JP2002217418A - 薄膜半導体装置、その製造方法及び表示装置 - Google Patents

薄膜半導体装置、その製造方法及び表示装置

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JP2002217418A
JP2002217418A JP2001012694A JP2001012694A JP2002217418A JP 2002217418 A JP2002217418 A JP 2002217418A JP 2001012694 A JP2001012694 A JP 2001012694A JP 2001012694 A JP2001012694 A JP 2001012694A JP 2002217418 A JP2002217418 A JP 2002217418A
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thin film
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insulating film
lower electrode
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Hidenobu Terajima
秀信 寺島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程の増加を最小限に抑えながらも、微
細化に適した所望の特性を有する容量素子を薄膜トラン
ジスタと共に同一基板上に形成可能な薄膜半導体装置、
その製造方法及びこれを用いた表示装置を提供する。 【解決手段】 基板1上に薄膜トランジスタ21と容量
素子22とを設けてなる薄膜半導体装置において、薄膜
トランジスタ21のゲート電極3aと容量素子22の下
部電極3bとは、共通の金属材料からなる第1導電膜を
パターニングしたものであり、容量素子22の誘電膜1
3は薄膜トランジスタ21のゲート絶縁膜5層をエッチ
ングしてなる第1コンタクトホール11の底面に露出さ
せた下部電極3b上に設けられ、薄膜トランジスタ21
の半導体薄膜層7に接続される電極配線17aと、容量
素子22の上部電極17bとは、共通の金属材料からな
る第2導電膜をパターニングしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
と容量素子とを同一基板上に設けてなる薄膜半導体装
置、その製造方法及びこれを用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタ(thin film transist
or)を用いた駆動回路を有する表示装置においては、画
像表示の高精彩化が進む一方、滑らかな動画表示をする
ことが要求されてきている。この両者を実現させるため
には、各画素に配置される駆動回路を構成するデバイス
として、より微細でかつ応答速度の速いものを用いるこ
とが必須である。
【0003】一般的に、表示装置に設けられる駆動回路
には、薄膜トランジスタと共に電圧保持用の容量素子が
組み込まれている。図6には、このような表示装置にお
いて表示パネルとなる基板1上に設けられる駆動回路の
要部断面構成図を示す。この図に示すように、表示装置
の駆動回路を構成する薄膜トランジスタTrと容量素子
Cとは、それぞれを構成する各層を共有する状態で形成
されている。
【0004】すなわち、薄膜トランジスタTrは、例え
ば、下層側から順に、ゲート配線101a、ゲート絶縁
膜103a、および半導体薄膜層105aを積層して構
成されている。そして、この薄膜トランジスタTrを覆
う状態で設けられた層間絶縁膜107にコンタクトホー
ル109aが形成され、このコンタクトホール109a
を介して半導体薄膜層105aのソース・ドレイン部分
に金属配線111が接続されている。
【0005】一方、容量素子Cは、下層側から順に、薄
膜トランジスタTrのゲート配線101aと同一層で構
成された下部電極101b、薄膜トランジスタTrのゲ
ート絶縁膜103aと同一層で構成された誘電膜103
b、および薄膜トランジスタTrの半導体薄膜層105
aと同一層で形成された上部電極105bを積層して構
成されている。そして、この上部電極105bから引き
出された配線部分に金属配線111が接続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成の薄膜トランジスタTrおよび容量素子Cを有する
薄膜半導体装置では、薄膜トランジスタTrに所望の特
性が得られるようにゲート絶縁膜103aが設計されて
いるため、このゲート絶縁膜103aと同一層で構成さ
れた誘電膜は、必ずしも容量素子Cの特性を満足するも
のではなかった。このため、例えば容量素子Cを大容量
化したい場合には、容量素子Cの占有面積を広げること
で所望の容量を確保する必要性が生じてくる。これは、
画素面積の微細化を妨げる要因になる。また、容量素子
Cの面積を大きくした場合、大面積の容量素子の全域に
亘ってその耐圧を確保することは困難であり、歩留まり
の低下を招く要因にもなる。
【0007】さらに、容量素子Cの上部電極105bと
して、抵抗値の高い半導体薄膜が用いられており、これ
が応答速度の短縮化を妨げる要因になっている。この対
策としては次の2つが考えられている。先ず第1の対策
としては、上部電極105bを構成するシリコン膜部分
に高濃度の不純物を導入することが考えられている。し
かし、この方法では必ずしも十分に抵抗値を下げること
ができない。
【0008】一方、第2の対策としては、図7に示すよ
うに、上部電極105bを構成する半導体薄膜の抵抗値
を補う目的で、容量素子Cの上部電極105b上の全面
に亘って層間絶縁膜107を除去してコンタクトホール
109bを形成し、上部電極105bに広い面積で接続
させる状態で金属配線111を積層させる構成が考えら
れる。しかし、層間絶縁膜107にコンタクトホール1
09bを形成する場合のエッチングにおいて、上部電極
105を構成する半導体薄膜層の結晶粒界等の微細な隙
間を介してエッチングが下層にまで進行し、誘電膜10
3bにピンホール113を形成するおそれがある。この
ようなピンホール113は、上部電極105bと下部電
極101bとの短絡や耐圧不良の原因となるため、最適
な構造とは言い難い。
【0009】そこで本発明は、製造工程の増加を最小限
に抑えながらも、微細化に適する所望の特性を有する容
量素子を薄膜トランジスタと共に同一基板上に形成する
ことが可能な薄膜半導体装置、その製造方法及びこれを
用いた表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の薄膜半導体装置は、基板上に薄膜トラ
ンジスタと容量素子とを設けてなる薄膜半導体装置にお
いて、薄膜トランジスタのゲート電極と容量素子の下部
電極とは、共通の第1導電膜からなる。また、容量素子
の誘電膜は、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜とは異な
る材料膜からなると共に、前記下部電極を底面とするコ
ンタクトホールの内壁を覆う状態で設けられる。そし
て、薄膜トランジスタの半導体薄膜層に接続される電極
配線と容量素子の上部電極とは、共通の第2導電膜から
なることを特徴としている。ここで、第1導電膜及び第
2導電膜は、金属材料からなることとする。
【0011】さらに本発明は、上述した構成の薄膜半導
体装置の製造方法でもある。すなわち、薄膜トランジス
タをボトムゲート型とする場合には、先ず、第1導電膜
をパターニングしてなるゲート電極及び下部電極を覆う
状態で、基板上にゲート絶縁膜を形成し、ゲート電極上
に積層させる状態でゲート絶縁膜上に半導体薄膜層をパ
ターン形成する。次に、半導体薄膜層を覆う層間絶縁膜
をゲート絶縁膜上に形成し、当該層間絶縁膜及びゲート
絶縁膜をエッチングすることで下部電極に達する第1コ
ンタクトホールを形成する。その後、第1コンタクトホ
ール底面に露出する下部電極上に誘電膜を形成し、少な
くとも層間絶縁膜をエッチングすることで半導体薄膜層
に達する第2コンタクトホールを形成する。そして、誘
電膜を覆う第2導電膜をパターンニングすることによっ
て、この誘電膜を介して下部電極上に積層される上部電
極と、第2コンタクトホール底面の半導体薄膜層に接続
される電極配線とを形成する。
【0012】一方、薄膜トランジスタをトップゲート型
とする場合には、先ず、基板上にパターン形成された半
導体薄膜層を覆う状態でゲート絶縁膜を形成し、次いで
ゲート絶縁膜を介して半導体薄膜層上に積層させる状態
で第1導電膜をパターニングしてなるゲート電極を形成
すると共に、当該第1導電膜をパターニングしてなる下
部電極を前記ゲート絶縁膜上に形成する。その後、ゲー
ト電極及び下部電極を覆う層間絶縁膜をゲート絶縁膜上
に形成し、当該層間絶縁膜をエッチングすることで下部
電極に達する第1コンタクトホールを形成する。以下、
薄膜トランジスタをボトムゲート型とした場合と同様に
行う。
【0013】このような構成の薄膜半導体装置および製
造方法では、薄膜トランジスタのゲート電極と容量素子
の下部電極、さらに薄膜トランジスタに接続された電極
配線と容量素子の上部電極が、それぞれ共通の導電膜で
構成されているため、基板上に薄膜トランジスタと容量
素子とを個別に形成する場合と比較して、製造工程を簡
略化することができる。
【0014】しかも、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜
と容量素子の誘電膜とを異なる材料膜からなるものとし
たことで、それぞれの素子に所望の特性が得られる様
に、ゲート絶縁膜と誘電膜との構成材料を個別に選択す
ることができる。したがって、薄膜トランジスタの構成
にとらわれずに容量素子を構成し、その微細化を図るこ
とが可能になる。また、誘電膜は、下部電極を底面とす
るコンタクトホールの内壁を覆う状態で設けられること
から、下部電極上の誘電膜に対してエッチングストレス
が加わることがない。このため、上部電極と下部電極と
の短絡や耐圧不良の発生を抑えた容量素子が得られる。
【0015】また、本発明は、このような構成の薄膜半
導体装置からなる駆動回路を画素毎に設けてなる表示装
置でもある。このような表示装置においては、上述した
ように薄膜トランジスタの構成にとらわれずに所望の誘
電率の誘電膜を用いて容量素子を構成し、その微細化を
図ることが可能になる。このため、画素面積の微細化が
図られ、また例えば駆動回路が形成された基板側から表
示光を取り出す方式の表示装置であれば、各画素の有効
表示面積が拡大される。さらに、容量素子の上部電極と
下部電極とを金属材料で形成した場合には、応答速度の
向上が図られる。このため、特に電流駆動が行われる有
機EL素子を用いた表示装置においては、画素数が増加
した場合においても、表示領域の全画素において表示速
度の均一な表示が行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。各実施形態においては、薄
膜半導体装置の構成をその製造工程順に説明し、次いで
この薄膜半導体装置を用いた表示装置の構成を説明す
る。
【0017】(第1実施形態)図1及び図2は、本発明
の第1実施形態を説明するための断面工程図であり、以
下においてはボトムゲート型の薄膜トランジスタと容量
素子とを設けた薄膜半導体装置をその製造工程順に説明
する。
【0018】先ず、図1(1)に示すように、石英ガラ
ス、透明性結晶化ガラス等の絶縁性を有する基板1上
に、第1絶縁膜2を形成する。そして、基板1の薄膜ト
ランジスタ領域1a上に薄膜トランジスタのゲート電極
3aを形成すると共に、基板1の容量素子領域1bに容
量素子の下部電極3bを形成する。このゲート電極3a
と下部電極3bとは、共通の第1導電膜3からなり、例
えば、モリブデン/タンタル(Mo/Ta)合金等の金
属材料からなる第1導電膜3を、厚さ300から400
nm程度にスパッタ成膜し、この第1導電膜3をパター
ニングすることによって形成する。
【0019】次に、プラズマCVD法などにより、窒化
シリコン膜と酸化シリコン膜とを順次積層し、これによ
ってゲート電極3a及び下部電極3bを覆うゲート絶縁
膜5を第1絶縁膜2上に形成する。
【0020】その後、図1(2)に示すように、基板1
の薄膜トランジスタ領域1a上に、例えば半導体薄膜層
7をパターン形成する。この際、先ず、高密度プラズマ
CVD法等の低温プロセスにより、第1絶縁膜2上にポ
リシリコン膜またはアモルファスシリコン膜等の半導体
薄膜を形成する。次いで、この半導体薄膜上に、リソグ
ラフィー法によってレジストパターンを形成し、このレ
ジストパターンをマスクに用いたエッチングによって半
導体薄膜をパターニングする。その後、ここでの図示は
省略したが、この半導体薄膜層7にソース・ドレイン拡
散層を形成するための不純物注入を行う。これによっ
て、所望の形状の半導体薄膜層7を得る。尚、この半導
体薄膜層7は、アモルファスシリコンやポリシリコンか
らなるものに限定されることはなく、公知の方法によっ
て形成される単結晶シリコン膜やその他の半導体材料膜
からなる層であっても良い。また、以降の工程における
パターニングは、例えば上述したレジストパターンをマ
スクに用いたエッチングによることとする。
【0021】次に、図1(3)に示すように、半導体薄
膜層7を覆う状態で、ゲート絶縁膜5上に層間絶縁膜9
を形成する。次いで、容量素子領域1bの下部電極3b
を広く露出させる状態で、層間絶縁膜9及びゲート絶縁
膜5に第1コンタクトホール11をパターン形成する。
【0022】しかる後、図2(1)に示すように、第1
コンタクトホール11の内壁を覆う状態で誘電膜13を
形成する。この誘電膜13は、窒化シリコン、酸化シリ
コン、窒化酸化シリコン、酸化タンタルなどの誘電体材
料のうちから所望の誘電率を有する材料を適宜選択して
用い、所望の容量が得られる様に設定された膜厚で形成
されることとする。
【0023】また、この誘電膜13は、必要に応じてパ
ターニングしても良い。この場合、少なくとも容量素子
領域1bの下部電極3b上に誘電膜13を残すこととす
る。
【0024】次に、図2(2)に示すように、薄膜トラ
ンジスタ領域1aの半導体薄膜層7に達する第2コンタ
クトホール15を、層間絶縁膜9をパターンエッチング
することによって形成する。尚、薄膜トランジスタ領域
1aに誘電膜13が残されている場合には、層間絶縁膜
9と共に誘電膜13のエッチングも行う。
【0025】次に、図2(3)に示すように、第2コン
タクトホール15の底部において半導体薄膜層7に接続
された電極配線17aと、誘電膜13を介して下部電極
3b上に積層させた上部電極17bとを形成する。この
電極配線17aと上部電極17bとは、共通の第2導電
膜をパターニングしてなることとし、例えば、アルミニ
ウム膜をパターニングすることによって形成する。ま
た、これらの電極配線17a及び上部電極17bは、必
要に応じて相互に接続された状態になっている。
【0026】以上によって、同一の基板1上に、ゲート
電極3a、ゲート絶縁膜5、及び半導体薄膜層7が順次
積層され、この半導体薄膜層7に電極配線17aを接続
してなるボトムゲート型の薄膜トランジスタ21と、下
部電極3b、誘電膜13及び上部電極17bを順次積層
してなる容量素子22とが形成された薄膜半導体装置が
得られる。
【0027】このようにして得られた薄膜半導体装置
は、薄膜トランジスタ21のゲート電極3aと容量素子
22の下部電極3b、さらに薄膜トランジスタ21に接
続された電極配線17aと容量素子22の上部電極17
bとが、それぞれ共通の導電膜で構成される一方、薄膜
トランジスタ21のゲート絶縁膜5と容量素子22の誘
電膜13とが異なる工程で形成されたものになる。この
ため、それぞれの素子に所望の特性が得られる様に、ゲ
ート絶縁膜5と誘電膜13との構成材料を個別に選択す
ることが可能でありながらも、ゲート電極3aと下部電
極3b、さらには電極配線17aと上部電極17bとを
同一工程で形成することで、製造工程数の増加を最小限
に抑えることができる。この結果、工程数を最小限に抑
えつつも、薄膜トランジスタの構成にとらわれずに所望
の容量を有する容量素子を構成し、容量素子の占有面積
を縮小することが可能になる。また容量素子の占有面積
を縮小することで、歩留まりの向上を図ることも可能に
なる。
【0028】さらに、この容量素子22においては、下
部電極3b及び上部電極17bが金属材料で構成されて
いるため、応答速度の高速化を図ることが可能になる。
しかも、発明が解決しようとする課題において図7を用
いて説明した薄膜半導体装置と比較した場合、その製造
工程において下部電極3b上の誘電膜13にエッチング
ストレスが加わることがないため、誘電膜13の膜質の
劣化が防止され、上部電極17bと下部電極3bとの短
絡や耐圧不良の発生を抑えることができる。
【0029】また、この製造方法は、図6を用いて説明
した従来方法に対して、マスク工程を1回ないし2回、
誘電膜の成膜工程を1回追加しただけで、工程順の変更
はない。このため、図6に示した従来構成の容量素子も
同一工程内において形成可能である。したがって、各容
量素子をその用途別に使い分けることができ、広範囲に
亘る特性の容量素子を設けることが可能になり、薄膜半
導体装置の設計上の制約を軽減することも可能である。
【0030】この薄膜半導体装置は、例えば表示装置の
駆動回路として用いられる。図3には、このような薄膜
半導体装置で構成された駆動回路を有する表示装置の断
面模式図を示す。
【0031】この図に示す表示装置は、薄膜半導体装置
が形成された基板1上に、平坦化絶縁膜薄膜30を介し
て発光素子31が設けられた構成になっている。
【0032】この発光素子31は、例えば有機EL素子
からなるものであり、駆動回路を構成する薄膜トランジ
スタ21の一つに電極配線17aを介して接続された下
部電極33、この下部電極33上に形成された有機EL
層35及びこの有機EL層35上に形成された上部電極
37とで構成されている。下部電極33及び上部電極3
7は、どちらか一方がアノード電極となり他方がカソー
ド電極となるように構成されている。また、下部電極3
3及び上部電極37の一方は、透明材料で構成されるこ
ととする。ここで、下部電極33の周縁は、各画素部を
開口する形状の絶縁膜41で覆われ、この絶縁膜41上
に金属材料からなる補助電極43が設けられている。そ
して、例えば有機EL層35は、補助電極43上に載置
されたマスク(図示省略)上からの蒸着によって、絶縁
膜41の開口部に形成される。また、上部電極37は、
有機EL層35上を覆い、かつ補助電極43に接続され
る状態で、例えばベタ膜状に形成されている。そして、
この上部電極37を覆う状態で、封止層45が設けられ
ている。
【0033】このような構成の表示装置では、上述した
ように薄膜トランジスタ21の構成にとらわれずに所望
の誘電率の誘電膜13を用いて容量素子22を構成する
ことで、容量素子22の微細化を図ることが可能にな
る。このため、1画素あたりの面積の微細化が図られ、
また例えば駆動回路が形成された基板1側から表示光を
取り出す方式の表示装置であれば、各画素の有効表示面
積が拡大される。さらに、容量素子22の上部電極3b
と下部電極17bとが金属材料からなるため、応答速度
の向上が図られる。この結果、表示性能の高精彩化を図
ると共に滑らかな動画表示を行うことが可能になる。特
に、電流駆動が行われる有機EL素子を用いた表示装置
において全画素均一な表示を行うためには、応答速度の
高速化が要求される。したがって、有機EL素子を用い
た表示装置に、この薄膜半導体装置からなる駆動回路を
用いることで、画素数が増加した場合においても、表示
領域の全画素において表示速度の均一な表示を行うこと
が可能になるのである。
【0034】(第2実施形態)図4及び図5は、本発明
の第2実施形態を説明するための断面工程図であり、以
下においてはトップゲート型の薄膜トランジスタと容量
素子とを設けた薄膜半導体装置をその製造工程順に説明
する。尚、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符
号を付し、重複する説明は省略する。
【0035】先ず、図4(1)に示すように、基板1上
に第1絶縁膜2を形成した後、この第1絶縁膜2上の薄
膜トランジスタ領域1aに半導体薄膜層7を形成する。
半導体薄膜層7の形成は第1実施形態と同様に行う。次
に、この半導体薄膜層7を覆う状態で、第1絶縁膜2上
にゲート絶縁膜5を形成する。
【0036】その後、図4(2)に示すように、ゲート
絶縁膜5上の薄膜トランジスタ領域1aに、半導体薄膜
層7に積層させる状態でゲート電極3aを形成すると共
に、容量素子領域1bに下部電極3bを形成する。この
ゲート電極3aと下部電極3bとは、モリブデン/タン
タル(Mo/Ta)合金等の共通の第1導電膜3をパタ
ーニングしてなることとする。
【0037】その後、図4(3)に示すように、ゲート
電極3a及び下部電極3bを覆う状態で、ゲート絶縁膜
5上に層間絶縁膜9を形成する。次いで、容量素子領域
1bの下部電極3bを広く露出させる状態で、層間絶縁
膜9に第1コンタクトホール11を形成する。
【0038】以上までの工程を行った後、図5(1)〜
図5(3)に示す工程を、第1実施例において図2
(1)〜図2(3)に示す工程と同様に行う。すなわ
ち、図5(1)に示すように、容量素子領域1bの下部
電極3b上を覆う状態で誘電膜13を形成した後、図5
(2)に示すように、薄膜トランジスタ領域1aの層間
絶縁膜9及びゲート絶縁膜5をパターンエッチングして
半導体薄膜層7に達する第2第2コンタクトホール15
を形成する。その後、図5(3)に示すように、第2コ
ンタクトホール15を介して半導体薄膜層7に接続され
た電極配線17aと、誘電膜3b上を覆う上部電極17
bとを、共通の第2導電膜(例えばアルミニウム膜)を
パターニングすることによって形成する。
【0039】以上によって、同一の基板1上に、半導体
薄膜層7、ゲート絶縁膜5、及びゲート電極3aが順次
積層され、半導体薄膜層7に電極配線17aを接続して
なるトップゲート型の薄膜トランジスタ21’と、下部
電極3b、誘電膜13及び上部電極17bを順次積層し
てなる容量素子22とが形成された薄膜半導体装置が得
られる。
【0040】このようにして得られた薄膜半導体装置
は、第1実施形態の薄膜半導体装置と同様に、薄膜トラ
ンジスタ21のゲート電極3aと容量素子22の下部電
極3b、さらに薄膜トランジスタ21に接続された電極
配線17aと容量素子22の上部電極17bとが、それ
ぞれ同一の導電性材料で構成される一方、薄膜トランジ
スタ21のゲート絶縁膜5と容量素子22の誘電膜13
とが異なる工程で形成されたものになる。また、容量素
子22の下部電極3b及び上部電極17bが金属材料で
構成されている。このため、第1実施形態の薄膜半導体
装置と同様の効果を得ることができる。
【0041】さらに、この薄膜半導体装置は、例えば表
示装置の駆動回路として、第1実施形態の薄膜半導体装
置と同様の構成で用いられる。そして、このような薄膜
半導体装置で構成された駆動回路を有する表示装置にお
いても、第1実施形態と同様の効果を得ることができ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の薄膜半導
体装置及びその製造方法によれば、薄膜トランジスタの
ゲート絶縁膜と容量素子の誘電膜のみを異なる材料層で
構成して他の電極材料を共通化することで、製造工程の
増加を最小限に抑えながらも、薄膜トランジスタの構成
にとらわれずに容量素子を構成することを可能とし、か
つ上部電極と下部電極との短絡や耐圧不良の発生を抑え
た容量素子を得ることができる。この結果、製造工程数
を最小限に保ちつつ、容量素子の占有面積の縮小と歩留
まりの向上を図ることができる。
【0043】また、本発明の表示装置によれば、上述し
た構成の薄膜半導体装置からなる駆動回路を設けたこと
で、容量素子の占有面積を縮小して画素面積の縮小化を
図ると共に、容量素子の応答速度を高めて表示特性の向
上、具体的には高精彩な表示及び滑らかな動画表示を行
うことが可能になる。特に、電流駆動が行われる有機E
L素子を用いた表示装置においては、画素数が増加した
場合においても、表示領域の全画素において表示速度の
均一な表示を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における薄膜半導体装置の製造を
示す断面工程図(その1)である。
【図2】第1実施形態における薄膜半導体装置の製造を
示す断面工程図(その2)である。
【図3】第1実施形態における薄膜半導体装置を備えた
表示装置の断面模式図である。
【図4】第2実施形態における薄膜半導体装置の製造を
示す断面工程図(その1)である。
【図5】第2実施形態における薄膜半導体装置の製造を
示す断面工程図(その2)である。
【図6】従来の薄膜半導体装置の断面模式図である。
【図7】従来の薄膜半導体装置の他の例を示す断面模式
図である。
【符号の説明】
1…基板、3…第1導電膜、3a…ゲート電極、3b…
下部電極、5…ゲート絶縁膜、7…半導体薄膜層、9…
層間絶縁膜、11…第1コンタクトホール、13…誘電
膜、15…第2コンタクトホール、17…第2導電膜、
17a…電極配線、17b…上部電極、21,21’…
薄膜トランジスタ、22…容量素子、31…発光素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に薄膜トランジスタと容量素子と
    を設けてなる薄膜半導体装置において、 前記薄膜トランジスタのゲート電極と前記容量素子の下
    部電極とは、共通の第1導電膜からなり、 前記容量素子の誘電膜は、前記薄膜トランジスタのゲー
    ト絶縁膜とは異なる材料膜からなると共に、前記下部電
    極を底面とするコンタクトホールの内壁を覆う状態で設
    けられ、 前記薄膜トランジスタの半導体薄膜層に接続される電極
    配線と前記容量素子の上部電極とは、共通の第2導電膜
    からなることを特徴とする薄膜半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の薄膜半導体装置におい
    て、 前記第1導電膜と前記第2導電膜とは、金属材料からな
    ることを特徴とする薄膜半導体装置。
  3. 【請求項3】 基板上に薄膜トランジスタと容量素子と
    を設けてなる薄膜半導体装置の製造方法であって、 第1導電膜をパターニングしてなるゲート電極及び下部
    電極を覆う状態で、基板上にゲート絶縁膜を形成する工
    程と、 前記ゲート電極上に積層させる状態で前記ゲート絶縁膜
    上に半導体薄膜層をパターン形成する工程と、 前記半導体薄膜層を覆う層間絶縁膜を前記ゲート絶縁膜
    上に形成し、当該層間絶縁膜及びゲート絶縁膜をエッチ
    ングすることで前記下部電極に達する第1コンタクトホ
    ールを形成する工程と、 前記第1コンタクトホール底面に露出する前記下部電極
    上に誘電膜を形成する工程と、 少なくとも前記層間絶縁膜をエッチングすることで前記
    半導体薄膜層に達する第2コンタクトホールを形成する
    工程と、 前記誘電膜を覆う状態で形成した第2導電膜をパターン
    ニングすることによって、前記誘電膜を介して前記下部
    電極上に積層される上部電極と、前記第2コンタクトホ
    ール底面の前記半導体薄膜層に接続される電極配線とを
    形成する工程とを行うことを特徴とする薄膜半導体装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上に薄膜トランジスタと容量素子と
    を設けてなる薄膜半導体装置の製造方法であって、 基板上にパターン形成された半導体薄膜層を覆う状態で
    ゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜を介して前記半導体薄膜層上に積層さ
    せる状態で第1導電膜をパターニングしてなるゲート電
    極を形成すると共に、当該第1導電膜をパターニングし
    てなる下部電極を前記ゲート絶縁膜上に形成する工程
    と、 前記ゲート電極及び下部電極を覆う層間絶縁膜を前記ゲ
    ート絶縁膜上に形成し、当該層間絶縁膜をエッチングす
    ることで前記下部電極に達する第1コンタクトホールを
    形成する工程と、 前記第1コンタクトホール底面に露出する前記下部電極
    上に誘電膜を形成する工程と、 前記層間絶縁膜及び前記ゲート絶縁膜をエッチングする
    ことで前記半導体薄膜層に達する第2コンタクトホール
    を形成する工程と、 前記誘電膜を覆う状態で形成した第2導電膜をパターン
    ニングすることによって、前記誘電膜を介して前記下部
    電極上に積層される上部電極と、前記第2コンタクトホ
    ール底面の前記半導体薄膜層に接続される電極配線とを
    形成する工程とを行うことを特徴とする薄膜半導体装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 画素毎に薄膜トランジスタと容量素子と
    からなる駆動回路を設けてなる表示装置において、 前記薄膜トランジスタのゲート電極と前記容量素子の下
    部電極とは、共通の第1導電膜からなり、 前記容量素子の誘電膜は、前記薄膜トランジスタのゲー
    ト絶縁膜とは異なる材料膜からなると共に、前記下部電
    極を底面とするコンタクトホールの内壁を覆う状態で設
    けられ、 前記薄膜トランジスタの半導体薄膜層に接続される電極
    配線と前記容量素子の上部電極とは、共通の第2導電膜
    からなることを特徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の表示装置において、 前記第1導電膜と前記第2導電膜とは、金属材料からな
    ることを特徴とする表示装置。
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JP2013238718A (ja) * 2012-05-15 2013-11-28 Panasonic Corp 半導体装置及び半導体装置の製造方法

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