JP2002211152A - 平版印刷版用原板 - Google Patents

平版印刷版用原板

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JP2002211152A
JP2002211152A JP2001013231A JP2001013231A JP2002211152A JP 2002211152 A JP2002211152 A JP 2002211152A JP 2001013231 A JP2001013231 A JP 2001013231A JP 2001013231 A JP2001013231 A JP 2001013231A JP 2002211152 A JP2002211152 A JP 2002211152A
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Japan
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polymer
acid
hydrophilic
group
plate
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JP2001013231A
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English (en)
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Kazuo Maemoto
一夫 前本
Satoshi Hoshi
聡 星
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像処理を必要としないで、直接に印刷機に
装着して製版することも可能な機上現像性を有し,更に
印刷面上の印刷汚れと耐刷性が優れ、レーザー光走査の
光熱変換作用による画像記録が可能なヒートモード型の
平版印刷版用原板を提供する。 【解決手段】 親水性支持体上に、(A)有機塩構造を
有する構成単位を含むポリマーまたは側鎖に親水性グラ
フト基を有するポリマー、および赤外線吸収染料を含有
し、熱により親油性に変化する表面親水性微粒子と、
(B)水溶性ポリマーを含有する画像形成層を有するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現像不要の平版印
刷用原板に関する。より詳しくは、ヒートモードの画像
記録によって製版できて、かつデジタル信号に基づいた
走査露光による画像記録も可能であり、しかも現像する
ことなく印刷機に装着して製版・印刷することが可能で
あり、印刷汚れ、耐刷性に優れた平版印刷版用原板に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、平版印刷版は、印刷過程でイン
クを受容する親油性の画像部と湿し水を受容する親水性
の非画像部とからなる。このような平版印刷版用原板と
しては、従来から、親水性支持体上に親油性の感光性樹
脂層を設けたPS版が広く用いられている。
【0003】一方、画像情報をコンピュータを用いて電
子的に処理、蓄積、出力する、ディジタル化技術が広く
普及してきたのに伴い、このようなディジタル化技術に
対応した新しい画像出力方式が種々実用されるようにな
ってきている。その一つに、レーザ光のような高収斂性
の輻射線にディジタル化された画像情報を担持してこの
光で原板を走査露光し、リスフィルムを介することな
く、直接印刷版を製造するコンピュータ・トゥ・プレー
ト技術が注目されている。したがって、この目的に適応
した印刷版用原板を得ることが重要な技術課題となって
いる。
【0004】最近、半導体レーザ、YAGレーザ等の固
体レーザで高出力のものが安価に入手できるようになっ
てきたことから、デジタル化技術に組み込みやすいこれ
らのレーザを走査露光による画像記録手段として用いて
印刷版を製造する製版方法が有望視されるようになって
いる。従来方式の製版方法では、感光性原板に低〜中照
度の像様露光を与えて光化学反応による原板面の像様の
物性変化によって画像記録を行っているが、高出力レー
ザを用いた高パワー密度の露光を用いる方法では、露光
領域に瞬間的な露光時間の間に大量の光エネルギーを集
中照射して、光エネルギーを効率的に熱エネルギーに変
換し、その熱により化学変化、相変化、形態や構造の変
化などの熱変化を起こさせ、その変化を画像記録に利用
する。つまり、画像情報はレーザー光などの光エネルギ
ーによって入力されるが、画像記録は熱エネルギーによ
る反応によって記録される。通常、このような高パワー
密度露光による発熱を利用した記録方式はヒートモード
記録と呼び、光エネルギーを熱エネルギーに変えること
を光熱変換と呼んでいる。
【0005】ヒートモード記録手段を用いる製版方法の
大きな長所は、室内照明のような通常の照度レベルの光
では感光せず、また高照度露光によって記録された画像
は定着が必須ではないことにある。つまり、画像記録に
ヒートモード感材を利用すると、露光前には室内光に対
して安全であり、露光後にも画像の定着は必須ではな
い。従ってヒートモード記録を利用すれば、コンピュー
タ・トゥ・プレート方式にも展開し易い平版印刷版用原
板を得ることも可能となると期待される。
【0006】ヒートモード記録に基づく平版印刷版の好
ましい製造法の一つとして、親水性の基板上に疎水性の
画像形成層を設け、画像状にヒートモード露光し、疎水
性層の溶解性・分散性を変化させ、必要に応じて湿式現
像により非画像部を除去する方法が提案されている。例
えば、特公昭46−27919号公報には、親水性支持
体上に、熱により溶解性が向上する、糖類やメラミンホ
ルムアルデヒド樹脂等を含有する記録層を設けた原板を
ヒートモード記録することによって、印刷版を得る方法
が開示されている。この開示技術をはじめ、従来開示さ
れているヒートモード記録の簡易製版技術は、一般に感
熱性が十分でないため、ヒートモード走査露光に対して
は、感度が不十分であり、したがって照射部と非照射部
の疎水性/親水性のディスクリミネーション、即ち、識
別性も小さく、それらが実用性の制約となっていた。
【0007】その解決の手段として、高出力のレーザー
光の照射によって熱の作用によって照射部の画像層を熱
飛散させて除去する(アブレーションと呼ばれる)方法
も例えば、WO98/40212号、WO98/347
96号及び特開平6−199064号公報などに開示さ
れている。この方法は、たしかに完全に熱飛散が行われ
た照射領域と非照射領域との識別性は大きいが、飛散物
による装置の汚れ、印刷面の汚れが装置の稼働と印刷品
質を損なう上に、しばしば照射光の熱が画像形成層の深
部に及ばず、支持体に近い画像層底部が飛散しないで残
る残膜という現象があり、残膜があれば本来の識別性が
発揮されず印刷品質を低下させるので、その対策が望ま
れている。
【0008】この欠点を回避する技術として、ヒートモ
ードの光照射による画像形成であってもアブレーション
によらないで、表面の親水性・疎水性の度合の熱による
変化、すなわち極性変化を利用する簡易製版方法とし
て、例えば、疎水性ワックスやポリマーラテックスなど
の熱可塑性ポリマーを親水層に添加して、熱により表面
へ相分離させて疎水化する方法が特公昭44−2295
7号、特開昭58−199153号、US3,168,
864号、WO99/4974号公報などで提案され、
識別性改善手段の一つの方向が示唆されている。日本特
許2938397号公報には,親水性バインダーポリマ
ー中に熱可塑性疎水性重合体の微粒子を分散させた感光
層を親水性支持体上に設けた平版印刷用原板が開示され
ている。この公報には、該平版印刷用原板に赤外線レー
ザー露光を行なって熱可塑性疎水性重合体の微粒子を熱
により合体させて画像形成した後、印刷機シリンダー上
に取りつけ、湿し水及びインキにより機上現像できるこ
とが記載されている。また、特開平9−127683号
公報及びWO99−10186号公報にも熱可塑性微粒
子を熱によって合体させた後,機上現像により印刷版を
作製することが記載されている。しかし、これらの開示
技術は識別性が不足していること、熱融解感度が十分高
くないこと、さらに親水性が不足して印刷汚れが懸念さ
れることなどにより改善が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記のような先行技術の欠点を克服した平版印刷版
用原版を提供することである。すなわち、現像処理を必
要としないで、簡易に製版できて、直接に印刷機に装着
して製版することも可能な機上現像性を有し,更に印刷
面上の印刷汚れと耐刷性において一層の向上が図られ
た、レーザー光走査の光熱変換作用による画像記録が可
能なヒートモード型の平版印刷版用原板を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく、鋭意検討した結果、以下の構成を採用
することにより、前記従来技術の欠点を克服することを
見出した。即ち、本発明は以下の通りである。 (1)親水性支持体上に、(A)有機塩構造を有する構
成単位を含むポリマーおよび赤外線吸収染料を含有し、
熱により親油性に変化する表面親水性微粒子と、(B)
水溶性ポリマーを含有する画像形成層を有することを特
徴とする平版印刷版用原版。 (2)親水性支持体上に、(A)側鎖に親水性グラフト
基を有するポリマーおよび赤外線吸収染料を含有し、熱
により親油化する表面親水性粒子と、(B)水溶性ポリ
マーを含有する画像形成層を有することを特徴とする平
版印刷版用原版。 (3)前記水溶性ポリマーが水溶性セルロース類、ポリ
(メタ)アクリルアミド、スルホン酸あるいはその塩を
有するポリマー、アラビアガム、ポリビニルピロリド
ン、ポリ(メタ)アクリル酸であることを特徴とする前
記(1)または(2)記載の平版印刷版用原版。 (4)前記表面親水性微粒子ポリマーが赤外線吸収染料
の塩構造となっているポリマーであることを特徴とする
前記(1)または(2)記載の平版印刷版用原版。
【0011】本発明の平版印刷用原板は、赤外線レーザ
ー露光を行なって画像形成層中の熱可塑性微粒子を熱に
よって合体させて画像形成した後、印刷機シリンダー上
に取りつけ、湿し水及びインキにより機上現像により印
刷版を作製する微粒子熱融着型平版印刷版用原版であ
る。上記画像形成層に含有させる熱可塑性微粒子(以
下、ポリマー微粒子という)に関して、過去に検討して
きたポリマー微粒子は乳化分散−溶剤蒸発法により調製
した場合には、ポリビニルアルコール特に部分ケン化ポ
リビニルアルコールにより、安定に分散することができ
る。また乳化重合によりポリマー微粒子の分散液の調製
においては、界面活性剤により安定に分散することがで
きる。しかしながら、上記の分散に用いるポリビニルア
ルコールあるいは界面活性剤は支持体表面に吸着すると
印刷汚れの原因となることが判明した。
【0012】上記の微粒子熱融着型平版印刷版用原版の
問題点であるポリマー微粒子の分散剤について、鋭意検
討した結果、水溶性セルロース類、ポリアクリルアミ
ド、スルホン酸あるいはその塩を有するポリマー、アラ
ビアガム、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリ
ル酸などを上記ポリビニルアルコールあるいは界面活性
剤の代替として用いた場合、印刷汚れが少なくなり、汚
れ性の防止に有効であることを見出した。しかしなが
ら、上記の樹脂は親油性ポリマーを分散する性能が不十
分であり、直ちに適用することができなかった。印刷汚
れ防止と分散性能を両立でき、優れた印刷汚れ防止効果
を発現できる微粒子ポリマー分散系について鋭意検討し
た結果、微粒子ポリマーを構成するポリマーに塩構造を
持たせること、あるいは親水性基をグラフト側鎖として
導入することにより、上記のポリビニルアルコール以外
のポリマーでも印刷汚れ防止と分散性能を両立できるこ
とが判明した。また、微粒子界面の親水性が大きいた
め、微粒子外に光熱変換剤(赤外線吸収染料)がある場
合は、微粒子熱融着性が悪く、耐刷性が不十分となる問
題があったが、微粒子内に光熱変換剤を導入することに
より、熱融着効率が上がり汚れ性が良好でありかつ高耐
刷性を持たすことが可能となった。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の平版印刷版用原版
について詳細に説明する。先ず、本発明の平版印刷版用
原版の特徴部分である画像形成層について説明する。 〔画像形成層〕本発明の平版印刷版用原版の画像形成層
は、(A)有機塩構造を有する構成単位を含み、かつ好
ましくは側鎖に親水性グラフト基を有するポリマーおよ
び赤外線吸収染料を含有し、熱により親油性に変化する
表面親水性微粒子と、(B)水溶性ポリマーを含有する
が、更にその他の後述の添加剤を含有することができ
る。
【0014】(表面親水性微粒子)本発明において用い
られる表面親水性微粒子とは、あらかじめ得られている
ポリマーおよび赤外線吸収染料を有機溶剤に溶解し、そ
れに水溶性樹脂を含有した水を加えて、乳化分散した後
に、溶剤を蒸発させることにより調製することができ
る。以下これらについて説明する。本方法で使用できる
ポリマーとしては、有機塩基性物質との塩構造を有する
ポリマー、有機酸性物質との塩構造を有するポリマー、
水酸基、アミド基、カルボン酸基等の親水基をグラフト
鎖に有する塩構造を持たないポリマーがある。これらの
樹脂については樹脂粒子同士の融着を防止するために、
ガラス転移温度が60℃以上である必要があり、さらに
好ましくは80℃以上のガラス転移温度が良い。粒子の
溶解・膨潤を防ぎながらかつ粒子に親水性を付与するた
めに、樹脂としては酸価あるいは塩基価が0.3ミリ当
量/g以上4.0ミリ当量/g以下の合成樹脂の少なく
とも一部が有機塩基あるいは有機酸で中和された塩構造
を有している樹脂であることが好ましい。合成樹脂の酸
基あるいは塩基性基の50モル%以上が塩基あるいは酸
で中和されていることが好ましい。50モル%以上で非
画像部の樹脂粒子に親水性を高め、インキ汚れを小さく
することができる。
【0015】合成樹脂に酸価を与えるアニオン性官能基
はカルボン酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、燐酸
基等特に限定されるものではないが、スルホン酸基およ
び燐酸基は良好な汚れ難さの表面親水性樹脂粒子を与え
ることができる。こうした酸基含有樹脂は酸基含有モノ
マー類と親油性モノマーの共重合体あるいは共縮合によ
り得ることができる。酸基含有モノマー類の具体例とし
ては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸モ
ノブチル、マレイン酸モノブチル、アシッドホスホオキ
シエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシプロピ
ルメタクリレート、アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸または2−スルホエチルメタクリレート等
を挙げることができる。本発明に使用される塩基性ポリ
マーは、下記の一般式(I)又は(II)で表わされる単位
であることが好ましい。
【0016】
【化1】
【0017】上記一般式(I)および(II)において、
R11、R12、R13及びR14は、それぞれ順にR1、R2、R3及び
R4と同義である。Qは、炭素原子数1〜20の二価の基
であり、その例としては、アルキレン基(例、メチレ
ン、エチレン)、アリーレン基(例、−Ph−R−〔た
だし、Phは1,4−フェニレン基を表わし、Rは炭素
原子数1〜6のアルキレン基または単結合を表わす〕、
−OR’−〔ただし、R’は炭素原子数1〜6のアルキ
レン基を表わす(例、オキシエチレン、オキシトリメチ
レン)〕、−O−Ph−R−、−Ph−O−R−〔ただ
し、Phは上記と同義である〕、−NHR’−、−N
(R”)R’−〔ただし、R’は上記と同義であり、
R”は炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数7
〜12のアラルキル基を表わす〕、−NH−Ph−R’
−、−Ph−NH−R’−N(R”)−Ph−R−〔た
だし、R、R’及びR”は上記と同義である〕を挙げる
ことができる。一般式(II)のX2 -は、X1 -と同義である。
R11は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
【0018】R12、R13及びR14は、水素原子、炭素原子
数1〜3の無置換又はヒドロキシルを有するアルキル
基、あるいはR12及びR13がピペリジンを形成しかつR4
が炭素原子数1〜3の無置換又はヒドロキシルを有する
アルキル基もしくは上記アラルキル基を表すことが好ま
しい。Qは、−QR’−又はーNHR’−〔ただし、
R’はエチレン、プロピレンを表わす〕が好ましい。
【0019】以上の合成樹脂に付与するための塩基ある
いは酸は該樹脂粒子の親水性とレーザー光照射による融
着樹脂皮膜の親油性に大きな影響を与える。塩基あるい
は酸が無機塩基あるいは無機酸の場合はレーザー光照射
による熱融着皮膜の親油性は十分でなく画像部のインキ
着肉が不十分となる。そのため有機塩基あるいは有機酸
により塩構造とすることが好ましい。そのため塩基とし
てはアミン類、四級アンモニウム塩が好ましい。特にト
リエチルアミン・テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ドが上げられる。好ましい酸としては有機スルホン酸類
たとえばパラトルエンスルホン酸が上げられる。
【0020】有機塩含有骨格以外の骨格は以下のモノマ
ー類を共重合することにより得られる。例えば、スチレ
ン、ビニルトルエン、2−メチルスチレン、t−ブチル
スチレンもしくはクロロスチレン等のスチレン系モノマ
ー(芳香族ビニルモノマー)類:アクリル酸メチレン、
アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−
アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オ
クチル、アクリル酸デシル又はアクリル酸ドデシル等の
各種アクリル酸エステル類:メタアクリル酸メチル、メ
タアクリル酸エチル、メタアクリル酸イソプロピル、メ
タアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、
メタアクリル酸n−アミル、メタアクリル酸イソアミ
ル、メタアクリル酸n−ヘキシル、メタアクリル酸2−
エチルヘキシル、メタアクリル酸n−オクチル、メタア
クリル酸デシル又はメタアクリル酸ドデシル等の各種メ
タアクリル酸エステル類:(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエチル又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等
の各種ヒドロキシル基含有モノマー類:N−メチロール
(メタ)アクリルアミド又はN−ブトキシ(メタ)アク
リルアミド等の各種N−置換(メタ)アクリル系モノマ
ー類を挙げることができる。
【0021】以上のモノマーの組み合わせにより導かれ
る共重合体は、場合によっては、重合性不飽和基含有オ
リゴマーとの共重合体であってもよい。さらにかかる重
合性不飽和基含有オリゴマー中に酸基を有するものを使
用してもよい。このような重合性不飽和基含有オリゴマ
ーとしては、例えば、ビニル変性ポリエステル、ビニル
変性ウレタン又はビニル変性エポキシ化合物等を挙げる
ことができる。具体例としては、無水マレイン酸、フマ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテト
ラヒドロ無水マレイン酸、α−テルビネン無水マレイン
酸付加物、トリオールのモノアリルエーテル、ペンタエ
リスリットジアリルエーテルもしくはアリルグリシジル
エーテル等の各種化合物の重縮合ないしは付加により重
合性不飽和結合(ビニル基)が導入される。
【0022】さらに、ポリエステル中に酸基を導入せし
めるには、例えば、フタル酸の如き二塩基酸を過剰に用
いることによればよく、それによって末端にカルボキシ
ル基を有するものが得られるし、あるいは、無水トリメ
リット酸の使用によって、主鎖中に酸基を有するものが
得られる。
【0023】又、上記したビニル変性ウレタンとして
は、例えば、グリセリンモノアリルエーテル又は1,2
−結合を含むブタジエンポリオールの如き、各種のポリ
オールとジイソシアネートとの付加重合などにより得ら
れる。あるいは、末端にイソシアネート基を有するウレ
タンと水酸基含有重合性単量体類との付加反応等によっ
ても、ビニル結合が導入される。また、ジメチロールプ
ロピオン酸等を、ポリオール成分として加えることによ
っても、ポリウレタン中に酸成分を導入せしめることが
できる。
【0024】ポリエチレングリコールのモノメタクリレ
ートとしては、例えば、ポリオキシエチレン鎖の平均分
子量が1,000〜4,000の範囲内のものを挙げる
ことができる。
【0025】又、ビニル変性エポキシ化合物としては、
例えば、エポキシ樹脂の末端エポキシ基とアクリル酸又
はメタクリル酸のカルボキシル基とを反応せしめたもの
等を挙げることができる。
【0026】さらに、カルボキシル基含有ビニル共重合
体に、グリシジル基含有重合性単量体を付加せしめた重
合性ビニル基を有する重合性単量体類のオリゴマーが得
られる。ここで用いられる重合性単量体類は、前掲した
ものの中から選ばれる。
【0027】そのほかに、マクロモノマーとして市販さ
れている、例えば、東亜合成化学工業(製)の、末端ビ
ニル変性のオリゴマーも併用することができる。言うま
でもなく、重合性ビニル基を有するオリゴマーであれ
ば、上述した種類や方法に限定されるものではない。
【0028】(親水性グラフト基を有する樹脂)次に塩
構造を有していない親水性グラフト基を有している樹脂
について説明する。親水性グラフト基としてはポリアル
キレングリコール基及び/又は水酸基を有するエチレン
性モノマーあるいはアクリルアミドマクロマー・N−ビ
ニルピロリドンマクロマー・アクリル酸アクロマーなど
親水性マクロマーを、これら以外の他のエチレン性モノ
マーとを共重合して得られる、共重合樹脂である。本発
明に係る親水性グラフト鎖が導入されたポリマー微粒子
は、一般的にグラフト重合体の合成法として知られてい
る公知の方法を用いて作製することができる。具体的に
はグラフト重合体の合成は“グラフト重合とその応用”
井出文雄著、昭和52年発行、高分子刊行会、および
“新高分子実験2、高分子の合成・反応”高分子学会
編、共立出版(株)1995、に記載されている。
【0029】グラフト重合体の合成は基本的に1.幹高
分子から枝モノマー重合させる、2.幹高分子に枝高分
子を結合させる、3.幹高分子に枝高分子を共重合させ
る(マクロマー法)の3つの方法に分けられる。これら
の3つの方法のうち、いずれも使用して本発明の親水層
を作成することができるがとくに製造適性、膜構造の制
御という観点からは3のマクロマー法が優れている。
【0030】マクロマーを使用したグラフトポリマーの
合成および微粒子化は前記の“新高分子実験学2、高分
子の合成・反応”高分子学会編、共立出版(株)199
5に記載されている。また山下雄他著“マクロモノマー
の化学と工業”アイビーシー1989、緒方直哉ほか監
修“機能性超分子の設計と将来展望”シーエムシー19
98にも詳しく記載されている。具体的には、親水性モ
ノマーとして、(メタ)アクリル酸若しくはそのアルカ
リ、アミン塩、イタコン酸若しくはそのアルカリ、アミ
ン塩、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、N−モノメチロール(メタ)
アクリルアミド、N−ジメチロール(メタ)アクリルア
ミド、3−ビニルプロピオン酸若しくはそのアルカリ、
アミン塩、ビニルスルフォン酸若しくはそのアルカリ、
アミン塩、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、ポ
リオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、アシッドホスホオキシポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、アリルアミン若しくはその鉱酸
塩等の水酸基、カルボキシル基あるいはその塩、スルホ
ン酸基あるいはその塩、リン酸あるいはその塩、アミド
基、アミノ基、エーテル基といった親水性基を有する親
水性モノマーの中から少なくとも一種を使用して文献記
載の方法に従い親水性マクロマーを合成することができ
る。
【0031】本発明で使用される親水性マクロマーのう
ち特に有用なものは、アクリル酸、メタアクリル酸など
のカルボキシル基含有のモノマーから誘導されるマクロ
マー、2−クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、ビニルスチレンスルホン酸、およびその塩のモノマ
ーから誘導されるスルホン酸系マクロマー、N−ビニル
アセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどのN−ビニ
ルカルボン酸アミドモノマーから誘導されるアミド系マ
クロマー、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキ
シエチルアクリレート、グリセロールモノメタクリレー
トなどの水酸基含有モノマーから誘導されるマクロマ
ー、メトキシエチルアクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールア
クリレートなどのアルコキシ基もしくはエチレンオキシ
ド基含有モノマーから誘導されるマクロマーである。ま
たポリエチレングリコール鎖もしくはポリプロピレング
リコール鎖を有するモノマーも本発明のマクロマーとし
て有用に使用することができる。
【0032】本発明におけるポリアルキレングリコール
基は、具体的には、下記の式(3)で示される。 −(Cm2mO)n−R (3) {ただし、mは1以上の整数、nは2以上の整数であ
り、Rは水素、炭化水素基である。}
【0033】このポリアルキレングリコール基は、好ま
しくは、mが1から6であり、nは2から23である。
また、Rは、好ましくは、水素又は炭素数1〜4のアル
キル基である。
【0034】ポリアルキレングリコール基は、ポリアル
キレングリコール基を有するエチレン性モノマーの重合
によって本発明の水分散性樹脂に付与されるのが好まし
い。ポリアルキレングリコール基を有するエチレン性モ
ノマーは、ポリアルキレングリコール基と重合性不飽和
二重結合とを有する。なお、本明細書においてエチレン
性モノマーとは、重合性不飽和二重結合を有する化合物
であり、マクロモノマー(重合性不飽和二重結合を少な
くとも一つ有する反応性ポリマー)を包含するものであ
る。代表的には、(メタ)アクリル酸系モノマーを挙げ
ることができる。
【0035】ポリアルキレングリコール基を有するエチ
レン性モノマーとしては、例えば、ポリアルキレングリ
コール基によってエステル化された(メタ)アクリル酸
類を挙げることができる。具体的には、ポリエチレング
リコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポ
リプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポ
キシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
ブトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)ア
クリレート、エトキシポリテトラメチレングリコール
(メタ)アクリレート、プロポキシポリテトラメチレン
グリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリテトラ
メチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリペンタ
メチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポ
リペンタメチレングリコール(メタ)アクリレート、エ
トキシポリペンタメチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、プロポキシポリペンタメチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ブトキシポリぺンタメチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ポリヘキサメチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、メトキシポリヘキサメチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリヘキ
サメチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキ
シポリヘキサメチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ブトキシポリヘキサメチレングリコール(メタ)ア
クリレート等を挙げることができる。これらのエチレン
性においても、好ましくは、mが1〜6であり、nは2
から23である。また、Rは、好ましくは、水素又は炭
素数1〜4のアルキル基である。
【0036】本発明のポリアルキレングリコール基を有
するエチレン性モノマーは、1種類あるいは2種類以上
を組み合わせて使用することができる。
【0037】これらのマクロマーのうち有用な分子量は
400〜10万の範囲、好ましい範囲は1000〜5万
特に、好ましい範囲は、1500〜2万の範囲である。
分子量が400以下では自己分散性のポリマー微粒子を
形成できず、また10万以上では主鎖を形成する共重合
モノマーとの重合性が悪くなる。
【0038】本発明にかかわる親水性グラフト鎖を有す
る疎水性化前駆体のコア部分を構成する疎水性で熱融解
性のポリマー微粒子は、熱可塑性ポリマー微粒子、熱硬
化性ポリマー微粒子、及び熱反応性官能基を有するポリ
マー微粒子から選ばれる。
【0039】本発明に好適な熱可塑性微粒子ポリマーと
しては、1992年1月の Research Disclosure No.3
3303、特開平9−123387号公報、同9−13
1850号公報、同9−171249号公報、同9−1
71250号公報およびEP931647号公報などに
記載の熱可塑性微粒子ポリマーを好適なものとして挙げ
ることができる。具体例としては、エチレン、スチレ
ン、塩化ビニル、アクリル酸メチル・アクリル酸エチル
・メタクリル酸メチル・メタクリル酸エチルなどのアク
リル樹脂、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、ビニル
カルバゾールなどのモノマーのホモポリマーまたはコポ
リマーあるいはそれらの混合物を挙げることができる。
その中で、より好適のものとして、ポリスチレン、ポリ
メタクリル酸メチルを挙げることができる。
【0040】本発明に好適な熱硬化性樹脂としては、フ
ェノール骨格を有する樹脂、尿素系樹脂(例えば、尿素
又はメトキシメチル化尿素など尿素誘導体をホルムアル
デヒドなどのアルデヒド類により樹脂化したもの)、メ
ラミン系樹脂(例えば、メラミン又はその誘導体をホル
ムアルデヒドなどのアルデヒド類により樹脂化したも
の)、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
【0041】好適なフェノール骨格を有する樹脂として
は、例えば、フェノール、クレゾールなどをホルムアル
デヒドなどのアルデヒド類により樹脂化したフェノール
樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、N−(p−ヒドロキシ
フェニル)メタクリルアミドなどのフェノール骨格を有
するメタクリルアミド又はアクリルアミド樹脂、及びN
−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリレートなどのフ
ェノール骨格を有するメタクリレート又はアクリレート
樹脂を挙げることができる。中でも、特に好ましいの
は、フェノール骨格を有する樹脂、メラミン樹脂、尿素
樹脂及びエポキシ樹脂である。
【0042】このような微粒子の合成方法としては、こ
れら化合物を非水溶性の有機溶剤に溶解し、これを親水
性マクロマーが入った水溶液と混合乳化し、さらに熱を
かけて、有機溶剤を蒸着除去して微粒子状に固化させる
方法がある。また、熱硬化性樹脂を乳化重合や分散重合
などで合成する際に微粒子化してもよい。しかし、これ
らの方法に限らない。
【0043】(反応性基の導入)本発明に用いる微粒子
が有するポリマーの熱反応性官能基としては、重合反応
を行うエチレン性不飽和基(例えば、アクリロイル基、
メタクリロイル基、ビニル基、アリル基など)、付加反
応を行うイソシアナ−ト基もしくはそのブロック体及び
その反応相手である活性水素原子を有する官能基(例え
ば、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基な
ど)、同じく付加反応を行うエポキシ基及びその反応相
手であるアミノ基、カルボキシル基もしくはヒドロキシ
ル基、縮合反応を行うカルボキシル基とヒドロキシル基
もしくはアミノ基、開環付加反応を行う酸無水物とアミ
ノ基もしくはヒドロキシル基などを挙げることができ
る。しかし、化学結合が形成されるならば、どのような
反応を行う官能基でも良い。
【0044】本発明の画像形成層に用いる熱反応性官能
基を有する微粒子ポリマーとしては、アクリロイル基、
メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、エポキシ基、
アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、イソシア
ネート基、酸無水物およびそれらを保護した基を有する
ものを挙げることができる。これらの官能基のポリマー
粒子への導入は、重合時に行う方が好ましいが、重合後
に高分子反応を利用して行ってもよい。
【0045】重合時に導入する場合は、これらの官能基
を有するモノマーを乳化重合あるいは懸濁重合すること
が好ましい。そのような官能基を有するモノマーの具体
例として、アリルメタクリレート、アリルアクリレー
ト、ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、グリ
シジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−
イソシアネートエチルメタクリレートあるいはそのアル
コールなどによるブロックイソシアナート、2−イソシ
アネートエチルアクリレートあるいはそのアルコールな
どによるブロックイソシアナート、2−アミノエチルメ
タクリレート、2−アミノエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイ
ン酸、2官能アクリレート、2官能メタクリレートなど
を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0046】上記の熱可塑性、熱硬化性あるいは熱反応
性ポリマーをコアとする微粒子の平均粒径は、0.01
〜20μmが好ましいが、その中でも0.04〜1.0
μmがさらに好ましく、特に0・05〜0.50μmが
最適である。この範囲内で良好な解像度および経時安定
性が得られる。
【0047】これらの高分子の重量平均分子量は軟化時
の溶融粘度および溶融時の皮膜強度の観点から3,00
0〜100,000の範囲が好ましく、さらに好ましく
は5,000〜50,000の範囲である。分子量が
3,000より小さいものは、融着時の皮膜強度が充分
とならず、一方分子量が100,000よりも大きい場
合には、軟化の溶融粘度が低く十分に融着しなくなって
しまう。
【0048】乳化分散−溶剤蒸発法で微粒子を作成する
第一段階において、合成樹脂を溶解する有機溶媒はアセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶
媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル
エステル等のエステル系溶媒、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル
等のグリコールエーテル系溶媒であれば使用可能であ
る。
【0049】かかる有機溶媒の使用量は、本発明におけ
る効果を達成すれば特に規定されないが、合成樹脂+赤
外線吸収染料/該有機溶媒の重量比が1/1〜1/20
となるような量が好ましい。
【0050】上記合成樹脂溶液には、添加剤として、必
要に応じて界面活性剤、可塑剤、発色剤等を加えること
ができる。上記の有機溶剤組成物を水溶性樹脂が含有さ
れている水溶液と共にホモジナイザーなどにより乳化分
散した後、溶剤を蒸発させ該当する微粒子を調製するこ
とができる。これらのポリマー微粒子の添加量は、画像
形成層組成物固形分の70重量%以上が好ましく、80
重量%以上がさらに耐刷性の観点から好ましい。
【0051】(光熱変換剤)木発明の微粒子には、赤外
線吸収染料を含有する必要がある。顔料あるいは金属は
既に微粒子状態になっており、微粒子中のポリマー素材
との相溶性が悪く、融着しにくくなってしまう。赤外線
吸収染料としては、700〜1200nmの少なくとも
一部分に吸収帯を有するものであれば良い。
【0052】染料としては、市販の染料および文献(例
えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊
「化学工業」1968年5月号P.45〜51の「近赤
外吸収色素」、「90年代機能性色素の開発と市場動
向」第2章2.3項(1990)シーエムシー)あるい
は特許に記載されている公知の染料が利用できる。具体
的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ
染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カル
ボニウム染料、キノンイミン染料、ポリメチン染料など
の赤外線吸収色素が好ましい。
【0053】さらに、例えば、特開昭58−12524
6号、特開昭59−84356号、特開昭60−787
87号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−
173696号、特開昭58−181690号、特開昭
58−194595号等に記載されているメチン染料、
特開昭58−112793号、特開昭58−22479
3号、特開昭59−48187号、特開昭59−739
96号、特開昭60−52940号、特開昭60−63
744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭
58−112792号等に記載されているスクワリリウ
ム染料、英国特許434,875号記載のシアニン染料
や米国特許第4,756,993号記載の染料、米国特
許第4,973,572号記載のシアニン染料、特開平
10−268512号記載の染料、特開平11−235
883号記載のフタロシアニン化合物を挙げることがで
きる。
【0054】また、染料として米国特許第5,156,
938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、ま
た、米国特許第3,881,924号記載の置換された
アリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−1
42645号記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開
昭58−181051号、同58−220143号、同
59−220143号、同59−41363号、同59
−84248号、同59−84249号、同59−14
6063号、同59−146061号に記載されている
ピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載
のシアニン染料、米国特許第4,283,475号に記
載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13
514号、同5−19702号公報に開示されているピ
リリウム化合物、エポリン社製エポライトIII−17
8、エポライトIII−130、エポライトIII−125等
も好ましく用いられる。本発明の微粒子中に導入される
赤外線吸収染料は親油性の染料が好ましく、具体例とし
ては、以下の染料を挙げることができる。
【0055】
【化2】
【0056】
【化3】
【0057】上記の有機系の赤外線吸収色素は、微粒子
中に30重量%まで添加することができる。好ましくは
5〜25重量%であり、特に好ましくは6〜20重量%
である。この範囲内で、良好な感度が得られる。これら
の赤外線吸収染料を微粒子中に導入するとき、微粒子の
高分子素材に酸骨格特にスルホン酸骨格を導入すること
により、該高分子に染料骨格を塩交換により導入するこ
とができ、より高耐刷性にすることかできる。本発明の
画像形成層には微粒子外に赤外線吸収色素を導入するこ
とも可能である。赤外線吸収色素としては、700〜1
200nmの少なくとも一部分に吸収帯を有するもので
あれは良く、種々の顔料、金属微粒子、染料を用いるこ
とができる。
【0058】顔料としては、市販の顔料およびカラーイ
ンデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本
顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技
術」(CMC出版、1984年刊)に記載されている赤
外吸収性の顔料が利用できる。
【0059】これら顔料は、添加される層に対する分散
性を向上させるため、必要に応じて公知の表面処理を施
して用いることができる。表面処理の方法には、親水性
樹脂や親油性樹脂を表面コートする方法、界面活性剤を
付着させる方法、反応性物質(例えば、シリカゾル、ア
ルミナゾル、シランカップリング剤やエポキシ化合物、
イソシアナート化合物等)を顔料表面に結合させる方法
等が考えられる。親水性の層に添加する顔料は、水溶性
の樹脂と分散しやすく、かつ親水性を損わないように、
親水性樹脂やシリカゾルで表面がコートされたものが望
ましい。顔料の粒径は0.01μm〜1μmの範囲にあ
ることが好ましく、0.01μm〜0.5μmの範囲に
あることがさらに好ましい。顔料を分散する方法として
は、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散
技術が使用できる。特に好ましい顔料としては、カーボ
ンブラックを挙げることができる。
【0060】これらの中で、画像形成層の親水性樹脂中
などの親水性媒質中に添加するのに好ましい染料は水溶
性染料で、以下に具体例を示す。
【0061】
【化4】
【0062】
【化5】
【0063】(水溶性樹脂)本発明の平版印刷版用原板
は、画像形成層には水溶性樹脂を用いることができる。
その場合の水溶性樹脂の量は、画像形成層の15重量%
以下が好ましく、特に10重量%以上が好ましい。水溶
性樹脂としては、例えばカルボン酸、アミド、スルホン
酸などの親水基を有する高分子が好ましい。
【0064】親水性樹脂の具体的として、アラビアゴ
ム、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、カルボキシメチ
ルセルロースおよびそのナトリウム塩、セルロースアセ
テート、アルギン酸ナトリウム、酢酸ビニールマイレイ
ン酸コポリマー類、スチレン−マイレイン酸コポリマー
類、ポリアクリル酸類およびそれらの塩、ポリメタクリ
ル酸類およびそれらの塩、ヒドロキシエチルメタクリレ
ートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシエチ
ルアクリレートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒド
ロキシプロピルメタクリレートのホモポリマーおよびコ
ポリマー、ポリビニルピロリドン、アクリルアミドのホ
モポリマーおよびコポリマー、メタクリルアミドのホモ
ポリマーおよびポリマー、N―メチロールアクリルアミ
ドのホモポリマーおよびコポリマー、ポリエチレングリ
コール等を挙げることができる。特に汚れ難さの観点か
ら水溶性セルロース類、ポリ(メタ)アクリルアミド、
スルホン酸あるいはその塩を有するポリマー、アラビア
ガム、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸
が好ましい。
【0065】(その他の添加物)また、本発明の画像形
成層には、画像形成後、画像部と非画像部の区別をつき
やすくするため、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画
像の着色剤として使用することができる。具体的には、
オイルイエロー#101、オイルイエロー#103オイ
ルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルー
BOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、
オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上
オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブル
ー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチ
ルバイオレット(CI42535)エチルバイオレッ
ト、ローダミンB(CI145170B)、マラカイト
グリーン(CI42000)、メチルブルー(CI52
015)等、及び特開昭62−293247号に記載さ
れている染料を挙げることができる。また、フタロシア
ニン系顔料、アゾ系顔料、酸化チタン等の顔料も好適に
用いることができる。添加量は、画像形成層塗布液全固
形分に対し、0.01〜10重量%が好ましい。
【0066】さらに、本発明の画像形成層には、必要に
応じ塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤を加えるこ
とができる。例えば、ポリエチレングリコール、クエン
酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリ
クレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オ
レイン酸テトラヒドロフルフリル等が用いられる。
【0067】塗布面状をよくするための界面活性剤とし
てはアニオン型、ノニオン型、カチオン型、含弗素型界
面活性剤を用いることができるが、塗布面状をよくする
ためにはノニオン型界面活性剤が最も好ましい。弗素型
界面活性剤は塗布膜にピンホール状の面上不良が発生し
やすくなる。またカチオン性界面活性剤を用いた場合は
印刷時に汚れやすくなってしまう。本発明の画像形成層
は、必要な上記各成分を溶剤に溶解又は分散して塗布液
を調製し、塗布される。ここで使用する溶剤としては、
エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチ
ルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−
2プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−
メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタ
ン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,Nージメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチル
ウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、水等
を挙げることができるが、これに限定されるものではな
い。これらの溶剤は、単独又は混合して使用される。塗
布液の固形分濃度は好ましくは1〜50重量%である。
これらの有機溶剤が画像形成層に残存している量は10
0mg/m2以下好ましくは50mg/m2以下である。
それ以上になると微粒子は溶剤により融着してしまう。
【0068】また塗布、乾燥後に得られる支持体上の画
像形成層塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、
一般的に0.5〜5.0g/m2が好ましい。塗布する
方法としては、種々の方法を用いることができる。例え
ば、バーコーター塗布、回転塗布スプレー塗布、カーテ
ン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、プレート塗
布、ロール塗布等を挙げられる。
【0069】本発明にかかわる画像形成層塗布液には、
塗布性を良化するための界面活性剤、例えば、特昭和6
2−170950号に記載されているようなフッ素系界
面活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、
画像形成層固形分の0.01〜1重量%、さらに好まし
くは0.05〜0.5重量%である。海画像形成層の塗
布量は0.3g以上1.0g/m2未満が好ましく、
0.4g/m2以上0.7g/m2未満が好ましい。その
際、該画像形成層はレーザー波長における光化学濃度と
して0.3以上2.5未満、好ましくは0.5以上2.
0未満、特に好ましくは0.7以上1.5未満を有して
いることが好ましい。
【0070】〔オーバーコート層〕本発明の平版印刷版
用原板は、親油性物質による画像形成層表面の汚染防止
のため、画像形成層上に、水溶性オーバーコート層を設
けることができる。本発明に使用される水溶性オーバー
コート層は印刷時容易に除去できるものであり、水溶性
の有機高分子化合物から選ばれた樹脂を含有する。ここ
で用いる水溶性の有機高分子化合物としては、塗布乾燥
によってできた被膜がフィルム形成能を有するもので、
具体的には、ポリ酢酸ビニル(但し加水分解率65%以
上のもの)、ポリアクリル酸、そのアルカリ金属塩もし
くはアミン塩、ポリアクリル酸共重合体、そのアルカリ
金属もしくはアミン塩、ポリメタクリル酸、そのアルカ
リ金属塩もしくはアミン塩、ポリメタクリル酸共重合
体、そのアルカリ金属塩もしくはアミン塩、ポリアクリ
ルアミド、その共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリ
レート、ポリビニルピロリドン、その共重合体、ポリビ
ニルメチルエーテル、ビニルメチルエーテル/無水マイ
レン酸共重合体、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチ
ル−1−プロパンスルホン酸、そのアルカリ金属塩もし
くはアミン塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル
ー1−プロパンスルホン酸共重合体、そのアルカリ金属
塩もしくはアミン塩、アラビアガム、繊維素誘導体(例
えば、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチル
セルローズ、メチルセルローズ等)、その変性体、ホワ
イトデキストリン、プルラン、酵素分解エーテル化デキ
ストリン等を挙げることができる。また、目的に応じ
て、これらの樹脂を二種以上混合して用いることもでき
る。また、水溶性オーバーコート層に用いるポリマーと
して、前記の極性変換ポリマーは、画像部の湿し水に対
する耐性を高め、耐刷力を向上させる点で、特に好まし
い。
【0071】またオバーコート層には、前記の水溶性赤
外線吸収色素を添加しても良い。さらに、オーバーコー
ト層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶性塗布の
場合には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリポキシエチレンドデシルエーテルなどの非イオ
ン系界面活性剤を添加することができる。オーバーコー
ト層の乾燥塗布量は、0.1〜2.0g/m2が好まし
い。この範囲内で、機上現像性を損なわず、指紋付着汚
れなどの親油性物質による画像成層表面の良好な汚染防
止ができる。
【0072】〔支持体〕本発明の平版印刷版用原板にお
いて前記画像形成層を塗布可能な支持体としては、寸度
的に安定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン等)がラミネートされた紙、金属板、(例えば、アル
ミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例え
ば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン
酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロー
ス、、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカ
ーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記の如き金
属がラミネート若しくは蒸着された紙又はプラスチック
フィルム等が挙げられる。好ましい支持体としては、ポ
リエステルフィルム又はアルミニウム板が挙げられる。
【0073】該アルミニウム板は、純アルミニウム板お
よびアルミニウムを主成分とし、微粒の異元素を含む合
金板であり、さらにはアルミニウムまたはアルミニウム
合金の薄膜にプラスチックがラミネートされているもの
である。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ
素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、
ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元
素の含有量は高々10重量%以下である。(以下では、
アルミニウム及びアルミニウム合金を総称してアルミニ
ウム、それらからのシートをアルミニウム板と称す
る。)また、DC鋳造法を用いたアルミニウム鋳魂からの
アルミニウム板でも、連続鋳造法による鋳塊からのアル
ミニウム板であっても良い。しかし、本発明に適用され
るアルミニウム板は、従来より公知公用の素材のアルミ
ニウム板をも適宜に利用することができる。
【0074】本発明で用いられる上記の基板の厚みは
0.05mm〜0.6mm、好ましくは0.1mm〜
0.4mm、特に好ましくは0.15mm〜0.3mm
である。
【0075】アルミニウム板を使用するに先立ち、表面
の粗面化、陽極酸化などの表面処理をすることが好まし
い。表面処理により、親水性の向上および画像形成層と
の接着性の確保が容易になる。
【0076】アルミニウム板表面の粗面化処理は、種々
の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する
方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化
学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械
的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラス
ト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることが
できる。化学的方法としては、特開昭54−31187
号公報に記載されているような鉱酸のアルミニウム塩の
飽和水溶液に浸漬する方法が適している。また、電気化
学的な粗面化法としては塩酸または硝酸などの酸を含む
電解液中で交流または直流により行う方法がある。ま
た、特開昭54−63902号に開示されているように
混合酸を用いた電解粗面化方法も利用することができ
る。
【0077】上記の如き方法による粗面化は、アルミニ
ウム板の表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.2〜1.
0μmとなるような範囲で施されることが好ましい。粗
面化されたアルミニウム板は必要に応じて水酸化カリウ
ムや水酸化ナトリウムなどの水溶液を用いてアルカリエ
ッチング処理がされ、さらに中和処理された後、所望に
より耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。
アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質とし
ては、多孔質酸化被膜を形成する種々の電解質の使用が
可能で、一般的には硫酸、塩酸、クロム酸あるいはそれ
らの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質
の種類によって適宣決められる。陽極酸化の処理条件
は、用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得
ないが、一般的には電解質の濃度が1〜80重量%溶
液、液量は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2
電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれ
ば適当である。形成される酸化皮膜量は、1.0〜5.
0g/m2、特に1.5〜4.0g/m2であることが好
ましい。
【0078】本発明で用いられる支持体としては、上記
のような表面処理をされ陽極酸化被膜を有する基板その
ままでも良いが、上層との接着性、親水性、汚れ難さ、
断熱性などの一層の改良のため、必要に応じて、特願2
000−65219号や特願2000−143387号
に記載されている陽極酸化皮膜のマイクロポアの拡大処
理、マイクロポアの封孔処理、及び親水性化合物を含有
する水溶液に浸漬する表面親水化処理などを適宣選択し
て行うことができる。上記親水化処理のための好適な親
水性化合物としては、ポリビニルホスホン酸スルホン酸
基をもつ化合物、糖類化合物、クエン酸、アルカリ金属
珪酸塩、フッ化ジルコニウムカリウム、リン酸塩/無機
フッ素化合物などを挙げることができる
【0079】本発明の支持体としてポリエステルフィル
ムなど表面の親水性が不十分な支持体を用いる場合は、
親水層を塗布して表面を親水性にすることが望ましい。
親水層としては、特願2000−10810号に記載
の、ベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、
チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、
鉄、バナジウム、アンチモンおよび遷移金属から遷択さ
れる少なくとも一つの元素の酸化物または水酸化物のコ
ロイドを含有する塗布液してなる親水層が好ましい。中
でも、珪素の酸化物又は水酸化のコロイドを含有する塗
布液を塗布してなる親水層が好ましい。
【0080】本発明においては、画像形成層を塗布する
前に、必要に応じて、特願2000−143387号に
記載の、例えばホウ酸亜鉛等の水溶性金属塩のような無
機下塗層、又は例えばカルボキシメチルセルロース、デ
キストリン、ポリアクリル酸などの含有する有機下塗層
が設けられてもかまわない。又、この下塗層には、前記
赤外線吸収色を含有させてもよい。
【0081】〔製版及び印刷〕本発明の平版印刷用原板
は、熱により画像形成される。具体的には、熱記録ヘッ
ド等による直接画像様記録、赤外線レーザによる走査露
光、キセノン放電灯などの高照度フラッシュ露光や赤外
線ランプ露光などが用いられるが、波長700〜120
0nmの赤外線を放射する半導体レーザ、YAGレーザ
等の固体高出力赤外線レーザによる露光が好適である。
画像露光された本発明の平版印刷用原板は、それ以上の
処理なしに印刷機に装着し、インキと湿し水を用いて通
常の手順で印刷することができる。またこれらの平版印
刷用原板は、日本特許2938398号に記載されてい
るように、印刷機シリンダー上に取りつけた後に、印刷
機に搭載されたレーザーにより露光し、その後に湿し水
および/またはインクをつけて機上現像する事も可能で
ある。また、これらの平版印刷用原板は、水または適当
な水溶液を現像液とする現像をした後、印刷に用いるこ
ともできる。
【0082】
〔実施例1〜8、比較例1〜2〕
【0083】(支持体の製造例)99.5%以上のアル
ミニウムと、Fe0.30%、Si0.10%、Ti
0.02%、Cu0.013%を含むJIS A105
0合金の溶湯を清浄処理を施し、鋳造した。清浄化処理
には溶湯中の水素などの不要なガスを除去するために脱
ガス処理し、セラミックチューブフィルタ処理をおこな
った。鋳造法はDC鋳造法で行った。凝固した板厚50
0mmの鋳塊を表面から10mm面削し、金属間化合物
が粗大化してしまわないように550℃で10時間均質
化処理を行った。次いで、400℃で熱間圧延し、連続
焼鈍炉中で500℃60秒中間焼鈍した後冷間圧延を行
って、板圧0.30mmのアルミニウム圧延板とした。
圧延ロールの粗さを制御することにより、冷間圧延後の
中心線平均表面粗さRaを0.2μmに制御した。その
後、平面性を向上させるためにテンションレベラーにか
けた
【0084】次に平版印刷版用支持体とするための表面
処理を行った。まず、アルミニウム板表面の圧延油を除
去するため10%アルミン酸ソーダ水溶液で50℃30
秒間脱脂処理を行い、30%硫酸水溶液で50℃30秒
間中和、スマット除去処理を行った。
【0085】次いで支持体と画像形成層の密着性を良好
にし、かつ非画像像部に保水性を与えるため、支持体の
表面を粗面化する、いわゆる、砂目立て処理を行った。
1%の硝酸と0.5%の硝酸アルミを含有する水溶液を
45℃に保ち、アルミウェブを水溶液中に流しながら、
間接給電セルにより電流密度20A/dm2、デューテ
ィー比1:1の交番発波形でアノード側電気量240/
dm2を与えることで電解砂目当てを行った。その後1
0%アルミン酸ソーダ水溶液で50℃30秒間エッチン
グ処理を行い、30%硝酸水溶液で50℃30秒間中
和、スマット除去処理を行った。
【0086】さらに耐摩耗性、耐薬品性、保水性を向上
させるために、陽極酸化によって支持体に酸化皮膜を形
成させた。電解質として硝酸20%水溶液を35℃で用
い、アルミウェブを電解質中に通搬しながら、間接給電
セルにより14A/dm2の直流で電解処理を行うこと
で2.5g/m2の陽極酸化皮膜を作成した。この後印
刷版非画像像部としての親水性を確保するため、シリケ
ート処理を行った。処理は3号珪酸ソーダ1.5%水溶
液を70℃に保ちアルミウェブの接触時間が15秒とな
るよう通搬し、さらに水洗した。Siの付着量は10m
g/m 2であった。以上のように作製した支持体(1)
の中心線表面粗さRaは0.25μmであった。
【0087】(合成例1:アクリルポリマーの合成例)
撹拌装置、還流装置、温度付き乾燥窒素導入管、滴下装
置を備えた1Lの四つ口フラスコにメチルエチルケチト
ン400gを仕込み、80℃の昇温した。ビニルトルエ
ン80g、メタクリル酸エチル238.9g、メタクリ
ル酸24.5g、アクリル酸エチル56.6g、アゾイ
ソビスブチロニトリル8gをよく混合した溶液を2時間
かけて滴下した。6時間撹拌後、アゾイソビスブチロニ
トリル0.5gを加え、さらに、3時間撹拌することに
よって、固形分濃度が49.5%、酸価0.70ミリ当
量/g(ポリマー固体)、重量平均分子量が40000
なるアクリルポリマーが得られた。固形分濃度は、試料
溶液1部を秤量するとともに、120℃で、1時間乾燥
後の試料を秤量し、質量比により求めた。重量平均分子
量は、GPCにより測定し、ポリスチレン換算の分子量
でもって記した。酸価は、所定量の試料溶液を坪量し、
0.1Nの水酸化ナトリウムの水溶液で滴定して決め
た。
【0088】(合成例2:アクリルポリマーの合成例)
撹拌装置、還流装置、温度計付き乾燥窒素導入管、滴下
装置を備えた1Lの四つ口フラスコにメチルエチルケト
ン400gを仕込み、80℃に昇温した。スチレン80
g、メタクリル酸エチル238.9g、N,N−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート24.5g、アクリル酸
エチル56.6g、アゾイソビスブチロニトリル8gを
よく混合した溶液を2時間かけて滴下した。6時間撹拌
後、アゾイソビスブチロニトリル0.5g加えさらに、
3時間撹拌することによって、固形分濃度が49.5
%、塩基価1.2ミリ当量/g(ポリマー固体)、重量
平均分子量が20000なるアクリルポリマーが得られ
た。塩基価は、所定量の試料溶液を秤量し、0.1Nの
塩酸水溶液で滴定して求めた。
【0089】(合成例3:アクリルポリマーの合成例)
撹拌機、温度調節機、還流冷却管を備えた反応容器にメ
チルエチルケトンを82重量部仕込み、窒素置換した後
に、温度を75℃にした。ここに、メトキシポリエチレ
ングリコールメタクリレート(新中村化学工業製・NK
エステルM−90G)59重量部(30モル%)2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート6重量部(10モル%)
n−ブチルメタクリレート35重量部(60モル%)及
びアゾビスイソブチロニトリル0.7重量部からなるモ
ノマー溶液を3時間かけて添加した後、1時間半撹拌を
継続し、重量平均分子量20000のアクリルポリマー
を得た。
【0090】(合成量4:アクリルポリマーの合成例)
撹拌装置、還流装置、温度計付き乾燥窒素導入管、滴下
装置を備えた1L四つ口フラスコにメチルエチルケトン
400gを仕込み、80℃に昇温した。メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル151g、メタクリル酸アリル78
g、メタクリル酸11.1g、アクリロニトリル60.
0gアゾイソビスブチロニトリル8gをよく混合した溶
液を2時間かけて滴下した。6時間撹拌後、アゾイソビ
スブチロニトリル0.5gを加え、さらに、3時間撹拌
することによって、固形分濃度が49.5%、酸価0.
43ミリ当量/g(ポリマー固体)、重量平均分子量が
10000なるアクリルポリマーが得られた。固形分濃
度は、試料溶液約1部を秤量するとともに、120℃
で、1時間乾燥後の試料を秤量し、その質量比により求
めた。重量平均分子量は、GPCにより測定し、ポリス
チレン換算の分子量でもって記した。酸価は、所定量の
試料溶液を秤量し、0.1Nの水酸化ナトリウムの水溶
液で滴定して求めた。
【0091】(合成例5:アクリルポリマーの合成例)
撹拌装置、還流装置、温度計付き乾燥窒素導入管、滴下
装置を備えた1Lの四つ口フラスコに1−メトキシ−2
−プロパノール400gを仕込み、80℃に昇温した。
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル100g、メタクリ
ル酸エチル238.9g、アクリル酸エチル56.6
g、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸2
5g、アゾイソビスブチロニトリル8gをよく混合した
溶液を2時間かけて滴下した。6時間撹拌後、アゾイソ
ビスブチロニトリル0.5gを加え、さらに3時間撹拌
することによって、固形分濃度が49.5%、重量平均
分子量が20000であるアクリルポリマーが得られ
た。得られたポリマーの酸価は0.28ミリ当量/g
(ポリマー固体)であった。
【0092】(合成例6:アクリルポリマーの合成例)
撹拌装置、還流装置、温度計付き乾燥窒素導入管、滴下
装置を備えた1Lの四つ口フラスコにメチルセロソルブ
400gを仕込み、80℃に昇温した。メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル100g、メタクリル酸エチル23
8.9g、アクリル酸エチル56.6g、アシッドホス
ホオキシプロピルメタクリレート25g、アゾイソビス
ブチロニトリル8gをよく混合した溶液を2時間かけて
滴下した。6時間撹拌後、アゾイソビスブチロニトリル
0.5gを加え、さらに、3時間撹拌することによっ
て、固形分濃度が49.5%、重量平均分子量が200
00であるアクリルポリマーが得られた。得られたポリ
マーの酸価は0.53ミリ当量/g(ポリマー固体)で
あった。
【0093】(合成例7:アクリルポリマーの合成例)
ポリスチレン−g−ポリエチレングリコールメタクリロ
イル末端ポリエチレングリコール(日本油脂(株)製、
Mn=1000)240g、スチレン500g、AIB
N0.8g、水800ml、エタノール800mlを三
ツ口フラスコに入れ、窒素を注入しながら60℃で24
時間撹拌後、透析ろ過を行い未反応のモノマーを除去、
精製した。このようにして得られたポリエチレングリコ
ールをグラフトした水分散性ポリマーの固形分濃度は1
3.5%であった。
【0094】(合成例8:アクリルポリマーの合成例)
ポリメチルアクリレート−g−ポリアクリルアミドアク
リルアミド30gをエタノール70gに溶解し、3−メ
ルカプトプロピオン酸3.8gを加え、窒素雰囲気下6
0度に昇温した後、AIBN300mgを加え、60度
で6時間反応させた。反応終了後、析出した白色固体を
濾過した。さらにメタノールで十分洗浄し、濾過、乾燥
したところ、末端カルボン酸のポリアクリルアミドを得
た。末端カルボン酸ポリアクリルアミド20gをDMS
O62.3gに溶解し、ハイドロキノン62.4mg、
グリシジルメタクリレート6.71gを加え、窒素雰囲
気下130度に昇温後、N,N−ジメチルドデシルアミ
ン504mgを加え、130度で7時間反応した。アセ
トンで再沈後乾燥し、メタクリロイル末端ポリアクリル
アミドを得た。次に、このようにして得られたメタクリ
ロイル末端ポリアクリルアミドマクロモノマー3g、メ
チルアクリレート4.5gをエタノール100g、水1
00gに溶解し、開始剤2,2′−アゾビス〔2−(2
−イミダゾリル−2−イル)プロパン〕110mgを水
20gに溶解した溶液を、窒素雰囲気下75度で2時間
かけて滴下後、さらに75度で5.5時間反応した。こ
のようにして、ポリメチルアクリレート表面にポリアク
リルアミドをグラフトした。この分散液の固形分濃度は
12.2%であった。
【0095】(合成例9:アクリルポリマーの合成例)
ポリメチルメタクリレート−g−PVP合成例3で用いた
アクリルアミドにかえて、1−ビニル−2−ピロリジノ
ンを用いた以外は合成例3と同様にメタクリロイル末端
ポリビニルピロリドンを得た。次に、このようにして得
られたメタクリロイル末端ポリビニルピロリドンマクロ
モノマー3g、メチルメタクリレート4.5gをエタノ
ール100g、水100gに溶解し、開始剤2,2′−
アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパ
ン〕110mgを水20gに溶解した溶液を窒素雰囲気
下7.5度で約2時間かけて滴下後、さらに75度で
5.5時間反応した。このようにして、ポリメチルメタ
クリレート表面にポリビニルピロリドンをグラフトし
た。この分散液の固形分濃度は12.3%であった。
【0096】(合成例10:ポリウレタン微粒子の合成
例)撹拌装置、還流装置、乾燥窒素導入管、温度計を備
えた1Lの四つ口フラスコに「バーノックDN−98
0」〔大日本インキ化学工業(株)製のポリイソシアネ
ートの商品名〕の533g、2,2−ビス(ヒドロキシ
メチル)プロピオン酸の33.5g、ジブチル錫ジラウ
レートの0.05g及び酢酸エチルの300gを加え、
80℃で3時間撹拌した。きらにエタノール50gを加
えてさらに80℃で1時間攪拌し、末端イソシアネート
を潰し、水中で析出させた。得られたポリマーの酸価は
0.57ミリ当量/g(ポリマー固体)であった。この
ようにして乾燥固形分比が50.0%、NCO含有率
6.80%なるポリウレタンプレポリマーの溶液が得ら
れた。NCO(イソシアネート基)含有率は、所定量の
試料溶液を秤量し、測定するイソシアネート基より過剰
の濃度既知のジn−ブチルアミンの酢酸エチル溶液を一
定量加えて反応せしめ、過剰のジn−ブチルアミンを濃
度既知の塩酸水溶液で逆滴定することによって求めた。
【0097】(合成例11:ポリエステル微粒子の合成
例)撹拌装置、精溜管、乾燥窒素導入管、温度計を備え
た2Lの四つ口フラスコに、テレフタル酸の397.6
g、イソフタル酸の397.6g、エチレングリコール
の144.9g、ネオペンチルグリコールの243.6
gを仕込み、160℃まで昇温した。ジブチル錫オキサ
イドの0.5gを加えて260℃まで6時間かけて昇温
しながら脱水反応を行った後、精溜管をデカンターに代
えるとともにキシレンの30gを加えて、260℃で水
を共沸除去しながらさらに4時間撹拌した。最後に、降
温してメチルエチルケトンの500gで希釈して、酸価
0.34ミリ当量/g(ポリマー固体)、乾燥固形分比
65.5%の両末端にカルボキシル基を有するポリエス
テルが得られた。
【0098】(光熱変換剤を含有するポリマー微粒子1
〜14の調製)1−メトキシー2−プロパノール/水
(8:2重量比)溶剤50gに合成例1〜11で合成し
た樹脂(溶剤を除去後)を20g溶解した後、表1に示す
塩基あるいは酸を添加し、更に表1に示す赤外線吸収染
料を添加した。これに水溶性樹脂を5%含有する水溶液
50gを加え、ホモジナイザーを用いて15000rpm
15分間乳化分散した。さらに減圧下で、60℃3時間
撹拌することで有機溶剤を除去し水に分散する微粒子を
得た。
【0099】
【表1】
【0100】(合成例15、ポリマー微粒子15の調
製)油相成分としてアリルメタクリレート/メチルメタ
クリレートコポリマー(共重合モル比70/30、質量
平均分子量15000)6.0g、及びバイオニンA−
41C 0.1gを酢酸エチル18.0gに溶解した
後、水相成分のPVA205の4%水溶液36.0gに
混合し、ホモジナイザーで10000rpmで10分間
乳化分散させた。その後、水を24g追加し、60℃で
90分間撹拌しながら、酢酸エチルを蒸発させた。得ら
れた微粒子分散液の固形分濃度は13.5質量であっ
た。また平均粒径は0.2μmであった。
【0101】〔実施例1〜19および比較例1〜5〕上
記の製造例で得た支持体、合成例のポリマー、ポリマー
微粒子及び下記表2に示した界面活性剤等の組み合わせ
による下記組成の画像形成層塗布液を用いて、平版印刷
版用原版を作製した。 (画像形成層の形成)上記微粒子1〜15を下記の処方
によりバーコーターにより塗布を行った。乾燥はオーブ
ンにより60℃で90秒間乾燥した。画像形成層乾燥塗
布量は表2に示した。
【0102】<画像形成層塗布液塗布液> 水 20g 微粒子 1g(固形分) 界面活性剤 0.01g(固形分)
【0103】このようにして得られた機上現像可能な平
版印刷版用原版を、水冷式40W赤外線半導体レーザを
搭載したクレオ社製トレンドセッター3244VFSにて、出
力9W、外面ドラム回転数210rpm、版面エネルギ
ー100mJ/cm2、解像度2400dpiの条件で
露光した後、処理することなく、ハイデルベルグ社製印
刷機SOR-Mのシリンダーに取付け、湿し水を供給したの
ち、インキを供給し、さらに紙を供給し印刷を行った。
すべての原板について問題なく機上現像することがで
き、印刷可能であった。各原板で得られた印刷物の枚数
(耐刷性)と汚れ難さのレベルを評価した。吸光度は画
像形成層塗布液をPETベースに塗布し、レーザー波長
でのUV光の透過率の測定を行なった(リファレンスと
しては未塗布のPETベースを用いた)。これらの評価
結果を表2に示す。
【0104】
【表2】
【0105】表2の結果から明らかなように、本発明の
実施例1〜19の各平版印刷版用原版は耐刷性が優れ、
地汚れも良好であり、満足すべき結果を得たが、比較例
1〜5の各平版印刷版用原版は汚れまたは耐刷性におい
て不満足な結果であった。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の平版印刷
版用原版は、親水性支持体上の画像形成層中に、(A)
有機塩構造を有する構成単位を含むポリマーまたは側鎖
に親水性グラフト基を有するポリマーおよび赤外線吸収
染料を含有し、熱により親油性に変化する表面親水性微
粒子と、(B)水溶性ポリマーを含有させることによ
り、良好な機上現像性を示し、従来のポリマー微粒子の
乳化分散剤として用いられたポリビニルアルコールある
いは界面活性剤に起因する印刷汚れを防止することが可
能となった。さらに、微粒子内に光熱変換剤を導入する
ことにより、ヒートモード露光等により加熱された画像
部の熱融着効率が上がり高耐刷性を保持することが可能
となった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 521 G03F 7/004 521 Fターム(参考) 2H025 AA12 AB03 AC08 AD01 BH03 BJ03 CB01 CB04 CB13 CB15 CB41 CB42 CB52 CB53 CB54 CC11 CC20 DA10 DA36 FA10 2H096 AA06 BA01 EA04 EA23 2H114 AA04 AA22 AA24 BA01 BA10 DA52 DA53 EA01 EA03 EA04 GA03 GA05 GA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性支持体上に、(A)有機塩構造を
    有する構成単位を含むポリマーおよび赤外線吸収染料を
    含有し、熱により親油性に変化する表面親水性微粒子
    と、(B)水溶性ポリマーを含有する画像形成層を有す
    ることを特徴とする平版印刷版用原版。
  2. 【請求項2】 親水性支持体上に、(A)側鎖に親水性
    グラフト基を有するポリマーおよび赤外線吸収染料を含
    有し、熱により親油化する表面親水性粒子と、(B)水
    溶性ポリマーを含有する画像形成層を有することを特徴
    とする平版印刷版用原版。
  3. 【請求項3】 前記水溶性ポリマーが水溶性セルロース
    類、ポリ(メタ)アクリルアミド、スルホン酸あるいは
    その塩を有するポリマー、アラビアガム、ポリビニルピ
    ロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸であることを特徴と
    する請求項1または2記載の平版印刷版用原版。
  4. 【請求項4】 前記表面親水性微粒子ポリマーが赤外線
    吸収染料の塩構造となっているポリマーであることを特
    徴とする請求項1または2記載の平版印刷版用原版。
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US6949327B2 (en) 2003-07-09 2005-09-27 Kodak Polychrome Graphics Llc On-press developable lithographic printing plate
JP2005296418A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Hakueisha:Kk 遊技機用部品及びその製造方法
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