JP2002220348A - 肝臓胆管のnmrコントラスト剤 - Google Patents
肝臓胆管のnmrコントラスト剤Info
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- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K49/00—Preparations for testing in vivo
- A61K49/06—Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations
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Abstract
(57)【要約】
【課題】生物学的組織と接触している水プロトンのNM
R緩和時間を短縮させること。 【解決手段】1つ以上のアリール環を含有する単一の多
座有機キレート化配位子で錯化された常磁性金属イオン
を含むNMRコントラスト剤を含有する、生物学的組織
成分に対する該NMRコントラスト剤の特異的親和性に
基づく該生物学的組織のNMR造影のための組成物。
1:1の錯体で多座有機キレート化配位子で錯化された
常磁性金属イオンを含有する肝臓胆管NMRコントラスト
剤であって、(1)少なくとも1010M-1の生成定数;およ
び(3)少なくとも1個の非複素環式アリール環により
特徴づけられる、NMRコントラスト剤も提供される。
R緩和時間を短縮させること。 【解決手段】1つ以上のアリール環を含有する単一の多
座有機キレート化配位子で錯化された常磁性金属イオン
を含むNMRコントラスト剤を含有する、生物学的組織
成分に対する該NMRコントラスト剤の特異的親和性に
基づく該生物学的組織のNMR造影のための組成物。
1:1の錯体で多座有機キレート化配位子で錯化された
常磁性金属イオンを含有する肝臓胆管NMRコントラスト
剤であって、(1)少なくとも1010M-1の生成定数;およ
び(3)少なくとも1個の非複素環式アリール環により
特徴づけられる、NMRコントラスト剤も提供される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は診断用のNMRイメ
ージングに関する。
ージングに関する。
【0002】
【従来の技術】NMRイメージングは多年にわたって医
療診断に使用されてきている。コントラスト剤(contra
st agent)はその診断有用性を高めるためについ最近使
用されるようになった。例えば、グリース(Gries)ら
の独国特許DE第3129906号明細書はキレート化剤およ
び塩基又は酸で錯化された常磁性イオン(例えばEDTAで
キレート化されたマンガンのジ-N-メチルグルコサミン
塩)から成るNMRコントラスト剤を開示している。
療診断に使用されてきている。コントラスト剤(contra
st agent)はその診断有用性を高めるためについ最近使
用されるようになった。例えば、グリース(Gries)ら
の独国特許DE第3129906号明細書はキレート化剤およ
び塩基又は酸で錯化された常磁性イオン(例えばEDTAで
キレート化されたマンガンのジ-N-メチルグルコサミン
塩)から成るNMRコントラスト剤を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は生物学的組織
と接触している水プロトンのNMR緩和時間を短縮させ
るin vivo方法を提供する。本発明方法はキレート化物
質で錯化された常磁性金属イオンを含むNMRコントラ
スト剤をヒト患者に投与し、その患者をNMRイメージ
ングにかけることを包含し、上記コントラスト剤は組織
の成分と非免疫学的に非共有結合で結合しうる点に特徴
があり、このような結合の結果として溶液中に遊離状態
で存在する常磁性物質のみによって誘起される水プロト
ンの緩和力(relaxivity)と比較したときに水プロトン
の緩和力を少なくとも2倍に高める(すなわち、NMR
緩和時間T1またはT2を短縮させる)ことができる。
と接触している水プロトンのNMR緩和時間を短縮させ
るin vivo方法を提供する。本発明方法はキレート化物
質で錯化された常磁性金属イオンを含むNMRコントラ
スト剤をヒト患者に投与し、その患者をNMRイメージ
ングにかけることを包含し、上記コントラスト剤は組織
の成分と非免疫学的に非共有結合で結合しうる点に特徴
があり、このような結合の結果として溶液中に遊離状態
で存在する常磁性物質のみによって誘起される水プロト
ンの緩和力(relaxivity)と比較したときに水プロトン
の緩和力を少なくとも2倍に高める(すなわち、NMR
緩和時間T1またはT2を短縮させる)ことができる。
【0004】好ましくは、コントラスト剤は結合が起こ
る生物学的組織に対して特異的な親和性を有する。(本
明細書において使用する "特異的親和性" とは、他の組
織や組織成分よりも特定の組織や組織成分によって実質
的に高度に取込まれ、保持され、または結合され得るこ
とを意味し、この性質をもつ薬剤は "標的" 組織や成分
に "働きかける" と言われている。)
る生物学的組織に対して特異的な親和性を有する。(本
明細書において使用する "特異的親和性" とは、他の組
織や組織成分よりも特定の組織や組織成分によって実質
的に高度に取込まれ、保持され、または結合され得るこ
とを意味し、この性質をもつ薬剤は "標的" 組織や成分
に "働きかける" と言われている。)
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のコントラスト剤
が結合する成分は一般に特定の化学物質種(例えばタン
パク質、脂質または多糖類)である。これらの成分に本
コントラスト剤が強く結合すると、金属錯体による水プ
ロトンの縦緩和力(longitudinal relaxivity;1/
T1)および横緩和力(transverse relaxivity;1/
T2)が(少なくとも2倍に)増加することが判明し
た。緩和力の増加はラウファー(Lauffer)らのマグヌ
・レス・イメージング(Magn. Res. Imaging)3, 11(1
985)に記載されるように、明らかに電子−原子核相互
作用の有効相関時間の変化が大いに原因している。
が結合する成分は一般に特定の化学物質種(例えばタン
パク質、脂質または多糖類)である。これらの成分に本
コントラスト剤が強く結合すると、金属錯体による水プ
ロトンの縦緩和力(longitudinal relaxivity;1/
T1)および横緩和力(transverse relaxivity;1/
T2)が(少なくとも2倍に)増加することが判明し
た。緩和力の増加はラウファー(Lauffer)らのマグヌ
・レス・イメージング(Magn. Res. Imaging)3, 11(1
985)に記載されるように、明らかに電子−原子核相互
作用の有効相関時間の変化が大いに原因している。
【0006】本発明は、以下を提供する。
【0007】1.1つ以上のアリール環を含有する単一
の多座有機キレート化配位子で錯化された常磁性金属イ
オンを含むNMRコントラスト剤を含有する、生物学的
組織成分に対する該NMRコントラスト剤の特異的親和
性に基づく該生物学的組織のNMR造影のための組成物
であって、該キレート化配位子は、キレート化のために
少なくとも2個のアミン窒素原子および/または少なく
とも2個の酸素原子を含有し、該錯化常磁性金属イオン
は、該特異的親和性により該キレート化配位子を介して
該組織の成分に非共有結合的および非免疫学的に結合し
得、少なくとも1010M-1の生成定数を有し、生理食塩水
中で少なくとも1mMの溶解度を有し、4以下の絶対値の
電荷を有し、等量のオクタノールおよびトリス緩衝液
(50mM、pH7.4)の条件下で少なくとも0.005のオクタノ
ール:水分配係数を有し、そして0.2mMの該コントラス
ト剤の濃度で4.5%ヒト血清アルブミンに少なくとも15
%の該コントラスト剤が結合する結合能を有することに
より特徴付けられる、組成物:ただし、該キレート化配
位子は、ポルフィリンまたはエチレンビス(2-ヒドロキ
シフェニルグリシン)を含まない。
の多座有機キレート化配位子で錯化された常磁性金属イ
オンを含むNMRコントラスト剤を含有する、生物学的
組織成分に対する該NMRコントラスト剤の特異的親和
性に基づく該生物学的組織のNMR造影のための組成物
であって、該キレート化配位子は、キレート化のために
少なくとも2個のアミン窒素原子および/または少なく
とも2個の酸素原子を含有し、該錯化常磁性金属イオン
は、該特異的親和性により該キレート化配位子を介して
該組織の成分に非共有結合的および非免疫学的に結合し
得、少なくとも1010M-1の生成定数を有し、生理食塩水
中で少なくとも1mMの溶解度を有し、4以下の絶対値の
電荷を有し、等量のオクタノールおよびトリス緩衝液
(50mM、pH7.4)の条件下で少なくとも0.005のオクタノ
ール:水分配係数を有し、そして0.2mMの該コントラス
ト剤の濃度で4.5%ヒト血清アルブミンに少なくとも15
%の該コントラスト剤が結合する結合能を有することに
より特徴付けられる、組成物:ただし、該キレート化配
位子は、ポルフィリンまたはエチレンビス(2-ヒドロキ
シフェニルグリシン)を含まない。
【0008】2.上記NMRコントラスト剤は、生理食
塩水単独の水プロトンの緩和時間と比較して、その生理
食塩水溶液中での水プロトンのインビトロ緩和率を、20
MHzで少なくとも0.5s-1mM-1増強し得る、項目1に記載
の組成物。
塩水単独の水プロトンの緩和時間と比較して、その生理
食塩水溶液中での水プロトンのインビトロ緩和率を、20
MHzで少なくとも0.5s-1mM-1増強し得る、項目1に記載
の組成物。
【0009】3.上記NMRコントラスト剤は、生理食
塩水単独の水プロトンの緩和時間と比較して、その生理
食塩水溶液中での水プロトンのインビトロ緩和率を、20
MHzで少なくとも1.0s-1mM-1増強し得る、項目1に記載
の組成物。
塩水単独の水プロトンの緩和時間と比較して、その生理
食塩水溶液中での水プロトンのインビトロ緩和率を、20
MHzで少なくとも1.0s-1mM-1増強し得る、項目1に記載
の組成物。
【0010】4.上記生物学的組織がタンパク質であ
り、そして上記コントラスト剤およびタンパク質は、そ
れぞれ、1つ以上の疎水性ドメインを有し、その結果、
該コントラスト剤は、該疎水性ドメイン間でファンデル
ワールス結合相互作用により該タンパク質に非共有的に
結合する、項目1に記載の組成物。
り、そして上記コントラスト剤およびタンパク質は、そ
れぞれ、1つ以上の疎水性ドメインを有し、その結果、
該コントラスト剤は、該疎水性ドメイン間でファンデル
ワールス結合相互作用により該タンパク質に非共有的に
結合する、項目1に記載の組成物。
【0011】5.上記生物学的組織が肝臓胆管組織であ
る、項目1に記載の組成物。
る、項目1に記載の組成物。
【0012】6.上記生物学的組織が血管内組織であ
る、項目1に記載の組成物。
る、項目1に記載の組成物。
【0013】7.上記生物学的組織が血管内−肝臓胆管
組織である、項目1に記載の組成物。
組織である、項目1に記載の組成物。
【0014】8.上記キレート化配位子が、ハロゲンお
よび/またはC1−C10アルキル基で置換された少なくと
も1つのアリール環を有する、項目1に記載の組成物。
よび/またはC1−C10アルキル基で置換された少なくと
も1つのアリール環を有する、項目1に記載の組成物。
【0015】9.上記錯体が、少なくとも1015M-1の生
成定数により特徴付けられる、項目1に記載の組成物。
成定数により特徴付けられる、項目1に記載の組成物。
【0016】10.上記錯体が、少なくとも1020M-1の
生成定数により特徴付けられる、項目9に記載の組成
物。
生成定数により特徴付けられる、項目9に記載の組成
物。
【0017】11.上記常磁性金属イオンが、ガドリニ
ウム(III)、鉄(III)、マンガン(III)、マンガン(II)、
クロム(III)、銅(II)、ジスプロシウム(III)、テルビウ
ム(III)、ホルミウム(III)、エルビウム(III)、および
ユーロピウム(III)からなる群から選択される、項目1
から10のいずれかに記載の組成物。
ウム(III)、鉄(III)、マンガン(III)、マンガン(II)、
クロム(III)、銅(II)、ジスプロシウム(III)、テルビウ
ム(III)、ホルミウム(III)、エルビウム(III)、および
ユーロピウム(III)からなる群から選択される、項目1
から10のいずれかに記載の組成物。
【0018】12.上記常磁性金属イオンが、ガドリニ
ウム(III)、鉄(III)、またはマンガン(II)である、項目
11に記載の組成物。
ウム(III)、鉄(III)、またはマンガン(II)である、項目
11に記載の組成物。
【0019】13.上記キレート化配位子が、配位して
いないスルホン酸基または配位していないカルボキシル
基を含有する、項目1から10のいずれかに記載の組成
物。
いないスルホン酸基または配位していないカルボキシル
基を含有する、項目1から10のいずれかに記載の組成
物。
【0020】14.上記キレート化配位子が、アミノカ
ルボキシレート誘導体を含む、項目13に記載の組成
物。
ルボキシレート誘導体を含む、項目13に記載の組成
物。
【0021】15.上記キレート化配位子が、クリプテ
ート化合物、またはビス-、トリス-もしくはテトラカテ
コール化合物を含む、項目1から10のいずれかに記載
の組成物。
ート化合物、またはビス-、トリス-もしくはテトラカテ
コール化合物を含む、項目1から10のいずれかに記載
の組成物。
【0022】16.上記錯体が、少なくとも250の分子
量を有することにより特徴付けられる、項目1から10
のいずれかに記載の組成物。
量を有することにより特徴付けられる、項目1から10
のいずれかに記載の組成物。
【0023】17.上記キレート化配位子が、以下の
式:
式:
【0024】
【化2】
【0025】で示される、項目1から8のいずれかに記
載の組成物:ここで、Aは、
載の組成物:ここで、Aは、
【0026】
【化3】
【0027】であり;R5、R6、R7およびR8は、独立
して、水素原子またはメチル基であり;Xは0また1で
あり;そしてR1、R2、R3およびR4は、独立して、
(CH2)2、(CH2)3、(CH2)4、(CH2)5、または
して、水素原子またはメチル基であり;Xは0また1で
あり;そしてR1、R2、R3およびR4は、独立して、
(CH2)2、(CH2)3、(CH2)4、(CH2)5、または
【0028】
【化4】
【0029】から選択され、ただし、Aが、
【0030】
【化5】
【0031】の場合、R1〜R4の少なくとも1つは、
【0032】
【化6】
【0033】でなければならない。
【0034】18.上記キレート化配位子が、ビス-(2-
ヒドロキシベンジル)エチレンジアミンジ酢酸(HBE
D)およびその誘導体からなる群から選択される、項目
1から10のいずれかに記載の組成物。
ヒドロキシベンジル)エチレンジアミンジ酢酸(HBE
D)およびその誘導体からなる群から選択される、項目
1から10のいずれかに記載の組成物。
【0035】19.上記キレート化配位子がビス-(2-ヒ
ドロキシベンジル)エチレンジアミンジ酢酸(HBE
D)である、項目18に記載の組成物。
ドロキシベンジル)エチレンジアミンジ酢酸(HBE
D)である、項目18に記載の組成物。
【0036】20.上記キレート化配位子が疎水性置換
基を含有するDTPA誘導体を包含する、項目1から1
0のいずれかに記載の組成物。
基を含有するDTPA誘導体を包含する、項目1から1
0のいずれかに記載の組成物。
【0037】21.上記キレート化配位子が、ベンゾジ
エチレントリアミンペンタ酢酸(ベンゾ−DTPA)、
ジベンゾ−DTPA、フェニル−DTPA、ジフェニル
−DTPA、ベンジル−DTPA、またはジベンジル−
DTPAである、項目20に記載の組成物。
エチレントリアミンペンタ酢酸(ベンゾ−DTPA)、
ジベンゾ−DTPA、フェニル−DTPA、ジフェニル
−DTPA、ベンジル−DTPA、またはジベンジル−
DTPAである、項目20に記載の組成物。
【0038】22.上記キレート化配位子が、以下の
(I)から(IV)のいずれかである、項目1から10の
いずれかに記載の組成物:
(I)から(IV)のいずれかである、項目1から10の
いずれかに記載の組成物:
【0039】
【化7】
【0040】ここで、R13〜R14はC6-10アリール基で
あり、そしてR9〜R12およびR15〜R20は、独立し
て、C6-10アリール基、あるいはC1-5のアルキル、ア
ルケニル、またはアルキニルからなる群から選択され、
ただし、R9〜R12の少なくとも1つおよびR15〜R20
の少なくとも1つは、C6-10アリール基である。
あり、そしてR9〜R12およびR15〜R20は、独立し
て、C6-10アリール基、あるいはC1-5のアルキル、ア
ルケニル、またはアルキニルからなる群から選択され、
ただし、R9〜R12の少なくとも1つおよびR15〜R20
の少なくとも1つは、C6-10アリール基である。
【0041】23.上記キレート化配位子が、以下の
(V)または(VI)である、項目1から8のいずれかに
記載の組成物:
(V)または(VI)である、項目1から8のいずれかに
記載の組成物:
【0042】
【化8】
【0043】ここで、R21-26は、独立して、水素、ハ
ロゲン、COOH、SO3H、またはC1〜C5アルキル
から選択される。
ロゲン、COOH、SO3H、またはC1〜C5アルキル
から選択される。
【0044】24.少なくとも1つのアリール環を含有
する多座有機キレート化配位子で錯化された常磁性金属
イオンを含有するNMRコントラスト剤であって、該金
属イオンが、ガドリニウム(III)、鉄(III)、およびマン
ガン(II)からなる群から選択され、そして該キレート化
配位子が、ベンゾ-およびジベンゾ-1,4,7,10-テトラア
ザシクロテトラデカン-1,4,7,10-テトラ酢酸、ベンゾ-
およびジベンゾ-1,4,7-トリアザシクロノナン-N,N',N''
-トリ酢酸、ベンゾ-およびジベンゾ-1,4,8,11-テトラア
ザシクロテトラデカン-1,4,8,11-テトラ酢酸、ベンゾ-
およびジベンゾ-1,4,7,10-テトラアザシクロテトラデカ
ン-1,4,7,10-テトラ(メチルテトラ酢酸)、ベンゾ-およ
びジベンゾ-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-
1,4,8,11-テトラ(メチルテトラ酢酸)、エチレンビス-(2
-ヒドロキシフェニルグリシン)(EHPG)およびその
誘導体、ビス-(2-ヒドロキシベンジル)エチレンジアミ
ンジ酢酸(BHED)、ベンゾジエチレントリアミンペ
ンタ酢酸(ベンゾ−DTPA)、ジベンゾ−DTPA、
フェニル−DTPA、ジフェニル−DTPA、ベンジル
−DTPA、ジベンジル−DTPA、および以下の
(I)から(VI):
する多座有機キレート化配位子で錯化された常磁性金属
イオンを含有するNMRコントラスト剤であって、該金
属イオンが、ガドリニウム(III)、鉄(III)、およびマン
ガン(II)からなる群から選択され、そして該キレート化
配位子が、ベンゾ-およびジベンゾ-1,4,7,10-テトラア
ザシクロテトラデカン-1,4,7,10-テトラ酢酸、ベンゾ-
およびジベンゾ-1,4,7-トリアザシクロノナン-N,N',N''
-トリ酢酸、ベンゾ-およびジベンゾ-1,4,8,11-テトラア
ザシクロテトラデカン-1,4,8,11-テトラ酢酸、ベンゾ-
およびジベンゾ-1,4,7,10-テトラアザシクロテトラデカ
ン-1,4,7,10-テトラ(メチルテトラ酢酸)、ベンゾ-およ
びジベンゾ-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-
1,4,8,11-テトラ(メチルテトラ酢酸)、エチレンビス-(2
-ヒドロキシフェニルグリシン)(EHPG)およびその
誘導体、ビス-(2-ヒドロキシベンジル)エチレンジアミ
ンジ酢酸(BHED)、ベンゾジエチレントリアミンペ
ンタ酢酸(ベンゾ−DTPA)、ジベンゾ−DTPA、
フェニル−DTPA、ジフェニル−DTPA、ベンジル
−DTPA、ジベンジル−DTPA、および以下の
(I)から(VI):
【0045】
【化9】
【0046】
【化10】
【0047】からなる群から選択される、NMRコント
ラスト剤:ここで、R13〜R14はC6-10アリール基であ
り、R9〜R12およびR15〜R20は、独立して、C6-10
アリール基、あるいはC1-5のアルキル、アルケニル、
またはアルキニルからなる群から選択され、ここで、R
9〜R12の少なくとも1つおよびR15〜R20の少なくと
も1つはC6-10アリール基であり;そして、R
21-2 6は、独立して、ハロゲン、水素、COOH、SO3
H、またはC1〜C5アルキルから選択され、ただし、該
金属イオンが鉄(III)である場合、EHPGおよびHB
EDを除く。
ラスト剤:ここで、R13〜R14はC6-10アリール基であ
り、R9〜R12およびR15〜R20は、独立して、C6-10
アリール基、あるいはC1-5のアルキル、アルケニル、
またはアルキニルからなる群から選択され、ここで、R
9〜R12の少なくとも1つおよびR15〜R20の少なくと
も1つはC6-10アリール基であり;そして、R
21-2 6は、独立して、ハロゲン、水素、COOH、SO3
H、またはC1〜C5アルキルから選択され、ただし、該
金属イオンが鉄(III)である場合、EHPGおよびHB
EDを除く。
【0048】本発明は以下も提供する。 (1)生物学的組織と接触している水プロトンのNMR
緩和時間(T1またはT2)を短縮させる方法であつて、
キレート化物質により錯化された常磁性イオンから成る
NMRコントラスト剤をヒト患者に投与し、該患者をN
MRイメージングにかけることから成り、その際上記コ
ントラスト剤は組織の成分と非共有結合で非免疫学的に
結合でき、このような結合の結果として溶液中に遊離状
態で存在する常磁性物質のみによつて誘起される水プロ
トンの緩和力と比較して、該緩和力を少なくとも2倍に
増強し得る点に特徴がある上記方法。 (2)NMRコントラスト剤は生物学的組織に対して特
異的親和性を有する、項目1記載の方法。 (3)上記成分はタンパク質であり、コントラスト剤と
該タンパク質はそれぞれ1つまたはそれ以上の疎水領域
を含み、それによりコントラスト剤が疎水領域間のフア
ンデルワールス結合相互作用により該タンパク質と非共
有結合で結合する、項目1記載の方法。 (4)上記成分の領域およびコントラスト剤は相反する
電荷をもち、その結果結合が静電気的相互作用により促
進される、項目1記載の方法。 (5)コントラスト剤は多数の水素結合の相互作用によ
り上記成分と結合する、項目1記載の方法。 (6)コントラスト剤は項目3〜5項に記載の機構の2
つ以上によつて上記成分と結合する、項目1記載25の
方法。 (7)生物学的組織は血液であり、タンパク質はヒト血
清アルブミンである、項目3記載の方法。 (8)生物学的組織はヒト肝細胞であり、タンパク質は
細胞内タンパク質のリガンジンまたはプロテインAであ
る、項目3記載の方法。 (9)コントラスト剤はリガンジン、プロテインAおよ
びHSAと結合し、それ故に血管内/肝臓胆管の両方の
NMRコントラスト剤である、項目3記載の方法。 (10)タンパク質は腫瘍組織に含まれる未成熟な、弱
く架橋されたコラーゲンである、項目3記載の方法。 (11)常磁性イオンは少なくとも2個の不対電子をも
つ、項目1記載の方法。 (12)キレート化物質は少なくとも1つのアリール
基、脂肪族基、非配位性スルホネート基または非配位性
カルボキシレート基を含む項目1記載の方法。 (13)キレート化物質はアミノカルボキシレート誘導
体である、項目1記載の方法。 (14)キレート化物質はポルフイリンである、項目1
記載の方法。 (15)キレート化物質はクリプテート化合物である、
項目1記載の方法。 (16)キレート化物質はビス−、トリス−またはテト
ラ−カテコール化合物である、項目1記載の方法。 (17)上記組織の成分は患者の肝臓または胆管のタン
パク質であり、上記コントラスト剤はヒト細網内皮細胞
と比較してヒト肝細胞によって優先的に取込まれる点で
さらに特徴づけられる、項目1記載の方法。 (18)上記コントラスト剤は常磁性物質と有機キレー
ト化配位子との錯体であり、該錯体は生理食塩水中に少
なくとも1.0mMの濃度で溶解し、分子量が250以
上であり、そして2またはそれ以下の絶対値の電荷をも
つ、という特徴を有する、項目1記載の方法。 (19)上記コントラスト剤は少なくとも1つのアリー
ル環を有するという点でさらに特徴づけられる、項目1
記載の方法。 (20)上記錯体は悪性肝癌細胞よりも正常に機能する
ヒト肝細胞がその錯体をより多量に取込むのに十分な高
い親油性を有するという点でさらに特徴づけられる、項
目17記載の方法。 (21)上記錯体の生成定数は少なくとも1015M-1で
ある、項目1記載の方法。 (22)上記コントラスト剤は少なくとも0.005の
オクタノール:水分配係数を示す点でさらに特徴づけら
れる、項目17記載の方法。 (23)上記コントラスト剤は少なくとも0.0lのオ
クタノール:水分配係数を示す点でさらに特徴づけられ
る、項目17記載の方法。 (24)上記コントラスト剤は0.2mMの:コントラ
スト剤濃度にかいて該コントラスト剤の少なくとも15
%が4.5%ヒト血清アルブミンと結合するという点で
さらに特徴づけられる、項目1記載の方法。 (25)上記コントラスト剤の少なくとも50%が0.
2mMのコントラスト剤濃度において4.5%ヒト血清
アルブミンと結合する、項目24記載の方法。 (26)上記の大環式化合物は次式:
緩和時間(T1またはT2)を短縮させる方法であつて、
キレート化物質により錯化された常磁性イオンから成る
NMRコントラスト剤をヒト患者に投与し、該患者をN
MRイメージングにかけることから成り、その際上記コ
ントラスト剤は組織の成分と非共有結合で非免疫学的に
結合でき、このような結合の結果として溶液中に遊離状
態で存在する常磁性物質のみによつて誘起される水プロ
トンの緩和力と比較して、該緩和力を少なくとも2倍に
増強し得る点に特徴がある上記方法。 (2)NMRコントラスト剤は生物学的組織に対して特
異的親和性を有する、項目1記載の方法。 (3)上記成分はタンパク質であり、コントラスト剤と
該タンパク質はそれぞれ1つまたはそれ以上の疎水領域
を含み、それによりコントラスト剤が疎水領域間のフア
ンデルワールス結合相互作用により該タンパク質と非共
有結合で結合する、項目1記載の方法。 (4)上記成分の領域およびコントラスト剤は相反する
電荷をもち、その結果結合が静電気的相互作用により促
進される、項目1記載の方法。 (5)コントラスト剤は多数の水素結合の相互作用によ
り上記成分と結合する、項目1記載の方法。 (6)コントラスト剤は項目3〜5項に記載の機構の2
つ以上によつて上記成分と結合する、項目1記載25の
方法。 (7)生物学的組織は血液であり、タンパク質はヒト血
清アルブミンである、項目3記載の方法。 (8)生物学的組織はヒト肝細胞であり、タンパク質は
細胞内タンパク質のリガンジンまたはプロテインAであ
る、項目3記載の方法。 (9)コントラスト剤はリガンジン、プロテインAおよ
びHSAと結合し、それ故に血管内/肝臓胆管の両方の
NMRコントラスト剤である、項目3記載の方法。 (10)タンパク質は腫瘍組織に含まれる未成熟な、弱
く架橋されたコラーゲンである、項目3記載の方法。 (11)常磁性イオンは少なくとも2個の不対電子をも
つ、項目1記載の方法。 (12)キレート化物質は少なくとも1つのアリール
基、脂肪族基、非配位性スルホネート基または非配位性
カルボキシレート基を含む項目1記載の方法。 (13)キレート化物質はアミノカルボキシレート誘導
体である、項目1記載の方法。 (14)キレート化物質はポルフイリンである、項目1
記載の方法。 (15)キレート化物質はクリプテート化合物である、
項目1記載の方法。 (16)キレート化物質はビス−、トリス−またはテト
ラ−カテコール化合物である、項目1記載の方法。 (17)上記組織の成分は患者の肝臓または胆管のタン
パク質であり、上記コントラスト剤はヒト細網内皮細胞
と比較してヒト肝細胞によって優先的に取込まれる点で
さらに特徴づけられる、項目1記載の方法。 (18)上記コントラスト剤は常磁性物質と有機キレー
ト化配位子との錯体であり、該錯体は生理食塩水中に少
なくとも1.0mMの濃度で溶解し、分子量が250以
上であり、そして2またはそれ以下の絶対値の電荷をも
つ、という特徴を有する、項目1記載の方法。 (19)上記コントラスト剤は少なくとも1つのアリー
ル環を有するという点でさらに特徴づけられる、項目1
記載の方法。 (20)上記錯体は悪性肝癌細胞よりも正常に機能する
ヒト肝細胞がその錯体をより多量に取込むのに十分な高
い親油性を有するという点でさらに特徴づけられる、項
目17記載の方法。 (21)上記錯体の生成定数は少なくとも1015M-1で
ある、項目1記載の方法。 (22)上記コントラスト剤は少なくとも0.005の
オクタノール:水分配係数を示す点でさらに特徴づけら
れる、項目17記載の方法。 (23)上記コントラスト剤は少なくとも0.0lのオ
クタノール:水分配係数を示す点でさらに特徴づけられ
る、項目17記載の方法。 (24)上記コントラスト剤は0.2mMの:コントラ
スト剤濃度にかいて該コントラスト剤の少なくとも15
%が4.5%ヒト血清アルブミンと結合するという点で
さらに特徴づけられる、項目1記載の方法。 (25)上記コントラスト剤の少なくとも50%が0.
2mMのコントラスト剤濃度において4.5%ヒト血清
アルブミンと結合する、項目24記載の方法。 (26)上記の大環式化合物は次式:
【0049】
【化11】
【0050】で示される、請求項1から8のいずれかに
記載の組成物:ここで、Aは、
記載の組成物:ここで、Aは、
【0051】
【化12】
【0052】であり;R5、R6、R7およびR8は、独立
して、水素原子またはメチル基であり;Xは0また1で
あり;そしてR1、R2、R3およびR4は、独立して、
(CH2)2、(CH2)3、(CH2)4、(CH2)5、または
して、水素原子またはメチル基であり;Xは0また1で
あり;そしてR1、R2、R3およびR4は、独立して、
(CH2)2、(CH2)3、(CH2)4、(CH2)5、または
【0053】
【化13】
【0054】から選択され、ただし、Aが、
【0055】
【化14】
【0056】の場合、R1〜R4の少なくとも1つは、
【0057】
【化15】
【0058】でなければならない。)で表わされる項目
1または17記載の方法。
1または17記載の方法。
【0059】本発明コントラスト剤において、毒性の常
磁性イオン(例えばガドリニウム)はキレート化剤によ
り強く錯化されてその毒性を滅じ、またこの種のコント
ラスト剤は周囲の水プロトンヘの常磁性イオンの比較的
低い接近性にもかかわらず、T1およびT2(以下で論ず
る)を短縮するのに有効であることが見い出された。
磁性イオン(例えばガドリニウム)はキレート化剤によ
り強く錯化されてその毒性を滅じ、またこの種のコント
ラスト剤は周囲の水プロトンヘの常磁性イオンの比較的
低い接近性にもかかわらず、T1およびT2(以下で論ず
る)を短縮するのに有効であることが見い出された。
【0060】本発明のキレート化物質の例にはポルフィ
リン類、クリプテート化合物およびビス-、トリス-また
はテトラ-カテコール化合物がある。
リン類、クリプテート化合物およびビス-、トリス-また
はテトラ-カテコール化合物がある。
【0061】タンパク質と強く結合する本発明のコント
ラスト剤はまたヒト細網内皮細胞と比較してヒト肝細胞
によって特異的に取込まれ、そして肝細胞は肝臓の大部
分を構成するので本コントラスト剤は肝臓の優れたNM
Rイメージングを与える。こうして本コントラスト剤は
悪性肝癌または肝臓転移癌(これらの癌細胞は正常に機
能する肝細胞と異なる割合で本薬剤を取込み、または異
なる時間にわたって本薬剤を保持する)の画像化を可能
にする。本発明はさらにコントラスト剤の取込みまたは
保持率によって証明されるように、肝機能を監視するた
めのNMRイメージングの使用を可能にする。
ラスト剤はまたヒト細網内皮細胞と比較してヒト肝細胞
によって特異的に取込まれ、そして肝細胞は肝臓の大部
分を構成するので本コントラスト剤は肝臓の優れたNM
Rイメージングを与える。こうして本コントラスト剤は
悪性肝癌または肝臓転移癌(これらの癌細胞は正常に機
能する肝細胞と異なる割合で本薬剤を取込み、または異
なる時間にわたって本薬剤を保持する)の画像化を可能
にする。本発明はさらにコントラスト剤の取込みまたは
保持率によって証明されるように、肝機能を監視するた
めのNMRイメージングの使用を可能にする。
【0062】本発明の他の特徴および利点は、次の好適
な実施態様の説明および請求の範囲から明らかになるで
あろう。
な実施態様の説明および請求の範囲から明らかになるで
あろう。
【0063】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施態様について
以下に述べる。
以下に述べる。
【0064】コントラスト剤の性質 本発明の多くのコントラスト剤は、多くの成分に強く結
合するための化学的必要条件が同じであるので、またい
くつかの場合には強固な結合を誘起するその同じ性質が
組織特異性に影響を与えるので、広範囲の用途において
有用であるだろう。例えば、細網内皮細胞と比較して肝
細胞による選択的取込みを起こさせるコントラスト剤の
性質は、その薬剤とタンパク質(例えば肝細胞の細胞内
タンパク質)とを強く結合させる。
合するための化学的必要条件が同じであるので、またい
くつかの場合には強固な結合を誘起するその同じ性質が
組織特異性に影響を与えるので、広範囲の用途において
有用であるだろう。例えば、細網内皮細胞と比較して肝
細胞による選択的取込みを起こさせるコントラスト剤の
性質は、その薬剤とタンパク質(例えば肝細胞の細胞内
タンパク質)とを強く結合させる。
【0065】本発明の好適なNMRコントラスト剤は診
断用途におけるそれらの有用性に関して、以下で論ずる
ような多くの物理的/化学的性質を保有する。
断用途におけるそれらの有用性に関して、以下で論ずる
ような多くの物理的/化学的性質を保有する。
【0066】標的成分に働きかけるコントラスト剤がイ
メージング(画像形成)に必要とされるNMRコントラ
ストを与えるために、それらは標的成分におけるプロト
ンのNMR緩和時間を変更しなければならない。従っ
て、コントラスト剤はそれらを標的に選択的に取込ませ
るか、あるいは標的に選択的に結合させる性質をもたね
ばならない。このことはコントラスト剤の標的による比
較的高い取込み率、あるいは標的と非標的組織との異な
る保持時間により達成される。NMRコントラストは標
的中の水プロトンのT1(縦緩和時間)またはT2(横緩
和時間)を、コントラスト剤の常磁性部分によって変え
ることにより達成される。
メージング(画像形成)に必要とされるNMRコントラ
ストを与えるために、それらは標的成分におけるプロト
ンのNMR緩和時間を変更しなければならない。従っ
て、コントラスト剤はそれらを標的に選択的に取込ませ
るか、あるいは標的に選択的に結合させる性質をもたね
ばならない。このことはコントラスト剤の標的による比
較的高い取込み率、あるいは標的と非標的組織との異な
る保持時間により達成される。NMRコントラストは標
的中の水プロトンのT1(縦緩和時間)またはT2(横緩
和時間)を、コントラスト剤の常磁性部分によって変え
ることにより達成される。
【0067】先に述べたように、本発明コントラスト剤
が結合し得る1つの組織成分はタンパク質である。これ
らは細胞内タンパク質であり得、例えば肝細胞内のリガ
ンジン(Yプロテインまたはグルタチオン-S-トランス
フェラーゼ(EC 2.5.1.18)として知られている)およ
びプロテインA(Zプロテインまたは脂肪酸結合タンパ
ク質として知られている)のようなタンパク質である
〔ジェー・クリニ・インベスト(J. Clin. Invest.)4
8, 2156-2167(1969)を参照〕。コントラスト剤が肝細
胞のような特定の細胞を標的とする場合、それは一般に
細胞であって、細胞内タンパク質それ自体を標的とする
のではない。本コントラスト剤はその性質の結果として
細胞に働きかけ、その後その性質がこれらの細胞の細胞
内タンパク質へ強く結合させる。
が結合し得る1つの組織成分はタンパク質である。これ
らは細胞内タンパク質であり得、例えば肝細胞内のリガ
ンジン(Yプロテインまたはグルタチオン-S-トランス
フェラーゼ(EC 2.5.1.18)として知られている)およ
びプロテインA(Zプロテインまたは脂肪酸結合タンパ
ク質として知られている)のようなタンパク質である
〔ジェー・クリニ・インベスト(J. Clin. Invest.)4
8, 2156-2167(1969)を参照〕。コントラスト剤が肝細
胞のような特定の細胞を標的とする場合、それは一般に
細胞であって、細胞内タンパク質それ自体を標的とする
のではない。本コントラスト剤はその性質の結果として
細胞に働きかけ、その後その性質がこれらの細胞の細胞
内タンパク質へ強く結合させる。
【0068】タンパク質と結合する性質を有するコント
ラスト剤は、細胞内タンパク質ばかりでなく、ヒト血清
アルブミン(HSA)のような血清タンパク質にも結合
することができる。この結合は血管内の構造やパターン
のNMR画像を選択的に増強し、例えば発作や脳腫瘍に
よって起こる血液/脳関門の破裂の診断を可能にし、ま
た血液の流れのイメージングを可能にする。例えば、若
干のコントラスト剤はin vivoにおいてHSAとリガン
ジンの両方に結合することができ、それ故に血管内およ
び肝臓胆管の両方のコントラスト剤である。
ラスト剤は、細胞内タンパク質ばかりでなく、ヒト血清
アルブミン(HSA)のような血清タンパク質にも結合
することができる。この結合は血管内の構造やパターン
のNMR画像を選択的に増強し、例えば発作や脳腫瘍に
よって起こる血液/脳関門の破裂の診断を可能にし、ま
た血液の流れのイメージングを可能にする。例えば、若
干のコントラスト剤はin vivoにおいてHSAとリガン
ジンの両方に結合することができ、それ故に血管内およ
び肝臓胆管の両方のコントラスト剤である。
【0069】タンパク質結合性コントラスト剤が強く結
合するもう1つの重要なタンパク質は、腫瘍中に存在す
る未成熟な、弱く架橋したコラーゲンである。このコラ
ーゲンはポルフィリンにより錯化された常磁性金属イオ
ンから成るNMRコントラスト剤と強固に結合すること
ができる。これらのタンパク質と結合するとき、コント
ラスト剤は腫瘍への働きかけと緩和力を高めることの両
方の役割を果たしている。
合するもう1つの重要なタンパク質は、腫瘍中に存在す
る未成熟な、弱く架橋したコラーゲンである。このコラ
ーゲンはポルフィリンにより錯化された常磁性金属イオ
ンから成るNMRコントラスト剤と強固に結合すること
ができる。これらのタンパク質と結合するとき、コント
ラスト剤は腫瘍への働きかけと緩和力を高めることの両
方の役割を果たしている。
【0070】タンパク質への結合はコントラスト剤に疎
水性基を組み入れ、且つそのコントラスト剤に適当な正
味電荷を付与することによりもたらされる。
水性基を組み入れ、且つそのコントラスト剤に適当な正
味電荷を付与することによりもたらされる。
【0071】疎水結合 結合はコントラスト剤とタンパク質の両方が1つまたは
それ以上の疎水領域を含む場合に促進され、コントラス
ト剤は疎水領域間のフアンデルワールス相互作用によっ
てタンパク質と非共有結合で結合し、それにより結合が
増強される。
それ以上の疎水領域を含む場合に促進され、コントラス
ト剤は疎水領域間のフアンデルワールス相互作用によっ
てタンパク質と非共有結合で結合し、それにより結合が
増強される。
【0072】標的がタンパク質である場合、親油性はコ
ントラスト剤のタンパク質への結合を高める。親油性は
無極性構造、すなわち少なくとも1つのアリール基(例
えば置換されていてもよいフェニル環)、少なくとも1
つのハロゲン原子、および/または疎水性アルキル基の
存在によってもたらされる。親油性のためには、コント
ラスト剤または生理学的pHにおいて過剰の電荷(すな
わち4より大きい絶対値の電荷)を保有しないことが望
ましい。
ントラスト剤のタンパク質への結合を高める。親油性は
無極性構造、すなわち少なくとも1つのアリール基(例
えば置換されていてもよいフェニル環)、少なくとも1
つのハロゲン原子、および/または疎水性アルキル基の
存在によってもたらされる。親油性のためには、コント
ラスト剤または生理学的pHにおいて過剰の電荷(すな
わち4より大きい絶対値の電荷)を保有しないことが望
ましい。
【0073】親油性は少量(0.1mM)の放射性標識コン
トラスト剤を等容量のオクタノールとトリス緩衝液(50
mM、pH7.4)の中に加えることにより測定されたオクタ
ノール:水の分配係数によって表わされる。本発明コン
トラスト剤の上記係数は好ましくは少なくとも0.005で
あり、より好ましくは少なくとも0.01である。
トラスト剤を等容量のオクタノールとトリス緩衝液(50
mM、pH7.4)の中に加えることにより測定されたオクタ
ノール:水の分配係数によって表わされる。本発明コン
トラスト剤の上記係数は好ましくは少なくとも0.005で
あり、より好ましくは少なくとも0.01である。
【0074】親油性に関係する他の指数はタンパク質結
合のそれである。タンパク質結合能は、平衡透析によっ
て測定して、0.2mMのコントラスト剤濃度で4.5%ヒト血
清アルブミン(HSA)に結合したコントラスト剤の百
分率として表わすことができる。タンパク質を標的とす
るコントラスト剤の場合には、その薬剤の好ましくは少
なくとも15%、より好ましくは少なくとも50%がHSA
と結合する。
合のそれである。タンパク質結合能は、平衡透析によっ
て測定して、0.2mMのコントラスト剤濃度で4.5%ヒト血
清アルブミン(HSA)に結合したコントラスト剤の百
分率として表わすことができる。タンパク質を標的とす
るコントラスト剤の場合には、その薬剤の好ましくは少
なくとも15%、より好ましくは少なくとも50%がHSA
と結合する。
【0075】静電気的相互作用 コントラスト剤とタンパク質との間に静電気的相互作用
が起こりうる場合に、結合はさらに増強される。こうし
て、タンパク質が正に荷電した結合部位をもつ(例えば
ヒト血清アルブミン)か、あるいは陰イオン配位子に対
して最高の親和性を示す(例えばアルブミン、リガンジ
ンまたはプロテインA)ことが知られている場合、コン
トラスト剤の正味電荷は負であるべきであり、好ましく
は−1ないし−4である。また、正に荷電した残基との
直接の静電気的相互作用は、そのコントラスト剤が溶液
中で金属イオンに配位結合しない追加の負に荷電した基
(例えばスルホネート基やカルボキシレート基)を有す
る場合に促進される。
が起こりうる場合に、結合はさらに増強される。こうし
て、タンパク質が正に荷電した結合部位をもつ(例えば
ヒト血清アルブミン)か、あるいは陰イオン配位子に対
して最高の親和性を示す(例えばアルブミン、リガンジ
ンまたはプロテインA)ことが知られている場合、コン
トラスト剤の正味電荷は負であるべきであり、好ましく
は−1ないし−4である。また、正に荷電した残基との
直接の静電気的相互作用は、そのコントラスト剤が溶液
中で金属イオンに配位結合しない追加の負に荷電した基
(例えばスルホネート基やカルボキシレート基)を有す
る場合に促進される。
【0076】これとは別に、結合部位が陰イオン性をも
つことが知られている場合、コントラスト剤は全体的に
陽電荷をもつべきである。
つことが知られている場合、コントラスト剤は全体的に
陽電荷をもつべきである。
【0077】分子量 本発明コントラスト剤はその分子量が好ましくは少なく
とも250であり、より好ましくは300以上である。
とも250であり、より好ましくは300以上である。
【0078】溶解性 投与および取込みを促進するために、コントラスト剤は
良好な水溶性を示すべきであり、好ましくは20℃の生理
食塩水中に少なくとも1.0mMの濃度で溶解されるべきで
ある。
良好な水溶性を示すべきであり、好ましくは20℃の生理
食塩水中に少なくとも1.0mMの濃度で溶解されるべきで
ある。
【0079】緩和力 本発明のコントラスト剤は先に述べたようにT1または
T2もしくはこれらの両方を短縮しなければならない。
これを達成するための能力を”緩和力”と呼ぶ。
T2もしくはこれらの両方を短縮しなければならない。
これを達成するための能力を”緩和力”と呼ぶ。
【0080】緩和力は常磁性イオンが、キレート化配位
子と結合したときに、水交換のための1つまたはそれ以
上の開かれた配位部位(open coordination site)をま
だ有する場合に最適となる。一般に、2つより多い開か
れた部位の存在は金属イオンの放出による毒性をin viv
oで許容できない程度に増すので、1つまたは2つのこ
のような部位の存在が好適である。しかしながら、ゼロ
の開かれた配位部位も、第2配位圏の水分子がさらに緩
和され且つ結合増強がさらに起こりうるので、好適でな
いにしても満足のゆくものであるかも知れない。
子と結合したときに、水交換のための1つまたはそれ以
上の開かれた配位部位(open coordination site)をま
だ有する場合に最適となる。一般に、2つより多い開か
れた部位の存在は金属イオンの放出による毒性をin viv
oで許容できない程度に増すので、1つまたは2つのこ
のような部位の存在が好適である。しかしながら、ゼロ
の開かれた配位部位も、第2配位圏の水分子がさらに緩
和され且つ結合増強がさらに起こりうるので、好適でな
いにしても満足のゆくものであるかも知れない。
【0081】in vitroの緩和力はs-1mM-1の単位、すな
わち20MHzにおいて食塩水中で測定したときのコントラ
スト剤1mM当たりの1/T1または1/T2の変化で表わさ
れる。好ましくは本発明コントラスト剤は少なくとも0.
5s-1mM-1より好ましくは少なくとも1.0s-1mM-1のin v
itro緩和力を有する。
わち20MHzにおいて食塩水中で測定したときのコントラ
スト剤1mM当たりの1/T1または1/T2の変化で表わさ
れる。好ましくは本発明コントラスト剤は少なくとも0.
5s-1mM-1より好ましくは少なくとも1.0s-1mM-1のin v
itro緩和力を有する。
【0082】また、緩和力は対象とする組織成分につい
てin vivoで測定することができる。in vivo緩和力はs
-1(mmol/g組織)-1の単位で表わされ、これはコントラス
ト剤の濃度(組織1グラム当たりのミリモル数)で割っ
たコントラスト剤によって生じた1/T1または1/T
2(食塩水を注射した対照のそれより多い)の変化を表
わす。組織の濃度は放射性標識化された常磁性イオンか
ら作られたコントラスト剤を使用して測定される。好ま
しくは、肝臓組織での本薬剤のin vivo緩和力は少なく
とも1.0s-1(mmol/g)-1である。コントラスト剤は緩和
力を少なくとも2倍に高めるのに十分なほど強固に結合
すべきである。この高められた緩和力はコントラスト剤
の用量を低下させ、それ故にそれらを使用する際に安全
域を大きくするであろう。
てin vivoで測定することができる。in vivo緩和力はs
-1(mmol/g組織)-1の単位で表わされ、これはコントラス
ト剤の濃度(組織1グラム当たりのミリモル数)で割っ
たコントラスト剤によって生じた1/T1または1/T
2(食塩水を注射した対照のそれより多い)の変化を表
わす。組織の濃度は放射性標識化された常磁性イオンか
ら作られたコントラスト剤を使用して測定される。好ま
しくは、肝臓組織での本薬剤のin vivo緩和力は少なく
とも1.0s-1(mmol/g)-1である。コントラスト剤は緩和
力を少なくとも2倍に高めるのに十分なほど強固に結合
すべきである。この高められた緩和力はコントラスト剤
の用量を低下させ、それ故にそれらを使用する際に安全
域を大きくするであろう。
【0083】緩和力の増加を最大とするために、結合相
互作用の強固性を最大限に強化することが望ましい。好
適には、これは生物学的結合部位と多重に接触する少な
くとも1つのアリール基または脂肪族基をコントラスト
剤に与えて、自由回転を抑えることにより達成される。
さらに、正に荷電したアミノ酸残基との静電気的相互作
用を促進するために、遊離(非配位性)の荷電基(例え
ばスルホネート基やカルボキシレート基)をコントラス
ト剤に導入することができ、これは結合親和性と強固性
をともに増強するであろう。
互作用の強固性を最大限に強化することが望ましい。好
適には、これは生物学的結合部位と多重に接触する少な
くとも1つのアリール基または脂肪族基をコントラスト
剤に与えて、自由回転を抑えることにより達成される。
さらに、正に荷電したアミノ酸残基との静電気的相互作
用を促進するために、遊離(非配位性)の荷電基(例え
ばスルホネート基やカルボキシレート基)をコントラス
ト剤に導入することができ、これは結合親和性と強固性
をともに増強するであろう。
【0084】金属錯体の緩和力を高める別の方法は、金
属イオンのまわりのドナー原子の立体配置を変えて最も
対称的な向きを達成することである。配位子の場(fiel
d)のこの対称はより長い電子スピン緩和時間、および
より高い緩和力ヘと導くことができる。Gd+3のためのDO
TA配位子(以下で述べる)は、金属イオンを異方性の形
で包囲する例えばDTPA-誘導配位子(以下で述べる)と
比較して、非常に高い対称性(ほとんど立方体)をもつ
例である。DOTAのような対称に拘束された大環式配位子
の別の利点はそれらの高い動的安定性である(以下参
照)。
属イオンのまわりのドナー原子の立体配置を変えて最も
対称的な向きを達成することである。配位子の場(fiel
d)のこの対称はより長い電子スピン緩和時間、および
より高い緩和力ヘと導くことができる。Gd+3のためのDO
TA配位子(以下で述べる)は、金属イオンを異方性の形
で包囲する例えばDTPA-誘導配位子(以下で述べる)と
比較して、非常に高い対称性(ほとんど立方体)をもつ
例である。DOTAのような対称に拘束された大環式配位子
の別の利点はそれらの高い動的安定性である(以下参
照)。
【0085】毒性 コントラスト剤はコントラスト増強のために必要とされ
る投与量で許容し得る程に低い毒性レベルをもたねばな
らず、好ましくは少なくとも0.05mmol/KgのLD5 0を有す
る。コントラスト剤の毒性は完全な錯体固有の毒性、並
びに金属イオンのキレート化剤からの解離度の両方の関
数であり、毒性は一般に解離度と共に増大する。動的安
定性が低い錯体の場合には、解離とその付随する毒性と
を最小限に抑えるために高い熱力学的安定性(少なくと
も1015M-1、より好ましくは少なくとも1020M-1の生成定
数)が望まれる。動的安定性が比較的高い錯体の場合に
は、より低い生成定数(すなわち1010M-1またはそれ以
上)でも解離を最小限に抑えることができる。動的に安
定な錯体は一般に高度に緊縮的なキレート化剤〔例えば
ジベンゾ-1,4,7,10-テトラアザシクロテトラデセン-1,
4,7,10-テトラ酢酸(ジベンゾ-DOTA)〕により錯化された
常磁性金属イオン〔例えばガドリニウム(III)〕を含
む。
る投与量で許容し得る程に低い毒性レベルをもたねばな
らず、好ましくは少なくとも0.05mmol/KgのLD5 0を有す
る。コントラスト剤の毒性は完全な錯体固有の毒性、並
びに金属イオンのキレート化剤からの解離度の両方の関
数であり、毒性は一般に解離度と共に増大する。動的安
定性が低い錯体の場合には、解離とその付随する毒性と
を最小限に抑えるために高い熱力学的安定性(少なくと
も1015M-1、より好ましくは少なくとも1020M-1の生成定
数)が望まれる。動的安定性が比較的高い錯体の場合に
は、より低い生成定数(すなわち1010M-1またはそれ以
上)でも解離を最小限に抑えることができる。動的に安
定な錯体は一般に高度に緊縮的なキレート化剤〔例えば
ジベンゾ-1,4,7,10-テトラアザシクロテトラデセン-1,
4,7,10-テトラ酢酸(ジベンゾ-DOTA)〕により錯化された
常磁性金属イオン〔例えばガドリニウム(III)〕を含
む。
【0086】毒性はまた錯体中の開かれた配位部位の数
の関数であり、開かれた配位部位が少なければ、一般に
キレート化剤が細胞毒の常磁性イオンを放出する傾向は
それだけ少なくなる。従って、好ましくは錯体は2つ、
1つまたはゼロの開かれた配位部位を含む。常磁性物質
が高い磁気モーメントを有し(すなわち高度に常磁性で
あり)それ故に低用量でT1またはT2に影響を及ぼすこ
とができるコントラスト剤においては、開かれた配位部
位が1つまたは2つでさえも存在し得る。1つの例はガ
ドリニウムであり、これは電子対を形成していない7個
の電子のために高度に常磁性である。
の関数であり、開かれた配位部位が少なければ、一般に
キレート化剤が細胞毒の常磁性イオンを放出する傾向は
それだけ少なくなる。従って、好ましくは錯体は2つ、
1つまたはゼロの開かれた配位部位を含む。常磁性物質
が高い磁気モーメントを有し(すなわち高度に常磁性で
あり)それ故に低用量でT1またはT2に影響を及ぼすこ
とができるコントラスト剤においては、開かれた配位部
位が1つまたは2つでさえも存在し得る。1つの例はガ
ドリニウムであり、これは電子対を形成していない7個
の電子のために高度に常磁性である。
【0087】本発明コントラスト剤の常磁性部分は、少
なくとも1個より好ましくは5個またはそれ以上の不対
電子をもち且つ少なくとも1.7ボーア磁子の磁気モーメ
ントを有する遷移金属またはランタン系列のいずれの常
磁性イオンであってもよい。適当なイオンにはガドリニ
ウム(III)、鉄(III)、マンガン(IIおよびIII)、クロム
(III)、銅(II)、ジスプロシウム(III)、テルビウム(II
I)、ホルミウム(III)、エルビウム(III)およびユウロピ
ウム(III)が含まれ、最も好ましいものはガドリニウム
(III)、鉄(III)およびマンガン(II)である。
なくとも1個より好ましくは5個またはそれ以上の不対
電子をもち且つ少なくとも1.7ボーア磁子の磁気モーメ
ントを有する遷移金属またはランタン系列のいずれの常
磁性イオンであってもよい。適当なイオンにはガドリニ
ウム(III)、鉄(III)、マンガン(IIおよびIII)、クロム
(III)、銅(II)、ジスプロシウム(III)、テルビウム(II
I)、ホルミウム(III)、エルビウム(III)およびユウロピ
ウム(III)が含まれ、最も好ましいものはガドリニウム
(III)、鉄(III)およびマンガン(II)である。
【0088】キレート化配位子 次の記載は本発明コントラスト剤をタンパク質に強く結
合させ且つ機能的肝細胞によって選択的に取込ませるキ
レート化配位子に関する。
合させ且つ機能的肝細胞によって選択的に取込ませるキ
レート化配位子に関する。
【0089】有機キレート化配位子は生理学的に適合性
であるべきであり、好ましくはハロゲン原子および/ま
たはC1−C10アルキル基で置換されていてもよいアリ
ール環を少なくとも1つ含有する。キレート化配位子の
分子の大きさは常磁性物質の大きさと適合すべきであ
る。従って、結晶イオン半径が0.938Åのガドリニウム
(III)は結晶イオン半径が0.64Åの鉄(III)よりも大きい
キレート化配位子を必要とする。好ましくは、キレート
化配位子は単一の多座配位子である。この種の配位子は
加水分解に対してコントラスト剤の安定性を最大限に高
め、且つコントラスト剤から標的成分の結合部位への金
属イオンの移動を最小限に抑える。
であるべきであり、好ましくはハロゲン原子および/ま
たはC1−C10アルキル基で置換されていてもよいアリ
ール環を少なくとも1つ含有する。キレート化配位子の
分子の大きさは常磁性物質の大きさと適合すべきであ
る。従って、結晶イオン半径が0.938Åのガドリニウム
(III)は結晶イオン半径が0.64Åの鉄(III)よりも大きい
キレート化配位子を必要とする。好ましくは、キレート
化配位子は単一の多座配位子である。この種の配位子は
加水分解に対してコントラスト剤の安定性を最大限に高
め、且つコントラスト剤から標的成分の結合部位への金
属イオンの移動を最小限に抑える。
【0090】キレート化配位子の1つの適当な種類はエ
チレンビス-(2-ヒドロキシフェニルグリシン)("EHP
G")およびその誘導体(5-Cl-EHPG、5-Br-EHPG、5-Me-E
HPG、5-t-Bu-EHPGおよび5-sec-Bu-EHPGを含む)であ
る。EHPGおよびその誘導体は次の構造式を有する。
チレンビス-(2-ヒドロキシフェニルグリシン)("EHP
G")およびその誘導体(5-Cl-EHPG、5-Br-EHPG、5-Me-E
HPG、5-t-Bu-EHPGおよび5-sec-Bu-EHPGを含む)であ
る。EHPGおよびその誘導体は次の構造式を有する。
【0091】
【化16】
【0092】EHPGの5位に存在する置換が親油性を増す
のに最も効果的であるが、置換は2つのフェニル環のど
の位置にあってもよい。
のに最も効果的であるが、置換は2つのフェニル環のど
の位置にあってもよい。
【0093】キレート化配位子の他の適当な種類はベン
ゾジエチレントリアミン-ペンタ酢酸(ベンゾ-DTPA)お
よびその誘導体(ジベンゾ-DTPA、フェニル-DTPA、ジフ
ェニル-DTPA、ベンジル-DTPAおよびジベンジル-DTPAを
含む)である。これらの化合物のうち2つは以下に示す
構造式を有する。
ゾジエチレントリアミン-ペンタ酢酸(ベンゾ-DTPA)お
よびその誘導体(ジベンゾ-DTPA、フェニル-DTPA、ジフ
ェニル-DTPA、ベンジル-DTPAおよびジベンジル-DTPAを
含む)である。これらの化合物のうち2つは以下に示す
構造式を有する。
【0094】
【化17】
【0095】適当なキレート化配位子の他の種類はビス
-(2-ヒドロキシベンジル)-エチレン-ジアミンジ酢酸(H
BED)およびその誘導体である。HBEDの構造は次の通り
である。
-(2-ヒドロキシベンジル)-エチレン-ジアミンジ酢酸(H
BED)およびその誘導体である。HBEDの構造は次の通り
である。
【0096】
【化18】
【0097】HBEDは都合のいいことに鉄に対して1040と
いう非常に高い生成定数をもっている。この配位子はス
トレム・ケミカル・カンパニー(Strem Chemical Compa
ny)から入手しうる。
いう非常に高い生成定数をもっている。この配位子はス
トレム・ケミカル・カンパニー(Strem Chemical Compa
ny)から入手しうる。
【0098】キレート化配位子のその他の適当な種類は
少なくとも3個の、より好ましくは少なくとも6個の炭
素原子と、少なくとも2個の異種(Oおよび/または
N)原子を含む大環式化合物の種類である。大環式化合
物は異種環原子が一緒に結合した1つの環、または2つ
もしくは3つの環から成る。モノ大環式キレート化配位
子の1つの適当な種類は次の一般式で表わされる。
少なくとも3個の、より好ましくは少なくとも6個の炭
素原子と、少なくとも2個の異種(Oおよび/または
N)原子を含む大環式化合物の種類である。大環式化合
物は異種環原子が一緒に結合した1つの環、または2つ
もしくは3つの環から成る。モノ大環式キレート化配位
子の1つの適当な種類は次の一般式で表わされる。
【0099】
【化19】
【0100】上記式中、Aは
【0101】
【化20】
【0102】であり;Xは0または1であり;R5,
R6,R7およびR8は各々独立してHまたはメチルであ
り;そしてR1,R2,R3およびR4は各々独立してエチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチルまたは
R6,R7およびR8は各々独立してHまたはメチルであ
り;そしてR1,R2,R3およびR4は各々独立してエチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチルまたは
【0103】
【化21】
【0104】である;但しAが
【0105】
【化22】
【0106】であるとき、少なくとも1つのR基は
【0107】
【化23】
【0108】でなければならない。上記アリール基はハ
ロゲン原子またはC1−C4アルキル基で置換されていて
もよい。適当な大環式配位子の例にはベンゾ-DOTA(こ
こでDOTAは1,4,7,10-テトラアザシクロテトラデカン-1,
4,7,10-テトラ酢酸である)、ジベンゾ-DOTA、ベンゾ-N
OTA(ここでNOTAは1,4,7-トリアザシクロノナン-N,N',
N"-トリ酢酸である)、ベンゾ-TETA(ここでTETAは1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-1,4,8,11-テトラ
酢酸である)、ベンゾ-DOTMA(ここでDOTMAは1,4,7,10-
テトラアザシクロテトラデカン-1,4,7,10-テトラ(メチ
ルテトラ酢酸)である)、およびベンゾ-TETMA(ここでT
ETMAは1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-1,4,8,
11-(メチルテトラ酢酸)である)が含まれる。
ロゲン原子またはC1−C4アルキル基で置換されていて
もよい。適当な大環式配位子の例にはベンゾ-DOTA(こ
こでDOTAは1,4,7,10-テトラアザシクロテトラデカン-1,
4,7,10-テトラ酢酸である)、ジベンゾ-DOTA、ベンゾ-N
OTA(ここでNOTAは1,4,7-トリアザシクロノナン-N,N',
N"-トリ酢酸である)、ベンゾ-TETA(ここでTETAは1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-1,4,8,11-テトラ
酢酸である)、ベンゾ-DOTMA(ここでDOTMAは1,4,7,10-
テトラアザシクロテトラデカン-1,4,7,10-テトラ(メチ
ルテトラ酢酸)である)、およびベンゾ-TETMA(ここでT
ETMAは1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-1,4,8,
11-(メチルテトラ酢酸)である)が含まれる。
【0109】疎水性すなわち親油性は、エチレンジアミ
ン部分を含む配位子(例えばDOTA誘導体)の場合、エチ
レン炭素原子に上記の疎水置換基を直接結合させること
により得られる。例えばDOTAは次の構造式を有する。
ン部分を含む配位子(例えばDOTA誘導体)の場合、エチ
レン炭素原子に上記の疎水置換基を直接結合させること
により得られる。例えばDOTAは次の構造式を有する。
【0110】
【化24】
【0111】疎水置換基(例えば融合フェニル環または
C1-5アルキル基)はDOTAの炭素原子1−8の1つまた
はそれ以上に結合される。
C1-5アルキル基)はDOTAの炭素原子1−8の1つまた
はそれ以上に結合される。
【0112】キレート化配位子の別の適当な種類は疎水
置換基を含むDTPA誘導体である。この種の適当な誘導体
の構造は次の通りである。下記式中R1,R2,R3,R4
およびR5は各々独立してC6-10アリール基(例えばフ
ェニル基やベンジル基)またはC1-5脂肪族基(例えば
メチル基やエチル基)であり得る。
置換基を含むDTPA誘導体である。この種の適当な誘導体
の構造は次の通りである。下記式中R1,R2,R3,R4
およびR5は各々独立してC6-10アリール基(例えばフ
ェニル基やベンジル基)またはC1-5脂肪族基(例えば
メチル基やエチル基)であり得る。
【0113】
【化25】
【0114】キレート化配位子の他の適当な種類は以下
に示す1,3-プロピレンジアミンテトラ酢酸(PDTA)およ
びトリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸(TTHA)の誘導
体である。下記式中R1,R2,R3,R4,R5,R6およ
びR7基は各々独立してC6-1 0アリール基(例えばフェ
ニル基やベンジル基)またはC1-5脂肪族基(例えばメ
チル基やエチル基)であり得る。
に示す1,3-プロピレンジアミンテトラ酢酸(PDTA)およ
びトリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸(TTHA)の誘導
体である。下記式中R1,R2,R3,R4,R5,R6およ
びR7基は各々独立してC6-1 0アリール基(例えばフェ
ニル基やベンジル基)またはC1-5脂肪族基(例えばメ
チル基やエチル基)であり得る。
【0115】
【化26】
【0116】キレート化配位子の他の適当な種類は以下
に示す構造式を有する1,5,10-N,N',N"-トリス(2,3-ジヒ
ドロキシベンゾイル)-トリカテコレート(LICAM)およ
び1,3,5-N,N',N"-トリス(2,3-ジヒドロキシベンゾイル)
アミノメチルベンゼン(MECAM)の誘導体である。R1,
R2,R3,R4,R5およびR6は各々独立してCO2H、SO 3
H、H、ハロゲン原子(例えばCl)またはC1-5アルキル
基(例えばメチル基やエチル基)であり得る。
に示す構造式を有する1,5,10-N,N',N"-トリス(2,3-ジヒ
ドロキシベンゾイル)-トリカテコレート(LICAM)およ
び1,3,5-N,N',N"-トリス(2,3-ジヒドロキシベンゾイル)
アミノメチルベンゼン(MECAM)の誘導体である。R1,
R2,R3,R4,R5およびR6は各々独立してCO2H、SO 3
H、H、ハロゲン原子(例えばCl)またはC1-5アルキル
基(例えばメチル基やエチル基)であり得る。
【0117】
【化27】
【0118】
【化28】
【0119】合成 本発明のコントラスト剤は慣用合成方法を使って市販の
試薬類または簡単に合成された試薬類から合成すること
ができる。一般には、常磁性イオンの塩をキレート化配
位子の弱アルカリ性(pH7.4〜9)水溶液に加え、得ら
れた混合物を室温で3〜24時間撹拌する。その後生成し
たコントラスト剤はすぐに使用するか、あるいは使用す
るまで凍結乾燥した形で又は生理学的緩衝液中に保存す
る。
試薬類または簡単に合成された試薬類から合成すること
ができる。一般には、常磁性イオンの塩をキレート化配
位子の弱アルカリ性(pH7.4〜9)水溶液に加え、得ら
れた混合物を室温で3〜24時間撹拌する。その後生成し
たコントラスト剤はすぐに使用するか、あるいは使用す
るまで凍結乾燥した形で又は生理学的緩衝液中に保存す
る。
【0120】鉄(III)-(EHPG)-の合成は次のように行わ
れる。1M NaOHの添加によりpH8〜9に維持した蒸留
脱イオン水の中にEHPG(シグマ社製)を室温で加えて溶
解する。この溶液に固体FeCl3・6H2Oを加え、1M NaOHで
pHを7.4に調整する。その後得られた暗赤色溶液を室温
で30分撹拌し、次に0.2mmミクロポアフィルター(ゲル
マン社製)を用いて濾過する。鉄(III)-(EHPG)-の濃度
はベックマン分光光度計および480nmでの吸光係数4300C
M-1M-1を用いて希釈アリコートの可視吸光により測定す
る。
れる。1M NaOHの添加によりpH8〜9に維持した蒸留
脱イオン水の中にEHPG(シグマ社製)を室温で加えて溶
解する。この溶液に固体FeCl3・6H2Oを加え、1M NaOHで
pHを7.4に調整する。その後得られた暗赤色溶液を室温
で30分撹拌し、次に0.2mmミクロポアフィルター(ゲル
マン社製)を用いて濾過する。鉄(III)-(EHPG)-の濃度
はベックマン分光光度計および480nmでの吸光係数4300C
M-1M-1を用いて希釈アリコートの可視吸光により測定す
る。
【0121】EHPG誘導体の鉄キレートを作るために、第
1工程はテオドラキス(Theodorakis)らのジェー・フ
ァーム・サイ(J. Pharm. Sci.)69, 581(1980)に記
載されるマンニッヒ反応に従って適当なEHPG誘導体を製
造することである。この反応はエチレンジアミン、ジク
ロル酢酸および適当なパラ置換フェノールを使用する。
5-Br-EHPGの反応式は次の通りである。
1工程はテオドラキス(Theodorakis)らのジェー・フ
ァーム・サイ(J. Pharm. Sci.)69, 581(1980)に記
載されるマンニッヒ反応に従って適当なEHPG誘導体を製
造することである。この反応はエチレンジアミン、ジク
ロル酢酸および適当なパラ置換フェノールを使用する。
5-Br-EHPGの反応式は次の通りである。
【0122】
【化29】
【0123】鉄(III)-(5-Cl-EHPG)-、鉄(III)-(5-Bu-EH
PG)-、鉄(III)-(5-Me-EHPG)-および鉄(III)-HBEDは鉄-E
HPGと類似の方法で製造される。
PG)-、鉄(III)-(5-Me-EHPG)-および鉄(III)-HBEDは鉄-E
HPGと類似の方法で製造される。
【0124】鉄-EHPGの構造は次の通りである。
【0125】
【化30】
【0126】鉄-EHPG、鉄-(5-Br-EHPG)および鉄-HBEDの
オクタノール/水の分配係数およびHSA結合百分率を
以下に示す。
オクタノール/水の分配係数およびHSA結合百分率を
以下に示す。
【0127】
【表1】
【0128】大環式DOTAキレート化配位子はデスリュー
(Desreux)らのイノーグ・ケム(Inorg. Chem.)19, 1
319(1984)に記載されるように、一般には次の反応式
に従って合成される。
(Desreux)らのイノーグ・ケム(Inorg. Chem.)19, 1
319(1984)に記載されるように、一般には次の反応式
に従って合成される。
【0129】
【化31】
【0130】DOTAそれ自体は肝細胞取込みのための十分
な親油基をもっていない。必要な親油性(融合フェニル
環によって付与される)を備えた2種類の誘導体、すな
わちベンゾ-DOTAおよびジベンゾ-DOTAが次の一般反応式
に従って合成される。(別法として、例えばメアレス
(Meares)らのアナル・バイオケム(Anal. Biochem.)
100, 152-159(1979)に従って製造した置換エチレンジ
アミンを用いることにより、DOTAに疎水置換基を導入す
ることができる。) DTPA誘導体(例えばベンゾ-DTPA
およびジベンゾ-DTPA)はベンゾ-EDTAの製造方法と類似
した方法によって製造される〔マッカンドリッシュ(Mc
Candllish)らのイノーグ・ケム(Inorg.Chem.)17, 13
83(1978)を参照)。
な親油基をもっていない。必要な親油性(融合フェニル
環によって付与される)を備えた2種類の誘導体、すな
わちベンゾ-DOTAおよびジベンゾ-DOTAが次の一般反応式
に従って合成される。(別法として、例えばメアレス
(Meares)らのアナル・バイオケム(Anal. Biochem.)
100, 152-159(1979)に従って製造した置換エチレンジ
アミンを用いることにより、DOTAに疎水置換基を導入す
ることができる。) DTPA誘導体(例えばベンゾ-DTPA
およびジベンゾ-DTPA)はベンゾ-EDTAの製造方法と類似
した方法によって製造される〔マッカンドリッシュ(Mc
Candllish)らのイノーグ・ケム(Inorg.Chem.)17, 13
83(1978)を参照)。
【0131】DOTA誘導体を用いて製造される常磁性イオ
ンキレート化配位子錯体は一般に初めに述べたようにし
て合成されるが、金属イオン/大環式配位子錯体の生成
のために比較的長い時間(24時間)と比較的高い温度が
必要である。反応式を以下に示す。
ンキレート化配位子錯体は一般に初めに述べたようにし
て合成されるが、金属イオン/大環式配位子錯体の生成
のために比較的長い時間(24時間)と比較的高い温度が
必要である。反応式を以下に示す。
【0132】
【化32】
【0133】用途 本発明コントラスト剤は生理学的緩衝液中で経口的にま
たは静脈内に投与される。投与量はコントラスト剤の組
成ばかりでなくNMRイメージング装置の感度にも依存
する。例えば、高度に常磁性の物質(例えばガドリニウ
ム(III))を含むコントラスト剤は、比較的低い磁気モ
ーメントをもつ常磁性物質(例えば鉄(III))を含むコ
ントラスト剤よりも一般に低い投与量を必要とする。一
般に、投与量は約0.001〜1mmol/Kg、より好ましくは約
0.005〜0.05mmol/Kgの範囲であるだろう。
たは静脈内に投与される。投与量はコントラスト剤の組
成ばかりでなくNMRイメージング装置の感度にも依存
する。例えば、高度に常磁性の物質(例えばガドリニウ
ム(III))を含むコントラスト剤は、比較的低い磁気モ
ーメントをもつ常磁性物質(例えば鉄(III))を含むコ
ントラスト剤よりも一般に低い投与量を必要とする。一
般に、投与量は約0.001〜1mmol/Kg、より好ましくは約
0.005〜0.05mmol/Kgの範囲であるだろう。
【0134】コントラスト剤の投与後、通常のNMRイ
メージングを行う。パルス系列(インバーション回復、
IR;スピンエコー、SE)の選択およびイメージング
パラメーター(エコー時間、TE;インバーション時
間、TI;反復時間、TR)の値は検索される診断情報
により支配されるであろう。一般に、T1を測定したい
場合にはTEを30ミリ秒以下(または最小値)にしてT
1-荷重を最大にすべきである。反対に、T2を測定した
い場合にはTEを30ミリ秒以上にして競合するT1効果
を最小限に抑えるべきである。TIおよびTRはT1-お
よびT2-荷重画像に対して大体同じでよく、TIおよび
TRはそれぞれ一般に約200〜600ミリ秒および100〜100
0ミリ秒の範囲であるだろう。
メージングを行う。パルス系列(インバーション回復、
IR;スピンエコー、SE)の選択およびイメージング
パラメーター(エコー時間、TE;インバーション時
間、TI;反復時間、TR)の値は検索される診断情報
により支配されるであろう。一般に、T1を測定したい
場合にはTEを30ミリ秒以下(または最小値)にしてT
1-荷重を最大にすべきである。反対に、T2を測定した
い場合にはTEを30ミリ秒以上にして競合するT1効果
を最小限に抑えるべきである。TIおよびTRはT1-お
よびT2-荷重画像に対して大体同じでよく、TIおよび
TRはそれぞれ一般に約200〜600ミリ秒および100〜100
0ミリ秒の範囲であるだろう。
【0135】鉄(III)-(EHPG)-を使用するNMRイメー
ジング 鉄(III)-(EHPG)-は上記のようにして製造
し、ラット肝臓のin vivoイメージングのために次のよ
うに使用した。
ジング 鉄(III)-(EHPG)-は上記のようにして製造
し、ラット肝臓のin vivoイメージングのために次のよ
うに使用した。
【0136】絶食させたSprague-Dawley系の雄ラット
(平均体重約400g)を腹腔内ペントバルビタール(50mg
/Kg)で麻酔し、較正したキャリアー上にのせ、そして
常磁性物質をドープした水または既知T1およびT2の寒
天ゲルを含む較正管(calibration tube)といっしょに
NMRイメージングにかけて初期べースライン画像を作
成した。NMRイメージングは水平孔(8cm)超電導マ
グネットシステム(テクニケア・コーポレーション)を
用いて1.4テスラ(1Hの共鳴周波数61.4MHz)の磁場強
度で実施した。画像は選択照射によって決められる切断
選択部を用いる二次元フーリエ変換法によって得られ
た。全ての画像は128相をコード化した勾配段階を用い
て得られた。T1コントラストを最大とするために、I
Rパルス系列を使用した(TE 15msec、TI 400mse
c、TR 1000msec)。
(平均体重約400g)を腹腔内ペントバルビタール(50mg
/Kg)で麻酔し、較正したキャリアー上にのせ、そして
常磁性物質をドープした水または既知T1およびT2の寒
天ゲルを含む較正管(calibration tube)といっしょに
NMRイメージングにかけて初期べースライン画像を作
成した。NMRイメージングは水平孔(8cm)超電導マ
グネットシステム(テクニケア・コーポレーション)を
用いて1.4テスラ(1Hの共鳴周波数61.4MHz)の磁場強
度で実施した。画像は選択照射によって決められる切断
選択部を用いる二次元フーリエ変換法によって得られ
た。全ての画像は128相をコード化した勾配段階を用い
て得られた。T1コントラストを最大とするために、I
Rパルス系列を使用した(TE 15msec、TI 400mse
c、TR 1000msec)。
【0137】ベースライン画像が得られた後、ラットを
マグネットから取り出し、尾の静脈に鉄(III)-(EHPG)-
を0.2mmol/Kg注射した。比較のために、数匹のラットは
代わりに鉄(III)-(DTPA)-2を0.2mmol/Kg注射した。その
後ラットは初期べースラインイメージングのときと同じ
場所に、較正管と共に再度マグネットの中に入れた。イ
メージングをすぐに始め、1.5〜3時間続けた。バック
グラウンドを除いた肝臓および筋肉の対象領域のシグナ
ル強度の値がそれぞれの画像に対して得られ、その後こ
れらの値を較正管のシグナル強度のあらゆる変化に対し
て正規化した。
マグネットから取り出し、尾の静脈に鉄(III)-(EHPG)-
を0.2mmol/Kg注射した。比較のために、数匹のラットは
代わりに鉄(III)-(DTPA)-2を0.2mmol/Kg注射した。その
後ラットは初期べースラインイメージングのときと同じ
場所に、較正管と共に再度マグネットの中に入れた。イ
メージングをすぐに始め、1.5〜3時間続けた。バック
グラウンドを除いた肝臓および筋肉の対象領域のシグナ
ル強度の値がそれぞれの画像に対して得られ、その後こ
れらの値を較正管のシグナル強度のあらゆる変化に対し
て正規化した。
【0138】鉄(III)-(EHPG)-を受け取ったラットのIR1
000/400/15画像は、短いT1と一致して肝臓のシグナル
強度の著しい増加と持続化とを示した。対照的に、鉄(I
II)-(DTPA)-2を受け取ったラットの画像は、肝臓のシグ
ナル強度のほんのわずかな一時的な増加を示したにすぎ
なかった、このことは恐らく鉄(III)-(DTPA)-2が、鉄(I
II)-(EHPG)-と違って、機能的な肝細胞内ではなく細胞
外の肝臓空間全体に分布して、速やかに尿中に排泄され
るためであろう。
000/400/15画像は、短いT1と一致して肝臓のシグナル
強度の著しい増加と持続化とを示した。対照的に、鉄(I
II)-(DTPA)-2を受け取ったラットの画像は、肝臓のシグ
ナル強度のほんのわずかな一時的な増加を示したにすぎ
なかった、このことは恐らく鉄(III)-(DTPA)-2が、鉄(I
II)-(EHPG)-と違って、機能的な肝細胞内ではなく細胞
外の肝臓空間全体に分布して、速やかに尿中に排泄され
るためであろう。
【0139】注射後のいろいろな時期に摘出したラット
の肝臓、血液、脾臓および大腿筋のT1およびT2値を測
定するex vivo生体分布試験もまた、鉄(III)-(EHPG)-が
主として機能的な肝細胞によって取り込まれ、その結果
これらの細胞における水プロトンの緩和時間を短縮する
ということを示した。
の肝臓、血液、脾臓および大腿筋のT1およびT2値を測
定するex vivo生体分布試験もまた、鉄(III)-(EHPG)-が
主として機能的な肝細胞によって取り込まれ、その結果
これらの細胞における水プロトンの緩和時間を短縮する
ということを示した。
【0140】鉄-EHPG 2.0mmol/Kgの静脈内用量を与えら
れたラットは、2週間の観察期間中明らかな副作用を全
く受けなかった。
れたラットは、2週間の観察期間中明らかな副作用を全
く受けなかった。
【0141】鉄-EHPGの作用機構は次の通りであると考
えられる。緩和時間の増強は通常、常磁性物質の対を形
成していない電子がその常磁性物質に直接結合した水分
子と相互作用するときに起こり、増強の程度は常磁性中
心から水分子までの距離と逆の関係にある。しかしなが
ら、鉄(III)-(EHPG)-では直接結合された水分子が存在
しない。それ故に、緩和時間の増強は恐らく常磁性物質
と間接的に結合された第2配位圏の水分子との相互作用
の結果として生ずるのであろう。これらの外部圏の水分
子は十分多量に存在するので、水分子と常磁性物質の間
の距離が大きいにもかかわらず、かなりの緩和時間の増
強が起こると考えられる。
えられる。緩和時間の増強は通常、常磁性物質の対を形
成していない電子がその常磁性物質に直接結合した水分
子と相互作用するときに起こり、増強の程度は常磁性中
心から水分子までの距離と逆の関係にある。しかしなが
ら、鉄(III)-(EHPG)-では直接結合された水分子が存在
しない。それ故に、緩和時間の増強は恐らく常磁性物質
と間接的に結合された第2配位圏の水分子との相互作用
の結果として生ずるのであろう。これらの外部圏の水分
子は十分多量に存在するので、水分子と常磁性物質の間
の距離が大きいにもかかわらず、かなりの緩和時間の増
強が起こると考えられる。
【0142】その他の実施態様は添付の請求の範囲に包
含される。
含される。
【0143】
【発明の効果】タンパク質と強く結合する本発明のコン
トラスト剤はまたヒト細網内皮細胞と比較してヒト肝細
胞によって特異的に取込まれ、そして肝細胞は肝臓の大
部分を構成するので本コントラスト剤は肝臓の優れたN
MRイメージングを与える。こうして本コントラスト剤
は悪性肝癌または肝臓転移癌(これらの癌細胞は正常に
機能する肝細胞と異なる割合で本薬剤を取込み、または
異なる時間にわたって本薬剤を保持する)の画像化を可
能にする。本発明はさらにコントラスト剤の取込みまた
は保持率によって証明されるように、肝機能を監視する
ためのNMRイメージングの使用を可能にする。
トラスト剤はまたヒト細網内皮細胞と比較してヒト肝細
胞によって特異的に取込まれ、そして肝細胞は肝臓の大
部分を構成するので本コントラスト剤は肝臓の優れたN
MRイメージングを与える。こうして本コントラスト剤
は悪性肝癌または肝臓転移癌(これらの癌細胞は正常に
機能する肝細胞と異なる割合で本薬剤を取込み、または
異なる時間にわたって本薬剤を保持する)の画像化を可
能にする。本発明はさらにコントラスト剤の取込みまた
は保持率によって証明されるように、肝機能を監視する
ためのNMRイメージングの使用を可能にする。
フロントページの続き (72)発明者 ランドール・ビー ローファー アメリカ合衆国マサチューセッツ州02116, ボストン,コモンウェルス・アベニュー 177 (72)発明者 トーマス・ジェイ ブラディー アメリカ合衆国マサチューセッツ州01890, ウィンチェスター,テン・ヨーク・ロード (番地なし) Fターム(参考) 4C085 HH07 KA07 KB02 KB07 KB08 KB12 KB45 LL05 4C096 AA11 AB04 FC14
Claims (8)
- 【請求項1】1:1の錯体で多座有機キレート化配位子
で錯化された常磁性金属イオンを含有する肝臓胆管NMR
コントラスト剤であって、(1)少なくとも1010M-1の生
成定数;および(3)少なくとも1個の非複素環式アリ
ール環により特徴づけられる、NMRコントラスト剤。 - 【請求項2】前記キレート化配位子が、少なくとも2個
のアミン窒素原子および少なくとも2個の酸素原子によ
り特徴付けられる、請求項1に記載のコントラスト剤。 - 【請求項3】前記錯体が、置換されていないか、あるい
はハロゲンおよび/またはC1〜C10アルキル基で置換さ
れた、少なくとも1個の非複素環式アリール環により特
徴付けられる、請求項1または2に記載のコントラスト
剤。 - 【請求項4】前記錯体が、少なくとも1020M-1の生成
定数により特徴付けられる、請求項1から3のいずれか
に記載のコントラスト剤。 - 【請求項5】前記錯体が、少なくとも1025M-1の生成
定数により特徴付けられる、請求項1から4のいずれか
に記載のコントラスト剤。 - 【請求項6】前記常磁性イオンが、ガドリニウム(II
I)、鉄(III)、マンガン(III)、マンガン(II)、クロ
ム(III)、銅(II)、ジスプロシウム(III)、テルビウ
ム(III)、ホルミウム(III)、エルビウム(III)、また
はユーロピウム(III)から選択されることにより特徴づ
けられる、請求項1から5のいずれかに記載のコントラ
スト剤。 - 【請求項7】前記常磁性イオンが、ガドリニウム(II
I)、鉄(III)またはマンガン(II)であることによりさ
らに特徴付けられる、請求項6に記載のコントラスト
剤。 - 【請求項8】前記配位子が、以下の構造I〜IV: 【化1】 のいずれかを有し、ここで、R13〜R14は、C6-10非複
素環式アリール基であり、ならびにR9〜R12およびR
15〜R20は、独立して、C6-10非複素環式アリール基で
あり得るか、またはC 1-5脂肪族基であり得、ここで、
R9〜R12少なくとも1つおよびR15〜R20の少なくと
も1つは、C6−10非複素環式アリール基であることに
より特徴づけられる、請求項1から7のいずれかに記載
のコントラスト剤。
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JP9228501A Pending JPH10152447A (ja) | 1985-05-08 | 1997-08-25 | 肝臓胆管のnmrコントラスト剤 |
JP2001365307A Pending JP2002220348A (ja) | 1985-05-08 | 2001-11-29 | 肝臓胆管のnmrコントラスト剤 |
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JP61503050A Expired - Lifetime JPH0819005B2 (ja) | 1985-05-08 | 1986-05-08 | 肝臓胆管のnmrコントラスト剤 |
JP9228501A Pending JPH10152447A (ja) | 1985-05-08 | 1997-08-25 | 肝臓胆管のnmrコントラスト剤 |
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LV (1) | LV11981B (ja) |
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