JP2002216774A - 鉛蓄電池用正極板及びその製造方法 - Google Patents
鉛蓄電池用正極板及びその製造方法Info
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- JP2002216774A JP2002216774A JP2001010119A JP2001010119A JP2002216774A JP 2002216774 A JP2002216774 A JP 2002216774A JP 2001010119 A JP2001010119 A JP 2001010119A JP 2001010119 A JP2001010119 A JP 2001010119A JP 2002216774 A JP2002216774 A JP 2002216774A
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 活物質との密着性がよく、高温での寿命特性
を向上させることができ、しかもコストを上げずに製造
できる鉛蓄電池用正極板を得る。 【解決手段】 Pb−Ca系合金正極格子体の表面にS
b化合物を付着させ、このSb化合物を表面に付着させ
た正極格子体に正極活物質を充填させる。
を向上させることができ、しかもコストを上げずに製造
できる鉛蓄電池用正極板を得る。 【解決手段】 Pb−Ca系合金正極格子体の表面にS
b化合物を付着させ、このSb化合物を表面に付着させ
た正極格子体に正極活物質を充填させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛蓄電池用正極板
及びその製造方法に関するものである。
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Sb(アンチモン)を含有する鉛合金か
らなる正極集電体を用いる鉛蓄電池は、Sbを含有して
いない鉛合金からなる正極集電体を用いる鉛蓄電池に比
べて電池使用時の電解液の減少が著しく多い。これは電
池充電時に正極集電体から電解液中に溶出したSbが負
極活物質の表面に析出し、負極の水素過電圧が低下する
ことにより、水素発生が促進されるためである。そのた
め、正極集電体として減液抑制効果の高いPb−Ca合
金が用いられている。
らなる正極集電体を用いる鉛蓄電池は、Sbを含有して
いない鉛合金からなる正極集電体を用いる鉛蓄電池に比
べて電池使用時の電解液の減少が著しく多い。これは電
池充電時に正極集電体から電解液中に溶出したSbが負
極活物質の表面に析出し、負極の水素過電圧が低下する
ことにより、水素発生が促進されるためである。そのた
め、正極集電体として減液抑制効果の高いPb−Ca合
金が用いられている。
【0003】しかしながら、Pb−Ca系合金からなる
正極集電体は、高温耐蝕性が悪いという問題点がある。
そのため、高温で使用すると、サイクル寿命特性が悪く
なる。
正極集電体は、高温耐蝕性が悪いという問題点がある。
そのため、高温で使用すると、サイクル寿命特性が悪く
なる。
【0004】高温での寿命特性を向上させる方法として
は、Pb−Ca合金シート上にPb−Sb合金箔を圧着
し、これをエキスパンド加工して集電体とする方法があ
る。しかしながら、この方法では圧着されたPb−Sb
合金箔が剥離し易く、活物質との密着性が悪くなる問題
点がある。また、Pb−Sb合金箔を圧着するのに設備
が大掛かりとなり、コストアップする問題点がある。
は、Pb−Ca合金シート上にPb−Sb合金箔を圧着
し、これをエキスパンド加工して集電体とする方法があ
る。しかしながら、この方法では圧着されたPb−Sb
合金箔が剥離し易く、活物質との密着性が悪くなる問題
点がある。また、Pb−Sb合金箔を圧着するのに設備
が大掛かりとなり、コストアップする問題点がある。
【0005】そこで、Sbを含む正極活物質をSbを含
まない正極集電体に充填した鉛蓄電池用正極板を、水若
しくは希硫酸中で洗浄して極板表面部分の活物質中のS
b濃度を極板内層部に比べて低くした鉛蓄電池用正極板
が提案されている(特開平10−312797号)。
まない正極集電体に充填した鉛蓄電池用正極板を、水若
しくは希硫酸中で洗浄して極板表面部分の活物質中のS
b濃度を極板内層部に比べて低くした鉛蓄電池用正極板
が提案されている(特開平10−312797号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな鉛蓄電池用正極板では、Sbを含む正極活物質をS
bを含まない正極集電体に充填した後に、電解液中への
Sb溶出を低減するために、水若しくは希硫酸中で洗浄
して極板表面部分の活物質中のSb濃度を極板内層部に
比べて低くする工程が必要になり、コスト高になる問題
点があった。また、Sbを含む正極活物質の表面を水若
しくは希硫酸中で洗浄するため洗浄液中にSbが溶け出
し、その処理にコストがかかる問題点があった。
うな鉛蓄電池用正極板では、Sbを含む正極活物質をS
bを含まない正極集電体に充填した後に、電解液中への
Sb溶出を低減するために、水若しくは希硫酸中で洗浄
して極板表面部分の活物質中のSb濃度を極板内層部に
比べて低くする工程が必要になり、コスト高になる問題
点があった。また、Sbを含む正極活物質の表面を水若
しくは希硫酸中で洗浄するため洗浄液中にSbが溶け出
し、その処理にコストがかかる問題点があった。
【0007】本発明の目的は、活物質との密着性がよ
く、高温での寿命特性を向上させることができ、しかも
コストを上げずに製造できる鉛蓄電池用正極板及びその
製造方法を提供することにある。
く、高温での寿命特性を向上させることができ、しかも
コストを上げずに製造できる鉛蓄電池用正極板及びその
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る鉛蓄電池用
正極板は、Pb−Ca系合金正極格子体の表面にSb化
合物が付着され、このSb化合物が表面に付着された正
極格子体に正極活物質が充填されていることを特徴とす
る。
正極板は、Pb−Ca系合金正極格子体の表面にSb化
合物が付着され、このSb化合物が表面に付着された正
極格子体に正極活物質が充填されていることを特徴とす
る。
【0009】このようにPb−Ca系合金格子体の表面
にSb化合物が存在すると、Pb−Sb合金層を圧着し
たときのように圧着層が剥離することがなく、活物質と
の密着性がよい。また、正極集電体表面にSbが存在す
るため、高温での寿命特性を向上させることができる。
さらに、Sbを含む正極活物質の表面を水若しくは希硫
酸中で洗浄する工程が不要になり、コストの上昇を防止
することができる。
にSb化合物が存在すると、Pb−Sb合金層を圧着し
たときのように圧着層が剥離することがなく、活物質と
の密着性がよい。また、正極集電体表面にSbが存在す
るため、高温での寿命特性を向上させることができる。
さらに、Sbを含む正極活物質の表面を水若しくは希硫
酸中で洗浄する工程が不要になり、コストの上昇を防止
することができる。
【0010】この場合、Sb化合物は、Sb
2 O3 、Sb(OH)3 またはNa[Sb(O
H)6 ]のいずれでもよい。
2 O3 、Sb(OH)3 またはNa[Sb(O
H)6 ]のいずれでもよい。
【0011】また、本発明に係る鉛蓄電池用正極板の製
造方法は、Pb−Ca系合金正極格子体をSb化合物含
有溶液中に浸漬させ、このPb−Ca系合金正極格子体
を引き上げてその表面に存在するSb化合物を乾燥さ
せ、しかる後に該Sb化合物が表面に付着している正極
格子体に正極活物質を充填することを特徴とする。
造方法は、Pb−Ca系合金正極格子体をSb化合物含
有溶液中に浸漬させ、このPb−Ca系合金正極格子体
を引き上げてその表面に存在するSb化合物を乾燥さ
せ、しかる後に該Sb化合物が表面に付着している正極
格子体に正極活物質を充填することを特徴とする。
【0012】このような製造方法によれば、Pb−Ca
系合金格子体の表面にSb化合物が存在することにな
り、Pb−Sb合金層を圧着したときのように圧着層が
剥離することがなく、活物質との密着性がよい。また、
正極集電体表面にSbが存在するため、高温での寿命特
性を向上させることができる。さらに、Sbを含む正極
活物質の表面を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不
要になり、且つSbを含む洗浄液を処理する工程が不要
になり、コストの上昇を防止することができる。
系合金格子体の表面にSb化合物が存在することにな
り、Pb−Sb合金層を圧着したときのように圧着層が
剥離することがなく、活物質との密着性がよい。また、
正極集電体表面にSbが存在するため、高温での寿命特
性を向上させることができる。さらに、Sbを含む正極
活物質の表面を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不
要になり、且つSbを含む洗浄液を処理する工程が不要
になり、コストの上昇を防止することができる。
【0013】この場合、Sb化合物含有溶液は、Sb
2 O3 、Sb(OH)3 またはNa[Sb(O
H)6 ]を含有した溶液を用いることができる。ま
た、溶液中のSb化合物含有量は、0.5 〜5.0 質量%が
望ましい。
2 O3 、Sb(OH)3 またはNa[Sb(O
H)6 ]を含有した溶液を用いることができる。ま
た、溶液中のSb化合物含有量は、0.5 〜5.0 質量%が
望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る鉛蓄電池用正
極板及びその製造方法の実施の形態の一例について説明
する。
極板及びその製造方法の実施の形態の一例について説明
する。
【0015】本例の鉛蓄電池用正極板は、Pb−Ca系
合金正極格子体の表面にSb化合物が付着され、このS
b化合物が表面に付着された正極格子体に正極活物質が
充填された構造になっている。この場合、Sb化合物は
Sb2 O3 、Sb(OH)3 またはNa[Sb
(OH)6 ]からなっている。
合金正極格子体の表面にSb化合物が付着され、このS
b化合物が表面に付着された正極格子体に正極活物質が
充填された構造になっている。この場合、Sb化合物は
Sb2 O3 、Sb(OH)3 またはNa[Sb
(OH)6 ]からなっている。
【0016】このような鉛蓄電池用正極板では、Pb−
Ca系合金格子体の表面にSb化合物が存在するので、
Pb−Sb合金層を圧着したときのように圧着層が剥離
することがなく、活物質との密着性がよくなる。また、
正極集電体表面にSbが存在するため、高温での寿命特
性を向上させることができる。さらに、Sbを含む正極
活物質の表面を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不
要になり、コストの上昇を防止することができる。
Ca系合金格子体の表面にSb化合物が存在するので、
Pb−Sb合金層を圧着したときのように圧着層が剥離
することがなく、活物質との密着性がよくなる。また、
正極集電体表面にSbが存在するため、高温での寿命特
性を向上させることができる。さらに、Sbを含む正極
活物質の表面を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不
要になり、コストの上昇を防止することができる。
【0017】本例の鉛蓄電池用正極板の製造方法は、P
b−Ca系合金正極格子体をSb化合物含有溶液中に浸
漬させ、このPb−Ca系合金正極格子体を引き上げて
その表面に存在するSb化合物を乾燥させ、しかる後に
該Sb化合物が表面に付着している正極格子体に正極活
物質を充填する。この場合、Sb化合物含有溶液として
は、Sb2 O3 、Sb(OH)3 またはNa[S
b(OH)6 ]を含有した溶液を用いることができ
る。また、溶液中のSb化合物含有量は、0.5 〜5.0 質
量%が好ましい。
b−Ca系合金正極格子体をSb化合物含有溶液中に浸
漬させ、このPb−Ca系合金正極格子体を引き上げて
その表面に存在するSb化合物を乾燥させ、しかる後に
該Sb化合物が表面に付着している正極格子体に正極活
物質を充填する。この場合、Sb化合物含有溶液として
は、Sb2 O3 、Sb(OH)3 またはNa[S
b(OH)6 ]を含有した溶液を用いることができ
る。また、溶液中のSb化合物含有量は、0.5 〜5.0 質
量%が好ましい。
【0018】このような製造方法によれば、Pb−Ca
系合金格子体の表面にSb化合物が存在することにな
り、Pb−Sb合金層を圧着したときのように圧着層が
剥離することがなく、活物質との密着性がよい。また、
正極集電体表面にSbが存在するため、高温での寿命特
性を向上させることができる。さらに、Sbを含む正極
活物質の表面を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不
要になり、且つSbを含む洗浄液を処理する工程が不要
になり、コストの上昇を防止することができる。
系合金格子体の表面にSb化合物が存在することにな
り、Pb−Sb合金層を圧着したときのように圧着層が
剥離することがなく、活物質との密着性がよい。また、
正極集電体表面にSbが存在するため、高温での寿命特
性を向上させることができる。さらに、Sbを含む正極
活物質の表面を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不
要になり、且つSbを含む洗浄液を処理する工程が不要
になり、コストの上昇を防止することができる。
【0019】
【実施例】本実施例では、鉛蓄電池を次のようにして製
造した。なお、本発明はこの実施例に限定されるもので
はない。
造した。なお、本発明はこの実施例に限定されるもので
はない。
【0020】まず、鉛粉と、該鉛粉に対して13質量%の
希硫酸(比重1.26:20℃)と、該鉛粉に対して12質量%
の水とを混練して正極活物質ペーストを作った。正極板
は、Pb−Ca系合金よりなるエキスパンド正極格子体
を、0 、0.5 、1.0 、2.0 、3.0 、4.0 、5.0 、6.0 質
量%の濃度のSb2 O3 溶液中に30秒間浸漬させ、
乾燥させた。その格子体に上記正極活物質ペーストと同
条件の正極活物質ペーストを充填してから、温度50℃、
湿度95%中に18時間放置して熟成した後、110℃中に2
時間放置して乾燥させて未化成正極板を作った。
希硫酸(比重1.26:20℃)と、該鉛粉に対して12質量%
の水とを混練して正極活物質ペーストを作った。正極板
は、Pb−Ca系合金よりなるエキスパンド正極格子体
を、0 、0.5 、1.0 、2.0 、3.0 、4.0 、5.0 、6.0 質
量%の濃度のSb2 O3 溶液中に30秒間浸漬させ、
乾燥させた。その格子体に上記正極活物質ペーストと同
条件の正極活物質ペーストを充填してから、温度50℃、
湿度95%中に18時間放置して熟成した後、110℃中に2
時間放置して乾燥させて未化成正極板を作った。
【0021】次に、負極板を次のようにして作った。ま
ず、鉛粉と、該鉛粉に対して13質量%の希硫酸(比重1.
26:20℃)と、該鉛粉に対して12質量%の水とを混練し
て負極活物質ペーストを作った。この負極活物質ペース
ト73g をPb−Ca系合金よりなるエキスパンド負極格
子体に充填してから、温度50℃、湿度95%中に18時間放
置して熟成した後、110 ℃中に2時間放置して乾燥させ
て未化成負極板を作った。
ず、鉛粉と、該鉛粉に対して13質量%の希硫酸(比重1.
26:20℃)と、該鉛粉に対して12質量%の水とを混練し
て負極活物質ペーストを作った。この負極活物質ペース
ト73g をPb−Ca系合金よりなるエキスパンド負極格
子体に充填してから、温度50℃、湿度95%中に18時間放
置して熟成した後、110 ℃中に2時間放置して乾燥させ
て未化成負極板を作った。
【0022】次に、未化成正極板7枚と未化成負極板8
枚とを、各負極板に袋状セパレータを被せて両極板を交
互に積層して各極板群を作った。そして、各極板群を電
槽内に配置してから、電槽に電解液を注液して各未化成
鉛蓄電池を作った。なお、電解液は比重1.225 (20℃)
の希硫酸である。
枚とを、各負極板に袋状セパレータを被せて両極板を交
互に積層して各極板群を作った。そして、各極板群を電
槽内に配置してから、電槽に電解液を注液して各未化成
鉛蓄電池を作った。なお、電解液は比重1.225 (20℃)
の希硫酸である。
【0023】次に、これら未化成鉛蓄電池を9Aで42時
間化成して鉛蓄電池を完成した。
間化成して鉛蓄電池を完成した。
【0024】完成した各鉛蓄電池を75℃の周囲温度で25
Aで4分間放電した後、14.8Vで10分間充電する充放電
を1サイクルとして充放電を繰り返し、480 サイクル毎
に56時間放置する。その後、582 Aで30秒間放電し、そ
の電圧を測定し、引き続き同様のサイクルを繰り返す。
寿命回数は582 Aで30秒目の電圧が7.2 Vになる回数と
した。
Aで4分間放電した後、14.8Vで10分間充電する充放電
を1サイクルとして充放電を繰り返し、480 サイクル毎
に56時間放置する。その後、582 Aで30秒間放電し、そ
の電圧を測定し、引き続き同様のサイクルを繰り返す。
寿命回数は582 Aで30秒目の電圧が7.2 Vになる回数と
した。
【0025】
【表1】 表1は、3360サイクルまでの各鉛蓄電池の累積減液量と
寿命サイクル数を示している。本実施例の累積減液量
は、Sb2 O3 を0 〜5.0 質量%添加した場合とほ
ぼ同程度である。しかしながら、Sb2 O3 を6.0
質量%以上添加した場合においては、寿命サイクル数が
悪くなる傾向にある。寿命特性は、0.5 質量%〜5.0 質
量%の濃度のSb2 O3 溶液中に格子体を浸漬させ
たものは、これに当てはまらないものよりも良くなる。
寿命サイクル数を示している。本実施例の累積減液量
は、Sb2 O3 を0 〜5.0 質量%添加した場合とほ
ぼ同程度である。しかしながら、Sb2 O3 を6.0
質量%以上添加した場合においては、寿命サイクル数が
悪くなる傾向にある。寿命特性は、0.5 質量%〜5.0 質
量%の濃度のSb2 O3 溶液中に格子体を浸漬させ
たものは、これに当てはまらないものよりも良くなる。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る鉛蓄電池用正極板は、Pb
−Ca系合金格子体の表面にSb化合物を存在させてい
るので、Pb−Sb層を圧着したときのように圧着層が
剥離することがなく、活物質との密着性がよい。また、
正極集電体表面にSbが存在するため、高温での寿命特
性を向上させることができる。さらに、Sbを含む正極
活物質の表面を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不
要になり、コストの上昇を防止することができる。
−Ca系合金格子体の表面にSb化合物を存在させてい
るので、Pb−Sb層を圧着したときのように圧着層が
剥離することがなく、活物質との密着性がよい。また、
正極集電体表面にSbが存在するため、高温での寿命特
性を向上させることができる。さらに、Sbを含む正極
活物質の表面を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不
要になり、コストの上昇を防止することができる。
【0027】また、本発明に係る鉛蓄電池用正極板の製
造方法は、Pb−Ca系合金正極格子体をSb化合物含
有溶液中に浸漬させ、このPb−Ca系合金正極格子体
を引き上げてその表面に存在するSb化合物を乾燥さ
せ、しかる後に該Sb化合物が表面に付着している正極
格子体に正極活物質を充填するので、Pb−Ca系合金
格子体の表面にSb化合物が存在することになり、Pb
−Sb層を圧着したときのように圧着層が剥離すること
がなく、活物質との密着性がよい。また、正極集電体表
面にSbが存在するため、高温での寿命特性を向上させ
ることができる。さらに、Sbを含む正極活物質の表面
を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不要になり、且
つSbを含む洗浄液を処理する工程が不要になり、コス
トの上昇を防止することができる。
造方法は、Pb−Ca系合金正極格子体をSb化合物含
有溶液中に浸漬させ、このPb−Ca系合金正極格子体
を引き上げてその表面に存在するSb化合物を乾燥さ
せ、しかる後に該Sb化合物が表面に付着している正極
格子体に正極活物質を充填するので、Pb−Ca系合金
格子体の表面にSb化合物が存在することになり、Pb
−Sb層を圧着したときのように圧着層が剥離すること
がなく、活物質との密着性がよい。また、正極集電体表
面にSbが存在するため、高温での寿命特性を向上させ
ることができる。さらに、Sbを含む正極活物質の表面
を水若しくは希硫酸中で洗浄する工程が不要になり、且
つSbを含む洗浄液を処理する工程が不要になり、コス
トの上昇を防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 伸和 東京都中央区日本橋本町2丁目8番7号 新神戸電機株式会社内 (72)発明者 佐々木 一哉 東京都中央区日本橋本町2丁目8番7号 新神戸電機株式会社内 (72)発明者 向谷 一郎 東京都中央区日本橋本町2丁目8番7号 新神戸電機株式会社内 Fターム(参考) 5H017 AA01 AS01 AS10 BB13 BB14 DD05 EE02 HH01 5H050 AA05 AA07 BA09 CA06 CB15 DA02 DA09 EA02 FA04 GA02 GA13 HA01 HA12
Claims (5)
- 【請求項1】 Pb−Ca系合金正極格子体の表面にS
b化合物が付着され、このSb化合物が表面に付着され
た前記正極格子体に正極活物質が充填されていることを
特徴とする鉛蓄電池用正極板。 - 【請求項2】 前記Sb化合物がSb2 O3 、Sb
(OH)3 またはNa[Sb(OH)6 ]であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池用正極板。 - 【請求項3】 Pb−Ca系合金正極格子体をSb化合
物含有溶液中に浸漬させ、前記Pb−Ca系合金正極格
子体を引き上げてその表面に存在するSb化合物を乾燥
させ、しかる後に該Sb化合物が表面に付着している前
記正極格子体に正極活物質を充填することを特徴とする
鉛蓄電池用正極板の製造方法。 - 【請求項4】 前記Sb化合物含有溶液がSb2 O
3 、Sb(OH)3またはNa[Sb(OH)6 ]
を含有した溶液であることを特徴とする請求項3に記載
の鉛蓄電池用正極板の製造方法。 - 【請求項5】 前記溶液中のSb化合物含有量が0.5 〜
5.0 質量%であることを特徴とする請求項3または4に
記載の鉛蓄電池用正極板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001010119A JP2002216774A (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | 鉛蓄電池用正極板及びその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001010119A JP2002216774A (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | 鉛蓄電池用正極板及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002216774A true JP2002216774A (ja) | 2002-08-02 |
Family
ID=18877496
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001010119A Abandoned JP2002216774A (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | 鉛蓄電池用正極板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002216774A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005107004A1 (ja) * | 2004-04-28 | 2005-11-10 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 鉛蓄電池 |
JP2006093047A (ja) * | 2004-09-27 | 2006-04-06 | Furukawa Battery Co Ltd:The | 鉛蓄電池 |
JP2006114416A (ja) * | 2004-10-18 | 2006-04-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 鉛蓄電池 |
-
2001
- 2001-01-18 JP JP2001010119A patent/JP2002216774A/ja not_active Abandoned
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JPWO2005107004A1 (ja) * | 2004-04-28 | 2008-03-21 | 松下電器産業株式会社 | 鉛蓄電池 |
CN100448093C (zh) * | 2004-04-28 | 2008-12-31 | 松下电器产业株式会社 | 铅酸电池 |
US7597998B2 (en) | 2004-04-28 | 2009-10-06 | Panasonic Corporation | Lead acid battery including antimony |
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