JP2002225662A - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

車両用エアバッグ装置

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JP2002225662A
JP2002225662A JP2001023631A JP2001023631A JP2002225662A JP 2002225662 A JP2002225662 A JP 2002225662A JP 2001023631 A JP2001023631 A JP 2001023631A JP 2001023631 A JP2001023631 A JP 2001023631A JP 2002225662 A JP2002225662 A JP 2002225662A
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airbag
cleavage
cleavage groove
instrument panel
vehicle
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JP2001023631A
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Inventor
Kazumi Ono
和美 小野
Hiroyuki Okuyama
浩之 奥山
Katsumi Kawamoto
克巳 河本
Masataka Anzai
雅孝 安斉
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドア片部分の強度向上と開裂溝での確実な開
裂性の確保との両機能を維持したまま、低コスト化、軽
量化及びリサイクル効率の向上を得ることができるよう
にする。 【解決手段】 エアバッグリッド部10の裏面にエアバ
ッグ本体の膨出開口及び膨出開口内側のドア片15を画
成する開裂溝16を形成した車両用エアバッグ装置であ
って、開裂溝16内側のドア片15略全面に対しエアバ
ッグ本体によって直接押圧可能な内側補強リブ21を設
けると共に、開裂溝16の外側に外側補強リブ22を設
けて、開裂溝16の強度が両側部分よりも相対的に低く
なるように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車等の車両
に設けられる車両用エアバッグ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両には、緊急時の安全手段
としてエアバッグ装置を備えたものがある。上記エアバ
ッグ装置は、車体に所定値以上の衝撃力が加わったとき
に、インストルメントパネル等の内部に配設されたハウ
ジングに折り畳んで収納されているエアバッグ本体が、
インフレータからの圧力気体の供給によって車室内乗員
側へ膨出して、所定位置に着座している乗員を受け止め
てインストルメントパネル等に衝突しないように保護す
るものである。
【0003】そして、上記エアバッグ本体は、膨出時
に、インストルメントパネル等に形成されたエアバッグ
リッド部を押圧し、エアバッグリッド部裏面に形成され
た開裂溝を開裂しドア片を開くことにより膨出開口を形
成し、該膨出開口から車室内乗員側へ膨出されるように
なっている。
【0004】この際、ドア片の裏面側に金属製のドア部
材を配設することにより、ドア片部分の強度向上と開裂
溝での確実な開裂性の確保という相反する機能の両立を
図ることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドア片
の裏面側に金属製のドア部材を別体的に配設した場合、
部品点数や組立工数の増加を招くためコストがかかると
いう問題や、金属製のドア部材により重量増加を招くと
いう問題や、リサイクル時に金属製のドア部材を分離し
なければならないためリサイクル効率が悪い等の問題が
あった。
【0006】そこで、本発明の目的は、上記の問題点を
解消し、ドア片部分の強度向上と開裂溝での確実な開裂
性の確保との両機能を維持したまま、低コスト化、軽量
化及びリサイクル効率の向上を得ることのできる車両用
エアバッグ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載された発明では、エアバッグ本体を
収納するエアバッグモジュールに近接配置されたエアバ
ッグリッド部に、前記エアバッグ本体の展開時に押圧さ
れてエアバッグ膨出開口を形成するドア片を画成する開
裂溝が刻設された車両用エアバッグ装置において、前記
開裂溝の内側に位置する前記ドア片の略全面に亘って内
側補強リブを設けると共に、前記開裂溝の外側に位置す
る前記エアバッグリッド部面に外側補強リブを設けて、
前記開裂溝を挟んだ両側部分の強度を該開裂溝に比較し
て相対的に大きく設定したことを特徴としている。
【0008】このように構成された請求項1にかかる発
明によれば、前記内側補強リブによりドア片部分の強度
向上を得ることができる。また、内側補強リブと外側補
強リブとにより、開裂溝を挟んだ両側部分の強度が開裂
溝に比較して相対的に大きくなるため開裂溝での確実な
開裂性を確保することができる。
【0009】請求項2に記載された発明では、前記内側
補強リブが、前記エアバッグモジュールの開口部に近接
されかつ該開口部と平行な面を有することを特微として
いる。
【0010】このように構成された請求項2にかかる発
明によれば、前記内側補強リブが、前記エアバッグモジ
ュールの開口部に近接されかつ該開口部と平行な面を有
することにより、エアバッグリッド部の表面形状に拘わ
らずエアバッグ本体からの押圧力を正面から受けて開裂
溝部分へ伝えることができるため、開裂性能を一層向上
することができる。
【0011】請求項3に記載された発明では、前記補強
リブは、ハニカム状であることを特徴としている。
【0012】このように構成された請求項3にかかる発
明によれば、前記補強リブをハニカム状とすることによ
り、一層の軽量化と高強度化を得ることができる。
【0013】請求項4に記載された発明では、前記補強
リブは、前記エアバッグリッド部又は前記ドア片と一体
又は別体成形されていることを特徴としている。
【0014】このように構成された請求項4にかかる発
明によれば、前記補強リブを前記エアバッグリッド部又
は前記ドア片と一体に成形することにより、補強リブ付
きのエアバッグリッド部又はドア片を効率良く安価に作
成することができ、コスト削減を図ることができる。ま
た、補強リブを別体化することにより、エアバッグリッ
ド部又はドア片の型抜方向とエアバッグモジュールの展
開方向とが一致しない場合でも、補強リブの軸線方向を
エアバッグモジュールの展開方向に合せる等の設定を行
うことができる。
【0015】請求項5に記載された発明では、前記開裂
溝の外周近傍に、前記エアバッグモジュールの開口部側
に延びる脚部が設けられていることを特徴としている。
【0016】このように構成された請求項5にかかる発
明によれば、前記開裂溝の外周近傍に設けた、前記エア
バッグモジュールの開口部側に延びる脚部により、開裂
溝の外側部分の強度をより大きく設定することができ、
開裂性能をより一層向上することができる。
【0017】請求項6に記載された発明では、前記エア
バッグリッド部は、インストルメントパネル芯材の単層
構造であることを特徴としている。
【0018】このように構成された請求項6にかかる発
明によれば、インストルメントパネル芯材単層構造のエ
アバッグリッド部に対して適用することが可能である。
【0019】請求項7に記載された発明では、前記エア
バッグリッド部は、インストルメントパネル芯材と表皮
層との多層構造であることを特徴としている。
【0020】このように構成された請求項7にかかる発
明によれば、インストルメントパネル芯材と表皮層との
多層構造のエアバッグリッド部に対して適用することが
可能である。
【0021】請求項8に記載された発明では、前記表皮
層は、前記開裂溝の開裂に応じて開裂する部位の端末が
前記インストルメントパネル芯材に取り付けられる装飾
部材により挟持されていることを特徴としている。
【0022】このように構成された請求項8にかかる発
明によれば、前記表皮層における開裂溝の開裂に応じて
開裂する部位の端末をインストルメントパネル芯材に取
り付けられる装飾部材に挟持させる構造とすることによ
り、開裂溝の開裂に伴い表皮層がうまく破れるようにす
ることができる。
【0023】請求項9に記載された発明では、前記表皮
層は、前記開裂溝の開裂に応じて開裂する部位の端末が
前記インストルメントパネル芯材の木目込み段部に木目
込みされていることを特徴としている。
【0024】このように構成された請求項9にかかる発
明によれば、表皮層における、開裂溝の開裂に応じて開
裂する部位の端末をインストルメントパネル芯材の木目
込み段部に木目込みさせる構造とすることにより、開裂
溝の開裂に伴い表皮層がうまく破れるようにすることが
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図示例と共に説明する。
【0026】図1〜図5は、この発明の実施の形態を示
すものである。
【0027】先ず、構成を説明すると、エアバッグ装置
1は、自動車のフロントウインドウガラス2の下方に位
置する助手席側のインストルメントパネル3の部分に設
けられる。なお、図1では上記インストルメントパネル
3は、インストルメントパネル芯材4と表皮層5との間
に発泡層6を形成した三層構造(多層構造)のものとな
っている。ここで、表皮層5のフロントウインドウガラ
ス2側の端末5aは、インストルメントパネル芯材4に
形成された木目込み段部7に木目込みによって固定され
ている。また、表皮層5の乗員側の端末8は、フィニッ
シャ等の装飾部材9に挟持されることによって隠されて
いる。なお、装飾部材9を設けない場合には、表皮層5
の乗員側の端末8は、フロントウインドウガラス2側の
端末5aと同様に、インストルメントパネル芯材4に形
成された木目込み段部7に木目込みによって固定するよ
うにしてもよい。ここで、インストルメントパネル3
は、上記の三層構造に限るものではなく、インストルメ
ントパネル芯材4に多層ラミネートシートを貼着したも
のや、インストルメントパネル芯材4のみによって形成
された単層構造のハードパネルとしてもよい。
【0028】上記エアバッグ装置1は、インストルメン
トパネル3に一体に形成されたエアバッグリッド部10
と、エアバッグ本体を折り畳んだ状態で収納可能なエア
バッグモジュール11とを備えている。
【0029】図1ではエアバッグリッド部10は、イン
ストルメントパネル3と一体に形成されている。しか
し、エアバッグリッド部10は、インストルメントパネ
ル3と別体に構成してもよい。
【0030】エアバッグモジュール11は、その下部に
ステアリングサポートメンバ等の車体側メンバ12へボ
ルト13等を介して固定可能な取付ブラケット14が取
付けられている。
【0031】そして、エアバッグリッド部10の裏面に
はエアバッグ本体の膨出開口を画成しかつ膨出開口内側
にドア片15を形成する開裂溝16が形成されている。
図1の場合、開裂溝16は、平面視で横長の略矩形ルー
プ状とされている。しかし、開裂溝16は、特に図示し
ないが、平面視で略U字状、又は、略H字状等としても
よい。
【0032】この実施の形態のものでは、開裂溝16の
内側に位置するドア片15の略全面に亘って内側補強リ
ブ21を設けると共に、開裂溝16の外側に位置するエ
アバッグリッド部10の面に外側補強リブ22を設け
て、開裂溝16を挟んだ両側部分の強度を開裂溝16に
比較して相対的に大きく設定する。
【0033】図1では、この内側補強リブ21を、所要
の厚みおよび面積を有する補強ブロック23として構成
する。この内側補強リブ21は、エアバッグ本体を収納
するエアバッグモジュール11の開口部24に近接され
かつ開口部24と平行な面25を、少なくとも開口部2
4と対向する部分に有している。
【0034】そして、内側補強リブ21は、複数の六角
形状の孔を有するハニカム状物26によって構成されて
いる。
【0035】このハニカム状物26は、インストルメン
トパネル芯材4と一体成形されるようにする。
【0036】また、ハニカム状物26の六角形状の孔の
軸線方向(即ち、インストルメントパネル3の型抜方向
27となる)をエアバッグモジュール11の展開方向と
一致させるようにする。
【0037】更に、ハニカム状物26における上記平行
な面25よりも乗員寄りの部分に、下方へ延びて開口部
24の対応する部分よりも僅かに低いレベルにまで達す
るインストルメントパネル内展開防止用の突起形状部2
8を設ける。
【0038】また、上記外側補強リブ22を、所要の厚
みおよび面積を有する補強ブロック32として構成す
る。外側補強リブ22は、内側補強リブ21と同様に複
数の六角形状の孔を有するハニカム状物33で構成す
る。或いは、外側補強リブ22は、ハニカム状物33と
通常のリブ34等との組合せとしてもよい。
【0039】更に、開裂溝16の外側に沿ってインスト
ルメントパネル内展開防止用のガイド脚部31を設け
る。このガイド脚部31は、エアバッグモジュール11
の開口部24へ向かって型抜方向27へ延設されてい
る。よって、上記外側補強リブ22は、ガイド脚部31
の外側に設けられることとなる。
【0040】そして、エアバッグモジュール11のフロ
ントウインドウガラス2側の側面には取付ブラケット3
5が設けられており、この取付ブラケット35がガイド
脚部31の対応する部分に形成されたボス部36にボル
ト37で固定されている。
【0041】また、ドア片15には飛散防止手段38が
設けられている。この飛散防止手段38は、布製又は金
属製の紐状又は帯状等をした連結部材で構成されてい
る。この飛散防止手段38は、一端が取付ブラケット3
5と外側補強リブ22との間に挟着され、他端がドア片
15のハニカム状物26における上記面25よりもフロ
ントウインドウガラス2寄りの部分にボルト39で固定
されている。
【0042】開裂の際に、開裂溝16のフロントウイン
ドウガラス2側の部分を中心にドア片15がヒンジ開き
するよう設定するために、開裂溝16の乗員側の部分の
残存肉厚を比較的薄くして先に切れるようにし、開裂溝
16のフロントウインドウガラス2側の部分の残存肉厚
を比較的厚くして後から切れる或いは切れ難くなるよう
にしてもよい。
【0043】また、開裂の際に、開裂溝16のフロント
ウインドウガラス2側の部分を中心にドア片15がヒン
ジ開きするのを補助するために、図4に示すように、開
裂溝16に関して、車両前後方向40におけるフロント
ウインドウガラス2側の部分41の面積が比較的大きく
なるようにしてドア片15がヒンジ開きする際に作用す
る力を受け止められるようにし、車両前後方向40にお
ける乗員側の部分42の面積が比較的大きくなるように
して開裂溝16が開裂する際に作用する力を受け止めら
れるようにし、かつ、車幅方向43に隣接する部分44
の面積が比較的小さくなるようにして剪断を起こしやす
くなるようにしてもよい。
【0044】加えて、エアバッグリッド部10が表皮層
5を有する場合に、装飾部材9に挟持されることによっ
て隠された表皮層5の乗員側の端末5bにおける、開裂
溝16の乗員側の両コーナー部に対応する部分に、図2
に示すように、ノッチ45を形成するようにしてもよ
い。また、表皮層5の乗員側の端末5bにおける、ノッ
チ45の外側部分をボルト46等で固定するようにして
もよい。
【0045】次に、この実施の形態の作用について説明
する。
【0046】展開時にエアバッグ本体が内側補強リブ2
2を押圧すると、内側補強リブ21と外側補強リブ22
とにより開裂溝16の強度が両側部分よりも相対的に低
くなるため、開裂溝16に作用する応力が十分に高めら
れることとなり、よって、開裂溝16における開裂性を
高め、確実に開裂させることができる。
【0047】なお、上記構造は、平面視で、略ループ
状、略U字状、又は、略H字状のいずれの形状の開裂溝
16に対しても適用することができる。
【0048】また、開裂溝16の乗員側の部分の残存肉
厚を比較的薄くして先に切れるようにし、開裂溝16の
フロントウインドウガラス2側の部分の残存肉厚を比較
的厚くして後から切れる或いは切れ難くなるようにする
ことにより、開裂の際に、図2に示すように、開裂溝1
6のフロントウインドウガラス2側の部分を中心にドア
片15がヒンジ開きするよう設定することができる。
【0049】加えて、図4に示すように、開裂溝16に
関して、車両前後方向40におけるフロントウインドウ
ガラス2側の部分41の面積が比較的大きくなるように
してドア片15がヒンジ開きする際に作用する力を受け
止められるようにし、車両前後方向40における乗員側
の部分42の面積が比較的大きくなるようにして開裂溝
16が開裂する際に作用する力を受け止められるように
し、かつ、車幅方向43に隣接する部分44の面積が比
較的小さくなるようにして剪断を起こしやすくなるよう
にすることにより、開裂の際に、開裂溝16のフロント
ウインドウガラス2側の部分を中心にドア片15がヒン
ジ開きするのを補助することができる。
【0050】なお、エアバッグリッド部10が表皮層5
を有する場合に、装飾部材9によって隠された表皮層5
の乗員側の端末5bにおける、開裂溝16の乗員側の両
コーナー部に対応する部分に、図2に示すように、ノッ
チ45を形成しておくことにより、また、表皮層5の乗
員側の端末5bにおける、ノッチ45の外側部分をボル
ト46等で固定しておくことにより、開裂溝16の開裂
に伴い表皮層5がうまく破れるようにすることができ
る。
【0051】開裂によって膨出開口から離脱されたドア
片15は、飛散防止手段38によりエアバッグリッド部
10につながれた状態となって飛散が防止される。
【0052】そして、ドア片15が開裂溝16に沿って
開裂されて膨出開口が形成されると同時に、この膨出開
口からエアバッグ本体が、車体斜め後方(車室内乗員
側)へ向かって膨出する。これによって、エアバッグ本
体は定位置に着座している助手席側の乗員の頭部等を受
け止め、頭部等がインストルメントパネル3等に当接し
ないように保護する。
【0053】この実施の形態によれば、内側補強リブ2
1によりドア片15部分の強度向上を得ることができる
ので、通常時に、ドア片15部分がベコ付くことが防止
される。また、内側補強リブ21と外側補強リブ22と
により開裂溝16を挟んだ両側部分の強度が開裂溝16
に比較して相対的に大きくなるため開裂溝16での確実
な開裂性を確保することができる。よって、相反する機
能の両立を図ることができる。
【0054】また、内側補強リブ21を所要の厚みを有
する樹脂製の内側補強リブ21とすることにより、従来
用いていた金属製のドア部材が不要となるため、低コス
ト化、軽量化及びリサイクル効率の向上を得ることがで
きる。
【0055】更に、内側補強リブ21が、エアバッグ本
体を収納するエアバッグモジュール11の開口部に近接
されかつ開口部と平行な面25を有するようにしたこと
により、エアバッグリッド部10の表面形状に拘わらず
エアバッグ本体からの押圧力を正面から受けて開裂溝1
6の部分へ伝えることができるため、開裂性能を一層向
上することができる。
【0056】加えて、内側補強リブ21としてハニカム
状物26を用いることにより、一層の軽量化と高強度化
を得ることができる。
【0057】この内側補強リブ21としてのハニカム状
物26(内側補強リブ21)を、インストルメントパネ
ル芯材4と一体成形することにより、取付工数や部品点
数を減らして効率良く安価に作成することができること
ができコスト削減を図ることができると共に、より高強
度化を得ることができる。また、ハニカム状物26は、
面直方向のみならず面方向に対しても高い強度を得るこ
とができる。
【0058】また、ハニカム状物26の六角形状の孔の
軸線方向(即ち、インストルメントパネル3の型抜方向
27となる)をエアバッグモジュール11の展開方向と
一致させるようにすることにより、耐圧荷重が高められ
るので、一層の軽量化を図ることができる。
【0059】更に、ハニカム状物26における上記面2
5よりも乗員側の部分に、下方へ延びて開口部24の対
応する部分よりも僅かに低いレベルにまで達する突起形
状部28を設けることにより、エアバッグ本体のインス
トルメントパネル内展開を防止することができる。ま
た、外側補強リブ22として、開裂溝16の外側に沿っ
てガイド脚部31を設けることにより、エアバッグ本体
の展開を案内し、エアバッグ本体のインストルメントパ
ネル内展開を防止することができる。
【0060】また、開裂溝16の外周近傍に設けた、エ
アバッグモジュール11の開口部24側に延びるガイド
脚部31により、開裂溝16の外側部分の強度をより大
きく設定することができ、開裂性能をより一層向上する
ことができる。
【0061】この実施の形態の構造は、インストルメン
トパネル芯材4単層構造のエアバッグリッド部10に対
して適用することが可能である。また、インストルメン
トパネル芯材4と表皮層5との多層構造のエアバッグリ
ッド部10に対して適用することが可能である。
【0062】表皮層5における開裂溝16の開裂に応じ
て開裂する部位の端末5bをインストルメントパネル芯
材4に取り付けられる装飾部材9に挟持させる構造とす
ることにより、開裂溝16の開裂に伴い表皮層5がうま
く破れるようにすることができる。
【0063】同様に、表皮層5における、開裂溝16の
開裂に応じて開裂する部位の端末5bをインストルメン
トパネル芯材4の木目込み段部7に木目込みさせる構造
とすることにより、開裂溝16の開裂に伴い表皮層5が
うまく破れるようにすることができる。
【0064】
【変形例】図6は実施の形態の第1の変形例であり、内
側補強リブ21としてのハニカム状物26を、インスト
ルメントパネル芯材4と別体に形成してボルト50等で
固定するようにしたものである。このように、内側補強
リブ21を別体化することにより、インストルメントパ
ネル3の型抜方向27とエアバッグモジュール11の展
開方向とが一致しない場合でも、ハニカム状物26の六
角形状の孔の軸線方向をエアバッグモジュール11の展
開方向に合せる等の設定を自由に行うことができ、設計
自由度を向上することができる。
【0065】図7は実施の形態の第2の変形例であり、
インストルメントパネル3の型抜方向27とエアバッグ
モジュール11の展開方向51とが一致しない場合に、
ハニカム状物26の六角形状の孔を小さく、孔間の壁の
肉厚を厚くして強度向上を図るようにしたものである。
【0066】図8は実施の形態の第3の変形例であり、
内側補強リブ21を、円柱状の複数の孔を有する丸ボス
材52としたり、或いは、矩形状の複数の孔を有する格
子材53としたものである。
【0067】このようにしても、上記実施の形態と略同
様の作用効果を得ることができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、内側補強リブによりドア片部分の強度向上
を得ることができる。また、内側補強リブと外側補強リ
ブとにより、開裂溝を挟んだ両側部分の強度が開裂溝に
比較して相対的に大きくなるため開裂溝での確実な開裂
性を確保することができる。
【0069】請求項2の発明によれば、内側補強リブ
が、エアバッグモジュールの開口部に近接されかつ開口
部と平行な面を有することにより、エアバッグリッド部
の表面形状に拘わらずエアバッグ本体からの押圧力を正
面から受けて開裂溝部分へ伝えることができるため、開
裂性能を一層向上することができる。
【0070】請求項3の発明によれば、補強リブをハニ
カム状とすることにより、一層の軽量化と高強度化を得
ることができる。
【0071】請求項4の発明によれば、補強リブをエア
バッグリッド部又はドア片と一体に成形することによ
り、補強リブ付きのエアバッグリッド部又はドア片を効
率良く安価に作成することができ、コスト削減を図るこ
とができる。また、補強リブを別体化することにより、
エアバッグリッド部又はドア片の型抜方向とエアバッグ
モジュールの展開方向とが一致しない場合でも、補強リ
ブの軸線方向をエアバッグモジュールの展開方向に合せ
る等の設定を行うことができる。
【0072】請求項5の発明によれば、開裂溝の外周近
傍に設けた、エアバッグモジュールの開口部側に延びる
脚部により、開裂溝の外側部分の強度をより大きく設定
することができ、開裂性能をより一層向上することがで
きる。
【0073】請求項6の発明によれば、インストルメン
トパネル芯材単層構造のエアバッグリッド部に対して適
用することが可能である。
【0074】請求項7の発明によれば、インストルメン
トパネル芯材と表皮層との多層構造のエアバッグリッド
部に対して適用することが可能である。
【0075】請求項8の発明によれば、表皮層における
開裂溝の開裂に応じて開裂する部位の端末をインストル
メントパネル芯材に取り付けられる装飾部材に挟持させ
る構造とすることにより、開裂溝の開裂に伴い表皮層が
うまく破れるようにすることができる。
【0076】請求項9の発明によれば、表皮層におけ
る、開裂溝の開裂に応じて開裂する部位の端末をインス
トルメントパネル芯材の木目込み段部に木目込みさせる
構造とすることにより、開裂溝の開裂に伴い表皮層がう
まく破れるようにすることができる、という実用上有益
な効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の側方断面図である。
【図2】図1の部分斜視図である。
【図3】図1のエアバッグリッド部の背面から見た斜視
図である。
【図4】実施の形態1のドア片が開く状態を示す作動図
である。
【図5】実施の形態の第1の変形例の部分側方断面図で
ある。
【図6】実施の形態の第2の変形例にかかるのハニカム
状物の部分拡大側方断面図である。
【図7】実施の形態の第3の変形例にかかる補強リブの
例であり、(a)は丸ボス材、(b)は格子材としたも
のである。
【符号の説明】
4 インストルメントパネル芯材 5 表皮層 5a,5b 端末 7 木目込み段部 9 装飾部材 10 エアバッグリッド部 11 エアバッグモジュール 15 ドア片 16 開裂溝 21 内側補強リブ 22 外側補強リブ 24 開口部 25 平行な面 26 ハニカム状物 31 ガイド脚部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河本 克巳 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニックカンセイ株式会社内 (72)発明者 安斉 雅孝 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニックカンセイ株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA14 BB09 BB23 FF04 FF14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エアバッグ本体を収納するエアバッグモジ
    ュールに近接配置された工アバッグリッド部に、前記エ
    アバッグ本体の展開時に押圧されてエアバッグ膨出開口
    を形成するドア片を画成する開裂溝が刻設された車両用
    エアバッグ装置において、前記開裂溝の内側に位置する
    前記ドア片の略全面に亘って内側補強リブを設けると共
    に、前記開裂溝の外側に位置する前記エアバッグリッド
    部面に外側補強リブを設けて、前記開裂溝を挟んだ両側
    部分の強度を該開裂溝に比較して相対的に大きく設定し
    たことを特徴とする車両用エアバッグ装置。
  2. 【請求項2】前記内側補強リブが、前記エアバッグモジ
    ュールの開口部に近接されかつ該開口部と平行な面を有
    することを特微とする請求項1記載の車両用エアバッグ
    装置。
  3. 【請求項3】前記補強リブは、ハニカム状であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の車両用エアバッグ装
    置。
  4. 【請求項4】前記補強リブは、前記エアバッグリッド部
    又は前記ドア片と一体又は別体成形されていることを特
    徴とする請求項1ないし3記載の車両用工アバッグ装
    置。
  5. 【請求項5】前記開裂溝の外周近傍に、前記エアバッグ
    モジュールの開口部側に延びる脚部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1ないし4記載の車両用エアバッ
    グ装置。
  6. 【請求項6】前記エアバッグリッド部は、インストルメ
    ントパネル芯材の単層構造であることを特徴とする請求
    項1ないし5記載の車両用エアバッグ装置。
  7. 【請求項7】前記エアバッグリッド部は、インストルメ
    ントパネル芯材と表皮層との多層構造であることを特徴
    とする請求項1ないし5記載の車両用エアバッグ装置。
  8. 【請求項8】前記表皮層は、前記開裂溝の開裂に応じて
    開裂する部位の端末が前記インストルメントパネル芯材
    に取り付けられる装飾部材により挟持されていることを
    特徴とする請求項7記載の車両用エアバッグ装置。
  9. 【請求項9】前記表皮層は、前記開裂溝の開裂に応じて
    開裂する部位の端末が前記インストルメントパネル芯材
    の木目込み段部に木目込みされていることを特徴とする
    請求項7記載の車両用エアバッグ装置。
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KR100550628B1 (ko) * 2004-07-08 2006-02-09 현대모비스 주식회사 에어백 도어 조립구조
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