JP2002211131A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2002211131A JP2001009106A JP2001009106A JP2002211131A JP 2002211131 A JP2002211131 A JP 2002211131A JP 2001009106 A JP2001009106 A JP 2001009106A JP 2001009106 A JP2001009106 A JP 2001009106A JP 2002211131 A JP2002211131 A JP 2002211131A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度(発色特性)、耐可塑剤性、走行性、取
扱い性(耐擦過性)に優れ,かつ印刷特性にも優れた感
熱記録材料を提供する。 【解決手段】 支持体上に電子供与性無色染料と電子受
容性化合物とを有する感熱発色層を設け、前記感熱発色
層上に無機顔料および水溶性高分子を主成分とするオー
バーコート層(A)を設け、該オーバーコート層(A)
上に潤滑剤と水溶性高分子とを主成分とするオーバーコ
ート層(B)を設けた感熱記録材料であって、オーバー
コート層(A)の水溶性高分子として、アマイド変性ポ
リビニルアルコール及び/またはジアセトン変性ポリビ
ニルアルコールを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱記録材料に関
し、さらに詳しくは感熱発色層上に保護層を有する感熱
記録材料における高感度(発色特性)で、耐可塑剤性、
走行性、取扱い性(耐擦過性)を満たし、かつ印刷特性
に優れた感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】塩基性ロイコ染料と有機酸性物質とが熱
時、溶融反応して発色することは古くから知られてお
り、この発色反応を記録紙に応用した例が種々利用され
ている。これらの感熱記録材料は、計測用レコーダー、
コンピューター等の端末プリンター、ファクシミリ、自
動販売機、バーコードラベル等の分野に応用されている
が、感熱記録材料に対する要求品質も高度なものとなっ
ており、要求品質の基本的特性の一つに、感熱記録材料
の白色度が高く、さらに感度(発色特性)が良好で画像
濃度が高いことが望まれている。
【0003】また、印字後に塩ビ等と接触して保管及び
/又は搬送等されることがあり、従来の感熱記録材料
は、塩化ビニル等に含まれる可塑剤により画像部が消色
するという問題があり、塩ビ等の可塑剤に対する耐性が
要求される。この耐性を改善するために、保護層を設け
ることによる改良が検討されているが,走行性や耐擦過
性を満たすものは得られていない。さらに保護層を設け
ると、オフセット印刷によるインク付着ムラが生じてし
まい、チケット用途等の印刷が必要な用途での使用がで
きない場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感度
(発色特性)、耐可塑剤性、走行性、取扱い性(耐擦過
性)に優れ、かつ印刷特性にも優れた感熱記録材料を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、以下の
発明によって達成される。 <1> 支持体上に電子供与性無色染料と電子受容性化
合物とを有する感熱発色層を設け、前記感熱発色層上に
無機顔料および水溶性高分子を主成分とするオーバーコ
ート層(A)を設け、該オーバーコート層(A)上に潤
滑剤と水溶性高分子とを主成分とするオーバーコート層
(B)を設けた感熱記録材料であって、オーバーコート
層(A)の水溶性高分子として、アマイド変性ポリビニ
ルアルコール及び/またはジアセトン変性ポリビニルア
ルコールを含有することを特徴とする感熱記録材料。 <2> 前記オーバーコート層(A)に架橋剤としてジ
アルデヒド化合物、乳酸チタン、ジヒドラジド化合物、
及びほう酸から選ばれる少なくとも1種を含有すること
を特徴とする前記<1>に記載の感熱記録材料。 <3> オーバーコート層(B)の潤滑剤の平均粒径が
0.5μm以下であることを特徴とする前記<1>又は
前記<2>に記載の感熱記録材料。 <4> 前記電子受容性化合物が、2,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、2,4−ビス(フェニルスル
ホニル)フェノール、4,4’−スルホニルビス(2−
(2−プロペニル)−フェノール)及び2−ヒドロキシ
−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンから選ばれ
る少なくとも一種であることを特徴とする前記<1>乃
至前記<3>のいずれかに記載の感熱記録材料。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を詳細に説明する。本発明において、支持体上に形成
される感熱発色層上に保護層が形成される。この保護層
は、無機顔料および水溶性高分子を主成分とするオーバ
ーコート層(A)と、該オーバーコート層(A)上に設
けられ、潤滑剤と水溶性高分子とを主成分とするオーバ
ーコート層(B)とからなる。オーバーコート層(A)
中の水溶性高分子は、アマイド変性ポリビニルアルコー
ル及び/又はジアセトン変性ポリビニルアルコールの水
溶性高分子からなる。
【0007】オーバーコート層(A)は、無機顔料と水
溶性高分子を主成分とする。無機顔料としては、例え
ば、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二
酸化チタン、二酸化珪素、水酸化アルミニウム、硫酸バ
リウム、硫酸亜鉛、タルク、カオリン、クレー、焼成ク
レー、コロイダルシリカ等の無機顔料が挙げられ、中で
も前記無機顔料として水酸化アルミニウム及びカオリン
を用いると、耐可塑化剤性がより改善されるので好まし
い。無機顔料の平均粒子径については、特に制限はない
が、前記水酸化アルミニウムとしては、体積平均粒子径
が0.5〜0.9μmのものを用いることが好ましい。
前記オーバーコート層(A)において、前記無機顔料の
含有量は10〜90質量%であることが好ましく、20
〜80質量%がより好ましい。
【0008】オーバーコート層(A)に用いられる水溶
性高分子は、アマイド変性ポリビニルアルコール及び/
またはジアセトン変性ポリビニルアルコールである。前
記アマイド変性ポリビニルアルコールは、水酸基がアマ
イドによって変性されたポリビニルアルコールであっ
て、例えば、「EP240」(電気化学工業社製)、
「NP20H」(電気化学工業社製)等が挙げられる。
また、ジアセトン変性ポリビニルアルコールは、水酸基
がジアセトンによって変性されたポリビニルアルコール
であって、例えば、D−700(ユニチカ社製)、D−
500(ユニチカ社製)等が挙げられる。
【0009】オーバーコート層(A)には、アマイド変
性ポリビニルアルコール及び/又はジアセトン変性ポリ
ビニルアルコール以外に本発明の効果を損なわない範囲
で他の水溶性高分子を用いることもできる。ここにいう
他の水溶性高分子には、例えば、ポリビニルアルコール
またはその誘導体、デンプンあるいは酸化デンプン、尿
素リン酸エステル化デンプン等の変性デンプン、アクリ
ル樹脂、澱粉、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体アルキルエステル化
物、スチレン−アクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0010】また、オーバーコート層(A)には,水溶
性高分子を架橋するための架橋剤を添加することが望ま
しく、架橋剤の添加によって、可塑剤に対する耐性及び
印刷特性がより改善されるので好ましい。前記架橋剤と
しては、エチレンジアミン等の多価アミン化合物、グリ
オキザール、グルタルアルデヒド、ジアルデヒド等の多
価アルデヒド化合物、アジピン酸ジヒドラジド、フタル
酸ジヒドラジド等のジヒドラジド化合物、水溶性メチロ
ール化合物(尿素、メラミン、フェノール)、多官能エ
ポキシ化合物、多価金属塩(Al、Ti、Zr、Mg
等)、乳酸チタン、ほう酸等が挙げられる。
【0011】前記した架橋剤の中でも、ジアルデヒド化
合物、乳酸チタン、ジヒドラジド化合物、ほう酸を用い
ると、印刷適性がより向上するので好ましい。
【0012】前記アマイド変性ポリビニルアルコール及
び/又はジアセトン変性ポリビニルアルコールに対する
前記架橋剤の添加量は、2〜40質量%であるのが好ま
しく、5〜30質量%であるのがより好ましい。
【0013】また、オーバーコート層(A)には、界面
活性剤を含有させることができる。界面活性剤を含有さ
せると、インクジェットインクに対する耐性がより向上
するので好ましい。前記界面活性剤としては、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダ等のアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のスル
ホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテルリン酸エステル、ヘキサメタ燐酸ソー
ダ、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が好ましく、
中でもヘキサメタ燐酸ソーダ、スルホコハク酸アルキル
エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン
酸エステルがより好ましい。前記オーバーコート層
(A)において、界面活性剤の含有量は0.5〜10質
量%が好ましく、1〜5質量%がより好しい。
【0014】オーバーコート層(A)の層厚は、0.5
〜7μm、より好ましくは1〜5μmである。オーバー
コート層(A)の層厚が0.5〜7μmの範囲にある
と、特に耐可塑剤性及び感度が良好となる。
【0015】次にオーバーコート層(B)は、潤滑剤と
水溶性高分子を主成分とし、さらに必要に応じて消泡
剤、蛍光増白剤、有色の有機顔料等を本発明の効果を損
なわない範囲で含有させることができる。前記潤滑剤と
しては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等
の金属石鹸、パラフィンワックス、マイクロクリスタリ
ンワックス、カルナバワックス・合成高分子ワックス等
のワックス類が挙げられる。金属石鹸の中では、特にス
テアリン酸亜鉛が好ましく、ワックス類では、合成高分
子ワックスが好ましく、特にアクリル系ワックスが挙げ
られ、このアクリル系ワックスは、乳白色のアニオン性
エマルジョンとして得られ、脂肪族および芳香族系溶媒
に対して高い親和性を示し、シャープな熱溶融応答性を
示す。
【0016】これらの潤滑剤は、平均粒子径が0.5μ
m以下が好ましく、より好ましくは、0.1〜0.3μ
mであることが望ましい。潤滑剤の平均粒子径が0.5
μm以下であると、オーバーコート層(A)および
(B)による耐可塑剤性の効果が発揮される。この理由
は、オーバーコート層(B)に0.5μm以下のような
平均粒子径が小さい潤滑剤を用いると、保護層の形成時
にこの潤滑剤が、オーバーコート層(A)に移行しにく
くなるためと思われる。なお、ワックス類における平均
粒子径は、レーザー回析式による測定値に基づく。
【0017】オーバーコート層(B)に用いられる水溶
性高分子は、特に制限はないが、例えば、ポリビニルア
ルコールまたはその誘導体、デンプンあるいは酸化デン
プン、尿素リン酸エステル化デンプン等の変性デンプ
ン、アクリル樹脂、澱粉、スチレン−無水マレイン酸共
重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルキルエ
ステル化物、スチレン−アクリル酸共重合体等が挙げら
れる。
【0018】オーバーコート層(B)における潤滑剤:
水溶性高分子との質量比は、90〜10質量部:10〜
90質量部、より好ましくは70〜30質量部:30〜
70質量部である。また、オーバーコート層(B)の乾
燥塗布量は0.01g/m2〜3g/m2 、より好まし
くは0.05g/m2 〜1.5g/m2 である。オーバ
ーコート層(B)の乾燥塗布量が0.01g/m2 〜3
g/m2の範囲内にあると、感熱記録材料の取扱い性お
よび走行性が良好で、かつ高感度を保持することができ
る。
【0019】オーバーコート層(A)及びオーバーコー
ト層(B)を形成する方法としては、それぞれ層を形成
する成分を溶解及び/又は分散させた塗布液を調製し、
該塗布液を所定の層上に形成することができる。また、
オーバーコート層(A)の場合、前記塗布液の調製時に
は、予めサンドミル等の分散機を用いて、所望の平均粒
子径範囲の無機顔料分散液を調製した後、この分散液を
前記アマイド変性ポリビニルアルコール及び/又はジア
セトン変性ポリビニルアルコールを含む水溶液に添加す
ることもできる。前記塗布液の調製には、溶媒として水
又は水を主成分としアルコール等の親水性有機溶媒を添
加した混合溶媒を用いることができる。
【0020】前記塗布液を塗布する方法としては、特に
限定されず、例えばバーコーター、エアーナイフコータ
ー、ロールコーター、ブレードコーター及びカーテンコ
ーター等の方法を利用することができる。特にオーバー
コート層(A)及びオーバーコート層(B)をカーテン
コーターで塗布すると、感度が向上するので好ましい。
また、前記塗布液を塗布乾燥して形成したオーバーコー
ト層(B)面をキャレンダー加工等を施し、平滑化処理
をすることもできる。
【0021】本発明の感熱記録材料は、熱の供与によっ
て発色する感熱発色層を有する。前記感熱発色層は、少
なくとも、電子供与性無色染料及び電子受容性化合物を
含有し、所望により増感剤、顔料、画像安定剤等を含有
していてもよい。前記電子供与性無色染料と電子受容性
化合物とは、熱の供与によって発色反応する。例えば、
層内において、樹脂からなるバインダ等に電子供与性無
色染料及び電子受容性化合物を分散させておき、常温で
は各成分を非接触状態に維持し、熱の供与によって各成
分を拡散させて接触させ、発色反応を進行させることが
できる。
【0022】前記電子供与性無色染料としては、フタリ
ド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化
合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン
系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニル
メタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系
化合物、ピリジン系、ピラジン系化合物及びフルオレン
系化合物等の各種化合物を挙げることができる。
【0023】前記フタリド系化合物としては、例えば、
米国再発行特許第23,024号、米国特許第3,49
1,111号、同第3,491,112号、同第3,4
91,116号及び同第3,509,174号に記載の
化合物が挙げられ、具体的には、3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジエチルアミノ−o−ブトキシ
フェニル)−4−アザフタリド、3−(p−ジエチルア
ミノ−o−ブトキシフェニル)−3−(1−ペンチル−
2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリ
ド、3−(p−ジプロピルアミノ−o−メチルフェニ
ル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3
−イル)−5−アザ(又は−6−アザ、又は−7−ア
ザ)フタリド等が挙げられる。
【0024】前記フルオラン系化合物としては、例え
ば、米国特許第3,624,107号、同第3,62
7,787号、同第3,641,011号、同第3,4
62,828号、同第3,681,390号、同第3,
920,510号、同第3959,571号に記載の化
合物が挙げられ、具体的には、2−(ジベンジルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエ
チルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6
−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチ
ル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−メチル−N−
シクロヘキシルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−
クロル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−N−エチル−N−イソブチルアミノ
フルオラン、2−アニリノ−6−ジブチルアミノフルオ
ラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N
−テトラヒドロフルフリルアミノフルオラン、2−アニ
リノ−3−メチル−6−ピペリジノアミノフルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフル
オラン、2−(3,4−ジクロルアニリノ)−6−ジエ
チルアミノフルオラン等が挙げられる。
【0025】前記チアジン系化合物としては、例えば、
ベンゾイルロイコンメチレンブルー、p−ニトロベンジ
ルロイコメチレンブルー等が挙げられる。
【0026】前記ロイコオーラミン系化合物としては、
例えば、4,4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリ
ンベンジルエーテル、N−ハロフェニル−ロイコオーラ
ミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオー
ラミン等が挙げられる。
【0027】前記ローダミンラクタム系化合物として
は、ローダミン−B−アニリノラクタム、ローダミン−
(p−ニトリノ)ラクタム等が挙げられる。
【0028】前記スピロピラン系化合物としては、例え
ば、米国特許第3,971,808号に記載の化合物が
挙げられ、具体的には、3−メチル−スピロ−ジナフト
ピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン3,3’
−ジクロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジルス
ピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト−(3−メ
トキシ−ベンゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ
−ジベンゾピラン等が挙げられる。
【0029】前記ピリジン系、ピラジン系化合物類とし
ては、例えば、米国特許第3,775,424号、同第
3,853,869号、同第4,246,318号に記
載の化合物が挙げられる。
【0030】前記フルオレン系化合物としては、例え
ば、特願昭61−240989号等に記載の化合物が挙
げられる。
【0031】特に、黒色に発色する電子供与性無色染料
としては、3−ジ(n−ブチルアミノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−N−エチル−N−sec−ブチルアミノフルオラ
ン、3−ジ(n−ペンチルアミノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチ
ルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−[N−(3−エトキ
シプロピル)−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチルアミノ)−7
−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン等が挙げられる。
【0032】中でも、非画像部の地肌カブリが抑制でき
る点で、3−ジ(n−ブチルアミノ)−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6
−N−エチル−N−sec−ブチルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ランが好ましい。
【0033】その他、シアン、マゼンタ、イエロー発色
色素用電子供与性無色染料としては、米国特許第4,8
00,149号明細書等に記載の各色素を使用すること
ができる。さらに、イエロー発色色素用電子供与性無色
染料としては、米国特許第4,800,148号明細書
等に記載の色素も使用することができ、シアン発色色素
用電子供与性無色染料としては、特開平63−5354
2号公報等に記載の色素も使用することができる。
【0034】前記電子供与性無色染料の塗設量として
は、0.1〜1.0g/m2が好ましく、発色濃度およ
び地肌かぶり濃度の観点から0.2〜0.5g/m2
より好ましい。
【0035】前記電子受容性化合物としては、例えば、
フェノール誘導体、サリチル酸誘導体、芳香族カルボン
酸の金属塩、酸性白土、ペントナイト、ノボラック樹
脂、金属処理ノボラック樹脂、金属錯体等が挙げられ
る。具体的には、特公昭40−9309号、特公昭45
−14039号、特開昭52−140483号、特開昭
48−51510号、特開昭57−210886号、特
開昭58−87089号、特開昭59−11286号、
特開昭60−176795号、特開昭61−95988
号等に記載されている。
【0036】これらの中でも、例えば、フェノール誘導
体としては、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、4−t−ブチルフェノール、4−フェニ
ルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、1,
1’−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、1,1’−ビス(3−クロロ−4
−ヒドロキシフェニル)−2−エチルブタン、4,4’
−sec−イソオクチリデンジフェノール、4,4’−
sec−ブチリデンジフェノール、4−tert−オク
チルフェノール、4−p−メチルフェニルフェノール、
4,4’−メチルシクロヘキシリデンフェノール、4,
4’−イソペンチリデンフェノール、p−ヒドロキシ安
息香酸ベンジル等を挙げることができる。
【0037】サリチル酸誘導体としては、4−ペンタデ
シルサリチル酸、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サ
リチル酸、3,5−ジ(tert−オクチル)サリチル
酸、5−オクタデシルサリチル酸、5−α−(p−α−
メチルベンジルフェニル)エチルサリチル酸、3−α−
メチルベンジル−5−tert−オクチルサリチル酸、
5−テトラデシルサリチル酸、4−ヘキシルオキシサリ
チル酸、4−シクロヘキシルオキシサリチル酸、4−デ
シルオキシサリチル酸、4−ドデシルオキシサリチル
酸、4−ペンタデシルオキシサリチル酸、4−オクタデ
シルオキシサリチル酸等、及びこれらの亜鉛、アルミニ
ウム、カルシウム、銅、鉛塩等が挙げられる。
【0038】また、特に、前記黒色に発色する電子供与
性無色染料として例示した電子供与性染料と組み合わさ
れ、発色濃度が高い高い色素を形成可能な電子受容性化
合物としては、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェノ
ール)プロパン(ビスフェノールA)、4−t−ブチル
フェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシ
ジフェノキシド、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、1,1’−ビス(3−クロロ−
4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1’−
ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−エ
チルブタン、4,4’−sec−イソオクチリデンジフ
ェノール、4,4’−sec−ブチリレンジフェノー
ル、4−tert−オクチルフェノール、4−p−メチ
ルフェニルフェノール、4,4’−メチルシクロヘキシ
リデンフェノール、4,4’−イソペンチリデンフェノ
ール、4−ヒドロキシ−4−イソプロピルオキシジフェ
ニルスルホン、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン等が挙げられる。中で
も、前記電子受容性化合物が、2,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、2,4−ビス(フェニルスルホニ
ル)フェノール、4,4’−スルホニルビス(2−(2
−プロペニル)−フェノール)及び2−ヒドロキシ−
4’−イソプロポキシジフェニルスルホンから選ばれる
少なくとも一種であると、可塑剤に対する耐性がより向
上するので好ましい。
【0039】前記感熱発色層における前記電子受容性化
合物の含有量としては、電子供与性無色染料に対して5
0〜400質量%であるのが好ましく、100〜300
質量%であるのが特に好ましい。
【0040】本発明の感熱記録材料において、前記感熱
発色層には、増感剤を含有させるこのが好ましい。前記
増感剤としては、2−ベンジルオキシナフタレンや脂肪
族アマイドが好ましく用いられ、前記脂肪族アマイドと
しては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、エ
チレンビスステアリン酸アマイド、メチロールステアリ
ン酸アマイドが好ましく用いられる。前記増感剤の含有
量は、電子受容性化合物100質量部に対し75〜20
0質量部であるのが好ましく、100〜150質量部で
あるのがより好ましい。増感剤の使用量が75〜200
質量部の範囲内にあると、感度向上の効果が大きく、か
つ画像保存性もよい。
【0041】本発明の感熱記録材料は、その他、増感剤
として、ステアリル尿素、p−ベンジルビフェニール、
ジ(2−メチルフェノキシ)エタン、ジ(2−メトキシ
フェノキシ)エタン、β−ナフトール−(p−メチルベ
ンジル)エーテル、α−ナフチルベンジルエーテル、
1,4−ブタンジオール−p−メチルフェニルエーテ
ル、1,4−ブタンジオール−p−イソプロピルフェニ
ルエーテル、1,4−ブタンジオール−p−tert−
オクチルフェニルエーテル、1−フェノキシ−2−(4
−エチルフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−
(クロロフェノキシ)エタン、1,4−ブタンジオール
フェニルエーテル、ジエチレングリコールビス(4−メ
トキシフェニル)エーテル、m−ターフェニル、シュウ
酸メチルベンジルエーテル、1,2−ジフェノキシメチ
ルベンゼン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エ
タン、1,4−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン等を
含有していてもよい。
【0042】本発明の感熱記録材料において、前記感熱
発色層には顔料を含有させることが好ましい。前記顔料
としては、非晶質シリカ、立方晶型炭酸カルシウム、イ
ガ状炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、カオリン等
が挙げられ、中でも炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ムなどの塩基性顔料が、地肌かぶりが少ない感熱記録材
料を得るという点から好ましく用いられる。
【0043】本発明の感熱記録材料において、前記感熱
発色層には画像安定剤を含有させることができる。前記
画像安定剤として、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタ
ンを使用するのが好ましい。前記画像安定剤の含有量
は、塩基電子供与性無色染料100質量部に対し、10
〜100質量部であるのが好ましく、30〜60質量部
であるのがより好ましい。その他、前記画像安定剤とし
ては、フェノール化合物、特にヒンダードフェノール化
合物が有効であり、例えば1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−tert−ブチルフェニル)ブ
タン、1,1,3−トリス(2−エチル−4−ヒドロキ
シ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3
−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)
プロパン、2,2’−メチレン−ビス(6−tert−
ブチル−4−メチルフェノール),2,2’−メチレン
−ビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノー
ル)4,4’−ブチリデン−ビス(6−tert−ブチ
ル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス−
(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等が
挙げられる。
【0044】本発明の感熱記録材料において、前記感熱
発色層には、層を形成するためのバインダを含有させる
ことができる。前記バインダとしては、ポリビニルアル
コール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、デンプン類(変性デンプンを含む)、ゼラチン、ア
ラビアゴム、カゼイン、スチレン−無水マレイン酸共重
合体のケン化物等の水溶性バインダが挙げられる。又、
スチレン−ブタジエン共重合物、酢酸ビニル共重合物、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合物、アクリル酸メ
チル−ブタジエン共重合物、ポリ塩化ビニリデンの如き
合成高分子ラテックス系のバインダ等を用いることもで
き、前記水溶性バインダと併用することもできる尚、前
記バインダは後述する感熱発色層の形成に用いられる塗
布液の調製において、前記電子供与性無色染料等の分散
媒として使用される水溶性バインダであってもよい。
【0045】前記感熱発色層は、電子供与性無色染料、
電子受容性化合物及び所望により添加される他の成分を
含有する塗布液を調製し、該塗布液を支持体(後述する
下塗り層を有する場合は該層)上に、塗布乾燥すること
によって形成することができる。前記塗布液において、
前記電子供与性無色染料及び前記電子受容性化合物は、
水溶性バインダの水溶液中に分散された状態であるのが
好ましい。例えば、予め、前記電子供与性無色染料及び
前記電子受容性化合物をそれぞれサンドミル等の分散機
を用いて水溶性バインダの水溶液中に分散させた分散液
を調製し、この分散液を混合することによって、前記塗
布液を調製することができる。前記水溶性バインダとし
ては、25℃の水に対して5質量%以上溶解する化合物
であることが好ましい。前記水溶性バインダの具体例と
しては、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、デンプン類(変性デンプン
を含む)、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体のケン化物等が挙げられ
る。
【0046】前記感熱発色層用の塗布液を調製する際、
電子受容性化合物は、水溶性バインダの水溶液中に分散
した状態であるのが好ましく、その粒径としては、体積
平均粒径で1.0μm以下が好ましく、0.5〜0.7
μmがより好ましい。前記体積平均粒径が、前記範囲で
あると発色濃度を高くすることができる。該体積平均粒
径も、レーザ回折式粒度分布測定器(例えば、LA50
0(ホリバ(株)製))等により容易に測定できる。
【0047】前記電子供与性無色染料、前記電子受容性
化合物及び増感剤等の分散媒(水溶性バインダの水溶
液)中への分散は、ボールミル、アトライター、サンド
ミル等の攪拌・粉砕機により同時又は別々に分散し、塗
液として調製される。塗液中には、更に必要に応じて、
金属石鹸、ワックス、界面活性剤、帯電防止剤、紫外線
吸収剤、消泡剤及び蛍光染料等を添加してもよい。
【0048】前記金属石鹸としては高級脂肪酸金属塩が
用いられ、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム
及びステアリン酸アルミニウム等が用いられる。前記ワ
ックスとしてはパラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、カルナバワックス、メチロールステアロ
アミド、ポリエチレンワックス、ポリスチレンワックス
及び脂肪酸アミド系ワックス等が単独或いは混合して用
いられる。前記界面活性剤としてはアルキルベンゼンス
ルホン酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、スル
ホコハク酸系のアルカリ金属塩及びフッ素含有界面活性
剤等が用いられる。
【0049】前記塗布液を塗布する方法としては、特に
限定されず、例えばエアーナイフコーター、ロールコー
ター、ブレードコーター及びカーテンコーター等の方法
を利用することができる。特にカーテンコーター法によ
り感熱発色層を形成すると、感度が向上するので好まし
い。また、前記塗布液を塗布乾燥して形成した層に、キ
ャレンダー加工等を施し、平滑化処理をすることもでき
る。
【0050】前記感熱発色層は、前記塗布液を乾燥質量
で1〜7g/m2となる様に、支持体等上に塗布して形
成するのが好ましい。また、前記感熱発色層の厚みは、
通常、1μm〜7μmであるのが好ましい。
【0051】本発明において使用する支持体としては従
来公知の支持体を用いることができる。具体的には、上
質紙等の紙支持体、紙に樹脂または顔料を塗布したコー
ト紙、樹脂ラミネート紙、下塗り層を有する上質紙、合
成紙、またはプラスチックフィルム等の支持体が挙げら
れる。
【0052】上記支持体としては、JIS−P8119
で規定される平滑度が150秒以上の平滑な支持体がド
ット再現性の観点から好ましい。
【0053】さらに、前記支持体には下塗り層を設けて
もよい。前記下塗り層には、バインダと顔料とをを含有
させるのが好ましい。前記顔料としては一般の無機、有
機顔料を使用できるが、特にJIS−K5101で規定
する吸油度が40ml/100g(cc/100g)以
上の顔料が好ましい。具体的には、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、水酸化アルミニウム、カオリン、焼成カオ
リン、非晶質シリカ、尿素ホルマリン樹脂粉末等が挙げ
られる。この中でも、上記吸油度が70ml/100g
〜80ml/100gの焼成カオリンが特に好ましい。
また、これらの顔料を支持体に塗布する場合の顔料量
は、2g/m2以上、好ましくは4g/m2以上であり、
7g/m2〜12g/m2が特に好ましい。
【0054】前記下塗り層に使用するバインダとして
は、水溶性高分子および水性バインダが挙げられる。こ
れらは1種若しくは2種以上を混合して使用してもよ
い。上記水溶性高分子としては、デンプン、ポリビニル
アルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルア
ルコール、メチルセルロース、カゼイン等が挙げられ
る。上記水性バインダとしては、合成ゴムラテックス、
または合成樹脂エマルションが一般的であり、スチレン
−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブタジエン
ゴムラテックス、酢酸ビニルエマルション等が挙げられ
る。これらバインダの使用量は、下塗り層に添加される
顔料に対して、3〜100質量%、好ましくは5〜50
質量%、特に好ましくは8〜15質量%である。また前
記下塗り層にはワックス、消色防止剤、界面活性剤等を
添加してもよい。
【0055】前記下塗り層の塗布には、公知の塗布方式
を使用することができる。具体的には、エアナイフコー
ター、ロールコーター、ブレードコーター、グラビアコ
ーター、カーテンコーター等を用いた方式を使用でき、
中でも、ブレードコーターを用いた方式が好ましい。さ
らに、必要に応じてキャレンダー等の平滑処理を施して
使用してもよい。
【0056】
〔支持体アンダーコート層用塗布液組成〕
・焼成カオリン(吸油量75ml/100g) 100部 ・ヘキサメタリン酸ナトリウム 1部 ・蒸留水 110部
【0057】ステキヒトサイズ度10秒で秤量50g/
2の上質原紙上に、ブレードコーターによって乾燥後
の塗布量が8g/m2となるように支持体アンダーコー
ト層用塗布液を塗布し、該層が乾燥した後にキャレンダ
ー処理を施してアンダーコート紙を作製した。
【0058】 <電子供与性無色染料の分散液(A液)の調整> ・電子供与性無色染料(ODB−2:山本化成(株)製 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン) 100部 ・PVA(10%溶液) 100部 これらをボールミルを用いて平均粒径1.0μmとなる
まで微分散し、A液を調整した。
【0059】 <電子受容性化合物及び増感剤の分散液(B液)の調整> ・電子受容性化合物 150部 (2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン) ・増感剤(ベンジルナフチルエーテル) 150部 ・PVA(10%溶液) 300部 これらをボールミルを用いて平均粒径1.0μmとなる
まで微分散し、B液を調整した。
【0060】 <顔料分散液(C液)の調整> ・無機顔料 400部 (ユニバー70:白石工業(株)製、炭酸カルシウム) ・ヘキサメタ燐酸ソーダ(1%溶液) 400部 これらをボールミルを用いて平均粒径2μmとなるまで
微分散し、C液を調整した。次にB液にA液を添加し、
更にC液を攪拌しながら添加して、感熱記録層用塗工液
を得た。 <感熱記録材料の形成>このようにして得られた感熱記
録層用塗工液を、前記のアンダーコート紙にエアナイフ
コーターにより5g/m2 となるように塗布し、乾燥し
た後、グロスキャレンダー処理を行い、アンダーコート
紙上に感熱発色層を形成した感熱紙Aを得た。
【0061】 <オーバーコート層(A)塗液の調製> ・水 60部 ・40%ヘキサメタ燐酸ソーダ水溶液 1部 ・水酸化アルミニウム(住友化学社製 C−3005) 40部 これらを混合した後、サンドミル(Willy A.B
achofen社製、KDLパイロット)を用いて微粒
化して平均粒径0.6μmとしたものを顔料分散液とす
る。 ・アマイド変性PVA(EP240、電気化学工業社製)125部 8%水溶液 ・顔料分散液 10部 ・界面活性剤 3部 (花王社製、花王ネオペレックスF−25) ・水 62部 上記組成で混合し、オーバーコート層(A)用塗布液を
得た。これをA液とする。
【0062】 <オーバーコート層(B)用塗液の調製> ・10%PVA117水溶液(クラレ社製) 100部 ・40%合成高分子ワックス分散液 25部 (平均粒径;0.2μm、CX−ST200、日本触媒社製) ・界面活性剤 50部 (花王社製、花王ネオペレックスF−25) ・水 825部 上記組成で混合し、オーバーコート(B)用塗液を得
た。上記感熱紙Aの上に、上記オーバーコート層(B)
用塗液及びオーバーコート層(A)用塗液を、下記乾燥
質量となるように、バーコーターによる逐次重層塗布・
乾燥を行ない、表面温度50℃のカレンダーによる表面
平滑処理を行ない、感熱記録材料を得た。 オーバーコート層(A) 乾燥塗布量 3.0g/m2 オーバーコート層(B) 乾燥塗布量 0.1g/m2
【0063】(実施例2)実施例1のオーバーコート層
(B)の乾燥塗布量を0.01g/m2にした以外は、
実施例1と同様にして実施例2の感熱記録材料を得た。
【0064】(実施例3)実施例1のオーバーコート層
(A)用塗液に、下記架橋剤を添加した以外は実施例1
と同様にして実施例3の感熱記録材料を得た。 ・乳酸チタンの42%水溶液 2.5部 (オルガチックスCT−315 松本製薬社製) ・グリオキザールの42%水溶液 2.5部
【0065】(実施例4)実施例1のオーバーコート層
(A)用塗液調製において、アマイド変性PVA8%水
溶液の代わりにジアセトン変性PVA(D−700、ユ
ニチカ社製)8%水溶液を用いた以外は、実施例1と同
様にして実施例4の感熱記録材料を得た。
【0066】(実施例5)実施例4のオーバーコート層
(B)用塗液に、下記の架橋剤を添加した以外は、実施
例1と同様にして実施例5の感熱記録材料を得た。 アジピン酸ジヒドラジドの5%水溶液 20部
【0067】(実施例6)実施例3の合成高分子ワック
ス分散液(平均粒径;0.2μm、CX−ST200、
日本触媒社製)の代わりにステアリン酸亜鉛乳化分散物
(ハイミクロンF930、平均粒径0.9μm、中京油
脂社製)を用いた以外は、実施例3と同様にして実施例
6の感熱記録材料を得た。
【0068】(実施例7)オーバーコート層(A)とオ
ーバーコート層(B)とを各々カーテン塗布により形成
した以外は、実施例3と同様にして実施例7の感熱記録
材料を得た。
【0069】(比較例1)実施例1のオーバーコート層
(A)用塗液調製において、アマイド変性PVA8%水
溶液の代わりに、完全ケン化PVA(PVA117、ク
ラレ社製)8%水溶液を用いた以外は、実施例1と同様
にして比較例1の感熱記録材料を得た。
【0070】(比較例2)オーバーコート層(A)用塗
液のみを乾燥塗布量が3.0g/m2となるように塗布
した以外は、実施例1と同様にして比較例2の感熱記録
材料を得た。
【0071】(比較例3)オーバーコート層(A)用塗液
と、オーバーコート層(B)用塗液を混合(A液30部
に対して、B液3部)し、乾燥塗布量が3.1g/m2
となるように塗布した以外は、実施例1と同様にして比
較例3の感熱記録材料を得た。
【0072】上記のようにして得られた各々の感熱記録
材料について、下記の評価を行った。
【0073】(1)感度(発色特性) 得られた感熱記録材料を、京セラ社製 サーマルヘッド
(KJT−216−8MGF1)(抵抗値2964Ω)
を用いてプラテン圧1kg/m2 、ヘッド表面温度30
℃、印加電圧23.8V、パルス幅2.1ms、送りピ
ッチ7.7dot/mmで印画した。濃度はマクベス反
射濃度計RD918を用いて測定した。
【0074】(2)耐可塑剤性 (1)の感度評価と同様にして印画処理したサンプルを
3インチ径の塩化ビニル管の周囲に印画面が外側に向く
ようにして並べ、その上に信越化学社製塩化ビニルラッ
プ(ポリラップ300)を巻付け、45℃のオーブンに
入れて24時間経過後の濃度をマクベス反射濃度計RD
918を用いて測定した。濃度は0.7以上であれば、
実用上の問題は生じない。
【0075】(3)走行性 G3のファクシミリより送信した電子写真学会ファクシ
ミリテストチャートを、松下電器社製ファクシミリ(お
たっくすPW2)を用いて受信し、印画するときの印画
音をリオン製騒音計NA−24を用いて測定した。走行
性良好な感熱記録材料では、印画音は70dB以下であ
る。
【0076】(4)取扱い性(耐擦過性) 表面を爪で強くこすった場合のこすり跡が発色するかを
目視で評価した。取扱い性として問題が生じないのは◎
または○のレベルである。 ◎ ・・・こすり跡が黒く発色しない。 ○ ・・・こすり跡がうっすらと発色するが目立たな
い。 △ ・・・こすり跡がうっすらと発色し、目立つ。 × ・・・こすり跡が黒く発色し、目立つ。
【0077】(5)印刷適性 オフセット輪転式印刷機(TOF型太陽機械製作所社
製)のダールグレンユニットを用いて、ブランケットと
してポリファインブロン100S(太陽機械製作所社
製)を用い、UVインキ(東華 RNC405グリーン
L T&K TOKA社製)を用いてライン速度100
m/minにて、500m長の連続印刷を実施し、イン
イ付着部分のカスレ具合を評価した。なお、湿し水は下
記組成とした。 エッチ液(EU−3 富士写真フイルム社製) 1部 イソプロピルアルコール 5部 水 94部 ○:全くカスレなしで高品位な印刷。 ○:わずかにカスレが見られるが、実用上、問題なし。 ×:カスレが目立つ。
【0078】
【表1】
【0079】表1に示す結果から、実施例1〜6の感熱
記録材料は、アマイド変性ポリビニルアルコール、ジア
トセン変性ポリビニルアルコールを用いていない比較例
1、オーバーコート層(A)のみを有する比較例2、オ
ーバーコート層(A)用塗液とオーバーコート層(B)
用塗液を混合した塗液で保護層を形成した比較例3と比
較して感度、耐可塑剤性、走行性、耐擦過性、印刷特性
において、総合的に優れている。
【0080】
【発明の効果】以上のように本発明の感熱記録材料によ
れば、感度(発色特性)、耐可塑剤性、走行性、取扱い
性(耐擦過性)に優れ、かつ印刷特性にも優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 哲夫 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 満尾 博文 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H026 AA07 AA28 BB13 BB28 CC05 DD02 DD45 DD53 EE03 FF01 FF11 FF15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に電子供与性無色染料と電子受
    容性化合物とを有する感熱発色層を設け、前記感熱発色
    層上に無機顔料および水溶性高分子を主成分とするオー
    バーコート層(A)を設け、該オーバーコート層(A)
    上に潤滑剤と水溶性高分子とを主成分とするオーバーコ
    ート層(B)を設けた感熱記録材料であって、オーバー
    コート層(A)の水溶性高分子として、アマイド変性ポ
    リビニルアルコール及び/又はジアセトン変性ポリビニ
    ルアルコールを含有することを特徴とする感熱記録材
    料。
  2. 【請求項2】 前記オーバーコート層(A)に架橋剤と
    してジアルデヒド化合物、乳酸チタン、ジヒドラジド化
    合物、及びほう酸から選ばれる少なくとも1種を含有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 オーバーコート層(B)の潤滑剤の平均
    粒径が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 前記電子受容性化合物が、2,4’−ジ
    ヒドロキシジフェニルスルホン、2,4−ビス(フェニ
    ルスルホニル)フェノール、4,4’−スルホニルビス
    (2−(2−プロペニル)−フェノール)及び2−ヒド
    ロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンから
    選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載の感熱記録材料。
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