JP2002223568A - Dc−dcコンバータ - Google Patents

Dc−dcコンバータ

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JP2002223568A JP2001019239A JP2001019239A JP2002223568A JP 2002223568 A JP2002223568 A JP 2002223568A JP 2001019239 A JP2001019239 A JP 2001019239A JP 2001019239 A JP2001019239 A JP 2001019239A JP 2002223568 A JP2002223568 A JP 2002223568A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可飽和リアクトルを使用した磁気スナバを有
するDC−DCコンバータにおいて、可飽和リアクトル
の過大な温度上昇と、磁気スナバを用いたことに伴い発
生する半導体スイッチング素子の損失、出力側整流器の
リンギング電流の発生、これに伴う損失、伝導ノイズお
よび輻射ノイズの発生等の問題を解消する。 【解決手段】 半導体スイッチング素子の開閉動作に同
期して動作する出力側の整流器による整流回路を具備す
るDC−DCコンバータにおいて、前記出力側の整流器
に、この出力側の整流器に直列接続された可飽和リアク
トルと、この可飽和リアクトルの両端に並列接続され前
記出力側の整流器と可飽和リアクトルが直列接続された
ときに同一の向きとなる第2の整流器からなる磁気スナ
バ回路を接続してなるDC−DCコンバータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体スイッチン
グ素子の開閉動作に同期して動作する出力側の整流器に
よる整流回路を具備するDC−DCコンバータにおい
て、同出力側の整流器の逆方向スパイク電流および逆方
向スパイク電圧を抑制するために用いられる可飽和リア
クトルを使用した磁気スナバを有するDC−DCコンバ
ータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】DC−DCコンバータでは小型化が重要
な課題であり、小型化を図る一手法としてスイッチング
周波数を高めることにより、DC−DCコンバータにお
いて大きなスペースを占めるパワートランスや出力平滑
チョークコイルなどの磁性部品、および出力平滑コンデ
ンサを小型化する手法が広く採用されている。DC−D
Cコンバータを高周波化するためには、スイッチング速
度が速くスイッチング損失の小さな半導体スイッチング
素子を採用する必要がある。しかし、スイッチング速度
が速い半導体スイッチング素子を使用することは、一方
で、伝導ノイズや輻射ノイズを増加させることにつなが
る。
【0003】最も代表的なDC−DCコンバータの1つ
として、図6に示す2相半波整流方式フル・ブリッジD
C−DCコンバータがある。図6において、1は入力直
流電源、2−1、2−2、2−3、2−4は半導体スイ
ッチング素子、3はパワートランス、4はパワートラン
ス3の1次巻線、5と6はパワートランス3の2次巻
線、7および8はダイオード、9は出力平滑チョークコ
イル、10は出力平滑コンデンサ、11および12は出
力端子、13は負荷である。
【0004】図6のDC−DCコンバータでは、半導体
スイッチング素子2−1と2−3の組、およびスイッチ
ング素子2−2と2−4の組が交互に開閉動作をするこ
とにより、パワートランス3の2次側に電力を送り出す
構成となっている。本コンバータにおいて、出力平滑チ
ョークコイル9を流れる電流が常に零以上である所謂電
流連続の条件を満足していれば、入力直流電源1の電圧
Eと出力電圧Voの間には、半導体スイッチング素子2
−1と2−3の組のオン期間Ton1、および半導体スイ
ッチング素子2−2と2−4の組のオン期間Ton2が等
しくTon1=Ton2=Tonの関係にあり、スイッチング周
波数fの逆数をTpとして(2・Ton)/Tpで定義される
オンデューティー比をDonとすると以下のような関係に
ある。 Vo=(Ns/Np)・E・Don−Vf−R・Io (V) (1) Vf:ダイオードの順方向電圧降下(V) Np:パワートランス3の1次巻線4の巻数 Ns:パワートランス3の2次巻線5および6の巻数 R:各部の抵抗の和(Ω) Io:負荷電流(A) したがって、通常の2相半波整流方式フル・ブリッジD
C−DCコンバータでは、Voを一定に保つため、Eの
変動や負荷電流Ioの変化に伴うDC−DCコンバータ
内部の電圧降下の変動を、Donを変化させることによっ
て制御するPWM制御が行われている。
【0005】ところで、図6のDC−DCコンバータに
おいて、半導体スイッチング素子2−1と2−3の組が
ターンオン直後の短時間にダイオード8に逆方向スパイ
ク電流が流れ、半導体スイッチング素子2−2と2−4
の組がターンオン直後の短時間にダイオード7に逆方向
スパイク電流が流れる。これらのスパイク電流は、ダイ
オード7および8の整流特性が理想とは異なるために生
じるものである。
【0006】理想的ダイオードでは、アノードとカソー
ド間が順バイアスされ順方向電流が流れている状態から
逆バイアスされた場合、順方向電流は瞬時に零となり、
逆バイアスされている期間に逆方向スパイク電流が流れ
ることはない。しかし、実際のダイオードでは、アノー
ドとカソード間が順バイアスされ順方向電流が流れてい
る状態から逆バイアスされた場合、pn接合間に蓄積さ
れた少数キャリアが消滅するまでにある程度の時間がか
かることから、この間に逆方向のスパイク電流が流れて
しまう。この現象はリバースリカバリと呼ばれており、
この間に流れる逆方向スパイク電流はリバースリカバリ
電流とも呼ばれている。
【0007】この逆方向スパイク電流によりダイオード
のアノードとカソード間には逆方向スパイク電圧が生
じ、このスパイク電圧と前記逆方向スパイク電流の積が
逆方向スイッチング損失となるほか、この逆方向スパイ
ク電圧が同ダイオードの逆方向耐電圧を超え同ダイオー
ドが破壊に至ることもある。また、このダイオードの逆
方向スパイク電流と逆方向スパイク電圧が、DC−DC
コンバータの雑音端子電圧と輻射雑音の主要因の1つで
ある。
【0008】上記ダイオードのリバースリカバリに起因
するDC−DCコンバータの問題点を対策するため、特
公平6−1733号、特公平7−77167号、あるい
は堀内他、「スパイク低減用アモルファス磁心の動特性
とその応用について」電気学会マグネティクス研究会資
料MAG−86−47(1986年)に開示されるよう
にコバルト基非晶質軟磁性合金薄帯巻磁心やナノ結晶軟
磁性合金薄帯巻磁心を用いた可飽和リアクトル21およ
び22を、図7に示すように、各々、ダイオード7およ
び8と直列接続して、逆方向スパイク電流の波高値を制
限することにより、ダイオード7および8の逆方向スパ
イク電圧を逆方向耐電圧以下に抑制して、ダイオード7
および8の逆方向スイッチング損失を抑制してその安全
動作を図るとともに、同DC−DCコンバータの雑音端
子電圧と輻射雑音を低減する手法が広く用いられてい
る。
【0009】図7のDC−DCコンバータにおける可飽
和リアクトル21と22の動作を図4の可飽和リアクト
ル21のB−Hループ概念図、および図5の可飽和リア
クトル22のB−Hループ概念図を用いて説明する。図
4、および図5において破線で示すのは直流B−Hルー
プの概念図、実線で示すのは図7のDC−DCコンバー
タに実装したときの動作B−Hループ概念図である。な
お、以下の説明では、出力平滑チョークコイル9を流れ
る電流が常に零以上である所謂電流連続の条件を満足
し、出力電圧をVoとするためのPWM制御が行われて
いるとする。
【0010】図7のDC−DCコンバータにおいて、半
導体スイッチング素子2−2と2−4の組がターンオフ
後、半導体スイッチング素子2−1と2−3の組、およ
び半導体スイッチング素子2−2と2−4の組が何れも
オフの状態のとき、半導体スイッチング素子2−2と2
−4の組がオンの期間に出力平滑チョークコイル9に蓄
積されたエネルギーが出力平滑コンデンサ10と負荷1
3の並列回路を介し、パワートランス3の2次巻線5、
可飽和リアクトル21およびダイオード7の直列回路、
ならびにパワートランス3の2次巻線6、可飽和リアク
トル22およびダイオード8の直列回路を経由して電流
が流れることにより出力平滑コンデンサ10と負荷13
の並列回路に供給される。このときパワートランス3の
2次巻線5、可飽和リアクトル21およびダイオード7
の直列回路、およびパワートランス3の2次巻線6、可
飽和リアクトル22およびダイオード8の直列回路に
は、各々、平滑チョークコイル9に流れる電流の1/2
ずつの電流が流れている。このとき、可飽和リアクトル
21の動作点は図4のa点、可飽和リアクトル22の動
作点は図5のα点にある。
【0011】上記の状態から前記半導体スイッチング素
子2−1と2−3の組がターンオンすると、パワートラ
ンス3の2次巻線5には図示黒丸を正極とする電圧が誘
起し、可飽和リアクトル21、ダイオード7、出力平滑
チョークコイル9を介して出力平滑コンデンサ10と負
荷13の並列回路に印加さる。この結果、可飽和リアク
トル21には負荷13に応じた電流が流れ、その動作点
は図4のa点からb点に向かって変化する。
【0012】また、上記とは別に、前記半導体スイッチ
ング素子2−1と2−3の組がターンオンした瞬間に、
パワートランス3の2次巻線5および6の図示黒丸を正
極として誘起した電圧は、可飽和リアクトル21、ダイ
オード7を介して、ダイオード8と可飽和リアクトル2
2の直列回路にも印加される。このとき、前記ダイオー
ド8はリバースリカバリによりオン状態にあり、いわゆ
る逆方向スパイク電流が流れる。
【0013】このため、可飽和リアクトル22の磁束密
度は、図5のα点からβ点を経由してγ点まで変化する
が、β点からγ点まで変化する期間の可飽和リアクトル
22のインダクタンスは極めて高いため、前記2次巻線
5と6に誘起した電圧のほとんどは可飽和リアクトル2
2に印加されることになる。
【0014】ここで、前記ダイオード8の逆方向スパイ
ク電流の波高値Irrは、可飽和リアクトル22の磁束密
度が図5の第3象限側で飽和することがない限り、図5
の磁化力Hrrで近似的に求められる下記の値に抑制する
ことができる。 Irr≒(Hrr・le)/N (A) (2) le:可飽和リアクトル22の平均磁路長(m) N :可飽和リアクトル22の巻数 ところで、ダイオードがリカバリ期間に逆方向に放出す
る電荷量はそのダイオードの特性により定まることが知
られている。そこで、前記ダイオード8がリバースリカ
バリ期間に放出する電荷量をQとすると、リバースリカ
バリ時間Trrは前記(2)式で定まるIrrにより次式を用
いて近似的に求められる。 Trr≒Q/Irr (s) (3) したがって、可飽和リアクトル22の動作磁束密度が図
3のα点からβ点を経由してγ点まで変化するときの変
化量ΔBは次式を用いて近似的に求めることができる。 ΔB≒(2・(Ns/Np)・E・Trr)/(N・Ae) (T) (4) Ae:可飽和リアクトル22の有効断面積(m) ダイオード8のリバースリカバリが終了するとダイオー
ド8はオフ状態となり、可飽和リアクトル22の動作点
は図5のδ点にある。
【0015】半導体スイッチング素子2−1と2−3の
組がターンオフすると、半導体スイッチング素子2−1
と2−3の組がオンの期間に出力平滑チョークコイル9
に蓄積されたエネルギが放出されることにより同出力平
滑チョークコイル9には図示黒丸と反対側を正極とする
電圧が誘起し、出力平滑コンデンサ10と負荷13の並
列回路を介し、パワートランス3の2次巻線5、可飽和
リアクトル21およびダイオード7の直列回路、ならび
にパワートランス3の2次巻線6、可飽和リアクトル2
2およびダイオード8の直列回路に印加される。このた
め、ダイオード7とダイオード8は順バイアスされてオ
ン状態になるため、可飽和リアクトル21および22に
は図7の図示黒丸を正極とする電圧が印加される。この
結果、可飽和リアクトル21の磁束密度は図4の飽和領
域であるb点からa点に向かって移動する。一方、可飽
和リアクトル22の動作点は図5のδ点からε点に移動
し飽和した後、同可飽和リアクトル22を流れる電流の
波高値に対応したα点までその磁束密度はΔBだけ変化
する。
【0016】可飽和リアクトル22の磁束密度が図3の
δ点からε点まで動作する期間の可飽和リアクトル22
のインダクタンスは極めて高く、この期間に出力平滑チ
ョークコイル9が誘起する電圧のほとんどは同可飽和リ
アクトル22に印加されることになる。従って、可飽和
リアクトル22が図5のδ点からε点まで動作するとき
に阻止する時間Tbは、近似的に以下の式によって求め
ることができる。 Tb≒(N・Ae・ΔB)/Vo (s) (5)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】図7のDC−DCコン
バータでは、ピーク繰り返し逆電圧の最大定格が高いダ
イオードを使用しなくてはならない出力電圧の高い場合
に、同ダイオードのリバースリカバリ特性が良くないた
め、同ダイオードの逆方向スパイク電流および逆方向ス
パイク電流を実用上問題ないレベルまで抑制しようとす
ると、可飽和リアクトル21および22の温度上昇が大
きくて実用にできない問題があった。
【0018】金属磁性材料を用いた磁心の高周波駆動時
の磁心損失は、その大半が渦電流損失によって占められ
ており、この渦電流損失はその材質により、磁心の動作
磁束密度ΔBの1乗から2乗の範囲、および磁化速度d
B/dtの1乗から2乗の範囲に比例することが知られ
ている。図7のDC−DCコンバータでは、例えば、駆
動周波数20kHz、出力電力数十kW程度の場合を例
に取ると、可飽和リアクトル21および22の動作磁束
密度ΔBは1T程度、磁化速度dB/dtは十T/μs程
度に達する。これらの値を、図7のDC−DCコンバー
タのパワートランス3と比較すると、前者はほぼ同程度
だが後者は2ケタ程度以上大きい。このため、可飽和リ
アクトル21および22の単位体積あたりの磁心損失は
フォワード型DC−DCコンバータの高周波パワートラ
ンスに比べて2ケタから4ケタ程度大きいことになり、
過大な温度上昇を引き起こす原因となっている。
【0019】この可飽和リアクトル21および22の磁
心には、前記のようにコバルト基非晶質軟磁性合金薄帯
巻磁心やナノ結晶軟磁性合金薄帯巻磁心が用いられてお
り、これら巻磁心に外部から直接応力が加わらないよう
にするためと、これに設ける巻線間との絶縁を図るた
め、これら巻磁心は、一般にプラスチックケースに収納
されたり表面に樹脂コーティングが施されるなどの形態
となっている。
【0020】このため、磁心損失による温度上昇が高す
ぎる場合には、前記プラスチックケースあるいは表面の
樹脂コーティングが焼損することになる。また、コバル
ト基非晶質軟磁性合金薄帯巻磁心を可飽和リアクトル2
1および22に使用した場合には、同巻磁心のキュリー
温度が高々二百数十℃程度にすぎないため、同巻磁心の
温度が百数十℃程度以上に達するとその飽和磁束密度が
著しく低下し、ダイオード7および8のリバースリカバ
リで可飽和リアクトル21および22が図4および図5
のB−Hループにおける第3象限側で飽和してしまい本
来の機能を発揮できない問題もある他、非晶質軟磁性合
金薄帯巻磁心の場合には過大な温度上昇によりその磁気
特性が経事変化する問題もある。さらに可飽和リアクト
ル21および22の過大な温度上昇は、これに設ける巻
線や近接して配置される他の部品、あるいはプリント基
板などに熱的なストレスを加える結果にもなり好ましく
ない。
【0021】また、図7のDC−DCコンバータでは、
半導体スイッチング素子2−1と2−3の組、および半
導体スイッチング素子2−2と2−4の組がターンオフ
したときに、半導体スイッチング素子2−1、2−2、
2−3および2−4で大きなスイッチング損失が生じる
と共に、これらのターンオフ時にダイオード7とダイオ
ード8に生じる大きなリンギング電流が発生し、これに
よって同ダイオード7と8の損失が生じるとともに、こ
れによる伝導ノイズや輻射ノイズが発生するという問題
もあった。
【0022】なお、以上の説明ではその構成の一例を図
7に示す2相半波整流方式フル・ブリッジDC−DCコ
ンバータを例に同コンバータのダイオード7と8のリバ
ースリカバリ対策に可飽和リアクトル21および22を
用いた場合の問題点について説明したが、同整流方式を
用いたハーフ・ブリッジDC−DCコンバータやプッシ
ュプルコンバータ、単相半波整流方式のフォワードDC
−DCコンバータなどの各種DC−DCコンバータ、あ
るいはカレント・ダブラー整流方式の各種DC−DCコ
ンバータにおいても全く同様の問題があった。
【0023】本発明の目的は、半導体スイッチング素子
の開閉動作に同期して動作する出力側の整流器による整
流回路を具備するDC−DCコンバータにおいて、同出
力側の整流器の逆方向スパイク電流および逆方向スパイ
ク電圧の抑制に用いられる可飽和リアクトルを使用した
磁気スナバを有するDC−DCコンバータで問題になっ
ていた可飽和リアクトルの過大な温度上昇と、前記磁気
スナバを用いたことに伴い発生する半導体スイッチング
素子の損失、および出力側整流器のリンギング電流の発
生と、これに伴う損失、伝導ノイズおよび輻射ノイズの
発生を抑制した磁気スナバを用いたDC−DCコンバー
タを提供するものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体スイッ
チング素子の開閉動作に同期して動作する出力側の整流
器を具備するDC−DCコンバータにおいて、前記出力
側の整流器に、この出力側の整流器に直列接続された可
飽和リアクトルと、この可飽和リアクトルの両端に並列
接続され前記出力側の整流器と可飽和リアクトルが直列
接続されたときに同一の向きとなる第2の整流器からな
る磁気スナバ回路を接続してなることを特徴とするDC
−DCコンバータである。
【0025】このような構成とすることによって、磁気
スナバ回路による整流器のリバースリカバリ電流と逆方
向スパイク電圧抑制効果を持たせるのに必要な可飽和リ
アクトルのΔBとすることができるをため従来方式で問
題となっていた可飽和リアクトルの過大な温度上昇を抑
制できる。また、従来方式で問題であった可飽和リアク
トルによる磁気スナバを用いたことに伴い発生する半導
体スイッチング素子の損失、および出力側整流器のリン
ギング電流の発生と、これに伴う損失、伝導ノイズおよ
び輻射ノイズの発生を抑制することもできる。
【0026】本発明において、可飽和リアクトルが結晶
粒50nm以下の微細なナノ結晶粒が組織の少なくとも
体積全体の50%を占めるナノ結晶軟磁性合金薄帯で構
成されている場合、可飽和リアクトルのΔBを1T以上
に設定できるとともに、その温度上昇低減効果も大きい
ため可飽和リアクトルの小型化が図れ好ましい。
【0027】本発明において、可飽和リアクトルがコバ
ルト基非晶質軟磁性合金薄帯で構成されている場合、特
に、可飽和リアクトルの温度上昇を低くすることが可能
なため、動作時の使用上限温度が高く、可飽和リアクト
ルの許容温度上昇が小さく設定されている場合にも実用
に供することができ好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して詳細に説明する。 (実施例1)図1は本発明によるDC−DCコンバータ
の1実施例回路構成ブロック図であり、2相半波整流方
式フル・ブリッジDC−DCコンバータでの適用例を示
したものである。本実施例では、DC−DCコンバータ
の仕様を表1のように定めて、図7にその回路構成を示
す従来例と比較検討した。
【0029】
【表1】
【0030】図1において、1は入力直流電源、2−
1、2−2、2−3、2−4は半導体スイッチング素
子、3はパワートランス、4はパワートランス3の1次
巻線、5と6はパワートランス3の2次巻線、21およ
び22は可飽和リアクトル、7,8、23および24は
ダイオード、9は出力平滑チョークコイル、10は出力
平滑コンデンサ、11および12は出力端子、13は負
荷である。なお、本実施例では、半導体スイッチング素
子2−1、2−2、2−3および2−4としてIGB
T、ダイオード7、8、23および24としてピーク繰
り返し逆電圧の最大定格200Vの低損失ファーストリ
カバリダイオードを使用し、パワートランス3の1次巻
線4は32ターン、2次巻線5および6はいずれも9タ
ーンとした。
【0031】可飽和リアクトル21および22には表2
に示す磁心を用いた。表2において、磁心イおよびロは
片ロール法で製造された鉄を主成分とする幅5mmの非
晶質軟磁性合金薄帯を用いて外径15mm、内径10m
mのトロイダル形状の巻磁心を構成した後、磁路方向に
磁界をを加えながら窒素雰囲気中で結晶化温度以上の温
度で熱処理することにより製作した結晶粒径50nm以
下の微細な結晶粒がその組織の体積全体の50%以上を
占めるナノ結晶軟磁性合金薄帯巻磁心である。
【0032】磁心ハ、ニ、ホおよびヘは片ロール法で製
造されたコバルトを主成分とする幅5mmの非晶質軟磁
性合金薄帯を用いて外径15mm、内径10mmのトロ
イダル形状の巻磁心を構成した後、磁路方向に磁界を加
えながら窒素雰囲気中で結晶化温度未満の温度で熱処理
することにより製作したコバルト基非晶質軟磁性合金薄
帯巻磁心である。
【0033】磁心トおよびチは前記磁心イおよびロと同
一組成で同一の製法により作成された鉄を主成分とする
幅5mmの非晶質軟磁性合金薄帯の表面にシリカの絶縁
膜を設けた後、外径15mm、内径10mmのトロイダ
ル形状の巻磁心を構成し、これに磁路方向に磁界をを加
えながら窒素雰囲気中で結晶化温度以上の温度で熱処理
することにより製作した結晶粒径50nm以下の微細な
結晶粒がその組織の体積全体の50%以上を占めるナノ
結晶軟磁性合金薄帯巻磁心である。
【0034】
【表2】
【0035】磁心リ、ヌ、ルおよびヲは前記磁心ハ、
ニ、ホおよびヘと同一組成で同一の製法により作成され
たコバルトを主成分とする幅5mmの非晶質軟磁性合金
薄帯の表面にシリカの絶縁膜を設けた後、外径15m
m、内径10mmのトロイダル形状の巻磁心を構成し、
これに磁路方向に磁界をを加えながら窒素雰囲気中で結
晶化温度未満の温度で熱処理することにより製作したコ
バルト基非晶質軟磁性合金薄帯巻磁心である。
【0036】表2の磁心イから磁心ヲは、いずれも有効
断面積は10mm、平均磁路長は39.3mmであ
り、磁心に外部から応力が加わっても変形あるいは破損
しないように十分な強度を持ったプラスチックケース内
に収納されている。
【0037】表3に、本発明の図1の回路および従来例
である図7の回路において、可飽和リアクトル21およ
び22として、表2の各磁心を用い、入力電圧を320
V、負荷電流を25Aとしたときにダイオード7および
8の逆方向スパイク電圧をそのピーク繰り返し逆電圧の
最大定格200Vの80%である160V以下になるよ
うに可飽和リアクトル21および22の巻数を定めたと
きのその巻数と温度上昇ΔTの比較を示す。なお、巻線
には、表皮効果の影響で巻線の高周波抵抗が増加するの
を避けるため直径0.23mmの1種UEWマグネット
ワイヤーを147本使用したリッツ線を用いた。また、
表3において、例えば、本発明Bのように、磁心ハ+
ニ、巻数3と記載されているものは、表2の磁心ハとニ
を2ヶスタックして、これに3ターンの巻線を施したこ
とを意味する。
【0038】
【表3】
【0039】可飽和リアクトル21および22の動作時
の最大温度は、プラスチックケースおよび1UEWマグ
ネットワイヤーの耐熱温度上限の130℃に対し少なく
とも10℃のマージンを持った120℃以下にする必要
がある。本実施例のDC−DCコンバータでは、動作時
の周囲温度の上限は表1から40℃であるので、DC−
DCコンバータケース内部雰囲気の最大温度上昇を30
℃として、可飽和リアクトル21および22の最大温度
上昇ΔTmaxは50℃以下にする必要がある。
【0040】表3からわかるように、本発明Aから本発
明Dによれば、可飽和リアクトル21および22のΔT
はいずれも50℃よりも低いから、何れの場合も実用上
問題ないことがわかる。一方、従来例1から4では、可
飽和リアクトル21および22のΔTはいずれも50℃
を超えており実用にならないことがわかる。
【0041】また、表3からわかるように結晶粒径50
nm以下の微細な結晶粒がその組織の体積全体の50%
以上を占めるナノ結晶軟磁性合金薄帯巻磁心を用いた可
飽和リアクトル21および22を使用した本発明Aと本
発明Cでは、コバルト基非晶質軟磁性合金薄帯巻磁心を
用いた可飽和リアクトル21および22を使用した本発
明Bと本発明Dに比べて可飽和リアクトル21および2
2を構成する磁心の数が半分ですみ、小型化の観点から
優れていることがわかる。
【0042】一方、コバルト基非晶質軟磁性合金薄帯巻
磁心を用いた可飽和リアクトル21および22を使用し
た本発明Bと本発明DはそのΔTが何れも40℃より低
く、結晶粒径50nm以下の微細な結晶粒がその組織の
体積全体の50%以上を占めるナノ結晶軟磁性合金薄帯
巻磁心を用いた可飽和リアクトル21および22を使用
した本発明Aと本発明Cに比べて、そのΔTをより低減
できており、動作時の使用上限温度がより厳しい場合に
も適用できるという点において優れていることがわか
る。
【0043】また、軟磁性合金薄帯の表面ににシリカの
絶縁膜を設けた磁心を用いた可飽和リアクトル21およ
び22を使用した本発明Cと本発明Dは、何れも絶縁膜
を設けない磁心を用いた可飽和リアクトル21および2
2を使用した本発明Aおよび本発明BよりもそのΔTを
低減できており優れることがわかる。なお、本発明Cと
本発明Dでは絶縁膜としてシリカを用いたが、絶縁膜の
機能としては巻磁心を構成したときに重なり合う軟磁性
合金薄膜間の絶縁を有すればよいのであって、他の材質
の絶縁膜を設けても良いし、巻磁心を構成後に、巻磁心
を構成する軟磁性合金薄帯間に絶縁物を拡散あるいは浸
透させるなどの手法を用いても同様の効果が得られる。
【0044】また、本発明Aから本発明Dでは、従来例
1から従来例4との比較で、半導体スイッチング素子2
−1、2−2、2−3および2−4のスイッチング損失
をトータルで6W以上低減することができた。また、ダ
イオード7と8のリンギング電流も抑制することができ
たため出力電圧におけるスパイク電圧も200mVp-p
以上改善することができた。
【0045】(実施例2)図2は本発明によるDC−D
Cコンバータの1実施例回路構成ブロック図であり、カ
レント・ダブラー整流方式フル・ブリッジDC−DCコン
バータでの適用例を示したものである。本実施例では、
DC−DCコンバータの仕様を前記表1のように定め、
図2においてダイオード23および24が用いられてい
ない従来例と比較検討した。
【0046】図2において、1は入力直流電源、2−
1、2−2、2−3、2−4は半導体スイッチング素
子、3はパワートランス、4はパワートランス3の1次
巻線、5はパワートランス3の2次巻線、21および2
2は可飽和リアクトル、7,8、23および24はダイ
オード、14および15は出力平滑チョークコイル、1
0は出力平滑コンデンサ、11および12は出力端子、
13は負荷である。なお、本実施例では、半導体スイッ
チング素子2−1、2−2、2−3および2−4として
IGBT、ダイオード7、8、23および24としてピ
ーク繰り返し逆電圧の最大定格400Vの低損失ファー
ストリカバリダイオードを使用し、パワートランス3の
1次巻線4は32ターン、2次巻線5は18ターンとし
た。
【0047】可飽和リアクトル21および22には前記
実施例1の表2に示す磁心を用いた。表4に、本発明の
図2の回路、および図2においてダイオード23および
24が用いられていない回路構成の従来例において、可
飽和リアクトル21および22として表2の各磁心を用
い、入力電圧を320V、負荷電流を25Aとしたとき
にダイオード7および8の逆方向スパイク電圧をそのピ
ーク繰り返し逆電圧の最大定格400Vの80%である
320V以下になるように可飽和リアクトル21および
22の巻数を定めたときのその巻数と温度上昇ΔTの比
較を示す。なお、巻線には、表皮効果の影響で巻線の高
周波抵抗が増加するのを避けるため直径0.23mmの
1種UEWマグネットワイヤーを147本使用したリッ
ツ線を用いた。
【0048】
【表4】
【0049】表4からわかるように、本発明Eから本発
明Hによれば、可飽和リアクトル21および22のΔT
はいずれも50℃よりも低いから実用上問題ないことが
わかる。一方、従来例5から8では、可飽和リアクトル
21および22のΔTはいずれも50℃を超えており実
用にならないことがわかる。
【0050】また、表4からわかるように結晶粒径50
nm以下の微細な結晶粒がその組織の体積全体の50%
以上を占めるナノ結晶軟磁性合金薄帯巻磁心を用いた可
飽和リアクトル21および22を使用した本発明Eと本
発明Gでは、コバルト基非晶質軟磁性合金薄帯巻磁心を
用いた可飽和リアクトル21および22を使用した本発
明Fと本発明Hに比べて可飽和リアクトル21および2
2を構成する磁心の数が半分ですみ、小型化の観点から
優れていることがわかる。
【0051】一方、コバルト基非晶質軟磁性合金薄帯巻
磁心を用いた可飽和リアクトル21および22を使用し
た本発明Fと本発明HはそのΔTが何れも40℃より低
く、結晶粒径50nm以下の微細な結晶粒がその組織の
体積全体の50%以上を占めるナノ結晶軟磁性合金薄帯
巻磁心を用いた可飽和リアクトル21および22を使用
した本発明Eと本発明Gに比べて、そのΔTをより低減
できており、動作時の使用上限温度がより厳しい場合に
にも適用できるという点において優れていることがわか
る。
【0052】また、軟磁性合金薄帯の表面ににシリカの
絶縁膜を設けた磁心を用いた可飽和リアクトル21およ
び22を使用した本発明Gと本発明Hは、何れも絶縁膜
を設けない磁心を用いた可飽和リアクトル21および2
2を使用した本発明Eおよび本発明FよりもそのΔTを
低減できており優れることがわかる。なお、本発明Gと
本発明Hでは絶縁膜としてシリカを用いたが、絶縁膜の
機能としては巻磁心を構成したときに重なり合う軟磁性
合金薄膜間の絶縁を有すればよいのであって、他の材質
の絶縁膜を設けても良いし、巻磁心を構成後に、巻磁心
を構成する軟磁性合金薄帯間に絶縁物を拡散あるいは浸
透させるなどの手法を用いても同様の効果が得られる。
【0053】また、本発明Eから本発明Hでは、従来例
5から従来例8との比較で、半導体スイッチング素子2
−1、2−2、2−3および2−4のスイッチング損失
をトータルで5W以上低減することができた。また、ダ
イオード7と8のリンギング電流も抑制することができ
たため出力電圧におけるスパイク電圧も300mVp-p
以上改善することができた。
【0054】(実施例3)図3は本発明によるDC−D
Cコンバータの1実施例回路構成ブロック図であり、単
相半波整流方式フォワードDC−DCコンバータでの適
用例を示したものである。本実施例では、DC−DCコ
ンバータの仕様を表5のように定め、図3においてダイ
オード23および34が用いられていない従来例と比較
検討した。
【0055】
【表5】
【0056】図3において、1は入力直流電源、2は半
導体スイッチング素子、3はパワートランス、4はパワ
ートランス3の1次巻線、5はパワートランス3の2次
巻線、31はパワートランス3のリセット巻線、32は
ダイオード、21および34は可飽和リアクトル、7,
23、33および35はダイオード、9は出力平滑チョ
ークコイル、10は出力平滑コンデンサ、11および1
2は出力端子、13は負荷である。なお、本実施例で
は、半導体スイッチング素子2としてパワーMOS−F
ET、ダイオード7、23、33および35としてピー
ク繰り返し逆電圧の最大定格400Vの低損失ファース
トリカバリダイオードを使用し、パワートランス3の1
次巻線4とリセット巻線31の巻数は何れも32ター
ン、2次巻線5は36ターンとした。
【0057】可飽和リアクトル21および34には前記
実施例1の表2に示す磁心を用いた。表6に、本発明の
図3の回路および図3においてダイオード23および3
5が用いられていない回路構成の従来例において、可飽
和リアクトル21および34として表2の各磁心を用
い、入力電圧を180V、負荷電流を20Aとしたとき
にダイオード7および33の逆方向スパイク電圧をその
ピーク繰り返し逆電圧の最大定格400Vの80%であ
る320V以下になるように可飽和リアクトル21およ
び34の巻数を定めたときのその巻数と温度上昇ΔTの
比較を示す。なお、巻線には、表皮効果の影響で巻線の
高周波抵抗が増加するのを避けるため直径0.23mm
の1種UEWマグネットワイヤーを147本使用したリ
ッツ線を用いた。
【0058】
【表6】
【0059】表6からわかるように、本発明Iから本発
明Lによれば、可飽和リアクトル21および34のΔT
はいずれも50℃よりも低いから実用上問題ないことが
わかる。一方、従来例9から12では、可飽和リアクト
ル21および34のΔTはいずれも50℃を超えており
実用にならないことがわかる。
【0060】また、表6からわかるように結晶粒径50
nm以下の微細な結晶粒がその組織の体積全体の50%
以上を占めるナノ結晶軟磁性合金薄帯巻磁心を用いた可
飽和リアクトル21および34を使用した本発明Iと本
発明Kでは、コバルト基非晶質軟磁性合金薄帯巻磁心を
用いた可飽和リアクトル21および34を使用した本発
明Jと本発明Lに比べて可飽和リアクトル21および3
4を構成する磁心の数が半分ですみ、小型化の観点から
優れていることがわかる。
【0061】一方、コバルト基非晶質軟磁性合金薄帯巻
磁心を用いた可飽和リアクトル21および34を使用し
た本発明Jと本発明LはそのΔTが何れも40℃より低
く、結晶粒径50nm以下の微細な結晶粒がその組織の
体積全体の50%以上を占めるナノ結晶軟磁性合金薄帯
巻磁心を用いた可飽和リアクトル21および24を使用
した本発明Iと本発明Kに比べて、そのΔTをより低減
できており、動作時の使用上限温度がより厳しい場合に
にも適用できるという点において優れていることがわか
る。
【0062】また、軟磁性合金薄帯の表面ににシリカの
絶縁膜を設けた磁心を用いた可飽和リアクトル21およ
び34を使用した本発明Kと本発明Lは、何れも絶縁膜
を設けない磁心を用いた可飽和リアクトル21および3
4を使用した本発明Iおよび本発明JよりもそのΔTを
低減できており優れることがわかる。なお、本発明Kと
本発明Lでは絶縁膜としてシリカを用いたが、絶縁膜の
機能としては巻磁心を構成したときに重なり合う軟磁性
合金薄膜間の絶縁を有すればよいのであって、他の材質
の絶縁膜を設けても良いし、巻磁心を構成後に、巻磁心
を構成する軟磁性合金薄帯間に絶縁物を拡散あるいは浸
透させるなどの手法を用いても同様の効果が得られる。
【0063】また、本発明Iから本発明Lでは、従来例
9から従来例12との比較で、半導体スイッチング素子
2のスイッチング損失を7W以上低減することができ
た。また、ダイオード7と33のリンギング電流も抑制
することができたため出力電圧におけるスパイク電圧も
300mVp-p以上改善することができた。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
半導体スイッチング素子の開閉動作に同期して動作する
出力側の整流器による整流回路を具備するDC−DCコ
ンバータにおいて、同出力側の整流器の逆方向スパイク
電流および逆方向スパイク電圧の抑制に用いられる可飽
和リアクトルを使用した磁気スナバを有するDC−DC
コンバータで問題になっていた可飽和リアクトルの過大
な温度上昇と、前記磁気スナバを用いたことに伴い発生
する半導体スイッチング素子の損失、および出力側整流
器のリンギング電流の発生と、これに伴う損失、伝導ノ
イズおよび輻射ノイズの発生を抑制することができる高
効率、低ノイズかつ信頼性の高いDC−DCコンバータ
が得られる。
【0065】なお、前記実施例では、本発明の代表例と
して2相半波整流方式フル・ブリッジDC−DCコンバ
ータ、カレント・ダブラー方式フル・ブリッジDC−DC
コンバータ、および単相半波整流方式フォワードDC−
DCコンバータでの応用例について詳細に説明したが、
本発明はハーフ・ブリッジDC−DCコンバータ、プッ
シュ・プルDC−DCコンバータなどの各種DC−DC
コンバータに適用され、同様に有効な効果を発揮し、そ
の効果は極めて大きい。
【0066】また、本実施例では可飽和リアクトルを使
用した磁気スナバ単体で整流器の逆方向スパイク電流と
逆方向スパイク電圧を抑制する場合について説明した
が、この磁気スナバ回路に、抵抗とコンデンサの直列回
路で構成されるCRスナバ回路などの他のスナバ回路を
併用しても良く、その場合にも同様に有効な効果を発揮
し、その効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のDC−DCコンバータの1実施例であ
る2相半波整流方式フル・ブリッジDC−DCコンバー
タの回路構成図。
【図2】本発明のDC−DCコンバータの1実施例であ
るカレント・ダブラー整流方式フル・ブリッジDC−DC
コンバータの回路構成図。
【図3】本発明のDC−DCコンバータの1実施例であ
る単相半波整流方式フォワードDC−DCコンバータの
回路構成図。
【図4】可飽和リアクトル21のB−Hループ概念図。
【図5】可飽和リアクトル22のB−Hループ概念図。
【図6】可飽和リアクトル21と22を用いない従来の
2相半波整流方式フル・ブリッジDC−DCコンバータ
の回路構成ブロック図。
【図7】可飽和リアクトル21と22を用いた従来の2
相半波整流方式フル・ブリッジDC−DCコンバータの
回路構成ブロック図。
【符号の説明】
1:入力直流電源 2、2−1、2−2、2−3、2−4:半導体スイッチ
ング素子 3:パワートランス 4:パワートランス3の1次巻線 5、6:パワートランス3の2次巻線 7、8、23、24、33、35:ダイオード 9:出力平滑チョークコイル 10:出力平滑コンデンサ 11、12:出力端子 13:負荷 34:可飽和リアクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H730 AA02 AS01 BB23 BB27 BB57 DD02 DD16 DD41 EE03 EE08 EE10 EE45 ZZ18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体スイッチング素子の開閉動作に同
    期して動作する出力側の整流器による整流回路を具備す
    るDC−DCコンバータにおいて、前記出力側の整流器
    に、この出力側の整流器に直列接続された可飽和リアク
    トルと、この可飽和リアクトルの両端に並列接続され前
    記出力側の整流器と可飽和リアクトルが直列接続された
    ときに同一の向きとなる第2の整流器からなる磁気スナ
    バ回路を接続してなることを特徴とするDC−DCコン
    バータ。
  2. 【請求項2】 可飽和リアクトルは結晶粒50nm以下
    の微細なナノ結晶粒が組織の少なくとも体積全体の50
    %を占めるナノ結晶軟磁性合金薄帯を用いた磁心で構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のDC−D
    Cコンバータ。
  3. 【請求項3】 可飽和リアクトルはコバルト基非晶質軟
    磁性合金薄帯を用いた磁心で構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100733665B1 (ko) * 2005-02-25 2007-06-28 산켄덴키 가부시키가이샤 Dc 컨버터
CN100553094C (zh) * 2004-04-26 2009-10-21 雅达电子国际有限公司 耦合感应器倍流器及包括耦合感应器倍流器的电力转换器
JP2010200401A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Nissan Motor Co Ltd スイッチング回路
JP2013207894A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Murata Mfg Co Ltd スイッチング電源装置

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