JP2002209090A - テストプリント作成方法およびこれを用いた写真画像プリント方法 - Google Patents

テストプリント作成方法およびこれを用いた写真画像プリント方法

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JP2002209090A
JP2002209090A JP2001331323A JP2001331323A JP2002209090A JP 2002209090 A JP2002209090 A JP 2002209090A JP 2001331323 A JP2001331323 A JP 2001331323A JP 2001331323 A JP2001331323 A JP 2001331323A JP 2002209090 A JP2002209090 A JP 2002209090A
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Hiroyasu Yamamoto
容靖 山本
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】テストプリントのペーパ量を削減し、最適な画
像処理条件を決定することができ、プリント作成の処理
効率を向上させることのできるテストプリント作成方法
およびこれを用いた写真画像プリント方法を提供する。 【解決手段】デジタル画像データで表される写真画像中
の所定の領域を、テストプリント用領域として設定する
とともに、テストプリントするに当たって変更すべき画
像処理条件中の画像処理パラメータおよびその振り量を
設定し、テストプリント用領域内のデジタル画像データ
に対して、設定された画像処理パラメータを設定された
振り量に従って変更した複数の画像処理条件により画像
処理を施し、複数のテストプリント画像データを得、得
られた複数のテストプリント画像データを所定のレイア
ウトで所定の記録媒体上に記録してテストプリントを作
成することにより、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真画像を印画紙
等の記録媒体に焼き付けて写真プリントを作成する方法
に係り、特に大伸ばしプリントや大量の焼き増しプリン
トを作成する際、色濃度等を確認するためにテストプリ
ントを行いラウンドプリントを作成し、最適な画像処理
条件を決定するテストプリント作成方法およびこれを用
いた写真画像プリント方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ネガフィルム、リバーサルフィル
ム等の写真フィルム(以下、単にフィルムとする)に撮
影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フ
ィルムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光す
る、いわゆる直接露光(アナログ露光)が主流である。
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装
置、すなわちフィルムに記録された画像を光電的に読み
取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々
の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像
データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査
露光して画像(潜像)を記録し、(仕上がり)プリント
とするデジタルフォトプリンタが実用化されている。
【0003】デジタルフォトプリンタでは、画像を、デ
ジタルの画像データとして画像データ処理によって、焼
き付け時の露光条件を決定することができるので、逆光
やストロボ撮影等に起因する画像の飛びやつぶれの補
正、シャープネス(鮮鋭化)処理、カラーあるいは濃度
フェリアの補正等を好適に行って、従来の直接露光では
得られなかった高品位のプリントを得ることができる。
また、複数画像の合成や画像分割、さらには文字の合成
等も画像データ処理によって行うことができ、用途に応
じて自由に編集/処理したプリントを出力可能である。
しかも、デジタルフォトプリンタによれば、画像をプリ
ント(写真)として出力するのみならず、画像データを
そのまま記録媒体に出力して写真以外の様々な用途に利
用することができる。
【0004】一方、前記アナログ露光方式のプリンタの
場合には、印画紙に写真画像を記録しなければ色濃度を
確認することができないため、顧客に渡すプリント(本
番プリント)の作成に先立って、色濃度等の確認のため
のプリント(テストプリント)を作成しなければならな
い。特に大伸ばしプリントの場合には、小さなサイズの
写真プリントに縮小し、同じ色濃度となるように処理し
ても、プリントの倍率によって再現される画像の印象が
微妙に異なって見える場合があるため、実際に再現され
るサイズの画像の画質を見てから画像処理条件を調整し
た上でプリントすることが望ましいとされている。
【0005】実際には、このような色濃度確認のための
テストプリントは、印画紙を節約するために、複数の画
像からそれぞれ一部分のみを切り出したり、一つの写真
画像からいくつかの領域を切り出したりして、その切り
出した複数の画像を一枚の印画紙に記録した、いわゆる
ラウンドプリントとして作成されている。例えば、特開
平9−80643号公報に、ラウンドプリントを作成す
る方法の一例が開示されている。これによれば、テスト
プリントの画像を印画紙に露光するときに、印画紙の長
手方向に沿った開口幅を狭めたマスクをネガフィルムに
当てて、この開口幅に合わせた長さで、印画紙を搬送し
ながら、露光条件を少しずつ変えて、順に画像を焼き付
けることによってテストプリントとしてのラウンドプリ
ントを作成している。
【0006】また、前記デジタルフォトプリンタにおい
てプリント作業を行う際にも、テストプリントを行うこ
とがある。これは集合写真等のように大量に焼き増しを
する場合や、大伸ばしプリントのように品質がより重要
視される場合に、良く行われる。このとき、テストプリ
ントの仕上がりを頼りに本番プリントが作成される。こ
こで、テストプリントの仕上がりを本番プリントに再現
させるために、テストプリントのときの画像処理条件を
記憶しておき、本番プリントの際には、この画像処理条
件を呼び出して使用する方法が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、大伸ば
しの場合、テストプリントのためのプリントに割かれる
ペーパ(印画紙)量が多く、写真店にとってはコストア
ップにつながり好ましくないという問題がある。また、
ペーパ量を減らすために、テストプリントのプリントサ
イズを小さくすると、同じ色濃度となるようにしても、
印象が微妙に異なって見えたり、シャープネス等の像構
造的な仕上がりも異なって見える場合がある。このよう
にテストプリントを作成する際のプリント倍率によって
は、必ずしも最終的な仕上がりの確認がよくできない場
合があるという問題がある。
【0008】さらに、前記デジタルフォトプリンタのよ
うなデジタルラボ機器の場合、従来のアナログラボ機器
とは異なり、調整できる画像処理条件が多々あるため、
これらの画像処理条件を上手く使えば個々のシーンに対
してベストな組み合わせによって品質の高いプリント作
成が可能である反面、このベストな組み合わせを決定す
るのは容易ではなく、特に経験の少ないオペレータの場
合には、作業のために多くの時間とペーパを費やしてし
まうという問題がある。
【0009】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、テストプリントのペーパ量を削減し、最
適な画像処理条件を決定することのできるテストプリン
トを作成することにより、プリント作成の処理効率を向
上させることのできるテストプリント作成方法およびこ
れを用いた写真画像プリント方法を提供することを課題
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第1の態様は、写真画像を表すデジタル画
像データに対して、画像処理パラメータおよびその振り
量を含む複数の画像処理条件により画像処理を施し、所
定の記録媒体上に記録することにより、テストプリント
を作成するに際し、前記写真画像中の所定の領域を、テ
ストプリント用領域として設定するとともに、テストプ
リントするに当たって変更すべき前記画像処理条件中の
前記画像処理パラメータおよびその振り量を設定し、前
記テストプリント用領域内の前記デジタル画像データに
対して、設定された前記画像処理パラメータを設定され
た前記振り量に従って変更した前記複数の画像処理条件
により画像処理を施し、複数のテストプリント画像デー
タを得、得られた前記複数のテストプリント画像データ
を所定のレイアウトで前記所定の記録媒体上に記録して
テストプリントを作成することを特徴とするテストプリ
ント作成方法を提供するものである。
【0011】ここで、前記画像処理パラメータの振り量
の設定は、前記画像処理パラメータの上下限値およびそ
の間のステップ量を設定することによって行うか、また
は、前記画像処理パラメータの上下限値およびその間の
段数を設定することによって行うか、もしくは、前記画
像処理パラメータの中央値に対して、そのステップ量お
よびその上下限値までの段数を設定することによって行
うかのいずれかであるのが好ましい。
【0012】また、前記画像処理条件中の前記画像処理
パラメータおよびその振り量の設定は、予め設定された
複数の組み合せの中から1つを選択することによって行
うのが好ましい。また、前記テストプリント用領域は、
前記写真画像中の複数の領域であるのが好ましい。
【0013】また、前記画像処理パラメータは、2種以
上の組み合わせで設定することができ、さらに、各々の
画像処理パラメータに対してその振り量を設定すること
ができ、各々の画像処理パラメータに対して設定された
振り量に従って、可能な組み合わせの数分、もしくはそ
れ以下の数の画像処理条件により、前記テストプリント
用領域に対して画像処理を施して、得られた複数のテス
トプリント画像データを、所定のレイアウトで前記記録
媒体上に記録してテストプリントを作成するのが好まし
い。
【0014】また、前記画像処理パラメータは、濃度、
カラーバランス、シャープネス、コントラストおよび階
調のうち少なくとも一つを含むのが好ましい。
【0015】また、前記テストプリントは、所望の写真
画像プリントと同じ倍率で、設定されたテストプリント
用領域をプリントして作成されるのが好ましい。また、
前記複数のテストプリント画像データの少なくとも1種
のテストプリント画像データは、1枚の前記記録媒体上
に前記所定のレイアウトで記録され、1枚の前記テスト
プリントを作成するのが好ましい。
【0016】また、同様に前記課題を解決するために、
本発明の第2の態様は、写真画像を表すデジタル画像デ
ータに対して画像処理を施し、所定の記録媒体上に記録
することにより、写真プリントを作成する写真画像プリ
ント方法であって、上記本発明の第1の態様のテストプ
リント作成方法によりテストプリントを作成し、前記テ
ストプリントを作成する際、用いられた前記画像処理パ
ラメータおよびその振り量を含む画像処理条件を所定の
記憶媒体に記憶しておき、その中から、前記作成された
テストプリントに基づいて1つを選択し、この選択した
画像処理条件により、仕上がり写真プリントを作成する
ための本番プリント用画像データに対して画像処理を施
し、前記所定の記録媒体上に記録することにより、前記
仕上がり写真プリントを作成することを特徴とする写真
画像プリント方法を提供するものである。
【0017】ここで、前記写真画像を表すデジタル画像
データは、写真フィルムからスキャナによって読み取ら
れたものであり、少なくとも前記テストプリント用領域
を前記スキャナにより前記写真フィルムから読み取っ
て、上記本発明の第1の態様のテストプリント作成方法
によりテストプリントを作成し、前記本番プリント用画
像データを、前記写真フィルムの当該1コマの全画像領
域から前記スキャナにより読み取って、前記所定の記憶
媒体に記憶された前記テストプリント作成に用いられた
画像処理パラメータおよびその振り量を含む画像処理条
件の中から前記テストプリントに基づいて選択された画
像処理条件により、読み取られた前記本番プリント用画
像データに対して、前記画像処理を施して、前記仕上が
り写真プリントを作成するのが好ましい。
【0018】また、前記写真画像を表すデジタル画像デ
ータは、写真フィルムからスキャナによって読み取られ
たものであり、前記本番プリント用画像データを、前記
写真フィルムの当該1コマの全画像領域から前記スキャ
ナによって読み取り、この読み取られた本番プリント用
画像データの中の前記テストプリント用領域内の画像デ
ータに対して、上記本発明の第1の態様のテストプリン
ト作成方法によってテストプリントを作成するととも
に、前記本番プリント用画像データ、および前記テスト
プリント作成時に用いられた各画像処理パラメータおよ
びその振り量を含む画像処理条件を、前記所定の記憶媒
体に記憶しておき、前記記憶された画像処理パラメータ
およびその振り量を含む画像処理条件の中から前記テス
トプリントに基づいて選択された画像処理条件により、
前記記憶された本番プリント用画像データに対して、画
像処理を施し、仕上がり写真プリントを作成するのが好
ましい。
【0019】また、前記テストプリントと前記仕上がり
写真プリントとは同じプリント倍率であるのが好まし
い。また、前記記憶された画像処理パラメータおよびそ
の振り量を含む画像処理条件の中から選択された画像処
理条件を、さらに調整することにより、前記本番プリン
ト用画像データに対して施す画像処理の画像処理条件を
決定するのが好ましい。
【0020】また、前記テストプリント作成時に、前記
画像処理パラメータを、設定した前記振り量に従って変
更した複数の画像処理条件により、前記テストプリント
領域に対し、画像処理を施して得られた各テストプリン
ト画像データを識別する記号を、作成された前記テスト
プリントの表または裏に記録しておき、前記仕上がり写
真プリント作成時に、前記記号を用いて、前記画像処理
パラメータおよびその振り量を含む画像処理条件の中か
ら、本番プリントに用いる画像処理条件を選択するよう
にしたのが好ましい。
【0021】また、前記テストプリント作成時に、前記
画像処理パラメータを、設定した前記振り量に従って変
更した複数の画像処理条件の中から1つ以上の画像処理
条件を選択し、この画像処理条件を前記所定の記憶媒体
に登録するのが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に係るテストプリント作成
方法およびこれを用いた写真画像プリント方法を添付の
図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明す
る。
【0023】図1は、本発明に係るテストプリント作成
方法およびこれを用いた写真画像プリント方法を実施
し、写真プリントを出力するデジタルフォトプリンタの
一実施形態の概略構成を示すブロック図である。図1に
おいて、デジタルフォトプリンタ(以下、単にフォトプ
リンタとする)10は、基本的にフィルムFに撮影され
た画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)1
2と、読み取られた画像データ(画像情報)の画像処理
やフォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画
像処理装置14と、画像処理装置14から出力された画
像データに応じて変調した光ビームで感光材料(印画
紙)を画像露光し、現像処理して仕上がりプリントとし
て出力するプリンタ16とを有する。また、画像処理装
置14には、様々な条件の入力(設定)、処理の選択や
指示、色/濃度補正などの指示等を入力するためのキー
ボード18aおよびマウス18bを有する操作系18
と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指
示、様々な条件の設定/登録画面等を表示するディスプ
レイ20が接続される。また、画像処理装置14には、
スキャナ12によってフィルムから読み取られた画像デ
ータばかりでなく、例えばデジタルカメラ等で撮影され
たデジタル画像データDも入力される。
【0024】スキャナ12は、フィルムF等に撮影され
た画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22
と、可変絞り24と、画像をR(赤)、G(緑)および
B(青)の三原色に分解するためのR、GおよびBの3
枚の色フィルタを有し、回転して任意の色フィルタを光
路に作用する色フィルタ板26と、フィルムFに入射す
る読取光をフィルムFの面方向で均一にする拡散ボック
ス28と、結像レンズユニット32と、フィルムの1コ
マの画像を読み取る画像読取センサであるCCDセンサ
(ここではエリアセンサである)34と、アンプ(増幅
器)36とを有する。
【0025】このように、図示例のフォトプリンタ10
においては、APSの240サイズのネガフィルムや、
135サイズのネガ(あるいはリバーサル)フィルム等
のフィルムの種類やサイズ、ストリップスやスライド等
のフィルムFの形態、トリミング等の処理の種類に応じ
て、スキャナ12の本体に装着自在な専用のキャリアが
用意されており、キャリアを交換することにより、各種
のフィルムや処理に対応することができる。フィルムF
に撮影され、プリント作成に供される画像(コマ)は、
このキャリアによって所定の読取位置に搬送、保持され
る。
【0026】スキャナ12からの出力信号(画像デー
タ)は、画像処理装置14に出力される。図2に、画像
処理装置14のブロック図を示す。画像処理装置14
は、各種画像処理の実施や制御、およびフォトプリンタ
10全体の制御を行うCPU54、を有する。また、画
像処理装置14は、データ処理部58、プレスキャンメ
モリ60、ファインスキャンメモリ62、プレスキャン
画像処理部64、ファインスキャン画像処理部66、お
よび条件設定部68を有する。なお、画像処理装置14
には、これら以外にもファインスキャンの際の可変絞り
24の絞り値やCCDセンサ34の蓄積時間を決定する
手段等が配置される。また、操作系18やディスプレイ
20は、このCPU54によってCPUバス80を介し
て各部位に接続される。
【0027】ところで、画像処理系では、スキャナ12
から出力されたR、GおよびBの各出力信号は、A/D
処理部58で処理されてデジタルの画像データとされ、
プレスキャンデータはプレスキャンメモリ60に、ファ
インスキャンデータはファインスキャンメモリ62にそ
れぞれ記憶される。なお、プレスキャンデータとファイ
ンスキャンデータは、解像度(画素密度)と信号レベル
が異なる以外は、基本的に同じデータである。プレスキ
ャンメモリ60に記憶されたプレスキャンデータはプレ
スキャン画像処理部64において、ファインスキャンメ
モリ62に記憶されたファインスキャンデータはファイ
ンスキャン画像処理部66において、それぞれ処理され
る。
【0028】プレスキャン画像処理部64は、画像処理
ユニット70および画像データ変換部72を有する。他
方、ファインスキャン画像処理部66は、画像処理ユニ
ット74および画像データ変換部78を有する。プレス
キャン画像処理部64の画像処理ユニット70(以下、
処理部70とする)と、ファインスキャン画像処理部6
6の画像処理ユニット74(以下、処理部74とする)
とは、共に、後述する条件設定部68が設定した画像処
理条件に応じて、スキャナ12によって読み取られた画
像(画像データ)に所定の画像処理を施す部位である。
両処理部70および74は、処理する画像データの画素
密度が異なる以外には、基本的に同様の処理を行う。処
理部70および処理74における画像処理としては、一
般的に、濃度調整、色バランス調整、コントラスト補
正、階調処理、明るさ補正、覆い焼き処理(濃度ダイナ
ミックレンジの圧縮/伸長)、彩度補正、シャープネス
(鮮鋭化)処理等、またはこれらの処理に加え、倍率色
収差、歪曲収差補正、周辺光量補正、ボケ補正などの少
なくとも一つが例示される。
【0029】これらは、演算、LUT(ルックアップテ
ーブル)による処理、マトリクス(MTX)演算、フィ
ルタによる処理等を適宜組み合わせた、公知の方法で行
われるものであり、図示例においては、色バランス調整
明るさ補正およびコントラスト補正がLUTで行われ、
彩度補正がMTXで行われる。また、これ以外のシャー
プネス処理や覆い焼き処理等は、オペレータによる指示
や画像データ等に応じて、ブロック71およびブロック
75で行われる。ここで、ファインスキャンデータを処
理する処理部74のMTXとブロック75との間には、
倍率色収差および歪曲収差のいずれか少なくとも一方の
補正、ならびに電子変倍処理を行う、収差補正部76が
配置されている。
【0030】電子変倍処理は、画像データ処理により画
像の拡大もしくは縮小を行うものであり、画像データを
出力画像に応じたサイズにして出力するものである。電
子変倍処理は、通常画像データを補間することによって
行われ、その方法は、特に限定はなく、公知の方法が各
種利用可能であり、例えば、バイリニア補間を用いる方
法、スプライン補間を用いる方法等が例示される。
【0031】処理部70および74で処理された画像デ
ータは、画像データ変換部72および78に送られる。
プレスキャン画像処理部64の画像データ変換部72
は、処理部70によって処理された画像データを、3次
元LUT等を用いて変換し、ディスプレイ20による表
示に対応する画像データにする。他方、ファインスキャ
ン画像処理部66の画像データ変換部78は、同様に、
処理部74によって処理された画像データを3次元LU
Tを用いて変換し、プリンタ16による画像記録に対応
する出力画像データとしてプリンタ16に供給する部位
である。
【0032】プレスキャン画像処理部64およびファイ
ンスキャン画像処理部66による各種の処理条件は、条
件設定部68によって設定される。この条件設定部68
は、画像処理条件設定部82、キー補正部84、パラメ
ータ統合部86および画像処理パラメータ等を記憶する
メモリ88を有する。画像処理条件設定部(以下、設定
部とする)82は、施す画像処理を選択すると共に、プ
レスキャンデータを用いて、処理部70および74にお
ける画像処理条件を設定し、パラメータ統合部86に供
給する。具体的には、設定部82は、プレスキャンデー
タから、濃度ヒストグラムの作成や、平均濃度、LAT
D(大面積透過濃度)、ハイライト(最低濃度)、シャ
ドー(最高濃度)等の画像特徴量の算出等を行い、加え
て、必要に応じて行われる操作系18を用いたオペレー
タによる指示に応じて、濃度調整、グレイバランス調
整、カラーバランス調整、階調調整、明るさ補正、およ
びコントラスト補正のLUTの作成、彩度補正を行うマ
トリクス演算の作成等の画像処理条件を決定する。
【0033】キー補正部84は、キーボード18aに設
定された明るさ、色、濃度、コントラスト、シャープネ
ス、階調、彩度等を調整するキーやマウス18bで入力
された各種の指示等に応じて、画像処理条件の調整量
(例えば、LUTの補正量等)を算出し、パラメータ統
合部86に供給するものである。また、キー補正部84
においては、詳しくは後述するが、テストプリントを作
成する場合には、オペレータが操作部18を通じて指示
した画像処理パラメータおよびその振り量が設定され、
パラメータ統合部86に供給される。パラメータ統合部
86は、設定部82が設定した画像処理条件を受け取
り、さらに、キー補正部84で算出された調整量、ある
いはオペレータによって指示(選択)されたテストプリ
ント処理のための画像処理パラメータとその振り量に応
じて、前記受け取った画像処理条件を補正(調整)し、
あるいは画像処理条件を再設定する。この画像処理条
件、およびテストプリントするために画像処理条件を変
更すべき画像処理パラメータとその振り量は、メモリ8
8に記憶され、必要に応じてプレスキャン画像処理部6
4の処理部70およびファインスキャン画像処理部66
の処理部74に送られ、画像処理に用いられる。なお、
メモリ88には、予め決められた画像処理パラメータお
よびその振り量の組み合せ条件、すなわち複数の組み合
せを、プリセットデータとして記憶されているのが好ま
しい。こうすることにより、画像処理パラメータおよび
その振り量等のプリセットデータをメモリ88から読み
出して、指定することにより、設定することができる。
【0034】以下、本発明を実施するデジタルフォトプ
リンタの作用および本発明のテストプリント作成方法お
よびこれを用いた写真画像プリント方法を説明する。本
発明は、仕上がり写真プリントである本番プリントの作
成に先立って、色濃度等を確認するためのテストプリン
トを作成し、このテストプリントを用いて、本番プリン
トを作成する際の画像処理条件を決定し、これにより画
像処理を行って本番プリントを作成するものである。ま
ず、本発明の第1実施形態として、本番プリント用画像
データを、フィルムFからスキャナ12により、2回フ
ァインスキャンして読み込む場合について説明する。2
回のファインスキャンというのは、テストプリントを作
成するためにテストプリント用領域を読み込むのと、本
番プリントを作成するためにフィルムFに撮影されてい
る1コマの写真画像全体を読み込む場合の2回をいう。
【0035】図3は、本発明の第1実施形態の処理の流
れの一例を示すフローチャートである。以下、図3に示
すフローチャートを参照して説明する。図3のフローチ
ャートは、左側のステップ100からステップ116ま
でが、テストプリントを作成する処理の流れであり、右
側のステップ118からステップ132までが、本番プ
リントを作成する処理の流れを表している。まず、テス
トプリント処理について説明する。
【0036】ステップ100において、スキャナ12に
よりフィルムFをプレスキャンしてプレスキャン画像
(プレスキャンデータ)を得る。前述したように、プレ
スキャンデータはプレスキャンメモリ60に記憶され
る。ステップ102において、このプレスキャンデータ
を用いて、条件設定部68において、画像処理パラメー
タが算出され、画像処理条件がプレスキャン画像処理部
64の処理部70に設定される。ステップ104におい
て、この画像処理条件により処理部70でプレスキャン
データに対して画像処理が施され、検定画像が作成され
る。ステップ106において、検定画像がディスプレイ
20に表示される(検定画面表示)。
【0037】次に、ステップ108において、オペレー
タは、この検定画面表示を見て、まず、テストプリント
用領域(テストプリント領域)を指定して、設定する。
例えば、図4に示すように、ディスプレイ20の表示画
面に、教会での結婚式の記念写真の画像20aが表示さ
れているとする。この画像中からテストプリントするた
めのテストプリント領域を指定(設定)する。例えば、
花嫁の部分のみを切り出すように、図4に破線で示すよ
うな短冊領域20bを指定(設定)する。この指定(設
定)方法は、キーボード18aを操作して画面上でカー
ソルを移動して指定して設定する方法でもよいし、マウ
ス18bを用いて直接領域を指定して設定する(以下、
単に指定するまたは設定するという)方法でも、あるい
はその他の方法でもよい。また、図示例の短冊領域20
bのように縦方向に切り出す形で領域を設定するものに
は限定されず、横方向に切り出す形でもよいし、また、
画面中に任意の矩形領域で設定してもよい。
【0038】なお、本発明においては、予め決められた
領域(デフォルト設定エリア)をテストプリント領域と
して設定しておいても良い。また、テストプリント領域
の設定は、プレスキャンの後のファインスキャンの前で
も良いし、ファインスキャンの後でも良い。また、検定
画面の表示画像中に複数の領域、例えば画像中に複数の
主要部が存在する場合には、複数の主要部の2以上をテ
ストプリント領域として設定しても良い。例えば、表示
画像が人物の顔である場合には、目、鼻、口および頬な
どの2以上の領域をそれぞれ設定しても良いし、複数の
人物が写されている場合には、それらの複数の人物の少
なくとも2人の領域をそれぞれ設定しても良い。例え
ば、図4に示すように、主要部となる2人の人物の各矩
形領域(一点鎖線で囲まれる領域)20cおよび20d
をテストプリント領域として設定しても良い。このよう
な主要部は、従来公知の主要部抽出方法によって表示画
像中から抽出すれば良いし、抽出された領域を設定領域
とすれば良い。
【0039】テストプリント領域を設定したら、次にス
テップ110において、画像処理パラメータとその振り
量を設定する。これは、例えば、画像処理パラメータの
上下限値およびその間のステップ量によって設定するこ
とができる。すなわち、具体的には、ディスプレイ20
に、図5に示すような画像処理パラメータ/振り量の入
力画面を表示して、キーボード18aまたはマウス18
bにより、設定することができる。図示例では、シア
ン、マゼンタ、イエローの各色および濃度、シャープネ
ス、コントラストという各パラメータの中から濃度キー
を、−1から+1まで、0.5キーステップで振るよう
に設定している。振り量の入力方法は、この例に限定さ
れず、例えば、−1〜+1まで5段階として設定しても
よいし、中央値に対して0.5キー毎に−2段階から+
2段階までいうように設定してもよい。すなわち、画像
処理パラメータとその振り量を、その上下限値およびそ
の間の段数、または中央値に対してステップ量と、その
上下限までの段数によって設定してもよい。
【0040】また、図示例では、テストプリントで振る
画像処理パラメータは、濃度キー1種類であったが、2
種類以上としてもよい。例えば、濃度キーを−1から+
1まで0.5キー毎、さらにシャープネスキーを−1キ
ーから+1キーまで1キー毎として振り量を指定しても
よい。この場合には濃度キーについて5通り、シャープ
ネスキーについて3通り、の画像処理条件が設定される
ので、全体として5×3=15通りの組み合わせとな
り、実際に、テストプリントされるテストプリント画像
も15通りのものが作成される。また、その他の具体的
な例としては、シャープネスキーと階調キーとを組み合
せて、テストプリントを作成する場合がある。画像の鮮
鋭度と階調の硬さ軟らかさの度合とを組み合せることに
よって、プリントすべき画像に対して最適の画像処理条
件を確認することができる。
【0041】次に、ステップ112において、実際にテ
ストプリントを作成するために、スキャナ12でフィル
ムFの該当するコマの画像中から、上で指定したテスト
プリント領域をファインスキャンする。この読み取って
得られたテストプリント領域のファインスキャン画像
(ファインスキャンデータ)に対して、ステップ114
において、ファインスキャン画像処理部66の処理部7
4において、上記で指定された画像処理パラメータを、
同じく指定された振り量に従って変更しつつ、各画像処
理条件により画像処理を施す。これにより、例えば、図
5のように画像処理パラメータおよび振り量が設定され
ていた場合には、濃度を変えた5種類のテストプリント
領域の画像が得られる。なお、上記ファインスキャン
は、上述したように指定されたテストプリント領域のみ
に対して行ってもよいし、画像全領域(1コマ全体)を
読み取ってから設定領域を切り出すようにしてもよい。
【0042】次に、ステップ116で、この濃度を変え
た5種類の短冊状のテストプリント領域(図4の短冊領
域20b)の画像を、レイアウトして、図6(a)に示
すような1枚のテストプリント90aとして出力する。
このように、レイアウトは、本番プリントと同じプリン
ト倍率で、短冊状に配置することによって、本番プリン
トのプリントサイズの幅と同じ幅にプリントされる。な
お、本発明においては、図6(b)に示すように、複数
枚、すなわち2枚のテストプリント90bおよび90c
として出力しても良い。特に、画像処理パラメータ数や
振り量をもっと増やした場合などに、1枚のプリントに
収まらない場合には、複数枚のプリントとして出力する
のが好ましい。
【0043】また、このように本番プリントと同じ幅の
短冊状領域ではなく、図4に示すように、設定したテス
トプリント領域が矩形領域の場合には、ペーパ量が少な
くなるようにレイアウトをし直すようにしてもよい。例
えば、図4と同じ撮影コマの画像20aにおいて、さら
に小さい矩形領域20cをテストプリント領域として設
定した場合には、図7に示すテストプリント90dのよ
うに上下2段に並べてレイアウトするようにしてもよ
い。このようにレイアウトすることで、ペーパ使用量を
より少なくすることができる。また、1枚のプリントに
対して1つの画像処理条件のテストプリントがなされる
ようにして、複数の画像処理条件に対する複数のテスト
プリントを作製しても良いのはもちろんである。この場
合、複数の画像処理条件の各々に対して1枚のテストプ
リントを作成しても良いし、1つの画像処理条件に対し
て1枚のテストプリントを作成し、残りの複数の画像処
理条件に対して少なくとも1枚のテストプリントを作成
しても良い。但し、1つの画像処理条件に対して1枚の
テストプリントを作成する場合には、テストプリント領
域のサイズによっては、ペーパに画像のない余白ができ
るので、使用ペーパ量が少なくなるようにレイアウトす
る方が好ましい。
【0044】また、次に説明する本番プリント処理にお
いて、オペレータがテストプリントを見て、本番プリン
ト処理で用いる画像処理パラメータを容易に選択するこ
とができるように、各画像に対応する画像処理パラメー
タ等を識別する例えば数字やアルファベット等の記号を
テストプリントの表、または裏に書き込んで置くように
するとよい。このとき、プリントの表側であれば、直接
記号を露光すればよいし、また、裏側であればバックプ
リント等の手段を利用することができる。
【0045】次に、本番プリント処理について説明す
る。本番プリントの作成は、通常の写真(仕上がり)プ
リントの作成の処理と基本的に同じである。図3のステ
ップ118において、スキャナ12によりフィルムFを
プレスキャンする。次に、ステップ120において、画
像処理パラメータを選択する。これは、オペレータが上
で作成したテストプリントを見て、最良のテストプリン
トの識別記号を選択して操作部18より入力する。その
結果、メモリ88よりその識別記号に対応する画像処理
パラメータおよびその振り量が呼び出されて、プレスキ
ャン画像処理部64の処理部70およびファインスキャ
ン画像処理部66の処理部74に設定される。
【0046】ステップ122において、処理部70にお
いてプレスキャンデータに対して設定された画像処理条
件で画像処理を施し、検定画像を作成する。ステップ1
24において、検定画像をディスプレイ20に表示し、
次のステップ126で、オペレータがこの検定画面を見
て、上でテストプリントによって選択した画像処理パラ
メータをさらに調整するようにしてもよい。オペレータ
が、画像処理パラメータの調整が必要であると判断した
場合には、操作部18から指示すると、パラメータ統合
部86において画像条件が再設定される。
【0047】画像処理条件が確定したところで、ステッ
プ128において、スキャナ12により、フィルムFの
対応する1コマの画像の全領域をファインスキャンす
る。ステップ130において、ファインスキャンデータ
(ファインスキャン画像)に対して、処理部74におい
て、上で設定された画像処理条件(オペレータがテスト
プリントを見て選択した画像処理パラメータによる画像
処理条件、あるいはさらにそれをオペレータが調整した
画像処理条件)によって画像処理を行い、本番プリント
用の出力画像データを作成する。最後に、ステップ13
2において、プリンタ16から、本番プリント(仕上が
り写真プリント)が出力される。
【0048】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。本実施形態は、本番プリント用画像データを、フ
ィルムFからスキャナ12により、1回のみファインス
キャンし、これを記憶しておいてテストプリントの作成
および本番プリントの作成に用いるものである。
【0049】図8は、本発明の第2実施形態の処理の流
れの一例を示すフローチャートである。図8に示すフロ
ーチャートを参照して説明する。図8のフローチャート
の左側のステップ200からステップ216は、図3の
フローチャートのステップ100からステップ116
に、それぞれ対応し、テストプリント処理の流れを表
し、また、右側のステップ218からステップ232
は、図3のステップ118からステップ132に、それ
ぞれ対応し、本番プリント処理の流れを表す。
【0050】ステップ200において、スキャナ12に
よりフィルムFをプレスキャンし、プレスキャンデータ
をプレスキャンメモリ60に記憶する。ただし、本実施
形態では、後の本番プリント処理においては、再度プレ
スキャンを行わず、記憶されているデータを用いるため
メモリは充分な容量を有するものとし、もしくは他にメ
モリを有するようにしてもよい。以下、ステップ202
からステップ210までは、前記第1実施形態の図3の
ステップ102からステップ110までと同じである。
すなわち、ステップ202で画像処理パラメータを算出
し、ステップ204でプレスキャンデータに前記算出さ
れた画像処理パラメータによる画像処理を施して検定画
像を作成し、ステップ206で検定画像をディスプレイ
20に表示して、ステップ208でオペレータが検定画
面を見ながらテストプリント領域を指定し、ステップ2
10でテストプリントのための画像処理パラメータおよ
び振り量を指示し、画像処理パラメータおよび振り量を
メモリ88に記憶する。
【0051】次に、ステップ212において、1コマの
画像の全領域をファインスキャンして、ファインスキャ
ンデータをファインスキャンメモリ62に記憶する。フ
ァインスキャンメモリ62も充分な容量を持つか、ある
いは別にメモリを有するものとし、後に本番プリントを
作成するまで、ファインスキャンデータを記憶しておく
ものとする。次に、ステップ214において、ファイン
スキャンデータから、上でテストプリント領域として指
定された領域を切り出して、その部分のみに上で指定し
た画像処理パラメータを指定した振り量で振りながら画
像処理を施し、テストプリント用の画像データを作成す
る。最後にステップ216で、画像処理の施された画像
データをレイアウトして、例えば図6(a)に示すよう
なテストプリントをプリンタ16から出力する。
【0052】次に、本番プリント処理に移り、ステップ
218において、プレスキャンデータをプレスキャンメ
モリ60(あるいはプレスキャンデータを記憶した他の
メモリ)から呼び出す。その後、ステップ220で画像
処理パラメータを選択し、ステップ222で検定画像を
作成し、ステップ224で検定画面表示し、ステップ2
26で画像処理パラメータの調整を行うが、ここの処理
は、第1実施形態の図3のステップ120からステップ
126までの処理と同様である。
【0053】次のステップ228で、ファインスキャン
データを記憶しているメモリ(ファインスキャンメモリ
62あるいは他のメモリ)から呼び出して、これに対し
てステップ230で、上で決定された画像処理条件によ
り画像処理を施し、ステップ232において、プリンタ
16から本番プリント(仕上がりプリント)として出力
する。本実施形態においては、メモリの容量があれば、
スキャンは1回で済むため処理が非常に効率的である。
【0054】なお、上記いずれの実施形態でもスキャナ
により写真フィルムの画像を読み取って画像データを入
力していたが、例えばデジタルカメラで撮影した画像の
ようなデジタル画像データを直接入力する場合には、そ
のデジタル画像データを間引いて上のプレスキャンデー
タとし、本番プリント用画像データには、デジタル画像
データをそのまま用いればよい。
【0055】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、テストプリントを行う際、注目すべき領域を指定し
て、その部分について画像処理パラメータを振って複数
の画像処理条件で画像処理を行い、その部分をレイアウ
トして並べてプリントを行うため、テストプリントに消
費するペーパ量が少なくて済む。また、複数の画像処理
パラメータを一度に振ってプリント比較ができるため、
最良の画像処理条件を効率良く探索することができる。
また、本番プリントと同じプリント倍率でテストプリン
トを行うため、シャープネス処理等の像構造的な仕上が
りの確認が容易にでき、さらに色濃度の印象も異なるこ
とがない。
【0056】また、テストプリントの画像処理パラメー
タを記憶しておき、本番プリントの際には、記憶した画
像処理パラメータを用いるので、両者の仕上がりを一致
させることができる。さらに、テストプリントの際に、
上記第2実施形態のように全領域をファインスキャンし
てファインスキャンデータを記憶しておく方法を用いれ
ば、本番プリントの際に、再度ファインスキャンする必
要がなく、処理効率が向上する。また、ファインスキャ
ンの温度等の影響による変動を考慮する必要がない。ま
た、特に、本実施形態の方法は、大伸ばしプリントを作
成する際に有利である。なお、上述した各実施形態にお
いては、印画紙を画像露光して現像処理して仕上がりプ
リントを得るデジタルフォトプリンタについて説明した
が、インクジェットプリンタや昇華型プリンタ等のデジ
タルフォトプリンタについても適用可能である。
【0057】以上、本発明のテストプリント作成方法お
よびこれを用いた写真画像プリント方法について詳細に
説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発
明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更
を行ってもよいのはもちろんである。
【0058】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、デ
ジタル画像処理において、本番プリントを作成する前に
テストプリントを作成する際、テストプリントのペーパ
量を削減し、最適な画像処理条件を決定することのでき
るテストプリントを作成し、プリント作成の処理効率を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るテストプリント作成方法お
よびこれを用いた写真画像プリント方法を実行し、写真
プリントを出力するデジタルフォトプリンタの概略構成
を示すブロック図である。
【図2】 図1の画像処理装置の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】 本発明の第1実施形態の処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図4】 本実施形態で用いる写真画像の例を示す説明
図である。
【図5】 本実施形態において、画像処理パラメータお
よびその振り量を設定するための画面の例を示す説明図
である。
【図6】 (a)および(b)は、それぞれ本実施形態
におけるテストプリントの画像のレイアウトの一例を示
す説明図である。
【図7】 本実施形態におけるテストプリントの画像の
レイアウトの他の例を示す説明図である。
【図8】 本発明の第2実施形態の処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルフォトプリンタ 12 スキャナ 14 画像処理装置 16 プリンタ 18 操作系 18a キーボード 18b マウス 19 外部メモリ 20 ディスプレイ 22 光源 24 可変絞り 26 色フィルタ板 28 拡散ボックス 32 結像レンズユニット 34 CCDセンサ 36 アンプ 38 バーコードリーダ 54 CPU 56 内部メモリ 58 データ処理部 60 プレスキャンメモリ 62 ファインスキャンメモリ 64 プレスキャン画像処理部 66 ファインスキャン画像処理部 68 条件設定部 70、74 画像処理ユニット 72、78 画像データ変換部 76 収差補正部 80 CPUバス 82 画像処理条件設定部 84 キー補正部 86 パラメータ統合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 1/00 500 G06T 1/00 500A 5C076 3/00 300 3/00 300 5C077 H04N 1/40 H04N 1/40 101Z Fターム(参考) 2C061 AP10 AR01 KK18 KK25 2C087 AA09 AA18 AC08 BA03 BB10 BD07 CA02 CB04 2H106 AA72 BA53 2H110 BA13 CB56 CD06 CD07 5B057 AA11 CA01 CA02 CA08 CA12 CA16 CB01 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CE03 CE11 CE17 CH07 CH08 5C076 AA19 AA26 AA27 BA06 5C077 LL01 MP01 MP08 PP03 PP15 PP23 PP37 PQ12 PQ23 SS02 TT02

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】写真画像を表すデジタル画像データに対し
    て、画像処理パラメータおよびその振り量を含む複数の
    画像処理条件により画像処理を施し、所定の記録媒体上
    に記録することにより、テストプリントを作成するに際
    し、 前記写真画像中の所定の領域を、テストプリント用領域
    として設定するとともに、 テストプリントするに当たって変更すべき前記画像処理
    条件中の前記画像処理パラメータおよびその振り量を設
    定し、 前記テストプリント用領域内の前記デジタル画像データ
    に対して、設定された前記画像処理パラメータを設定さ
    れた前記振り量に従って変更した前記複数の画像処理条
    件により画像処理を施し、複数のテストプリント画像デ
    ータを得、 得られた前記複数のテストプリント画像データを所定の
    レイアウトで前記所定の記録媒体上に記録してテストプ
    リントを作成することを特徴とするテストプリント作成
    方法。
  2. 【請求項2】前記画像処理パラメータの振り量の設定
    は、前記画像処理パラメータの上下限値およびその間の
    ステップ量を設定することによって行う請求項1に記載
    のテストプリント作成方法。
  3. 【請求項3】前記画像処理パラメータの振り量の設定
    は、前記画像処理パラメータの上下限値およびその間の
    段数を設定することによって行う請求項1に記載のテス
    トプリント作成方法。
  4. 【請求項4】前記画像処理パラメータの振り量の設定
    は、前記画像処理パラメータの中央値に対して、そのス
    テップ量およびその上下限までの段数を設定することに
    よって行う請求項1に記載のテストプリント作成方法。
  5. 【請求項5】前記画像処理条件中の前記画像処理パラメ
    ータおよびその振り量の設定は、予め設定された複数の
    組み合せの中から1つを選択することによって行う請求
    項1〜4のいずれかに記載のテストプリント作成方法。
  6. 【請求項6】前記テストプリント用領域は、前記写真画
    像中の複数の領域である請求項1〜5のいずれかに記載
    のテストプリント作成方法。
  7. 【請求項7】前記画像処理パラメータは、2種以上の組
    み合わせで設定することができ、さらに各々の画像処理
    パラメータに対してその振り量を設定することができ、
    各々の画像処理パラメータに対して設定された振り量に
    従って、可能な組み合わせの数分、もしくはそれ以下の
    数の画像処理条件により、前記テストプリント用領域に
    対して画像処理を施して、得られた複数のテストプリン
    ト画像データを、所定のレイアウトで前記記録媒体上に
    記録してテストプリントを作成する請求項1〜6のいず
    れかに記載のテストプリント作成方法。
  8. 【請求項8】前記画像処理パラメータは、濃度、カラー
    バランス、シャープネス、コントラストおよび階調のう
    ち少なくとも一つを含む請求項1〜7のいずれかに記載
    のテストプリント作成方法。
  9. 【請求項9】前記テストプリントは、所望の写真画像プ
    リントと同じ倍率で、設定されたテストプリント用領域
    をプリントして作成される請求項1〜8のいずれかに記
    載のテストプリント作成方法。
  10. 【請求項10】前記複数のテストプリント画像データの
    少なくとも1種のテストプリント画像データは、1枚の
    前記記録媒体上に前記所定のレイアウトで記録され、1
    枚の前記テストプリントを作成する請求項1〜9のいず
    れかに記載のテストプリント作成方法。
  11. 【請求項11】写真画像を表すデジタル画像データに対
    して画像処理を施し、所定の記録媒体上に記録すること
    により、写真プリントを作成する写真画像プリント方法
    であって、 請求項1〜10のいずれかに記載のテストプリント作成
    方法によりテストプリントを作成し、 前記テストプリントを作成する際、用いられた前記画像
    処理パラメータおよびその振り量を含む画像処理条件を
    所定の記憶媒体に記憶しておき、その中から、前記作成
    されたテストプリントに基づいて1つを選択し、この選
    択した画像処理条件により、仕上がり写真プリントを作
    成するための本番プリント用画像データに対して画像処
    理を施し、前記所定の記録媒体上に記録することによ
    り、前記仕上がり写真プリントを作成することを特徴と
    する写真画像プリント方法。
  12. 【請求項12】前記写真画像を表すデジタル画像データ
    は、写真フィルムからスキャナによって読み取られたも
    のであり、 少なくとも前記テストプリント用領域を前記スキャナに
    より前記写真フィルムから読み取って、請求項1〜10
    のいずれかに記載のテストプリント作成方法によりテス
    トプリントを作成し、 前記本番プリント用画像データを、前記写真フィルムの
    当該1コマの全画像領域から前記スキャナにより読み取
    って、前記所定の記憶媒体に記憶された前記テストプリ
    ント作成に用いられた画像処理パラメータおよびその振
    り量を含む画像処理条件の中から、前記テストプリント
    に基づいて選択された画像処理条件により、読み取られ
    た前記本番プリント用画像データに対して、前記画像処
    理を施して、前記仕上がり写真プリントを作成する請求
    項11に記載の写真画像プリント方法。
  13. 【請求項13】前記写真画像を表すデジタル画像データ
    は、写真フィルムからスキャナによって読み取られたも
    のであり、 前記本番プリント用画像データを、前記写真フィルムの
    当該1コマの全画像領域から前記スキャナによって読み
    取り、この読み取られた本番プリント用画像データの中
    の前記テストプリント用領域内の画像データに対して、
    請求項1〜10のいずれかに記載のテストプリント作成
    方法によってテストプリントを作成するとともに、前記
    本番プリント用画像データ、および前記テストプリント
    作成時に用いられた各画像処理パラメータおよびその振
    り量を含む画像処理条件を、前記所定の記憶媒体に記憶
    しておき、 前記記憶された画像処理パラメータおよびその振り量を
    含む画像処理条件の中から前記テストプリントに基づい
    て選択された画像処理条件により、前記記憶された本番
    プリント用画像データに対して、画像処理を施し、仕上
    がり写真プリントを作成する請求項11に記載の写真画
    像プリント方法。
  14. 【請求項14】前記テストプリントと前記仕上がり写真
    プリントとは同じプリント倍率である請求項11〜13
    のいずれかに記載の写真画像プリント方法。
  15. 【請求項15】前記記憶された画像処理パラメータおよ
    びその振り量を含む画像処理条件の中から選択された画
    像処理条件を、さらに調整することにより、前記本番プ
    リント用画像データに対して施す画像処理の画像処理条
    件を決定する請求項11〜14のいずれかに記載の写真
    画像プリント方法。
  16. 【請求項16】前記テストプリント作成時に、前記画像
    処理パラメータを、設定した前記振り量に従って変更し
    た複数の画像処理条件により、前記テストプリント領域
    に対し画像処理を施して得られた各テストプリント画像
    データを識別する記号を、作成された前記テストプリン
    トの表または裏に記録しておき、前記仕上がり写真プリ
    ント作成時に、前記記号を用いて、前記画像処理パラメ
    ータおよびその振り量を含む画像処理条件の中から、本
    番プリントに用いる画像処理条件を選択するようにした
    請求項11〜15のいずれかに記載の写真画像プリント
    方法。
  17. 【請求項17】前記テストプリント作成時に、前記画像
    処理パラメータを、設定した前記振り量に従って変更し
    た複数の画像処理条件の中から、1つ以上の画像処理条
    件を選択し、この画像処理条件を前記所定の記憶媒体に
    登録する請求項11〜16のいずれかに記載の写真画像
    プリント方法。
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