JP2002217081A - アライメント方法、露光方法及びその装置、並びにデバイスの製造方法 - Google Patents

アライメント方法、露光方法及びその装置、並びにデバイスの製造方法

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JP2002217081A
JP2002217081A JP2001005656A JP2001005656A JP2002217081A JP 2002217081 A JP2002217081 A JP 2002217081A JP 2001005656 A JP2001005656 A JP 2001005656A JP 2001005656 A JP2001005656 A JP 2001005656A JP 2002217081 A JP2002217081 A JP 2002217081A
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Naohito Kondo
尚人 近藤
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より高精度にアライメントすることができる
アライメント方法を提供する。 【解決手段】 物体W上に形成された複数のマークMn
の位置に関する位置情報を所定の光学系を介して計測
し、この計測結果に基づいて所定の二次元座標軸上にお
ける物体Wの位置座標を算出し、この算出結果に基づい
て物体Wを位置決めする際に、物体Wの表面特性がほぼ
同一である区間MSを経由して、光学系の視野PFを複
数のマークMnのそれぞれに対して配置する第1工程
と、光学系の視野PFが上記区間MSを経由する間にそ
の区間MSの表面特性を検出する第2工程と、複数のマ
ークMnのそれぞれの位置情報を所定の光学系を介して
計測する際の、光学系の光軸方向における物体Wの位置
を、検出された表面特性に基づいて調整する第3工程と
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体上に形成され
た複数のマークの位置情報を用いて基板を位置決めする
アライメント方法に係り、特に、半導体素子等のデバイ
スを製造するための露光装置に用いられるアライメント
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子等のデバイス
の製造工程では、フォトマスク(あるいはレチクル)上
に形成されたパターンの像を感光材が塗布された基板
(ウエハやガラスプレートなど)上の所定のショット領
域に転写する露光装置が使用されている。この種の露光
装置としては、例えば、基板を二次元的に移動自在なス
テージ上に載置し、このステージにより基板をステッピ
ング移動させて、レチクルのパターン像を基板上の各シ
ョット領域に順次露光する動作を繰り返す、いわゆるス
テップ・アンド・リピート方式の露光装置が知られてい
る。また、この露光装置による処理後、基板に対して所
定の後処理を施すことにより回路パターンが形成され、
その回路パターンの層を多数重ねることによってデバイ
スの配線回路が形成される。露光装置では、例えば2層
目以降のパターン像を基板上に転写する際、既に回路パ
ターンが形成された基板上のショット領域とこれから露
光するレチクルのパターンとを正確に重ね合わせるため
の二次元方向の基板の位置決め(アライメント)を行
う。
【0003】アライメントは、通常、基板上に形成され
たマークの位置に関する位置情報に基づいて行われる。
例えば、特開昭61−44429号公報に開示されてい
るEGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)
法に代表されるグローバル・アライメントでは、一の感
光基板内の数ケのショット領域におけるマークを、所定
の光学系を介してそれぞれ光電検出し、その検出結果に
基づいて各マークの二次元方向の位置をそれぞれ計測す
る。そして、その計測結果を基に、統計的手法を用い
て、所定の二次元座標軸上における一の基板内の全ての
ショット領域の配列座標を算出し、その算出した配列座
標に基づいて基板の位置決めを行う。グローバル・アラ
イメントは、ステージの二次元方向の位置決め精度の高
さとショット領域の配列座標の線形性とが十分に保証さ
れることを利用したアライメント方法であり、計測点数
が少ないために高スループット化を図りやすいという利
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アライメントに際して
は、通常、マークの二次元方向の位置を正確に計測する
ことを目的として、アライメント用の光学系の焦点に対
して検出対象のマークを合わせ込む焦点合わせ(アライ
メントAF)を行う。従来、このアライメントAFは、
アライメント用の光学系の視野内に検出対象のマークを
配置した後、そのマークが形成された箇所を実際に光電
検出することにより、上記焦点合わせを行っている。
【0005】これに対して、近年、マークが形成された
箇所を光電検出する代わりに、マークのすぐ近くの基板
上の所定区間を光電検出することにより、アライメント
AFを行う技術が用いられている。この技術では、マー
クとは異なる箇所を光電検出することから、アライメン
トAF時に誤差が生じるものの、光電検出の区間をマー
クのすぐ近くに設定することにより、アライメントAF
時の誤差の影響がマークの二次元方向の位置計測に対し
て許容される範囲内に収まる。また、光学系の視野内に
マークを配置するための基板の移動中に、光電検出の動
作を行うことで、アライメント計測時のトータル(アラ
イメントAFとマーク位置情報の計測)としての計測時
間の短縮化を図ることができる。
【0006】ところが、上述したグローバル・アライメ
ントのように、複数のマークの位置情報を用いて行う基
板のアライメントでは、このアライメントAF技術を用
いると、複数のマークのそれぞれに対して生じるアライ
メントAF時の誤差の影響が増幅されるなど、基板のア
ライメント精度向上の妨げとなりやすい。
【0007】図9(a)は、上述したEGA法におい
て、基板上の数ケのショット領域(サンプルショット領
域)SA1〜SA9のマークMnを検出するときに、基
板Wの移動に伴って、アライメント用の光学系の視野領
域PFが基板W上に仮想的に描く軌跡の一部を示してい
る。EGA法では、通常、高スループット化を目的とし
て、移動距離がなるべく短くなるように基板Wを移動さ
せることから、図9(a)の矢印に示すように、光学系
の視野領域PFは相対的に様々な方向から各ショット領
域SA1〜SA9のマークMnに到達する。そのため、
マークMnとは異なる箇所(ここでは視野領域PFがマ
ークMnに到達する直前の所定長さの区間MS)を検出
して上記アライメントAFを行うと、その検出区間MS
における基板の表面の特性、特に光軸方向(Z方向)の
高さ位置の変化(段差形状)は、図9(b)に示すよう
に、各アライメントショット領域SA1〜SA9ごとに
異なる場合が多い。なぜならばウエハ上には通常複数の
ショット領域SAが形成されており、各ショット領域上
には複雑な段差構造をもつ回路パターンが形成されてい
るため、前述した検出区間MSがこの回路パターン上に
おいて様々な任意区間となると、その任意区間の取り方
の数だけ表面特性(段差)情報が存在することになるか
らである。このため、アライメントショット領域SA1
〜SA9ごとに、アライメントAFの計測値が異なるこ
とになり、その結果、マークMnの検出状態が変化す
る。そして、その影響が各マークの二次元方向(XY方
向)の位置計測に反映される。例えば、マークMnが形
成された箇所と検出区間MSとの表面特性の差(Z方向
の高さ位置の差など)が小さい場合には、上述したアラ
イメントAFの誤差は小さく、実際のマークのXY方向
の位置がほぼ正確に計測される。これに対して、マーク
Mnと検出区間MSとの表面特性の差(段差)が比較的
大きい場合には、アライメントAFの誤差の影響によ
り、マークのXY方向の位置がずれて計測される。つま
り、アライメントAF時の誤差の変化に伴い、各マーク
MnのXY方向の位置が異なる位置ずれを伴って計測さ
れることになる。このように、各マーク毎にXY方向の
位置ずれが異なるもの(即ち、各マーク毎にアライメン
トAFの段差が異なるもの)を補正することは多大な手
間と時間を必要とするため、実用上極めて困難である。
【0008】特にEGA法では、このような位置ずれが
生じると、複数のマークの位置計測の結果を基に、統計
的手法を用いて全てのショット領域の配列座標を算出す
る際、その算出結果が実際の配列座標に対して歪んだも
のとなる可能性がある。この場合、各ショット領域のア
ライメント精度が不均一となりやすい。そのため、こう
したアライメント動作を多数回繰り返すと、本来の基板
内のショット領域の配列座標の線形性が崩れかねない。
【0009】本発明は、上述する事情に鑑みてなされた
ものであり、より高精度にアライメントすることができ
るアライメント方法を提供することを目的とする。ま
た、本発明の他の目的は、露光精度を向上させることが
できる露光方法及びその装置、並びに、形成されるパタ
ーンの精度を向上させることができるデバイスの製造方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、物体(W)上に形成された複数のマーク
(Mn)の位置に関する位置情報を所定の光学系を介し
て計測し、該計測結果に基づいて所定の二次元座標軸上
における前記物体(W)の位置座標を算出し、該算出結
果に基づいて前記物体(W)を位置決めするアライメン
ト方法において、前記物体(W)の表面特性がほぼ同一
である区間(MS)を経由して、前記光学系の視野(P
F)を前記複数のマーク(Mn)のそれぞれに対して配
置する第1工程と、前記光学系の視野(PF)が前記区
間(MS)を経由する間に該区間(MS)の表面特性を
検出する第2工程と、前記複数のマーク(Mn)のそれ
ぞれの位置情報を前記所定の光学系を介して計測する際
の、前記光学系の光軸方向における前記物体(W)の位
置を、前記検出された表面特性に基づいて調整する第3
工程と、を含むことを特徴としている。このアライメン
ト方法では、マークとは異なる箇所である所定の区間の
表面特性を検出して、光学系の光軸方向における物体の
位置を調整するので、その調整に誤差が生じるものの、
検出する各区間の表面特性がほぼ同一であることから、
その誤差は各マークごとにほぼ一様なものとなる。その
ため、複数のマークの位置がそれぞれほぼ一様にずれて
計測され、複数のマークの位置の計測結果に基づく物体
の位置座標の算出結果に、その一様なずれがそのまま反
映される。したがって、物体の位置決めに際して、光学
系の光軸方向における物体の位置を調整するときの誤差
の影響が、限定的なものに抑制される。
【0011】この場合において、前記第1工程では、前
記光学系の視野(PF)を、前記複数のマーク(Mn)
のそれぞれに対して同一の方向から到達させるとよい。
また、前記所定の光学系を介して計測された前記物体
(W)の位置座標を、前記区間(MS)における前記物
体(W)の表面特性に関する補正情報に基づいて補正し
てもよい。この場合、前記補正情報は、前記マーク(M
n)が形成された領域の前記光軸方向の位置と、前記区
間(MS)の前記光軸方向の位置との差に関する情報で
あるとよい。さらに、前記区間(MS)を、前記物体
(W)上の、表面がほぼ平滑な領域に設定してもよい。
【0012】また、本発明は、露光方法であって、前記
物体は、マスク(R)上に形成されたパターンが転写さ
れる基板(W)であり、本発明のアライメント方法によ
り前記基板(W)を位置決めし、前記マスク(R)を照
明することにより、前記位置決めされた前記基板(W)
上に、前記パターンの像を転写することを特徴としてい
る。さらに、本発明は、デバイスの製造方法であって、
上記露光方法を用いて、前記マスク(R)上に形成され
たデバイスパターンを前記基板(W)上に転写する工程
を含むことを特徴としている。また、本発明は、露光装
置であって、前記物体は、マスク(R)上に形成された
パターンが転写される基板(W)であり、本発明のアラ
イメント方法により前記基板(W)を位置決めするアラ
イメント装置(41)を備え、前記位置決めされた前記
基板(W)上に、前記パターンの像を転写することを特
徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアライメント
方法の一実施例について説明する。図2は、本実施例に
好ましく用いられる半導体デバイス製造用の縮小投影型
露光装置10の構成を概略的に示している。この露光装
置10は、マスクとしてのレチクルRと基板としてのウ
エハWとを1次元方向に同期移動させつつ、レチクルR
に形成された回路パターンを、ウエハW上の各ショット
領域に転写する、ステップ・アンド・スキャン方式の走
査型露光装置、いわゆるスキャニング・ステッパであ
る。まず、この露光装置10の全体構成について以下説
明する。
【0014】この露光装置10は、不図示の露光用光源
からのエネルギービーム(露光用照明光)によりレチク
ルRを照明する照明系21、レチクルRから射出される
露光光をウエハW上に投射する投影光学系PL、レチク
ルRを保持するレチクルステージ22、ウエハWを保持
するウエハステージ23、及び装置全体を統括的に制御
する主制御ユニット24等を含んで構成されている。
【0015】照明系21は、図示しないリレーレンズ、
フライアイレンズ(又はロット・インテグレータ)、コ
ンデンサレンズ等の各種レンズ系や、開口絞り及びレチ
クルRのパターン面と共役な位置に配置されたブライン
ド等を含んで構成され、露光用光源からの照明光を、レ
チクルR上の所定の照明領域内に均一な照度分布で照射
する。
【0016】投影光学系PLは、図示しない複数のレン
ズを含んで構成されており、レチクルRを透過した照明
光を、所定の縮小倍率1/β(βは例えば1/4,1/
5等)に縮小し、感光材(フォトレジストなど)が塗布
されたウエハW上に投影露光する。ここで、投影光学系
PLの光軸AXに平行な方向をZ方向とし、光軸AXに
垂直な平面内でレチクルRと照明領域との相対走査の方
向(紙面に平行な方向)をX方向、これに直交する方向
をY方向、投影光学系PLの光軸AXと平行な軸線を中
心とする回転方向をθ方向とする。
【0017】レチクルステージ22は、図示しない駆動
装置によって、X方向に1次元走査移動するとともに、
Y方向及びθ方向に微小駆動するように構成されてい
る。また、レチクルステージ22のX方向、Y方向、及
びθ方向の位置は、レーザ干渉計等の図示しない計測装
置により常時モニターされ、これにより得られた位置情
報は主制御ユニット24に供給される。
【0018】ウエハステージ23は、2次元平面内(図
2中のXY平面内)で駆動自在なXYステージ30と、
ウエハWを吸着保持しかつXYステージ30上でZ方向
に微小駆動自在なZレベリングステージ31とを含んで
構成され、図示しないベース上に配置されている。XY
ステージ30は、例えば磁気浮上型の2次元リニアアク
チュエータ等から成る駆動装置32を有しており、主制
御ユニット24の指令のもとで、ウエハWの所定位置へ
の位置決めや移動を行う。また、Zレベリングステージ
31は、図示しない駆動機構を有しており、主制御ユニ
ット24の指令のもとで、ウエハWをZ方向に微小移動
させる。なお、Zレベリングステージ31のX方向、Y
方向、及びθ方向の位置は、レーザ干渉計等の計測装置
33により常時モニターされ、これにより得られた位置
情報は主制御ユニット24に供給される。
【0019】ウエハステージ23の上方には、ウエハW
の表面(露光面)のZ方向の位置を計測するためのフォ
ーカス位置検出系(以後、メインAFセンサ34と称す
る)が設けられている。このメインAFセンサ34は、
ウエハWの表面に対して斜め方向からスポット光を照射
する送光系35と、ウエハWの表面で反射した反射光を
所定のスリットを介して受光する受光系36とを備えて
おり、ウエハW表面からの反射光から得られる検出信号
に基づいて、投影光学系PLの結像面に対するウエハW
表面のZ方向の高さ位置(フォーカス量)を算出するよ
うに構成されている。
【0020】この露光装置10では、レチクルRの回路
パターンをウエハW上に転写する際、メインAFセンサ
34で算出されるフォーカス量に基づいて、Zレベリン
グステージ31を駆動して、ウエハWをZ方向に移動さ
せ、ウエハW表面を投影光学系PLの焦点深度内に合わ
せ込む焦点合わせ(メインAF)動作を行う。また、こ
れと並行して、XYステージ30を駆動して、投影光学
系PLの光軸AXに垂直なXY平面内でX方向及びY方
向に所定量ずつウエハWをステッピング移動させ、ウエ
ハW上に設定される各ショット領域のそれぞれにレチク
ルRの回路パターンの像を順次転写する。
【0021】このとき、露光装置10は、ウエハWの各
ショット領域の中心を投影光学系PLの光軸AXに位置
合わせするアライメント動作を行う。このアライメント
動作は、レチクルR及びウエハW上に形成されたアライ
メント用のマークの位置情報に基づいて行われる。レチ
クルRのマークはレチクルアライメント系40によって
検出され、ウエハWのマークはウエハアライメント系4
1によって検出される。本実施例は、本発明に係るアラ
イメント方法をこのアライメント動作に適用したもので
ある。
【0022】ここで、レチクルアライメント系40、及
びウエハアライメント系41の構成例について説明す
る。レチクルアライメント系40としては、本実施例で
は、レチクルR上に形成されたレチクルマークRMと、
Zレベリングステージ31上に設けられた基準マークF
Mとを同時に検出する、いわゆるTTR方式(スルー・
ザ・レチクル方式)の光学系が用いられる。レチクルR
は、レチクルアライメント系40で計測されるレチクル
マークRMの位置情報(X座標、Y座標)に基づいて、
レチクルRの中心が投影光学系PLの光軸AXと合致す
るようにアライメントされる。なお、レチクルマークR
MとレチクルRの中心との距離は設計上予め定まった値
であり、この値を投影光学系PLの縮小倍率に基づいて
演算処理することにより、投影光学系PLの像面側(ウ
エハ側)におけるレチクルマークRMの投影点と投影光
学系PLの中心との距離が算出される。この距離は、ウ
エハW上の各ショット領域を投影光学系PLの視野内に
配するときの補正値として用いられる。また、基準マー
クFMは、例えば、ウエハW上に形成されたアライメン
ト用のマーク(ウエハマーク)と同等の形状に形成さ
れ、ウエハW表面とほぼ同じ高さとなるように、Zレベ
リングステージ31上に設けられた基準マーク板に形成
される。
【0023】一方、ウエハアライメント系41として
は、本実施例では、投影光学系PLの光軸から離れた位
置でアライメント用のウエハマークを検出するオフ・ア
クシス方式の光学系が用いられる。このウエハアライメ
ント系41は、波長帯域幅の広い光で照明したウエハW
のマークの像を撮像し、その撮像信号を画像処理するこ
とにより位置計測を行う、いわゆるFIA(Field Imag
e Alignment)方式のアライメント系である。
【0024】図3に、ウエハアライメント系41の構成
例を示す。ウエハW上のフォトレジストに対して非感光
性のブロードバンドな照明光が光ファイバ51から射出
され、この照明光がレンズ系52を介してビームスプリ
ッタ53に入射する。ビームスプリッタ53によって反
射された照明光は、対物レンズ54、及びプリズムミラ
ー55を介してウエハW上の所定領域を照明する。ウエ
ハWの表面で反射した光は、プリズムミラー55、対物
レンズ54を経てビームスプリッタ53に戻る。ビーム
スプリッタ53を透過した光はレンズ系60を介して指
標板61にウエハマークの像を結像する。この像及び指
標板61上の指標マークからの光は、撮像用のリレーレ
ンズ系62、及びビームスプリッタ63を介して、それ
ぞれ2次元CCD等からなるX軸用の2次元撮像素子6
4X、及びY軸用の2次元撮像素子64Yの撮像面にウ
エハマーク及び指標マークの像を結像する。なお、対物
レンズ54の結像面にウエハWの表面が合致した合焦状
態において、指標板61は、対物レンズ54とレンズ系
60との合成系に関してウエハWの表面と共役に配置さ
れ、さらに指標板61と各撮像素子64X,64Yの撮
像面とはリレーレンズ系62に関して互いに共役に配置
される。指標板61は、透明板の上にクロム層等で指標
マークを形成したものであり、ウエハマークの像が形成
される部分は透明部のままである。また、指標マーク
は、ウエハW上のX方向と共役な方向の位置基準となる
X軸の指標マークと、Y方向と共役な方向の位置基準と
なるY軸の指標マークとから構成される。撮像素子64
X,64Yにより、ウエハマークと指標マークの像とを
撮像し、撮像素子64X及び64Yの撮像信号を画像処
理することにより、ウエハマークのX座標、及びY座標
を求めることが可能となる。なお、実際には指標板61
を独立に照明するための図示しない照明系を設けるとよ
い。
【0025】また、先の図2において、ウエハアライメ
ント系41の投影像面側(ウエハ側)における光軸AX
aは、投影光学系PLの光軸AXと平行に配される。し
たがって、ウエハアライメント系41の視野領域(照明
領域)内にウエハステージ23上の基準マークFMを配
置してその位置情報(X座標、Y座標)を計測するとと
もに、その基準マークFMをレチクルアライメント系4
0の視野内に配置してその位置情報を計測することによ
り、ウエハアライメント系41の光軸と投影光学系PL
の光軸AXとの間の距離、いわゆるベースライン量を算
出することができる。このベースライン量は、ウエハW
上の各ショット領域を投影光学系PLの視野内に配する
ときの基準量となるものである。すなわち、ウエハアラ
イメント系41によってアライメント用のウエハマーク
のX座標及びY座標を計測し、この計測結果にベースラ
イン量を加算して得られる値に基づいて、ウエハステー
ジ23を駆動し、ウエハWをX方向及びY方向にステッ
ピング移動させることにより、ウエハWの各ショット領
域の中心を投影光学系PLの光軸AXにアライメントす
ることができる。
【0026】ところで、上述したウエハアライメント系
41には、ウエハアライメント系41の結像面(対物レ
ンズ54の結像面)に対するウエハW表面のZ方向の高
さ位置(フォーカス量)を算出するフォーカス位置検出
系(以後、アライメントAFセンサ70と称する)が設
けられている。本実施例では、このアライメントAFセ
ンサとして、ウエハWの表面からの検出光を電荷に変換
して蓄積する電荷蓄積型のセンサが採用されている。
【0027】図4(a)に、アライメントAFセンサ7
0の構成例を示す。アライメントAFセンサ70は、ウ
エハWの表面からの光を受光して所定の電気信号を出力
する光電変換手段としての2次元CCD等からなる電荷
蓄積部71と、この電荷蓄積部71からの電気信号に基
づいて上記フォーカス量を演算する演算処理部72とを
含んで構成されている。ウエハWの表面で反射された光
は、対物レンズ、ミラー、及びレンズ系等を介して、分
光ミラー73に入射する。分光ミラー73は、光軸を中
心として、その光を所定の方向(U方向とする)に2つ
に分けて反射させる。これにより、図4(b)に示すよ
うに、電荷蓄積部71の検出面に、ウエハWの表面から
の光が、U方向に沿って2つに離間した状態(領域RA
1,RA2)に照射される。電荷蓄積部71は、この光
を電荷に変換して所定の時間蓄積した後、その電気信号
を演算処理部72に出力する。なお、電荷蓄積に要する
時間は、ウエハWの表面の反射率や光の波長、電荷蓄積
部71自身の駆動速度等によって決定される。
【0028】また、ウエハWの表面(露光面)と電荷蓄
積部71の受光面とは対物レンズ及びレンズ系に関して
ほぼ共役となっている。この場合、光軸AXaと平行で
あるZ方向にウエハWが変位すると、電荷蓄積部71上
において2つに分かれた光の領域RA1、RA2の重心
がU方向に沿って互いに逆方向にずれ、2つの光の領域
RA1、RA2の重心の幅Hqが変化する。図4(c)
は、このとき電荷蓄積部71から出力される電気信号の
波形の一例を示している。演算処理部72は、例えば、
ウエハアライメント系41の焦点(対物レンズ54の結
像面)にウエハWの表面が合致したとき(合焦状態)の
ピーク波形の重心の幅を基準として、実際に検出される
重心の幅Hqとの差を計測し、これに基づいて、上記フ
ォーカス量を算出する。このフォーカス量に基づいて、
先の図2に示したウエハステージ23を駆動してウエハ
WをZ方向に移動させることにより、ウエハアライメン
ト系41の焦点に対してウエハWの表面を合わせ込むこ
とができる。なお、このアライメントAFセンサ70
は、例えば、前述したウエハアライメント系41に同軸
に組み込んでもよいし、ウエハアライメント系41の光
学系に隣接して設けてもよい。アライメントAFセンサ
70をウエハアライメント系41の光学系に隣接して設
ける場合、ウエハアライメント系41の結像面とアライ
メントAFセンサ70の結像面とのZ方向の位置ずれを
オフセット量として予め記憶しておけばよい。
【0029】次に、本実施例におけるアライメント動作
の一例について説明する。図5に、ウエハWのXY座標
系に沿って配列された、レチクルRのパターン像を転写
すべきショット領域ES1〜ESn(総じてショット領
域ESiと称する)を示す。この図5において、ショッ
ト領域ESiに隣接するスクライブラインの所定位置に
は、X方向のアライメント用のウエハマーク、及びY方
向のアライメント用のウエハマークを有するウエハマー
クMnが形成されている。X方向のアライメント用のウ
エハマークは例えばX方向に所定ピッチで配列された複
数本のパターンからなり、同様に、Y方向のアライメン
ト用のウエハマークMyは例えばY方向に所定ピッチで
配列された複数本のパターンからなる。また、各ウエハ
マークMnは、所定のショット領域の中心に対して同じ
位置関係になるように、ここではX方向に伸びるスクラ
イブライン内に配置されている。本実施例では、例えば
特開昭61−44429号公報に開示されているEGA
(エンハンスド・グローバル・アライメント)法によっ
て、ウエハW上の各ショット領域ESiのアライメント
を行う。
【0030】EGA法において、主制御ユニット24
(図2参照)は、全てのショット領域ESiのうち、ア
ライメントショット領域として選択される少なくとも3
つのショット領域(ここでは9つのアライメントショッ
ト領域SA1〜SA9)におけるウエハマークMnをウ
エハアライメント系41(図2参照)によって検出し、
その検出結果に基づいて各アライメントショット領域S
A1〜SA9の座標位置を求める。続いて、ウエハW上
でのショット領域ESiの配列を表すモデル関数に対し
て、アライメントショット領域ごとにその求めた座標位
置と既知の座標位置(設計値など)とを代入し、最小二
乗法などの統計演算によってモデル関数のパラメータを
決定する。そして、主制御ユニットは、ウエハW上のシ
ョット領域ESiごとに既知の座標位置をモデル関数に
代入することにより、全てのショット領域ESiの座標
位置(X座標、Y座標)を算出する。この算出した座標
位置と前述したウエハアライメント系41のベースライ
ン量とによって決定される移動量に基づいて、ウエハス
テージ23(図2参照)をX方向及びY方向に駆動する
ことにより、ウエハWの各ショット領域ESiの中心が
投影光学系PLの光軸AXにアライメントされる。
【0031】ここで、図1は、上述した9つのアライメ
ントショット領域SA1〜SA9におけるウエハマーク
Mnを検出する際、XY平面内でのウエハステージの移
動に伴って、ウエハアライメント系41の視野領域PF
がウエハW上に仮想的に描く軌跡の一部を示している。
図1の矢印に示すように、本実施例では、ウエハWの移
動に伴って、ウエハアライメント系41の視野領域PF
が、同一の方向から各アライメントショット領域SA1
〜SA9のウエハマークMnに到達する。例えば、アラ
イメントショット領域SA1→SA2→SA3…→SA
9の順に、各アライメントショット領域のウエハマーク
Mnを検出するとき、ウエハアライメント系41の視野
領域PFは、最初のアライメントショット領域SA1に
近づいたときと同じ方向(ここではY方向)から、その
次のアライメントショット領域SA2に対して近づく。
以後、他のアライメントショット領域SA3〜SA9に
対しても同様に同じ方向から近づく。すなわち、ウエハ
アライメント系41の視野領域PFは、図6(a)に示
すように、各アライメントショット領域SA1〜SA9
に到達する直前の所定長さの区間(検出区間MS)を同
一方向(Y方向)に移動し、このとき、アライメントシ
ョット領域SA1〜SA9と隣接するショット領域ES
iの一部を通って、スクライブラインにあるウエハマー
クMnに到達する。通常、ウエハW上に既に形成されて
いるチップ構造(既に形成された回路パターン構造)
は、各ショット領域ESiでほぼ同じである。そのた
め、検出区間MSにおけるウエハWの表面の特性、特に
Z方向の形状変化すなわち段差は、図6(b)に示すよ
うに、ウエハマークが形成された箇所を基準として、各
アライメントショット領域SA1〜SA9でほぼ同一と
なる。なお、検出区間MSは、検出対象となる各アライ
メントショット領域SA1〜SA9のウエハマークMn
のすぐ近くに設定される。また、検出区間MSの長さ
は、ウエハステージの移動速度と、電荷蓄積に要する時
間とに基づいて決定される。
【0032】本実施例では、ウエハアライメント系41
の視野領域PFがこの検出区間MSを経由する間に、先
の図2に示したアライメントAFセンサ70によって、
ウエハWの表面を光電検出する。このとき、アライメン
トAFセンサ70は、検出区間MSの表面の特性に応じ
た電荷を蓄積し、蓄積した電荷から得られる電気信号に
基づいて、ウエハアライメント系41の焦点にウエハ表
面を合わせ込むためのフォーカス量を算出する。このと
き算出されるフォーカス量は、ウエハマークMnの直前
の検出区間MSに対するものであり、実際にウエハマー
クMnが形成された箇所に対するフォーカス量とは異な
る可能性が高い。フォーカス量に誤差が含まれる場合、
そのフォーカス量に基づいてウエハアライメント系41
の焦点にウエハ表面を合わせ込むと、ウエハアライメン
ト系41は、焦点がずれたデフォーカス状態のウエハマ
ークMnを検出することになる。その場合、ウエハマー
クMnの像のコントラストの低下や収差などの要因によ
り、ウエハマークMnの二次元方向(XY方向)の位置
がずれて計測されることになる。ただし、本実施例で
は、アライメントAF用の検出区間MSがウエハマーク
Mnのすぐ近くにあり、フォーカス量に含まれる誤差の
ほとんどがウエハW上の微小な段差に基づくものである
ことから、この誤差によって生じるXY方向の位置ずれ
は、ウエハW全体の歪みなどを要因とするものに比べて
小さく、許容範囲内に収まる。
【0033】また、上述したように、検出区間MSの表
面特性は、各アライメントショット領域SA1〜SA9
でほぼ同一である。そのため、上述したアライメントA
F時のフォーカス誤差も、各アライメントショット領域
SA1〜SA9でほぼ同じとなり、ウエハアライメント
系41は、各アライメントショット領域SA1〜SA9
のウエハマークMnをほぼ同様のデフォーカス状態(も
しくはフォーカス状態)で検出することになる。したが
って、すべてのウエハマークMnのXY方向の位置がほ
ぼ同じ方向にほぼ同じ距離だけずれて計測される。ま
た、その結果求められる各アライメントショット領域S
A1〜SA9の座標位置は、理想の位置から一様にずれ
たものとなる。EGA法では、上述したように、アライ
メントショット領域SA1〜SA9の座標位置を基に、
統計的手法を用いて、ウエハW上の全てのショット領域
ESiの配列座標を算出する。そのため、上述したアラ
イメントショット領域SA1〜SA9の二次元座標位置
の一様なずれは、統計的手法を介して、上記全てのショ
ット領域ESiの配列座標の算出結果に対して線形誤差
としてそのまま反映されることになる。すなわち、図7
に示すように、ウエハW上の全てのショット領域ESi
は、理想の位置(図7に示す点線)から同じ方向に同じ
距離だけ一様にずれてアライメントされる。したがっ
て、本実施例のアライメント方法では、アライメントA
F時にフォーカス誤差が生じるものの、その誤差の影響
は限定的なものに抑制され、ショット領域の配列座標の
線形性が維持される。
【0034】なお、上記実施例では、先の図7に示すよ
うに、ウエハW上の全てのショット領域ESiは、理想
の位置から一様にずれてアライメントされる。そこで、
この一様なずれを補正することにより、アライメント精
度を容易に向上させることができる。特に、マークが形
成された箇所とアライメントAF用の検出区間との表面
特性の差が大きい場合に、上述した一様なずれの補正を
行うとアライメント精度の向上に効果的である。一様な
ずれに対する補正量は、例えば、ウエハWのプロセス条
件に応じて算出することが可能である。すなわち、その
ウエハWのプロセス条件(チップ構造の設計値や感光材
の種類など)に関する情報に基づいて、マークが形成さ
れた箇所とアライメントAF用の検出区間とのZ方向の
高さ位置の差(段差)や、ウエハW表面の反射率などの
アライメントAFの検出に関わるウエハWの表面特性を
予測し、その予測結果に基づいてアライメントAFの誤
差を想定して上記一様なずれを求めることにより、上記
一様なずれに対する補正量を算出することができる。
【0035】さらに、この補正量は、ウエハマークが形
成された箇所と検出区間MSとを実際に検出(計測)し
て比較することにより、算出してもよい。この場合、こ
の検出動作を行うタイミングとしては、例えば、複数の
サンプルショットのうちの最初のサンプルショットに対
してのみウエハ毎に行っても良いし、また数ショットに
対して計測したものの平均をとっても良いし、あるいは
ロット先頭のウエハに対して行ったり、複数のウエハ
(例えば先頭ウエハから所定枚数までの複数のウエハ、
あるいは、所定枚数おきに選択される複数のウエハ)に
対して行ったり、また、その複数のウエハで計測された
平均をとるようにしてもよい。また、このときの検出動
作は、上述した実施例で示したアライメントAFセンサ
で行ってもよいし、先の図2に示したメインAFセンサ
など、他の検出系を用いてもよい。
【0036】また、上記実施例では、ウエハW上のショ
ット領域ESiはX、Y座標系に沿って格子状に配列さ
れているので、ウエハアライメント系41の視野領域
を、同一方向から各ウエハマークMnに到達させるだけ
で、表面特性がほぼ同一である区間をその視野領域が経
由することになる。しかしながら、本発明では、ウエハ
アライメント系41の視野領域の軌跡は、これに限るも
のではなく、少なくとも表面特性がほぼ同一である区間
を経由すればよい。ここで、アライメントAFに関わる
表面特性としては、ウエハアライメント系41のZ方向
の高さ位置、ウエハ表面の反射率などが含まれる。ま
た、例えば、図8に示すように、アライメントAF用の
検出区間MSを、マークが形成されているスクライブラ
イン上に設定してもよい。スクライブラインはチップ構
造部に挟まれた比較的平滑な領域であることから、マー
クMnが形成された箇所と検出区間MSとの表面特性の
差が小さくなり、上述したアライメントAF時のフォー
カス量の誤差が小さくなって、アライメント時の一様な
位置ずれが抑制される。
【0037】また、上述した実施形態において示した各
構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発
明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づ
き種々変更可能である。
【0038】例えば、上記実施例では、EGA法により
ウエハをアライメントしているが、本発明のアライメン
ト方法は、EGA法に限定されるものではない。
【0039】また、上記実施例では、本発明をウエハマ
ークを検出するFIA方式のウエハアライメント系に適
用した例について説明しているが、アライメント用の光
学系系はこれに限るものではなく、LSA方式やLIA
方式など、いかなる方式であってもよい。また、FIA
方式のアライメント系でウエハマークから発生する光の
うち0次光をカットして撮像素子で検出したり、あるい
はウエハマークから発生する光の一部でその位相を変化
させたりしてもよい。
【0040】また、基板(ウエハやレチクルなど)に形
成されるマークの数や配置位置、及び形状は任意に定め
てよい。特にウエハマークは各ショット領域に少なくと
も1つ設ければよいし、あるいはショット領域毎にウエ
ハマークを設けずにウエハ上の所定の複数点にそれぞれ
ウエハマークを形成しておくだけでもよい。また、基板
上のマークは1次元マーク及び2次元マークのいずれで
もよい。
【0041】また、本発明が適用される露光装置は、露
光用照明光に対してマスク(レチクル)と基板(ウエ
ハ)とをそれぞれ相対移動する走査露光方式(例えば、
ステップ・アンド・スキャン方式など)に限られるもの
ではなく、マスクと基板とをほぼ静止させた状態でマス
クのパターンを基板上に転写する静止露光方式、例えば
ステップ・アンド・リピート方式などでもよい。さら
に、基板上で周辺部が重なる複数のショット領域にそれ
ぞれパターンを転写するステップ・アンド・スティッチ
方式の露光装置などに対しても本発明を適用することが
できる。また、投影光学系PLは縮小系、等倍系、及び
拡大系のいずれでもよいし、屈折系、反射屈折系、及び
反射系のいずれでもよい。さらに、投影光学系を用いな
い、例えばプロキシミティ方式の露光装置などに対して
も本発明を適用できる。
【0042】また、本発明が適用される露光装置は、露
光用照明光としてg線、i線、KrFエキシマレーザ
光、ArFエキシマレーザ光、F2 レーザ光、及びAr
2 レーザ光などの紫外光だけでなく、例えばEUV光、
X線、あるいは電子線やイオンビームなどの荷電粒子線
などを用いてもよい。さらに、露光用光源は水銀ランプ
やエキシマレーザだけでなく、YAGレーザ又は半導体
レーザなどの高調波発生装置、SOR、レーザプラズマ
光源、電子銃などでもよい。
【0043】また、本発明が適用される露光装置は、半
導体デバイス製造用に限られるものではなく、液晶表示
素子、ディスプレイ装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子
(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップな
どのマイクロデバイス(電子デバイス)製造用、露光装
置で用いられるフォトマスクやレチクルの製造用などで
もよい。
【0044】また、本発明は露光装置だけでなく、デバ
イス製造工程で使用される他の製造装置(検査装置など
を含む)に対しても適用することができる。
【0045】また、ウエハステージやレチクルステージ
にリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用い
たエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力
を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ス
テージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、
ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。さらに、
ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる場合、磁
石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一
方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニット
の他方をステージの移動面側(ベース)に設ければよ
い。
【0046】また、ウエハステージの移動により発生す
る反力は、特開平8−166475号公報に記載されて
いるように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)
に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた
露光装置においても適用可能である。
【0047】また、レチクルステージの移動により発生
する反力は、特開平8−330224号公報に記載され
ているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大
地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備
えた露光装置においても適用可能である。
【0048】また、本発明が適用される露光装置は、本
願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サ
ブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的
精度を保つように、組み立てることで製造される。これ
ら各種精度を確保するために、この組み立ての前後に
は、各種光学系については光学的精度を達成するための
調整、各種機械系については機械的精度を達成するため
の調整、各種電気系については電気的精度を達成するた
めの調整が行われる。各種サブシステムから露光装置へ
の組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接
続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含ま
れる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て
工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程がある
ことはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置へ
の組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光
装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装
置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリー
ンルームで行うことが望ましい。
【0049】また、半導体デバイスは、デバイスの機能
・性能設計を行う工程、この設計ステップに基づいたマ
スク(レチクル)を製作する工程、シリコン材料からウ
エハを製造する工程、前述した実施形態の露光装置によ
りレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理工
程、デバイス組み立て工程(ダイシング工程、ボンディ
ング工程、パッケージ工程を含む)、検査工程等を経て
製造される。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1から請求
項5に記載のアライメント方法によれば、マークとは異
なる箇所である所定の区間を検出してマークを光学系の
焦点に合わせ込む場合に、その検出用の区間を、表面特
性がほぼ同一である区間とすることにより、光学系の光
軸方向における物体の位置を調整するときに生じる誤差
の影響を限定的なものに抑制して、アライメント精度の
向上を図ることができる。また、請求項6に記載の露光
方法、及び請求項8に記載の露光装置によれば、露光精
度を向上させることができる。さらに、請求項7に記載
のデバイスの製造方法によれば、形成されるパターンの
精度が向上したデバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るアライメント方法の一実施例を
示す図である。
【図2】 本発明に係る露光装置の一実施形態を概略的
に示す構成図である。
【図3】 ウエハアライメント系の構成例を示す図であ
る。
【図4】 アライメントAFセンサを説明するための図
である。
【図5】 ショット領域の配置の一例を示す図である。
【図6】 (a)はウエハマークに向かうウエハアライ
メント系の視野領域の軌跡を示す図、(b)は検出区間
におけるウエハ表面のZ方向の高さ位置の変化を示す図
である。
【図7】 一様にずれてアライメントされたショット領
域を示す図である。
【図8】 本発明に係るアライメント方法の他の実施例
を示す図である。
【図9】 従来のアライメント方法を示す図である。
【符号の説明】
W 基板(物体) R レチクル(マスク) MS 検出区間 Mn ウエハマーク(マーク) PF ウエハアライメントの視野領域 10 露光装置 23 ウエハステージ 24 主制御ユニット 41 ウエハアライメント系(光学系) 70 アライメントAFセンサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体上に形成された複数のマークの位置
    に関する位置情報を所定の光学系を介して計測し、該計
    測結果に基づいて所定の二次元座標軸上における前記物
    体の位置座標を算出し、該算出結果に基づいて前記物体
    を位置決めするアライメント方法において、 前記物体の表面特性がほぼ同一である区間を経由して、
    前記光学系の視野を前記複数のマークのそれぞれに対し
    て配置する第1工程と、 前記光学系の視野が前記区間を経由する間に該区間の表
    面特性を検出する第2工程と、 前記複数のマークのそれぞれの位置情報を前記所定の光
    学系を介して計測する際の、前記光学系の光軸方向にお
    ける前記物体の位置を、前記検出された表面特性に基づ
    いて調整する第3工程と、を含むことを特徴とするアラ
    イメント方法。
  2. 【請求項2】 前記第1工程では、前記光学系の視野
    を、前記複数のマークのそれぞれに対して同一の方向か
    ら到達させることを特徴とする請求項1に記載のアライ
    メント方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の光学系を介して計測された前
    記物体の位置座標を、前記区間における前記物体の表面
    特性に関する補正情報に基づいて補正することを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載のアライメント方
    法。
  4. 【請求項4】 前記補正情報は、前記マークが形成され
    た領域の前記光軸方向の位置と、前記区間の前記光軸方
    向の位置との差に関する情報であることを特徴とする請
    求項3に記載のアライメント方法。
  5. 【請求項5】 前記区間は、前記物体上の、表面がほぼ
    平滑な領域に設定されることを特徴とする請求項1から
    請求項3のいずれか1項に記載のアライメント方法。
  6. 【請求項6】 前記物体は、マスク上に形成されたパタ
    ーンが転写される基板であり、 請求項1乃至請求項5のうちのいずれか1項に記載のア
    ライメント方法により前記基板を位置決めし、 前記マスクを照明することにより、前記位置決めされた
    前記基板上に、前記パターンの像を転写することを特徴
    とする露光方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の露光方法を用いて、前
    記マスク上に形成されたデバイスパターンを前記基板上
    に転写する工程を含むことを特徴とするデバイスの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記物体は、マスク上に形成されたパタ
    ーンが転写される基板であり、 請求項1乃至請求項5のうちのいずれか1項に記載のア
    ライメント方法により前記基板を位置決めするアライメ
    ント装置を備え、 前記位置決めされた前記基板上に、前記パターンの像を
    転写することを特徴とする露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105446090A (zh) * 2014-08-20 2016-03-30 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 对准测量方法

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