JP2002206052A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
ポリエステル樹脂組成物Info
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Abstract
樹脂組成物、および、用いられるポリエステル樹脂がリ
サイクルされたポリエステル樹脂を含んでいても、優れ
た耐衝撃性および流動性を示すポリエステル樹脂組成物
を提供すること。 【解決手段】 ポリエステル樹脂(A)100重量部
と、エチレン−α−オレフィン共重合体およびエチレン
−α−オレフィン−ポリエン化合物共重合体からなる群
から選ばれる少なくとも1種の共重合体(B)1〜50
重量部と、エポキシ基含有エチレン共重合体(C)1〜
16重量部とからなり、下式(1)で表わされるS値が
2.5〜4.5であるポリエステル樹脂組成物である。 S = log [B] + log [C] (1) (式中、[B]及び[C]は、成分(A)100重量部
に対する成分(B)及び(C)の重量部を、それぞれ表
わす。)
Description
動性に優れたポリエステル樹脂組成物に関する。本発明
は特に、用いられるポリエステル樹脂がリサイクルされ
たポリエステル樹脂を含んでいても、優れた耐衝撃性お
よび流動性を示すポリエステル樹脂組成物に関する。
リエステル樹脂からなる容器(以下、「PETボトル」
と言う)をリサイクルして、再利用することが求められ
ている。しかしながら、リサイクルされるポリエステル
樹脂は、耐衝撃性が劣るという問題点を持っている。
して、特公昭63−4566号には、ポリエステル樹脂
と、エチレン・α−オレフィン共重合体と、エポキシ基
含有エチレン共重合体とからなる樹脂組成物が開示され
ている。
報に記載された樹脂組成物は、流動性が低いので成形性
が劣る、という問題点を持っている。本発明の目的は、
耐衝撃性および流動性に優れたポリエステル樹脂組成物
を提供することである。本発明の目的はまた、用いられ
るポリエステル樹脂がリサイクルされたポリエステル樹
脂を含んでいても、優れた耐衝撃性および流動性を示す
ポリエステル樹脂組成物を提供することである。
を達成し得るポリエステル樹脂組成物について鋭意研究
を続けてきた。その結果、樹脂成分を特定の配合割合で
用いることによって、上記目的を達成し得るポリエステ
ル樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成さ
せるに至った。
(A)100重量部と、エチレン−α−オレフィン共重
合体およびエチレン−α−オレフィン−ポリエン化合物
共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の共重
合体(B)1〜50重量部と、エポキシ基含有エチレン
共重合体(C)1〜16重量部とからなり、下式(1)
で表わされるS値が2.5〜4.5であるポリエステル
樹脂組成物である。 S = log [B] + log [C] (1) (式中、[B]及び[C]は、成分(A)100重量部
に対する成分(B)及び(C)の重量部を、それぞれ表
わす)
ポリエステル樹脂として、ジオールとジカルボン酸との
縮重合物を例示することができる。「ジカルボン酸」と
は、遊離のジカルボン酸の他に、該ジカルボン酸のエス
テル、酸無水物、及び、ハロゲン化物のような誘導体を
も意味する。
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,10−デカンジオール、及び、ネオペンチルグ
リコールのような、炭素数2〜20の直鎖状または分岐
状の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジオール
及び1,4−シクロヘキサンジエタノールのような脂環
状基を含むジオール;並びに、分子量400〜6000
の、ポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレ
ングリコール、及び、ポリテトラメチレングリコールの
ような長鎖グリコール、を例示することができる。2種
類以上のジオールを組合せて使用してもよい。
ピン酸、セバシン酸、及び、ドデカンジカルボン酸のよ
うな炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ビス(4−カルボキシフ
ェニル)メタン、1,2−ビス(4−カルボキシフェニ
ル)エタン、4,4’−ジカルボキシビフェニルエーテ
ル、及び、ナフタレンジカルボン酸のような芳香族ジカ
ルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸のような脂環状
基を含むジカルボン酸;並びに、これらジカルボン酸の
メチルエステル、エチルエステル、酸無水物、及び、ハ
ロゲン化物、を例示することができる。2種類以上のジ
カルボン酸類を組合せて使用しても良い。中でも、ジカ
ルボン酸として、テレフタル酸を40モル%以上含有す
るジカルボン酸が好適である。
レフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリヘキサメチ
レンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹
脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、ポリシクロヘキサ
ンジエチレンテレフタレート樹脂、及び、ポリネオペン
チルテレフタレート樹脂を例示することができる。2種
類以上のポリエステル樹脂からなる混合物を用いてもよ
い。
レンテレフタレート;イソフタル酸とテレフタル酸との
混合物と、エチレングリコールとの縮重合物;アジピン
酸とテレフタル酸との混合物と、エチレングリコールと
の縮重合物;デカンジカルボン酸とテレフタル酸との混
合物と、エチレングリコールとの縮重合物;エチレング
リコールとプロピレングリコールとの混合物と、テレフ
タル酸との縮重合物;並びに、エチレングリコールとブ
チレングリコールとの混合物と、テレフタル酸との縮重
合物を例示することができる。とりわけ好適なポリエス
テル樹脂は、テレフタル酸を80モル%以上含むジカル
ボン酸と、エチレングリコールを80モル%以上含むジ
オールとから得られるポリエステル樹脂である。
て、リサイクルされたポリエステル樹脂からなるポリエ
ステル樹脂が好ましい。「リサイクルされたポリエステ
ル樹脂」とは、再使用のために、使用後のポリエステル
樹脂製成形物(例えばPETボトル)を粉末、粉砕品お
よびペレットのような形状にしたポリエステル樹脂を意
味する。
ロフェノールを溶媒として25℃にて、通常、0.5〜
1.0dl/gである。ポリエステル樹脂の末端カルボ
キシル基濃度は、通常、15〜200m当量/Kgであ
る。
−α−オレフィン共重合体や、エチレン−α−オレフィ
ン−ポリエン化合物共重合体のα−オレフィンとして、
プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デ
セン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサ
デセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ナ
ノデセン、及び、1−エイコセンのような直鎖状のα−
オレフィン;並びに、3−メチル−1−ブテン、3−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−
エチル−1−ヘキセン、及び、2,2,4−トリメチル
−1−ペンテンのような分岐状のα−オレフィンを例示
することができる。これらの中、直鎖状のα−オレフィ
ンが好ましい。中でも、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、及び、1−デ
センがとりわけ好適である。
化合物として、共役ポリエン化合物および非共役ポリエ
ン化合物のような、複数の二重結合を有する化合物を例
示することができる。
族共役ポリエン化合物、分岐状の脂肪族共役ポリエン化
合物、及び、脂環族共役ポリエン化合物を例示すること
ができる。共役ポリエン化合物は、アルコキシ基、アリ
ール基、アリールオキシ基、アラルキル基、及び、アラ
ルキルオキシ基のような基を含んでいてもよい。
−ブタジエン、イソプレン、2−エチル−1,3−ブタ
ジエン、2−プロピル−1,3−ブタジエン、2−イソ
プロピル−1,3−ブタジエン、2−ヘキシル−1,3
−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエン、2−メチ
ル−1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ヘキ
サジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、2−メ
チル−1,3−デカジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ヘキサジ
エン、2,3−ジメチル−1,3−オクタジエン、及
び、2,3−ジメチル−1,3−デカジエンを例示する
ことができる。
チル−1,3−シクロペンタジエン、2−メチル−1,
3−シクロヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−
シクロペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−シク
ロヘキサジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、
2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−フルオロ
−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ペンタジ
エン、2−クロロ−1,3−シクロペンタジエン、及
び、2−クロロ−1,3−シクロヘキサジエンを例示す
ることができる。
肪族非共役ポリエン化合物、分岐状の脂肪族非共役ポリ
エン化合物、脂環族非共役ポリエン化合物、及び、芳香
族非共役ポリエン化合物を例示することができる。非共
役ポリエン化合物は、アルコキシ基、アリール基、アリ
ールオキシ基、アラルキル基、及び、アラルキルオキシ
基のような基を含んでいてもよい。
4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘ
プタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジ
エン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,
13−テトラデカジエン、1,5,9−デカトリエン、
3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,
4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエ
ン、4−エチル−1,4−ヘキサジエン、3−メチル−
1,5−ヘキサジエン、3,3−ジメチル−1,4−ヘ
キサジエン、3,4−ジメチル−1,5−ヘキサジエ
ン、
エチル−1,4−ヘプタジエン、5−メチル−1,5−
ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、5
−エチル−1,5−ヘプタジエン、3−メチル−1,6
−ヘプタジエン、4−メチル−1,6−ヘプタジエン、
4,4−ジメチル−1,6−ヘプタジエン、4−エチル
−1,6−ヘプタジエン、
メチル−1,4−オクタジエン、4−エチル−1,4−
オクタジエン、5−エチル−1,4−オクタジエン、5
−メチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−1,5
−オクタジエン、5−エチル−1,5−オクタジエン、
6−エチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−1,
6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエ
ン、6−エチル−1,6−オクタジエン、6−プロピル
−1,6−オクタジエン、6−ブチル−1,6−オクタ
ジエン、
チル−1,4−ノナジエン、4−エチル−1,4−ノナ
ジエン、5−エチル−1,4−ノナジエン、5−メチル
−1,5−ノナジエン、6−メチル−1,5−ノナジエ
ン、5−エチル−1,5−ノナジエン、6−エチル−
1,5−ノナジエン、6−メチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−
1,6−ノナジエン、7−エチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,7−ノナジエン、8−メチル−
1,7−ノナジエン、7−エチル−1,7−ノナジエ
ン、
チル−1,4−デカジエン、5−メチル−1,5−デカ
ジエン、6−メチル−1,5−デカジエン、5−エチル
−1,5−デカジエン、6−エチル−1,5−デカジエ
ン、6−メチル−1,6−デカジエン、6−エチル−
1,6−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエ
ン、7−エチル−1,6−デカジエン、7−メチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,7−デカジエ
ン、7−エチル−1,7−デカジエン、8−エチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,8−デカジエ
ン、9−メチル−1,8−デカジエン、8−エチル−
1,8−デカジエン、
−メチル−1,8−ウンデカジエン、6,10−ジメチ
ル1,5,9−ウンデカトリエン、5,9−ジメチル−
1,4,8−デカトリエン、4−エチリデン8−メチル
−1,7−ノナジエン、13−エチル−9−メチル−
1,9,12−ペンタデカトリエン、5,9,13−ト
リメチル−1,4,8,12−テトラデカジエン、8,
14,16−トリメチル−1,7,14−ヘキサデカト
リエン、及び、4−エチリデン−12−メチル−1,1
1−ペンタデカジエンを例示することができる。
ルシクロヘキセン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5
−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−
ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネ
ン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、シク
ロオクタジエン、2,5−ノルボルナジエン、2−メチ
ル−2,5−ノルボルナジエン、2−エチル−2,5−
ノルボルナジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5−
ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン
−5−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロ
ペニル−2−ノルボルネン、1,4−ジビニルシクロヘ
キサン、1,3−ジビニルシクロヘキサン、1,3−ジ
ビニルシクロペンタン、1,5−ジビニルシクロオクタ
ン、1−アリル−4−ビニルシクロヘキサン、1,4−
ジアリルシクロヘキサン、1−アリル−5−ビニルシク
ロオクタン、1,5−ジアリルシクロオクタン、1−ア
リル−4−イソプロペニルシクロヘキサン、1−イソプ
ロペニル−4−ビニルシクロヘキサン、1−イソプロペ
ニル−3−ビニルシクロペンタン、及び、メチルテトラ
ヒドロインデンを例示することができる。
100mol%とするとき、該共重合体中のエチレン単
位の含有量は通常10〜99mol%、α−オレフィン
単位の含有量は1〜90mol%、ポリエン化合物単位
の含有量は0〜50mol%である。ここで、「単位」
とは、重合体中の、各モノマーから誘導される構造単位
を意味する。例えば、「エチレン単位」とは、重合体中
の、エチレンから誘導される構造単位を意味する。
チーグラー・ナッタ型触媒やメタロセン系触媒のような
重合触媒の存在下にモノマーを重合させる公知の方法を
例示することができる。メタロセン系触媒として、少な
くとも1個のシクロペンタジエニル骨格を有する、周期
表第4A族〜第6A族の遷移金属錯体を例示することが
できる。具体的なメタロセン系触媒として、特開平9−
12635号公報や特開平9−151205号公報に記
載されたメタロセン系触媒を例示することができる。
損なわない範囲で、ポリプロピレンやポリエチレンのよ
うな他の熱可塑性樹脂と組合せて用いてもよい。特に、
該共重合体が互着性を有するために、該共重合体と、成
分(A)または成分(C)とをドライブレンドできない
場合は、該共重合体と他の熱可塑性樹脂とを溶融混練し
た後ペレット化された成分を使用することが推奨され
る。
基含有エチレン共重合体は、エチレン単位とエポキシ基
含有化合物単位とからなる共重合体である。該共重合体
は更に、エチレン系不飽和エステル化合物単位を有して
いてもよい。エポキシ基含有エチレン共重合体がエチレ
ン系不飽和エステル化合物単位を有する場合、該共重合
体中の単位の合計量を100wt%とするとき、通常、
該共重合体中のエチレン単位は20〜99%、エポキシ
基含有化合物単位は1〜30%程及び、エチレン系不飽
和エステル化合物単位は0〜50%である。
示される化合物を例示することができる。式中、Rは炭
素数2〜18のアルケニル基を、Xはカルボニルオキシ
基、メチレンオキシ基またはフェニレンオキシ基を表
す。
ルボニルオキシ基である不飽和カルボン酸グリシジルエ
ステル、及び、Xがメチレンオキシ基である不飽和カル
ボン酸グリシジルエーテルが好ましい。
て、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、及び、イタコン酸グリシジルエステルを例示するこ
とができる。不飽和カルボン酸グリシジルエーテルとし
て、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジル
エーテル、及び、スチレン−p−グリシジルエーテルを
例示することができる。
は、グリシジルエステル基を含有しない化合物である。
該化合物として、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、及
び、酪酸ビニルのような飽和カルボン酸ビニルエステ
ル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、及
び、メタクリル酸ブチルのような不飽和カルボン酸アル
キルエステルを例示することができる。これらの中、酢
酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、及
び、メタクリル酸メチルが好ましい。
ック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体、
及び、交互共重合体の中のいずれであっても良い。該共
重合体は、例えば、プロピレン−エチレンブロック共重
合体にエポキシ基含有化合物をグラフトさせた共重合体
(特許第6232980号公報参照)や、エチレン・エ
ポキシ基含有モノマー共重合体にエチレン系不飽和エス
テル化合物をグラフトさせた共重合体(特許第2600
248号公報参照)であっても良い。
S K7210に準拠して測定したMFR(メルトフロ
ーレート)は、得られるポリエステル組成物の成形加工
性、及び、アイゾット衝撃強度のような機械的物性の観
点から、190℃、2.16kgにて、0.5〜100
g/10分が好ましく、2〜50g/10分が更に好ま
しい。
パーミエーシヨンクロマトグラフィー(GPC)によっ
て測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、得
られるポリエステル組成物のアイゾット衝撃強度のよう
な機械的物性、及び、成形加工性の観点から、10,0
00〜100,000が好ましい。
法として、ラジカル発生剤の存在下、適当な溶媒や連鎖
移動剤の存在下または不存在下に、500〜4000気
圧、100〜300℃で、単量体を共重合させる方法
や、ポリエチレンと、エポキシ基含有モノマーと、ラジ
カル発生剤と、必要に応じてエチレン系不飽和エステル
とを混合し、押出機中で溶融グラフト共重合させる方法
を例示することができる。
5、好ましくは3.6〜4.4である。Sが4.5を超
えると、得られるポリエステル樹脂組成物の流動性が低
下する傾向があり好ましくない。Sが2.5未満である
と、得られるポリエステル樹脂組成物の耐衝撃性が低下
する傾向があり、ひいては、該組成物からなる成形品の
割れが生じる傾向があり好ましくない。
るポリエステル樹脂組成物の耐衝撃性および流動性の観
点から、成分(A)100重量部に対して好ましくは1
0〜30重量部程度である。成分(B)が5重量部以上
の場合、得られるポリエステル樹脂組成物の流動性の観
点から、成分(A)100重量部に対して、成分(C)
は約10重量部以下が好ましい。
S K7210に準拠して測定される荷重2.16k
g、290℃におけるMFR(メルトフローレート)
は、得られるポリエステル樹脂組成物の溶融粘度および
取扱い容易性の観点から、通常、40〜300g/10
分が好ましい。
(C)は、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じ
て、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、光安定剤、核剤、
滑剤、離型剤、顔料、難燃剤、帯電防止剤および充填剤
のような通常の樹脂用配合剤や、グラスファイバーのよ
うな補強剤や、ポリエチレン及びポリプロピレンのよう
な他の熱可塑性樹脂と組合せて用いることができる。
法として、以下(1)〜(4)の方法を例示することが
できる。 (1)全成分をドライブレンドした後、一軸または二軸
のスクリュー押出し機、バンバリーミキサー、ロール、
及び、ニーダーのような装置で溶融混練する方法。 (2)各成分を射出成形機の押出機に直接供給して溶融
混練する方法。この方法は、溶融混練後引き続き、該射
出成形機によって組成物から射出成形品を得ることがで
きるので、コスト的に有利である。 (3)成分(B)と成分(C)とを溶融混練してペレッ
ト化した後、次いで、これと成分(A)とを溶融混練す
る方法。 (4)成分(A)〜(C)の中の何れかの成分と熱可塑
性樹脂とを溶融混錬してペレット化した後、次いで、こ
れと残りの成分とを溶融混錬する方法。
れる成形体として、モーターのカバーや電球ソケットカ
バーのような電気・電子用部品;インジェクションコイ
ルカバー、エンジンカバー、及び、ホイールカバーのよ
うな自動車用部品;窓サッシのような土木・住宅関連建
材;並びに、ハンガー、椅子、及び、ごみ箱のような家
庭用雑貨、を例示することができる。中でも、好適な成
形体は、防振性や耐衝撃性のような性能が求められる成
形体や、大型の成形体である。
に説明するが、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。 実施例1〜3、比較例1〜4 表1及び2に示す成分を、同表に示す割合(重量部)で
ドライブレンドした後、これを、径が30mmでL/D
が42の同方向二軸押出し機に18Kg/時間の速度で
供給し、スクリュー回転数200rpmの下、290℃
で溶融混練して、ペレット状の組成物を得た。
除湿乾燥機で乾燥させた後、ASTM D256に準拠
してMFRを測定した。得られたペレットを、射出成形
機により成形温度290℃、金型温度50℃で成形し
て、厚み3.175mm(1/8インチ)、長さ60.
3〜63.5mm、巾12.7±0.15mmの、Vノ
ッチ付きアイゾット試験用試験片(ノッチ部の長さ=1
0.16±0.05mm)を作成し、ASTM D25
6に準拠してアイゾット衝撃強度を評価した。結果を表
1及び2に示した。
砕しリペレット化された、内海企画(株)社製の商品名
がリサイクルペットレジンなるポリエステル樹脂。 注2:住友化学工業(株)社製の商品名がエスプレンV
0111なるエチレン−プロピレン共重合体(プロピレ
ン単位含量=22重量%)。 注3:住友化学工業(株)社製の商品名がボンドファー
ストEなるエポキシ基含有エチレン共重合体(グリシジ
ルメタクリレート単位含量=12重量%、MFR(29
0℃、2.16kg)=3g/10分)。 注4:式(1)において、logは自然対数である。
[B]又は[C]の値が1以下の場合、log[B]又
はlog[C]の値を0(ゼロ)とみなす。
て、耐衝撃性および流動性に優れたポリエステル樹脂組
成物を得ることができ、また、用いられるポリエステル
樹脂がリサイクルされたポリエステル樹脂を含んでいて
も、優れた耐衝撃性および流動性を示すポリエステル樹
脂組成物を得ることができる。
Claims (10)
- 【請求項1】ポリエステル樹脂(A)100重量部と、
エチレン−α−オレフィン共重合体およびエチレン−α
−オレフィン−ポリエン化合物共重合体からなる群から
選ばれる少なくとも1種の共重合体(B)1〜50重量
部と、エポキシ基含有エチレン共重合体(C)1〜16
重量部とからなり、下式(1)で表わされるS値が2.
5〜4.5であるポリエステル樹脂組成物。 S = log [B] + log [C] (1) (式中、[B]及び[C]は、成分(A)100重量部
に対する成分(B)及び(C)の重量部を、それぞれ表
わす) - 【請求項2】ポリエステル樹脂(A)がポリエチレンテ
レタレート樹脂である請求項1記載のポリエステル樹脂
組成物。 - 【請求項3】ポリエステル樹脂(A)がリサイクルされ
たポリエステル樹脂である請求項1記載のポリエステル
樹脂組成物。 - 【請求項4】エチレン−α−オレフィン共重合体および
エチレン−α−オレフィン−ポリエン化合物共重合体か
らなる群から選ばれる少なくとも1種の共重合体(B)
が、該共重合体中の単量体単位の合計量を100モル%
とするとき、エチレン単位10〜99モル%を含む共重
合体である請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項5】エポキシ基含有エチレン共重合体(C)
が、該共重合体中の単量体単位の合計量を100重量%
とするとき、エチレン単位20〜99重量%と、エポキ
シ基含有モノマー単位1〜30重量%と、エチレン系不
飽和エステル単位0〜50重%とからなる共重合体であ
る請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項6】エポキシ基含有エチレン共重合体(C)
が、下式(2)で表される化合物から誘導されるエポキ
シ基含有モノマー単位を含む共重合体である請求項1記
載のポリエステル樹脂組成物。 (式中、Rは炭素数2〜18のアルケニル基を、Xはカ
ルボニルオキシ基、メチレンオキシ基またはフェニレン
オキシ基を表す。) - 【請求項7】ポリエステル樹脂組成物の、JIS K7
210に準拠して測定される荷重2.16kg、290
℃におけるMFR(メルトフローレート)が40〜30
0g/10分である請求項1記載のポリエステル樹脂組
成物。 - 【請求項8】請求項1記載のポリエステル樹脂組成物か
らなる耐衝撃性向上剤。 - 【請求項9】請求項1記載のポリエステル樹脂組成物か
らなる流動性向上剤。 - 【請求項10】請求項1記載の樹脂組成物からなる射出
成形体。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005008679A (ja) * | 2003-06-16 | 2005-01-13 | Toray Ind Inc | 薬液および/またはガスの搬送または貯蔵用の容器もしくはその付属部品 |
JP2005247970A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Mitsui Chemicals Inc | ポリエステル系ポリマーアロイおよびそれから得られる異形押出し成形体 |
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2001
- 2001-11-08 JP JP2001342946A patent/JP3608545B2/ja not_active Expired - Fee Related
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