JP2002219450A - 汚染土壌修復装置、汚染物質分解装置及び汚染土壌修復方法、汚染物質分解方法 - Google Patents

汚染土壌修復装置、汚染物質分解装置及び汚染土壌修復方法、汚染物質分解方法

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JP2002219450A
JP2002219450A JP2001054534A JP2001054534A JP2002219450A JP 2002219450 A JP2002219450 A JP 2002219450A JP 2001054534 A JP2001054534 A JP 2001054534A JP 2001054534 A JP2001054534 A JP 2001054534A JP 2002219450 A JP2002219450 A JP 2002219450A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性炭や微生物による処理を必要とせず、塩
素発生手段(塩素ボンベ、または、塩素溶液すなわち機
能水)を使用することにより、効率的に、しかも2次汚
染の問題なく汚染土壌の処理を行なうことのできる装置
及び該装置を用いた効率的な汚染土壌修復方法を提供す
ること。また、更に改良された汚染物質の分解装置・方
法を提供すること。 【解決手段】 汚染土壌から吸引によって汚染物質を抽
出し、得られた汚染物質を含む気体と、塩素を含む気体
とを混合し、これに光照射して汚染物質を分解する。ま
た、分解処理槽として形状・容積可変の袋状のものを用
いた汚染物質の分解方法並びに装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚染土及び汚染土
壌の修復装置及びそれを用いた効率のよい汚染土及び汚
染土壌修復方法に関する。また、汚染ガス浄化装置及び
その方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境汚染問題の解決策として、有
機物質等で汚染された土壌の汚染物質を除去し、土壌を
修復するための種々の試みがなされており、例えば、土
壌中の汚染物質を真空ポンプを用いて吸引し、活性炭処
理する方法や微生物の分解能を用いたバイオレメディエ
ーション、紫外線を照射して分解する方法などが提案さ
れている。
【0003】真空吸引方法においては汚染物質は活性炭
への吸着により除去されるが、活性炭での吸着効率が低
く、また水分を多く含んだ物質の処理が困難であり、更
に、汚染物質を吸着した使用済みの活性炭の再処理の問
題もあって、この方法は必ずしも効率的な方法とはいえ
ない。
【0004】一方、バイオレメディエーションにおいて
も微生物の分解活性発現や増殖プロセスが必ずしも安定
でなく分解工程の管理が比較的難しい場合があり、特に
有機塩素系化合物の土壌汚染に関しては実用化にいたっ
ていない場合が多い。
【0005】また、汚染物質を分解する装置として、光
による分解が知られている。UV-B,Cの紫外線が一部
の汚染物質を分解する現象を利用した光分解装置で、特
開平9-299753号公報、10-180040号公報
等の開示例がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、活性
炭や微生物による処理を必要とせず、塩素を含んだ水を
使用することにより、効率的に、しかも2次汚染の問題
なく汚染土壌の処理を行なうことのできる装置及び該装
置を用いた効率的な汚染土壌修復方法を提供することに
ある。また、簡易な汚染ガス浄化装置及びそれを用いた
浄化方法を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による汚染土の修復装置は、塩素の存在下にお
ける光照射によって分解し得る汚染物質を汚染土壌から
該汚染物質を含む気体として抽出し、該汚染物質を含む
気体と塩素を含む空気との混合物に光照射して該汚染物
質を分解する処理槽を有する汚染土壌修復装置であっ
て、汚染土壌から汚染物質を含有する気体を吸引する手
段と、塩素を含む気体を発生する塩素含有空気発生手段
と、該吸引手段により抽出された汚染物質を含有する気
体と、該塩素発生手段で発生した塩素を含む空気とを混
合して混合気体を形成する混合手段と、該混合気体が導
入される処理領域と、該処理領域に該混合気体に含まれ
る汚染物質を分解するための光照射を行なう光照射手段
と、を有する処理槽と、該処理槽の処理領域から分解処
理された気体を排出するための排気手段とを有すること
を特徴とする。
【0008】この汚染土壌修復装置における汚染土壌か
ら汚染物質を含有する気体を吸引する手段としては、汚
染土壌中に形成された坑と、該坑から汚染物質を含有す
る気体を吸引する真空ポンプの組み合わせが好適に利用
される。
【0009】また、塩素含有空気発生手段としては、塩
素ボンベによるものの他、通気により塩素を含む空気を
発生し得る機能水に空気を接触させる手段が好適に利用
される。具体的には、機能水の表面に空気を送風する手
段、機能水の小液滴と空気を接触させる手段(たとえば
機能水を噴射する手段であるノズル)、機能水を空気で
曝気する手段が好適に利用できる。
【0010】さらに、該塩素含有空気発生手段として
は、水槽、機能水を生成する手段、該水槽に空気を導入
する手段、発生した塩素を含む気体を排出する手段、及
び塩素を含む気体の発生に用いた機能水を排水する手段
とを備えたものが好適に利用できる。
【0011】一方、本発明の汚染土壌の修復方法は、塩
素の存在下における光照射によって分解し得る汚染物質
を汚染土壌から該汚染物質を含む気体として抽出し、該
汚染物質を含む気体と塩素を含む空気との混合物に光照
射して該汚染物質を分解する汚染土壌修復方法であっ
て、汚染土壌から汚染物質を含有する気体を吸引する工
程と、塩素を含む空気を導入する工程と、該汚染物質を
含有する気体と、塩素を含む空気とを混合して混合気体
を形成する工程と、処理槽内に処理領域に導入された該
混合気体に光照射して、該混合気体内の汚染物質を分解
する工程と、該分解処理された混合気体を該処理領域か
ら排気する工程とを有することを特徴とする。
【0012】前記汚染土壌から汚染物質を含有する気体
を吸引する工程は、汚染土壌中に形成された坑と、該坑
から汚染物質を含有する気体を吸引する真空ポンプとを
用いて行なわれるのが好ましい。
【0013】また、塩素を含む空気を導入する工程とし
ては、塩素ボンベによる導入の他、通気により塩素を含
む空気を発生し得る機能水に空気を接触させる方法が好
適に利用される。具体的には、機能水の表面に空気を送
風する工程、機能水の小液滴と空気を接触させる工程
(たとえばノズルによる機能水の噴射工程)、機能水を空
気で曝気する工程が好適に利用できる。
【0014】さらに、塩素を含む空気を発生させる工程
は、機能水を生成する工程、機能水を水槽に供給する工
程、水槽に空気を導入する工程、発生した塩素を含む空
気を排出する工程、及び塩素を含む空気の発生に用いた
機能水を排水する工程を有するものとすることができ
る。
【0015】また、水槽に供給する機能水を生成する工
程は、水槽に電解質を含む水を供給する工程、水槽内の
電解質を含む水に電位をかける工程を有するものとする
ことができる。
【0016】本発明においては、例えば、まず、真空ポ
ンプ等によって縦坑内の汚染物質を含有した空気を吸引
する。次に、塩素を含む機能水を曝気し、塩素を含む空
気を発生させる。この塩素を含む空気と汚染物質を含有
した空気を処理槽内で混合し、光の照射を行なう。これ
により、汚染物質を分解させ、しかる後、液体成分と空
気とを排出するため、有害物質として特に問題となって
いるトリクロロエチレンの如き有機成分を土壌から効率
よく抽出し、分解処理することができる。
【0017】また、本発明は、塩素の存在下における光
照射によって分解し得る汚染物質を含む気体と塩素を含
む空気との混合物に光照射して該汚染物質を分解する処
理槽を有する汚染物質分解装置であって、気体中に塩素
を発生させる塩素含有空気発生手段と、該汚染物質を含
有する気体と、該塩素含有空気発生手段で発生した塩素
を含む空気とを混合して混合気体を形成する混合手段
と、該混合気体が導入される処理領域と、該処理領域に
該混合気体に含まれる汚染物質を分解するための光照射
を行なう光照射手段と、を有する、形状・容積可変の袋
状の処理槽と、該処理槽の処理領域から分解処理された
気体を排出するための排気手段とを有することを特徴と
する汚染物質分解装置に関する。
【0018】さらに、本発明は、塩素の存在下における
光照射によって分解し得る汚染物質を含む気体と塩素を
含む空気との混合物に光照射して該汚染物質を分解する
汚染物質分解方法であって、塩素を含む空気を導入する
工程と、該汚染物質を含有する気体と、塩素を含む空気
とを混合して混合気体を形成する工程と、形状・容積可
変の袋状の処理槽内に処理領域に導入された該混合気体
に光照射して、該混合気体内の汚染物質を分解する工程
と、該分解処理された混合気体を該処理領域から排気す
る工程とを有することを特徴とする汚染物質分解方法に
関する。
【0019】これらの発明の形状・容積可変の袋状の処
理槽は、蛇腹構造を有するのが好ましい。また、該袋状
の処理槽を覆う外容器を有するのが好ましい。さらに、
前記照射手段を該外容器の内側でかつ該袋状の処理槽の
外側に設置して照射を行なうのが好ましい。
【0020】処理対象となる汚染物質を含む気体は、汚
染土壌から吸引された気体の他、汚染排気ガス、活性炭
からの脱離汚染ガスおよび汚染水曝気による汚染ガスか
ら選ばれた少なくとも1つであるのが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る分解装置の一実施態
様の基本構成について図1に基づき以下に説明する。
【0022】[分解反応] (装置構成)図1は、本発明の一実施形態である汚染土壌
修復装置1の概略図である。本実施例の汚染土壌修復装
置1の縦坑2の開口を囲む壁体には、縦坑2内の空気を
吸引する吸引手段としての真空ポンプ3が配設されてい
る。さらに、真空ポンプ3は、ブロアー4を介して、汚
染物質を分解する処理槽5の下部へ連結されている。真
空ポンプ3により吸引された土壌中から得られる気体は
ブロアー4によって該処理槽5下部から処理槽5内に吹
き込まれる。この気体は通常、空気に揮発性の汚染物質
が含まれた状態のものであるが、汚染物質を主体とする
気体から構成されているものであってもよい。
【0023】6は塩素を含む水(機能水)を生成する装置
であり、ここからパイプ7を介して処理槽5には塩素を
含む水(機能水)が供給される。
【0024】8のガス供給口からブロアー4から送られ
てきた汚染空気が処理槽内に供給される。汚染空気は気
泡として塩素を含む水(機能水)の中に噴出され、処理槽
の気槽部に塩素ガスと汚染物質を放出する。9は汚染物
質と塩素ガスとの混合物に光を照射する光照射手段であ
り、例えばブラックライトなどを用いてもよい。10は浄
化された汚染空気を排出する管である。11 は処理に用
いた塩素を含む水(機能水)を排水する管である。この管
は光を通す素材で作られていると良く、光が照射される
ことで塩素を含む水に溶け込んだ汚染物質を分解する。
10 から排出される浄化された汚染空気が所定の濃度以
下ならそのまま排出しても良いし、また 19 のごとき活
性炭吸着塔に排出してもよい。
【0025】なお、真空ポンプ3を用いた汚染物質抽出
装置の一例として、公知の二重真空抽出装置等を用いて
もよい。また、縦坑のみならず水平井戸等を用いてもよ
い。また汚染土壌に真空抽出等の井戸を形成し in-situ
で汚染土壌の修復をする以外に、後に実施例で示すよ
うに汚染土壌を掘削し汚染土からパイプ等を通して汚染
物質を吸引しさらに分解することで掘削された汚染土を
浄化・修復することができる。
【0026】図1に示す装置では、塩素含有空気発生手
段が、処理槽の底部に塩素を含む水(機能水)が貯溜され
ており、そこに空気を通気する通気手段を有するもので
あり、また、ここに通気される空気が汚染物質を含むも
ので、この通気手段が塩素含有空気と汚染物質を含む気
体との混合手段を兼ねている。
【0027】また、図1に示した装置では塩素を含む水
(機能水)中に汚染物質を含む気体(空気)を導入し、塩素
を含む空気を生成したが、塩素を含む水(機能水)に空気
を接触させて得られる塩素を含む空気を用い、これを汚
染物質を含む気体と密閉領域中で混合してこれを処理槽
内の光照射される処理領域内に導入してもよい。塩素を
含む水への空気の接触は、塩素を含む水(機能水)への通
気、機能水の小液滴と空気との接触(たとえばノズルに
よる噴射)、あるいは水面と接する気相への空気の導入
(送風)によって行なうことができる。
【0028】気相部に空気を導入する場合の塩素を含む
空気の生成手段では、閉鎖系の容器に塩素を含む水(機
能水)が所定量に保たれるようポンプを用いて給水・排
水されている。この閉鎖系容器内の気相部には空気の流
入口と流出口が具備されており、流入口から空気を供給
すると容器内の気相部の塩素を含むガスは流出口から追
い出される。この塩素を含む水(機能水)から発生した塩
素を含む空気を分解に用いる構成をとっても良い。ま
た、この場合においても、空気として汚染物質を含む気
体を含有したものを利用して、これに塩素含有空気と汚
染物質を含む気体との混合手段を兼用させてもよい。
【0029】(分解プロセスと分解対象化合物)次に、本
発明の汚染土壌修復方法について詳細に説明する。近
年、難分解性物質、特にトリクロロエチレン等の有機塩
化物による汚染が年々深刻化しており、効率的で簡易な
処理方法の確立が望まれている。本発明の汚染土壌修復
装置1を用いる処理方法は、特にトリクロロエチレン
(TCE)、テトラクロロエチレン(PCE)、1,1,1-
トリクロロエタン、cis-1,2-ジクロロエチレン、tran
s-1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレン、1,1-ジ
クロロエチレン、ジクロロメタン及びトリクロロメタン
等の有機塩素化合物の処理に有効である。トリクロロエ
チレン等は土壌中に蓄積されるが、真空抽出により土壌
から気相で抽出することが可能である。そこで、汚染土
壌 18 中に縦坑2を形成し、土壌中のトリクロロエチレ
ン等の汚染物質を含有した空気を真空ポンプ3を用いて
吸引する。汚染土壌 18 から吸引された汚染物質を含有
する空気は処理槽5下部からブロアー4によって処理槽
5内へ吹き込まれ、処理槽5内の塩素を含む水(機能水)
の中を通過する。塩素を含む水(機能水)から塩素ガスが
排出され、トリクロロエチレン等もその大半が気相部に
排出される。これに光が照射され、気体状態で存在する
トリクロロエチレン等が分解され、分解除去された後の
ガスは大気中に排気される。
【0030】(塩素溶液、ないしは機能水について)本発
明に用いることのできる塩素溶液は、例えば水素イオン
濃度(pH値)が1以上4以下、好ましくは2以上3以
下、残留塩素濃度が5mg/L以上 300mg/L以下、好まし
くは 5mg/L以上 150mg/L以下、より好ましくは 30m
g/L以上 120mg/L以下の性状をもつと良い。また好まし
くは作用電極をプラチナ電極とし参照電極を銀-塩化銀
としたときの酸化還元電位が 800mV以上 1500mV以
下である。
【0031】より、詳しくは図1に示したごとき、塩素
含有空気発生手段が、処理槽の底部に塩素を含む水(機
能水)が貯溜されており、ここに通気される空気が汚染
物質を含むもので、この通気手段が塩素含有空気と汚染
物質を含む気体との混合手段を兼ねている形態の場合は
上記の残留塩素濃度にあることが望ましい。
【0032】電解質(例えば、塩化ナトリウムや塩化カ
リウムなど)を原水に溶解し、この水を一対の電極を有
する水槽内で電気分解を行なうことによって、陽極側よ
り上記の如きの性状の塩素溶液を得ることができる。
【0033】電解前の原水中の電解質の濃度は例えば塩
化ナトリウムでは 20mg/L〜2000mg/Lが望ましく、よ
り好ましくは 200mg/L以上 1000mg/L以下とするのが
よい。
【0034】またこのとき一対の電極間に隔膜を配置し
た場合、陽極近傍に生成される酸性の水と陰極近傍にて
生成するアルカリ性の水との混合を防ぐことができる。
【0035】該隔膜としては例えばイオン交換膜等が好
適に用いられる。そしてこのような機能水を得る手段と
しては、市販の強酸性電解水生成器(例えば、商品名:オ
アシスバイオハーフ;旭硝子エンジニアリング(株)社
製、商品名:強電解水生成器(Model FW-200 ;アマノ
(株)社製等)を利用することができる。
【0036】この溶液は、電解水、電解機能水、機能水
等と呼ばれ、除菌目的で使用されている。
【0037】上記の特性を有する塩素溶液すなわち機能
水は、次亜塩素酸などを用いて試薬から調製することも
可能である。例えば、塩酸 0.001mol/L〜0.1mol/L、
塩化ナトリウム 0.005mol/L〜0.02mol/L、及び次亜塩
素酸ナトリウム 0.0001mol/L〜0.01mol/Lとすること
により得ることができる。
【0038】また、塩酸と次亜塩素酸塩でpHが 4.0 以
下で塩素濃度が2mg/L以上の 2000mg/Lの機能水を調
製することもできる。例えば、塩酸 0.001mol/L〜0.1
mol/L及び次亜塩素酸ナトリウム 0.0001mol/L〜0.01
mol/Lとすることにより得ることができる。
【0039】上記の塩酸の代りに他の無機酸または有機
酸を使用することができる。無機酸としては例えば、フ
ッ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸などが、有機酸としては酢
酸、ぎ酸、りんご酸、クエン酸、シュウ酸などが利用で
きる。また、弱酸性水粉末生成剤(例えば、商品名キノ
ーサン 21X(クリーンケミカル株式会社製))として市販
されているN333NaCl2等を用いても機能水を製造
することができる。
【0040】また、隔膜をもたない装置から生成された
塩素を含む水も以上述べられてきた有機塩素化合物の分
解に用いることができる。例えば、酸化還元電位が 300
mV以上 1100mV以下、かつ塩素濃度が2mg/L以上 1
00mg/L以下であり、pHは4〜10 の水である。
【0041】また、pH4以上の水も電解によってばか
りでなく原水に種々の試薬を溶解して調製することも可
能である。例えば、塩酸 0.001mol/L〜0.1mol/L、水
酸化ナトリウム 0.001mol/L〜0.1mol/L、および次亜
塩素酸ナトリウム 0.0001mol/L〜 0.01mol/Lの濃度で
水にこれらの成分を含有させることで所望とする塩素を
含む水を得ることができる。
【0042】一方、次亜塩素酸塩のみ、例えば次亜塩素
酸ナトリウム 0.0001mol/L〜0.1mol/Lとすることで塩
素濃度が 3000mg/L以下で、pH4以上の塩素を含む水
を得ることができる。
【0043】以上は、主に図1に示したごとき、塩素含
有空気発生手段が、処理槽の底部に塩素を含む水(機能
水)が貯溜されており、ここに通気される空気が汚染物
質を含むもので、この通気手段が塩素含有空気と汚染物
質を含む気体との混合手段を兼ねている形態に関して述
べてきた。
【0044】後述するように、本発明による分解反応で
は分解の場において、塩素がある濃度範囲にあることが
望ましく、その濃度範囲が達成されるなら、塩素含有空
気発生手段の塩素を含む水(機能水)中の残留塩素濃度は
必ずしも、上記に示した範囲にある必要はない。
【0045】例えば(実施例3)図3のごとき塩素を含む
水に汚染物質を含まない気体を導入し、発生した塩素ガ
スと汚染物質を含む空気とを混合している場合は、上記
の残留塩素濃度より高くすることが望ましい。
【0046】即ち、図3のごとき構成では、発生した塩
素ガスは汚染物質を含む空気で希釈される。この希釈比
率は、発生した塩素ガスの供給量及び汚染物質を含む空
気の反応場への供給量の比できまる。例えば、汚染物質
を含む空気の供給量が、発生した塩素ガスの供給量の4
倍ならば、塩素濃度は1/5に希釈される。この希釈さ
れたときにある塩素濃度範囲が保たれている必要があ
る。このためこの図3のごとき形態では、残留塩素濃度
をより高くすることが望ましい。
【0047】より高い残留塩素濃度の機能水(塩素溶液)
は、電気分解を用いて生成するより試薬から調製するほ
うが容易である。即ち、電気分解によって得られる機能
水の10倍〜50倍の残留塩素濃度を持つ機能水を容易に得
ることができる。このような残留塩素濃度の高い溶液を
機能水と呼び得るかは、議論がわかれるところである
が、本発明では機能水とも呼称する。このような残留塩
素濃度の高い機能水を試薬で調製するときは、予め、試
薬を混合するより、塩素発生槽において、例えば、塩酸
と次亜塩素酸ナトリウム溶液を混合すると良い。
【0048】ここで機能水調製に用いる原水としては水
道水、河川水、海水等が挙げられる。これらの水のpH
は通常6〜8の間にあり、塩素濃度は最大でも1mg/L
未満であり、このような原水は当然のことながら上記し
たような有機塩素化合物の分解能は有さない。
【0049】(塩素ガスの濃度及び塩素ガス発生手段)上
記の塩素溶液すなわち機能水からはすべて分解に必要な
塩素ガスを発生させることが可能である。塩素ガスを含
む気体として、例えば機能水に空気を通すことによって
得られる塩素ガスを含有する空気を用いることもでき
る。これと分解対象ガスとを混合し光照射を行なうこと
で汚染物質を分解することができる。
【0050】また、機能水に空気を通すかわりに汚染物
質を含む空気を通すことで、分解対象ガスと塩素ガスと
の混合気体を得ても良い。この場合は比較的高濃度の塩
素ガスを得ることができる。
【0051】そして、分解対象ガスと塩素ガスを含む気
体との混合割合に関して、気体中の塩素ガスの濃度が、
5ppm以上 1000ppm以下となるように調整することが
好ましく、分解対象ガスの濃度によって異なるが、特に
は、混合気体中の塩素ガス濃度が 20ppmV〜500ppmV
以下、特には 50ppmVから 300ppmVとした場合、分
解対象ガスの分解効率は特に顕著なものとなる。
【0052】このような塩素ガスの生成・供給には上述
したような電気分解による方法、薬品の調合によるもの
があるが、塩素ガスボンベ、カートリッジ等を用いてこ
れを希釈して、直接的に所望の濃度の塩素ガスを得ても
良い。即ち上記の塩素ガスの濃度範囲が実現され得るの
なら方法は状況に応じて最適なものを選択することがで
きる。
【0053】(機能水に通気する手段)機能水に汚染物質
を含む気体及び/または曝気用の気体を通気する場合、
散気装置(バブラ)を用いることができる。散気装置は、
液体に気体を吹き込むために用いられる通常の装置でか
まわないが、気泡の大きさが塩素の気散に十分な表面積
になるように選定されることが望ましい。
【0054】また、散気装置の材質は、機能水の成分と
反応しない素材が選定されていることが望ましい。例え
ば、焼結ガラス、多孔質セラミックス、焼結SUS31
6、繊維状のSUS316 で織った網等で作られた多孔質
散気板や、ガラスまたはSUS316 等のパイプで作られ
たスパージャーなどを用いることができる。
【0055】(分解工程の主たる反応場)本発明の一形態
では機能水に空気を通し分解に必要な塩素ガスを含む空
気を発生させている。機能水に空気を通す部分は、基本
的に分解に必要な塩素ガスの供給の役割を担っている。
これに続く処理及び分解反応を行なう槽での気相反応が
分解反応の主場となっている。
【0056】このため塩素の生成と分解反応が一体化し
ている場合には、気相部と液相部の比率は分解能力に大
きな影響を与える。即ち、機能水の容積が増せば、供給
できる塩素の量は増えるが、気相部が減り分解の反応場
が減少する。また、逆に気相部が増えれば反応場が増し
分解反応は素早く進行するが、液相部が減少するため塩
素の供給がへる。
【0057】曝気の速さ、機能水の供給スピードなど様
々な因子があるが、塩素を含む空気の生成と分解反応の
領域(処理領域)が一体化している場合には、処理槽にお
ける液相の比率を5%〜30%望ましくは 10%から 20%
にすると良い。また一体化されていない場合においても
塩素を含む空気を発生させる槽の容積と分解反応を行な
う槽の容積の比率は概ね1:2〜1:9が望ましい。
【0058】(光照射手段)本発明に用いることのできる
光照射手段としては、例えば、波長 300〜500nmの光が
好ましく、350〜450nmの光を用いるのがより好まし
い。また塩素ガスと分解対象物に対する光照射強度とし
ては、例えば波長 360nm近辺にピークを持つ光源では
数百μW/cm2(300nm〜400nm間を測定)の強度で実用
上十分の分解が進む。
【0059】そしてこの様な光の光源としては自然光
(例えば、太陽光等)または人工光(水銀ランプ、ブラッ
クライト、カラー蛍光ランプ、短波長(500nm以下)発光
ダイオード等、)を用いることができる。
【0060】また、図1で示したごとく、処理に用いた
塩素を含む水を排水するとき、この排水に光を照射して
も良いが、このとき用いる光照射の波長、強度、光源も
上述の性状の光照射手段を用いることが望ましい。
【0061】(反応槽)分解処理を行なう処理領域を物理
的に限定するものは、いかなる形態でも良いが、先に述
べたように、本発明による浄化反応が、300nm以下の光
を含まない光で進むことから、300nm以下の光を通す必
要がなく、ガラス・プラスティック等を使用することが
できる。
【0062】これにより、安価なシステムが達成でき
る。
【0063】材質の選択の拡大によって、反応槽の形態
・形状の選択の自由度も増す。例えば、以下の実施例
6,7で詳細に述べるように反応槽としてエアーバッグ
等の袋状のものを用いることができる。
【0064】袋状反応槽として分解に必要な光(300nm
以上、若しくは 350nm以上)を透過すれば如何なる形態
のものでも良いが、特にポリビニルフルオライドフィル
ムを用いたテドラー(TEDLAR:Du Pont社商標)バ
ッグまたはフッ素樹脂バッグ等がガスの吸着・透過性の
面から好適である。
【0065】フッ素樹脂バッグの一部の種類は、300nm
以下の光を透過させるものもあり、この波長の光が必須
である反応にも、本発明の袋状反応槽を用いることがで
きる。
【0066】袋を反応槽として使用することで、装置が
より安価になるばかりか、軽量であるため処理現場への
設備設置・移動除去が容易となる。
【0067】また蛇腹構造をとることで折りたたみが容
易となる。
【0068】分解条件に合わせて反応槽のサイズを変更
することが蛇腹構造及び袋状反応槽では容易である為、
状況に合わせて最適な滞留時間(反応時間)を可変的に設
定できる。
【0069】上記の袋状の反応槽は、土壌から吸引され
た汚染物質の処理以外の、汚染ガスの分解除去に使用す
ることができる。例えば、化学プロセス等の工場から排
出される汚染排気ガスの浄化、活性炭からの脱離される
汚染ガス、汚染水の曝気によって生じる汚染ガス等々の
処理に使用することが可能である。
【0070】(分解反応機構)本発明者らは塩素ガスの存
在下で光照射すると有機塩素化合物の分解が進むことを
既に見出しているが、その反応機構については不明の部
分が多かった。しかし、塩素が特定範囲の波長の光を受
けると解離してラジカルを生じることが既に知られてい
る。本発明においても光照射により塩素ラジカルが発生
し、分解対象物質と反応することでその結合を切断して
いると考えられる。
【0071】また、本願発明の反応では酸素が必須であ
るが、これは塩素と水の分解により生じる酸素ラジカル
や空気中の通常の酸素の存在があれば十分である。
【0072】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明する。
【0073】(実施例1)本発明の汚染土壌修復装置につ
いて詳細に説明する。
【0074】TCEとPCEで汚染された現場サイト
で、図1に示した本発明の汚染土壌修復装置の効果を確
かめた。
【0075】TCEとPCEで汚染された土壌 18 から
公知の方法に従い土壌吸引(真空抽出法)を行なったとこ
ろTCEの初期濃度は 700〜900ppm、PCEの初期濃
度は300〜700ppmであった。この汚染空気を処理槽の下
部から処理槽へ吹き込み、光照射下を行ない空気中に気
体状態で存在するTCEとPCEの分解・除去を行なっ
た。
【0076】処理槽内にはオアシスバイオハーフ(旭硝
子エンジニアリング(株)社製)から塩素を含む水(電解酸
性水)が 50mL/minで供給され、汚染空気は 100mL/m
inで水中に噴出した。処理槽内から塩素を含む水を 50
mL/minで排出して、塩素を含む水の量(体積)を常に処
理槽の8から 12%となるようにした。処理槽内の光照
射はブラックライト蛍光ランプ(東芝製、FL10 BL
B,10 W)で行なった。照射エネルギーはおおよそ 0.2
〜0.6mW/cm2であった。排出されるガス中のTCE、
PCE濃度をFID検出器付ガスクロマトグラフィー(商
品名:GC-14B;島津製作所(株)社製、カラムはJ&W社
製DB-624)で測定した。その結果、排出ガス中のTC
E、PCE濃度は2ppm以下であり、本発明による装置
によりTCE、PCEを高度に分解除去できることがわ
かった。
【0077】(実施例2)実施例1と同様な現場サイト
で、本発明の他の実施態様である汚染土壌修復装置の効
果を確かめた。
【0078】本実施例では塩素を含む水として電解水を
用いたのに代えて本実施例では処理槽内には、次亜塩素
酸を含む溶液(塩酸 0.006mol/L、塩化ナトリウム 0.01
mol/L、および次亜塩素酸ナトリウム 0.002mol/L、p
H 2.3)を用いた。これ以外は実施例1と同様な実験を
行なった。
【0079】即ち、本実施例では、塩素を含む水の生成
手段6として、図2のごとき装置を用いた。図中 21
は、次亜塩素酸を含む溶液を貯蔵するタンクで所定量混
合タンク 22 に供給される。23 は、酸を含む溶液を貯
蔵するタンクで、ここでは塩酸を用い、その所定量が混
合タンク 22 に供給される。原水は供給管 24 から混合
タンク 22 に供給され、ここで次亜塩素酸を含む溶液、
塩酸を含む溶液及び原水は混合され「塩素を含む水」
(機能水)が生成される。この水はパイプ 25 から排出さ
れる。26 は攪拌手段である。
【0080】処理後の排出されるガス中のTCE、PC
E濃度をFID検出器付クロマトグラフィー(商品名:G
C-14B;島津製作所(株)社製、カラムはJ&W社製DB-
624)で測定した。その結果、排出ガス中のTCE、PC
E濃度は2ppm以下であり、本発明による装置によりT
CE、PCEを高度に分解除去できることがわかった。
【0081】(実施例3)実施例1、2では塩素を含む水
中に汚染物質を含む空気を導入し塩素を含むガスと汚染
物質を混合したが、本実施例では、塩素を含む水に汚染
物質を含まない気体を導入し発生した塩素ガスと汚染物
質を含む空気とを混合している。
【0082】図3は、本実施例の概略図である。汚染土
壌 18 に縦坑2を形成し、汚染土壌修復装置1の縦坑2
の開口を囲む壁体には、縦坑2内の空気を吸引する真空
ポンプ3が配設されている。さらに、真空ポンプ3は、
ブロアー4を介して、汚染物質を分解する処理槽5の下
部へ連結されている。即ち汚染土壌 18 中の汚染物質
は、真空ポンプ3により吸引され、この汚染物質を含む
空気はブロアー4によって該処理槽5下部から処理槽5
内に吹き込まれる。
【0083】6は塩素を含む水を生成する装置であり、
ここからパイプ7を介して塩素発生槽 12 には塩素を含
む水が供給される。ブロアー 13 によって空気が該塩素
発生槽 12 下部から塩素発生槽 12 内に吹き込まれる。
14 の空気供給口からブロアー 13 から送られてきた空
気が塩素発生槽 12 内に供給される。空気は気泡として
塩素を含む水の中に噴出され、塩素発生槽 12 の気槽部
に塩素ガスを含む空気を放出する。この塩素を含むガス
はパイプ 15 を介して処理槽5に送られる。8のガス供
給口からブロアー4から送られてきた汚染空気が処理槽
内に供給されておりこれと混合される。9は汚染物質と
塩素ガスとの混合物に光を照射する光照射手段であり、
例えばブラックライトなどを用いてもよい。10 は浄化
された汚染空気を排出する管である。11 は処理に用い
た塩素を含む水を排出する管である。塩素発生槽 12 の
容積は処理槽5の容積の 20%とした。
【0084】この装置の場合、処理槽の処理領域中で塩
素を含む空気と汚染物質を含む気体とが混合され、この
混合に必要なパイプ 15 等を含む構成部材によって気体
の混合手段が形成されている。
【0085】実施例1と同様な現場サイトで、図3のご
とき汚染土壌修復装置を用いて効果を確かめた。本実施
例では塩素を含む水として実施例1と同様の電解水を用
い実施例1と同様な実験を行なった。
【0086】処理後の排出されるガス中のTCE、PC
E濃度をFID検出器付クロマトグラフィー(商品名:G
C-14 B;島津製作所(株)社製、カラムはJ&W社製DB
-624)で測定した。その結果、排出ガス中のTCE、P
CE濃度は2ppm以下であり、本発明による装置により
TCE、PCEを高度に分解除去できることがわかっ
た。
【0087】なお、本実施例における構成において、塩
素を含むガスはパイプ 15 を介して処理槽5に送られて
いるが、ポンプ3とブロアー4の間に供給して混合ガス
をブロアー4から処理槽5に供給しても良い。
【0088】(実施例4)実施例1から3では汚染土壌か
ら汚染物質を吸引したが本実施例では汚染土壌から掘削
した汚染土にパイプを通して汚染土を浄化している。
【0089】図4において 17 は掘削した汚染土であ
り、16 はパイプであり、3のポンプによって汚染土内
の汚染物質は吸引され処理槽におくられ分解される。
【0090】有機塩素化合物等で汚染された汚染土 17
を図4の如き装置を用いて浄化した。汚染土の汚染成
分、濃度は以下のようであった。 トリクロロエチレン濃度: 11.3 mg/kg テトラクロロエチレン濃度: 8.1 mg/kg ジクロロメタン濃度: 2.3 mg/kg 1,1,1-トリクロロエタン濃度: 8.3 mg/kg 掘削した汚染土を用いた以外は実施例3と同様な実験を
行ない、また同様な方法で汚染物質の濃度を測定したと
ころ、排出管 10 からの汚染物質の濃度は何れも測定限
界以下でであり、処理後の汚染土の汚染物質の濃度はい
ずれも 0.01mg/kg以下であった。これにより、汚染土
は浄化され、汚染土から放出された汚染物質も分解され
たことが確認された。
【0091】(実施例5)実施例1から4では光を照射す
る手段として 300nmから 500nmの光源を用いている
が、本実施例では 254nmにピークをもつ光源(殺菌灯)
を用いて汚染土を浄化を行なった。ブラックライトの代
りに、石英管内に殺菌灯を挿入した光照射ユニットを処
理槽5内に設置し処理槽内に紫外光を照射した以外は実
施例3と同様の装置構成で実験を行なった。塩素を含む
水から塩素を含む空気を発生させた場合と、塩素を含む
ガスを発生せず空気のみと混和したした場合とで分解能
力を比較した場合、殺菌灯を使用した場合においても塩
素ガスを加える形態のほうが分解能力が2〜10倍優れて
いた。また、10ppmV程度の低濃度の分解では、塩素ガ
スを加える形態のほうがより低濃度まで分解でき、分解
率を高めることができた。
【0092】(実施例6)図5は、本実施例の概略図であ
る。汚染土壌 18 に縦坑2を形成し、汚染土壌修復装置
1の縦坑2の開口を囲む壁体には、縦坑2内の空気を吸
引する真空ポンプ3が配設されている。さらに、真空ポ
ンプ3は、ブロアーを介して、汚染物質を分解する反応
用バッグ 30 に連結されている。
【0093】27 は塩素を供給する手段である。これは
実施例3のごとき塩素発生槽 12 でもよいが、本実施例
では塩素ボンベを用いた。所望の濃度になるよう塩素ガ
スを反応バッグ 30 内に供給した。即ち汚染土壌 18 中
の汚染物質は、真空ポンプ3により吸引され、この汚染
物質を含む空気は、塩素ボンベ 27 からの塩素ガスと反
応用バッグ 30 内で混合される。9は汚染物質と塩素ガ
スとの混合物に光を照射する光照射手段であり、例えば
ブラックライトなどを用いてもよい。
【0094】10 は浄化された汚染空気を排出する管で
ある。
【0095】反応用バッグ 30 は以下の用件を満たせ
ば、いかなるも形態のものでも良い。 1)内容するガスを透過しない。 2)300nmもしくは 350nm以上の波長の光を透過する。 3)風量に耐えうる強度を持つ。
【0096】また、吸着はない方が望ましいが、僅かな
程度では問題ない。
【0097】TCEとPCE及びジクロロメタンで汚染
された土壌 18 から公知の方法に従い土壌吸引(真空抽
出法)を行なったところTCEの初期濃度は 100〜150pp
m、PCEの初期濃度は 30〜50ppm、ジクロロメタン
の初期濃度は 30〜50ppmであった。この汚染空気を用
いて、図5のごとき汚染土壌修復装置を用いて効果を確
かめた。本実施例では塩素の供給源として塩素ボンベを
使用し、反応槽(反応用バッグ 30)としてテドラーバッ
グ(ジーエルサイエンス社製、総容積:3m3)を使用し
た。
【0098】反応バッグは、金属やガラス製の筐体で形
成された構造物と大きく異なり、使用しないときは折り
たたんで収納することが可能であり持ち運びが容易で、
また、汚染修復現場に簡単に設置できる。設置後は光照
明系を配し、ガス流路を確保するだけでよく、修復終了
後の設備除去も容易である。
【0099】塩素ボンベからは塩素濃度が 100ppmVと
なるよう塩素を供給した。汚染ガスは滞留時間が1分と
なる風量で供給した。光照射は、模式的な図5の如くテ
ドラーバッグの両側から市販のブラックライト(東芝;F
L40S BLB)で行なった。
【0100】処理後の排出されるガス中のTCE、PC
E及びジクロロメタン濃度をFID検出器付クロマトグ
ラフィー(商品名:GC-14B;島津製作所(株)社製、カ
ラムはJ&W社製DB-624)で測定した。その結果、排出
ガス中のTCE、PCE及びジクロロメタン濃度は測定
限界以下であり、本発明による装置によりTCE、PC
E及びジクロロメタンを高度に分解除去できることがわ
かった。
【0101】図6はこの土壌修復装置を 28 の外容器で
覆った構成である。汚染現場など屋外ではこのような形
態が望ましい。
【0102】(実施例7)図7は実施例6の最後に示し
た、外容器 28 を使用した構成を処理装置として一体化
した例である。
【0103】28 の外容器が処理槽に相当し、29 のパイ
プを介して、汚染物質を含んだ空気と分解に必要な塩素
ガスとの混合ガスが導入される。処理槽は外容器の 28
の中に反応用バッグ 30 と光照射手段9を持つ構成とな
っている。
【0104】反応用バッグに導入された混合ガスは、光
照射手段9による光照射を受け、分解浄化され 10 の排
出管から排出される。
【0105】反応用バッグ内で分解反応を行なう構成を
とることで処理槽(外容器)及び光照射手段と反応ガスと
の接触を断つことが可能であり、分解にともなう腐食の
影響を受けなくてすむ。
【0106】反応用バッグの耐久を越える長期稼動を行
なったときは、反応用バッグのみを交換することができ
る。
【0107】
【発明の効果】本発明の汚染土壌修復装置を用いた汚染
土壌修復方法を行なうことにより、活性炭による処理を
必要とせず2次汚染の問題もなく、微生物を使用するこ
とにより生じる活性制御の管理を行なう必要のない、原
位置において効率的に汚染土壌の処理を行なうことがで
きる優れた効果を示す。また、掘削した汚染土の浄化も
可能である。
【0108】また、処理槽として形状・容積可変の袋状
のものが利用可能であり、この場合更に以下の効果を奏
した。 (1)装置がより安価になる。 (2)軽量であるため処理現場への設備設置・移動除去が
容易となる。 (3)蛇腹構造をとることで折りたたみが容易となる。 (4)分解条件に合わせて反応槽のサイズを変更すること
が蛇腹構造及び袋状反応槽では容易である為、状況に合
わせて最適な滞留時間(反応時間)を可変的に設定でき
る。
【0109】さらに上記袋状処理槽は、汚染土壌浄化の
みならず、汚染排気ガス、活性炭からの脱離汚染ガスお
よび汚染水曝気による汚染ガスの分解処理にも応用可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様にかかる汚染土壌浄化装置
の概略図である。
【図2】本発明で用いた塩素を含む水の生成手段の概略
図である。
【図3】本発明の他の実施態様にかかる汚染土壌浄化装
置の概略図である。
【図4】本発明の他の実施態様にかかる汚染土浄化装置
の概略図である。
【図5】本発明の他の実施態様にかかる汚染土壌浄化装
置の概略図である。
【図6】本発明の他の実施態様にかかる汚染浄化装置の
概略図である。
【図7】本発明の一実施態様にかかる汚染ガス浄化装置
の概略図である。
【符号の説明】
1 :汚染土壌修復装置 2 :縦抗 3 :真空ポンプ 4 :ブロアー 5 :処理槽 6 :塩素を含む水(機能水)の生成装置 7 :パイプ 8 :ガス供給口 9 :光照射手段 10 :排出管 11 :排出管、排水管 12 :塩素発生槽 13 :ブロアー 14 :空気供給口 15 :パイプ 16 :パイプ 17 :汚染土 18 :汚染土壌 19 :活性炭吸着塔 21 :次亜塩素酸を含む溶液を貯蔵するタンク 22 :混合タンク 23 :酸を含む溶液を貯蔵するタンク 24 :供給管 25 :パイプ 26 :攪拌手段 27 :塩素供給手段 28 :外容器 29 :パイプ 30 :反応用バッグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/20 C02F 1/46 A 4G068 1/30 Z 4G075 1/46 C07B 35/06 4H006 37/06 C07B 35/06 C07C 21/04 37/06 B09B 5/00 ZABS C07C 21/04 B01D 53/34 134E (72)発明者 川口 正浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4D002 AA21 AC07 BA09 CA06 CA13 CA20 DA02 DA26 DA37 DA53 EA02 EA05 GA01 GB02 GB09 GB20 HA03 4D004 AA41 AB06 AC07 CC01 CC11 CC12 CC15 DA03 DA20 4D011 AA15 AD03 4D037 AA11 AA15 AB14 BA16 BA23 BB05 4D061 DA02 DA03 DA04 DB10 EA02 EB13 EB14 EB30 ED06 ED12 ED13 4G068 DA02 DB03 DB26 DC02 DC10 4G075 AA37 BA05 CA33 CA51 DA01 DA13 EB46 FB06 FB12 FC04 4H006 AA05 AC13 AC26 BA95

Claims (86)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素の存在下における光照射によって分
    解し得る汚染物質を汚染土壌から該汚染物質を含む気体
    として抽出し、該汚染物質を含む気体と塩素を含む空気
    との混合物に光照射して該汚染物質を分解する処理槽を
    有する汚染土壌修復装置であって、 汚染土壌から汚染物質を含有する気体を吸引する手段
    と、 塩素を含む気体を発生する塩素含有空気発生手段と、 該吸引手段により抽出された汚染物質を含有する気体
    と、該塩素含有空気発生手段で発生した塩素を含む空気
    とを混合して混合気体を形成する混合手段と、 該混合気体が導入される処理領域と、該処理領域に該混
    合気体に含まれる汚染物質を分解するための光照射を行
    なう光照射手段と、を有する処理槽と、 該処理槽の処理領域から分解処理された気体を排出する
    ための排気手段とを有することを特徴とする汚染土壌修
    復装置。
  2. 【請求項2】 前記汚染土壌から汚染物質を含有する気
    体を吸引する手段が、汚染土壌中に形成された坑と、該
    坑から汚染物質を含有する気体を吸引する真空ポンプと
    からなる請求項1に記載の汚染土壌修復装置。
  3. 【請求項3】 該塩素含有空気発生手段が塩素ボンベに
    よるものである請求項1または2に記載の汚染土壌修復
    装置。
  4. 【請求項4】 該塩素含有空気発生手段が、通気により
    塩素を含む空気を発生し得る機能水に空気を接触させる
    手段である請求項1または2に記載の汚染土壌修復装
    置。
  5. 【請求項5】 該塩素含有空気発生手段が、水槽、該機
    能水を生成する手段、該水槽に空気を導入する手段、発
    生した塩素を含む空気を排出する手段、及び塩素を含む
    空気の発生に用いた機能水を排水する手段とを備えた請
    求項4に記載の汚染土壌修復装置。
  6. 【請求項6】 該機能水を生成する手段として、水槽、
    該水槽に電解質を含む水を供給する手段、該水槽内の電
    解質を含む水に電位をかける為の一対の電極及び電源を
    備えている請求項5に記載の汚染土壌修復装置。
  7. 【請求項7】 前記電解質が、塩化ナトリウム及び塩化
    カリウムの少なくとも一方である請求項6に記載の汚染
    土壌修復装置。
  8. 【請求項8】 該機能水を生成する手段として、水槽、
    該水槽に次亜塩素酸塩の水溶液を供給する手段、該水槽
    に無機酸及び有機酸の少なくとも一方を含む水溶液を供
    給する手段を備えている請求項5に記載の汚染土壌修復
    装置。
  9. 【請求項9】 該次亜塩素酸塩が次亜塩素塩酸ナトリウ
    ム及び次亜塩素塩酸カリウムの少なくとも一方である請
    求項8に記載の汚染土壌修復装置。
  10. 【請求項10】 該次亜塩素酸塩水溶液が、無機酸又は
    有機酸を含む請求項8または9に記載の汚染土壌修復装
    置。
  11. 【請求項11】 該無機酸又は有機酸が、塩酸、フッ
    酸、シュウ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、ぎ酸、り
    んご酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも一種の酸で
    ある請求項10に記載の汚染土壌修復装置。
  12. 【請求項12】 前記塩素含有空気発生手段として、該
    機能水の表面に空気を送風する手段を有する請求項4〜
    11のいずれかに記載の汚染土壌修復装置。
  13. 【請求項13】 前記塩素含有空気発生手段として、該
    機能水の小液滴と空気を接触させる手段を有する請求項
    4〜11のいずれかに記載の汚染土壌修復装置。
  14. 【請求項14】 該機能水の小液滴と空気を接触させる
    手段が該機能水を噴射する手段であるノズルである請求
    項13に記載の汚染土壌修復装置。
  15. 【請求項15】 前記塩素含有空気発生手段として、該
    機能水を空気で曝気する手段を有する請求項4〜11の
    いずれかに記載の汚染土壌修復方法。
  16. 【請求項16】 前記機能水を空気で曝気する手段が、
    バブラである請求項15に記載の汚染土壌修復装置。
  17. 【請求項17】 該機能水が請求項6または7に記載の
    電極の陽極側で生成したものであり、前記塩素含有空気
    発生手段が該水槽の該電極の陽極側の近傍に空気を導入
    する手段である請求項12、15および16のいずれか
    に記載の汚染土壌修復装置。
  18. 【請求項18】 前記塩素含有空気発生手段に外部から
    供給した分解対象物質を含まない空気を導入する手段を
    有する請求項4〜17のいずれかに記載の汚染土壌修復
    装置。
  19. 【請求項19】 該機能水が、水素イオン濃度(pH値)
    1〜4、及び溶存塩素濃度が50〜3000mg/Lなる
    特性を有する請求項18に記載の汚染土壌修復装置。
  20. 【請求項20】 該機能水が、水素イオン濃度(pH値)
    2〜3、及び溶存塩素濃度が100〜1500mg/Lな
    る特性を有する請求項19に記載の汚染土壌修復装置。
  21. 【請求項21】 前記汚染土壌中から吸引された汚染物
    質を含有する気体が直接前記塩素発生手段に導入されて
    いる、請求項4〜17のいずれかに記載の汚染土壌修復
    装置。
  22. 【請求項22】 該機能水が、水素イオン濃度(pH値)
    1〜4、及び溶存塩素濃度が5〜300mg/Lなる特性
    を有する請求項21に記載の汚染土壌修復装置。
  23. 【請求項23】 該機能水が、水素イオン濃度(pH値)
    4〜10、及び溶存塩素濃度が30〜2000mg/Lな
    る特性を有する請求項4〜17に記載の汚染土壌修復装
    置。
  24. 【請求項24】 塩素を含む空気の発生に用い、排水さ
    れた機能水に光を照射する手段を有する請求項4〜23
    のいずれかに記載の汚染土壌修復装置。
  25. 【請求項25】 前記処理領域を含む処理槽が形状・容
    積可変の袋状である請求項1〜24のいずれかに記載の
    汚染土壌修復装置。
  26. 【請求項26】 前記袋状の処理槽が、蛇腹構造を有す
    る請求項25に記載の汚染土壌修復装置。
  27. 【請求項27】 該袋状の処理槽を覆う外容器を有する
    請求項25または26に記載の汚染土壌修復装置。
  28. 【請求項28】 前記照射手段を該外容器の内側でかつ
    該袋状の処理槽の外側に有する請求項27に記載の汚染
    土壌修復装置。
  29. 【請求項29】 前記塩素発生領域が、前記分解処理領
    域と一体の分解処理槽を構成してその下部に存在し、該
    処理槽容積に対する該塩素を含む水の容積が、該処理槽
    の5%〜30%である請求項4〜24のいずれかに記載
    の汚染土壌修復装置。
  30. 【請求項30】 前記汚染土壌中から吸引された汚染物
    質を含有する気体の少なくとも一部を直接前記分解処理
    領域に送りこむ手段を有する、請求項1〜29のいずれ
    かに記載の汚染土壌修復装置。
  31. 【請求項31】 前記被処理気体に含まれる塩素が、該
    光照射下において塩素ラジカルを生成している請求項1
    〜30のいずれかに記載の汚染土壌修復装置。
  32. 【請求項32】 照射する光が、波長300〜500n
    mの波長域の光を含む光である請求項1〜31のいずれ
    かに記載の汚染土壌修復装置。
  33. 【請求項33】 照射する光が、波長350〜450n
    mの波長域の光である請求項32に記載の汚染土壌修復
    装置。
  34. 【請求項34】 光の照射量が、10μW/cm2〜10
    mW/cm2である請求項1〜33のいずれかに記載の汚
    染土壌修復装置。
  35. 【請求項35】 光の照射量が、50μW/cm2〜5m
    W/cm2である請求項34に記載の汚染土壌修復装置。
  36. 【請求項36】 該汚染物質が、有機塩素化合物である
    請求項1〜35のいずれかに記載の汚染土壌修復装置。
  37. 【請求項37】 該有機塩素化合物が、クロロエチレ
    ン、1,1-ジクロロエチレン、cis-1,2-ジクロロエチ
    レン、trans-1,2-ジクロロエチレン、トリクロロエチ
    レン、1,1,1-トリクロロエタン、テトラクロロエチ
    レン、クロロメタン、ジクロロメタン及びトリクロロメ
    タンからなる群より選ばれる1種以上の化合物である請
    求項36に記載の汚染土壌修復装置。
  38. 【請求項38】 塩素の存在下における光照射によって
    分解し得る汚染物質を含む気体と塩素を含む空気との混
    合物に光照射して該汚染物質を分解する処理槽を有する
    汚染物質分解装置であって、 気体中に塩素を発生させる塩素含有空気発生手段と、 該汚染物質を含有する気体と、該塩素含有空気発生手段
    で発生した塩素を含む空気とを混合して混合気体を形成
    する混合手段と、 該混合気体が導入される処理領域と、該処理領域に該混
    合気体に含まれる汚染物質を分解するための光照射を行
    なう光照射手段と、を有する、形状・容積可変の袋状の
    処理槽と、 該処理槽の処理領域から分解処理された気体を排出する
    ための排気手段とを有することを特徴とする汚染物質分
    解装置。
  39. 【請求項39】 前記袋状の処理槽が、蛇腹構造を有す
    る請求項38に記載の汚染物質分解装置。
  40. 【請求項40】 該袋状の処理槽を覆う外容器を有する
    請求項38または39に記載の汚染物質分解装置。
  41. 【請求項41】 前記照射手段を該外容器の内側でかつ
    該袋状の処理槽の外側に有する請求項40に記載の汚染
    物質分解装置。
  42. 【請求項42】 前記汚染物質を含む気体が、汚染土壌
    から吸引された気体、汚染排気ガス、活性炭からの脱離
    汚染ガスおよび汚染水曝気による汚染ガスから選ばれた
    少なくとも1つである、請求項38〜41のいずれかに
    記載の汚染物質分解装置。
  43. 【請求項43】 塩素の存在下における光照射によって
    分解し得る汚染物質を汚染土壌から該汚染物質を含む気
    体として抽出し、該汚染物質を含む気体と塩素を含む空
    気との混合物に光照射して該汚染物質を分解する汚染土
    壌修復方法であって、 汚染土壌から汚染物質を含有する気体を吸引する工程
    と、 塩素を含む空気を導入する工程と、 該汚染物質を含有する気体と、塩素を含む空気とを混合
    して混合気体を形成する工程と、 処理槽内に処理領域に導入された該混合気体に光照射し
    て、該混合気体内の汚染物質を分解する工程と、 該分解処理された混合気体を該処理領域から排気する工
    程とを有することを特徴とする汚染土壌修復方法。
  44. 【請求項44】 該混合気体中の塩素ガスの濃度が5pp
    m以上1000ppm以下である請求項43に記載の汚染
    土壌修復方法。
  45. 【請求項45】 該混合気体中の塩素濃度が20ppmか
    ら500ppmである請求項44に記載の汚染土壌修復方
    法。
  46. 【請求項46】 前記汚染土壌から汚染物質を含有する
    気体を吸引する工程が、汚染土壌中に形成された坑と、
    該坑から汚染物質を含有する気体を吸引する真空ポンプ
    とを用いて行なわれる請求項43〜45のいずれかに記
    載の汚染土壌修復方法。
  47. 【請求項47】 該塩素を含む空気を導入する工程が塩
    素ボンベによるものである請求項43〜46のいずれか
    に記載の汚染土壌修復方法。
  48. 【請求項48】 該塩素を含む空気を導入する工程が、
    通気により塩素を含む空気を発生し得る機能水に空気を
    接触させることによる塩素を含む空気を発生させる工程
    である請求項43〜46のいずれかに記載の汚染土壌修
    復方法。
  49. 【請求項49】 該塩素を含む空気を発生させる工程
    が、該機能水を生成する工程、該機能水を水槽に供給す
    る工程、該水槽に空気を導入する工程、発生した塩素を
    含む空気を排出する工程、及び塩素を含む空気の発生に
    用いた機能水を排水する工程を有する請求項48に記載
    の汚染土壌修復方法。
  50. 【請求項50】 該機能水を生成する工程として、該水
    槽に電解質を含む水を供給する工程、該水槽内の電解質
    を含む水に電位をかける工程を有する請求項49に記載
    の汚染土壌修復方法。
  51. 【請求項51】 前記電解質が、塩化ナトリウム及び塩
    化カリウムの少なくとも一方である請求項50に記載の
    汚染土壌修復方法。
  52. 【請求項52】 該機能水を生成する工程として、水槽
    に次亜塩素酸塩の水溶液を供給する工程、該水槽に無機
    酸及び有機酸の少なくとも一方を含む水溶液を供給する
    工程を有する請求項50に記載の汚染土壌修復方法。
  53. 【請求項53】 該次亜塩素酸塩が次亜塩素塩酸ナトリ
    ウム及び次亜塩素塩酸カリウムの少なくとも一方である
    請求項52に記載の汚染土壌修復方法。
  54. 【請求項54】 該次亜塩素酸塩水溶液が、無機酸又は
    有機酸を含む請求項52または53に記載の汚染土壌修
    復方法。
  55. 【請求項55】 該無機酸又は有機酸が、塩酸、フッ
    酸、シュウ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、ぎ酸、り
    んご酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも一種の酸で
    ある請求項54に記載の汚染土壌修復方法。
  56. 【請求項56】 前記塩素含有空気発生手段として、該
    機能水の表面に空気を送風する工程を有する請求項48
    〜55のいずれかに記載の汚染土壌修復方法。
  57. 【請求項57】 前記塩素含有空気発生手段として、該
    機能水の小液滴と空気を接触させる工程を有する請求項
    48〜55のいずれかに記載の汚染土壌修復方法。
  58. 【請求項58】 該機能水の小液滴と空気を接触させる
    工程が該機能水のノズルからの噴射により行なわれる請
    求項57に記載の汚染土壌修復方法。
  59. 【請求項59】 前記塩素含有空気発生工程として、該
    機能水を空気で曝気する工程を有する請求項48〜55
    のいずれかに記載の汚染土壌修復方法。
  60. 【請求項60】 前記機能水を空気で曝気する工程が、
    バブラにより行なわれる請求項59に記載の汚染土壌修
    復方法。
  61. 【請求項61】 該機能水が請求項48または49に記
    載の電極の陽極側で生成したものであり、前記塩素含有
    空気発生工程が該水槽の該電極の陽極側の近傍に空気を
    導入する工程である請求項56、59および60のいず
    れかに記載の汚染土壌修復方法。
  62. 【請求項62】 前記塩素含有空気発生工程において、
    外部から供給した分解対象物質を含まない空気を用い
    る、請求項48〜61のいずれかに記載の汚染土壌修復
    方法。
  63. 【請求項63】 該機能水が、水素イオン濃度(pH値)
    1〜4、及び溶存塩素濃度が 50〜3000mg/Lなる
    特性を有する請求項62に記載の汚染土壌修復方法。
  64. 【請求項64】 該機能水が、水素イオン濃度(pH値)
    2〜3、及び溶存塩素濃度が100〜1500mg/Lな
    る特性を有する請求項63に記載の汚染土壌修復方法。
  65. 【請求項65】 前記塩素含有空気発生工程において、
    前記汚染土壌中から吸引された汚染物質を含有する気体
    を用いる、請求項48〜61のいずれかに記載の汚染土
    壌修復方法。
  66. 【請求項66】 該機能水が、水素イオン濃度(pH値)
    1〜4、及び溶存塩素濃度が5〜300mg/Lなる特性
    を有する請求項65に記載の汚染土壌修復方法。
  67. 【請求項67】 該機能水が、水素イオン濃度(pH値)
    4〜10、及び溶存塩素濃度が30〜2000mg/Lな
    る特性を有する請求項48〜61に記載の汚染土壌修方
    法。
  68. 【請求項68】 塩素を含む空気の発生に用い、排水さ
    れた機能水に光を照射する工程を有する請求項48〜6
    7のいずれかに記載の汚染土壌修復方法。
  69. 【請求項69】 前記処理領域を含む処理槽に形状・容
    積可変の袋状のものを用いる請求項43〜68のいずれ
    かに記載の汚染土壌修復方法。
  70. 【請求項70】 前記袋状の処理槽が、蛇腹構造を有す
    る請求項69に記載の汚染土壌修復方法。
  71. 【請求項71】 該袋状の処理槽を覆う外容器を用いる
    請求項70に記載の汚染土壌修復方法。
  72. 【請求項72】 前記照射手段を該外容器の内側でかつ
    該袋状の処理槽の外側に設置して照射を行なう請求項7
    1に記載の汚染土壌修復方法。
  73. 【請求項73】 前記塩素発生工程を行なう塩素発生領
    域が、前記汚染物質を分解する工程を行なう前記分解処
    理領域と一体の分解処理槽を構成してその下部に存在
    し、該処理槽容積に対する該塩素を含む水の容積が、該
    処理槽の5%〜30%である請求項48〜69のいずれ
    かに記載の汚染土壌修復方法。
  74. 【請求項74】 前記汚染土壌中から吸引された汚染物
    質を含有する気体の少なくとも一部が直接前記分解処理
    領域に送られる、請求項43〜74のいずれかに記載の
    汚染土壌修復方法。
  75. 【請求項75】 前記被処理気体に含まれる塩素が、該
    光照射下において塩素ラジカルを生成している請求項4
    3〜74のいずれかに記載の汚染土壌修復方法。
  76. 【請求項76】 照射する光が、波長300〜500n
    mの波長域の光を含む光である請求項43〜75のいず
    れかに記載の汚染土壌修復方法。
  77. 【請求項77】 照射する光が、波長350〜450n
    mの波長域の光である請求項76に記載の汚染土壌修復
    方法。
  78. 【請求項78】 光の照射量が、10μW/cm2〜10
    mW/cm2である請求項43〜77のいずれかに記載の
    汚染土壌修復方法。
  79. 【請求項79】 光の照射量が、50μW/cm2〜5m
    W/cm2である請求項78に記載の汚染土壌修復方法。
  80. 【請求項80】 該汚染物質が、有機塩素化合物である
    請求項45〜79のいずれかに記載の汚染土壌修復方
    法。
  81. 【請求項81】 該有機塩素化合物が、クロロエチレ
    ン、1,1-ジクロロエチレン、cis-1,2-ジクロロエチ
    レン、trans-1,2-ジクロロエチレン、トリクロロエチ
    レン、1,1,1-トリクロロエタン、テトラクロロエチ
    レン、クロロメタン、ジクロロメタン及びトリクロロメ
    タンからなる群より選ばれる1種以上の化合物である請
    求項80に記載の汚染土壌修復方法。
  82. 【請求項82】 塩素の存在下における光照射によって
    分解し得る汚染物質を含む気体と塩素を含む空気との混
    合物に光照射して該汚染物質を分解する汚染物質分解方
    法であって、 塩素を含む空気を導入する工程と、 該汚染物質を含有する気体と、塩素を含む空気とを混合
    して混合気体を形成する工程と、 形状・容積可変の袋状の処理槽内に処理領域に導入され
    た該混合気体に光照射して、該混合気体内の汚染物質を
    分解する工程と、 該分解処理された混合気体を該処理領域から排気する工
    程とを有することを特徴とする汚染物質分解方法。
  83. 【請求項83】 前記袋状の処理槽が、蛇腹構造を有す
    る請求項82に記載の汚染物質分解方法。
  84. 【請求項84】 該袋状の処理槽を覆う外容器を用いる
    請求項82または83に記載の汚染物質分解方法。
  85. 【請求項85】 前記照射手段を該外容器の内側でかつ
    該袋状の処理槽の外側に設置して照射を行なう請求項8
    4に記載の汚染物質分解方法。
  86. 【請求項86】 前記汚染物質を含む気体が、汚染土壌
    から吸引された気体、汚染排気ガス、活性炭からの脱離
    汚染ガスおよび汚染水曝気による汚染ガスから選ばれた
    少なくとも1つである、請求項82〜85のいずれかに
    記載の汚染物質分解方法。
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