JP2002214838A - 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及び画像形成方法 - Google Patents

電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及び画像形成方法

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JP2002214838A
JP2002214838A JP2001012184A JP2001012184A JP2002214838A JP 2002214838 A JP2002214838 A JP 2002214838A JP 2001012184 A JP2001012184 A JP 2001012184A JP 2001012184 A JP2001012184 A JP 2001012184A JP 2002214838 A JP2002214838 A JP 2002214838A
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toner
colored particles
particles
spherical
developer
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Application number
JP2001012184A
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English (en)
Inventor
Masahiro Takagi
正博 高木
Toshimoto Inoue
敏司 井上
Kaori Ooishi
かおり 大石
Rieko Kataoka
理恵子 片岡
Hideko Kiyono
英子 清野
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 球形トナーの高転写効率・高画質性を損なう
ことなく、クリーニング性の向上、感光体の摩耗低減に
よる信頼性向上等がバランスよくなされた電子写真用ト
ナー、電子写真用現像剤及びそれを用いた画像形成方法
を提供すること。 【解決手段】 少なくともトナー及びキャリアを含んで
なる電子写真用現像剤において、該トナーが、平均形状
係数(ML2/A)100〜130である球形着色粒子
と、体積平均粒径1〜10μmである不定形非着色粒子
とを含み、該球形着色粒子の誘電損率をε''a、該不定
形非着色粒子の誘電損率をε''bとしたとき、下記式
(1)を満たすことを特徴とする電子写真用トナー、並
びにそれを用いた電子写真用現像剤及び画像形成方法で
ある。 式(1) 6×ε''a+50 ≦ε''b≦ 15×ε''a+350

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法において、静電潜像の現像のために使用する電子
写真用トナー、電子写真用現像剤及び画像形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、潜像担持体(感光体)上
に形成された静電潜像を、着色剤を含むトナーで現像
し、得られたトナー像を転写体上へ転写し、これを熱ロ
ール等で定着することにより画像が得られ、他方、その
潜像担持体は再び静電潜像を形成するためにクリーニン
グされるものである。このような電子写真法等に使用さ
れる乾式現像剤は、結着樹脂に着色剤等を配合したトナ
ーを単独で用いる一成分現像剤と、そのトナーにキャリ
ヤを混合した二成分現像剤とに大別される。一成分現像
剤では磁性粉を用い、磁気力により現像剤担持体で搬送
し、現像する磁性一成分と磁性粉を用いず帯電ロール等
の帯電付与により現像剤担持体で搬送し、現像する非磁
性一成分に分類することができる。1980年代の後半
から、電子写真の市場はデジタル化をキーワードとして
小型化、高機能要求が強く、特にフルカラー画質に関し
ては高級印刷、銀塩写真に近い高画質品位が望まれてい
る。
【0003】高画質を達成する手段としてデジタル化処
理が不可欠であり、このような画質に関するデジタル化
の効能として、複雑な画像処理が高速で行える事が挙げ
られている。この事により、文字と写真画像を分離して
制御することが可能となり、両品質の再現性がアナログ
技術に比べ大きく改善されている。特に写真画像に関し
ては階調補正と色補正が可能になった点が大きく、階調
特性、精細度、鮮鋭度、色再現、粒状性の点でアナログ
に比べ有利である。しかし、一方、画像出力としては光
学系で作製された潜像を忠実に作像する必要があり、ト
ナーとしては益々小粒径化が進み忠実再現を狙った活動
が加速されている。しかし、単にトナーの小粒径化だけ
では、安定的に高画質を得る事は困難であり、現像、転
写、定着、クリーニング特性における基礎特性の改善が
更に重要となっている。特に、単なるトナーの小粒径化
は付着力を増大させてしまい、転写性能の低下を招き易
い。その為、小径トナーを使いこなす為の様々な技術が
報告されている。
【0004】例えば、トナーを球形に近づけることで転
写性を向上させることが報告されている(特開昭62−
184469号公報)。確かにトナーを球形化すること
で転写効率が向上するが、一方で、僅かながら発生する
転写残トナーによりクリーニング不良を発生してしま
う。逆に、クリーニングシステムを省略して、転写後の
感光ドラム上に残留するトナーを現像器で現像と同時回
収するクリーナーレスシステムが提案されている(特開
平2−302772号公報、特開平5−94113号公
報)。一般的には、このように現像と同時に残留トナー
を回収すると、回収されたトナーとその他のトナーとの
帯電性が異なり、回収されたトナーが現像されずに現像
器内に蓄積する等の不具合を生じる為、更に転写効率を
上げ、回収するトナー量を最小限に制御する事が必要と
なる。また、転写残トナーを最小限にしたとしても、感
光ドラムは遊離した外添剤、紙粉、オゾン生成物等、様
々な物質で汚染される一方で、ジャム時等の突発的なこ
とが起こった場合には感光ドラムに転写されずに多量に
残ってしまう場合もあり、そのような時には現像機にて
回収しきれない為、完全にはクリーナーレスシステムと
することはできず、何らかのクリーニングシステムが必
要である。
【0005】そこで、球形トナーをクリーニングさせる
様々な手段が過去提案されている。特にブレードを用い
てクリーニングする技術の検討が盛んである。例えば球
形トナーと不定形トナーを所定条件下で混合し、球形ト
ナーのクリーニング性の悪さを不定形トナーで補うこと
が提案されている(特公平3−22979号公報)。し
かしながら、本手法では、球形トナーに対し少なくとも
1割以上の比率で不定形トナーを混合させなければなら
ず、球形トナーの優れた転写性能や高画質を最大限に生
かすことが出来ない。
【0006】また、磁性粉を含有した不定形粒子を現像
剤中に添加することが提案されている(特開2000−
122347)。クリーニング性能は向上するが、この
不定形粒子が転写されてしまうと画質低下となってしま
い、また、この磁性粉含有不定形粒子により、感光体を
傷つけてしまう。そこで、トナーに脂肪酸金属塩を添加
することが提案されている(特開2000−8950
2)が、クリーニングブレードニップ部の摩擦力低減に
は効果を発揮するが、脂肪酸金属塩を添加することでト
ナーの帯電量を大きく低下させ、その結果、現像時のか
ぶり、トナー飛散となり画質を低下させてしまう。
【0007】また、球形トナーを現像転写後、感光体表
面を不定形粒子で現像したのち、感光体のクリーニング
を行う方法も提案されている(特開平1−126670
号公報)。しかし本方法はシステム構成が複雑になるう
えに、不定形粒子供給のために新たな工程・部材を必要
としてしまうため、機械の省スペース化の観点で問題が
ある。
【0008】さらには、フルカラー電子写真法におい
て、イエロー、マジェンタ、シアン、ブラックのうちい
ずれかの現像機に不定形トナーを用い、他の現像機に球
形トナーを用いることによって、ブレードクリーニング
性を改善させる提案がある(特開平8−254873公
報)。しかしながら本方法では同一画像を長期にわたり
繰り返し出力した場合、ブレードへの不定形トナー供給
にムラが生じてしまい、不定形トナーの現像が少ない部
位においてクリーニング不良を発生してしまう欠点があ
る。
【0009】一方、転写残トナーが介在した状態での感
光ドラム上のブレードニップ部摩擦力を抑制し、トナー
のすり抜けを防止する為にブレード表面に滑剤粒子を含
有させることも提案されている(特開平4−21219
0号公報)。確かに初期的にはクリーニング性を上げる
が、長期を考えた場合、ブレードの表面上の滑剤粒子は
枯渇し、その結果クリーニング不良を発生してしまう。
【0010】また、クリーニングブレードに直流及び交
流バイアス電圧を印加させることが提案されている(特
開平5−265360号公報)。しかし、転写残トナー
の帯電量は現像トナーの帯電量、転写条件、その時の環
境あるいは画像の種類によって異なってくる為、これだ
けでは完全にクリーニングすることはできず、また、こ
のクリーニングバイアスによって、感光ドラム表面の劣
化が促進され、感光体ライフが低下してしまう。
【0011】また、クリーニングブレードの感光体に対
する圧接力を大きくすることが提案されている(特開平
4−001773号公報)が、初期的なクリーニング性
能はこれで大きく向上するが、この時のブレードの材質
あるいは物性を考慮しなければ、逆にブレードの欠けが
発生し、そこからクリーニング不良が発生してしまう。
また、感光ドラムとして有機感光体を用いる限り、摩耗
を促進させてしまい、感光体傷の発生や感光体寿命低下
を誘発させてしまう。
【0012】一方、感光体からの検討として、例えば、
感光体表面の凹凸を制御することが報告されている(特
開平6−148910号公報)。しかし、初期的にはク
リーニングできるが、長期的には感光体表面の凹凸は変
化し、その結果クリーニング不良が発生してしまう。ま
た、感光体表面にフッ素系樹脂粉体を含有させることが
報告されている(特開平4−277754号公報)。確
かに感光体表面の潤滑性が高まり、クリーニングブレー
ドニップにおける摩擦力を低減させるが、やはり、長期
的には、感光体摩耗が進むにつれて、潤滑性が低下し、
最終的にはクリーニング不良を発生させる。
【0013】また、その他システムからの検討として転
写材搬送路に潤滑剤供給手段を設けることが提案されて
いる(特開平11−133762号公報)。確かに転写
材を通じて感光ドラムに潤滑材が供給され、その結果ク
リーニング性能が向上するが、一方で、転写材と転写ト
ナーの間に潤滑剤が介在する為、トナーと転写材との親
和性が損なわれ、定着性能を低下させてしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述のように高転写効
率を達成する為にはトナー粒子を球形に近づけることが
必要であり、一方、クリーニングメカニズムを考える
と、例えばブレードを用いてクリーニングする場合、転
写残トナーがブレードニップ部でせき止められてダムを
形成しクリーニングされており、そのダムは粒径分離さ
れており、ブレードに近づくほど、粒径が細かくなって
いる。トナーの形状にかかわらず、ブレードニップ部で
の粒径選択性があるが、球形トナーの場合、ブレードニ
ップ部で形状が揃っている為に最密配置され、ブレード
ニップ部での微小単位感光体表面当たりのトナー接触点
数が大きく、かつ、その1粒1粒のトナー摩擦力は同じ
方向に向く為、クリーニング時にブレードが受ける力の
総量は大きくなり、その結果ブレードが押し上げられ、
あるいはブレードエッジが欠けて、トナーがブレードを
すり抜けクリーニング不良が発生する。ブレード以外の
クリーニング方式でも感光体表面を摺擦させることによ
って表面の汚染物質を取り除く場合には同様の状態が起
る。
【0015】このため、球形粒子(トナー粒子)をクリ
ーニングする為には、該球形粒子よりも不定形度の高い
粒子を転写残球形粒子とともにブレードに突入させるこ
とにより、球形粒子の最密配置を防止し、ブレード押し
上げ力を抑制すること、該球形粒子よりも粒径の小さい
不定形粒子を転写残球形粒子とともにブレードに突入さ
せ、ブレードニップ部において球形粒子よりもブレード
エッジ近傍に不定形粒子を配置することにより、球形粒
子の転がりによるブレードスルーを防止すること、等の
条件を満たすことが必要であると推測される。
【0016】しかし、既に記述したように、球形トナー
と不定形トナーを併用する従来技術の問題は、不定形ト
ナーを安定して供給することの困難性、及び2次障害と
して球形トナーの転写性や画質を損ねる点にある。
【0017】従って、本発明は、前記従来における諸問
題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、球形トナーの高転写効率・高画
質性を損なうことなく、クリーニング性の向上、感光体
の摩耗低減による信頼性向上等がバランスよくなされ
た、電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及び画像形
成方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決する為の手段】上記課題は、以下の手段に
より解決される。即ち、本発明は、 <1>平均形状係数(ML2/A)100〜130であ
る球形着色粒子と、体積平均粒径1〜10μmである不
定形非着色粒子とを含み、該球形粒子Aの誘電損率を
ε''a、該不定形非着色粒子の誘電損率をε''bとしたと
き、下記式(1)を満たすことを特徴とする電子写真用
トナーである。
【0019】 式(1) 6×ε''a+50 ≦ε''b≦ 15×ε''a+350
【0020】<2>少なくとも、前記<1>に記載の電
子写真用トナー及びキャリアを含んでなることを特徴と
する電子写真用現像剤である。
【0021】<3>少なくとも、潜像担持体に静電潜像
を形成する潜像形成工程と、潜像担持体に対向して配置
された現像剤担持体の表面に現像剤層を形成せしめる現
像剤層形成工程と、該現像剤層により潜像担持体上の静
電潜像をトナー画像に現像する現像工程と、現像された
トナー画像を転写材上に転写する転写工程と、潜像担持
体をクリーニング部材で摺擦し転写残留成分を除去する
クリーニング工程とを有し、転写材上に、シアン、マゼ
ンタ、イエローおよびブラックの4色のトナー画像を積
層させて、フルカラー画像を形成する画像形成方法にお
いて、前記4色のうち少なくとも1色のトナー画像が、
前記<1>に記載の電子写真用トナーにより形成される
ことを特徴とする画像形成方法である。
【0022】<4>前記現像工程において、潜像担持体
の表面電位Vs(V)、現像剤担持体の直流印加電圧V
dc(V)、現像剤担持体の交流電圧ピーク幅Vp−p
(kV)としたとき、下記式(3)及び(4)を同時に
満たし、前記不定形非着色粒子Bを静電潜像上の非画像
領域に選択現像させることを特徴とする前記<3>に記
載の画像形成方法である。
【0023】 式(3) 1.6−|Vs―Vdc|/100≦Vp−p≦2.8−|Vs― Vdc|/100 式(4) 80≦|Vs―Vdc|≦160
【0024】
【発明の実施の形態】(電子写真用現像剤)本発明の電
子写真用トナーは、平均形状係数(ML2/A)100
〜130である球形着色粒子と、体積平均粒径1〜10
μmである不定形非着色粒子とを含み、後述する誘電損
率が特定の関係を満たす。
【0025】本発明の電子写真用トナーは、トナーとし
て特定の非着色粒子を特定の球形着色粒子と共存させる
こと、且つ、後述するように誘電損率が関係を一定範囲
内にすることで、次に示すような機能が発現される。静
電潜像を現像する現像工程で、不定形非着色粒子は非画
像部(非露光部)において、感光体表面電位と現像スリ
ーブの電位差に起因した逆帯電が注入される。この現象
に伴い、不定形非着色粒子は『かぶり』として非画像部
に現像され、球形着色粒子は通常のトナーとして画像部
に現像される。:非画像部に現像された不定形非着色粒
子は逆極に帯電している為、転写工程では不定形非着色
粒子の大部分は転写されず、一方、球形着色粒子は殆ど
転写されてしまう。よって、静電潜像担持体(感光体)
上の転写残は、不定形非着色粒子の比率が高くなる。:
転写残がクリーニング部に突入した際、その誘電特性に
起因して不定形非着色粒子自体の電荷保持能力が低い
為、感光体上での静電的拘束力が弱く、摺擦部材ニップ
部で速やかに不定形非着色粒子によるダムが形成され、
それにより球形着色粒子のすり抜けが防止される。:通
常の画像出力においては必ず非画像部が存在するため、
不定形非着色粒子は非画像部現像を経由してクリーニン
グ部へ安定供給され、ブレードへの供給ムラも生じな
い。従って長期にわたりクリーニング性能を維持でき
る。:現像剤中での不定形非着色粒子の比率を格段に低
減させることができ、かつ画像への不定形非着色粒子混
入も無いため、球形着色粒子の転写性・画質に全く影響
することがない。:仮に不定形非着色粒子が転写されて
しまうことがあっても、不定形非着色粒子自体着色剤を
含有しないため、『かぶり』として視認されることも無
い。:なお、上述した不定形非着色粒子へ逆帯電注入現
象が生じる理由は必ずしも定かではないが、現像部位で
高周波交流バイアスを現像剤が受ける際、不定形非着色
粒子は相対的に誘電体としての機能が弱く、局所的に絶
縁破壊を起こしてしまい、その結果感光体と現像スリー
ブの電位差を打ち消す方向に電荷が注入されるものと推
測される。このような機能の発現により、球形トナーの
高転写効率・高画質性を損なうことなく、クリーニング
性の向上、感光体の摩耗低減による信頼性向上等がバラ
ンスよくなされる。
【0026】また、一部のフルカラー電子写真装置に見
られる、感光体から中間転写体にブラック、イエロー、
マゼンタ、シアンを順次転写させた後、紙やOHPシー
トなどの媒体に一括転写させるような複数の転写工程を
経て画像形成を行うシステムにおいても、中間転写体自
体のクリーニング性を改善させるため、転写条件設定に
よって感光体上の不定形非着色粒子の一部を故意に中間
転写体に転移させることも可能である。この場合におい
ても、不定形非着色粒子自体に着色剤を含まないため、
最終画像の色再現性や画質に悪影響することは無い。
【0027】本発明の電子写真用トナーは、誘電損率の
関係として、現像剤中における球形着色粒子の誘電損率
ε''aとし、不定形非着色粒子の誘電損率ε''bとしてと
き、下記式(1)を満たす。
【0028】 式(1) 6×ε''a+50≦ε''b≦15×ε''a+350
【0029】本発明の電子写真用トナーは、上記式
(1)を満たすとは、図1に示す上下境界線の間にε''
bの値が位置することを示す。図1において下限境界線
よりε''bの値が下回ると(ε''bが6×ε''a+50未
満)、不定形非着色粒子が非画像部へ現像されず、クリ
ーニング部への不定形非着色粒子供給が行われないた
め、すぐにクリーニング不良を発生させてしまう。ま
た、上限境界線よりε''bの値が上回ると(ε''bが15
×ε''a+350を超える)、画像部域においても不定
形非着色粒子への電荷注入が生じてしまい、ハーフトー
ン部再現性不良を誘発すると共に、初期的にクリーニン
グ部へ過剰に不定形非着色粒子が供給されトナー中の不
定形非着色粒子量が不足することにより、クリーニング
維持性が得られない。
【0030】本発明の電子写真用トナーは、上記式
(1)で示すように、不定形非着色粒子の誘電損率ε''
bは、6×ε''a+50〜15×ε''a+350の範囲で
あるが、好ましくは8×ε''a+70〜13×ε''a+3
00の範囲である。一方、球形着色粒子の誘電損率ε''
aは100以下であることが好ましく、より好ましくは
50以下である。この球形着色粒子の誘電損率ε''a
100を超える場合、球形着色粒子自体も現像時に電荷
注入を起こしてしまい、カブリや濃度ムラとして視認さ
れてしまうことがある。
【0031】本発明の電子写真用トナーにおいて、ε''
a及びε''bの関係を、上記特定の範囲内に制御する具体
的手法は特に限定されないが、例えば、不定形非着色粒
子に誘電損率調整材料(例えば半導電性粉末、親水性材
料、イオン伝導性材料等)を内部添加、或いは外部添加
することにより、その誘電損率を制御する方法が挙げら
れる。詳しくは後述する。
【0032】ここで、誘電損率は以下に例示する方法に
より測定可能である。球形着色粒子、不定形非着色粒子
それぞれを個別に秤量し、円盤状に圧縮成型し試料とす
る。該成型体よりも直径の小さい平行円盤電極(直径D
(cm))に試料を保持する。試料層厚t(cm)を測
定後、一般的な誘電特性測定装置(例えば横川ヒューレ
ットパッカード社製LCRメーター4274A)を用
い、1kHz・5Vの高周波交流電圧をかけ、測定機に
表示された試料静電容量Cp、誘電損角Tanδから式
{ε''=Cp・t・Tanδ/(0.06954・
2)}により、誘電損率ε''を算出する。
【0033】本発明の電子写真用トナーにおいて、球形
着色粒子の体積平均粒径Daと、不定形非着色粒子の体
積平均粒径Dbとは、下記式(5)の関係を満たすこと
がクリーニング性向上の観点から好ましい。
【0034】式(2) 0.1×Da≦Db≦Da
【0035】本発明の電子写真用現像剤において、式
(2)に示すように、不定形非着色粒子の体積平均粒径
Dbは、球形着色粒子の体積平均粒径Da×0.1〜D
aの範囲にあることが好ましいが、より好ましくはDa
×0.20〜Da×0.85の範囲、さらに好ましくは
Da×0.35〜Da×0.80の範囲である。不定形
非着色粒子が球形着色粒子よりも大なる体積平均粒径D
bを有する場合、クリーニング部で球形着色粒子のすり
抜けを防止するような不定形非着色粒子のダム形成が困
難となり、その分クリーニング信頼性を損ねることがあ
る。一方、不定形非着色粒子の体積平均粒径Dbが0.
1×Daよりも小さい場合、球形着色粒子表面に不定形
非着色粒子が付着した状態になりやすく、両者の独立挙
動を妨げるため、画質低下やクリーニング性能の低下を
引き起こしてしまうことがある。
【0036】本発明の電子写真用トナーにおいて、球形
着色粒子と不定形非着色粒子の混合比率(球形着色粒
子:不定形非着色粒子)は、100:0.1〜100:
2.0の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1
00:0.2〜100:1.5の範囲、さらに好ましく
は100:0.3〜100:1.0の範囲である。10
0:0.1よりも不定形非着色粒子の比率が低いと、ク
リーニング部への不定形非着色粒子供給が不足し、クリ
ーニング維持性に問題を起こす。一方、100:2.0
よりも不定形非着色粒子の比率が高い場合、不定形非着
色粒子の非画像部への現像が過剰となり、機内汚れの原
因になるため好ましくない。
【0037】本発明の電子写真用トナーにおいて、トナ
ーは、上述の誘電損率の関係を満たした、平均形状係数
(ML2/A)100〜130である球形着色粒子と、
体積平均粒径1〜10μmである不定形非着色粒子とを
含んでなるが、以下、各粒子について詳しく説明する。
【0038】不定形非着色粒子について説明する 不定形非着色粒子は、その体積平均粒径が1〜10μm
であるが好ましくは、2〜7μmである。この体積平均
粒径が1μmを下回るとキャリア表面へ不定形非着色粒
子が溶融してしまい現像剤の帯電性が低下することがあ
る。一方、10μmを超えると不定形非着色粒子が機内
汚れを発生する場合がある。
【0039】不定形非着色粒子は、その平均形状係数
(ML2/A)が130〜150であることが好まし
く、より好ましくは135〜145である。130を下
回るとクリーニング性能が低下してしまうことがある。
一方、150を超える場合、機内での粒子破壊が生じ、
キャリア汚染による帯電性能低下やダム形成不足による
クリーニング不良を誘発しやすくなることがある。
【0040】不定形非着色粒子は、無機材料、有機材料
のいずれを主成分とすることもできるが、有機材料を主
成分とすることが好ましい。無機材料を主成分とする場
合、比重が有機粒子より大きいものが多く、その場合、
安定して感光体に現像することが難しく、また、硬度が
大きい為、感光体摩耗やクリーニング部材の劣化を促進
してしまうことがあるため、好ましくない。この有機樹
脂としては、特に限定はしないが、例えば、スチレン、
クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビ
ニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカル
ボン酸エステル類、ビニルエチルエーテル、ビニルブチ
ルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケト
ン等のビニルケトン類等の単独重合体及び共重合体を例
示することができる。特に代表的な樹脂としては、ポリ
スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル
酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル
共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂をあ
げることができる。さらに、ポリウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、変性ロジン
等が挙げられる。
【0041】不定形非着色粒子は、帯電制御剤、ワック
ス、滑剤、無機微粒子等の公知の添加剤を内部添加や外
部添加処理してもよい。滑剤としてはグラファイト、二
硫化モリブデン、滑石、脂肪酸、脂肪酸金属塩等の固体
潤滑剤や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン
等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有
するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミ
ド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のよう
な脂肪族アミド類やカルナウバワックス、ライスワック
ス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のよう
な植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、
モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシ
ャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワック
ス、及びそれらの変性物が挙げられる。これらを単独で
用いてもよいし、2種以上併用してもよい。無機微粒子
としては特に限定されないが、例えばシリカ、酸化チタ
ン、メタチタン酸、アルミナ、酸化亜鉛、ジルコニア、
マグネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙
げられるが、よく用いられるものとしてはシリカ、酸化
チタン、メタチタン酸である。これらを単独で用いても
よいし、2種以上併用してもよい。
【0042】不定形非着色粒子は、上述したようにその
誘電損率を調整するために、誘電損率調整材料(例えば
半導電性粉末、親水性材料、イオン伝導性材料等)を内
部添加、或いは外部添加してもよい。この誘電損率調整
材料の添加量は、上述したような所望の誘電損率に応じ
て適宜選択することができる。誘電損率調整材料として
は、半導電性粉末、親水性材料、イオン伝導性材料等が
挙げられるが、具体的には例えば、アナターゼ型酸化チ
タン、ルチル型酸化チタン、酸化亜鉛等の半導電性粉
末;アルミナ、表面処理が施されていないシリカ等の親
水性材料;過塩素酸金属塩或いは有機ホウ素錯体金属塩
等のイオンキャリアを、ポリアルキレングリコールをは
じめとするポリエーテル類に分散せしめイオン解離させ
ることにより導電性を発現させるイオン導電性材料;等
が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2
種以上併用してもよい。
【0043】不定形非着色粒子の作製方法は、特に限定
されるものではないが、有機材料を単独あるいは複数種
混練粉砕、分級したものを用いる方法:予め、母粒子と
子粒子をそれぞれ作製し、それらをヘンシェルミキサー
等による混合、あるいはハイブリタイゼーションシステ
ムやメカフュージョンシステム等によるメカノケミカル
反応等の乾式法で複合化する方法:水溶液中にて母粒子
と子粒子を混合、凝集、加熱融着する等の湿式法で複合
化する方法;等を挙げることができる。さらに、上述し
た添加剤(例えば誘電損率調整材料、帯電制御剤、ワッ
クス、滑剤、無機微粒子等)の添加方法は公知の方法を
用いることもできるし、例えばヘンシェルミキサー等を
用いた乾式法や湿式にて加熱融着させて添加してもよ
い。また、後述する球形着色粒子へ無機微粒子を外添す
る時に不定形非着色粒子を添加することによって、不定
形非着色粒子の表面に球形着色粒子表面に付着させる添
加剤と同じものを付着させてもよい。あるいは、添加剤
を外添した球形着色粒子、または、現像剤に後から不定
形非着色粒子を添加させ、それによって、球形着色粒子
表面上の添加剤の一部を不定形非着色粒子の表面に移行
させてもよい。
【0044】なお、不定形非着色粒子は、着色されてい
ないもの、若しくはトナーの発色を妨げない淡色のもの
が用いられる。
【0045】球形着色粒子について説明する。球形着色
粒子は、平均形状係数(ML2/A)としては100〜
130であるが、高転写効率を達成する為に球形に近づ
けることが必要であり、好ましくは100〜125の範
囲である。この平均形状係数(ML2/A)が130よ
り大きくなると転写効率が低下してしまい、プリントサ
ンプルの画質の低下が目視で確認できてしまう。
【0046】球形着色粒子は、少なくとも結着樹脂と着
色剤とからなり、2〜12μmの粒子、好ましくは3〜
9μmの粒子を用いることができる。結着樹脂として
は、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフ
ィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン
脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等の
ビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシ
ルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケト
ン類等の単独重合体および共重合体を例示することがで
き、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、ス
チレンーアクリル酸アルキル共重合体、スチレンーメタ
クリル酸アルキル共重合体、スチレンーアクリロニトリ
ル共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、スチレン
ー無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピ
レン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレ
タン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変
性ロジン、パラフィンワックス等も挙げられる。着色剤
としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カー
ボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、ク
ロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイル
レッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、
フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレー
ト、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.Pig
ment Red 48:1、C.I.Pigment
Red 122、C.I.Pigment Red 5
7:1、C.I.Pigment Yellow 1
2、C.I.Pigment Yellow 17、
C.I.Pigment Yellow 97、C.
I.Pigment Yellow 128、C.I.
Pigment Yellow 151、C.I.Pi
gment Yellow 155、C.I.Pigm
ent Yellow 173、C.I.Pigmen
t Yellow 180、C.I.Pigment
Yellow 185、C.I.Pigment Bl
ue 15:1、C.I.Pigment Blue
15:3等を代表的なものとして挙げられる。
【0047】球形着色粒子には、帯電制御剤やワック
ス、滑剤、無機微粒子等の公知の添加剤を内部添加や外
部添加処理してもよい。離型剤としては低分子ポリエチ
レン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュ
ワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライ
スワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものと
して挙げられる。帯電制御剤としては、公知のものを使
用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル
酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯
電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製
造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で
水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。無機微
粒子としては、粉体流動性、帯電制御等の目的で、平均
一次粒径が40nm以下の小径無機微粒子を用い、更に
必要に応じて、付着力低減の為、それより大径の無機あ
るいは有機微粒子を併用してもよい。これらの無機微粒
子は公知のものを使用できる。例えば、シリカ、アルミ
ナ、チタニア、メタチタン酸、酸化亜鉛、ジルコニア、
マグネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン
酸カルシウム、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム
等が挙げられる。また、小径無機微粒子については表面
処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性を
あげる効果が大きくなる。
【0048】球形着色粒子としては、上記形状指数を満
足する範囲のものであれば特に製造方法により限定され
るものではなく、公知の方法に得ることができる。具体
的には、例えば結着樹脂及び着色剤と、必要に応じて離
型剤及び帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕
法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または
熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重
合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色
剤、必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等の分散液とを
混合し、凝集、加熱融着させ、球形着色粒子を得る乳化
重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と、着
色剤、必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液を水系
溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂及び着
色剤と、必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等の溶液を
水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が挙げられ
る。また上記方法で得られた球形着色粒子をコアにし
て、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構
造をもたせる製造方法を行ってもよい。外添剤を添加す
る場合、球形着色粒子及び外添剤をヘンシェルミキサー
あるいはVブレンダー等で混合することによって製造す
ることができる。また、球形着色粒子を湿式にて製造す
る場合は、湿式にて外添することも可能である。
【0049】本発明の電子写真用トナーにおいては、上
記球形着色粒子及び不定形非着色粒子の少なくとも一方
の表面に、球状無機微粒子を混合付着させること(外添
処理)が、さらなるクリーニング性の向上の観点から特
に好ましい。このクリーニング性向上のメカニズムは必
ずしも定かではないが、例えばブレードクリーニングの
場合、該球状無機微粒子がブレード圧接力によりトナー
表面から遊離し、ブレードと感光体の接触部近傍におい
て潤滑材的機能を発揮することにより、ブレードのミク
ロな振動を抑制するため、ブレードを低線圧下で用いて
もトナーのすり抜けを防止できるのではないかと推測さ
れる。また、球形着色粒子側に該球状無機微粒子を混合
付着させた場合、球形着色粒子の転写維持性がさらに向
上する利点もある。なお、球状無機微粒子の外添処理
は、上述と同様にして行うことができる。
【0050】球状無機微粒子は、その体積平均粒径が8
0nm〜300nmの範囲であることが、クリーニング
性向上の観点から好ましく、より好ましくは100nm
〜200nmの範囲である。
【0051】球状無機微粒子としては、単分散球状シリ
カが好適に挙げられる。単分散球状シリカとしては、特
に湿式法であるゾルゲル法により得られるものが好まし
い。このゾルゲル法における疎水化処理工程での疎水化
処理剤種、あるいは処理量を制御することにより更に分
散性を調整することが可能である。体積平均粒径はゾル
ゲル法の加水分解、縮重合工程のアルコキシシラン、ア
ンモニア、アルコール、水の重量比、反応温度、攪拌速
度、供給速度により自由に制御できる。単分散、球状も
本手法にて作製することにより達成可能となる。
【0052】具体的には、次のようにして行うことがで
きる。テトラメトキシシランを水、アルコールの存在
下、アンモニア水を触媒として温度をかけながら滴下、
攪拌を行う。次に反応により作製されたシリカゾル懸濁
液を遠心分離を行い湿潤シリカゲルとアルコール、アン
モニア水に分離しを行う。湿潤シリカゲルに溶剤を加え
再度シリカゾルの状態にし、疎水化処理剤を加え、シリ
カ表面の疎水化を行う。疎水化剤としては一般的なシラ
ン化合物を用いることができる。次にこの疎水化処理シ
リカゾルから溶媒を除去、乾燥、シーブすることにより
狙いの単分散シリカを得ることができる。またこの様に
得られたシリカを再度処理を行っても構わない。
【0053】処理剤としての上記シラン化合物は、水溶
性であるものが好適に使用できる。このようなシラン化
合物としては、化学構造式RaSiX(4-a)(式中、aは
0〜3の整数であり、Rは水素原子、アルキル基及びア
ルケニル基等の有機基を表し、Xは塩素原子、メトキシ
基及びエトキシ基等の加水分解性基を表す。)で表され
る化合物を使用することができ、クロロシラン、アルコ
キシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれのタイ
プを使用することも可能である。具体的にはメチルトリ
クロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルク
ロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジ
クロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメト
キシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラ
エトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチル
ジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフ
ェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラ
ン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザ
ン、N,O―(ビストリメチルシリル)アセトアミド、
N,N―ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert―
ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、γーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、βー(3,4―エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γーグリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γーメルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γークロロプロピルトリメトキシシランを代表的な
ものとして挙げられる。処理剤としては、特に好ましく
は、ジメチルジメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザ
ン、メチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキ
シシラン、デシルトリメトキシシラン等である。
【0054】本発明の電子写真用トナーは、球形着色粒
子と不定形非着色粒子とを混合することで得られるが、
この混合方法については特に制限はなく、上述した各粒
子の外添処理と同様にして行うことができる。また、必
要に応じて上述した構成を有する不定形非着色粒子以外
に、公知のクリーニング補助材料を混合添加してもよ
い。
【0055】(電子写真用現像剤)本発明の電子写真用
現像剤は、上記本発明の電子写真用トナー及びキャリア
を含んでなる。本発明の画像形成装置は、上述のように
前記本発明の電子写真用トナーを用いることで、球形ト
ナーの高転写効率・高画質性を損なうことなく、クリー
ニング性の向上、感光体の摩耗低減による信頼性向上等
がバランスよくなされる。
【0056】キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、
フェライト粉、ニッケル粉またはそれ等の表面に樹脂コ
ーテイングを施したものが使用される。また、キャリア
との混合割合は、適宜設定することができる。
【0057】(画像形成方法)本発明の画像形成方法
は、少なくとも、潜像担持体に静電潜像を形成する潜像
形成工程と、潜像担持体に対向して配置された現像剤担
持体の表面に現像剤層を形成せしめる現像剤層形成工程
と、該現像剤層により潜像担持体上の静電潜像をトナー
画像に現像する現像工程と、現像されたトナー画像を転
写材上に転写する転写工程と、潜像担持体をクリーニン
グ部材で摺擦し転写残留成分を除去するクリーニング工
程とを有し、転写材上に、シアン、マゼンタ、イエロー
およびブラックの4色のトナー画像を積層させて、フル
カラー画像を形成する画像形成方法において、前記4色
のうち少なくとも1色のトナー画像が、前記本発明の電
子写真用トナーにより形成されることを特徴とする。本
発明の画像形成装置は、上述のように前記本発明の電子
写真用トナーを用いることで、球形トナーの高転写効率
・高画質性を損なうことなく、クリーニング性の向上、
感光体の摩耗低減による信頼性向上等がバランスよくな
される。
【0058】本発明の画像形成方法において、上記各工
程は、従来公知の方法で行うことができるが、現像工程
では、現像効率、画像粒状性、階調再現性等の観点か
ら、直流成分と交流成分を重畳させたバイアス電位を現
像剤担持体に付与することが好ましく、特に、潜像担持
体の表面電位Vs(V)、現像剤担持体直流印加電圧V
dc(V)、現像剤担持体交流電圧ピーク幅Vp−p
(kV)としたとき、下記式(3)及び(4)を同時に
満し、不定形非着色粒子を非画像領域(非露光部)に選
択現像させることが好ましい。この選択現像は、下記式
(3)及び(4)で示すように潜像担持体上の表面電位
と現像バイアスの電位と関係を満たす以外に、現像バイ
アスに重畳する交流成分の周波数やPerk to P
erk成分を球形着色粒子の現像性能と両立する範囲内
で調整することでも行うことができる。
【0059】 式(3) 1.6−|Vs―Vdc|/100≦Vp−p≦2.8−|Vs― Vdc|/100 式(4) 80≦|Vs―Vdc|≦160
【0060】上記式(3)で示すように、Vp−pは、
(1.6−|Vs―Vdc|/100)〜(2.8−|
Vs―Vdc|/100)の範囲であることが好ましい
が、より好ましくは(1.6−|Vs―Vdc|/10
0)〜(2.6−|Vs―Vdc|/100)の範囲、
さらに好ましくは(1.6−|Vs―Vdc|/100
〜2.2−|Vs―Vdc|/100)の範囲である。
また、上記式(4)で示すように、|Vs―Vdc|
は、80〜160の範囲であるが、好ましくは90〜1
45の範囲であり、より好ましくは100〜130の範
囲である。上記式(3)及び(4)において、上記下限
値をVp−p、|Vs―Vdc|それぞれが下回ると、
非画像部域で不定形非着色粒子のバイアス注入が発生し
づらくなり、不定形非着色粒子の現像量が低下し、クリ
ーニング性向上効果が弱まることがある。一方、上記上
限値をVp−p、|Vs―Vdc|それぞれが上回る
と、非画像部域で不定形非着色粒子のバイアス注入が過
剰となり、不定形非着色粒子の現像量が増加しすぎ、現
像剤中における不定形非着色粒子の濃度が長期出力時に
不足してしまうことがある。
【0061】また、クリーニング工程では、具体的には
ブレード(例えばウレタンなどのゴムブレード)等を用
い摺擦し転写残留成分を除去することが好適である。な
お、ブレード以外でも潜像担持体を摺擦し転写残留成分
を除去することができれば特に制限はない。
【0062】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、以下の説明において、特に断りのない
限り、「部」はすべて「重量部」を意味する。
【0063】実施例で示される各測定は以下の方法にて
行った。 <粒度分布(体積平均粒径(D50))>マルチサイザ
ー(日科機社製)を用い、アパーチャー径100μmの
もので測定した。 <平均形状係数ML2/A>下記式{ML2/A=(最大
長)2×π×100/(面積×4)}で計算された値を
意味し、真球の場合、ML2/A=100となる。平均
形状係数を求める為の具体的な手法として、トナー画像
を光学顕微鏡から画像解析装置(LUZEXIII、ニ
レコ社製)に取り込み、円相当径を測定して、最大長及
び面積から、個々の粒子について上記式のML2/Aの
値を求めた。 <誘電損率測定>球形着色粒子、不定形非着色粒子それ
ぞれを圧縮成型し、試料ディスクを作製した後、直径4
cmの電極にディスクをはさみ、上述に従って測定し
た。 <画像濃度>X−Rite404Aを用いて測定した。
【0064】<球形着色粒子Aの作製> −樹脂微粒子分散液の調製− スチレン370g、n−ブチルアクリレート30g、ア
クリル酸8g、ドデカンチオール24g、四臭化炭素4
gを混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤
(ノニポール400:三洋化成(株)製)6g及びアニ
オン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)
製)10gをイオン交換水550gに溶解したフラスコ
中で乳化重合させ、10分間ゆっくり混合しながら、こ
れに過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水5
0gを投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内
を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで
加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結
果、150nmであり、Tg=58℃、重量平均分子量
Mw=11500の樹脂粒子が分散された樹脂微粒子分
散液が得られた。この分散液の固形分濃度は40重量%
であった。
【0065】 −着色剤分散液の調製− Cyan顔料(C.I.Pigment Blue 15:3)・・・・60g ノニオン性界面活性剤 ・・・・・5g (ノニポール400:三洋化成(株)製) イオン交換水 ・・・・・・240g 以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルト
ラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪
拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して平均
粒径が250nmである着色剤(Cyan顔料)粒子が
分散された着色剤分散剤を調整した。
【0066】 −離型剤分散液の調製− パラフィンワックス ・・・・・・100g (HNP0190:日本精蝋(株)製、融点85℃) カチオン性界面活性剤 ・・・・・・5g (サニゾールB50:花王(株)製) イオン交換水 ・・・・・・240g 以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジ
ナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を
用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザー
で分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子
が分散された離型剤分散液を調整した。
【0067】 −凝集粒子の調製− 樹脂微粒子分散液 ・・・・・・234部 着色剤分散液 ・・・・・・30部 離型剤分散液 ・・・・・・40部 ポリ塩化アルミニウム ・・・・・・1.8部 (浅田化学社製、PAC100W) イオン交換水 ・・・・・・600部 以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジ
ナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を
用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラ
スコ内を攪拌しながら55℃まで加熱した。55℃で3
0分保持した後、体積平均粒径D50が4.8μmの凝
集粒子が生成していることを確認した。更に加用オイル
バスの温度を上げて56℃で2時間保持し、体積平均粒
径D50は5.9μmとなった。その後、この凝集体粒
子を含む分散液に32重量部の樹脂微粒子分散液を追加
した後、加熱用オイルバスの温度を55℃まで上げて3
0分間保持した。この凝集体粒子を含む分散液、1N水
酸化ナトリウムを追加して、系のpHを5.0に調整し
た後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用い
て攪拌を継続しながら95℃まで加熱し、6時間保持し
た。冷却後、このトナー母粒子を濾別し、イオン交換水
で4回洗浄した後、凍結乾燥して着色粒子を得た。本凝
集粒子の体積平均粒径D50は6.2μm、平均形状係
数ML2/Aは117であった。
【0068】−外添処理− 凝集粒子100部にルチル型酸化チタン(平均一次粒径
20nm、n−デシルトリメトキシシラン処理)0.8
部、単分散球状シリカ(ゾルゲル法で得られたシリカゾ
ルにHMDS処理を行い、乾燥、粉砕処理を施したワー
デル球形化度Ψ=0.92、体積平均粒径D50=13
7nm、粒度標準偏差=25nm)1.8部をヘンシェ
ルミキサーで周速30m/s×15分間ブレンドを行っ
た後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除
去し、球形着色粒子Aを得た。この球形着色粒子Aの誘
電損率は12.7であった。
【0069】 <球形着色粒子Bの作製> −球形粒子の調製− 線状ポリエステル樹脂 ・・・・・・100部 (ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物−テレフタル酸:Tg:65℃ 、Mn:4000、Mw:10000) カルナバワックス(融点81℃) ・・・・・・7部 マゼンタ顔料C.I.ピグメントレッド57 ・・・・・・8部 上記組成をエクストルーダーで溶融混練し、粉砕・分級
工程を経て平均粒径7.4μmの粒子を作製した。本粒
子を更に、熱風処理装置を用い90℃雰囲気内で循環さ
せることにより球形化処理を施し球形粒子を得た。この
球形粒子の体積平均粒径D50は7.0μm、平均形状
係数ML2/Aは120であった。
【0070】−外添処理− 球形粒子100部にルチル型酸化チタン(平均一次粒径
20nm、n−デシルトリメトキシシラン処理)1.0
部、気相酸化法シリカ(平均一次粒径50nm、シリコ
ーンオイル処理)1.6部をヘンシェルミキサーで周速
30m/s×15分間ブレンドを行った後、45μmの
目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、球形着色粒
子Bを得た。このとき着色粒子Bの誘電損率は7.2で
あった。
【0071】 <不定形非着色粒子aの作製> ―樹脂粒子の調整― スチレン−nブチルアクリレート共重合体 ・・・・・・100部 (モノマー比8:2、Tg=58℃、重量平均分子量Mw=11500) 酸化亜鉛(平均粒径35nm) ・・・・・・55部 上記組成をエクストルーダーで溶融混練し、粉砕工程を
経て体積平均粒径5.1μmの樹脂粒子を得た。この樹
脂粒子の平均形状係数は138であった。
【0072】―外添処理― 樹脂粒子100部に単分散球状シリカ(ゾルゲル法で得
られたシリカゾルにHMDS処理を行い、乾燥、粉砕処
理を施したワーデル球形化度Ψ=0.95、体積平均粒
径D50=120nm、粒度標準偏差=22nm)1.
5部をヘンシェルミキサーで周速35m/s×20分間
ブレンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用い
て粗大粒子を除去し、不定形非着色粒子aを得た。この
とき不定形非着色粒子aの誘電損率は422であった。
【0073】<不定形非着色粒子bの作製> ―樹脂微粒子分散液の調整― スチレン370g、n−ブチルアクリレート30g、ア
クリル酸8g、ドデカンチオール24g、四臭化炭素4
gを混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤
(ノニポール400:三洋化成(株)製)6g及びアニ
オン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)
製)10gをイオン交換水550gに溶解したフラスコ
中で乳化重合させ、10分間ゆっくり混合しながら、こ
れに過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水5
0gを投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内
を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで
加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結
果、中心粒径が150nmであり、Tg=58℃、重量
平均分子量Mw=11500の樹脂粒子が分散された樹
脂微粒子分散液が得られた。この分散液の固形分濃度は
40重量%であった。
【0074】―樹脂粒子の調整― 上記樹脂微粒子分散液260gにポリ塩化アルミニウム
(浅田化学社製、PAC100W)1.8gを添加し、
更にイオン交換水900gを加え、丸型ステンレス鋼鉄
フラスコ中でウルトラタラックスT50(IKA社製)
を用いて混合、分散した後、加熱用オイルバス中でフラ
スコ内を攪拌しながら40℃まで攪拌した。その後、3
0分保持した後、コールターカウンター(コールター社
製)で粒子サイズを測定すると3.1μmであった。そ
の後、この分散液に0.1N水酸化ナトリウムを追加し
て、系のpHを7に調整した後、攪拌を継続しながら、
75℃まで加熱し、30分間保持した。この樹脂粒子を
濾別しイオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥を施し
樹脂粒子を得た。この樹脂粒子の体積平均粒径は3.2
μm、平均形状係数ML2/Aの平均値は134であっ
た。
【0075】―外添処理― 上記樹脂粒子100部に単分散球状シリカ(ゾルゲル法
で得られたシリカゾルを表面未処理のまま、乾燥、粉砕
処理を施したワーデル球形化度Ψ=0.92、体積平均
粒径D50=300nm、粒度標準偏差=27nm)3
部をヘンシェルミキサーで周速35m/s×20分間ブ
レンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用いて
粗大粒子を除去し、不定形非着色粒子bを得た。このと
きの不定形非着色粒子bの誘電損率は131であった。
【0076】<不定形非着色粒子cの作製>単分散球状
シリカの外添処理を施さない以外は、全て不定形非着色
粒子bと同一の処方品を用い、不定形非着色粒子cを得
た。このときの不定形非着色粒子cの誘電損率は19.
5であった。
【0077】 <不定形非着色粒子dの作製> スチレン−nブチルアクリレート共重合体 ・・・・・・100部 (モノマー比8:2、Tg=58℃、重量平均分子量Mw=11500) アナターゼ型酸化チタン ・・・・・・60部 (平均粒径50nm、表面未処理) 上記組成をエクストルーダーで溶融混練し、粉砕工程を
経て体積平均粒径6.1μm、平均形状係数135の不
定形非着色粒子cを得た。このとき不定形非着色粒子d
の誘電損率は503であった。
【0078】 <キャリアの作製> Mn−Mg−Sr系フェライト粒子(平均粒径40μm)・・・・・・100部 トルエン ・・・・・・14部 スチレン・メチルメタアクリレート共重合体 ・・・・・・2.0部 (共重合比2:8、Mw10万) カーボンブラック ・・・・・・0.12部 (商品名R330R;Cabot社製) 架橋メラミン樹脂粒子 ・・・・・・0.3部 (平均粒径0.3μm、トルエン不溶) フェライト粒子を除く上記成分及びガラスビーズ(φ1
mm、トルエンと同量)を、関西ペイント社製サンドミ
ルを用いて1200ppm/30min攪拌し、樹脂被
覆層形成用溶液とした。更に、この樹脂被覆層形成用溶
液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れ温度6
0℃を保って10分間攪拌した後、減圧してトルエンを
留去することにより樹脂被覆層を形成した。これを75
μm網で篩分し、キャリアとした。
【0079】(実施例1)上記球形着色粒子A100部
と不定形非着色粒子a0.6部とをヘンシェルミキサー
で周速20m/s×2分間ブレンドを行った後、45μ
mの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去しトナーと
した。また、キャリア100部とこのトナー7部をV−
ブレンダーで、40rpm×20分間攪拌し、212μ
mの目開きを有するシーブで篩分することにより現像剤
を得た。
【0080】(実施例2)上記球形着色粒子B100部
と不定形非着色粒子b1.0部とをヘンシェルミキサー
で周速20m/s×2分間ブレンドを行った後、45μ
mの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去しトナーと
した。また、キャリア100部とこのトナー7部をV−
ブレンダーで、40rpm×20分間攪拌し、212μ
mの目開きを有するシーブで篩分することにより現像剤
を得た。
【0081】(実施例3)上記球形着色粒子A100部
と不定形非着色粒子b0.3部とをヘンシェルミキサー
で周速20m/s×2分間ブレンドを行った後、45μ
mの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去しトナーと
した。また、キャリア100部とこのトナー7部をV−
ブレンダーで、40rpm×20分間攪拌し、212μ
mの目開きを有するシーブで篩分することにより現像剤
を得た。
【0082】(比較例1)上記球形着色粒子A100部
と不定形非着色粒子c1.0部をヘンシェルミキサーで
周速20m/s×2分間ブレンドを行った後、45μm
の目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去しトナーとし
た。また、キャリア100部とこのトナー7部をV−ブ
レンダーで、40rpm×20分間攪拌し、212μm
の目開きを有するシーブで篩分することにより現像剤を
得た。
【0083】(比較例2)上記球形着色粒子B100部
と不定形非着色粒子d0.6部とをヘンシェルミキサー
で周速20m/s×2分間ブレンドを行った後、45μ
mの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去しトナーと
した。また、キャリア100部とこのトナー7部をV−
ブレンダーで、40rpm×20分間攪拌し、212μ
mの目開きを有するシーブで篩分することにより現像剤
を得た。
【0084】(評価)各実施例及び比較例の現像剤につ
いて、以下に示す評価を行った。各実施例及び比較例記
載の現像剤の特徴と共に、その実機評価結果を表1に示
す。なお、表中において、トナー消費量及びクリーニン
グ回収量は、ブレード線圧3.5g/mm時の走行試験
及び2.0g/mm時走行試験をそれぞれ平均し、算出
した。
【0085】[長期クリーニング性/転写性の評価]現
像剤を用い、Docu color1250(富士ゼロ
ックス社製)改造機によってクリーニング性/転写性の
評価を行った。評価機の改造点は、帯電器をAC+DC
重畳型接触帯電ロールに変更した点にある。本評価は下
記条件に設定し評価を行った。下記記載条件以外は評価
機の標準設定に準じた。
【0086】・環境:20℃/50%RH ・原稿:単色和文ドキュメント(画像密度5%)を連続
出力。ただし、クリーニング性/転写性評価のため10
00枚毎に全面ハーフトーン、2cm×2cmソリッド
像及び白紙を出力。 ・現像:各実施例/比較例記載の現像剤を黒現像位置に
配置し、単色評価 ・クリーニングブレード(ウレタン製ブレード)の線圧
設定:2g/mmと3.5g/mmの2条件でそれぞれ
連続出力実験 ・使用用紙:富士ゼロックス社製A3 J紙 ・帯電条件:現像工程における各電位条件(潜像担持体
の表面電位Vs(V)、現像剤担持体直流印加電圧Vd
c(V)、現像剤担持体交流電圧ピーク幅Vp−p(k
V))は、表1に従った値に設定して試験を行った。こ
の際の固定条件としては、現像剤担持体へ印加する交流
バイアスの周波数は9kHz、また、画像部電位は−2
00Vとなるようにレーザ露光強度を調整した。なお、
実施例1〜3のトナーについては、2種の帯電条件でそ
れぞれ行った。
【0087】−クリーニング性− クリーニング性は、表1に示す所定の枚数出力後におい
て、以下のように判断基準を設定した。 ○:接触帯電ロールにトナーの汚れ無し △:接触帯電ロールにトナーの汚れがあるが、プリント
アウトしない。 ×:接触帯電ロールに筋状のトナー付着が発生し、それ
がプリントアウトする
【0088】−転写性− 転写性は以下のように判断基準を設定した。 ◎:消費トナー総量に対するクリーニング回収トナー量
の割合が5%未満 ○:消費トナー総量に対するクリーニング回収トナー量
の割合が5%以上10%未満 △:消費トナー総量に対するクリーニング回収トナー量
の割合が10%以上であるが、3万枚出力時のソリッド
像濃度ムラやガサツキとして視認されない ×:消費トナー総量に対するクリーニング回収トナー量
の割合が10%以上であり、3万枚出力時のソリッド像
濃度ムラやガサツキが視認される
【0089】
【表1】
【0090】表から、特定の誘電損率の条件を満たした
球形着色粒子及び不定形非着色粒子を含む本発明の電子
写真用トナーは、転写性、クリーニング性共に良好なト
ナーであり、高転写効率による高画質の画像を維持しつ
つ、クリーニング性の向上、感光体の摩耗低減による高
画質の経時安定性を有することがわかる。また、各帯電
条件が上記式(3)及び(4)を同時に満すことで、さ
らにクリーニング性の信頼性が増すことがわかる。 式(3) 1.6−|Vs―Vdc|/100≦Vp−p≦2.8−|Vs― Vdc|/100 式(4) 80≦|Vs―Vdc|≦160
【0091】
【発明の効果】以上により。本発明によれば、球形トナ
ーの高転写効率・高画質性を損なうことなく、クリーニ
ング性の向上、感光体の摩耗低減による信頼性向上等が
バランスよくなされた、電子写真用トナー、電子写真用
現像剤及び画像形成方法を提供すること。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における球形着色粒子の誘電損率ε''
aと、不定形非着色粒子の誘電損率をε''bとの関係を示
した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/06 101 G03G 9/08 361 15/08 507 15/08 507L (72)発明者 大石 かおり 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 片岡 理恵子 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 清野 英子 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA08 AA15 AA21 CA04 CA21 CB13 EA01 EA05 EA10 FA01 2H027 DA02 EA01 EA05 EB04 ED09 EF09 2H030 AD01 BB34 2H073 AA01 BA04 BA43 CA03 CA22 2H077 AD06 AD36 BA10 DB08 DB12 DB14 EA03 EA24 GA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均形状係数(ML2/A)100〜1
    30である球形着色粒子と、体積平均粒径1〜10μm
    である不定形非着色粒子とを含み、該球形着色粒子の誘
    電損率をε''a、該不定形非着色粒子の誘電損率をε''b
    としたとき、下記式(1)を満たすことを特徴とする電
    子写真用トナー。 式(1) 6×ε''a+50 ≦ε''b≦ 15×ε''a+350
  2. 【請求項2】 少なくとも、請求項1に記載の電子写真
    用トナー及びキャリアを含んでなることを特徴とする電
    子写真用現像剤。
  3. 【請求項3】 少なくとも、潜像担持体に静電潜像を形
    成する潜像形成工程と、潜像担持体に対向して配置され
    た現像剤担持体の表面に現像剤層を形成せしめる現像剤
    層形成工程と、該現像剤層により潜像担持体上の静電潜
    像をトナー画像に現像する現像工程と、現像されたトナ
    ー画像を転写材上に転写する転写工程と、潜像担持体を
    クリーニング部材で摺擦し転写残留成分を除去するクリ
    ーニング工程とを有し、転写材上に、シアン、マゼン
    タ、イエローおよびブラックの4色のトナー画像を積層
    させて、フルカラー画像を形成する画像形成方法におい
    て、前記4色のうち少なくとも1色のトナー画像が、請
    求項1に記載の電子写真用トナーにより形成されること
    を特徴とする画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記現像工程において、潜像担持体の表
    面電位Vs(V)、現像剤担持体の直流印加電圧Vdc
    (V)、現像剤担持体の交流電圧ピーク幅Vp−p(k
    V)としたとき、下記式(3)及び(4)を同時に満た
    し、前記不定形非着色粒子Bを静電潜像上の非画像領域
    に選択現像させることを特徴とする請求項3に記載の画
    像形成方法。 式(3) 1.6−|Vs―Vdc|/100≦Vp−p≦2.8−|Vs― Vdc|/100 式(4) 80≦|Vs―Vdc|≦160
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005241760A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法および画像形成装置
JP2005266564A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用現像剤及び画像形成方法
JP2013117582A (ja) * 2011-12-01 2013-06-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、及び、画像形成方法

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JP2005266564A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用現像剤及び画像形成方法
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