JP2002209611A - 伸縮性布製面ファスナー - Google Patents
伸縮性布製面ファスナーInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】合成繊維からなるフック状係合素子とループ状
係合素子が混在し、かつ長さ方向に伸縮性を有する伸縮
性布製面ファスナーを提供する。 【解決手段】面ファスナーの基布を構成する経糸の少な
くとも一部として弾性繊維を用いて、該面ファスナーが
長さ方向に5kgf荷重時に5〜30%の伸度を有する
ようにする。
係合素子が混在し、かつ長さ方向に伸縮性を有する伸縮
性布製面ファスナーを提供する。 【解決手段】面ファスナーの基布を構成する経糸の少な
くとも一部として弾性繊維を用いて、該面ファスナーが
長さ方向に5kgf荷重時に5〜30%の伸度を有する
ようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結束ベルト、結束
バンド、結束帯などに適した伸縮性ある面ファスナーに
関し、さらに詳しくは合成繊維からなるフック状係合素
子とループ状係合素子が混在する伸縮性布製面ファスナ
ーに関する。
バンド、結束帯などに適した伸縮性ある面ファスナーに
関し、さらに詳しくは合成繊維からなるフック状係合素
子とループ状係合素子が混在する伸縮性布製面ファスナ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】面ファスナーとしては、フック状係合素
子からなる面ファスナーとループ状係合素子からなる面
ファスナーの2種類の面ファスナーを互いに係合する形
式のものが従来から使用されてきた。また近年、合成繊
維からなるフック状係合素子とループ状係合素子が同一
面に混在する1種類の面ファスナーを係合する形式のも
のが開発され、使用上の利点から次第に多く使用されつ
つある。かかる合成繊維からなるフック状係合素子とル
ープ状係合素子が混在する面ファスナー(以下、フック
・ループ混在型面ファスナーという)は実開平4−69
08号公報および実開平6−13514号公報などで公
知である。
子からなる面ファスナーとループ状係合素子からなる面
ファスナーの2種類の面ファスナーを互いに係合する形
式のものが従来から使用されてきた。また近年、合成繊
維からなるフック状係合素子とループ状係合素子が同一
面に混在する1種類の面ファスナーを係合する形式のも
のが開発され、使用上の利点から次第に多く使用されつ
つある。かかる合成繊維からなるフック状係合素子とル
ープ状係合素子が混在する面ファスナー(以下、フック
・ループ混在型面ファスナーという)は実開平4−69
08号公報および実開平6−13514号公報などで公
知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】フック・ループ混在型
面ファスナーを結束ベルトや結束バンドとして使用する
場合は、帯状の面ファスナーを物品に巻き付け、面ファ
スナーの端部を同一面ファスナーの表面に係合して固定
できるので、従来のフック状面ファスナーとループ状面
ファスナーの2種を使用する面ファスナーに比して非常
に便利である。しかし、通常の布製面ファスナーは基布
に編織製された係合素子が基布の組織に対して移動しな
いよう、面ファスナーの裏面にバッキング剤といわれる
接着剤層を付与して、基布の繊維と係合素子繊維を接着
固定している。その結果通常の面ファスナーは、縦横い
ずれの方向にも伸縮性はほとんどない。
面ファスナーを結束ベルトや結束バンドとして使用する
場合は、帯状の面ファスナーを物品に巻き付け、面ファ
スナーの端部を同一面ファスナーの表面に係合して固定
できるので、従来のフック状面ファスナーとループ状面
ファスナーの2種を使用する面ファスナーに比して非常
に便利である。しかし、通常の布製面ファスナーは基布
に編織製された係合素子が基布の組織に対して移動しな
いよう、面ファスナーの裏面にバッキング剤といわれる
接着剤層を付与して、基布の繊維と係合素子繊維を接着
固定している。その結果通常の面ファスナーは、縦横い
ずれの方向にも伸縮性はほとんどない。
【0004】結束バンドなどに使用する面ファスナー
は、長さ方向に伸縮性がないと、結束後にゆるみが生
じ、結束物が抜ける危険が大きい。かかる問題を解決す
るのは、フック・ループ混在型面ファスナーに伸縮性を
与えることが必要である。本発明は伸縮性あるフック・
ループ混在型面ファスナーを提供することを目的とす
る。
は、長さ方向に伸縮性がないと、結束後にゆるみが生
じ、結束物が抜ける危険が大きい。かかる問題を解決す
るのは、フック・ループ混在型面ファスナーに伸縮性を
与えることが必要である。本発明は伸縮性あるフック・
ループ混在型面ファスナーを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、合成繊維
からなるフック状係合素子およびループ状係合素子が混
在してなる布製面ファスナーであって、該面ファスナー
の長さ方向の5kgf荷重時伸長率が5〜30%である
ことを特徴とする伸縮性布製面ファスナーである。
からなるフック状係合素子およびループ状係合素子が混
在してなる布製面ファスナーであって、該面ファスナー
の長さ方向の5kgf荷重時伸長率が5〜30%である
ことを特徴とする伸縮性布製面ファスナーである。
【0006】
【発明の実施の態様】本発明で使用するフック・ループ
混在型面ファスナーは、公知の方法によって経糸と緯糸
により基布を織成すると同時に、フック状係合素子を構
成するフック糸とループ状係合素子を構成するループ糸
を織機に供給して作製することができる。
混在型面ファスナーは、公知の方法によって経糸と緯糸
により基布を織成すると同時に、フック状係合素子を構
成するフック糸とループ状係合素子を構成するループ糸
を織機に供給して作製することができる。
【0007】本発明のフック・ループ混在型面ファスナ
ーに長さ方向の伸縮性を与えるために、基布の経糸の一
部に伸縮糸を用いることが必要である。伸縮性の経糸に
対して非伸縮性経糸を所定の余裕を持たせて供給して織
成する。面ファスナーが完成した後、該面ファスナーの
長さ方向に力を加えると、非伸縮性糸の余裕の分だけ伸
縮性糸が伸びる。また経糸を伸縮性経糸だけで構成する
ことも可能である。また伸縮糸として熱収縮性の糸を用
いてこれと伸縮性糸を併用し、基布を形成した後に熱に
より収縮させることにより、さらには非収縮性糸として
自発伸長性の糸を用いてこれと伸縮性糸を併用し、基布
を形成した後に熱を加えて自発伸長させることによって
も、伸縮性の面ファスナー基布が製造される。また基布
は織布であっても、また編物であってもよい。編物の場
合であっても、上記したように、伸縮性糸や伸縮性繊維
を用い、同時に用いる非伸縮性糸や非伸縮性繊維を余裕
をもって布帛化することにより、さらには、同時に用い
る熱収縮性の伸縮性糸や伸縮性繊維または自発伸長性の
非伸縮性糸や非伸縮性繊維を、布帛化後に熱収縮させる
ことにより或いは自発伸長させることにより伸縮性の基
布が得られる。
ーに長さ方向の伸縮性を与えるために、基布の経糸の一
部に伸縮糸を用いることが必要である。伸縮性の経糸に
対して非伸縮性経糸を所定の余裕を持たせて供給して織
成する。面ファスナーが完成した後、該面ファスナーの
長さ方向に力を加えると、非伸縮性糸の余裕の分だけ伸
縮性糸が伸びる。また経糸を伸縮性経糸だけで構成する
ことも可能である。また伸縮糸として熱収縮性の糸を用
いてこれと伸縮性糸を併用し、基布を形成した後に熱に
より収縮させることにより、さらには非収縮性糸として
自発伸長性の糸を用いてこれと伸縮性糸を併用し、基布
を形成した後に熱を加えて自発伸長させることによって
も、伸縮性の面ファスナー基布が製造される。また基布
は織布であっても、また編物であってもよい。編物の場
合であっても、上記したように、伸縮性糸や伸縮性繊維
を用い、同時に用いる非伸縮性糸や非伸縮性繊維を余裕
をもって布帛化することにより、さらには、同時に用い
る熱収縮性の伸縮性糸や伸縮性繊維または自発伸長性の
非伸縮性糸や非伸縮性繊維を、布帛化後に熱収縮させる
ことにより或いは自発伸長させることにより伸縮性の基
布が得られる。
【0008】面ファスナーの伸度、すなわち上記5kg
f荷重時伸長率は5〜30%とすることが必要で、好ま
しくは10〜20%である。伸度が5%未満では、結束
ベルトなどに使用する場合に締める効果が不十分であ
り、30%を越えるとベルトの伸びが高すぎて不適当で
ある。さらに30%を越える伸度を与えるためには、基
布の非伸縮性経糸の余裕が大きくなって、面ファスナー
の織成が困難となる。また伸縮性を有していることが本
発明の面ファスナーには必須であり、したがって前記5
〜30%の伸度を与えた後に過重を解除した場合に、3
0秒以内に該伸度の80%が収縮により伸長弾性が回復
することが必要である。基布は、通常0.3〜3mmの
厚さで、目付けとしては100〜500g/m2のもの
が用いられる。
f荷重時伸長率は5〜30%とすることが必要で、好ま
しくは10〜20%である。伸度が5%未満では、結束
ベルトなどに使用する場合に締める効果が不十分であ
り、30%を越えるとベルトの伸びが高すぎて不適当で
ある。さらに30%を越える伸度を与えるためには、基
布の非伸縮性経糸の余裕が大きくなって、面ファスナー
の織成が困難となる。また伸縮性を有していることが本
発明の面ファスナーには必須であり、したがって前記5
〜30%の伸度を与えた後に過重を解除した場合に、3
0秒以内に該伸度の80%が収縮により伸長弾性が回復
することが必要である。基布は、通常0.3〜3mmの
厚さで、目付けとしては100〜500g/m2のもの
が用いられる。
【0009】基布の非伸縮性糸およびフック糸やループ
糸は、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維およびポ
リオレフィン系繊維などの熱可塑性合成繊維が使用でき
る。フック糸およびループ糸は、通常基布に列条に設け
られる。伸縮性糸は、5〜30%の伸縮性を与える繊維
であれば制限なく使用できるが、その具体例はポリウレ
タンエラストマー系繊維およびポリオレフィンエラスト
マー系繊維などである。これら伸縮性糸の太さとしては
50〜2000デシテックスが好ましい。もちろんこれ
ら伸縮性糸としては、伸縮性繊維の周りを非伸縮性繊維
で覆った、いわゆるコアーヤーンであってもよい。
糸は、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維およびポ
リオレフィン系繊維などの熱可塑性合成繊維が使用でき
る。フック糸およびループ糸は、通常基布に列条に設け
られる。伸縮性糸は、5〜30%の伸縮性を与える繊維
であれば制限なく使用できるが、その具体例はポリウレ
タンエラストマー系繊維およびポリオレフィンエラスト
マー系繊維などである。これら伸縮性糸の太さとしては
50〜2000デシテックスが好ましい。もちろんこれ
ら伸縮性糸としては、伸縮性繊維の周りを非伸縮性繊維
で覆った、いわゆるコアーヤーンであってもよい。
【0010】ループ状係合素子としては直径20〜10
0ミクロン、通常35〜95ミクロンの合成繊維の単糸
を2〜50本組み合わせた合糸が、またフック状係合素
子としては直径0.1〜0.4mm、通常0.14〜
0.25mmの合成繊維のモノフィラメントが好適に用
いられる。ループ状係合素子の高さとしては1.5〜4
mm、またフック状係合素子の高さとしては1.3〜
4.0mmの範囲がそれぞれ好適である。フック状係合
素子とループ状係合素子の高さは略等しくするか、ある
いは一方を他方よりわずかに高く設定する。特にフック
状係合素子の高さよりもループ状係合素子の高さの方が
高くするのが、表面の触感を柔らかくするため好まし
い。ループ状係合素子形成糸とフック状係合素子形成糸
を基布に織り込む際には、基布の伸縮性が損なわれない
ように、例えば余裕をもたせて織り込んだり、あるいは
基布を伸長した状態で織り込むのが好ましい。
0ミクロン、通常35〜95ミクロンの合成繊維の単糸
を2〜50本組み合わせた合糸が、またフック状係合素
子としては直径0.1〜0.4mm、通常0.14〜
0.25mmの合成繊維のモノフィラメントが好適に用
いられる。ループ状係合素子の高さとしては1.5〜4
mm、またフック状係合素子の高さとしては1.3〜
4.0mmの範囲がそれぞれ好適である。フック状係合
素子とループ状係合素子の高さは略等しくするか、ある
いは一方を他方よりわずかに高く設定する。特にフック
状係合素子の高さよりもループ状係合素子の高さの方が
高くするのが、表面の触感を柔らかくするため好まし
い。ループ状係合素子形成糸とフック状係合素子形成糸
を基布に織り込む際には、基布の伸縮性が損なわれない
ように、例えば余裕をもたせて織り込んだり、あるいは
基布を伸長した状態で織り込むのが好ましい。
【0011】基布面上に形成されるフック状係合素子と
ループ状係合素子の密度は、各々20〜100個/cm
2の範囲が好ましいが、これに限定されるものではな
い。
ループ状係合素子の密度は、各々20〜100個/cm
2の範囲が好ましいが、これに限定されるものではな
い。
【0012】本発明の布製面ファスナーは、基布の繊維
とフック状係合素子およびループ状係合素子を固定する
ために、面ファスナーの裏面にバッキング剤といわれる
接着剤層を有する。通常該接着剤層は硬化反応を利用し
た接着剤であり、伸縮性のないものである。本発明の面
ファスナーでは面ファスナーの基布を伸縮性としても、
裏面の接着剤層が伸縮性でなければ面ファスナーとして
伸縮性を発揮できない。本発明者らは、各種の接着剤を
検討した結果、100%モジュラスが40kgf/cm
2以下の接着剤樹脂が好ましいことを見出した。これ以
上のモジュラスを有する接着剤樹脂では、基布の伸縮性
を阻害して目的とする伸縮性を示せない。より好ましく
は100%モジュラスが10〜30kgf/cm2の樹
脂である。
とフック状係合素子およびループ状係合素子を固定する
ために、面ファスナーの裏面にバッキング剤といわれる
接着剤層を有する。通常該接着剤層は硬化反応を利用し
た接着剤であり、伸縮性のないものである。本発明の面
ファスナーでは面ファスナーの基布を伸縮性としても、
裏面の接着剤層が伸縮性でなければ面ファスナーとして
伸縮性を発揮できない。本発明者らは、各種の接着剤を
検討した結果、100%モジュラスが40kgf/cm
2以下の接着剤樹脂が好ましいことを見出した。これ以
上のモジュラスを有する接着剤樹脂では、基布の伸縮性
を阻害して目的とする伸縮性を示せない。より好ましく
は100%モジュラスが10〜30kgf/cm2の樹
脂である。
【0013】かかる接着剤樹脂として、ウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂およびオレフィン系樹脂が使用で
き、その1例はウレタン系樹脂のレザミンUD(大日精
化工業社製)である。接着剤層の厚さとしては、30〜
70g/m2の範囲が好適である。接着剤層には、染料
や顔料等の着色剤、紫外線吸収剤、安定剤、抗菌剤等が
添加されていてもよい。さらにこの接着剤層を介して、
必要により粘着層、伸縮性の布やフィルムやシート等が
積層されていてもよい。
脂、アクリル系樹脂およびオレフィン系樹脂が使用で
き、その1例はウレタン系樹脂のレザミンUD(大日精
化工業社製)である。接着剤層の厚さとしては、30〜
70g/m2の範囲が好適である。接着剤層には、染料
や顔料等の着色剤、紫外線吸収剤、安定剤、抗菌剤等が
添加されていてもよい。さらにこの接着剤層を介して、
必要により粘着層、伸縮性の布やフィルムやシート等が
積層されていてもよい。
【0014】本発明において、5kgf荷重時伸長率及
び100%モジュラスはそれぞれ以下の方法により求め
られる。 5kgf荷重時伸長率:本発明の面ファスナーの伸長率
は、JIS−L−1096伸長率A法に準じ、幅5cm
の面ファスナーの長さ方向に5kgfの荷重をかけた時
の伸度を意味する。 100%モジュラス:接着剤から厚さ20ミクロンのフ
ィルムを作製し、それをJIS−K−7127に従い、
得られる応力−歪み曲線から100%伸長時の応力を読
み取り、100%モジュラスとした。
び100%モジュラスはそれぞれ以下の方法により求め
られる。 5kgf荷重時伸長率:本発明の面ファスナーの伸長率
は、JIS−L−1096伸長率A法に準じ、幅5cm
の面ファスナーの長さ方向に5kgfの荷重をかけた時
の伸度を意味する。 100%モジュラス:接着剤から厚さ20ミクロンのフ
ィルムを作製し、それをJIS−K−7127に従い、
得られる応力−歪み曲線から100%伸長時の応力を読
み取り、100%モジュラスとした。
【0015】本発明の伸縮性布製面ファスナーは、各種
の形態で結束バンドや結束ベルトとして使用できる。そ
の1例は、テープ状の面ファスナーの1端に環を取り付
け、テープの他端をその環に挿通して環状テープとし、
環状テープ内に結束すべき物品を入れ、環を通したテー
プ端を逆方向に折り曲げて、適度な伸長を加えた後、相
接する面ファスナーの面を接合すれば、面ファスナーの
係合が生じると共に、面ファスナーの収縮力により結束
すべき物品を十分に固定することができる。
の形態で結束バンドや結束ベルトとして使用できる。そ
の1例は、テープ状の面ファスナーの1端に環を取り付
け、テープの他端をその環に挿通して環状テープとし、
環状テープ内に結束すべき物品を入れ、環を通したテー
プ端を逆方向に折り曲げて、適度な伸長を加えた後、相
接する面ファスナーの面を接合すれば、面ファスナーの
係合が生じると共に、面ファスナーの収縮力により結束
すべき物品を十分に固定することができる。
【0016】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。ただし
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0017】実施例1 面ファスナーの基布を構成する経糸および緯糸をナイロ
ン−6の140デニール(dと略す)/12フィラメン
ト(fと略す)糸とし、経糸に使用する伸縮性弾性糸を
スパンデックス1680d糸、さらにフック糸をナイロ
ン−66の400dモノフィラメント糸、ループ糸をナ
イロン−6の210d/10f糸とし、さらに上記伸縮
性弾性糸を経糸4本に対し1本の割合で挿入して基布を
製織し、フック用ループ30個/cm2およびループ用
ループ45個/cm2が基布の片面側に立設した面ファ
スナー用テープを作製した。なお伸縮性弾性糸に対して
フック糸、ループ糸および経糸となるナイロン−6マル
チフィラメント糸を余裕を有するように製織した。
ン−6の140デニール(dと略す)/12フィラメン
ト(fと略す)糸とし、経糸に使用する伸縮性弾性糸を
スパンデックス1680d糸、さらにフック糸をナイロ
ン−66の400dモノフィラメント糸、ループ糸をナ
イロン−6の210d/10f糸とし、さらに上記伸縮
性弾性糸を経糸4本に対し1本の割合で挿入して基布を
製織し、フック用ループ30個/cm2およびループ用
ループ45個/cm2が基布の片面側に立設した面ファ
スナー用テープを作製した。なお伸縮性弾性糸に対して
フック糸、ループ糸および経糸となるナイロン−6マル
チフィラメント糸を余裕を有するように製織した。
【0018】次いで得られた面ファスナー用テープの基
布裏面に100%モジュラスが25kgf/cm2であ
るポリウレタン樹脂を固形分で50g/m2の量で塗布
し乾燥した後、フック用ループの側糸の一部を切断除去
してフック状係合素子を作製し、フック・ループ混在型
面ファスナーを得た。フック状係合素子の高さは2m
m、ループ状係合素子の高さは2.3mmであった。こ
の得られた面ファスナーの5kgf荷重時伸度は10%
で、かつこの伸びは荷重を開放したら瞬時に元の状態に
回復するものであった。得られた面ファスナーを釣竿の
結束バンドとして使用したところ、緩みがなく、しっか
りと固定できた。
布裏面に100%モジュラスが25kgf/cm2であ
るポリウレタン樹脂を固形分で50g/m2の量で塗布
し乾燥した後、フック用ループの側糸の一部を切断除去
してフック状係合素子を作製し、フック・ループ混在型
面ファスナーを得た。フック状係合素子の高さは2m
m、ループ状係合素子の高さは2.3mmであった。こ
の得られた面ファスナーの5kgf荷重時伸度は10%
で、かつこの伸びは荷重を開放したら瞬時に元の状態に
回復するものであった。得られた面ファスナーを釣竿の
結束バンドとして使用したところ、緩みがなく、しっか
りと固定できた。
【0019】実施例2 面ファスナーの基布を構成する経糸および緯糸をナイロ
ン−6の140d/12f糸とし、経糸に使用する伸縮
性弾性糸をスパンデックス1680d糸、さらにフック
糸をナイロン−66の400dモノフィラメント糸、ル
ープ糸をナイロン−6の210d/10f糸とし、さら
に上記伸縮性弾性糸を経糸3本に対し1本の割合で挿入
して基布を製織し、フック用ループ50個/cm2およ
びループ用ループ50個/cm2が基布の片面側に立設
した面ファスナー用テープを作製した。なお伸縮性弾性
糸に対してフック糸、ループ糸および経糸となるナイロ
ン−6マルチフィラメント糸を余裕を有するように製織
した。以後実施例1と同様にしてフック・ループ混在型
面ファスナーを得た。得られた面ファスナーの5kgf
荷重時伸長率は18%で、かつこの伸びは荷重を開放し
たら瞬時に元の状態に回復するものであり、実施例1と
同様に十分な保持性を有していた。
ン−6の140d/12f糸とし、経糸に使用する伸縮
性弾性糸をスパンデックス1680d糸、さらにフック
糸をナイロン−66の400dモノフィラメント糸、ル
ープ糸をナイロン−6の210d/10f糸とし、さら
に上記伸縮性弾性糸を経糸3本に対し1本の割合で挿入
して基布を製織し、フック用ループ50個/cm2およ
びループ用ループ50個/cm2が基布の片面側に立設
した面ファスナー用テープを作製した。なお伸縮性弾性
糸に対してフック糸、ループ糸および経糸となるナイロ
ン−6マルチフィラメント糸を余裕を有するように製織
した。以後実施例1と同様にしてフック・ループ混在型
面ファスナーを得た。得られた面ファスナーの5kgf
荷重時伸長率は18%で、かつこの伸びは荷重を開放し
たら瞬時に元の状態に回復するものであり、実施例1と
同様に十分な保持性を有していた。
【0020】実施例3 面ファスナーの基布を構成する緯糸をナイロン−6の2
00dモノフィラメント糸とし、経糸は伸縮性弾性糸で
あるスパンデックス120d糸とし、さらにフック糸を
ナイロン−66の300dモノフィラメント糸、ループ
糸をナイロン−6の105d/12f糸とし、フック用
ループ60個/cm2およびループ用ループ70個/c
m2が基布の片面側に立設した面ファスナー用テープを
作製した。なお伸縮性弾性糸に対してフック糸およびル
ープ糸が余裕を有するように製織した。以後実施例1と
同様にしてフック・ループ混在型面ファスナーを得た。
得られた面ファスナーの5kgf荷重時伸長率は28%
で、かつこの伸びは荷重を開放したら瞬時に元の状態に
回復するものであり、実施例1と同様に十分な保持性を
有していた。
00dモノフィラメント糸とし、経糸は伸縮性弾性糸で
あるスパンデックス120d糸とし、さらにフック糸を
ナイロン−66の300dモノフィラメント糸、ループ
糸をナイロン−6の105d/12f糸とし、フック用
ループ60個/cm2およびループ用ループ70個/c
m2が基布の片面側に立設した面ファスナー用テープを
作製した。なお伸縮性弾性糸に対してフック糸およびル
ープ糸が余裕を有するように製織した。以後実施例1と
同様にしてフック・ループ混在型面ファスナーを得た。
得られた面ファスナーの5kgf荷重時伸長率は28%
で、かつこの伸びは荷重を開放したら瞬時に元の状態に
回復するものであり、実施例1と同様に十分な保持性を
有していた。
【0021】比較例1 伸縮性弾性糸を用いない以外は実施例1と同様の糸使い
で面ファスナー用テープを製織した後、基布裏面に10
0%モジュラスが25kgf/cm2であるポリウレタ
ン樹脂を塗布し乾燥後、実施例1と同様にしてフック・
ループ混在型面ファスナーを得た。得られた面ファスナ
ーの5kgf荷重時伸長率は1%であった。得られた面
ファスナーを実施例1と同様に釣竿の結束バンドとして
使用したが、緩みが部分的に生じ固定性が不十分であっ
た。
で面ファスナー用テープを製織した後、基布裏面に10
0%モジュラスが25kgf/cm2であるポリウレタ
ン樹脂を塗布し乾燥後、実施例1と同様にしてフック・
ループ混在型面ファスナーを得た。得られた面ファスナ
ーの5kgf荷重時伸長率は1%であった。得られた面
ファスナーを実施例1と同様に釣竿の結束バンドとして
使用したが、緩みが部分的に生じ固定性が不十分であっ
た。
【0022】比較例2 実施例1と同様の糸使いで面ファスナー用テープを製織
した後、基布裏面に100%モジュラスが50kgf/
cm2であるポリウレタン樹脂を塗布し乾燥した後、実
施例1と同様にしてフック・ループ混在型面ファスナー
を製造した。得られた面ファスナーの5kgf荷重時の
伸長率は3%であった。得られた面ファスナーを実施例
1と同様に釣竿の結束バンドとして使用したが、弛みが
部分的に生じ固定性が不十分であった。
した後、基布裏面に100%モジュラスが50kgf/
cm2であるポリウレタン樹脂を塗布し乾燥した後、実
施例1と同様にしてフック・ループ混在型面ファスナー
を製造した。得られた面ファスナーの5kgf荷重時の
伸長率は3%であった。得られた面ファスナーを実施例
1と同様に釣竿の結束バンドとして使用したが、弛みが
部分的に生じ固定性が不十分であった。
【0023】
【発明の効果】本発明により、合成繊維からなるフック
状係合素子とループ状係合素子が混在し、かつ長さ方向
に伸縮性を有する伸縮性布製面ファスナーを提供し、結
束ベルト、結束バンド、結束帯などの適度の伸縮性を必
要とする布製面ファスナーを提供することができる。
状係合素子とループ状係合素子が混在し、かつ長さ方向
に伸縮性を有する伸縮性布製面ファスナーを提供し、結
束ベルト、結束バンド、結束帯などの適度の伸縮性を必
要とする布製面ファスナーを提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】合成繊維からなるフック状係合素子および
ループ状係合素子が混在してなる布製面ファスナーであ
って、該面ファスナーの長さ方向の5kgf荷重時伸長
率が5〜30%であることを特徴とする伸縮性布製面フ
ァスナー。 - 【請求項2】請求項1に記載される面ファスナーにおい
て、該面ファスナーの基布の裏面に100%モジュラス
が40kgf/cm2以下の接着剤樹脂層を設けられて
いる伸縮性布製面ファスナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001004717A JP2002209611A (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | 伸縮性布製面ファスナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001004717A JP2002209611A (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | 伸縮性布製面ファスナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002209611A true JP2002209611A (ja) | 2002-07-30 |
Family
ID=18872870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001004717A Withdrawn JP2002209611A (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | 伸縮性布製面ファスナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002209611A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010534160A (ja) * | 2007-07-24 | 2010-11-04 | ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン | 物体をタイヤ壁に取り付けるための装備付きのタイヤ及びそのためのファスナ |
JP2010534161A (ja) * | 2007-07-24 | 2010-11-04 | ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン | 物体をタイヤ壁に取り付けるための装備付きのタイヤ及びその製造方法 |
JP4787370B1 (ja) * | 2010-07-30 | 2011-10-05 | 浩一 沼中 | 面ファスナー組部材を用いた係止具 |
JPWO2020153160A1 (ja) * | 2019-01-23 | 2021-11-25 | クラレファスニング株式会社 | 織物系フック面ファスナー |
-
2001
- 2001-01-12 JP JP2001004717A patent/JP2002209611A/ja not_active Withdrawn
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JPWO2020153160A1 (ja) * | 2019-01-23 | 2021-11-25 | クラレファスニング株式会社 | 織物系フック面ファスナー |
JP7299249B2 (ja) | 2019-01-23 | 2023-06-27 | クラレファスニング株式会社 | 織物系フック面ファスナー |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070816 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20081208 |