JP2002218229A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2002218229A
JP2002218229A JP2001005772A JP2001005772A JP2002218229A JP 2002218229 A JP2002218229 A JP 2002218229A JP 2001005772 A JP2001005772 A JP 2001005772A JP 2001005772 A JP2001005772 A JP 2001005772A JP 2002218229 A JP2002218229 A JP 2002218229A
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Rie Ishii
理恵 石井
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特徴量の検出部分と領域膨張部分において、
それぞれのプログラムの書き換えを、互いに影響を与え
ない形で実行でき、特徴量の領域膨張を最適化すること
によって、複数のSIMD型演算プロセッサーを用いて
も、高速で高画質化アルゴリズムが実現できること。 【解決手段】 画像データの特徴量を抽出し、抽出され
た特徴量に基づいて前記画像データに対して加工編集な
どの複数の画像処理を施すSIMD型演算プロセッサー
1701,1702を備え、SIMD型演算プロセッサ
ー1701,1702における画像処理の内容に基づい
て、前記抽出された画像データの特徴量に基づく画像処
理を有効とする有効領域を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディジタル画像
データに対する画像処理、特に、複写機、ファクシミ
リ、プリンター、スキャナー等の機能を複合したディジ
タル複合機における画像データに対する画像処理をおこ
なう画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコ
ンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に、複数の要素
プロセッサーをSIMD制御する装置を複数個使用し
て、各要素の特徴量有効領域を決定する画像処理装置、
画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行さ
せるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術における画像処理にあっては、
入力された画像データよりその画像の特徴を検出し(た
とえば、エッジ部であるとか、絵柄部であるとか)、そ
の特徴に応じて、後段の処理のパラメータを切り替えた
り、処理自体を切り替えたりすることが一般的になって
きた。これは、文字やエッジ部ははっきりと(解像度が
高く)、絵柄部は滑らかに(階調性が高く)、という相
反する2つの画像目標を両立させる必要があるからであ
る。
【0003】特徴量は、たとえば、エッジであるか否
か、というような、1ビットの信号の場合もあるし、ま
たは、どの程度のエッジであるか、というような、度合
いを表せるような数ビットの信号の場合もある。
【0004】たとえば、特開平11−205607号公
報における画像処理装置では、濃度勾配から文字部分を
抽出しており、濃度勾配の相当量や濃度の最大値・最小
値から、文字エッジだけでなく、文字内部までを検出し
ている。これは、ラプラシアンなどで抽出できる文字部
は、細いエッジ部分のみであるが、この細いエッジ部の
みに文字や線を鮮明にする処理(たとえばフィルターで
はMTF処理など)を施しても、実際の画像において効
果は少ない。
【0005】そこで、文字や線などのエッジ部分よりも
広い領域に対して文字用の処理がかかるような特徴量領
域の設定が必要である。画像のエッジ部分はその濃度差
があるため検出しやすいが、該発明では、その他の濃度
情報により、文字内部まで文字として特徴量を決定して
いる。
【0006】また、特開平5−308516号公報にお
ける画像処理装置では、エッジ部分について異なるしき
い値を用いて特徴量を決定し、たとえば、両方の特徴量
が真であった場合には、検出された特徴量を連続して数
画素有効にするような条件によって特徴量の膨張領域の
大きさを変えて、後段の処理の切り替えをおこなってい
る。
【0007】さらに、検出された特徴量を複数の処理切
り替えに用いる場合、その有効領域の大きさは、処理の
特性に従って最適な大きさである必要がある。
【0008】いずれにしても、高画質化のためには、特
徴量の検出と、その信号を用いておこなう何らかの処理
やパラメータの切り替えが必要であり、特徴量の有効領
域は、各処理に応じて最適化される必要がある。
【0009】また、有効領域の決定をASIC(App
lication Specific Integra
ted Circuit)でおこなう場合は、原稿の主
走査方向についてはラッチを、副走査方向については必
要分のFIFOを持つことで、必要なデータを確保する
ことができ、領域の有効範囲(以後、領域膨張という)
が異なるいくつかの信号が必要な場合においては、デー
タのAND,ORの組み合わせ回路によって最適化が図
られてきた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、SIM
D型演算プロセッサーを用いてる画像処理演算をおこな
う場合には、ASICと演算プロセッサーの特性が異な
るため、同方式では処理の高速化が図れない。また、従
来のASICで対応してきたことからもわかるように、
ASIC方式では、あらかじめ特徴量の領域膨張数が決
められているが、SIMD型演算プロセッサーを持つ画
像処理装置は、処理内容をソフトウエアで記述するた
め、必要な領域膨張数やパラメータを自由に調節するこ
とが可能な装置である。
【0011】すなわち、ASIC等のハードウエアで構
成されている場合は、ハードウエア(カスタム化したI
CやLSI等)そのものを交換しなければならない。そ
れゆえに、周辺ユニットの性能の向上にともない、周辺
ユニットを交換するだけでは、装置全体の機能を容易に
させることができないのである。
【0012】これらは、周辺ユニットに限らず、操作性
等のディジタル複合機の機能向上を図る際にも同様に起
こりうる問題点でもある。すなわち、ディジタル複合機
の機能の向上を図るためには上記システムの内容全般に
わたり変更するという作業が必要となり、設計者が容易
にはディジタル複合機の機能の向上を図ることができな
いばかりでなく、ディジタル複合機を利用する利用者に
対して最新のアルゴリズムを容易に提供できないという
問題点である。
【0013】そこで、特徴量検出と領域膨張を従来の固
定化されたASIC方式で実現するより、特徴量検出部
分と領域膨張部分をそれぞれ自由に変更、調節できる方
式に最適化する必要がある。
【0014】この発明は、これらの問題点を解決するも
のであって、複数のSIMD型演算プロセッサーを用い
ても、高速で高画質化アルゴリズムが実現できる画像処
理装置、画像処理方法およびその方法をコンピュータに
実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り
可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1に記載の発明にかかる画
像処理装置は、画像データの特徴量を抽出し、抽出され
た特徴量に基づいて前記画像データに対して加工編集な
どの複数の画像処理を施す画像処理手段を備えた画像処
理装置において、前記画像処理手段における画像処理の
内容に基づいて、前記抽出された画像データの特徴量に
基づく画像処理を有効とする有効領域を制御する有効領
域制御手段を備えたことを特徴とする。
【0016】この請求項1に記載の発明によれば、特徴
量の検出部分と領域膨張部分において、それぞれのプロ
グラムの書き換えを互いに影響を与えない形で実行で
き、特徴量の領域膨張を最適化することができる。
【0017】また、請求項2に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項1に記載の発明において、前記画像
処理手段が、一つまたは複数のSIMD(Single
Instruction stream Multi
ple Data stream)型演算プロセッサー
によって構成されることを特徴とする。
【0018】この請求項2に記載の発明によれば、複数
のSIMD型演算プロセッサーを用いても、特徴量の検
出部分と領域膨張部分において、それぞれのプログラム
の書き換えを互いに影響を与えない形で実行でき、特徴
量の領域膨張を最適化することができる。
【0019】また、請求項3に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項1または2に記載の発明において、
前記有効領域制御手段が、前記特徴量が抽出された画素
(以下「注目画素」という)に連続する所定数の画素を
含む領域を前記有効領域とすることを特徴とする。
【0020】この請求項3に記載の発明によれば、前記
有効領域を、連続する所定数の画素を含む領域によって
特定することができる。
【0021】また、請求項4に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項3に記載の発明において、前記有効
領域制御手段が、前記所定数を第1の所定数nとして算
出した前記有効領域の算出結果に対して、前記所定数を
第2の所定数mとして算出することによって、前記注目
画素に対してn+m−1画素を含む領域を前記有効領域
とすることを特徴とする。
【0022】この請求項4に記載の発明によれば、各S
IMD型演算プロセッサーごとに算出された結果を有効
に活用することができる。
【0023】また、請求項5に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項3または4に記載の発明において、
前記有効領域制御手段が、同一の注目画素の特徴量に対
する前記有効領域を複数設定し、各画像処理の内容に基
づいて、前記複数設定された有効領域のうちのいずれか
一つを有効領域とすることを特徴とする。
【0024】この請求項5に記載の発明によれば、各S
IMD型演算プロセッサーによって算出された結果を各
画像処理ごとに活用することができる。
【0025】また、請求項6に記載の発明にかかる画像
処理方法は、画像データの特徴量を抽出し、抽出された
特徴量に基づいて前記画像データに対して加工編集など
の複数の画像処理を施す画像処理方法において、画像処
理の内容に基づいて、前記抽出された画像データの特徴
量に基づく画像処理を有効とする有効領域を制御するこ
とを特徴とする。
【0026】この請求項6に記載の発明によれば、特徴
量の検出部分と領域膨張部分において、それぞれのプロ
グラムの書き換えを互いに影響を与えない形で実行で
き、特徴量の領域膨張を最適化することができる。
【0027】また、請求項7に記載の発明にかかる画像
処理方法は、請求項6に記載の発明において、前記画像
処理が、一つまたは複数のSIMD(Single I
nstruction stream Multipl
e Data stream)型演算プロセッサーによ
っておこなわれることを特徴とする。
【0028】この請求項7に記載の発明によれば、複数
のSIMD型演算プロセッサーを用いても、特徴量の検
出部分と領域膨張部分において、それぞれのプログラム
の書き換えを互いに影響を与えない形で実行でき、特徴
量の領域膨張を最適化することができる。
【0029】また、請求項8に記載の発明にかかる画像
処理方法は、請求項6または7に記載の発明において、
前記特徴量が抽出された画素(以下「注目画素」とい
う)に連続する所定数の画素を含む領域を前記有効領域
とすることを特徴とする。
【0030】この請求項8に記載の発明によれば、前記
有効領域を、連続する所定数の画素を含む領域によって
特定することができる。
【0031】また、請求項9に記載の発明にかかる画像
処理方法は、請求項8に記載の発明において、前記所定
数を第1の所定数nとして算出した前記有効領域の算出
結果に対して、前記所定数を第2の所定数mとして算出
することによって、前記注目画素に対してn+m−1画
素を含む領域を前記有効領域とすることを特徴とする。
【0032】この請求項9に記載の発明によれば、各S
IMD型演算プロセッサーごとに算出された結果を有効
に活用することができる。
【0033】また、請求項10に記載の発明にかかる画
像処理方法は、請求項8または9に記載の発明におい
て、同一の注目画素の特徴量に対する前記有効領域を複
数設定し、各画像処理の内容に基づいて、前記複数設定
された有効領域のうちのいずれか一つを有効領域とする
ことを特徴とする。
【0034】この請求項10に記載の発明によれば、各
SIMD型演算プロセッサーによって算出された結果を
各画像処理ごとに活用することができる。
【0035】また、請求項11に記載の発明にかかるプ
ログラムは、前記請求項6〜10のいずれか一つに記載
された方法をコンピュータに実行させることができる。
【0036】また、請求項12に記載の発明にかかるコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記請求項11
に記載されたプログラムを記録したことを特徴とする。
【0037】この請求項12の発明によれば、前記請求
項6〜10に記載された方法をコンピュータに実行させ
るプログラムを記録したことで、そのプログラムを機械
読み取り可能となり、これによって、前記請求項6〜1
0の動作をコンピュータによって実現することができ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、およびその
方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形
態を詳細に説明する。
【0039】〔実施の形態〕まず、この発明にかかる画
像処理装置の原理について説明する。図1は、この発明
の本実施の形態にかかる画像処理装置の構成を機能的に
示すブロック図である。図1において、画像処理装置
は、以下に示す5つのユニットを含む構成である。
【0040】上記5つのユニットとは、画像データ制御
ユニット100と、画像データを読み取る画像読取ユニ
ット101と、画像を蓄積する画像メモリーを制御して
画像データの書き込み/読み出しをおこなう画像メモリ
ー制御ユニット102と、画像データに対し加工編集等
の画像処理を施す画像処理ユニット103と、画像デー
タを転写紙等に書き込む画像書込ユニット104と、で
ある。
【0041】上記各ユニットは、画像データ制御ユニッ
ト100を中心に、画像読取ユニット101と、画像メ
モリー制御ユニット102と、画像処理ユニット103
と、画像書込ユニット104とがそれぞれ画像データ制
御ユニット100に接続されている。
【0042】(画像データ制御ユニット100)画像デ
ータ制御ユニット100によりおこなわれる処理として
は以下のようなものがある。たとえば、
【0043】(1)データのバス転送効率を向上させる
ためのデータ圧縮処理(一次圧縮)、(2)一次圧縮デ
ータの画像データへの転送処理、(3)画像合成処理
(複数ユニットからの画像データを合成することが可能
である。また、データバス上での合成も含む。)、
(4)画像シフト処理(主走査および副走査方向の画像
のシフト)、(5)画像領域拡張処理(画像領域を周辺
へ任意量だけ拡大することが可能)、(6)画像変倍処
理(たとえば、50%または200%の固定変倍)、
(7)パラレルバス・インターフェース処理、(8)シ
リアルバス・インターフェース処理(後述するプロセス
・コントローラー211とのインターフェース)、
(9)パラレルデータとシリアルデータのフォーマット
変換処理、(10)画像読取ユニット101とのインタ
ーフェース処理、(11)画像処理ユニット103との
インターフェース処理、等である。
【0044】(画像読取ユニット101)画像読取ユニ
ット101によりおこなわれる処理としては以下のよう
なものがある。たとえば、
【0045】(1)光学系による原稿反射光の読み取り
処理、(2)CCD(Charge Coupled
Device:電荷結合素子)での電気信号への変換処
理、(3)A/D変換器でのディジタル化処理、(4)
シェーディング補正処理(光源の照度分布ムラを補正す
る処理)、(5)スキャナーγ補正処理(読み取り系の
濃度特性を補正する処理)、等である。
【0046】(画像メモリー制御ユニット102)画像
メモリー制御ユニット102によりおこなわれる処理と
しては以下のようなものがある。たとえば、
【0047】(1)システム・コントローラーとのイン
ターフェース制御処理、(2)パラレルバス制御処理
(パラレルバスとのインターフェース制御処理)、
(3)ネットワーク制御処理、(4)シリアルバス制御
処理(複数の外部シリアルポートの制御処理)、(5)
内部バスインターフェース制御処理(操作部とのコマン
ド制御処理)、(6)ローカルバス制御処理(システム
・コントローラーを起動させるためのROM、RAM、
フォントデータのアクセス制御処理)、(7)メモリー
・モジュールの動作制御処理(メモリー・モジュールの
書き込み/読み出し制御処理等)、(8)メモリー・モ
ジュールへのアクセス制御処理(複数のユニットからの
メモリー・アクセス要求の調停をおこなう処理)、
(9)データの圧縮/伸張処理(メモリー有効活用のた
めのデータ量を削減するための処理)、(10)画像編
集処理(メモリー領域のデータクリア、画像データの回
転処理、メモリー上での画像合成処理等)、等である。
【0048】(画像処理ユニット103)画像処理ユニ
ット103によりおこなわれる処理としては以下のよう
なものがある。たとえば、
【0049】(1)シェーディング補正処理(光源の照
度分布ムラを補正する処理)、(2)スキャナーγ補正
処理(読み取り系の濃度特性を補正する処理)、(3)
MTF補正処理、(4)平滑処理、(5)主走査方向の
任意変倍処理、(6)濃度変換(γ変換処理:濃度ノッ
チに対応)、(7)単純多値化処理、(8)単純二値化
処理、(9)誤差拡散処理、(10)ディザ処理、(1
1)ドット配置位相制御処理(右寄りドット、左寄りド
ット)、(12)孤立点除去処理、(13)像域分離処
理(色判定、属性判定、適応処理)、(14)密度変換
処理、等である。
【0050】(画像書込ユニット104)画像書込ユニ
ット104によりおこなわれる処理としては以下のよう
なものがある。たとえば、
【0051】(1)エッジ平滑処理(ジャギー補正処
理)、(2)ドット再配置のための補正処理、(3)画
像信号のパルス制御処理、(4)パラレルデータとシリ
アルデータのフォーマット変換処理、等である。
【0052】(ディジタル複合機のハードウエア構成)
つぎに、本実施の形態にかかる画像処理装置がディジタ
ル複合機を構成する場合のハードウエア構成について説
明する。図2は本実施の形態にかかる画像処理装置のハ
ードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【0053】図2のブロック図において、本実施の形態
にかかる画像処理装置は、読取ユニット201と、セン
サー・ボード・ユニット202と、画像データ制御部2
03と、画像処理プロセッサー204と、ビデオ・デー
タ制御部205と、作像ユニット(エンジン)206と
を備える。また、本実施の形態にかかる画像処理装置
は、シリアルバス210を介して、プロセス・コントロ
ーラー211と、RAM212と、ROM213とを備
える。
【0054】また、本実施の形態にかかる画像処理装置
は、パラレルバス220を介して、画像メモリー・アク
セス制御部221とファクシミリ制御ユニット224と
を備え、さらに、画像メモリー・アクセス制御部221
に接続されるメモリー・モジュール222と、システム
・コントローラー231と、RAM232と、ROM2
33と、操作パネル234とを備える。
【0055】ここで、上記各構成部と、図1に示した各
ユニット100〜104との関係について説明する。す
なわち、読取ユニット201およびセンサー・ボード・
ユニット202により、図1に示した画像読取ユニット
101の機能を実現する。また同様に、画像データ制御
部203により、画像データ制御ユニット100の機能
を実現する。また同様に、画像処理プロセッサー204
により画像処理ユニット103の機能を実現する。
【0056】また同様に、ビデオ・データ制御部205
および作像ユニット(エンジン)206により画像書込
ユニット104を実現する。また同様に、画像メモリー
・アクセス制御部221およびメモリー・モジュール2
22により画像メモリー制御ユニット102を実現す
る。
【0057】つぎに、各構成部の内容について説明す
る。原稿を光学的に読み取る読取ユニット201は、ラ
ンプとミラーとレンズから構成され、原稿に対するラン
プ照射の反射光をミラーおよびレンズにより受光素子に
集光する。
【0058】受光素子、たとえばCCDは、センサー・
ボード・ユニット202に搭載され、CCDにおいて電
気信号に変換された画像データはディジタル信号に変換
された後、センサー・ボード・ユニット202から出力
(送信)される。
【0059】センサー・ボード・ユニット202から出
力(送信)された画像データは画像データ制御部203
に入力(受信)される。機能デバイス(処理ユニット)
およびデータバス間における画像データの伝送は画像デ
ータ制御部203がすべて制御する。
【0060】画像データ制御部203は、画像データに
関し、センサー・ボード・ユニット202、パラレルバ
ス220、画像処理プロセッサー204間のデータ転
送、画像データに対するプロセス・コントローラー21
1と画像処理装置の全体制御を司るシステム・コントロ
ーラー231との間の通信をおこなう。また、RAM2
12はプロセス・コントローラー211のワークエリア
として使用され、ROM213はプロセス・コントロー
ラー211のブートプログラム等を記憶している。
【0061】センサー・ボード・ユニット202から出
力(送信)された画像データは画像データ制御部203
を経由して画像処理プロセッサー204に転送(送信)
され、光学系およびディジタル信号への量子化にともな
う信号劣化(スキャナー系の信号劣化とする)を補正
し、再度、画像データ制御部203へ出力(送信)され
る。
【0062】画像メモリー・アクセス制御部221は、
メモリー・モジュール222に対する画像データの書き
込み/読み出しを制御する。また、パラレルバス220
に接続される各構成部の動作を制御する。また、RAM
232はシステム・コントローラー231のワークエリ
アとして使用され、ROM233はシステム・コントロ
ーラー231のブートプログラム等を記憶している。
【0063】操作パネル234は、画像処理装置がおこ
なうべき処理を入力する。たとえば、処理の種類(複
写、ファクシミリ送信、画像読込、プリント等)および
処理の枚数等を入力する。これにより、画像データ制御
情報の入力をおこなうことができる。なお、ファクシミ
リ制御ユニット224の内容については後述する。
【0064】つぎに、読み取った画像データにはメモリ
ー・モジュール222に蓄積して再利用するジョブと、
メモリー・モジュール222に蓄積しないジョブとがあ
り、それぞれの場合について説明する。メモリー・モジ
ュール222に蓄積する例としては、1枚の原稿につい
て複数枚を複写する場合に、読取ユニット201を1回
だけ動作させ、読取ユニット201により読み取った画
像データをメモリー・モジュール222に蓄積し、蓄積
された画像データを複数回読み出すという方法がある。
【0065】メモリー・モジュール222を使わない例
としては、1枚の原稿を1枚だけ複写する場合に、読み
取り画像データをそのまま再生すればよいので、画像メ
モリー・アクセス制御部221によるメモリー・モジュ
ール222へのアクセスをおこなう必要はない。
【0066】まず、メモリー・モジュール222を使わ
ない場合、画像処理プロセッサー204から画像データ
制御部203へ転送されたデータは、再度画像データ制
御部203から画像処理プロセッサー204へ戻され
る。画像処理プロセッサー204においては、センサー
・ボード・ユニット202におけるCCDによる輝度デ
ータを面積階調に変換するための画質処理をおこなう。
【0067】画質処理後の画像データは画像処理プロセ
ッサー204からビデオ・データ制御部205に転送さ
れる。面積階調に変化された信号に対し、ドット配置に
関する後処理およびドットを再現するためのパルス制御
をおこない、その後、作像ユニット(エンジン)206
において転写紙上に再生画像を形成する。
【0068】つぎに、メモリー・モジュール222に蓄
積し画像読み出し時に付加的な処理、たとえば画像方向
の回転、画像の合成等をおこなう場合の画像データの流
れについて説明する。画像処理プロセッサー204から
画像データ制御部203へ転送された画像データは、画
像データ制御部203からパラレルバス220を経由し
て画像メモリー・アクセス制御部221に送られる。
【0069】ここでは、システム・コントローラー23
1の制御に基づいて画像データとメモリー・モジュール
222のアクセス制御、外部PC(パーソナル・コンピ
ューター)223のプリント用データの展開、メモリー
・モジュール222の有効活用のための画像データの圧
縮/伸張をおこなう。
【0070】画像メモリー・アクセス制御部221へ送
られた画像データは、データ圧縮後メモリー・モジュー
ル222へ蓄積され、蓄積された画像データは必要に応
じて読み出される。読み出された画像データは伸張さ
れ、本来の画像データに戻し画像メモリー・アクセス制
御部221からパラレルバス220を経由して画像デー
タ制御部203へ戻される。
【0071】画像データ制御部203から画像処理プロ
セッサー204への転送後は画質処理、およびビデオ・
データ制御部205でのパルス制御をおこない、作像ユ
ニット(エンジン)206において転写紙上に再生画像
を形成する。
【0072】画像データの流れにおいて、パラレルバス
220および画像データ制御部203でのバス制御によ
り、ディジタル複合機の機能を実現する。ファクシミリ
送信機能は読み取られた画像データを画像処理プロセッ
サー204にて画像処理を実施し、画像データ制御部2
03およびパラレルバス220を経由してファクシミリ
制御ユニット224へ転送する。ファクシミリ制御ユニ
ット224にて通信網へのデータ変換をおこない、公衆
回線(PN)225へファクシミリデータとして送信す
る。
【0073】一方、受信されたファクシミリデータは、
公衆回線(PN)225からの回線データをファクシミ
リ制御ユニット224にて画像データへ変換され、パラ
レルバス220および画像データ制御部203を経由し
て画像処理プロセッサー204へ転送される。この場
合、特別な画質処理はおこなわず、ビデオ・データ制御
部205においてドット再配置およびパルス制御をおこ
ない、作像ユニット(エンジン)206において転写紙
上に再生画像を形成する。
【0074】複数ジョブ、たとえば、コピー機能、ファ
クシミリ送受信機能、プリンター出力機能が並行に動作
する状況において、読取ユニット201、作像ユニット
(エンジン)206およびパラレルバス220の使用権
のジョブへの割り振りをシステム・コントローラー23
1およびプロセス・コントローラー211において制御
する。
【0075】プロセス・コントローラー211は画像デ
ータの流れを制御し、システム・コントローラー231
はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理す
る。また、ディジタル複合機の機能選択は操作パネル
(操作部)234において選択入力し、コピー機能、フ
ァクシミリ機能等の処理内容を設定する。
【0076】システム・コントローラー231とプロセ
ス・コントローラー211は、パラレルバス220、画
像データ制御部203およびシリアルバス210を介し
て相互に通信をおこなう。具体的には、画像データ制御
部203内においてパラレルバス220とシリアルバス
210とのデータ・インターフェースのためのデータフ
ォーマット変換をおこなうことにより、システム・コン
トローラー231とプロセス・コントローラー211間
の通信をおこなう。
【0077】(画像処理ユニット103/画像処理プロ
セッサー204)つぎに、画像処理ユニット103を構
成する画像処理プロセッサー204における処理の概要
について説明する。図3は本実施の形態にかかる画像処
理装置の画像処理プロセッサー204の処理の概要を示
すブロック図である。
【0078】図3のブロック図において、画像処理プロ
セッサー204は、第1入力I/F301と、スキャナ
ー画像処理部302と、第1出力I/F303と、第2
入力I/F304と、画質処理部305と、第2出力I
/F306とを含む構成となっている。
【0079】上記構成において、読み取られた画像デー
タはセンサー・ボード・ユニット202、画像データ制
御部203を介して画像処理プロセッサー204の第1
入力インターフェース(I/F)301からスキャナー
画像処理部302へ伝達される。
【0080】スキャナー画像処理部302は読み取られ
た画像データの劣化を補正することを目的とし、具体的
には、シェーディング補正、スキャナーγ補正、MTF
補正等をおこなう。補正処理ではないが、拡大/縮小の
変倍処理もおこなうことができる。読み取り画像データ
の補正処理が終了すると、第1出力インターフェース
(I/F)303を介して画像データ制御部203へ画
像データを転送する。
【0081】転写紙への出力の際は、画像データ制御部
203からの画像データを第2入力I/F304より受
信し、画質処理部305において面積階調処理をおこな
う。画質処理後の画像データは第2出力I/F306を
介してビデオ・データ制御部205または画像データ制
御部203へ出力される。
【0082】画質処理部305における面積階調処理
は、濃度変換処理、ディザ処理、誤差拡散処理等があ
り、階調情報の面積近似を主な処理とする。一旦、スキ
ャナー画像処理部302により処理された画像データを
メモリー・モジュール222に蓄積しておけば、画質処
理部305により画質処理を変えることによって種々の
再生画像を確認することができる。
【0083】たとえば、再生画像の濃度を振って(変更
して)みたり、ディザマトリクスの線数を変更してみた
りすることにより、再生画像の雰囲気を容易に変更する
ことができる。この際、処理を変更するごとに画像を読
取ユニット201からの読み込みをやり直す必要はな
く、メモリー・モジュール222から蓄積された画像デ
ータを読み出すことにより、同一画像データに対して、
何度でも異なる処理を迅速に実施することができる。
【0084】また、単体スキャナーの場合、スキャナー
画像処理と階調処理を合せて実施し、画像データ制御部
203へ出力する。処理内容はプログラマブルに変更す
ることができる。処理の切り替え、処理手順の変更等は
シリアルI/F308を介してコマンド制御部307に
おいて管理する。
【0085】つぎに、画像処理プロセッサー204の内
部構成について説明する。図4は本実施の形態にかかる
画像処理装置の画像処理プロセッサー204の内部構成
を示すブロック図である。図4のブロック図において、
画像処理プロセッサー204は、外部とのデータ入出力
に関し、複数個の入出力ポート401を備え、それぞれ
データの入力および出力を任意に設定することができ
る。
【0086】また、入出力ポート401と接続するよう
に内部にバス・スイッチ/ローカル・メモリー(群)4
02を備え、使用するメモリー領域、データバスの経路
をメモリー制御部403において制御する。入力された
データおよび出力のためのデータは、バス・スイッチ/
ローカル・メモリー(群)402をバッファー・メモリ
ーとして割り当て、それぞれに格納し、外部とのI/F
を制御される。
【0087】バス・スイッチ/ローカル・メモリー
(群)402に格納された画像データに対してプロセッ
サー・アレー部404において各種処理をおこない、出
力結果(処理された画像データ)を再度バス・スイッチ
/ローカル・メモリー(群)402に格納する。プロセ
ッサー・アレー部404における処理手順、処理のため
のパラメータ等は、プログラムRAM405およびデー
タRAM406との間でやりとりがおこなわれる。
【0088】プログラムRAM405、データRAM4
06の内容はシリアルI/F408を通じて、プロセス
・コントローラー211からホスト・バッファー407
にダウンロードされる。なお、シリアルI/F408は
図3におけるシリアルI/F308と同一のものであ
る。また、プロセス・コントローラー211がデータR
AM406の内容を読み出して、処理の経過を監視す
る。
【0089】処理の内容を変えたり、システムで要求さ
れる処理形態が変更になる場合は、プロセッサー・アレ
ー部404が参照するプログラムRAM405およびデ
ータRAM406の内容を更新して対応する。
【0090】(SIMD型演算プロセッサーの構成)つ
ぎにSIMD型演算プロセッサーの構成の一例について
説明する。図5はSIMD型演算プロセッサーの概略構
成を示す説明図である。SIMDは複数のデータに対
し、単一の命令を並列に実行させるもので、複数のPE
(プロセッサー・エレメント)より構成される。
【0091】それぞれのPEはデータを格納するレジス
ター(Reg)501、他のPEのレジスターをアクセ
スするためのマルチプレクサー(MUX)502、バレ
ルシフター(Shift Expand)503、論理
演算器(ALU)504、論理結果を格納するアキュム
レーター(A)505、アキュムレーター505の内容
を一時的に退避させるテンポラリー・レジスター(F)
506から構成される。
【0092】各レジスター501はアドレスバスおよび
データバス(リード線およびワード線)に接続されてお
り、処理を規定する命令コード、処理の対象となるデー
タを格納する。レジスター501の内容は論理演算器5
04に入力され、演算処理結果はアキュムレーター50
5に格納される。結果をPE外部に取り出すために、テ
ンポラリー・レジスター506に一旦退避させる。テン
ポラリー・レジスター506の内容を取り出すことによ
り、対象データに対する処理結果が得られる。
【0093】命令コードは各PEに同一内容で与え、処
理の対象データをPEごとに異なる状態で与え、隣接P
Eのレジスター501の内容をマルチプレクサー502
において参照することで、演算結果は並列処理され、各
アキュムレーター505に出力される。
【0094】たとえば、画像データ1ラインの内容を各
画素ごとにPEに配置し、同一の命令コードで演算処理
させれば、1画素ずつ逐次処理するよりも短時間で1ラ
イン分の処理結果が得られる。特に、空間フィルター処
理、シェーディング補正処理はPEごとの命令コードは
演算式そのもので、PEすべてに共通に処理を実施する
ことができる。
【0095】つぎに、この発明の本実施の形態にかかる
画像処理装置を、SIMD型演算プロセッサーで構成さ
れた画像処理部を持つ、ディジタル複写機に応用した場
合の例をとって説明する。
【0096】図6は、この発明の本実施の形態にかかる
画像処理装置における特徴量の有効領域膨張についての
説明図である。図6において、図6(a)に示すよう
に、たとえば「い」という文字について、ライン601
での濃度をグラフで表すと、図6(b)に示すようにな
る。これを拡大して表したものが図7であり、この場
合、縦軸における数字の大きい方がより黒いことを表し
ている。
【0097】ここで、図7に示した濃度分布から、ある
任意の範囲のデータを使ってエッジを検出すると、Aの
部分が検出される。そして、このエッジデータは、以下
のようにして求めることができる。
【0098】図8は、任意の範囲の画像データの一例を
示す説明図である。この図8に示す画像データに対し
て、まず、以下のように「OUT」を算出する。
【0099】OUT=(d04+d14+d24+d3
4+d44+d03+d13+d23+d33+d4
3)−(d00+d10+d20+d30+d40+d
01+d11+d21+d31+d41)
【0100】そして、「OUT」の絶対値を算出する。
【0101】EDGE=|OUT|
【0102】これによって、エッジを求めることができ
る。
【0103】このようにしてエッジを求めるフィルター
にあっては、濃度差の大きいところで大きな計算結果が
得られるが、文字の内部のような濃度差がないところで
はエッジと判定することが困難である。しかし、濃度差
のある、ほんの数画素を後段の処理でエッジ強調のよう
な処理をしても効果は少なく、文字を鮮明にしたいので
あれば、文字のエッジから内側の領域まで、文字用の処
理をすることが効果的であることがわかっている。
【0104】ここで、図7のAに示すエッジ部のみにエ
ッジ強調処理を施すと、図9のA’のようになり、デー
タの強調範囲も少ない。一方、エッジ領域を、図7のB
に示すように領域膨張して処理すると、図9のB’のよ
うに文字のエッジから内側に大きく処理がかかり、良好
な画質が得られる。このような理由から、特徴量の有効
領域を膨張することは、画質的にかなり有効であるとい
える。
【0105】つぎに、この発明の本実施の形態にかかる
画像処理装置の画像処理部分の処理の概要について説明
する。図10は、この発明の本実施の形態にかかる画像
処理装置の画像処理部分の処理フローを示す説明図であ
る。
【0106】図10において、スキャナーデータが入力
され(ステップ1001)、入力されたスキャナーデー
タから特徴量データが抽出され(ステップ1002)、
変倍処理(ステップ1003)の後、後段の画像処理、
たとえばフィルター処理(ステップ1004)、γ補正
処理(ステップ1005)、階調処理(ステップ100
6)などに対して信号として与えられる。そして、階調
処理されたデータがプリンター出力される(ステップ1
007)このとき、特徴量データは、各処理の最適な範
囲に対応するため、それぞれ必要数膨張される(ステッ
プ1008,S1009,S1010)。
【0107】これらの処理(ステップ1008,S10
09,S1010)は、SIMD型演算プロセッサーを
単独であるいは複数で動かすことにより実現することが
できる。本実施の形態においては、このSIMD型演算
プロセッサーを複数個使用した場合の、システムの最適
化を考えている。
【0108】図11は、この発明の本実施の形態にかか
る画像処理装置におけるSIMD型演算プロセッサーを
2つ使った場合のハード構成例を示すブロック図であ
る。図11において、画像読取ユニット101から入力
されたデータは、信号制御コントローラー(画像データ
制御ユニット)100を経由してあるいは直接に、第1
のSIMD型演算プロセッサー1101および第2のS
IMD型演算プロセッサー1102の2つのSIMD型
演算プロセッサーが連結されている画像処理ユニット1
03へ入力される。
【0109】第1のSIMD型演算プロセッサー110
1へ入力されたデータは、たとえば、特徴量抽出など、
いくつかの処理が施された後、第2のSIMD型演算プ
ロセッサー1102へ送られる。第2のSIMD型演算
プロセッサー1102においても、いくつかの画像処理
が施され、その後、信号制御コントローラー100を経
て、画像書込ユニット104へ送られる。
【0110】また、データを、任意の段階で、画像メモ
リー制御ユニット102によって保管することもでき
る。これらのデータの制御をおこなうのが、信号制御コ
ントローラー(画像データ制御ユニット)100であ
る。これによって、たとえば、第1のSIMD型演算プ
ロセッサー1101に入力されたデータを処理した後、
画像メモリー制御ユニット102に一旦蓄え、そこから
また呼び出して第1のSIMD型演算プロセッサー11
01へ入力し、第2のSIMD型演算プロセッサー11
02にて所定の処理を施し、その後、信号制御コントロ
ーラー100を経由して画像書込ユニット104へ出力
するというデータフローも実現することができる。
【0111】図12は、第1のSIMD型演算プロセッ
サー1101と、第2のSIMD型演算プロセッサー1
102の2個のプロセッサーを使用した場合の、画像処
理の区分例を示している。各処理は、前述した図10の
処理を2つのプロセッサーによって実現する場合を考え
た。第1のSIMD型演算プロセッサー1101と第2
のSIMD型演算プロセッサー1102にそれぞれどの
ような処理を演算させるかは任意である。
【0112】図13は、第1のSIMD型演算プロセッ
サー1101と第2のSIMD型演算プロセッサー11
02に、さらに第3のSIMD型演算プロセッサー11
03を加えて、3つの場合も同様に考えられることを示
した。SIMD型演算プロセッサーは、このように、処
理の重さや求める処理スピードによっていくつでも連結
して使用することが可能である。しかし、処理の最適化
をおこなわないと、処理は軽いのに、プロセッサー内部
のメモリー(FIFO)が不足するなどの不具合が生じ
る場合がある。したがって、上記不具合を解消する必要
がある。
【0113】図14は、SIMD型演算プロセッサーの
簡単なモデルを示す説明図である。図14において、画
像の主走査方向にALU1401がN個ならび、ここに
データがセットされると、1命令ですべてのALU14
01が同じ動作をする。各ALU1401は、複数のレ
ジスター1402を持っており、これらのレジスター1
402のうちのいくつかにFIFO1403が連結され
ていて、画像読取ユニット101からのデータ入力や、
信号制御コントローラー100とのデータのやり取りを
おこなう。
【0114】また、図15は、この発明の本実施の形態
の原理を説明する説明図である。図15において、画像
データが、図15(a)に示すようなデータであって、
エッジ部がなまっていたり、エッジとエッジの間のデー
タ差が大きくなくてエッジであると認識しづらい場合
に、領域膨張によって、効率良くエッジを検出できるよ
うにする。
【0115】図15(b)において、信号「CS」は、
図15(a)に示すマトリクスCのような小さいマトリ
クスを使ってエッジを検出した場合のエッジ信号の例で
ある。マトリクスCは、小さい検出マトリクスであるの
で、この例では、3画素の間に大きな濃度変化がない部
分についてはエッジが検出しにくく、いくつかのエッジ
部分に対して、信号を検出しない。
【0116】文字などの場合、エッジのはじまりと終わ
りがあり、さらに、エッジ部分を拡大したいことから、
信号「CS」が検出されたら、もうひとつの信号を任意
の連続数有効にする信号「OPEN」を作成する。この
信号「OPEN」が立ち上がっている間は、もう一方の
信号「DS」を有効にする。
【0117】「DS」は、大きいマトリクスであるマト
リクスDを用いて検出するエッジ信号であり、マトリク
スが大きいので緩やかな濃度変化や濃度差が少ない部分
についてもエッジを検出しやすい。信号「OPEN」が
ON(図中で凸の状態)のときに信号「DS」をとる
と、信号「EDGE」を検出でき、これによって、画像
データのエッジ部分を正確につかむことができる。
【0118】この領域膨張を信号として用いる処理を、
ASICで実現した場合の例を図16に示す。図16に
おいて、3×3マトリクスで信号が検出されたとき、副
走査方向に3ライン分、5×5検出マトリクス結果を有
効にする実施例である。
【0119】画像の主走査方向にはラッチ1601を、
副走査方向にはFIFO1602を用いて、3×3マト
リクス検出結果(3×3edge)と5×5マトリクス
(5×5edge)検出結果を計算し、3×3マトリク
ス検出結果のみを、delay FIFO1603を用
いて副走査方向3ライン分膨張する。そこから出される
膨張結果と5×5edge信号とをAND回路1604
およびOR回路1605によって、有効領域内の5×5
edge信号のみをとることができる。
【0120】この方法は、3×3edgeと5×5ed
geの信号作成がパラレルに処理されており、シリアル
にしか演算処理をおこなうことができないSIMD型演
算プロセッサーには大変不向きであり、処理速度が落ち
るため、処理効率がよくない。そこで、特徴量の検出と
領域膨張を最適化したシステムの一例(実施の形態1)
を図17に示す。
【0121】(実施の形態1)図17は、この発明の実
施の形態1にかかる画像処理装置のSIMD型演算プロ
セッサーの構成を示す説明図である。図17において、
第1のSIMD型演算処理プロセッサー1701では、
FIFOf1,f2を用いて、3×3マトリクスの特徴
量を計算する。そこから検出された特徴量「d」に対し
て3ライン分のデータが蓄積された領域膨張をおこな
う。たとえば、3ラインデータ中に一つでも「真」があ
れば、データ「d」を「真」として出力する処理や、3
ラインデータ中の最大値もしくは最小値をとる、などの
処理がこれに相当する。
【0122】また、第2のSIMD型演算プロセッサー
1702は、フィルター処理用のFIFOを4つ(f5
〜f8)持っており、5×5マトリクスのデータを扱う
ことができる。そこで、3ライン膨張後の特徴量データ
が「真」の場合は、5×5データを用いて5×5マトリ
クスによる特徴量検出をおこない、この結果を有効にす
る。
【0123】5×5マトリクスのデータが検出できない
場合でも、3×3マトリクスでエッジが検出されていれ
ば、特徴量はエッジである。この際、第2のSIMD型
演算プロセッサー1702においてフィルター処理をお
こなう「fil5×5」の注目画素は、特徴量領域を膨
張した際に得られるデータ「dbou」にあわせて設定
され、3×3マトリクスによる特徴量検出結果(膨張
前)とは1ラインずれるため、3×3マトリクス検出の
結果を用いる場合は、第1のSIMD型演算プロセッサ
ー1701から渡されたデータの1ライン前、すなわち
delay FIFOf4のデータ「d’」となる。
【0124】このように構成することによって、無駄な
5×5マトリクスによる特徴量検出をおこなうことなく
最適化できるので、処理が高速化され、処理効率が向上
する。また、特徴量検出のアルゴリズムが変わっても、
膨張や、データの取り方(第1のSIMD型演算プロセ
ッサー1701における特徴量結果が「真」のとき特定
ライン数や、第2のSIMD型演算プロセッサー170
2における特徴量結果を有効にするなど)が同じであれ
ば、第2のSIMD型演算プロセッサー1702につい
てはなにも変更を加えることなく、第1のSIMD型演
算プロセッサー1701の特徴量検出プログラムだけを
変更すればよい。
【0125】(実施の形態2)つぎに、別の一例(実施
の形態2)にかかる画像処理装置のSIMD型演算プロ
セッサーの内容について説明する。図18は、この発明
の実施の形態2にかかる画像処理装置のSIMD型演算
プロセッサーの構成を示す説明図である。図18におい
て、第1のSIMD型演算プロセッサー1801で3ラ
イン膨張された特徴量は、第2のSIMD型演算プロセ
ッサー1802で受け取られ、フィルターに適用され
る。しかし、さらに後段の処理に、上記特徴量をもっと
広い範囲で適用させた場合、さらに数ラインの膨張をお
こない後段の処理に反映することができる。
【0126】図19は、フィルターに適用される特徴量
領域の方が、後段の階調処理に適用される特徴量領域よ
りも広い場合を示す説明図であり、図19における動作
は図18に示した実施の形態1における動作と同様であ
る。
【0127】また、図20において、「org」は、第
1のSIMD型演算プロセッサー1901で検出された
特徴量である。この特徴量を所定の処理で、5ライン膨
張して使用する場合に、orgの5ライン膨張結果は、
「5b」となる。ここでの膨張は5ライン(図20中で
は横にならんだ5画素)のうち、注目画素を中央とし
て、5画素中の最大値を注目画素のデータに置き換え
る。
【0128】一方、図20中の「org」を3ライン膨
張した結果が、「3b1」である。それをさらに3ライ
ン膨張すると「3b2」という結果が得られ、これは5
ライン膨張時の結果「5b」と等価である。この方法を
用いると、3ライン膨張の結果と5ライン膨張の結果を
簡易に得ることができ、SIMD型演算プロセッサーの
処理速度を向上させることができる。
【0129】図21は、上記図20において説明した概
念を2次元に拡大した例を示す説明図である。データの
5×5膨張は3×3膨張を2回おこなったものに等しい
ので、この方法を用いることによって、SIMD型演算
プロセッサーでも、容易に2種類の膨張結果を得ること
ができる。
【0130】このようにして、判別した特徴量を、連続
する数画素において有効にする手段において、第1の連
続数n、第2の連続数m、として連続量を決定すること
によって、注目画素の特徴量を最終的に、n+m−1画
素の範囲まで有効とすることができる。
【0131】(実施の形態3)つぎに、さらに別の一例
(実施の形態3)にかかる画像処理装置のSIMD型演
算プロセッサーの内容について説明する。図22は、こ
の発明の実施の形態3かかる画像処理装置のSIMD型
演算プロセッサーの構成を示す説明図である。
【0132】図22においては、第1のSIMD型演算
プロセッサー2201で検出された特徴量データ「d」
を使って、フィルター(fil5×5)2210では5
ライン膨張結果を、γ補正処理2211では膨張しない
データを、階調処理2212では3ライン膨張結果を、
それぞれ使って処理やパラメータの切り替えをおこな
う。
【0133】より具体的には、図22においては、第1
のSIMD型演算プロセッサー2201が、検出された
特徴量データ「d」を3ライン膨張した結果「t2」
と、膨張しない結果「t1」を合わせて「t1+t
2」、第2のSIMD型演算プロセッサー2202へ送
信する。そして、第2のSIMD型演算プロセッサー2
202が、3ライン膨張結果の「t2」だけをさらに3
ライン膨張し、5ライン膨張したのと等価の特徴量デー
タ「t3」を作成してフィルター処理に反映させるよう
にする。
【0134】このようにして、前段の第1のSIMD型
演算プロセッサー2201から受けた3ライン膨張結果
「t2」は、階調処理2212へ、「t2」データに付
加する形で送られてきた「t1」(膨張なしのデータ)
は、γ補正処理2211へ反映させる。
【0135】図23は、この発明の実施の形態3にかか
る画像処理装置の第1のSIMD型演算プロセッサー2
201における処理フローを示す説明図である。図23
において、スキャナーデータが入力され(ステップ23
01)、入力されたスキャナーデータの特徴量が抽出さ
れ(ステップ2302)、抽出された特徴量のデータが
3ライン領域膨張された(ステップ2303)結果と、
膨張前の特徴量のデータをあわせて特徴量データを作成
し(ステップ2304)、後段の第2のSIMD型演算
プロセッサー2202へ転送する(ステップS230
5)。
【0136】また図24は、この発明の実施の形態3に
かかる画像処理装置の第2のSIMD型演算プロセッサ
ー2202における処理フローを示す説明図である。図
24において、画像データが第1のSIMD型演算プロ
セッサー2201から入力されるとともに(ステップ2
401)、特徴量データが同様に第1のSIMD型演算
プロセッサー2201から入力される(ステップ240
2)。
【0137】つぎに、S2402において入力された特
徴量データを3ライン膨張して5ライン膨張と等価のデ
ータを作成し(ステップ2403)、フィルター処理の
切り替え(またはフィルターパラメータの切り替え)を
おこなう(ステップ2404)。
【0138】そして、膨張前のデータ(第1のSIMD
型演算プロセッサー2201から送られてきたデータ)
をレジスターから再びロードして必要部分以外はマスク
し(t2部分マスク(ステップ2405))、必要な信
号のみを取り出してγ補正処理に反映する(ステップ2
406)。
【0139】つぎに、再び、第1のSIMD型演算プロ
セッサー2201から送られてきたデータをレジスター
からロードし、やはり必要部分だけを取り出して(t1
部分マスク(ステップ2407))、階調処理の切り替
え、またはパラメータの切り替えをおこない(ステップ
2408)、その後出力する(ステップS2409)。
SIMD型演算プロセッサーは、シリアルに連結した場
合、パラレル処理はできないので、図24の処理動作
は、順次おこなわれることになるが、領域膨張の最適化
により、処理の高速化を図ることができる。
【0140】このように、判別した特徴量を、連続する
数画素において有効にする際に、複数回にわけて連続量
を決定し、各々で決定された領域内において、それぞれ
処理の切り替えをおこなうことができる。
【0141】以上説明したように、本実施の形態にかか
る画像処理装置によれば、複数のSIMD型演算プロセ
ッサーを用いても、高速にかつ最適な形で特徴量領域の
膨張をおこなうことができ、それによって、高速で高画
質化アルゴリズムが実現できる。
【0142】なお、本実施の形態で説明した画像処理方
法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・
コンピューターやワークステーション等のコンピュータ
で実行することにより実現することができる。このプロ
グラムは、ハードディスク、フロッピー(登録商標)デ
ィスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータ
で読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータに
よって記録媒体から読み出されることによって実行され
る。またこのプログラムは、上記記録媒体を介して、イ
ンターネット等のネットワークを介して配布することが
できる。
【0143】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、画像データの特徴量を抽出し、抽出され
た特徴量に基づいて前記画像データに対して加工編集な
どの複数の画像処理を施す画像処理手段を備えた画像処
理装置において、前記画像処理手段における画像処理の
内容に基づいて、前記抽出された画像データの特徴量に
基づく画像処理を有効とする有効領域を制御する有効領
域制御手段を備えたため、特徴量の検出部分と領域膨張
部分において、それぞれのプログラムの書き換えを互い
に影響を与えない形で実行でき、特徴量の領域膨張を最
適化することができ、これによって、複数のSIMD型
演算プロセッサーを用いても、高速で高画質化アルゴリ
ズムが実現できる画像処理装置が得られるという効果を
奏する。
【0144】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明において、前記画像処理手段が、一
つまたは複数のSIMD(Single Instru
ction stream Multiple Dat
a stream)型演算プロセッサーによって構成さ
れるため、複数のSIMD型演算プロセッサーを用いて
も、特徴量の検出部分と領域膨張部分において、それぞ
れのプログラムの書き換えを互いに影響を与えない形で
実行でき、特徴量の領域膨張を最適化することができ、
これによって、複数のSIMD型演算プロセッサーを用
いても、高速で高画質化アルゴリズムが実現できる画像
処理装置が得られるという効果を奏する。
【0145】また、請求項3に記載の発明によれば、請
求項1または2に記載の発明において、前記有効領域制
御手段が、前記特徴量が抽出された画素(以下「注目画
素」という)に連続する所定数の画素を含む領域を前記
有効領域とするため、前記有効領域を、連続する所定数
の画素を含む領域によって特定することができ、これに
よって、複数のSIMD型演算プロセッサーを用いて
も、高速で高画質化アルゴリズムが実現できる画像処理
装置が得られるという効果を奏する。
【0146】また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項3に記載の発明において、前記有効領域制御手段
が、前記所定数を第1の所定数nとして算出した前記有
効領域の算出結果に対して、前記所定数を第2の所定数
mとして算出することによって、前記注目画素に対して
n+m−1画素を含む領域を前記有効領域とするため、
各SIMD型演算プロセッサーごとに算出された結果を
有効に活用することができ、これによって、複数のSI
MD型演算プロセッサーを用いても、高速で高画質化ア
ルゴリズムが実現できる画像処理装置が得られるという
効果を奏する。
【0147】また、請求項5に記載の発明によれば、請
求項3または4に記載の発明において、前記有効領域制
御手段が、同一の注目画素の特徴量に対する前記有効領
域を複数設定し、各画像処理の内容に基づいて、前記複
数設定された有効領域のうちのいずれか一つを有効領域
とするため、各SIMD型演算プロセッサーによって算
出された結果を各画像処理ごとに活用することができ、
これによって、複数のSIMD型演算プロセッサーを用
いても、高速で高画質化アルゴリズムが実現できる画像
処理装置が得られるという効果を奏する。
【0148】また、請求項6に記載の発明によれば、画
像データの特徴量を抽出し、抽出された特徴量に基づい
て前記画像データに対して加工編集などの複数の画像処
理を施す画像処理方法において、画像処理の内容に基づ
いて、前記抽出された画像データの特徴量に基づく画像
処理を有効とする有効領域を制御するため、特徴量の検
出部分と領域膨張部分において、それぞれのプログラム
の書き換えを互いに影響を与えない形で実行でき、特徴
量の領域膨張を最適化することができ、これによって、
複数のSIMD型演算プロセッサーを用いても、高速で
高画質化アルゴリズムが実現できる画像処理方法が得ら
れるという効果を奏する。
【0149】また、請求項7に記載の発明によれば、請
求項6に記載の発明において、前記画像処理が、一つま
たは複数のSIMD型演算プロセッサーによっておこな
われるため、複数のSIMD型演算プロセッサーを用い
ても、特徴量の検出部分と領域膨張部分において、それ
ぞれのプログラムの書き換えを互いに影響を与えない形
で実行でき、特徴量の領域膨張を最適化することがで
き、これによって、複数のSIMD型演算プロセッサー
を用いても、高速で高画質化アルゴリズムが実現できる
画像処理方法が得られるという効果を奏する。
【0150】また、請求項8に記載の発明によれば、請
求項6または7に記載の発明において、前記特徴量が抽
出された画素に連続する所定数の画素を含む領域を前記
有効領域とするため、前記有効領域を、連続する所定数
の画素を含む領域によって特定することができ、これに
よって、複数のSIMD型演算プロセッサーを用いて
も、高速で高画質化アルゴリズムが実現できる画像処理
方法が得られるという効果を奏する。
【0151】また、請求項9に記載の発明によれば、請
求項8に記載の発明において、前記所定数を第1の所定
数nとして算出した前記有効領域の算出結果に対して、
前記所定数を第2の所定数mとして算出することによっ
て、前記注目画素に対してn+m−1画素を含む領域を
前記有効領域とするため、各SIMD型演算プロセッサ
ーごとに算出された結果を有効に活用することができ、
これによって、複数のSIMD型演算プロセッサーを用
いても、高速で高画質化アルゴリズムが実現できる画像
処理方法が得られるという効果を奏する。
【0152】また、請求項10に記載の発明にかかる画
像処理方法は、請求項8または9に記載の発明におい
て、同一の注目画素の特徴量に対する前記有効領域を複
数設定し、各画像処理の内容に基づいて、前記複数設定
された有効領域のうちのいずれか一つを有効領域とする
ため、各SIMD型演算プロセッサーによって算出され
た結果を各画像処理ごとに活用することができ、これに
よって、複数のSIMD型演算プロセッサーを用いて
も、高速で高画質化アルゴリズムが実現できる画像処理
方法が得られるという効果を奏する。
【0153】また、請求項11に記載の発明によれば、
請求項6〜10に記載された方法をコンピュータに実行
させることによって、請求項6〜10の動作をコンピュ
ータによって実現することが可能なプログラムが得られ
るという効果を奏する。
【0154】また、請求項12に記載の発明によれば、
請求項6〜10に記載された方法をコンピュータに実行
させるプログラムを記録したことで、そのプログラムを
機械読み取り可能となり、これによって、請求項6〜1
0の動作をコンピュータによって実現することが可能な
記録媒体が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の本実施の形態にかかる画像処理装置
の構成を機能的に示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる画像処理装置のハードウ
エア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像処理
プロセッサーの処理の概要を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像処理
プロセッサーの内部構成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態にかかる画像処理装置に用いられ
るSIMD型演算プロセッサーの概略構成を示す説明図
である。
【図6】本実施の形態にかかる画像処理装置における特
徴量の有効領域膨張についての説明図である。
【図7】図6(b)の拡大図である。
【図8】任意の範囲の画像データの一例を示す説明図で
ある。
【図9】本実施の形態にかかる画像処理装置における特
徴量の変化を示す説明図である。
【図10】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像処
理部分の処理フローを示す説明図である。
【図11】本実施の形態にかかる画像処理装置における
SIMD型演算プロセッサーを2つ使った場合のハード
構成例を示すブロック図である。
【図12】本実施の形態にかかる画像処理装置における
第1のSIMD型演算プロセッサーと、第2のSIMD
型演算プロセッサーの2個のプロセッサーを使用した場
合の、画像処理の区分例を示す説明図である。
【図13】本実施の形態にかかる画像処理装置における
第1のSIMD型演算プロセッサーと第2のSIMD型
演算プロセッサーに、さらに第3のSIMD型演算プロ
セッサーを加えた場合の、画像処理の区分例を示す説明
図である。
【図14】本実施の形態にかかる画像処理装置における
SIMD型演算プロセッサーの簡単なモデルを示す説明
図である。
【図15】本実施の形態の原理を説明する説明図であ
る。
【図16】領域膨張を信号として用いる処理を、ASI
Cで実現した場合の例を示す説明図である。
【図17】この発明の実施の形態1にかかる画像処理装
置のSIMD型演算プロセッサーの構成を示す説明図で
ある。
【図18】この発明の実施の形態2にかかる画像処理装
置のSIMD型演算プロセッサーの構成を示す説明図で
ある。
【図19】フィルターに適用される特徴量領域の方が、
後段の階調処理に適用される特徴量領域よりも広い場合
を示す説明図である。
【図20】実施の形態2にかかる画像処理装置の膨張処
理の概念を示す説明図である。
【図21】図20において説明した概念を2次元に拡大
した例を示す説明図である。
【図22】この発明の実施の形態3かかる画像処理装置
のSIMD型演算プロセッサーの構成を示す説明図であ
る。
【図23】実施の形態3にかかる画像処理装置の第1の
SIMD型演算プロセッサーにおける処理フローを示す
説明図である。
【図24】実施の形態3にかかる画像処理装置の第2の
SIMD型演算プロセッサーにおける処理フローを示す
説明図である。
【符号の説明】
100 画像データ制御ユニット(信号制御コントロー
ラー) 101 画像読取ユニット 102 画像メモリー制御ユニット 103 画像処理ユニット 104 画像書込ユニット 201 読取ユニット 202 センサー・ボード・ユニット 203 画像データ制御部 204 画像処理プロセッサー 205 ビデオ・データ制御部 206 作像ユニット(エンジン) 210 シリアルバス 211 プロセス・コントローラー 212,232 RAM 213,233 ROM 220 パラレルバス 221 画像メモリー・アクセス制御部 222 メモリー・モジュール 223 パーソナル・コンピューター(PC) 224 ファクシミリ制御ユニット 225 公衆回線 231 システム・コントローラー 234 操作パネル 301,303,304,306 インターフェース
(I/F) 302 スキャナー画像処理部 305 画質処理部 307 コマンド制御部 501,1402 レジスター(Reg) 502 マルチプレクサー(MUX) 503 バレルシフター(Shift Expand) 504,1401 論理演算器(ALU) 505 アキュムレーター(A) 506 テンポラリー・レジスター(F) 1101,1701,1801,1901,2201
第1のSIMD型演算プロセッサー 1102,1702,1802,1902,2202
第2のSIMD型演算プロセッサー 1403,1602 FIFO

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データの特徴量を抽出し、抽出され
    た特徴量に基づいて前記画像データに対して加工編集な
    どの複数の画像処理を施す画像処理手段を備えた画像処
    理装置において、 前記画像処理手段における画像処理の内容に基づいて、
    前記抽出された画像データの特徴量に基づく画像処理を
    有効とする有効領域を制御する有効領域制御手段を備え
    たことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記画像処理手段は、一つまたは複数の
    SIMD(Single Instruction s
    tream Multiple Datastrea
    m)型演算プロセッサーによって構成されることを特徴
    とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記有効領域制御手段は、前記特徴量が
    抽出された画素(以下「注目画素」という)に連続する
    所定数の画素を含む領域を前記有効領域とすることを特
    徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記有効領域制御手段は、前記所定数を
    第1の所定数nとして算出した前記有効領域の算出結果
    に対して、前記所定数を第2の所定数mとして算出する
    ことによって、前記注目画素に対してn+m−1画素を
    含む領域を前記有効領域とすることを特徴とする請求項
    3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記有効領域制御手段は、同一の注目画
    素の特徴量に対する前記有効領域を複数設定し、各画像
    処理の内容に基づいて、前記複数設定された有効領域の
    うちのいずれか一つを有効領域とすることを特徴とする
    請求項3または4に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 画像データの特徴量を抽出し、抽出され
    た特徴量に基づいて前記画像データに対して加工編集な
    どの複数の画像処理を施す画像処理方法において、 画像処理の内容に基づいて、前記抽出された画像データ
    の特徴量に基づく画像処理を有効とする有効領域を制御
    することを特徴とする画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記画像処理は、一つまたは複数のSI
    MD(SingleInstruction stre
    am Multiple Data stream)型
    演算プロセッサーによっておこなわれることを特徴とす
    る請求項6に記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記特徴量が抽出された画素(以下「注
    目画素」という)に連続する所定数の画素を含む領域を
    前記有効領域とすることを特徴とする請求項6または7
    に記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記所定数を第1の所定数nとして算出
    した前記有効領域の算出結果に対して、前記所定数を第
    2の所定数mとして算出することによって、前記注目画
    素に対してn+m−1画素を含む領域を前記有効領域と
    することを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 同一の注目画素の特徴量に対する前記
    有効領域を複数設定し、各画像処理の内容に基づいて、
    前記複数設定された有効領域のうちのいずれか一つを有
    効領域とすることを特徴とする請求項8または9に記載
    の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記請求項6〜10のいずれか一つに
    記載された方法をコンピュータに実行させるプログラ
    ム。
  12. 【請求項12】 前記請求項11に記載されたプログラ
    ムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7206533B2 (en) 2004-05-31 2007-04-17 Samsung Electronics Co., Ltd. Method for controlling fusing temperature and blower speed based on toner coverage computed from data to be printed and apparatus using the same

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