JP2002216534A - 放電灯点灯装置およびその製造方法 - Google Patents
放電灯点灯装置およびその製造方法Info
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Abstract
り、しかも生産性の高い放電灯点灯装置を提供する。 【解決手段】合成樹脂成形品のベース10に金属板から
なる配線電路板20が同時成形される。ベース10には
放電灯を接続するためのソケット口11も一体に形成さ
れ、ソケット口11には内側電極および外側電極が配置
される。配線電路板20の一部にはベース10から突出
する接続片21が設けられ、放電灯を始動させるための
高圧発生回路を構成する電子部品が接続片21に接合さ
れる。電子部品のうち高電圧が印加されるパルストラン
スは、ベース10に埋め込まれる。
Description
灯を点灯させるために用いる放電灯点灯装置およびその
製造方法に関するものである。
電灯が利用されるようになってきている。この種の用途
で用いる放電灯点灯装置では、始動のための高電圧を発
生する高圧発生回路をソケットに収納する技術が提案さ
れている。このように高圧発生回路を放電灯点灯装置の
他の回路部分(点灯装置本体)とは分離することによっ
て、点灯装置本体の部品点数を削減したり、点灯装置本
体における高圧回路を不要にして占有スペースを削減し
たりすることが可能になる。
ットでは、高圧発生回路を実装した印刷配線基板からな
る回路基板を、合成樹脂成形品のケースに収納し、さら
にエポキシ樹脂をケースに充填したものが提案されてい
る。高圧発生回路を構成する電子部品は回路基板に半田
を用いて実装されている。
内にエポキシ樹脂を充填する構成を採用すると、エポキ
シ樹脂の充填に時間を要するとともに、エポキシ樹脂の
硬化にも時間を要することになり、生産性を低下させる
要因になっている。また、エポキシ樹脂の表面張力を考
慮するとケースの壁面を高くしなければならないからケ
ースを小型化するのが難しく、しかもエポキシ樹脂を充
填しているからエポキシ樹脂の露出部分からの吸湿につ
いて配慮することが必要である。さらに、高圧発生回路
においては高電圧が発生するから、高圧発生部分と他の
部分との沿面距離を確保するためにケース内に比較的高
い仕切壁を設ける必要があり、ケースが大型化するとい
う問題を有している。
あり、その目的は、高圧発生回路を備えながらも小型化
が可能であり、しかも生産性の高い放電灯点灯装置およ
びその製造方法を提供することにある。
灯が接続されるソケット口と、ソケット口に対応する部
位に配置され放電灯に電気的に接続される電極と、電極
に電気的に接続され放電灯を始動させるための高電圧を
発生する高圧発生回路と、高圧発生回路を構成する電子
部品を実装する金属板からなる配線電路板が同時成形さ
れ前記ソケット口が一体に形成された合成樹脂成形品の
ベースとを備えるものである。
て、前記高圧発生回路を構成する電子部品の一部は熱硬
化性合成樹脂からなる外包体により包まれ、前記ベース
は熱可塑性合成樹脂からなることを特徴とする。
て、前記配線電路板の一部に前記ベースの表面から突設
する接続片を設け、接続片の先端部に厚み方向の一面に
突出するプロジェクション溶接用の突起部を形成したこ
とを特徴とする。
て、前記配線電路板の一部に前記ベースの表面から突出
する接続片を設け、前記電極として前記ソケット口の外
周部に配置される外側電極とソケット口の中心部に配置
される内側電極とを設け、接続片の基部および内側電極
の基部であってベースに埋入される部位には、ベースの
成形に用いる金型において接続片と内側電極とがそれぞ
れ挿入される凹所の口を塞ぐ樹脂止め鍔が形成されてい
ることを特徴とする。
て、前記高圧発生回路を構成する電子部品が2次巻線に
高電圧を誘起されるパルストランスを含み、パルストラ
ンスにおいてコアに1次巻線および2次巻線を巻装した
トランス本体が熱硬化性合成樹脂からなる外包体により
包まれ、外包体の外周が熱可塑性合成樹脂で包まれてい
ることを特徴とする。
て、前記電極として前記ソケット口の外周部に配置され
る外側電極とソケット口の中心部に配置される内側電極
とを設け、前記パルストランスにおいて2次巻線の一端
に接続した内側電極を前記パルストランスに一体に形成
していることを特徴とする。
て、前記ベースのうち少なくとも前記配線電路板が埋入
されている部位が透明な合成樹脂からなることを特徴と
する。
て、前記ベースが不透明な合成樹脂成形品からなるケー
スに収納され、ケースには前記放電灯を保持するソケッ
ト筒が形成されていることを特徴とする。
て、前記電子部品の少なくとも一部がリード線を備え、
前記配線電路板が一部に前記ベースの表面から突出する
接続片を備え、前記ベースがリード線と接続片との接合
前にリード線を接続片に当接させた状態で仮保持する位
置決め手段を備えることを特徴とする。
いて、前記位置決め手段が前記ベースに突設された案内
突起であって、前記リード線が直線状に形成され、案内
突起の先端面には前記接続片に前記リード線を当接させ
る向きに傾斜した案内面が形成されていることを特徴と
する。
おいて、前記電子部品が2本のリード線を軸方向に突設
したアキシャルリード部品であって、前記案内突起が両
リード線に対応するようにそれぞれ形成されていること
を特徴とする。
おいて、前記リード線と前記接続片とが抵抗溶接により
接合されていることを特徴とする。
いて、前記電子部品に電極突起が突設され、電極突起が
リード線としての端子板に形成した挿入孔に挿入された
形で接合されていることを特徴とする。
おいて、前記電極突起と前記端子板とがレーザ溶接によ
り接合されていることを特徴とする。
求項14の発明において、前記端子板が帯状の金属板か
ら切り起こして形成され、前記挿入孔が端子板の長手方
向において幅方向よりも長寸となった長孔状に形成され
ていることを特徴とする。
項15のいずれか1項の発明において、前記電子部品の
リード線の少なくとも1箇所にばね性を付与する撓み部
を形成したことを特徴とする。
灯点灯装置の製造方法であって、前記配線電路板の一部
に設けた接続片を前記ベースから突出させた形でベース
の一部を配線電路板と同時成形する1次成形の過程と、
前記高圧発生回路を構成する電子部品の一部をベースに
実装して接続片に接合する過程と、前記ソケット口を形
成するとともに前記電子部品をベースに埋め込むように
してベースの全体を成形する2次成形の過程とを有する
ことを特徴とする。
項16のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置の製造方
法であって、器体の一部を構成する部材の最終形状を展
開した形状の平板状の多層配線基板に電子部品を実装
し、その後、電子部品が内側に配置される形で多層配線
基板を最終形状となるように折曲することを特徴とす
る。
おいて、前記多層配線基板において前記電子部品を実装
する面の反対面側に金属板からなるシールド層が積層さ
れていることを特徴とする。
は放電灯点灯装置のうち放電灯が接続されるソケットに
関するものであって、本実施形態におけるソケットは、
図1に示すように、リードフレームを用いて形成した金
属板からなる配線電路板20を、ポリエーテルイミド樹
脂のような熱可塑性合成樹脂の成形品であるベース10
にインサート成形によって同時成形したものである。配
線電路板20の適宜箇所には後述する高圧発生回路を構
成する電子部品を実装するために接続片21が設けら
れ、接続片21はベース10の表面から突出する。
に、ベース10を形成する合成樹脂が付着しないよう
に、金型内に挿入されるから、図2に示すように、接続
片21の先端部には全周に亘って先端ほど断面積を小さ
くする先細り状の導入部21aが形成され、接続片21
が金型100(図3参照)に容易に挿入されるようにし
てある。また、少なくとも一部の接続片21には電子部
品をプロジェクション溶接によって溶着するために、接
続片21の厚み方向の一面側に接続片21の突出方向に
沿って形成された突起部22が形成される。突起部22
は導入部21aに対応する部位に形成され、突起部22
の先端面は導入部21a以外での接続片21の厚み方向
の一面と同じ平面上に位置する。言い換えると、接続片
21の先端部に導入部21aを形成するための面取り加
工の際に一部を残すことによって、突起部22が形成さ
れる。
にベース10を形成する合成樹脂が接続片21に付着す
るのを防止するために樹脂止め鍔23が形成される。樹
脂止め鍔23は接続片21の全周に亘って突設され、厚
み方向において接続片21の先端側の一面が内側ほど接
続片21の先端に近付くように傾斜した傾斜面となり、
他面が接続片21の周面に直交する平面となる形状に形
成されている。
る際には、図3に示すように、金型100に設けた凹所
101内に接続片21を挿入するとともに凹所101の
開口縁を樹脂止め鍔23に当接させることによって、樹
脂止め鍔23が凹所101の口を塞ぐ蓋として機能す
る。この状態でベース10を成形することにより、ベー
ス10を成形する樹脂は樹脂止め鍔23に阻止されて凹
所101の内部に侵入することが防止され、結果的にベ
ース10を形成する合成樹脂が接続片21に回り込んで
付着するのを防止することができる。
ン溶接のための突起部22を面取り加工によって形成し
ているが、仮にプロジェクション溶接のための突起部2
2′を、図4のように接続片21の突出方向の全長に亘
って打ち出して形成したとすると、突起部22′の裏面
側に凹み22a′が形成されることになる。その結果、
ベース10の成形時に合成樹脂Pが凹み22a′の中に
回り込む可能性が生じる。これに対して、本実施形態で
は接続片21の先端部にのみ突起部22を形成してあ
り、突起部22が樹脂止め鍔23から離れていることに
加えて、突起部22が接続片21の面取り加工の際に面
取りを行わずに残して形成され裏面側に凹みが形成され
ていないことによって、突起部22の裏面側への合成樹
脂の回り込みを防止することができる。
生回路2を構成する電子部品が実装される。この高圧発
生回路2はメタルハライドランプのような放電灯Laを
始動するために放電灯Laに高電圧を印加するものであ
り、パルストランスPTの2次巻線n2の一端が放電灯
Laの一端に接続され、パルストランスPTの2次巻線
n2の他端はパルストランスPTの1次巻線n1の一端
に接続されている。また、パルストランスPTの1次巻
線n1の他端にはスパークギャップSGの一端が接続さ
れる。パルストランスPTの1次巻線n1とスパークギ
ャップSGとの直列回路には、抵抗R1およびコンデン
サC1が並列接続される。さらに、放電灯Laの他端と
点灯装置本体との間にはインダクタL1が挿入され、放
電灯LaとインダクタL1との直列回路にはコンデンサ
C2が並列接続される。コンデンサC2とインダクタL
1との接続点およびコンデンサC1の両端は、それぞれ
放電灯Laの点灯用の電力を供給する点灯装置本体に接
続される。インダクタL1とコンデンサC2とは共振回
路を構成する。
品(コンデンサC1,C2、インダクタL1、抵抗R
1、パルストランスPT、スパークギャップSG)のう
ちパルストランスPTは、図6に示すように、断面長円
状である筒状コア31に、平角線を厚み方向に重ねる形
で巻装したいわゆるエッジワイズ巻によって2次巻線n
2を形成し、2次巻線n2の外周に自己融着線を巻装し
て1次巻線n1を形成したトランス本体30を備える。
不飽和ポリエステルのような熱硬化性合成樹脂からなる
外包体32によって包まれ、1次巻線n1および2次巻
線n2を外部回路と接続するための端子片33a,33
bと、放電灯Laが接続されるソケット口11(図1参
照)に配設した内側電極41とが外包体32に一体化さ
れる。外包体32はBMC(バルクモールディングコン
パウンド)法により成形される。ところで、図5に示し
た回路から明らかなように、2次巻線n2の一端は放電
灯Laに接続されるのであって、ソケット口11におい
ては内側電極41が2次巻線n2の一端と接続される。
つまり、内側電極41は2次巻線n2の一端と配線電路
板34を介して接続される。
しないが、トランス本体30は端子片33a,33bお
よび配線電路板34を形成する金属板からなるリードフ
レームに実装され、その後、外包体32がBMC法によ
って同時成形されるとともに内側電極41が配線電路板
34に接合され、さらに、リードフレームの不要部分が
切除されるとともに適宜の曲げ加工が施されることによ
って形成される。内側電極41は外包体32の成形後に
配線電路板34に接合される。
1に接続される配線電路板34とは、外包体32におけ
る同じ側面であって筒状コア31の長手方向に離れた部
位から突出する。ここで、放電灯Laの始動時において
2次巻線n2に高電圧が誘起されると、1次巻線n1と
内側電極41との間の電位差がきわめて大きくなるか
ら、端子片33aと配線電路板34との間で沿面放電が
生じることがないように、外包体32において端子片3
3aと配線電路板34とが突設された側面には筒状コア
31の長手方向において交互に凹凸が繰り返す凹凸部3
5が形成されている。つまり、凹凸部35によって端子
片33aと配線電路板34との間の沿面距離が大きくな
っている。なお、凹凸部35は外包体32の側面の幅方
向の全長に亘って形成されている。
33a,33bおよび配線電路板34の一部を除いて熱
硬化性合成樹脂の外包体32で包まれているから、端子
片33a,33bおよび配線電路板34の間でのみ沿面
距離を確保すればよく、高電圧が印加されるパルストラ
ンスPTを小型に形成しながらも絶縁性を確保しやすく
なる。また、パルストランスPTには内側電極41も一
体に設けられるから、内側電極41を保持する構造を別
途に設ける必要がなく、結果的に省部材になっている。
すようにベース10に一体に埋め込まれる。つまり、配
線電路板20に実装される電子部品のうちパルストラン
スPTは、ベース10の成形前に配線電路板20に溶接
によって実装され、ベース10の成形によってベース1
0に埋め込まれることになる。このとき、端子片33
a,33bはベース10の表面から外部に露出する。
ように、放電灯Laが接続されるソケット口11を基板
部12の厚み方向の一面に一体に備え、基板部12の厚
み方向の両面に上述した接続片21が突出し、接続片2
1に電子部品を実装できるように形成されている。以下
では、基板部12の厚み方向においてソケット口11を
設けている面を前面と呼ぶ。つまり、パルストランスP
Tは基板部12の後面側に配置される。ソケット口11
は適合する放電灯Laの形状に合わせて内筒11aと外
筒11bとからなる二重円筒状に形成されており、内筒
11aの内側面に沿って上述した内側電極41が配置さ
れ、外筒11bには一部が外筒11bの外側面に開放さ
れるとともに外筒11bの先端面に開放された電極保持
溝11cが形成されている。電極保持溝11cには金属
板により形成された外側電極42の基部が挿入される。
外側電極42は、放電灯Laの口金(図示せず)に弾接
する接触ばね42aと、電極保持溝11cに挿入される
保持片42b(図11参照)と、電極保持溝11cにお
いて外筒11bの外側面に開放されている部位から外筒
11bの外方に突出する電極端子片42cとを一体に備
える。電極端子片42cは、配線電路板20に設けられ
てベース10から突出する接続片21に接合される。
ス10に埋め込む際に、ベース10を形成する合成樹脂
が内側電極41に付着することのないように、内側電極
41の基部には外包体32の形成時に同時に成型される
樹脂止め鍔36(図7参照)が形成される。つまり、図
8に示すように、ベース10を成形する金型100には
内側電極41が挿入される凹所102が形成されてお
り、樹脂止め鍔36が凹所102の開口縁に当接して蓋
として機能することにより、ベース10を形成する合成
樹脂が凹所102に侵入するのを防止することができ
る。
11に示すように、前方から見ると矩形の一辺を弧状に
形成した形状を有し、基板部12の前面であって弧状と
なった一辺側の近傍に上述したソケット口11が設けら
れている。また、パルストランスPTは長手方向の一辺
が基板部12の弧状の一辺に隣り合っている一辺に沿う
ように配置される。基板部12においてパルストランス
PTを設けていない部位の厚み寸法はパルストランスP
Tを設けている部位よりも小さく、さらに、基板部12
においてパルストランスPTを設けていない部位であっ
てソケット口11に重複しない部位には前面から後方に
段下がりとなった段部13が形成される。この段部13
には図5に示した回路のコンデンサC2が載置される。
段部13に対応する部位であって基板部12の後面側に
は、スパークギャップSGおよびコンデンサC1が配置
される。さらに、抵抗R1およびインダクタL1は基板
部12の前面に配置される。これらの電子部品は接続片
21に対して抵抗溶接、望ましくはプロジェクション溶
接によって接合される。ここに、接続片21が基板部1
2から突出しており電子部品は基板部12に沿って配置
されるから、溶接作業を基板部12の前面側および後面
側から行えることになり、溶接作業が容易である。ま
た、電子部品が溶接により接合されるから、高温(たと
えば、150℃程度)でも半田のように軟化することが
なく電子部品と接続片21との電気的接続状態を安定に
保つことができる。
0が外包体32だけではなくベース10によっても包ま
れ、また内側電極41との間の電路である配線電路板3
4の大部分がベース10に埋め込まれるから、放電灯を
始動させるための高電圧を発生する高圧発生回路(イグ
ナイタ)を内蔵しながらも高い絶縁性能を確保すること
ができる。しかも、電子部品を接続する配線電路板20
をベース10の内部に立体的に配置し、電子部品も配線
電路板20の表裏に配置するから、配線長を比較的短く
することができ、高電圧が印加される電路の引き回しが
不要になってノイズの発生が少なくなり、かつ小型軽量
化につながる。
辺には、パルストランスPTを埋入した部位から連続す
る形で基板部12の後面に突出する囲み壁14が連続一
体に形成され、さらに段部13に対応する部位であって
基板部12の側面には前後に突出する組立片15が連続
一体に形成される。囲み壁14および組立片15の外側
面には適宜個数の組立爪16が突設される。
口11が一体に形成されたベース10は、図12に示す
ように、ケース50に収納される。本実施形態のケース
50は、ベース10が収納され基板部12の前面側が開
口する後ケース51と、後ケース51の前面に覆着され
る前ケース52とにより形成される。後ケース51と前
ケース52とは、超音波溶着により結合するか、ねじあ
るいはかしめ鋲のような固定具を用いて結合するか、あ
るいは凹凸係合によって結合する。
れ、望ましくは導電性合成樹脂により形成されている。
また、後ケース51の周壁にはベース10の周面に突設
した組立爪16と係合する組立孔(図示せず)が形成さ
れ、後ケース51にベース10を装着すると組立爪16
が組立孔に係合することによって、後ケース51にベー
ス10が結合されるようにしてある。また、前ケース5
2には、ソケット口11に接続される放電灯Laを機械
的に保持するための円筒状のソケット筒53が一体に設
けられる。ソケット筒53は放電灯Laをバヨネット方
式で結合するために、ソケット筒53の前面と内側面と
に開放された複数個の結合溝54を有している。各結合
溝54は、ソケット筒53の前端から後方に延長された
部位と、ソケット筒53の周方向に延長された部位とを
有したL字状に形成され、放電灯Laの口金に突設され
た結合ピンを結合溝54に挿入して放電灯Laを回転さ
せると結合ピンが結合溝54の奥に導入され、放電灯L
aがソケット筒53に保持されるようにしてある。この
種のバヨネット方式の結合様式は周知技術であるから説
明を省略する。
回路(放電灯点灯装置)とを接続するために、ケース5
0には入力線Lxが導入される。入力線Lxは前ケース
52に設けた切欠部(図示せず)を通してケース50に
導入され、前ケース52において切欠部の周囲には外向
きにガイド筒55が突設される。ガイド筒55には入力
線Lxに作用する張力がケース50に収納された回路と
の接続部分に及ばないようにするために、帯金により形
成された張力止め部材56が巻き付けられる。
他の電子部品を実装したベース10にパルストランスP
Tを埋め込んでいるから、パルストランスPTの巻線と
電子部品との絶縁距離を考慮する必要がなく、小型化が
容易になるのである。ここに、ソケット内に高圧発生回
路を収納する構成としては、パルストランスPTを含む
電子部品を回路基板に実装してケース内に収納する構成
が考えられ、この種の構成においては、高圧部品である
パルストランスPTと他の低圧部品との間の絶縁距離を
確保するためにケース内に仕切壁を形成して、高圧部品
と低圧部品とを仕切壁を介して配置するとともに、ケー
ス内において絶縁性を高めるためにケース内にエポキシ
樹脂を充填する構成が考えられる。しかしながら、この
ような構成では従来構成としても説明したように、沿面
距離(絶縁距離)を確保しつつ小型化することが難しく
なる。これに対して、本実施形態では高圧部品であるパ
ルストランスPTをベース10に埋め込んでいることに
よって、ケースに仕切壁が不要であり、また充填用の樹
脂も不要であって、絶縁距離が確保しつつも小型化が可
能になるのである。
分を形成している後ケース51を導電性材料により形成
していることによって、ケース50がシールドケースと
して機能し、高電圧のパルスが発生したときに外部に輻
射されるノイズを軽減することができる。
ケース51を前ケース52よりも深い形に形成している
が、図13のように、前ケース52を後ケース51より
も深い形に形成してもよい。この場合、前ケース52に
ベース10を結合させることになる。
同時成形されるから、ベース10の成形時に配線電路板
20が曲がる可能性があり、またベース10を形成する
合成樹脂にボイドが生じる可能性もある。この種の欠陥
は、ベース10の内部において生じるからベース10が
不透明な合成樹脂によって形成されていると発見するの
は難しい。このような欠陥の発見を容易にするには、ベ
ース10を透明な合成樹脂によって形成するのが望まし
い。なお、ケース50については不透明な合成樹脂を用
いることによってスパークギャップSGの特性が光の影
響を受けないようにするのが望ましい。ここにおいて、
ポリエーテルイミド樹脂は流動性が低いが顔料を含む不
透明な材料に比較すれば、顔料を含まない透明な材料の
ほうが流動性が大きいから、ポリエーテルイミド樹脂を
用いてベース10を形成する際に、透明樹脂を用いるほ
うがベース10の成形が容易になるという利点もある。
ついて説明する。パルストランスPTを除く電子部品を
実装する前までのベース10の概略の製造工程は図14
に示す通りであって、まず帯状に連続する金属板61に
抜き加工および曲げ加工を施して図15(a)に示すよ
うに配線電路板20および接続片21となるリードフレ
ーム60を形成する(S1)。リードフレーム60はそ
れぞれ一定ピッチの送り孔63が形成された略平行な一
対の送りガイド62を有する。配線電路板20は連結片
(図示せず)を介して送りガイド62や他の配線電路板
20に連結されている。連結片は、加工中において配線
電路板20を送りガイド62に連結しておくために設け
られているが、加工後に不要になると切除される。
を用いており、1枚目のリードフレーム60にポリエー
テルイミド樹脂のような熱可塑性合成樹脂を用いた射出
成形によって1次成形を行い、図15(b)のようにベ
ース10における基板部12を形成する(S2)。1次
成形時には配線電路板20の間を連結している連結片に
対応する部位に抜き孔を形成しておき、1次成形後に配
線電路板20の間の連結片を分断することによって配線
電路板20を電気的に分離する(S3)。この段階では
送りガイド62は分離されない。その後、図15(c)
のように2枚目のリードフレーム60を積載するととも
にパルストランスPTを実装し(S4)、図15(d)
のように1次成形と同種の熱可塑性合成樹脂を用いて射
出成形による2次成形を行う(S5)。この段階でソケ
ット口11が形成される。なお、パルストランスPTに
おける樹脂止め鍔36は2次成形の前にあらかじめ形成
しておくのは言うまでもない。2次成形後に送りガイド
62を分断すれば(S6)、図15(e)のようにパル
ストランスPTを除く電子部品を実装したベース10が
形成される。
れた入力線Lxは別途に設けた点灯装置本体に接続され
る。点灯装置本体は、カーバッテリのような電池を電源
としてDC−DCコンバータにより電源電圧を昇圧し、
さらに比較的低い周波数(数百Hz程度)で電圧極性を
交番させるインバータ回路(極性反転回路)を用いて矩
形波交番電圧を出力するように構成されている。
品を実装した印刷配線基板からなる回路基板をケースに
収納しているが、印刷配線基板を回路基板として用いる
と、電子部品の配置が平面的になるから、空間を有効利
用するのが難しく、結果的に小型化・軽量化が阻害され
ているのが現状である。
うに、多層配線基板70を用いるとともに、多層配線基
板70により放電灯点灯装置の器体71の一部を形成し
たものである。器体71は電子部品が収納され一面に開
口を有する箱体71aと、箱体71aの開口に覆着され
る蓋体71bとを結合して形成されている。この放電灯
点灯装置の製造過程を以下に説明する。
は、図17および図18に示すように、回路パターンを
形成した配線導体75を合成樹脂からなる絶縁層76に
同時成形し、かつ絶縁層76の一面であって器体71の
外側面になる一面にアルミニウムのような金属板からな
るシールド層77を積層したものであって、組立後に直
方体の5面70a〜70eを形成することができるよう
に5枚の長方形を連結した形状に形成される。つまり、
多層配線基板70は箱体71aの最終形状を展開した形
状に形成されている。ここに、図17において一点鎖線
で示す曲げ線72b〜72eで谷折りにすれば、箱体7
1aを形成することができるのであって、面70c,7
0eにはのりしろが形成されている。シールド層77を
形成する金属板には、外部回路との接続のためのコネク
タ73や、器体71を定位置に固定するための固定用ね
じが挿通される取付台74などを器体71の外側面に突
設するための抜き孔(図示せず)があらかじめ形成され
ている。ここで、箱体71aは必要に応じて多層化され
る。たとえば、図示例では部位A,Bが多層化されてい
る。
体75とシールド層77との間、電子部品の絶縁を確保
する。また、絶縁層76を形成する合成樹脂は、コネク
タ73や取付台74のような構造体も形成する。したが
って、絶縁層76には、熱伝導性および電気的絶縁性が
高く、組立が容易となる程度の可撓性を有し、かつ配線
導体75やシールド層77との密着性の高いものが選択
される。また、使用環境によっては耐熱性や弾性が必要
な場合もある。この種の要求を満たす材料として、本実
施形態では、ポリイミド樹脂のような合成樹脂を用いて
いる。配線導体75は、電子部品を実装して箱体71a
を形成したときに電子部品同士が干渉しないような配置
で、箱体71aの各面70b〜70eに適宜に形成され
ている。配線導体75には銅合金などの金属板を用いる
ことが望ましいが、導電性合成樹脂を用いて配線導体7
5を形成してもよい。金属板であるリードフレームを用
いて配線導体75を多層配線する必要があれば絶縁層7
6を複数回の工程で成形すればよい。つまり、絶縁層7
6を適宜に構成することによって複雑な立体配線が可能
になる。
19に示すように、電子部品78が実装される。ここ
に、電子部品78の実装時には多層配線基板70が平板
状であるから、電子部品78の実装は比較的容易であ
る。電子部品78の実装方法としては、配線導体75を
絶縁層76の表面に露出させた構成であれば電子部品7
8を半田によって表面実装したり、ワイヤボンディング
によって電子部品78を配線導体75に電気的に接続す
ることができ、また金属板の配線導体75を用いている
場合には絶縁層76に接続片を立設しておき、接続片に
電子部品78のリードを溶接することによって接合して
もよい。
ように、多層配線基板70において中央部の一面72a
と周囲の各面72b〜70eとの境界線を折曲するよう
に曲げ加工を施し、隣り合う各面70b〜70e間を溶
着によって固着する。つまり、隣り合う面間70b〜7
0eで絶縁層76を溶着すれば箱体71aを形成するこ
とができる。箱体71aは一面が開放されているから、
図21に示すように、開口面に覆着される蓋体71bを
設けることによって、図16に示した構成とすることが
できる。ここに、器体の周面はシールド層77によって
囲まれるから回路部分から外部への輻射ノイズを低減す
ることができる。
電子部品78の立体的な配置を可能としているから、小
型化が可能になるとともに、配線用部材と器体と外部回
路との接続部品とが一体化されることになる。また、一
枚の多層配線基板70に電子部品を実装した後に多層配
線基板70に曲げ加工を施すだけで箱体71aを形成す
ることができるから、従来構成のように回路基板と器体
とが別体として網けっれている場合に比較して組立作業
が容易である。さらに、電子部品78を立体的に配置す
るとともに配線を多層化することによって配線長を短く
することが可能になり、絶縁対策やノイズ対策が容易に
なる。なお、電子部品78と配線導体75とを溶接によ
って接合する形態とすれば、高温環境での使用時におい
ても電気的接続について高い信頼性を維持することがで
きる。
は、プロジェクション溶接によって電子部品を接続片に
接合する例を示したが、接続片に対して電子部品を接合
する際の位置保持には、図22(a)に示すように、チ
ャック110を用いて電子部品78を把持して電子部品
78のリード線78aを接続片21に接触させた状態に
保つ必要がある。また、プロジェクション溶接を行わな
い場合には、図22(b)のように、接続片21に把持
片21bを切り起こして形成しておき、把持片21bを
かしめることによって電子部品78を接続片21に把持
させておき、この状態で溶接ないし半田固定を施すこと
も考えられる。しかしながら、チャック110を用いる
とすれば、組立装置にチャック110が必要であって設
備コスト増になり、また電子部品78のリード線の径に
応じてチャック110を交換する必要がある。一方、接
続片21に把持片21bを設ける構造では接続片21の
構造が複雑になりコスト増につながる。
24に示す構造を採用している。すなわち、ベース10
の表面から突出する接続片21の近傍において、ベース
10から接続片21と同じ向きに突出する案内突起17
を設け、案内突起17の先端部に傾斜した案内面17a
を形成してある。案内面17aは、案内突起17におけ
る接続片21の厚み方向の一面であって、案内突起17
の先端側ほど接続片21の厚み方向の他面に近付く向き
に傾斜している。また、電子部品78のリード線78a
が接合される2つの接続片21を結ぶ方向(実際には、
電子部品78として軸方向にリード線78aが突出する
アキシャルリード部品を用いたときのリード線78aの
延長線上)において、図24に示すように、案内面17
aと接続片21とが重なるように、接続片21と案内面
17aとの位置関係が設定される。ここに、案内面17
aはベース10の成形時に同時に形成されるから、案内
面17aを形成するのは容易である。
によって、接続片21が上向きに突出するようにベース
10を置いた状態で、リード線78aが接続片21と案
内突起17の案内面17aとに跨るように電子部品78
を配置すれば、電子部品78の自重によってリード線7
8aが接続片21に接触することになり、ほぼ一定の接
触圧を得ることができる。つまり、電子部品78の位置
が自重によって仮保持されるのであり、案内突起17が
位置決め手段として機能する。このように電子部品78
を仮保持してリード線78aを接続片21に接触させて
おくことで、リード線78aと接続片21との接合作業
が容易になる。ここで、抵抗溶接によってリード線78
aと接続片21とを接合するとすれば、リード線78a
と接続片21との接触圧がほぼ一定になり、製品によら
ず安定した接合状態が得られる。他の構成および機能は
第1の実施の形態と同様である。
ギャップSGには電極突起SGaが形成されており、図
25(a)に示すように、電極突起SGaには断面形状
が円形であるリード線78bを抵抗溶接によって接合す
ることが多い。このようなリード線78bを設けている
場合には、接続片21にリード線78bを接合すること
になるが、電極突起SGaにリード線78bを抵抗溶接
によって接合するのは高い技術が要求されるからコスト
高につながるという問題がある。一方、電極突起SGa
にリード線78bを接合せずに、図25(b)のよう
に、リードフレームを用いて形成した端子片78cに電
極突起SGaを半田によって接合することも考えられる
が、スパークギャップSGの電極突起SGaやベース1
0の接続片21は半田の濡れ性が低く接合に時間がかか
るという問題が生じる。
うに、金属板によって端子板45を形成し、端子板45
の一端部に形成した挿入孔45aに電極突起SGaを挿
入するとともに、電極突起SGaの近傍にレーザ光を照
射することによって電極突起SGaと端子版45とをレ
ーザ溶接により接合する方法を採用している。つまり、
端子板45がスパークギャップSGのリード線として機
能する。この端子板45は、図27および図28に示す
ように、帯状の金属板であるフープ材46を切り起こす
ことによって2個1組として形成してあり、1個のスパ
ークギャップSGに対応する2個の端子板45は、フー
プ材46に連結されている状態では一端部間にスパーク
ギャップSGを挟むように配置されている。
するにあたっては、まず図28(a)のように1組の端
子板45の間隔をスパークギャップSGの幅よりも広く
しておき、両端子板45の間にスパークギャップSGを
導入した後に、図28(a)に矢印で示す向きに端子板
45を起こすことによって、図28(b)のように一対
の端子板45の間にスパークギャップSGを挟むように
する。この状態で電極突起SGaと端子板45とをレー
ザ溶接により接合し、その後、端子板45をフープ材4
6から分離すればよい。ここに、電極突起SGaを挿入
孔45aに容易に導入することができるように、図28
(c)のように挿入孔45aは端子板45の長手方向が
幅方向よりも長寸となった長孔状に形成されている。他
の構成および機能は第1の実施の形態と同様である。
おいて、大部分の電子部品78のリード線78aが直線
状である例を示したが、直線状のリード線78aでは大
きな応力が生じるとリード線78aが折損したり電子部
品78や電子部品78を実装している基板に割れが生じ
たりする可能性がある。とくに、電子部品78を溶接に
よって実装すると実装時においてリード線78aに応力
が残留しやすいことが知られており、また回路パターン
を形成する金属板を合成樹脂成形品の絶縁部材に埋設し
た構成を有しているから、実装後においても金属と合成
樹脂との熱膨張率の差によって回路パターンを形成して
いる金属板と電子部品78のリード線78aとの接合部
分に外力が作用し、リード線78aに応力が生じやすい
ものである。さらに、電子部品78が立体的に配置され
ていることによって、リード線78aの形状を3次元的
に考慮することが必要であり、このことによってもリー
ド線78aに応力が生じやすくなっている。
に、リード線78aの少なくとも一部にばね性を付与す
る撓み部78dを形成してあらかじめ容易に撓むように
し、リード線78aに大きな応力が作用するのを防止し
てある。図示例ではリード線78aを略全長に亘って蛇
行状(波状)に屈曲させることによって撓み部2bを形
成してあるが、この形状に限定されるものではなく、た
とえばリード線78aを螺旋状に形成することによって
撓み部78dを形成してもよい。このような撓み部78
dを形成すれば、リード線78aを曲げるのが容易であ
り、リード線78aを曲げても生じる応力が小さいか
ら、基板や電子部品78の破損を防止することができ
る。また、本実施形態のリード線78aは自由に曲げる
ことができるから、実装場所に応じてリード線78aを
あらかじめ折曲しておく必要がなく、同形状の電子部品
78を実装場所によらず採用することが可能になり、結
果的にリード線78aの形状を分けて部品を管理する必
要がなく部品の在庫管理が容易になる。他の構成および
機能は第1の実施の形態と同様である。
ソケット口と、ソケット口に対応する部位に配置され放
電灯に電気的に接続される電極と、電極に電気的に接続
され放電灯を始動させるための高電圧を発生する高圧発
生回路と、高圧発生回路を構成する電子部品を実装する
金属板からなる配線電路板が同時成形され前記ソケット
口が一体に形成された合成樹脂成形品のベースとを備え
るものであり、電子部品を実装するベースに金属板の配
線電路板を同時成形しているから、電路を立体的に引き
回すことになり電路を短く形成することができるととも
に、ベースの形状によって電子部品間の沿面距離を確保
することが可能になって、全体としての小型化につなが
る。また、エポキシ樹脂を充填する必要がないから、エ
ポキシ樹脂を用いることに伴う従来構成の問題点(エポ
キシ樹脂の充填時間や硬化時間の時間待ち、エポキシ樹
脂の表面張力によるケースの大型化、エポキシ樹脂の吸
湿)が解消され、生産性および信頼性が向上するととも
に小型化を達成することができる。しかも、電子部品を
実装するベースにソケット口が一体に形成されるから、
組立時にはソケット口と電子部品とを一体化した1つの
部品として扱うことができ、組立性が向上する。
て、前記高圧発生回路を構成する電子部品の一部は熱硬
化性合成樹脂からなる外包体により包まれ、前記ベース
は熱可塑性合成樹脂からなることを特徴とするものであ
り、高圧発生回路を構成する電子部品の一部を外包体に
より包んでいるから、高圧発生回路を構成する電子部品
の絶縁性および耐湿性が向上する。このことによって、
全体としての小型化を図ることができる。
て、前記配線電路板の一部に前記ベースの表面から突設
する接続片を設け、接続片の先端部に厚み方向の一面に
突出するプロジェクション溶接用の突起部を形成したこ
とを特徴とするものであり、電子部品を配線電路板に溶
接によって接合するから、高温環境下でも接合強度の低
下がなく、結果的に小型化が可能になる。また、ベース
の表面から突出する接続片の先端部に突起部を設けたこ
とによって、ベースを形成する合成樹脂材料が突起部に
付着する可能性が少なくなり、プロジェクション溶接を
確実に行うことができる。
て、前記配線電路板の一部に前記ベースの表面から突出
する接続片を設け、前記電極として前記ソケット口の外
周部に配置される外側電極とソケット口の中心部に配置
される内側電極とを設け、接続片の基部および内側電極
の基部であってベースに埋入される部位には、ベースの
成形に用いる金型において接続片と内側電極とがそれぞ
れ挿入される凹所の口を塞ぐ樹脂止め鍔が形成されてい
ることを特徴とするものであり、ベースの成形時に金型
の凹所の口が樹脂止め鍔によって塞ぐので、ベースを形
成する合成樹脂材料が接続片に付着するのを防止するこ
とができる。
て、前記高圧発生回路を構成する電子部品が2次巻線に
高電圧を誘起されるパルストランスを含み、パルストラ
ンスにおいてコアに1次巻線および2次巻線を巻装した
トランス本体が熱硬化性合成樹脂からなる外包体により
包まれ、外包体の外周が熱可塑性合成樹脂で包まれてい
ることを特徴とするものであり、高電圧を発生するパル
ストランスが熱硬化性合成樹脂で包まれることによって
絶縁性が高く、しかも沿面放電が生じにくくなる。さら
に、外包体の外側が熱可塑性合成樹脂によって包まれて
いるから、さらに絶縁性が向上することになる。
て、前記電極として前記ソケット口の外周部に配置され
る外側電極とソケット口の中心部に配置される内側電極
とを設け、前記パルストランスにおいて2次巻線の一端
に接続した内側電極を前記パルストランスに一体に形成
していることを特徴とするものであり、内側電極がパル
ストランスに一体化されているから、ベースの製造が容
易になる。
て、前記ベースのうち少なくとも前記配線電路板が埋入
されている部位が透明な合成樹脂からなることを特徴と
するものであり、ベースの成形時に内部に生じる欠陥を
容易に発見することができる。
て、前記ベースが不透明な合成樹脂成形品からなるケー
スに収納され、ケースには前記放電灯を保持するソケッ
ト筒が形成されていることを特徴とするものであり、高
圧発生回路を構成する電子部品(たとえばスパークギャ
ップ)に光が照射されることによって動作特性が変化す
るのを防止することができる。
て、前記電子部品の少なくとも一部がリード線を備え、
前記配線電路板が一部に前記ベースの表面から突出する
接続片を備え、前記ベースがリード線と接続片との接合
前にリード線を接続片に当接させた状態で仮保持する位
置決め手段を備えることを特徴とするものであり、ベー
スにおいて電子部品を仮保持するから、チャックを備え
る装置を用いたり、接続片を加工したりする必要がな
く、ベースの成形時に設けた位置決め手段によって電子
部品を容易に位置決めすることができ、結果的に生産性
が向上する。
いて、前記位置決め手段が前記ベースに突設された案内
突起であって、前記リード線が直線状に形成され、案内
突起の先端面には前記接続片に前記リード線を当接させ
る向きに傾斜した案内面が形成されていることを特徴と
するものであり、ベースに突設した案内突起に傾斜面で
ある案内面を形成しているから、電子部品の自重によっ
てリード線を接続片に接触させることができ、ほぼ一定
の接触圧でリード線と接続片とを接触させた状態で接続
片とリード線とを接合することができる。その結果、リ
ード線を接続片に対して抵抗溶接によって接合する場合
には、ほぼ一定条件での接合が可能になり、品質の安定
化につながる。
おいて、前記電子部品が2本のリード線を軸方向に突設
したアキシャルリード部品であって、前記案内突起が両
リード線に対応するようにそれぞれ形成されていること
を特徴とするものであり、この構成によって、案内面に
リード線を載せるだけで電子部品をベースに安定に仮保
持させることができる。
おいて、前記リード線と前記接続片とが抵抗溶接により
接合されていることを特徴とするものであり、上述のよ
うにリード線が接続片にほぼ一定の接触圧で接触するか
ら、抵抗溶接の際の条件が安定し、接合不良が生じる可
能性を低減することができ品質の安定化につながる。
いて、前記電子部品に電極突起が突設され、電極突起が
リード線としての端子板に形成した挿入孔に挿入された
形で接合されていることを特徴とするものであり、リー
ド線を接合していない安価な電子部品を採用することが
でき、しかも電極突起を挿入孔に挿入して溶接するか
ら、接合強度を大きくとることができる。
おいて、前記電極突起と前記端子板とがレーザ溶接によ
り接合されていることを特徴とするものであり、接合作
業に要する時間を短くすることができる。
求項14の発明において、前記端子板が帯状の金属板か
ら切り起こして形成され、前記挿入孔が端子板の長手方
向において幅方向よりも長寸となった長孔状に形成され
ていることを特徴とするものであり、挿入孔が長孔状で
あることによって端子板の挿入孔に電極突起を挿入する
作業が容易になる。とくに、電子部品を挟むように一対
の端子板をフープ材により形成し、電極突起を両端子板
の挿入孔に同時に挿入する際には、挿入孔が長孔状であ
ることによって電極突起を挿入孔に挿入する作業が容易
になる。
項15のいずれか1項の発明において、前記電子部品の
リード線の少なくとも1箇所にばね性を付与する撓み部
を形成したことを特徴とするものであり、撓み部を設け
たことによってリード線に生じる応力が緩和され、電子
部品の実装箇所が剥がれたり割れたりする可能性が低減
され、結果的に実装の信頼性が向上する。
灯点灯装置の製造方法であって、前記配線電路板の一部
に設けた接続片を前記ベースから突出させた形でベース
の一部を配線電路板と同時一体に成形する1次成形の過
程と、前記高圧発生回路を構成する電子部品の一部をベ
ースに実装して接続片に接合する過程と、前記ソケット
口を形成するとともに前記電子部品をベースに埋め込む
ようにしてベースの全体を成形する2次成形の過程とを
有することを特徴としており、高圧発生回路を構成する
電子部品の一部が2次成形によってベースに埋め込まれ
ているから、高電圧の印加される電子部品における絶縁
性を向上させることができる。すなわち、エポキシ樹脂
の充填が不要であって、エポキシ樹脂を用いることに伴
う各種の問題を解決することができる。
項16のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置の製造方
法であって、器体の一部を構成する部材の最終形状を展
開した形状の平板状の多層配線基板に電子部品を実装
し、その後、電子部品が内側に配置される形で多層配線
基板を最終形状となるように折曲することを特徴として
おり、平面状の状態で電子部品を実装するから実装作業
が容易であり、しかも電子部品の立体的な配置が可能に
なるから、器体の内部空間が有効に利用されて小型化に
つながる。
おいて、前記多層配線基板において前記電子部品を実装
する面の反対面側に金属板からなるシールド層が積層さ
れていることを特徴としており、器体の外周側にシール
ド層が積層されているから、外部へのノイズの放射が抑
制されるとともに、外来ノイズの影響を受けにくくな
る。
す斜視図である。
面図である。
路を示す回路図である。
る。
る。
要部の断面図である。
る。
ある。
である。
である。
斜視図である。
断面図である。
図である。
る。
の比較例を示す斜視図である。
る。
の比較例を示す斜視図である。
る。
面図、(b)は組立後の側面図、(c)は端子板の正面
図である。
を示す正面図である。
Claims (19)
- 【請求項1】 放電灯が接続されるソケット口と、ソケ
ット口に対応する部位に配置され放電灯に電気的に接続
される電極と、電極に電気的に接続され放電灯を始動さ
せるための高電圧を発生する高圧発生回路と、高圧発生
回路を構成する電子部品を実装する金属板からなる配線
電路板が同時成形され前記ソケット口が一体に形成され
た合成樹脂成形品のベースとを備えることを特徴とする
放電灯点灯装置。 - 【請求項2】 前記高圧発生回路を構成する電子部品の
一部は熱硬化性合成樹脂からなる外包体により包まれ、
前記ベースは熱可塑性合成樹脂からなることを特徴とす
る請求項1記載の放電灯点灯装置。 - 【請求項3】 前記配線電路板の一部に前記ベースの表
面から突設する接続片を設け、接続片の先端部に厚み方
向の一面に突出するプロジェクション溶接用の突起部を
形成したことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装
置。 - 【請求項4】 前記配線電路板の一部に前記ベースの表
面から突出する接続片を設け、前記電極として前記ソケ
ット口の外周部に配置される外側電極とソケット口の中
心部に配置される内側電極とを設け、接続片の基部およ
び内側電極の基部であってベースに埋入される部位に
は、ベースの成形に用いる金型において接続片と内側電
極とがそれぞれ挿入される凹所の口を塞ぐ樹脂止め鍔が
形成されていることを特徴とする請求項1記載の放電灯
点灯装置。 - 【請求項5】 前記高圧発生回路を構成する電子部品が
2次巻線に高電圧を誘起されるパルストランスを含み、
パルストランスにおいてコアに1次巻線および2次巻線
を巻装したトランス本体が熱硬化性合成樹脂からなる外
包体により包まれ、外包体の外周が熱可塑性合成樹脂で
包まれていることを特徴とする請求項1記載の放電灯点
灯装置。 - 【請求項6】 前記電極として前記ソケット口の外周部
に配置される外側電極とソケット口の中心部に配置され
る内側電極とを設け、前記パルストランスにおいて2次
巻線の一端に接続した内側電極を前記パルストランスに
一体に形成していることを特徴とする請求項5記載の放
電灯点灯装置。 - 【請求項7】 前記ベースのうち少なくとも前記配線電
路板が埋入されている部位が透明な合成樹脂からなるこ
とを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。 - 【請求項8】 前記ベースが不透明な合成樹脂成形品か
らなるケースに収納され、ケースには前記放電灯を保持
するソケット筒が形成されていることを特徴とする請求
項7記載の放電灯点灯装置。 - 【請求項9】 前記電子部品の少なくとも一部がリード
線を備え、前記配線電路板が一部に前記ベースの表面か
ら突出する接続片を備え、前記ベースがリード線と接続
片との接合前にリード線を接続片に当接させた状態で仮
保持する位置決め手段を備えることを特徴とする請求項
1記載の放電灯点灯装置。 - 【請求項10】 前記位置決め手段が前記ベースに突設
された案内突起であって、前記リード線が直線状に形成
され、案内突起の先端面には前記接続片に前記リード線
を当接させる向きに傾斜した案内面が形成されているこ
とを特徴とする請求項9記載の放電灯点灯装置。 - 【請求項11】 前記電子部品が2本のリード線を軸方
向に突設したアキシャルリード部品であって、前記案内
突起が両リード線に対応するようにそれぞれ形成されて
いることを特徴とする請求項10記載の放電灯点灯装
置。 - 【請求項12】 前記リード線と前記接続片とが抵抗溶
接により接合されていることを特徴とする請求項11記
載の放電灯点灯装置。 - 【請求項13】 前記電子部品に電極突起が突設され、
電極突起がリード線としての端子板に形成した挿入孔に
挿入された形で接合されていることを特徴とする請求項
1記載の放電灯点灯装置。 - 【請求項14】 前記電極突起と前記端子板とがレーザ
溶接により接合されていることを特徴とする請求項13
記載の放電灯点灯装置。 - 【請求項15】 前記端子板が帯状の金属板から切り起
こして形成され、前記挿入孔が端子板の長手方向におい
て幅方向よりも長寸となった長孔状に形成されているこ
とを特徴とする請求項13または請求項14記載の放電
灯点灯装置。 - 【請求項16】 前記電子部品のリード線の少なくとも
1箇所にばね性を付与する撓み部を形成したことを特徴
とする請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載
の放電灯点灯装置。 - 【請求項17】 請求項1記載の放電灯点灯装置の製造
方法であって、前記配線電路板の一部に設けた接続片を
前記ベースから突出させた形でベースの一部を配線電路
板と同時成形する1次成形の過程と、前記高圧発生回路
を構成する電子部品の一部をベースに実装して接続片に
接合する過程と、前記ソケット口を形成するとともに前
記電子部品をベースに埋め込むようにしてベースの全体
を成形する2次成形の過程とを有することを特徴とする
放電灯点灯装置の製造方法。 - 【請求項18】 請求項1ないし請求項16のいずれか
1項に記載の放電灯点灯装置の製造方法であって、器体
の一部を構成する部材の最終形状を展開した形状の平板
状の多層配線基板に電子部品を実装し、その後、電子部
品が内側に配置される形で多層配線基板を最終形状とな
るように折曲することを特徴とする放電灯点灯装置の製
造方法。 - 【請求項19】 前記多層配線基板において前記電子部
品を実装する面の反対面側に金属板からなるシールド層
が積層されていることを特徴とする請求項18記載の放
電灯点灯装置の製造方法。
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