JP2002207081A - ダストモニタ及びその運転方法 - Google Patents

ダストモニタ及びその運転方法

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JP2002207081A JP2001003884A JP2001003884A JP2002207081A JP 2002207081 A JP2002207081 A JP 2002207081A JP 2001003884 A JP2001003884 A JP 2001003884A JP 2001003884 A JP2001003884 A JP 2001003884A JP 2002207081 A JP2002207081 A JP 2002207081A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】計測中に濾紙が目詰まりしても、濾紙を切断し
て別装置で計測するという面倒な作業や別装置を必要と
しないダストモニタを提供する。 【解決手段】ダスト捕集部を、複数の集塵領域311 、31
2 及び313 を備えた吸引ヘッド31a とそれらを切り換え
る手段としての電磁弁32とで構成し、計測中に濾紙4が
目詰まりした場合には、濾紙4を搬送しないで、電磁弁
32で集塵領域を切り換えて、計測が終了するまでは、濾
紙4を搬送しない。集塵は、検出器7側の最初の集塵領
域311 から開始して、目詰まりする毎に濾紙供給部41側
へ切り換え、計測終了毎に検出器7側へ戻す。したがっ
て、目詰まりした濾紙位置の全てを計測し終えた時に
は、集塵領域が最初の集塵領域311 へ戻る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、対象とする雰囲
気中の空気を濾紙に通して、その空気中に存在するダス
ト(塵埃)を濾紙上に捕集し、そのダストから放射され
る放射線を放射線検出器を含む測定系で計測し、その雰
囲気に含まれる放射線を放射するダスト(放射性ダス
ト)の種類及び濃度等を監視するためのダストモニタに
関する。
【0002】
【従来の技術】図6はダストモニタの構成を示す概念図
である。この構成のダストモニタは、ポンプ1で集塵部
3を減圧し、送気管2を通してモニタリングする作業環
境エリア等の計測対象空間の空気10を集塵部3に吸引し
て、その空気10を濾紙4に通し流量計5に通して排気系
に送る。流量計5は、ダストを捕集する(以下ではダス
トの捕集を集塵という)ために濾紙4を通過させた空気
量を知り、計測対象空間の空気10の中の放射性ダスト濃
度を求めるために必要なものである。ダストモニタは、
濾紙4上に捕集されたダスト6から放射される放射線
を、濾紙4の直上に配置された放射線検出器(以下では
検出器と略称する)7によって検出し、計測・演算処理
部8で、設定パルス波高値以上のパルス波高値(パルス
波高値はエネルギーに換算できる)をもつ放射線数を計
測して、放射性ダストの種類及び濃度を算出し、それら
を表示・警報部9に表示し、必要に応じて警報を発す
る。
【0003】図7は、濾紙4として長尺の巻紙状濾紙を
用いるダストモニタのダスト捕集部(図6の集塵部3と
区別するためにダスト捕集部という)近傍の従来技術に
よる構成を示す概念図であり、図8は、このダストモニ
タにおける濾紙送り時間、ダスト捕集時間(以下では集
塵時間という)及び放射線計測時間(以下では計測時間
と略称する)等を示すタイムチャートである。なお、濾
紙送り時間は数秒程度であり、時間単位の集塵時間や計
測時間等に比べて十分に短いので、図8においては、搬
送開始時刻も搬送終了時刻も同じ時刻で示し、以下では
それに基づいて説明する。
【0004】なお、以下では、時刻T11 等を単にT11 等
と記す。濾紙4は、濾紙供給部41から供給されて濾紙巻
取り部42に巻き取られる。濾紙供給部41から供給された
濾紙4は、所定の濾紙送り時間間隔(T11 〜T21 、T21
〜T31 等、以下では濾紙送り時間間隔を濾紙送り間隔と
略称する)毎に所定長さ(図7におけるL:濾紙送りピ
ッチ)ずつ搬送され、静止した状態で吸引ヘッド31のダ
スト捕集部上で計測対象空間から吸引された空気10の中
のダストを捕集する。したがって、所定濾紙送り間隔と
集塵時間とは同じとなる。濾紙4上に捕集されたダスト
6は、捕集終了直後の濾紙送り(T11 、T21 、T31 等)
によって、検出器7の直下に搬送され、所定の待機時間
(T11 〜T12 、T21 〜T22 等)を経過した後に、検出器
7によって放射している放射線を所定の計測時間(T12
〜T21 、T22 〜T31 等)にわたって計測される。なお、
当然のことながら、ダスト捕集部と検出器7との距離は
濾紙送りピッチLに設定されている。
【0005】参考までに、図8に示した時間例を示す
と、所定濾紙送り間隔すなわち所定集塵時間は3時間、
濾紙送り時間は数秒、所定待機時間は2時間、所定計測
時間は1時間であり、所定待機時間と所定計測時間との
合計は所定集塵時間と同じである。所定集塵時間及び所
定計測時間は、ある程度のカウント数を得て、統計誤差
を少なくし、所定の計測精度を確保するという観点から
決められている。
【0006】放射線計測(以下では計測と略称する)前
に待機時間帯を設けているのは、天然放射性核種である
ラドン・トロンの娘核種から放射される放射線を低減さ
せて、この影響を軽減させ、計測対象となるウランやプ
ルトニウム等からの放射線の計測精度を高めるためであ
る。以下に、更に詳しく説明する。
【0007】空気中には天然の放射性核種であるラドン
・トロン(気体)とその娘核種を含むダストが存在す
る。特に、ある程度閉じられた空間の場合には、それら
が閉じ込められてその濃度が高くなり、状況によって
は、このラドン・トロンの娘核種による放射線量が無視
できなくなってくる。気体として計測対象空間に入って
きたラドン・トロンが、崩壊してラドン・トロンの娘核
種になると、ラドン・トロンの娘核種を含むダストとな
る。このダストは、エアロゾル状で粒径1ミクロン以下
のものを多く含み、濾紙を通過するものもあるが、濾紙
の内部に捕集されるものもあり、濾紙の表面にも捕集さ
れる。しかも、ラドン・トロンの娘核種から放射される
放射線は、ダストモニタが計測対象とするウランやプル
トニウム等から放射される放射線(計測対象となるのは
α線及びβ線)に重畳されるので、計測精度を悪くす
る。しかし、計測対象とするウランやプルトニウム等の
半減期は十分に長いのに対して、ラドン・トロンの娘核
種の中には半減期の非常に短いものを多く含んでいるの
で、濾紙4上にダスト6を捕集した後、例えば2時間の
待機時間を設けると、半減期の短いラドン・トロンの娘
核種からの放射線が大幅に低減して、全体としてのラド
ン・トロンの娘核種からの放射線も大幅に低減し、ダス
トモニタとしての精度が向上する。
【0008】この待機時間は、長いほどラドン・トロン
の娘核種からの放射線の影響を低減できるが、監視のた
めには計測の時間間隔を余り長くできないという制約が
あるので、2時間程度までに限られる。ラドン・トロン
の娘核種の中で存在比率の大きいウラン系では、RaAの
半減期が約3分、RaBの半減期が30分弱、RaCの半減期
が約20分であり、他の核種は秒単位以下または日単位以
上である。したがって、待機時間を1〜2時間に設定す
れば、RaAを含めた短い半減期の核種の影響は殆どなく
なり、RaB及びRaCの影響が幾らか残る。半減期が日単
位以上の核種は、密閉空間のような所で蓄積されていな
い限り、本来影響が少ないので、問題にはならない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のダス
トモニタにおいて、計測対象空間10のダストが多くなる
と、待機時間を含めた計測時間(計測サイクル期間)の
途中で濾紙4が目詰まりし、空気抵抗が増加してポンプ
1の能力の限界を越え、所定の空気流量を維持した集塵
を継続できなくなり、ポンプ1に過負荷がかかる。した
がって、濾紙4が目詰まりして流量計5の流量が所定値
を維持できなくなると、濾紙4を搬送して集塵位置を変
えることが必要となり、検出器7の直下の計測位置にあ
る濾紙4は、その時点で計測中であれば、計測を中断さ
れることになり、待機時間中であれば、計測されないで
搬送されてしまう。そのため、計測を中断された部分、
または計測されないで搬送された部分の濾紙4は切断さ
れて、別の装置で計測し直されることになる。
【0010】この発明の課題は、待機時間を含めた計測
時間の途中で濾紙が目詰まりしても、上記のような濾紙
の切断及びその切断濾紙の計測という面倒な作業と別の
放射線計測装置とを必要としないダストモニタを提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1及び請求項2の
発明は、上記課題を解決するためのダストモニタに関す
る発明であり、請求項3から請求項6の発明は、そのダ
ストモニタの運転方法に関する発明である。請求項1の
発明は、計測対象空間から供給される空気中に含まれる
ダストを濾紙上に捕集し、そのダストから放射される放
射線を計測することによって計測対象空間に存在する放
射性ダストを監視するダストモニタであって、長尺の濾
紙を所定のピッチで搬送する濾紙搬送手段と、濾紙の搬
送方向に所定の間隔で配置された複数の集塵領域と該集
塵領域のいずれか1つを選択的に動作させる切り換え手
段とを有するダスト捕集部と、このダスト捕集部の下流
側に配置されて、濾紙上に捕集されたダストから放射さ
れる放射線を計測する検出器と、濾紙の目詰まり状態を
検知する手段と、目詰まり検知信号の発生に基づいて、
その目詰まりが計測サイクル期間中であれば、集塵領域
を切り換える制御手段と、を備えている。
【0012】この発明においては、検出器の位置に搬送
された濾紙の計測が終了するまでに、すなわち計測サイ
クル期間中に、濾紙が目詰まりした場合には、制御手段
が切り換え手段を駆動させて未集塵の濾紙位置に集塵位
置を切り換えることができるので、濾紙を搬送しなくて
も集塵及び待機・計測を継続することができる。請求項
2の発明は、請求項1のダストモニタにおいて、前記所
定のピッチと、前記所定の間隔と、ダスト捕集部の最下
流の集塵領域と検出器との間隔と、が同じである。
【0013】このようにすれば、ダストモニタの構成が
最もコンパクトになる。請求項3の発明は、請求項2に
記載のダストモニタの運転方法であって、目詰まりした
濾紙の放射線を計測する状態でない場合には、ダスト捕
集部の最下流の集塵領域で所定ダスト捕集時間にわたっ
てダストを濾紙上に捕集し、ダスト捕集終了時から所定
待機時間を経過した後に、所定計測時間をかけて捕集し
たダストの放射線を計測し、ダストを捕集している集塵
領域上の濾紙が計測サイクル期間中に目詰まりした場合
には、切替え手段によって、ダストを捕集する集塵領域
をその隣の集塵領域へ切替え、更に、切り換えた集塵領
域上の濾紙が目詰まりした場合には次の集塵領域に切り
換えるということを繰り返して、所定計測時間の計測が
終了するまでは濾紙を搬送せず、計測が終了して濾紙を
搬送する際に、集塵状態にある濾紙位置のダスト捕集時
間が所定ダスト捕集時間に達している場合には、集塵領
域を切り換えず、該ダスト捕集時間が所定ダスト捕集時
間に達していない場合には、集塵領域を1つ検出器側に
切り換える。
【0014】この発明においては、検出器の位置に搬送
された濾紙の計測が終了するまでに濾紙が目詰まりした
場合には、濾紙の集塵領域を切り換えて、濾紙の目詰ま
りによっては濾紙を搬送しないので、待機を含めた計測
が目詰まりによって中断されることはない。また、計測
が終了して濾紙を搬送する際に、集塵時間が所定集塵時
間に達している場合には、集塵領域を切り換えず、所定
集塵時間に達していない場合には、集塵領域を1つ検出
器側に切り換えるので、その時点で、集塵時間が所定集
塵時間に達していれば、次の集塵位置で新たに集塵が始
められ、所定集塵時間に達していなければ、同じ濾紙位
置で集塵が継続されて、所定集塵時間を確保することが
できる。
【0015】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記所定待機時間と前記所定計測時間との合計時間
を所定濾紙送り間隔とし且つ所定ダスト捕集時間とし、
濾紙が目詰まりした場合には、所定濾紙送り間隔毎の計
測に加えて、所定濾紙送り間隔の途中に挿入しても、待
機時間を所定待機時間以上とすることができ、且つ計測
時間を所定計測時間と同じにすることができるという条
件を満たす場合には、所定濾紙送り間隔の途中にも計測
を挿入して、目詰まりした濾紙位置の計測を実行し、目
詰まりした濾紙位置の次の濾紙位置でのダスト捕集時間
を、目詰まりを発生した所定濾紙送り間隔内でのダスト
捕集時間分だけ所定ダスト捕集時間より延長する。
【0016】この発明においては、所定濾紙送り間隔毎
に計測結果が得られ、目詰まりした場合には、その次以
降の所定濾紙送り間隔の途中に、所定待機時間と所定計
測時間を確保した計測結果が追加されるので、所定の計
測精度が確保でき、且つ、途中に追加される計測結果を
除いて、計測結果を取得する時刻を予め設定することが
できる。
【0017】請求項5の発明は、請求項3の発明におい
て、前記所定待機時間と前記所定計測時間との合計時間
を所定濾紙送り間隔とし且つ所定ダスト捕集時間とし、
濾紙が目詰まりした場合には、必要に応じて、まず待機
時間を所定待機時間より短縮し、更に必要なら、計測時
間を所定計測時間より短縮して、目詰まりした濾紙位置
の計測を1回の所定濾紙送り間隔内で実行し、目詰まり
した濾紙位置の次の濾紙位置での集塵時間を、目詰まり
を発生した所定濾紙送り間隔内での集塵時間分だけ所定
集塵時間より延長する。
【0018】この発明においても、請求項4の発明と同
様に、所定濾紙送り間隔毎に計測結果が得られ、目詰ま
りした場合には、その次の所定濾紙送り間隔の途中に計
測結果が追加されるので、計測結果を取得する時刻を予
め設定することができ、目詰まりした濾紙位置の計測結
果も早く把握できる。請求項6の発明は、請求項3の発
明において、前記所定待機時間と前記所定計測時間との
合計時間を所定濾紙送り間隔とし且つ所定ダスト捕集時
間とし、目詰まりした濾紙位置の計測を、待機時間とし
て少なくとも所定待機時間を確保した後に所定計測時間
をかけて実行し、目詰まりした濾紙位置の次の目詰まり
していない濾紙位置に対しては、目詰まりした濾紙位置
の計測が終了した時点で、集塵時間が所定集塵時間に達
している場合には即刻に、集塵時間が所定集塵時間に達
していない場合には、集塵時間が所定集塵時間に達した
時点で、濾紙が目詰まりしていない場合の所定濾紙送り
間隔での集塵、待機及び計測のタイミングに戻す。
【0019】この発明においては、目詰まりした濾紙位
置の計測においても、所定待機時間及び所定計測時間が
確保されているので、目詰まりした濾紙位置でも所定の
計測精度が確保でき、且つ、目詰まりした濾紙位置の計
測が所定濾紙送り間隔に制約されないで実行されるの
で、目詰まりした濾紙位置の計測結果を早く把握するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明によるダストモニタは、
その基本構成においては図6と同じであるが、濾紙4に
よって集塵する部分(ダスト捕集部)に、濾紙送りピッ
チで配置された複数の集塵領域とこれらの集塵領域を切
り換える手段とを有することが、従来技術のダストモニ
タと異なる点であり、待機を含めた計測の途中(計測サ
イクル期間中)に、集塵中の濾紙が目詰まりした場合に
は、濾紙の集塵位置を切り換えることで対応して、所定
の計測を終了するまでは濾紙を搬送せず、計測を終了し
て濾紙を搬送する際に、集塵時間が所定集塵時間に達し
ている場合には、集塵領域を切り換えないで、新しい濾
紙位置で集塵を開始させ、所定集塵時間に達していない
場合には、集塵領域を1つ検出器側に戻して、同じ濾紙
位置で集塵を継続させ、目詰まりした濾紙位置の計測が
完了した時点では、集塵領域が最初の集塵領域に戻って
いるようにする。
【0021】まず、この発明によるダストモニタの実施
の形態について実施例を用いて説明する。なお、従来技
術と同じ機能の部分には同じ部号を付ける。 〔ダストモニタの実施例〕この発明によるダストモニタ
は、図6と同じ全体構成をしているので、ここでは全体
構成の説明を省略する。
【0022】この実施例の特徴は、上述したように、そ
のダスト捕集部にある。図1は、そのダスト捕集部の構
成を示す概念図である。この実施例では、図1に示され
るダスト捕集部が、図6の濾紙4に相当する位置に配置
されている。このダスト捕集部は、上述したように、濾
紙4の搬送方向に濾紙送りピッチLを隔てて等間隔に並
んだ3つの集塵領域311 、312 及び313 をもつ吸引ヘッ
ド31a と、集塵領域を切り換えるための切り換え手段で
ある電磁弁32と、で構成されている。3つの集塵領域
は、検出器7と濾紙供給部41との間に配置され、検出器
7に最も近い最初の集塵領域311 は検出器7から濾紙送
りピッチLだけ離れており、更に濾紙供給部41側に、2
番目の集塵領域312 及び3番目の集塵領域313 がある。
電磁弁32は、3つの集塵領域のそれぞれの吸引ポンプ1
側に設置されている。
【0023】このように構成されたダスト捕集部をもつ
ダストモニタにおいて、濾紙4が目詰まりしていない状
態では、濾紙4が、所定集塵時間と同じである所定濾紙
送り間隔毎に濾紙送りピッチLずつ搬送され、最初の集
塵領域311 上で集塵し、検出器7の位置に搬送されて、
所定待機時間後に所定計測時間をかけて計測される。こ
の状況は従来のダストモニタの場合と変わらない。
【0024】しかし、待機を含めた計測が終了しない内
に、集塵中の濾紙4が目詰まりした場合には、集塵領域
が、切り替え手段である電磁弁32によって、最初の集塵
領域311 からその隣の2番目の集塵領域312 へ切り替え
られ、更に、2番目の集塵領域312 でも濾紙4が目詰ま
りした場合には3番目の集塵領域313 に切り換えられ
る。ダストモニタの集塵条件は、普通の状態では所定集
塵時間内には濾紙4が目詰まりしない条件に設定されて
おり、3番目の集塵領域313 まで目詰まりすることは非
常に稀であると想定されるので、2番目の集塵領域312
または3番目の集塵領域313 での集塵中に、計測が終了
する。
【0025】なお、濾紙4の目詰まりは、ポンプ1が所
定の流量を維持できなくなった状態を流量計5で検出す
ることで検知される。すなわち、流量計5が濾紙4の目
詰まり状態を検知する手段を兼ねている。この目詰まり
検知信号によって、不図示の制御部が、電磁弁32を駆動
して集塵領域を切り換える。このようにして、待機を含
めた計測が終了しない内に、集塵中の濾紙4が目詰まり
した場合には、集塵領域が濾紙供給部41側の集塵領域に
切り換えられて、その集塵領域で新たな集塵が開始さ
れ、濾紙4は搬送されないので、所定の計測を終了させ
ることができ、且つ集塵を中断することもない。
【0026】所定の計測が終了すると、濾紙4が濾紙送
りピッチLだけ搬送され、且つ集塵領域が検出器7側に
1つ切り換えられて、同じ濾紙位置で集塵が継続され、
最初の集塵領域311 で目詰まりした濾紙位置が必要な待
機時間と必要な計測時間とをかけて計測される。ここ
で、「必要な待機時間」、「必要な計測時間」と記した
のは、運転方法によっては、目詰まりした濾紙位置の待
機時間及び計測時間を所定時間より短縮して必要最少限
度の時間にする場合があるからである。
【0027】この計測が終了すると、この時点で集塵し
ている濾紙位置の集塵時間が所定集塵時間に達している
か否かを判定されて、達している場合には、濾紙が濾紙
送りピッチLだけ搬送されて、新しい濾紙位置での集塵
が始まり、達していない場合には、濾紙が濾紙送りピッ
チLだけ搬送され、且つ集塵領域が検出器7側に1つ切
り換えられて、同じ濾紙位置での集塵が継続される。検
出器7の位置へ搬送された濾紙位置は、その前の状態が
待機状態であった場合には必要な待機時間に達するまで
待機状態を継続し、集塵状態であった場合には待機状態
になる。
【0028】このようにして、目詰まりした濾紙位置の
計測が終了すると、集塵領域は最初の集塵領域311 に戻
り、次の目詰まりの発生に備える。以上においては、3
つの集塵領域をもつダスト捕集部の場合について説明し
てきたが、この発明はこれに限定されるものではなく、
複数の集塵領域をもつもの全てを含んでいることは言う
までもないであろう。
【0029】また、この実施例においては、検出器7と
最初の集塵領域311 との距離が濾紙送りピッチLに設定
されているが、この距離を濾紙送りピッチLの整数倍に
設定することも可能である。この場合には、待機専用の
位置が検出器7と最初の集塵領域311 と間に設けられる
ことになる。次に、この発明によるダストモニタの運転
方法の実施の形態について実施例を用いて説明する。
【0030】以下の説明においては、所定濾紙送り間隔
すなわち所定集塵時間を3時間、所定待機時間を2時
間、所定計測時間を1時間とし、最初の集塵領域311 を
No1 、2番目の集塵領域312 をNo2 、3番目の集塵領域
313 をNo3 と記し、濾紙位置を搬送順にA、B、C、D
等とアルファベット順に記し、従来技術の項と同様に、
時刻T11 等を単にT11 等と記す。
【0031】T11 、T21 及びT31 等は、所定濾紙送り間
隔に対応する濾紙送りの時刻であり、T31a、T41a及びT3
1a等は、一部の所定濾紙送り間隔が短縮されたことによ
って前倒しされた所定濾紙送り間隔に対応する濾紙送り
の時刻であり、T31'は所定濾紙送り間隔の途中に挿入さ
れた濾紙送りの時刻である。T12 、T22 及びT32 等は、
所定濾紙送り間隔に対応する計測の開始時刻であり、こ
の時刻から計測を始めると、次の濾紙送りまでに所定計
測時間を確保することができる。T22a、T32a及びT22b等
は、一部の所定濾紙送り間隔が短縮されたことによって
前倒しされた所定濾紙送り間隔に対応する計測の開始時
刻であり、T22'は所定濾紙送り間隔の途中に挿入された
計測の開始時刻である。
【0032】T13 、T14 及びT15 は、目詰まりが発生し
た時刻である。なお、従来技術に対応する時刻には同じ
符号を付けている。 〔運転方法の第1の実施例〕この実施例の特徴は、濾紙
が目詰まりした場合にも、濾紙が目詰まりしていない場
合と同じタイミング(所定濾紙送り間隔毎)で計測を開
始し且つ濾紙を搬送し、必要に応じて、所定濾紙送り間
隔の途中に、待機時間を所定待機時間以上とすることが
でき且つ計測時間を所定計測時間と同じにできる場合に
限り、計測及び濾紙送りを追加することであり、追加計
測分を除いて、計測結果は所定濾紙送り間隔毎の一定間
隔で得られる。
【0033】図2及び図4は、この実施例を示すタイム
チャートであり、図2は1回だけ目詰まりした場合を示
し、図4は同じ所定濾紙送り間隔中に2回の目詰まりを
発生した場合を示している。まず、図2にしたがって、
1回だけ目詰まりした場合を説明する。目詰まりするこ
となく経過してきた濾紙位置Aまでは、No1 (集塵領域
311 )で集塵されるが、それに続くT11 からの所定濾紙
送り時間間隔の途中(T13 )において、No1 で集塵中の
濾紙位置Bが目詰まりして、集塵領域がNo1 からNo2
(2番目の集塵領域312 )へ切り換えられ、濾紙位置C
での集塵となる。この時点T13 は濾紙位置Aの計測の途
中であるけれども、集塵領域が切り換えられるだけで、
濾紙は搬送されないから、濾紙位置Aの計測には全く影
響がなく、濾紙位置Aは所定計測時間をかけて計測され
る。
【0034】濾紙位置Aの計測の終了時点は、所定濾紙
送り間隔の濾紙送り時点(T21 )と一致するので、この
時点で、濾紙が搬送ピッチLだけ搬送されて、途中で目
詰まりした濾紙位置Bが検出器の位置に移動して待機状
態となり、濾紙位置CはNo1に移動する。しかし、濾紙
位置Cでは所定集塵時間の集塵を完了していないので、
濾紙位置Cでの集塵が継続できるように、集塵領域がNo
2 からNo1 へ切り換えられる。
【0035】T21 からの所定濾紙送り間隔(T21 〜T31
)においては、濾紙位置Bは、所定計測時間が確保で
きる時点T22 まで待機して計測され、濾紙位置Cは、そ
の時間間隔全部にわたって集塵する。したがって、濾紙
位置Bの待機時間及び濾紙位置Cの集塵時間は、T13 〜
T21 に相当する時間分だけ長くなる。待機時間が長くな
るのは、従来技術の項で説明したように、計測精度を良
くするので何ら問題はない。また、集塵時間が長くなる
のは、必要とする計測量が単位空気量当たりの放射線数
として求められるので、計測結果にそのまま影響するこ
とはない。
【0036】なお、当然のことながら、目詰まりした濾
紙位置の集塵時間は短くなっているが、上記と同様に、
必要とする計測量が単位空気量当たりの放射線数として
求められるので、計測結果にそのまま影響することはな
い。T31 においてもT21 と同様に、濾紙が搬送ピッチL
だけ搬送されて、濾紙位置Cが検出器7の位置に移動
し、濾紙位置DがNo1 で集塵を開始する。
【0037】T31 からの所定濾紙送り時間間隔において
は、濾紙位置Dの集塵は初期状態に復帰するが、濾紙位
置Cでの計測の結果の算出には、長くなった集塵時間に
よる濾紙通過空気量の増加を反映させることが必要であ
る。以上の説明から明らかなように、1回だけの目詰ま
りや間欠的な目詰まりは、目詰まりした濾紙位置の待機
時間が延長し、その次の濾紙位置の集塵時間が延長する
だけで済み、所定濾紙送り間隔の途中に計測が追加され
ることはない。
【0038】以上では、1回だけ濾紙が目詰まりした場
合を説明してきたが、連続する幾つかの所定濾紙送り間
隔内で1回ずつ濾紙が目詰まりした場合においては、目
詰まりの発生タイミングによって、集塵時間が所定集塵
時間から増減するが、待機時間は必ず所定待機時間より
長くなるので、状況は1回だけの目詰まりの場合と同様
である。
【0039】次に、図4にしたがって、同じ所定濾紙送
り間隔中に2回の目詰まりを発生した場合を説明する。
図4は、T11 からの所定濾紙送り間隔(T11 〜T21 )の
途中のT14 及びT15 でそれぞれ濾紙位置B及び濾紙位置
Cが目詰まりし、T14 が放射線計測を開始するT12 より
前にある場合である。
【0040】この場合には、T14 がT12 より前にあるの
で、T14 から濾紙位置Cの計測開始時刻T22 までの時間
(T14 〜T22 )が所定濾紙送り時間より長くなるので、
濾紙位置Bの計測を濾紙位置Cの計測の前に追加するこ
とが可能である。したがって、T21 からの所定濾紙送り
間隔(T21 〜T31 )の内で、所定条件を満たして、濾紙
位置B及び濾紙位置Cを計測することが可能である。な
お、濾紙位置Bの計測を終了して濾紙を搬送する際に
は、集塵中の濾紙位置Dでの集塵を継続させるために集
塵領域をNo2 からNo1 に切り換える。
【0041】図4の場合と異なって、T14 がT12 より後
にある場合を想定すると、この場合にはT14 〜T22 が所
定濾紙送り時間より短くなるので、待機時間を所定待機
時間以上にし且つ計測時間を所定計測時間にして濾紙位
置Bを計測することはできなくなり、次の所定濾紙送り
間隔(T31 〜T41 )の内で、濾紙位置C及び目詰まりし
なかった濾紙位置Dの放射線計測を実行することにな
る。
【0042】このような状況は、所定濾紙送り間隔を3
時間、所定待機時間を2時間、所定計測時間を1時間と
したことによるものであり、これらの設定条件を変更す
ることによって、目詰まりした濾紙位置の計測が後送り
されたりされなかったりする。上記の時間設定であれ
ば、同じ所定濾紙送り間隔の内では、3回の計測まで実
行できるので、目詰まりした濾紙位置の計測が後送りさ
れた場合には、その次の所定濾紙送り間隔内で3回の計
測が実行されることもある。
【0043】〔運転方法の第2の実施例〕この実施例の
特徴は、濾紙が同じ所定濾紙送り間隔の内で2回以上の
目詰まりを発生した場合には、目詰まりした所定濾紙送
り間隔の次の所定濾紙送り間隔の内に、必要に応じて計
測の待機時間及び計測時間を所定時間より短縮しても、
その所定濾紙送り間隔内で目詰まりした全ての濾紙位置
を計測して、濾紙が目詰まりしていない場合と同じタイ
ミング(所定濾紙送り間隔毎)で計測を終了させて濾紙
を搬送することであり、目詰まりした濾紙位置の全ての
計測結果がその次の所定濾紙送り間隔の内に得られ、所
定濾紙送り間隔の途中に得られる目詰まりした濾紙位置
の計測結果の一部を除いて、計測結果が所定濾紙送り間
隔毎の一定間隔で得られる。
【0044】この実施例のタイムチャートは示していな
いが、図4において、T14 がT12 より後にある場合や4
つの集塵領域があって同じ所定濾紙送り間隔内で3回の
目詰まりを発生した場合等が、この実施例の適用対象と
なる。前者の場合には、計測時間として所定計測時間を
確保しようとすると、待機時間として所定待機時間を確
保することができず、後者の場合には、3回分の所定計
測時間だけで所定濾紙送り間隔となるので、最初の目詰
まり位置の待機時間は所定待機時間を確保することがで
きなず、2番目の目詰まり位置も所定待機時間を確保す
ることができない可能性がある。待機時間が所定待機時
間に比べて大幅に短くなる場合には、計測時間を所定計
測時間より短縮して、待機時間の短縮を軽減することが
有効である場合もある。
【0045】この実施例は、このような場合に、計測精
度をある程度まで犠牲にしても、計測結果を早い時点で
取得しようとするものである。前者の場合に対する実施
例を、図4になぞらえて説明すると、T11 からの所定濾
紙送り間隔(T11 〜T21 )の途中のT14'及びT15'で濾紙
位置B及び濾紙位置Cがそれぞれ目詰まりし、T14'が、
放射線計測を開始するT12 より後にある。
【0046】T21 からの所定濾紙送り間隔(T21 〜T31
)において、濾紙位置Bを所定待機時間後に所定計測
時間をかけて計測すると、その計測終了時点がT22 より
後になるから、濾紙位置Cの計測時間が所定計測時間を
確保できなくなる。濾紙位置Cの計測時間を所定計測時
間にするためには、T22 以前に濾紙位置Bの計測を終了
させればよいから、濾紙位置Bの待機時間を所定待機時
間よりT12 〜T14'に相当する時間分だけ短縮すればよ
く、この時間短縮で両濾紙位置の計測時間を所定計測時
間どおりに維持することができる。
【0047】勿論、計測時間を短縮して、待機時間を所
定どおりとすることも可能であり、濾紙位置Cの計測時
間を短縮することも可能であり、それぞれを短縮するこ
とも可能である。短縮の仕方は、目詰まりした濾紙位置
の数とタイミングによって決めればよく、できる限り計
測精度を低下させないことが最も重要である。 〔運転方法の第3の実施例〕この実施例の特徴は、濾紙
が目詰まりした場合には、目詰まりした濾紙位置の全て
を、待機時間が所定待機時間に達した時点で開始して所
定計測時間をかけて計測する。したがって、この実施例
では、濾紙が目詰まりした時点以降の計測タイミング
が、目詰まり前のタンミングから外れるけれども、所望
の計測精度を確保し、且つできる限り早い時点で目詰ま
りした濾紙位置を計測することが可能となる。
【0048】図3及び図5は、この実施例を示すタイム
チャートであり、図3は1回だけ目詰まりした場合を示
し、図5は同じ所定濾紙送り間隔中に2回の目詰まりを
発生した場合を示しており、目詰まりの発生時点は図2
及び図4と同じである。図3の場合には、目詰まりした
濾紙位置Bは、待機時間が所定待機時間に達した時点T2
2aで直ちに所定計測時間をかけて計測されているので、
濾紙位置Bの計測終了時点T31aが、所定濾紙送り間隔毎
の計測終了時点T31 から外れている。
【0049】図5の場合には、前に目詰まりした濾紙位
置Bは、待機時間が所定待機時間に達した時点T22'で直
ちに所定計測時間をかけて計測される。濾紙位置Bの計
測終了時点T31'で濾紙が搬送されて、後で目詰まりした
濾紙位置Cが検出器位置にくる。この時点T22bで濾紙位
置Cの待機時間は所定待機時間に達しているので、直ち
に濾紙位置Cの計測が開始され、所定計測時間後のT31b
に計測が終了する。この時点T31aも所定濾紙送り間隔毎
の計測終了時点T31 から外れている。
【0050】このように、この実施例によれば、目詰ま
りした濾紙位置の計測終了時点(図3ではT31a、図5で
はT31b)が、所定濾紙送り間隔毎の計測終了時点(T31
)から外れる。しかし、目詰まりした濾紙位置が所定
待機時間及び所定計測時間をかけて計測されるので、所
望の計測精度を確保することができ、且つ目詰まりした
濾紙位置の次の濾紙位置の集塵時間は、目詰まりした濾
紙位置の全ての計測が終了した時点で、所定集塵時間に
達しており、目詰まりした濾紙位置の計測が終了する
と、濾紙送り間隔は所定濾紙送り間隔に戻る。
【0051】なお、目詰まり発生のタイミングよって
は、前の計測終了時から次の計測開始時までの間に待機
時間を入れることが必要となる場合もある。以上の実施
例においては、検出器7と最初の集塵領域311 との距離
が濾紙送りピッチLに設定されていて、所定濾紙送り間
隔(所定集塵時間)が所定待機時間と所定計測時間の合
計と同じである場合の運転方法を説明したが、待機専用
の位置が検出器7と最初の集塵領域311 と間に設けられ
る場合には、濾紙が待機専用位置及び検出器位置に留ま
っている時間が、所定集塵時間より長くなるので、所定
待機時間及び所定計測時間のいずれかまたは両方を、所
定集塵時間より長くしたい場合には、その長さに合わせ
て待機専用位置の数を選定すればよい。
【0052】
【発明の効果】請求項1の発明においては、検出器の位
置に搬送された濾紙の計測が終了するまでに、すなわち
計測サイクル期間中に、濾紙が目詰まりした場合には、
制御手段が切り換え手段を駆動させて未集塵の濾紙位置
に集塵位置を切り換えることができるので、濾紙を搬送
しなくても集塵及び待機・計測を継続することができ
る。したがって、この発明によれば、待機を含めた計測
が濾紙の目詰まりによって中断されることがなくて、濾
紙の切断及びその部分の計測という面倒な作業や別の放
射線計測装置を必要としないので、環境の放射性ダスト
汚染の監視が、容易になり且つ時期を失しないで実施で
き、更に、別の放射線計測装置のための投資が不要とな
る。
【0053】請求項2の発明においては、所定のピッチ
と、所定の間隔と、ダスト捕集部の最下流の集塵領域と
検出器との間隔と、が同じであるので、ダストモニタを
最もコンパクトに構成することができる。請求項3の発
明においては、検出器の位置に搬送された濾紙の計測が
終了するまでに濾紙が目詰まりした場合には、濾紙の集
塵領域を切り換えて、濾紙の目詰まりによっては濾紙を
搬送しないので、待機を含めた計測が目詰まりによって
中断されることはない。また、計測が終了して濾紙を搬
送する際に、集塵時間が所定集塵時間に達している場合
には、集塵領域を切り換えず、所定集塵時間に達してい
ない場合には、集塵領域を1つ検出器側に切り換えるの
で、その時点で、集塵時間が所定集塵時間に達していれ
ば、次の集塵位置で新たに集塵が始められ、所定集塵時
間に達していなければ、同じ濾紙位置で集塵が継続され
て、所定集塵時間を確保することができる。したがっ
て、この発明によれば、待機を含めた計測が、従来技術
におけるように、濾紙の目詰まりによって中断されるこ
とがなく、濾紙の切断及びその部分の計測という面倒な
作業や別の放射線計測装置を必要としない。更に、集塵
時間として所定集塵時間を確保できるように対応するの
で、計測の精度を確保することができる。
【0054】請求項4の発明によれば、所定濾紙送り間
隔毎に計測結果が得られ、目詰まりした場合には、その
次以降の所定濾紙送り間隔の途中に、所定待機時間と所
定計測時間を確保した計測結果が追加されるので、所定
の計測精度が確保でき、且つ、途中に追加される計測結
果を除いて、計測結果を取得する時刻を予め設定するこ
とができて、計測・監視作業が実施し易くなる。
【0055】請求項5の発明によれば、請求項4の発明
と同様に、所定濾紙送り間隔毎に計測結果が得られ、目
詰まりした場合には、その次の所定濾紙送り間隔の途中
に計測結果が追加されるので、途中に追加される計測結
果を除いて、計測結果を取得する時刻を予め設定するこ
とができて、計測・監視作業が実施し易く、目詰まりし
た濾紙位置の計測結果も早く把握できる。
【0056】請求項6の発明によれば、目詰まりした濾
紙位置の計測においても、所定待機時間及び所定計測時
間が確保されているので、目詰まりした濾紙位置でも所
定の計測精度が確保でき、且つ、目詰まりした濾紙位置
の計測が所定濾紙送り間隔に制約されないで実行される
ので、目詰まりした濾紙位置の計測結果を早く把握する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるダストモニタの実施例のダスト
捕集部の構成を示す概念図
【図2】第1の実施例の運転状態例を示すタイムチャー
【図3】第2の実施例の運転状態例を示すタイムチャー
【図4】第1の実施例の別の運転状態例を示すタイムチ
ャート
【図5】第2の実施例の別の運転状態例を示すタイムチ
ャート
【図6】ダストモニタの構成を示す概念図
【図7】ダストモニタの従来例の集塵部近傍を示す概念
【図8】従来例の運転状態を示すタイムチャート
【符号の説明】
1 ポンプ 2 送気管 3 集塵部 31, 31a 吸引ヘッド 311 最初の集塵領域 312 2番目の集塵領域 313 3番目の集塵領域 32 電磁弁 4 濾紙 41 濾紙供給部 42 濾紙巻取り部 5 流量計 6 ダスト 7 検出器 8 計測・演算処理部 9 表示・警報部 10 空気 L 濾紙送りピッチ A, B, C 等 濾紙の集塵位置 No1 ,No2 , No3 集塵領域番号 T11, T21, T31a, T31'等 濾紙送り時刻 T12, T22, T22a, T22'等 計測開始時刻 T13, T14, T15 濾紙目詰まり発生時刻

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】計測対象空間から供給される空気中に含ま
    れるダストを濾紙上に捕集し、そのダストから放射され
    る放射線を計測することによって、計測対象空間に存在
    する放射性ダストを監視するダストモニタであって、 長尺の濾紙を所定のピッチで搬送する濾紙搬送手段と、 濾紙の搬送方向に所定の間隔で配置された複数の集塵領
    域と該集塵領域のいずれか1つを選択的に動作させる切
    り換え手段とを有するダスト捕集部と、 このダスト捕集部の下流側に配置されて、濾紙上に捕集
    されたダストから放射される放射線を計測する放射線検
    出器と、 濾紙の目詰まり状態を検知する手段と、 目詰まり検知信号の発生に基づいて、その目詰まりが計
    測サイクル期間中であれば、集塵領域を切り換える制御
    手段と、 を備えていることを特徴とするダストモニタ。
  2. 【請求項2】前記所定のピッチと、前記所定の間隔と、
    ダスト捕集部の最下流の集塵領域と放射線検出器との間
    隔と、が同じであることを特徴とする請求項1に記載の
    ダストモニタ。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のダストモニタの運転方法
    であって、 目詰まりした濾紙の放射線を計測する状態でない場合に
    は、ダスト捕集部の最下流の集塵領域で所定ダスト捕集
    時間にわたってダストを濾紙上に捕集し、ダスト捕集終
    了時から所定待機時間を経過した後に、所定計測時間を
    かけて捕集したダストの放射線を計測し、 ダストを捕集している集塵領域上の濾紙が計測サイクル
    期間中に目詰まりした場合には、切り替え手段によっ
    て、ダストを捕集する集塵領域をその隣の集塵領域へ切
    り替え、更に、その濾紙が目詰まりした場合には次の集
    塵領域に切り換えるということを繰り返して、所定計測
    時間の放射線計測が終了するまでは濾紙を搬送せず、 放射線計測が終了して濾紙を搬送する際に、集塵状態に
    ある濾紙位置のダスト捕集時間が所定ダスト捕集時間に
    達している場合には、集塵領域を切り換えず、該ダスト
    捕集時間が所定ダスト捕集時間に達していない場合に
    は、集塵領域を1つ放射線検出器側に切り換えることを
    特徴とするダストモニタの運転方法。
  4. 【請求項4】前記所定待機時間と前記所定計測時間との
    合計時間を所定濾紙送り時間間隔とし且つ所定ダスト捕
    集時間とし、 濾紙が目詰まりした場合には、所定濾紙送り時間間隔毎
    の放射線計測に加えて、所定濾紙送り時間間隔の途中に
    挿入しても、待機時間を所定待機時間以上とすることが
    でき、且つ計測時間を所定計測時間と同じにすることが
    できるという条件を満たす場合には、所定濾紙送り時間
    間隔の途中にも放射線計測を挿入して、目詰まりした濾
    紙位置の放射線計測を実行し、 目詰まりした濾紙位置の次の濾紙位置でのダスト捕集時
    間を、目詰まりを発生した所定濾紙送り時間間隔内での
    ダスト捕集時間分だけ所定ダスト捕集時間より延長する
    ことを特徴とする請求項3に記載のダストモニタの運転
    方法。
  5. 【請求項5】前記所定待機時間と前記所定計測時間との
    合計時間を所定濾紙送り時間間隔とし且つ所定ダスト捕
    集時間とし、 濾紙が目詰まりした場合には、必要に応じて、まず待機
    時間を所定待機時間より短縮し、更に必要なら、計測時
    間を所定計測時間より短縮して、目詰まりした濾紙位置
    の放射線計測を1回の所定濾紙送り時間間隔内で実行
    し、 目詰まりした濾紙位置の次の濾紙位置でのダスト捕集時
    間を、目詰まりを発生した所定濾紙送り時間間隔内での
    ダスト捕集時間分だけ所定ダスト捕集時間より延長する
    ことを特徴とする請求項3に記載のダストモニタの運転
    方法。
  6. 【請求項6】前記所定待機時間と前記所定計測時間との
    合計時間を所定濾紙送り時間間隔とし且つ所定ダスト捕
    集時間とし、 目詰まりした濾紙位置の放射線計測を、待機時間として
    少なくとも所定待機時間を確保した後に所定計測時間を
    かけて実行し、 目詰まりした濾紙位置の次の目詰まりしていない濾紙位
    置に対しては、目詰まりした濾紙位置の計測が終了した
    時点で、ダスト捕集時間が所定ダスト捕集時間に達して
    いる場合には即刻に、ダスト捕集時間が所定ダスト捕集
    時間に達していない場合には、ダスト捕集時間が所定ダ
    スト捕集時間に達した時点で、濾紙が目詰まりしていな
    い場合の所定濾紙送り時間間隔での集塵、待機及び計測
    のタイミングに戻すことを特徴とする請求項3に記載の
    ダストモニタの運転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014001958A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Furukawa Co Ltd 放射線検出器、及び、放射線検出方法
CN115824909A (zh) * 2023-01-18 2023-03-21 武汉定达慧科技有限公司 一种纺织机监测系统及监测方法

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