JP2023067373A - 搬送動作生成装置、搬送動作生成方法及び移動機械システム - Google Patents
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Abstract
【課題】把持した物品を落下及び破損することなく、高速に搬送する動作を生成する。【解決手段】移動機械による物品の搬送動作を生成する搬送動作生成装置であって、移動機械は、物品を把持する把持部を有し、把持部は、物品の天面を吸着する天面グリッパと、物品の側面を吸着する側面グリッパと、を有し、搬送動作生成装置は、プロセッサと、記憶部と、を有し、記憶部は、物品の寸法及び重量の情報を含むワーク情報を保持し、プロセッサは、ワーク情報に基づいて、物品にかかる力の大きさが、把持部の向きと物品にかかる力の向きとがなす角度から求められる最大可搬重量を超えないように、移動機械による物品の搬送動作を生成する。【選択図】図18
Description
本発明は、移動機械の搬送動作生成技術に関する。
労働人口比率の低下及び労働賃金の上昇に伴い、物流業での荷物の運搬、商品のピッキング、及び製造ラインへのロボットの導入が進んでいる。ロボットが物品を効率よく搬送する技術として、例えば特開2005-1055(特許文献1)及び特開2020-163479(特許文献2)が開示されている。
特許文献1には、「ロボットアーム先端に装着されたハンドで容器を把持し、容器内に収容された液体、粉体等を搬送する。容器の姿勢は、搬送開始時には重力加速度ベクトルと同方向(真下)を向いているが、加速過程で加速度が増加するにつれて慣性加速度ベクトルが徐々に大きくなり、加速度の向きと逆方向に傾斜が増し、加速度が減少に転ずると慣性加速度ベクトルが徐々に小さくなり、その傾斜は減少する。加速過程が完了して速度一定となると傾斜は解消される。減速過程では、減速度が増すにつれて、加速過程とは逆方向に傾斜が増し、減速度が減少に転ずるとその傾斜は減少し、ロボットが停止すると傾斜は解消され、搬送開始時の真下方向を向く姿勢に戻る。」と記載されている。
特許文献2には、「搬送対象物を吸着支持するハンドを有する産業用ロボットを備えるデパレタイズ装置であって、上記産業用ロボットは、上記ハンドに設けられると共に上記ハンドに吸着された上記搬送対象物を挟持することなく側面に当接して上記搬送対象物の搬送時に発生する慣性力を受ける慣性力支持部を備える。」と記載されている。
物品をロボットハンドで把持して搬送する場合、物品の落下及び破損を防ぐ必要がある。例えば、搬送対象として想定される段ボール箱の天面に、開封を容易にするためのミシン目が設けられている場合や、天面のフラップが接着剤で数か所だけ固定されている場合がある。このため、天面を把持する場合にはミシン目が破損の端緒となる場合や接着剤がはがれフラップが開いてしまう場合がある。また、物品を搬送する場合の把持部分への負荷は、重力と慣性力との合力となることから、特に効率的な搬送を実現するために搬送を高速化しようとすると、把持部分への負荷が増して落下及び破損の原因となりうる。
物品の把持部分への負荷を軽減しながら、安定した把持を実現するために、物品の天面を吸着把持する天面グリッパに加えて、物品の側面を吸着把持する側面グリッパを有するL型ハンドを使用する場合がある。側面グリッパを有するL型ハンドの特性を生かした把持方法及び軌道計画方法によって、物品の落下及び破損を防ぎながら効率的な搬送を実現することが期待できる。
特許文献1には、搬送時の加速度によって内容物をこぼさないように物品を搬送する技術が開示されている。しかし、L型ハンドを使用していないため、側面グリッパがあることに対応する把持方法等は記載されていない。特許文献2に開示されたハンドは、天面グリッパを有するが、側面については遠心力を受けるための板が設けられているのみであり、側面グリッパがあることに対応する把持方法等は記載されていない。
本発明の目的は、側面グリッパを有するL型ハンドの特性に適合した把持方法及び軌道計画によって、把持している物品の落下及び破損を防止しながら効率的な移動を実現する移動方法を提供することである。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を以下に挙げる。すなわち、移動機械による物品の搬送動作を生成する搬送動作生成装置であって、前記移動機械は、前記物品を把持する把持部を有し、前記把持部は、前記物品の天面を吸着する天面グリッパと、前記物品の側面を吸着する側面グリッパと、を有し、前記搬送動作生成装置は、プロセッサと、記憶部と、を有し、前記記憶部は、前記物品の寸法及び重量の情報を含むワーク情報を保持し、前記プロセッサは、前記ワーク情報に基づいて、前記物品にかかる力の大きさが、前記把持部の向きと前記物品にかかる力の向きとがなす角度から求められる最大可搬重量を超えないように、前記移動機械による前記物品の搬送動作を生成することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、物品を落下及び破損することなく、高速に移動することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例におけるロボット1を用いた移動機械システム100の構成の例を示すブロック図である。
本実施例では、パレット又はカゴ車上で複数の物品が積載されている物品群6から物品5を取り出し、コンベア(図示せず)上に移動させる動作を例に説明する。しかし、本発明は、上記の動作に限定されず、上記以外の種々の動作に適用することができる。
本実施例では3軸制御のロボットを例に説明するが、制御軸数および装置構成はこれに限られるものではなく、直動機構またはリンク機構など、回転機構に限定されるものではない。また、本実施例では1本腕を有するロボットを想定したアルゴリズムを記述しているが、腕の本数は2本以上であってもよい。また、撮影装置の台数および設置位置についても実施例に記載したものに限られず、例えば物品群6の側方に撮影装置を設置してもよいし、複数台の撮影装置を設置してもよい。
移動機械システム100は、移動装置10、制御装置14、搬送動作生成装置11、作業指示装置12及び撮影装置13で構成される。移動装置10は、ロボット1及びハンド3で構成される。ロボット1には、ハンド3が取り付けられており、制御装置14からの動作指令に従って動作する。
ハンド3は、物品5の天面を吸着把持する天面グリッパ3A及び物品5の側面を吸着把持する側面グリッパ3Bを備える吸着ハンドである。天面グリッパ3Aは、物品5の天面側を吸着して把持する機構部であり、複数の吸着パッド(図示せず)を整列配置した構造、又は、スポンジ状の吸着部(図示せず)で吸着する構造等、一般的な構造の吸着デバイスを用いることができる。側面グリッパ3Bは、物品5の側面側を吸着把持する機構部であり、天面グリッパ3Aと同様に複数の吸着パッドを整列配置した構造又はスポンジで吸着する構造等、一般的な構造の吸着デバイスを用いることができる。
また、天面グリッパ3Aと側面グリッパ3Bとの位置関係は、固定されていてもよいし、可変であってもよい。例えば、天面グリッパ3Aが、天面グリッパ3Aの吸着面に平行、かつ、側面グリッパ3Bに近づく方向又は側面グリッパ3Bから遠ざかる方向に、所定の範囲内で移動可能であってもよい。また、側面グリッパ3Bが、側面グリッパ3Bの吸着面に平行、かつ、天面グリッパ3Aに近づく方向又は天面グリッパ3Aから遠ざかる方向に、所定の範囲内で移動可能であってもよい。
撮影装置13は、複数の物品5が積層されている物品群6の積層情報を取得するための画像を撮影するものである。認識した物品群6の積層情報は、物品群6から物品5を取り出す場合に、次に移動する物品5を特定するための情報取得に使用される。撮影装置13は、ステレオカメラ、3Dスキャナ、2Dカメラ、レーザ測定器又はLiDARなどの、一般的なセンシングデバイスを用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、撮影装置13は、ロボット1の手先に取り付けられてもよい。撮影装置13の撮影方向は限定されない。例えば撮影装置13が物品群を真上から撮影してもよいし、斜め方向から撮影してもよい。撮影装置13がロボット1の手先に取り付けられた場合、一つの撮影装置13が複数の方向から物品群6を撮影してもよい。あるいは、それぞれが異なる方向から物品群6を撮影する複数の撮影装置13が設けられてもよい。
作業指示装置12は、ロボット1が行う作業の指示を生成して搬送動作生成装置11及び制御装置14に出力する。ここで生成される作業指示は、例えば、搬送対象の物品群6を指定する情報、及び、その搬送先(例えばコンベア)を指定する情報等を含んでもよい。搬送動作生成装置11は、作業指示装置12から取得した作業指示及び撮影装置13から取得した撮影情報を用いて物品群6の積層情報を抽出し、搬送する物品5の順序、各物品5をハンド3で吸着して把持する位置及び姿勢、並びに、物品5の現在の位置から搬送先までの搬送軌道を作成して、制御装置14に出力する。制御装置14は、ロボット1から取得したロボット関節角度、角速度、角加速度などのロボット情報、及び、搬送動作生成装置11から取得した情報に基づいて、物品5を搬送するためのロボット1及びハンド3の制御情報を生成し、ロボット1及びハンド3を制御する。
図2は、本発明の実施例における搬送動作生成装置11の構成の例を示すブロック図である。
搬送動作生成装置11は、物品位置・姿勢認識部121、ピッキング対象選定部122、把持位置・姿勢候補抽出部123、ハンド特性・慣性力考慮搬送軌道生成部124、ハンド制御指令生成部125、記憶部101、入力部111、表示部112及び通信部113で構成される。また、記憶部101は、ハンド情報記憶領域102、ロボット情報記憶領域103、環境情報記憶領域104、ワーク情報記憶領域105及び最大可搬重量情報記憶領域106で構成される。
物品位置・姿勢認識部121は、撮影装置13から得した撮影情報を用いて物品群6に含まれる各物品5の位置及び姿勢を認識する。
ピッキング対象選定部122は、位置及び姿勢が認識された1以上の物品5からピッキングの対象を選定する。
把持位置・姿勢候補抽出部123は、ピッキングの対象として選定された物品5の把持位置及び把持姿勢の1以上の候補を抽出する。
ハンド特性・慣性力考慮搬送軌道生成部124(以下、単に搬送軌道生成部124とも記載する)は、ハンド3の特性及び物品5の搬送時の慣性力を考慮した搬送元から搬送先までの搬送軌道を生成する。これによって、ピッキング対象の物品5の把持位置及び把持姿勢の1以上の候補のうち一つが選定され、その把持位置及び把持姿勢で物品5を把持して搬送元から搬送先まで搬送するための搬送軌道が生成される。
ハンド制御指令生成部125は、ピッキング対象の物品5を生成された搬送軌道に沿って搬送するためのハンド3の制御指令を生成する。
入力部111は、種々の情報の入力、メニューの選択指示の入力、及び、その他の指示等の入力を行う入力部であり、入力した情報は記憶部101に格納される。表示部112は、入力情報の表示、処理結果の表示、及び処理途中の経緯の表示等を行う表示部である。通信部113は、ロボット1、作業指示装置12、撮影装置13及び制御装置14の間でデータを送受信する通信部である。
搬送動作生成装置11のハードウェア構成は、これに限定されるものではないが、例えば以下の通りである。搬送動作生成装置11は、CPU(中央処理装置)120、ROM(リードオンリメモリ)及びRAM(ランダムアクセスメモリ)などの記憶装置を含んで構成される。記憶部101は、ハードディスク装置などの外部記憶装置によって構成される。入力部111は、例えばキーボード及びマウスなどを用いる。その他、タッチパネル、専用のスイッチやセンサあるいは音声認識装置を用いてもよい。
表示部112は、例えばディスプレイ、プロジェクタ、ヘッドマウントディスプレイなど、画面又はスクリーンに情報を表示する装置を用いる。さらに、表示部112に表示された情報を用紙に出力するプリンタ(図示せず)を搬送動作生成装置11に接続してもよい。
なお、これらのハードウェア構成は、専用装置である必要はなく、パーソナルコンピュータ等の一般的なコンピュータシステムを利用することができる。これらの搬送動作生成装置11に含まれる各機能部121~125は、搬送動作生成装置11において、CPU120が記憶装置に格納されたプログラムを実行することによって実現される。すなわち、これらの各機能部は、ソフトウェアによって構築される機能である。
続いて、図2に示した搬送動作生成装置11における搬送動作生成の手順について説明する。
図3は、本発明の実施例における搬送動作生成装置11が実行する処理の例を示すフローチャートである。
最初に、物品位置・姿勢認識部121が、撮影装置13から取得した撮影情報を用いて物品群6に含まれる各物品5の位置及び姿勢を認識する(ステップS301)。
次に、ピッキング対象選定部122が、位置及び姿勢が認識された1以上の物品5からピッキングの対象を選定する(ステップS302)。この処理の詳細については後述する(図4A~図7B参照)。
次に、把持位置・姿勢候補抽出部123が、ピッキングの対象として選定された物品5の把持位置及び把持姿勢の1以上の候補を抽出する(ステップS303)。この処理の詳細については後述する(図8A~図8C参照)。
次に、搬送軌道生成部124が、ハンド3の特性及び物品5の搬送時の慣性力を考慮した搬送元から搬送先までの搬送軌道を生成する(ステップS304)。この処理の詳細については後述する(図9A~図12参照)。
次に、ハンド制御指令生成部125が、ピッキング対象の物品5を生成された搬送軌道に沿って搬送するためのハンド3の制御指令を生成する(ステップS305)。
最後に、搬送動作生成装置11は、ステップS305で生成された制御指令を含む、生成した搬送軌道の情報を、通信部113を介して制御装置114に出力する(ステップS306)。さらに、搬送動作生成装置11は、ユーザによる確認のために、生成した搬送軌道の情報を、表示部112を介して表示してもよい(図18参照)。以上で処理が終了する。
ここで、図4A~図7Bを参照して、上記のステップS302の処理を説明する。
図4Aは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がピッキング対象を選択する処理の第1の例を示すフローチャートである。
図4Bは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がピッキング対象を選択する処理の第1の例を示す説明図である。
図4A及び図4Bに示す第1の例では、ピッキング対象である物品群6がパレット411に積載されており、かつ、物品群6を構成する物品5が全て同一品目の物品(例えば同一形状及び同一寸法の段ボール箱)である。図4Bの例では、同一品目の物品5が3行×3列×3段に積載されており、説明の便宜上、最上段の9個の物品5は番号(1)~(9)によって識別される。
ピッキング対象選定部122は、撮影装置13から取得した画像から、各物品5が置かれている位置及びハンド3によって把持する位置を取得する。図4Bには二つの撮影装置13が表示されているが、実際には撮影装置13が一つのみであってもよいし、三つ以上あってもよい。あるいは、一つの撮影装置13が移動しながらそれぞれ異なる方向からの複数の画像を撮影してもよい。
撮影装置13が物品群6を真上から撮影した場合には、画像に各物品5の高さ方向の寸法の情報が含まれないため、各物品の寸法をワーク情報(例えば後述するワーク情報管理テーブル1600)から取得してもよい。その場合、撮影した画像から特定される各物品5の幅方向及び奥行方向の寸法とワーク情報から取得された寸法とを照合して、積載されている各物品5の高さ方向の寸法を特定してもよい。また、撮影装置13が斜め方向から物品群6を撮影した場合には、撮影された各物品5の天面及び側面の画像から、各物品5の幅方向、奥行方向及び高さ方向の寸法を特定してもよい。このような寸法の取得方法は、後述するピッキング対象を選択する処理の第2~第4の例においても同様である。
ピッキング対象選定部122は、最初に、各物品5の開放面数を抽出する(ステップS401)。ここで、物品5の開放面とは、物品5の全ての面(直方体であれば6面)のうち、他の物品5又は障害物等に隣接していない面である。
次に、ピッキング対象選定部122は、開放面数が最も多い物品5を抽出する(ステップS402)。該当する物品5が複数ある場合は、そのすべてを抽出する。図4Bの例では、開放面数が3面である(2)、(3)、(5)及び(7)の物品5が抽出される。
次に、ピッキング対象選定部122は、開放面数が最も多い物品5のうち、ロボット1からの距離が最も近い物品5をピッキング対象として選択し、キューに追加する(ステップS403)。図4Bの例では、開放面数が3面である(2)、(3)、(5)及び(7)の物品5のうち、ロボット1からの距離が最も近い(2)の物品5がピッキング対象として選択され、キューに追加される。開放面数が最も多い物品5が一つのみ抽出された場合には、その物品5がピッキング対象としてキューに追加される。
次に、ピッキング対象選定部122は、全ての物品5の選択が終了したかを判定し(ステップS404)、終了していなければステップS401に戻り、終了していればピッキング対象を選択する処理を終了する。
ここで、ステップS404の判定には、複数のバリエーションがありうる。例えば、ステップS404を省略し、一つの物品5がピッキング対象として選択されたら、ピッキング対象選定部122は、その物品5が実際にピッキングされるのを待ってもよい。そして、ピッキング対象選定部122は、選択された物品5がピッキングによって取り除かれた後に残りの物品群6を撮影装置13が撮影した画像に基づいてステップS401~ステップS403の処理を実行してもよい。このような処理を、物品群6に含まれるすべての物品5のピッキングが終了するまで繰り返してもよい。
あるいは、ピッキング対象選定部122は、撮影装置13が一度に撮影した画像(同一の物品群6を例えば異なる角度から撮影した複数の画像がある場合は、それらの画像の一組)から位置、姿勢及び寸法を特定できる複数の物品5を対象として、ステップS401~ステップS404の処理を繰り返し実行してもよい。
例えば、一度に撮影した画像から、物品群6の最上段の(1)~(9)の物品5の位置、姿勢及び寸法が特定された場合、ピッキング対象選定部122は、(2)の物品5をピッキング対象として選択し、キューに追加した後、その物品5が実際にピッキングされたか否かにかかわらず、その物品5がピッキングされて物品群6から取り除かれたものと仮定して、残りの物品群6を対象としてステップS401~ステップS403を実行してもよい。
ピッキング対象選定部122は、(1)~(9)の物品5を対象としてステップS401~ステップS404を繰り返し、ステップS403で選択された物品5を順次キューに追加する。これによって、物品5のピッキングの順序が決定される。
あるいは、ピッキング対象選定部122は、例えば撮影された画像又は事前に与えられた情報等に基づいて、物品群6に含まれる全ての物品5の位置、姿勢及び寸法を特定できる場合には、全ての物品5を対象としてステップS401~ステップS404の処理を繰り返し実行してもよい。
上記のような全ての物品5の選択が終了したか否かの判定に基づく処理のバリエーションは、後述するピッキング対象を選択する処理の第2~第4の例においても同様である。
図5Aは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がピッキング対象を選択する処理の第2の例を示すフローチャートである。
図5Bは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がピッキング対象を選択する処理の第2の例を示す説明図である。
図5A及び図5Bに示す第2の例では、ピッキング対象である物品群6がパレット411に積載されており、かつ、物品群6が異なる品目の物品5(例えば形状及び寸法が異なる段ボール箱)を含んでいる。図5Bの例では、同一品目の物品5が3行×3列に配置されており、説明の便宜上、9個の物品5は番号(1)~(9)によって識別される。
ピッキング対象選定部122は、最初に、各物品5の把持可能面数を抽出する(ステップS501)。ここで、物品5の把持可能面とは、物品5の全ての面(直方体であれば6面)のうち、他の物体と干渉せずに天面グリッパ3A又は側面グリッパ3Bによって把持可能な面である。把持可能面の判定において、グリッパの把持位置はあらかじめ指定した位置に配置することとするが、物品5よりグリッパが大きい場合は、隣接する物品5に干渉しないよう、把持位置をずらして把持することも可能である。
次に、ピッキング対象選定部122は、把持可能面数が最も多い物品5を抽出する(ステップS502)。該当する物品5が複数ある場合は、そのすべてを抽出する。図5Bの例では、把持可能面数が3面である(2)、(3)、(5)及び(7)の物品5が抽出される。
次に、ピッキング対象選定部122は、把持可能面数が最も多い物品5のうち、ロボット1からの距離が最も近い物品5をピッキング対象として選択し、キューに追加する(ステップS503)。図5Bの例では、把持可能面数が3面である(2)、(3)、(5)及び(7)の物品5のうち、ロボット1からの距離が最も近い(2)の物品5がピッキング対象として選択され、キューに追加される。把持可能面数が最も多い物品5が一つのみ抽出された場合には、その物品5がピッキング対象としてキューに追加される。
次に、ピッキング対象選定部122は、全ての物品5の選択が終了したかを判定し(ステップS504)、終了していなければステップS501に戻り、終了していればピッキング対象を選択する処理を終了する。
図6Aは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がピッキング対象を選択する処理の第3の例を示すフローチャートである。
図6Bは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がピッキング対象を選択する処理の第3の例を示す説明図である。
図6A及び図6Bに示す第3の例では、ピッキング対象である物品群6がカゴ車611に積載されており、かつ、物品群6を構成する物品5が全て同一品目の物品(例えば同一形状及び同一寸法の段ボール箱)である。図6Bの例では、同一品目の物品5が3行×3列×3段に積載されており、説明の便宜上、最上段の9個の物品5は番号(1)~(9)によって識別される。また、カゴ車611は、その上の空間の三方を遮蔽する壁612を有する。壁612は、金属製の柵等であってもよい。ロボット1は、壁612を通して物品5をピッキングすることができない。
ピッキング対象選定部122は、最初に、各物品5の開放面数を抽出する(ステップS601)。カゴ車611上の物品5の場合、他の物品5に隣接しない面であっても、壁612に対向している面はハンド3による把持ができないため開放面から除外される。
次に、ピッキング対象選定部122は、開放面数が最も多い物品5を抽出する(ステップS602)。該当する物品5が複数ある場合は、そのすべてを抽出する。図6Bの例では、開放面数が2面である(1)、(2)及び(3)の物品5が抽出される。
次に、ピッキング対象選定部122は、開放面数が最も多い物品5のうち、壁612からの距離が最も大きい物品5が1個のみであるか判定する(ステップS603)。壁612の位置は、撮影装置13が撮影した画像から取得してもよいし、記憶部101にカゴ車611に関する情報が含まれる場合にはそこから取得してもよい。壁612からの距離が最も大きい物品5が1個のみである場合(ステップS603:Yes)、ピッキング対象選定部122は、その物品5をピッキング対象として選択し、キューに追加する(ステップS604)。図6Bの例では、壁612からの距離が最も大きい物品5が(1)の物品5のみであるため、それが選択される。
壁612からの距離が最も大きい物品5が2個以上ある場合(ステップS603:No)、ピッキング対象選定部122は、それらの物品5のうち、ロボット1からの距離が最も近い物品5をピッキング対象として選択し、キューに追加する(ステップS605)。
次に、ピッキング対象選定部122は、全ての物品5の選択が終了したかを判定し(ステップS606)、終了していなければステップS601に戻り、終了していればピッキング対象を選択する処理を終了する。
図7Aは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がピッキング対象を選択する処理の第4の例を示すフローチャートである。
図7Bは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がピッキング対象を選択する処理の第4の例を示す説明図である。
図7A及び図7Bに示す第2の例では、ピッキング対象である物品群6がカゴ車611に積載されており、かつ、物品群6が異なる品目の物品5(例えば形状及び寸法が異なる段ボール箱)を含んでいる。図7Bの例では、同一品目の物品5が3行×3列に配置されており、説明の便宜上、9個の物品5は番号(1)~(9)によって識別される。
ピッキング対象選定部122は、最初に、各物品5の把持可能面数を抽出する(ステップS701)。カゴ車611上の物品5の場合、壁612に対向している面はハンド3による把持ができないため把持可能面から除外される。
次に、ピッキング対象選定部122は、把持可能面数が最も多い物品5を抽出する(ステップS702)。該当する物品5が複数ある場合は、そのすべてを抽出する。図6Bの例では、開放面数が2面である(1)及び(2)の物品5が抽出される。ここで、(3)は、壁612と(1)間の距離が短く、天面側にハンド3が入らず把持できないため、ロボット側の面のみが開放面となる例(開放面数が1)である。
次に、ピッキング対象選定部122は、把持可能面数が最も多い物品5のうち、壁612からの距離が最も大きい物品5が1個のみであるか判定する(ステップS703)。壁612からの距離が最も大きい物品5が1個のみである場合(ステップS703:Yes)、ピッキング対象選定部122は、その物品5をピッキング対象として選択し、キューに追加する(ステップS704)。図7Bの例では、壁612からの距離が最も大きい物品5が(1)の物品5のみであるため、それが選択される。
壁612からの距離が最も大きい物品5が2個以上ある場合(ステップS703:No)、ピッキング対象選定部122は、それらの物品5のうち、ロボット1からの距離が最も近い物品5をピッキング対象として選択し、キューに追加する(ステップS705)。
次に、ピッキング対象選定部122は、全ての物品5の選択が終了したかを判定し(ステップS706)、終了していなければステップS701に戻り、終了していればピッキング対象を選択する処理を終了する。
次に、図8A~図8Cを参照して、図3のステップS303の処理を説明する。
図8Aは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11が物品5の把持位置及び把持姿勢の候補を抽出する処理の例を示すフローチャートである。
最初に、把持位置・姿勢候補抽出部123は、物品位置・姿勢認識部121によって認識された搬送対象の物品5の位置及び姿勢を取得する(ステップS801)。
次に、把持位置・姿勢候補抽出部123は、ステップS801で取得した物品5の位置及び姿勢に基づいて、天面グリッパ3Aの吸着位置の候補及び側面グリッパ3Bの吸着位置の候補を算出する(ステップS802及びS803)。
次に、把持位置・姿勢候補抽出部123は、ステップS802及びS803で算出された天面グリッパ3Aの吸着位置の候補と側面グリッパ3Bの吸着位置の候補との組み合わせの中から、搬送対象の物品5の周辺の物体と干渉しない把持位置の候補を抽出する(ステップ804)。
図8Bは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11によって算出される天面グリッパ3A及び側面グリッパ3Bの吸着位置の候補の例を示す説明図である。
天面グリッパ3Aは、図8Bに示す候補(a)~候補(d)のいずれにおいても、物品5の天面を吸着する。一方、側面グリッパ3Bは、候補(a)~候補(d)のそれぞれにおいて、物品5の右の側面、左の側面、手前の側面及び奥の側面を把持する。
ここで、いずれの候補においても、天面グリッパ3A及び側面グリッパ3Bの位置は、それぞれの可動範囲内、かつ、それぞれが吸着する面から外れない範囲内で、相互の距離が最も遠くなるように設定される。より詳細には、天面グリッパ3Aは、天面グリッパ3Aの可動範囲内、かつ、天面グリッパ3Aの吸着部分の端が物品5の天面から外れない範囲内で、側面グリッパ3Bが吸着する側面から最も遠い位置に設定され、物品5の天面を吸着する。同様に、側面グリッパ3Bは、側面グリッパ3Bの可動範囲内、かつ、側面グリッパ3Bの吸着部分の端が物品5の側面から外れない範囲内で、天面から最も遠い位置に設定され、物品5の側面を吸着する。これによって、ハンド3が安定的に物品5を把持することができる。
ただし、いずれかのグリッパによる吸着対象の面に吸着できない部分(例えば段ボール箱に開けられた穴など)がある場合には、その部分を吸着しないように、グリッパの位置が設定される。穴の位置は、撮影装置13が撮影した画像から抽出されてもよいし、ワーク情報から取得されてもよいし、物品5の側面のうち面積が狭い側面にあると推定されてもよい。天面グリッパ3A及び側面グリッパ3Bの吸着位置は、吸着面の穴を吸着しない範囲内で、上記の条件を満たす位置に最も近い位置に設定されてもよい。
あるいは、天面グリッパ3A及び側面グリッパ3Bは、それぞれが把持する面の中心を把持してもよい。
図8Cは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11によって抽出される把持位置及び把持姿勢の候補の例を示す説明図である。
図8Cには、同一品目の物品5が3行×3列×3段に積載され、その後、右手前の最上段の物品5のみが取り除かれた状態の物品群6を示している。ここで、それぞれの行及び列に3段又は2段に積まれた物品5のうち最上段の物品5を、(1)~(9)によって識別する。
この例において、(1)の物品5をその周辺の物体と干渉せずに把持可能な把持位置及び把持姿勢の候補として、図8Bの候補(a)及び候補(c)が抽出される。同様に、各物品5をその周辺の物体と干渉せずに把持可能な把持位置及び把持姿勢の候補を抽出すると、(2)の物品5については候補(a)及び候補(d)が抽出される。(3)の物品5については候補(a)及び候補(c)が抽出される。(4)の物品5については候補(a)及び候補(c)が抽出される。(5)の物品5については候補(b)及び候補(c)が抽出される。(6)の物品5については候補(b)が抽出される。(7)の物品5については候補(b)及び候補(d)が抽出される。(8)の物品5については候補(d)が抽出される。(9)の物品5についてはいずれの候補も抽出されない。
次に、図9A~図12を参照して、図3のステップS304の処理を説明する。
図9Aは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がハンド3の特性及び慣性力を考慮した搬送軌道を生成する処理の例を示すフローチャートである。
最初に、搬送軌道生成部124は、搬送対象の物品5の把持位置及び把持姿勢の候補の一つを選択する(ステップS901)。
次に、搬送軌道生成部124は、搬送対象の物品5を搬送先に置くときの位置及び姿勢(プレイス位置姿勢)を取得する(ステップS902)。
次に、搬送軌道生成部124は、搬送対象の物品5を搬送先まで搬送する軌道を生成する(ステップS903)。この処理の詳細については後述する(図10A~図12参照)。
次に、搬送軌道生成部124は、搬送対象の物品5の把持位置及び把持姿勢の全ての候補を選択したかを判定する(ステップS904)。まだ選択していない候補がある場合(ステップS904:No)、搬送軌道生成部124は、まだ選択していない候補を選択してステップS901以降の処理を実行する。まだ選択していない候補がない場合、搬送軌道生成部124は、生成された把持位置及び把持姿勢の全ての候補に対応する搬送軌道のうち、軌道評価指標が最も良好なものを選択する(ステップS905)。
図9Bは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11によって生成される搬送軌道の例を示す説明図である。
ここでは、例として、搬送対象が図8Cの(1)の物品5であり、把持位置・姿勢として図8Bの候補(a)を選択し、搬送先であるコンベア911上でのプレイス位置姿勢が図8Bの候補(d)である場合に生成される搬送軌道912を示す。
次に、図10A~図12を参照して、図9AのステップS903の処理を説明する。
図10A~図10Cは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11が搬送軌道を生成する処理の例を示す説明図である。
図10Aには、ロボット1のコンフィグレーション空間を示す。コンフィグレーション空間内のノードが、ロボット1のとりうる位置及び姿勢に対応する。例えばロボット1が6軸の垂直多関節ロボットである場合、コンフィグレーション空間は、関節角6次元×関節角速度6次元×関節角加速度6次元の多次元空間となるが、図10Aには、説明のために2次元のコンフィグレーション空間を示している。後述する図10B、図10Cも同様である。
この例では、左上にスタート(すなわちハンド3が物品群6に含まれる搬送対象の物品5を把持するとき)におけるロボット1の位置・姿勢に対応するノードがあり、右下にゴール(すなわちハンド3が搬送対象の物品5を搬送先であるコンベアなどの上に置くとき)におけるロボット1の位置・姿勢に対応するノードがある。
また、図10Aのコンフィグレーション空間内で太い実線で囲まれた白抜きの領域は、隣接する物品5又は周囲の障害物等に干渉するロボット1の位置・姿勢に対応する。隣接する物品5及び周囲の障害物等に干渉しない搬送軌道を生成するためには、スタートからゴールに至るロボット1の位置・姿勢に対応するノードが全て上記の領域の外側にある必要がある。このため、上記の領域は、搬送軌道を生成するための経路探索の範囲から除外される。
図10Bには、図10Aに示したコンフィグレーション空間から、さらに、搬送条件に合致しないノードを除外したコンフィグレーション空間を示す。図10Bの例では、太い実線で囲まれた網掛けの領域が、搬送条件に合致しないノードに該当する。ここで、搬送条件とは、物品5をハンド3で把持して搬送するときの物品5の重力ベクトルと慣性力ベクトルとの合力ベクトルが、側面グリッパ3Bに向かう正の成分を含んでいること、及び、合力ベクトルの大きさが最大可搬重量を超えないことである。これらの条件については後述する(図11A及び図11B参照)。
図10Cには、生成された搬送軌道の例を、太い実線の矢印で示す。具体的には、搬送軌道生成部124は、図10A及び図10Bに示すように除外された領域を経由せずにスタートからゴールに至るノード間の移動コストを算出し、総移動コストが最小となる経路を探索する。
ここで、移動コストは、例えば、移動距離、姿勢変化量、後述する内積の逆数(1/内積)及び荷重の少なくともいずれかに基づいて計算される。例えば、搬送軌道生成部124は、次の式(1)によって移動コストを計算してもよい。
移動コスト=a×距離+b×姿勢変化量+c×荷重+d/内積 (1)
ここで、a、b、c及びdは重み係数である。また、経路探索法としては、例えばダイクストラ法など、一般的な手法を用いることができる。
なお、上記の式(1)は移動コストの算出方法の一例であり、他の算出方法を使用してもよい。例えば、距離が小さいほど移動コストが小さくなるように評価指標を算出してもよいし、姿勢変化量が小さいほど移動コストが小さくなるように評価指標を算出してもよいし、荷重が小さいほど移動コストが小さくなるように評価指標を算出してもよいし、内積の逆数が小さいほど移動コストが小さくなるように評価指標を算出してもよいし、それらの任意の組み合わせに基づいて移動コストを算出してもよい。また、移動コストは経路(すなわちその経路を通る搬送軌道)の評価指標の一例であり、移動コストが小さいほど経路の評価が高いことを意味する。これ以外の指標を用いて経路を評価してもよい。
図11A及び図11Bは、本発明の実施例における搬送動作生成装置11が搬送軌道を生成する際の搬送条件の例を示す説明図である。
最初に、図11Aを参照して、第1の搬送条件を説明する。
図11Aは、天面グリッパ3A及び側面グリッパ3Bによって把持され、搬送されている物品5の側面図である。合力ベクトル1103=重力ベクトル1102+慣性力ベクトル1101である。これらは、ハンド座標系であらわされる。慣性力は、関節角加速度とロボット機構の順運動学から求められる手先加速度をハンド座標系に変換することで求めることができる。側面グリッパ3Bについては、関節角とロボット機構の順運動学から側面ハンドの姿勢を算出することで吸着面の法線ベクトル1104を算出する。法線ベクトル1104もハンド座標系であらわされる。
図11Aの例において、物品5は、側面グリッパ3Bに把持された側面が下がる方向に傾けられ、かつ、右方向に正の加速度をもって搬送されている。この場合、慣性力ベクトル1101と重力ベクトル1102との合力ベクトル1103は、重力ベクトル1102の向きに対して、側面グリッパ3Bから離れる方向の成分を持つことになる。
しかし、この例では、側面グリッパ3Bの吸着面の法線ベクトル1104と合力ベクトル1103との内積の値が0より小さくなる。これは、合力ベクトル1103が、側面グリッパ3Bに向かう正の成分を含んでいる(言い換えると、物品5を側面グリッパ3Bに押し付ける力が働いている)ことを示している。
物品5を側面グリッパ3Bに押し付ける力が働くと側面グリッパ3Bと物品5の間に働く摩擦力が大きくなるため、より重い物品を支えることができ、落下するリスクが低くなる。
このため、搬送軌道生成部124は、物品5の落下を防ぐために、合力ベクトル1103と法線ベクトル1104との内積が0より小さい値となるように搬送軌道を生成する。
次に、図11A及び図11Bを参照して、第2の搬送条件を説明する。
図11Bは、傾け角ψと最大可搬重量との関係を示す。図11Aに示すように、重力ベクトル1102と天面グリッパの吸着面の法線1105とがなす角をθ、重力ベクトル1102と合力ベクトル1103とがなす角をφとすると、傾け角ψは次の式(2)で表される。
ψ=θ-φ (2)
図11Bに示すように、天面グリッパ3Aと側面グリッパ3Bの吸着位置により、傾け角ψと最大可搬重量の関係が異なる。図11Bの(1)は、傾け角ψが大きいほど最大可搬重量が大きくなる例であるが、図11Bの(2)は、傾け角ψが0度の時に最も最大可搬重量が小さくなり、正方向、負方向とも、傾け角ψの絶対値が大きくなるほど、最大可搬重量が大きくなる例である。搬送軌道生成部124は、合力ベクトル1103の大きさが最大可搬重量を超えないように、搬送軌道を生成する。
なお、図11Bに示すような傾け角ψと最大可搬重量との関係は、あらかじめ計算され、最大可搬重量情報記憶領域106に格納されていてもよい(図16参照)。
次に、第3の搬送条件を説明する。
搬送軌道生成部124は、物品5の姿勢変化量が所定の上限を超えないように搬送軌道を生成する。ここで、姿勢変化量とは、例えば、物品5の水平角変化量及び仰角変化量である。例えば、仰角については、スタートからゴールまでの搬送軌道における仰角の最大値と最小値との差が所定の上限を超えないように搬送軌道を生成してもよい。あるいは、スタートからゴールまでの搬送軌道における単位時間当たりの仰角の変化量の最大値が所定の上限を超えないように搬送軌道を生成してもよい。水平角についても同様である。
搬送軌道生成部124は、上記の第1から第3の搬送条件の全てを満たすように搬送軌道を生成してもよいし、それらの少なくともいずれかを満たすように搬送軌道を生成してもよい。搬送軌道が第1の条件又は第2の条件を満たすことによって、搬送中に物品5が落下するリスクが低減される。第3の条件を満たすことによって、搬送中に物品5が破損するリスク(例えば段ボール箱の内容物の転倒によって破損する等のリスク)が低減される。
図12は、本発明の実施例における搬送動作生成装置11がハンド3の搬送軌道を生成する処理の例を示すフローチャートである。
図12のフローチャートは、図9AのステップS903において実行される処理を詳細に記載したものである。最初に、搬送軌道生成部124は、選択された把持位置・姿勢の候補及びプレイス位置姿勢に基づいて、コンフィグレーション空間を作成する(ステップS1201)。これによって、例えば図10Aに示したようなコンフィグレーション空間が生成される。
次に、搬送軌道生成部124は、側面グリッパ3Bから離れる方向へ力がかかるノードを削除する(ステップS1202)。これは、上記の第1の搬送条件を満たさないノードを削除することに相当する。次に、搬送軌道生成部124は、荷重が最大可搬重量を超えるノードを削除する(ステップS1203)。これは、上記の第2の搬送条件を満たさないノードを削除することに相当する。ステップS1202及びS1203の結果、例えば図10Bに示したような領域が除外される。
次に、搬送軌道生成部124は、ノード間の移動コストを算出して(ステップS1204)、総移動コストが最小となる経路を探索する(ステップS1205)。移動コストは、例えば上記の式(1)によって計算される。このとき、搬送軌道生成部124は、上記の第3の搬送条件を満たさない経路を除外してもよい。これによって、例えば、図10Cに示したような経路が探索される。
最後に、搬送軌道生成部124は、生成した経路のスムージングを行う(ステップS1206)。これは、例えばスプライン関数近似など、一般的な方法を用いることができる。
次に、記憶部101に格納されている情報について図13~図17を用いて説明する。
図13は、本発明の実施例におけるハンド情報記憶領域102に格納されているハンド情報管理テーブル1300の一例を示す説明図である。
ハンド情報管理テーブル1300には、ハンド形状、各吸着ユニット(天面グリッパ3A及び側面グリッパ3B)の寸法、吸着面の方向及び吸着力などが格納されている。
図14は、本発明の実施例におけるロボット情報記憶領域103に格納されているロボット情報管理テーブル1400の例を示す説明図である。
ロボット情報管理テーブル1400には、ロボット1に関する情報が格納されている。ロボット1に関する情報とは、例えば、ロボット1のリンク数、各リンクの長さ、各関節の回転軸方向、可動範囲、最大角速度及び最大角加速度等である。
図15は、本発明の実施例における環境情報記憶領域104に格納されている環境情報管理テーブル1500の例を示す説明図である。
環境情報管理テーブル1500には、ロボット1の周辺環境に関する情報が格納されている。ロボット1の周辺環境に関する情報とは、例えば、物品5の搬送先のプレイス位置・姿勢を示す情報、及び、周辺の障害物の形状、位置、姿勢を示す情報等である。
図16は、本発明の実施例におけるワーク情報記憶領域105に格納されているワーク情報管理テーブル1600の例を示す説明図である。
ワーク情報管理テーブル1600には、物品5に関する情報が格納されている。物品5に関する情報とは、例えば、物品5の品番、名称、寸法、重量、慣性モーメント及び重心位置等である。物品5のいずれかの側面に、例えば段ボール箱に開けられた穴など、天面グリッパ3A又は側面グリッパ3Bによって吸着できない部分がある場合には、その部分の位置等の情報がワーク情報管理テーブル1600に含まれてもよい。
図17は、本発明の実施例における最大可搬重量情報記憶領域106に格納されている最大可搬重量情報管理テーブル1700の例を示す説明図である。
最大可搬重量情報管理テーブル1700には、傾け角ψ、天面ハンド位置及び側面ハンド位置の組合せに対応する最大可搬重量が格納されている。最大可搬重量は、実物による測定又は物理シミュレーションなどによって求めることができる。それぞれの値は、離散値であるため、中間の値は、線形補完又はスプライン曲線補完などの一般的な技術を用いて算出することができる。
次に、搬送動作生成装置11が表示する画面について図18を参照して説明する。
図18は、本発明の実施例における搬送動作生成装置11の表示部112に表示される情報の例を示す説明図である。
物品情報表示部1801には物品5の品種及び寸法が表示される。物品5の品種情報欄には、作業者が選択ボタン1802を操作し、ワーク情報管理テーブル1600に登録されている物品情報に基づき表示されたリストから選択する方法、又は、撮影装置13が撮影した画像から品種を特定する方法などを用いて抽出した品種情報を表示する。
寸法情報欄には、ワーク情報管理テーブル1600に品種情報と関連付けて格納されている寸法情報、または撮影装置13が撮影した画像から特定した寸法情報を表示する。
隣接物品情報表示部1803には、搬送対象物品の位置姿勢を図示するとともに、搬送対象物品の周辺に積層されている物品の位置姿勢も図示する。また、複数品種の物品が混載されている場合には、品種毎に異なる色又はテクスチャ等で区別して表示してもよい。
ハンド姿勢表示部1804には、例えば図8Bに示した把持位置・姿勢の候補(a)~(d)のうち選択されたものが表示されている。
搬送軌道表示部1805には、物品5の現在の位置から搬送先までの搬送軌道が図示される。ユーザからの指示によって、搬送軌道上の物品5の位置及び姿勢がアニメーション表示されてもよい。搬送軌道表示部1805には、さらに、搬送軌道上の各位置における合力ベクトル1103と法線ベクトル1104との内積、荷重及び姿勢を示すグラフが表示されてもよい。
これらの表示によって、ユーザによる搬送軌道の妥当性の判断が支援される。
登録・変更ボタン1806を操作することによって、記憶部101に格納されている情報の登録と修正が可能である。実行ボタン1807を操作することによって、搬送動作が実行される。
また、本発明の実施形態のシステムは次のように構成されてもよい。
(1)移動機械(例えば移動装置10)による物品(例えば物品5)の搬送動作を生成する搬送動作生成装置(例えば搬送動作生成装置11)であって、移動機械は、物品を把持する把持部(例えばハンド3)を有し、把持部は、物品の天面を吸着する天面グリッパ(例えば天面グリッパ3A)と、物品の側面を吸着する側面グリッパ(例えば側面グリッパ3B)と、を有し、搬送動作生成装置は、プロセッサ(例えばCPU120)と、記憶部(例えば記憶部101)と、を有し、記憶部は、物品の寸法及び重量の情報を含むワーク情報(例えばワーク情報管理テーブル1600)を保持し、プロセッサは、ワーク情報に基づいて、物品にかかる力の大きさ(例えば合力ベクトル1103の大きさ)が、把持部の向きと物品にかかる力の向きとがなす角度(例えば傾け角ψ)から求められる最大可搬重量を超えないように、移動機械による物品の搬送動作を生成する。
これによって、物品を落下及び破損することなく、高速に移動することができる。
(2)上記(1)において、物品にかかる力の、側面グリッパに向かう成分が正の値となるように、移動機械による物品の搬送動作を生成する。
これによって、物品の落下が防止される。
(3)上記(2)において、プロセッサは、物品の重力ベクトル(例えば重力ベクトル1102)と物品の慣性力ベクトル(例えば慣性力ベクトル1101)との合力ベクトル(例えば合力ベクトル1103)と、側面グリッパの吸着面の法線ベクトル(例えば法線ベクトル1104)との内積の値が負になるように、物品の搬送動作における把持部の姿勢を決定する。
これによって、物品の落下が防止される。
(4)上記(1)において、天面グリッパ及び側面グリッパは、それぞれ所定の可動範囲内で移動可能であり、プロセッサは、天面グリッパ及び側面グリッパが、それぞれ、物品の天面及び側面の範囲内、かつ、可動範囲内で、相互の距離が最も遠くなる位置を吸着するように、物品の搬送動作を生成する。
これによって、物品の落下が防止される。
(5)上記(4)において、プロセッサは、物品を撮影した画像から物品の寸法を抽出し、物品の寸法に基づいて天面グリッパ及び側面グリッパの吸着位置を算出し、物品を撮影した画像又はワーク情報から、物品の吸着できない部分を取得した場合には、当該吸着できない部分を吸着しないように、天面グリッパ及び側面グリッパの吸着位置を算出する。
これによって、物品の落下が防止される。
(6)上記(5)において、プロセッサは、物品を斜め方向から撮影した画像から物品の3辺の寸法を抽出する。
これによって、適切に物品の寸法を把握し、適切な把持位置を決定することができる。
(7)上記(1)において、プロセッサは、複数の物品が積載された物品群から、各物品の面のうち周囲の物体に隣接しない面である開放面の数が多いほど高く、各物品の周囲の壁からの距離が遠いほど高く、かつ、各物品の移動機械からの距離が近いほど高くなるように計算した評価指標に基づいて、搬送対象の物品を選択する。
これによって、適切な順序で物品を搬送することができる。
(8)上記(1)において、プロセッサは、物品の前記天面グリッパによる吸着面と側面グリッパによる吸着面との複数の組を、把持部による把持位置及び姿勢の複数の候補として抽出し、把持位置及び姿勢の複数の候補の各々について、物品を所定の搬送先まで搬送する搬送軌道を生成し、生成した各々の搬送軌道について、所定の基準に基づく軌道評価指標(例えば移動コスト)を算出し、軌道評価指標が最も高い(例えば移動コストが最も小さい)搬送軌道を選択する。
これによって、物品を落下及び破損することなく、高速に移動する搬送軌道を選択することができる。
(9)上記(8)において、プロセッサは、物品の移動距離、物品の姿勢変化、物品を把持する把持部にかかる荷重、物品の重力ベクトルと物品の慣性力ベクトルとの合力ベクトルと側面グリッパの吸着面の法線ベクトルとの内積の逆数、及び、最大可搬重量に対する物品の重量の比率の少なくともいずれかが小さいほど大きくなるように、軌道評価指標を算出する。
これによって、物品を落下及び破損することなく、高速に移動する搬送軌道を選択することができる。
(10)上記(1)において、プロセッサは、物品の重力と物品の慣性力との合力が最大可搬重量を超えないように、物品の搬送動作における加速度及び把持部の姿勢を決定する。
これによって、物品の落下が防止される。
(11)上記(1)において、記憶部は、把持部の向きと物品にかかる力の向きとがなす角度と、天面グリッパの吸着位置と、側面グリッパの吸着位置と、最大可搬重量との対応関係を示す最大可搬重量情報(例えば最大可搬重量情報管理テーブル1700)を保持し、プロセッサは、最大可搬重量情報から最大可搬重量を取得する。
これによって、短時間で適切な最大可搬重量を取得することができる。
(12)上記(1)において、プロセッサは、物品の姿勢変化の大きさが所定の上限を超えないように、物品の搬送動作を生成する。
これによって、物品の破損を防ぐことができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によってハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによってソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
また、制御線及び情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線及び情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1・・・ロボット
3・・・ハンド
3A・・天面グリッパ
3B・・側面グリッパ
5・・・物品
6・・・物品群
10・・・移動装置
11・・・搬送動作生成装置
12・・・作業指示装置
13・・・撮影装置
14・・・制御装置
100・・・移動機械システム
3・・・ハンド
3A・・天面グリッパ
3B・・側面グリッパ
5・・・物品
6・・・物品群
10・・・移動装置
11・・・搬送動作生成装置
12・・・作業指示装置
13・・・撮影装置
14・・・制御装置
100・・・移動機械システム
Claims (15)
- 移動機械による物品の搬送動作を生成する搬送動作生成装置であって、
前記移動機械は、前記物品を把持する把持部を有し、
前記把持部は、前記物品の天面を吸着する天面グリッパと、前記物品の側面を吸着する側面グリッパと、を有し、
前記搬送動作生成装置は、プロセッサと、記憶部と、を有し、
前記記憶部は、
前記物品の寸法及び重量の情報を含むワーク情報を保持し、
前記プロセッサは、前記ワーク情報に基づいて、前記物品にかかる力の大きさが、前記把持部の向きと前記物品にかかる力の向きとがなす角度から求められる最大可搬重量を超えないように、前記移動機械による前記物品の搬送動作を生成することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項1に記載の搬送動作生成装置であって、
前記物品にかかる力の、前記側面グリッパに向かう成分が正の値となるように、前記移動機械による前記物品の搬送動作を生成することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項2に記載の搬送動作生成装置であって、
前記プロセッサは、前記物品の重力ベクトルと前記物品の慣性力ベクトルとの合力ベクトルと、前記側面グリッパの吸着面の法線ベクトルとの内積の値が負になるように、前記物品の搬送動作における前記把持部の姿勢を決定することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項1に記載の搬送動作生成装置であって、
前記天面グリッパ及び前記側面グリッパは、それぞれ所定の可動範囲内で移動可能であり、
前記プロセッサは、前記天面グリッパ及び前記側面グリッパが、それぞれ、前記物品の天面及び側面の範囲内、かつ、前記可動範囲内で、相互の距離が最も遠くなる位置を吸着するように、前記物品の搬送動作を生成することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項4に記載の搬送動作生成装置であって、
前記プロセッサは、前記物品を撮影した画像から前記物品の寸法を抽出し、前記物品の寸法に基づいて前記天面グリッパ及び前記側面グリッパの吸着位置を算出し、
前記物品を撮影した画像又は前記ワーク情報から、前記物品の吸着できない部分を取得した場合には、当該吸着できない部分を吸着しないように、前記天面グリッパ及び前記側面グリッパの吸着位置を算出することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項5に記載の搬送動作生成装置であって、
前記プロセッサは、前記物品を斜め方向から撮影した画像から前記物品の3辺の寸法を抽出することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項1に記載の搬送動作生成装置であって、
前記プロセッサは、複数の前記物品が積載された物品群から、各物品の面のうち周囲の物体に隣接しない面である開放面の数が多いほど高く、各物品の周囲の壁からの距離が遠いほど高く、かつ、各物品の前記移動機械からの距離が近いほど高くなるように計算した評価指標に基づいて、搬送対象の前記物品を選択することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項1に記載の搬送動作生成装置であって、
前記プロセッサは、
前記物品の前記天面グリッパによる吸着面と前記側面グリッパによる吸着面との複数の組を、前記把持部による把持位置及び姿勢の複数の候補として抽出し、
前記把持位置及び姿勢の複数の候補の各々について、前記物品を所定の搬送先まで搬送する搬送軌道を生成し、
生成した各々の前記搬送軌道について、所定の基準に基づく軌道評価指標を算出し、
前記軌道評価指標が最も高い前記搬送軌道を選択することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項8に記載の搬送動作生成装置であって、
前記プロセッサは、前記物品の移動距離、前記物品の姿勢変化、前記物品を把持する前記把持部にかかる荷重、前記物品の重力ベクトルと前記物品の慣性力ベクトルとの合力ベクトルと前記側面グリッパの吸着面の法線ベクトルとの内積の逆数、及び、前記最大可搬重量に対する前記物品の重量の比率の少なくともいずれかが小さいほど大きくなるように、前記軌道評価指標を算出することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項1に記載の搬送動作生成装置であって、
前記プロセッサは、前記物品の重力と前記物品の慣性力との合力が前記最大可搬重量を超えないように、前記物品の搬送動作における加速度及び前記把持部の姿勢を決定することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項1に記載の搬送動作生成装置であって、
前記記憶部は、前記把持部の向きと前記物品にかかる力の向きとがなす角度と、前記天面グリッパの吸着位置と、前記側面グリッパの吸着位置と、前記最大可搬重量との対応関係を示す最大可搬重量情報を保持し、
前記プロセッサは、前記最大可搬重量情報から前記最大可搬重量を取得することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 請求項1に記載の搬送動作生成装置であって、
前記プロセッサは、前記物品の姿勢変化の大きさが所定の上限を超えないように、前記物品の搬送動作を生成することを特徴とする搬送動作生成装置。 - 搬送動作生成装置が移動機械による物品の搬送動作生成方法であって、
前記移動機械は、前記物品を把持する把持部を有し、
前記把持部は、前記物品の天面を吸着する天面グリッパと、前記物品の側面を吸着する側面グリッパと、を有し、
前記搬送動作生成装置は、プロセッサと、記憶部と、を有し、
前記記憶部は、
前記物品の寸法及び重量の情報を含むワーク情報を保持し、
前記搬送動作生成方法は、
前記プロセッサが、前記ワーク情報に基づいて、前記物品にかかる力の大きさが、前記把持部の向きと前記物品にかかる力の向きとがなす角度から求められる最大可搬重量を超えないように、前記移動機械による前記物品の搬送動作を生成する手順を含むことを特徴とする搬送動作生成方法。 - 物品を搬送する移動機械と、前記移動機械による前記物品の搬送動作を生成する搬送動作生成装置と、を有する移動機械システムであって、
前記移動機械は、前記物品を把持する把持部を有し、
前記把持部は、前記物品の天面を吸着する天面グリッパと、前記物品の側面を吸着する側面グリッパと、を有し、
前記搬送動作生成装置は、プロセッサと、記憶部と、を有し、
前記記憶部は、
前記物品の寸法及び重量の情報を含むワーク情報を保持し、
前記プロセッサは、前記ワーク情報に基づいて、前記物品にかかる力の大きさが、前記把持部の向きと前記物品にかかる力の向きとがなす角度から求められる最大可搬重量を超えないように、前記移動機械による前記物品の搬送動作を生成し、
前記移動機械は、生成された前記物品の搬送動作に従って前記物品を搬送することを特徴とする移動機械システム。 - 請求項14に記載の移動機械システムであって、
前記物品を撮影する1以上の撮影装置をさらに含み、
前記1以上の撮影装置は、前記物品を斜め方向から撮影する撮影装置を含み、
前記プロセッサは、
前記物品を斜め方向から撮影した画像から前記物品の3辺の寸法を抽出し、前記物品の寸法に基づいて前記天面グリッパ及び前記側面グリッパの吸着位置を算出し、
前記物品を撮影した画像又は前記ワーク情報から、前記物品の吸着できない部分を取得した場合には、当該吸着できない部分を吸着しないように、前記天面グリッパ及び前記側面グリッパの吸着位置を算出することを特徴とする移動機械システム。
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JP2021178543A JP2023067373A (ja) | 2021-11-01 | 2021-11-01 | 搬送動作生成装置、搬送動作生成方法及び移動機械システム |
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JP2021178543A Pending JP2023067373A (ja) | 2021-11-01 | 2021-11-01 | 搬送動作生成装置、搬送動作生成方法及び移動機械システム |
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