JP2002214490A - 光ファイバ複合電力ケーブル - Google Patents

光ファイバ複合電力ケーブル

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JP2002214490A
JP2002214490A JP2001005992A JP2001005992A JP2002214490A JP 2002214490 A JP2002214490 A JP 2002214490A JP 2001005992 A JP2001005992 A JP 2001005992A JP 2001005992 A JP2001005992 A JP 2001005992A JP 2002214490 A JP2002214490 A JP 2002214490A
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optical fiber
sheath
cable
composite power
power cable
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JP2001005992A
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Naoki Sawai
直己 沢井
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 情報線としての光ファイバケーブルを好適な
断面形状とした光ファイバ複合電力ケーブルを提供す
る。 【解決手段】 光ファイバケーブル14のシース17を
略二等辺三角形状に成形し、その二等辺17a,17a
を絶縁線心13の外周径の曲率Rとほぼ同一の曲率rの
凹状に湾曲形成して、複数本の絶縁線心13のうちの2
本の線心外周に面接触させて撚り合わせる。そのシース
17を2本の絶縁線心13,13の隙間に全て収まるよ
うにすると、2本の絶縁線心13,13間の隙間からシ
ース17が外側に飛び出す量が最小限に抑えられる。す
なわち、2本の絶縁線心13,13が補強部材として光
ファイバケーブル14を保護し、外圧や外力を受けても
光損失を抑えることができ、また負荷がかかって光ファ
イバ心線15が断線する懸念も払拭され、優れた側圧特
性が備わる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用低圧引込線
等の電力ケーブルと情報線の光ファイバケーブルを撚り
合わせて複合化し、敷設使用時に高性能の側圧特性が得
られる光ファイバ複合電力ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一般家庭における電話,FAXお
よびLANの普及と相まって、今後ますます需要が高ま
る情報家電の情報量に対応させるために、電力線とは別
に光ファイバケーブルを情報線として導入する必要に迫
られている。そうした光ファイバケーブルを電力線と別
工事で家屋に引き込むには、敷設費用や家屋改修などに
多額の出費を強いられる。かかる不都合を避けるため、
それら電力用と情報用の両線を複合化して同時に引込工
事を行えるようにした光ファイバ複合電力ケーブルが開
発され、これまでに本出願人をはじめ多く提案がなされ
ている。
【0003】図2(a),(b)は、かかる光ファイバ
複合電力ケーブルの従来例として、特開平11−339
571号公報に記載の光ファイバ複合低圧引込ケーブル
を示している。概略的に説明すると、この場合の電力引
込線は、銅線などによる導体2上に絶縁体3を押出し被
覆して絶縁線心4を形成し、この絶縁線心4の3本を撚
り合わせた三線式電力用低圧引込線が例示されている。
そうした電力引込線に断面円形の光ファイバケーブル5
を添わせて同一ピッチで撚り合わせ、光ファイバ複合電
力ケーブル1を製造している。
【0004】光ファイバケーブル5は、単体で示す図2
(b)の拡大図で明らかなように、3本の絶縁線心4の
うち2本の線心外周間の隙間に収めて同一ピッチで撚り
合わされている。すなわち、ケーブル中心部にたとえば
二芯の光ファイバ心線6を有し、この光ファイバ心線6
上に塩化ビニル樹脂などによるシース8を押出し被覆し
て断面円形に成形している。シース8の内部には、光フ
ァイバ心線6から等距離に振り分けた位置に平行2本の
高い抗張力を有するFRPやアラミド繊維などからなる
非金属製テンションメンバー(抗張力体)7が埋め込ま
れている。また、シース8の外周部の180゜位相する
二個所にノッチ8aが設けられ、配線現場での端末処理
時にノッチ8aからシース8を引き剥がし易くしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この図2
(a),(b)に示す従来の光ファイバ複合電力ケーブ
ル1は次の問題点がある。すなわち、2本の絶縁線心
4,4の外周に接触して撚り合わせられる光ファイバケ
ーブル5が断面円形であり、大きさ仕様の都合上どうし
ても3本の絶縁線心4を撚り合わせた仮想外接円1Aま
で膨らみ,2本の絶縁線心4,4の周同士を結ぶ接線か
ら外側へ突出した形にならざるを得ない。そのため、敷
設使用時にその光ファイバケーブル5に対して上下方向
から外圧や外力が働くと、その加重のために光ファイバ
ケーブル5の光損失が増え、また時には光ファイバ心線
6の断線といった事故を引き起こすおそれがある。この
ように、光ファイバケーブル5に働く負荷加重に対して
十分な側圧性能を維持できないという点で課題を残して
いる。
【0006】したがって、本発明の目的は、情報線とし
ての光ファイバケーブルを好適な断面形状とすること
で、電力線との撚り合わせによる複合化で敷設使用時に
高性能の側圧特性が得られるようにした光ファイバ複合
電力ケーブルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる請求項1に記載の光ファイバ複合電
力ケーブルは、電力線として複数本の絶縁線心13を撚
り合わせ、この撚り合わせた絶縁線心13のうち2本の
外周間の隙間に通信線として光ファイバケーブル14を
添わせて同一ピッチで撚り合わせて複合化し、その光フ
ァイバケーブル14が光ファイバ心線15上にシース1
7を被覆層として押出し成形されているものであって、
前記光ファイバケーブル14のシース17が、略二等辺
三角形状に成形された二等辺17a,17aを前記絶縁
線心13の外周径の曲率Rとほぼ同一の曲率rの凹状に
湾曲形成され、それら二等辺17a,17aを前記絶縁
線心13の2本の外周に面接触させて撚り合わされてな
っていることを特徴とする。
【0008】以上の構成から、光ファイバケーブル14
のシース17を略二等辺三角形状に成形したことで、こ
れを逆三角形の姿勢にしてシース17の二等辺17a,
17aを同一曲率の2本の絶縁線心13,13のそれぞ
れ外周に密接するようにして面接触させ、2本の絶縁線
心13,13の隙間に全て収まるようにする。つまり、
その線心間の隙間からシース17が外側に膨らんで飛び
出す量が最小限に抑えられる。そのため、2本の絶縁線
心13,13に1本の光ファイバケーブル14が一体感
の様相で撚り合わせられ、それら2本の絶縁線心13,
13があたかも補強部材として機能して光ファイバケー
ブル14を保護する。その結果、光ファイバケーブル1
4は外側から外圧や外力を受けても、光損失を抑え、ま
た加重がかかって光ファイバ心線15が断線するといっ
た懸念も払拭され、優れた側圧特性を確保できる。
【0009】また、請求項2に記載の光ファイバ複合電
力ケーブルは、前記シース17が、底辺となる一辺17
bを前記複数本の絶縁線心13を撚り合わせてなる仮想
外接円10Aよりも内側に収まる略二等辺三角形状とな
っていることを特徴とする。
【0010】この場合、上記請求項1に関連して、光フ
ァイバケーブル14のシース17の形状を絶縁線心13
の全てを撚り合わせた仮想外接円10Aから十分に内側
に収まる二等辺三角形とすることにより、絶縁線心13
との一体感が高まって、それだけ外圧や外力に対して側
圧特性が高められる。
【0011】また、請求項3に記載の光ファイバ複合電
力ケーブルは、前記シース17の二等辺17a,17a
による頂点部と底辺の一辺17bのそれぞれにノッチ1
8a,18bを設けたことを特徴とする。
【0012】以上の構成から、配線現場で光ファイバケ
ーブル14の端末処理が必要な場合、端末のシース17
をノッチ18a,18bから切り裂いて皮剥ぎすること
により、中心の光ファイバ心線15を取り出す作業が容
易になる。
【0013】さらに、請求項4に記載の光ファイバ複合
電力ケーブルは、前記シース17の内部に前記光ファイ
バ心線15を中心にして等距離の振り分け位置に平行2
本の抗張力体16,16を埋設したことを特徴とする。
【0014】以上の構成から、シース17に抗張力体1
6を埋設したことで、中心部の光ファイバ心線15に対
して作用する引張力に対して補強して保護する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる光ファイバ
複合電力ケーブルの実施の形態について、図面を参照し
て詳細に説明する。
【0016】図1(a),(b)は、本実施の形態の光
ファイバ複合電力ケーブル10を示す断面図である。本
例の電力線については、説明の理解を促すうえで対比で
きるよう、図2(a),(b)の三線式電力用低圧引込
線と同形態のものを示している。すなわち、図1
(a),(b)において、銅線などによる導体11上に
塩化ビニル樹脂などによる絶縁体12を押出し被覆して
絶縁線心13を形成し、この絶縁線心13の3本を撚り
合わせてなっている。こうした三線式電力用引込線に対
して略二等辺三角形を逆姿勢にした光ファイバケーブル
14を同一ピッチで撚り合わすことにより、光ファイバ
複合電力ケーブル10としている。
【0017】光ファイバケーブル14は、単体で示す図
1(b)の拡大図で明らかなように、3本の絶縁線心1
3のうちの2本の線心外周間の隙間に収めて同一ピッチ
で撚り合わされている。すなわち、ケーブル中心部にた
とえば二芯の光ファイバ心線15を有し、この光ファイ
バ心線15上に耐候性などの特性に優れたPVC(ポリ
塩化ビニル)やポリエチレンなどによるシース17を被
覆層として押出し被覆している。ちなみに、光ファイバ
心線15は心線径の寸法が250μmまたは0.9mm
のものが用いられている。
【0018】シース17は、図示のように略二等辺三角
形を逆にした形状に成形され、その2つの二等辺17
a,17aは内側に湾曲して凹状に成形され、その凹み
の曲率rを上記絶縁線心13の外径曲率Rとほぼ同一に
形成している。したがって、絶縁線心13と撚り合わせ
る際、シース17のそれら2つの二等辺17a,17a
は2つの絶縁線心13,13間で両線心の外周に適合し
て面接触できるようになっている。また、シース17の
底辺ともいうべき他の一辺17bは、略直線または外側
へ若干膨らんだ凸状の曲率で極力平坦面になるよう形成
されている。
【0019】また、そのシース17の1つの頂点部と上
記底辺の一辺17bには向かい合わせの位置二個所にノ
ッチ18a,18bが設けられ、配線現場での端末処理
作業でそれらノッチ18a,18bから手作業でシース
17を引き裂いて皮剥ぎ処理し、中心部の光ファイバ心
線15を取り出す作業が容易になるようにしている。さ
らに、シース17の内部に埋設する形で逆二等辺三角形
の左右二個所に等分に振り分けてたとえばFRPや鋼線
などによる平行2本の抗張力体16,16を添わせて設
けている。
【0020】以上の構成により、本実施の形態の光ファ
イバ複合電力ケーブル10にあっては、敷設使用時に次
のように作用する。
【0021】三線式電力用引込線として3本の絶縁線心
13が撚り合わせられ、そのうちの2本の絶縁線心1
3,13間の隙間に光ファイバケーブル14が同一ピッ
チで添わせるようにして撚り合わせられる。それによ
り、図1(a)に示すように、光ファイバケーブル14
の逆三角形シース17の二等辺17a,17aが2本の
絶縁線心13,13のそれぞれ外周面に面接触で密接す
る。また、そのシース17の底辺である一辺17bは3
本の絶縁線心13を撚り合わせた仮想外接円10Aより
も十分に内側に位置して収まり、一方の絶縁線心13の
外周接点と他方の絶縁線心13の外周接点とを結ぶ接線
から外側に膨出する部分がほとんどない。
【0022】このように、逆二等辺三角形の光ファイバ
ケーブル14は2本の絶縁線心13,13間にほぼ隙間
無く収まり一体感をもって撚り合わせられるので、光フ
ァイバケーブル14に外側から外圧や外力による負荷が
働いた場合でも、2本の絶縁線心13,13との一体感
でその負荷に耐えられるだけの剛性を付与される。その
結果、光ファイバケーブル14としての光損失を抑え、
また光ファイバ心線15がそうした外力などで断線する
といった不測事故を未然に防止でき、敷設時に側圧特性
に優れた光ファイバ複合電力ケーブル10を得ることが
できる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる請
求項1に記載の光ファイバ複合電力ケーブルは、光ファ
イバケーブルのシースを略二等辺三角形状に成形したこ
とで、これを逆三角形の姿勢にした2つの二等辺を同一
曲率の2本の絶縁線心のそれぞれ外周に密接するように
して面接触させ、2本の絶縁線心の隙間に全て収まるよ
うにすると、その線心間の隙間からシースが外側に膨ら
んで出る飛び出し量を最小限に抑えられる。そのため、
2本の絶縁線心に1本の光ファイバケーブルが一体感の
様相で撚り合わせられ、それら2本の絶縁線心があたか
も補強部材として機能して光ファイバケーブルを保護す
る結果、光ファイバケーブルが外側から外圧や外力を受
けても光損失が抑えられ、また負荷がかかって光ファイ
バ心線が断線するといった懸念も払拭され、優れた側圧
特性を確保できる。
【0024】また、請求項2に記載の光ファイバ複合電
力ケーブルは、上記請求項1に関連して、光ファイバケ
ーブルのシースの形状を絶縁線心の全てを撚り合わせた
仮想外接円から十分に内側に収まる二等辺三角形とする
ことにより、絶縁線心との一体感が高まって、それだけ
外圧や外力に対して側圧特性が高められる。
【0025】また、請求項3に記載の光ファイバ複合電
力ケーブルは、配線現場で光ファイバケーブルの端末処
理が必要な場合、端末のシースをノッチから切り裂いて
皮剥ぎすることにより、中心の光ファイバ心線を取り出
す作業が容易になる。
【0026】さらに、請求項4に記載の光ファイバ複合
電力ケーブルは、シースに抗張力体を埋設したことで、
中心部の光ファイバ心線に作用する引張力に対して補強
し、保護するのに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a),(b)は、本発明にかかる光ファ
イバ複合電力ケーブルの実施の形態を示す断面図と要部
である光ファイバケーブル単体を拡大して示す断面図で
ある。
【図2】同図(a),(b)は、従来例の光ファイバ複
合電力ケーブルを示す断面図とその光ファイバケーブル
単体を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
10 光ファイバ複合電力ケーブル 11 導体 12 絶縁体 13 絶縁線心 14 光ファイバケーブル 15 光ファイバ心線 16 抗張力体 17 シース 17a 凹状の二等辺 17b 底辺の一辺 18a,18b ノッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力線として複数本の絶縁線心を撚り合
    わせ、この撚り合わせた絶縁線心のうち2本の外周間の
    隙間に通信線として光ファイバケーブルを添わせて同一
    ピッチで撚り合わせて複合化し、その光ファイバケーブ
    ルが光ファイバ心線上にシースを被覆層として押出し成
    形されている光ファイバ複合電力ケーブルであって、 前記光ファイバケーブルのシースが、略二等辺三角形状
    に成形された二等辺を前記絶縁線心の外周径の曲率Rと
    ほぼ同一の曲率rによる凹状に湾曲形成され、それら二
    等辺を前記絶縁線心の2本の外周に面接触させて撚り合
    わされてなっていることを特徴とする光ファイバ複合電
    力ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記シースが、底辺となる一辺を前記複
    数本の絶縁線心を撚り合わせてなる仮想外接円よりも内
    側に収まる略二等辺三角形状となっていることを特徴と
    する請求項1に記載の光ファイバ複合電力ケーブル。
  3. 【請求項3】 前記シースの二等辺による頂点部と底辺
    の一辺のそれぞれにノッチを設けたことを特徴とする請
    求項1または2に記載の光ファイバ複合電力ケーブル。
  4. 【請求項4】 前記シースの内部に前記光ファイバ心線
    を中心にして等距離の振り分け位置に平行2本の抗張力
    体を埋設したことを特徴とする請求項1,2または3に
    記載の光ファイバ複合電力ケーブル。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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