JP2002212257A - ポリウレタン水性分散体 - Google Patents
ポリウレタン水性分散体Info
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Abstract
且つ、初期接着強度及び最終接着強度、耐熱クリープ性
にも優れ、更に良好な塗布性をも有するポリウレタン水
性分散体及びそれを用いた接着剤を提供する。 【解決手段】 有機ポリイソシアネート(A)、水酸基
価が10〜350mgKOH/gのポリオール(B)、
分子量300以下のポリアミン及び/又は分子量300
以下のポリオール(C)を用いて得られる水性分散体
(D)と、ジアルキルスルホコハク酸型金属塩、ジアル
キルスルホコハク酸型有機塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸型金属塩、及びアルキルベンゼンスルホン酸型有機
塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤
(E)とからなるポリウレタン水性分散体であって、
(B)及び(C)の少なくとも1つがカルボキシレート
基及び/又はスルホネート基を含有することを特徴とす
るポリウレタン水性分散体であり、該ポリウレタン水性
分散体を用いて得られることを特徴とする接着剤であ
る。
Description
分散体及び該ポリウレタン水性分散体を用いて得られる
接着剤に関する。更に詳しくは、貼り合わせ直後のコン
タクト接着性に優れ、且つ、初期接着強度及び最終接着
強度、耐熱クリープ性等にも優れ、良好な塗布性を有す
るポリウレタン水性分散体及び接着剤に関する。更に、
該接着剤を用いて得られる接着物、特に、靴に関する。
ニル(PVC)等のプラスチック、発泡体等の各種基材を
ポリウレタン系水性溶液、分散液、及びこれらを用いて
得られる接着剤を使用して接着する場合、最終接着強度
(養生、硬化後の接着強度)、耐久性以外に、貼り合わ
せ直後および数時間内の接着強度、接着剤の塗布適性が
非常に重要である。特に種々の形状の基材に刷毛等を使
用して接着剤を塗布する靴等の用途においては、接着剤
の刷毛塗り性、レベリング性(均一塗布性)の他に、2
つの基材に各々塗布した接着剤面同士のコンタクト接着
性に優れることが重要となる。
た基材を貼り合わせるには、刷毛等を用いて接着剤を2
つの基材に各々塗布した後、水分を除去して接着性能を
発現させるため、通常50〜60℃で乾燥する「再活性
工程」を経る。この再活性工程の後、接着剤を塗布した
基材同士を貼り合わせる。
呈する基材〔EVA系(エチレン−酢ビ系)等のゴム、
天皮、PVC等〕を貼り合わせるのに接着剤が使用され
る。一般的に靴を接着する工程は、基材への接着剤塗
布→乾燥→余熱で貼り合わせが行われている。その
際、接着剤面同士を貼り合わせた時のコンタクト接着強
度が低い場合には、基材の変形の応力に負けて基材と接
着剤との界面剥離もしくは接着剤の凝集破壊により、基
材の浮き、剥離等の問題が発生する。このため靴接着を
始めとして接着剤面同士を貼り合わせるコンタクト接着
を行う分野では、以前よりコンタクト接着性、塗布適
性、耐久性等に優れる接着剤が強く要望されていた。
ついては、米国特許第3,036,998号公報、米国特
許第3,756,992号公報等に記載されており公知で
ある。また、特開平9−71720号公報において、ポ
リイソシアネートにノニオン性親水基含有化合物とイオ
ン性界面活性剤を混合させることにより得られる自己乳
化性ポリイソシアネート組成物と水性エマルジョンを用
いて得られる耐水性に優れる水系コーティング組成物が
記載されている。しかしながら該公報ではイオン性界面
活性剤の含有量が0.5〜20重量%と多く、ポリイソ
シアネート油滴表面にイオン性保護膜を生成させて耐水
性を増大することを目的としている。しかもコーティン
グ剤としての使用を目的とした発明であり、コンタクト
接着性、塗布適性、接着強度において十分な性能を有す
るものではなかった。
水基としてカルボキシレート基及び/又はスルホネート
基を含有するポリイソシアネート重付加物の水性溶液又
は分散液の製造法が記載されている。該特許では、基材
に塗布した接着剤を再活性する場合に低温で処理出来る
ことが記載されているが、レベリング性等の塗布適性に
おいて満足出来るものではなかった。
は、貼り合わせ直後のコンタクト接着性に優れ、且つ、
初期接着強度及び最終接着強度、耐熱クリープ性にも優
れ、更に良好な塗布性をも有するポリウレタン水性分散
体及び接着剤を提供することにある。
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す特定の
ポリウレタン水性分散体を接着剤として使用することに
より、貼り合わせ直後のコンタクト接着性に優れ、且
つ、初期接着強度及び最終接着強度、耐熱クリープ性に
も優れ、更に良好な塗布性が得られることを見出し、本
発明を完成させるに至った。
(A)、水酸基価が10〜350mgKOH/gのポリ
オール(B)、分子量300以下のポリアミン及び/又
は分子量300以下のポリオール(C)を用いて得られ
る水性分散体(D)と、ジアルキルスルホコハク酸型金
属塩、ジアルキルスルホコハク酸型有機塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸型金属塩、及びアルキルベンゼンスル
ホン酸型有機塩からなる群から選ばれる少なくとも1種
の界面活性剤(E)とからなるポリウレタン水性分散体
であって、(B)及び(C)の少なくとも1つがカルボ
キシレート基及び/又はスルホネート基を含有すること
を特徴とするポリウレタン水性分散体であり、
体を用いて得られることを特徴とする接着剤であり、
ることを特徴とする接着物であり、
ることを特徴とする靴に関する。
り、必要な事項を具体的に以下に述べる。
ポリイソシアネート(A)、水酸基価が10〜350m
gKOH/gのポリオール(B)、分子量300以下の
ポリアミン及び/又は分子量300以下のポリオール
(C)を用いて得られる水性分散体(D)と、ジアルキ
ルスルホコハク酸型金属塩、ジアルキルスルホコハク酸
型有機塩、アルキルベンゼンスルホン酸型金属塩、及び
アルキルベンゼンスルホン酸型有機塩からなる群から選
ばれる少なくとも1種の界面活性剤(E)とからなるポ
リウレタン水性分散体であって、(B)及び(C)の少
なくとも1つがカルボキシレート基及び/又はスルホネ
ート基を含有することを特徴とするポリウレタン水性分
散体である。
るに際して使用する有機ポリイソシアネート(A)と
は、下記一般式[1]で示されるような化合物である。 R(NCO)n 一般式[1] (但し、一般式[1]中のRは任意の有機基、n≧2で
ある。)
(A)としては、従来より公知のものが何れも使用でき
るが、その中で特に代表的なものを例示すると、例え
ば、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカ
メチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−
ないしは1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト
−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシ
クロヘキサン(別名イソホロンジイソシアネート;IP
DI)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メ
タン(別名水添MDI)、
シル−2’−イソシアナトシクロヘキシルメタン、1,
3−ないしは1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−
シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチ
ルシクロヘキシル)メタン、1,3−ないしは1,4−
α,α,α’α’−テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート、2,4−ないしは2,6−ジイソシアナトトル
エン、2,2’−、2,4’−ないしは4,4’−ジイ
ソシアナトジフェニルメタン(MDI)、1,5−ナフ
タレンジイソシアネート、p−ないしはm−フェニレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートまたは
ジフェニル−4,4’−ジイソシアネートなどが挙げら
れる。
の点からは、芳香族ジイソシアネート化合物の使用が望
ましく、また、とりわけ耐久性、耐光性などの点から
は、脂肪族ないしは脂環族ジイソシアネート化合物の使
用が望ましい。
越えるポリイソシアネート化合物を併用しても構わな
い。
に対するイソシアネート含有率は、8〜25重量%の範
囲が好ましい。かかる範囲内であれば、ウレタン分子の
凝集力が好適な大きさとなり、低温での再活性が良好に
行われ、初期接着強度の発現が遅延することもなく好ま
しい。
mgKOH/gのポリオール(B)、及び、分子量30
0以下のポリアミン及び/又は分子量300以下のポリ
オール(C)の少なくとも1つがカルボキシレート基及
び/又はスルホネート基を含有する。
mgKOH/gのポリオール(B)としては、ポリエス
テルポリオールが主体的に使用されるが、ポリエーテル
ポリオール、ポリカーボネートポリオール等、もしくは
これらの単独或いは混合物、共重合物を使用してもよ
い。ポリエステルポリオールを用いる場合は、公知慣用
の種々のポリオール化合物と、公知慣用の種々のポリカ
ルボン酸類と、或いはそれらの諸反応性誘導体とを公知
慣用の種々の方法で反応させることにより調製されるも
のを用いることができる。
表的なものを例示すると、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、2−ブチル−2−エチル1,3−プロ
パンジオール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
水素添加ビスフェノールA等の脂環族ジオール、また多
官能成分としてグリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール等のポリオールが挙げられる。
肪族の中で代表的なものを例示すると、例えば、コハク
酸、無水コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪
(脂環)族ジカルボン酸、多官能成分としてトリメリッ
ト酸、ピロメリット酸シクロヘキサントリカルボン酸等
のポリカルボン酸およびそれらの無水物或いはエステル
形成性誘導体、
ル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフ
タレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビ
ス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸及びそれらの酸無水物もしくはエス
テル形成性誘導体、p−ヒドロキシ安息香酸等の芳香族
ヒドロキシカルボン酸及びそれらのエステル形成性誘導
体等が挙げられる。
ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられ
る。
基を含有するジカルボン酸もしくはそのエステル誘導体
とは、スルホン酸基の中にカチオンとしてプロトン、N
a、K、Li、Ca等の金属イオン、アンモニア、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン等の有機アミンを含む5
−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、4−スル
ホフタル酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸
の如きジカルボン酸もしくはそのエステル誘導体の塩が
挙げられる。
上の点からタックフリータイム(オープンタイム)は3
分以上必要と考えられ、貼り合わせ直後の初期接着強度
が大きく、耐熱性等にも優れていることが要求されてい
る。通常タックフリータイム(オープンタイム)を長く
するように設計されたポリウレタン水性分散体は、凝集
性、結晶性、及び初期の耐熱性が低く接着強度の低下を
もたらすことが多い。
(B−1)芳香族スルホン酸基を含有するジカルボン酸
もしくはそのエステル誘導体、(B−2)分子量300
以下のポリオール、(B−3)スルホン酸基を含有しな
いポリカルボン酸もしくはそのエステル誘導体、及び/
又は環状エステルを用いて得られる芳香族スルホン酸基
を含有するポリエステルポリオールと、芳香族スルホン
酸基を含有しない水酸基価が10〜350mgKOH/
gのポリオールとの混合物である。
ては、主鎖に芳香環を有することからポリウレタン分子
に剛直性が付与されるのと同時に、その立体構造からウ
レタン分子鎖間の凝集力が一部抑制される性質がある。
このため該芳香族スルホン酸基を含有するポリエステル
ポリオールをポリウレタン分子内に導入することによ
り、接着剤としてのタックフリータイム(オープンタイ
ム)を長くするだけでなく、同時に凝集力と剛直性を付
与することが実現できる。更にポリウレタン樹脂は、分
子量の大きいポリオールから成るソフトセグメントが界
面へ局在化する性質を持つ。そのためソフトセグメント
であるポリオール中に極性基(親水=スルホン酸基)が
存在する場合、塩化ビニル(PVC)や金属のような極
性基材に対する親和性が増し、接着性の向上が期待でき
る。
基を含有するポリエステルポリオールは、芳香族酸のエ
ステルであるため耐加水分解性にも優れ、従来から水性
ウレタン樹脂として問題になっていた貯蔵安定性及び耐
久性の改善にも有効である。また、低分子ポリオールを
任意に選定し、更に、耐水性の良好なラクトンモノマー
を該芳香族スルホン酸基を含有するポリエステルポリオ
ール中に導入することにより、該ポリウレタン水性分散
体の耐水性、耐熱性、及び凝集力等を任意に調整するこ
とが可能である。
3)を用いて得られるポリエステルポリオールの含有率
は、親水基であるスルホン酸基の含有量とも関係してお
り、ポリウレタン樹脂固形分に対して5〜30重量%の
範囲が好ましく、スルホン酸基の含有量としては70〜
250mmol/kgとなるように調製することが好ま
しい。かかる範囲であれば、粒子の凝集を生じることな
く安定であり、高濃度化、良好な耐水性が可能である。
用いることができるポリエーテルポリオールとして特に
代表的なものを例示すると、活性水素原子(反応性水素
原子)を有する化合物の存在下にエチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレン
オキサイド、テトラヒドロフランまたはエピクロルヒド
リンなどのような種々の三員環もしくは四員環のエーテ
ル化合物の単独或いは2種以上の混合物を開環重合して
得られる重合体である。該ポリエーテルポリオールの具
体的なものを例示すると、例えば、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレ
ングリコールなどがある。また、一部メタノール、ブタ
ノール等のモノアルコールにてブロック化されたポリエ
ーテルモノオールについては、高分子量化を阻害しない
範囲で使用しても構わない。
として用いることができるポリカーボネートポリオール
として特に代表的なものを例示すると、例えば、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテ
トラメチレングリコールなどのようなジオール類と、ジ
メチルカーボネートなどによって代表されるようなジア
ルキルカーボネート或いはエチレンカーボネートなどに
よって代表されるような環式カーボネートとの反応生成
物などである。
ポリオール(B)は、ポリウレタン水性分散体の凝集性
と柔軟性等を付与する目的から、ポリウレタン樹脂固形
分に対して、55重量%以上含有されることが好まし
く、55〜85重量%含有されることがより好ましい。
ポリオール(B)の含有量がかかる範囲内であれば、5
0〜60℃程度の温度で熱溶融するポリウレタン樹脂成
分中のソフトセグメント(脂肪族ポリオール)部位が多
くなる為、接着面の再活性化が活発となり、貼り合わせ
直後から高い接着性能の発現が可能となる。
以下のポリアミン及び/又は分子量300以下のポリオ
ール(C)とは、1分子中のアミン基の平均官能基数が
2以上で、且つ、分子量300以下のポリアミン及び/
又は分子量300以下のポリオールである。
平均官能基数が2以上で、且つ、分子量300以下のポ
リアミンとして特に代表的なものを例示すると、例え
ば、1,2−ジアミノエタン、1,2−ないしは1,3
−ジアミノプロパン、1,2−ないしは1,3−ないし
は1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタ
ン、1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、N,N’
−ビス−(2−アミノエチル)ピペラジン、1−アミノ−
3−アミノメチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘ
キサン(イソホロンジアミン)、ビス−(4−アミノシク
ロヘキシル)メタン、ビス−(4−アミノ−3−ブチルシ
クロヘキシル)メタン、1,2−、1,3−ないしは
1,4−ジアミノシクロヘキサンまたは1,3−ジアミ
ノプロパン等のジアミン類、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン等のポリアミン、更にはヒドラジ
ン又はアジピン酸ジヒドラジドなどのヒドラジン誘導
体、更には特公昭49−36693やカナダ国特許第9
28,323号に記載されているスルホン酸ジアミン、
或いはN−(2−アミノエチル)−2−アミノプロピオ
ン酸ナトリウムも使用することができる。
で、且つ、分子量300以下のポリオール(B)の具体
例で記載したものと同様のポリオールが使用できる。
と水酸基との官能基数の合計が2以上で、且つ、分子量
300以下のポリアミン、即ち、アミノアルコールも使
用することができ、例えば、エタノールアミン、N−メ
チルジエタノールアミン、プロパノールアミン、N−メ
チルジイソプロパノールアミン、N−エチルジエチレン
アミン、N−エチルジイソプロパノールアミン、アミノ
エチルエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げ
られる。
で、且つ、分子量300以下のポリアミン及び/又はポ
リオール(C)を使用することで、ポリウレタン樹脂の
凝集力を高め、更に高分子量化による初期耐熱性の向上
が可能となる。
(E)とは、一般的には洗浄剤、乳化剤、分散剤、浸透
剤、可溶化剤、起泡剤等として用いられ、希薄溶液の状
態でその溶媒の表面張力や界面張力を著しく低下させる
ものをいう。
構造としては、分子が疎水性の部分と親水性の部分を持
ち、両性質の部分が適度のバランスを持っているもので
ある。本発明で使用する界面活性剤(E)は、疎水性の
部分には炭素数4〜30のアルキル基、芳香族基含有の
アルキル基、又はフッ素化アルキル基を含有するものが
挙げられ、鎖状炭化水素基もしくはこれに環状炭化水素
基、フッ素化アルキル基を含有したものが挙げられ、親
水性の部分には非イオン性の極性基もしくはアニオン、
カチオン、ベタイン等のイオン性の極性基などが挙げら
れる。
より極性部分としてカルボン酸基、硫酸エステル基、ア
リルスルホン酸基に代表されるように水中で分子が陰イ
オン化するアニオン型活性剤、極性部がアミン塩もしく
は第四級アンモニウム塩等からなる分子が陽イオン化す
るカチオン型活性剤、極性部分が水酸基、エーテル基、
エステル基等に代表されるように分子全体が非イオン性
の非イオン型活性剤、一つの分子中にアニオンとカチオ
ンの両方の極性基を含有している両性型活性剤がある。
性分散体を用いて得られる。
として使用する上で、本発明の目的である優れたコンタ
クト接着性及び刷毛塗り性、レベリング性等の塗布性、
耐熱クリープ性に優れる接着性能は、界面活性剤(E)
として、特にアニオン型活性剤であるジアルキルスルホ
コハク酸型金属塩もしくは有機塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸型金属塩もしくは有機塩を含有することにより
達成される。
酸ナトリウム塩及び/又はアルキルベンゼンスルホン酸
ナトリウム塩を含有することにより、より優れた接着性
能及び塗布性を得ることが可能となる。
は、2つの基材の各々に接着剤が塗布され、接着剤面同
士が貼り合わされる。このため両方の接着剤面が接触し
た際に接着剤の分子が動き易い状態であり、良く馴染む
ことが重要となる。最終的には両方の接着剤が一体化し
たような状態になることにより、剥離抵抗の大きい、ひ
いては接着強度の大きい接着面が得られることになる。
ウレタン水性分散体は、ポリウレタン粒子の周囲に界面
活性剤が存在することにより、粒子の移動性および拡散
性が向上し、同時に均一な膜厚が形成され、2つの基材
の両面に塗布された接着面同士が貼り合わされる際に、
接着剤分子の絡み合い、相溶性が著しく増大して高いコ
ンタクト接着性、塗布性、耐熱クリープ性を達成出来る
ものと考えられる。尚、これらの考察は本発明を理解す
る上での一助となるものであり、本発明を何ら限定する
ものでないことは勿論のことである。
界面活性剤(E)は、ポリウレタン水性分散体中のポリ
ウレタン樹脂固形分100重量部に対して、0.05〜
5.0重量部の範囲で含有することが好ましく、より好
ましくは0.1〜2.0重量部の範囲である。かかる範
囲で界面活性剤(E)を使用することにより、優れた接
着性、塗布性及び耐熱クリープ性を得ることが出来、ま
た、ポリウレタン粒子に十分な移動性及び拡散性を付与
することが可能で、コンタクト接着性及びレベリング性
が良好な接着状態となる。
は特に限定されるものではなく、ポリウレタン水性分散
体の合成時の何れの段階で添加してもよく、反応終了後
に後から添加しても構わない。
るに際し使用する有機溶媒として特に代表的なものを例
示すると、例えば、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、
アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸メチル、
アセトニトリル、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化
炭素、1,2−ジクロルエタン、1,1,2−トリクロ
ルエタン、テトラクロルエチレン、又はN−メチルピロ
リドンなどが挙げられ、これらの単独又は混合溶媒も使
用できる。この中でポリウレタン樹脂の溶解性の高い溶
媒として特にアセトン、MEKを用いることは好適であ
る。
調製する際に、公知公用の乳化剤を併用することもでき
る。中でもノニオン系乳化剤、及び/又はアニオン系乳
化剤が好適であり、添加量としては固形分対比でポリウ
レタン樹脂に対して、10重量%以下添加出来る。この
ような乳化剤を使用する場合、乳化分散工程前のポリウ
レタン樹脂溶液、あるいはイソシアネート基が残存する
プレポリマーに添加した後、乳化分散することが望まし
いが、乳化分散工程終了後に添加しても構わない。
る際に、必要ならばウレタン化触媒を使用することがで
きる。ウレタン化触媒として代表的なものを例示する
と、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミ
ン、またはN−メチルモルホリン等の種々の含窒素化合
物、酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛、またはオクチル
酸錫等の種々の金属塩、ジブチルチンジラウレート等の
種々の有機金属化合物などが挙げられる。
公知の方法で行うことが出来るものであり、特に限定さ
れるものではない。代表的な方法を例示すると、分子内
に活性水素基を含まない有機溶剤中で、通常、好ましく
は30〜150℃、より好ましくは50〜120℃の条
件下で、有機ポリイソシアネートとポリオールをイソシ
アネート基(以下、NCO基と略記)と水酸基(以下、
OH基と略記)との当量比が、通常、好ましくはNCO
基:OH基=(3〜1):1、より好ましくは(2〜
1):1の範囲で、ワンショット法或いは多段法によ
り、(a)プレポリマー反応[NCO基がOH基に対し
過剰の場合]、或いは(b)ウレタン化反応[NCO
基:OH基=1:1の場合]を行う。
は、分子内に含有するカルボキシレート基及び/又はス
ルホネート基を、アンモニア、有機アミン、金属水酸化
物等をプレポリマー中に投入することにより中和した
後、これを水中に投入し乳化分散を行い、最後に得られ
たNCO基が残存する乳化液中にポリアミンを添加し、
鎖伸長する方法が挙げられる。この時ポリアミンの官能
基数は2以上が好ましく、プレポリマーの残存NCO基
に対し、アミン基(以下、NH基と略記)が当量比とし
て、通常、好ましくはNCO基:NH基=1:(0.5
〜1.2)、より好ましくは1:(0.5〜1.0)で
鎖伸長を行う。
子内に含有するカルボキシレート基及び/又はスルホネ
ート基を中和するために、反応溶液中にアンモニア、有
機アミン、金属水酸化物等を投入することにより中和
し、次いで水を少量づつ投入していき、乳化分散する方
法が挙げられる。(a)又は(b)で得られた乳化物に
残存する有機溶剤を除去することにより、ポリウレタン
水性分散体を得ることが出来る。
性接着剤としては、該ポリウレタン水性分散体単独でも
構わないが、SBRラテックス樹脂やアクリルエマルジ
ョンに代表されるウレタン樹脂以外の水性分散体を(ポ
リウレタン樹脂固形分/全固形分)で好ましくは1重量
%以上、より好ましくは10重量%以上併用しても構わ
ない。
い範囲で通常の接着剤に使用される副資材及び添加剤、
例えば、可塑剤、粘着付与剤(ロジン樹脂、ロジンエス
テル樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂石油
樹脂、クマロン樹脂等)、充填剤、顔料、増粘剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤等を使用することも可能
である。
もの単独でも使用できるが、公知公用の水性分散体に使
用可能な架橋剤を使用することも出来る。代表的なもの
を例示すると、例えば、アミノ樹脂、エポキシ化合物、
アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリ
ン化合物、ポリイソシアネート化合物のような2官能以
上のものが挙げられる。この中でもポリイソシアネート
化合物を使用することが好ましく、ポリウレタン樹脂固
形分に対し、好ましくは0.1〜50重量%の範囲で使
用することが出来る。
4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサ
メチレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト
ジフェニルメタン(MDI)、キシリレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート等の3量体からなる
ポリイソシアネート化合物、または該ポリイソシアネー
ト化合物とエチレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、1,4−ブチレングリコール、ポリオキシエチ
レングリコール、長鎖高級アルコール等の低分子活性水
素化合物等が反応してなる複数のイソシアネート基末端
を分子中に含有する化合物およびその水分散体を挙げる
ことが出来る。
剤、粘着剤、コーティング剤、塗料、繊維および紙の処
理剤等に使用することが出来る。この中で、繊維、PV
C等のプラスチック、皮革、ゴム、発泡体、木材、金
属、ガラス等の基材の接合に適しており、とりわけ靴を
はじめとして、繊維製品、建材、真空成形、自動車、包
装材料の用途に使用される接着剤として好適である。
を特徴とする接着物であり、
とを特徴とする靴である。
機ポリイソシアネート(A)、水酸基価が10〜350
mgKOH/gのポリオール(B)、分子量300以下
のポリアミン及び/又は分子量300以下のポリオール
(C)を用いて得られる水性分散体(D)と、ジアルキ
ルスルホコハク酸型金属塩、ジアルキルスルホコハク酸
型有機塩、アルキルベンゼンスルホン酸型金属塩、及び
アルキルベンゼンスルホン酸型有機塩からなる群から選
ばれる少なくとも1種の界面活性剤(E)とからなるポ
リウレタン水性分散体であって、(B)及び(C)の少
なくとも1つがカルボキシレート基及び/又はスルホネ
ート基を含有することを特徴とするポリウレタン水性分
散体にかかるものである。
が、1分子中のアミン基の平均官能基数が2以上で、且
つ、分子量300以下のポリアミン及び/又は分子量3
00以下のポリオールである上記のポリウレタン水性分
散体にかかるものである。
性剤(E)が有するアルキル基が、炭素数4〜30のア
ルキル基、芳香族基含有のアルキル基、又はフッ素化ア
ルキル基の何れかである上記の各ポリウレタン水性分散
体にかかるものである。
性剤(E)が、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム塩
及び/又はアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩で
ある上記の各ポリウレタン水性分散体にかかるものであ
る。
レタン水性分散体中のポリウレタン樹脂固形分100重
量部に対して、界面活性剤(E)を0.05〜5.0重
量部含有する上記の各ポリウレタン水性分散体にかかる
ものである。
ール(B)が、(B−1)芳香族スルホン酸基を含有す
るジカルボン酸もしくはそのエステル誘導体、(B−
2)分子量300以下のポリオール、(B−3)スルホ
ン酸基を含有しないポリカルボン酸もしくはそのエステ
ル誘導体、及び/又は環状エステルを用いて得られる芳
香族スルホン酸基を含有するポリエステルポリオール
と、芳香族スルホン酸基を含有しない水酸基価が10〜
350mgKOH/gのポリオールとの混合物である上
記の各ポリウレタン水性分散体にかかるものである。
ール(B)をポリウレタン水性分散体中のポリウレタン
樹脂固形分に55重量%以上含有する上記の各ポリウレ
タン水性分散体にかかるものである。
レタン水性分散体中のポリウレタン樹脂固形分に対し
て、スルホン酸金属塩基を70〜250mmol/kg
含有する上記の各ポリウレタン水性分散体にかかるもの
である。
各ポリウレタン水性分散体を用いて得られることを特徴
とする接着剤にかかるものである。
接着剤を用いて得られることを特徴とする接着物にかか
るものである。
接着剤を用いて得られることを特徴とする靴にかかるも
のである。
層、具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定
されるものではない。以下において、部および%は、特
に断わりのない限り、全て重量基準であるものとする。
尚、本発明のポリウレタン水性分散体の接着剤に関する
性能評価方法については以下の通りである。
の評価方法]ポリウレタン水性分散体の接着剤を、刷毛
を使用して1mm(厚さ)×20mm(巾)×300mm
(長さ)のPVCシートに100g/m2塗布し、50℃
で6分間熱風循環乾燥機に入れ再活性する。乾燥機より
取り出した該基材表面の接着剤のタックが消失し、接着
面同士をゴムローラーで加圧して貼り合わせても接着し
なくなる時間を測定し、タックフリータイム(オープン
タイム)とした。
タン水性分散体の接着剤を塗布したPVCシート同士を
貼り合わせた後、1分後に手で接着面を剥離し接着剤の
凝集破壊の程度を観察して接着剤同士の食い込み状態か
らコンタクト接着性の良否を評価した。尚、表2の評価
基準は、下記に従って行った。 ◎;剥離抵抗感がかなり強く、基材両面の接着剤が剥離
時に伸びる状態。 ○;剥離抵抗感が強く、基材両面の接着剤が剥離時に伸
びる状態。 △;剥離抵抗感が弱く、基材両面の接着剤が伸びずに剥
離する状態。 ×;剥離抵抗感がなく、容易に剥離する状態。
水性分散体の接着剤を刷毛を用いてPVCシートに塗布
した後、接着剤の液面の均一塗布性の良否を目視で評価
した。
性分散体の接着剤を刷毛を用いてPVCシートに塗布し
た際、接着剤の展延性の良否を目視で評価した。
タイム(オープンタイム)の場合と同様にして、2枚の
PVCシートに各接着剤を100g/m2塗布した。5
0℃で6分間熱風循環乾燥機に入れ再活性する。この乾
燥機より取り出したPVC基材の接着面同士をゴムロー
ラーで加圧して貼り合わせて、貼り合わせしてから2分
後の剥離強度をデジタルゲージにて測定した。
の評価方法と同様にして作製した貼り合わせ試験片につ
いて、貼り合わせ後2時間、及び1日の剥離強度を引張
試験機で測定した。引張速度100mm/分で180度
剥離の強度を求めた。
の評価方法と同様にして作製した貼り合わせ試験片につ
いて、3日間室温にて養生硬化させた。該試験片に1k
gの錘を吊して、70℃で30分間熱風循環乾燥機に入
れ、180度のクリープ試験を行った。100mmの標
線間を剥離した距離(mm)または錘が落下した時間を測
定した。
有するポリエステルポリオール(1)の調製例 温度計、窒素ガス導入管、攪拌機を備えた反応容器中で
窒素ガスを導入しながら、5−スルホソジウムイソフタ
ル酸ジメチル(DMS)1480部と1,6−ヘキサン
ジオール1240部、及びジブチル錫オキサイド0.5
部を仕込み、塔頂温度が60〜70℃になるように反応
容器内温度を180〜190℃で酸価が1mgKOH/
g以下になるまでエステル交換反応を行い、次に210
℃で2時間反応させる。次いで、100℃まで冷却した
後、ε−カプロラクトン2280部を仕込み、180℃
で3時間開環重合反応することにより、水酸基価120
mgKOH/g、酸価0.3mgKOH/gのポリエス
テルポリオール(1)を得た。その結果を参考例とし
て、表−1に示す。
(1)30部をメチルエチルケトン(略称MEK)60
部を加え十分撹拌溶解し、イソホロンジイソシアネート
(略称IPDI)34部及びヘキサメチレンジイソシア
ネート(略称HDI)4部を加えて80℃で3時間反応
させた。次いで、メチルエチルケトン95部を投入し6
0℃まで冷却後、1,4−ブチレングリコール5部と、
1,4−ブチレングリコールとアジピン酸から成るポリ
エステルであるブチレンアジペート(水酸基価=37m
gKOH/g)160部を加え80℃にて反応を行っ
た。その後、イソシアネート値が0.79%以下になっ
たら、40℃まで冷却し、水280部を加え十分撹拌混
合した後、10%ピペラジン水溶液29.7部(残存イ
ソシアネート基に対しアミン基として95当量%)を加
えて乳化分散した。得られた乳化液を脱溶剤することに
よって水分散体を得た。
SK(ジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウム塩
有効成分70%:第一工業製薬(株)製)を1.0部添
加し攪拌混合することにより、不揮発分50%の水分散
体を得た。得られた該水分散体100部にSN−シック
ナー A−812(サンノプコ(株)社製)を1部添加
して増粘した後、水に分散し得るイソシアネート架橋剤
CR−60N(大日本インキ化学工業(株)製)を3部加
えることにより接着剤を調製した。
ートに刷毛で100g/m2塗布した後、接着面同士を
貼り合わせ、各接着性能の評価を行った。本発明の接着
剤は、刷毛塗りした後に均一な膜厚を示し、貼り合わせ
た基材は、コンタクト接着性、初期接着強度、耐熱クリ
ープ性に優れるものであった。
Kの添加量を1.7部に変更した以外は実施例1と同様
の合成を行い、不揮発分50%の水分散体を得た。得ら
れた該水分散体を実施例1と同様にして接着剤を調製し
た後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行
った。本発明の接着剤は、刷毛塗り時の展延性に優れ、
コンタクト接着性も大きく良好な接着性能を示した。
ル YSKの代わりにネオペレックス F−25(組
成;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 有効成分
25%:花王(株)製)を用い該添加量を4.7部に変更
した以外は実施例1と同様の合成を行い、不揮発分50
%の水分散体を得た。得られた該水分散体を実施例1と
同様にして接着剤を調製した後、接着面同士を貼り合わ
せ、各接着性能の評価を行った。本発明の接着剤は、コ
ンタクト接着性に優れ、塗布性、耐熱クリープ性も良好
な結果を示すものであった。
(1)30部をメチルエチルケトン60部を加え十分撹
拌溶解し、イソホロンジイソシアネート36部及びヘキ
サメチレンジイソシアネート5部を加えて80℃で3時
間反応させた。次いで、メチルエチルケトン95部を投
入し60℃まで冷却後、1,4−ブチレングリコール6
部と、1,4−ブチレングリコールとアジピン酸から成
るポリエステルであるブチレンアジペート(水酸基価=
37mgKOH/g)140部を加え80℃にて反応を
行った。
下になったら、40℃まで冷却し、水260部を加え十
分撹拌混合した後、10%ピペラジン水溶液38.3部
(残存イソシアネート基に対しアミン基として95当量
%)を加えて乳化分散した。得られた乳化液を脱溶剤す
ることによって水分散体を得た。これにネオコールYS
Kを1.6部添加し攪拌混合することにより、不揮発分
50%の水分散体を得た。得られた該水分散体を実施例
1と同様にして接着剤を調製した後、接着面同士を貼り
合わせ、各接着性能の評価を行った。本発明の接着剤
は、実施例1と同様に優れたコンタクト接着性、塗布性
を有するものであった。
ル YSKを添加しないこと以外は実施例1と同様にし
て合成を行い、不揮発分50%の水分散体を得た。得ら
れた該水分散体を実施例1と同様にして接着剤を調製し
た後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行
ったところ、塗布性、初期接着強度において十分なもの
ではなかった。
ル YSKを添加しないこと以外は実施例4と同様にし
て合成を行い、不揮発分50%の水分散体を得た。得ら
れた該水分散体を実施例1と同様にして接着剤を調製し
た後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行
ったところ、コンタクト接着性に劣り、耐熱クリープ性
も不十分なものであった。
Kの添加量を10部に変更した以外は実施例1と同様の
合成を行い、不揮発分50%の水分散体を得た。得られ
た該水分散体を実施例1と同様にして接着剤を調製した
後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行っ
た。塗布性、接着強度、耐熱クリープ性において低いレ
ベルのものであった。
体において問題であったコンタクト接着性、塗布適性を
解決するものであり、貼り合わせ直後のコンタクト接着
性に優れ、且つ、初期接着強度及び最終接着強度、耐熱
クリープ性にも優れ、良好な塗布性を有するポリウレタ
ン水性分散体、及びそれを用いた接着剤を提供し、ゴ
ム、皮革、金属、ポリ塩化ビニル(PVC)等のプラスチ
ック、発泡体等の各種基材の接着に好適であり、特に靴
用接着に有用である。
Claims (11)
- 【請求項1】 有機ポリイソシアネート(A)、水酸基
価が10〜350mgKOH/gのポリオール(B)、
分子量300以下のポリアミン及び/又は分子量300
以下のポリオール(C)を用いて得られる水性分散体
(D)と、ジアルキルスルホコハク酸型金属塩、ジアル
キルスルホコハク酸型有機塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸型金属塩、及びアルキルベンゼンスルホン酸型有機
塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤
(E)とからなるポリウレタン水性分散体であって、
(B)及び(C)の少なくとも1つがカルボキシレート
基及び/又はスルホネート基を含有することを特徴とす
るポリウレタン水性分散体。 - 【請求項2】 (C)が、1分子中のアミン基の平均官
能基数が2以上で、且つ、分子量300以下のポリアミ
ン及び/又は分子量300以下のポリオールである請求
項1に記載のポリウレタン水性分散体。 - 【請求項3】 界面活性剤(E)が有するアルキル基
が、炭素数4〜30のアルキル基、芳香族基含有のアル
キル基、又はフッ素化アルキル基の何れかである請求項
1又は2に記載のポリウレタン水性分散体。 - 【請求項4】 界面活性剤(E)が、ジアルキルスルホ
コハク酸ナトリウム塩及び/又はアルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム塩である請求項1又は2に記載のポリ
ウレタン水性分散体。 - 【請求項5】 ポリウレタン水性分散体中のポリウレタ
ン樹脂固形分100重量部に対して、界面活性剤(E)
を0.05〜5.0重量部含有する請求項1〜4の何れ
か一項に記載のポリウレタン水性分散体。 - 【請求項6】 ポリオール(B)が、(B−1)芳香族
スルホン酸基を含有するジカルボン酸もしくはそのエス
テル誘導体、(B−2)分子量300以下のポリオー
ル、(B−3)スルホン酸基を含有しないポリカルボン
酸もしくはそのエステル誘導体、及び/又は環状エステ
ルを用いて得られる芳香族スルホン酸基を含有するポリ
エステルポリオールと、芳香族スルホン酸基を含有しな
い水酸基価が10〜350mgKOH/gのポリオール
との混合物である請求項1〜5の何れか一項に記載のポ
リウレタン水性分散体。 - 【請求項7】 ポリオール(B)をポリウレタン水性分
散体中のポリウレタン樹脂固形分に55重量%以上含有
する請求項1〜6の何れか一項に記載のポリウレタン水
性分散体。 - 【請求項8】 ポリウレタン水性分散体中のポリウレタ
ン樹脂固形分に対して、スルホン酸金属塩基を70〜2
50mmol/kg含有する請求項1〜7の何れか一項
に記載のポリウレタン水性分散体。 - 【請求項9】 請求項1〜8の何れかに記載のポリウレ
タン水性分散体を用いて得られることを特徴とする接着
剤。 - 【請求項10】 請求項9に記載の接着剤を用いて得ら
れることを特徴とする接着物。 - 【請求項11】 請求項9に記載の接着剤を用いて得ら
れることを特徴とする靴。
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