JP2002206052A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物

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JP2002206052A
JP2002206052A JP2001342946A JP2001342946A JP2002206052A JP 2002206052 A JP2002206052 A JP 2002206052A JP 2001342946 A JP2001342946 A JP 2001342946A JP 2001342946 A JP2001342946 A JP 2001342946A JP 2002206052 A JP2002206052 A JP 2002206052A
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ethylene
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俊樹 森
Toru Fujiki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性および流動性に優れたポリエステル
樹脂組成物、および、用いられるポリエステル樹脂がリ
サイクルされたポリエステル樹脂を含んでいても、優れ
た耐衝撃性および流動性を示すポリエステル樹脂組成物
を提供すること。 【解決手段】 ポリエステル樹脂(A)100重量部
と、エチレン−α−オレフィン共重合体およびエチレン
−α−オレフィン−ポリエン化合物共重合体からなる群
から選ばれる少なくとも1種の共重合体(B)1〜50
重量部と、エポキシ基含有エチレン共重合体(C)1〜
16重量部とからなり、下式(1)で表わされるS値が
2.5〜4.5であるポリエステル樹脂組成物である。 S = log [B] + log [C] (1) (式中、[B]及び[C]は、成分(A)100重量部
に対する成分(B)及び(C)の重量部を、それぞれ表
わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性および流
動性に優れたポリエステル樹脂組成物に関する。本発明
は特に、用いられるポリエステル樹脂がリサイクルされ
たポリエステル樹脂を含んでいても、優れた耐衝撃性お
よび流動性を示すポリエステル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートのようなポ
リエステル樹脂からなる容器(以下、「PETボトル」
と言う)をリサイクルして、再利用することが求められ
ている。しかしながら、リサイクルされるポリエステル
樹脂は、耐衝撃性が劣るという問題点を持っている。
【0003】この問題点を解決するための樹脂組成物と
して、特公昭63−4566号には、ポリエステル樹脂
と、エチレン・α−オレフィン共重合体と、エポキシ基
含有エチレン共重合体とからなる樹脂組成物が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載された樹脂組成物は、流動性が低いので成形性
が劣る、という問題点を持っている。本発明の目的は、
耐衝撃性および流動性に優れたポリエステル樹脂組成物
を提供することである。本発明の目的はまた、用いられ
るポリエステル樹脂がリサイクルされたポリエステル樹
脂を含んでいても、優れた耐衝撃性および流動性を示す
ポリエステル樹脂組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成し得るポリエステル樹脂組成物について鋭意研究
を続けてきた。その結果、樹脂成分を特定の配合割合で
用いることによって、上記目的を達成し得るポリエステ
ル樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成さ
せるに至った。
【0006】すなわち、本発明は、ポリエステル樹脂
(A)100重量部と、エチレン−α−オレフィン共重
合体およびエチレン−α−オレフィン−ポリエン化合物
共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の共重
合体(B)1〜50重量部と、エポキシ基含有エチレン
共重合体(C)1〜16重量部とからなり、下式(1)
で表わされるS値が2.5〜4.5であるポリエステル
樹脂組成物である。 S = log [B] + log [C] (1) (式中、[B]及び[C]は、成分(A)100重量部
に対する成分(B)及び(C)の重量部を、それぞれ表
わす)
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる成分(A)の
ポリエステル樹脂として、ジオールとジカルボン酸との
縮重合物を例示することができる。「ジカルボン酸」と
は、遊離のジカルボン酸の他に、該ジカルボン酸のエス
テル、酸無水物、及び、ハロゲン化物のような誘導体を
も意味する。
【0008】ジオールとして、エチレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,10−デカンジオール、及び、ネオペンチルグ
リコールのような、炭素数2〜20の直鎖状または分岐
状の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジオール
及び1,4−シクロヘキサンジエタノールのような脂環
状基を含むジオール;並びに、分子量400〜6000
の、ポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレ
ングリコール、及び、ポリテトラメチレングリコールの
ような長鎖グリコール、を例示することができる。2種
類以上のジオールを組合せて使用してもよい。
【0009】ジカルボン酸として、アゼライン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、及び、ドデカンジカルボン酸のよ
うな炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ビス(4−カルボキシフ
ェニル)メタン、1,2−ビス(4−カルボキシフェニ
ル)エタン、4,4’−ジカルボキシビフェニルエーテ
ル、及び、ナフタレンジカルボン酸のような芳香族ジカ
ルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸のような脂環状
基を含むジカルボン酸;並びに、これらジカルボン酸の
メチルエステル、エチルエステル、酸無水物、及び、ハ
ロゲン化物、を例示することができる。2種類以上のジ
カルボン酸類を組合せて使用しても良い。中でも、ジカ
ルボン酸として、テレフタル酸を40モル%以上含有す
るジカルボン酸が好適である。
【0010】ポリエステル樹脂として、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリヘキサメチ
レンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹
脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、ポリシクロヘキサ
ンジエチレンテレフタレート樹脂、及び、ポリネオペン
チルテレフタレート樹脂を例示することができる。2種
類以上のポリエステル樹脂からなる混合物を用いてもよ
い。
【0011】好適なポリエステル樹脂として、ポリエチ
レンテレフタレート;イソフタル酸とテレフタル酸との
混合物と、エチレングリコールとの縮重合物;アジピン
酸とテレフタル酸との混合物と、エチレングリコールと
の縮重合物;デカンジカルボン酸とテレフタル酸との混
合物と、エチレングリコールとの縮重合物;エチレング
リコールとプロピレングリコールとの混合物と、テレフ
タル酸との縮重合物;並びに、エチレングリコールとブ
チレングリコールとの混合物と、テレフタル酸との縮重
合物を例示することができる。とりわけ好適なポリエス
テル樹脂は、テレフタル酸を80モル%以上含むジカル
ボン酸と、エチレングリコールを80モル%以上含むジ
オールとから得られるポリエステル樹脂である。
【0012】本発明で用いられるポリエステル樹脂とし
て、リサイクルされたポリエステル樹脂からなるポリエ
ステル樹脂が好ましい。「リサイクルされたポリエステ
ル樹脂」とは、再使用のために、使用後のポリエステル
樹脂製成形物(例えばPETボトル)を粉末、粉砕品お
よびペレットのような形状にしたポリエステル樹脂を意
味する。
【0013】ポリエステル樹脂の固有粘度は、o−クロ
ロフェノールを溶媒として25℃にて、通常、0.5〜
1.0dl/gである。ポリエステル樹脂の末端カルボ
キシル基濃度は、通常、15〜200m当量/Kgであ
る。
【0014】本発明で用いられる成分(B)のエチレン
−α−オレフィン共重合体や、エチレン−α−オレフィ
ン−ポリエン化合物共重合体のα−オレフィンとして、
プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デ
セン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサ
デセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ナ
ノデセン、及び、1−エイコセンのような直鎖状のα−
オレフィン;並びに、3−メチル−1−ブテン、3−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−
エチル−1−ヘキセン、及び、2,2,4−トリメチル
−1−ペンテンのような分岐状のα−オレフィンを例示
することができる。これらの中、直鎖状のα−オレフィ
ンが好ましい。中でも、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、及び、1−デ
センがとりわけ好適である。
【0015】本発明で用いられる成分(B)のポリエン
化合物として、共役ポリエン化合物および非共役ポリエ
ン化合物のような、複数の二重結合を有する化合物を例
示することができる。
【0016】共役ポリエン化合物として、直鎖状の脂肪
族共役ポリエン化合物、分岐状の脂肪族共役ポリエン化
合物、及び、脂環族共役ポリエン化合物を例示すること
ができる。共役ポリエン化合物は、アルコキシ基、アリ
ール基、アリールオキシ基、アラルキル基、及び、アラ
ルキルオキシ基のような基を含んでいてもよい。
【0017】脂肪族共役ポリエン化合物として、1,3
−ブタジエン、イソプレン、2−エチル−1,3−ブタ
ジエン、2−プロピル−1,3−ブタジエン、2−イソ
プロピル−1,3−ブタジエン、2−ヘキシル−1,3
−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエン、2−メチ
ル−1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ヘキ
サジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、2−メ
チル−1,3−デカジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ヘキサジ
エン、2,3−ジメチル−1,3−オクタジエン、及
び、2,3−ジメチル−1,3−デカジエンを例示する
ことができる。
【0018】脂環族共役ポリエン化合物として、2−メ
チル−1,3−シクロペンタジエン、2−メチル−1,
3−シクロヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−
シクロペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−シク
ロヘキサジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、
2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−フルオロ
−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ペンタジ
エン、2−クロロ−1,3−シクロペンタジエン、及
び、2−クロロ−1,3−シクロヘキサジエンを例示す
ることができる。
【0019】非共役ポリエン化合物として、直鎖状の脂
肪族非共役ポリエン化合物、分岐状の脂肪族非共役ポリ
エン化合物、脂環族非共役ポリエン化合物、及び、芳香
族非共役ポリエン化合物を例示することができる。非共
役ポリエン化合物は、アルコキシ基、アリール基、アリ
ールオキシ基、アラルキル基、及び、アラルキルオキシ
基のような基を含んでいてもよい。
【0020】脂肪族非共役ポリエン化合物として、1,
4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘ
プタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジ
エン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,
13−テトラデカジエン、1,5,9−デカトリエン、
3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,
4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエ
ン、4−エチル−1,4−ヘキサジエン、3−メチル−
1,5−ヘキサジエン、3,3−ジメチル−1,4−ヘ
キサジエン、3,4−ジメチル−1,5−ヘキサジエ
ン、
【0021】5−メチル−1,4−ヘプタジエン、5−
エチル−1,4−ヘプタジエン、5−メチル−1,5−
ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、5
−エチル−1,5−ヘプタジエン、3−メチル−1,6
−ヘプタジエン、4−メチル−1,6−ヘプタジエン、
4,4−ジメチル−1,6−ヘプタジエン、4−エチル
−1,6−ヘプタジエン、
【0022】4−メチル−1,4−オクタジエン、5−
メチル−1,4−オクタジエン、4−エチル−1,4−
オクタジエン、5−エチル−1,4−オクタジエン、5
−メチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−1,5
−オクタジエン、5−エチル−1,5−オクタジエン、
6−エチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−1,
6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエ
ン、6−エチル−1,6−オクタジエン、6−プロピル
−1,6−オクタジエン、6−ブチル−1,6−オクタ
ジエン、
【0023】4−メチル−1,4−ノナジエン、5−メ
チル−1,4−ノナジエン、4−エチル−1,4−ノナ
ジエン、5−エチル−1,4−ノナジエン、5−メチル
−1,5−ノナジエン、6−メチル−1,5−ノナジエ
ン、5−エチル−1,5−ノナジエン、6−エチル−
1,5−ノナジエン、6−メチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−
1,6−ノナジエン、7−エチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,7−ノナジエン、8−メチル−
1,7−ノナジエン、7−エチル−1,7−ノナジエ
ン、
【0024】5−メチル−1,4−デカジエン、5−エ
チル−1,4−デカジエン、5−メチル−1,5−デカ
ジエン、6−メチル−1,5−デカジエン、5−エチル
−1,5−デカジエン、6−エチル−1,5−デカジエ
ン、6−メチル−1,6−デカジエン、6−エチル−
1,6−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエ
ン、7−エチル−1,6−デカジエン、7−メチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,7−デカジエ
ン、7−エチル−1,7−デカジエン、8−エチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,8−デカジエ
ン、9−メチル−1,8−デカジエン、8−エチル−
1,8−デカジエン、
【0025】6−メチル−1,6−ウンデカジエン、9
−メチル−1,8−ウンデカジエン、6,10−ジメチ
ル1,5,9−ウンデカトリエン、5,9−ジメチル−
1,4,8−デカトリエン、4−エチリデン8−メチル
−1,7−ノナジエン、13−エチル−9−メチル−
1,9,12−ペンタデカトリエン、5,9,13−ト
リメチル−1,4,8,12−テトラデカジエン、8,
14,16−トリメチル−1,7,14−ヘキサデカト
リエン、及び、4−エチリデン−12−メチル−1,1
1−ペンタデカジエンを例示することができる。
【0026】脂環族非共役ポリエン化合物として、ビニ
ルシクロヘキセン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5
−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−
ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネ
ン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、シク
ロオクタジエン、2,5−ノルボルナジエン、2−メチ
ル−2,5−ノルボルナジエン、2−エチル−2,5−
ノルボルナジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5−
ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン
−5−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロ
ペニル−2−ノルボルネン、1,4−ジビニルシクロヘ
キサン、1,3−ジビニルシクロヘキサン、1,3−ジ
ビニルシクロペンタン、1,5−ジビニルシクロオクタ
ン、1−アリル−4−ビニルシクロヘキサン、1,4−
ジアリルシクロヘキサン、1−アリル−5−ビニルシク
ロオクタン、1,5−ジアリルシクロオクタン、1−ア
リル−4−イソプロペニルシクロヘキサン、1−イソプ
ロペニル−4−ビニルシクロヘキサン、1−イソプロペ
ニル−3−ビニルシクロペンタン、及び、メチルテトラ
ヒドロインデンを例示することができる。
【0027】成分(B)の共重合体中の単位の合計量を
100mol%とするとき、該共重合体中のエチレン単
位の含有量は通常10〜99mol%、α−オレフィン
単位の含有量は1〜90mol%、ポリエン化合物単位
の含有量は0〜50mol%である。ここで、「単位」
とは、重合体中の、各モノマーから誘導される構造単位
を意味する。例えば、「エチレン単位」とは、重合体中
の、エチレンから誘導される構造単位を意味する。
【0028】成形(B)の共重合体の製造方法として、
チーグラー・ナッタ型触媒やメタロセン系触媒のような
重合触媒の存在下にモノマーを重合させる公知の方法を
例示することができる。メタロセン系触媒として、少な
くとも1個のシクロペンタジエニル骨格を有する、周期
表第4A族〜第6A族の遷移金属錯体を例示することが
できる。具体的なメタロセン系触媒として、特開平9−
12635号公報や特開平9−151205号公報に記
載されたメタロセン系触媒を例示することができる。
【0029】成分(B)の共重合体は、本発明の目的を
損なわない範囲で、ポリプロピレンやポリエチレンのよ
うな他の熱可塑性樹脂と組合せて用いてもよい。特に、
該共重合体が互着性を有するために、該共重合体と、成
分(A)または成分(C)とをドライブレンドできない
場合は、該共重合体と他の熱可塑性樹脂とを溶融混練し
た後ペレット化された成分を使用することが推奨され
る。
【0030】本発明で用いられる成分(C)のエポキシ
基含有エチレン共重合体は、エチレン単位とエポキシ基
含有化合物単位とからなる共重合体である。該共重合体
は更に、エチレン系不飽和エステル化合物単位を有して
いてもよい。エポキシ基含有エチレン共重合体がエチレ
ン系不飽和エステル化合物単位を有する場合、該共重合
体中の単位の合計量を100wt%とするとき、通常、
該共重合体中のエチレン単位は20〜99%、エポキシ
基含有化合物単位は1〜30%程及び、エチレン系不飽
和エステル化合物単位は0〜50%である。
【0031】エポキシ基含有化合物して、下式(2)で
示される化合物を例示することができる。式中、Rは炭
素数2〜18のアルケニル基を、Xはカルボニルオキシ
基、メチレンオキシ基またはフェニレンオキシ基を表
す。
【0032】上式(2)で表される化合物の中、Xがカ
ルボニルオキシ基である不飽和カルボン酸グリシジルエ
ステル、及び、Xがメチレンオキシ基である不飽和カル
ボン酸グリシジルエーテルが好ましい。
【0033】不飽和カルボン酸グリシジルエステルとし
て、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、及び、イタコン酸グリシジルエステルを例示するこ
とができる。不飽和カルボン酸グリシジルエーテルとし
て、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジル
エーテル、及び、スチレン−p−グリシジルエーテルを
例示することができる。
【0034】上記のエチレン系不飽和エステル化合物
は、グリシジルエステル基を含有しない化合物である。
該化合物として、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、及
び、酪酸ビニルのような飽和カルボン酸ビニルエステ
ル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、及
び、メタクリル酸ブチルのような不飽和カルボン酸アル
キルエステルを例示することができる。これらの中、酢
酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、及
び、メタクリル酸メチルが好ましい。
【0035】エポキシ基含有エチレン共重合体は、ブロ
ック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体、
及び、交互共重合体の中のいずれであっても良い。該共
重合体は、例えば、プロピレン−エチレンブロック共重
合体にエポキシ基含有化合物をグラフトさせた共重合体
(特許第6232980号公報参照)や、エチレン・エ
ポキシ基含有モノマー共重合体にエチレン系不飽和エス
テル化合物をグラフトさせた共重合体(特許第2600
248号公報参照)であっても良い。
【0036】エポキシ基含有エチレン共重合体の、JI
S K7210に準拠して測定したMFR(メルトフロ
ーレート)は、得られるポリエステル組成物の成形加工
性、及び、アイゾット衝撃強度のような機械的物性の観
点から、190℃、2.16kgにて、0.5〜100
g/10分が好ましく、2〜50g/10分が更に好ま
しい。
【0037】エポキシ基含有エチレン共重合体の、ゲル
パーミエーシヨンクロマトグラフィー(GPC)によっ
て測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、得
られるポリエステル組成物のアイゾット衝撃強度のよう
な機械的物性、及び、成形加工性の観点から、10,0
00〜100,000が好ましい。
【0038】エポキシ基含有エチレン共重合体の製造方
法として、ラジカル発生剤の存在下、適当な溶媒や連鎖
移動剤の存在下または不存在下に、500〜4000気
圧、100〜300℃で、単量体を共重合させる方法
や、ポリエチレンと、エポキシ基含有モノマーと、ラジ
カル発生剤と、必要に応じてエチレン系不飽和エステル
とを混合し、押出機中で溶融グラフト共重合させる方法
を例示することができる。
【0039】上式(1)で表されるSは2.5〜4.
5、好ましくは3.6〜4.4である。Sが4.5を超
えると、得られるポリエステル樹脂組成物の流動性が低
下する傾向があり好ましくない。Sが2.5未満である
と、得られるポリエステル樹脂組成物の耐衝撃性が低下
する傾向があり、ひいては、該組成物からなる成形品の
割れが生じる傾向があり好ましくない。
【0040】成分(B)と(C)との合計量は、得られ
るポリエステル樹脂組成物の耐衝撃性および流動性の観
点から、成分(A)100重量部に対して好ましくは1
0〜30重量部程度である。成分(B)が5重量部以上
の場合、得られるポリエステル樹脂組成物の流動性の観
点から、成分(A)100重量部に対して、成分(C)
は約10重量部以下が好ましい。
【0041】本発明のポリエステル樹脂組成物の、JI
S K7210に準拠して測定される荷重2.16k
g、290℃におけるMFR(メルトフローレート)
は、得られるポリエステル樹脂組成物の溶融粘度および
取扱い容易性の観点から、通常、40〜300g/10
分が好ましい。
【0042】本発明において用いられる成分(A)〜
(C)は、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じ
て、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、光安定剤、核剤、
滑剤、離型剤、顔料、難燃剤、帯電防止剤および充填剤
のような通常の樹脂用配合剤や、グラスファイバーのよ
うな補強剤や、ポリエチレン及びポリプロピレンのよう
な他の熱可塑性樹脂と組合せて用いることができる。
【0043】本発明のポリエステル樹脂組成物の製造方
法として、以下(1)〜(4)の方法を例示することが
できる。 (1)全成分をドライブレンドした後、一軸または二軸
のスクリュー押出し機、バンバリーミキサー、ロール、
及び、ニーダーのような装置で溶融混練する方法。 (2)各成分を射出成形機の押出機に直接供給して溶融
混練する方法。この方法は、溶融混練後引き続き、該射
出成形機によって組成物から射出成形品を得ることがで
きるので、コスト的に有利である。 (3)成分(B)と成分(C)とを溶融混練してペレッ
ト化した後、次いで、これと成分(A)とを溶融混練す
る方法。 (4)成分(A)〜(C)の中の何れかの成分と熱可塑
性樹脂とを溶融混錬してペレット化した後、次いで、こ
れと残りの成分とを溶融混錬する方法。
【0044】本発明のポリエステル樹脂組成物から得ら
れる成形体として、モーターのカバーや電球ソケットカ
バーのような電気・電子用部品;インジェクションコイ
ルカバー、エンジンカバー、及び、ホイールカバーのよ
うな自動車用部品;窓サッシのような土木・住宅関連建
材;並びに、ハンガー、椅子、及び、ごみ箱のような家
庭用雑貨、を例示することができる。中でも、好適な成
形体は、防振性や耐衝撃性のような性能が求められる成
形体や、大型の成形体である。
【0045】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。 実施例1〜3、比較例1〜4 表1及び2に示す成分を、同表に示す割合(重量部)で
ドライブレンドした後、これを、径が30mmでL/D
が42の同方向二軸押出し機に18Kg/時間の速度で
供給し、スクリュー回転数200rpmの下、290℃
で溶融混練して、ペレット状の組成物を得た。
【0046】得られたペレットを、120℃で6時間、
除湿乾燥機で乾燥させた後、ASTM D256に準拠
してMFRを測定した。得られたペレットを、射出成形
機により成形温度290℃、金型温度50℃で成形し
て、厚み3.175mm(1/8インチ)、長さ60.
3〜63.5mm、巾12.7±0.15mmの、Vノ
ッチ付きアイゾット試験用試験片(ノッチ部の長さ=1
0.16±0.05mm)を作成し、ASTM D25
6に準拠してアイゾット衝撃強度を評価した。結果を表
1及び2に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】注1:リサイクルされたPETボトルを粉
砕しリペレット化された、内海企画(株)社製の商品名
がリサイクルペットレジンなるポリエステル樹脂。 注2:住友化学工業(株)社製の商品名がエスプレンV
0111なるエチレン−プロピレン共重合体(プロピレ
ン単位含量=22重量%)。 注3:住友化学工業(株)社製の商品名がボンドファー
ストEなるエポキシ基含有エチレン共重合体(グリシジ
ルメタクリレート単位含量=12重量%、MFR(29
0℃、2.16kg)=3g/10分)。 注4:式(1)において、logは自然対数である。
[B]又は[C]の値が1以下の場合、log[B]又
はlog[C]の値を0(ゼロ)とみなす。
【0050】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、本発明によっ
て、耐衝撃性および流動性に優れたポリエステル樹脂組
成物を得ることができ、また、用いられるポリエステル
樹脂がリサイクルされたポリエステル樹脂を含んでいて
も、優れた耐衝撃性および流動性を示すポリエステル樹
脂組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA12 AA12X AA15 AA15X AA20 AA20X AA21 AA21X AA33 AA33X AA39 AA39X AA44 AA45 AA46 AA47 AH03 AH07 AH12 BB05 4J002 BB052 BB103 BB152 BB172 BB192 BC123 BE043 BF013 BF023 BG043 BG053 BG073 BK002 BL012 BL022 BN033 BP033 CF041 CF051 CF061 CF071 CF081 CF101 CF121 GL00 GN00 GQ00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル樹脂(A)100重量部と、
    エチレン−α−オレフィン共重合体およびエチレン−α
    −オレフィン−ポリエン化合物共重合体からなる群から
    選ばれる少なくとも1種の共重合体(B)1〜50重量
    部と、エポキシ基含有エチレン共重合体(C)1〜16
    重量部とからなり、下式(1)で表わされるS値が2.
    5〜4.5であるポリエステル樹脂組成物。 S = log [B] + log [C] (1) (式中、[B]及び[C]は、成分(A)100重量部
    に対する成分(B)及び(C)の重量部を、それぞれ表
    わす)
  2. 【請求項2】ポリエステル樹脂(A)がポリエチレンテ
    レタレート樹脂である請求項1記載のポリエステル樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】ポリエステル樹脂(A)がリサイクルされ
    たポリエステル樹脂である請求項1記載のポリエステル
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】エチレン−α−オレフィン共重合体および
    エチレン−α−オレフィン−ポリエン化合物共重合体か
    らなる群から選ばれる少なくとも1種の共重合体(B)
    が、該共重合体中の単量体単位の合計量を100モル%
    とするとき、エチレン単位10〜99モル%を含む共重
    合体である請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】エポキシ基含有エチレン共重合体(C)
    が、該共重合体中の単量体単位の合計量を100重量%
    とするとき、エチレン単位20〜99重量%と、エポキ
    シ基含有モノマー単位1〜30重量%と、エチレン系不
    飽和エステル単位0〜50重%とからなる共重合体であ
    る請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】エポキシ基含有エチレン共重合体(C)
    が、下式(2)で表される化合物から誘導されるエポキ
    シ基含有モノマー単位を含む共重合体である請求項1記
    載のポリエステル樹脂組成物。 (式中、Rは炭素数2〜18のアルケニル基を、Xはカ
    ルボニルオキシ基、メチレンオキシ基またはフェニレン
    オキシ基を表す。)
  7. 【請求項7】ポリエステル樹脂組成物の、JIS K7
    210に準拠して測定される荷重2.16kg、290
    ℃におけるMFR(メルトフローレート)が40〜30
    0g/10分である請求項1記載のポリエステル樹脂組
    成物。
  8. 【請求項8】請求項1記載のポリエステル樹脂組成物か
    らなる耐衝撃性向上剤。
  9. 【請求項9】請求項1記載のポリエステル樹脂組成物か
    らなる流動性向上剤。
  10. 【請求項10】請求項1記載の樹脂組成物からなる射出
    成形体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004189880A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Toyobo Co Ltd 異形押出し成形品
JP2005008679A (ja) * 2003-06-16 2005-01-13 Toray Ind Inc 薬液および/またはガスの搬送または貯蔵用の容器もしくはその付属部品
JP2005247970A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Mitsui Chemicals Inc ポリエステル系ポリマーアロイおよびそれから得られる異形押出し成形体

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