JP2001121459A - 作業ロボット - Google Patents

作業ロボット

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JP2001121459A
JP2001121459A JP30843999A JP30843999A JP2001121459A JP 2001121459 A JP2001121459 A JP 2001121459A JP 30843999 A JP30843999 A JP 30843999A JP 30843999 A JP30843999 A JP 30843999A JP 2001121459 A JP2001121459 A JP 2001121459A
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Shuichi Kawasaki
秀一 川崎
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 宇宙機器構造周囲を移動し、作業するロボッ
トに関し、ロボットの足が故障し、外れなくなった場合
に、その足を切離し、残りの足で走行し、安全性を高め
る。 【解決手段】 本体1には4本の多機能アーム10〜1
3を備え、各多機能アームは操作具2によりM/Dシー
ルド81の作業用ソケット86を把持して移動する
(a)。(b)においてアーム12が故障し、外れなく
なると、本体1の取付部を切離し、(c)のようにアー
ム11,13を横移動させ、(d)のようにアーム1
0,11,13を完全に横移動させ、故障したアーム1
2をそのまま放置して、残りの3本の多機能アームで走
行する。従って、アーム故障時にも完全に移動ができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は海中、海底、原子力
発電等、特殊プラント内、月、火星、等の衛星又は宇宙
空間で作業を行う作業ロボットに関し、特に宇宙ステー
ション又は人工衛星で使用する場合、構造体の点検、シ
ールドの交換等を宇宙飛行士に代わって作業を行い、移
動、構造物の交換等を正確に行うようにし、宇宙空間で
の作業の安全性を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】現在計画されている宇宙ステーションの
有人モジュールは、内部に居住空間を備え、その周囲は
無重力空間の宇宙に無数の障害物が飛散しており、塗装
片等の微細な障害物がモジュールに高速で衝突すると表
面を破損する恐れがあるので、M/D(Meteoroid/Debr
is) シールドと呼ばれるパネルを多数貼り付けて保護し
ている。又、M/DシールドにはTハンドルソケットと
呼ばれるソケットが設けられ、各モジュールの四隅には
ボルト穴があり、ボルトで有人モジュール本体の表面に
取付けられている。このようなM/Dシールドが有人モ
ジュール本体の全表面を覆って宇宙の障害物の衝突から
内部を保護している。Tハンドルソケットには、治具挿
入用のソケットがあり、ソケット内に宇宙飛行服を装着
した作業員がT字状の操作用治具を持ち、この治具の先
端を挿入し、治具を固定し、M/Dシールドの取外し、
交換等の作業を行う。又、有人モジュール本体の表面に
は、ハンドレールがモジュール本体の外周囲各所に設け
られており、作業員がこのハンドレールを把持してハン
ドレールを伝わり保守、点検を行うためのものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のように現状で計
画されているモジュール、又は人工衛星等の宇宙空間で
の作業は宇宙服を装着した作業員による作業が主力であ
り、安全上の問題等の面より人間に代わる機械化が望ま
れている。又、宇宙空間でのロボットとしては種々提案
されているが、単一のアームからなるものや、双腕ロボ
ット等も計画されているが、いずれも固定式であり、宇
宙ステーションのモジュール本体の点検や構造物の交換
を目的としたロボットは実現していないのが現状であ
る。そこで本発明は、宇宙空間のモジュール構造物の表
面を移動可能とし、ボルトを取外し、目的の構造物を新
しいものに取り換え、これを装着することが確実に行
い、かつ,より安全性を高め、宇宙空間での多目的作業
に適した機能を備えた作業ロボットを提供することを課
題としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するために、次の(1)〜(11)の手段を提供す
る。
【0005】(1)ロボット本体と、複数のアームの端
部同志を連結し、一端を前記本体に回動自在に取付け、
他端に操作具を連結した複数のアームを有し、同アーム
は前記操作具で構造物表面から突設するソケット又はボ
ルト頭を把持すると共に、前記アームを伸縮させること
により別のソケット又はボルト頭へ把持を変換し、前記
本体を移動させると共に、前記アームのいずれかを用い
て、同アームの操作具で物体を把持し、運搬、移送可能
とすることを特徴とする作業ロボット。
【0006】(2)前記各アームの前記本体への取付部
は走行中に離脱可能に連結されていることを特徴とする
(1)記載の作業ロボット。
【0007】(3)前記本体の表面には複数の視覚セン
サが取付けられていることを特徴とする(1)記載の作
業ロボット。
【0008】(4)前記各アームの先端にはアダプタが
取付けられ、同アダプタで構造物表面から突設するソケ
ット又はボルト頭を把持すると共に、同アダプタは前記
アーム先端から走行中に離脱可能であることを特徴とす
る(1)記載の作業ロボット。
【0009】(5)前記本体の上面には任意形状の物体
を搭載可能とし、同本体上面には同物体の幅の外形に合
わせて移動可能で同物体を両側から押圧し、固定して支
持する支持装置が設けられている(1)記載の作業ロボ
ット。
【0010】(6)前記本体の上面には任意形状の物体
を搭載可能とし、同本体上面には同物体の底面において
アダプタで支持されることを特徴とする(1)記載の作
業ロボット。
【0011】(7)前記各アームは各連結毎に伸縮自在
であると共に、同アームの本体への取付部は所定の長さ
延伸し、位置調整可能であることを特徴とする(1)記
載の作業ロボット。
【0012】(8)前記各アームの関節間には伸縮可能
な機構を持ち、移動範囲、把持範囲及び移動速度を変更
できることを特徴とする(1)記載の作業ロボット
(9)前記本体の表面及び各アームの周囲には太陽電池
モジュールが取付けられ各部位が分離する場合でも、各
部位独自に通信し駆動可能であることを特徴とする
(1)記載の作業ロボット。
【0013】(10)前記本体の上面にはアンテナが搭
載可能であることを特徴とする(1)記載の作業ロボッ
ト。
【0014】(11)前記本体は中心より回動して2つ
折りに重ね合わされる構造であることを特徴とする
(1)記載の作業ロボット。
【0015】本発明は(1)を基本としており、ロボッ
ト本体は構造物、例えば宇宙空間における有人モジュー
ルの周りで作業をするが、構造物は宇宙から飛散する障
害物の衝突によって破損することを防ぐためにM/Dシ
ールドで覆われている。アームの操作具は構造物表面か
ら突設している作業用ソケットを把持するか、又はボル
トの頭を把持するか、あるいはアームに備えるネジをボ
ルトを外した後の穴にねじ込むことによりロボット本体
を支持し、複数のアームを伸縮させながら把持の位置を
順次移動させ、本体を確実に移動させることができる。
又、必要な数のアームを用いて、その操作具を操作し、
M/Dシールドを持ち上げたり、運搬したりすることも
でき、M/Dシールドを交換する作業を行うことができ
る。更に、必要なアームを操作し、本体の上面に物体を
搭載することも可能となる。
【0016】本発明の(2)では、ロボットのいずれか
のアームが故障して操作具の制御ができず、操作具がボ
ルト等より外れなくなった場合には、自力、又は遠隔操
作により故障したアームの本体への取付部を切離し、故
障したアームはそのまま放置して本体を残りのアームに
より移動させることができ、安全性を確保することがで
きる。
【0017】本発明の(3)では、本体は視覚センサを
有するので周囲の環境を認識しながら、障害物等が存在
すればこれを検知でき、又、移動の際には自己の位置を
正確に認識しながら操作することができ、正確な宇宙空
間での作業が可能となる。
【0018】本発明の(4)では、アームの先端にはア
ダプタが取付けられているので、アダプタの構造物の把
持部が故障し、把持しているボルト等から外れなくなる
とアダプタをアーム先端から切離し、アダプタを放置し
て本体を移動することができるので安全性が確保され
る。
【0019】本発明の(5)では、物体を搭載可能と
し、物体は各種寸法が異なっても、支持装置が移動して
容器両側を押さえるので、又本発明の(6)では、アダ
プタを用い固定するため、作業員が宇宙船外で作業する
ための支援ツールや、操作具に取付けるためのツール保
持機器、あるいは実験用の箱、等種々の形状の箱を本体
上面にアームを用いて搭載し、これを支持装置で固定す
ることができる。
【0020】本発明の(7)、(8)では、アームは伸
縮自在で、かつ本体との取付位置が調整可能であり、周
囲の環境、例えば構造物の広、狭に合わせて、又、移動
する位置の寸法に合わせて、アームを伸縮させて調整
し、又、アームの本体への取付間隔も調整し、最適の状
態で作業ロボットを移動、制御することができる。
【0021】本発明の(9)では、本体及びアームには
太陽電池モジュールが取付けられており、各部位が分離
しても各部位独自に発電可能であり、独自に通信でき、
又、本発明の(10)ではロボット上にアンテナを装備
でき、ロボット本体がアンテナ台となり、電波の送受方
向をトラッキングでき、宇宙ステーションと地上間等の
データ通信を提供可能とするものである。
【0022】本発明の(11)では、本体が2つ又は複
数箇所で折りに重ね合わすことができるので全体をコン
パクトな形状とし、宇宙ステーション内の狭い通路から
本体を搬出入する場合、又は、ロボット自体が移動しな
がらコンパクトになり、狭い場所を移動可能とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の第1形態に係る作業ロボットで、4本の他機能アー
ムを有する例の構成図であり、宇宙ステーションにおけ
る有人モジュールで利用されるものである。図におい
て、81は従来例で説明のM/Dシールドであり、M/
Dシールド81には2個所にTハンドルソケット82が
設けられている。又、M/Dシールド81の四隅にはM
/Dシールドをモジュール本体に固定するための4個の
ボルト穴83が明けられており、ボルト85によりモジ
ュール本体に取付けられている。
【0024】又、モジュール本体の周囲には構造用のフ
ランジが軸方向に取付けられており、このビームには所
定のピッチで作業用ソケット86が設けられている。こ
の作業用ソケット86は、作業員が宇宙ステーション外
でモジュール本体周囲を保守、点検する際に持参する作
業台等の治具を固定するためのもので、治具側の止め具
を挿入して固定するためのソケットである。本実施の第
1形態の作業ロボットは、この作業用ソケット86やボ
ルト85の頭、等の突起物を利用して自己の位置を固定
し、移動するものである。更に本実施の第1形態の特徴
として、ロボットの足に不具合が有り、ボルト等より外
れなくなった場合、自力又は遠隔操作にてロボットの足
そのものを取外す機能を有するものであり、以下に詳し
く説明する。
【0025】図1において、1は本体であり、下面四隅
には4本の多機能アーム10,11,12,13が設け
られている。多機能アーム10は連結部10a,10
b,10cで連結されて三次元方向に自由に回動可能で
あり、同様に、多機能アーム11は連結部11a,11
b,11cで、多機能アーム12は連結部12a,12
b,12cで、又、多機能アーム13も連結部13a,
13b,13cでそれぞれ連結され、4本のアーム1
0,11,12,13を伸縮自在に変化させて自由に移
動できる構成である。なお、多機能アームは図では4本
の例で説明したが、必ずしも4本でなくても良く、2、
3本、あるいは4本以上でも良い。
【0026】各アーム10,11,12,13の連結部
10c,11c,12c,13cには操作具2が連結さ
れている。操作具2には側面にカメラ3とライト4が取
付けられ、図示省略の制御装置によりライト4を点灯
し、カメラ3の映像を取り込んでデータ処理し、状況監
視及び位置の確認を行う。操作具2は作業用ソケット8
6を把持し又M/Dシールド81の四隅にあるボルトの
頭を把持するアダプタを備え、又はボルトを外し、アー
ムを固定するためのネジアダプタ、等が装着されてい
る。
【0027】次に操作具2の詳細について図2で説明す
る。図2において、(a)は多機能アーム10〜13の
先端の操作具2を示し、(b)は(a)におけるA−A
矢視図である。両図において、操作具2の内部には、中
心にピストンアダプタ23が設けられており、このピス
トンアダプタ23は突出することによりM/Dシールド
81のTハンドルソケット82内に挿入可能とするもの
である。又、周囲にはTVカメラ20、ライト21、作
業用ソケット把持用アダプタ22、断熱材取外し用アダ
プタ24、ボルト取外しドライバ25が取付けられてい
る。
【0028】ライト21、TVカメラ20は図示してな
い制御装置からの制御により、ライト21を照らしてT
Vカメラ20で構造物の表面の映像をとらえるもの、ア
ダプタ24はM/Dシールド81の下に取付けられてい
る断熱材を取り外すもの、ドライバ25はM/Dシール
ド81の四隅のボルトを取り外すものである。
【0029】図3は、本発明の実施の第1形態の特徴部
分を示し、上記に説明の作業ロボットにおける多機能ア
ームの本体への取付部であり、(a)は断面図、(b)
は(a)におけるB−B断面図である。説明の都合上、
多機能アーム12のみの例を示している。図において、
多機能アーム12の連結部には、アーム取付用軸12d
が本体1の穴1a内に挿入され、アーム取付用軸12d
と穴1aの間にはバネ33が介装されている。又、アー
ム取付用軸12dには両側に対向して切欠部32a,3
2bが設けられている。
【0030】アーム取付用軸12dの両切欠部32a,
32bの両側の本体1内には、シリンダ30,31が設
けられており、シリンダ30,31のピストン30a,
31aは、伸張時にはそれぞれアーム取付用軸12dの
切欠部32a,32bに挿入され、引っ込み時には切欠
部32a,32bから離脱し、アーム取付用軸12dの
拘束を解除し、多機能アーム12はバネ33の弾性力に
より本体1から容易に取り外されることになる。
【0031】なお、シリンダ/ピストンの代わりに、リ
ニアモータ、超音波式モータ、スクリュー式モータ、ス
プリング機構、ラック/ピニオン機構、液体式ピスト
ン、マジックハンド式の機械式伸縮機構及び押出機構、
等も用いることができる。
【0032】図4は、図1に示す作業ロボットの他の形
式の作業ロボットであり、図1と異なる構造は、本体1
の上面に更に、作業用の多機能アーム14,15を設け
た部分にあり、その他の構成は図1の作業ロボットと同
じであり、同様に図3の構造が採用されている。このよ
うな作業ロボットにおいては、図1に示すものよりも多
機能アーム14,15が多いのでその作業範囲が拡大さ
れ、より多機能性を有するものである。なお、本例で
は、本体1の上面に多機能アームを2本、下面に4本の
例で説明したが、アームの本数はこれに限定するもので
はなく、何本でもよいことは勿論である。
【0033】上記に説明の実施の第1形態の作業ロボッ
トによれば、詳しい状態図は省略するが、2本の多機能
アーム12,13により操作具2の作業用ソケット把持
用アダプタ22をM/Dシールド81の作業用ソケット
86に固定する。更に多機能アーム10の操作具2を交
換すべきM/Dシールド81のTハンドルソケット82
に挿入することにより固定すると共に、もう一方の多機
能アーム11の操作具2で、その四隅のボルト86を外
し、多機能アーム10で交換すべきM/Dシールド81
を持ち上げる。この状態で、多機能アーム12,13が
M/Dシールド81の作業用ソケット86の頭に把持す
ることにより、各アームを伸縮させてM/Dシールド8
1上を移動する。又、図4に示す作業ロボットにおいて
は、多機能アーム14,15を活用できるので、上記の
M/Dシールドの交換も、この多機能アームを活用して
行うことができ、より正確で、迅速な作業ができる。
【0034】M/Dシールド81を取付ける場合も、上
記と逆の動作でボルト85を締めることによりなされ
る。このようにして、人手を介することなく宇宙空間に
おいて居住モジュールのM/Dシールド81の交換又
は、周囲構造の検査が正確にできる。
【0035】図5は本発明の実施の第1形態に係る作業
ロボットの更に別の形式のロボットの構成図であり、2
本の多機能アーム及び2本の移動アームを有する例で、
宇宙ステーションにおける有人モジュールで利用される
ものである。図において、81はM/Dシールドであ
り、M/Dシールド81には2個所にTハンドルソケッ
ト82が設けられており、作業ロボットは、このTハン
ドルソケット82を利用し、自己の位置を固定し、移動
するものであり、以下に詳しく説明する。
【0036】図5において、51は本体であり、下面に
開口する2個所の開口部52a,52bを有している。
この開口部52a,52bの間隔は、M/Dシールド8
1に設けられているTハンドルソケット82の任意の間
隔に対応するため、その開口部の大きさもある程度任意
の位置にあるソケット82に対応して設けられている。
開口部52a,52bの本体上面又は側面にはそれぞれ
移動アーム60,61が固定されている。
【0037】本体51の開口部52a,52b内には、
それぞれピストンアダプタ53が設けられ、このピスト
ンアダプタ53は上面の移動アームを介して上下に伸縮
し、伸びた時にM/Dシールド81のTハンドルソケッ
ト82に係合して本体51をM/Dシールド81に固定
し、後退することにより離脱する。又、開口部52a,
52b内にはアダプタ形状確認用カメラ54とライト5
5が設けられている。これら53,54,55はすべて
図示省略の制御装置に配線されており、ロボット内に設
けるか、又は別途モジュール内に設けられる制御装置に
より遠隔制御される。
【0038】本体51の上面には2本の移動アーム6
0,61が前後に固定されている。各移動アーム60,
61は2本のアーム62a,62bを連結部63aで連
結し、本体51側へは連結部63bで固定され、他端は
連結部63cで操作具66が接続されている。操作具6
6の側面には電波又は赤外線のセンサ、TVカメラ、又
は、レ−ザスキャンセンサ−等からなるカメラ67とラ
イト68が取付けられ、図示省略の制御装置により必要
な場合カメラ67の映像を取り込んで、エッヂ検出、把
持対象のテンプレートマッチング、等を行い、形状認識
すると共に、自己のCPUに内蔵する地図データを照合
し、コマンドと確認しつつ移動し、作業を行なう。操作
具66は又、M/Dシールド81の四隅にあるボルトの
頭を把持するアダプタ又はボルトを外し、アームを固定
するためのネジアダプタが装着されている。
【0039】本体51の中央部には多機能アーム70,
71の2本が平行して両側に固定されている。多機能ア
ーム70,71も又、2本のアーム72a,72bを連
結部73aで連結し、本体1側には連結部73bで固定
され、他端には連結部73cにより操作具2が装着され
ている。操作具2は図2に示すものと同じ構成である。
【0040】上記に説明の作業ロボットによれば、本体
51のピストンアダプタ53をM/Dシールド81のT
ハンドルソケット82に固定し、更に交換すべきM/D
シールド81に対して、多機能アーム70の操作具66
をTハンドルソケット82に挿入することにより固定す
ると共に、もう一方の多機能アーム71の操作具66
で、その四隅のボルト85を外し、多機能アーム70で
交換すべきM/Dシールド81を持ち上げる。この状態
で、移動アーム60,61がM/Dシールド81のボル
ト頭を把持することにより、アームを伸縮させてM/D
シールド81上を移動する。M/Dシールド81を取付
ける場合も、上記と逆の動作でボルト85を締めること
によりなされる。このようにして、人手を介することな
く宇宙空間において居住モジュールのM/Dシールドの
交換又は、周囲構造の検査が正確にできる。
【0041】上記の図5に示す形式の作業ロボットにお
いて、移動アーム60,61、多機能アーム71,72
の本体51への取付部構造は、図3に示す構造と同じで
あるので、図示省略し、詳しい説明は省略するが、図
1,図4に示す作業ロボットと同じく、シリンダ30,
31のピストン30a,31aの伸縮により、アームの
固定支持、取外しができる構造である。
【0042】次に、上記に説明した図1,図4,図5に
示す形式の作業ロボットに適用される本発明の実施の第
1形態の特徴について図3,図6に基づいて説明する。
図6は、説明の都合上、図1に示す作業ロボットの例で
説明するが、同様に図4,図5に示す作業ロボットにつ
いても適用されるものであり、同様の作動であるので、
その説明は省略する。
【0043】図6(a)はM/Dシールド81の四隅の
作業用ソケット86に多機能アーム10〜13の操作具
2を固定し、M/Dシールド81上を移動している状態
を示している。(b)は移動中に多機能アーム12が故
障し、引っ掛かりが生じ、操作具2が取外し不可能とな
った場合を示し、この場合には、多機能アーム12の本
体1への取付部を図3に示すように取外す。即ち、図3
に戻り、図示省略の制御装置からの指令により、シリン
ダ30,31のピストン30a,31aを縮め、ピスト
ン30a,31aをアーム取付用軸12dの切欠部32
a,32bとの係合をなくし、多機能アーム12を取外
し可能な自由な状態にすると、バネ、油圧、ガス圧、リ
ニアモータ、スクリュウ式モータ、超音波モータ押出し
機構等33の弾性力により多機能アーム12は本体1か
ら外れる。
【0044】上記の状態で、多機能アーム11,13を
作業用ソケット86から外し、横方向のM/Dシールド
81へ横移動させ、(c)図に示すように、横のM/D
シールド81の作業用ソケット86を把持し、本体1を
横移動させる。この状態では、故障した多機能アーム1
2は、故障して取外しが不可能となった操作具2が、そ
の位置で固定され、先端のアーム取付用軸12dが本体
1から外れ、そのままの状態で放置される。
【0045】(d)は横方向へ完全に移動した作業ロボ
ットは、再び進行方向へ多機能アーム10,11,13
の3本を操作して移動し、故障した多機能アーム12は
そのまま切り棄てられる。従って、いずれかの多機能ア
ームが故障したとしても、その多機能アームは切り離さ
れて、作業ロボットは安全に残りの正常なアームを操作
して移動することができる。なお、図示省略したが、図
4,図5に示す作業ロボットも同様の操作で故障したア
ームを切離し、走行することができる。
【0046】以上説明の実施の第1形態によれば、作業
ロボットの多機能アームのいずれかが故障し、操作具2
の把持が制御不能となってM/Dシールド81の作業用
ソケット85から外れない状態となると、その故障した
多機能アームの本体1へのアーム取付用軸12dをシリ
ンダ30,31のピストン30a,31aを操作するこ
とにより、バネ33の弾性力で取り外すことができ、故
障した多機能アームをそのまま放置して残りの多機能ア
ームにより安全に移動することができる。
【0047】図7は本発明の実施の第2形態に係る作業
ロボットの構成図であり、(a)は図1に対応する作業
ロボット、(b)は図4に対応する本体上面に多機能ア
ーム15,16を設けたロボットである。これら図にお
いて、実施の第1形態と異なる部分は、ロボット本体1
の外表面に視覚センサ34を設けた部分にあり、その他
の構成、作用は実施の第1形態の作業ロボットと同じで
あるので、説明は省略する。もちろん図示していない
が、図5に示す作業ロボットにも同様に本体51の表面
に視覚センサ34が設けられる。
【0048】視覚センサ34はロボットの本体1の側面
周囲及び上面又は必要に応じて下面にも複数個取付けら
れる。視覚センサとしては電波式のレーダ、赤外線セン
サ、レーザを用いたスキャニングセンサ等が用いられ、
作業ロボットが移動する際の前後左右上下のあらゆる物
体、障害物、等を検知して、その信号を図示省略の制御
装置へ伝送し、安全な作業を行うものである。
【0049】図8は本発明の実施の第3形態に係る作業
ロボットを示し、(a)は多機能アームの操作端を示す
断面図、(b)は(a)におけるC−C断面図、(c)
はピストンによるロックの状態、(d)はロック解除の
状態を示す断面図である。本実施の第3形態において
は、図1,図4,図5に示す作業ロボットのすべてのア
ームの操作端に適用されるもので、ロボットのその他の
構成、作用は実施の第1形態と同じものである。
【0050】図8において、説明の都合上、多機能アー
ム12の例について代表して説明する。図において、多
機能アーム12の操作具2はアダプタ36内へ挿入され
ている。操作具2の周囲には4ヶ所にピン35が突出し
ており、ピン35はアダプタ36の溝35a内に入り込
み、溝35aと係合してアダプタ36を支持する構造で
ある。多機能アーム12は、このようにアダプタ36を
介してM/Dシールド81の作業用ソケット86を把持
し、ピストンアダプタ23で作業用ソケット86に支持
される。
【0051】上記のアダプタ36で作業用ソケット86
を支持している過程において、ピストンアダプタ23等
の制御が不能となり、多機能アーム12が作業用ソケッ
ト86から外れないような状態となると、(b)図に示
すように、操作具を図示省略の内蔵モータによりS方向
に回転させる。(b)の状態は、(c)に示すように溝
35a内にピン35が係合している状態であり、S方向
に回転させると、ピン35は(d)に示すように、幅が
ピン35の幅よりも大きい溝35bに沿って上方へ移動
可能となり、操作具2はアダプタ36から容易に取外し
可能となる。
【0052】上記に説明のように、本発明の実施の第3
形態の作業ロボットによれば、図1,図4,図5に示す
作業ロボットの多機能アームが、M/Dシールド81の
作業用ソケット86から外れないような故障が発生する
と、制御装置からの指令により、多機能アームの操作具
2をS方向に回転させ、ピン35を溝35a内から溝3
5bの方へ移動して拘束を外し、アダプタ36から離脱
させる。作業ロボットはアダプタ36を残したまま、ア
ダプタ36のみを離脱し、他の多機能アーム及び先端の
アダプタ36を操作して移動を行うことができる。
【0053】図9は本実施の第3形態の変形例であり、
多機能アーム12の先端には穴104が形成され、ラチ
ェット100が両側に設けられている。アダプタ36に
は先端に取出し装置103が2ヵ所もうけられ、アーム
12に埋め込まれているバネ、油圧又圧力式ピストン、
又は電磁力により押し出すと、押出し装置103が押さ
れ外へ離脱する。アダプタ36の装着時には、ラチェッ
ト100がラチェットポート102内に入り込みアダプ
タ36を支持しているが、アダプタ36を外す時には、
ラチェット100を引っ込めて押出し装置103が押さ
れることにより、アダプタ36を離脱させることができ
る。
【0054】なお、押出し装置103を押す機構は、上
記の他にリニアモータ、超音波式モータ、スクリュー式
モータ、スプリング機構、ラック/ピニオン機構、マジ
ックハンド式押出し機構、等が使用できる。
【0055】図10は本発明の実施の第4形態に係る作
業ロボットを示し、(a)は図1に対応する作業ロボッ
ト、(b)は図4に対応する作業ロボットの構成図であ
り、本体1上面にペイロード40を搭載可能としたもの
である。その他の構成、作用は図1,図4に示す実施の
第1形態の作業ロボットと同じであるので説明は省略す
るが、もちろん図示してないが、図5に示す作業ロボッ
トも同様にペイロード40を搭載可能な構造にすること
ができる。
【0056】図10において、本体1には、各種機器の
収納箱、クルーの船外活動を支援するための支援ツール
等の収納ケース、実験用モジュール、等からなるペイロ
ード40が搭載され、ベイロード40の左右両側は、そ
れぞれ2個の支持ハンド37により支持されている。支
持ハンド37は次に説明するように、対向する左右の支
持ハンドによりペイロード40を支持し固定するもので
ある。
【0057】図11は上記に説明した支持ハンド37に
よるペイロード40の支持を示し、(a)はその平面
図、(b)は(a)におけるD−D矢視図である。図に
おいて、ペイロード40は2個の支持ハンド37で互い
に押し付けられて支持されている。38はシリンダであ
り、両側に対向して設けられ、シャフト38aは連結バ
ー38bに連結し、連結バー38bは両端に支持ハンド
37が固定されている。39はガイド溝であり、本体1
の上面に切欠かれた溝で支持ハンド37がそれぞれY方
向に移動できるようになっている。
【0058】ペイロード40は各種サイズの箱状であ
り、その幅Wに合わせて、それぞれ対向する側の一対の
支持ハンド37は、シリンダ38のシャフト38aを伸
縮することにより、Y方向に移動し、ペイロード40の
側面に当接し、これを両側から押圧して支持固定するこ
とができる。ペイロード40の本体1への搭載は、シリ
ンダ38を縮めることにより支持ハンド37間を最大に
広げておき、ロボットの多機能アームにより、ペイロー
ド40を把持して搭載する。搭載後は、図示してない制
御装置によりシリンダ38を制御し、シリンダ38のシ
ャフト38aを伸張させ、ペイロード側面に支持ハンド
37を押し当ててペイロード37を支持する。
【0059】又、このペイロードの支持は本体1側に直
線状の溝を切ておき、溝にアダプタを嵌め込み、アダプ
タを介してペイロードを固定することでも出来る。この
場合のアダプタと本体とは、例えば電磁石の吸着等の手
段を用いれば良い。
【0060】以上説明の実施の第4形態の作業ロボット
によれば、図1,図4,図5に示す作業ロボットの多機
能アームで本体1の上面へペイロード40を搭載し、シ
リンダ38を操作して支持ハンド37でペイロード40
を支持固定する構成としたので、宇宙機器構造の周囲で
の作業性が一段と向上するものである。
【0061】図12は本発明の実施の第5形態に係る作
業ロボットのアーム部分を示し、(a)は多機能アーム
の側面図、(b)は(a)におけるE−E矢視図、
(c)は(b)の上面図である。説明の都合上、図1の
作業ロボットの多機能アーム12に相当を例示している
が、本実施の第5形態においては、もちろん図4,図5
に示す形式の作業ロボットにも適用されるものである。
【0062】図12(a),(b),(c)において、
多機能アーム120は、上部アーム120a、その内筒
120b、下部アーム120c、その内筒120dから
なり、アーム120aと120bとは互いにZ2 方向へ
伸縮自在であり、120cと120dもZ3 方向へ互い
に伸縮自在となっている。本体1には取付用の穴1dが
設けられ、アーム取付用軸41が挿入され、穴1dの両
側にはガイド1dが突出し、アーム取付用軸41の溝4
1aと係合して、アーム取付用軸41がZ1 方向へ移動
可能としている。又、アーム取付用軸41の上部にはZ
1 方向の移動をスムーズに行うためのローラ42が設け
られている。
【0063】アーム取付用軸41の一方の側面にはシリ
ンダ43が配置されており、シャフト43aが連結さ
れ、シャフト43aが伸縮することによりZ1 方向へ移
動可能となっている。従って、多機能アーム120は、
その取付用軸41がZ1 方向へ位置調整が可能であると
共に、120a,120bがZ2 方向へ、又、120
c,120dがZ3 方向へ伸縮自在となっている。
【0064】又、図示省略するが、アーム取付用軸41
を上下方向に突出させ長さを調整することもでき、この
場合にはアームにラチェット用溝を上下に2、3列設け
ておき、ラチェットをこの溝内に出し入れして固定、上
下方向の長さを調節することができる。
【0065】図13は本発明の実施の第5形態の変形例
であり、多機能アーム130は130a,130b,1
30c,130dからなり、130aには超音波モータ
式押出装置110を有し、ラチェット111がアーム1
30bのラチェットポート111に入り込み、アーム1
30bを支持している。
【0066】同様に、130cにも超音波式押出装置1
10、ラチェット111を有し、アーム130dのラチ
ェットボード112にラチェット111が入り込み、ア
ーム130cで130dを支持している。上記構成のア
ームにおいて、ラチェットを引っ込めておき、超音波押
出装置110でアームを伸縮させることができ、ラチェ
ット111をラチェット112へ入れることにより、固
定することができる。このような伸縮機構Xは各アーム
のすべてに2ヵ所ずつ設けられている。
【0067】なお、上記の押出装置110の他に、リニ
アモータ、スクリュー式モータ、スプリング力、ラック
/ピニオン機構、液体/気体式ピストン、マジックハン
ド式押出機構、等が応用できる。
【0068】実施の第5形態の作業ロボットによれば、
これらの移動、伸縮の制御は、図示省略の制御装置によ
り、シリンダ43,44,45をそれぞれ制御して、作
業の必要に応じて多機能アーム120をZ1 方向へ位置
調整し、又、アームをZ2 ,3 方向へ伸縮させること
ができるので、宇宙機器構造周囲の環境によりM/Dシ
ールドが広い場合や狭い場所に応じて、多機能アームや
移動用アームの位置、長さを適切に設定して作業を行う
ことができる。
【0069】図14は本発明の実施の第6形態に係る作
業ロボットの構成図であり、図1に示す形式の作業ロボ
ットに太陽電池を取付けたものである。その他の構成、
作用は図1に示す実施の第1形態のものと同じである。
もちろん、本実施の第6形態は図1のみならず図4,図
5に示す作業ロボットにも適用されるものである。
【0070】図14において、太陽電池は本体1の上面
の46a、側面全周囲の46b、多機能アーム10〜1
3の脚周囲の46cに布設され、全方向から太陽エネル
ギを吸収して電池の充電を行うことができる構成であ
る。このような太陽電池を有する本実施の第6形態にお
いては、作業ロボットの操作の電源として安定的に電力
を得ることができる。又、各部位が分離しても、個々に
通信し、姿勢の変更が可能である。
【0071】図15は本発明の実施の第7形態に係る作
業ロボットの構成図であり、図1に示す形式の作業ロボ
ットにアンテナ47を搭載した例であり、その他の構成
は図1に示す実施の第1形態のものと同じである。もち
ろん、本実施の第7形態は図1のみならず図4,図5に
示す作業ロボットにも適用されるものである。
【0072】アンテナ47は本体1の上面に搭載され、
宇宙ステーションとケーブル又は無線別の小型アンテナ
により交信を行い、データのやり取りを行うことができ
るもので、宇宙ステーションからの信号を受け、内蔵の
制御装置を制御することにより、宇宙ステーションから
の遠隔操作が可能となる。本アンテナは、地球上等、遠
距離でデータの送受信を行なう為に用いる大型のものも
搭載可能であり、ロボット本体の脚を動かすことにより
トラッキング可能である。
【0073】図16は本発明の実施の第8形態に係る作
業ロボットを示し、(a)はロボット本体の正面図、
(b)は、ロボットを折り畳んだ状態を示す正面図であ
る。両図において、本体1は1−1,1−2に2分割さ
れており、ヒンジ48で連結されている。通常の使用時
にはロック49により本体1−1と1−2とは水平に固
定されて、本体1として機能するが、宇宙ステーション
内のエアロックのような狭い通路を通過する場合には、
(b)に示すように、ヒンジ48を中心として1−1,
1−2を互いに上方へ回転させて図示のように折り畳
み、又、多機能アームも折り曲げて全体をコンパクトに
することができる。このような状態にすることにより、
作業ロボットを宇宙ステーション内の狭い場所から搬出
入することができる。又、移動中にコンパクトになり、
狭い場所を通過できる。なお、分割は2分割として説明
したが、2ヵ所以上の分割でも良いことはもちろんであ
る。
【0074】その他の図示してない作業ロボットの特徴
について述べると、ロボット本体をピアノ線やロープに
より宇宙ステーションのモジュール本体に取付けられて
いるハンドレールに固定するための装備も備え、又、本
体1、本体51の腹部分に、図7に示すセンサ34以外
にカメラ、照明等を装備することもできる。又、作業ロ
ボット本体の表面は宇宙に飛散する障害物が高速で衝突
して表面が破損するのを防止するために、M/Dシール
ドを施す構造にして安全性を確保することができる。
【0075】次に、上記に説明した実施の第1〜第8形
態における作業ロボットの各種の制御を行う制御装置に
ついて説明する。制御装置は図示省略したが、宇宙ステ
ーションから無線、又は有線によってコントロールされ
る遠隔制御でも、又、本体1、本体51内に内蔵の制御
装置自身の制御によって自走する方式のいずれでも良
い。制御装置は自走式の場合は記憶装置を有し、走行す
る経路や、本体1を多機能アームの操作具2で固定する
ための位置、本体が到達する目標位置、等のデータを記
憶させておき、これらデータに基づいて移動を制御す
る。
【0076】更に付加的な機能として、制御装置は、人
工知能機能を有するものとし、周囲の状況により人間や
構造物を破損しないような最良の条件を選択して移動さ
せ、多機能アームの操作を行うようなプログラムが組み
込まれている。又、システムのいずれかが故障し、不具
合が発生し、制御装置の指令信号通りに作業ロボットが
機能しないと、そのアンサーバック信号により自動帰還
機能にプログラムを切り換え、作業ロボットを帰還させ
るようにする。
【0077】又、制御装置の指令により、ロボットを移
動し、操作している過程において、障害物が存在する
と、視覚センサ、カメラ、等でこれを検知し、障害物を
避け、最適なルートを変更して移動する移動ルート自動
変更プログラムも備え、更に、ペイロードを搭載する際
には、その重さ、重心、等の物理特性データを入力し、
これらデータに基づいて本体に搭載する位置を演算して
求め、最適のアームの選択、位置を決定し、操作する機
能を有しているものとする。
【0078】なお、以上説明した実施の第1〜第8形態
及び上記の制御装置の各機能は、これらの機能をすべて
作業ロボットに装備して多目的用途のできる作業ロボッ
トとして活用することが最適であるが、作業ロボットの
用途、目的に応じて、実施の第1〜第8形態の機能の必
要なものを選択して必要最小限の機能のみ装備して用い
ることも経済性の面からは有効なものである。本発明
は、これらの実施の形態をどのように組み合わせて使用
しても良いものであることはもちろんである。
【0079】
【発明の効果】本発明の作業ロボットは、(1)ロボッ
ト本体と、複数の脚/アームの端部同志を連結し、一端
を前記本体に回動自在に取付け、他端に操作具を連結し
た複数のアームを有し、同アームは前記操作具で構造物
表面から突設するソケット又はボルト頭を把持すると共
に、前記アームを伸縮させることにより別のソケット又
はボルト頭へ把持を変換し、前記本体を移動させると共
に、前記アームのいずれかを用いて、同アームの操作具
で物体を把持し、運搬、移送可能とすることを特徴とし
ている。このような構成により、アームの操作具は構造
物にロボット本体を支持し、複数のアームを伸縮させな
がら把持の位置を順次移動させ、本体を確実に移動させ
ることができる。又、必要な数のアームを用いて、その
操作具を操作し、M/Dシールドを持ち上げたり、運搬
したりすることもでき、M/Dシールドを交換する作業
を行うことができる。更に、必要なアームを操作し、本
体の上面に物体を搭載することも可能となる。
【0080】本発明の(2)では、ロボットのいずれか
のアームが故障して操作具の制御ができず、操作具がボ
ルト等より外れなくなった場合には、自力、又は遠隔操
作により、故障したアームの本体への取付部を切離し、
故障したアームはそのまま放置して本体を残りのアーム
により移動させることができ、安全性を確保することが
できる。
【0081】本発明の(3)では、本体は視覚センサを
有するので周囲の環境を認識しながら、障害物等が存在
すればこれを検知でき、又、移動の際には自己の位置を
正確に認識しながら操作することができ、正確な宇宙空
間での作業が可能となる。
【0082】本発明の(4)では、アームの先端にはア
ダプタが取付けられているので、アダプタの構造物の把
持部が故障し、把持しているボルト等から外れなくなる
とアダプタをアーム先端から切離し、アダプタを放置し
て本体を移動することができるので安全性が確保され
る。
【0083】本発明の(5)では、任意形状の物体を搭
載可能とし、物体は各種寸法が異なっても、支持装置が
移動して容器両側を押さえるので、又、(6)の発明で
は、アダプタを用いるので、作業員が宇宙船外で作業す
るための支援ツールで、操作具に取付けるためのツール
保持機器、あるいは実験用の箱、等種々の形状の箱を本
体上面にアームを用いて搭載し、これを支持装置で固定
することができる。
【0084】本発明の(7)、(8)では、アームは伸
縮自在で、かつ本体との取付位置が調整可能であり、周
囲の環境、例えば構造物の広、狭に合わせて、又、移動
する位置の寸法に合わせて、アームを伸縮させて調整
し、又、アームの本体への取付間隔も調整し、最適の状
態で作業ロボットを移動、制御することができる。
【0085】本発明の(9)では、本体及びアームには
各部位毎に発電できる太陽電池が取付けられており、
又、本発明の(10)では大型アンテナが搭載可能であ
り、地上と宇宙ステーションとの通信用トラッキングの
機能及びアンテナを任意箇所へ移動できる機能をもつ。
【0086】本発明の(11)では、本体が複数箇所で
折れ、重ね合わすことができるので全体をコンパクトな
形状とし、宇宙ステーション内の狭い通路から本体を搬
出入する場合には有効な手段となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る作業ロボットの
全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す作業ロボットの多機能アーム先端を
示し、(a)は操作具の構成図、(b)は(a)におけ
るA−A矢視図である。
【図3】図1に示す作業ロボットの多機能アームの取付
部を示し、(a)は断面図、(b)は(a)におけるB
−B断面図である。
【図4】本発明の実施の第1形態に係る作業ロボットの
全体を示す、他の形式のロボットの斜視図である。
【図5】本発明の実施の第1形態に係る作業ロボットの
全体を示す、更に他の形式のロボットの斜視図である。
【図6】本発明の実施の第1形態に係る作業ロボットの
移動を示し、(a),(b),(c),(d)はその移
動工程をそれぞれ示している。
【図7】本発明の実施の第2形態に係る作業ロボットの
全体構成を示す斜視図であり、(a),(b)はそれぞ
れ形式の異なるロボットに視覚センサを適用した例を示
す。
【図8】本発明の実施の第3形態に係る作業ロボットの
操作端を示し、(a)は断面図、(b)は(a)におけ
るC−C断面図、(c)はロック状態、(d)はロック
解除の状態を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の第3形態の変形例を示す正面図
である。
【図10】本発明の実施の第4形態に係る作業ロボット
を示し、(a),(b)はそれぞれ異なる形式のロボッ
トにペイロードを搭載した斜視図である。
【図11】図10に示す作業ロボットの支持ハンドの構
造を示し、(a)は平面図、(b)は(a)におけるD
−D矢視図である。
【図12】本発明の実施の第5形態に係る作業ロボット
を示し、(a)は多機能アームの側面図、(b)は
(a)におけるE−E矢視図、(c)は(b)の上面図
である。
【図13】本発明の実施の第5形態の変形例を示す斜視
図である。
【図14】本発明の実施の第6形態に係る作業ロボット
の斜視図である。
【図15】本発明の実施の第7形態に係る作業ロボット
の斜視図である。
【図16】本発明の実施の第8形態に係る作業ロボット
の外観を示し、(a)は正面図、(b)は本体を折り畳
んだ状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1,51 本体 2,66 操作具 3,54,67 カメラ 4,21,55,68 ライト 10,11,12,13 多機能アーム 15,16,71,72,120 多機能アーム 20 TVカメラ 22 作業用ソケット把持
用アダプタ 23,53 ピストンアダプタ 30,31 シリンダ 32a,32b 切欠部 33 バネ 34 視覚センサ 35 ピン 35a,35b 溝 36 アダプタ 37 支持ハンド 38,43 シリンダ 38a,43a シャフト 38b 連結バー 39 ガイド溝 40 ペイロード 41 アーム取付用軸 42 ローラ 44,45 シリンダ 46 太陽電池モジュール 47 アンテナ 48 ヒンジ 49 ロック 60,61 移動アーム 81 M/Dシールド 86 作業用ソケット 100,111 ラチェット 102,112 ラチェットポート 103,110 押出し装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボット本体と、複数のアームの端部同
    志を連結し、一端を前記本体に回動自在に取付け、他端
    に操作具を連結した複数のアームを有し、同アームは前
    記操作具で構造物表面から突設するソケット又はボルト
    頭を把持すると共に、前記アームを伸縮させることによ
    り別のソケット又はボルト頭へ把持を変換し、前記本体
    を移動させる共に、前記アームのいずれかを用いて、同
    アームの操作具で物体を把持し、運搬、移送可能とする
    ことを特徴とする作業ロボット。
  2. 【請求項2】 前記各アームの前記本体への取付部は走
    行中に離脱可能に連結されていることを特徴とする請求
    項1記載の作業ロボット。
  3. 【請求項3】 前記本体の表面には複数の視覚センサが
    取付けられていることを特徴とする請求項1記載の作業
    ロボット。
  4. 【請求項4】 前記各アームの先端にはアダプタが取付
    けられ、同アダプタで構造物表面から突設するソケット
    又はボルト頭を把持すると共に、同アダプタは前記アー
    ム先端から走行中に離脱可能であることを特徴とする請
    求項1記載の作業ロボット。
  5. 【請求項5】 前記本体の上面には任意形状の物体を搭
    載可能とし、同本体上面には同物体の幅の外形に合わせ
    て移動可能で同物体を両側から押圧し、固定して支持す
    る支持装置が設けられている請求項1記載の作業ロボッ
    ト。
  6. 【請求項6】 前記本体の上面には任意形状の物体を搭
    載可能とし、同本体上面には同物体の底面においてアダ
    プタで支持されることを特徴とする請求項1記載の作業
    ロボット。
  7. 【請求項7】 前記各アームは各連結毎に伸縮自在であ
    ると共に、同アームの本体への取付部は所定の長さ延伸
    し、位置調整可能であることを特徴とする請求項1記載
    の作業ロボット。
  8. 【請求項8】 前記各アームの関節間には伸縮可能な機
    構を持ち、移動範囲、把持範囲及び移動速度を変更でき
    ることを特徴とする請求項1記載の作業ロボット
  9. 【請求項9】 前記本体の表面及び各アームの周囲には
    太陽電池モジュールが取付けられ、各部位が分離する場
    合でも各部位独自に通信し駆動可能なことを特徴とする
    請求項1記載の作業ロボット。
  10. 【請求項10】 前記本体の上面にはアンテナが搭載可
    能であることを特徴とする請求項1記載の作業ロボッ
    ト。
  11. 【請求項11】 前記本体は中心より回動して2つ折り
    に重ね合わされる構造であることを特徴とする請求項1
    記載の作業ロボット。
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