JP2002224885A - 硬化性フラックス、半田接合部、半導体パッケージ及び半導体装置 - Google Patents

硬化性フラックス、半田接合部、半導体パッケージ及び半導体装置

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JP2002224885A
JP2002224885A JP2001024864A JP2001024864A JP2002224885A JP 2002224885 A JP2002224885 A JP 2002224885A JP 2001024864 A JP2001024864 A JP 2001024864A JP 2001024864 A JP2001024864 A JP 2001024864A JP 2002224885 A JP2002224885 A JP 2002224885A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半田接合後の残存フラックスの洗浄除去が必
要なく、高温、多湿雰囲気でも電気絶縁性を保持し、接
合強度と信頼性の高い半田接合を可能とする、硬化性フ
ラックスを提供する。 【解決手段】 少なくとも2つ以上のシアネート基を有
する化合物を必須成分とすることを特徴とする硬化性フ
ラックス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体パッケージ
の半田バンプ形成、半導体パッケージをプリント配線板
に搭載する際の半田接続に関し、さらには、半導体チッ
プを半導体搭載用基板に、フリップチップ半田接続によ
り搭載する際の硬化性フラックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の高機能化、並びに軽薄
短小化の要求に伴い、電子部品の高密度集積化、更には
高密度実装化が進んできており、これらの電子機器に使
用される半導体パッケージは、従来にも増して、益々、
小型化且つ多ピン化が進んできている。
【0003】半導体パッケージは、その小型化に伴っ
て、従来のようなリードフレームを使用した形態のパッ
ケージでは、小型化に限界がきているため、最近では回
路基板上にチップを実装したものとして、BGA(Ba
ll Grid Array)や、CSP(Chip
Scale Package)と言った、エリア実装型
の新しいパッケージ方式が提案されている。これらの半
導体パッケージにおいて、半導体チップの電極と、従来
型半導体パッケージのリードフレームの機能とを有す
る、半導体搭載用基板と呼ばれるプラスチックやセラミ
ックス等各種絶縁材料と、導体配線で構成される基板の
端子との電気的接続方法として、ワイヤーボンディング
方式やTAB(Tape Automated Bon
ding)方式、さらにはFC(Flip Chip)
方式などが知られているが、最近では、半導体パッケー
ジの小型化に有利な、FC接続方式を用いたBGAやC
SPの構造が盛んに提案されている。
【0004】BGAやCSPのプリント配線板への実装
には、半田ボールで形成されたバンプによる、半田接合
が採用されている。この半田接合には、フラックスが用
いられ、ソルダーペーストが併用されることもある。特
に半田ボールが使用される理由は、半田供給量を制御し
易く、多量の半田を供給できるので、バンプが高くでき
るためである。また、BGAやCSPの作製工程におけ
る、半導体チップの電極と半導体搭載用基板の端子との
電気的接続方法にも、半田接合が使われる場合が多い。
【0005】一般に、半田接合のためには、半田表面と
対する電極の、金属表面の酸化物などの汚れを除去する
と共に、半田接合時の金属表面の再酸化を防止して、半
田の表面張力を低下させ、金属表面に溶融半田が濡れ易
くする、半田付け用フラックスが使用される。このフラ
ックスとしては、ロジンなどの熱可塑性樹脂系フラック
スに、酸化膜を除去する活性剤等を加えたフラックスが
用いられている。
【0006】しかしながら、接合後に、このフラックス
が残存していると、高温、多湿時に熱可塑性樹脂が溶融
し、活性剤中の活性イオンも遊離するなど、電気絶縁性
の低下やプリント配線の腐食などの問題が生じる。その
ため現在は、半田接合後の残存フラックスを洗浄除去
し、上記のような問題を解決しているが、洗浄剤の環境
問題や、洗浄工程によるコストアップなどの欠点があ
る。
【0007】また、半導体パッケージの小型化かつ多ピ
ン化は、バンプの微細化を促し、接合強度や信頼性の低
下が懸念されている。そこで、バンプ接続部分の信頼性
を得るため、チップと基板との間隙に、アンダーフィル
と呼ばれる絶縁樹脂を充填して、バンプ接続部分を封
止、補強する検討も盛んである。しかし、これには技術
的難易度の高いアンダーフィルを充填し、硬化させる工
程が必要となるため、製造工程が複雑で製造コストが高
くなる問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半導体パッ
ケージの搭載時における、半田接合の現状のこのような
問題点に鑑み、半田接合後の残存フラックスの洗浄除去
が必要なく、高温、多湿雰囲気でも電気絶縁性を保持
し、接合強度と信頼性の高い半田接合を可能とする、硬
化性フラックス、並びに、それを用いた半田接合部及び
半導体パッケージを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも2つ以上のシアネート基を有する化合物を必須成分
とすることを特徴とする硬化性フラックス硬化性フラッ
クスである。半田接合時に、半田接合のフラックスとし
て作用し、同時に半田接合部周辺にメニスカスを形成し
て、更に加熱により硬化させることにより、該半田接合
部を樹脂補強する機能を有することを特徴とする前記硬
化性フラックスである。
【0010】又、前記硬化性フラックスが、半田接合時
に半田接合フラックスとして作用し、更に、加熱により
硬化して樹脂補強されたことを特徴とする半田接合部で
ある。
【0011】また、本発明は、プリント配線板と機械
的、電気的に接続するための半田ボールが搭載される半
導体パッケージにおいて、該半田ボールが前記いずれか
に記載の硬化性フラックスにより半田接合され、半田接
合後に更に加熱されて硬化したフラックス樹脂により、
半田ボール接合部が補強されていることを特徴とする半
導体パッケージである。
【0012】更に、本発明は、前記硬化性フラックス
が、プリント配線板に、機械的、電気的に接続するため
の半田ボールを有する半導体パッケージとを搭載し半田
ボール接合する際に、半田接合フラックスとして作用
し、半田ボール接合後、更に、加熱されて硬化したフラ
ックス樹脂により補強されてなることを特徴とする半導
体装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の硬化性フラックスは、少
なくとも2つ以上のシアネート基を有する化合物を必須
成分とする。これにより得られる硬化性フラックスが、
半田接合時に半田接合のフラックスとして作用すると同
時に、半田接合部周辺にメニスカスを形成して、更に加
熱によりフラックスが硬化した樹脂となり、該半田接合
部の補強材として作用する。
【0014】本発明に用いるシアネート基を有する樹脂
のシアネート基は、その還元作用により、半田及び金属
表面の酸化物などの汚れを除去し、半田接合のフラック
スとして作用する。
【0015】また、半田接合温度付近、もしくは、それ
以上の温度で3量化し、トリアジン環を形成しながら良
好な硬化物を形成するため、半田接合後の洗浄除去が必
要なく、高温、多湿雰囲気でも電気絶縁性を保持でき
る。更に、硬化性フラックスは、その溶融粘度と、半田
との濡れ性を、配合により、制御することで半田接合部
周辺にメニスカスを形成し、加熱により、該半田接合部
をリング状に補強する形で硬化し、半田接合部を樹脂補
強するため、接合強度と信頼性の高い半田接合を可能と
する。
【0016】本発明に用いる、少なくとも2つ以上のシ
アネート基を有する化合物として、好ましくは、式
(1)で表される化合物、式(2)で表わされる化合
物、または、これら化合物のシアネート基が、好ましい
上限値として40%で、好ましい下限値として1%で、
3量化したシアネート化合物が挙げられ、これらの内、
1種以上が用いられる。
【0017】
【化9】 (式(1)中、R1 〜R6 はそれぞれ独立して水素原
子、メチル基、フルオロアルキル基、ハロゲン原子のい
ずれかを表わす)
【0018】
【化10】 (式(2)中、R1 〜R3 はそれぞれ独立して水素原
子、メチル基、ハロゲン原子を示し、nは1〜6の整数
を表わす。)
【0019】また、式(1)で表されるとして、好まし
くは、式(3)で表されるイソプロピリデンジフェニル
−4,4’−ジシアネート、式(4)で表されるヘキサ
フルオロイソプロピリデンジフェニル−4,4’−ジシ
アネート、式(5)で表されるエチリデンジフェニル−
4,4’−ジシアネート、式(6)で表されるメチレン
ジフェニル−4,4’−ジシアネート、式(7)で表さ
れる4,4’−ビス(3,5−ジメチルフェニル)ジシ
アネート、式(8)で表されるフェノールノボラックポ
リシアネート、または、これら化合物から誘導されるシ
アネート基が40%以下3量化したシアネート化合物が
挙げられ、これらの内、少なくとも1種以上が用いられ
る。
【0020】更に、少なくとも2つ以上のシアネート基
を有する化合物は、軟化温度が110℃以下のものが良
い。分子量が大きく、軟化温度が高すぎると、半田接合
時における硬化性フラックスの流動性が低下し、半田接
合を阻害する恐れがある。但し、その他の配合剤の使用
により、半田接合時における硬化性フラックスの溶融粘
度を、好ましくは100mPa・s以下に制御できれば
何ら問題はない。この目的のために、液状の硬化剤を配
合したり、溶剤を加えても良い。
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】
【化14】
【0025】
【化15】
【0026】
【化16】 (式(8)中、nは0〜6の整数を表わす。)
【0027】また、本発明において、少なくとも2つ以
上のシアネート基を有する化合物の他に、フェノール樹
脂やエポキシ樹脂などを配合しても良い。具体的には、
ビスフェノール系、フェノールノボラック系、アルキル
フェノールノボラック系、ビフェノール系、ナフトール
系、レゾルシノール系などのフェノール樹脂やこれらを
ベースに変性されたエポキシ樹脂、さらには、脂肪族、
環状脂肪族、不飽和脂肪族などの骨格をベースとして変
性されたエポキシ樹脂なども挙げられる。但し、これら
の樹脂は、シアネート化合物のシアネート基当量を超え
ない範囲の官能基当量で配合することが好ましい。少な
くとも2つ以上のシアネート基を有する化合物の他に配
合する樹脂によって、シアネート基の反応機構が異な
り、異なった性能の硬化物が得られるが、例えば、フェ
ノール樹脂が過剰の場合は、電気特性や絶縁性に問題が
生じることがある。エポキシ樹脂過剰の場合は、硬化性
フラックスの硬化物物性として問題ないが、半田及び金
属表面の酸化物などの汚れを除去する作用が低下し、半
田接合できなくなってしまうことがある。
【0028】また、本発明の硬化性フラックスの硬化を
促進するため、公知の硬化触媒を用いても良い。例え
ば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルトオクチル酸
錫、オクチル酸コバルトなどに代表される有機金属塩、
銅アセチルアセトナート、アルミニウムアセチルアセト
ナート、コバルトアセチルアセトナートなどに代表され
る有機金属錯体、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、キノリン、イソキノリンなどの三級アミン類、塩化
テトラエチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニ
ウムなどの四級アンモニウム塩、フェノール、ノニルフ
ェノール、カテコール、ピロガール、ジヒドロキシナフ
タレンに代表される芳香族ヒドロキシ化合物、2−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、ビス(2−エチル−4
−メチル−イミダゾール)、2−フェニル−4−メチル
−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−
4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−エチル
−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノ
エチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ア
ミノエチル−2−メチルイミダゾール、1−(シアノエ
チルアミノエチル)−2−メチルイミダゾール、1−シ
アノエチル−2−フェニル−4,5−ビス(シアノエト
キシメチルイミダゾール)あるいはトリアジン付加型イ
ミダゾールなどに代表されるイミダゾール類などがあ
る。これらは単独で使用しても2種以上を併用しても良
い。
【0029】更には、密着性や耐湿性を向上させるため
のシランカップリング剤、ボイドを防止するための消泡
剤、あるいは液状又は粉末の難燃剤等を添加することも
できる。
【0030】本発明の硬化性フラックスは、前記成分を
一般に用いられるアルコール類、エーテル類、アセター
ル類、ケトン類、エステル類、アルコールエステル類、
ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエ
ーテル類、ケトンエステル類やエステルエーテル類など
の有機溶媒で、硬化性フラックスのワニスとして、得る
ことができる。
【0031】この硬化性フラックスを半導体パッケージ
の半田ボール搭載に用いる場合は、半田ボールが搭載さ
れるプリント配線板のランド部分に、予め所定量の硬化
性フラックスを塗布し、半田ボールをランド部の硬化性
フラックス上に搭載する方法や、半田ボールに所定量の
硬化性フラックス転写し、硬化性フラックスが転写した
半田ボールをランド部に搭載する方法などがある。その
後、半田リフローによって半田ボールをランド部に半田
接合させて、硬化し、半田接合部周辺にリング状の樹脂
補強構造を形成する。
【0032】また、本発明の硬化性フラックスを、半田
ボールが搭載された半導体パッケージ部品の基板搭載に
用いる場合は、半田接合、半田接合させる部品の搭載用
基板の半田が接続されるランド部、または、半田接合さ
せる部品の半田部に、所定量塗布し、半田接合させる部
品を搭載する。その後、半田リフローによって半田部を
ランド部に半田接合させて、硬化し、半田接合部周辺に
リング状の樹脂補強構造を形成する。さらには、搭載用
基板の半田接続されるランドを有する面、もしくは、半
田接合させる部品の半田を有する面に、所定量の硬化性
フラックスをスクリーン印刷やスピンコートなどの方法
により塗布し、乾燥させた後、半田接合させる部品を搭
載し、その後、半田リフローによって半田部をランド部
に半田接合させて、硬化し、半田接合部周辺を樹脂補強
すると共に、半田接合させる部品と搭載用基板の接着封
止することもできる。
【0033】本発明の半導体装置は、上記の方法によ
り、プリント配線板に、機械的、電気的に接続するため
の半田ボールを有する半導体パッケージを搭載し半田ボ
ールを接合する際に、本発明の硬化性フラックスが、半
田接合フラックスとして作用し、半田ボール接合後、更
に、加熱することにより硬化したフラックス樹脂により
補強して得られる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はこれによって何ら限定されるものではな
い。先ず、硬化性フラックスワニスを調製し、その特性
評価のため、半田ボールシェア強度試験、温度サイクル
試験、および絶縁抵抗試験を行なった。実施例および比
較例の評価結果は、まとめて表1に示した。
【0035】実施例1 式(3)で表されるイソプロピリデンジフェニル−4,
4’−ジシアネートのシアネート基が30%反応した3
量化プレポリマー(旭チバ(株)製、商品名AroCy B30)
100gと、コバルト(III)アセチルアセトナート
(和光純薬(株)製)のノニルフェノール(和光純薬(株)
製)0.5%溶液2gを、アセト酢酸エチル20gに溶
解し、硬化性フラックスワニスを作製した。
【0036】厚さ125μmの銅板(古川電気工業(株)
製、商品名EFTEC64T)を用いて、ランド径30
0μm、ランドピッチ0.8mmを含む評価用回路を形
成し、そのリードフレームを半導体封止材(住友ベーク
ライト(株)製、商品名EME−7372)でモールド封
止した後、片面から研磨して、前記の評価用回路を露出
させ、20mm角の評価用パッケージを作製した。研磨
の仕上げには、JIS−R6252に規定された、耐水
研磨紙1000番を使用した。これをイソプロピルアル
コールで洗浄した後、80℃で30分乾燥して、半田接
合評価用パッケージとした。
【0037】前記評価用パッケージの評価用回路露出面
に、上記で得られた硬化性フラックスワニスを、厚さ2
0μmで塗布し、それらの評価用パッケージ回路のラン
ド上に、500μm径の半田ボール(Sn−Pb系共晶
半田、日鉄マイクロメタル(株)製)80個を搭載し、ピ
ーク温度240℃に設定されたリフロー炉を通して、半
田ボールを評価用パッケージに接合させた。その後、窒
素雰囲気中200℃で60分熱処理して、硬化性フラッ
クスを硬化させ、樹脂補強構造も完成させた。
【0038】次に、得られた半田ボール付き評価用パッ
ケージの、半田ボールシェア強度を測定した。それぞれ
80個の平均値を求め、その結果をまとめて表1に示し
た。
【0039】温度サイクル(TC)試験用プリント配線
板に、市販のフラックス(九州松下電器株式会社製、M
SP511)を塗布、上記で得た半田ボール付き評価用
パッケージを搭載し、ピーク温度240℃に設定された
リフロー炉を通して、評価用パッケージ実装基板をそれ
ぞれ10個ずつ作製した。評価用パッケージ実装基板
は、評価用パッケージおよび試験プリント配線板を介し
て、80個の半田接合部が直列につながるように回路設
計されている。
【0040】得られた評価用パッケージ実装基板の導通
を確認した後、−50℃で10分、125℃で10分を
1サイクルとするTC試験を実施した。TC試験100
0サイクル後の断線不良数の結果をまとめて表1に示し
た。
【0041】半田メッキが施された導体間隔150μm
のくし形パターンを有する、絶縁信頼性試験用プリント
配線板を使用し、このプリント配線板に上記で得られた
硬化性フラックスワニスを、それぞれ厚さ20μmで塗
布し、硬化性フラックス膜を形成した。ピーク温度24
0℃に設定されたリフロー炉を通した後、窒素雰囲気中
200℃で60分熱処理して硬化性フラックスを硬化さ
せ、試験用プリント配線板とした。
【0042】このプリント配線板の導体間隔150μm
のくし形パターンの絶縁抵抗を自動超絶縁抵抗計(AD
VANTEST社製)で測定した後、85℃/85%の
雰囲気中で、直流電圧50Vを印加し、1000時間経
過後の絶縁抵抗を測定した。測定時の印加電圧は100
Vで1分とし、絶縁抵抗(Ω)を、まとめて表1に示し
た。
【0043】実施例2 実施例1において、式(3)で表されるイソプロピリデ
ンジフェニル−4,4’−ジシアネート100gに代え
て、式(7)で表される4,4’−ビス(3,5−ジメ
チルフェニル)ジシアネート(旭チバ(株)製、商品名Ar
oCy M30)100gを用いた以外は、実施例1と同様に
して、硬化性フラックスワニスを作製した。上記で得た
硬化性フラックスワニスを用い、実施例1と同様にし
て、評価した。
【0044】実施例3 実施例1において、式(3)で表されるイソプロピリデ
ンジフェニル−4,4’−ジシアネート100gに代え
て、式(8)で表されるフェノールノボラックポリシア
ネート(Lonza Ltd製、商品名Primaset PT-15)100
gを用いた以外は、実施例1と同様にして、硬化性フラ
ックスワニスを作製した。上記で得た硬化性フラックス
ワニスを用い、実施例1と同様にして、評価した。
【0045】実施例4 式(5)で表されるエチリデンジフェニル−4,4’−
ジシアネート(旭チバ(株)製、商品名AroCy L10)10
0gを、アセト酢酸エチル10gに溶解し、硬化性フラ
ックスワニスを作製した。上記で得た硬化性フラックス
ワニスを用い、実施例1と同様にして、評価した。
【0046】比較例1 実施例1と同様にして、評価用パッケージの評価用回路
露出面に、市販のフラックス(九州松下電器株式会社
製、MSP511)を、塗布し、半田ボールを評価用パ
ッケージに接合させた。但し、半田ボール接合後イソプ
ロピルアルコールで洗浄し、加熱処理はしなかった。次
に、得られた半田ボール付き評価用パッケージの、半田
ボールシェア強度を測定した。
【0047】実施例1と同様にして、温度サイクル(T
C)試験用プリント配線板に、上記半田ボール付き評価
用パッケージを搭載し、イソプロピルアルコールで洗浄
しピーク温度240℃に設定されたリフロー炉を通し
て、評価用パッケージ実装基板をそれぞれ10個ずつ作
製した。
【0048】得られた評価用パッケージ実装基板の導通
を確認した後、−50℃で10分、125℃で10分を
1サイクルとするTC試験を実施した。TC試験100
0サイクル後の断線不良数の結果をまとめて表1に示し
た。
【0049】比較例2 実施例1と同様にして、評価用パッケージの評価用回路
露出面に、市販のフラックス(九州松下電器株式会社
製、MSP511)を、塗布し、半田ボールを評価用パ
ッケージに接合させた。但し、半田ボール接合後イソプ
ロピルアルコールでの洗浄をせず、加熱処理もしなかっ
た。次に、得られた半田ボール付き評価用パッケージ
の、半田ボールシェア強度を測定した。
【0050】実施例1と同様にして、温度サイクル(T
C)試験用プリント配線板に、上記半田ボール付き評価
用パッケージを搭載し、評価用パッケージ実装基板を作
製し、評価した。
【0051】実施例1と同様にして、絶縁信頼性試験用
プリント配線板のプリント配線板に市販のフラックス
(九州松下電器株式会社製、MSP511)を、厚さ2
0μmで塗布し、ピーク温度240℃に設定されたリフ
ロー炉を通し、試験用プリント配線板とし、絶縁抵抗を
測定した。尚、半田接合後フラックスの洗浄をしなかっ
た。
【0052】
【表1】
【0053】表1に示した評価結果から分かるように、
本発明の硬化性フラックスを用いた場合、従来のフラッ
クスを用いた場合に比べて、半田ボールシェア強度で
は、2倍以上と言う高い値を示し、また、温度サイクル
試験では断線不良の発生がなくなり、絶縁抵抗試験でも
殆ど低下を示さず、本発明の硬化性フラックスの効果が
明白である。
【0054】
【発明の効果】本発明の硬化性フラックスは、半田接合
後の残存フラックスの洗浄除去を必要とせず、高温、多
湿雰囲気でも電気絶縁性を保持し、また、硬化性フラッ
クスが半田接合部周辺をリング状に補強する形で硬化す
るため、接合強度と信頼性の高い半田接合を可能にする
ので、半導体パッケージのプリント配線板への搭載にお
ける工程を簡素化して、製造コストを抑制し、また、半
田接合の信頼性向上に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 101:40 B23K 101:40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つ以上のシアネート基を有
    する化合物を必須成分とすることを特徴とする硬化性フ
    ラックス。
  2. 【請求項2】 少なくとも2つ以上のシアネート基を有
    する化合物が、一般式(1)で表される樹脂、一般式
    (2)で表わされる化合物、及び、これら化合物のシア
    ネート基が40%以下3量化したシアネート化合物から
    なる群より選択された少なくとも1種以上であることを
    特徴とする請求項1記載の硬化性フラックス。 【化1】 (式(1)中、R1 〜R6 は、それぞれ独立して、水素
    原子、メチル基、フルオロアルキル基、ハロゲン原子の
    いずれかを表わす。) 【化2】 (式(2)中、R1 〜R3は、それぞれ独立して、水素
    原子、メチル基、ハロゲン原子のいずれかを表わす。n
    は、1〜6の整数を表わす。)
  3. 【請求項3】 少なくとも2つ以上のシアネート基を有
    する化合物が、式(3)で表されるイソプロピリデンジ
    フェニル−4,4’−ジシアネート、式(4)で表され
    るヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−4,
    4’−ジシアネート、式(5)で表されるエチリデンジ
    フェニル−4,4’−ジシアネート、式(6)で表され
    るメチレンジフェニル−4,4’−ジシアネート、式
    (7)で表される4,4’−ビス(3,5−ジメチルフ
    ェニル)ジシアネート、一般式(8)で表されるフェノ
    ールノボラックポリシアネート、及び、これら化合物か
    ら誘導されるシアネート基が40%以下3量化したシア
    ネート化合物からなる群より選択された少なくとも1種
    以上であることを特徴とする請求項2記載の硬化性フラ
    ックス。 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 (式(8)中、nは0〜6の整数を表わす。)
  4. 【請求項4】 半田接合時に、半田接合のフラックスと
    して作用し、同時に半田接合部周辺にメニスカスを形成
    して、更に加熱により硬化させることにより、該半田接
    合部を樹脂補強する機能を有することを特徴とする請求
    項1、2又は3記載の硬化性フラックス。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の硬化性フラックスが、半
    田接合時に半田接合フラックスとして作用し、更に、加
    熱により硬化して樹脂補強されたことを特徴とする半田
    接合部。
  6. 【請求項6】 プリント配線板と機械的、電気的に接続
    するための半田ボールが搭載される半導体パッケージに
    おいて、該半田ボールが請求項1〜4のいずれかに記載
    の硬化性フラックスにより半田接合され、半田接合後に
    更に加熱されて硬化したフラックス樹脂により、半田ボ
    ール接合部が補強されていることを特徴とする半導体パ
    ッケージ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性
    フラックスが、プリント配線板に、機械的、電気的に接
    続するための半田ボールを有する半導体パッケージを搭
    載し半田ボール接合する際に、半田接合フラックスとし
    て作用し、半田ボール接合後、更に、加熱されて硬化し
    たフラックス樹脂により補強されてなることを特徴とす
    る半導体装置。
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JP2012500487A (ja) * 2008-08-18 2012-01-05 センブラント グローバル リミテッド ハロ炭化水素ポリマーコーティング
WO2012160722A1 (ja) 2011-05-25 2012-11-29 ハリマ化成株式会社 はんだペースト用フラックスおよびはんだペースト

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