後、試験に供した。ラットの背部を電気バリカンで剪
毛した後、ペントバルビタール麻酔下で背部を直径10
mmの円形ポンチで打ち抜き、正中線で対称の2箇所の
打ち抜き創を作製した。打ち抜き直後の創傷面の大きさ
(長径×短径)をノギスで測定した。被験製剤は欠損創
作製日より試験終了日まで、1日1回100mgずつ各
欠損部に塗布し、布およびフィルムで覆った後、粘着テ
ープで固定した。欠損創作製3日後より12日目まで、
再上皮化していない創傷部の長径および短径を測定して
面積を求め、創部の面積変化を下記の式より算出して面
積変化曲線を作成した。
【0009】
【数1】
【0010】この面積変化曲線の曲線下面積を算出し、
創傷治癒促進効果を以下の式により算出し、創傷治癒効
果の指標とした。(値が大きいほど創傷治癒促進効果が
強い)
創傷治癒促進効果を以下の式により算出し、創傷治癒効
果の指標とした。(値が大きいほど創傷治癒促進効果が
強い)
【0011】
【数2】
【0012】ペクチン含有製剤の結果を表1に示した。
結果から明らかなようにペクチンが市販薬剤を含むいず
れの比較製剤よりも明らかに強い創傷治癒促進効果を示
した。
結果から明らかなようにペクチンが市販薬剤を含むいず
れの比較製剤よりも明らかに強い創傷治癒促進効果を示
した。
【0013】
【表1】
【0014】実施例2:吸水性試験 約5cm四方のセロファンに被験製剤約1gを量りと
り、もう1枚のセロファンをかぶせて、直径約3cmの
円になる様に延ばし、水を満たした直径3cmの容器に
のせ、4時間後に吸水量を測定し、セロファンのみによ
る重量増加分を差し引いた後、製剤1gに対する吸水率
を算出した。親水性高分子の吸水能を検討した結果、ペ
クチンはあまり吸水能が高くなかった。すなわち、実施
例1で認められたペクチンの創傷治癒促進作用は吸水能
以外の作用で創傷治癒促進作用を示すことが明らかとな
った。
り、もう1枚のセロファンをかぶせて、直径約3cmの
円になる様に延ばし、水を満たした直径3cmの容器に
のせ、4時間後に吸水量を測定し、セロファンのみによ
る重量増加分を差し引いた後、製剤1gに対する吸水率
を算出した。親水性高分子の吸水能を検討した結果、ペ
クチンはあまり吸水能が高くなかった。すなわち、実施
例1で認められたペクチンの創傷治癒促進作用は吸水能
以外の作用で創傷治癒促進作用を示すことが明らかとな
った。
【0015】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森下 克則 東京都練馬区豊玉北2丁目3番1号 三笠 製薬株式会社研究開発本部内 (72)発明者 斉藤 清 東京都練馬区豊玉北2丁目3番1号 三笠 製薬株式会社研究開発本部内 Fターム(参考) 4C076 AA08 BB31 CC19 4C086 AA01 AA02 EA25 MA01 MA04 NA14 ZA89 4C090 AA09 BA50 DA23
Claims (4)
- 【請求項1】 ペクチンを有効成分とする再上皮化促進
剤。 - 【請求項2】 剤形が軟膏剤である請求項1記載の再上
皮化促進剤。 - 【請求項3】 ペクチンの含有量が0.01〜60重量
%であることを特徴とする請求項2記載の再上皮化促進
剤。 - 【請求項4】 実質上水分を含まないことを特徴とする
請求項2記載の再上皮化促進剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001021634A JP2002226378A (ja) | 2001-01-30 | 2001-01-30 | 再上皮化促進剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001021634A JP2002226378A (ja) | 2001-01-30 | 2001-01-30 | 再上皮化促進剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002226378A true JP2002226378A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=18887159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001021634A Pending JP2002226378A (ja) | 2001-01-30 | 2001-01-30 | 再上皮化促進剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002226378A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004011032A1 (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-05 | Mikasa Seiyaku Co., Ltd. | 外用剤 |
FR3023166A1 (fr) * | 2014-07-07 | 2016-01-08 | Rivadis Sas Lab | Utilisation d'une composition pharmaceutique renfermant une pectine a titre de principe actif, dans la prevention et/ou le traitement des lesions cutanees impliquant un caractere inflammatoire |
FR3023167A1 (fr) * | 2014-07-07 | 2016-01-08 | Rivadis Sas Lab | Composition cosmetique ou pharmaceutique a application topique comprenant une association de pectine et d'un extrait de centella asiatica et applications |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05123389A (ja) * | 1991-05-09 | 1993-05-21 | E R Squibb & Sons Inc | 創傷用吸収性フイラー |
JPH069373A (ja) * | 1992-04-22 | 1994-01-18 | Bristol Myers Squibb Co | 創傷用ハイドロコロイドゲル |
-
2001
- 2001-01-30 JP JP2001021634A patent/JP2002226378A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH05123389A (ja) * | 1991-05-09 | 1993-05-21 | E R Squibb & Sons Inc | 創傷用吸収性フイラー |
JPH069373A (ja) * | 1992-04-22 | 1994-01-18 | Bristol Myers Squibb Co | 創傷用ハイドロコロイドゲル |
US5503847A (en) * | 1992-04-22 | 1996-04-02 | E. R. Squibb And Sons, Inc. | Hydrocolloid wound gel |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2004011032A1 (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-05 | Mikasa Seiyaku Co., Ltd. | 外用剤 |
JP4712380B2 (ja) * | 2002-07-26 | 2011-06-29 | 三笠製薬株式会社 | 外用剤 |
FR3023166A1 (fr) * | 2014-07-07 | 2016-01-08 | Rivadis Sas Lab | Utilisation d'une composition pharmaceutique renfermant une pectine a titre de principe actif, dans la prevention et/ou le traitement des lesions cutanees impliquant un caractere inflammatoire |
FR3023167A1 (fr) * | 2014-07-07 | 2016-01-08 | Rivadis Sas Lab | Composition cosmetique ou pharmaceutique a application topique comprenant une association de pectine et d'un extrait de centella asiatica et applications |
EP2965745A1 (fr) * | 2014-07-07 | 2016-01-13 | Laboratoires Rivadis SAS | Composition cosmétique ou pharmaceutique à application topique comprenant une association de pectine et d'un extrait de centella asiatica et applications |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110809 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110927 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120214 |