JP2002211976A - マイクロ波誘電体磁器組成物及び誘電体共振器 - Google Patents
マイクロ波誘電体磁器組成物及び誘電体共振器Info
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Abstract
ロ波誘電体磁器組成物を提供する。また、大型であって
も高いQuを有する誘電体共振器を提供する。 【解決手段】 組成式xCaaTibO3−(1−x)L
ncAldO3〔但し、0.54≦x≦0.82であ
る。〕で表され、LnがY、La、Nd、Sm等のうち
の少なくとも1種であり、且つ、a/b及びc/dがい
ずれも0.8〜1.2である主成分と、この主成分を1
00質量部とした場合に、Na2O換算で0.02〜
0.5質量部のNaと、を含有するマイクロ波誘電体磁
器組成物を得る。また、この誘電体磁器組成物には、T
a2O5換算で0.3〜5質量部のTa、及び主成分を1
00質量部とした場合に、0.5質量部以下のMnO2
を含有させることができる。更に、この誘電体磁器組成
物を使用し、共振周波数800MHzにおける無負荷品
質係数が30000以上の、大型の誘電体共振器を得
る。
Description
有する主成分と、Na成分とを含有し、均質な焼結体か
らなるマイクロ波誘電体磁器組成物(以下、「誘電体磁
器組成物」という。)、及びこれを用いてなる誘電体共
振器に関する。本発明の誘電体磁器組成物は、マイクロ
波領域における誘電体共振器、フィルタの他、マイクロ
波集積回路基板、各種マイクロ波回路のインピーダンス
整合部材等として利用することができる。
スカイト型の結晶構造を有する主成分に、Al2O3、M
nO2等の酸化物を含有させることにより、マイクロ波
領域で、実用上、十分な比誘電率(以下、「εr」と表
す。)及び無負荷品質係数(以下、「Qu」と表す。)
を有し、共振周波数の温度係数(以下、「τf」と表
す。)の絶対値が小さい誘電体磁器組成物が得られるこ
とが、特開平11−199320号公報等に開示されて
いる。この誘電体磁器組成物では、Quは3500〜4
200であり、且つτfは0〜+8.0ppm/℃であ
って、優れた誘電特性を有している。
上記の公報に開示された誘電体磁器組成物において、A
lの一部を希土類元素に置換することにより、同様に優
れた誘電特性を有する誘電体磁器組成物が得られること
を見出し、出願(特願平11−295563号)した。
しかし、これらの誘電体磁器組成物では、特に大型の共
振器等とした場合に、全体が十分に焼結した均質な製品
とすることができず、Quが低下する等の問題がある。
であり、実用上、十分なεr及びQuを有し、且つτfの
絶対値も小さくすることができる誘電体磁器組成物を提
供することを目的とする。また、本発明は、この優れた
誘電特性を有する誘電体磁器組成物からなり、特に大型
の誘電体共振器等であっても、高いQuを有する製品を
提供することを目的とする。
物は、組成式xCaaTibO3−(1−x)LncAl d
O3〔但し、0.54≦x≦0.82である。〕で表さ
れ、上記LnがY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、E
u、Gd、Dy、Er及びYbのうちの少なくとも1種
であり、且つ、a/b及びc/dがいずれも0.8〜
1.2である主成分と、該主成分を100質量部とした
場合に、Na2O換算で0.02〜0.5質量部のNa
と、を含有することを特徴とする。
とTiの比を表す上記「a/b」及びLnとAlの比を
表す上記「c/d」は、通常0.8〜1.2、好ましく
は0.85〜1.2、更に好ましくは0.90〜1.
2、最も好ましくは、上記「a/b」及び上記「c/
d」が1.0、即ち、上記組成式がxCaTiO3−
(1−x)LnAlO3〔但し、0.54≦x≦0.8
2である。〕で表されるものである。上記「a/b」及
び「c/d」が0.8未満又は1.2を超えると、焼結
不良となったり、誘電体共振器のQuが大きく低下する
ので好ましくない。
が0.54未満では、εr が低下し、τfの絶対値が負
の側において大きくなる。一方、xが0.82を越える
場合は、特に誘電体共振器のQuが大きく低下し、τf
の絶対値が正の側において非常に大きくなる。また、こ
のxが0.65〜0.70であれば、εr が39以上、
好ましくは44以上、且つQuが3600以上、好まし
くは4000以上の誘電体磁器組成物とすることがで
き、この誘電体磁器組成物を用いて誘電体共振器を作製
した場合には、Quが30000以上、好ましくは33
000以上の誘電体共振器とすることもできる。
下、質量部を「部」と略記する。)とした場合に、上記
「Na」がNa2O換算で0.02部未満では、誘電体
磁器組成物のQuが十分に向上せず、特に誘電体共振器
のQuが大きく低下する。また、Naが0.5部を越え
る場合は、却ってQuが低下する傾向にある。Naの含
有量は0.05〜0.15部であることが好ましく、よ
り安定して高いQuを有する誘電体磁器組成物及び誘電
体共振器とすることができる。Naは焼結助剤として有
効に作用し、特に大型の共振器等を作製する場合に、成
形体の内外部で均一に焼成される。そのため、均質な焼
結体が得られ、高いQuを有する共振器等とすることが
できる。
を含有させることが好ましい。Taの含有量は、主成分
を100部とした場合に、Ta2O5換算で0.3〜5部
とすることができる。Taの含有量が0.3部未満で
は、誘電体磁器組成物及び共振器等のQuが十分に向上
しない。一方、Taの含有量が5部を越える場合は、誘
電体磁器組成物及び共振器等のQuがより低下する傾向
にある。特にTaの含有量が0.5〜2部であれば、Q
uが十分に向上するため好ましい。上記「Ta」は、T
a2O5として含有させることができる。
いずれであってもよいが、その少なくとも一部がLaで
あることが特に好ましい。Lnの全てがLaであっても
よく、このLaを含有させることにより、εrが43以
上と大きく、τfが−10〜+10ppm/℃、特に−
5〜+5ppm/℃と優れた誘電体磁器組成物とするこ
ともできる。更に、QuはLaを含有させることによ
り、その値が30000以上の誘電体共振器とすること
ができる。特にLaとともにTaを含有させることによ
って、よりQuの高い誘電体共振器とすることも可能と
なる場合がある。
はLa、Nd及びSmであっても同様に優れた誘電特性
を有する誘電体磁器組成物とすることができる。Lnが
LaとNd又はSmである場合は、そのモル比を、La
/Nd又はSm=0.3/0.7〜0.7/0.3、特
にLa/Nd又はSm=0.4/0.6〜0.6/0.
4(La+Nd又はSm=1とする。)とすることが好
ましい。更に、LnがLa、Nd及びSmである場合
は、それらのモル比を、0.4≦La<1、0<Nd≦
0.2、0<Sm≦0.5(La+Nd+Sm=1とす
る。)とすることが好ましい。Laの量比が範囲外であ
るとεrが低下し易く、Nd、Smが範囲外であるとεr
が低下するとともに、τfが負の側で大きくなる傾向に
あり、いずれにしても好ましくない。
「Mn」を含有させることもできる。Mnの含有量は、
主成分を100部とした場合に、MnO2換算で0.5
部以下、特に0.02〜0.5部とすることができる。
Mnの含有量が0.02部未満の場合は、Quの向上が
みられず、0.5部を越える場合は、却ってQuが低下
する傾向にあるため好ましくない。上記「Mn」は、通
常、MnO2として含有させることができる。
O3により表わされる主成分、及びこの主成分に特定量
のTa成分、更にはMn成分を含有させることにより、
優れた誘電特性を有する誘電体磁器組成物とすることが
できる。しかし、この組成物を用いて大型の誘電体共振
器等を作製した場合、成形体の内部を外部と同様に十分
に焼結させることができず、Qu等の誘電特性が低下す
ることがある。ここで、主成分に更にNa成分を配合す
れば、これが焼結助剤として有効に作用し、内部、外部
ともに十分に焼結し、均質な焼結体とすることができ、
大型であっても高いQuを有する共振器等とすることが
できる。
成分、若しくはNa成分とTa成分を含有させることに
より、εrが39以上、好ましくは40以上、更に同時
にMn成分を含有させることにより、εrが43以上、
組成によってはεrが45以上である誘電体磁器組成物
とすることができる。一方で、Quは、主成分にNa成
分、若しくはNa成分とTa成分、更に同時にMn成分
を含有させることで、3600以上、組成によっては4
000以上の値を示し、実用上、十分な誘電特性を有す
る誘電体磁器組成物とすることができる。また、τfも
同様に、主成分にNa成分、若しくはNa成分とTa成
分、更に同時にMn成分を含有させることで、−35〜
+35ppm/℃、組成によっては−10〜+10pp
m/℃、更には−5〜+5ppm/℃とすることがで
き、非常に優れた誘電特性を有する誘電体磁器組成物と
することができる。
800MHzにおけるQuを30000以上、好ましく
は32000以上とすることができる。これにより、低
い周波数域において使用することができ、このような場
合のQuは特に高い値を得ることができる。更に、τf
を−10〜+10ppm/℃、好ましくは−6〜+6p
pm/℃とすることができる。これにより、τfは0p
pm/℃に近く、非常に狭い範囲に保持することができ
る。
分であるxCaaTibO3−(1−x)LncAldO
3は、Ca、Ln、Al及びTiの酸化物、水酸化物、
或いはそれぞれの元素の炭酸塩等の加熱によって酸化物
となる化合物、例えば、CaCO3、Na2CO3等を原
料粉末として配合し、焼成することによって生成させる
ことができる。また、必要に応じて含有されるTa成分
及びMn成分も、Ta又はMnの酸化物、水酸化物、或
いは炭酸塩等の加熱によって酸化物となる化合物を同様
に原料粉末として配合し、焼成することによって含有さ
せることができる。通常、Ca元素を含有する酸化物及
び/又は加熱によって酸化物となるCa元素を含有する
化合物、Ti元素を含有する酸化物及び/又は加熱によ
って酸化物となるTi元素を含有する化合物、Ln元素
を含有する酸化物及び/又は加熱によって酸化物となる
Ln元素を含有する化合物(Ln:Y、La、Ce、P
r、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Er及びYbのう
ちの少なくとも1種)、Al元素を含有する酸化物及び
/又は加熱によって酸化物となるAl元素を含有する化
合物、並びにNa元素を含有する酸化物及び/又は加熱
によって酸化物となるNa元素を含有する化合物を原料
として用い、上記Ca元素、上記Ti元素、上記Ln元
素及び上記Al元素のモル比がx:x:(1−x):
(1−x)〔但し、0.54≦x≦0.82である。〕
となり、且つ、上記Na元素を含有する酸化物及び/又
は加熱によって酸化物となるNa元素を含有する化合物
が、上記Ca元素を含有する酸化物及び/又は加熱によ
って酸化物となるCa元素を含有する化合物、上記Ti
元素を含有する酸化物及び/又は加熱によって酸化物と
なるTi元素を含有する化合物、上記Ln元素を含有す
る酸化物及び/又は加熱によって酸化物となるLn元素
を含有する化合物、及び上記Al元素を含有する酸化物
及び/又は加熱によって酸化物となるAl元素を含有す
る化合物の合計を100質量部とした場合に、Na2O
換算で0.02〜0.5質量部となる量で上記各原料を
混合して原料混合物とし、次いで、該原料混合物を焼成
することにより、優れた上記特性を有する本発明の誘電
体磁器組成物を得ることができる。
磁器組成物からなることを特徴とするものであり、大型
であっても、より安定して高いQuを有する。具体的に
は、共振周波数800MHzにおける無負荷品質係数が
30000以上、好ましくは32000以上とすること
ができる。
的に説明する。 (1)誘電特性を評価するための試験片及び誘電体共振
器の作製 CaCO3粉末(純度;99.9%)、TiO2粉末(純
度;99.95%)、Al2O3粉末(純度;99.95
%)、表1乃至表2に記載のLnの酸化物粉末(純度;
99.9%)、Na2CO3粉末(純度;99.5%)、
Ta2O5粉末(純度;99.95%)、及びMnO2粉
末(純度;99.9%)を原料粉末とし、x、Lnのモ
ル比、並びにNa2O、Ta2O5及びMnO2の含有量が
表1乃至表2のようになる配合で、ミキサにより20〜
30分間乾式混合した後、振動ミルにより一次粉砕し
た。玉石としてはアルミナボールを使用し、粉砕時間は
4時間とした。
〜1300℃で2時間仮焼し、この仮焼粉末に適量の有
機バインダと水とを加え、トロンメル粉砕機を用いて1
0〜15時間二次粉砕した。次いで、凍結乾燥により乾
燥させ、造粒し、造粒後、ふるいによって40〜200
メッシュの粒度の粉末を得、プレス機によって、直径1
9mm、高さ11mmの試験片用の成形体を作製した。
また、同様にして、外径75mm、内径37mm、高さ
45mmの共振器用の成形体を作製した。成形圧力は1
トン/cm2とした。
間脱脂し、大気雰囲気下、1400〜1700℃で2〜
6時間保持し、焼成した。次いで、得られた焼結体の外
側面及び両端面を研磨加工し、直径16mm、高さ8m
mの円柱状の試験片、及び図1に示す円筒形の誘電体共
振器を作製した。尚、この誘電体共振器の寸法は、共振
周波数が800MHzになるように図1に記載の範囲内
で調整した。
電体円柱共振器法(TE011MODE)等により、ε
r 、Qu及びτfを測定した。尚、τfは25〜80℃の
温度領域で測定し、τf=(f80−f25)/(f25×Δ
T)、ΔT=80−25=55℃によって算出した。ま
た、測定時の共振周波数は3〜5GHzである。εr 、
Qu及びτfの結果を表1及び表2に併記する。
図1に示すように、金属製ケースの内面底部に接合され
たアルミナ製支持台に固定し、TE01 δMODEによっ
てQuを測定した。この測定結果を表1及び表2に併記
する。尚、表1及び表2において*は請求項1記載の発
明の範囲外であり、**は請求項2記載の(実験例35
は請求項2及び4記載の)発明の範囲外であることを表
す。
結体を得て、この焼結体の外側面及び両端面を#800
の砥石で研磨加工し、直径16mm、高さ8mmの円柱
状の試験片、及び図1に示す円筒形の誘電体共振器を作
製した(実験例36〜44)。この実験例36〜44の
各試験片について、蛍光X線測定装置として株式会社理
学製「RIX2000」を使用し、X線源としてRhの
管球を用い、X線出力50kV、50mA、照射面積φ
10mmの条件で測定した。そして、この測定による元
素の重量比(質量%)を、酸化物とした場合のモル比に
換算し、組成式xCaaTibO3−(1−x)LncAl
dO3におけるa/b及びc/dを計算した。また、上記
(2)と同じ方法により、実験例36〜44の各試験片
についてεr 、Qu及びτfを測定した。これらの結果
も表3に併記する。尚、表3において*は請求項1記載
の発明の範囲外であることを表す。
変化させた実験例1及び実験例3〜5では、いずれもε
rが39以上、Quが3600以上、τfの絶対値が1
0.0以下であり、且つ、共振器のQuが25000以
上の値を示していることから、実用上、十分なεr、Q
u及びτfを有し、共振器のQuも高いことが分かる。
一方、Na2Oを含有しない実験例2及び6では、それ
ぞれNa2Oを含有する実験例1及び5と比較し、εr及
びτfは問題ないものの、特に共振器のQuが大きく低
下している。また、xが請求項1の下限値を下回ってい
る実験例7では、Quは特に問題ないものの、εrが相
当に低下し、τfが負の側に非常に大きくなっている。
有させた実験例8、9、実験例11、12及び実験例1
4、15では、εr、Quともに非常に優れている。ま
た、共振器のQuも十分に高く、特にxの値が小さい場
合は、35000を越える高いQuを有していることが
分かる。一方、Na2Oを含有しない実験例13及び1
6では、それぞれNa2Oを含有する実験例12及び1
5と比較し、εr及びτ fは問題ないものの、特に共振器
のQuが大きく低下していることが分かる。
O2を含有させた実験例17、18では、実用上、十分
なεr、Quを有しているが、xが上限値を上回ってい
る実験例19、20では、εrは問題ないものの、特に
共振器のQuが大きく低下し、τfが正の側に非常に大
きくなっている。更に、LnとしてLaを含む2種以上
を使用し、Na2Oの含有量を変化させた実験例21〜
25、併せてMnO2の含有量も変化させた実験例27
〜29では、組成によって差はあるものの、いずれも非
常に優れたεr、Qu及びτfを有しており、共振器のQ
uも十分に高いことが分かる。一方、Na2Oの含有量
が上限値を越える実験例26では、τfは問題ないもの
の、εrが低下し、特に共振器のQuが大きく低下して
いる。
2O5又はMnO2の含有量を変化させた実験例30〜3
5では、請求項2乃至4記載の発明の範囲に含まれる実
験例30〜32の場合は、実用上、十分な誘電特性を有
している。しかし、Ta2O5の含有量が上限値を越える
実験例33〜35では、εr及びτfは問題ないものの、
特に共振器のQuが大きく低下している。また、MnO
2の含有量も上限値を越えている実験例35では、共振
器のQuがより低下していることが分かる。
iの比(a/b)が0.6と小さい実験例41及び焼結
体中のCaとTiの比(a/b)が0.6と小さく、L
nとAlの比(c/d)が1.28と大きい実験例44
では、いずれもQuが3000以下と小さく、共振器の
Quも28000以下と低下していることが分かる。ま
た、焼結体中のCaとTiの比(a/b)が1.5と大
きい実験例42及び焼結体中のLnとAlの比(c/
d)が0.7と小さい実験例43では、いずれも焼結不
良となっている。これに対し、焼結体中のCaとTiの
比(a/b)及びLnとAlの比(c/d)が0.8〜
1.2である実験例36〜40では、いずれもεr41
以上と大きく、Quが3800以上、共振器のQuが3
0000以上の大きな値を示し、実用上、十分な誘電特
性を有しているものであることが分かる。特に、焼結体
中のCaとTiの比(a/b)が0.88〜1.16で
あり、LnとAlの比(c/d)が0.99〜1.05
の実験例39及び40では、実験例36〜38と比較し
て、τfの絶対値が著しく小さく、εr、Qu及び共振器
のQuは更に大きい値を示していることから、より優れ
た誘電特性を有しているものであることが分かる。
施の形態に示すものに限られず、目的、用途に応じて本
発明の範囲内で種々変更した実施の形態とすることがで
きる。例えば、Ca成分、Na成分となる原料として前
記のCaCO3、Na2CO3以外にも、Ca、Naの過
酸化物、水酸化物、硝酸塩等を用いることができる。同
様に他の酸化物についても、加熱により酸化物となる種
々の化合物を用いることができる。
構造により構成され、実用上、十分な誘電特性を有する
誘電体磁器組成物とすることができる。特に、本発明に
よれば、その組成を更に特定することによって、より大
きなεr及び高いQu並びにτfの絶対値の小さい誘電体
磁器組成物とすることができる。更に、これらの誘電体
磁器組成物によれば、特に大型の誘電体共振器等であっ
ても、その内部まで含め全体を十分に焼結させることが
でき、高いQuを有する製品とすることができる。
及び寸法を表す断面図である。
ケース。
Claims (9)
- 【請求項1】 組成式xCaaTibO3−(1−x)L
ncAldO3〔但し、0.54≦x≦0.82であ
る。〕で表され、上記LnがY、La、Ce、Pr、N
d、Sm、Eu、Gd、Dy、Er及びYbのうちの少
なくとも1種であり、且つ、a/b及びc/dがいずれ
も0.8〜1.2である主成分と、該主成分を100質
量部とした場合に、Na2O換算で0.02〜0.5質
量部のNaと、を含有することを特徴とするマイクロ波
誘電体磁器組成物。 - 【請求項2】 上記主成分を100質量部とした場合
に、Ta2O5換算で0.3〜5質量部のTaを含有する
請求項1記載のマイクロ波誘電体磁器組成物。 - 【請求項3】 上記Lnの少なくとも一部がLaである
請求項1又は2に記載のマイクロ波誘電体磁器組成物。 - 【請求項4】 上記主成分を100質量部とした場合
に、MnO2換算で0.5質量部以下のMnを含有する
請求項2又は3記載のマイクロ波誘電体磁器組成物。 - 【請求項5】 Ca元素を含有する酸化物及び/又は加
熱によって酸化物となるCa元素を含有する化合物、T
i元素を含有する酸化物及び/又は加熱によって酸化物
となるTi元素を含有する化合物、Ln元素を含有する
酸化物及び/又は加熱によって酸化物となるLn元素を
含有する化合物(Ln:Y、La、Ce、Pr、Nd、
Sm、Eu、Gd、Dy、Er及びYbのうちの少なく
とも1種)、Al元素を含有する酸化物及び/又は加熱
によって酸化物となるAl元素を含有する化合物、並び
にNa元素を含有する酸化物及び/又は加熱によって酸
化物となるNa元素を含有する化合物を原料として用
い、上記Ca元素、上記Ti元素、上記Ln元素及び上
記Al元素のモル比がx:x:(1−x):(1−x)
〔但し、0.54≦x≦0.82である。〕となり、且
つ、上記Na元素を含有する酸化物及び/又は加熱によ
って酸化物となるNa元素を含有する化合物が、上記C
a元素を含有する酸化物及び/又は加熱によって酸化物
となるCa元素を含有する化合物、上記Ti元素を含有
する酸化物及び/又は加熱によって酸化物となるTi元
素を含有する化合物、上記Ln元素を含有する酸化物及
び/又は加熱によって酸化物となるLn元素を含有する
化合物、及び上記Al元素を含有する酸化物及び/又は
加熱によって酸化物となるAl元素を含有する化合物の
合計を100質量部とした場合に、Na2O換算で0.
02〜0.5質量部となる量で上記各原料を混合して原
料混合物とし、次いで、該原料混合物を焼成することに
より得られることを特徴とするマイクロ波誘電体磁器組
成物。 - 【請求項6】 共振周波数800MHzにおける無負荷
Q値が30000以上である請求項1乃至5のうちのい
ずれか1項に記載のマイクロ波誘電体磁器組成物。 - 【請求項7】 共振周波数の温度係数が−10〜+10
ppm/℃である請求項1乃至6のうちのいずれか1項
に記載のマイクロ波誘電体磁器組成物。 - 【請求項8】 請求項1乃至7のうちのいずれか1項に
記載のマイクロ波誘電体磁器組成物からなることを特徴
とする誘電体共振器。 - 【請求項9】 共振周波数800MHzにおける無負荷
品質係数が30000以上である請求項8記載の誘電体
共振器。
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