JP2002214946A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JP2002214946A
JP2002214946A JP2001012272A JP2001012272A JP2002214946A JP 2002214946 A JP2002214946 A JP 2002214946A JP 2001012272 A JP2001012272 A JP 2001012272A JP 2001012272 A JP2001012272 A JP 2001012272A JP 2002214946 A JP2002214946 A JP 2002214946A
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heat
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Toshinori Nakayama
敏則 中山
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    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/10Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications
    • H05B6/14Tools, e.g. nozzles, rollers, calenders
    • H05B6/145Heated rollers

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 クイックスタート性を失わずに熱追従性及び
分離性を維持させ、記録紙先端の余白部や加熱部材表面
に分離爪を設けたりせずとも、同一画像の光沢ムラや記
録紙の巻きつきが生じることのない、定着装置並びに画
像形成装置を提供する。 【解決手段】 回転自在の加熱部材1と、加熱部材1に
対して圧接して配置される加圧部材2とにて挟圧搬送し
て、未定着画トナー像を記録材P上に加熱定着する画像
形成装置において、熱源は誘導加熱源3であり、加熱部
材1’は電磁誘導発熱によって発熱し、記録材Pへの熱
伝達方向における加熱部材1の1cm2当たりの熱抵抗
値が、0.025(℃/W)以上5(℃/W)以下であ
り、未定着トナー像を、熱を与えることによりパラフィ
ン若しくはポリオレフィンを含むワックスである離型剤
が染み出すトナーにて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式の複写
機、プリンタおよびファクシミリ等の画像形成装置、並
びに画像形成装置に用いられる定着装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置における定着装置と
しては、回転自在の加熱部材として所定の温度に維持さ
れた定着ローラと、弾性層を有して該定着ローラに圧接
する加圧部材である加圧ローラとによって記録材を挟持
搬送しつつ加熱する熱ローラ方式が多用されている。
【0003】このような定着装置においては、定着ロー
ラの熱源として、一般的に定着ローラ内部に配置された
ハロゲンランプが用いられ、ハロゲンランプの輻射熱に
よる加熱方法をとる。この方式においてはハロゲンラン
プから漏れる光漏れがあったり、有効に使用できるエネ
ルギー効率が低かったりし、そのため電源を投入した
後、定着ローラの温度が定着に適した所定温度に達する
までには比較的長時間を要していた。その間、使用者は
複写機等の画像形成装置を使用することができず、長時
間の待機を強いられるという問題があった。
【0004】このため、複写機等の商品の価値を高める
ためには、定着装置の省エネルギー化(低消費電力化)
と、ユーザの操作性向上(クイックスタート性)との両
立を図ることが一層注目され重視されてきた。これに伴
い、従来から行われてきたトナーの定着温度、定着ロー
ラの熱容量の低減だけではなく、電気−熱変換効率の向
上を図ることが必要となってきた。
【0005】斯かる要請を満足する装置として、熱源で
ある誘導加熱源より発熱体を電磁誘導発熱させる誘導加
熱方式の定着装置が提案されている。例えば特開昭54
−39645号公報には、定着ローラを構成する中空の
筒体である金属導体の定着ローラ芯金の内部にて、耐熱
性のコイルボビンの外周に、誘導加熱源である誘導コイ
ルが螺旋状に巻装されている。そして、定着ローラ芯金
の内面に近接した誘導コイルに誘導加熱源である電源よ
り高周波電流を流し、これによって生じた高周波磁界で
定着ローラ芯金に誘導渦電流を発生させ、定着ローラ芯
金自体の表皮抵抗によって定着ローラ芯金そのものを発
熱体としてジュール発熱させるようになっている。この
誘導加熱方式をカラー画像形成装置に対して採用して、
省エネルギー化を図ったカラー画像形成装置も提案され
ている。
【0006】こうしたカラー画像形成装置における定着
装置の一従来例を図7、図8に示す。一従来例である定
着装置Eは、不図示の手段で回転自在に支持されている
中空の筒体に形成された金属導体である芯金11で構成
される定着ローラ(加熱ローラ)10と加圧ローラ2で
構成され、定着ローラ10の芯金11内部にて、図8を
も参照すれば理解できるように、装置に固定されて非回
転となっている耐熱性のコイルボビン15に、熱源とな
る誘導コイル14が螺旋状に巻装されている、誘導加熱
式の定着装置である。コイル14に電源16から高周波
電流が流されて生じた誘導渦電流によって芯金11がジ
ュール発熱する。こうした誘導加熱方式を用いた定着装
置では、芯金11を直接熱するため、ウォーミングアッ
プの時間が短くなる。
【0007】カラー画像を形成する場合においてはモノ
クロ画像に比べて、現像剤としてシアン、マゼンタ、イ
エロー等の色トナーを使用するために、記録材P上の未
定着トナー像のトナー載り量が多い状態で使用すること
が一般的である。このために記録材P表面の凹凸上に更
に3色程度のトナーが乗ることと、載り量の多いトナー
で形成された未定着トナー像を記録材Pに溶融定着する
ためにはより多くの熱量を必要とすることから、画像に
対する追従性と定着性そのものの向上のため定着ローラ
10には適度の弾性を備えることが必要である。よっ
て、誘導加熱方式を用いたカラー画像形成装置における
図7の定着ローラ10は、定着ローラ芯金11上にHT
V、LTV、RTV等のシリコンゴム、又は、フッ素ゴ
ム若しくはフッ素ゴムラテックスとされるゴム等の弾性
層12が形成され、弾性層12上に離型性が高い表面層
13が形成されている。
【0008】ここで、カラー画像はトナー載り量が多い
ことから定着ローラ10に記録材である記録紙Pが巻き
つきやすく、従来は定着ローラ10にシリコーンオイル
等の離型剤オイルを塗付していた。しかし、定着ローラ
10に直接オイルを塗付しており、加圧ローラ2には、
定着ローラ10から定着ニップNを介して間接的にオイ
ル供給していたので、加圧ローラ2のオイル塗付が途絶
えがちになりやすく、加圧ローラ2のオフセット防止が
不利なために、カラーDTPのための両面画像への対応
が非常に困難である。それを防ぐためにオイルの量を多
く塗付した場合には記録紙Pのオイル染みが発生する、
というような不都合があった。
【0009】こうした問題を解決するために特開平10
−148988号公報では、定着ローラ10等に離型剤
オイルを塗付することなく、記録紙Pに転写したカラー
トナーを良好に定着することを可能としている。
【0010】すなわち、現像剤として、離型性を有する
パラフィン又はポリオレフィン等のワックスを内包させ
たタイプのトナーを用い、定着ローラ10は、剛性を有
する基材から構成される芯金11上に弾性層12を設
け、その上にワックスを内包したトナーとの離型性が良
いフッ素樹脂、例えば、FEP、PFA+PTFEブレ
ンドを表面層13として表面に設けたローラ構成とした
うえで、加圧ローラ2の弾性層2bの厚みや硬度を選択
することによって加圧ローラ2を定着ローラ10に圧接
させて、従来のようにシリコーンオイルを塗付しないで
も、分離性能を維持しつつ良好な定着を可能としてい
る。
【0011】その他、特開平4−166966号公報に
は熱容量を低減したフィルム状の定着ローラを用いた電
磁誘導加熱方式の定着装置が開示されている。この構成
においては、低熱容量フィルムを用いることでクイック
スタート性を保ちつつ、フィルムの曲率によって分離性
(極率分離)を保っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た定着装置E及び定着装置Eを備えた画像形成装置にお
いても以下のような問題があった。
【0013】定着ローラ芯金11上の弾性層12は定着
ローラ10の熱容量を大きくすることになり、所定の定
着温度に達するまでの時間(ウェイトタイム)が長くな
ってしまい、誘導加熱方式を用いてもクイックスタート
性が損なわれてしまう。
【0014】また、弾性層12の存在により、熱源であ
る誘導コイル14によって発熱する定着ローラ芯金11
側から、定着ローラ10表面に接するトナー、記録材P
への、つまり定着ローラ内面から定着ローラ表面へ向か
う方向の熱抵抗が大きくなってしまい、ニップN内で奪
われた熱量を熱源より供給する能力(熱追従性)が損な
われてしまう。
【0015】そこで、熱容量を小さくするために小径の
定着ローラ10を用いれば、例えば、記録材Pとしてト
ナー載り量の多いカラーA3記録紙を定着する場合に
は、定着ローラ10が記録紙P上を数回転するので、熱
追従性が悪いと、一周目で奪われた熱を2周目までに供
給することができずに、後端に行くほど温度が低下して
しまい、トナーに内包されたワックスが染み出しにく
く、そのための分離不良や同一画像上での光沢ムラ等の
問題が発生する。
【0016】そこで、安定した分離性能を得るために記
録材である記録紙Pの先端に画像を形成していない余白
部(先端余白)を設けることとなるが、先端余白部の存
在によって画像情報が欠落してしまう。分離性の悪化に
よる巻きつきを回避するには、定着ローラ10表面に、
分離爪を当接又は近接して配置させることとなるが、分
離爪に溜まったオフセットトナーが記録材Pに再転写さ
れることによる画像汚れや、定着ローラ10表面の削れ
等の問題が発生してしまう。
【0017】また、熱追従性が悪くなり、定着ローラ1
0表面で奪われた熱を熱源であるコイル14によって供
給することが困難となると、ニップN内で与えられる熱
量が少なくなり、定着性の悪化を引き起こす。そのため
定着ローラ10の温調温度を高くし、かつ記録材Pと定
着ローラ10との温度勾配を大きくすることによって、
ニップNに与える熱量を確保することになる。
【0018】しかし、熱は定着ローラ10の内面から供
給されるために、定着ローラ10表面に比べて内面の温
度は高くなるが、例えば定着ローラ芯金11や弾性層1
2が厚い場合のように、定着ローラ10の内面から表面
への熱抵抗が大きいほど、より内面の温度は高くなって
しまう。定着ローラ10内面の温度が高くなってしまう
と、定着ローラ10内部の雰囲気温度も上昇するが、定
着ローラ10内部の磁界発生用の誘導コイル14もジュ
ール発熱するので効率的な熱の放出が難しく、コイル1
4、コイルボビン15等の誘導加熱部材の融解、焼損等
を引き起こす危険性があった。
【0019】また、上記に述べた特開平4−16696
6号公報に記載されている熱容量を低減したフィルム状
の定着ローラを用いた電磁誘導加熱方式の定着装置で
は、低熱容量フィルムを用いることでクイックスタート
性を保ちつつ、フィルムの曲率によって分離性(曲率分
離)を保っているが、フィルムのスリップや寄り等の問
題が生じ、中速以上の定着器としては不向きである。
【0020】従って、本発明の目的は、誘導加熱方式を
とる定着装置で、カラー画像形成装置等に設けられて、
記録材表面に載り量の多いトナーを溶融定着する場合に
おいても、クイックスタート性を失わずに熱追従性及び
分離性を維持させ、記録紙先端の余白部や加熱部材表面
に分離爪を設けたりせずとも、同一画像の光沢ムラや記
録紙の巻きつきが生じることのない、また、内部温度の
過剰昇温による定着装置内部部材の劣化を防いで良好に
画像を定着できる定着装置並びに該定着装置を備えた画
像形成装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に斯か
る定着装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれ
ば、第1の本発明は、熱源によって加熱される回転自在
の加熱部材と、該加熱部材に対して圧接して配置される
加圧部材を備え、表面に未定着トナー像が形成された記
録材を挟圧搬送して該記録材上の前記未定着トナー像の
加熱定着を行う定着装置において、前記熱源は誘導加熱
源であり、前記加熱部材は電磁誘導発熱によって発熱
し、前記加熱部材の前記記録材への熱伝達方向における
1cm2当たりの熱抵抗値が0.025(℃/W)以上
5(℃/W)以下であることを特徴とする定着装置を提
供するものである。
【0022】第2の本発明は、画像情報をもとに、記録
材上にトナーにて画像を形成し、該記録材上の未定着ト
ナー像を、熱源によって加熱される回転自在の加熱部材
と、該加熱部材に対して圧接して配置される加圧部材と
にて、挟圧搬送して前記記録材上の前記未定着トナー像
の加熱定着を行う定着装置を備えた画像形成装置におい
て、前記熱源は誘導加熱源であり、前記加熱部材は電磁
誘導発熱によって発熱し、前記加熱部材の前記記録材へ
の熱伝達方向における1cm2当たりの熱抵抗値が、
0.025(℃/W)以上5(℃/W)以下であり、前
記未定着トナー像を、熱を与えることにより、パラフィ
ン又はポリオレフィンを含むワックスである離型剤が染
み出すトナーにて形成することを特徴とする画像形成装
置を提供するものである。
【0023】第2の本発明の一実施態様によると、前記
トナーは、重合法によって製造された重合トナーである
か、又は、カラー重合トナーである。
【0024】第1、第2の本発明の他の実施態様による
と、前記加熱部材は、円筒状薄肉金属ローラと、該円筒
状薄肉金属ローラ表面に形成された離型層と、を有する
時、前記離型層は、FEP、PFA、PTFE、から選
択されるいずれかのフッ素樹脂を1種類以上混合させた
ものであるか、又は、フッ素ゴム若しくはフッ素ゴムラ
テックスであることが可能である。
【0025】第1、第2の本発明の他の実施態様による
と、前記加熱部材は、円筒状薄肉金属ローラと、該円筒
状薄肉金属ローラ上に層状に設けられる非金属難熱伝導
材料と、を有し、該非金属難熱伝導材料層は、前記円筒
状薄肉金属ローラ上の最表層に設けられた離型層と、そ
の下層に設けられた弾性層と、を有する時、前記離型層
は、FEP、PFA、PTFE、から選択されるいずれ
かのフッ素樹脂を1種類以上混合させたものであり、前
記弾性層は、HTV、LTV、RTVから選択されるい
ずれかのシリコンゴム、又は、フッ素ゴム若しくはフッ
素ゴムラテックスであることが可能である。
【0026】第1、第2の本発明の他の実施態様による
と、前記円筒状薄肉金属ローラは、鉄、ニッケル、磁性
ステンレス、又はそれらの合金である磁性金属で作成さ
れる。
【0027】第1、第2の本発明の他の実施態様による
と、前記誘導加熱源は、交番電流を発生する電源と、前
記交番電流によって交番磁界を発生する誘導コイルとを
有する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る定着装置及び
画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0029】実施例1 図1に、本発明の画像形成装置の一実施例の全体構成を
示す。本実施例では、画像形成装置は中間転写体を用い
たカラー画像形成装置を用いるが、画像形成装置の形態
については、これに限るものではない。
【0030】本実施例において、カラー画像形成装置
は、像担持体として矢印方向に所定の周速度で回転駆動
される感光ドラム101を有し、この感光ドラム101
の周囲に1次帯電器102等の画像形成手段が配置され
ている。感光ドラム101は、1次帯電器102により
所定の極性の所定の表面電位に一様に帯電され、露光手
段のレーザスキャナ(図示せず)からの画像の露光10
3により、感光ドラム101の表面上に1色目の例えば
マゼンダ成分色の静電潜像が形成される。この潜像はマ
ゼンタ現像器41により現像され、マゼンタトナー像と
して可視化される。現像方式は、現像剤として非磁性ト
ナーを用いた一成分非接触方式であり、現像器41の現
像スリーブ41’と感光ドラム101との間に適当な現
像バイアスを印加することにより、現像スリーブ41’
上の非磁性トナーが感光ドラム101に飛翔し、潜像に
付着して現像する。
【0031】中間転写体として中間転写ローラ20が、
感光ドラム101に適度な圧力を持って当接配置されて
いる。中間転写ローラ20は、シリンダ状の芯金21上
に中抵抗の電気抵抗(体積抵抗率が105〜1011Ωc
m程度)を有する非発泡体あるいは発泡体の弾性層22
を設けて構成されている。弾性層22表面のトナーに対
する離型性を向上させるために、弾性層22の表面にト
ナーとの離型性が良好なPTFE等のフッ素樹脂もしく
はシリコーンゴムの離型層23を、チューブもしくはコ
ートにより形成してある。
【0032】感光ドラム101上のトナー像は、この中
間転写ローラ20と感光ドラム101との間(1次転写
ニップn1)に、転写バイアス電源61により適当な転
写バイアスを印加することにより、中間転写ローラ20
の表面上に転写される(1次転写)。
【0033】1次転写が終了した感光ドラム101は、
クリーニング装置114により表面に残留した1次転写
残りのトナーが除去される。その後、2色目のシアント
ナー像(現像器42により現像)、3色目のイエロート
ナー像(現像器43)、4色目ブラックトナー像(現像
器44)が同様な過程を経て感光ドラム101上に形成
され、中間転写ローラ20上に重ね合わせて1次転写さ
れ、これにより中間転写ローラ20上に4色のトナー像
の重ね合わせ像が形成される。
【0034】中間転写ローラ20の感光ドラム101と
は反対の側の位置に、2次転写ローラ25が離接自在に
設置されている。2次転写ローラ25は、芯金26上に
中抵抗の弾性層27を設けることにより形成されてい
る。
【0035】この2次転写ローラ25と中間転写ローラ
20とのニップ間(2次転写ニップn2)に、給紙カセ
ット109からの記録材としての記録紙Pが通紙され
る。バイアス電源を電源29から電源28に切換えて、
中間転写ローラ20と2次転写ローラ25との間に適当
な転写バイアスを印加することにより、中間転写上の4
色のトナー像が一括して記録紙P上に転写される(2次
転写)。記録紙Pは、給紙カセット109から給紙ロー
ラ110より搬送され、レジストローラ111及びその
前後の給紙ガイド112により、上記2次転写ニップn
2に供給される。
【0036】2次転写が終了した中間ローラ20の表面
に残留した2次転写残りのトナーは、中間転写ローラ2
0と感光ドラム101との間にバイアス電源62で1次
転写時と逆極性のバイアスを印加することにより、感光
ドラム101上へ戻され、最終的にクリーニング装置1
14により回収される。
【0037】未定着トナー像として4色のトナー像が転
写された記録紙Pはガイド113を経て、詳しくは後に
て説明する定着装置Aに搬送され、加熱部材である定着
ローラ1と加圧部材である加圧ローラ2との間の定着ニ
ップNを通過して、トナーの混色及び記録紙Pの繊維へ
の定着がなされる。片面画像形成の場合は、このまま記
録紙Pを排紙トレイ115へ排出する。両面画像形成の
場合は、定着装置Aを出た記録紙Pは、一旦別の紙パス
方向Gへ送った後、スイッチバックをされて両面ユニッ
トKへと運ばれる。そして、記録紙Pの1面目と反対側
の2面目の画像形成時に、記録紙Pが上記の2次転写ニ
ップn2に到達し、記録紙Pの反対側の面に2次転写さ
れつつ通過し、定着装置Aを経て2面目の定着が終了し
た後、排紙トレイ115に排出される。
【0038】次に、本発明の特徴部分である定着装置A
について説明する。
【0039】図2に、本実施例における定着装置Aの詳
細を示す。定着装置Aは、上下に圧接した回転自在の加
熱部材の定着ローラ1と加圧部材の加圧ローラ2とを有
する。両ローラ1、2は、圧接部をニップ部Nとして、
表面に未定着トナー像が形成された記録材の記録紙Pを
ニップ部Nで挟持搬送しながら、定着ローラ1が与える
熱と加圧ローラ2が与える圧力によって、記録紙P上に
未定着トナー像を定着する。
【0040】定着ローラ1は例えば、鉄、ニッケル、磁
性ステンレス(SUS430)などの導電性磁性体から
形成される導電層を有する中空金属導体である円筒状薄
肉金属ローラ、すなわち定着ローラ芯金1’で構成され
ている。本実施例では、定着ローラ芯金1’の外周面に
は、耐熱性の離型層8がFEP、PFA、PTFE等の
フッ素樹脂、又は、フッ素ゴム若しくはフッ素ゴムラテ
ックスを、コートするか、もしくはチューブを用いて形
成される。
【0041】定着ローラ芯金1’の中空部には、当該定
着ローラ芯金1’に誘導電流(渦電流)を誘起させてジ
ュール発熱させるために、高周波磁界を生じる熱源の誘
導加熱源である誘導コイル3が配設されている。この様
子を図2、図3、図4にて説明する。
【0042】誘導コイル3はPPS、PEEK、フェノ
ール樹脂等の耐熱性樹脂からなるホルダー5の内部に配
設されている。ホルダー5は定着ローラ芯金1’の内側
に備えられているが、図示しない定着ユニットフレーム
によって固定され非回転となっている。本実施例では、
定着装置Aの横断面図である図2においては、ホルダー
5は定着部であるニップN方向に弧部を向けて定着ロー
ラ1に沿った略半円形で、半円の弧面内壁でコア4の接
触部分以外の全域に誘導コイル3が設けられている。ま
た、ホルダー5の半円の中心点とニップ部の接点を通る
直径部分に位置する垂直部材4a、及び垂直部材4aと
交差した方向でホルダー5の半円の弦部分に位置する水
平部材4bにて、断面図でT字形に構成されたコア4を
有しており、コア4は、透磁率が大きく自己損失の小さ
い材料が用いられている。
【0043】図3に示すように、誘導コイル3は、コア
4の垂直部材4aのニップNに当接した末端部分長手方
向外周を長方形を描くように一周し、そこからホルダー
5内壁に沿って、定着ローラ芯金1’の中心に向かう方
向に四角コイル状に巻き上げられ、コア4の水平部材4
bを上平面として、図2の横断面図ではコア4のT字端
部を結んだ円弧状になるように形成される。なお、誘導
コイル3の端は交流電源16(図4)に接続されてい
る。
【0044】誘導コイル3には、誘導加熱源である電圧
Vpp=10V〜2000V、周波数f=10kHz〜
5000kHzの交流電源16から10kHz〜100
kHzの交番電流である交流電流が印加される。交流電
流によって誘導された交番磁界は導電層である定着ロー
ラ芯金1’の内面に渦電流を流し、ジュール熱を発生さ
せる。この様子を図4に示す。図4の概略図では、ホル
ダー5を省略している。交流電源16によってコイル3
に印加される電流で発生する磁束は、高透磁率コア4に
導かれて定着ニップN内で定着ローラ芯金1’に磁束M
と渦電流Iを発生させる。この渦電流Iと定着ローラ芯
金1’の固有抵抗によって定着ローラ芯金1’が発熱体
としてジュール発熱する。この発熱を増加させるために
は誘導コイル3の巻き数を増やしたり、コア4をフェラ
イト、パーマロイといった高透磁率で残留磁束密度の低
いものを用いたり、交流電流の周波数を高くするとよ
い。
【0045】誘導コイル3は高温になると電気抵抗が上
がり電源効率が悪くなる。それを補うためにさらに電力
を投入すると、さらなる発熱を引き起こし悪循環に陥
る。コイル3の表面には、PIWやAIW等の絶縁性耐
熱樹脂のコーティングが施されているが、コイルの発熱
量が大きくなりすぎると樹脂の耐熱温度を上回り、絶縁
性が損なわれてしまう。また、コイル3の発熱はコア4
の昇温も引き起こす。コア4はキュリー温度を超えると
透磁率が極端に低くなり発熱効率が悪化する。そこで、
温度センサー6が定着ローラ1の表面に当接するように
配置され、温度センサー6の検出信号をもとに誘導コイ
ル3への電力供給を増減させることで、定着ローラ1の
表面温度が所定の一定温度になるよう自動制御される。
【0046】従来は、定着ローラ1は加圧ローラ2との
間にニップNを確保できるようにするために、LTV若
しくはHTVのシリコンゴムで構成された弾性層が芯金
1’上に形成されていたが、弾性層は、定着ローラ1の
熱容量を大きくするので、画像形成装置のクイックスタ
ート性の損失という問題が生じ、それを解決するため定
着ローラ径を小さくして熱容量を抑えた。そのために、
定着する未定着トナー像のトナー載り量の多い本実施例
のようなカラー画像形成装置においては分離性が失わ
れ、記録材である記録紙Pの巻きつきや記録紙P下端領
域の定着不良等の問題が生じ、また、熱源であるコイル
3によって発熱する定着ローラ芯金1’から記録紙Pに
至るまで、つまり定着ローラ1の内面から表面への熱抵
抗も大きくなってしまう。従って、定着性を落とさない
ために温調温度を高くしなければならず、内部温度の上
昇による定着装置内部部材の劣化等の問題が生じた。よ
って、本実施例では、シリコンゴム等の弾性層を設ける
ことをせずに、定着ローラ芯金1’の外周面に、耐熱性
の離型層8であるFEP、PFA、PTFE等のフッ素
樹脂、又は、フッ素ゴム若しくはフッ素ゴムラテックス
を、コートするか、もしくはチューブを用いて形成させ
た。
【0047】定着ローラ1の半径方向、即ち、厚さ方向
の熱抵抗値を考えると、熱抵抗値は、小さければ小さい
ほど、記録紙P及びトナーへ効率的に熱を加えることが
可能であるため、現像剤として、内部に離型剤であるパ
ラフィンやポリオレフィン等のワックスを内包したトナ
ーを使用すれば、トナーを瞬時に溶かし内包されたワッ
クスを迅速に染み出させることが可能であり、ワックス
による良好な分離性能を得ることができる。
【0048】さらに、定着ローラ1表面の温度が同じで
あれば、定着ローラ1の内面から表面の熱抵抗値が小さ
い方が定着ローラ1内面の温度が低くなる。定着ローラ
1内面温度が低い場合は、定着ローラ1内部雰囲気も低
くなるので、誘導コイル3の昇温が軽減できる。
【0049】逆に定着ローラ1の内面から表面の熱抵抗
値が大きくなると分離性能が悪くなる。これはトナーを
迅速に溶かすことができずに、ワックスを十分に染み出
すことができないからである。
【0050】よって、本発明にて、熱抵抗値は、次式に
より求められ、求められた熱抵抗値の上限は熱伝達方向
に1cm2当たり5(℃/W)とした。その理由につい
ては後述する。
【0051】 熱抵抗値=Σ(物質の厚み/断面積/熱伝導率) (ただし、積算範囲は定着ローラ内面から表面まで)
【0052】熱抵抗値を小さくするために、芯金1’の
厚さを薄くすることも考えられる。しかし、実際に、熱
伝達方向に1cm2当たり熱抵抗値0.025(℃/
W)を得るためには、離型層8が1μm以下で、鉄製芯
金1’を数10μmとする必要があり、芯金1’や離型
層8の耐久性が問題となるために実現的ではない。よっ
て熱抵抗の下限を熱伝達方向に1cm2当たり0.02
5(℃/W)とし、熱抵抗値を低くするための手段は芯
金1’を薄くするのではなく、それ以外の非金属難熱伝
導材料層の厚みを薄くする。本実施例の定着装置Aで
は、金属ローラに弾性層を設けずに芯金1’に直接離型
層8を設けた。
【0053】この時、離型層8は、一般にFEP、PF
A、PTFE等、若しくはそれらを混合させたフッ素樹
脂か、又は、フッ素ゴム若しくはフッ素ゴムラテックス
等の、コート又はチューブであり、その熱伝導率は0.
2W/M・℃〜0.5W/M・℃であるので、その熱抵
抗値を0.025℃/W以上5℃/W以下にするには、
離型層8の厚みを250μm以下にする必要がある。ま
た、離型性を維持するために離型層8の耐久性を考え
て、離型層8の厚みは10μm以上必要であるので、通
常、離型層8の厚みは10μm以上250μm以下とす
る。
【0054】加圧ローラ2は、図2に示すように、芯金
2a上にシリコーンゴムの弾性層2bを設け、その上に
フッ素樹脂の離型層2cを設けて構成されている。この
加圧ローラ2は図示しない駆動機構と連動されて回転す
る定着ローラ1との間にニップを形成しつつ従動回転す
る。加圧ローラ2のシリコーンゴム弾性層2bによって
カラー画像における単色から4色重ねにわたるトナーの
厚み変動(数μm〜数10μm)に追従できる。
【0055】そこで、本実施例の定着装置A、及び、定
着ローラ1の内面から表面までの熱抵抗を高くした比較
実験例である定着ローラBを用いて、その性質を以下の
実験例1にて説明する。
【0056】実験例1 定着装置A:本実験例で使用される定着ローラ1は直径
が40mm、厚み0.7mmの鉄製芯金1’の表面に厚
さ20μmのフッ素樹脂のPFAである離型層8が形成
されている。定着ローラ1への加圧ローラ2の圧接力
(加圧力)は100〜300Nであり、そのニップの幅
は6.8mm、ローラ周速度は30〜130mm/秒と
した。定着温度は150〜190℃の範囲で、その範囲
でリップル(変動)を±4℃とした。
【0057】定着装置Aの上述に記載した定着ローラ1
構成においては、鉄及びフッ素樹脂の熱伝導度および厚
さからそれぞれの熱抵抗値を上記の方法から求めて、そ
れらの値を合計すると、熱伝達方向すなわち定着ローラ
1の厚み方向の単位面積(1cm2)あたりの熱抵抗値
は以下のように計算される。
【0058】
【表1】
【0059】定着装置B:本発明の効果を比較するため
図5で示すように、定着装置Aの定着ローラ1を、定着
ローラ芯金1’上に厚さ1mmのSiゴム弾性層7を設
けてから、その上にフッ素樹脂離型層8を20μm形成
した定着ローラ1bに交換した定着装置Bを作製した。
なお、加圧ローラ2の構成は、定着装置Aと同じであ
る。上記に述べたような定着装置B構成においては、定
着ローラ芯金1’、Siゴム弾性層7及びフッ素樹脂層
8の熱伝導度と厚みから、上記の方法で熱伝達方向すな
わち定着ローラ1bの厚さ方向の単位面積(1cm2
あたりの熱抵抗値は以下のように計算される。
【0060】
【表2】
【0061】定着装置Aでは、弾性層を設けずに、フッ
素樹脂離型層8の厚みを20μmとした結果、紙及びト
ナーへの熱伝達方向すなわち定着ローラの厚み方向の単
位面積(1cm2)当たりの熱抵抗は上記に記載した
0.025℃/W以上5℃/W以下の熱抵抗値の範囲内
の0.911(℃/W)であり、熱抵抗値が小さいため
に、トナーを瞬時に溶かし、且つ、内包されたワックス
を迅速に染み出させることが可能となり、良好な分離性
能を得ることができる。
【0062】また、定着電力に800Wを使用すること
で記録紙PであるA3記録紙後端での温度低下を抑え、
後端でも良好な分離性能を維持することが可能であり、
A3後端の巻きつきが発生せず、分離爪がなくとも良好
の分離性能を得た。
【0063】また、定着装置Aにて温調温度を180℃
で記録紙PであるA4記録紙を毎分40枚連続1時間定
着を行ったところ、誘導コイル3の温度は210℃程度
であり、樹脂の耐熱性には問題ないレベルであった。
【0064】定着装置Aは、定着ローラ芯金1’に弾性
層のないハードローラ芯を使用しているので、ゴム剥が
れやゴム劣化などの問題がなく、長期にわたって良好な
分離性能を確保しつつ定着ローラ1の製造コストやラン
ニングコストなどを削減することができる。実際に、定
着装置Aの構成では20万枚の耐久試験後も分離性能や
定着性能に問題は見られず、先端余白がない場合におい
ても良好な定着性と分離性能を維持していた。
【0065】反対に、定着装置Bにおいては、弾性層で
あるSiゴム層7を設けたために、記録紙P及びトナー
へ熱伝達する芯金1’厚み方向の単位面積(1cm2
当たりの熱抵抗は77.8(℃/W)と大きくなってし
まう。それゆえに、トナーが瞬時に解けずに、内包され
たワックスが迅速に染み出させることが困難となる。ゆ
えに、ワックスによる離型効果が発揮されず、記録紙P
が定着ローラ1bに巻き付いてしまった。
【0066】さらに悪いことに熱抵抗値が大きいことに
よって、温調温度を180℃で記録紙PであるA4記録
紙を毎分40枚連続定着を行ったところ、誘導コイル3
の温度が10分程度で260℃以上に上昇してしまい、
誘導コイル3の絶縁性やホルダー5の耐熱性を上回る温
度になってしまった。
【0067】本実験例より、熱抵抗値が小さいほど、ト
ナー内部のワックスが染み出しやすく、記録材である記
録紙の分離性が良好で、定着ローラ内部部材の温度上昇
による劣化を防止することができ、逆に、大きいと、ト
ナー内部のワックスによる離型効果がうすれ、記録紙の
巻きつきが生じやすく、定着ローラ内部温度の上昇が起
こり、内部部材の劣化が生じやすいことが明らかであ
る。
【0068】又、定着装置Aのように定着ローラ芯金
1’上にシリコンゴム等の弾性層を設けずに、直接最表
層の10μm以上250μm以下の厚みを有する離型層
を設けることによって効果的に熱抵抗値を下げることが
可能であることも明らかになった。
【0069】実施例2 実施例1の定着装置Aでは、定着ローラ1に、熱抵抗値
を小さくするために、シリコンゴムで形成された弾性層
を設けなかったが、加圧ローラ2との間にニップを確保
できるようにするために、FEP、PFA、PTFE
等、又はそれらを混合させたフッ素樹脂である離型層8
の下層に、図5のように、LTV、HTV、RTV等の
シリコンゴム、又は、フッ素ゴム若しくはフッ素ゴムラ
テックス、等の弾性層7を設けた定着ローラ1cを用い
ることもできる。この時、弾性層7の弾性が小さいと、
トナー像の凹部のみ定着やトナーのつぶれによる画像の
低下をもたらすので、適当な大きさの弾性を要する。
【0070】しかし、非金属難熱伝導材料層である弾性
層7を設けることによって、定着ローラの熱抵抗値が大
きくなると、実施例1の比較実験例である定着装置Bの
ように、トナーに内包された離型性ワックスが染み出さ
ないことによる分離性の低下や、定着ローラ内部の温度
上昇による定着ローラ内部の部材の劣化等の不都合が生
じる。また、定着ローラの弾性層7はゴム劣化により安
定した分離性能と定着性能を得ることが難しく、耐久寿
命も10万枚以下となってしまう。
【0071】従って、図5の定着装置Bと同じ構成で、
定着ローラ1に弾性層7を設けた定着ローラ1cを用い
た定着装置Cの場合、定着ローラ1cの熱抵抗値は実施
例1で説明した熱抵抗値の範囲である0.025℃/W
以上5℃/W以下の範囲内にあることが必要である。熱
抵抗値を小さくするために、芯金1’の厚さを薄くする
ことは、芯金1’の耐久性が問題となるために実現的で
はない。又、離型性のために離型層8は必要である。よ
って、特に、弾性層7の厚みをできる限り薄くするか、
熱伝導率の高い材料を用いたりして、定着ローラの内面
から表面への熱抵抗値を0.025℃/W以上5℃/W
以下の範囲内に抑えることが必要である。
【0072】そこで、本実施例の弾性層7の厚みを薄く
設けた定着装置Cと比較実験例である定着装置Dを用い
て、定着ローラ1の熱源であるコイル3から定着ローラ
表面までの熱抵抗を変化させて、その性質を実験例2に
て説明する。
【0073】実験例2 定着装置C:本発明の効果を比較するため図5の定着装
置Bにおいて、Siゴム弾性層7の厚みを50μmにま
で薄くした定着ローラ1cに交換した定着装置Cを作製
した。この定着装置Cにて定着ローラ1c厚み方向の熱
抵抗を上記の方法で計算した。その結果、熱抵抗値は約
4.75℃/Wであった。
【0074】
【表3】
【0075】定着装置D:前記の定着装置BにおけるS
iゴム弾性層7の厚みを0.1mmまで薄くした定着ロ
ーラ1dに交換した定着装置Dを作製した。この定着装
置Dにて定着ローラ1d厚み方向の熱抵抗値を上記の方
法で計算した。その結果、熱抵抗値は約8.59℃/W
であった。
【0076】
【表4】
【0077】定着ローラCと定着ローラDを用いて実験
例1と同様に両者の性質を比較すると、Siゴム弾性層
7の厚みを更に50μmにまで薄くした定着ローラ1c
を用いた定着装置Cの場合、熱抵抗値を計算すると、熱
伝達方向に1cm2当たり約4.75℃/Wであった。
ここでは、分離性能に問題はなく、分離爪なしでも定着
ローラ1cに巻き付くというようなことは起こらなかっ
た。また、温調温度を180℃で記録紙PであるA4記
録紙を毎分40枚連続定着を行ったところ、誘導コイル
3の温度が1時間で220℃となり、誘導コイル3の絶
縁性やホルダー5の樹脂の耐熱性には問題はなかった。
【0078】しかし、Siゴム弾性層7の厚みが0.1
mmである定着ローラ1dを用いた定着装置Dでは、熱
抵抗値は熱伝達方向に1cm2当たり約8.59℃/W
であるが、分離性能がさらに悪化し、分離爪なしでは定
着ローラ1dに巻き付いてしまった。また、温調温度1
80℃で記録紙PであるA4記録紙を毎分40枚連続定
着を行ったところ、誘導コイル3の温度が30分程度で
260℃付近にまで上昇してしまい、誘導コイル3の絶
縁性やホルダー5の耐熱性を上回る温度になってしまっ
た。
【0079】ここで、熱伝達方向に1cm2当たり4.
75℃/Wの熱抵抗値を持つ定着装置Cでは、分離性、
部材の耐熱性に対して定着装置Aの性能を維持できたの
に対して、本発明の定着ローラ1の熱抵抗値の上限であ
る5℃/Wを超えた熱伝達方向に1cm2当たり8.5
9℃/Wの熱抵抗値を持っている定着装置Dに、記録紙
Pの巻きつき、ローラ1d内部の温度上昇過剰が起きて
しまうことから、熱抵抗値は上記に述べたとおり、熱伝
達方向に1cm2当たり0.025℃/W以上5℃/W
以下にしなければならないことが明らかになった。
【0080】実施例3 一方、本発明の他の特徴として、本実施例では、カラー
画像形成装置における定着する記録材上に形成された未
定着トナー像のトナーの載り量が多い場合にも良好な分
離性が得られるように、現像剤として、一成分現像剤の
非磁性トナーのシャープメルトトナーを使用したことが
挙げられる。更にいえば、このシャープメルトトナーは
重合法で製造した重合トナーで、溶融粘度と分子量がト
ナーの母体樹脂よりも小さいワックス、パラフィン等の
離型剤を内包している。このような重合法によるシャー
プメルトナーを使用することにより、定着時に高いトナ
ーの混色性を達成するとともに、トナーからの内包され
たワックスの熱による滲み出しにより高い離型性を得、
定着のオイルレス化を実現した。
【0081】重合トナーの概略構成を図6に示す。重合
トナーはその製法上、球形となる。重合トナーは、コア
91、その上の樹脂層92及びその上の表層93から構
成されており、上記実験例においては、コア91にはエ
ステル系ワックスが内包され、樹脂層92はスチレン−
ブチルアクリレート樹脂を主成分とし、表層93はスチ
レン−ポリエステル樹脂を主成分としている。
【0082】この重合トナーの比重は約1.05であ
る。この重合トナーはコア91、樹脂層92、及び表層
93のそれぞれの界面特性から3重構造となっている
が、3層構造とした理由は、コア91にワックスを内包
することにより、定着工程でのオフセット防止効果を
得、樹脂層の表層93を設けることにより、トナーの帯
電効率の向上を図るためである。この重合トナーを使用
するに際しては、摩擦帯電電荷の安定化のためにオイル
処理したシリカを外添する。
【0083】一般に、球形トナーの製造法としては、
(イ)コアに内包される低軟化点物質(ワックス)を含
む離型剤、樹脂層及び表層である樹脂、着色剤、荷電制
御剤等を、加圧ニーダーやエクスルーダー又はメディア
分散機を用いて均一に分散した後、機械的又はジェット
気流下でターゲットに衝突させ、所望のトナー粒形に微
粉砕化した後、さらに分級工程を経て粒度分布をシャー
プにしてトナー化するいわゆる粉砕方法、(ロ)特公昭
56−13954号公報等に記載のディスク又は多粒体
ノズルを用いた溶融混合物を空気中に霧化し、球状トナ
ーを得る方法、(ハ)特公昭36−10231号公報、
特開昭59−53856号公報及び特開昭59−618
42号公報に述べられている懸濁重合によりトナーを直
接生成する重合法、(ニ)モノマーは可溶で、得られる
重合体は不溶な水系有機溶剤を用いてトナーを直接生成
する、ソープフリー重合法に代表される乳化重合法、等
が挙げられる。
【0084】本実施例においては、粒度分布がシャープ
で粒径4〜8μmの微粒子が比較的容易に得られる常圧
下、又は加圧下での上記(ハ)に記載した懸濁重合法を
用いてシャープメルトトナーを製造した。モノマーには
スチレンとn−ブチルアクリレートを用い、荷電制御剤
にはサリチル酸金属化合物を、極性レジンには飽和ポリ
エステルを用い、これに着色剤を加え、重量平均粒径7
μmの着色懸濁粒子、つまりシャープメルトトナーを得
た。
【0085】トナーの粒度分布の制御や粒径の制御は、
難水溶性の無機塩や保護コロイド作用を有する分散剤の
種類、添加量を変える方法や、装置の機械的条件、例え
ばローラの周速、パス回数、攪拌羽根の形状等の攪拌条
件、容器形状、あるいは水溶液中での固形分濃度等を制
御することにより実施でき、本実施例における所定のト
ナーを得ることができる。
【0086】トナーに用いられる結着樹脂としては、一
般に使用されているスチレン−(メタ)アクリル共重合
体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタ
ジエン共重合体を利用することができる。
【0087】トナーを直接生成する重合法においては、
これらの樹脂のモノマーが好ましく用いられる。具体的
には、o−、m−又はp−メチルスチレン、m−又はp
−エチルスチレン等のスチレン系モノマー;(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル
酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸
エステル系モノマー;ブタジエン、イソプレン、シクロ
ヘキセン、(メタ)アクリルニトリル、アクリル酸アミ
ド等のエステル系モノマーが好ましく用いられる。
【0088】これらのモノマーは単独で用いるか、又
は、一般的には、「ポリマーハンドブック第2版III、
139頁〜192頁(John Wiley & Sons社)」に
記載の理論ガラス転移温度(Tg)が40〜75℃を示
すように、モノマーを適宜混合して用いる。モノマー混
合物の理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、ト
ナーの保存安定性や耐久安定性の面で問題が生じ、一
方、75℃を超える場合は、定着温度の上昇をもたら
し、特にフルカラートナーにあっては、各色トナーの混
色が不十分となって色の再現性に乏しく、さらにトラン
スペアレント画像の透明性が著しく低下し、高画質のカ
ラー画像が得られない。
【0089】結着樹脂の分子量は、GPC(ゲル・パー
ミエーション・クロマトグラフィー)により測定する。
測定に際して、ソックスレー抽出器を用いてトナーを溶
剤のトルエンで20時間抽出し、次いでロータリーエバ
ポレーターでトルエンを留去し、その残留物に、エステ
ル系ワックスは溶解するが結着樹脂は溶解しない有機溶
剤、例えばクロロホルム等を加えて十分洗浄した後、残
留物をTHF(テトラヒドロフラン)に溶解し、次いで
ポア径0.3μmの耐溶剤性メンブランフィルターで濾
過して試料となる樹脂(溶液)を調製する。ウォーター
ズ社製GPC(モデル150C)に昭和電工製のカラム
A−801、802、803、804、805、80
6、807を連結し、これに得られた試料溶液を注入し
て、標準ポリスチレン樹脂の検量線により結着樹脂の分
子量を測定し、分子量分布を求めた。結着樹脂の数平均
分子量Mnは5,000〜1,000,000、重量平
均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnは2〜
100であることが、本実施例のトナーの結着樹脂に好
ましい。ワックスの分子量は結着樹脂の分子量より小さ
く、数平均分子量で数千〜数万程度がよい。
【0090】トナーに用いられる着色剤は次の通りであ
る。黒色着色剤は、カーボンブラック、マグネタイト等
の磁性体が使用され、その他、イエロー、マゼンタ、シ
アンの着色剤を混合して黒色に調製したものも使用され
る。
【0091】イエロー着色剤は、縮合アゾ化合物、イオ
インドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属
錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される
化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメント
イエロー12、13、14、15、17、62、74、
83、93、94、95、97、109、110、11
1、120、127、128、129、147、16
8、174、176、180、181、191、等が好
適に用いられる。
【0092】マゼンタ着色剤は、縮合アゾ化合物、ジケ
トピロロピロール化合物、アンスラキノン化合物、キナ
クリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化
合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合
物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8;2、48;3、48;4、57;1、81;1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、220、221、254が特に好ましい。
【0093】シアン着色剤は、銅フタロシアニン化合物
及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レー
キ化合物等が利用できる。C.I.ピグメントブルー
1、7、15、15;1、15;2、15;3、15;
4、60、62、66等が特に好適に利用できる。
【0094】これらの着色剤は、単独又は混合して用い
られ、さらには固溶体の状態で用いることができる。着
色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、トラペン透過
性、トナー中への分散性を考慮して選択される。着色剤
の添加量は、100重量部の樹脂に対し1〜20重量部
である。黒色着色剤として磁性体を用いた場合は、他の
着色剤と異なり、100重量部の樹脂に対し40〜15
0重量部添加して用いられる。
【0095】なお、本実施例では重合法によるワックス
を内包したトナーを用いたが、この製造方法に限定する
必要はなく、熱を迅速に与えることによって離型剤が迅
速に染み出すようなトナーを作製すればよい。
【0096】以上のようなトナーを用い、定着ローラの
厚み方向の熱抵抗値が0.025℃/W以上5℃/W以
下になるように構成すれば、トナーに内包されたワック
スが瞬時に染み出すので、トナーの載り量が多く、定着
ローラを小型にしても、記録紙の分離性が良好で、記録
紙の巻きつきや記録紙下端の定着不良等の問題を防ぐこ
とができ、また、定着ローラ内部の過剰昇温を避けら
れ、定着ローラ内部部材の劣化を防ぐことができ、省エ
ネルギーでクイックスタートでき、良好な画像を形成で
きる定着装置及び画像形成装置が提供できる。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る定着
装置及び画像形成装置は、定着装置が、熱源によって加
熱される回転自在の加熱部材と、加熱部材に対して圧接
して配置される加圧部材を備え、表面に未定着トナー像
が形成された記録材を挟圧搬送して記録材上の未定着ト
ナー像の加熱定着を行う定着装置において、熱源は誘導
加熱源であり、加熱部材は電磁誘導発熱によって発熱
し、加熱部材の記録材への熱伝達方向ににおける1cm
2当たりの熱抵抗値が0.025(℃/W)以上5(℃
/W)以下となる構成とされ、また斯かる構成の定着装
置を備えた画像形成装置は、加熱定着する未定着トナー
像を、熱を与えることにより、パラフィン若しくはポリ
オレフィンを含むワックスである離型剤が染み出すトナ
ーにて形成するので、 (1)誘導加熱によるクイックスタート性を損なわず
に、熱追従性を維持して、分離不良や光沢ムラ、後端巻
きつき等を防ぐことができ、分離爪や先端余白の必要が
なく、良好なカラー画像を得ることができる。 (2)連続的に画像を定着する場合においても、加熱部
材内部雰囲気の温度上昇を抑えることによって、誘導コ
イル、磁性体コア材等の誘導加熱部材の融解、焼損等を
引き起こす恐れがない。 (3)また、画像形成装置に際しては、加熱部材の熱抵
抗値の範囲を定め、加熱によって離型剤が染み出すトナ
ーを用いたことにより、トナーに内包されたワックスが
瞬時に染み出すので、トナーの載り量が多かったり、定
着ローラを小型にしても、記録紙の分離性が良好で、記
録紙の巻きつきや記録紙下端の定着不良等の問題を防ぐ
ことができる。といったような効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の定着装置Aの断面図である。
【図3】本発明の定着ローラ1において誘導コイルの配
置態様を説明する斜視図である。
【図4】本発明の定着ローラ1において誘導加熱方式を
説明する概略図である。
【図5】本発明の定着装置C、及び本発明の比較例であ
る定着装置B、Dの断面図である。
【図6】本発明の画像形成装置に用いられるトナーの構
成図である。
【図7】従来の定着装置Eの横断面図である。
【図8】従来の定着装置Eの縦断面図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ(加熱部材) 1’ 定着ローラ芯金 2 加圧ローラ(加圧部材) 3 誘導コイル 4 コア 5 ホルダー 6 サーミスタ 7 定着ローラ弾性層 8 定着ローラ離型層 91 トナーコア 92 トナー樹脂層 93 トナー表層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/14 G03G 9/08 384 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA21 AB06 CA14 FB02 2H033 AA16 AA30 BA58 BB03 BB05 BB06 BB13 BB14 BB18 BB34 BE06 CA39 3K059 AA08 AB19 AB28 AD02 AD05 AD30 AD34 CD64 CD72 CD75 CD77

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源によって加熱される回転自在の加熱
    部材と、該加熱部材に対して圧接して配置される加圧部
    材を備え、表面に未定着トナー像が形成されている記録
    材を挟圧搬送して該記録材上の前記未定着トナー像の加
    熱定着を行う定着装置において、 前記熱源は誘導加熱源であり、前記加熱部材は電磁誘導
    発熱によって発熱し、 前記記録材への熱伝達方向における1cm2当たりの前
    記加熱部材の熱抵抗値が0.025(℃/W)以上5
    (℃/W)以下であることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱部材は、円筒状薄肉金属ローラ
    と、該円筒状薄肉ローラ表面に形成された離型層と、を
    有することを特徴とする請求項1の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記離型層は、FEP、PFA、PTF
    E、から選択されるいずれかのフッ素樹脂を1種類以上
    混合させたものであるか、又は、フッ素ゴム若しくはフ
    ッ素ゴムラテックスであることを特徴とする請求項2の
    定着装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱部材は、円筒状薄肉金属ローラ
    と、該円筒状薄肉金属ローラ上に層状に設けられる非金
    属難熱伝導材料と、を有し、又、該非金属難熱伝導材料
    層は、前記円筒状薄肉金属ローラ上の最表層に設けられ
    た離型層と、その下層に設けられた弾性層と、を有する
    ことを特徴とする請求項1の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記離型層は、FEP、PFA、PTF
    Eから選択されるいずれかのフッ素樹脂を1種類以上混
    合させたものであり、前記弾性層は、HTV、LTV、
    RTVから選択されるいずれかのシリコンゴム、又は、
    フッ素ゴム若しくはフッ素ゴムラテックスを含む弾性体
    であることを特徴とする請求項4の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記円筒状薄肉金属ローラは、鉄、ニッ
    ケル、磁性ステンレス、又はそれらの合金である磁性金
    属で作製されることを特徴とする請求項2〜5のいずれ
    かの項に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記誘導加熱源は、交番電流を発生する
    電源と、前記交番電流によって交番磁界を発生する誘導
    コイルと、を有することを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかの項に記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 画像情報をもとに、記録材上にトナーに
    て画像を形成し、該記録材上の未定着トナー像を、熱源
    によって加熱される回転自在の加熱部材と、該加熱部材
    に対して圧接して配置される加圧部材とにて挟圧搬送し
    て、前記未定着画トナー像を前記記録材上に加熱定着す
    る定着装置を備えた画像形成装置において、 前記熱源は誘導加熱源であり、前記加熱部材は電磁誘導
    発熱によって発熱し、前記加熱部材の前記記録材への熱
    伝達方向における1cm2当たりの熱抵抗値が、0.0
    25(℃/W)以上5(℃/W)以下であり、 前記未定着トナー像を、熱を与えることによりパラフィ
    ン若しくはポリオレフィンを含むワックスである離型剤
    が染み出すトナーにて形成することを特徴とする画像形
    成装置。
  9. 【請求項9】 前記トナーは、重合法によって製造され
    た重合トナーであることを特徴とする請求項8の画像形
    成装置。
  10. 【請求項10】 前記トナーは、重合法によって製造さ
    れたカラー重合トナーであることを特徴とする請求項8
    の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記加熱部材は、円筒状薄肉金属ロー
    ラと、該円筒状薄肉金属ローラ表面に形成された離型層
    と、を有することを特徴とする請求項8〜10のいずれ
    かの項に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記離型層は、FEP、PFA、PT
    FE、から選択されるいずれかのフッ素樹脂を1種類以
    上混合させたものであるか、又は、フッ素ゴム若しくは
    フッ素ゴムラテックスであることを特徴とする請求項1
    1の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記加熱部材は、円筒状薄肉金属ロー
    ラと、該円筒状薄肉金属ローラ上に層状に設けられる非
    金属難熱伝導材料とを有し、又、該非金属難熱伝導材料
    層は、前記円筒状薄肉金属ローラ上の最表層に設けられ
    た離型層と、その下層に設けられた弾性層と、を有する
    ことを特徴とする請求項8〜10のいずれかの項に記載
    の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記離型層は、FEP、PFA、PT
    FE、から選択されるいずれかのフッ素樹脂を1種類以
    上混合させたものであり、前記弾性層は、HTV、LT
    V、RTVから選択されるいずれかのシリコンゴム、又
    は、フッ素ゴム若しくはフッ素ゴムラテックスであるこ
    とを特徴とした請求項13の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記円筒状薄肉金属ローラは、鉄、ニ
    ッケル、磁性ステンレス又はそれらの合金である磁性金
    属で作製されることを特徴とする請求項11〜14のい
    ずれかの項に記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記誘導加熱源は、交番電流を発生す
    る電源と、交番電流によって交番磁界を発生する誘導コ
    イルとを有することを特徴とする請求項8〜15のいず
    れかの項に記載の画像形成装置。
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