JP2002225589A - 車両用走行制御装置 - Google Patents

車両用走行制御装置

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JP2002225589A
JP2002225589A JP2001026832A JP2001026832A JP2002225589A JP 2002225589 A JP2002225589 A JP 2002225589A JP 2001026832 A JP2001026832 A JP 2001026832A JP 2001026832 A JP2001026832 A JP 2001026832A JP 2002225589 A JP2002225589 A JP 2002225589A
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JP
Japan
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vehicle
target
speed
inter
deceleration
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Application number
JP2001026832A
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English (en)
Inventor
Yosuke Kobayashi
洋介 小林
Hideaki Inoue
秀明 井上
Yoji Seto
陽治 瀬戸
Yoshinori Yamamura
吉典 山村
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】先行車両追従走行時の乗心地を悪化することな
く、特に減速時の応答性を向上する。 【解決手段】車間距離差に車間距離差制御ゲインKL
乗じた値と相対速度に相対速度制御ゲインKV を乗じた
値との和から目標車速Vspr を設定するにあたり、走行
抵抗から転がり抵抗、空気抵抗を減じて勾配抵抗を算出
し、その勾配抵抗に応じた制御ゲイン補正係数KV を、
例えば相対速度制御ゲインKV0に乗じて補正することに
より、勾配走行時の応答性を向上する。勾配抵抗に相当
する駆動軸トルク換算値Tdhg の絶対値が大きいほど、
制御ゲイン補正係数KV を大きくすることにより、勾配
の大きい走行路で加減速時の応答性が向上する。また、
目標車速の最小値Vspmin を設け、先行車両が停止した
ようなときに離れた箇所で急激に減速するのを避ける。
また、目標車速最小値Vspmin への移行にフィルタをか
け、加減速度の変動を抑制防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自車両に先行す
る先行車両に追従して走行する先行車両追従走行制御装
置等の車両用走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような車両用走行制御装置として
は、例えば特開平11−268558号公報に記載され
るものがある。この車両用走行制御装置では、自車両を
減速する際に、先行車両との車間距離や相対速度から自
車両の目標加減速度を設定すると共に、例えばスロット
ル開度とエンジン回転数とからエンジンの駆動トルク、
具体的にはエンジンブレーキトルクを算出し、前記目標
加減速度を達成するために必要なブレーキトルクから当
該エンジンブレーキトルクを減じた値をホイールシリン
ダによる目標ブレーキトルクとし、当該目標ホイールシ
リンダブレーキトルクが達成されるように、例えば制動
流体圧制御装置に指令値を出力するように構成されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の車両用走行制御装置では、エンジンブレーキトルク
をエンジン回転数から推定しているため、定常状態では
問題ないものの、エンジンが駆動トルク、つまり車両を
駆動するための正のトルクを発生している状態から、制
動のための負のトルク、即ち前記エンジンブレーキトル
クを発生するまでの過渡期において、エンジンブレーキ
トルクを実際の値よりも大きく推定する恐れがある。即
ち、登坂路走行中若しくは加速状態から、例えばエンジ
ンブレーキトルクによって減速すべくスロットル開度を
減少させる(閉じる)ように指令しても、スロットルア
クチュエータの応答遅れや実際の吸入空気の遅れ(スロ
ットルが閉じる前に吸気管内に吸入された空気がエンジ
ンに流入することによる遅れ)によって、駆動トルクが
負に転ずるまでに時間がかかる。この駆動トルクが負に
転ずるまでの過渡期には、正の駆動トルクによってエン
ジン回転数が大きくなっており、この大きなエンジン回
転数を用いて、駆動トルクが負であるとしてエンジンブ
レーキトルクを算出すると、実際に発生しているエンジ
ンブレーキトルクよりも大きな値を推定してしまうこと
になる。従って、前記目標加減速度を達成するために必
要なブレーキトルクから、この大きめに推定したエンジ
ンブレーキトルクを減じた値からなる目標ホイールシリ
ンダブレーキトルクは、実際に必要なホイールシリンダ
ブレーキトルクよりも小さくなり、前記目標加減速度が
達成できない。
【0004】このような問題は、例えば特開平6−29
7982号公報に記載されるように制御ゲインを大きく
することでホイールシリンダブレーキトルクを大きめに
設定し、もって目標加減速度が達成されるようにするこ
とも可能であるが、そのようにしたのでは通常の先行車
両追従制御で加減速の頻度が大きくなって乗心地が悪化
するという問題の他、平地走行時や降坂路では先行車両
の手前で大きく減速し、その後に徐々に先行車両に接近
するような挙動が表れる可能性がある。
【0005】本発明は、これらの諸問題を解決すべく開
発されたものであり、乗心地を悪化することなく、目標
加減速度を達成することができる車両走行制御装置を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に係る車両用走行制御装置
は、先行車両との車間距離が目標車間距離になるように
自車両の速度を制御して先行車両に追従する車両用走行
制御装置において、自車両と先行車両との車間距離を検
出する車間距離検出手段と、自車両と先行車両との相対
速度を検出する相対速度検出手段と、自車両の速度を検
出する自車両速度検出手段と、自車両と先行車両との目
標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記車
間距離検出手段で検出された車間距離と前記目標車間距
離設定手段で設定された目標車間距離との差を算出する
車間距離差算出手段と、前記車間距離差算出手段で算出
された車間距離差及び前記相対速度検出手段で検出され
た相対速度及びそれらに対して設定された制御ゲインに
基づいて自車両の目標加減速度を設定する目標加減速度
設定手段と、前記目標加減速度設定手段で設定された目
標加減速度から自車両の目標速度を設定する目標速度設
定手段と、前記自車両速度検出手段で検出された自車両
の速度が前記目標速度設定手段で設定された自車両の目
標速度に一致するように自車両の制駆動力を制御する制
御手段と、走行路の勾配抵抗を検出する勾配抵抗検出手
段と、前記勾配抵抗検出手段で検出された走行路の勾配
抵抗に基づいて前記制御ゲインを補正する制御ゲイン補
正手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】また、本発明のうち請求項2に係る車両用
走行制御装置は、前記請求項1の発明において、前記制
御ゲイン補正手段は、前記勾配抵抗検出手段で検出され
た走行路の勾配抵抗の絶対値が大きいほど、前記目標加
減速度設定手段で設定される自車両の目標加減速度が大
きくなるように制御ゲインを補正することを特徴とする
ものである。
【0008】また、本発明のうち請求項3に係る車両用
走行制御装置は、前記請求項1又は2の発明において、
前記制御ゲイン補正手段は、前記勾配抵抗検出手段で検
出された走行路の勾配抵抗が登坂路であるときに、前記
目標加減速度設定手段で設定される自車両の目標加減速
度が大きくなるように制御ゲインを補正することを特徴
とするものである。
【0009】また、本発明のうち請求項4に係る車両用
走行制御装置は、前記請求項2又は3の発明において、
前記制御ゲイン補正手段は、前記勾配抵抗検出手段で検
出された走行路の勾配抵抗の絶対値が大きいほど、少な
くとも前記目標加減速度設定手段で設定される自車両の
目標加減速度の減速の度合いが大きくなるように制御ゲ
インを補正することを特徴とするものである。
【0010】また、本発明のうち請求項5に係る車両用
走行制御装置は、前記請求項1乃至4の発明において、
前記車間距離検出手段で検出された車間距離に基づいて
自車両の目標速度の最小値を設定する目標速度最小値設
定手段と、前記目標速度設定手段で設定された自車両の
目標速度が前記目標速度最小値設定手段で設定された自
車両の目標速度の最小値以下となったときに、自車両の
目標速度を当該目標速度最小値に補正する目標速度補正
手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明のうち請求項6に係る車両用
走行制御装置は、前記請求項5の発明において、前記目
標速度最小値設定手段は、前記車間距離検出手段で検出
された車間距離が大きいほど、自車両の目標速度の最小
値を大きく設定することを特徴とするものである。ま
た、本発明のうち請求項7に係る車両用走行制御装置
は、前記請求項5又は6の発明において、前記目標速度
補正手段は、自車両の目標速度を前記目標速度最小値に
補正するとき、目標速度を滑らかに変化することを特徴
とするものである。
【0012】
【発明の効果】而して、本発明のうち請求項1に係る車
両用走行制御装置によれば、走行路の勾配抵抗を検出
し、その走行路の勾配抵抗に基づいて制御ゲインを補正
する構成としたため、登坂路などにおいてエンジンブレ
ーキトルクが発生するまでのホイールシリンダブレーキ
トルクを大きめに設定することが可能となり、目標加減
速度を達成することが可能となる。
【0013】また、本発明のうち請求項2に係る車両用
走行制御装置によれば、走行路の勾配抵抗の絶対値が大
きいほど、自車両の目標加減速度が大きくなるように制
御ゲインを補正する構成としたため、急勾配の登坂路ほ
ど、ホイールシリンダブレーキトルクを大きめに設定す
ることが可能となり、目標加減速度の達成が容易にな
る。
【0014】また、本発明のうち請求項3に係る車両用
走行制御装置によれば、走行路の勾配抵抗が登坂路であ
るときに、自車両の目標加減速度が大きくなるように制
御ゲインを補正する構成としたため、登坂路におけるエ
ンジンブレーキトルクが発生するまでのホイールシリン
ダブレーキトルクを大きめに設定することが可能となる
と共に、降坂路ではホイールシリンダブレーキトルクを
大きくすることがなく、目標加減速度の達成が容易にな
る。
【0015】また、本発明のうち請求項4に係る車両用
走行制御装置によれば、走行路の勾配抵抗の絶対値が大
きいほど、少なくとも自車両の目標加減速度の減速の度
合いが大きくなるように制御ゲインを補正する構成とし
たため、急勾配の登坂路ほど、ホイールシリンダブレー
キトルクを大きめに設定することが可能となり、目標加
減速度の達成が容易になる。
【0016】また、本発明のうち請求項5に係る車両用
走行制御装置によれば、車間距離に基づいて自車両の目
標速度の最小値を設定し、自車両の目標速度が最小値以
下となったときに、自車両の目標速度を当該目標速度最
小値に補正する構成としたため、先行車両が停止したよ
うなときに自車両の速度が減速しすぎてしまうのを防止
することができ、極低速で先行車両に接近するような違
和感のある挙動を防止することができる。
【0017】また、本発明のうち請求項6に係る車両用
走行制御装置によれば、車間距離が大きいほど、自車両
の目標速度の最小値を大きく設定する構成としたため、
車間距離が短くなるにつれて自車両の速度が減じられる
ので、違和感のない挙動を得ることができる。また、本
発明のうち請求項7に係る車両用走行制御装置によれ
ば、自車両の目標速度を目標速度最小値に補正すると
き、目標速度を滑らかに変化する構成としたため、目標
速度が最小値に補正されるときの加減速度の変動を抑制
防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の車両用走行制御装
置を展開した先行車両追従走行装置付き後輪駆動車両の
システム構成図である。図中の符号1FL、1FRは従
動輪としての前輪、1RL、1RRは駆動輪としての後
輪であり、当該後輪1RL、1RRはエンジン2の駆動
力が自動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置
5及び車軸6を介して伝達され、回転駆動される。
【0019】また、前記後輪1RL、1RRには、夫々
制動力を発生するディスクブレーキ7が設けられている
と共に、これらディスクブレーキ7の制動流体圧が制動
制御装置8によって制御される。ここで、制動制御装置
8は、ブレーキペダル8aの踏込みに応じて制動流体圧
を発生すると共に、走行制御用コントロールユニット2
0からの制動流体圧指令値に応じた制動流体圧を発生す
るように構成されている。
【0020】また、前記エンジン2には、その出力を制
御するエンジン出力制御装置9が設けられている。この
エンジン出力制御装置は、エンジン出力の制御方法とし
て、スロットルバルブの開度を調整してエンジン回転数
を制御すると方法と、アイドルコントロールバルブの開
度を調整してエンジン2のアイドル回転数を制御する方
法とが考えられているが、本実施形態では、スロットル
バルブの開度を調整する方法が採用されている。
【0021】一方、車両の前方側の車体下部には、先行
車両を検出し、自車両から先行車両までの車間距離を検
出する車間距離検出手段としてのレーダ装置で構成され
る車間距離センサ12が設けられていると共に、前記後
輪1RL、1RRの車輪速度を検出する車輪速度センサ
13L、13Rが配設され、更にブレーキペダル8a
に、その踏込みを検出するブレーキペダルスイッチ14
が配設されている。
【0022】そして、前記車間距離センサ12、車輪速
度センサ13L、13R、及びブレーキペダルスイッチ
14の各出力信号が走行制御用コントロールユニット2
0に入力され、この走行制御用コントロールユニット2
0によって、前記車間距離センサ12で検出された車間
距離L、車輪速度センサ13L、13Rで検出された車
輪速度VwRL、VwRRに基づいて、制動制御装置8及び
エンジン出力制御装置9を制御することにより、先行車
両との間に適正な車間距離を維持しながら追従走行する
定常追従走行制御を行うと共に、先行車両が加減速した
ら、それに合わせて自車両を加減速し、走行状態を制御
する。
【0023】次に、この車両で展開される車速制御系に
ついて、図2のブロック図を用いて説明する。最終的な
出力値は自車両の速度、即ち車速である。自車両の速度
spは前記車輪速度センサ13L、13Rで検出された
車輪速度VwRL、VwRRの平均値から得られる。この車
速Vspをフィードバックして車間距離指令値設定部31
では車間距離指令値Lr 、つまり目標車間距離を設定す
る。一方、前記車間距離センサ12で構成される車間距
離検出部32では、先行車両との車間距離L及び相対速
度Vb を検出し、車間距離制御部33に出力する。ちな
みに、先行車両の速度VT は、前記相対速度Vb に自車
速度Vr を加えて算出される。前記車間距離制御部33
では、前記車間距離指令値設定部31で設定された車間
距離指令値Lr 及び車間距離検出部32で検出された車
間距離L及び相対速度Vb 及び自車速度Vr を用いて目
標車速Vspr 、即ち目標速度を設定する。車速制御部3
4では、この目標車速Vspr 及び車速Vspに基づいて駆
動軸トルク指令値Twrを設定する。駆動軸トルク制御部
35では、この駆動軸トルク指令値Twrに基づいて制動
流体圧指令値Pbr及びスロットル開度指令値θr を設定
し、夫々、制動流体圧サーボ系36及びスロットル開度
サーボ系37に出力する。そして、夫々のサーボ系3
6、37では、自車両38に対して、夫々、制動力及び
駆動力のフィードバック制御を行って車速を制御する。
【0024】次に、前記車間距離指令値設定部31で行
われる前記車間距離指令値Lr の算出方法について説明
する。ここでは、前記先行車両の速度VT 、確保したい
車間時間Th 、停止時の車間距離L0 を用いて、下記1
式に従って車間距離指令値L r を算出する。ちなみに、
車間時間とは、自車両が先行車両の現在の位置に到達す
るのに要する時間(換言すれば、実車間距離L相当の距
離を自車両が走行するのに要する時間)のことであり、
例えば2秒といった数値に設定されている。また、停止
時の車間距離とは、例えば先行車両が急停止し、自車両
がそれに追従して急停止したときに、先行車両と自車両
との間に残される車間距離のことであり、例えば2mと
いった数値に設定される。
【0025】 Lr =VT ×Th +L0 ……… (1) 次に、前記車間距離制御部33の構成について説明す
る。今、目標車速Vsprに対する実車速Vspの応答が時
定数τV (=1/ω)の一次遅れ系で近似できるものと
すると、車間距離制御系は例えば図3のように表れる。
そして、このときの車間距離指令値Lr から実車間距離
Lまでの伝達特性は、前記先行車速度VTを用いて下記
2式で表れる。
【0026】
【数1】
【0027】なお、式中のsはラプラス演算子である。
また、KL は、加減算器29で得られる前記車間距離指
令値Lr と実車間距離Lとの差分値に乗算器28で乗じ
られる車間距離差制御ゲインであり、KV は、車間距離
Lを微分器30で微分した微分値、即ち相対速度に乗算
器27で乗じられる相対速度制御ゲインであり、これら
の制御ゲインKL 、KV を適切に設定することで極を変
えることができ、追従応答性を所望の特性に設定するこ
とができる。この実施形態では、前記二つの乗算器2
7、28で得られた値を加減算器26で加減算して目標
加減速度を求め、それを加算器25で自車両の車速Vsp
に加算して目標車速を算出する。また、この実施形態で
は、走行抵抗推定部41で走行抵抗を駆動軸トルク換算
値に換算した値Tdhを求め、この走行抵抗の駆動軸トル
ク換算値Tdhから勾配抵抗推定部42で勾配抵抗の駆動
軸トルク換算値Tdhg を算出し、この勾配抵抗の駆動軸
トルク換算値Tdhg に基づいて制御ゲイン補正部43で
各制御ゲインKL 、KV を補正するのであるが、その詳
細については後段に説明する。
【0028】次に、前記車速制御部34の構成について
説明する。ここでは、駆動軸トルク制御系の伝達遅れは
無視できるものとして、当該車速制御系は図4のように
表れる。ここで、車速制御部34内に設けられた走行抵
抗推定部41は、前記図3で説明したものと同じであ
り、車速Vsp、駆動軸トルク指令値Twr、車重MV 、タ
イヤ転がり動半径RW を用いて、下記3式から走行抵抗
の駆動軸トルク換算値T dhを算出する。
【0029】
【数2】
【0030】従って、前記目標車速Vspr から実車速V
spを減じた値に車速制御ゲインKspを乗じて得られる総
駆動軸トルク指令値TTrから走行抵抗の駆動軸トルク換
算値Tdhを減ずれば、走行路の勾配や空気抵抗、転がり
抵抗等の影響を排除して、純粋な駆動軸トルク指令値T
Wrを求めることができる。そして、その状態での目標車
速Vspr から実車速Vspまでの伝達特性は下記4式で表
れる。
【0031】
【数3】
【0032】従って、車速制御ゲインKspを適切に設定
することにより、車速制御系の応答を所望の特性に設定
することができる。次に、前記駆動軸トルク制御部35
の構成について説明する。この駆動軸トルク制御部35
は、図5のブロック図に示すように構成されている。こ
の実施形態の車両がトルクコンバータ付き自動変速機を
搭載しているものであるとして、トルクコンバータのト
ルク増幅率をRt 、自動変速機で選択されているギヤ比
をR at、ディファレンシャルギヤ比をRdef 、エンジン
のイナーシャをJe 、エンジン回転数をNe とすると、
駆動軸トルクTW とエンジントルクTe とは下記5式で
表れる。
【0033】
【数4】
【0034】従って、前記駆動軸トルクTW を駆動軸ト
ルク指令値TWrとし、エンジントルクTe をエンジント
ルク指令値Terとして、当該エンジントルク指令値Ter
について解けば下記6式が得られる。
【0035】
【数5】
【0036】このようにしてエンジントルク指令値Ter
が求まれば、図6の制御マップからスロットル開度指令
値θr が得られる。そして、得られたスロットル開度指
令値θr が正値であればエンジントルクのみで駆動軸ト
ルク指令値通りの駆動トルクを実現できる。これに対
し、スロットル開度指令値θr が“0”以下であるとき
には、スロットル開度指令値θr を“0”とし、そのと
きにエンジンによって出力される駆動軸トルクを考慮し
て、前記駆動軸トルク指令値TWrを達成するためのホイ
ールシリンダによる制動力を算出する。即ち、エンジン
トルク指令値Terとホイールシリンダによるブレーキト
ルク指令値Tbrとの分配制御則は以下のようになる。
【0037】スロットル開度指令値θr >0のとき: Tbr=0 ……… (7)
【0038】
【数6】
【0039】スロットル開度指令値θr =0のとき:ス
ロットル開度θが“0”のときのエンジンから出力され
るトルクをTe0とすると、前記5式は下記9式に変換さ
れる。
【0040】
【数7】
【0041】従って、駆動軸トルク指令値TWrを達成す
るためのホイールシリンダによるブレーキトルク指令値
brは下記10式で与えられる。
【0042】
【数8】
【0043】このブレーキトルク指令値Tbrを達成する
ための制動流体圧指令値Pbrは、前記ディスクブレーキ
のホイールシリンダ面積をAb 、ロータ有効半径を
b 、パッド摩擦係数をμb として下記11式で与えら
れる。
【0044】
【数9】
【0045】また、このときのエンジントルク指令値T
erは、形式上、下記12式になる。
【0046】
【数10】
【0047】以上の演算処理を図5のブロック図に基づ
いて説明すると、エンジントルク指令値設定部45は、
前記8式に従ってエンジントルク指令値Terを算出設定
する。スロットル開度設定部46では、前記エンジント
ルク指令値Ter及びエンジン回転数Ne を用いて、前記
図6に示すエンジンマップに従ってスロットル開度指令
値θr を算出設定する。一方、エンジントルク算出部4
7では、例えば図7に示すようなエンジンマップからス
ロットル開度θが“0”のときのエンジントルクTe0
算出する。制駆動力補正値算出部48では、このスロッ
トル開度が“0”のときのエンジントルクTe0を用いて
前記10式の右辺第2項を算出する。従って、加減算器
49によって負値の駆動軸トルク指令値(−TWr)と前
記10式の右辺第2項とを加算することで、当該10式
のホイールシリンダによるブレーキトルク指令値Tbr
算出することができる。そして、制動力設定部50で
は、前記11式に従って制動流体圧指令値Pbrを算出設
定する。
【0048】次に、前記勾配抵抗推定部42で行われる
演算処理について説明する。前記走行抵抗推定部41で
前記3式に基づいて算出された走行抵抗の駆動軸トルク
換算値Tdhには、勾配抵抗に相当する駆動軸トルク換算
値Tdhg の他、空気抵抗Faによる抵抗分、転がり抵抗
r による抵抗分を含んでいる。これら空気抵抗Fa
び転がり抵抗Fr は下記13式、14式で得られる。
【0049】
【数11】
【0050】但し、μa は空気抵抗係数、SV は前面投
影面積、μr は転がり抵抗係数、gは重力加速度であ
る。従って、これら空気抵抗Fa による抵抗分、転がり
抵抗Fr による抵抗分を除いた勾配抵抗の駆動軸トルク
換算値Tdhg は下記15式で与えられる。
【0051】
【数12】
【0052】前記勾配抵抗推定部42では、この15式
に基づいて勾配抵抗の駆動軸トルク換算値Tdhg を算出
する。次に、前記制御ゲイン補正部43で行われる演算
処理について説明する。この制御ゲイン補正部43は、
例えば図8のように表れる。この制御ゲイン補正部43
では、前述のように車間距離検出部32で検出された車
間距離Lの微分値から相対速度Vb を求め、この相対速
度Vb に応じた相対速度制御ゲインKV0を下記表1に従
って設定すると共に、車間距離Lと車間距離指令値Lr
との差分値に応じた車間距離差制御ゲインKL を下記表
2に従って設定する。
【0053】
【表1】
【0054】このうち、相対速度制御ゲインKV0は、相
対速度Vb が“0”であるときに最も小さく、先行車両
と自車両とが近づく場合も、遠のく場合も、相対速度V
b の絶対値が大きいほど、大きく設定される。これは、
相対速度Vb が“0”である定常追従走行時には後述す
る車間距離差制御ゲインKL による加減速が過敏になり
すぎるのを抑制し、先行車両が加減速した結果、相対速
度が大きくなってしまったときには、自車両が先行車両
を追従できなくならないように加減速制御の応答性を向
上させるためである。なお、この相対速度制御ゲインK
V0は、車間距離差については変化させていない。また、
この相対速度制御ゲインKV0は、後述する車間距離差制
御ゲインKL に比較して大幅に小さいので、その作用
は、当該車間距離差制御ゲインKL による制御特性を補
正するように作用する。
【0055】
【表2】
【0056】これに対し、車間距離差制御ゲインK
L は、何れの場合も前記相対速度制御ゲインKV0より大
幅に大きい。そして、車間距離指令値Lr に対して実際
の車間距離Lが少し遠いとき、例えば車間距離差が2m
とか4mといったときに最大であり、それより車間距離
差が大きくなるほど、つまり先行車両と自車両とが遠い
ほど、或いは車間距離差が小さくなるほど、つまり先行
車両と自車両とが近いほど、小さく設定される。これ
は、先行車両が加減速した結果、車間距離差が少し大き
くなったり小さくなったときの自車両の加減速制御の応
答性を向上させるためであり、特に先行車両が加速した
結果、車間距離差が少し大きくなったときの加速制御の
応答性を向上させるようにしてあり、そのようにするこ
とにより俊敏な加減速の印象を与えて違和感を払拭する
ようにしている。ちなみに、車間距離が近すぎたり遠す
ぎたりする場合には、むしろ目標とする車間距離にゆっ
くりと一致させる方が、制御のハンチングを避けること
ができて、感覚的には良好なものとなる。
【0057】また、この車間距離差制御ゲインKL は、
相対速度Vb が“0”であるときに最も大きく、先行車
両と自車両とが近づく場合も、遠のく場合も、相対速度
bの絶対値が大きいほど、小さく設定される。これ
は、相対速度Vb が“0”である定常追従走行時には、
先行車両の加減速に対する自車両の加減走の応答性を向
上させるためである。ちなみに、先行車両に近づきすぎ
たり遠ざかりすぎたりしたとき、つまり相対速度の絶対
値が大きいときには、むしろ目標とする相対速度にゆっ
くりと一致させる方が、制御のハンチングを避けること
ができて、感覚的には良好なものとなる。
【0058】また、この制御ゲイン補正部43では、前
記勾配抵抗推定部42で算出された勾配抵抗の駆動軸ト
ルク換算値Tdhg から図9に示す制御マップに従って、
前記相対速度制御ゲインKV0に乗ずる制御ゲイン補正係
数kV を算出する。この制御ゲイン補正係数kV は、勾
配抵抗が上り坂になっても下り坂になっても、その勾配
抵抗の絶対値が大きいほど、大きく設定される。即ち、
勾配抵抗が大きいほど、目標とする加減速度が大きくな
るように構成されている。これは、前述したように、登
坂路走行中の減速制御時に、エンジンブレーキトルクが
発生するまでに時間がかかり、その結果、十分な減速度
が得られないという問題を回避するためであり、少なく
とも登坂路の勾配抵抗が大きければ大きいほど、速やか
に減速される効果が得られる。逆に、降坂路走行中の減
速制御時にも、勾配抵抗が大きければ大きいほど(この
場合は急な下りであることを意味する)、速やかに減速
される効果が得られる。勿論、このような効果は、勾配
抵抗、つまり登坂路又は降坂路でのみ発生するため、通
常の平坦路で定常的に先行車両に追従制御しているとき
には、加減速の応答性が過敏になることなく、もって乗
心地が悪化することもない。
【0059】以上より、前記車間距離センサ12及び図
2の車間距離検出部32が車間距離検出手段を構成し、
以下同様に、図3の微分器30が相対速度検出手段を構
成し、前記車輪速センサ13L、13Rが自車両速度検
出手段を構成し、前記車間距離指令値設定部31が目標
車間距離設定手段を構成し、図3の加減算器29が車間
距離差算出手段を構成し、図3の乗算器27、28、加
減算器26が目標加減速度設定手段を構成し、図3の加
算器25が目標速度設定手段を構成し、図2の車速制御
部34、駆動軸トルク制御部35、制動流体圧サーボ系
36、スロットル開度サーボ系37が制御手段を構成
し、図3の走行抵抗推定部41及び勾配抵抗推定部42
が勾配抵抗検出手段を構成し、図3及び図8の制御ゲイ
ン補正部が制御ゲイン補正手段を構成している。
【0060】次に、本発明の車両用走行制御装置の第2
実施形態について説明する。この実施形態の車両の概略
構成は、前記第1実施形態の図1のものと同様であり、
構成されるシステムの概略構成も図2のものと同様であ
る。この実施形態では、このシステム中の車間距離制御
部33が、前記第1実施形態の図3のものから図10の
ものに変更されている。この実施形態の車間距離制御部
33では、前記目標車速を算出するための加算器25と
車速制御系との間に目標車速補正部51が介装されてい
る。
【0061】この目標車速補正部51では、図11に示
すように、目標車速最小値設定部52で、図12に示す
制御マップから車間距離Lに基づいて目標車速最小値V
spmi n を求め、前記加算器25で算出される目標車速V
spr0(ここでは目標車速補正部51で補正されて得られ
る目標車速をVspr とし、加算器25で算出される目標
車速は差別化してVspr0と表す)と目標車速最小値V
spmin とのうち、何れか大きい方を最大値選出部53で
最終的な目標車速Vspr として選出する。換言すれば、
車間距離差と相対速度とに基づいて算出された目標車速
spr0が目標車速最小値Vspmin を下回るときには当該
最小値Vspmin を目標車速Vspr とすることになる。な
お、前記図12の制御マップでは、車間距離Lが大きい
ほど、自車両の目標車速最小値Vspmin が大きくなる、
上に凸の二次関数曲線のように構成されている。
【0062】図13は、先行車両が減速し、それに合わ
せて自車両が追従して減速しているときの車間距離Lに
応じて設定される目標車速最小値Vspmin と、車間距離
差と相対速度とに基づいて算出された目標車速Vspr0
のうち、何れか大きい方を最終的な目標車速Vspr に選
出したタイミングチャートである。このシミュレーショ
ンでは、先行車両が後半、停止してしまうため、車間距
離差と相対速度とに基づいて算出される目標車速Vspr0
は、その停止タイミングに合わせて急速に小さくなり、
もしもその通りに車速を制御したならば、先行車両に対
して手前で減速しすぎてしまう違和感があると共に、そ
の後、自車両が極低速で先行車両に接近するような違和
感のある挙動を示してしまう。
【0063】これに対し、前記目標車速最小値Vspmin
を最終的な目標車速Vspr に選出する本実施形態では、
先行車両が停止した後も、車間距離に応じて次第に小さ
く設定される目標車速最小値Vspmin によって自車両を
滑らかに減速させ、やがて停止させることができるた
め、前述のような違和感がない。以上より、前記車間距
離センサ12及び図2の車間距離検出部32が車間距離
検出手段を構成し、以下同様に、図10の微分器30が
相対速度検出手段を構成し、前記車輪速センサ13L、
13Rが自車両速度検出手段を構成し、前記車間距離指
令値設定部31が目標車間距離設定手段を構成し、図1
0の加減算器29が車間距離差算出手段を構成し、図1
0の乗算器27、28、加減算器26が目標加減速度設
定手段を構成し、図10の加算器25が目標速度設定手
段を構成し、図2の車速制御部34、駆動軸トルク制御
部35、制動流体圧サーボ系36、スロットル開度サー
ボ系37が制御手段を構成し、図10の走行抵抗推定部
41及び勾配抵抗推定部42が勾配抵抗検出手段を構成
し、図10及び図8の制御ゲイン補正部が制御ゲイン補
正手段を構成し、図11の目標車速最小値設定部52が
目標速度最小値設定手段を構成し、図11の最大値選出
部53が目標速度補正手段を構成している。
【0064】次に、本発明の車両用走行制御装置の第3
実施形態について説明する。この実施形態の車両の概略
構成は、前記第1実施形態の図1のものと同様であり、
構成されるシステムの概略構成も図2のものと同様であ
る。また、この実施形態では、前記システム中の車間距
離制御部33に、前記第2実施形態の図10のものが採
用されている。そして、この実施形態では、前記車間距
離制御部33の目標車速補正部51が、前記第2実施形
態の図11のものから図14のものに変更されている。
【0065】この目標車速補正部51では、図14に示
すように、前記第2実施形態と同様に、目標車速最小値
設定部52で、前記図12に示す制御マップから車間距
離Lに基づいて目標車速最小値Vspmin を求め、前記加
算器25で算出される目標車速Vspr0と目標車速最小値
spmin とのうち、何れか大きい方を最大値選出部53
で選出し、その値に、例えば最大加速度が0.1G、最
大減速度がー0.25Gといった変化率の制限をリミッ
タ54で施して目標車速Vspr1(ここでは、更に複数段
の処理を施すため、リミッタ54の出力目標車速をV
spr1として差別化する)を算出する。そして、更にこの
目標車速Vspr1から後述する遅れ処理済み目標車速V
spr3を加減算器55で減じて遅れ処理前目標車速Vspr2
を算出する。
【0066】一方、加減算器56では、前記リミッタ処
理済み目標車速Vspr1から前記目標車速最小値Vspmin
を減じ、遅れ角速度設定部57では、例えば図15に示
す制御マップに従って、この目標車速と最小値との差分
値Vspr1−Vspmin に応じた遅れ角速度ω1 を算出設定
する。この制御マップでは、目標車速と最小値との差分
値Vspr1−Vspmin の絶対値が小さい領域では遅れ角速
度ω1 が小さく、当該差分値Vspr1−Vspmin の絶対値
が大きくなるほど遅れ角速度ω1 が大きく設定されるよ
うになっている。従って、乗算器58で前記遅れ処理前
目標車速Vspr2と遅れ角速度ω1 とを乗じ、更にローパ
スフィルタ59で遅れ処理を施した遅れ処理済み目標車
速Vspr3の伝達特性は下記16式で表れる。この実施形
態では、前述のように目標車速と最小値との差分値V
spr1−Vspmin の絶対値が大きいほど遅れ角速度ω1
大きく設定されるため、目標車速と最小値との差分値が
大きいときには遅れ処理済み目標車速Vspr3は目標車速
最小値Vspmin にゆっくりと近づくことになる。
【0067】
【数13】
【0068】そして、このようにして得られた遅れ処理
済み目標車速Vspr3と前記リミッタ処理済み目標車速V
spr1とを比較器60に入力し、その比較結果からスイッ
チ61を切り換えて、前記16式における入力、つまり
リミッタ処理済み目標車速V spr1が出力、つまり遅れ処
理済み目標車速Vspr3より大きいときには当該出力値、
遅れ処理済み目標車速Vspr3を最終的な目標車速Vspr
に選出し、入力が出力より小さいときには、当該入力
値、即ちリミッタ処理済み目標車速Vspr1を目標車速V
spr に選出する。
【0069】図16は、前記第2実施形態における図1
3と同様に、先行車両が減速し、それに合わせて自車両
が追従して減速しているときの車間距離Lに応じて設定
される目標車速最小値Vspmin と、前記遅れ処理済み目
標車速Vspr3とを求め、そのうちから前記図14の比較
器60及びスイッチ61で最終的な目標車速Vspr を選
出したタイミングチャートである。このシミュレーショ
ンでも、先行車両が後半、停止してしまうため、車間距
離差と相対速度とに基づいて算出される遅れ処理済み目
標車速Vspr3は、その停止タイミングに合わせて急速に
小さくなり、もしもその通りに車速を制御したならば、
先行車両に対して手前で減速しすぎてしまう違和感があ
ると共に、その後、自車両が極低速で先行車両に接近す
るような違和感のある挙動を示してしまう。
【0070】これに対し、前記目標車速最小値Vspmin
を最終的な目標車速Vspr に選出する本実施形態では、
先行車両が停止した後も、車間距離に応じて次第に小さ
く設定される目標車速最小値Vspmin によって自車両を
滑らかに減速させ、やがて停止させることができるた
め、前述のような違和感がない。更に、本実施形態で
は、前述した遅れ処理により目標車速最小値Vspmin
滑らかに移行することにより、加減速度(図ではG)変
動の小さい挙動が得られる。
【0071】また、図17は、自車両が先行車両に対し
て、遠くから加速して追いつく場合であるが、自車両が
加速しながら目標車速最小値Vspmin を越えてゆくよう
な場合(時刻t1 )には、前記図14の回路によって遅
れ処理が施されない(図ではフィルタがかからない)、
即ち遅れ処理済み目標車速Vspr3がスイッチ61によっ
て選出されないので、通常の加速が行われる。一方、減
速時(時刻t2 )には前記図16の場合と同様に遅れ処
理が施される(図ではフィルタがかかる)ので、滑らか
に目標車速最小値Vspmin に移行する。
【0072】以上より、前記車間距離センサ12及び図
2の車間距離検出部32が車間距離検出手段を構成し、
以下同様に、図10の微分器30が相対速度検出手段を
構成し、前記車輪速センサ13L、13Rが自車両速度
検出手段を構成し、前記車間距離指令値設定部31が目
標車間距離設定手段を構成し、図10の加減算器29が
車間距離差算出手段を構成し、図10の乗算器27、2
8、加減算器26が目標加減速度設定手段を構成し、図
10の加算器25が目標速度設定手段を構成し、図2の
車速制御部34、駆動軸トルク制御部35、制動流体圧
サーボ系36、スロットル開度サーボ系37が制御手段
を構成し、図10の走行抵抗推定部41及び勾配抵抗推
定部42が勾配抵抗検出手段を構成し、図10及び図8
の制御ゲイン補正部が制御ゲイン補正手段を構成し、図
14の目標車速最小値設定部52が目標速度最小値設定
手段を構成し、図14の最大値選出部53からスイッチ
61までの回路が目標速度補正手段を構成している。
【0073】なお、車間距離の検出には、レーダ装置に
代えて、CCDカメラなどの撮像装置を備え、その撮像
装置でとらえた自車両前方の画像から先行車両との車間
距離を求めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用走行制御装置の一実施形態を示
す車両構成図である。
【図2】図1の走行制御装置で行われる先行車両追従制
御装置のブロック図である。
【図3】図2の車間距離制御部のブロック図である。
【図4】図2の車速制御部のブロック図である。
【図5】図2の駆動軸トルク制御部のブロック図であ
る。
【図6】図5の駆動軸トルク制御部で用いられるエンジ
ンマップである。
【図7】図5の駆動軸トルク制御部で用いられるエンジ
ンマップである。
【図8】図2の制御ゲイン補正部のブロック図である。
【図9】図8の制御ゲイン補正部で用いられる制御マッ
プである。
【図10】本発明の車両用走行制御装置の第2実施形態
を示す車間距離制御部のブロック図である。
【図11】図10の目標車速補正部のブロック図であ
る。
【図12】図11の目標車速補正部で用いられる制御マ
ップである。
【図13】図10の車間距離制御部による自車両減速時
の作用を示すタイミングチャートである。
【図14】本発明の車両用走行制御装置の第3実施形態
を示す目標車速補正部のブロック図である。
【図15】図14の目標車速補正部で用いられる制御マ
ップである。
【図16】図14の目標車速補正部による自車両減速時
の作用を示すタイミングチャートである。
【図17】図14の目標車速補正部による自車両加減速
時の作用を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1FL〜1RRは車輪 2はエンジン 3は自動変速機 7はディスクブレーキ 8は制動制御装置 9はエンジン制御装置 12は車間距離センサ 13L、13Rは車輪速度センサ 20は走行制御用コントロールユニット 25は加算器 26は加減算器 27、28は乗算器 29は加減算器 30は微分器 31は車間距離指令値設定部 32は車間距離検出部 33は車間距離制御部 34は車速制御部 35は駆動軸トルク制御部 36は制動流体圧サーボ系 37はスロットル開度サーボ系 41は走行抵抗推定部 42は勾配抵抗推定部 43は制御ゲイン補正部 51は目標車速補正部 52は目標車速最小値設定部 53は最大値選出部 57は遅れ角速度設定部 59は積分器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/02 301 F02D 29/02 301D 5H180 41/14 320 41/14 320D G08G 1/16 G08G 1/16 E (72)発明者 瀬戸 陽治 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 山村 吉典 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA41 AA66 AB01 AC01 AC26 AD00 AD04 AD41 AD47 AD51 AE04 AE41 AF01 3D044 AA25 AA45 AB01 AC00 AC03 AC24 AC26 AC35 AC56 AC59 AD04 AD21 AE01 AE04 AE14 AE19 AE22 3D046 BB18 GG02 HH02 HH20 HH23 HH36 HH49 JJ00 JJ24 KK07 3G093 AA05 BA14 BA23 CB10 DA06 DB00 DB05 DB15 DB16 DB18 EA09 EB04 EC01 EC04 FA02 FA05 FA08 FA10 FA11 FA12 3G301 JA03 KB02 LA03 LB02 LC01 LC03 LC07 NA05 NA06 NA08 NB03 NC04 ND02 ND05 NE17 NE19 PA11Z PF01A PF01Z PF05Z PG00 5H180 AA01 CC14 LL04 LL09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行車両との車間距離が目標車間距離に
    なるように自車両の速度を制御して先行車両に追従する
    車両用走行制御装置において、自車両と先行車両との車
    間距離を検出する車間距離検出手段と、自車両と先行車
    両との相対速度を検出する相対速度検出手段と、自車両
    の速度を検出する自車両速度検出手段と、自車両と先行
    車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段
    と、前記車間距離検出手段で検出された車間距離と前記
    目標車間距離設定手段で設定された目標車間距離との差
    を算出する車間距離差算出手段と、前記車間距離差算出
    手段で算出された車間距離差及び前記相対速度検出手段
    で検出された相対速度及びそれらに対して設定された制
    御ゲインに基づいて自車両の目標加減速度を設定する目
    標加減速度設定手段と、前記目標加減速度設定手段で設
    定された目標加減速度から自車両の目標速度を設定する
    目標速度設定手段と、前記自車両速度検出手段で検出さ
    れた自車両の速度が前記目標速度設定手段で設定された
    自車両の目標速度に一致するように自車両の制駆動力を
    制御する制御手段と、走行路の勾配抵抗を検出する勾配
    抵抗検出手段と、前記勾配抵抗検出手段で検出された走
    行路の勾配抵抗に基づいて前記制御ゲインを補正する制
    御ゲイン補正手段とを備えたことを特徴とする車両用走
    行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御ゲイン補正手段は、前記勾配抵
    抗検出手段で検出された走行路の勾配抵抗の絶対値が大
    きいほど、前記目標加減速度設定手段で設定される自車
    両の目標加減速度が大きくなるように制御ゲインを補正
    することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記制御ゲイン補正手段は、前記勾配抵
    抗検出手段で検出された走行路の勾配抵抗が登坂路であ
    るときに、前記目標加減速度設定手段で設定される自車
    両の目標加減速度が大きくなるように制御ゲインを補正
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用走
    行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御ゲイン補正手段は、前記勾配抵
    抗検出手段で検出された走行路の勾配抵抗の絶対値が大
    きいほど、少なくとも前記目標加減速度設定手段で設定
    される自車両の目標加減速度の減速の度合いが大きくな
    るように制御ゲインを補正することを特徴とする請求項
    2又は3に記載の車両用走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記車間距離検出手段で検出された車間
    距離に基づいて自車両の目標速度の最小値を設定する目
    標速度最小値設定手段と、前記目標速度設定手段で設定
    された自車両の目標速度が前記目標速度最小値設定手段
    で設定された自車両の目標速度の最小値以下となったと
    きに、自車両の目標速度を当該目標速度最小値に補正す
    る目標速度補正手段とを備えたことを特徴とする請求項
    1乃至4の何れかに記載の車両用走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記目標速度最小値設定手段は、前記車
    間距離検出手段で検出された車間距離が大きいほど、自
    車両の目標速度の最小値を大きく設定することを特徴と
    する請求項5に記載の車両用走行制御装置。
  7. 【請求項7】 前記目標速度補正手段は、自車両の目標
    速度を前記目標速度最小値に補正するとき、目標速度を
    滑らかに変化することを特徴とする請求項5又は6に記
    載の車両用走行制御装置。
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