JP2002220172A - エレベータの非常止め装置 - Google Patents

エレベータの非常止め装置

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JP2002220172A
JP2002220172A JP2001017231A JP2001017231A JP2002220172A JP 2002220172 A JP2002220172 A JP 2002220172A JP 2001017231 A JP2001017231 A JP 2001017231A JP 2001017231 A JP2001017231 A JP 2001017231A JP 2002220172 A JP2002220172 A JP 2002220172A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】案内板の運動を円滑に行わせて、制動動作に対
する信頼性を高くすることができるとともに、製造性及
び保守性を高くする。 【解決手段】非常止め装置は一対の端板17A,17B
間に、ばね15によって押圧された案内板14が設けら
れている。案内板14の内側には転送ローラ13を介し
てクサビ11が設けられており、このクサビ11がかご
の下降速度の超過により作動する調速機の働きにより引
き上げられてガイドレール4を挟むことにより制動動作
する。この際、案内板14は広がる等の移動を行うが、
案内板14と端板17A,17Bの係合部はローラ19
を用いて構成しているので、案内板14の動作が円滑に
行われ、ガイドレール4に曲がりがあっても追従して支
障なく動作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの非常
止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータでは、安全装置として建築基
準法施行令の129条の9第7号において、下降するか
ごの速度が規定された値を超えると、かごの下降を自動
的に制止する装置の設置が義務づけられている。
【0003】図12は、非常止め装置が設けられた一般
的なエレベータの概略機構を示している。エレベータの
かご1は主ロープ2で吊り下げられ、巻上機3によって
昇降路内を昇降するとともに、その昇降路に設けられた
ガイドレール4によってその昇降が案内されている。上
記かご1又は主ロープ2の他端に設けられたつり合いお
もり5には非常止め装置6が装着されている。
【0004】図12はかごにだけ非常止め装置が装着さ
れている例を示す。主ロープ2が切断したり、巻上機3
の回転速度が異常になり上記かご1もしくはつり合いお
もり5の下降速度が定格速度以上になった場合、非常止
め装置はガイドレール4を掴み、かご1もしくはつり合
いおもり5の下降を機械的に停止させる様に構成されて
いる。即ち、エレベータの過速度を調速機7が検知する
と、この調速機7に組込まれたロープ掴み部が作動し、
調速機7に巻装されている調速機ロープ8が把持され
る。調速機ロープ8が把持されると、かご1もしくはつ
り合いおもり5に装着されたセフティリンク9が作動
し、左右の引き上げ棒10を引き上げることにより、引
き上げ棒10に連結された、詳細は図13及び図14に
示すクサビ11を引き上げ、非常止め装置6が動作され
る。
【0005】図13は、従来のエレベータの非常止め装
置の一例を示す正面図であり、図の左側は非常止め装置
動作前、右側は非常止め装置動作後の状態を表し、図1
4は図13の非常止め装置動作前におけるB−B断面図
である。図13及び図14において、この非常止め装置
は、かごの下梁に上面が固定され、図示しない平面図で
はほぼ正方形の上部端板17Aと、この上部端板17A
とほぼ同形であり且つ板厚がわずかに薄い下部端板17
Bと、これらの上部端板17Aと下部端板17Bの両側
の間に縦設されて、これらの上部端板17Aと下部端板
17Bに上下が溶接される山形鋼製の図示しない一対の
柱とで骨格が構成されている。
【0006】これらの上部端板17Aと下部端板17B
の前面中央部には、ガイドレール4の頭部が遊嵌するU
字状の溝17aが図14に示す様に形成されている。上
部端板17Aの前端両側には、段付部17bが形成さ
れ、同様に下部端板17Bの前端両側には段付部17c
が形成されている。これらの段付部17b,17cに
は、略コ字状に形成された一対の案内板14の上下端の
対向側に突設された係止部14a、14bが外側から挿
入され、これらの案内板14の対向面は、下側の間隔が
広くなって傾斜している。左右の案内板14の外側に
は、コ字状の溝14cが形成され、この溝14cには、
図14に示す様にU字状に形成された厚板製の板ばね1
5の両端が遊嵌している。この板ばね15の両端には、
一対の押圧具16が内側からあらかじめ挿入されてお
り、この押圧具16頭部の半球部分の大部分は、案内板
14の溝14cの上下に形成された半球状の凹部に嵌合
し、板ばね15の復帰力によって凹部に押圧され、板ば
ね15はその姿勢を維持している。
【0007】符号10は、前述した引き上げ棒を示し、
帯板状の鋼材から製作され、この引き上げ棒10の下端
には、ピンを介して略台形状のクサビ11の下端が連結
されている。このクサビ11の前後面の外面側には、斜
面と平行な案内溝が図14に示す様に形成されている。
同じく、先述した各案内板14の対向側の前後面にも、
図14で示す様に案内溝が形成されている。この案内板
14に形成された案内溝と前述したクサビ11に形成さ
れた案内溝には、図14に示す様に略樋状に形成された
ローラ保持板12の両側の爪部が嵌合している。前後の
ローラ保持板12の中心線上に形成された数カ所の軸穴
には、転送ローラ13の両端に突設された軸部が挿入さ
れている。したがって、ローラ保持板12は、案内板1
4に形成された溝に片側が嵌合した爪部によって、転送
ローラ13とともに上方に移動自由となっている。な
お、この非常止め装置は、かご1の他側にも設けられ、
更につり合いおもり5にも取り付けられることがある。
【0008】この様に構成されたエレベータの非常止め
装置においては、かご1もしくはつり合いおもり5の下
降速度が規定された値を超えると、調速機ロープ8が調
速機7の掴み部で把持されて引き上げ棒10がかご1も
しくはつり合いおもり5より先に停止し、かご1もしく
はつり合いおもり5及び案内板14に対して相対的に上
昇することで、この引き上げ棒10の下端に係止された
クサビ11が、かご1もしくはつり合いおもり5に対し
て上昇する。すると、一対のクサビ11の対向面がガイ
ドレール4の頭部の側面に押圧され、ガイドレール4を
両側から挟み、このガイドレール4とクサビ11との間
の摩擦力によってかごの下降は停止される。
【0009】クサビ11とともに上昇するローラ保持板
12に挿入された転送ローラ13は、クサビ11と案内
板14との間に発生する摩擦を減らし、クサビ11の上
昇運動を円滑にし、ガイドレール4への押圧力の低下を
防ぐために組込まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に、非常止め
装置は各部が円滑に動作する様に構成し、クサビ11に
所用の押圧力を伝達し、確実にガイドレール4を押圧で
きなくてはならない。また、ガイドレール4は僅かなが
ら曲がりを持って昇降路に取り付けられているため、非
常止め装置の動作時には、このガイドレール4の曲がり
に追従する様にクサビ11及び案内板14が僅かながら
も左右に移動して、このガイドレール4の曲がりの影響
を受けずに安定した制動力が得られる構造でなければな
らない。したがって、安定した制動力を発生するために
は、ガイドレール4の曲がりに追従できる様に、案内板
14が滑らかに移動できることが必要になる。さらに、
非常止め装置の動作時には、この案内板14の係合部1
8に制動力の分力が作用し、大容量の非常止め装置にお
いては、その力は10kN近くになる。
【0011】ところが、図13および図14に示した従
来の非常止め装置では、案内板14と上部端板17A及
び下部端板17Bの段付部17b、17cに加工された
平面部において、面接触による摺動を行う構造となって
いるため、係合部18の加工精度不良等に起因する摺動
時のセリにより、案内板14が円滑に運動しなくなるお
それがある。さらに、非常止め装置動作時には係合部1
8に作用する力によって、運動時のセリが大きくなる
と、所要の制動力が得られなくなるばかりか、非常止め
装置の動作不良の原因となり得る。このため、係合部1
8には高い加工精度が要求されるとともに、係合部18
の検査等が必要になり、作業人員の増加等の要因となっ
ている。
【0012】本発明はこの様な点に鑑み、案内板の運動
を円滑に行わせることができ、制動動作に対する信頼性
を高くすることができるとともに、製造性及び保守性も
高くすることのできるエレベータの非常止め装置を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によるエレベータ
の非常止め装置は、ガイドレールの両側に対置してエレ
ベータのかご又はつり合いおもりに設けられ、前記かご
の下降速度の超過により作動する調速機の働きにより引
き上げられるクサビと、転送ローラを介してクサビと係
合する案内板と、この案内板の外面側を押圧するばね
と、前記案内板の上下に設けられ案内板の上下端が片側
に係合する一対の端板とを備えたエレベータの非常止め
装置において、前記案内板と端板の係合部をローラを用
いて構成することを特徴とする。
【0014】また、本発明によるエレベータの非常止め
装置は、ガイドレールの両側に対置してエレベータのか
ご又はつり合いおもりに設けられ、前記かごの下降速度
の超過により作動する調速機の働きにより引き上げられ
るクサビと、転送ローラを介してクサビと係合する案内
板と、この案内板の外面側を押圧するばねと、前記案内
板の上下に設けられ案内板の上下端が片側に係合する一
対の端板とを備えたエレベータの非常止め装置におい
て、前記案内板と端板の係合部を低摩擦材を用いて構成
することを特徴とする。この様な手段によって案内板の
運動を円滑に行わせることができ、しかも製作、保守が
容易で、高い信頼性を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のエレベータの非
常止め装置の実施形態を図面を参照して説明する。図1
は、本発明のエレベータの非常止め装置の第1の実施形
態を示す図であり、従来の技術で示した図13に対応す
る図である。また、図2は図1のB−B断面に相当し、
従来の技術で示した図14に対応する。
【0016】図1において、従来の技術で示した図13
と異なる点は、案内板14と上部端板17A及び下部端
板17Bの係合部18にローラ19を配し、ローラ19
の転動運動によって案内板14の運動を行わせる点にあ
り、他は従来の技術で示した図13と同一である。
【0017】この様に、案内板14の摺動をローラ19
の転動運動によって行わせることで、案内板14の運動
をより滑らかに行わせることができるので、板ばね15
による押圧力を効率よくクサビ11に伝達できるととも
に、ガイドレール4の曲がりに対する追従性が向上す
る。
【0018】また、係合部18にホコリやゴミ等の異物
が侵入した場合、従来の面接触による摺動運動では、そ
のゴミ等によって直ちに摺動抵抗が大きくなり、摺動時
のセリや動作不良発生の原因となるが、ローラ19は線
接触によって転動運動しているため、ゴミ等の異物が侵
入したとしても、直ちに抵抗が大きくなることは無く、
セリ等が発生しにくいため、制動動作に対する信頼性の
高い非常止め装置を得ることが可能となる。特に、定格
速度が900m/分を超えるエレベータでは、非常止め
装置6の動作によって、ガイドレール4及びシュー材の
摩耗粉が大量に飛散する。このため、案内板14の係合
部18をローラによって構成することは非常に大きな効
果を生むことになる。
【0019】このように本実施形態によれば、ガイドレ
ール4の曲がりや、異物の侵入等の外乱の影響を受けに
くく、安定した制動力を発生することができる、信頼性
の高い非常止め装置を提供することができる。
【0020】さらに、ローラ19を用いると、案内板1
4と上部及び下部端版17A、17Bの係合部18の遊
びが大きく、案内板14及びローラ19ががたつく場合
においても、ローラ19による転動作用により、案内板
14がセリ上がり、非常止め装置が動作不良となること
を未然に防ぐことができる。
【0021】次に、図3は、本発明のエレベータの非常
止め装置の第2の実施形態を示す図であり、従来の技術
で示した図13に対応する図である。また、図4は図3
のB−B断面に相当し、従来の技術で示した図14に対
応する。
【0022】図3において、第1の実施形態で示した図
1と異なる点は、案内板14と上部端板17A及び下部
端板17Bの係合部18に配置されたローラ19をロー
ラ保持具20によって保持固定する点にある。
【0023】この様に、ローラ19を保持具20によっ
て保持固定することにより、複数個のローラ19を1つ
のユニットとして扱うことが可能となり、ローラ19が
扱い易くなるので組立性が向上し、非常止め装置の製造
工数が改善される。
【0024】また、構成部品をコンパクトに収めるた
め、係合部18の面積を大きく取ることが困難となる場
合があり、このような場合、ローラ転動時の面圧及び転
がり抵抗を低減するためには、ローラ19の直径を小さ
くし、できる限り多くのローラ19を配置する必要があ
る。この際、多数のローラ19を保持具20にて保持固
定することで、ローラ19が扱い易くなるとともにロー
ラ19の間隔を適切な距離に維持し、常にローラ19の
向きを転動方向に対して直角に保持することができるの
で、ローラ19同士の干渉を防ぐことができるとともに
ローラ19の転動方向を一定に保つことができる。これ
により、案内板14の運動をより確実なものとすること
ができ、制動動作に対する信頼性の高い非常止め装置を
得ることができる。
【0025】次に、図5は、本発明のエレベータの非常
止め装置の第3の実施形態を示す図であり、従来の技術
で示した図13に対応する図である。また、図6は図5
のB−B断面に相当し、従来の技術で示した図14に対
応する。
【0026】図5において、第2の実施形態で示した図
3と異なる点は、ばね等の弾性体22によってローラ1
9の運動及び初期位置を保持するとともに、その運動を
ガイド21によって拘束する点にある。
【0027】この係合部18に挿入されたローラ19の
移動量は、基本的には案内板14の移動量の1/2とな
るが、実際にはローラの転動運動の他に滑り運動も発生
するため、実際のローラ19の移動量は案内板14の移
動量の1/2にはならない。
【0028】本実施形態の様に、弾性体22及びガイド
21を用いてローラ19を保持することにより、ローラ
19を適切な初期位置に保持するとともにローラ19の
転動範囲を規定することが可能となる。これにより、ロ
ーラ19の初期位置のずれに起因して非常止め装置の動
作時にローラ19が案内板14に接触してしまい、転動
運動が妨げられて案内板14の運動が渋くなったり、ロ
ーラ19の初期位置がずれてしまい、案内板14上の転
動面からローラ19が飛び出たりすることを防ぐことが
でき、案内板14の円滑な運動を維持することができ
る。
【0029】また、ローラ19はローラ19の移動量分
の弾性変形が許されるばねによって保持されており、ロ
ーラ19の初期位置は任意となっている。即ち、ローラ
19が確実に運動できるだけのクリアランスが弾性体2
2によって保証されおり、通常時にローラ19の移動量
以上にローラ19がガイド21に近づくと、この弾性体
22によりローラ19が押し戻される。これにより、ロ
ーラ19の移動量分のクリアランスは必ず確保されるの
で、ローラ19を初期位置に保持する必要が無くなる。
【0030】したがって、本実施形態の様な構成を取る
ことで、ローラ19を初期位置に設定、調整する必要が
無くなり、ローラ19は自動的に初期位置に保持される
ので、製造及び点検作業を軽減することができる。
【0031】次に、図7は、本発明のエレベータの非常
止め装置の第4の実施形態を示す図であり、従来の技術
で示した図13に対応する図である。また、図8は図7
のB−B断面に相当し、従来の技術で示した図14に対
応する。図7において、従来の技術で示した図13と異
なる点は、案内板14と上部端板17A及び下部端板1
7Bの係合部18を低摩擦材23で構成したことにあ
る。
【0032】図7において、案内板14と上部端板17
A及び下部端板17Bの係合部18は低摩擦材23で構
成されており、図8の斜線部で示した係合部18を低摩
擦材23で構成することにより、前述の様な非常止め装
置の動作時に発生する案内板14の摺動抵抗を低減する
ことができる。この低摩擦材23は、例えば含油鋳鉄等
の潤滑油を含んだ金属材料、低摩擦性能を有する樹脂材
料あるいは表面をテフロン(登録商標)やフッ素でコー
ティングした表面改質材料等である。これにより、案内
板14はより円滑な摺動運動を行うことができ、動作時
のガイドレール4の曲がりに対する追従性が向上すると
ともに動作時のセリ等を防ぐことができる。この結果、
ガイドレール4の曲がりの影響をほとんど受けることな
く所定の制動力を得ることができ、より確実にガイドレ
ール4を押圧することが可能となるので、非常止め装置
の信頼性がさらに向上する。また、低摩擦材23を用い
るため、この係合部18への給油等の保守作業が省略で
き、整備及び保守作業が容易になる。上記は、案内板1
4の係合部18ではなく、上下端板の係合部18を低摩
擦材23で構成しても同様な効果が得られる。
【0033】次に、図9は、本発明のエレベータの非常
止め装置の第5の実施形態を示す図であり、従来の技術
で示した図13に対応する図である。また、図10は本
発明の作用を示す図である。
【0034】図9において、従来の技術で示した図13
と異なる点は、案内板14と上部端板17A及び下部端
板17Bの係合部18の下部に弾性体24を配置し、こ
の係合部18を弾性体24で支持したことにある。
【0035】図9において、案内板14の係合部18の
下部には弾性体24が挿入されており、案内板14の運
動中にセリが生じた場合、この弾性体24が図10の左
側の様に変形し、係合部間隔が変化することにより、案
内板14の無理な回転運動等を吸収することができ、係
合部18のセリが自動的に解消される。この弾性体24
は、例えば緩衝材、ゴム、高分子体等である。また、異
物が侵入したとしても、図10の右側の様に、弾性体2
4が変形することで、異物による係合部間隔の変化を吸
収するので、同様に係合部18のセリが自動的に解消さ
れる。これにより、ゴミの侵入や、加工精度の問題によ
り係合部18に多少のセリが生じたとしても、そのセリ
によって案内板14が動作不良となるのを防ぐことがで
きるので、非常止め装置の信頼性がさらに向上する。ま
た、前記の実施形態におけるローラあるいは低摩擦材と
組み合わせて用いることで、案内板14の運動をより円
滑に行わせることが可能となり、制動動作に対する信頼
性の高い非常止め装置を提供することが可能となる。上
記は、案内板14の係合部18ではなく、上部及び下部
端板17A,17Bの係合部18に用いても同様な効果
が得られる。
【0036】次に、図11は、本発明のエレベータの非
常止め装置の第6の実施形態を示す図であり、従来の技
術で示した図13対応する図である。図11において、
従来の技術で示した図13と異なる点は、案内板14と
上部端板17A及び下部端板17Bの係合部18の間隔
を調整可能な構造としたことにある。
【0037】図11において、案内板14の係合部18
の下部には調整板25が挿入されており、係合部18は
締結体で案内板14の本体に固定されている。つまり、
調整板25の厚さ及び枚数を調整することで、案内板1
4と上下端板17A,17Bの係合部18の係合状態を
調整することができる。これにより、上下の係合部間隔
の加工に高い精度が必要無くなり、調整板25により案
内板を最適な係合状態に調整することが可能となるの
で、係合部18の加工性が良くなるとともに、加工後の
検査等の作業を軽減することが可能となる。また、前記
の実施形態におけるローラあるいは低摩擦材と組み合わ
せて用いることで、案内板14の運動をより円滑に行わ
せることが可能となり、制動動作に対する信頼性の高い
非常止め装置を提供することが可能となる。上記は、案
内板14の係合部18ではなく、上部及び下部端板17
A、17Bの係号部18に用いても同様な効果が得られ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明のように、本発明によれば、案
内板と端板の係合部をローラを用いて構成したり、ある
いは低摩擦材を用いて構成することで、信頼性が高く、
製造製及び保守性の高いエレベータの非常止め装置を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレベータの非常止め装置の第1の実
施形態を示す図。
【図2】図1のB−B断面相当図。
【図3】本発明のエレベータの非常止め装置の第2の実
施形態を示す図。
【図4】図3のB−B断面相当図。
【図5】本発明のエレベータの非常止め装置の第3の実
施形態を示す図。
【図6】図5のB−B断面相当図。
【図7】本発明のエレベータの非常止め装置の第4の実
施形態を示す図。
【図8】図7のB−B断面相当図。
【図9】本発明のエレベータの非常止め装置の第5の実
施形態を示す図。
【図10】本発明のエレベータの非常止め装置の第5の
実施形態の作用を示す図。
【図11】本発明のエレベータの非常止め装置の第6の
実施形態を示す図。
【図12】非常止め装置が設けられた一般的なエレベー
タの概略構成図。
【図13】従来のエレベータの非常止め装置の一例を示
す正面図。
【図14】図13のB−B断面相当図。
【符号の説明】
1…かご、2…主ロープ、3…巻上機、4…ガイドレー
ル、5…つり合いおもり、6…非常止め装置、7…調速
機、8…調速機ロープ、9…セフティリンク、10…引
き上げ棒、11…クサビ、12…ローラ保持板、13…
転送ローラ、14…案内板、15…板ばね、16…押圧
具、17A…上部端板、17B…下部端板、18…係合
部、19…ローラ、20…保持具、22…弾性体、23
…低摩擦材、24…弾性体、25…調整板。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガイドレールの両側に対置してエレベー
    タのかご又はつり合いおもりに設けられ、前記かごの下
    降速度の超過により作動する調速機の働きにより引き上
    げられるクサビと、転送ローラを介して前記クサビと係
    合する案内板と、この案内板の外面側を押圧するばね
    と、前記案内板の上下に設けられ案内板の上下端が片側
    に係合する一対の端板とを備えたエレベータの非常止め
    装置において、前記案内板と端板の係合部をローラを用
    いて構成することを特徴とするエレベータの非常止め装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ローラに保持具を装着したことを特
    徴とする請求項1に記載のエレベータの非常止め装置。
  3. 【請求項3】 前記ローラを弾性体によって所定の位置
    に保持することを特徴とする請求項2に記載のエレベー
    タの非常止め装置。
  4. 【請求項4】 前記ローラの転動運動をガイドにより拘
    束することを特徴とする請求項2に記載のエレベータの
    非常止め装置。
  5. 【請求項5】 ガイドレールの両側に対置してエレベー
    タのかご又はつり合いおもりに設けられ、前記かごの下
    降速度の超過により作動する調速機の働きにより引き上
    げられるクサビと、転送ローラを介して前記クサビと係
    合する案内板と、この案内板の外面側を押圧するばね
    と、前記案内板の上下に設けられ案内板の上下端が片側
    に係合する一対の端板とを備えたエレベータの非常止め
    装置において、前記案内板と端板の係合部を低摩擦材を
    用いて構成することを特徴とするエレベータの非常止め
    装置。
  6. 【請求項6】 前記案内板と前記端板の係合部を弾性体
    を用いて支持することを特徴とする請求項1又は5に記
    載のエレベータの非常止め装置。
  7. 【請求項7】 前記案内板と前記端板の係合部間隔を調
    整可能な構造とすることを特徴とする請求項1又は5に
    記載のエレベータの非常止め装置。
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