JP2002205288A - 作業ロボット - Google Patents

作業ロボット

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JP2002205288A
JP2002205288A JP2001004231A JP2001004231A JP2002205288A JP 2002205288 A JP2002205288 A JP 2002205288A JP 2001004231 A JP2001004231 A JP 2001004231A JP 2001004231 A JP2001004231 A JP 2001004231A JP 2002205288 A JP2002205288 A JP 2002205288A
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arms
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JP2001004231A
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Shuichi Kawasaki
秀一 川崎
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 宇宙機器の構造物表面を移動し、作業するロ
ボットに関し、4本の多機能アームが移動する際に、把
持する構造物に与える反力を最小にする。 【解決手段】 本体1には4本の多機能アーム10〜1
3を備え、各多機能アームは操作具2によりM/Dシー
ルド81の作業用ソケット86を把持して移動する。多
機能アームの各単体アームには、それぞれ加速度センサ
90が取付けられ、これらセンサの検出信号は制御装置
100に入力され、制御装置100は、移動する際には
1本の足を把持部に対する反力を小さくするような速度
で移動させる。又、加速度が大きいと、アームの移動速
度を小さくする。構造物の与える反力を小さくし、構造
物を傷めず、宇宙機器の姿勢制御を正確に行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火星、等の衛星又
は宇宙空間又は宇宙飛行体船内で作業を行う作業ロボッ
トに関し、特に宇宙ステーション又は人工衛星で使用す
る場合、機器又は構造体の点検又は交換、シールドの交
換等を宇宙飛行士に代わって作業を行い、移動をする際
には機器又は構造体に対して反力が小さくなるようにし
て機器又は構造物の交換等を正確に行うようにし、宇宙
空間での作業の安全性を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】現在計画されている宇宙ステーションの
有人モジュールは、内部に居住空間を備え、その周囲は
無重力空間の宇宙に無数の障害物が飛散しており、塗装
片等の微細な障害物がモジュールに高速で衝突すると表
面を破損する恐れがあるので、M/D(Meteoroid/Debr
is) シールドと呼ばれるパネルを多数貼り付けて保護し
ている。又、M/DシールドにはTハンドルソケットと
呼ばれるソケットが設けられ、各モジュールの四隅には
ボルト穴があり、ボルトで有人モジュール本体の表面に
取付けられている。このようなM/Dシールドが有人モ
ジュール本体の全表面を覆って宇宙の障害物の衝突から
内部を保護している。Tハンドルソケットには、治具挿
入用のソケットがあり、ソケット内に宇宙飛行服を装着
した作業員がT字状の操作用治具を持ち、この治具の先
端を挿入し、治具を固定し、M/Dシールドの取外し、
交換、点検等の作業を行う。又、有人モジュール本体の
表面には、ハンドレールがモジュール本体の外周囲各所
に設けられており、作業員がこのハンドレールを把持し
てハンドレールを伝わり機器又は構造の保守、点検又は
交換を行うためのものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のように現状で計
画されているモジュール、又は人工衛星等の宇宙空間で
の作業は宇宙服を装着した作業員による作業が主力であ
り、安全上の問題等の面より人間に代わる機械化が望ま
れている。又、宇宙空間及び宇宙飛行体船内でのロボッ
トとしては種々提案されているが、単一のアームからな
るものや、双腕ロボット等も計画されているが、いずれ
も固定式であり、宇宙ステーションのモジュール本体の
点検や機器又は構造物の交換を目的としたロボットは実
現していないのが現状である。
【0004】そこで本発明は、宇宙空間のモジュール機
器又は構造物の表面を移動可能とし、各種の作業を行う
ために移動を行う際に、機器又は構造物に対して加速度
(反力)を最小にするように走行し、より安全性を高
め、宇宙空間での多目的作業に適した機能を備えた作業
ロボットを提供することを課題としてなされたものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために、次の(1)〜(3)の手段を提供する。
【0006】(1)ロボット本体と、複数の単一アーム
の端部同志を連結し、一端を前記本体に回動自在に取付
け、他端に操作具を連結して構成される連結アームを複
数有し、同連結アームは前記操作具で機器又は構造物表
面の突起部、アダプタ類、ハンドレール又はハンドホー
ルド等からなる部材を把持すると共に連結部を回動させ
ることにより伸縮して前記本体を移動させる作業ロボッ
トにおいて、前記単一アームには、それぞれ加速度セン
サを取付け、同加速度センサからの検出信号をそれぞれ
取込み、移動する連結アームが把持する前記部材に対し
て与える反力を最小にするように前記移動する連結アー
ムの速度を制御する制御装置を設けたことを特徴とする
作業ロボット。
【0007】(2)前記制御装置は、前記ロボット本体
を移動させる時には複数の連結アームのうち1本づつか
又は移動時に把持する対象に対し反力を最小にする本数
のアームを移動させることを特徴とする(1)記載の作
業ロボット。
【0008】(3)前記制御装置は、複数の連結アーム
が前記部材が剛性強度の強い部分と弱い部分を把持して
いる場合には、剛性強度の弱い部分のみを把持している
時と比べ、移動する連結アームの移動速度を速くするよ
うに制御することを特徴とする(1)記載の作業ロボッ
ト。
【0009】本発明の(1)においては、制御装置は、
各連結アームの単一アームでの加速度を、それぞれ取り
込んでおり、連結アームが移動すると、その連結アーム
の加速度を予め定められた規定値と比較し、規定値以上
であると移動中の連結アームの連結部の駆動モータを制
御し、連結アームの移動速度を下げ、移動中の連結アー
ムが機器又は構造物の把持部へ与える反力を最小にする
ように制御する。従って、機器又は構造物へ対して加わ
る反力が最小となるので、特に宇宙空間での宇宙機器又
は構造物への損傷をなくし、又、宇宙機器への慣性力の
影響を少なくして姿勢制御を正確に行うことができる。
【0010】本発明の(2)では、制御装置は、複数の
連結アームのうち、本体を移動させる時には、1本の連
結アームのみ移動させ、しかもそのアームの反力が最小
となるような速度で移動させるので、上記(1)の発明
での効果がより一層確実となる。又、本発明の(3)で
は、連結アームの把持部が剛性強度が強い部分と弱い部
分を把持している時には、その本体の荷重を強度の強い
部分に掛けるような姿勢に制御すると共に、移動する連
結アームの速度を弱い部分のみを把持している時よりも
速くして作業ロボットの移動速度を速め、作業効率を高
めることができ、又、剛性の弱い部分を把持している時
には移動速度を遅くし、安全性を高め、上記(1)の発
明の制御の実用性を高めるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。本発明が対象とす
る作業ロボットについてまず説明するが、この作業ロボ
ットについては本出願人が提案し、既に特許出願を了し
ているものであり、その全体の概要について図1〜図5
に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明の先行技術に係る作業ロボッ
トで4本足の多機能アームを有する例の斜視図で、宇宙
ステーションにおける有人モジュールで利用されるもの
である。図において、81は従来例で説明のM/Dシー
ルドであり、M/Dシールド81には2個所にTハンド
ルソケット82が設けられている。又、M/Dシールド
81の四隅にはM/Dシールドをモジュール本体に固定
するための4個のボルト穴83が明けられており、ボル
ト85によりモジュール本体に取付けられている。
【0013】又、モジュール本体の周囲には構造用のフ
ランジが軸方向に取付けられており、このビームには所
定のピッチで作業用ソケット86が設けられている。こ
の作業用ソケット86は、作業員が宇宙ステーション外
でモジュール本体周囲又は船内の構造体又は機器を保
守、点検又は交換する際に持参する作業台等の治具を固
定するためのもので、治具側の止め具を挿入して固定す
るためのソケットである。本作業ロボットは、この作業
用ソケット86やボルト85の頭、アダプタ類、等の突
起物又は、ハンドレール、ハンドホールド及び類する部
材を利用して自己の位置を固定し、移動するものであ
る。
【0014】図において、1は本体であり、下面四隅に
は4本の多機能アーム10,11,12,13が設けら
れている。多機能アーム10は連結部10a,10b,
10cで連結されて三次元方向に自由に回動可能であ
り、同様に、多機能アーム11は連結部11a,11
b,11cで、多機能アーム12は連結部12a,12
b,12cで、又、多機能アーム13も連結部13a,
13b,13cでそれぞれ連結され、4本のアーム1
0,11,12,13を伸縮自在に変化させて自由に移
動できる構成である。なお、多機能アームは図では4本
の例で説明したが、必ずしも4本でなくても良く、2,
3本、あるいは4本以上でも良い。
【0015】各アーム10,11,12,13の連結部
10c,11c,12c,13cには操作具2が連結さ
れている。操作具2には側面にカメラ3とライト4が取
付けられ、図示省略の制御装置によりライト4を点灯
し、カメラ3の映像を取り込んでデータ処理し、状況監
視及び位置の確認を行う。操作具2は作業用ソケット8
6を把持し、又M/Dシールド81の四隅にあるボルト
の頭を把持するアダプタを備え、又はボルトを外し、ア
ームを固定するためのネジアダプタ、等が装着されてい
る。
【0016】次に操作具2の詳細について図2で説明す
る。図2において、(a)は多機能アーム10〜13の
先端の操作具2を示し、(b)は(a)におけるA−A
矢視図である。両図において、操作具2の内部には、中
心にピストンアダプタ23が設けられており、このピス
トンアダプタ23は突出することによりM/Dシールド
81のTハンドルソケット82内に挿入可能とするもの
である。又、ピストンアダプタ先端にハンドを取付けて
ハンドレールを把持することもできる。又、周囲にはT
Vカメラ20、ライト21、作業用ソケット把持用アダ
プタ22、断熱材取外し用アダプタ24、ボルト取外し
ドライバ25が取付けられている。
【0017】ライト21、TVカメラ20は図示してな
い制御装置からの制御により、ライト21を照らしてT
Vカメラ20で機器又は構造物の表面の映像をとらえる
もの、アダプタ24はM/Dシールド81の下に取付け
られている断熱材を取り外すもの、ドライバ25はM/
Dシールド81の四隅のボルトを取り外すものである。
作業ロボットは各アーム10〜13先端の操作具2によ
り、作業用ソケット86やボルト頭85を把持して各ア
ームを順次移動させ、本体1を移動させることができ
る。
【0018】図3は図1に示す作業ロボットの他の形式
の作業ロボットであり、図1と異なる構造は、本体1の
上面に更に、作業用の多機能アーム15,16を設けた
部分にあり、その他の構成は図1の作業ロボットと同じ
であり、同様に図1の構造が採用されている。このよう
な作業ロボットにおいては、図1に示すものよりも多機
能アーム15,16が多いのでその作業範囲が拡大さ
れ、より多機能性を有するものである。なお、本例で
は、本体1の上面に多機能アームを2本、下面に4本の
例で説明したが、アームの本数はこれに限定するもので
はなく、何本でもよいことは勿論である。又、本実施例
ではシールド関連の移動形態を示しているが、ハンドレ
ール、ハンドホールド及び類する部材、各アダプタ類を
把持しつつ移動する場合も2肢以上のアームを用い、同
様の形態にて移動できる上記に説明の作業ロボットによ
れば、詳しい状態図は省略するが、2本の多機能アーム
12,13により操作具2の作業用ソケット把持用アダ
プタ22をM/Dシールド81の作業用ソケット86に
固定する。更に多機能アーム10の操作具2を交換すべ
きM/Dシールド81のTハンドルソケット82に挿入
することにより固定すると共に、もう一方の多機能アー
ム11の操作具2で、その四隅のボルト85を外し、多
機能アーム10で交換すべきM/Dシールド81を持ち
上げる。この状態で、多機能アーム12,13がM/D
シールド81の作業用ソケット86の頭を把持すること
により、各アームを伸縮させてM/Dシールド81又は
アダプタ類又はハンドレール又はハンドホールド及び類
する部材上を移動する。又、図3に示す作業ロボットに
おいては、多機能アーム15,16を活用できるので、
上記のM/Dシールドの交換も、この多機能アームを活
用して行うことができ、より正確で、迅速な作業ができ
る。
【0019】M/Dシールド81を取付ける場合も、上
記と逆の動作でボルト85を締めることによりなされ
る。このようにして、人手を介することなく宇宙空間に
おいて居住モジュールのM/Dシールド81の交換又
は、周囲構造の検査が正確にできる。
【0020】図4は上記図1,図3に示す作業ロボット
の応用例を示し、(a)は図1に対応する作業ロボッ
ト、(b)は図3に対応する作業ロボットの構成図であ
り、本体1上面にペイロード40を搭載可能としたもの
である。その他の構成、作用は図1,図3に示す作業ロ
ボットと同じであるので説明は省略する。
【0021】図4において、本体1には、各種機器の収
納箱、クルーの船外活動を支援するための支援ツール等
の収納ケース、実験用モジュール、等からなるペイロー
ド40が搭載され、ペイロード40の左右両側は、それ
ぞれ2個の支持ハンド37により支持されている。支持
ハンド37は対向する左右の支持ハンドによりペイロー
ド40を支持し固定するものである。
【0022】図5は、更に別の形式のロボットの構成図
であり、2本の多機能アーム及び2本の移動アームを有
する例で、宇宙ステーションにおける有人モジュールで
利用されるものである。図において、81はM/Dシー
ルドであり、M/Dシールド81には2個所にTハンド
ルソケット82が設けられており、作業ロボットは、こ
のTハンドルソケット82を利用し、自己の位置を固定
し、移動するものであり、以下に詳しく説明する。
【0023】図5において、51は本体であり、下面に
開口する2個所の開口部52a,52bを有している。
この開口部52a,52bの間隔は、M/Dシールド8
1に設けられているTハンドルソケット82の任意の間
隔に対応するため、その開口部の大きさもある程度任意
の位置にあるソケット82に対応して設けられている。
開口部52a,52bの本体上面又は側面にはそれぞれ
移動アーム60,61が固定されている。
【0024】本体51の開口部52a,52b内には、
それぞれピストンアダプタ53が設けられ、このピスト
ンアダプタ53は上面の移動アームを介して上下に伸縮
し、伸びた時にM/Dシールド81のTハンドルソケッ
ト82に係合して本体51をM/Dシールド81に固定
し、後退することにより離脱する。又、開口部52a,
52b内にはアダプタ形状確認用カメラ54とライト5
5が設けられている。これら53,54,55はすべて
図示省略の制御装置に配線されており、ロボット内に設
けるか、又は別途モジュール内に設けられる制御装置に
より遠隔制御される。
【0025】本体51の上面には2本の移動アーム6
0,61が前後に固定されている。各移動アーム60,
61は2本のアーム62a,62bを連結部63aで連
結し、本体51側へは連結部63bで固定され、他端は
連結部63cで操作具66が接続されている。操作具6
6の側面には電波又は赤外線のセンサ、TVカメラ、又
は、レーザスキャンセンサー等からなるカメラ67とラ
イト68が取付けられ、図示省略の制御装置により必要
な場合カメラ67の映像を取り込んで、形状認識すると
共に、移動し、作業を行う。操作具66は又、M/Dシ
ールド81の四隅にあるボルトの頭を把持するアダプタ
又はボルトを外し、アームを固定するためのネジアダプ
タが装着されている。
【0026】本体51の中央部には多機能アーム70,
71の2本が平行して両側に固定されている。多機能ア
ーム70,71も又、2本のアーム72a,72bを連
結部73aで連結し、本体1側には連結部73bで固定
され、他端には連結部73cにより操作具2が装着され
ている。操作具2は図2に示すものと同じ構成である。
【0027】上記に説明の作業ロボットによれば、本体
51のピストンアダプタ53をM/Dシールド81のT
ハンドルソケット82に固定し、更に交換すべきM/D
シールド81に対して、多機能アーム70の操作具66
をTハンドルソケット82に挿入することにより固定す
ると共に、もう一方の多機能アーム71の操作具66
で、その四隅のボルト85を外し、多機能アーム70で
交換すべきM/Dシールド81を持ち上げる。この状態
で、移動アーム60,61がM/Dシールド81のボル
ト頭を把持することにより、アームを伸縮させてM/D
シールド81上を移動する。M/Dシールド81を取付
ける場合も、上記と逆の動作でボルト85を締めること
によりなされる。このようにして、人手を介することな
く宇宙空間において居住モジュールのM/Dシールドの
交換又は、周囲構造の検査が正確にできる。
【0028】又、図5に示す作業ロボットはM/Dシー
ルド81上ではなく、例えば、地盤上を移動するために
ピストンアダプタ53の代わりにドリルを設け、地球を
はじめ、火星、月等の地盤の上にもドリルでロボットを
固定できるものであり、本体51の開口部52a,52
b内からドリルを突出させ、回転もしくは打設すること
により地盤に挿入して本体51を地盤上に固定できる。
又、移動アーム60,61の先端の操作具66内からド
リルを突出させ、地盤上に同様に突出させて地盤上に固
定することもできる。このような固定及び取外し(ねじ
外し)を交互に行うことにより移動アーム60,61を
伸縮させて本体51を地盤上で移動させることができ
る。
【0029】次に、上記に説明した図1,図3,図4,
図5に示す先行技術に係る作業ロボットを更に改良し、
移動時のM/Dシールド81等の機器又は構造物に対す
る反力を少なくし、より信頼性を向上した本発明の実施
の形態について説明する。図6は本発明の実施の一形態
に係る作業ロボットの斜視図である。図では図1に示す
作業ロボットを示し、ロボットの各構造は図1と同じで
あり、本実施の形態においては、加速度センサ90を設
け、その加速度信号を制御装置100に入力する構成で
ある。
【0030】加速度センサ90は各多機能アーム10,
11,12,13の4本の各単体アームに設けられてい
る。従って、各多機能アーム10〜13は、それぞれ2
個の加速度センサ90を備え、ロボット全体としては合
計8個の加速度センサ90が設けられている。各加速度
センサ90がロボットの歩行時に検出する加速度は制御
装置100に入力され、制御装置100は、後述するよ
うに移動中の多機能アームが移動中に機器又は構造物に
与える反力を予め設定した最小値もしくはその値以下と
なるように各アームの関節部のモータを制御する。
【0031】図7は図6に示す作業ロボットの加速度制
御系統図である。図において、各多機能アーム10,1
1,12,13には、それぞれ加速度センサ90が
1 ,S 2 として設けられ、それぞれ連結部10a,1
0b,10cにモータM1 ,M2,M3 が取付けられて
いる。同様にアーム11にも、加速度センサS1 ,S2
と、それぞれ連結部11a,11b,11cにモータM
1 ,M2 ,M3 が設けられ、アーム12にも加速度セン
サS1 ,S2 及び連結部12a,12b,12cにモー
タM1 ,M2 ,M3 が、更に、アーム13にも同様に加
速度センサS1 ,S 2 及び連結部13a,13b,13
cにモータM1 ,M2 ,M3 が、それぞれ設けられてい
る。
【0032】上記制御系統において、制御装置100に
は各4本の多機能アーム10,11,12,13の加速
度センサS1 ,S2 からの加速度信号が入力され、制御
装置100では各多機能アームの各連結部10a,10
b,10c,11a,11b,11c,12a,12
b,12c,13a,13b,13cの各モータM1
2 ,M3 を制御する。制御装置100ではロボット移
動時に、移動するアームが、アダプタで把持するTハン
ドルソケット82や、作業用ソケット86又はハンドレ
ールに対して与える加速度(反力)を合成し、この合成
加速度が予め設定された最小値となるか、或いはその値
以下となるようにアームを移動させる。
【0033】図8は上記に説明した制御装置100によ
る各多機能アームの制御の一例を示すフローチャートで
あり、4本の多機能アームを有する図6に示す作業ロボ
ットに適用した例である。図において、まず、S1 にお
いて走行を開始し、S2 において進行方向を向く1本の
多機能アームを、予め設定された最小の加速度となる速
度で移動させる。S2 において、1本の多機能アーム
が、把持部に加速度(反力)を与えないで移動が終わる
と、S3 において、残りの3本の多機能アームを同様に
1本ずつ、規定の速度で移動させるか、又は同時に移動
させる。同時に移動させる場合にはS4 において各多機
能アームの加速度を測定し、S5 において、各アームが
把持部に対して与える合成加速度(反力)が規定値を超
えたか否かを判定する。
【0034】S5 において合成加速度が規定値を超えて
いるとS6 へ進み、S6 において各多機能アームの速度
を予め定めた所定の割合で低下させてS7 へ進む。一
方、S 5 において合成の加速度が規定値以内であると、
そのままS7 に進む。S7 において、ロボットの移動が
続行するか否かにより、続行しない場合には、S8 で終
了し、続行の場合にはS2 へ戻り再び1本の多機能アー
ムを移動させ、同様の操作を繰り返す。このように制御
装置100は、ロボットが移動時に多機能アームが、移
動することにより把持部に対して反力を与えないように
多機能アームの移動速度を制御するので、宇宙の機器又
は構造物に無理な力を加えず、機器又は構造物を傷めず
に移動が可能となるものである。
【0035】又、作業ロボットが3本の多機能アームで
M/Dシールド81の隅の作業用ソケット86を把持
し、1本のアームで移動する時には、アームの移動速度
は、できるだけ遅くする。この理由はM/Dシールドの
パネルの剛性が弱く、小さな反力で影響が大きいためで
ある。又、多機能アームがTハンドルソケット82と作
業ボルト86を把持し、1本の足を進行させる場合に
は、荷重をTハンドルソケット82の多機能アームに荷
重が掛かるような姿勢に制御すると共に移動速度を上記
の場合より速くするように制御する。又、多機能アーム
操作具2のピストンアダプタ23にハンドを装備し、こ
のハンドでハンドレールを把持している場合には、1本
の移動する多機能アームの移動速度は、作業用ソケット
86を把持している場合と比べ、移動速度を速くするこ
とができる。この理由は、ハンドレールは強度がM/D
シールド81のパネルよりも高いためである。
【0036】制御装置100では、図8で説明した制御
に加え、このような多機能アームが把持する場所によ
り、移動する多機能アームの移動速度を変化させて制御
すると、よりきめ細かな制御で反力を少なくし、かつ、
移動効率を高めることができる。
【0037】なお、上記の実施の形態での説明では、説
明の都合上、図1に示す4本の多機能アーム10,1
1,12,13に加速度センサ90を装備して移動時に
機器又は構造物に対して加わる反力を最小にする例で説
明したが、本発明の制御は、図3に示す多機能アーム1
0,11,12,13に更に15,16を付加した6本
のアームを有する作業ロボット、図4(a),(b)に
示すペイロード40を搭載した4本又は6本アームの作
業ロボット、更に、図5に示す地盤上を移動する作業ロ
ボットのいずれの形式の作業ロボットにも適用されるも
ので、同様の効果が得られるものである。
【0038】
【発明の効果】本発明の作業ロボットは、(1)ロボッ
ト本体と、複数の単一アームの端部同志を連結し、一端
を前記本体に回動自在に取付け、他端に操作具を連結し
て構成される連結アームを複数有し、同連結アームは前
記操作具で機器又は構造物表面の突起部、アダプタ類、
ハンドレール又はハンドホールド等からなる部材を把持
すると共に連結部を回動させることにより伸縮して前記
本体を移動させる作業ロボットにおいて、前記単一アー
ムには、それぞれ加速度センサを取付け、同加速度セン
サからの検出信号をそれぞれ取込み、移動する連結アー
ムが把持する前記部材に対して与える反力を最小にする
ように前記移動する連結アームの速度を制御する制御装
置を設けたことを特徴としている。
【0039】このような構成により、機器又は構造物へ
対して加わる反力が最小となるので、特に宇宙空間での
宇宙機器又は構造物への損傷をなくし、又、宇宙機器へ
の慣性力の影響を少なくして姿勢制御を正確に行うこと
ができる。
【0040】本発明の(2)では、制御装置は、複数の
連結アームのうち、本体を移動させる時には、1本の連
結アームのみ移動させ、しかもそのアームの反力が最小
となるような速度で移動させるので、上記(1)の発明
での効果がより一層確実となる。又、本発明の(3)で
は、連結アームの把持部が剛性強度が強い部分と弱い部
分を把持している時には、その本体の荷重を強度の強い
部分に掛けるような姿勢に制御すると共に、移動する連
結アームの速度を弱い部分のみを把持している時よりも
速くして作業ロボットの移動速度を速め、作業効率を高
めることができ、上記(1)の発明の制御の実用性を高
めるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の先行技術に係る作業ロボットの斜視図
である。
【図2】図1に示す作業ロボットの多機能アーム先端を
示し、(a)は拡大側面図、(b)は(a)におけるA
−A矢視図である。
【図3】本発明の先行技術に係る別の形式の作業ロボッ
トの斜視図である。
【図4】本発明の先行技術に係る作業ロボットで、図1
に示す作業ロボットの改良型の斜視図であり、(a)は
ペイロードを搭載可能としたもの、(b)は(a)の形
式に更に多機能アームを上面に追加した形式をそれぞれ
示す。
【図5】本発明の先行技術に係る更に別の形式の作業ロ
ボットの断面図である。
【図6】本発明の実施の一形態に係る作業ロボットの斜
視図である。
【図7】本発明の実施の一形態に係る作業ロボットの制
御系統図である。
【図8】本発明の実施の一形態に係る作業ロボットの制
御のフローチャートである。
【符号の説明】
1,51 本体 2,66 操作具 10,11,12,13,15,16 多機能アーム 22 作業用ソケット把持用アダプタ 23,53 ピストンアダプタ 60,61 移動アーム 81 M/Dシールド 82 Tハンドルソケット 86 作業用ソケット 90 加速度センサ 100 制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボット本体と、複数の単一アームの端
    部同志を連結し、一端を前記本体に回動自在に取付け、
    他端に操作具を連結して構成される連結アームを複数有
    し、同連結アームは前記操作具で機器又は構造物表面の
    突起部、アダプタ類、ハンドレール又はハンドホールド
    等よりなる部材を把持すると共に連結部を回動させるこ
    とにより伸縮して前記本体を移動させる作業ロボットに
    おいて、前記単一アームには、それぞれ加速度センサを
    取付け、同加速度センサからの検出信号をそれぞれ取込
    み、移動する連結アームが把持する前記部材に対して与
    える反力を最小にするように前記移動する連結アームの
    速度を制御する制御装置を設けたことを特徴とする作業
    ロボット。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、前記ロボット本体を移
    動させる時には複数の連結アームのうち1本づつか又は
    移動時に把持する対象に対し反力を最小にする本数のア
    ームを移動させることを特徴とする請求項1記載の作業
    ロボット。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、複数の連結アームが前
    記部材が剛性強度の強い部分と弱い部分を把持している
    場合には、剛性強度の弱い部分のみを把持している時と
    比べ、移動する連結アームの移動速度を速くするように
    制御することを特徴とする請求項1記載の作業ロボッ
    ト。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200476324Y1 (ko) * 2014-01-10 2015-02-16 페이브텍 주식회사 위치 확인용 카메라를 구비한 로봇 검사장치
CN110395414A (zh) * 2019-07-26 2019-11-01 南京航空航天大学 一种面向空间维修作业的机器人
JP6935570B1 (ja) * 2020-10-29 2021-09-15 株式会社北川鉄工所 治具自動交換システム
JP7437288B2 (ja) 2020-10-30 2024-02-22 株式会社日立製作所 移動機械の制御装置および制御方法

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