JP2002223948A - 卵ゆで器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は電気炊飯器８等の上面８’に開口し
た炊飯蒸気吹出口９から噴出する炊飯余剰蒸気を利用し
て生卵を安全確実にゆで卵１０となすことを目的とす
る。 【解決手段】 卵収容容器１の上端開口部が密閉蓋２で
開閉自在であり、底板３に蒸気取入口４を有し、該底板
３には下向吸盤５を有し、上記底板３上に間隙ｔを介し
て支持される多孔卵受け６を備え、上記容器１の下部に
蒸気排出小孔７を穿設してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は炊飯器から排出され
る炊飯蒸気によって生卵を茹でることのできる卵ゆで器
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、電気炊飯器や炊飯ジャー等の蓋の
上面に大気に開放した炊飯蒸気吹出口が穿設され、炊飯
エネルギーは同吹出口から放出された。

【０００３】この放出蒸気エネルギーを利用して生卵を
茹でる装置が開発された（実開昭６０−３３２１号公
報、実用新案登録第３０７３２３２号公報）。

【０００４】しかし、噴出炊飯蒸気は卵収容容器の下か
ら上に通過するのみで、容器内の滞留時間が少ないため
収容卵は充分茹で上げられないという欠陥があった。

【０００５】又卵収容容器を電気炊飯器の上面に着脱自
在に固定させることができず、噴出炊飯蒸気の噴出上昇
力によって上記容器が炊飯器の上面から浮かされて移動
し易く、炊飯蒸気吹出口から同容器が外れ易く一定位置
に固定させることが困難であった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠陥を
解消し、炊飯器の上面から噴出する余剰エネルギーを卵
収容容器内に取込みかつ同容器内に滞留させることによ
って収容卵を充分茹で上げ、かつ炊飯器の上面に固定し
た状態で炊飯蒸気吹出口と卵収容容器の蒸気取入口とを
符合させ得る卵ゆで器を得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は卵収容容器の上端開口部が密閉蓋で開閉自在
であり、底板に蒸気取入口を有し、該底板には下向吸盤
を有し、上記底板上に間隙を介して支持される多孔卵受
けを備え、上記容器の下部に蒸気排出小孔を穿設してな
る卵ゆで器蒸気排出小孔を上記容器の側面下部に穿設し
た上記第１発明記載の卵ゆで器上記吸盤を炊飯器の上面
に吸着させた状態で該炊飯器に開口した炊飯蒸気吹出口
上に上記蒸気取入口を対向させることができる上記第１
又は第２発明記載の卵ゆで器上記容器及び密閉蓋が断熱
材によって形成された上記第１〜第３発明のいずれかに
記載の卵ゆで器によって構成される。

【０００８】

【発明の実施の形態】熱硬化性合成樹脂（フェノール樹
脂等）による断熱材によって短円筒形の卵収容容器１及
び密閉蓋２を形成する。

【０００９】上記容器１は上端開口部に密閉蓋２を蝶番
１１で開閉自在に枢支し、密閉蓋２と上端開口縁との間
に密閉パッキング１２を介在させ、蝶番１１の反対側に
上向フック１３’を密閉蓋２に設け、容器１の側面に設
けた牽引式掛金１３の下向フック１３”を上向フック１
３’に引掛け、該掛金１３のレバー１４を下向に回動さ
せることによって図３に示すように上記パッキング１２
を介して上記蓋２で上端開口部を密閉することができ
る。

【００１０】しかし図５に示すように密閉蓋２を重量が
重く厚さの厚い透明ガラスによる断熱材によって形成
し、パッキング１２を介して上記重量で開閉自在に上端
開口部を密閉し、内部蒸気の内圧に耐え得るように形成
することができる。

【００１１】上記容器１の底板３の中央部には蒸気取入
口４を開口し、該底板３の下面には複数個の球継手５’
を下向に設け、該継手５’に吸盤５の中央上向突起５”
に形成した凹球面部を球継手５’に嵌合することによっ
て吸盤５を球継手５’の回りに傾動自在に支持し、該吸
盤５を電気炊飯器８（又は電気炊飯ジャー）の凸弧上面
８’に対向させて吸着させることができる。

【００１２】上記吸盤５は複数設けるが、１個の吸盤５
と支持脚（図示していない）とによって底板３と炊飯器
８の上面８’を均等間隔ｓ（図６）に保持することがで
きる。

【００１３】上記底板３の上面には上記容器１内に多孔
卵受け６を短脚６’によって底板３の上面との間に間隙
ｔを介して支持する。上記卵受け６は図７に示すように
格子状金網又は図８に示すパンチングメタル或は一般の
金網等によって形成される。

【００１４】又上記容器１の側板の下部には蒸気排出小
孔７を横向に穿設し、その数は１〜４個とすれば足り、
該小孔７の水準位置は上記多孔卵受け６と底板３の上面
との間に底板３の僅少上部に穿設し、底板３の上面を水
滴溜り面とすることができる。

【００１５】上述のように上記吸盤５を炊飯器８の上面
８’に吸着させた状態で上記容器１は該上面８’の一定
位置に固定され、かつその位置において炊飯器８の上面
８’に開口した炊飯蒸気吹出口９の直上に上記蒸気取入
口４を対向させることができる。

【００１６】図６に示すように蒸気取入口４の外周下面
にゴム製の蒸気取入フード１５を下向に設け、該フード
１５の下縁を炊飯器８の上面８’の蒸気吹出口９の外周
に接触させることができ、その状態で該吹出口９からの
噴出蒸気を漏れなく上記取入口４から上記容器１内に取
込むことができる。

【００１７】尚図中８”で示すものは電気炊飯器８（炊
飯ジャー）の上面８’を形成する蓋、図２中１’は卵収
容容器１の把手である。

【００１８】従って吸盤５を炊飯器８の上面８’に着脱
自在に固定し、その位置において蒸気取入口４を炊飯器
８の上面８’の炊飯蒸気吹出口９上に符合対向させ得て
炊飯蒸気を上記容器１内に取入れることができる。

【００１９】取入れられた蒸気は多孔卵受け６の中央部
を通過上昇して上記容器１内に収容された複数の卵１０
を加温し、さらに該容器１の上部（密閉蓋２の直下）か
ら該容器１の内周に沿って下降して該卵１０をさらに加
温する動作を繰返し、蒸気圧が一定圧に達した状態で下
方の蒸気排出小孔７から外気に排出され、その間卵受け
６上の複数の卵１０は茹で上げられる。

【００２０】実験によると炊飯器８（炊飯ジャー）で５
合の飯を炊くと、上記容器１内の３個の卵１０が２０分
で茹で上がった。

【００２１】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したので炊飯
器の上面に卵収容容器を着脱自在に固定し得て移動又は
摺動するおそれはなく、かつ炊飯蒸気吹出口から蒸気取
入口を経て上記容器内に入り卵受けの上部に上昇した
後、該容器の内周に沿って下降する動作を繰返して上記
容器内の内圧の上昇により蒸気は下部の蒸気排出小孔か
ら大気に排出され、卵受け上の卵を充分茹で上げ得る効
果がある。

【００２２】凝縮した水滴は底板内に保持されて下方に
排出されず、炊飯器を濡らさない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の卵ゆで器と炊飯器とを示す斜視図であ
る。

【図２】卵ゆで器の正面図である。

【図３】図２Ａ−Ａ線による縦断面図である。

【図４】密閉蓋を開いた状態の縦断面図である。

【図５】密閉蓋の他の実施例の縦断面図である。

【図６】蒸気取入口と炊飯蒸気吹出口及び蒸気取入フー
ドとの拡大縦断面図である。

【図７】多孔卵受けの平面図である。

【図８】多孔卵受けの平面図である。

【符号の説明】

１ 卵収容容器 ２ 密閉蓋 ３ 底板 ４ 蒸気取入口 ５ 下向吸盤 ｔ 間隙 ６ 多孔卵受け ７ 蒸気排出小孔 ８ 炊飯器 ８’ 上面 ９ 炊飯蒸気吹出口

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 卵収容容器の上端開口部が密閉蓋で開閉
   自在であり、 底板に蒸気取入口を有し、 該底板には下向吸盤を有し、 上記底板上に間隙を介して支持される多孔卵受けを備
   え、 上記容器の下部に蒸気排出小孔を穿設してなる卵ゆで
   器。
2. 【請求項２】 蒸気排出小孔を上記容器の側面下部に穿
   設した請求項１記載の卵ゆで器。
3. 【請求項３】 上記吸盤を炊飯器の上面に吸着させた状
   態で該炊飯器に開口した炊飯蒸気吹出口上に上記蒸気取
   入口を対向させることができる請求項１又は２記載の卵
   ゆで器。
4. 【請求項４】 上記容器及び密閉蓋が断熱材によって形
   成された請求項１〜３のいずれかに記載の卵ゆで器。