JP2002214270A - 温度特性試験装置 - Google Patents

温度特性試験装置

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JP2002214270A JP2001008281A JP2001008281A JP2002214270A JP 2002214270 A JP2002214270 A JP 2002214270A JP 2001008281 A JP2001008281 A JP 2001008281A JP 2001008281 A JP2001008281 A JP 2001008281A JP 2002214270 A JP2002214270 A JP 2002214270A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気部品から成る被試験物を迅速に精度良く
均一に加熱でき、又電気的特性を試験する場合に、接触
面への被試験物の装着と電気的導通を簡単に且つ短時間
で行い、特に被試験物が水晶発振器である場合に、その
温度補正を低コストの下に精度良く且つ能率良く行う。 【解決手段】 水晶発振器温度補正装置は、熱媒液流路
21、水晶発振器1が乗せられて接触する接触面22、
囲壁部23、等を備えた伝熱プレート2、本体部31、
支持ピン31aに回転自在に支持されたコンタクトピン
32及びこれを閉じる方向に付勢する捩じりバネ33を
備えたソケット3、等を有する。 【効果】 特に水晶発振器の温度補正試験を低コストで
精度良く且つ能率良く行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電部材を介して
外部と電気的に導通されて試験される被試験物に試験さ
れるべき温度を与える温度条件付与手段を有する温度特
性試験装置に関し、特に、温度によって特性が異なり電
気信号が流されて特性が試験される被試験物のうち水晶
発振器や半導体デバイス等の高周波電気部品の温度特性
試験に好都合に利用される。
【0002】
【従来の技術】例えば水晶発振器の温度特性試験では、
水晶発振器に異なった複数種類の温度を与える必要があ
る。そのため、従来の試験装置では、空調装置を備えて
いてこれによって試験室に一定温度の空気を循環供給可
能にした恒温槽を前記複数種類の温度に対応した台数だ
け並設し、水晶発振器を多数個乗せたDUTボードを試
験室内に搭載し、それぞれの恒温槽を前記複数種類の温
度に調整しておき、それぞれの恒温槽において、個々の
水晶発振器に順次コンタクトピンを接触させて電気的導
通を図り、温度に対応して変化する振動周波数を測定す
るようにしていた。この場合、それぞれの恒温槽間で
は、コンベア装置等により、恒温槽のシール部を通過さ
せてDUTボードを移動させていた。
【0003】しかしながら、このような装置では、恒温
槽が複数台必要になるのでシステムが複雑になると共に
設備費用が極めて高くなること、ボード移載時に恒温槽
の温度が乱れて回復させるまでに相当の時間がかかるこ
と、水晶発振器への熱伝達が空気接触に依存するため水
晶発振器を目的とする試験温度に到達させるまでの時間
が長くかかること、水晶発振器を装着したソケットやD
UTボード自体も温度上昇させることになり、この点で
も時間がかかること、更に、ソケット及びDUTボード
を移動させるので個々の水晶発振器毎にコンタクトピン
を接触させて電気的導通を図る必要があり、測定時間が
長くかかること、等の問題があった。
【0004】又、恒温槽では、水晶発振器に付与すべき
温度条件を空調制御に依存するため、基本的に精度の高
い温度制御が難しいという問題がある。又、循環空気の
上流側と下流側、中央と両端で温度差が生じ不均一な温
度分布になり易いと共に、水晶発振器の温度を変化させ
るために長い時間を要するという問題もあった。更に、
恒温槽による温度試験では、恒温槽の外部の温度条件の
良い場所に試験回路を配置し、水晶発振器には配線によ
ってDUTボードとソケットとを介して試験用電気信号
を送っているため、その配線が長くなり、発振される高
周波数を検出する上で問題になっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、導電部材を介して外部と電気的
に導通されて試験される被試験物を迅速に精度良く均一
に加熱できる温度特性試験装置を提供することを課題と
する。又、被試験物の電気的特性を試験する場合に、接
触面への被試験物の装着と電気的導通を簡単に且つ短時
間で行い被試験物を直接接触加熱できる温度特性試験装
置を提供することを課題とする。更に、電気的特性試験
の能率を向上させ、被試験物が水晶発振器である場合
に、その温度補正を低コストの下に精度良く且つ能率良
く行うことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、導電部材を介して外部
と電気的に導通されて試験される被試験物に試験される
べき温度を与える温度条件付与手段を有する温度特性試
験装置において、前記温度条件付与手段は、前記被試験
物が乗せられて接触する接触面と前記被試験物の周囲を
囲う囲壁部と熱媒体が流されて前記温度を与えるように
形成された伝熱部であって前記導電部材の前記外部の側
である他端側部分が通過する貫通部が形成された伝熱部
とを備えた伝熱プレートを有することを特徴とする。
【0007】上記の伝熱部は、囲壁部の少なくとも一部
分を含み熱媒体が流されて前記温度を与えるように形成
されることが望ましい。
【0008】請求項2発明は、上記に加えて、前記被試
験物は複数から成り、前記接触面と前記囲壁部と前記伝
熱部と前記導電部材とは前記複数の被試験物のそれぞれ
に対応して設けられていることを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、上記に加えて、前記被
試験物は温度によって特性が異なり複数種類の異なった
温度によって試験されるものであり、前記温度条件付与
手段は前記複数種類の異なった温度に対応した単位温度
条件付与手段から成ることを特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明
の特徴に加えて、前記導電部材は電気コネクタとして形
成されていることを特徴とする。
【0011】請求項5の発明は、上記に加えて、前記電
気コネクタは、前記伝熱プレートに支持された本体部と
該本体部に設けられ前記導電部材の前記他端側部分の反
対側の一端側部分を回転自在に支持する支持部と前記一
端側部分を第1方向に回転させるように付勢する付勢部
材とを備え 前記一端側部分は、押圧されたときに前記導電部材を前
記第1方向と反対の第2方向に回転させるように形成さ
れた被押圧部と前記被試験物が前記接触面に乗せられた
ときに前記被試験物に接触可能なように形成された先端
部とを備え、前記被押圧部が前記付勢部材の付勢力に抗
して押圧されると前記被試験物が前記接触面に乗せられ
るときの通路を開くように前記先端部が開き前記被試験
物が前記接触面に乗せられて前記押圧が解除されると前
記先端部が前記被試験物に接触するように形成されてい
る、ことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1乃至図4は、本発明を適用し
た温度特性試験装置としての水晶発振器温度補正装置の
伝熱プレート部分の構造例を示す。水晶発振器温度補正
装置は、電気部品から成る被試験物としての水晶発振器
1に試験されるべき温度として複数種類の温度のうちの
例えば第1の一定温度t1を与える温度条件付与手段と
して伝熱プレート2を備えている。伝熱プレート2は、
一定温度t1 を与えるように熱媒体としてブライン等の
熱媒液が流される伝熱部である熱媒液流路21、水晶発
振器1が乗せられて接触する接触面22、水晶発振器1
の周囲を囲う囲壁部23、等を備えている。又、囲壁部
23の少なくとも一部分として、本例ではY方向の両側
の囲壁部23(231 )に2段に熱媒通路21を設けて
いる。
【0013】水晶発振器1は、温度によって特性として
の周波数特性が異なり電気信号が流されて周波数特性が
試験される被試験物の一例であり、これを試験するため
の伝熱プレート2は導電部材であり電気コネクタとして
形成されているソケット3を備えている。ソケット3
は、囲壁部23で囲われた中に設けられていて、伝熱プ
レート2に支持された本体部31、これに支持ピン31
a及び支持部材31bを介して回転自在に支持され外部
との電気的導通を図り電気信号を通過可能なように設け
られた導電部材の一端側部分であるコンタクトピン3
2、これを第1方向であるコンタクト方向として左右の
ピンをそれぞれ時計方向及び反時計方向に回転させるよ
うに付勢する付勢部材としての捩じりバネ33、等を備
えていている。
【0014】コンタクトピン32は、押圧されたときに
これをコンタクト方向と反対の第2方向である開方向に
回転させるように形成された被押圧部である突起32
a、水晶発振器1が接触面22に乗せられたときに水晶
発振器1の図示しない電極部に接触可能なように形成さ
れた先端部32b等を備えている。そして、突起32a
が捩じりバネ33の付勢力に抗して下方Z1 方向に押圧
されると、水晶発振器1が接触面22に乗せられるとき
の通路として水晶発振器1の幅Bより広い間隔Cを開く
ように先端部32bが開き、水晶発振器1が接触面22
に乗せられて押圧が解除されると、先端部32bが捩じ
りバネ33の付勢力によって水晶発振器1に接触するよ
うに形成されている。
【0015】突起32aは、水晶発振器1を接触面22
に乗せるように作動する図9及び10に一例を示す搬送
機400の先端部材等によって押圧されるが、本例で
は、突起32aを直接押圧するのではなく、カバー34
を介して押圧させるようにしている。即ち、カバー34
は、ロボット等に押圧される上面34a、突起32aを
押す下面材34b等を備えていると共に、四隅部で本体
部31にねじ込まれたガイドピン34cに嵌め込めこま
れていて、これによってZ方向の移動を案内されるよう
に構成されている。又、通常時には突起32aを押圧し
ないようにZ1 の反対方向であるZ2 方向にカバー34
を付勢するコイルばね35が設けられている。
【0016】ソケット3は、電気信号を流すように外部
と接続される導電部材の他端側部分である中間コンタク
トピン36を備えていて、これに導電部材の一端側部分
であるコンタクトピン32が図示しない導電材で接続さ
れている。このようなソケット3の本体部31は、接触
面22を形成する伝熱プレート2の突出台24に嵌まり
込むように装着されていると共に、水晶発振器1が突出
台24の接触面22に乗せられるときの案内及び位置決
めをする機能を有する。ソケット3と囲壁部23との間
には狭い隙間があるが、ソケット3は図示しない介装部
材によって囲壁部23内で一定位置に位置決めされてい
る。
【0017】図3及び図4に示す如く、水晶発振器1は
本例では複数として16個から成り、接触面22と囲壁
部23と熱媒通路21とソケット3とは16個の水晶発
振器のそれぞれに対応して設けられていて、伝熱プレー
ト2はこれらを組み込んだ構造になっている。なお、1
伝熱プレート中の水晶発振器1の個数としては、例えば
24個にするなど、生産設備で要請される処理条件等に
よって適当に選定される。
【0018】このような伝熱プレート2は、前記囲壁部
23や突出台24を形成している胴体25、熱媒液流路
21の両端が開口し胴体25との間にガスケット25a
を介して胴体25と結合され熱媒液の入口室及び出口室
を構成する両側のエンドブロック26、胴体25及びエ
ンドブロック26の底に取付板27によって取り付けら
れた断熱材27a、これらを搭載したベースプレート2
8、等で構成されている。
【0019】取付板27には水晶発振器1との間で電気
信号を送受信する回路基板4が取り付けられている。こ
の下部は回路基板に関連した電子部品の収納スペース4
1になっている。ベースプレート28には把手28aが
取り付けられている。エンドブロック26には熱媒液が
供給及び排出される熱媒液入口26a及び出口26bが
設けられている。
【0020】回路基板4には、図3及び図4(a)の一
点鎖線及び図4(b)により詳細に示す如く、ソケット
3から伝熱プレート2の胴体25に突出し導電部材の他
端側部分をなす中間コンタクトピン36及び外側コンタ
クトピン5が配線6を介して電気的に接続されている。
コンタクトピン36及び5は貫通部である絶縁体から成
るパイプ7で囲われていてこの中を通過している。更
に、外側コンタクトピン5を熱収縮チューブ8で被覆し
ている。このようにすれば、外界から配線6及び外側コ
ンタクトピン5を通して侵入する熱を効果的に遮断する
ことができる。
【0021】即ち、外側コンタクトピン5がパイプ7の
中に入っているため、通常の断熱材ではこれを外側コン
タクトピン5に十分沿わせることができず断熱が不十分
になるが、このような熱収縮チューブ8を使用すること
により、外界に対する十分な熱遮断効果を得ることがで
きる。一方、胴体25は熱媒液流路21を流れる熱媒液
でほぼ一定温度T1 になっているため、外側コンタクト
ピン5の胴体25側及び中間コンタクトピン36の周囲
温度もほぼT1 になっていて、この部分で内外間の熱変
化が生じ、このように構造の総合効果として、ソケット
3、配線及びコンタクトピン32を介する水晶発振器1
への外界からの熱伝達が十分遮断されることになる。
【0022】図5は伝熱プレート2に熱媒液を供給する
ための加熱兼冷却装置であるサーモユニット9の構成例
を示す。サーモユニット9は、熱媒液としてブラインを
循環させる熱媒液循環ポンプ91、加熱器92、これと
切り換えて使用され冷却部93a及び蒸発部93bを備
えた冷却用の熱交換器93、蒸発部93bを含み冷媒が
循環する冷凍回路を構成する圧縮機94、凝縮器95、
膨張機構96、それぞれ伝熱プレート2の熱媒液入口及
び出口26a及び26bに接続される供給管97及び戻
り管98、図示しない制御装置等で構成されていて、熱
媒液を−40℃程度から80℃程度までの間の一定の温
度に制御して伝熱プレート2に循環供給することができ
る。
【0023】図6は水晶発振器の温度に対する周波数特
性の一例を示す。水晶発振器の振動周波数は温度に対応
して変化するが、その原材料である水晶板がカットされ
たときの状態によって異なってくる。図は代表的なAT
カットの例を示す。水晶発振器は例えば携帯電話の電子
回路の一部に使用されるが、そのような用途において、
夏や冬、暑い地域や寒冷地等によって使用時の環境温度
が変化しても、常に一定の周波数を発生させる必要があ
る。そのため、実際の個々の製品毎に温度とそれに対応
する周波数とを測定し、それに基づいて水晶発振器に補
正値を入力することになる。本発明の水晶発振器温度補
正装置、この目的に好都合に使用される。
【0024】図7は水晶発振器温度補正装置の全体的シ
ステム構成を示す。本装置は、図5に示すサーモユニッ
ト9、これと熱媒液供給管97及び戻り管98で接続さ
れていて図3に示す如く16個の水晶発振器1を搭載可
能なように同数の接触面22を備えた伝熱プレート2、
周波数検出器(RFスキャナー)等を含む回路基板4、
水晶発振器を図1に示すコンタクトピン32及び中間コ
ンタクトピン36に接続し更に図5に示す外側コンタク
トピン5及び配線6を介して回路基板4に接続するよう
に構成された接触フローブ系100、回路基板4と配線
によって結合された計測ボード200、これを構成する
周波数カウンタ201、電源装置202、温度補正デー
タ発信装置203等、サーモユニット9及び計測ボード
200と信号をやり取りして熱媒液の温度及び計測ボー
ド200のデータを制御する制御CPU300、等によ
って構成されている。
【0025】図8は、図1〜図7に示すように1基ごと
に独立した水晶発振器温度補正装置を5基組み合わせて
1つのテストユニットにした状態を示す。なお、図示の
構成は一例であり、試験条件や生産ラインからの要請に
応じて種々の構成を採用することができる。
【0026】このテストユニットでは、水晶発振器に与
えられる温度が複数種類の異なった温度として例えばt
1 〜t5 までの5種類の温度から成り、伝熱プレート2
が5種類の温度に対応した単位温度条件付与手段として
の5台の単位伝熱プレート2 1 〜25 から成り、それぞ
れの単位伝熱プレートが5種類の異なった温度のうちの
一つの温度を与えるように構成されている。従って、5
台の単位伝熱プレート2はそれぞれ一つの温度を与えれ
ばよい。但し本例では、装置の共用性等の点から、5台
の単位伝熱プレート2を全て同じ構造にしている。これ
らの伝熱プレート2は、図1乃至図5に示すものであ
る。
【0027】このようなテストユニットは、上記5台の
単位伝熱プレート21 〜25 を1台又は2台装備したA
〜Cの3区分で構成されている。それぞれの区分には、
水晶発振器を移載するための移載装置として本例では合
計4台の搬送機400が、それぞれの区分に対して40
0A1 、400A2 、400B及び400Cとして設け
られている。
【0028】又本例では、搬送機400による搬送系を
補完する装置として、位置aからbまで水晶発振器を移
動させてb位置で位置決めするように構成された位置決
め装置500〜503が設けられている。但しこの装置
は省略されることがある。又、前記の区分や搬送機の台
数等は必要に応じて適当に変更される。
【0029】図9及び図10は単位水晶発振器温度補正
装置の2基連続部分の配置及び搬送機の概略構造を示
す。単位装置は、上部の伝熱プレート2、下部の架台6
00及びサーモユニット用筐体700で構成されてい
る。架台600には、図7に示す計測ボード200等が
格納される計測機器スペース601及び搬送機400を
駆動制御する機器が配置された搬送制御用スペース60
2が設けられている。サーモユニット用筐体700に
は、図5に示す加熱器や冷凍回路及びこれらの駆動制御
部分が設けられている。この部分と伝熱プレート2との
間は、図5に示す熱媒液供給及び戻り管97、98で結
合されている。架台600及び筐体700にキャスター
を付けてこれらを移動可能にしてもよい。
【0030】搬送機400は、ベース401上に立設さ
れた支柱402に取り付けられたガイドレール403、
走行機構404、昇降機構405、本体ブロック40
6、その先端の着脱部407、等によって構成されてい
る。
【0031】着脱部407は、吸脱着ノズル407a及
びプッシュロッド407bを4セット備えていて、それ
ぞれのセットで合計4個の水晶発振器1を接触面22に
乗せられるように形成されている。このような搬送機
は、プッシュロッド407b及びこれに関連した構造部
分を除いて、通常のワーク吸着式二次元動作ロボットと
同様の構造のものである。なお搬送機400としては、
上記のように直線的動作をするものに限らず、三次元の
自在な動作が可能で搬送の自由度の高いスカラロボット
等であってもよい。
【0032】以上のように単位水晶発振器温度補正装置
を組み合わせて構成されたテストユニットは次のように
運転されその作用効果を発揮する。
【0033】本例のテストユニットでは、5台の単位伝
熱プレート21 〜25 が、それぞれのサーモユニット9
によってt1 =25℃、t2 =0℃、t3 =−35℃、
4=50℃及びt5 =85℃に温度制御される。25
℃、50℃及び75℃では加熱器92が使用され、0℃
及−25℃では冷凍回路の蒸発器93が使用される。こ
のように温度制御される熱媒液であるブラインは、熱媒
液循環ポンプ91により、供給管97、伝熱プレート2
の熱媒液入口26a、熱媒液流路21、出口26b、戻
り管98、熱交換器93の冷却部93a、及び加熱器9
2を順次経由するように循環される。
【0034】熱媒液の循環により、胴体25、囲壁部2
3、頂部に接触面22を有する突出台24等の伝熱プレ
ート2の全体が均一に加熱される。又、囲壁部23(2
1)の熱媒液流路21により、囲壁部の中の水晶発振
器1の周囲空間も試験温度に近い温度になるので、水晶
発振器の接触面22以外の開放面からの放熱又は吸熱に
よる熱損失が発生しない。その結果、接触面22に乗せ
られた水晶発振器1は、接触面22との直接接触による
熱伝達によって迅速に且つ精度良く目的とする試験温度
にされる。
【0035】又、本例では1台の伝熱プレート2に対し
て接触面22を備えた突出台24が16個設けられてい
るが、これらが熱容量の大きい熱媒液によって加熱又は
冷却される伝熱プレート2の内部に形成されているの
で、接触面22の設置位置による温度差が発生しない。
その結果、接触面22に乗せられた16個の水晶発振器
の全てがほぼ均一な試験温度になる。
【0036】水晶発振器1が接触面22に乗せられると
きには、図10に示す搬送機400が作動する。即ち、
吸脱着ノズル407aが水晶発振器1を吸着した状態で
搬送機400が走行機構404によってガイドレール4
03に沿って走行し、図示しない位置決め機構によって
所定位置に停止し、昇降機構405によって本体ブロッ
ク406が図の実線の位置から二点鎖線の位置まで下降
し、吸脱着ノズル407aが少し下方に伸びた所で水晶
発振器1の吸着を解除する。
【0037】この動作により、着脱部407のプッシュ
ロッド407bは、図2(c)に示す如く、ソケット3
のカバー34の上面34aを押し下げ、下面材34bを
介してガイドピン34cを押し下げ、支持ピン31aを
中心として支持部材31bを介してコンタクトピン32
を回転させ、水晶発振器1の幅Bより広い間隔Cを生じ
させ、吸脱着ノズル407aに吸着支持された水晶発振
器1を通過可能にする。そして、吸脱着ノズル407a
が接触面22に近い位置に到達すると、ノズル内の真空
が解除され、吸着されていた水晶発振器1がノズルから
離れて接触面22上に乗せられる。
【0038】この動作が終了すると、昇降機構405に
よって本体ブロック406が上昇して図の実線の位置に
なる。このときには、プッシュロッド407bによるカ
バー34の押し下げが解除され、ガイドピン34cの押
し下げも解除され、捩じりバネ33の付勢力によってコ
ンタクトピン32が閉じる方向に回転し、間隔が狭くな
った図1の状態になる。そして、捩じりバネ33の付勢
力により、コンタクトピン32の先端部32bが水晶発
振器1の図示しない電極部に接触する。
【0039】この場合、本発明では、搬送機400の着
脱部407の昇降動作とソケット3のコンタクトピン3
2の開閉動作とを連携させた機構を採用しているので、
昇降という単一の簡単な動作により、極めて短い時間で
確実に水晶発振器1を吸着面22に乗せ且つコンタクト
ピン32と接触させることができる。従って、別のコン
タクトピンを接触させる機構や動作が不要になる。
【0040】水晶発振器1が吸着面22に乗せられる
と、両者間の直接接触によって前記の如く水晶発振器が
迅速に試験温度に到達する。又、コンタクトピン32の
接触により、中間コンタクトピン36、外側コンタクト
ピン5及び配線6を経由して、水晶発振器と回路基板4
及び計測ボード200との間が電気的に導通する。
【0041】水晶発振器1が接触面22に乗せられて試
験温度に到達すると、図7に示す如く、計測ボード20
0の電源装置202から回路基板4及びコンタクトピン
32等の接触プローブ系100を介して水晶発振器に電
気信号である電源電圧が印加され、それによって水晶発
振器が高周波で振動し、回路基板4に設けられたRFス
キャナーがこの振動周波数を検出して計測ボード200
の周波数カウンタ201に送信する。
【0042】この場合、温度条件付与手段が伝熱プレー
ト2であるため、図4(b)に示す如く、これから導出
された外側コンタクトピン5に十分近い位置にRFスキ
ャナーを備えた回路基板4を配置することが極めて容易
になる。その結果、RFスキャナーによって水晶発振器
1の10MHz以上という高周波数を精度良く検出する
ことができる。
【0043】検出した周波数が周波数カウンタ201に
取り入れられると、制御CPU300は、サーモユニッ
ト9から送信される水晶発振器の試験温度信号と周波数
カウンタの信号とにより、温度補正データを算出して温
度補正データ発信装置203に与える。発信装置203
は、回路基板4等を経由して水晶発振器1に温度補正デ
ータを送信し、その補正値を書き込む。
【0044】図11は、発明者等が本発明の装置を用い
て水晶発振器の温度及び発振周波数を測定した実験結果
を示す。この実験では、伝熱プレート2の接触面22を
−7.4℃の一定温度に調整し、常温になっていた水晶
発振器をソケット3を介して接触面22に乗せ、コンタ
クトピン32を水晶発振器の電極に接触させ、電源装置
202によって電圧を印加し、その後の接触面22近傍
の温度及び水晶発振器の周波数変化を測定している。そ
の結果によれば、水晶発振器を乗せた後にも接触面22
近傍の温度は変化せず、接触面22の熱が急速に水晶発
振器に伝達され、その温度が急速に常温から接触面22
の温度に近づき、それによって測定周波数が急速に変化
し、15秒後には温度−7.4℃に対応した周波数とし
て採用可能な値になり、50秒後には完全に安定した一
定値になった。
【0045】この実験から、本発明の装置では、熱媒液
により電熱プレート2を効率良く加熱又は冷却し、伝熱
プレート2の囲壁部23にも熱媒液流路21を形成して
水晶発振器1の環境温度を含み伝熱プレート2全体を均
一な試験温度に維持し、水晶発振器1を伝熱プレート2
の接触面22に直接接触させて両者間の効率良い熱伝達
を図り、ソケット3を伝熱プレートに常設してこれと同
温度に保持して伝熱対象を熱容量の十分小さい水晶発振
器のみとし、伝熱プレート2の胴体25を貫通させたパ
イプ7を介して中間コンタクトピン36及び外側コンタ
クトピン5を外部に導出し、導電体を介する外界と水晶
発信器1との間の熱伝達を遮断して水晶発信器における
不均一な温度分布の発生を防止し、このような種々の作
用効果を発生させる構成を採択結合することにより、水
晶発振器が急速に均一な温度分布の下に試験温度に到達
して周波数が測定可能な値になることが実証された。
【0046】以上では、1基の水晶発振器温度補正装置
によって1個の水晶発振器の発振周波数の温度補正をす
る場合について説明した。実際には、図1等に示す伝熱
プレート2用いた図8に示すテストユニットにより、1
台の伝熱プレート2で複数個として16個の水晶発振器
を1種類の温度に対して補正し、このような処理を複数
種類の温度として5種類の温度に対して連続して行うこ
とになる。その場合には、水晶発振器が伝熱プレート間
で移載され試験温度が順次変わって行くことになるが、
搬送機400の動作や温度補正の方法等は基本的にはこ
れまで説明したとおりであり、同様の作用効果が維持さ
れることになる。
【0047】本例のテストユニットでは、既述の如く5
台の単位伝熱プレート21 〜25 を試験温度t1 〜t5
として25℃、0℃、−35℃、50℃及び75℃に維
持し、試験されるべき水晶発振器を単位伝熱プレート間
で順次測定と移載とを繰り返して処理して行く。このよ
うな測定及び移載は種々の方法で行われるが、以下では
図8によりその一例について説明する。
【0048】まず、伝熱プレート1台分の16個の水晶
発振器が外部の生産ラインからテストユニットに取り入
れられ、5種類の温度で試験されて別の生産ラインに排
出されるまでの工程について説明すると、次のとおりで
ある: 1)区分Aの搬送機400A1 が外部の生産ラインから
水晶発振器を4個づつ4回取り上げて順次の位置500
aに置く。 2)これに対応して位置決め装置500が水晶発振器を
4個づつ4回順次位置500aから位置500bに移動
させて位置決めする。 3)これに対応して搬送機400A2 が水晶発振器を4
個づつ4回順次位置500bからソケット3を介して伝
熱プレート21 の接触面22に装着してコンタクトピン
32を接触させる。 4)16個全ての水晶発振器が接触面22に装着された
後温度が第1の試験温度t1 に到達して安定するまでの
一定時間であるソークタイムtsが経過した後、一定の
測定時間tmの間に16個の水晶発振器1に対してt1
に対応した発振周波数の検出と補正値の書き込みを行
う。 5)これが終了すると、搬送機400A2 が接触面22
上の水晶発振器を4個づつ4回取り上げて順次位置50
1aに置く。 6)これに対応して位置決め装置501が水晶発振器1
を4個づつ4回順次位置501aから位置501bに移
動させて位置決めする。 7)これに対応して搬送機400Bが水晶発振器を4個
づつ4回順次位置501bからソケット3を介して伝熱
プレート22 の接触面22に装着してコンタクトピン3
2を接触させる。 8)16個全ての水晶発振器が接触面22に装着された
後温度が第2の試験温度t2 に到達してソークタイムt
sが経過した後、一定の測定時間tmの間に16個の水
晶発振器に対してt2 に対応した発振周波数の検出と補
正値の書き込みを行う。 9)これが終了すると、搬送機400Bが接触面22上
の水晶発振器を4個づつ4回取り上げて順次ソケット3
を介して伝熱プレート23 の接触面22に装着して32
を接触させる。 10)16個全ての水晶発振器が接触面22に装着された
後温度が第3の試験温度t3 に到達してソークタイムt
sが経過した後、一定の測定時間tmの間に16個の水
晶発振器1に対してt3 に対応した発振周波数の検出と
補正値の書き込みを行う。 11)これが終了すると、搬送機400Bが接触面22上
の水晶発振器1を4個づつ4回取り上げて順次位置50
2aに置く。 12)これに対応して位置決め装置502が水晶発振器1
を4個づつ4回順次位置502aから位置502bに移
動させて位置決めする。 13) 〜17)区分Cにおいて、区分Bにおける7)から1
2)までの工程を繰り返し、最初に取り入れた16個の
水晶発振器1の第5の試験温度t5までの試験を完了
し、これらを位置503bに排出する。
【0049】最初に外部から取り入れた16個の水晶発
振器の処理は以上のように行われるが、次々と外部から
取り入れる水晶発振器1は、それぞれ前工程が終了した
後にこれに追従して順次行われる。搬送機400の搬送
速度はこのような処理が可能なように定められている。
【0050】図11は、上記のようなインライン方式で
水晶発振器を順次温度試験するときの各温度ステージに
おける試験に必要な時間を示す。図8のテストユニット
及び図9及び10の搬送機による処理例では、図示の如
く、各温度ステージにおいて16個の水晶発振器を試験
する時間は、水晶発振器の移動及び装着時間30秒、ソ
ークタイム20秒及び測定15秒から成る合計65秒に
なっている。
【0051】テストユニットでは各温度ステージでこの
試験が連続して行われるので、この時間が水晶発振器1
6個分の全処理時間即ち1タクト時間になる。従って、
本例の装置では、1日24時間に1329サイクルを行
わせて、21,267個の水晶発振器を試験することが
できる。この試験処理量は、温度安定時間や測定時間が
極めて長くかかる通常の恒温槽における処理量の4〜5
倍に相当する。
【0052】なお、本例のテストユニットでは搬送機1
台で一度に4個の水晶発振器を着脱して搬送するように
し、この搬送機を3区分に対して4台設けることによ
り、それぞれの搬送機を連続的に稼働させて1つの温度
ステージにおける水晶発振器の移動及び装着時間を30
秒にしているが、生産ラインの要請に基づく処理量の増
減等に対しては、1台の搬送機の着脱個数の増減、搬送
速度の増減、搬送機の台数の増加、等によって自在に対
応することができる。
【0053】表1は、伝熱プレート2に形成されている
16箇所の接触面22の温度を測定した実験結果を示
す。
【表1】 この実験は、冷凍回路使用時における16箇所の接触面
22の場所の差による温度分布を測定するために行われ
た。表では、2列16箇所の位置をそれぞれP−1〜P
−16で示し、P−2、3、4、6、8、9、14、1
6部分の測定値を示している。位置P−11、12には
ソケット3を装着したが、測定時の配線等のために、測
定位置にはソケット3が装着されていない。この測定に
おける関連部分の温度しては、外気温度が27.7℃、
ブライン入口温度が−13.5〜−13.7℃、ブライ
ン出口温度が−11.5〜−11.6であった。
【0054】この測定結果によれば、接触面22の温度
は最高−11.4℃、最低−11.7℃で、温度分布幅
は0.3℃であった。従って、本発明の伝熱プレートに
よれば、水晶発振器の温度特性試験を行う上で全く問題
のない温度分布が得られることが確認された。実際の装
置と同様にソケット3を装着すれば、ソケットの保温効
果によって温度分布が更に小さくなることが予測され
る。
【0055】なお以上では、電気部品から成る被試験物
が水晶発振器である場合について説明したが、種々の特
徴を備え十分な作用効果を発揮する本発明の伝熱プレー
ト又はこれに加えてソケットを備えた温度特性試験装置
は、例えばウエハや接触面22に接触可能なように底面
が平坦面になっていてソケットを介して装着される半導
体デバイス等の接触加熱に適した各種の電気部品の温度
試験に有効に利用されるものである。
【0056】図12は、本発明の温度特性試験装置を被
試験物としての半導体デバイスであるIC1´に適用し
た例を示す。伝熱プレート2の胴体25には導電部材の
他端側部分である中間コンタクトピン36が電気コネク
タであるソケット3´から導設されている。中間コンタ
クトピン36は、図4に示すように貫通部であるパイプ
7を通過して外側コンタクトピン5及び配線6に接続さ
れる。IC1´には本体11の両端から入出力端子とな
るリード12が導設されていて、IC1´が接触面22
に乗せられると、リード12がソケット3´の中間コン
タクトピン36の上の部分に差し込まれ、IC1´がソ
ケット3´に装着されるようになっている。
【0057】上記のように本例のソケット3´は自動化
対応の可能な構造になっている。即ち、例えば図10
(b)に示すロボットの吸脱着ノズル407a等によっ
てIC1´を吸脱着し、本体11の接触面22への着脱
とリード12のソケットへの着脱とを同時に行うことが
できる。従って、このような半導体デバイスからなる被
試験物に対しても、1台の伝熱プレート2に多数のIC
1´を装着できる構成や、異なった温度の伝熱プレート
を複数台設けて、IC1´を着脱しつつ異なった複数の
温度で試験できる構成等、これまで説明した水晶発振器
1の場合と同様の構成を採用することができ、その場合
にも、同様な作用効果を得ることができる。
【0058】図13は温度特性試験装置の更に他の例を
示す。本例の装置は、同図(a)に示す本体11及びリ
ード12を持つIC1´を直接又は基板13を介して固
定部材14によって伝熱プレート2の接触面22に取付
けると共に、貫通部であるパイプ7を通してリード12
を電線15又は図4に示すようなコンタクトプローブ機
構16を導設するようにした装置である。本例の装置で
も、バイプ7が伝熱プレート2の胴体25を通過するよ
うに設けられているので、電気接触部分を介する外部と
の熱伝達を遮断でき、接触加熱の下にIC1´を均一温
度に良好に加熱又は冷却することができる。
【0059】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、温度条件付与手段が、試験されるべき
温度を与えるように熱媒体が流される伝熱部を備えた伝
熱プレートを有するものであり、これに導電部材を介し
て外部と電気的に導通されて試験される被試験物が乗せ
られて接触する接触面を設けるので、接触面との直接接
触によって接触面から被試験物に効率良く熱を伝達する
ことができる。その結果、被試験物を速く試験温度に到
達させることができる。
【0060】又、被試験物の周囲を囲う囲壁部を設けて
いるので、接触面に乗せられた被試験物の接触部以外の
表面部分からの放熱又は吸熱による温度変化を抑制する
ことができる。この場合、囲壁部の少なくとも一部分に
熱媒液が流されるようにすれば、囲壁部内の温度を積極
的に維持し、この中の接触部の温度保持性を良くすると
共に、囲壁部内の温度を維持して上記放熱又は吸熱を一
層十分に抑制することができる。
【0061】又、伝熱プレートの伝熱部に導電部材の外
部の側である他端側部分が通過する貫通部を形成してい
るので、導電部材を介する外部と被試験物との間の熱伝
達を貫通部を介して伝熱部によって遮断することができ
る。その結果、被試験物の温度分布を良好にして、被試
験物全体を均一的に精度良く且つ迅速に試験温度にする
ことができる。
【0062】更に、伝熱プレートでは、伝熱プレートの
貫通部を通して被試験物と外部に設けられる試験のため
の回路基板等とを電気的に接続できるので、外部装置を
伝熱プレートの近傍に設置することが極めて容易であ
る。その結果、例えば伝熱プレートの直下の位置に回路
基板を置くことにより、被試験物との間の高速の電気信
号のやり取りを極めて容易に精度良く行うことができ
る。
【0063】請求項2の発明においては、上記におい
て、被試験物が複数から成り、接触面と囲壁部と伝熱部
と導電部材とを複数の被試験物のそれぞれに対応して設
けるので、被試験物を同時に多量処理することができ
る。この場合、被試験物が伝熱プレートの内部で且つ伝
熱部の設けられた囲壁部の中の接触面に乗せられるの
で、複数の被試験物のそれぞれの温度差が十分小さくな
り、複数の被試験物の温度試験であっても精度の高い試
験状態を維持することができる。
【0064】請求項3の本発明においては、上記の温度
条件付与手段を異なった複数種類の温度に対応して設け
るので、被試験物が水晶発振器のように異なった複数種
類の温度を与えてそれぞれの温度に対して電気信号を流
して試験する被試験物である場合に、被試験物を既にそ
れぞれの異なった温度にされている温度条件付与手段の
伝熱プレートに移載しつつ処理することにより、複数の
水晶発振器を装着できる伝熱プレートの前記作用効果を
十分に発揮させ、温度特性試験を精度良く極めて高能率
に行うことができる。
【0065】又、水晶発振器の試験において従来のよう
に複数種類の恒温槽を設けた装置に較べて、構造を小形
簡素化してコスト低減を図ることができる。
【0066】請求項4の発明においては、上記に加え
て、導電部材を電気コネクタとして形成するので、被試
験物を接触面に乗せるときにこれを電気コネクタに装着
することができる。その結果、被試験物と外部との電気
的導通を容易にし、被試験物の温度試験を一層能率良く
行うことができる。このような電気コネクタとして、被
試験物を例えば押圧及び引抜きによってその導電部材の
電気的接続及び切断を可能にしたような構造の自動化対
応コネクタを採用すれば、ロボット等の自動搬送兼着脱
機械を使用した試験時の高能率処理が可能になる。
【0067】請求項5の発明においては、被試験物が温
度によって特性が異なり電気信号が流されて前記特性が
検査されるものである場合に、囲壁部の中に所定の構成
を備えた本体部と支持部と付勢部材とを備えた電気コネ
クタを設けるので、被試験物を接触面に乗せられると共
に乗せたときに特別な操作をすることなく被試験物に電
気信号を流すことが可能になる。
【0068】即ち、電気信号を通過可能なように設けら
れた導電部材のうちの一端側部分は、伝熱プレートに支
持された支持部に回転可能に支持され付勢部材によって
第1方向に回転するように付勢されていると共に、第1
方向と反対の第2方向に回転させるように押圧可能にさ
れた被押圧部及び被試験物が接触面に乗せられたときに
被試験物に接触可能なように形成された先端部を備えて
いて、被押圧部が付勢部材の付勢力に抗して押圧される
と被試験物が接触面に乗せられるときの通路を開くよう
に先端部が開き、被試験物が前記接触面に乗せられて押
圧が解除されると先端部が被試験物に接触するように形
成されているので、押圧と押圧解除という一連の操作に
より、その間に被試験物を接触面に乗せると共にこれに
導電部材の一端側部分の先端部を自動的に接触させ、電
気信号の通過が可能な状態にすることができる。
【0069】このような電気コネクタに使用可能な押圧
手段は、例えば、ノズル部分で被試験物を吸着支持して
ホットプレート等に乗せる昇降及び水平移動の可能な通
常のロボットに、一端側部分の被押圧部を押圧する押圧
部材を追加することにより製作することができる。従っ
て、本発明によれば、例えば上記押圧手段を用いること
により、押圧−吸着解除−押圧解除という極めて簡単で
且つ短時間で行える一連の動作により、被試験物を接触
面に装着して通電可能にすることができる。
【0070】又、このように電気接続部分と接触面を介
した伝熱接触部分とを分けることにより、水晶発振器の
ような数mm角程度の非常に小さいサイズの被試験物を
容易に接触面に着脱することができる。
【0071】又、電気コネクタを伝熱プレートに常時取
り付けた状態にしておくことにより、伝熱プレートとの
熱移動の対象を被試験物のみに限定し、その熱容量を最
小にすることができる。その結果、被試験物を接触面に
装着したときに、この部分及び伝熱プレート全体の温度
変化を最小にし、被試験物の試験温度への到達時間を最
短にすることができる。
【0072】更に、伝熱プレートでは、電気コネクタの
導電部材と外部に設けられる試験のための回路基板等と
を電気的に接続する場合に、外部装置を伝熱プレートの
近傍に設置することが極めて容易である。その結果、例
えば伝熱プレートの直下の位置に回路基板を置くことに
より、被試験物との間の高速の電気信号のやり取りを極
めて容易に精度良く行うことができる。又、導電部材と
回路基板とを常時接続させておくことにより、コンタク
トピンによって被試験物毎に電気的導通を図る必要がな
るなるので、電気信号の授受による被試験物の温度特性
の測定を瞬時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した伝熱プレートのソケットを含
む一部分の断面図である。
【図2】(a)乃至(c)は上記伝熱プレートの平面
図、側面図及びカバーが押圧された状態を示す断面図で
ある。
【図3】(a)及び(b)は上記伝熱プレートの全体構
成を示す平面状態及び正面状態の説明図である。
【図4】(a)及び(b)は上記伝熱プレートの全体構
成を示す縦断面図及び電気接続状態を示す説明図であ
る。
【図5】加熱兼冷却装置であるサーモユニットの機器系
統を示す説明図である。
【図6】ATカットの場合の水晶発振器の温度に対する
発振周波数特性を示す曲線図である。
【図7】水晶発振器温度補正装置の全体構成のを示す説
明図である。
【図8】水晶発振器のテストユニットの平面状態の説明
図である。
【図9】単位水晶発振器温度補正装置の2基部分の構成
を示し、(a)は平面状態、(b)は正面状態の説明図
である。
【図10】(a)は水晶発振器温度補正装置の搬送機の
構成とサーモユニットの配置を示す側面状態の説明図で
(b)は1個の水晶発振器着脱部分の正面図である。
【図11】テストユニットでインライン方式処理をする
ときの各試験温度における処理時間を示す説明図であ
る。
【図12】本発明を適用した伝熱プレートの他の例を示
す説明図であり、被試験物であるIC装着部分の構造を
示す。
【図13】本発明を適用した伝熱プレートの更に他の例
を示す説明図であり、(a)はICの概略構造で(b)
及び(c)はその装着部分の構造を示す。
【符号の説明】
1 水晶発振器(被試験物) 2 伝熱プレート(伝熱プレート、温度条件
付与手段) 3 ソケット(導電部材、電気コネクタ) 5 外側コンタクトピン(導電部材の他端側
部分) 7 パイプ(貫通部) 9 サーモユニット(温度条件付与手段) 21 熱媒液流路(伝熱部) 22 接触面 23 囲壁部 31 本体部 32 コンタクトピン(導電部材の一端側部
分) 32a 突起(被押圧部) 32b 先端部 33 捩じりバネ(付勢部材) 36 中間コンタクトピン(導電部材の他端側
部分)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G003 AA07 AC03 AD03 AG01 AG11 AH04 AH05 2G011 AA14 AC00 AE02 AF02 AF07 5E024 CA13 CB10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電部材を介して外部と電気的に導通さ
    れて試験される被試験物に試験されるべき温度を与える
    温度条件付与手段を有する温度特性試験装置において、 前記温度条件付与手段は、前記被試験物が乗せられて接
    触する接触面と前記被試験物の周囲を囲う囲壁部と熱媒
    体が流されて前記温度を与えるように形成された伝熱部
    であって前記導電部材の前記外部の側である他端側部分
    が通過する貫通部が形成された伝熱部とを備えた伝熱プ
    レートを有することを特徴とする温度特性試験装置。
  2. 【請求項2】 前記被試験物は複数から成り、前記接触
    面と前記囲壁部と前記伝熱部と前記導電部材とは前記複
    数の被試験物のそれぞれに対応して設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の温度特性試験装置。
  3. 【請求項3】 前記被試験物は温度によって特性が異な
    り複数種類の異なった温度によって試験されるものであ
    り、前記温度条件付与手段は前記複数種類の異なった温
    度に対応した単位温度条件付与手段から成ることを特徴
    とする請求項2に記載の温度特性試験装置。
  4. 【請求項4】 前記導電部材は電気コネクタとして形成
    されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の温
    度特性試験装置。
  5. 【請求項5】 前記電気コネクタは、前記伝熱プレート
    に支持された本体部と該本体部に設けられ前記導電部材
    の前記他端側部分の反対側の一端側部分を回転自在に支
    持する支持部と前記一端側部分を第1方向に回転させる
    ように付勢する付勢部材とを備え 前記一端側部分は、押圧されたときに前記導電部材を前
    記第1方向と反対の第2方向に回転させるように形成さ
    れた被押圧部と前記被試験物が前記接触面に乗せられた
    ときに前記被試験物に接触可能なように形成された先端
    部とを備え、前記被押圧部が前記付勢部材の付勢力に抗
    して押圧されると前記被試験物が前記接触面に乗せられ
    るときの通路を開くように前記先端部が開き前記被試験
    物が前記接触面に乗せられて前記押圧が解除されると前
    記先端部が前記被試験物に接触するように形成されてい
    る、 ことを特徴とする請求項4に記載の温度特性試験装置。
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