JP2002212177A - 脂質代謝改善剤 - Google Patents

脂質代謝改善剤

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JP2002212177A
JP2002212177A JP2001348250A JP2001348250A JP2002212177A JP 2002212177 A JP2002212177 A JP 2002212177A JP 2001348250 A JP2001348250 A JP 2001348250A JP 2001348250 A JP2001348250 A JP 2001348250A JP 2002212177 A JP2002212177 A JP 2002212177A
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JP2001348250A
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Muneo Takatani
宗男 高谷
Ryuichi Tozawa
隆一 兎澤
和雅 ▲濱▼村
Kazumasa Hamamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規脂質代謝改善剤を提供する。 【解決手段】式 【化1】 〔式中、Rは(1)置換基を有していてもよいアルキル
および置換基を有していてもよいアラルキルから選ばれ
る置換基で置換されていてもよいアミノ基または(2)
置換基を有していてもよい5ないし7員の環状アミノ基
を、Xは置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
を有していてもよい水酸基、置換基を有していてもよい
チオール基または置換基を有していてもよいアミノ基
を、 【化2】 は一重結合または二重結合を、Yは酸素原子または硫黄
原子を、nは1ないし5の整数を示す。〕で表される化
合物またはその塩、またはそのプロドラッグを含有する
脂質代謝改善作用を有する医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラン誘導体また
はチオフェン誘導体を含有する新規な脂質代謝改善剤お
よび優れた2,3−オキシドスクアレンシクラーゼ阻害
作用、スクアレン合成酵素阻害作用、コレステロール合
成阻害作用、低密度リポタンパク(LDL)受容体増加
作用、高密度リポタンパク(HDL)−コレステロール
上昇作用、高脂血症予防・治療作用等を示す新規フラン
誘導体、チオフェン誘導体などに関する。
【0002】
【従来の技術】高コレステロール血症が、高血圧、喫煙
とともに心筋梗塞、狭心症、脳梗塞等の動脈硬化性疾患
の三大危険因子であることは、数多くの疫学調査によっ
て明らかにされている。したがって、、血中コレステロ
ール値の適切なコントロールは、虚血性心疾患をはじめ
とする動脈硬化性疾患の予防または治療に極めて重要で
ある。血中コレステロール値を低下させる薬剤として
は、コレスチラミン(Cholestyramine)、コレスチポー
ル(Colestipol)等の胆汁酸を捕捉してその吸収を阻害
するもの(例えば米国特許第4027009号に開
示)、メリナミド(Melinamide)(英国特許第1123
004号に開示)等のアシルコエンザイムAコレステロ
ールアシル転移酵素(ACAT)を阻害してコレステロ
ールの腸管吸収を抑制するもの、さらに最近では3―ヒ
ドロキシ−3―メチルグルタリルコエンザイムA(HM
G―CoA)還元酵素を阻害するロバスタチン(Lovasta
tin)(米国特許第4231938号に開示)、シンバ
スタチン(Simvastatin)(米国特許第4231938
号に開示)、(米国特許第4444784号に開示)、
プラバスタチン(Pravastatin)(米国特許第4346
227号に開示)等のコレステロールの生合成を抑制す
る薬剤が注目されている。しかし、HMG−CoA還元
酵素を阻害するとコレステロールの生合成以外に、ユビ
キノン、ドリコールやヘムAのような、その他の生体に
必要な成分の生合成も阻害されるため、それらに起因す
る副作用が懸念される等十分に満足できる薬剤ではな
い。
【0003】ユビキノン、ドリコール、ヘムA等は、コ
レステロール生合成経路上のファルネシルピロリン酸か
ら生合成されることが知られており、したがって、これ
らの欠損による副作用をなくするためには、コレステロ
ール生合成経路において、ファルネシルピロリン酸以降
の酵素系を阻害することが望ましい。例えば、2,3−
オキシドスクアレンシクラーゼ(EC 5.4.99.
7)は、2,3−オキシドスクアレンをラノステロール
に変換する酵素であり、2,3−オキシドスクアレンシ
クラーゼの阻害は、コレステロールへの変換に利用され
るラノステロールの生成を阻害することによりコレステ
ロール合成量を減らす結果となり、最終的に血中コレス
テロールの低下をもたらす。さらに、2,3−オキシド
スクアレンシクラーゼを阻害した結果蓄積する2,3−
オキシドスクアレンは、ジオキシドスクアレンを経てオ
キシステロールに代謝変換され、このオキシステロール
はHMG−CoA還元酵素のレプレッサーであることが
知られている〔エフ・アール・テイラー(F. R. Taylo
r)ら,ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミスト
リー(J. Biol. Chem.),1986年,第261巻(3
2),第15039頁から第15044頁〕。したがっ
て、、2,3−オキシドスクアレンシクラーゼ阻害薬は
コレステロール生合成経路におけるファルネシルピロリ
ン酸以降の一酵素を阻害するだけでなく、HMG−Co
A還元酵素を転写レベルで抑制することによる相乗効果
により、 コレステロール生合成を強力に阻害することが
できる。2,3−オキシドスクアレンシクラ−ゼ阻害薬
としては、ジフェニル誘導体〔欧州特許第464465
号に開示〕、アミノアルコキシベンゼン誘導体〔欧州特
許第410359号に開示〕およびピペリジン誘導体
〔ディー・エス・ドッド(D.S. Dodd)ら,ジャーナル
・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Che
m.),1992年,第57巻,第2794頁から第28
03頁および第7226頁から第7234頁および特開
平4−234362に記載〕、デカリン誘導体、アザデ
カリン誘導体およびインダン誘導体〔WO 80/08450; ジ
ャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. B
iol. Chem.),1981年,第254巻,第11258
頁から第11263頁; エヌ・ガースト(N. Gerst)
ら,バイオケミカル・ファーマコロジー(Biochem Phar
macology),1988年,第37巻,第1955頁から
第1964頁;エム・ダブリュウ・ワンナメイカー(M.
W. Wannamaker),ジャーナル・オブ・メディシナル・
ケミストリー(J. Med. Chem.),1992年,第35
巻,第3581頁から第3583頁;特開平5−140
112および特開昭64−3144に記載〕、2−アザ
−2,3−ジヒドロスクアレンおよび2,3−エピミノ
スクアレン〔エイ・ドゥリアッチ(A. Duriatti)ら,
バイオケミカル・ファーマコロジー(Biochem. Pharmac
ology),1985年,第34巻,第2765頁から第
2777頁に記載〕、スクアレノイドエポキシドビニル
エーテル〔エム・セルチ(M. Ceruti)ら,ジャーナル
・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエティー・パーキン・ト
ランスアクション 1(J. Chem. Soc. Perkin. Trans,
1),1988年,第461頁から第469頁に記
載〕、 29−メチリデン−2,3−オキシドスクアレン
〔ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエ
ティー(J. Amer. Chem. Soc.),1991年,第11
3巻,第9673頁から第9674頁に記載〕、 アザシ
クロアルカン誘導体〔特開平6−192256号に開
示〕およびアリールシクロアルキルアミン誘導体〔特開
平6−211763号に開示〕等が報告されている。一
方、スクアレン合成酵素は、コレステロール生合成経路
の必須段階に関与する酵素である。この酵素は、2分子
のファルネシルピロリン酸の還元二量化を触媒してスク
アレンを形成する酵素である。スクアレン合成酵素阻害
薬としては、Journal of Medicinal Chemistry, Vol.
51,No. 10,1869頁〜1871頁,1988
年、特開平1−213288号、特開平2−10108
8号、特開平2−235820号、特開平2−2358
21号、特開平3−20226号、特開平3−6859
1号、特開平3−148288号および米国特許第5,
019,390号、米国特許第5,135,935号、米
国特許第5,726,306号、米国特許第5,69
8,691号、ヨーロッパ特許第0645377号、W
O9215579号、WO9309115号、WO97
10224号に開示されている。 コレステロール生合
成を阻害する化合物はいくつかの症候群の治療に有用で
ある。特に、高コレステロール血症および高脂血症が挙
げられ、これらはアテローム性動脈硬化血管病変および
それらの持続性、例えば、冠動脈疾患(CHD)、脳虚
血、間欠性跛行、壊疽等の発症におけるリスク因子であ
る。アテローム性動脈硬化は血管内膜におけるマクロフ
ァージや血管平滑筋細胞の増殖とそれらの細胞へのコレ
ステロール蓄積といった血管病変が主である。アテロー
ム性動脈硬化の発症に高いコレステロール血症、特に低
密度リポタンパク(LDL)−コレステロールが重大な
リスク因子であることは一般に認められている。疫学的
研究から心臓病の発症頻度が血中コレステロール低下に
より減少し得ることが明らかになった(Lipidology 2
(4),234,1991 参照)ことから、これまでは、血中脂質
低下剤によりアテローム性動脈硬化性血管病変を抑制し
ようとしてきた。しかしながら、血中脂質低下剤はあく
までも予防的であり、治療を目指したものではない。肝
低密度リポタンパク(LDL)受容体は、コレステロー
ル恒常性に主要な役割を果たしている。LDLの形態で
循環しているコレステロールは、非常に特異的なLDL
受容体により血漿から除去され、受容体仲介細胞内取込
みにより細胞内に取込まれる。細胞内に取込まれると、
LDL粒子はリソソームで分解され、それによりコレス
テロールが遊離され、遊離コレステロールの細胞内濃度
を高める。増加した遊離コレステロール濃度は肝細胞に
信号を送ってコレステロール生合成経路中のキー酵素の
遺伝子の転写速度を低下させ、新規コレステロール合成
の低下を生ずる。また、LDL受容体 mRNAおよびタ
ンパク質は細胞内に増加したコレステロールによリダウ
ンレギュレートされ、増加したLDLコレステロールを
血漿から除去する肝臓の能力が低下する。したがって、
LDL受容体を独立にアップレギュレートする機構は血
漿コレステロール濃度を―層大きく低下させると予想さ
れ、LDL受容体をアップレギュレートするような薬剤
は、新たな血中脂質低下剤となり得る可能性がある。ま
た、高密度リポタンパク(HDL)−コレステロールが
心臓病の発症頻度を抑制することも疫学的に知られてお
り、その理由としてHDLが泡沫化細胞からコレステロ
ールを引き抜くことが認められていた。一方、単環性の
フラン誘導体またはチオフェン誘導体としては、例え
ば、特開平11−302270号に頻尿、尿失禁作用を
有する化合物が、欧州特許第454469号、欧州特許
第99121号、米国特許第4394508号にヒスタ
ミンH2受容体拮抗作用を有する化合物が、米国特許第
4458077号に抗潰瘍作用を有する化合物が、WO
95/27474号に皮膚のしわ形成を抑制する作用を
有する化合物が、それぞれ報告されているが、これらの
化合物が脂質代謝改善作用を有することは知られていな
い。また、脂質代謝改善作用を有する化合物としては、
例えば、特開平6−9668号、特開平1−16555
4号、WO97/24360号、欧州特許第44807
8号、特開平4−217678号、特開平4−2611
68号、特開平4−217679号などに単環性のフラ
ン誘導体またはチオフェン誘導体が、それぞれ報告され
ているが、後記の式(I)で示される化合物の置換基R
部分に相当するアミノ基自体あるいは該アミノ基に対す
る特異な置換基の存在により、優れた脂質代謝改善作用
が奏されることについては、開示も示唆もされていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】コレステロール合成阻
害作用、低密度リポタンパク受容体増加作用、高密度リ
ポタンパク−コレステロール上昇作用、高脂血症予防、
治療作用等において、十分に満足できる効果を有する新
規な脂質代謝改善剤の開発が待たれているのが現状であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、後記の特
異な置換基を有するフラン誘導体およびチオフェン誘導
体が優れた血中脂質改善作用を有し、医薬品として有用
であることを見いだし、本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は、 (1)式
【0006】
【化9】
【0007】〔式中、Rは置換基を有していてもよい
アルキルおよび置換基を有していてもよいアラルキルか
ら選ばれる置換基で置換されていてもよいアミノ基また
は置換基を有していてもよい5ないし7員の環状アミ
ノ基を、Xは置換基を有していてもよい炭化水素基、置
換基を有していてもよい水酸基、置換基を有していても
よいチオール基または置換基を有していてもよいアミノ
基を、
【化10】 は一重結合または二重結合を、Yは酸素原子または硫黄
原子を、nは1ないし5の整数を示す。〕で表される化
合物またはその塩、またはそのプロドラッグを含有する
ことを特徴とする脂質代謝改善作用を有する医薬組成
物; (2)Rで示される置換されていてもよいアミノ基が、
置換基(置換基を有していてもよいアルケニル基および
置換基を有していてもよいアルキニル基を除く)を有し
ていてもよいC1-6アルキルおよび置換基を有していて
もよいC7-10アラルキルから選ばれる置換基で置換され
ていてもよいアミノ基である前記(2)の組成物; (3)2,3−オキシドスクアレンシクラーゼ阻害剤で
ある前記(1)記載の組成物; (4)スクアレン合成酵素阻害剤である前記(1)記載
の組成物; (5)コレステロール合成阻害剤である前記(1)記載
の組成物; (6)低密度リポタンパク受容体増加剤である前記
(1)記載の組成物; (7)高密度リポタンパク−コレステロール上昇剤であ
る前記(1)記載の組成物; (8)高脂血症予防・治療剤である前記(1)記載の組
成物; (9)式
【0008】
【化11】
【0009】〔式中、Rは置換基を有していてもよい
アルキルおよび置換基を有していてもよいアラルキルか
ら選ばれる置換基で置換されていてもよいアミノ基また
は置換基を有していてもよい5ないし7員の環状アミ
ノ基を、X1は結合手、酸素原子、硫黄原子または置換
基を有していてもよい窒素原子を、X2は置換基を有し
ていてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置換基を有し
ていてもよい直鎖状のC2 -4アルケニレンまたは置換基
を有していてもよい直鎖状のC2-4アルキニレンを、X3
は置換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレ
ン、置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニ
レンまたは置換基を有していてもよいフェニレンを、X
4は置換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレ
ン、置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニ
レン、酸素原子または硫黄原子を、X5は水素原子、置
換基を有していてもよいC1-4アルキル、置換基を有し
ていてもよいC7-10アラルキル、置換基を有していても
よいフェニルまたは置換基を有していてもよい複素環基
を、
【化12】 は一重結合または二重結合を、Yは酸素原子または硫黄
原子を、nは1ないし5の整数を示す。ただし、X2
3およびX4が構成する直鎖部分に少なくとも一つの不
飽和結合が存在するか、あるいはX5が芳香環を含む基
であり、かつX2、X3、X4およびX5が構成する直鎖部
分の原子数は4以上である〕で表される化合物またはそ
の塩; (10)Rで示される置換されていてもよいアミノ基
が、置換基(置換基を有していてもよいアルケニル基お
よび置換基を有していてもよいアルキニル基を除く)を
有していてもよいC1-6アルキルおよび置換基を有して
いてもよいC7-10アラルキルから選ばれる置換基で置換
されていてもよいアミノ基である前記(9)記載の化合
物またはその塩; (11)式
【0010】
【化13】
【0011】〔式中、Rは置換基を有していてもよい
アルキルおよび置換基を有していてもよいアラルキルか
ら選ばれる置換基で置換されていてもよいアミノ基また
は置換基を有していてもよい5ないし7員の環状アミ
ノ基を、X1は結合手、酸素原子、硫黄原子または置換
基を有していてもよい窒素原子を、X2は置換基を有し
ていてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置換基を有し
ていてもよい直鎖状のC2 -4アルケニレンまたは置換基
を有していてもよい直鎖状のC2-4アルキニレンを、X3
は置換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレ
ン、置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニ
レンまたは置換基を有していてもよいフェニレンを、X
4は置換基を有していてもよい直鎖状のアルキレン、置
換基を有していてもよい直鎖状のアルケニレン、酸素原
子または硫黄原子を、X5は水素原子、置換基を有して
いてもよいC1-4アルキル、置換基を有していてもよい
7-10アラルキル、置換基を有していてもよいフェニル
または置換基を有していてもよい複素環基を、
【化14】 は一重結合または二重結合を、Yは酸素原子または硫黄
原子を、nは1ないし5の整数を示す。ただし、X2
3およびX4が構成する直鎖部分に少なくとも一つの不
飽和結合が存在するか、あるいはX5が芳香環を含む基
であり、かつX2、X3、X4およびX5が構成する直鎖部
分の原子数は4以上である〕で表される化合物またはそ
の塩のプロドラッグ; (12)Rで示される置換されていてもよいアミノ基が
置換基(置換基を有していてもよいアルケニル基および
置換基を有していてもよいアルキニル基を除く)を有し
ていてもよいC1-6アルキルおよび置換基を有していて
もよいC7-10アラルキルから選ばれる置換基で置換され
ていてもよいアミノ基である前記(11)記載の化合物
またはその塩のプロドラッグ; (13)Rがアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、N−ベンジル−N−メチルアミノまたはピペリジノ
である前記(9)記載の化合物; (14)Yが酸素原子である前記(9)記載の化合物; (15)nが1である前記(9)記載の化合物; (16)N,N−ジエチル−[5−(6−フェニルヘキ
シル)−2−フリルメチル]アミン、N,N−ジメチル
−[5−(8−フェニルオクチル)−2−フリルメチ
ル]アミン、(E)−N,N−ジメチル−[5−(8−
フェニル−2−オクテニル)−2−フリルメチル]アミ
ン、N,N−ジメチル−(5−ファルネシル−2−フリ
ルメチル)アミン、N,N−ジメチル−[5−(3−フ
ェネチルベンジル)フラン−2−イルメチル]アミン、
N,N−ジメチル−[5−[3−(3−フェネチルフェ
ニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミン、
N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベンジルチ
オメチル)フラン−2−イルメチル]アミン、(E)−
N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニルエテニ
ル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメチル]ア
ミン、N,N−ジメチル−[5−(2−フェネチルベン
ジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン、
N,N−ジメチル−[5−[[2,3−ビス(ベンジル
オキシ)プロピル]チオメチル]フラン−2−イルメチ
ル]アミン、またはその塩である前記(9)記載の化合
物; (17)式
【0012】
【化15】
【0013】〔式中、Rは置換基を有していてもよい
アルキルおよび置換基を有していてもよいアラルキルか
ら選ばれる置換基で置換されていてもよいアミノ基また
は置換基を有していてもよい5ないし7員の環状アミ
ノ基を、X1は結合手、酸素原子、硫黄原子または置換
基を有していてもよい窒素原子を、X2は置換基を有し
ていてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置換基を有し
ていてもよい直鎖状のC2 -4アルケニレンまたは置換基
を有していてもよい直鎖状のC2-4アルキニレンを、X3
は置換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレ
ン、置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニ
レンまたは置換基を有していてもよいフェニレンを、X
4は置換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレ
ン、置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニ
レン、酸素原子または硫黄原子を、X5は水素原子、置
換基を有していてもよいC1-4アルキル、置換基を有し
ていてもよいC7-10アラルキル、置換基を有していても
よいフェニルまたは置換基を有していてもよい複素環基
を、
【化16】 は一重結合または二重結合を、Yは酸素原子または硫黄
原子を、nは1ないし5の整数を示す。ただし、X2
3およびX4が構成する直鎖部分に少なくとも一つの不
飽和結合が存在するか、あるいはX5が芳香環を含む基
であり、かつX2、X3、X4およびX5が構成する直鎖部
分の原子数は4以上である〕で表される化合物またはそ
の塩、またはそのプロドラッグを含有してなる医薬組成
物。 (18)Rで示される置換されていてもよいアミノ基
が、置換基(置換基を有していてもよいアルケニル基お
よび置換基を有していてもよいアルキニル基を除く)を
有していてもよいC1-6アルキルおよび置換基を有して
いてもよいC7-10アラルキルから選ばれる置換基で置換
されていてもよいアミノ基である前記(17)記載の組
成物; (19)脂質代謝改善剤である前記(17)記載の組成
物; (20)2,3−オキシドスクアレンシクラーゼ阻害剤
である前記(17)記載の組成物; (21)スクアレン合成酵素阻害剤である前記(17)
記載の組成物; (22)コレステロール合成阻害剤である前記(17)
記載の組成物; (23)低密度リポタンパク受容体増加剤である前記
(17)記載の組成物; (24)高密度リポタンパク−コレステロール上昇剤で
ある前記(17)記載の組成物; (25)高脂血症予防・治療剤である前記(17)記載
の組成物;などに関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本明細書における「アシル基」な
る用語は、例えば、R1’COOH、R1’OCOOHな
どのカルボン酸、例えば、R1’SO3Hなどのスルホン
酸、例えば、R1’SO2Hなどのスルフィン酸、例え
ば、R1’N(R2’)COOHなどのカルバミン酸(R
1’は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
基を有していてもよい複素環基を示し、R2’は水素原
子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)
などからOH基を除いて得られる基を意味し、具体的に
は、R1’CO、R1’OCO、R1’SO2、R1’
O、R1’N(R2’)CO(R1 は置換基を有していて
もよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素
環基を示し、R2’は水素原子または置換基を有してい
てもよい炭化水素基を示す)などを意味する。
【0015】本明細書における「置換基を有していても
よい炭化水素基」の「炭化水素基」は、例えば、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケ
ニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基など
を示す。「炭化水素基」が有していてもよい置換基とし
ては、後記する「アルキル基」、「シクロアルキル
基」、「アルケニル基」、「シクロアルケニル基」、
「アルキニル基」、「アラルキル基」および「アリール
基」が有していてもよい置換基と同様のものなどが用い
られる。「アルキル基」としては、例えば、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘ
プチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、トリ
デシル、テトラデシル、ペンタデシルなどの「直鎖状ま
たは分枝状のC1-15アルキル基」などが用いられる。
「シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチル、シクロオクチルなどの「C3- 8シクロ
アルキル基」などが用いられる。「アルキル基」および
「シクロアルキル基」が有していてもよい置換基として
は、例えば、(i)ニトロ基、(ii)ヒドロキシ基、オキソ
基、(iii)シアノ基、(iv)カルバモイル基、(v)モノ−ま
たはジ−C1-4アルキル−カルバモイル基(例えば、N
−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,
N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモ
イルなど)、(vi)カルボキシル基、(vii)C1 -4アルコキ
シ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキ
シカルボニルなど)、(viii)スルホン基、(ix)ハロゲン
原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、
(x)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例
えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シなど)、(xi)フェノキシ基、(xii)ハロゲン化されて
いてもよいフェノキシ基(例えば、o−,m−またはp
−クロロフェノキシ、o−,m−またはp−ブロモフェ
ノキシなど)、(xiii)ハロゲン化されていてもよいC
1-4アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アル
キルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プ
ロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオな
ど)、(xiv)メルカプト基、チオキソ基、(xv)ハロゲン
化されていてもよいベンジルオキシ基、ハロゲン化され
ていてもよいベンジルチオ基、(xvi)ハロゲン化されて
いてもよいフェニルチオ基、ピリジルチオ基、(xvii)C
1-4アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィ
ニル、エチルスルフィニルなど)、フェニルスルフィニ
ル基、(xviii)C1-4アルキルスルホニル基(例えば、メ
チルスルホニル、エチルスルホニルなど)、フェニルス
ルホニル基、(xix)アミノ基、アミノスルホニル基、(x
x)C1-3アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プ
ロピオニルアミノなど)、(xxi)モノ−またはジ−C1-4
アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミ
ノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、(xxii)4
ないし6員環状アミノ基(例えば、1−アゼチジニル、
1−ピロリジニル、ピペリジノ、モルホリノ、1−ピペ
ラジニルなど)、(xxiii)C1-6アシル基(例えば、ホル
ミル、アセチルなど)、(xxiv)ハロゲン原子で置換され
ていてもよいベンゾイル基、(xxv)5ないし10員複素
環基(例えば、2−または3−チエニル、2−または3
−フリル、3−,4−または5−ピラゾリル、2−,4
−または5−チアゾリル、3−,4−または5−イソチ
アゾリル、2−,4−または5−オキサゾリル、1,
2,3−または1,2,4−トリアゾリル、1H−また
は2H−テトラゾリル、2−,3−または4−ピリジ
ル、2−,4−または5−ピリミジル、3−または4−
ピリダジニル、キノリル、イソキノリルインドリルな
ど)および(xxvi)5ないし10員複素環−カルボニル基
(例えば、2−または3−チエニルカルボニル、2−ま
たは3−フリルカルボニル、3−,4−または5−ピラ
ゾリルカルボニル、2−,4−または5−チアゾリルカ
ルボニル、3−,4−または5−イソチアゾリルカルボ
ニル、2−,4−または5−オキサゾリルカルボニル、
1,2,3−または1,2,4−トリアゾリルカルボニ
ル、1H−または2H−テトラゾリルカルボニル、2
−,3−または4−ピリジルカルボニル、2−,4−ま
たは5−ピリミジルカルボニル、3−または4−ピリダ
ジニルカルボニル、キノリルカルボニル、イソキノリル
カルボニル、インドリルカルボニルなど)などが用いら
れる。「アルキル基」は、置換可能な位置に、これらの
置換基を1ないし5個有していてもよい。「アルキル
基」の好ましいものとしては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどの
直鎖状または分枝状のC1-6アルキル基が挙げられ、
「C1-6アルキル基」が有していてもよい置換基として
は、例えば、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基、ヒド
ロキシル基、C1-4アルコキシ−カルボニル基、カルボ
キシル基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-4
ルキルカルバモイル基、ピリジルチオ基などの1ないし
3個の基が用いられる。
【0016】「アルケニル基」としては、例えば、ビニ
ル、アリル、イソプロペニル、3−ブテニル、3−オク
テニル、9−オクタデセニルなどの「C2-18アルケニル
基」などが用いられる。「シクロアルケニル基」として
は、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シク
ロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、
シクロオクテニルなどの「C3-8シクロアルケニル基」
などが用いられる。「アルケニル基」および「シクロア
ルケニル基」が有していてもよい置換基としては、前記
「アルキル基」が有していてもよい置換基と同様のもの
が用いられる。「アルケニル基」の好ましいものとして
は、例えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ブテ
ニルなどのC2-6アルケニル基などが挙げられる。「C
2-6アルケニル基」が有していていてもよい置換基とし
ては、例えば、前記「C1-6アルキル基」が有していて
もよい置換基と同様のものが用いられる。
【0017】「アルキニル基」としては、例えば、エチ
ニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−
ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニルなどの
「C2- 18アルキニル基」などが用いられる。「アルキニ
ル基」が有していてもよい置換基としては、前記「アル
キル基」が有していてもよい置換基と同様のものが用い
られる。「アルキニル基」の好ましいものとしては、例
えば、エチニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチ
ニルなどのC2-6アルキニル基などが挙げられる。「C2
-6アルキニル基」が有していてもよい置換基としては、
例えば、前記「C1-6アルキル基」が有していてもよい
置換基と同様のものが用いられる。
【0018】「アラルキル基」としては、C7-16アラル
キル基などが用いられ、具体的には、例えば、ベンジ
ル、フェネチル、3−フェニルプロピル、4−フェニル
ブチルなどのフェニル−C1-6アルキル基および、例え
ば、(1−ナフチル)メチル、2−(1−ナフチル)エ
チル、2−(2−ナフチル)エチルなどのナフチル−C
1-6アルキル基などが挙げられる。「アラルキル基」が
有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C
1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチルなど)、C2-6アルケニル基(例
えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ブテニルな
ど)、C1-3アシル基(例えば、ホルミル、アセチルな
ど)、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシなど)、ニトロ基、シ
アノ基、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ−カルボニ
ル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル
など)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-4アル
キル−カルバモイル基(例えば、N−メチルカルバモイ
ル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバ
モイル、N,N−ジエチルカルバモイルなど)、モノ−
またはジ−C1-4アルケニル−カルバモイル基(例え
ば、N−ビニルカルバモイルなど)などが挙げられ、該
「アラルキル基」は置換可能な位置にこれらの置換基を
1ないし4個有していてもよい。
【0019】「アリール基」としては、例えば、フェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナントリル、ア
ントリル(anthryl)などの芳香族単環式、2環式または
3環式のC6-14アリール基などが用いられる。「アリー
ル基」が有していてもよい置換基としては、前記「アラ
ルキル基」が有していてもよい置換基の他、オキソ基な
ども用いられ、該「アリール基」は置換可能な位置にこ
れらの置換基を1ないし4個、好ましくは1または2個
有していてもよい。オキソ基を有するアリール基として
は、例えば、ベンゾキノニル、ナフトキノリル、アンス
ラキノニルなどが挙げられる。「炭化水素基」が、シク
ロアルキル基、アリール基またはアラルキル基である場
合には、例えば、C1-10アルキル基(例えば、メチル、
エチル、プロビル、イソプロピル、デシルなど)、C
2-10アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、2―ブテ
ニル、3―ブテニルなど)、フェニル−C2-4アルケニ
ル基(例えばフェニルエテニルなど)、モノ−またはジ
−C2-6アルケニル−カルバモイル基(例えば、N―ビ
ニルカルバモイルなど)、C6-14アリール基(例えばフ
ェニル、1−ナフチル、2―ナフチル)、C7-20アラル
キル基(例えばベンジル、2−フェニルエチル、3−フ
ェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペ
ンチル、6−フェニルヘキシル、2−(1−ナフチル)
エチル、2−(2−ナフチル)エチルなど)、スチリル
基、オキソ基などで置換されていてもよい。「炭化水素
基」の「置換基」は置換可能な位置にlないし4個置換
していてもよい。
【0020】本明細書における「置換基を有していても
よい複素環基」の「複素環基」としては、例えば、2−
または3−チエニル、2−または3−フリル、2−また
は3−ピロリル、2−、4−または5−オキサゾリル、
2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−または5
−ピラゾリル、2−、4−または5−イミダゾリル、3
−、4−または5−イソオキサゾリル、3−、4−また
は5−イソチアゾリル、3−または5−(1,2,4−オ
キサジアゾリル)、1,3,4−オキサジアゾリル、3−
または5−(1,2,4−チアジアゾリル)、1,3,4−
チアジアゾリル、4−または5−(1,2,3−チアジア
ゾリル)、1,2,5−チアジアゾリル、1,2,3−トリ
アゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1H−または2H
−テトラゾリル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原
子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個
含む5員環基、例えば、2−、3−または4−ピリジ
ル、N−オキシド−2−、3−または4−ピリジル、2
−、4−または5−ピリミジニル、N−オキシド−2
−、4−または5−ピリミジニル、チオモルホリニル、
モルホリニル、オキソイミダジニル、ジオキソトリアジ
ニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラニル、チオピ
ラニル、1,4−オキサジニル、1,4−チアジニル、
1,3−チアジニル、ピペラジニル、トリアジニル、オ
キソトリアジニル、3−または4−ピリダジニル、ピラ
ジニル、N−オキシド−3−または4−ピリダジニル等
の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から
選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む6員環基、例え
ば、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾ
リル、テトラゾロ〔1,5−b〕ピリダジニル、トリア
ゾロ〔4,5−b〕ピリダジニル、ベンゾイミダゾリ
ル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジ
ニル、キナゾリニル、キノキサリニル、インドリジニ
ル、キノリジニル、1,8−ナフチリジニル、プリニ
ル、プテリジニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、
アクリジニル、フェナントリジニル、クロマニル、ベン
ゾオキサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フ
ェノキサジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原
子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個
含む2環性または3環性縮合環基等の、炭素原子以外
に、例えば、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などのヘテ
ロ原子を1ないし4個含む5ないし8員環またはその縮
合環等が用いられる。
【0021】「置換基を有していてもよい複素環基」の
「置換基」としては、前記「置換基を有していてもよい
炭化水素基」の「置換基」で記載したような基等、特に
「炭化水素基」がシクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基である場合の置換基等が用いられる。置換基
は、複素環上の置換可能な位置にlないし5個好ましく
は1または2個置換していてもよい。
【0022】本明細書における「5〜7員の環状アミノ
基」なる用語は、例えば、1−ピロリジニル、ピペリジ
ノ、モルホリノ、1−ピペラジニルなどを意味する。
「5〜7員の環状アミノ基」が有していてもよい置換基
としては、前記「置換基を有していてもよい炭化水素
基」の「置換基」について記載したような基等が用いら
れる。本明細書における「低級アルキル基」なる用語
は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシルなどの直鎖状もしくは分枝状の
炭素数1〜6のアルキル基などを示す。
【0023】前記式中、Rは(1)置換基を有していて
もよいアルキルおよび置換基を有していてもよいアラル
キルから選ばれる置換基で置換されていてもよいアミノ
基または(2)置換基を有していてもよい5〜7員の環
状アミノ基を示す。Rとしての「置換基を有していても
よいアルキルおよび置換基を有していてもよいアラルキ
ルから選ばれる置換基で置換されていてもよいアミノ
基」における「アミノ基」の置換基としての「置換基を
有していてもよいアルキル」および「置換基を有してい
てもよいアラルキル」において、「アルキル」および
「アラルキル」は、C1-6アルキルおよびC7-10アラル
キルが好ましく、それぞれが有していてもよい置換基と
しては、前記した「置換基を有していてもよい炭化水素
基」の置換基と同様のものが用いられる。ただし、「置
換基を有していてもよいアルキル」において、「アルキ
ル」が有していてもよい置換基は、置換基を有してもよ
いアルケニル基および置換基を有してもよいアルキニル
基でないことが好ましい。すなわち、Rとしての「置換
基を有していてもよいアルキルおよび置換基を有してい
てもよいアラルキルから選ばれる置換基で置換されてい
てもよいアミノ基」における「アミノ基」の置換基とし
ての「置換基を有していてもよいアルキル」は、置換基
(ただし、置換基を有してもよいアルケニル基および置
換基を有してもよいアルキニル基を除く)を有していて
もよいC1-6アルキルであることが好ましい。また、
「置換基を有していてもよいアラルキル基」としては、
置換基を有していてもよいC7-10アラルキルが好まし
い。とりわけ、Rとしては、アミノ、ジメチルアミノ、
ジエチルアミノ、N−ベンジル−N−メチルアミノ、ピ
ペリジノなどが好ましく用いられる。
【0024】前記式中、Xは置換基を有していてもよい
炭化水素基、置換基を有していてもよい水酸基、置換基
を有していてもよいチオール基または置換基を有してい
てもよいアミノ基を示す。Xとしての「置換基を有して
いてもよい炭化水素基」としては、例えば、前記した
「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のもの
が用いられる。Xとしての「置換基を有していてもよい
水酸基」における「水酸基」が有していてもよい置換基
としては、例えば、「置換基を有していてもよい炭化水
素基」、「置換基を有していてもよい複素環基」などが
挙げられる。ここで、「置換基を有していてもよい炭化
水素基」および「置換基を有していてもよい複素環基」
としては、前記した「置換基を有していてもよい炭化水
素基」および「置換基を有していてもよい複素環基」と
同様のものが用いられる。Xとしての「置換基を有して
いてもよいチオール基」における「チオール基」が有し
ていてもよい置換基としては、例えば、「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよ
い複素環基」などが挙げられる。ここで、「置換基を有
していてもよい炭化水素基」および「置換基を有してい
てもよい複素環基」としては、前記した「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」および「置換基を有していて
もよい複素環基」と同様のものが用いられる。Xとして
の「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、例
えば、「アシル基」、「置換基を有していてもよい炭化
水素基」、「置換基を有していてもよい複素環基」など
が挙げられる。ここで、「アシル基」、「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」および「置換基を有していて
もよい複素環基」としては、前記した「アシル基」、
「置換基を有していてもよい炭化水素基」および「置換
基を有していてもよい複素環基」と同様のものが用いら
れるが、Xとしての「置換基を有していてもよいアミノ
基」における「アミノ基」が有していてもよい置換基と
しては、置換基を有していてもよいC1-6アルキル、置
換基を有していてもよいC7-10アラルキルなどが好まし
い。また、Xとしての「置換基を有していてもよいアミ
ノ基」における「アミノ基」が2個の置換基を有する場
合、該置換基同士が結合して、隣接する窒素原子と一緒
に環状アミノ基、好ましくは5ないし7員の環状アミノ
基を形成していてもよく、Xとしての「隣接する窒素原
子と一緒に形成される環状アミノ基」としては、例え
ば、1−ピロリジニル、ピペリジノ、モルホリノ、1−
ピペラジニルなどが用いられる。該「環状アミノ基」が
有していてもよい置換基としては、前記「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」の「置換基」で記載したよう
な基等が用いられる。また、Xで示される基は、例え
ば、式
【0025】
【化17】
【0026】〔式中、X1は結合手、酸素原子、硫黄原
子または置換基を有していてもよい窒素原子を、X2
置換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、
置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニレン
または置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルキ
ニレンを、X3は置換基を有していてもよい直鎖状のC
1-4アルキレン、置換基を有していてもよい直鎖状のC
2-4アルケニレンまたは置換基を有していてもよいフェ
ニレンを、X4は置換基を有していてもよい直鎖状のC
1-4アルキレン、置換基を有していてもよい直鎖状のC
2-4アルケニレン、酸素原子または硫黄原子を、X5は水
素原子、置換基を有していてもよいC1-4アルキル、置
換基を有していてもよいC7-10アラルキル、置換基を有
していてもよいフェニルまたは置換基を有していてもよ
い複素環基を、破線と実線の組み合わせは一重結合また
は二重結合を示す。〕で表される一価または二価の基で
あってもよい。ここで、X2、X3およびX4が構成する
直鎖部分に少なくとも一つの不飽和結合が存在するか、
あるいはX5が芳香環を含む基であることが好ましい。
すなわち、X2が置換基を有していてもよい直鎖状のC
1-4アルキレンであり;X3が置換基を有していてもよい
直鎖状のC1-4アルキレンであり;かつ、X4が置換基を
有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、酸素原子
または硫黄原子である場合、X5は芳香環を含む基であ
ることが好ましく、逆に、X5が芳香環を含まない基で
ある場合、X2が置換基を有していてもよい直鎖状のC
2-4アルケニレンまたは置換基を有していてもよい直鎖
状のC2-4アルキニレンであるか;X3が置換基を有して
いてもよい直鎖状のC2-4アルケニレンまたは置換基を
有していてもよいフェニレンであるか;X4が置換基を
有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニレンであるこ
とが好ましい。また、X2、X3、X4およびX5が構成す
る直鎖部分の原子数は4以上であることが好ましい。
【0027】前記式中、X1で示される「置換基を有し
ていてもよい窒素原子」における「窒素原子」が有して
いてもよい置換基としては、例えば、Rで示される「置
換基を有していてもよいアミノ基」における「アミノ
基」が有していてもよい置換基と同様なもの、例えば、
「アシル基」、「置換基を有していてもよい炭化水素
基」、「置換基を有していてもよい複素環基」などが挙
げられるが、なかでも、「アシル基」が好ましく、とり
わけ、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル−カ
ルボニルなどが好ましく用いられる。前記式中、X2
示される「置換基を有していてもよい直鎖状のC1-4
ルキレン」、「置換基を有していてもよい直鎖状のC
2-4アルケニレン」および「置換基を有していてもよい
直鎖状のC2-4アルキニレン」における「直鎖状のC1-4
アルキレン」、「直鎖状のC2-4アルケニレン」および
「直鎖状のC2-4アルキニレン」が有していてもよい置
換基としては、前記「置換基を有していてもよい炭化水
素基」の「置換基」で述べたような基等が用いられる
が、なかでも、ヒドロキシ基、オキソ基、ハロゲン原
子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基、メルカプ
ト基、チオキソ基、ハロゲン化されていてもよいベンジ
ルオキシ基、ハロゲン化されていてもよいベンジルチオ
基などが好ましく、とりわけ、ヒドロキシ基、ハロゲン
化されていてもよいC1-4アルコキシ基、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-4アルキル基、ハロゲン化されてい
てもよいベンジルオキシ基などが好ましい。前記式中、
3で示される「置換基を有していてもよい直鎖状のC
1-4アルキレン」、「置換基を有していてもよい直鎖状
のC2-4アルケニレン」および「置換基を有していても
よいフェニレン」における「直鎖状のC1-4アルキレ
ン」、「直鎖状のC2-4アルケニレン」および「フェニ
レン」が有していてもよい置換基としては、前記「置換
基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」で述べ
たような基等が用いられるが、なかでも、ヒドロキシ
基、オキソ基、ハロゲン原子、ハロゲン化されていても
よいC1-4アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよい
1-4アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4
ルキルチオ基、メルカプト基、チオキソ基、ハロゲン化
されていてもよいベンジルオキシ基、ハロゲン化されて
いてもよいベンジルチオ基などが好ましく、とりわけ、
ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アル
コキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいベンジルオキシ基など
が好ましい。
【0028】前記式中、X4で示される「置換基を有し
ていてもよい直鎖状のC1-4アルキレン」および「置換
基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニレン」に
おける「直鎖状のC1-4アルキレン」および「直鎖状の
2-4アルケニレン」が有していてもよい置換基として
は、前記「置換基を有していてもよい炭化水素基」の
「置換基」で述べたような基等が用いられるが、なかで
も、ヒドロキシ基、オキソ基、ハロゲン原子、ハロゲン
化されていてもよいC1-4アルコキシ基、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-4アルキル基、ハロゲン化されてい
てもよいC1-4アルキルチオ基、メルカプト基、チオキ
ソ基、ハロゲン化されていてもよいベンジルオキシ基、
ハロゲン化されていてもよいベンジルチオ基などが好ま
しく、とりわけ、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていて
もよいC1-4アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよ
いC1-4アルキル基、ハロゲン化されていてもよいベン
ジルオキシ基などが好ましい。前記式中、X5で示され
る「置換基を有していてもよいC1-4アルキル」、「置
換基を有していてもよいC7-10アラルキル」、「置換基
を有していてもよいフェニル」および「置換基を有して
いてもよい複素環基」における「C1-4アルキル」、
「C7-10アラルキル(例、フェニル−C1-4アルキルな
ど)」、「フェニル」および「複素環基(好ましくは、
芳香族複素環)」が有していてもよい置換基としては、
前記「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換
基」で述べたような基等が用いられるが、なかでも、ヒ
ドロキシ基、オキソ基、ハロゲン原子、ハロゲン化され
ていてもよいC1-4アルコキシ基、ハロゲン化されてい
てもよいC1-4アルキル基、ハロゲン化されていてもよ
いC1-4アルキルチオ基、メルカプト基、チオキソ基、
ハロゲン化されていてもよいベンジルオキシ基、ハロゲ
ン化されていてもよいベンジルチオ基などが好ましく、
とりわけ、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよい
1-4アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-4
アルキル基、ハロゲン化されていてもよいベンジルオキ
シ基などが好ましい。
【0029】前記式中、
【化18】 (すなわち、破線と実線の組み合わせ)は一重結合また
は二重結合を示す。ここで、破線と実線の組み合わせが
二重結合を示す場合、Xは置換基を有していてもよい二
価の炭化水素基、酸素原子、硫黄原子または置換基を有
していてもよい二価のアミノ基(好ましくは、置換基を
有していてもよい二価の炭化水素基)を示す。前記式
中、Yは酸素原子または硫黄原子(好ましくは、酸素原
子)を示す。前記式中、nは1ないし5の整数(好まし
くは、1)を示す。式(I)の化合物またなその塩とし
ては、
【0030】
【化19】
【0031】〔式中、Rは(1)置換基(ただし、置換
基を有してもよいアルケニル基および置換基を有しても
よいアルキニル基を除く)を有していてもよいC1-6
ルキルおよび置換基を有していてもよいC7-10アラルキ
ルから選ばれる置換基で置換されていてもよいアミノ基
または(2)置換基を有していてもよい5〜7員の環状
アミノ基を、Xは置換基を有していてもよい炭化水素
基、置換基を有していてもよい水酸基、置換基を有して
いてもよいチオール基または置換基を有していてもよい
アミノ基を、破線と実線の組み合わせは一重結合または
二重結合を、Yは酸素原子または硫黄原子を、nは1な
いし5の整数を示す。〕で表される化合物またはその塩
が好ましく、特に、式(I’)
【0032】
【化20】
【0033】〔式中、Rは(1)置換基(ただし、置換
基を有してもよいアルケニル基および置換基を有しても
よいアルキニル基を除く)を有していてもよいC1-6
ルキルおよび置換基を有していてもよいC7-10アラルキ
ルから選ばれる置換基で置換されていてもよいアミノ基
または(2)置換基を有していてもよい5〜7員の環状
アミノ基を、X1は結合手、酸素原子、硫黄原子または
置換基を有していてもよい窒素原子を、X2は置換基を
有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置換基を
有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニレンまたは置
換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルキニレン
を、X3は置換基を有していてもよい直鎖状のC 1-4アル
キレン、置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アル
ケニレンまたは置換基を有していてもよいフェニレン
を、X4は置換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アル
キレン、置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アル
ケニレン、酸素原子または硫黄原子を、X5は水素原
子、置換基を有していてもよいC1-4アルキル、置換基
を有していてもよいC7-10アラルキル、置換基を有して
いてもよいフェニルまたは置換基を有していてもよい複
素環基を、破線と実線の組み合わせは一重結合または二
重結合を、Yは酸素原子または硫黄原子を、nは1ない
し5の整数を示す。ただし、X2、X3およびX4が構成
する直鎖部分に少なくとも一つの不飽和結合が存在する
か、あるいはX5が芳香環を含む基であり、かつX2、X
3、X4およびX5が構成する直鎖部分の原子数は4以上
である〕で表される化合物またはその塩が好ましく用い
られる。
【0034】本発明の式(I)で表される化合物の塩と
しては、医薬品として許容される塩ないし生理学的に許
容される酸付加塩が好ましい。このような塩としては、
例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、
硫酸など)あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロ
ピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、
クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸など)などが用いられる。さら
に、本発明の式(I)で表される化合物〔式(I’)で
表される化合物も含む〕がカルボン酸などの酸性基を有
している場合、式(I)で表される化合物は、例えば、
無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土
類金属、またはアンモニアなど)あるいは有機塩基(例
えば、トリエチルアミンなどのトリ−C1-3アルキルア
ミンなど)と塩を形成していてもよい。本発明の式
(I)で表される化合物の原料化合物も、前記と同様の
塩が用いられるが、反応に支障のない限り特に限定され
ない。
【0035】本発明の式(I)で表される化合物または
その塩〔以下、化合物(I)と称することがある〕のプ
ロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸
等による反応により化合物(I)に変換する化合物、す
なわち、酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化
合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解な
どを起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化
合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のア
ミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物
(例えば、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル
化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−
メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イ
ル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、
ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、te
rt−ブチル化された化合物など)、化合物(I)の水
酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化され
た化合物(例えば、化合物(I)の水酸基がアセチル
化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、
サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミ
ノメチルカルボニル化された化合物など)、あるいは、
化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化
された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシル基
がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシ
メチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、
ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニ
ルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカル
ボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物
など)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方
法によって化合物(I)から製造することができる。ま
た、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990
年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から19
8頁に記載されているような、生理的条件で化合物
(I)に変化するものであってもよい。また、化合物
(I)は水和物であってもよい。化合物(I)の光学的
に活性な形態が必要とされる場合、例えば、光学的に活
性な出発物質を使用して、あるいは従来の方法を使用す
る該化合物のラセミ形態の分割によって得ることができ
る。また、化合物(I)は分子内に不斉炭素を有するこ
ともあるが、R配位またはS配位の2種類の立体異性体
が存在する場合、それら各々またはそれらの混合物のい
ずれも本発明に含まれる。
【0036】本発明の化合物(I)の好ましい具体例を
以下に示す。N,N−ジエチル−[5−(6−フェニル
ヘキシル)−2−フリルメチル]アミン、N,N−ジメ
チル−[5−(8−フェニルオクチル)−2−フリルメ
チル]アミン、(E)−N,N−ジメチル−[5−(8
−フェニル−2−オクテニル)−2−フリルメチル]ア
ミン、N,N−ジメチル−(5−ファルネシル−2−フ
リルメチル)アミン、N,N−ジメチル−[5−(3−
フェネチルベンジル)フラン−2−イルメチル]アミ
ン、N,N−ジメチル−[5−[3−(3−フェネチル
フェニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミ
ン、N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベンジ
ルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン、
(E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
ルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメ
チル]アミン、N,N−ジメチル−[5−(2−フェネ
チルベンジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]ア
ミン、N,N−ジメチル−[5−[[2,3−ビス(ベ
ンジルオキシ)プロピル]チオメチル]フラン−2−イ
ルメチル]アミン、およびこれらの塩。
【0037】本発明の化合物(I)は、例えば、次の方
法などによって合成することができる。化合物(I)
は、例えば、特開平11−302270号、欧州特許第
454469号、欧州特許第99121号、米国特許第
4394508号、米国特許第4458077号、WO
95/27474号などに記載の、またはその文献に引
用された方法、またはそれらに準ずる方法によって合成
することができる。また、化合物(I’)は、文献未記
載の新規化合物であり、例えば、以下の(A)ないし
(C)方法で合成することができる。 (A)法:
【0038】
【化21】
【0039】[式中の記号は、前記と同意義] (B)法:式(I’)においてRが二つの炭化水素基で
置換されたアミノ基であり、n=1である場合、
【0040】
【化22】 [式中の記号は、前記と同意義] (C)法:
【化23】 [式中、Eはクロロ、ブロモ、ヨード等のハロゲン、メ
タンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ
等のような脱離基を示し、その他の記号は前記と同意
義]
【0041】前記AないしC法において、塩を形成し得
る原料化合物は、塩の形で用いてもよく、このような塩
としては特に限定されないが、例えば、前記化合物
(I)で記載したごとき塩が用いられる。以下の各法の
説明においては各化合物は塩の場合も含むものとして記
載する。
【0042】A法は化合物(II)とアンモニア、1級
アミンまたは2級アミン(RH)を反応させ、生成する
イミンまたはイミニウムイオンを還元してアミン類を合
成する、いわゆる還元的アミノ化反応によって化合物
(I)を得る方法である。該反応では化合物(II)に
対して、アンモニアまたはアミンを1当量ないし大過剰
(好ましくは1〜10当量)使用する。この際、酸(例
えば、塩酸、リン酸、硫酸などの鉱酸やトルエンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸、酢酸などの有機酸)を0.1
ないし2当量添加してもよい。還元方法としては、水素
化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、
水素化アルミニウムリチウムなどの金属水素錯化合物、
ジボランなどの還元剤で還元する方法や、パラジウムや
ラネーニッケル等の触媒存在下の接触還元、鉛、白金を
陰極とした電解還元などが挙げられ、還元剤は1当量な
いし大過剰(好ましくは1〜10当量)使用する。この
際用いる溶媒は、還元する方法によって適宜選択するこ
とができ、例えばアルコール類(例えば、メタノールや
エタノールなど)、エーテル類(例えば、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなど)、ハロゲ
ン化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホルムな
ど)、非プロトン性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど)などが挙
げられる。反応時間は0.5ないし72時間、好ましく
は1ないし24時間である。反応温度は−30から10
0℃好ましくは0から60℃で行うことができる。
【0043】B法は化合物(III)をホルムアルデヒ
ドと2級アミンとの反応により、アミノメチル類を合成
する、いわゆるマンニッヒ反応によって化合物(I)を
得る方法である。該反応では化合物(III)に対し
て、2級アミンを1当量ないし大過剰(好ましくは1〜
10当量)、ホルムアルデヒドを1当量ないし大過剰
(好ましくは1〜10当量)使用する。この際用いる溶
媒としては、例えば水、アルコール類(例えば、メタノ
ールやエタノールなど)、エーテル類(例えば、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなど)、
ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホ
ルムなど)、低級脂肪酸類(例えば、酢酸、プロピオン
酸など)などが挙げられる。反応時間は0.5ないし2
4時間、好ましくは1ないし6時間である。反応温度は
−30から150℃好ましくは20から120℃で行う
ことができる。C法は化合物(IV)とアミンとの反応
により、化合物(I)を得る方法である。該反応では化
合物(IV)に対してアミンを1当量ないし大過剰(好
ましくは1〜10当量)使用する。この際、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリ
ウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、ピリジン、1,8―ジアザビシクロ〔5.4.0〕
−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン(DABCO)などの塩基性化合物を1〜
10当量用いてもよい。また該反応は、反応促進剤とし
てヨウ化ナトリウムを1当量ないし大過剰(好ましくは
1〜10当量)加えてもよい。この際用いる溶媒として
は、例えば水、アルコール類(例えば、メタノールやエ
タノールなど)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなど)、ハロゲン
化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホルム
等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケト
ンなど)、および非プロトン性極性溶媒(例えば、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドな
ど)などが挙げられる。反応時間は10分間ないし24
時間、好ましくは0.5ないし6時間である。反応温度
は−20から200℃で行うことができる。化合物(I
I)は、例えば、以下に示す方法によって合成すること
ができる。 (i)
【0044】
【化24】 [式中の記号は、前記と同意義]
【0045】化合物(V)の酸化反応は、例えば、化合
物(V)に対して酸化剤を1当量ないし20当量使用す
る。かかる酸化剤としては、活性二酸化マンガン、クロ
ロクロム酸ピリジニウム(PCC)、二クロム酸ピリジ
ニウム(PDC)、ジメチルスルホキシド−酸無水物
(無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸など)、ジメチルス
ルホキシド−塩化チオニル、ジメチルスルホキシド−塩
化スルフリル、ジメチルスルホキシド−塩化オキサリ
ル、ジメチルスルホキシド−塩素、および酸(リン酸、
トリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸など)存在下のジメチ
ルスルホキシド−ジシクロヘキシルカルボジイミド(D
CC)などが挙げられる。この際用いる溶媒は、酸化剤
の種類によって適宜選択することができ、例えば、エー
テル類(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
エチルエーテルなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、
塩化メチレン、クロロホルムなど)、ケトン類(例え
ば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、非プロトン
性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシドなど)などが挙げられる。反応時
間は0.5ないし48時間、好ましくは1ないし24時
間である。反応温度は酸化剤の種類によって適宜選択
し、−80から100℃で行うことができる。 (ii)n=1の場合
【0046】
【化25】 [式中の記号は、前記と同意義]
【0047】化合物(III)のホルミル化反応は、例
えば、化合物(III)に対してホルミル化剤を1当量
ないし5当量使用する。かかるホルミル化剤としては
N,N−ジメチルホルムアミド−オキシ塩化リン(Vils
mier 試薬)などが挙げられる。この際用いる溶媒とし
ては、例えば、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジエチルエーテルなど)、ハロゲン化
炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホルムな
ど)、炭化水素類(例えば、ヘキサン、ペンタン、ベン
ゼン、トルエンなど)、非プロトン性極性溶媒(例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シドなど)などが挙げられる。反応時間は0.5ないし
48時間、好ましくは1ないし24時間である。反応温
度は−20から100℃好ましくは0から80℃で行う
ことができる。また、化合物(III)のホルミル化反
応は、例えば、化合物(III)に対して有機リチウム
試薬を1当量ないし3当量反応させた後、ホルムアミド
類(N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルム
アニリドなど)あるいはギ酸エステル類(ギ酸メチル,
ギ酸エチルなど)を1当量ないし10当量反応させて行
うこともできる。有機リチウム試薬としては、例えば、
n−ブチルリチウム、フェニルリチウムなどが用いられ
る。該ホルミル化の溶媒としては、例えばエーテル類
(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチル
エーテルなど)、炭化水素類(例えば、ヘキサン、ペン
タン、ベンゼン、トルエンなど)などが挙げられる。反
応時間は0.5ないし48時間、好ましくは1ないし2
4時間である。反応温度は−100から50℃(好まし
くは−80℃ないし0℃)で行うことができる。化合物
(III)は、例えば以下に示す方法によって合成する
ことができる。 (i)
【0048】
【化26】 [式中の記号は、前記と同意義]
【0049】化合物(IV)とX5−X4−X3−X2−X
1−CH−EまたはX5−X4−X3−X2−X1=CH−
Eとの反応は、例えば、化合物(IV)に対して有機リ
チウム試薬を1当量ないし3当量反応させた後、X5
4−X3−X2−X1−CH2−EまたはX5−X4−X3
−X2−X1=CH−Eを1当量ないし10当量反応させ
ることにより行なわれる。。有機リチウム試薬として
は、例えば、n−ブチルリチウム、フェニルリチウムな
どが用いられる。該アルキル化の溶媒としては、例えば
エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジエチルエーテルなど)、炭化水素類(例えば、ヘ
キサン、ペンタン、ベンゼン、トルエンなど)などが挙
げられる。反応時間は0.5ないし48時間、好ましく
は1ないし24時間である。反応温度は−100から5
0℃(好ましくは−80℃ないし0℃)で行うことがで
きる。 (ii)
【0050】
【化27】 [式中、R1はアリール基を示し、その他の記号は前記
と同意義]
【0051】化合物(VII)をホスホニウムイリドと
反応させてオレフィンを得る、いわゆるヴィッティヒ
(Wittig)反応によって化合物(III−a)を得る方
法である。該反応では化合物(VII)に対して、あら
かじめホスホニウム塩および塩基性化合物から調整した
1当量ないし大過剰のホスホニウムイリド(好ましくは
1〜10当量)を使用する。この際用いる溶媒として
は、例えば水、アルコール類(例えば、メタノールやエ
タノールなど)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル、ジオキサンなど)、炭化水素
類(例えば、ヘキサン、トルエンなど)、ハロゲン化炭
化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルムな
ど)、非プロトン性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど)などが挙
げられる。用いる塩基性化合物としては、水酸化ナトリ
ウム、炭酸カリウムのような無機塩基化合物類、ナトリ
ウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシドのよう
なアルコキシド類、n−ブチルリチウム、フェニルリチ
ウムのような有機リチウム試薬類、リチウムジイソプロ
ピルアミド、ナトリウムアミドのようなアルキル金属ア
ミド類などが挙げられる。本反応は、化合物(VII)
とホスホニウム塩および溶媒の混合物に、塩基性化合物
を加えて行うこともできる。反応時間は0.1ないし4
8時間、好ましくは0.5ないし24時間である。反応
温度はー100ないし100℃(好ましくは0ないし1
00℃)で行うことができる。 (iii)X1が酸素原子、硫黄原子、置換基を有して
もよい窒素原子の場合
【0052】
【化28】 [式中の記号は、前記と同意義]
【0053】化合物(VIII)とX5−X4−X3−X2
−Eとの反応は、例えば、化合物(I’)の合成におけ
るC法における化合物(IV)とR−Hとの反応条件と
同様の条件下で行われる。 (iv)X1、X4が酸素原子、硫黄原子、置換基を有し
てもよい窒素原子の場合
【0054】
【化29】
【0055】[式中、E’はクロロ、ブロモ、ヨード等
のハロゲン、メタンスルホニルオキシ、p−トルエンス
ルホニルオキシ等のような脱離基を示し、その他の記号
は前記と同意義] 化合物(VIII)とE’−X3−X2−Eとの反応、お
よび、化合物(IX)とX5−X4−Hとの反応はいずれ
も、例えば化合物(I’)の合成におけるC法における
化合物(IV)とR−Hとの反応条件と同様の条件下で
行われる。 (v)X3−X2が水酸基で置換されたアルキレンの場合
【0056】
【化30】
【0057】[式中、R2、R3、R4は水素原子、置換
されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
ラルキル基または置換されていてもよいアリール基を、
6は結合手、置換基を有していてもよい直鎖状のC1-4
アルキレン、置換基を有していてもよい直鎖状のC2-4
アルケニレンまたは置換基を有していてもよい直鎖状の
2-4アルキニレンを、Mは水素原子またはナトリウ
ム、マグネシウムなどの金属原子(2価の金属の場合、
残りの1価はハロゲン原子などで占有されていてもよ
い)を示し、その他の記号は前記と同意義] 化合物(III−c)は、例えば、前記の化合物(II
I)、(III−a)、(III−b)の合成に準じて
合成することができる。化合物(X)は、化合物(II
I−c)を酸化することにより合成することができる。
化合物(III−c)の酸化反応は化合物(III−
c)に対して酸化剤を1当量ないし大過剰使用する。か
かる酸化剤としては過酸化水素水、tert−ブチルハ
イドロパーオキサイドなどの有機過酸化物類、過酢酸、
m−クロロ過安息香酸などの過酸類などが挙げられる。
この際、必要に応じてタングステン酸塩などの反応加速
剤を加えることもできる。この際用いる溶媒としては、
例えば、水、アルコール類(例えば、メタノールやエタ
ノールなど)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、ジオキサンなど)、炭化水素類
(例えば、ヘキサン、トルエンなど)、ハロゲン化炭化
水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルムなど)な
どが挙げられる。反応時間は0.1ないし48時間、好
ましくは0.5ないし24時間である。反応温度は−1
00ないし100℃で行うことができる。化合物(X)
のX5−X4−Mによるエポキシドの開環反応は、化合物
(X)に対して、X5−X4−Mを1当量ないし大過剰使
用する。この際、三フッ化ホウ素エーテル錯体やヨウ化
第一銅のような反応加速剤を触媒量ないしは大過剰(好
ましくは0.01ないし2当量)用いることができる。
Mが水素原子の場合、該反応は塩基性化合物存在下で行
われる。用いる塩基性化合物としては、水酸化ナトリウ
ム、炭酸カリウムのような無機塩基化合物類、ナトリウ
ムメトキシド、カリウムtert−ブトキシドのような
アルコキシド類、n−ブチルリチウム、フェニルリチウ
ムのような有機リチウム試薬類、リチウムジイソプロピ
ルアミド、ナトリウムアミドのようなアルキル金属アミ
ド類などが挙げられる。この際用いる溶媒としては、例
えば水、アルコール類(例えば、メタノールやエタノー
ルなど)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、ジオキサンなど)、炭化水素類(例
えば、ヘキサン、トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素
類(例えば、塩化メチレン、クロロホルムなど)、非プ
ロトン性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドなど)などが挙げられる。
化合物(IV)は、例えば以下に示す方法によって合成
することができる。
【0058】
【化31】 [式中の記号は、前記と同意義]
【0059】化合物(V)の水酸基のEへの変換は、例
えばEがハロゲンの場合は、化合物(V)1当量に三塩
化リン、オキシ塩化リン、五塩化リン、三臭化リンなど
のリンハロゲン化物、赤リンとハロゲンあるいは塩化チ
オニルなどのハロゲン化剤1ないし5当量を反応させる
ことにより行なわれる。Eがトルエンスルホニルオキシ
基またはメタンスルホニルオキシ基である場合は化合物
(V)1当量に対してトルエンスルホニルクロリドまた
はメタンスルホニルクロリドを1ないし5当量反応させ
ることにより得られる。この際、炭酸カリウム、炭酸水
素ナトリウムなどの無機塩基、4―N,N―ジメチルア
ミノピリジン、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチル
アニリン、1,4―ジアザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン(DABCO)などの有機塩基をlないし10当量
用いてもよい。この際便用される溶媒としては、例えば
ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロ
ホルム、ジクロエタンなど)、エーテル類(例えば、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフランなど)、エステル
類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチルなど)、非プロト
ン性極性溶媒(例えば、N,N―ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなど)など
が挙げられる。反応温度は0〜+100℃、好ましくは
0から50℃で行うことができる。反応時間は、通常1
0分間ないし100時間、好ましくは3ないし24時間
である。化合物(V)は、例えば以下に示す方法によっ
て合成することができる。 (i)n=1の場合
【0060】
【化32】 [式中の記号は、前記と同意義]
【0061】化合物(II−a)の還元反応では、化合
物(II−a)に対して還元剤を1当量ないし大過剰
(好ましくは1〜10当量)使用する。還元剤として
は、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナト
リウム、水素化アルミニウムリチウムなどの金属水素錯
化合物やジボランなどが挙げられる。この際用いる溶媒
は、還元剤の種類によって適宜選択することができ、例
えば、アルコール類(例えば、メタノールやエタノール
など)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジエチルエーテルなど)、ハロゲン化炭化水
素(例えば、塩化メチレン、クロロホルムなど)、非プ
ロトン性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドなど)などが挙げられる。
反応時間は0.5ないし72時間、好ましくは1ないし
24時間である。反応温度は−30から100℃で行う
ことができる。 (ii)
【0062】
【化33】 [式中、Dはトリチル、トリメチルシリル、tert−
ブチルジメチルシリル、ベンジル、メトキシメチル等の
ような水酸基の保護基を示し、その他の記号は前記と同
意義]
【0063】化合物(III)とD−O−(CH2)n
−CH2−Eとの反応は、例えば、化合物(III)に
対して有機リチウム試薬を1当量ないし3当量反応させ
た後、D−O−(CH2n−CH2−Eを1当量ないし
10当量反応させることにより行なわれる。有機リチウ
ム試薬としては、例えば、n−ブチルリチウム、フェニ
ルリチウムなどが用いられる。該アルキル化の溶媒とし
ては、例えば、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジエチルエーテルなど)、炭化水素類
(例えば、ヘキサン、ペンタン、ベンゼン、トルエンな
ど)などが挙げられる。反応時間は0.5ないし48時
間、好ましくは1ないし24時間である。反応温度は−
100から50℃(好ましくは−80℃ないし0℃)で
行うことができる。水酸基の保護基の除去反応は、自体
すべて公知の反応であり、それらの条件に準じて行うこ
とができる。また、前記目的化合物および原料化合物を
合成する各反応において、使用される原料化合物は、置
換基としてアミノ基,カルボキシル基,ヒドロキシル基
を有する場合、これらの基にペプチド化学などで一般的
に用いられるような保護基が導入されたものであっても
よく、反応後に必要に応じて保護基を除去することによ
り目的とする化合物を得ることができる。
【0064】アミノ基の保護基としては、例えば、置換
基を有していてもよいC1-6アルキル カルボニル(例え
ば、ホルミル、メチルカルボニル、エチルカルボニルな
ど)、フェニルカルボニル、C1-6アルキル−オキシカ
ルボニル(例えば、メトキシカ ルボニル、エトキシカ
ルボニルなど)、フェニルオキシカルボニル(例えば、
ベンズオキシカルボニルなど)、C7-10アラルキル−カ
ルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、
トリチル、フタロイルなどが用いられる。これらの置換
基としては、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロ
ロ、ブロモ、ヨードなど)、C1-6アルキル−カルボニ
ル(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボ ニル、
ブチルカルボニルなど)、ニトロ基などが用いられ、置
換基の数は1ないし3個程度である。カルボキシル基の
保護基としては、例えば、置換基を有していてもよいC
1-6ア ルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピ
ル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチルなど)、
フェニル、トリチル、シリルなどが用いられる。これら
の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、
クロロ、ブロモ、ヨードなど)、C1-6アルキルカルボ
ニル(例えば、ホルミル、メチルカルボニル、エチ ル
カルボニル、ブチルカルボニルなど)、ニトロ基などが
用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
【0065】ヒドロキシル基の保護基としては、例え
ば、置換基を有していてもよいC1-6ア ルキル(例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n
−ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、C7-10アラ
ルキル(例えば、ベンジルなど)、C1-6アルキルカル
ボニル(例えば、ホルミル、メチルカルボニル、エチル
カル ボニルナド)、フェニルオキシカルボニル(例え
ば、ベンズオキシカルボニルなど)、C7-10アラルキル
−カルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルな
ど)、ピラニル、フラニル、シリルなどが用いられる。
これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フル
オロ、クロロ、ブロモ、ヨードなど)、C1- 6アルキ
ル、フェニル、C7-10アラルキル、ニトロ基などが用い
られ、置換基の数は1ないし4個程度である。また、保
護基の除去方法としては、それ自体公知またはそれに準
じる方法が用いられるが、例えば酸、塩基、還元、紫外
光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチ
オカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウム
フルオリド、酢酸パラジウムなどで処理する方法が用い
られる。反応混合物からの化合物(I)およびその原料
の分別精製は、通常の分別精製手段(例、抽出、濃縮、
ろ過、再結晶、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマ
トグラフィー)にしたがって、行われる。かくして得ら
れる化合物(I)が遊離体で得られた場合には、自体公
知の方法あるいはそれに準じる方法(例えば、中和等)
によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場
合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によ
り、遊離体または他の塩に変換することができる。さら
に、化合物(I)が光学活性体である場合は、通常の光
学分割手段により、d体、l体に分離することができ
る。
【0066】本発明の化合物(I)およびその医薬品と
して許容される塩は、2,3−オキシドスクアレンシク
ラーゼ阻害作用、スクアレン合成酵素阻害作用、コレス
テロール合成阻害作用、低密度リポタンパク(LDL)
受容体増加作用、高密度リポタンパク(HDL)−コレ
ステロール増加作用、高脂血症予防・治療作用等を有
し、脂質代謝改善薬として有用であり、哺乳動物(例、
マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウ
シ、ウマ、ヒツジ、サル、ヒト等)の高脂血症、特に高
コレステロール血症、高リポタンパク血症および高トリ
グリセリド血症並びにそれから生じるアテローム性動脈
硬化血管病変およびそれらの続発症、例えば、冠動脈疾
患(CHD)、脳虚血、間欠性跛行、壊疽、糸球体硬化
症、腎症等の治療および予防に特に適している。化合物
(I)は、原末のままでもよいが、通常、製剤用担体、
例えば、賦形剤(例えば、炭酸カルシウム、カオリン、
炭酸水素ナトリウム、乳糖、澱粉類、結晶セルロース、
タルク、グラニュー糖、多孔性物質等)、結合剤(例え
ば、デキストリン、ゴム類、アルコール化澱粉、ゼラチ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、プルラン等)、崩壊剤(例えば、
カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメ
ロースナトリウム、クロスポピドン、低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロース、部分アルファー化澱粉等)、滑
沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム、タルク、澱粉、安息香酸ナトリウム
等)、着色剤(例えば、タール色素、カラメル、三二酸
化鉄、酸化チタン、リボフラビン類等)、矯味剤(例え
ば、甘味類、香料等)、安定剤(例えば、亜硫酸ナトリ
ウム等)および保存剤(例えば、パラベン類、ソルビン
酸等)等の中から適宜、適量用いて、常法にしたがっ
て、調製された形で投与される。前記製剤を含む本発明
の予防治療剤は、化合物(I)を疾病を治療および予防
するのに有効な量を適宜含有する。化合物(I)の本発
明製剤中の含有量は、通常製剤全体の0.1ないし10
0重量%である。また、本発明で用いられる製剤は、活
性成分として化合物(I)以外の他の医薬成分を含有し
ていてもよく、これらの成分は本発明の目的が達成され
る限り特に限定されず、適宜適当な配合割合で使用が可
能である。剤形の具体例としては、例えば、錠剤(糖衣
錠、フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、カプセル
剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁
剤、注射剤、吸入剤、軟膏剤等が用いられる。これらの
製剤は常法(例えば日本薬局方記載の方法等)にしたが
って、調製される。
【0067】具体的には、錠剤の製造法は、化合物
(I)をそのまま、賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはそ
のほかの適当な添加剤を加えて均等に混和したものを、
適当な方法で顆粒とした後、滑沢剤等を加え、圧縮成型
するかまたは、化合物(I)をそのまま、または賦形
剤、結合剤、崩壊剤もしくはそのほかの適当な添加剤を
加えて均等に混和したものを、直接圧縮成型して製する
か、またはあらかじめ製した顆粒にそのまま、もしくは
適当な添加剤を加えて均等に混和した後、圧縮成型して
も製造することもできる。また、本剤は、必要に応じて
着色剤、矯味剤等を加えることができる。さらに、本剤
は、適当なコーティング剤で剤皮を施すこともできる。
注射剤の製造法は、化合物(I)の一定量を、水性溶剤
の場合は注射用水、生理食塩水、リンゲル液等、非水性
溶剤の場合は通常植物油等に溶解、懸濁もしくは乳化し
て一定量とするか、または化合物(I)の一定量をとり
注射用の容器に密封して製することができる。経口用製
剤担体としては、例えば、デンプン、マンニトール、結
晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム
等の製剤分野において常用されている物質が用いられ
る。注射用担体としては、例えば蒸留水、生理食塩水、
グルコース溶液、輸液剤等が用いられる。その他、製剤
一般に用いられる添加剤を適宜添加剤することもでき
る。また、本発明の製剤は、徐放性製剤として用いるこ
ともできる。本発明の徐放性製剤は、例えば水中乾燥法
(o/w法、w/o/w法等)、相分離法、噴霧乾燥法
あるいはこれらに準ずる方法によって製造されたマイク
ロカプセル(例えば、マイクロスフェア・マイクロカプ
セル、マイクロパーティクル等)をそのまま、あるいは
このマイクロカプセルまたは球状、針状、ペレット状、
フィルム状、クリーム状の医薬組成物を原料物質として
種々の剤型に製剤化し、投与することができる。該剤型
としては、例えば、非経口剤(例えば、筋肉内、皮下、
臓器等への注射または埋め込み剤;鼻腔、直腸、子宮等
への経粘膜剤等)、経口剤(例えば、硬カプセル剤、軟
カプセル剤、顆粒剤、散剤、懸濁剤等)等が挙げられ
る。本発明の徐放性製剤が注射剤である場合は、マイク
ロカプセルを分散剤(例えば、ツイーン80、HCO−
60等の界面活性剤;カルボキシメチルセルロース、ア
ルギン酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム等の多糖
類;硫酸プロタミン、ポリエチレングリコール等)、保
存剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン
等)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、マンニトー
ル、ソルビトール、ブドウ糖等)、局所麻酔剤(例え
ば、塩酸キシロカイン、クロロブタノール等)等ととも
に水性懸濁剤とするか、植物油(例えば、ゴマ油、コー
ン油等)あるいはこれにリン脂質(例えば、レシチン
等)を混合したもの、または中鎖脂肪酸トリグリセリド
(例えば、ミグリオール812等)とともに分散して油
性懸濁剤として徐放性注射剤とする。本発明の徐放性製
剤がマイクロカプセルである場合、その平均粒子径は、
約0.1ないし約300μmであり、好ましくは、約1
ないし約150μm、さらに好ましくは約2ないし約1
00μmである。マイクロカプセルを無菌製剤にするに
は、製造全工程を無菌にする方法、ガンマ線で滅菌する
方法、防腐剤を添加する方法等が挙げられるが、特に限
定されない。
【0068】これらの疾患の治療において、化合物
(I)は単独で予防および/または治療のために使用さ
れてもよく、またその他の脂質低下薬またはコレステロ
ール低下薬と共に使用されてもよく、この場合、これら
の化合物は経口製剤として投与されることが好ましく、
また必要により直腸製剤として坐薬の形態で投与されて
もよい。この場合組み合わせが可能な成分としては、例
えば、(1)フィブラート類(例えば、クロフィブラー
ト、ベザフィブラート、ジェムフィブロジル、フェノフ
ィブラート等)、ニコチン酸、その誘導体および類縁体
(例えば、アシピモックス、プロブコール等)、(2)
胆汁酸結合樹脂(例えば、コレスチラミン、コレスチポ
ール等)、コレステロール吸収を抑制する化合物(例え
ば、シトステロール、ネオマイシン等)、(3)コレス
テロール生合成を阻害する化合物(例えば、ロバスタチ
ン、シンバスタチン、プラバスタチン、セリバチタチ
ン、アトロバチタチン、フルバチタチン等のHMG−C
oA還元酵素阻害薬)、スクアレンエポキシダーゼ阻害
薬(例えば、NB−598およびその類縁化合物等)等
が挙げられる。さらに別の可能な組み合わせ成分は、オ
キシドスクアレン−ラノステロールサイクラーゼ(例え
ば、デカリン誘導体、アザデカリン誘導体、インダン誘
導体等)等である。
【0069】また、化合物(I)は血糖低下作用を示
し、肥満型糖尿病ラットにおいて血糖低下作用を示すこ
とから、インスリン抵抗性を改善する。それらの生物学
的性質を考えると、高血糖症およびそれから生じる続発
症、例えば、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病
性網膜症、糖尿病性血管障害並びにインスリン抵抗性お
よびそれから生じる、例えば高血圧症や耐糖能異常、さ
らにその続発症、例えば、心臓病、脳虚血、間欠性跛
行、壊疽等の治療および予防に特に適している。これら
の疾患の治療において、化合物(I)は単独で予防治療
のために使用されてもよく、またその他の血糖低下薬ま
たは降圧薬と共に使用されてもよく、この場合、これら
の化合物は経口製剤として投与されることが好ましく、
また必要により直腸製剤として坐薬の形態で投与されて
もよい。この場合組み合わせが可能な成分とし
【0070】さらに併用可能な他の成分としては、フィ
ブレート類、例えば、クロフィブレート、ベザフィブレ
ート、ジェムフィブロジル等、並びにニコチン酸、その
誘導体および類縁体、例えば、アシピモックスおよびプ
ロブコールが用いられる。また、降圧剤との組み合わせ
が可能であり、例えば、(1)利尿薬(例えば、フロセ
ミド、スピロノラクトン等)、(2)交感神経抑制薬
(例えば、アテノロール等)、(3)アンジオテンシン
II拮抗薬(例えば、ロサルタン、カンデサルタン等)、
(4)アンジオテンシンI変換酵素阻害薬(例えば、マ
レイン酸エナラプリル、塩酸デラプリル等)、(5)カ
ルシウム拮抗薬(例えば、ニフェジピン、塩酸マニジピ
ン等)等が挙げられる。さらに式(I)で表される化合
物またはその塩は、細胞の過剰増殖と関連する疾患の治
療に適している。細胞の過剰増殖と関連する疾患の主要
な例は腫瘍である。細胞培養および in vivo で、HM
G−CoA還元酵素阻害薬による血清コレステロール低
下またはコレステロール生合成阻害により腫瘍増殖が抑
えられることが報告されている(Lancet 339:1154-115
6,1992)。したがって、化合物(I)はコレステロール
生合成阻害作用を有するので腫瘍の治療が可能であり、
単独で、または既知の治療法と組み合わせて腫瘍の治療
に使用し得る。他の適用可能な疾患としては、過剰増殖
性皮膚疾患、例えば乾癬、基底細胞癌、扁平上皮癌、角
化症および角質化疾患が挙げられる。また、過剰増殖性
血管疾患、例えば、PTCA(経皮的血管形成術)ある
いはバイパス手術の様な外科的手段により引き起こされ
る血管狭窄および閉塞は、平滑筋細胞の増殖に基づくも
のであり、本発明の化合物はコレステロール合成抑制作
用から考えて、これらの疾患の治療および予防にも適し
ている。その際それらは単独、または既知活性化合物、
例えば静脈内投与されるヘパリンなどと組み合わせて、
好ましくは経口投与で使用し得る。
【0071】本発明の化合物のさらに可能な用途とし
て、胆石の予防および治療が挙げられる。胆汁液中のコ
レステロールがその最高溶解度を越えたときにコレステ
ロールの沈殿を生じ、胆石を形成する。フィブレート類
の脂質低下薬は胆汁への中性ステロイド分泌を増加さ
せ、また胆石形成の感受性を上昇させる。これとは対照
的に、ロバスタチンまたはプラバスタチンの様なコレス
テロール生合成阻害薬は胆石形成を促進しないが、胆汁
中コレステロール濃度の低下を生じるため胆石形成指数
を低下し得る(Gut 31:348-350,1990)。さらに、ウル
ソデオキシ胆汁酸と組み合わせると、ロバスタチンは胆
石溶解に有効であることが報告されている(Gastroente
rology 102, No.4, Pt.2, A319,1992)。それゆえ、作
用様式から考えて本発明の化合物は胆石の予防および治
療に適している。その際それらは単独で、または既知の
治療薬(例えばウルソデオキシ胆汁酸など)または既知
の治療法(例えば衝撃波砕石術など)と組み合わせて、
好ましくは経口投与で使用し得る。
【0072】本発明の化合物(I)は血中HDL−コレ
ステロール上昇作用を有する。血中HDL−コレステロ
ール上昇により、コレステロールが余剰となった細胞か
らのコレステロールが搬出が促進される(Current Opin
ion in Lipidology 4:392−400)ので、アテロ
ーム性動脈硬化の治療および予防に適する。その生物学
的性質を考えると、アテローム性動脈硬化血管病変およ
びそれらの純発症、例えば、冠動脈疾患(CHD)、脳
虚血、間欠性跛行、壊疽等の治療および予防に特に適し
ている。本発明の別の用途としてHDLの抗酸化作用に
基づくものがある。血中の脂質過酸化物はLDLよりも
はるかにHDLに高濃度になっており、またHDLに
は、例えばLDLの酸化など生体で生じる脂質過酸化を
防御する役割がある(Current Opinion in Lipidology
4:392−400,Current Opinion in Lipidology
5:354−364)。
【0073】本発明のさらに別の用途として高血圧症お
よびその続発症がある。HDLは、酸化LDLによるE
DRFの生合成と遊離阻害を防ぎ、また、マクロファー
ジにおいては血管弛緩因子のプロスタサイクリンを増加
させることが知られている(Current Opinion in Lipid
ology 5:354−364)。本発明物質は血中HDL
−コレステロール上昇剤である。その生物学的性質を考
えると、高血圧症およびその続発症、例えば、冠動脈疾
患(CHD)、脳虚血などの治療および予防に適してい
る。本発明の化合物(I)の可能な用途として胃液・膵
液や胆汁など細胞傷害性分泌液からの細胞保護作用に基
づくものがある。体液−組織間細胞は主に apoJを発現
しており、また胃液・膵液や胆汁など細胞傷害性分泌液
に対する自然のバリアとなっており、HDLは apoJ
(clusterin)のキャリアである(Current Opinion in
Lipidology 4:392−400)。本発明の化合物
(I)の血中HDL−コレステロール上昇作用から考え
て、本発明の化合物(I)は胃潰瘍、膵炎および肝炎等
の治療および予防に適している。
【0074】本発明の化合物(I)のさらに可能な用途
として細胞増殖活性に基づくものがある。HDLは、単
独であるいは増殖因子と共に血管内皮細胞(EC)や角
膜内皮など細胞の増殖を促進し、またHDLはヒトリン
パ球の増殖を促進する(Current Opinion in Lipidolog
y 3:222−226)。本発明の化合物(I)は血中
HDL−コレステロール上昇作用を有する。その細胞増
殖活性から考えて、アテローム性動脈硬化血管病変およ
びそれらの続発症、例えば冠動脈疾患、角膜損傷等の治
療および予防に適している。また、免疫能低下に基づく
疾患、例えば感染症や悪性腫瘍等の治療および予防にも
適している。本発明物質の追加すべき用途として、HD
Lはヒト胎盤移植組織に特異的に作用し、ラクトゲン
(lactogen)を分泌させる、また、マクロファージから
の apoE分泌を促進する(Current Opinion in Lipidol
ogy 3:222−226)。その分泌促進活性を考える
と、胎児発育不全等の治療および予防にも適している。
【0075】化合物(I)のさらに注目に値する適用例
として、続発性高脂血症が挙げられる。これには、糖尿
病、インスリン抵抗性(シンドロームX)、甲状腺機能
低下症、ネフローゼ症候群あるいは慢性腎不全等が含ま
れ、これらの疾患によって高脂血症が発症するが多くの
場合、高脂血症がこれらの疾患を増悪させ、いわゆる悪
循環を形成しているといわれている。脂質低下作用から
考えて、化合物(I)はこれらの疾患の治療および進展
予防にも適しており、その際化合物(I)は単独で、ま
たは既知の活性化合物、つまり甲状腺機能低下症の治療
薬との併用では、乾燥サイロイド、レボチロキシンナト
リウム、リオチロニンナトリウム等と、また腎疾患治療
薬との併用では、プレドニゾロン、コハク酸メチルプレ
ドニゾロンナトリウムフロセミド、ブメタニド、アゾセ
ミド等と組み合わせて、好ましくは経口投与で使用し得
る。
【0076】本発明の製剤の投与量は、投与経路、症
状、患者の年令あるいは体重等によってもことなるが、
例えば、動脈硬化治療剤、血糖低下剤あるいは糖尿病合
併症治療剤として、成人患者に経口的に投与する場合、
化合物(I)として1日当たり0.2〜50mg/da
y、好ましくは1.5〜30mg/dayを1〜数回に
分けて投与するのが望ましい。投与経路は経口、非経口
のいずれでもよい。また、本発明の徐放性製剤の投与量
は、投与経路、症状、患者の年令あるいは体重等の他
に、放出の持続時間等によっても種々異なるが、活性成
分である化合物(I)の有効濃度が体内で保持される量
であれば特に制限されず、その投与回数は、1日ないし
3日あるいは1週間ないし3カ月に1回等状況によって
適宜選ぶことができる。
【0077】以下に、本発明の化合物(I)の薬理効果
を示す実験結果について記載する。 試験例1 2,3−オキシドスクアレンシクラーゼ阻害
活性の測定 1)ラット粗酵素の調製 SD系雄性ラット(6週令)を放血致死させた後、肝臓
を摘出した。肝臓約50gを氷冷生理食塩水で洗浄後、
氷冷緩衡液〔100mMリン酸カリウム緩衝液(pH
7.4)、15mMニコチンアミド、2mM MgCl2〕
75ml中でホモジナイズし、10,000×gで20分
(4℃)遠心分離した。得られた上清をさらに105,
000×gで90分(4℃)遠心分離し、得られた沈渣
を氷冷100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)
に懸濁後、再度105,000×gで90分(4℃)遠
心分離した。得られた沈渣(ミクロソーム画分)を氷冷
100mM Tris・HCl(pH7.5)−1mM ED
TA−1mMジチオスレイトール緩衝液(TED緩衝
液)8mlに懸濁(蛋白濃度約30mg/ml、ピアス社BC
Aプロテインアッセイキット)した後、10%n−ドデ
シルβ−D−マルトシド(シグマ社)2mlを添加し、氷
水中で20分インキュベートした。3倍量の氷冷TED
緩衝液を加え、105,000×gで90分(4℃)遠
心分離した。このようにして得られた上清を粗酵素液と
した。粗酵素液は使用時まで−80℃にて凍結保存し
た。
【0078】2)2,3−オキシドスクアレンシクラー
ゼ阻害活性の測定 10μM2,3−オキシドスクアレン、50mM Tris・
HCl(pH7.5)、0.5mM EDTA、0.5m
Mジチオスレイトール、0.1%ツイーン80、0.2
5%n−ドデシルβ−D一マルトシドおよび被検薬剤を
含む反応液200μl に粗酵素(蛋白量40μg)を加
え、37℃にて20分インキュベートした。6%水酸化
カリウム/メタノール200μl を加え反応を停止した
後、37℃にて1時間ケン化をおこなった。内部標準と
してコレスタン5μg を添加し、n−ヘキサン700μ
l で反応生成物を抽出した後、ヘキサン層を600μl
とり、減圧下乾固した。残留物を酢酸エチル50μl に
溶解し、5μl をガスクロマトグラフ/質量分析計(G
C/Mass)に注入し、生成したラノステロールをコレス
タンを内部標準として定量した(ガスクロマトグラフ:
横河ヒューレットパッカードHP−5890J;カラ
ム:横河ヒューレットパッカードULTRA−1、0.
32MMφ、0.52μ、10m;質量分析計:日本電
子JMS−DX303/DA5000)。オキシドスク
アレンシクラーゼ阻害活性は、ラノステロールの生成を
50%阻害する濃度(IC50)で示した。なお、ブラ
ンクは水酸化カリウム/メタノール添加後に粗酵素を加
えたものを用いた。結果を表1に示す。
【0079】
【表1】2,3−オキシドスクアレンシクラーゼ阻害活
前記結果から明らかなように、本化合物はすぐれた2,
3−オキシドスクアレンシクラーゼ阻害活性を有してい
る。
【0080】試験例2 スクアレン合成酵素阻害活性の
測定 1) ヒト酵素液の調整 10%牛胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地で
培養(37℃、5%CO2存在下)し、得られたヒト肝
癌細胞HepG2(約1×109細胞)を10ml氷冷緩衝
液〔100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)、3
0mMニコチンアミド、2.5mMのMgCl2〕に懸濁
液、超音波処理(30秒間、2回)によって細胞を破砕
した。得られたソニケートより10000×gで20分
間(4℃)遠心分離した。得られた上清をさらに105
000×gで90分間(4℃)遠心分離し、次いで沈査
を氷冷100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)に
懸濁後、再度105000×gで90分間(4℃)遠心
分離した。これを氷冷100mMリン酸カリウム緩衝液
(pH7.4)に懸濁(蛋白濃度約4mg/ml)し、これを
酵素液とした。 2) スクアレン合成酵素阻害活性の測定 5μM〔1−3H〕ファルネシルピロリン酸(比活性2
5μCi/mole)、1mMのNADPH(還元型ニコチン
アミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、5mMのMgC
l2、6mMのグルタチオン、100mMのリン酸カリウ
ム緩衝液(pH7.4)および被験薬剤(水溶液またはD
MSO溶液として添加)を含む溶液(全量50μl)
に、前記の調製法にしたがって、調製した酵素液(蛋白
質0.8μg)を添加し、37℃で45分間反応させた。
150μl のクロロホルム・メタノール(1:2)混液
を添加して反応を停止させ、ついで50μl のクロロホ
ルムおよび50μl の3N水酸化ナトリウム溶液を添加
した。スクアレンを主成分とした反応生成物を含むクロ
ロホルム層(下層)50μl とトルエン系液体シンチレ
ータ3mlを混合し、液体シンチレーションカウンターで
その放射活性を測定した。スクアレン合成酵素阻害活性
は、クロロホルム層へ取り込まれる放射活性を50%阻
害する濃度(IC50、モル濃度(M))で示した。結果を
表2に示す。
【0081】
【表2】スクアレン合成酵素阻害活性 前記結果から明らかなように、本化合物はすぐれたスク
アレン合成阻害活性を有している。
【0082】試験例3 コレステロール生合成阻害活性
の測定 ヒト肝癌細胞HepG2(ATCC HB8O65)を
24穴マルチプレートに播種(105細胞/穴)し、1
0%非働化牛胎児血清(ギブコ社)を含むダルベッコ改
変イーグル最少培地(DMEM,ギブコ社)で6日間培
養した後、10%リポ蛋白欠乏ヒト血清(シグマ社)を
含むDMEM(LPDS培地)で1夜前培養した。被検
化合物を含むLPDS培地250μl で置換し、1時問
インキュベートした後、25mM〔14C〕メバロン酸
(2μCi/μmole、NEN社)10μl を添加し、さ
らに2時間インキュベートした。ダルベッコリン酸緩衝
食塩水(和光純薬)で2度洗浄後、15%水酸化カリウ
ム100μl を加え37℃にて細胞を溶解した。15%
水酸化カリウム/80%エタノール400μl を加え7
5℃にて1時間ケン化した後、蒸留水300μl および
n−へキサン800μl を加え不ケン化脂質を抽出し
た。さらにヘキサン層400μl を減圧乾固し、0.1
%コレステロール溶液(アセトン:エタノール=1:1
中)200μlに溶解後、0.5%ジギトニン溶液(5
0%エタノール中)400μl を加え一夜室温にて放置
した。得られた沈殿をガラスフィルター(アドバンテッ
ク東洋、GC−50)上に集め、50%アセトンで洗浄
した。コレステロール生合成阻害活性はジギトニン沈澱
に取り込まれた放射活性を対照と比較することで算出し
た。なお被検化合物はDMSO溶液として添加したが、
DMSO最終濃度は0.4%以下とした。結果を表3に
示す(表中の% control の値は低いほどコレステロール
生合成阻害活性が高いことを示す。)。
【0083】
【表3】コレステロール生合成阻害活性 前記結果から明らかなように、本化合物はすぐれたコレ
ステロール生合成阻害活性を有している。
【0084】
【実施例】以下の実施例および参考例により、本発明を
さらに詳しく説明するが、これらは、単なる例示であっ
て本発明を限定するものではなく、また、本発明の範囲
を逸脱しない範囲で変化させてもよい。1H−NMRスペク
トルは、内部標準としてテトラメチルシランを用いてバ
リアンジェミニ200(200MHz)で測定し、全δ値をppm
で示した。混合溶媒において示した数値は、特に断らな
い限り各溶媒の容積混合比である。%は特に断らない限
り重量%を意味する。また、シリカゲルクロマトグラフ
ィ−における溶出溶媒は、特に断らない限り容量比を示
す。本明細書中における室温(常温)とは、約20℃から
約30℃の温度を表す。なお、実施例、参考例中の各記
号は次の意味を表す。 s: シングレット、d: ダブレット、t: トリプ
レット、q: クアルテット、br: 幅広い、J:カップリ
ング定数、dd:ダブルダブレット、m:マルチプレッ
ト、Hz:ヘルツ、CDCl3:重クロロホルム、%:重量
%。
【0085】実施例1 [5−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−2−フリル
メチル]アミン・塩酸塩 1) 2−(6−フェニル−1−ヘキセニル)フラン 臭化(5−フェニルペンチル)トリフェニルホスホニウ
ム18.6g(38.0ミリモル)のジエチルエーテル
100ml溶液に、−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液23.7ml(38.0ミリモ
ル)を滴下した後、室温で1時間撹拌した。これに、フ
ルフラール3.04g(31.6ミリモル)のジエチル
エーテル30ml溶液を−78℃で加えた後、室温で1
時間撹拌した。反応液を水に注いだ後、ジエチルエーテ
ルで2回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン
〜ヘキサン/酢酸エチル=15/1)、目的物を
((E)−体と(Z)−体の混合物)得た。 黄色液体 収量3.18g 収率45%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.45-1.74 (4H, m), 2.16-
2.25 (1H, m), 2.42-2.53 (1H, m), 2.59-2.66 (2H,
m), 5.46-5.60 (0.5H, m), 6.10-6.24 (2.5H, m), 6.32
-6.39 (1H, m), 7.13-7.36 (6H, m);IR (neat) 2929, 2
856, 1495, 1454,1012, 960, 733, 698 cm-1 2) 5−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−2−フ
ルフラール 2−(6−フェニル−1−ヘキセニル)フラン0.68
7g(3.04ミリモル)のテトラヒドロフラン40m
l溶液に、−78℃で1.6Mn−ブチルリチウムのヘ
キサン溶液3.79ml(6.07ミリモル)を滴下し
た後、氷冷下で10分間撹拌した。これにN,N−ジメ
チルホルムアミド0.47ml(6.07ミリモル)を
加え、室温で3時間撹拌した。反応液に塩化アンモニウ
ム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=15/1〜
9/1)、目的物((E)−体と(Z)−体の混合物)
を得た。 橙色液体 収量0.516g 収率67%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.48-1.80 (4H, m), 2.16-
2.35 (0.5H, m), 2.55(1.5H, dq, J = 1.6 Hz, 7.2 H
z), 2.65 (2H, t, J = 7.5 Hz), 5.87 (0.75H,td, J =
7.4 Hz, 11.8 Hz), 6.21-6.61 (2.25H, m), 7.13-7.31
(6H, m), 9.53(0.25H, s), 9.58 (0.75H, s); IR (nea
t) 2931, 2858, 1678, 1500, 1026, 800, 750, 700 cm
-1 3) [5−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−2−
フリルメチル]アミン 5−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−2−フルフラ
ール0.516g(2.03ミリモル)、酢酸アンモニ
ウム1.56g(20.3ミリモル)のエタノール20
ml溶液を室温で0.5時間撹拌後、シアノ水素化ほう
素ナトリウム0.25g(4.06ミリモル)を室温で
加え、室温で3日撹拌した。反応混合物を水酸化ナトリ
ウム水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集
めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧
留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=1/1
〜酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物((E)
−体と(Z)−体の混合物)を得た。 黄色液体 収量0.088g 収率17%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.45-1.73 (4H, m), 2.16-
2.35 (0.5H, m), 2.45(1.5H, dq, J = 1.6 Hz, 7.3 H
z), 2.64 (2H, t, J = 7.4 Hz), 3.82 (2H, s),5.52
(0.75H, td, J = 7.3 Hz, 11.8 Hz), 6.03-6.19 (3.25
H, m), 7.14-7.32(5H, m); IR (neat) 2929, 2856, 149
5, 1454, 1018, 960, 791, 748, 700 cm-1 4) [5−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−2−
フリルメチル]アミン・塩酸塩 [5−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−2−フリル
メチル]アミン0.088gをメタノール5mlに溶解
し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌し
た。これを濃縮して、目的物((E)−体と(Z)−体
の混合物)を得た。 白色固体 収量0.061g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.44-1.74 (4H, m), 2.17-
2.29 (0.5H, m), 2.46(1.5H, dq, J = 1.7 Hz, 7.2 H
z), 2.63 (2H, t, J = 7.3 Hz), 4.14 (2H, s),5.64
(0.75H, td, J = 7.3 Hz, 11.7 Hz), 6.17-6.33 (2.25
H, m), 6.48-6.56(1H, m), 7.10-7.28 (5H, m); Anal.
Calcd for C17H22ClNO: C, 69.97; H, 7.60; N, 4.80.
Found: C, 62.08; H, 6.77; N, 4.21.
【0086】実施例2 N,N−ジメチル−[5−(6−フェニル−1−ヘキセ
ニル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 1) N,N−ジメチル−[5−(6−フェニル−1−
ヘキセニル)−2−フリルメチル]アミン 2−(6−フェニル−1−ヘキセニル)フラン0.51
1g(2.26ミリモル)の酢酸15ml溶液に50%
ジメチルアミン水溶液0.24g(2.7ミリモル)お
よび37%ホルムアルデヒド水溶液0.22g(2.7
ミリモル)を加え、100℃で20分間撹拌した。溶媒
を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液を
アルカリ性にした後にジクロロメタンで2回抽出した。
集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減
圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/
メタノール=9/1)、目的物((E)−体と(Z)−
体の混合物)を得た。 黄色液体 収量0.557g 収率87%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.41-1.77 (4H, m), 2.13-
2.21 (1H, m), 2.26 (6H, s), 2.44 (1H, dq, J = 1.7
Hz, 7.3 Hz), 2.62 (1H, t, J = 7.6 Hz), 2.63 (1H,
t, J = 7.5 Hz), 3.43 (1H, s), 3.46 (1H, s), 5.51
(0.5H, td, J = 7.3 Hz, 11.9 Hz), 6.03-6.22 (3.5H,
m), 7.13-7.31 (5H, m); IR (neat) 2931,2854, 2769,
1454, 1018, 789, 698 cm-1 2) N,N−ジメチル−[5−(6−フェニル−1−
ヘキセニル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(6−フェニル−1−ヘキセ
ニル)−2−フリルメチル]アミン0.557gをメタ
ノール5mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過
剰量加えて撹拌した。これを濃縮して、目的物((E)
−体と(Z)−体の混合物)を得た。 褐色液体 収量0.673g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.41-1.77 (4H, m), 2.17-
2.28 (1H, m), 2.47 (1H, dq, J = 1.5 Hz, 7.2 Hz),
2.63 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.85 (3H, s), 2.86 (3H,
s), 4.36 (1H, s), 4.37 (1H, s), 5.69 (0.5H, td, J
= 7.3 Hz, 11.8Hz), 6.17-6.28 (2H, m), 6.38 (0.5H,
d, J = 3.4 Hz), 6.67 (0.5H, d, J = 3.2 Hz), 6.73
(0.5H, d, J = 3.4 Hz), 7.09-7.28 (5H, m); IR (nea
t) 2931, 2854, 2769, 1454, 1018, 789, 698 cm-1; An
al. Calcd for C19H26ClNO・0.5H2O: C, 69.39; H, 8.2
7; N, 4.26. Found: C, 69.37; H, 8.34; N, 4.27.
【0087】実施例3 N−ベンジル−N−メチル−[5−(6−フェニル−1
−ヘキセニル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 1) N−ベンジル−N−メチル−[5−(6−フェニ
ル−1−ヘキセニル)−2−フリルメチル]アミン 2−(6−フェニル−1−ヘキセニル)フラン0.50
7g(2.24ミリモル)の酢酸15ml溶液にN−メ
チルベンジルアミン0.33g(2.7ミリモル)およ
び37%ホルムアルデヒド水溶液0.22g(2.7ミ
リモル)を加え、100℃で20分間撹拌した。溶媒を
減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液をア
ルカリ性にした後にジクロロメタンで2回抽出した。集
めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧
留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=15
/1〜9/1)、目的物((E)−体と(Z)−体の混
合物)を得た。 黄色液体 収量0.628g 収率78%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.41-1.78 (4H, m), 2.16-
2.35 (0.5H, m), 2.26(3H, s), 2.49 (1.5H, dq, J =
1.5 Hz, 7.3 Hz), 2.63 (2H, t, J = 7.6 Hz),3.55-3.5
9 (4H, m), 5.51 (0.75H, td, J = 7.4 Hz, 11.7 Hz),
6.06-6.22 (3.25H, m), 7.13-7.37 (5H, m); IR (neat)
2929, 2856, 1452, 1020, 791, 739,698 cm-1 2) N−ベンジル−N−メチル−[5−(6−フェニ
ル−1−ヘキセニル)−2−フリルメチル]アミン・塩
酸塩 N−ベンジル−N−メチル−[5−(6−フェニル−1
−ヘキセニル)−2−フリルメチル]アミン0.628
gをメタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタノール
溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮して、目的物
((E)−体と(Z)−体の混合物)を得た。 暗褐色液体 収量0.719g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.44-1.75 (4H, m), 2.17-
2.29 (0.5H, m), 2.42-2.66 (3.5H, m), 2.75 (3H, s),
4.20-4.50 (4H, m), 5.69 (0.75H, td, J = 7.4 Hz, 1
1.8 Hz), 6.19-6.40 (2.25H, m), 6.69-6.77 (1H, m),
7.08-7.26 (5H,m), 7.49 (5H, s)
【0088】実施例4 2−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−5−ピペリジ
ノメチルフラン・塩酸塩 1) 2−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−5−ピ
ペリジノメチルフラン2−(6−フェニル−1−ヘキセ
ニル)フラン0.506g(2.24ミリモル)の酢酸
15ml溶液にピペリジン0.23g(2.7ミリモ
ル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.22g
(2.7ミリモル)を加え、100℃で20分間撹拌し
た。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加え
て溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで2回抽
出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エ
チル=6/1〜2/1)、目的物((E)−体と(Z)
−体の混合物)を得た。 淡黄色液体 収量0.580g 収率80%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.36-1.77 (10H, m), 2.16
-2.35 (0.5H, m), 2.41-2.51 (6H, m), 2.64 (2H, t, J
= 7.5 Hz), 3.50 (0.5H, s), 3.53 (1.5H, s), 5.51
(0.75H, td, J = 7.3 Hz, 11.9 Hz), 6.05-6.22 (3.25
H, m), 7.14-7.32(5H, m); IR (neat) 2931, 2852, 145
2, 1340, 1105, 1018, 791, 746, 698 cm -1 2) 2−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−5−ピ
ペリジノメチルフラン・塩酸塩 2−(6−フェニル−1−ヘキセニル)−5−ピペリジ
ノメチルフラン0.580gをメタノール5mlに溶解
し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌し
た。これを濃縮して、目的物((E)−体と(Z)−体
の混合物)を得た。 暗褐色液体 収量0.669g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.38-2.00 (10H, m), 2.18
-2.29 (0.5H, m), 2.42-2.54 (1.5H, m), 2.63 (2H, t,
J = 7.3 Hz), 2.94 (2H, br t, J = 11.9 Hz), 3.45
(2H, br d, J = 12.0 Hz), 4.34 (2H, s), 5.68 (0.75
H, td, J = 7.4 Hz, 11.8 Hz), 6.19-6.38 (2.25H, m),
6.66-6.74 (1H, m), 7.09-7.28 (5H, m)
【0089】実施例5 N,N−ジメチル−[5−(4−フェニルブチル)−2
−フリルメチル]アミン・塩酸塩 1) ヨウ化4−フェニルブチル 4−フェニルブチルブロミド10.3g(48.4ミリ
モル)、ヨウ化ナトリウム10.9g(72.6ミリモ
ル)のアセトン100ml溶液を一晩加熱還流した。反
応液を水に注ぎ、ヘキサンで2回抽出した。集めた有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=1
5/1)、目的物を得た。 無色液体 収量11.7g 収率93%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.65-1.94 (4H, m), 2.63
(2H, t, J = 7.3 Hz),3.20 (2H, t, J = 6.8 Hz), 7.15
-7.33 (5H, m); IR (neat) 3026, 2935, 2856, 1495, 1
454, 1207, 746, 698 cm-1 2) 2−(4−フェニルブチル)フラン フラン0.919g(13.5ミリモル)のテトラヒド
ロフラン30ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウム
の1.6Mヘキサン溶液10.1ml(16.2ミリモ
ル)を滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これに、
ヨウ化4−フェニルブチル4.21g(16.2ミリモ
ル)のテトラヒドロフラン20ml溶液を加えた後、室
温で一晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶液を加えた
後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製
し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=15/1)、目
的物を得た。 無色液体 収量1.919g 収率71%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.65-1.72 (4H, m), 2.60-
2.68 (4H, m), 5.97 (1H, dd, J = 0.8 Hz, 3.2 Hz),
6.27 (1H, dd, J = 1.9 Hz, 3.1 Hz), 7.14-7.33 (6H,
m); IR (neat) 3026, 2933, 2858, 1599, 1506, 1497,
1454, 1147, 1005, 797, 729, 698 cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−(4−フェニルブチ
ル)−2−フリルメチル]アミン 2−(4−フェニルブチル)フラン0.836g(4.
174ミリモル)の酢酸20ml溶液に50%ジメチル
アミン水溶液0.45g(5.0ミリモル)および37
%ホルムアルデヒド水溶液0.41g(5.0ミリモ
ル)を加え、100℃で15分間撹拌した。溶媒を減圧
留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液をアルカ
リ性にした後にジクロロメタンで3回抽出した。集めた
有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去
した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノ
ール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量0.389g 収率36%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.63-1.70 (4H, m), 2.23
(6H, s), 2.59 2.66 (4H, m), 3.39 (2H, s), 5.87 (1
H, d, J = 3.0 Hz), 6.05 (1H, d, J = 3.2 Hz), 7.14-
7.27 (5H, m); IR (neat) 2937, 2858, 2771, 1454, 10
16, 785, 700 cm -1 4) N,N−ジメチル−[5−(4−フェニルブチ
ル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(4−フェニルブチル)−2
−フリルメチル]アミン0.389gをメタノール5m
lに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加えて
撹拌した。これを濃縮した後、ジエチルエーテルを加
え、生じた固体を濾過、ジエチルエーテルで洗浄して、
目的物を得た。 白色固体 収量0.376g m.p. 98.0-100.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.63-
1.71 (4H, m), 2.60-2.72 (4H, m), 2.81 (6H, s), 4.3
1 (2H, s), 6.12 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.59(1H, d, J
= 3.4 Hz), 7.13-7.28 (5H, m); Anal. Calcd for C17
H24ClNO: C, 69.49; H, 8.23; N, 4.77. Found: C, 69.
40; H, 8.23; N, 4.65.
【0090】実施例6 N,N−ジメチル−[5−(6−フェニルヘキシル)−
2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 1) ヨウ化6−フェニルヘキシル 6−フェニル−1−ヘキサノール9.76g(54.7
ミリモル)、トリエチルアミン11.4ml(82.1
ミリモル)のジエチルエーテル100ml溶液に氷冷下
メタンスルホニルクロリド5.08ml(65.7ミリ
モル)を滴下し、氷冷下0.5時間撹拌した。反応液を
水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗
メタンスルホン酸エステル、ヨウ化ナトリウム12.3
g(82.1ミリモル)のアセトン50ml溶液を一晩
加熱還流した。反応液を水に注ぎ、ヘキサンで2回抽出
した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶
媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/
酢酸エチル=15/1)、目的物を得た。 無色液体 収量12.7g 収率81%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.25-1.47 (4H, m), 1.55-
1.71 (2H, m), 1.75-1.90 (2H, m), 2.61 (2H, t, J =
7.6 Hz), 3.18 (2H, t, J = 7.0 Hz), 7.14-7.33 (5H,
m); IR (neat) 3026, 2929, 2854, 1497, 1454, 748, 6
98 cm-1 2) 2−(6−フェニルヘキシル)フラン フラン1.73g(25.5ミリモル)のテトラヒドロ
フラン50ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液15.9ml(25.5ミリモ
ル)を滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これに、
ヨウ化6−フェニルヘキシル6.113g(21.21
ミリモル)のテトラヒドロフラン20ml溶液を加えた
後、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶液を加
えた後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得ら
れた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製し(ヘキサン)、目的物を得た。 無色液体 収量4.667g 収率96%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.32-1.43 (4H, m), 1.54-
1.68 (4H, m), 2.60 (4H, t, J = 7.8 Hz), 5.95 (1H,
dd, J = 0.8 Hz, 3.2 Hz), 6.27 (1H, dd, J =1.9 Hz,
3.1 Hz), 7.13-7.31 (6H, m); IR (neat) 2929, 2854,
1504, 1454, 735 cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−(6−フェニルヘキシ
ル)−2−フリルメチル]アミン 2−(6−フェニルヘキシル)フラン0.641g
(2.807ミリモル)の酢酸20ml溶液に50%ジ
メチルアミン水溶液0.30g(3.4ミリモル)およ
び37%ホルムアルデヒド水溶液0.27g(3.4ミ
リモル)を加え、100℃で15分間撹拌した。溶媒を
減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液をア
ルカリ性にした後にジクロロメタンで3回抽出した。集
めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧
留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/メ
タノール=9/1)、目的物を得た。 無色液体 収量0.733g 収率92%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.32-1.39 (4H, m), 1.55-
1.67 (4H, m), 2.24 (6H, s), 2.58 (4H, t, J = 7.8 H
z), 3.40 (2H, s), 5.87 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.06
(1H, d, J = 3.0 Hz), 7.13-7.31 (5H, m); IR (neat)
2935, 2858, 2771, 1454, 1018, 785, 700 cm-1 4) N,N−ジメチル−[5−(6−フェニルヘキシ
ル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(6−フェニルヘキシル)−
2−フリルメチル]アミン0.733gをメタノール5
mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加え
て撹拌した。これを濃縮した後、メタノール−ジエチル
エーテルより結晶化して、目的物を得た。 淡黄色固体 収量0.598g m.p. 96.0-98.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.33-
1.40 (4H, m), 1.58-1.69 (4H, m), 2.59 (2H, t, J =
7.7 Hz), 2.64 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.83 (6H, s),
4.32 (2H, s), 6.11 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.60 (1H,
d, J = 3.4 Hz),7.12-7.27 (5H, m); Anal. Calcd for
C19H28ClNO: C, 70.90; H, 8.77; N, 4.35. Found: C,
70.77; H, 8.80; N, 4.25.
【0091】実施例7 N,N−ジエチル−[5−(6−フェニルヘキシル)−
2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 1) N,N−ジエチル−[5−(6−フェニルヘキシ
ル)−2−フリルメチル]アミン 2−(6−フェニルヘキシル)フラン0.764g
(3.346ミリモル)の酢酸20ml溶液にジエチル
アミン0.42ml(4.0ミリモル)および37%ホ
ルムアルデヒド水溶液0.33g(4.0ミリモル)を
加え、100℃で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去
し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液をアルカリ性
にした後にジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノー
ル=9/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.824g 収率79%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.10 (6H, t, J = 7.2 H
z), 1.32-1.39 (4H, m),1.54-1.68 (4H, m), 2.51-2.63
(8H, m), 3.68 (2H, s), 5.88 (1H, d, J = 3.0 Hz),
6.08 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.13-7.32 (5H, m); IR (n
eat) 2927, 2854, 1454, 1016, 785, 746, 698 cm-1 2) N,N−ジエチル−[5−(6−フェニルヘキシ
ル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジエチル−[5−(6−フェニルヘキシル)−
2−フリルメチル]アミン0.824gをメタノール5
mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加え
て撹拌した。これを濃縮して、目的物を得た。 褐色液体 収量0.809g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.33-1.40 (10H, m), 1.58
-1.69 (4H, m), 2.56-2.69 (4H, m), 3.15 (4H, q, J =
7.3 Hz), 4.35 (2H, s), 6.11 (1H, d, J = 3.2 Hz),
6.61 (1H, d, J = 3.2 Hz), 7.12-7.28 (5H, m); Anal.
Calcd for C21H32ClNO・0.7H2O: C, 69.57; H, 9.29;
N, 3.86. Found: C, 69.45; H, 9.24; N,3.85.
【0092】実施例8 N,N−ジメチル−[5−(8−フェニルオクチル)−
2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 1) (E)−8−フェニル−2−オクテン酸エチル 塩化オキザリル8.40g(66.2ミリモル)のジク
ロロメタン50ml溶液に−78℃でジメチルスルホキ
シド9.39ml(132ミリモル)を滴下した。5分
間撹拌後、6−フェニル−1−ヘキサノール9.83g
(55.1ミリモル)のジクロロメタン30ml溶液を
滴下し、15分間撹拌した。これにトリエチルアミン3
8.4ml(276ミリモル)を加えて撹拌しながら室
温まで昇温した。反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタ
ンで2回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去して、粗6−フェニルヘキサナール
を得た。60%水素化ナトリウムの流動パラフィン懸濁
物2.65g(66.2ミリモル)をベンゼン50mlに
懸濁し、氷冷下、ジエチルホスホノ酢酸エチル16.1
g(71.7ミリモル)のベンゼン50ml溶液を少し
づつ加え、さらに30分間撹拌した。これに上で得た粗
6−フェニルヘキサナールのベンゼン30ml溶液を加
え、室温で1時間撹拌した。反応液にジエチルエーテル
を加えて水で洗浄し、水層をジエチルエーテルで抽出し
た。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/
酢酸エチル=9/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量13.0g 収率96%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.29 (3H, t, J = 7.1 H
z), 1.31-1.70 (6H, m),2.13-2.25 (2H, m), 2.60 (2H,
t, J = 7.6 Hz), 4.18 (2H, q, J = 7.1 Hz),5.80 (1
H, td, J = 1.6 Hz, 15.6 Hz), 6.95 (1H, td, J = 7.0
Hz, 15.7 Hz),7.13-7.32 (5H, m);IR (neat) 2929, 17
20, 1655, 1265, 1180, 1043, 700 cm-1 2) (E)−8−フェニル−2−オクテン−1−オー
ル (E)−8−フェニル−2−オクテン酸エチル13.0
g(52.7ミリモル)のジクロロメタン100ml溶
液に−78℃で水素化ジイソブチルアルミニウムの1.
5Mトルエン溶液77.3ml(116ミリモル)を滴
下した後、−78℃で1時間撹拌した。これに、メタノ
ールを−78℃で滴下、さらに水を氷冷下で滴下した
後、室温で2時間撹拌した。生じた白沈をセライトを用
いて濾過、沈殿をジクロロメタンで洗浄した。集めた濾
液の溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸
エチル=6/1〜3/1)、目的物を得た。 無色液体 収量9.63 収率89%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.28-1.49 (4H, m), 1.53-
1.69 (2H, m), 1.99-2.09 (2H, m), 2.60 (2H, t, J =
7.7 Hz), 4.07 (2H, t, J = 4.9 Hz), 5.54-5.76 (2H,
m), 7.12-7.32 (5H, m); IR (neat) 3332, 2927, 2854,
1454, 1001, 970, 746, 698 cm-1 3) 8−フェニル−1−オクタノール (E)−8−フェニル−2−オクテン−1−オール4.
81g(23.6ミリモル)のメタノール50ml溶液
を10%パラジウム炭素(50%含水)1.5gを触媒
として常温、常圧下で水素添加した。触媒をろ過して除
いた後、減圧濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エ
チル=6/1〜3/1)、目的物を得た。 無色液体 収量3.38g 収率70%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.22 (1H, t, J = 5.3 H
z), 1.27-1.43 (8H, m),1.49 1.67 (4H, m), 2.60 (2H,
t, J = 7.7 Hz), 3.63 (2H, q, J = 5.9 Hz),7.13-7.3
2 (5H, m); IR (neat) 3332, 2927, 2854, 1454, 1055,
746, 698 cm-1 4) ヨウ化8−フェニルオクチル 8−フェニル−1−オクタノール3.37g(16.4
ミリモル)、トリエチルアミン3.42ml(24.5
ミリモル)のジクロロメタン30ml溶液に氷冷下メタ
ンスルホニルクロリド1.52ml(19.6ミリモ
ル)を滴下し、氷冷下0.5時間撹拌した。反応液を水
および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗メ
タンスルホン酸エステル、ヨウ化ナトリウム4.90g
(32.7ミリモル)のアセトン50ml溶液を一晩加
熱還流した。反応液を水に注ぎ、ヘキサンで2回抽出し
た。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒
を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢
酸エチル=15/1)、目的物を得た。 無色液体 収量4.90g 収率95%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.27-1.42 (8H, m), 1.54-
1.67 (2H, m), 1.74-1.88 (2H, m), 2.60 (2H, t, J =
7.7 Hz), 3.18 (2H, t, J = 7.0 Hz), 7.13-7.32 (5H,
m); IR (neat) 2926, 2852, 1454, 746, 698 cm-1 5) 2−(8−フェニルオクチル)フラン フラン0.84g(12ミリモル)のテトラヒドロフラ
ン30ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの1.
6Mヘキサン溶液7.7ml(12ミリモル)を滴下し
た後、氷冷下30分間撹拌した。これに、ヨウ化8−フ
ェニルオクチル2.592g(8.197ミリモル)の
テトラヒドロフラン20ml溶液を加えた後、室温で一
晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸
エチルで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキ
サン/酢酸エチル=15/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量2.097g 収率100%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.31 (8H, s), 1.54-1.66
(4H, m), 2.60 (4H, t, J = 7.7 Hz), 5.96 (1H, dd, J
= 1.0 Hz, 3.0 Hz), 6.27 (1H, dd, J = 1.8Hz, 3.2 H
z), 7.12-7.31 (6H, m); IR (neat) 2927, 2854, 1502,
1458, 1007,727, 698 cm-1 6) N,N−ジメチル−[5−(8−フェニルオクチ
ル)−2−フリルメチル]アミン 2−(8−フェニルオクチル)フラン2.089g
(8.148ミリモル)の酢酸20ml溶液に50%ジ
メチルアミン水溶液0.88g(9.8ミリモル)およ
び37%ホルムアルデヒド水溶液0.79g(9.8ミ
リモル)を加え、100℃で15分間撹拌した。溶媒を
減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液をア
ルカリ性にした後にジクロロメタンで3回抽出した。集
めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧
留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/メ
タノール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量2.130g 収率83%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.31 (8H, s), 1.53-1.69
(4H, m), 2.24 (6H, s), 2.59 (4H, t, J = 7.7 Hz),
3.40 (2H, s), 5.88 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.07 (1H,
d, J = 2.8 Hz), 7.13-7.32 (5H, m); IR (neat) 2927,
2854, 2769, 1456, 1018, 785, 698 cm-1 7) N,N−ジメチル−[5−(8−フェニルオクチ
ル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(8−フェニルオクチル)−
2−フリルメチル]アミン2.130gをメタノール5
mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加え
て撹拌した。これを濃縮した後、メタノール−ジエチル
エーテルより結晶化して、目的物を得た。 白色固体 収量1.930g m.p. 88.0-90.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.33
(8H, s), 1.58-1.72 (4H, m), 2.59 (2H, t, J = 7.5 H
z), 2.65 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.83 (6H, s),4.31 (2
H, s), 6.12 (1H, d, J = 3.4 Hz), 6.60 (1H, d, J =
3.2 Hz), 7.13-7.28 (5H, m); Anal. Calcd for C21H32
ClNO・0.2H2O: C, 71.34; H, 9.24; N, 3.96. Found: C,
71.57; H, 9.06; N, 4.06.
【0093】実施例9 N,N−ジエチル−[5−(8−フェニルオクチル)フ
ラン−2−イルメチル]アミン・塩酸塩 1) N,N−ジエチル−[5−(8−フェニルオクチ
ル)フラン−2−イルメチル]アミン 2−(8−フェニルオクチル)フラン1.455g
(5.675ミリモル)の酢酸30ml溶液にジエチル
アミン0.70ml(6.8ミリモル)および37%ホ
ルムアルデヒド水溶液0.55g(6.8ミリモル)を
加え、100℃で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去
し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液をアルカリ性
にした後にジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて精製し(ヘキサン/酢酸=エチル1/1)、
目的物を得た。 黄色液体 収量1.578g 収率81%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.07 (6H, t, J = 7.1 H
z), 1.31 (8H, br s), 1.52-1.70 (4H, m), 2.52 (4H,
q, J = 7.2 Hz), 2.56-2.63 (4H, m), 3.62 (2H,s), 5.
88 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.04 (1H, d, J = 3.0 Hz),
7.12-7.32 (5H,m); IR (neat) 2927, 1456, 1016, 785,
698 cm-1 2) N,N−ジエチル−[5−(8−フェニルオクチ
ル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジエチル−[5−(8−フェニルオクチル)フ
ラン−2−イルメチル]アミン1.578gをメタノー
ル5mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量
加えて撹拌した。これを濃縮して、目的物を得た。 暗褐色粘性液体 収量1.703g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.33-1.40 (14H, m), 1.54
-1.68 (4H, m), 2.59(2H, t, J = 7.5 Hz), 2.65 (2H,
t, J = 7.5 Hz), 3.16 (4H, q, J = 7.3 Hz),4.36 (2H,
s), 6.12 (1H, d, J = 3.4 Hz), 6.63 (1H, d, J = 3.
2 Hz), 7.09-7.28 (5H, m); IR (neat) 2486, 1462, 13
94, 1020, 794, 700 cm-1; Anal. Calcd for C23H36ClN
O・1.0H2O: C, 69.76; H, 9.67; N, 3.54. Found: C, 6
9.87; H, 9.56; N, 3.47.
【0094】実施例10 (E)−N,N−ジメチル−[5−(8−フェニル−2
−オクテニル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 1) 8−フェニル−2−オクテニルブロミド (E)−8−フェニル−2−オクテン−1−オール1.
50g(7.35ミリモル)、四臭化炭素2.44g
(7.35ミリモル)のジクロロメタン50ml溶液に
−78℃でトリフェニルホスフィン2.01g(7.7
2ミリモル)のジクロロメタン20ml溶液を滴下し、
室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、ヘキサ
ンを加え、生じた白色沈殿を濾過して除き、濾液の溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/
酢酸エチル=15/1)、目的物を得た。 無色液体 収量1.70g 収率86%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.25-1.51 (4H, m), 1.54-
1.69 (2H, m), 2.06 (2H, q, J = 6.5 Hz), 2.60 (2H,
t, J = 7.7 Hz), 3.94 (2H, d, J = 6.6 Hz),5.58-5.84
(2H, m), 7.13-7.32 (5H, m); IR (neat) 2931, 2856,
1454, 1203,966, 746, 698 cm-1 2) (E)−2−(8−フェニル−2−オクテニル)
フラン フラン0.64g(9.5ミリモル)のテトラヒドロフ
ラン30ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液5.9ml(9.5ミリモル)を
滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これに、8−フ
ェニル−2−オクテニルブロミド1.685g(6.3
06ミリモル)のテトラヒドロフラン20ml溶液を加
えた後、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶液
を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=15/1)、目的
物を得た。 黄色液体 収量1.583g 収率99%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.26-1.49 (4H, m), 1.56-
1.69 (2H, m), 1.98-2.10 (2H, m), 2.60 (2H, t, J =
7.6 Hz), 3.32 (2H, d, J = 4.2 Hz), 5.50-5.55 (2H,
m), 5.97 (1H, dd, J = 1.0 Hz, 3.2 Hz), 6.28 (1H, d
d, J = 1.8 Hz,3.0 Hz), 7.13-7.31 (6H, m); IR (nea
t) 2929, 2854, 1500, 1456, 1009, 968, 729, 698 cm
-1 3) (E)−N,N−ジメチル−[5−(8−フェニ
ル−2−オクテニル)−2−フリルメチル]アミン (E)−2−(8−フェニル−2−オクテニル)フラン
1.577g(6.200ミリモル)の酢酸20ml溶
液に50%ジメチルアミン水溶液0.67g(7.4ミ
リモル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.60
g(7.4ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌
した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加
えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回
抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜
酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量1.696g 収率88%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.30-1.43 (4H, s), 1.54-
1.65 (2H, m), 1.98-2.05 (2H, m), 2.25 (6H, s), 2.6
0 (2H, t, J = 7.7 Hz), 3.31 (2H, d, J = 4.0 Hz),
3.40 (2H, s), 5.50-5.55 (2H, m), 5.89 (1H, d, J =
3.0 Hz), 6.08 (1H, d, J = 3.2 Hz), 7.14-7.33 (5H,
m); IR (neat) 2929, 2854, 2769, 1456,1018, 968, 78
5, 698 cm-1 4) (E)−N,N−ジメチル−[5−(8−フェニ
ル−2−オクテニル)−2−フリルメチル]アミン・塩
酸塩 (E)−N,N−ジメチル−[5−(8−フェニル−2
−オクテニル)−2−フリルメチル]アミン1.696
gをメタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタノール
溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮した後、ジエ
チルエーテルを加え、生じた固体を濾過、ジエチルエー
テルで洗浄して、目的物を得た。 淡褐色固体 収量1.511g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.28-1.44 (4H, s), 1.54-
1.69 (2H, m), 1.99-2.08 (2H, m), 2.59 (2H, t, J =
7.5 Hz), 2.83 (6H, s), 3.35 (2H, d, J = 5.6 Hz),
4.32 (2H, s), 5.50-5.57 (2H, m), 6.10 (1H, d, J =
3.2 Hz), 6.61 (1H, d, J = 3.2 Hz), 7.12-7.27 (5H,
m); Anal. Calcd for C21H30ClNO・0.7H2O: C, 69.96;
H, 8.78; N, 3.88. Found: C, 69.81; H, 8.54; N, 3.9
0.
【0095】実施例11 N,N−ジメチル−[5−(8−フェニル−4−オクチ
ニル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸塩 1) 1−ヨード−3−フェニルプロパン 1−ブロモ−3−フェニルプロパン8.568g(4
3.034ミリモル)、ヨウ化ナトリウム12.9g
(86.1ミリモル)のアセトン100ml溶液を一晩
加熱還流した。反応液をヘキサンで希釈した後、水、飽
和食塩水で順次洗浄した。洗浄した有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)、目的物を得た。 無色液体 収量10.593g 収率100%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.13 (2H, tt, J = 7.1 H
z, 7.1 Hz), 2.73 (2H,t, J = 7.3 Hz), 3.17 (2H, t,
J = 6.8 Hz), 7.16-7.34 (5H, m); IR (neat)3026, 293
3, 1495, 1452, 1215, 1165, 744, 698 cm-1 2) 1−クロロ−8−フェニル−4−オクチン 1−クロロ−4−ペンチン2.507g(24.442
ミリモル)のテトラヒドロフラン100ml溶液に−7
8℃でn−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液1
6.8ml(26.9ミリモル)を滴下した後、そのま
ま30分間撹拌した。これに、−78℃でヘキサメチル
ホスホリックトリアミド4.68ml(26.9ミリモ
ル)を加えて撹拌した後、1−ヨード−3−フェニルプ
ロパン7.22g(29.3ミリモル)のテトラヒドロ
フラン20ml溶液を加え、室温で2時間撹拌した。塩
化アンモニウム水溶液を加えた後、ヘキサンで3回抽出
した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶
媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/
酢酸エチル=15/1)、目的物を得た。 無色液体 収量4.163g 収率77%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.80 (2H, tt, J = 7.3 H
z, 7.3 Hz), 1.94 (2H,tt, J = 6.6 Hz, 7.0 Hz), 2.17
(2H, tt, J = 2.3 Hz, 7.1 Hz), 2.37 (2H, tt, J =
2.4 Hz, 6.8 Hz), 2.71 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.67 (2
H, t, 6.5 Hz),7.14-7.33 (5H, m); IR (neat) 2939, 1
452, 1435, 1290, 744, 700 cm-1 3) 1−ヨード−8−フェニル−4−オクチン 1−クロロ−8−フェニル−4−オクチン4.154g
(18.819ミリモル)、ヨウ化ナトリウム14.1
g(94.1ミリモル)のアセトン100ml溶液を1
日間加熱還流した。反応液を水に注ぎ、ヘキサンで2回
抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキ
サン/酢酸エチル=15/1)、目的物を得た。 無色液体 収量5.806g 収率99%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.80 (2H, tt, J = 7.3 H
z, 7.3 Hz), 1.97 (2H,tt, J = 6.7 Hz, 7.0 Hz), 2.17
(2H, tt, J = 2.4 Hz, 7.0 Hz), 2.32 (2H, tt, J =
2.2 Hz, 6.5 Hz), 2.71 (2H, t, J = 7.5 Hz), 3.32 (2
H, t, J = 6.8 Hz), 7.15-7.34 (5H, m); IR (neat) 29
37, 1495, 1452, 1429, 1346, 1223, 1167, 746, 700 c
m-1 4) 2−(8−フェニル−4−オクチニル)フラン フラン0.78g(12ミリモル)のテトラヒドロフラ
ン30ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの1.
6Mヘキサン溶液7.2ml(12ミリモル)を滴下し
た後、氷冷下30分間撹拌した。これに、1−ヨード−
8−フェニル−4−オクチン2.384g(7.636
ミリモル)のテトラヒドロフラン20ml溶液を加えた
後、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶液を加
えた後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得ら
れた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製し(ヘキサン/酢酸エチル=15/1)、目的物を
得た。 黄色液体 収量1.910g 収率99%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.73-1.90 (4H, m), 2.13-
2.26 (4H, m), 2.71 (2H, t, J = 6.4 Hz), 2.75 (2H,
t, J = 6.8 Hz), 6.01 (1H, dd, J = 0.6 Hz,3.0 Hz),
6.27 (1H, dd, J = 2.0 Hz, 3.0 Hz), 7.14-7.32 (6H,
m); IR (neat)2939, 1502, 1454, 1435, 1149, 1007, 7
33, 700 cm-1 5) N,N−ジメチル−[5−(8−フェニル−4−
オクチニル)フラン−2−イルメチル]アミン 2−(8−フェニル−4−オクチニル)フラン1.90
0g(7.529ミリモル)の酢酸20ml溶液に50
%ジメチルアミン水溶液0.81g(9.0ミリモル)
および37%ホルムアルデヒド水溶液0.73g(9.
0ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌した。溶
媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液
をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回抽出し
た。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸エチ
ル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量2.106g 収率90%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.77-1.90 (4H, m), 2.14-
2.24 (4H, m), 2.24 (6H, s), 2.68-2.77 (4H, m), 3.4
0 (2H, s), 5.93 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.07(1H, d, J
= 3.0 Hz), 7.16-7.33 (5H, m); IR (neat) 2939, 145
4, 1018, 787,746, 700 cm-1 6) N,N−ジメチル−[5−(8−フェニル−4−
オクチニル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(8−フェニル−4−オクチ
ニル)フラン−2−イルメチル]アミン2.106gを
メタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液
を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮した後、ジエチル
エーテルを加え、生じた固体を濾過、ジエチルエーテル
で洗浄して、目的物を得た。 白色固体 収量1.999g m.p. 77.0-79.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.69-
1.91 (4H, m), 2.10-2.28 (4H, m), 2.71 (2H, t, J =
7.5 Hz), 2.80 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.83 (6H, s),
4.32 (2H, s), 6.17 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.61 (1H,
d, J = 3.2 Hz),7.11-7.30 (5H, m); Anal. Calcd for
C21H28ClNO: C, 72.92; H, 8.16; N, 4.05. Found: C,
72.74; H, 8.17; N, 4.00.
【0096】実施例12 N,N−ジメチル−(5−デシル−2−フリルメチル)
アミン・塩酸塩 1) 2−デシルフラン フラン1.23g(18.0ミリモル)のテトラヒドロ
フラン50ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液11.3ml(18.0ミリモ
ル)を滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これに、
ヨードデカン3.221g(12.01ミリモル)のテ
トラヒドロフラン20ml溶液を加えた後、室温で一晩
撹拌した。塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エ
チルで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサ
ン)、目的物を得た。 無色液体 収量2.524g 収率100%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 0.88 (3H, t, J = 6.5 H
z), 1.26 (14H, s), 1.56-1.69 (2H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.5 Hz), 5.97 (1H, dd, J = 1.0 Hz, 3.0Hz), 6.
27 (1H, dd, J = 1.8 Hz, 3.2 Hz), 7.29 (1H, dd, J =
1.0 Hz, 1.8 Hz); IR (neat) 2926, 2854, 1508, 146
4, 1147, 1007, 795, 725 cm-1 2) N,N−ジメチル−(5−デシル−2−フリルメ
チル)アミン 2−デシルフラン0.686g(3.29ミリモル)の
酢酸20ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液0.3
6g(4.0ミリモル)および37%ホルムアルデヒド
水溶液0.32g(4.0ミリモル)を加え、100℃
で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後にジクロ
ロメタンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
(ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜酢酸エチル)、目的
物を得た。 淡黄色液体 収量0.712g 収率82%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 0.88 (3H, t, J = 6.4 H
z), 1.26 (14H, s), 1.54-1.65 (2H, m), 2.24 (6H,
s), 2.59 (2H, t, J = 7.5 Hz), 3.40 (2H, s), 5.88
(1H, d, J = 3.0 Hz), 6.06 (1H, d, J = 3.0 Hz); IR
(neat) 2926, 2854,2767, 1456, 1014, 783 cm-1 3) N,N−ジメチル−(5−デシル−2−フリルメ
チル)アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−(5−デシル−2−フリルメチル)
アミン0.712gをメタノール5mlに溶解し、塩化
水素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを
濃縮した後、ジエチルエーテルを加え、生じた固体を濾
過、ジエチルエーテルで洗浄して、目的物を得た。 白色固体 収量0.696g m.p. 88.0-90.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 0.90
(3H, br t, J = 6.4 Hz), 1.29 (14H, s), 1.63-1.70
(2H, m), 2.66 (2H, t, J = 7.3 Hz), 2.85 (6H,s), 4.
33 (2H, s), 6.12 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.61 (1H, d,
J = 3.0 Hz); Anal. Calcd for C17H32ClNO・0.3H2O:
C, 66.44; H, 10.69; N, 4.56. Found: C,66.43; H, 1
0.50; N, 4.46.
【0097】実施例13 N,N−ジメチル−(5−ファルネシル−2−フリルメ
チル)アミン・塩酸塩 1) 2−ファルネシルフラン フラン0.37g(5.4ミリモル)のテトラヒドロフ
ラン30ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液3.4ml(5.4ミリモル)を
滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これに、ファル
ネシルブロミド1.029g(3.607ミリモル)の
テトラヒドロフラン20ml溶液を加えた後、室温で一
晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸
エチルで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキ
サン)、目的物を得た。 無色液体 収量0.926g 収率94%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.60 (6H, s), 1.68 (6H,
s), 1.92-2.17 (8H, m), 3.35 (2H, d, J = 7.2 Hz),
5.06-5.15 (2H, m), 5.29-5.37 (1H, m), 5.95-5.97 (1
H, m), 6.27 (1H, dd, J = 1.8 Hz, 3.0 Hz), 7.30 (1
H, d, J = 1.8 Hz); IR (neat) 2966, 2916, 2850, 144
8, 1009, 729 cm-1 2) N,N−ジメチル−(5−ファルネシル−2−フ
リルメチル)アミン 2−ファルネシルフラン0.441g(1.62ミリモ
ル)の酢酸20ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液
0.18g(1.9ミリモル)および37%ホルムアル
デヒド水溶液0.16g(1.9ミリモル)を加え、1
00℃で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化
ナトリウム水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後に
ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノール=9/
1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.437g 収率82%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.60 (6H, s), 1.66 (3H,
s), 1.68 (3H, s), 1.92-2.16 (8H, m), 2.25 (6H, s),
3.33 (2H, d, J = 7.2Hz), 3.40 (2H,s), 5.05-5.20
(2H, m), 5.29-5.37 (1H, m), 5.87 (1H, d, J = 3.2H
z), 6.07 (1H, d,J = 3.0Hz); IR (neat) 2966, 2914,
2854, 1672, 1564, 1446, 1381, 1018, 785 cm-1 3) N,N−ジメチル−(5−ファルネシル−2−フ
リルメチル)アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−(5−ファルネシル−2−フリルメ
チル)アミン0.437gをメタノール5mlに溶解
し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌し
た。これを濃縮して、目的物を得た。 橙色液体 収量0.513g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.44-1.74 (16H, m), 1.98
-2.17 (4H, m), 2.85(6H, s), 3.39 (2H, d, J = 7.2 H
z), 4.33 (2H,s), 5.08-5.16 (2H, m), 5.29-5.39 (1H,
m), 6.09-6.12 (1H, m), 6.62 (1H, d, J = 3.4 Hz)
【0098】実施例14 N,N−ジメチル−[5−(3,7,11−トリメチル
ドデシル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 1) ヨウ化3,7,11−トリメチルドデシル ファルネソール2.21g(9.93ミリモル)のメタ
ノール50ml溶液を10%パラジウム炭素(50%含
水)1gを触媒として常温、常圧下で水素添加した。触
媒をろ過して除いた後、減圧濃縮して粗3,7,11−
トリメチル−1−ドデカノールを得た。得られた粗3,
7,11−トリメチル−1−ドデカノール、トリエチル
アミン2.08ml(14.9ミリモル)のジクロロメ
タン30ml溶液に氷冷下メタンスルホニルクロリド
0.92ml(11.9ミリモル)を滴下し、氷冷下
0.5時間撹拌した。反応液を水および飽和塩化ナトリ
ウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶
媒を減圧留去した。得られた粗メタンスルホン酸エステ
ル、ヨウ化ナトリウム2.98g(19.9ミリモル)
のアセトン50ml溶液を一晩加熱還流した。反応液を
水に注ぎ、ヘキサンで2回抽出した。集めた有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得ら
れた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製し(ヘキサン)、目的物を得た。 無色液体 収量1.47g 収率44%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 0.83-0.88 (12H, m), 1.00
-1.69 (17H, m), 3.10-3.32 (2H, m); IR (neat) 2956,
2926, 2870, 1462 cm-1 2) 2−(3,7,11−トリメチルドデシル)フラ
ン フラン0.44g(6.47ミリモル)のテトラヒドロ
フラン30ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液4.0ml(6.5ミリモル)を
滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これに、ヨウ化
3,7,11−トリメチルドデシル1.459g(4.
313ミリモル)のテトラヒドロフラン20ml溶液を
加えた後、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶
液を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにて精製し(ヘキサン)、目的物を得た。 無色液体 収量0.467g 収率39%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 0.83-0.92 (12H, m), 1.01
-1.69 (17H, m), 2.57-2.67 (2H, m), 5.95-5.97 (1H,
m), 6.27 (1H, dd, J = 1.8 Hz, 3.2 Hz), 7.29 (1H,
d, J = 2.6 Hz); IR (neat) 2953, 2926, 2866, 1462,
725 cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−(3,7,11−トリ
メチルドデシル)−2−フリルメチル]アミン 2−(3,7,11−トリメチルドデシル)フラン0.
467g(1.677ミリモル)の酢酸20ml溶液に
50%ジメチルアミン水溶液0.23g(2.5ミリモ
ル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.20g
(2.5ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌し
た。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加え
て溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回抽
出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸
エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量0.540g 収率96%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 0.82-0.90 (12H, m), 0.98
-1.71 (17H, m), 2.24(6H, s), 2.55-2.65 (2H, m), 3.
40 (2H, s), 5.88 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.06 (1H, d,
J = 3.0 Hz); IR (neat) 2954, 2927, 2668, 1462, 10
16, 783 cm-1 4) N,N−ジメチル−[5−(3,7,11−トリ
メチルドデシル)−2−フリルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(3,7,11−トリメチル
ドデシル)−2−フリルメチル]アミン0.540gを
メタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液
を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮して、目的物を得
た。 白色泡状物 収量0.562g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 0.85-0.94 (12H, m), 1.02
-1.76 (17H, m), 2.63-2.72 (2H, m), 2.84 (6H, s),
4.33 (2H, s), 6.13 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.61 (1H,
d, J = 3.2 Hz); Anal. Calcd for C22H42ClNO・0.3H2O:
C, 70.01; H, 11.38; N, 3.71. Found: C, 70.00; H,
11.54; N, 3.61.
【0099】実施例15 N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベンジル)
フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸塩 1) 3−(メトキシメトキシメチル)ベンジルアルコ
ール 3−(ヒドロキシメチル)ベンジルアルコール9.81
7g(71.050ミリモル)の1,2−ジメトキシエ
タン150ml溶液に室温で水素化ナトリウムの60%
流動パラフィン懸濁物2.84g(71.1ミリモル)
を加え、1時間撹拌した。これにクロロメチルメチルエ
ーテル5.40ml(71.1ミリモル)の1,2−ジ
メトキシエタン50ml溶液を室温で滴下し、そのまま
3時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで
3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/
酢酸エチル=3/1〜1/1)、目的物を得た。 無色液体 収量8.873g 収率69%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.74 (1H, t, J = 6.0 H
z), 3.41 (3H, s), 4.60(2H, s), 4.70 (2H, d, J = 6.
0 Hz), 4.71 (2H, s), 7.26-7.40 (4H, m); IR(neat) 3
404, 2937, 2825, 1149, 1105, 1047, 920, 793, 702 c
m-1 2) 3−(メトキシメトキシメチル)ベンズアルデヒ
ド 塩化オキザリル3.88g(30.6ミリモル)のジク
ロロメタン100ml溶液に−78℃でジメチルスルホ
キシド4.34ml(61.2ミリモル)を滴下した。
5分間撹拌した後、3−(メトキシメトキシメチル)ベ
ンジルアルコール4.647g(25.502ミリモ
ル)のジクロロメタン30ml溶液を加え、15分間撹
拌した。これにトリエチルアミン17.8ml(128
ミリモル)を加え、室温まで昇温した。反応混合物を水
に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)、目的
物を得た。 無色液体 収量3.774g 収率82%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 3.43 (3H, s), 4.67 (2H,
s), 4.74 (2H, s), 7.53 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.64
(1H, td, J = 1.6 Hz, 7.6 Hz), 7.82 (1H, td,J = 1.6
Hz, 7.2 Hz), 7.89 (1H, s), 10.03 (1H, s); IR (nea
t) 2943, 2887,1699, 1147, 1107, 1049, 920, 787, 69
2 cm-1 3) メトキシメチル−3−(2−フェニルエテニル)
ベンジルエーテル 3−(メトキシメトキシメチル)ベンズアルデヒド3.
767g(20.905ミリモル)、塩化ベンジルトリ
フェニルホスホニウム9.76g(25.1ミリモル)
のエタノール50ml溶液に室温でナトリウムメトキシ
ドの4.1Mメタノール溶液6.12ml(25.1ミ
リモル)を滴下した後、2時間撹拌した。反応液を水に
注ぎ、ジエチルエーテルで3回抽出した。集めた有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=15/
1)、目的物を(E)体と(Z)体の混合物(NMRよ
り約1:1)として得た。 無色液体 収量4.636g 収率87% この(E)体と(Z)体の混合物をさらにシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサ
ン/酢酸エチル=15/1)、(E)体(高極性成分)
と(Z)体(低極性成分)を単離した。 (E)体 無色液体 収量1.377g1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 3.44 (3H, s), 4.62 (2H,
s), 4.74 (2H, s), 7.12 (2H, s), 7.22-7.54 (9H, m);
IR (neat) 2939, 1149, 1105, 1047, 960, 694 cm-1 (Z)体 無色液体 収量2.007g1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 3.37 (3H, s), 4.49 (2H,
s), 4.65 (2H, s), 6.60 (2H, s), 7.16-7.25 (9H, m);
IR (neat) 2943, 1149, 1105, 1049, 920, 795, 698 c
m-1 4) メトキシメチル−3−フェネチルベンジルエーテ
ル メトキシメチル−3−(2−フェニルエテニル)ベンジ
ルエーテル1.252g(4.923ミリモル)のメタ
ノール30ml溶液を酸化白金50mgを触媒として、
常温常圧下で薄層クロマトグラフィーで原料の消失が確
認されるまで、水素添加した。触媒を濾過して除き、濾
液の溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘ
キサン/酢酸エチル=15/1)、目的物を得た。 無色液体 収量0.890g 収率71%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.92 (4H, s), 3.42 (3H,
s), 4.57 (2H, s), 4.70 (2H, s), 7.10-7.32 (9H, m);
IR (neat) 2933, 1452, 1149, 1107, 1049, 789, 700
cm-1 5) 3−フェネチルベンジルブロミド メトキシメチル−3−フェネチルベンジルエーテル0.
890g(3.472ミリモル)のメタノール20ml
溶液に濃塩酸1mlを加え、室温で一晩撹拌した。反応
液を水に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた
有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去
し、粗3−フェネチルベンジルアルコールを得た。得ら
れた粗生成物は、精製することなく次の反応に用いた。
上で得た粗3−フェネチルベンジルアルコール、四臭化
炭素1.15g(3.47ミリモル)のジクロロメタン
50ml溶液に−50℃でトリフェニルホスフィン0.
91g(3.47ミリモル)のジクロロメタン20ml
溶液を滴下し、1時間かけてゆっくりと室温まで昇温し
た。溶媒を減圧留去した後ヘキサンを加え、生じた白色
沈殿を濾過して除き、濾液の溶媒を減圧留去した。得ら
れた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
て精製し(ヘキサン)、目的物を得た。 無色液体 収量0.880g 収率92%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.91 (4H, s), 4.47 (2H,
s), 7.08 -7.33 (9H,m); IR (neat) 3026, 2926, 1491,
1450, 1211, 791, 750, 698 cm-1 6) N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベン
ジル)フラン−2−イルメチル]アミン フラン0.28g(4.1ミリモル)のテトラヒドロフ
ラン30ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液2.6ml(4.1ミリモル)を
滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これに、3−フ
ェネチルベンジルブロミド0.757g(2.751ミ
リモル)のテトラヒドロフラン20ml溶液を加えた
後、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶液を加
えた後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得ら
れた残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラ
フィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=
15/1)、2−(3−フェネチルベンジル)フランを
未反応の3−フェネチルベンジルブロミドとの混合物と
して得た。 黄色液体 収量0.177g 上で得た粗2−(3−フェネチルベンジル)フランの酢
酸10ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液0.18
g(2.0ミリモル)および37%ホルムアルデヒド水
溶液0.16g(2.0ミリモル)を加え、100℃で
15分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロ
メタンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢
酸エチル〜酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物
を得た。 黄色液体 収量0.086g 収率9.8%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.25 (6H, s), 2.89 (4H,
s), 3.41 (2H, s), 3.92 (2H, s), 5.84 (1H, d, J =
3.4 Hz), 6.08 (1H, d, 3.2 Hz), 7.02-7.32 (9H, m);
IR (neat) 2941, 2771, 1454, 1018, 787, 698 cm-1 7) N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベン
ジル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベンジル)
フラン−2−イルメチル]アミン0.086gをメタノ
ール2mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過剰
量加えて撹拌した。これを濃縮した後、ジエチルエーテ
ルを加え、生じた固体を濾過、ジエチルエーテルで洗浄
して、目的物を得た。 淡褐色固体 収量0.092g m.p. 115.0-117.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.80
(6H, s), 2.86 (4H,s), 3.94 (2H, s), 4.32 (2H, s),
6.09 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.63 (1H, d, J= 3.4 H
z), 7.02-7.26 (9H, m); Anal. Calcd for C22H26ClNO・
0.1H2O: C, 73.87; H, 7.38; N, 3.92. Found: C, 73.7
7; H, 7.38; N, 3.97.
【0100】実施例16 (Z)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
ルエテニル)ベンジル]フラン−2−イルメチル]アミ
ン・塩酸塩 1) (Z)−3−(2−フェニルエテニル)ベンジル
ブロミド (Z)−メトキシメチル−3−(2−フェニルエテニ
ル)ベンジルエーテル1.998g(7.856ミリモ
ル)のメタノール20ml溶液に濃塩酸1mlを加え、
室温で一晩撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタ
ンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥、溶媒を減圧留去し、粗(Z)−3−(2−フ
ェニルエテニル)ベンジルアルコールを得た。得られた
粗生成物は、精製することなく次の反応に用いた。上で
得た粗(Z)−3−(2−フェニルエテニル)ベンジル
アルコール、四臭化炭素2.61g(7.86ミリモ
ル)のジクロロメタン50ml溶液に−50℃でトリフ
ェニルホスフィン2.06g(7.86ミリモル)のジ
クロロメタン20ml溶液を滴下し、1時間かけてゆっ
くりと室温まで昇温した。溶媒を減圧留去した後ヘキサ
ンを加え、生じた白色沈殿を濾過して除き、濾液の溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/
酢酸エチル=9/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量2.062g 収率96%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 4.37 (2H, s), 6.55 (1H,
d, J = 12.2 Hz), 6.64 (1H, d, J = 12.2 Hz), 7.06-
7.28 (9H, m); IR (neat) 3020, 1491, 1444, 1211, 79
5, 773, 694 cm-1 2) (Z)−2−[3−(2−フェニルエテニル)ベ
ンジル]フラン フラン0.76g(11ミリモル)のテトラヒドロフラ
ン50ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの1.
6Mヘキサン溶液7.0ml(11ミリモル)を滴下し
た後、氷冷下30分間撹拌した。これに、3−(2−フ
ェニルエテニル)ベンジルブロミド0.980g(3.
588ミリモル)のテトラヒドロフラン10ml溶液を
加えた後、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶
液を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロ
マトグラフィーにて精製し(ヘキサン)、目的物を得
た。 無色液体 収量1.159g 収率59%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 3.86 (2H, s), 5.92 (1H,
d, J = 3.2 Hz), 6.26(1H, dd, J = 2.0 Hz, 3.2 Hz),
6.58 (2H, s), 7.03-7.35 (10H, m); IR (neat) 3018,
1599, 1498, 1444, 1011, 795, 773, 731, 698 cm-1 3) (Z)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−
フェニルエテニル)ベンジル]フラン−2−イルメチ
ル]アミン (Z)−2−[3−(2−フェニルエテニル)ベンジ
ル]フラン1.159g(4.452ミリモル)の酢酸
20ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液0.48g
(5.3ミリモル)および37%ホルムアルデヒド水溶
液0.43g(5.3ミリモル)を加え、100℃で1
5分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム
水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロメ
タンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸
エチル〜酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物を
得た。 黄色液体 収量0.941g 収率67%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.23 (6H, s), 3.38 (2H,
s), 3.85 (2H, s), 5.79 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.05
(1H, d, J = 3.2 Hz), 6.57 (2H, s), 7.03-7.26 (9H,
m); IR (neat) 2771, 1450, 1020, 785, 700 cm-1 4) (Z)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−
フェニルエテニル)ベンジル]フラン−2−イルメチ
ル]アミン・塩酸塩 (Z)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
ルエテニル)ベンジル]フラン−2−イルメチル]アミ
ン0.941gをメタノール5mlに溶解し、塩化水素
のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮
して、目的物を得た。 橙色液体 収量0.979g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.79 (6H, s), 3.88 (2H,
s), 4.30 (2H, s), 6.04 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.59
(2H, s), 6.60 (1H, d, J = 3.2 Hz), 7.09-7.17 (9H,
m); Anal. Calcd for C22H24ClNO・1.1H2O: C, 70.71;
H, 7.07; N, 3.75. Found: C, 70.53; H, 7.05; N, 3.7
5.
【0101】実施例17 (E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
ルエテニル)ベンジル]フラン−2−イルメチル]アミ
ン・塩酸塩 1) (E)−3−(2−フェニルエテニル)ベンジル
ブロミド (E)−メトキシメチル−3−(2−フェニルエテニ
ル)ベンジルエーテル1.367g(5.375ミリモ
ル)のメタノール20ml溶液に濃塩酸1mlを加え、
室温で一晩撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタ
ンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥、溶媒を減圧留去し、粗(E)−3−(2−フ
ェニルエテニル)ベンジルアルコールを得た。得られた
粗生成物は、精製することなく次の反応に用いた。上で
得た粗(E)−3−(2−フェニルエテニル)ベンジル
アルコール、四臭化炭素1.78g(5.38ミリモ
ル)のジクロロメタン50ml溶液に−50℃でトリフ
ェニルホスフィン1.41g(5.38ミリモル)のジ
クロロメタン20ml溶液を滴下し、1時間かけてゆっ
くりと室温まで昇温した。溶媒を減圧留去した後ヘキサ
ンを加え、生じた白色沈殿を濾過して除き、濾液の溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/
酢酸エチル=9/1)、目的物を得た。 白色固体 収量1.020g 収率70%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 4.52 (2H, s), 7.10 (1H,
s), 7.11 (1H, s), 7.19-7.54 (9H, m); IR (neat) 302
0, 1446, 1213, 962, 752, 692 cm-1 2) (E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−
フェニルエテニル)ベンジル]フラン−2−イルメチ
ル]アミン フラン0.37g(5.4ミリモル)のテトラヒドロフ
ラン30ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液3.4ml(5.4ミリモル)を
滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これに、3−
(2−フェニルエテニル)ベンジルブロミド0.980
g(3.588ミリモル)のテトラヒドロフラン20m
l溶液を加えた後、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニ
ウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。集
めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧
留去した。得られた残留物をシリカゲルフラッシュカラ
ムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン
/酢酸エチル=15/1)、(E)−2−[3−(2−
フェニルエテニル)ベンジル]フランを未反応の(E)
−3−(2−フェニルエテニル)ベンジルブロミドとの
混合物として得た。 黄色液体 収量0.204g 上で得た粗(E)−2−[3−(2−フェニルエテニ
ル)ベンジル]フランの酢酸10ml溶液に50%ジメ
チルアミン水溶液0.18g(2.0ミリモル)および
37%ホルムアルデヒド水溶液0.16g(2.0ミリ
モル)を加え、100℃で15分間撹拌した。溶媒を減
圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液をアル
カリ性にした後にジクロロメタンで3回抽出した。集め
た有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留
去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/メタ
ノール=9/1)、目的物を得た。 無色液体 収量0.120g 収率11%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.25 (6H, s), 3.41 (2H,
s), 3.98 (2H, s), 5.91 (1H, d, J = 2.8 Hz), 6.10
(1H, d, J = 3.0 Hz), 7.08 (2H, s), 7.10-7.39 (7H,
m), 7.46-7.52 (2H, m); IR (neat) 2769, 1452, 1018,
962, 789, 694cm-1 3) (E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−
フェニルエテニル)ベンジル]フラン−2−イルメチ
ル]アミン・塩酸塩 (E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
ルエテニル)ベンジル]フラン−2−イルメチル]アミ
ン0.120gをメタノール2mlに溶解し、塩化水素
のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮
した後、ジエチルエーテルを加え、生じた固体を濾過、
ジエチルエーテルで洗浄して、目的物を得た。 淡褐色固体 収量0.124g m.p. 147.0-148.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.81
(6H, s), 4.04 (2H,s), 4.33 (2H, s), 6.22 (1H, d,
J = 3.4 Hz), 6.65 (1H, d, J = 3.2 Hz), 7.13 (2H,
s), 7.11-7.55 (9H, m); Anal. Calcd for C22H24ClNO・
0.3H2O: C, 73.54; H, 6.90; N, 3.90. Found: C, 73.6
8; H, 6.87; N, 3.98.
【0102】実施例18 N,N−ジメチル−[5−[3−(6−フェニルヘキシ
ル)ベンジル]フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸
塩 1) メトキシメチル−3−(6−フェニルヘキシル)
ベンジルエーテル 塩化オキザリル1.63g(12.9ミリモル)のジク
ロロメタン50ml溶液に−78℃でジメチルスルホキ
シド1.82ml(25.7ミリモル)を滴下した。5
分間撹拌した後、3−(メトキシメトキシメチル)ベン
ジルアルコール1.562g(8.572ミリモル)の
ジクロロメタン20ml溶液を加え、15分間撹拌し
た。これにトリエチルアミン7.17ml(51.4ミ
リモル)を加え、室温まで昇温した。反応混合物を水に
注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた集めた有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに通し(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)、3−
(メトキシメトキシメチル)ベンズアルデヒドを粗生成
物として得た。得た粗3−(メトキシメチルオキシメチ
ル)ベンズアルデヒドはこれ以上精製することなく次の
反応に用いた。臭化(5−フェニルペンタン−2−エニ
ル)トリフェニルホスホニウム5.01g(10.3ミ
リモル)のジエチルエーテル50ml懸濁液に−78℃
でn−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液6.43
ml(10.3ミリモル)を滴下し、氷冷化1時間撹拌
した。これを−78℃に冷却後、上で得た粗3−(メト
キシメチルオキシメチル)ベンズアルデヒドのジエチル
エーテル20ml溶液を加え、室温で一晩撹拌した。反
応液に水を加えジエチルエーテルで3回抽出した。集め
た集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を
減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=
6/1)、メトキシメチル−3−(6−フェニルヘキサ
ン−1,3−ジエニル)ベンジルエーテルをシス体とト
ランス体の混合物として得た。得た粗メトキシメチル−
3−(6−フェニルヘキサン−1,3−ジエニル)ベン
ジルエーテルはこれ以上精製することなく次の反応に用
いた。上で得たメトキシメチル−3−(6−フェニルヘ
キサン−1,3−ジエニル)ベンジルエーテルのテトラ
ヒドロフラン50ml溶液を酸化白金50mgを触媒と
して常温常圧で一晩水素添加した。触媒を濾過して除
き、触媒をテトラヒドロフランで洗浄した。集めたテト
ラヒドロフラン溶液の溶媒を減圧留去した。得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製
し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=15/1)、目
的物を得た。 無色液体 収量2.074g 収率77%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.32-1.39 (4H, m), 1.54-
1.68 (4H, m), 2.59 (4H, t, J = 7.5 Hz), 3.42 (3H,
s), 4.57 (2H, s), 4.71 (2H, s), 7.08-7.32(9H, m);
IR (neat) 2927, 1452, 1149, 1105, 1047, 746, 700 c
m-1 2) 3−(6−フェニルヘキシル)ベンジルアルコー
ル メトキシメチル−3−(6−フェニルヘキシル)ベンジ
ルエーテル2.074g(6.638ミリモル)のメタ
ノール30ml溶液に濃塩酸1mlを加え、室温で2日
間撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタンで3回
抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢
酸エチル=6/1)、目的物を得た。 無色液体 収量1.635g 収率92%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.26-1.45 (4H, m), 1.53-
1.69 (5H, m), 2.60 (4H, t, J = 7.7 Hz), 4.67 (2H,
d, J = 6.0 Hz), 7.08-7.31 (9H, m); IR (neat) 3329,
2927, 2854, 1606, 1491, 1450, 1026, 787, 746, 700
cm-1 3) 3−(6−フェニルヘキシル)ベンジルブロミド 3−(6−フェニルヘキシル)ベンジルアルコール1.
635g(6.092ミリモル)、四臭化炭素2.02
g(6.09ミリモル)のジクロロメタン50ml溶液
に−50℃でトリフェニルホスフィン1.60g(6.
09ミリモル)のジクロロメタン10ml溶液を滴下
し、1時間かけてゆっくりと室温まで昇温した。溶媒を
減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルフラッシュ
カラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキ
サン/酢酸エチル=15/1)、目的物を得た。 無色液体 収量1.600g 収率79%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.32-1.40 (4H, m), 1.54-
1.69 (4H, m), 2.59 (2H, t, J = 7.7 Hz), 2.60 (2H,
t, J = 7.7 Hz), 4.48 (2H, s), 7.07-7.32 (9H, m);IR
(neat) 2927, 2852, 1605, 1491, 1450, 1211, 791, 7
46, 698 cm-1 4) 2−[3−(6−フェニルヘキシル)ベンジル]
フラン フラン0.49g(7.2ミリモル)のテトラヒドロフ
ラン30ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液4.5ml(7.2ミリモル)を
滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これに、3−
(6−フェニルヘキシル)ベンジルブロミド1.593
g(4.808ミリモル)のテトラヒドロフラン10m
l溶液を加えた後、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニ
ウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。集
めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧
留去した。得られた粗生成物をシリカゲルフラッシュカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサ
ン/酢酸エチル=15/1)、目的物を得、同時に未反
応の3−(6−フェニルヘキシル)ベンジルブロミドを
回収した。 低極性成分:3−(6−フェニルヘキシル)ベンジルブ
ロミド 無色液体 収量0.983g 回収率62% 高極性成分:目的物 黄色液体 収量0.598g 収率39%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.31-1.42 (4H, m), 1.54-
1.64 (4H, m), 2.57 (2H, t, J = 8.0 Hz), 2.59 (2H,
t, J = 7.6 Hz), 3.94 (2H, s), 5.99 (1H, dd, J = 1.
0 Hz, 3.2 Hz), 6.28 (1H, dd, J = 1.9 Hz, 3.3 Hz),
7.02-7.05 (3H,m), 7.15-7.32 (6H, m); IR (neat) 292
6, 2852, 1603, 1491, 1450, 1008, 729, 698 cm-1 5) N,N−ジメチル−[5−[3−(6−フェニル
ヘキシル)ベンジル]フラン−2−イルメチル]アミン 2−[3−(6−フェニルヘキシル)ベンジル]フラン
0.592g(1.859ミリモル)の酢酸10ml溶
液に50%ジメチルアミン水溶液0.20g(2.2ミ
リモル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.18
g(2.2ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌
した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加
えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回
抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜
酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量0.432g 収率62%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.31-1.38 (4H, m), 1.55-
1.61 (4H, m), 2.24 (6H, s), 2.55 (2H, t, J = 7.5 H
z), 2.59 (2H, t, J = 7.5 Hz), 3.42 (2H, s), 3.92
(2H, s), 5.87 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.08 (1H, d, J
= 3.0 Hz), 7.01-7.04 (3H, m), 7.13-7.31 (6H, m); I
R (neat) 2929, 2854, 1452, 1018, 787,746, 698 cm-1 6) N,N−ジメチル−[5−[3−(6−フェニル
ヘキシル)ベンジル]フラン−2−イルメチル]アミン
・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−[3−(6−フェニルヘキシ
ル)ベンジル]フラン−2−イルメチル]アミン0.5
92gをメタノール3mlに溶解し、塩化水素のメタノ
ール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮した後、
ジエチルエーテルを加え、生じた固体を濾過、ジエチル
エーテルで洗浄して、目的物を得た。 淡褐色固体 収量0.408g m.p. 103.0-105.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.28
-1.38 (4H, m), 1.51-1.66 (4H, m), 2.54 (2H, t, J =
7.3 Hz), 2.56 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.79 (6H, s),
3.97 (2H, s), 4.30 (2H, s), 6.15 (1H, d, J = 3.0 H
z), 6.62 (1H,d, J = 3.0 Hz), 7.01-7.04 (3H, m), 7.
09-7.28 (6H, m); Anal. Calcd for C2 6H34ClNO・0.3H
2O: C, 74.81; H, 8.35; N, 3.36. Found: C, 74.86;
H, 8.23; N, 3.26.
【0103】実施例19 N,N−ジメチル−[5−[3−(3−フェネチルフェ
ニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミン・塩
酸塩 1) 2−[3−(3−フェネチルフェニル)プロピ
ル]フラン フラン1.59g(23.4ミリモル)のテトラヒドロ
フラン30ml溶液に氷冷下n−ブチルリチウムの1.
6Mヘキサン溶液14.6ml(23.4ミリモル)を
滴下し、そのまま15分間撹拌した。これに、1−ヨー
ド−3−(3−フェネチルフェニル)プロパン5.45
7g(15.581ミリモル)のテトラヒドロフラン2
0ml溶液を加えた後、室温で一晩撹拌した。塩化アン
モニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで3回抽出し
た。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル
=15/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量4.464g 収率99%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.94 (2H, quint, J = 7.7
Hz), 2.63 (4H, t, J= 7.1 Hz), 2.90 (4H, s), 5.99
(1H, dd, J = 0.7 Hz, 3.3 Hz), 6.29 (1H, dd, J = 2.
1 Hz, 3.1 Hz), 6.99-7.04 (3H, m), 7.14-7.31 (7H,
m); IR (neat)2935, 1452, 1147, 1007, 791, 731, 700
cm-1 2) N,N−ジメチル−[5−[3−(3−フェネチ
ルフェニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミ
ン 2−[3−(3−フェネチルフェニル)プロピル]フラ
ン2.229g(7.634ミリモル)の酢酸30ml
溶液に50%ジメチルアミン水溶液0.83g(9.2
ミリモル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.7
5g(9.2ミリモル)を加え、100℃で15分間撹
拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を
加えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3
回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢
酸エチル=1/1〜酢酸エチル)、目的物を得た。 黄色液体 収量2.277g 収率85%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.93 (2H, quint, J = 7.7
Hz), 2.25 (6H, s),2.62 (4H, t, J = 7.5 Hz), 2.90
(4H, s), 3.41 (2H, s), 5.91 (1H, d, J = 2.8 Hz),
6.08 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.99-7.03 (3H, m), 7.16-
7.32 (6H, m);IR (neat) 2937, 1452, 1018, 787, 700
cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−[3−(3−フェネチ
ルフェニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミ
ン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−[3−(3−フェネチルフェ
ニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミン2.
277gをメタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタ
ノール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮した
後、ジエチルエーテルを加え、生じた固体を濾過、ジエ
チルエーテルで洗浄して、目的物を得た。 淡褐色粉末 収量2.278g m.p. 76.0-77.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.93
(2H, quint, J = 7.4 Hz), 2.57-2.67(4H, m), 2.83 (6
H, s), 2.87 (4H, s), 4.33 (2H, s), 6.13 (1H, d, J
= 3.4 Hz), 6.62 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.93-7.01 (3
H, m), 7.10-7.22(6H, m); IR (nujol) 2478, 1012, 78
9, 700 cm-1; Anal. Calcd for C24H30ClNO: C, 75.08;
H, 7.88; N, 3.65. Found: C, 74.87; H, 7.85; N, 3.
57.
【0104】実施例20 N,N−ジエチル−[5−[3−(3−フェネチルフェ
ニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミン・塩
酸塩 1) N,N−ジエチル−[5−[3−(3−フェネチ
ルフェニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミ
ン 2−[3−(3−フェネチルフェニル)プロピル]フラ
ン2.217g(7.634ミリモル)の酢酸30ml
溶液にジエチルアミン0.95ml(9.2ミリモル)
および37%ホルムアルデヒド水溶液0.74g(9.
2ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌した。溶
媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液
をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回抽出し
た。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル
=3/1〜1/1)、目的物を得た。 橙色液体 収量2.130g 収率74%1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.07 (6H, t, J = 7.1 H
z), 1.93 (2H, quint, J= 7.5 Hz), 2.53 (4H, q, J =
7.1 Hz), 2.62 (4H, t, J = 7.3 Hz), 2.90 (4H, s),
3.62 (2H, s), 5.91 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.06 (1H,
d, J = 3.0 Hz),6.99-7.03 (3H, m), 7.16 (6H, m); IR
(neat) 2933, 1452, 1014, 787, 700 cm -1 2) N,N−ジエチル−[5−[3−(3−フェネチ
ルフェニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミ
ン・塩酸塩 N,N−ジエチル−[5−[3−(3−フェネチルフェ
ニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]アミン2.
130gをメタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタ
ノール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮して、
目的物を得た。 暗褐色粘性液体 収量2.324g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.36 (6H, t, J = 7.4 H
z), 1.93 (2H, quint, J= 7.6 Hz), 2.57-2.71 (4H,
m), 2.88 (4H, s), 3.16 (4H, q, J = 7.2 Hz), 4.36
(2H, s), 6.14 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.64 (1H, d, J
= 3.2 Hz), 6.93-7.02 (3H, m), 7.11-7.21 (6H, m); I
R (neat) 2941, 2478, 1454, 1394, 1020, 794, 702 cm
-1; Anal. Calcd for C26H34ClNO・0.7H2O: C, 73.54;
H, 8.40; N, 3.30. Found: C, 73.70; H, 8.37; N, 3.2
1.
【0105】実施例21 1−(2−ジメチルアミノメチルフラン−5−イル)−
6−フェニル−2−ヘキサノール・塩酸塩 1) 1−(2−フリル)−2,3−エポキシプロパン フラン4.48g(65.9ミリモル)のジエチルエー
テル100ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液37.7ml(60.4ミリモ
ル)を滴下した後、氷冷下1時間撹拌した。これに、エ
ピクロロヒドリン5.078g(54.885ミリモ
ル)のジエチルエーテル20ml溶液を加えた後、室温
で3時間撹拌した。塩化アンモニウム水溶液を加えた
後、ジエチルエーテルで3回抽出した。集めた有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得
られた残留物をジエチルエーテル50mlに溶かし、氷
冷下水素化ナトリウムの60%流動パラフィン懸濁物
2.41g(60.4ミリモル)を加え、室温で一晩撹
拌した。反応液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで3回抽
出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサ
ン/酢酸エチル=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量2.446g 収率36%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.57 (1H, dd, J = 2.6 H
z, 4.8 Hz), 2.78-2.88(2H, m), 2.98 (1H, dd, J = 5.
2 Hz, 15.6 Hz), 3.15-3.24 (1H, m), 6.14 (1H, d, J
= 3.4 Hz), 6.32 (1H, t, J = 2.6 Hz), 7.35 (1H, d,
J = 1.8 Hz); IR (neat) 2993, 1597, 1506, 1180, 114
6, 1007, 845, 797, 737 cm-1 2) 1−(2−フリル)−6−フェニル−2−ヘキサ
ノール 1−(2−フリル)−2,3−エポキシプロパン1.0
29g(8.289ミリモル)、四塩化銅酸二リチウム
(塩化銅(II)0.11g(0.83ミリモル)、塩
化リチウム70mg(1.7ミリモル)よりテトラヒド
ロフラン5ml中で調製)のテトラヒドロフラン50m
l溶液に−50℃で3−フェニルヘキシルマグネシウム
ブロミドのテトラヒドロフラン溶液(マグネシウム0.
40g(16.6ミリモル)、3−フェニルプロピルブ
ロミド2.48g(12.4ミリモル)よりテトラヒド
ロフラン50ml中で調製)を滴下した後、室温に昇温
した。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え、しばら
く撹拌した後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムク
ロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=
6/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量0.225g 収率11%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.25-1.72 (6H, m), 1.83
(1H, d, J = 4.2 Hz),2.612 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.7
0 (1H, dd, J = 7.6 Hz, 15.0 Hz), 2.83 (1H, dd, J =
4.4 Hz, 15.0 Hz), 3.87 (1H, m), 6.09 (1H ,dd, J =
0.8 Hz, 3.4Hz), 6.30 (1H, dd, J = 1.9 Hz, 3.1 H
z), 7.13-7.32 (5H, m), 7.33 (1H, dd,J = 0.8 Hz, 1.
8 Hz); IR (neat) 3392, 2931, 2856, 1500, 1454, 114
6, 1082, 1011, 733, 700 cm-1 3) 1−(2−ジメチルアミノメチルフラン−5−イ
ル)−6−フェニル−2−ヘキサノール 1−(2−フリル)−6−フェニル−2−ヘキサノール
0.223g(0.913ミリモル)の酢酸10ml溶
液に50%ジメチルアミン水溶液0.10g(1.1ミ
リモル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.09
g(1.1ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌
した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加
えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回
抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜
酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量0.180g 収率65%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.47-1.68 (6H, m), 1.87
(1H, br s), 2.25 (6H, s), 2.62 (2H, t, J = 7.6 H
z), 2.67 (1H, dd, J = 7.8 Hz, 14.6 Hz), 2.83(1H, d
d, J = 4.0 Hz, 15.0 Hz), 3.41 (2H, s), 3.82-3.93
(1H, m), 6.02 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.11 (1H, d, J
= 3.0 Hz), 7.13-7.31 (5H, m); IR (neat) 3388, 293
1, 2856, 1454, 1016, 787, 746, 700 cm-1 4) 1−(2−ジメチルアミノメチルフラン−5−イ
ル)−6−フェニル−2−ヘキサノール・塩酸塩 1−(2−ジメチルアミノメチルフラン−5−イル)−
6−フェニル−2−ヘキサノール0.180gをメタノ
ール2mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過剰
量加えて撹拌した。これを濃縮して、目的物を得た。 褐色液体 収量0.219g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.40-1.67 (6H, m), 2.61
(2H, t, J = 7.3 Hz),2.74-2.80 (2H, m), 2.83 (3H,
s), 2.84 (3H, s), 3.82-3.88 (1H, m), 4.32(2H, s),
6.19 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.62 (1H, d, J = 3.4 H
z), 7.13-7.29 (5H, m); Anal. Calcd for C19H28ClNO2
・1.3H2O: C, 63.16; H, 8.54; N, 3.88.Found: C, 63.0
0; H, 8.55; N, 3.79.
【0106】実施例22 N−[5−(ジメチルアミノメチル)フラン−2−イル
メチル]−N−(6−フェニルヘキシル)トリフルオロ
酢酸アミド・塩酸塩 1) N−フルフリル−N−(6−フェニルヘキシル)
トリフルオロ酢酸アミド 6−フェニル−1−ヘキサノール3.68g(20.7
ミリモル)、トリエチルアミン4.32ml(31.0
ミリモル)のジクロロメタン50ml溶液に氷冷下メタ
ンスルホニルクロリド1.92ml(24.8ミリモ
ル)を滴下し、氷冷下0.5時間撹拌した。反応液を水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留
去した。得られた粗メタンスルホン酸エステル、フルフ
リルアミン3.65g(41.3ミリモル)、炭酸カリ
ウム8.57g(62.0ミリモル)のN,N−ジメチ
ルホルムアミド50ml溶液を80℃で一晩、120℃
で6時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタン
で2回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーを通し(ヘキサン/酢酸
エチル=1/1〜酢酸エチル)、粗N−フルフリル−6
−フェニルヘキシルアミンを得た。 橙色液体 収量2.56g 上で得た粗N−フルフリル−6−フェニルヘキシルアミ
ン2.564g(9.962ミリモル)のピリジン10
ml溶液に、氷冷下、無水トリフルオロ酢酸2.11m
l(14.9ミリモル)を滴下し、0℃で0.5時間撹
拌した。溶媒を減圧留去した後、酢酸エチルで希釈し、
希塩酸、炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナト
リウム水溶液で順次洗浄した。洗浄した酢酸エチル溶液
を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=15
/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量2.549g 収率35%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.26-1.39 (4H, m), 1.51-
1.65 (4H, m), 2.60 (2H, dt, J = 2.9 Hz, 7.6 Hz),
3.37 (2H, t, J = 7.3 Hz), 4.53 (2H, s), 4.59 (2H,
s), 6.27-6.37 (2H, m), 7.14-7.39 (6H, m); IR (nea
t) 2933, 1691, 1454, 1198, 1144, 1014, 744, 696 cm
-1 2) N−[5−(ジメチルアミノメチル)フラン−2
−イルメチル]−N−(6−フェニルヘキシル)トリフ
ルオロ酢酸アミド N−フルフリル−N−(6−フェニルヘキシル)トリフ
ルオロ酢酸アミド1.805g(5.108ミリモル)
の酢酸20ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液0.
55g(6.1ミリモル)および37%ホルムアルデヒ
ド水溶液0.50g(6.1ミリモル)を加え、100
℃で4時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後にジクロ
ロメタンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
(酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノール=9/1)、目
的物を得た。 淡黄色液体 収量1.420g 収率68%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.25-1.37 (4H, m), 1.48-
1.64 (4H, m), 2.24 (6H, s), 2.55-2.64 (2H, m), 3.3
2-3.43 (2H, m), 3.42 (2H, s), 4.52 (2H, s), 4.57
(2H, s), 6.14-6.25 (2H, m), 7.14-7.32 (5H, m); IR
(neat) 1935, 1693, 1456, 1196, 1144, 1020, 797, 75
2, 696 cm-1 4) N−[5−(ジメチルアミノメチル)フラン−2
−イルメチル]−N−(6−フェニルヘキシル)トリフ
ルオロ酢酸アミド・塩酸塩 N−[5−(ジメチルアミノメチル)フラン−2−イル
メチル]−N−(6−フェニルヘキシル)トリフルオロ
酢酸アミド0.693gをメタノール3mlに溶解し、
塩化水素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌した。こ
れを濃縮して、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.753g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.25-1.35 (4H, m), 1.52-
1.68 (4H, m), 2.55-2.64 (2H, m), 2.84 (6H, s), 3.4
3 (2H, br t, J = 7.9 Hz), 4.30-4.44 (2H, m), 4.67
(2H, s), 6.46 (0.7H, d, J = 3.4 Hz), 6.51 (0.3H,
d, J = 3.4 Hz),6.71 (0.7H, d, J = 3.2 Hz), 6.75
(0.3H, d, J = 3.2 Hz), 7.10-7.29 (5H,m); Anal. Cal
cd for C22H30ClF3N2O2・0.9H2O: C, 57.05; H, 6.92;
N, 6.05. Found: C, 57.25; H, 7.05; N, 6.00.
【0107】実施例23 [5−(ジメチルアミノメチル)フラン−2−イル]
(6−フェニルヘキシル)アミン・二塩酸塩 1) [5−(ジメチルアミノメチル)フラン−2−イ
ル](6−フェニルヘキシル)アミン N−[5−(ジメチルアミノメチル)フラン−2−イ
ル]−N−(6−フェニルヘキシル)トリフルオロ酢酸
アミド0.727g(1.771ミリモル)のメタノー
ル30ml溶液に炭酸カリウム0.49g(3.5ミリ
モル)を加え、室温で1日間撹拌した。反応混合物を水
酸化ナトリウム水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽
出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル/メタ
ノール=9/1〜クロロホルム/メタノール=9/
1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.481g 収率86%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.29-1.37 (4H, m), 1.42-
1.65 (4H, m), 2.25 (6H, s), 2.58 (2H, t, J = 7.0 H
z), 2.59 (2H, t, J = 8.1 Hz), 3.43 (2H, s), 3.75
(2H, s), 6.09 (1H, d, J = 1.4 Hz), 6.11 (1H, d, J
= 1.4 Hz), 7.13-7.31 (5H, m); IR (neat) 3275, 292
9, 2854, 1454, 1018, 789, 746, 698 cm- 1 2) [5−(ジメチルアミノメチル)フラン−2−イ
ル](6−フェニルヘキシル)アミン・二塩酸塩 [5−(ジメチルアミノメチル)フラン−2−イル]
(6−フェニルヘキシル)アミン0.481gをメタノ
ール3mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過剰
量加えて撹拌した。これを濃縮した後、ジエチルエーテ
ルを加え、生じた固体を濾過、ジエチルエーテルで洗浄
して、目的物を得た。 白色粉末 収量0.449g m.p. 142.0-143.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.37
-1.48 (4H, m), 1.62-1.77 (4H, m), 2.62 (2H, t, J =
7.6 Hz), 2.89 (6H, s), 2.99-3.07 (2H, m),4.30 (2
H, s), 4.43 (2H, s), 6.72 (1H, d, J = 1.4 Hz), 6.7
9 (1H, d, J =1.4 Hz), 7.14-7.29 (5H, m); Anal. Cal
cd for C20H32Cl2N2O: C, 62.01; H, 8.33; N, 7.23. F
ound: C, 62.00; H, 8.38; N, 7.16.
【0108】実施例24 1−[(2−ジメチルアミノメチルフラン−5−イル)
メトキシ]−6−フェニル−2−ヘキサノール・塩酸塩 1) 1−フルフリルオキシ−6−フェニル−2−ヘキ
サノール フルフリルグリシジルエーテル2.498g(16.2
03ミリモル)、四塩化銅酸二リチウム(塩化銅(I
I)0.22g(1.6ミリモル)、塩化リチウム0.
14g(3.2ミリモル)よりテトラヒドロフラン5m
l中で調整)のテトラヒドロフラン50ml溶液に−5
0℃で3−フェニルヘキシルマグネシウムブロミドのテ
トラヒドロフラン溶液(マグネシウム0.79g(3
2.4ミリモル)、3−フェニルプロピルブロミド4.
84g(14.3ミリモル)よりテトラヒドロフラン5
0ml中で調整)を滴下した後、室温に昇温した。反応
液に塩化アンモニウム水溶液を加え、しばらく撹拌した
後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた
粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフ
ィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)、目
的物を得た。 無色液体 収量2.123g 収率48%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.3128-1.67 (6H, m), 2.4
4 (1H, d, J = 3.4 Hz), 2.60 (2H, t, J = 7.5 Hz),
3.28 (1H, dd, J = 7.8 Hz, 9.4 Hz), 3.47 (1H, dd, J
= 3.0 Hz, 9.4 Hz), 3.70-3.77 (1H, m), 4.47 (2H,
s), 6.30 (1H, d,J = 3.4 Hz), 6.33 (1H, dd, J = 1.8
Hz, 3.2 Hz), 7.11-7.39 (5H, m), 7.39(1H, d, J =
1.8 Hz); IR (neat) 3448, 2931, 2856, 1498, 1456, 1
149, 1086, 1014, 993, 920, 746, 700 cm-1 2) 1−[(2−ジメチルアミノメチルフラン−5−
イル)メトキシ]−6−フェニル−2−ヘキサノール 1−フルフリルオキシ−6−フェニル−2−ヘキサノー
ル1.213g(4.421ミリモル)の酢酸20ml
溶液に50%ジメチルアミン水溶液0.48g(5.3
ミリモル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.4
3g(5.3ミリモル)を加え、100℃で15分間撹
拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を
加えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3
回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜
酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量1.293g 収率88%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.30-1.74 (6H, m), 2.26
(6H, s), 2.32 (1H, br s), 2.61 (2H, t, J = 7.5 H
z), 3.29 (1H, dd, J = 8.0 Hz, 9.4 Hz), 3.45(2H,
s), 3.48 (1H, dd, J = 3.0 Hz, 9.4 Hz), 3.75 (1H,
m), 4.46 (2H, s),6.15 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.25 (1
H, d, J = 3.0 Hz), 7.15-7.31 (5H, m); IR (neat) 33
92, 2935, 2858, 1456, 1360, 1088, 1022, 797, 746,
700 cm-1 3) 1−[(2−ジメチルアミノメチルフラン−5−
イル)メトキシ]−6−フェニル−2−ヘキサノール・
塩酸塩 1−[(2−ジメチルアミノメチルフラン−5−イル)
メトキシ]−6−フェニル−2−ヘキサノール1.29
3gをメタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタノー
ル溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮して、目的
物を得た。 褐色液体 収量1.200g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.37-1.66 (6H, m), 2.61
(2H, t, J = 7.3 Hz),2.85 (6H, s), 3.35-3.46 (2H,
m), 3.65-3.70 (1H, m), 4.37 (2H, s), 4.50(2H, s),
6.47 (1H, d, J = 3.4 Hz), 6.69 (1H, d, J = 3.2 H
z), 7.13-7.28 (5H, m); Anal. Calcd for C20H30ClNO3
・2.0H2O: C, 59.47; H, 8.48; N, 3.47.Found: C, 59.5
3; H, 8.42; N, 3.42.
【0109】実施例25 N,N−ジメチル−[5−[(2−ベンジロキシ−6−
フェニルヘキシルオキシ)メチル]フラン−2−イルメ
チル]アミン・塩酸塩 1) 2−[(2−ベンジロキシ−6−フェニルヘキシ
ルオキシ)メチル]フラン 1−フルフリルオキシ−6−フェニルヘキサン−2−オ
ール0.908g(3.320ミリモル)のテトラヒド
ロフラン30ml溶液に、氷冷下、水素化ナトリウムの
60%流動パラフィン懸濁物0.16g(4.0ミリモ
ル)を加え、そのまま0.5時間撹拌した。この混合物
に臭化ベンジル0.85g(5.0ミリモル)のテトラ
ヒドロフラン5ml溶液を加え、室温で1日間撹拌し
た。N,N−ジメチルホルムアミド4mlを加え、さら
に8時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチル
で3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン
〜ヘキサン/酢酸エチル=15/1)、目的物を得た。 無色液体 収量1.048g 収率87%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.35-1.67 (6H, m), 2.58
(2H, t, J = 7.5 Hz),3.48-3.57 (3H, m), 4.48 (2H,
s), 4.51 (1H, d, J = 11.6 Hz), 4.66 (1H, d, J = 1
1.6 Hz), 6.30 (1H, d, J = 2.8 Hz), 6.34 (1H, dd, J
= 1.8 Hz, 3.4Hz), 7.13-7.37 (10H, m), 7.40 (1H, d
d, J = 0.8 Hz, 1.8 Hz); IR (neat) 2931, 2856, 149
7, 1454, 1354, 1149, 1092, 739, 698 cm-1 2) N,N−ジメチル−[5−[(2−ベンジロキシ
−6−フェニルヘキシルオキシ)メチル]フラン−2−
イルメチル]アミン 2−[(2−ベンジロキシ−6−フェニルヘキシルオキ
シ)メチル]フラン1.045g(2.867ミリモ
ル)の酢酸20ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液
0.31g(3.4ミリモル)および37%ホルムアル
デヒド水溶液0.28g(3.4ミリモル)を加え、1
00℃で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化
ナトリウム水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後に
ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノール=9/
1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.852g 収率71%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.35-1.63 (6H, m), 2.25
(6H, s), 2.58 (2H, t, J = 7.5 Hz), 3.44 (2H, s),
3.47-3.57 (3H, m), 4.44 (2H, s), 4.510 (1H,d, J =
11.6 Hz), 4.66 (1H, d, J = 11.8 Hz), 6.15 (1H, d,
J = 3.0 Hz), 6.24 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.13-7.33
(10H, m); IR (neat) 2935, 2858, 1454,1358, 1092, 1
024, 740, 698 cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−[(2−ベンジロキシ
−6−フェニルヘキシルオキシ)メチル]フラン−2−
イルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−[(2−ベンジロキシ−6−
フェニルヘキシルオキシ)メチル]フラン−2−イルメ
チル]アミン0.852gをメタノール5mlに溶解
し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌し
た。これを濃縮して、目的物を得た。 暗褐色液体 収量0.946g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.36-1.62 (6H, m), 2.58
(2H, t, J = 7.3 Hz),2.82 (6H, s), 3.545 (2H, s),
3.55-3.59 (1H, m), 4.35 (2H, s), 4.41-4.69(2H, m),
4.50 (2H, s), 6.47 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.70 (1H,
d, J = 3.4 Hz), 7.10-7.32 (10H, m); Anal. Calcd f
or C27H36ClNO3・1.5H2O: C, 66.86; H,8.10; N, 2.89.
Found: C, 67.13; H, 8.02; N, 2.77.
【0110】実施例26 N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベンジルチ
オメチル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸塩 1) フルフリル 3−フェネチルベンジル スルフィ
ド 3−フェネチルベンジルブロミド0.340g(1.2
36ミリモル)、フルフリルメルカプタン0.15ml
(1.5ミリモル)、トリエチルアミン0.26ml
(1.9ミリモル)のエタノール30ml溶液を室温で
0.5時間撹拌した。反応液を水酸化ナトリウム水溶液
に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=9/
1)、目的物を得た。 無色液体 収量0.366g 収率96%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.92 (6H, s), 3.56 (2H,
s), 3.66 (2H, s), 6.13 (1H, dd, J = 0.8 Hz, 3.0 H
z), 6.32 (1H, dd, J = 1.8 Hz, 3.2 Hz), 7.05-7.32
(9H, m), 7.38 (1H, dd, J = 1.0 Hz, 2.0 Hz); IR (ne
at) 3026, 2920,1603, 1497, 1448, 1149, 1011, 739,
702 cm-1 2) N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベン
ジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン フルフリル 3−フェネチルベンジル スルフィド0.
357g(1.157ミリモル)の酢酸10ml溶液に
50%ジメチルアミン水溶液0.13g(1.4ミリモ
ル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.11g
(1.4ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌し
た。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加え
て溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回抽
出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸
エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.385g 収率91%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.27 (6H, s), 2.91 (4H,
s), 3.45 (2H, s), 3.55 (2H, s), 3.66 (2H, s), 6.07
(1H, d, J = 2.8 Hz), 6.13 (1H, d, J = 2.8Hz), 7.0
5-7.31 (9H, m); IR (neat) 2939, 2769, 1452, 1018,
791, 748, 700cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベン
ジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩
酸塩 N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベンジルチ
オメチル)フラン−2−イルメチル]アミン0.385
gをメタノール2mlに溶解し、塩化水素のメタノール
溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮した後、ジエ
チルエーテルを加え、生じた固体を濾過、ジエチルエー
テルで洗浄して、目的物を得た。 淡褐色固体 収量0.332g m.p. 100.0-102.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.85
(6H, s), 2.90 (4H,s), 3.57 (2H, s), 3.67 (2H, s),
4.35 (2H, s), 6.24 (1H, d, J = 3.2 Hz),6.65 (1H,
d, J = 3.4 Hz), 7.04-7.27 (9H, m); Anal. Calcd for
C23H28ClNOS・0.3H2O: C, 67.81; H, 7.08; N, 3.44. F
ound: C, 67.52; H, 6.92; N, 3.43.
【0111】実施例27 (Z)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
ルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメ
チル]アミン・塩酸塩 1) フルフリル (Z)−3−(2−フェニルエテニ
ル)ベンジル スルフィド (Z)−3−(2−フェニルエテニル)ベンジルブロミ
ド0.326g(1.193ミリモル)、フルフリルメ
ルカプタン0.14ml(1.4ミリモル)、トリエチ
ルアミン0.25ml(1.8ミリモル)のエタノール
30ml溶液を室温で0.5時間撹拌した。反応液を水
酸化ナトリウム水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽
出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサ
ン/酢酸エチル=9/1)、目的物を得た。 無色液体 収量0.361g 収率99%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 3.50 (2H, s), 3.57 (2H,
s), 6.04 (1H, dd, J= 0.8 Hz, 3.2 Hz), 6.29 (1H, d
d, J = 1.8 Hz, 3.2 Hz), 6.60 (2H, s), 7.06-7.26 (9
H, m), 7.35 (1H, dd, J = 0.8 Hz, 1.8 Hz); IR (nea
t) 3014, 1599,1498, 1149, 1011, 933, 800, 773, 73
7, 700 cm-1 2) (Z)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−
フェニルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−
イルメチル]アミン フルフリル (Z)−3−(2−フェニルエテニル)ベ
ンジル スルフィド0.354g(1.155ミリモ
ル)の酢酸10ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液
0.13g(1.4ミリモル)および37%ホルムアル
デヒド水溶液0.11g(1.4ミリモル)を加え、1
00℃で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化
ナトリウム水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後に
ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノール=9/
1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.341g 収率81%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.26 (6H, s), 3.43 (2H,
s), 3.51 (2H, s), 3.58 (2H, s), 5.99 (1H, d, J =
3.0 Hz), 6.10 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.60 (2H, s),
7.14-7.26 (9H, m); IR (neat) 2939, 2771, 1450, 101
8, 793, 700 cm-1 3) (Z)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−
フェニルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−
イルメチル]アミン・塩酸塩 (Z)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
ルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメ
チル]アミン0.341gをメタノール2mlに溶解
し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌し
た。これを濃縮して、目的物を得た。 褐色液体 収量0.362g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.84 (6H, s), 3.54 (2H,
s), 3.59 (2H, s), 4.34 (2H, s), 6.16 (1H, d, J =
2.8 Hz), 6.62 (2H, s), 6.63 (1H, d, J = 2.6Hz), 7.
14-7.22 (9H, m); Anal. Calcd for C23H26ClNOS・0.3H2
O: C, 68.15; H, 6.61; N, 3.46. Found: C, 68.21; H,
6.55; N, 3.58.
【0112】実施例28 (E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
ルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメ
チル]アミン・塩酸塩 1) フルフリル (E)−3−(2−フェニルエテニ
ル)ベンジル スルフィド (E)−3−(2−フェニルエテニル)ベンジルブロミ
ド0.697g(2.552ミリモル)、フルフリルメ
ルカプタン0.31ml(3.1ミリモル)、トリエチ
ルアミン0.53ml(3.8ミリモル)のエタノール
30ml溶液を室温で0.5時間撹拌した。反応液を水
酸化ナトリウム水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽
出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサ
ン/酢酸エチル=9/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.777g 収率99%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 3.62 (2H, s), 3.72 (2H,
s), 6.18 (1H, d, J =3.0 Hz), 6.34 (1H, dd, J = 1.9
Hz, 3.3 Hz), 7.11 (2H, s), 7.18-7.55 (10H, m); IR
(neat) 3026, 1599, 1497, 1246, 1149, 1009, 962, 7
93, 743, 694cm-1 2) (E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−
フェニルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−
イルメチル]アミン フルフリル (E)−3−(2−フェニルエテニル)ベ
ンジル スルフィド0.777g(2.536ミリモ
ル)の酢酸20ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液
0.27g(3.0ミリモル)および37%ホルムアル
デヒド水溶液0.25g(3.0ミリモル)を加え、1
00℃で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化
ナトリウム水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後に
ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノール=9/
1)、目的物を得た。 黄色液体 収量0.829g 収率90%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.26 (6H, s), 3.45 (2H,
s), 3.61 (2H, s), 3.72 (2H, s), 6.11 (1H, d, J =
3.2 Hz), 6.13 (1H, d, J = 3.4 Hz), 7.10 (2H, s),
7.18-7.54 (9H, m); IR (neat) 2939, 2771, 1450, 101
8, 962, 791, 750, 698 cm-1 3) (E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−
フェニルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−
イルメチル]アミン・塩酸塩 (E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
ルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメ
チル]アミン0.829gをメタノール5mlに溶解
し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌し
た。これを濃縮した後、ジエチルエーテルを加え、生じ
た固体を濾過、ジエチルエーテルで洗浄して、目的物を
得た。 褐色固体 収量0.755g m.p. 127.0-129.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.82
(6H, s), 3.69 (2H,s), 3.77 (2H, s), 4.33 (2H, s),
6.30 (1H, d, J = 3.4 Hz), 6.64 (1H, d, J= 2.8 H
z), 7.16 (2H, s), 7.17-7.57 (9H, m); Anal. Calcd f
or C23H26ClNOS・0.2H2O: C, 68.45; H, 6.59; N, 3.47.
Found: C, 68.71; H, 6.54; N, 3.64.
【0113】実施例29 N,N−ジメチル−[5−(2−フェネチルベンジルチ
オメチル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸塩 1) フルフリル 2−フェネチルベンジル スルフィ
ド 2−フェネチルベンジルアルコール1.122g(5.
285ミリモル)、四塩化炭素0.89g(5.81ミ
リモル)のジクロロメタン50ml溶液に−50℃でト
リフェニルホスフィン1.39g(5.29ミリモル)
のジクロロメタン20ml溶液を滴下した後、一晩加熱
還流した。反応液を室温に冷却した後、ジエチルエーテ
ルを加え、生じた白色沈殿を濾過し、沈殿はジエチルエ
ーテルで3回洗浄した。集めたジエチルエーテル溶液の
溶媒を減圧留去し、得られた粗2−フェネチルベンジル
ブロミドを精製することなく次の反応に用いた。上で得
た粗2−フェネチルベンジルブロミド、フルフリルメル
カプタン0.64ml(6.3ミリモル)、トリエチル
アミン1.10ml(7.93ミリモル)のエタノール
50ml溶液を室温で3時間撹拌した。反応液を水酸化
ナトリウム水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出し
た。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/
酢酸エチル=15/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.964g 収率59%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.84-3.02 (4H, m), 3.66
(2H, s), 3.69 (2H, s), 6.19 (1H, d, J = 3.2 Hz),
6.32 (1H, dd, J = 1.8 Hz, 3.2 Hz), 7.11-7.40 (10H,
m); IR (neat) 3024, 2926, 1495, 1452, 1244, 1149,
1011, 739, 700cm-1 2) N,N−ジメチル−[5−(2−フェネチルベン
ジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン フルフリル 2−フェネチルベンジル スルフィド0.
953g(3.090ミリモル)の酢酸20ml溶液に
50%ジメチルアミン水溶液0.33g(3.7ミリモ
ル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.30g
(3.7ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌し
た。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加え
て溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回抽
出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸
エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量0.942g 収率83%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.24 (6H, s), 2.87-3.00
(4H, m), 3.41 (2H, s), 3.65 (2H, s), 3.69 (2H, s),
6.12 (2H, s), 7.13-7.33 (9H, m); IR (neat) 2939,
2771, 1454, 1018, 791, 756, 700 cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−(2−フェネチルベン
ジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩
酸塩 N,N−ジメチル−[5−(2−フェネチルベンジルチ
オメチル)フラン−2−イルメチル]アミン0.563
gをメタノール3mlに溶解し、塩化水素のメタノール
溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮して、目的物
を得た。 褐色液体 収量1.016g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.80 (6H, s), 2.83-2.96
(4H, m), 3.70 (2H, s), 3.712 (2H, s), 4.29 (2H,
s), 6.32 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.64 (1H, d, J= 3.4
Hz), 7.11-7.30 (9H, m); Anal. Calcd for C23H28ClNO
S・0.5H2O: C, 67.21; H, 7.11; N, 3.41. Found: C, 6
6.92; H, 7.06; N, 3.56.
【0114】実施例30 N,N−ジメチル−[5−[3−(6−フェニルヘキシ
ル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメチル]ア
ミン・塩酸塩 1) 2−[3−(6−フェニルヘキシル)ベンジルチ
オメチル]フラン 3−(6−フェニルヘキシル)ベンジルブロミド0.6
36g(1.920ミリモル)、2−フルフリルメルカ
プタン0.23ml(2.3ミリモル)、トリエチルア
ミン0.40ml(2.9ミリモル)のメタノール30
ml溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=15
/1)、目的物を得た。 無色液体 収量0.685g 収率98%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.32-1.40 (4H, m), 1.54-
1.64 (4H, m), 2.59 (2H, t, J = 7.7 Hz), 2.59 (2H,
t, J = 7.5 Hz), 3.59 (2H, s), 3.67 (2H, s), 6.15
(1H, d, J = 2.6 Hz), 6.32 (1H, dd, J = 2.0 Hz, 3.2
Hz), 7.03-7.31(9H, m), 7.37 (1H, t, J = 2.8 Hz);
IR (neat) 2927, 2854, 1498, 1450, 1151, 1009, 739,
702 cm-1 2) N,N−ジメチル−[5−[3−(6−フェニル
ヘキシル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメチ
ル]アミン 2−[3−(6−フェニルヘキシル)ベンジルチオメチ
ル]フランアミン0.677g(1.857ミリモル)
の酢酸10ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液0.
20g(2.2ミリモル)および37%ホルムアルデヒ
ド水溶液0.18g(2.2ミリモル)を加え、100
℃で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナト
リウム水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後にジク
ロロメタンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
(酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノール=9/1)、目
的物を得た。 淡黄色液体 収量0.735g 収率94%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.33-1.40 (4H, m), 1.58-
1.67 (4H, m), 2.26 (6H, s), 2.58 (2H, t, J = 7.7 H
z), 2.60 (2H, t, J = 7.2 Hz), 3.44 (2H, s), 3.58
(2H, s), 3.67 (2H, s), 6.09 (1H, d, J = 3.2 Hz),
6.12 (1H, d, J =3.2 Hz), 7.03-7.31 (9H, m); IR (ne
at) 2929, 2854, 1454, 1018, 791, 700cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−[3−(6−フェニル
ヘキシル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメチ
ル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−[3−(6−フェニルヘキシ
ル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメチル]ア
ミン0.735gをメタノール5mlに溶解し、塩化水
素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃
縮した後、ジエチルエーテルを加え、生じた固体を濾
過、ジエチルエーテルで洗浄して、目的物を得た。 淡褐色固体 収量0.675g m.p. 92.0-93.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.32-
1.39 (4H, m), 1.53-1.67 (4H, m), 2.58 (4H, t, J =
7.5 Hz), 2.84 (6H, s), 3.63 (2H, s), 3.70 (2H, s),
4.34 (2H, s), 6.27 (1H, d, J = 3.4 Hz), 6.64 (1H,
d, J = 6.2 Hz), 7.03-7.28 (9H, m); Anal. Calcd fo
r C27H36ClNOS: C, 70.79; H, 7.92; N,3.06. Found:
C, 70.81; H, 7.95; N, 3.11.
【0115】実施例31 N,N−ジメチル−[5−(3−ベンジルオキシベンジ
ルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸
塩 1) 3−ベンジルオキシベンジルアルコール 3−ベンジルオキシベンズアルデヒド3.183g(1
4.996ミリモル)のメタノール50ml溶液に、氷
冷下水素化ホウ素ナトリウム1.13g(30.0ミリ
モル)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応液を水
に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜2/
1)、目的物を得た。黄色液体 収量3.170g 収
率99%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.68 (1H, t, J = 5.8 H
z), 4.67 (2H, d, J = 5.8 Hz), 5.07 (2H, s), 6.88-
7.02 (3H, m), 7.23-7.45 (6H, m); IR (neat) 3340, 2
872, 1589, 1491, 1450, 1261, 1153, 1024, 739, 696
cm-1 2) 3−ベンジルオキシベンジルブロミド 3−ベンジルオキシベンジルアルコール2.012g
(9.390ミリモル)、四臭化炭素3.11g(9.
39ミリモル)のジクロロメタン50ml溶液に−50
℃でトリフェニルホスフィン2.46g(9.39ミリ
モル)のジクロロメタン20ml溶液を滴下し、1時間
かけてゆっくりと室温まで昇温した。溶媒を減圧留去し
た後ヘキサンを加え、生じた白色沈殿を濾過して除き、
濾液の溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン〜
ヘキサン/酢酸エチル=9/1)、目的物を得た。 無色液体 収量2.408g 収率93%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 4.46 (2H, s), 5.06 (2H,
s), 6.88-7.01 (3H, m), 7.21-7.45 (6H, m); IR (nea
t) 3034, 1589, 1489, 1448, 1381, 1313, 1265, 1215,
1159, 1028, 737, 694 cm-1 3) フルフリル 3−ベンジルオキシベンジル スル
フィド 3−ベンジルオキシベンジルブロミド1.224g
(4.416ミリモル)、フルフリルメルカプタン0.
61g(5.3ミリモル)、トリエチルアミン0.92
ml(6.6ミリモル)のエタノール30ml溶液を室
温で0.5時間撹拌した。反応液を水酸化ナトリウム水
溶液に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=
9/1)、目的物を得た。 無色液体 収量1.353g 収率99%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 3.57 (2H, s), 3.66 (2H,
s), 5.06 (2H, s), 6.123 (1H, d, J = 3.4 Hz), 6.31
(1H, dd, J = 1.9 Hz, 3.1 Hz), 6.84-6.96 (3H, m),
7.19-7.47 (10H, m); IR (neat) 3031, 1595, 1491, 14
48, 1263, 1151,1012, 739, 698 cm-1 4) N,N−ジメチル−[5−(3−ベンジルオキシ
ベンジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン フルフリル 3−ベンジルオキシベンジル スルフィド
1.347g(4.339ミリモル)の酢酸20ml溶
液に50%ジメチルアミン水溶液0.47g(5.2ミ
リモル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.42
g(5.2ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌
した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加
えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回
抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜
酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量1.478g 収率93%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.26 (6H, s), 3.44 (2H,
s), 3.57 (2H, s), 3.66 (2H, s), 5.06 (2H, s), 6.07
(1H, d, J = 3.0 Hz), 6.12 (1H, d, J = 3.2Hz), 6.8
34-6.96 (3H, m), 7.26-7.47 (6H, m); IR (neat) 293
9, 2771, 1595,1489, 1450, 1263, 1155, 1022, 789, 7
39, 698 cm-1 5) N,N−ジメチル−[5−(3−ベンジルオキシ
ベンジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン
・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(3−ベンジルオキシベンジ
ルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン1.4
78gをメタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタノ
ール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮した後、
ジエチルエーテルを加え、生じた固体を濾過、ジエチル
エーテルで洗浄して、目的物を得た。 淡褐色固体 収量1.320g m.p. 93.0-95.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.82
(6H, s), 3.61 (2H, s), 3.69 (2H, s), 4.33 (2H, s),
4.85 (2H, s), 6.24 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.63 (1H,
d, J = 3.4 Hz), 6.86-6.92 (3H, m), 7.18-7.45 (6H,
m); Anal. Calcd for C22H26ClNO2S・0.3H2O: C, 64.5
5; H, 6.55; N, 3.42. Found: C, 64.78;H, 6.45; N,
3.38.
【0116】実施例32 N,N−ジメチル−[5−(4−ベンジルオキシベンジ
ルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン・塩酸
塩 1) 4−ベンジルオキシベンジル フルフリル スル
フィド 4−ベンジルオキシベンジルクロリド1.070g
(4.598ミリモル)、フルフリルメルカプタン0.
56ml(5.5ミリモル)、トリエチルアミン0.9
6ml(6.9ミリモル)のエタノール30ml溶液を
室温で2時間撹拌した。反応液を水酸化ナトリウム水溶
液に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=
9/1)、目的物を得た。 淡黄色液体 収量1.277g 収率90%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 3.58 (2H, s), 3.66 (2H,
s), 5.06 (2H, s), 6.16 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.32
(1H, dd, J = 1.8 Hz, 3.2 Hz), 6.93 (2H, d,J = 8.6
Hz), 7.24 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.29-7.46 (6H, m);
IR (neat) 1508, 1238, 1012, 739 cm-1 2) N,N−ジメチル−[5−(4−ベンジルオキシ
ベンジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン 4−ベンジルオキシベンジル フルフリル スルフィド
1.263g(4.069ミリモル)の酢酸20ml溶
液に50%ジメチルアミン水溶液0.44g(4.9ミ
リモル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.40
g(4.9ミリモル)を加え、100℃で15分間撹拌
した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加
えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3回
抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜
酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量1.090g 収率73%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.27 (6H, s), 3.45 (2H,
s), 3.57 (2H, s), 3.65 (2H, s), 5.06 (2H, s), 6.09
(1H, d, J = 2.8 Hz), 6.12 (1H, d, J = 3.2Hz), 6.9
2 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.8 Hz),
7.32-7.46 (5H,m); IR (neat) 2939, 2771, 1510, 123
4, 1018, 833, 793, 739, 698 cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−(4−ベンジルオキシ
ベンジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン
・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(4−ベンジルオキシベンジ
ルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン1.0
90gをメタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタノ
ール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮した後、
ジエチルエーテルを加え、生じた固体を濾過、ジエチル
エーテルで洗浄して、目的物を得た。 褐色固体 収量1.038g m.p. 90.0-93.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.84
(6H, s), 3.62 (2H, s), 3.68 (2H, s), 4.34 (2H, s),
4.85 (2H, s), 6.27 (1H, d, J = 3.4 Hz), 6.64 (1H,
d, J = 3.2 Hz), 6.93 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.21 (2
H, d, J = 8.8 Hz), 7.29-7.46 (5H, m); Anal. Calcd
for C22H26ClNO2S・0.5H2O: C, 63.98; H,6.59; N, 3.3
9. Found: C, 64.14; H, 6.50; N, 3.62.
【0117】実施例33 N,N−ジメチル−[5−[[2,3−ビス(ベンジル
オキシ)プロピル]チオメチル]フラン−2−イルメチ
ル]アミン・塩酸塩 1) 3−フルフリルチオ−1,2−プロパンジオール 3−クロロ−1,2−プロパンジオール2.880g
(26.05ミリモル)、フルフリルメルカプタン2.
89ml(28.7ミリモル)、トリエチルアミン5.
45ml(39.1ミリモル)のエタノール50ml溶
液を一晩加熱還流した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメ
タンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(ヘキ
サン/酢酸エチル=3/1〜1/1)、目的物を得た。
淡黄色液体 収量4.220g 収率86%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.10 (1H, t, J = 6.0 H
z), 2.60 (1H, dd, J =7.8 Hz, 14.0 Hz), 2.70 (1H, d
d, J = 5.0 Hz, 14.2 Hz), 2.75 (1H, d, J = 3.4 Hz),
3.47-3.59 (1H, m), 3.67-3.79 (2H, m), 3.76 (2H,
s), 6.20 (1H, dd, J = 0.7 Hz, 3.3 Hz), 6.32 (1H, d
d, J = 2.0 Hz, 3.2 Hz), 7.37 (1H, dd,J = 0.7 Hz,
1.7 Hz); IR (neat) 3380, 1072, 1011, 737 cm-1 2) 2,3−ビス(ベンジルオキシ)プロピル フル
フリル スルフィド 3−フルフリルチオ−1,2−プロパンジオール1.0
07g(5.349ミリモル)のテトラヒドロフラン5
0ml溶液に、氷冷下、水素化ナトリウムの60%流動
パラフィン懸濁物0.47g(12ミリモル)を加え、
そのまま0.5時間撹拌した。これに、ベンジルブロミ
ド1.41ml(16.0ミリモル)を加え、室温で2
時間撹拌し、さらに1時間加熱還流した。反応液を水に
注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得
られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=9/
1)、目的物を得た。 黄色液体 収量1.536g 収率78%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.70 (1H, dd, J = 5.9 H
z, 13.9 Hz), 2.79 (1H, dd, J = 5.7 Hz, 13.9 Hz),
3.59-3.72 (5H, m), 4.54 (2H, s), 4.64 (2H, s), 6.1
2 (1H, dd, J = 0.7 Hz, 2.9 Hz), 6.28 (1H, dd, J =
1.9 Hz, 3.3 Hz),7.25-7.39 (11H, m); IR (neat) 286
0, 1497, 1452, 1095, 737, 698 cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−[[2,3−ビス(ベ
ンジルオキシ)プロピル]チオメチル]フラン−2−イ
ルメチル]アミン 2,3−ビス(ベンジルオキシ)プロピル フルフリル
スルフィド0.774g(2.100ミリモル)の酢
酸20ml溶液に50%ジメチルアミン水溶液0.23
g(2.5ミリモル)および37%ホルムアルデヒド水
溶液0.20g(2.5ミリモル)を加え、100℃で
15分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロ
メタンで3回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢
酸エチル〜酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物
を得た。 淡黄色液体 収量0.563g 収率63%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.24 (6H, s), 2.70 (1H,
dd, J = 5.9 Hz, 13.9Hz), 2.78 (1H, dd, J = 5.7 Hz,
13.9 Hz), 3.41 (2H, s), 3.61-3.74 (5H, m), 4.54
(2H, s), 4.64 (2H, s), 6.05 (1H, d, J = 3.4 Hz),
6.08 (1H, d, J= 3.2 Hz), 7.26-7.34 (10H, m); IR (n
eat) 2860, 2771, 1454, 1095, 1022, 793, 739, 698 c
m-1 4) N,N−ジメチル−[5−[[2,3−ビス(ベ
ンジルオキシ)プロピル]チオメチル]フラン−2−イ
ルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−[[2,3−ビス(ベンジル
オキシ)プロピル]チオメチル]フラン−2−イルメチ
ル]アミン0.563gをメタノール3mlに溶解し、
塩化水素のメタノール溶液を過剰量加えて撹拌した。こ
れを濃縮して、目的物を得た。 黄色液体 収量0.603g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 2.64-2.83 (2H, m), 2.80
(6H, s), 3.62-3.74 (3H, m), 3.77 (2H, s), 4.30 (2
H, s), 4.53 (2H, s), 4.59 (1H, d, J = 11.8Hz), 4.6
6 (1H, d, J = 11.6 Hz), 6.25 (1H, d, J = 2.8 Hz),
6.61 (1H, d, J= 3.2 Hz), 7.27-7.37 (10H, m); Anal.
Calcd for C25H32ClNO3S・1.0H2O: C,62.55; H, 7.14;
N, 2.92. Found: C, 62.40; H, 7.12; N, 2.97.
【0118】実施例34 N,N−ジメチル−[5−[3−(フェニルチオ)プロ
ピルチオメチル]フラン−2−イルメチル]アミン・塩
酸塩 1) フルフリル 3−クロロプロピル スルフィド フルフリルメルカプタン3.815g(33.415ミ
リモル)、1−クロロ−3−ブロモプロパン4.96m
l(50.1ミリモル)、トリエチルアミン6.99m
l(50.1ミリモル)のエタノール30ml溶液を室
温で一晩撹拌した。反応液を水酸化ナトリウム水溶液に
注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得
られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=15/
1)、目的物を得た。 無色液体 収量5.740g 収率90%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 2.00 (2H, tt, J = 6.7 H
z, 6.7 Hz), 2.66 (2H,t, 7.0 Hz), 3.63 (2H, t, J =
6.4 Hz), 3.73 (2H, s), 6.20 (1H, d, J = 3.2 Hz),
6.32 (1H, dd, J = 1.9 Hz, 3.1 Hz), 7.37 (1H, d, J
= 1.8 Hz); IR (neat) 2958, 2918, 1502, 1437, 1248,
1149, 1011, 933, 739 cm-1 2) フルフリル 3−(フェニルチオ)プロピル ス
ルフィド チオフェノール1.38ml(13.5ミリモル)のメ
タノール30ml溶液に室温でナトリウムメトキシドの
4.1Mメタノール溶液3.29ml(13.5ミリモ
ル)を加えた後、これをフルフリル 3−クロロプロピ
ル スルフィド1.713g(8.983ミリモル)の
メタノール20ml溶液に加え、室温で一晩撹拌し、さ
らに4時間加熱還流した。反応液を水酸化ナトリウム水
溶液に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。集めた有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=
9/1)、目的物を得た。淡黄色液体 収量2.206
g 収率93%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.87 (2H, tt, J = 7.2 H
z), 2.62 (2H, t, J =7.1 Hz), 2.99 (2H, t, J = 7.2
Hz), 3.69 (2H, s), 6.14 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.29
(1H, dd, J = 2.0 Hz, 3.2 Hz), 7.13-7.36 (6H, m); I
R (neat) 2918,1583, 1479, 1439, 1246, 1149, 1011,
739, 692 cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−[3−(フェニルチ
オ)プロピルチオメチル]フラン−2−イルメチル]ア
ミン フルフリル 3−(フェニルチオ)プロピル スルフィ
ド1.115g(4.217ミリモル)の酢酸20ml
溶液に50%ジメチルアミン水溶液0.46g(5.1
ミリモル)および37%ホルムアルデヒド水溶液0.4
1g(5.1ミリモル)を加え、100℃で15分間撹
拌した。溶媒を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を
加えて溶液をアルカリ性にした後にジクロロメタンで3
回抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜
酢酸エチル/メタノール=9/1)、目的物を得た。 黄色液体 収量1.187g 収率88%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.87 (2H, tt, J = 7.1 H
z, 7.1 Hz), 2.25 (6H,s), 2.62 (2H, t, J = 7.0 Hz),
2.99 (2H, t, J = 7.1 Hz), 3.42 (2H, s), 3.67 (2H,
s), 6.08 (1H, d, J = 3.4 Hz), 6.10 (1H, d, J = 3.
4 Hz), 7.14-7.36 (5H, m); IR (neat) 2939, 2771, 14
77, 1441, 1257, 1138, 1020, 791, 741, 692 cm-1 4) N,N−ジメチル−[5−[3−(フェニルチ
オ)プロピルチオメチル]フラン−2−イルメチル]ア
ミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−[3−(フェニルチオ)プロ
ピルチオメチル]フラン−2−イルメチル]アミン1.
187gをメタノール5mlに溶解し、塩化水素のメタ
ノール溶液を過剰量加えて撹拌した。これを濃縮して、
目的物を得た。 褐色液体 収量1.281g1 H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.84 (2H, tt, J = 7.1 H
z, 7.1 Hz), 2.64 (2H,t, J = 7.1 Hz), 2.84 (6H, s),
3.01 (2H, t, J = 7.0 Hz), 3.73 (2H, s), 4.34 (2H,
s), 6.29 (1H, d, J = 3.4 Hz), 6.64 (1H, d, J = 3.
2 Hz), 7.17-7.35 (5H, m); Anal. Calcd for C17H24Cl
NOS2・0.8H2O: C, 54.83; H, 6.93; N, 3.76. Found: C,
54.95; H, 7.06; N, 3.85.
【0119】実施例35 N,N−ジメチル−[5−(6−フェニルヘキシル)−
2−チエニルメチル]アミン・塩酸塩 1) 2−(6−フェニルヘキシル)チオフェン チオフェン1.65g(19.6ミリモル)のテトラヒ
ドロフラン50ml溶液に−78℃でn−ブチルリチウ
ムの1.6Mヘキサン溶液11.2ml(18.0ミリ
モル)を滴下した後、氷冷下30分間撹拌した。これ
に、ヨウ化6−フェニルヘキシル4.707g(16.
33ミリモル)のテトラヒドロフラン20ml溶液を加
えた後、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶液
を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて精製し(ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル=40/
1)、目的物を得た。 無色液体 収量3.327g 収率83%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.33-1.43 (4H, m), 1.55-
1.76 (4H, m), 2.60 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.81 (2H,
t, J = 7.5 Hz), 6.76 (1H, dd, J = 1.2 Hz,4.4 Hz),
6.90 (1H, dd, J = 3.5 Hz, 5.1 Hz), 7.10 (1H, dd, J
= 1.2 Hz, 5.2 Hz), 7.13-7.32 (5H, m); IR (neat) 2
927, 2852, 1454, 746, 696 cm-1 2) N,N−ジメチル−[5−(6−フェニルヘキシ
ル)−2−チエニルメチル]アミン 2−(6−フェニルヘキシル)チオフェン0.852g
(3.486ミリモル)の酢酸20ml溶液に50%ジ
メチルアミン水溶液1.89g(20.9ミリモル)お
よび37%ホルムアルデヒド水溶液1.70g(20.
9ミリモル)を加え、100℃で1時間撹拌した。溶媒
を減圧留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液を
アルカリ性にした後にジクロロメタンで3回抽出した。
集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減
圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにて精製し(酢酸エチル〜酢酸エチル/
メタノール=9/1)、目的物を得た。 無色液体 収量0.747g 収率71%1 H-NMR (CDCl3, 200MHz) δ 1.33-1.42 (4H, m), 1.54-
1.70 (4H, m), 2.35 (6H, s), 2.60 (2H, t, J = 7.7 H
z), 2.76 (2H, t, J = 7.4 Hz), 3.74 (2H, s), 6.61
(1H, d, J = 3.4 Hz), 6.76 (1H, d, J = 3.4 Hz), 7.1
3-7.32 (5H, m);IR (neat) 2929, 2854, 1454, 1028, 7
97, 746, 698 cm-1 3) N,N−ジメチル−[5−(6−フェニルヘキシ
ル)−2−チエニルメチル]アミン・塩酸塩 N,N−ジメチル−[5−(6−フェニルヘキシル)−
2−チエニルメチル]アミン0.747gをメタノール
5mlに溶解し、塩化水素のメタノール溶液を過剰量加
えて撹拌した。これを濃縮した後、メタノール−ジエチ
ルエーテルより結晶化して、目的物を得た。 白色固体 収量0.588g m.p. 122.0-125.0℃; 1H-NMR (CD3OD, 200MHz) δ 1.33
-1.47 (4H, m), 1.54-1.75 (4H, m), 2.59 (2H, t, J =
7.6 Hz), 2.82 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.85 (6H, s),
4.46 (2H, s), 6.81 (1H, d, J = 3.6 Hz), 7.09-7.27
(6H, m); Anal.Calcd for C19H28ClNS: C, 67.53; H,
8.35; N, 4.14. Found: C, 67.61; H, 8.34; N, 4.17.
【0120】
【発明の効果】本発明の化合物(I)は、優れた2,3
−オキシドスクアレンシクラーゼ阻害作用、スクアレン
合成酵素阻害作用、コレステロール合成阻害作用、低密
度リポタンパク(LDL)受容体増加作用、高密度リポ
タンパク(HDL)−コレステロール上昇作用、高脂血
症予防・治療作用等を有するので、これらの化合物を含
有する医薬製剤は、例えば、脂質代謝改善剤等として安
全かつ有利に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C037 HA23 4C086 AA01 AA02 AA03 BA03 BC21 GA02 GA07 MA01 MA04 MA05 MA22 MA23 MA28 MA35 MA37 MA41 MA43 MA52 MA56 MA59 MA60 MA66 MA67 NA14 ZC33 ZC41

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 〔式中、Rは(1)置換基を有していてもよいアルキル
    および置換基を有していてもよいアラルキルから選ばれ
    る置換基で置換されていてもよいアミノ基または(2)
    置換基を有していてもよい5ないし7員の環状アミノ基
    を、Xは置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
    を有していてもよい水酸基、置換基を有していてもよい
    チオール基または置換基を有していてもよいアミノ基
    を、 【化2】 は一重結合または二重結合を、Yは酸素原子または硫黄
    原子を、nは1ないし5の整数を示す。〕で表される化
    合物またはその塩、またはそのプロドラッグを含有する
    ことを特徴とする脂質代謝改善作用を有する医薬組成
    物。
  2. 【請求項2】 Rで示される置換されていてもよいアミ
    ノ基が、置換基(置換基を有していてもよいアルケニル
    基および置換基を有していてもよいアルキニル基を除
    く)を有していてもよいC1-6アルキルおよび置換基を
    有していてもよいC7-10アラルキルから選ばれる置換基
    で置換されていてもよいアミノ基である請求項1記載の
    組成物。
  3. 【請求項3】 2,3−オキシドスクアレンシクラーゼ
    阻害剤である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 スクアレン合成酵素阻害剤である請求項
    1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 コレステロール合成阻害剤である請求項
    1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 低密度リポタンパク受容体増加剤である
    請求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 高密度リポタンパク−コレステロール上
    昇剤である請求項1記載の組成物。
  8. 【請求項8】 高脂血症予防・治療剤である請求項1記
    載の組成物。
  9. 【請求項9】 式 【化3】 〔式中、Rは(1)置換基を有していてもよいアルキル
    および置換基を有していてもよいアラルキルから選ばれ
    る置換基で置換されていてもよいアミノ基または(2)
    置換基を有していてもよい5ないし7員の環状アミノ基
    を、X1は結合手、酸素原子、硫黄原子または置換基を
    有していてもよい窒素原子を、X2は置換基を有してい
    てもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置換基を有してい
    てもよい直鎖状のC2-4アルケニレンまたは置換基を有
    していてもよい直鎖状のC2-4アルキニレンを、X3は置
    換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置
    換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニレンま
    たは置換基を有していてもよいフェニレンを、X4は置
    換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置
    換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニレン、
    酸素原子または硫黄原子を、X5は水素原子、置換基を
    有していてもよいC1-4アルキル、置換基を有していて
    もよいC7-10アラルキル、置換基を有していてもよいフ
    ェニルまたは置換基を有していてもよい複素環基を、 【化4】 は一重結合または二重結合を、Yは酸素原子または硫黄
    原子を、nは1ないし5の整数を示す。ただし、X2
    3およびX4が構成する直鎖部分に少なくとも一つの不
    飽和結合が存在するか、あるいはX5が芳香環を含む基
    であり、かつX2、X3、X4およびX5が構成する直鎖部
    分の原子数は4以上である〕で表される化合物またはそ
    の塩。
  10. 【請求項10】 Rで示される置換されていてもよいア
    ミノ基が、置換基(置換基を有していてもよいアルケニ
    ル基および置換基を有していてもよいアルキニル基を除
    く)を有していてもよいC1-6アルキルおよび置換基を
    有していてもよいC7-10アラルキルから選ばれる置換基
    で置換されていてもよいアミノ基である請求項9記載の
    化合物またはその塩。
  11. 【請求項11】 式 【化5】 〔式中、Rは(1)置換基を有していてもよいアルキル
    および置換基を有していてもよいアラルキルから選ばれ
    る置換基で置換されていてもよいアミノ基または(2)
    置換基を有していてもよい5ないし7員の環状アミノ基
    を、X1は結合手、酸素原子、硫黄原子または置換基を
    有していてもよい窒素原子を、X2は置換基を有してい
    てもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置換基を有してい
    てもよい直鎖状のC2-4アルケニレンまたは置換基を有
    していてもよい直鎖状のC2-4アルキニレンを、X3は置
    換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置
    換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニレンま
    たは置換基を有していてもよいフェニレンを、X4は置
    換基を有していてもよい直鎖状のアルキレン、置換基を
    有していてもよい直鎖状のアルケニレン、酸素原子また
    は硫黄原子を、X5は水素原子、置換基を有していても
    よいC1-4アルキル、置換基を有していてもよいC7-10
    アラルキル、置換基を有していてもよいフェニルまたは
    置換基を有していてもよい複素環基を、 【化6】 は一重結合または二重結合を、Yは酸素原子または硫黄
    原子を、nは1ないし5の整数を示す。ただし、X2
    3およびX4が構成する直鎖部分に少なくとも一つの不
    飽和結合が存在するか、あるいはX5が芳香環を含む基
    であり、かつX2、X3、X4およびX5が構成する直鎖部
    分の原子数は4以上である〕で表される化合物またはそ
    の塩のプロドラッグ。
  12. 【請求項12】 Rで示される置換されていてもよいア
    ミノ基が、置換基(置換基を有していてもよいアルケニ
    ル基および置換基を有していてもよいアルキニル基を除
    く)を有していてもよいC1-6アルキルおよび置換基を
    有していてもよいC7-10アラルキルから選ばれる置換基
    で置換されていてもよいアミノ基である請求項11記載
    の化合物またはその塩のプロドラッグ。
  13. 【請求項13】 Rがアミノ、ジメチルアミノ、ジエチ
    ルアミノ、N−ベンジル−N−メチルアミノまたはピペ
    リジノである請求項9記載の化合物。
  14. 【請求項14】 Yが酸素原子である請求項9記載の化
    合物。
  15. 【請求項15】 nが1である請求項9記載の化合物。
  16. 【請求項16】N,N−ジエチル−[5−(6−フェニ
    ルヘキシル)−2−フリルメチル]アミン、N,N−ジ
    メチル−[5−(8−フェニルオクチル)−2−フリル
    メチル]アミン、(E)−N,N−ジメチル−[5−
    (8−フェニル−2−オクテニル)−2−フリルメチ
    ル]アミン、N,N−ジメチル−(5−ファルネシル−
    2−フリルメチル)アミン、N,N−ジメチル−[5−
    (3−フェネチルベンジル)フラン−2−イルメチル]
    アミン、N,N−ジメチル−[5−[3−(3−フェネ
    チルフェニル)プロピル]フラン−2−イルメチル]ア
    ミン、N,N−ジメチル−[5−(3−フェネチルベン
    ジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]アミン、
    (E)−N,N−ジメチル−[5−[3−(2−フェニ
    ルエテニル)ベンジルチオメチル]フラン−2−イルメ
    チル]アミン、N,N−ジメチル−[5−(2−フェネ
    チルベンジルチオメチル)フラン−2−イルメチル]ア
    ミン、N,N−ジメチル−[5−[[2,3−ビス(ベ
    ンジルオキシ)プロピル]チオメチル]フラン−2−イ
    ルメチル]アミン、またはその塩である請求項9記載の
    化合物。
  17. 【請求項17】 式 【化7】 〔式中、Rは(1)置換基を有していてもよいアルキル
    および置換基を有していてもよいアラルキルから選ばれ
    る置換基で置換されていてもよいアミノ基または(2)
    置換基を有していてもよい5ないし7員の環状アミノ基
    を、X1は結合手、酸素原子、硫黄原子または置換基を
    有していてもよい窒素原子を、X2は置換基を有してい
    てもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置換基を有してい
    てもよい直鎖状のC2-4アルケニレンまたは置換基を有
    していてもよい直鎖状のC2-4アルキニレンを、X3は置
    換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置
    換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニレンま
    たは置換基を有していてもよいフェニレンを、X4は置
    換基を有していてもよい直鎖状のC1-4アルキレン、置
    換基を有していてもよい直鎖状のC2-4アルケニレン、
    酸素原子または硫黄原子を、X5は水素原子、置換基を
    有していてもよいC1-4アルキル、置換基を有していて
    もよいC7-10アラルキル、置換基を有していてもよいフ
    ェニルまたは置換基を有していてもよい複素環基を、 【化8】 は一重結合または二重結合を、Yは酸素原子または硫黄
    原子を、nは1ないし5の整数を示す。ただし、X2
    3およびX4が構成する直鎖部分に少なくとも一つの不
    飽和結合が存在するか、あるいはX5が芳香環を含む基
    であり、かつX2、X3、X4およびX5が構成する直鎖部
    分の原子数は4以上である〕で表される化合物またはそ
    の塩、またはそのプロドラッグを含有してなる医薬組成
    物。
  18. 【請求項18】 Rで示される置換されていてもよいア
    ミノ基が、置換基(置換基を有していてもよいアルケニ
    ル基および置換基を有していてもよいアルキニル基を除
    く)を有していてもよいC1-6アルキルおよび置換基を
    有していてもよいC7-10アラルキルから選ばれる置換基
    で置換されていてもよいアミノ基である請求項17記載
    の組成物。
  19. 【請求項19】 脂質代謝改善剤である請求項17記載
    の組成物。
  20. 【請求項20】 2,3−オキシドスクアレンシクラー
    ゼ阻害剤である請求項17記載の組成物。
  21. 【請求項21】 スクアレン合成酵素阻害剤である請求
    項17記載の組成物。
  22. 【請求項22】 コレステロール合成阻害剤である請求
    項17記載の組成物。
  23. 【請求項23】 低密度リポタンパク受容体増加剤であ
    る請求項17記載の組成物。
  24. 【請求項24】 高密度リポタンパク−コレステロール
    上昇剤である請求項17記載の組成物。
  25. 【請求項25】 高脂血症予防・治療剤である請求項1
    7記載の組成物。
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