JP7437288B2 - 移動機械の制御装置および制御方法 - Google Patents

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本発明は、自動移動機械等の制御技術に関する。
労働人口比率の低下や労働賃金の上昇に伴い、物流業での荷物の運搬および商品のピッキング、ならびに製造ラインへのロボットの導入が進んでいる。従来、ロボットの導入においては、あらかじめロボット動作を決定し、実際にロボットを動かしながらロボットに動作を教示する。このとき、把持物を落下させず、かつロボットを駆動するモータの負荷が大きくならないよう、作業者が実機の動きを見ながら、ロボットの動作を調整する。しかし、これらの調整作業は、経験に基づく熟練作業であり、教示する作業者の能力に左右される。
そこで、作業者の能力に左右されないロボット動作の調整方法として、特許文献1および特許文献2が開示されている。
特開2020-93306(特許文献1)には、物品上面を吸着するだけでなく、下から支える爪を有するハンドが開示されている。
特開2005-1055(特許文献2)には、あらかじめ決められた軌道、速度プロファイルに対して、把持物にかかる慣性力を考慮して、把持姿勢を変える方法が開示されている。
特開2020-93306号公報 特開2005-1055号公報
特許文献1は、物品を下から支える構造の爪を有するハンドであるが、爪を差し込む隙間が必要となるだけでなく、爪を引っ掛ける部分の強度が高い必要があり、用途が限られる。特許文献2は、物品の把持される部分の強度が十分高い場合には、適切な搬送姿勢で移動させることができるが、把持部の強度が低い場合には適用できない。
本発明の目的は、把持される部分の強度が低い物品に対し、把持部にかかる負荷を低減するように動作させることにより、把持している物品の落下および破損を防止する移動方法を提供することである。
上記課題の少なくとも一つを解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を以下に挙げる。移動機械の制御装置であって、前記移動機械は、物品を把持するハンドを有し、前記制御装置は、プロセッサと、記憶部と、を有し、前記記憶部は、前記物品を前記ハンドで把持したときの前記物品の把持部分の強度を示す強度情報を保持し、前記プロセッサは、第1の位置に置かれた物品を前記ハンドで把持するピック動作と、把持された前記物品を前記第1の位置とは異なる第2の位置に配置するプレイス動作と、の複数の組合せを生成し、前記強度情報に基づいて、生成された前記ピック動作の評価値及び生成された前記プレイス動作の評価値を計算し、生成された前記ピック動作と前記プレイス動作との組合せの各々について、前記ピック動作の終点から前記プレイス動作の始点まで前記把持された物品を移動するための移動動作を生成し、前記強度情報に基づいて、前記移動動作の評価値を計算し、前記評価値に基づいて、前記ピック動作、前記プレイス動作及び前記移動動作の組合せのいずれかを選択することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、把持位置・姿勢、ピック動作、プレイス動作および移動動作を把持物の強度に応じて、適切に生成することができ、ロボットの稼働率向上と作業効率向上、把持物ダメージ低減を実現することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
本発明の一実施例のロボットを用いた自動移動機械の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施例における制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施例における制御装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施例におけるピック・プレイス動作生成の一例を示す説明図である。 本発明の一実施例におけるピック・プレイス動作評価値生成の一例を示す説明図である。 本発明の一実施例における移動動作・評価値生成の一例を示す説明図である。 本発明の一実施例における移動動作中の物品姿勢に関する評価関数の一例を示す説明図である。 本発明の別の実施例における制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の別の実施例における制御装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の別の実施例における制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の別の実施例における制御装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の別の実施例における吸引圧力制御が可能な制御型吸着ハンドの一例を示す説明図である。 本発明の一実施例におけるハンド情報記憶領域に格納されているハンド情報管理テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の一実施例における物品情報記憶領域に格納されている物品情報管理テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の一実施例における動作情報記憶領域に格納されている動作情報管理テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の一実施例における吸着面強度情報記憶領域に格納されている吸着面強度情報管理テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の一実施例における周辺環境情報記憶領域に格納されている周辺環境情報管理テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の一実施例における表示部に表示される表示情報の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1~図18を用いて、本発明の一実施例を説明する。
図1は、本発明の一実施例のロボットを用いた自動移動機械100の構成の一例を示すブロック図である。
本実施例では、複数の物品が積層されている物品群6から物品を取り出し、コンベア(図示せず)上に移動させる動作、および、コンベア上から物品を取り、物品群6上に積む動作を例に説明する。しかし、本発明は、例えば箱の中または棚に積まれた物品の取り出し、積み付けなど、種々の動作に適用することができ、上記の動作に限定されるものではない。また、本実施例では3軸制御のロボットを例に説明するが、制御軸数および装置構成はこれに限られるものではなく、直動機構またはリンク機構など、回転機構に限定されるものではない。また、本実施例では1本腕を有するロボットを想定したアルゴリズムを記述しているが、腕の本数は2本以上であってもよい。
自動移動機械100は、移動装置12、制御装置10および撮影装置11で構成される。移動装置12は、ロボット1、ハンド3および力覚センサ4で構成される。ロボット1には、ハンド3および力覚センサ4が取り付けられており、制御装置10からの動作指令に従って動作する。力覚センサ4は、ロボット1とハンド3を連結する位置に取り付けられており、ハンド3にかかる力を測定する。力覚センサ4は、ハンド3が指機構を有する場合は、指が把持物5に加えている力を測定する位置に取り付けられてもよい。また、ハンド3が吸着機構を有する場合は、その吸着圧力を測定してもよい。
撮影装置11は、複数の物品が積まれている物品群6の積層状況を撮影および認識するものである。撮影装置11は、ロボット1が物品群6から物品を取り出す場合には、認識した物品群6の積層情報から移動する物品を特定する用途に使用され、ロボット1が積まれている物品群6に対してさらに物品を積む場合には、その積付け位置を特定するために使用される。また、撮影装置11は、ハンド3で把持する位置を特定する用途にも使用される。力覚センサ4および撮影装置11は、一般的なセンシングデバイスを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
制御装置10は、ロボット1から取得したロボット関節角度、角速度および角加速度などのロボット情報、ならびに、力覚センサ4および撮影データから抽出した物品群6の積層情報から、ロボット1の制御情報を算出し、出力する。
<制御装置の第一の構成例>
制御装置の第一の構成例について、図2~図7を用いて説明する。
図2は、本発明の一実施例における制御装置10の構成の一例を示すブロック図である。
制御装置10は、移動順序生成部121、ピック・プレイス動作生成部122、ピック・プレイス動作評価値生成部123、移動動作・評価値生成部124、動作選択部125、異常処理生成部126、制御信号出力部127、記憶部101、入力部111、表示部112および通信部113で構成される。また、記憶部101は、ハンド情報記憶領域102、物品情報記憶領域103、吸着面強度情報記憶領域104、動作情報記憶領域105および周辺環境情報記憶領域106で構成される。
移動順序生成部121は、物品群6からコンベア上に物品を移動させる場合における、物品を取り出す順序を生成する。生成した移動順序は動作情報記憶領域105に格納される。
ピック・プレイス動作生成部122は、把持物5をピッキングするときの動作であるピック動作、および、把持物5を置くときの動作であるプレイス動作を生成する。生成されるピック動作およびプレイス動作は複数生成されてもよく、生成したピック動作とプレイス動作は動作情報記憶領域105に格納される。
ピック・プレイス動作評価値生成部123は、ピック・プレイス動作生成部122で生成されたピック動作とプレイス動作に関し、ハンド情報記憶領域102に格納されているハンド情報、物品情報記憶領域103に格納されている物品情報、および、吸着面強度情報記憶領域104に格納されている吸着面強度情報を用いて、ピック・プレイス動作の評価値を生成し、動作情報記憶領域105に格納する。
移動動作・評価値生成部124は、ピック動作の終点位置とプレイス動作の始点位置とをつなぎ、移動途中にある障害物およびロボットと把持物との干渉を回避する軌道を生成するとともに、移動時の物品姿勢に関する評価値を生成し、動作情報記憶領域105に格納する。
動作選択部125は、動作情報記憶領域105に格納された評価値を用いて、ピック動作、プレイス動作および移動動作の最適な組み合わせを一つ選択する。
異常処理生成部126は、動作選択部125で最適な組み合わせが選定できなかった場合に実行する処理を生成する。
制御信号出力部127は、動作選択部125で選択したピック動作、プレイス動作および移動動作をロボットの制御信号に変換したのち、通信部113を介して、ロボット1に出力する。
入力部111は、機構制約情報および移動制約情報の入力、メニューの選択指示、ならびにその他の指示等を入力する入力部であり、入力した情報は記憶部101に格納する。表示部112は、入力情報の表示、処理結果の表示、および処理途中の経緯の表示等を行う表示部である。通信部113は、ロボット1、力覚センサ4、制御装置10および撮影装置11の間でデータを送受信する通信部である。
この制御装置10のハードウェア構成は、これに限定されるものではないが、例えば以下の通りである。制御装置10は、CPU(中央処理装置)120、ROM(リードオンリメモリ)やRAM(ランダムアクセスメモリ)などの記憶装置を含んで構成される。記憶部101は、ハードディスク装置などの外部記憶装置により構成される。入力部111は、例えばキーボード、マウスなどを用いる。その他、タッチパネル、専用のスイッチやセンサあるいは音声認識装置を用いてもよい。表示部112は、例えばディスプレイ、プロジェクタ、ヘッドマウントディスプレイなど画面やスクリーンに情報を表示する装置を用いる。さらに、表示部112に表示された情報を用紙に出力するプリンタ(図示せず)を制御装置10に接続してもよい。なお、これらのハードウェア構成は、専用装置である必要はなく、パーソナルコンピュータ等の一般的なコンピュータシステムを利用することができる。これらの制御装置10に含まれる各機能部121~127は、制御装置10において、CPU120が記憶装置に格納されたプログラムを実行することによって実現される。すなわち、これらの各機能部は、ソフトウェアにより構築される機能である。
図2に示した制御装置10における制御情報生成の手順について、図3~図7を用いて説明する。
図3は、本発明の一実施例における制御装置10の動作手順の一例を示すフローチャートである。
移動順序生成(ステップS11)において、制御装置10は、撮影装置11で撮影した画像から物品群6の積層状態を抽出するとともに、コンベアへ移動する順序を生成する。移動順序の生成方法としては、物品群6の上側かつロボット側の列にある物品を右から順に取るといったルールを用いて生成する方法などがあるが、これに限定されるものではない。
次に、吸着面強度情報取得(ステップS19)において、制御装置10は、吸着面強度情報を取得する。次に、ピック・プレイス動作生成(ステップS12)において、制御装置10は、一番目の物品(すなわち、ステップS11で生成された順序に従って最初に移動する物品)に対するピック動作とプレイス動作をそれぞれ少なくとも一つ生成する。次に、制御装置10は、生成したそれぞれ少なくとも一つのピック動作とプレイス動作について、ピック・プレイス動作評価値生成(ステップS13)において評価値を生成する。
次に、移動動作・評価値生成(ステップS14)において、制御装置10は、ピック・プレイス動作生成(ステップS12)で生成したピック動作の終点とプレイス動作の始点をつなぐ移動動作と、その評価値を生成する。ピック・プレイス動作生成(ステップS12)でピック動作およびプレイス動作の少なくとも一方が複数生成された場合、制御装置10は、後述するように、生成されたピック動作とプレイス動作とのすべての組み合わせ、または、それらのうち所定の条件を満たすものについて、移動動作とその評価値を生成してもよい。
次に、動作選択(ステップS15)において、制御装置10は、総合評価値が最小となるピック動作、プレイス動作および移動動作の組合せを選択する。総合評価値として、例えば、ピック動作、プレイス動作および移動動作の評価値の和を用いることができるが、これに限定されるものではない。
総合評価値判定(ステップS16)で、動作選択が失敗したと判定された場合には、制御装置10は、アラームを発報し、動作を停止させるなどの異常処理(ステップS18)を実行して、終了する。動作選択が成功した場合には、制御装置10は、制御信号出力(ステップS17)において、ステップS15で選択したピック動作、プレイス動作および移動動作をロボットの制御信号に変換したのち、通信部113を介して、ロボット1に制御信号を出力する。
制御装置10は、以上のステップS12からステップS16を、ステップS11で生成した移動順序に従って、物品群6の全ての物品に対して繰り返し実行する。あるいは、制御装置10は、一つの物品を移動したのち、物品群6の積層状態を抽出し、新たな移動順序を生成するよう、ステップS11からステップ16を繰り返し実行してもよい。以下、各ステップについて、詳細を説明する。
図4は、本発明の一実施例におけるピック・プレイス動作生成(ステップS12)の一例を示す説明図である。
まず、制御装置10は、移動順序生成(ステップS11)で抽出した物品群6の積層状態および移動順序と、周辺環境物に関する情報1221と、ハンド情報記憶領域102に格納されている複数のハンド情報1222とを用いて、隣接する物品および周辺環境物とハンドが干渉しない把持姿勢情報1226を少なくとも一つ生成する。本実施例では、吸着面が1面であるI型ハンド1225と、メイン吸着面とサブ吸着面の2面を有し、それらの吸着面がL型に(例えばそれらの2面が直方体の箱の隣接する2面を吸着するように)配置されたL型ハンド1224の2種類を例に説明するが、ハンド形状および把持構造は、これらに限定されるものではない。
次に、制御装置10は、物品情報記憶領域103に格納されているピック基本動作情報1223と、把持姿勢情報1226を用いて、ハンドおよび移動物品が隣接する物品や周辺環境物と干渉しない移動方向情報1227を少なくとも一つ生成する。I型ハンド1225のように、ハンドが回転対称な形状を持つ場合、把持姿勢情報1226は、回転対称の姿勢を含んでもよい。ロボット1の可動範囲によっては、これら複数の回転対称姿勢のうち、実際に取れない姿勢も含まれる場合があるため、可能な回転対称姿勢を含めることは好適である。なお、実際に姿勢を取れるかどうかのチェックは、ピック・プレイス動作生成(ステップS12)で行ってもよいし、移動動作・評価値生成(ステップS14)で移動軌道を生成するときに行ってもよい。
ピック基本動作情報1223には、例えば、(a)上昇、(b)右回転、(c)左回転、(d)手前回転、および(e)奥回転などの、物品をピックするときに実行されうる基本動作があらかじめ格納されている。ここで、平行移動方向が上昇方向のみであるのは、一般的にピック動作では、上昇方向に移動して、物品群6から離れたのち、横方向に移動してプレイス位置上空まで移動することが多いため、一例として取り上げたものである。もちろん、横方向や斜め方向への平行移動、および平行移動と回転移動の複合動作を基本動作に含めてもよい。
コンベア上に物品を配置するプレイス動作において、例えば、バーコードが印刷されている面を一定の方向に向けるなど、決まった位置・姿勢で物品を置くことが多い。また、ロボットの可動範囲によって実行可能なプレイス動作が制約を受けるため、プレイス動作は、あらかじめ決定しておく方がよい。そのために、物品情報記憶領域103に格納されているプレイス動作情報を使用する。
図5は、本発明の一実施例におけるピック・プレイス動作評価値生成(ステップS13)の一例を示す説明図である。
図5では、段ボール箱および紙箱を一例として説明する。図5(a)は上面にミシン目501がある物品例、図5(b)は上面に蓋502がある物品例、図5(c)は側面に穴503がある物品例、図5(d)はフィルム504で包装された物品例である。
例えば、I型ハンド1225でミシン目付き段ボール箱の上面を吸着して持ち上げようとすると、ミシン目が破壊され、持ち上げられない場合がある。また、I型ハンド1225で蓋つき紙箱の上面を吸着して持ち上げる場合、および、フィルム包装された紙箱の上面を吸着して持ち上げる場合には、蓋502が開いたり、フィルム504がのびたり、破れたりするなどして、持ち上げられない場合がある。
また、L型ハンド1224でミシン目付き段ボール箱の上面を吸着する場合、ミシン目の切り口505を覆うようにL型ハンド1224を左向き(すなわちサブ吸着面が箱の左側面を吸着する向き)に配置するとミシン目が破れにくいが、L型ハンド1224を右向き(すなわちサブ吸着面が箱の右側面を吸着する向き)に配置すると、切り口505に力が加わるためミシン目が破れやすい。
また、側面に穴503が開いているところに、L型ハンド1224のサブ吸着面を配置しても側面を吸着できないため、持ち上げるのに必要な吸着力を得られない場合がある。一方、フィルム包装された紙箱では、側面のフィルムを吸着し、上に持ち上げた方がフィルムが破れにくいため、L型ハンド1224の使用が有効である。
以上のように、物品の状態とハンドの形状、吸着面によって、物品を持ち上げる動作の成否が異なる。そこで、対象物品毎に、ハンド形状と少なくとも一つの吸着面に対応づけられた評価値を生成する。評価値の生成方法として、例えば、吸着面強度情報記憶領域104に格納されているピック動作およびプレイス動作の吸着面強度情報を参照する方法、ならびに、強度シミュレーションなどの算出値を使用する方法などがある。例えば、吸着面強度情報として、ハンド形状(h)、吸着面(s1,s2)における最大可搬重量がM(h,s1,s2)である場合、移動する物品の重量をmとすると、ピック動作の評価値Ecとプレイス動作の評価値Elは、式1を用いて算出することができる。ここで、把持する物品の重量mが最大可搬重量Mより大きい場合は、物品を破損することなく移動することができないため、評価値を∞とした。
Figure 0007437288000001
図6は、本発明の一実施例における移動動作・評価値生成(ステップS14)の一例を示す説明図である。
移動動作・評価値生成では、ピック・プレイス動作生成(ステップS12)で生成したピック動作の終点とプレイス動作との始点をつなぐ移動動作、およびその評価値を生成する。ピック動作およびプレイス動作が複数ある場合は、その組み合わせ数分の移動動作を生成してもよいし、ピック・プレイス動作評価値生成(ステップS13)で生成した評価値が最も高いピック動作とプレイス動作の組合せについて移動動作を生成してもよい。
このとき、ピック動作とプレイス動作の組合せとして、ハンド形状と吸着面が同じとなる組合せを用いることで、持ち替えがない軌道を生成することができる。また、複数ロボットを用いて物品を持ち替えることで、ピック動作とプレイス動作で異なるハンド形状または吸着面を使用することも可能である。
ピック動作群1231とプレイス動作群1232の組合せ例として、次に示すように持ち替え不要な移動動作1233と持ち替えが必要な移動動作1234とが生成される。例えば、ピック動作1231(B)はI型ハンド1225で物品の上面を吸着しており、おなじくI型ハンドが上面を吸着しているプレイス動作1232(a)、(b)と組み合せることで、持ち替え不要な移動動作1233を生成できる。
しかし、ピック動作1231(B)と、L型ハンド1224を使用するプレイス動作1232(c)、(d)または(e)との組合せは、いずれも、ピック動作とプレイス動作でハンド形状が異なり、かつ、I型ハンドとL型ハンドとも上面を吸着していて持ち替えできないことから、これらの組合せでは、移動動作を生成することができない。同様に、ピック動作とプレイス動作の組合せとして、(C,c)(C,d)(D,c)(D,d)(E,e)に対し、持ち替えのない移動動作を生成することができる。これによって、作業効率が向上する。
一方、ピック動作1231(A)は、I型ハンド1225で物品の手前側面を吸着しており、I型ハンドで上面を吸着しているプレイス動作1232(a)または(b)との組合せでは、持ち替えのある移動動作を生成することができる。ピック動作において吸着している物品の面とプレイス動作において吸着している物品の面とが異なることから、ピック動作とプレイス動作との間で異なるハンドへの持ち替えが可能になるためである。このような持ち替えをすることによって、例えば、ピック動作とプレイス動作で異なる種類のハンドを使用したり、ピック動作をしたハンドを用いたままでは実行不可能なプレイス動作を行ったりする場合にも、作業効率の高い動作を生成することが可能になる。
同様に、ピック動作1231(A)と、L型ハンド1224で上面と右側面を吸着しているプレイス動作1232(c)または(d)との組み合わせに対し、持ち替えのある移動動作を生成することができる。移動動作の生成では、ピック動作の終点からプレイス動作の始点を結ぶ移動動作中において、障害物およびロボットと把持物との干渉を回避する動作を生成する。
次に、移動動作中の物品姿勢に関する評価値を算出する。
図7は、本発明の一実施例における移動動作中の物品姿勢に関する評価関数の一例を示す説明図である。
本例では物品が入れられた箱をL型ハンド1224で移動するときの姿勢について述べるが、移動する物品およびハンド形状はこの限りではない。また、物品姿勢の最適値の算出例として、箱の最大曲げモーメントを用いているが、降伏応力など別の指標を用いることもできる。また、紙箱およびフィルム包装などのように小さな曲げモーメントで曲がるものの、破断に至りにくい材料に対しては、破断応力または塑性変形を開始する降伏応力をシミュレーションまたは実測などで求めて用いてもよい。
図7に、箱1411の中に物品1412が入っている物品をL型ハンド1224で吊り下げるように把持している例を示す。物品1412に重力gがかかっているとき、その力は、箱1411の側壁に作用し、点A、Bに、それぞれf1、f2の力が作用する。直方体である物品1412の中心に重心が位置する場合、重心から点A、点Bまでの距離は同じとなるため、f1=f2=g/2である。
点Aにかかる力f1による点Cでの曲げモーメントは、L1×g・cosθ/2であり、点Dでの曲げモーメントは、L2×g・sinθ/2である。点C、Dで許容される最大曲げモーメントをそれぞれM1、M2とすると、式2を満たすθの範囲であれば、箱を傷めることなく移動させることができる。
Figure 0007437288000002
ここで、例えば、箱壁の強度が同程度でM1=M2であるとき、点Cと点Dにかかる曲げモーメントを同じにするには、θ1=tan-1(L1/L2)を最適値とすればよい。あるいは、点C付近にミシン目があり、点Cの最大曲げモーメントが点Dの最大曲げモーメントの1/10である場合には、θ2=tan-1(10L1/L2)が最適値となり、θ1より大きい角度で傾けた姿勢で移動させるほうがよい。ここでは、物品1412にかかる力として重力を挙げたが、遠心力を含んでもよい。
上記によって求めた最適値(θop)を用いた評価関数例として、式3を用いることができる。生成した移動動作の軌道全体において、各位置における物品の傾きθを求め、式3を評価したのち、それらの最大値を移動動作の評価値Emとする。ここで、点C、Dにかかる曲げモーメントが、許容される最大曲げモーメントM1、M2より大きい場合は、物品が破損するため、評価値を∞とするとよい。また、物品を傾ける角度θにも制約があってもよい。例えば、天地を逆にすると、内容物が壊れるような場合は、θの範囲を-30度(θ1)から30度(θ2)の範囲に限定するなどしてもよい。
Figure 0007437288000003
なお、上記の曲げモーメントに基づく評価値は、吸着対象の物品の面に生じる変形に伴う評価値の一例であり、その具体的な算出方法は上記のものに限定されない。例えば、移動動作においてθ=30度が最適である場合に、θ=30度のときの評価値を0、θ=20度又は40度のときの評価値を10、θ=10度又は50度のときの評価値を30とするなど、最適な角度との差が大きいほど評価値が大きくなるように(すなわち評価が低くなるように)評価値を決定してもよい。このような評価値の決定は、所定の計算式に基づいてもよいし、予め設定された角度と評価値とを対応付けるテーブルに基づいてもよい。
動作選択(ステップS15)では、制御装置10は、生成した評価値を用いて、最適な動作を選択する。移動動作生成時に求めたピック動作とプレイス動作の組合せがN個ある場合、その組み合わせ毎に総合評価値を式4で算出する。
Figure 0007437288000004
ここで、α、β、γは重み係数である。制御装置10は、求めた総合評価値Enのうち最小の値をとる動作の組合せを選択する。
総合評価値判定(ステップS16)では、制御装置10は、総合評価値が∞であった場合には動作選択失敗と判定し、それ以外は、動作選択が成功したと判断する。
なお、上記の例では、ピック動作、プレイス動作及び移動動作のいずれの評価値も、値が小さいほど評価が高いこと、すなわち、物品の損傷(例えば箱の破損又は落下等)が起こりにくいことを示している。しかし、このような評価値は一例であり、例えば値が大きいほど物品の損傷が起こりにくいことを示す評価値を使用してもよい。その場合にも、評価値に基づいて、物品の損傷が起こりにくい動作が選択される。
本実施例によれば、箱の強度に応じたハンド形状の選択、およびピック動作とプレイス動作、移動動作を生成することができ、ロボットの稼働率向上、作業効率向上および把持物ダメージ低減を実現することができる。
<制御装置の第二の構成例>
制御装置の第二の構成例について、図8~図9を用いて説明する。
図8は、本発明の別の実施例における制御装置10の構成の一例を示すブロック図である。
図8において、図2に示した第一の構成例と同じ構成には、同じ番号を付与している。図8に示す制御装置10は、図2に示したものと同様の構成に加えて、順序ツリー生成部141および移動順序探索部145を有する。順序ツリー生成部141は、物品群6から物品を取り出す順序を網羅的に生成した順序ツリーを生成する。移動順序探索部145は、評価値を付与した順序ツリーから、最適な移動順序を生成する。
ピック・プレイス動作生成部122~制御信号出力部127と同様、順序ツリー生成部141および移動順序探索部145は、例えば、制御装置10において、CPUが記憶装置に格納されたプログラムを実行することによって実現される。すなわち、これらの各機能部は、ソフトウェアにより構築される機能である。
図9は、本発明の別の実施例における制御装置10の動作手順の一例を示すフローチャートである。
図3に示した第一の構成例の動作手順と同じ手順には、同じステップ番号を付与している。図9の例では、ステップS11の代わりにステップS21が実行される。ステップS19の次にステップS22が実行され、その次にステップS12が実行される。ステップS15の次にステップS25およびS26が実行され、その次にステップS16が実行される。
順序ツリー生成(ステップS21)において、制御装置10は、物品群6の状態を抽出するとともに、物品を移動する順序の全ての組合せとして、順序ツリーを生成する。例えば、制御装置10は、撮影装置11が撮影した物品群6の画像から、物品群6を構成する各物品の種類、位置および姿勢等といった状態を抽出し、それらの物品をピックし、移動してプレイスする順序を示す順序ツリーを生成してもよい。あるいは、各物品の状態を示す情報がほかの手段で取得できる場合はその情報を利用してもよい。
次に、ノード選択(ステップS22)において、制御装置10は、順序ツリーのうちの一つのノードを選択する。ここで、ノードとは、物品群6の積層状態と次に移動する物品とを一つの状態として表したものである。次に、制御装置10は、選択したノードについて、ピック・プレイス動作生成(ステップS12)から動作選択(ステップS15)までを、第一の構成例と同様に実行する。この段階で、選択したノードに対するピック動作、プレイス動作、移動動作および総合評価値が決定される。
制御装置10は、順序ツリーの全てのノードに対して評価値の算出が完了したかを判定し(ステップS25)、完了していなければ残りのノードに対してノード選択(ステップS22)以降の処理を繰り返す。すべてのノードについて総合評価値を算出したのち、制御装置10は、最小評価値経路探索(ステップS26)で、総合評価値の和が最小となる移動順序を求める。最小評価値経路探索法として、ダイクストラ法などの一般的な手法を用いることができる。
次に、総合評価値判定(ステップS16)において、制御装置10は、動作選択の成功、失敗を判定する。失敗と判定された場合には、制御装置10は、異常処理(ステップS18)を実行する。成功と判定された場合には、制御装置10は、制御信号出力(ステップS17)で、移動順序に従って、ピック動作、プレイス動作および移動動作をロボットの制御信号に変換したのち、通信部113を介して、ロボット1に出力する。
以上のフローチャートにおいて、制御装置10は、動作選択(ステップS15)を実行せず、ピック動作、プレイス動作および移動動作の複数の組合せを順序ツリーに反映させたのち、最小評価値経路探索(ステップS26)でそれらのいずれかを選択してもよい。また、ハンドの交換時間を総合評価値に含めてもよい。
上記の第二の構成例によれば、ハンド交換しながら物品を移動させるための最適な順序を生成することができる。特に、複数種類の物品が混在して積まれている物品群6に対し、物品毎に把持しやすいハンドを用いることができるため、ハンド交換時間を考慮しても、物品にダメージを与えることなく、短時間で移動させることができる。
<制御装置の第三の構成例>
制御装置の第三の構成例について、図10~図12を用いて説明する。
図10は、本発明の別の実施例における制御装置10の構成の一例を示すブロック図である。
なお、図10において、図2に示した第一の構成例と同じ機能には、同じ番号を割り振っている。図10に示す制御装置10は、図2に示したものと同様の構成に加えて、吸着パターン生成部131を有する。吸着パターン生成部131は、複数の吸着パッドを持つ吸着ハンドにおいて、各吸着パッドの吸引圧力制御情報を生成する。
図11は、本発明の別の実施例における制御装置10の動作手順の一例を示すフローチャートである。
なお、図3に示した第一の構成例と同じ手順には、同じステップ番号を割り振っている。図11の例では、ステップS12の次にステップS31が実行され、その次にステップS13が実行される。吸着パターン生成(ステップS31)において、制御装置10は、複数の吸着パッドを持つ吸着ハンドにおいて、各吸着パッドの吸引圧力制御情報を生成する。
図12は、本発明の別の実施例における吸引圧力制御が可能な制御型吸着ハンドの一例を示す説明図である。
制御型吸着ハンド1311には、複数の吸着パッド1312が配置されている。図12の例では、それぞれの吸着パッド1312が円形で示され、48個の吸着パッド1312が6行×8列に配列されている。制御装置10は、各吸着パッド1312の吸引圧力を制御することができる。一点鎖線の矩形で示す物品位置1313は、吸着ハンド1311に対する物品の位置を示しており、撮影装置11で認識した物品形状および位置から算出することができる。
一般的に、段ボール箱および紙箱は、直方体形状であり、頂点部分は三面の壁で構成されているため、構造的に強度が高い。箱の中に入れられた内容部にかかる重力によって、箱の側壁が下に引っ張られるような力が働くが、上面の頂点部分を吸着把持することによって、上面を曲げる力を発生させることなく、壁にかかる重力を支えることができる。したがって、箱上面のミシン目を破壊しない吸着を可能とするためには、物品位置1313に対し、箱の頂点付近にある吸着パッドを高い圧力で吸引する高圧吸着パッド1314とし、その他の吸着パッドの吸引力をOFFして無吸引吸着パッド1315とすることが、好適である。
把持する物品が重く、頂点部分の高圧吸着パッド1314だけでは移動に必要な吸着力を得られない場合は、高圧吸着パッド1314の内側に配置されている吸着パッドを、高圧吸着パッド1314より小さい圧力で吸引する低圧吸着パッド1316とすることで、重い物品を持ち上げる吸着力を確保することも可能とする。頂点近傍にある吸着パッドより、上面中央部にある吸着パッドの吸引圧力を小さくすることで、箱上面の反りを凹状にすることができるため、箱上面にミシン目がある箱においても、ミシン目部分にかかる力を小さくすることができる。
なお、図12の例では、すべての吸着パッド1312を円形で示し、それらのうち高圧吸着パッド1314を黒塗りの円形で、無吸引吸着パッド1315を白抜きの円形で、低圧吸着パッド1316をグレーに網掛けした円形で、それぞれ示している。また、図12に示した複数の円形の吸着パッド1312は一例であり、実際の吸着パッド1312の形状は円形に限定されず、その数も1以上であれば図示したものに限定されない。例えば、吸着面全面をスポンジ状のパッドで覆い、吸着部に穴をあけた構造の吸着パッドを用いてもよい。
最適な吸着パターンを得るために、制御装置10は、撮影装置11で取得した画像から、最適な吸着パターンを生成してもよい。あるいは、撮影装置11で撮影した吸着面画像と、様々な吸着パターンと、ピック動作、プレイス動作および移動動作と、その吸着パターンで吸着して動作させたときに生じた箱ダメージとを一つにまとめた情報をニューラルネットワークに入力し、深層強化学習によって獲得した吸着パターン生成器によって、吸着パターンを生成する方式を採用してもよい。
吸着パターンによって、吸着面強度が変化することから、ピック・プレイス動作評価値生成や移動動作・評価値生成における評価値も変化する。複数の吸着パターンを動作によって使い分けることにより、ピック動作、プレイス動作および移動動作の評価値を向上させ、箱へのダメージをさらに低減することができる。
記憶部101に格納されている情報について図13~図17を用いて説明する。この情報は、図2、図8および図10のいずれの構成にも共通する。
図13は、本発明の一実施例におけるハンド情報記憶領域102に格納されているハンド情報管理テーブル1020の一例を示す説明図である。
ハンド情報管理テーブル1020には、I型またはL型などのハンド形状、メイン吸着部およびサブ吸着部の寸法、ならびに吸着タイプ(例えば全面を吸着するタイプまたは吸着エリアを制御できるタイプのいずれであるか、および、吸着パッドの配列)などが格納されている。
図14は、本発明の一実施例における物品情報記憶領域103に格納されている物品情報管理テーブル1030の一例を示す説明図である。
物品情報管理テーブル1030には、物品タイプ、物性、ピック基本動作、プレイス動作、および吸着に関する条件が格納されている。ここで、吸着面A、Bとは、例えば、6面体の場合、各面にA~Fのアルファベットを割り付けることで、吸着ハンドによって吸着する対象の面を特定可能としている。また、移動方向は、ロボット座標系における(x,y,z,Roll,Pitch,Yaw)で、移動方向を表している。また、吸着可能面は、壁に穴が開いているために吸着できないといった物品の特性上の制約、または、プレイス姿勢を取ることができないなどの動作上の制約によって決定することができる。プレイス姿勢は、ロボット座標系の(x,y,z)方向に対して、W,L,H寸法を持つ物品のどの辺を向けるかという指定方法例を示している。
図15は、本発明の一実施例における動作情報記憶領域105に格納されている動作情報管理テーブル1050の一例を示す説明図である。
動作情報管理テーブル1050には、生成した把持位置、ピック動作、プレイス動作、および移動動作に関する情報について、複数の中間データと一つの最終データ(すなわち複数の中間データの中から最終的に選択されたデータ)が格納されている。
図16は、本発明の一実施例における吸着面強度情報記憶領域104に格納されている吸着面強度情報管理テーブル1040の一例を示す説明図である。
吸着面強度情報管理テーブル1040は、吸着面(すなわち吸着ハンドによる吸着の対象となる物品の面)と動作のマトリクスとなっている。縦軸は吸着面を示しており、メイン吸着面とサブ吸着面との組合せである。ここで、メイン吸着面とは、I型ハンドによって吸着する対象の物品の面、又は、L型ハンドの二つの吸着面のうち、主となる吸着面によって吸着する対象の物品の面である。一方、サブ吸着面とは、L型ハンドのうち、補助的な吸着面によって吸着する対象の物品の面である。I型ハンドの場合、物品の1面のみが吸着されるため、サブ吸着面はない。
横軸は動作方向を示しており、ロボット座標系における、並進(x,y,z)と回転(R,P,Y)である。評価値は、最大可搬重量を示しており、例えば、メイン吸着面がA、サブ吸着面がB、移動方法が並進z-であるとき、評価値は40kgとなる。本マトリクスは、ハンド番号(No.)と物品番号(No.)に関連付けられており、ハンド種類数と物品種類数の積の数だけマトリクスが格納されている。
図17は、本発明の一実施例における周辺環境情報記憶領域106に格納されている周辺環境情報管理テーブル1060の一例を示す説明図である。
周辺環境情報管理テーブル1060には、周辺環境に配置されている環境物の形状、サイズおよび配置位置が格納されている。
図18は、本発明の一実施例における表示部112に表示される表示情報1120の一例を示す説明図である。
物品情報表示部1121には物品の品種と物性が、ハンド情報表示部1122にはハンドNo.および吸着パターンが表示される。把持位置・移動方向表示部1123には、物品群6における把持対象の物品の位置、ハンドの吸着面と方向、および移動方向が表示される。移動姿勢表示部1124には、移動時の物品姿勢が表示される。移動情報表示部1125には、箱位置毎の移動順序、吸着位置、移動方向、吸着面強度、移動姿勢が一覧表で表示される。
変更ボタン1126を操作することによって、移動情報表示部1125に表示された情報を編集可能となる。実行ボタン1127を操作することによって、移動情報表示部1125に表示された移動作業が実行される。また、自動運転ボタン1128を操作することによって、自動運転モードと、確認・実行モードとを切り替えることができる。吸着面強度情報ボタン1129を操作することによって、吸着面強度情報を編集することができる。
以上説明した実施例によれば、箱の強度に応じた動作を生成することができ、把持物をダメージなく高速で移動させることが可能となり、スループットの向上や設備稼働率の向上、把持物のダメージ低減を図ることができる。
なお、上記の実施例ではハンド3が吸着ハンドである場合を例として説明したが、ハンド3が例えば複数の指によって物品を挟むことで把持する多指ハンドであってもよい。その場合、吸着面強度情報の代わりに、ハンドによる把持部分の強度情報が保持され、それに基づいてピック動作、プレイス動作および移動動作の評価値が計算される。
また、上記の実施例では制御装置10が自動移動機械100を制御する例を示したが、制御装置10が評価値に基づいて選択した動作を提示することで、手動の移動機械の操作をサポートすることもできる。
また、本発明の実施形態のシステムは次のように構成されてもよい。
(1)自動移動機械(例えば自動移動機械100又はその中の移動装置12)の制御装置(例えば制御装置10)であって、自動移動機械は、物品を把持するハンド(例えばハンド3)を有し、制御装置は、プロセッサ(例えばCPU120)と、記憶部(例えば記憶部101)と、を有し、記憶部は、前記物品を前記ハンドで把持したときの物品の把持部分の強度を示す強度情報(例えば吸着面強度情報管理テーブル1040)を保持し、プロセッサは、第1の位置に置かれた物品をハンドで把持するピック動作と、把持された物品を第1の位置とは異なる第2の位置に配置するプレイス動作と、の複数の組合せを生成し(例えばステップS12)、強度情報に基づいて、生成されたピック動作の評価値及び生成されたプレイス動作の評価値を計算し(例えばステップS13)、生成されたピック動作とプレイス動作との組合せの各々について、ピック動作の終点からプレイス動作の始点まで把持された物品を移動するための移動動作を生成し(例えばステップS14)、強度情報に基づいて、移動動作の評価値を計算し(例えばステップS14)、評価値に基づいて、ピック動作、プレイス動作及び移動動作の組合せのいずれかを選択する(例えばステップS15、S16)。
これによって、把持位置・姿勢、ピック動作、プレイス動作および移動動作を、把持する物品の強度に応じて、適切に生成することができ、ロボットの稼働率向上と作業効率向上、物品の損傷リスク低減を実現することができる。
(2)上記(1)において、プロセッサは、複数の物品の各々の状態を示す情報に基づいて、複数の物品を第1の位置から第2の位置に移動するための移動順序を複数生成し(例えばステップS21)、生成したそれぞれの移動順序に従って、複数の物品の各々について、評価値に基づいて、ピック動作、プレイス動作及び移動動作の組合せのいずれかを選択し(例えばステップS15)、評価値に基づいて、複数の移動順序のいずれかを選択する(例えばステップS26、S16)。
これによって、ハンド交換しながら物品を移動させるための最適な順序を生成することができる。
(3)上記(1)において、物品の形状および位置を検出する撮影部(例えば撮影装置11)をさらに有し、ハンドは、1以上の吸着面を有し、各吸着面が吸引力を制御可能な複数の吸着パッド(例えば吸着パッド1312)を有する吸着ハンドであり、強度情報は、物品のハンドによる吸着対象の面の強度を示す情報であり、プロセッサは、物品の位置及び形状に基づいて、物品を把持するための吸着パッドの吸引パターンを生成し(例えばステップS31)、強度情報及び吸引パターンに基づいて、ピック動作、プレイス動作及び移動動作の評価値を計算する。
これによって、ピック動作、プレイス動作および移動動作の評価値を向上させ、箱へのダメージをさらに低減することができる。
(4)上記(1)において、記憶部は、物品の性質及び物品に対する動作の条件を示す物品情報(例えば物品情報管理テーブル1030)、ハンドの性質を示すハンド情報(例えばハンド情報管理テーブル1020)、並びに、ピック動作、プレイス動作及び移動動作が行われる環境に存在する物体に関する環境情報(例えば周辺環境情報管理テーブル1060)をさらに保持し、プロセッサは、物品情報、ハンド情報、物品情報及び環境情報に基づいて、隣接して積載された物品及び環境に存在する物体に干渉しないように、ピック動作、プレイス動作及び移動動作を生成する。
これによって、実行可能な動作を生成することができる。
(5)上記(1)において、前記記憶部は、前記ハンドの性質を示すハンド情報(例えばハンド情報管理テーブル1020)をさらに含み、
強度情報は、ハンドの形状と、物品のハンドによる把持部分と、の組み合わせごとの強度を示す情報を含む。
これによって、評価値を適切に計算することができる。
(6)上記(5)において、強度情報は、ハンドの形状と、物品のハンドによる把持部分と、ハンドの動作と、の組合せに対応付けられた最大可搬重量を含み、プロセッサは、最大可搬重量から物品の実際の重量を減算した差分が大きいほど評価が高くなるように、前記ピック動作及び前記プレイス動作の評価値を計算する(例えば式1)。
これによって、評価値を適切に計算することができる。
(7)上記(1)において、プロセッサは、ピック動作及びプレイス動作の生成において、物品を把持するハンドの種類、及び、ハンドが把持する物品の面を決定し、移動動作の生成において、物品を把持するハンドの種類、及び、ハンドが把持する物品の面のいずれも同一であるピック動作とプレイス動作との組合せについて、ピック動作の終点からプレイス動作の始点までの移動動作を生成する。
これによって、作業効率のよい動作を生成することができる。
(8)上記(1)において、プロセッサは、ピック動作及びプレイス動作の生成において、物品を把持するハンドの種類、及び、ハンドが把持する物品の面を決定し、移動動作の生成において、ハンドが把持する物品の面が異なる前記ピック動作とプレイス動作との組合せについて、ピック動作の終点からプレイス動作の始点までの移動動作を生成する。
これによって、ハンドの持ち替えが必要となる場合でも、作業効率のよい動作を生成することができる。
(9)上記(1)において、前記ハンドは、それぞれが物品の吸着対象の面を吸着する一つ以上の吸着面を有し、各吸着面が一つ以上の吸着パッド(例えば吸着パッド1312)を有する吸着ハンドであり、強度情報は、物品のハンドによる吸着対象の面の強度を示す情報を含み、プロセッサは、一つ以上の吸着面の吸着対象の面に生じる変形に伴う評価値を、移動動作の評価値として計算する(例えば式3)。
これによって、評価値を適切に計算することができる。
(10)上記(9)において、強度情報は、物品のハンドによる吸着対象の面の最大許容曲げモーメントを含み、ハンドは、それぞれが物品の異なる面を吸着する二つの吸着面を有し、プロセッサは、二つの吸着面の吸着対象の各々の面に生じる曲げモーメントの大きさと各々の面の最大許容曲げモーメントとの比が同一に近づくように、移動動作において把持される物品の傾きを計算する。
これによって、移動動作による物品の損傷リスクを低減することができる。
(11)上記(1)において、プロセッサは、ピック動作の評価値、プレイス動作の評価値及び移動動作の評価値の合計に基づいて、最も評価が高くなるピック動作、プレイス動作及び移動動作の組合せを選択する(例えば式4)。
これによって、総合的な物品の損傷のリスクが低い動作を選択することができる。
(12)上記(3)において、プロセッサは、吸着面の大きさが物品の吸着対象の面の大きさと同じ又はそれより大きく、吸着面が物品の吸着対象の面の全体を覆うように吸着し、かつ、物品の吸着対象の面が矩形である場合、吸着面の吸着パッドのうち、矩形の面の頂点部分を吸引する吸着パッド(例えば高圧吸着パッド1314)を吸引し、矩形の面の頂点以外の部分を吸引する吸着パッドを吸引しないように、吸着パッドの吸引パターンを生成する。
これによって、ピック動作、プレイス動作および移動動作の評価値を向上させ、物品の損傷リスクをさらに低減することができる。
(13)上記(3)において、プロセッサは、吸着面の大きさが物品の吸着対象の面の大きさと同じ又はそれより大きく、吸着面が物品の吸着対象の面の全体を覆うように吸着し、かつ、物品の吸着対象の面が矩形である場合、吸着面の吸着パッドのうち、矩形の面の頂点部分を吸引する吸着パッド(例えば高圧吸着パッド1314)の吸引圧力が、矩形の面の頂点以外の部分を吸引する少なくともいずれかの吸着パッド(例えば低圧吸着パッド1316)の吸引圧力より高くなるように、吸着パッドの吸引パターンを生成する。
これによって、ピック動作、プレイス動作および移動動作の評価値を向上させ、物品の損傷リスクをさらに低減することができる。
(14)上記(1)において、ピック動作の評価値、プレイス動作の評価値及び移動動作の評価値は、把持された物品の損傷の起こりにくさの評価値であり、プロセッサは、評価値に基づいて、物品の損傷が起こりにくいピック動作、プレイス動作及び移動動作の組合せを選択する。
これによって、物品の損傷リスクを低減することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によってハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによってソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
また、制御線及び情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線及び情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1・・・ロボット
6・・・物品群
10・・・制御装置
11・・・撮影装置
12・・・移動装置
100・・・自動移動機械

Claims (15)

  1. 移動機械の制御装置であって、
    前記移動機械は、物品を把持するハンドを有し、
    前記制御装置は、プロセッサと、記憶部と、を有し、
    前記記憶部は、前記物品を前記ハンドで把持したときの前記物品の把持部分の強度を示す強度情報を保持し、
    前記プロセッサは、
    第1の位置に置かれた物品を前記ハンドで把持するピック動作と、把持された前記物品を前記第1の位置とは異なる第2の位置に配置するプレイス動作と、の複数の組合せを生成し、
    前記強度情報に基づいて、生成された前記ピック動作の評価値及び生成された前記プレイス動作の評価値を計算し、
    生成された前記ピック動作と前記プレイス動作との組合せの各々について、前記ピック動作の終点から前記プレイス動作の始点まで前記把持された物品を移動するための移動動作を生成し、
    前記強度情報に基づいて、前記移動動作の評価値を計算し、
    前記評価値に基づいて、前記ピック動作、前記プレイス動作及び前記移動動作の組合せのいずれかを選択することを特徴とする制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記プロセッサは、
    複数の前記物品の各々の状態を示す情報に基づいて、前記複数の物品を前記第1の位置から前記第2の位置に移動するための移動順序を複数生成し、
    生成したそれぞれの前記移動順序に従って、前記複数の物品の各々について、前記評価値に基づいて、前記ピック動作、前記プレイス動作及び前記移動動作の組合せのいずれかを選択し、
    前記評価値に基づいて、前記複数の移動順序のいずれかを選択することを特徴とする制御装置。
  3. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記物品の形状および位置を検出する撮影部をさらに有し、
    前記ハンドは、1以上の吸着面を有し、各吸着面が吸引力を制御可能な複数の吸着パッドを有する吸着ハンドであり、
    前記強度情報は、前記物品の前記ハンドによる吸着対象の面の強度を示す情報であり、
    前記プロセッサは、
    前記物品の位置及び形状に基づいて、前記物品を把持するための前記吸着パッドの吸引パターンを生成し、
    前記強度情報及び前記吸引パターンに基づいて、前記ピック動作、前記プレイス動作及び前記移動動作の評価値を計算することを特徴とする制御装置。
  4. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記記憶部は、前記物品の性質及び前記物品に対する動作の条件を示す物品情報、前記ハンドの性質を示すハンド情報、並びに、前記ピック動作、前記プレイス動作及び前記移動動作が行われる環境に存在する物体に関する環境情報をさらに保持し、
    前記プロセッサは、前記物品情報、前記ハンド情報及び前記環境情報に基づいて、隣接して積載された物品及び前記環境に存在する物体に干渉しないように、前記ピック動作、前記プレイス動作及び前記移動動作を生成することを特徴とする制御装置。
  5. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記記憶部は、前記ハンドの形状を示すハンド情報をさらに含み、
    前記強度情報は、前記ハンドの形状と、前記物品の前記ハンドによる把持部分と、の組み合わせごとの強度を示す情報を含むことを特徴とする制御装置。
  6. 請求項5に記載の制御装置であって、
    前記強度情報は、前記ハンドの形状と、前記物品の前記ハンドによる把持部分と、前記ハンドの動作と、の組合せに対応付けられた最大可搬重量を含み、
    前記プロセッサは、前記最大可搬重量から前記物品の実際の重量を減算した差分が大きいほど評価が高くなるように、前記ピック動作及び前記プレイス動作の評価値を計算することを特徴とする制御装置。
  7. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記ピック動作及び前記プレイス動作の生成において、前記物品を把持する前記ハンドの種類、及び、前記ハンドが把持する前記物品の面を決定し、
    前記移動動作の生成において、前記物品を把持する前記ハンドの種類、及び、前記ハンドが把持する前記物品の面のいずれも同一である前記ピック動作と前記プレイス動作との組合せについて、前記ピック動作の終点から前記プレイス動作の始点までの移動動作を生成することを特徴とする制御装置。
  8. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記ピック動作及び前記プレイス動作の生成において、前記物品を把持する前記ハンドの種類、及び、前記ハンドが把持する前記物品の面を決定し、
    前記移動動作の生成において、前記ハンドが把持する前記物品の面が異なる前記ピック動作と前記プレイス動作との組合せについて、前記ピック動作の終点から前記プレイス動作の始点までの移動動作を生成することを特徴とする制御装置。
  9. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記ハンドは、それぞれが物品の吸着対象の面を吸着する一つ以上の吸着面を有し、各吸着面が一つ以上の吸着パッドを有する吸着ハンドであり、
    前記強度情報は、前記物品の前記ハンドによる吸着対象の面の強度を示す情報を含み、
    前記プロセッサは、前記一つ以上の吸着面の吸着対象の面に生じる変形に伴う評価値を、前記移動動作の前記評価値として計算することを特徴とする制御装置。
  10. 請求項9に記載の制御装置であって、
    前記強度情報は、前記物品の前記ハンドによる吸着対象の面の最大許容曲げモーメントを含み、
    前記ハンドは、それぞれが前記物品の異なる面を吸着する二つの前記吸着面を有し、
    前記プロセッサは、前記二つの吸着面の吸着対象の各々の面に生じる曲げモーメントの大きさと各々の面の最大許容曲げモーメントとの比が同一に近づくように、前記移動動作において把持される前記物品の傾きを計算することを特徴とする制御装置。
  11. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記プロセッサは、前記ピック動作の評価値、前記プレイス動作の評価値及び前記移動動作の評価値の合計に基づいて、最も評価が高くなる前記ピック動作、前記プレイス動作及び前記移動動作の組合せを選択することを特徴とする制御装置。
  12. 請求項3に記載の制御装置であって、
    前記プロセッサは、前記吸着面の大きさが前記物品の吸着対象の面の大きさと同じ又はそれより大きく、前記吸着面が前記物品の吸着対象の面の全体を覆うように吸着し、かつ、前記物品の吸着対象の面が矩形である場合、前記吸着面の前記吸着パッドのうち、前記矩形の面の頂点部分を吸引する吸着パッドを吸引し、前記矩形の面の頂点以外の部分を吸引する吸着パッドを吸引しないように、前記吸着パッドの吸引パターンを生成することを特徴とする制御装置。
  13. 請求項3に記載の制御装置であって、
    前記プロセッサは、前記吸着面の大きさが前記物品の吸着対象の面の大きさと同じ又はそれより大きく、前記吸着面が前記物品の吸着対象の面の全体を覆うように吸着し、かつ、前記物品の吸着対象の面が矩形である場合、前記吸着面の前記吸着パッドのうち、前記矩形の面の頂点部分を吸引する吸着パッドの吸引圧力が、前記矩形の面の頂点以外の部分を吸引する吸着パッドの吸引圧力より高くなるように、前記吸着パッドの吸引パターンを生成することを特徴とする制御装置。
  14. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記ピック動作の評価値、前記プレイス動作の評価値及び前記移動動作の評価値は、前記把持された物品の損傷の起こりにくさの評価値であり、
    前記プロセッサは、前記評価値に基づいて、前記物品の損傷が起こりにくい前記ピック動作、前記プレイス動作及び前記移動動作の組合せを選択することを特徴とする制御装置。
  15. 移動機械の制御装置が実行する制御方法であって、
    前記移動機械は、物品を把持するハンドを有し、
    前記制御装置は、プロセッサと、記憶部と、を有し、
    前記記憶部は、前記物品を前記ハンドで把持したときの前記物品の把持部分の強度を示す強度情報を保持し、
    前記制御方法は、
    前記プロセッサが、第1の位置に置かれた物品を前記ハンドで把持するピック動作と、把持された前記物品を前記第1の位置とは異なる第2の位置に配置するプレイス動作と、の複数の組合せを生成する手順と、
    前記プロセッサが、前記強度情報に基づいて、生成された前記ピック動作の評価値及び生成された前記プレイス動作の評価値を計算する手順と、
    前記プロセッサが、生成された前記ピック動作と前記プレイス動作との組合せの各々について、前記ピック動作の終点から前記プレイス動作の始点まで前記把持された物品を移動するための移動動作を生成する手順と、
    前記プロセッサが、前記強度情報に基づいて、前記移動動作の評価値を計算する手順と、
    前記プロセッサが、前記評価値に基づいて、前記ピック動作、前記プレイス動作及び前記移動動作の組合せのいずれかを選択する手順と、を含むことを特徴とする制御方法。
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