JP2002204024A - 半導体レーザ装置、半導体レーザモジュールおよびこれを用いたラマン増幅器 - Google Patents

半導体レーザ装置、半導体レーザモジュールおよびこれを用いたラマン増幅器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定し、高利得を得ることができるラマン増
幅器用光源に適した半導体レーザ装置、半導体レーザモ
ジュールおよびこれを用いたラマン増幅器を得ること。 【解決手段】 レーザ光の出射端面に設けた第1反射膜
と該レーザ光の反射端面に設けた第2反射膜との間に形
成された活性層の近傍に回折格子を設け、該活性層が形
成する共振器長と回折格子の波長選択特性とを含む発振
パラメータの組み合わせ設定によって発振波長スペクト
ル30の半値幅Δλh内に2本以上の発振縦モード31
〜33を含むレーザ光を出力するようにしている。この
際、回折格子は、周期揺らぎを持たせるためのチャープ
ドグレーティングとしてもよいし、一部分に設けてもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ラマン増幅用励
起光源に適した半導体レーザ装置、半導体レーザモジュ
ールおよびこれを用いたラマン増幅器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットをはじめとする様
々なマルチメディアの普及に伴って、光通信に対する大
容量化の要求が大きくなっている。従来、光通信では、
光ファイバによる光の吸収が少ない波長である1310
nmもしくは1550nmの帯域において、それぞれ単
一の波長による伝送が一般的であった。この方式では、
多くの情報を伝達するためには伝送経路に敷設する光フ
ァイバの芯数を増やす必要があり、伝送容量の増加に伴
ってコストが増加するという問題点があった。
【0003】そこで、高密度波長分割多重(DWDM:
Dense-Wavelength Division Multiplexing)通信方式が
用いられるようになった。このDWDM通信方式は、主
にエルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA:Erbium D
oped Fiber Amplifier)を用い、この動作帯域である1
550nm帯において、複数の波長を使用して伝送を行
う方式である。このDWDM通信方式あるいはWDM通
信方式では、1本の光ファイバを用いて複数の異なる波
長の光信号を同時に伝送することから、新たな線路を敷
設する必要がなく、ネットワークの伝送容量の飛躍的な
増加をもたらすことを可能としている。
【0004】このEDFAを用いた一般的なWDM通信
方式では、利得平坦化の容易な1550nm帯から実用
化され、最近では、利得係数が小さいために利用されて
いなかった1580nm帯にまで拡大している。しかし
ながら、EDFAで増幅可能な帯域に比して光ファイバ
の低損失帯域の方が広いことから、EDFAの帯域外で
動作する光増幅器、すなわちラマン増幅器への関心が高
まっている。
【0005】ラマン増幅器は、エルビウムのような希土
類イオンを媒体とした光増幅器においてはイオンのエネ
ルギー準位によって利得波長帯が決まるのに対し、励起
光の波長によって利得波長帯が決まるという特徴を持
ち、励起光波長を選択することによって任意の波長帯を
増幅することができる。
【0006】ラマン増幅では、光ファイバに強い励起光
を入射すると、誘導ラマン散乱によって、励起光波長か
ら約100nm程度長波長側に利得が現れ、この励起さ
れた状態の光ファイバに、この利得を有する波長帯域の
信号光を入射すると、この信号光が増幅されるというも
のである。したがって、ラマン増幅器を用いたWDM通
信方式では、EDFAを用いた通信方式に比して、信号
光のチャネル数をさらに増加させることができる。
【0007】図26は、WDM通信システムに用いられ
る従来のラマン増幅器の構成を示すブロック図である。
図26において、ファブリペロー型の半導体発光素子1
80a〜180dとファイバグレーティング181a〜
181dとがそれぞれ対となった半導体レーザモジュー
ル182a〜182dは、励起光のもとになるレーザ光
を偏波合成カプラ61a,61bに出力する。各半導体
レーザモジュール182a,182bが出力するレーザ
光の波長は同じであるが、偏波合成カプラ61aによっ
て各レーザ光の偏波面を90°異ならせている。同様に
して、各半導体レーザモジュール182c,182dが
出力するレーザ光の波長は同じであるが、偏波合成カプ
ラ61bによって各レーザ光の偏波面を90°異ならせ
ている。偏波合成カプラ61a,61bは、それぞれ偏
波合成したレーザ光をWDMカプラ62に出力する。な
お、偏波合成カプラ61a,61bから出力されるレー
ザ光の波長は異なる。
【0008】WDMカプラ62は、偏波合成カプラ61
a,61bから出力されたレーザ光を合波し、WDMカ
プラ65を介し、励起光として増幅用ファイバ64に出
力する。この励起光が入力された増幅用ファイバ64に
は、増幅対象の信号光が、信号光入力ファイバ69から
アイソレータ63を介して入力され、励起光と合波して
ラマン増幅される。
【0009】増幅用ファイバ64内においてラマン増幅
された信号光(増幅信号光)は、WDMカプラ65およ
びアイソレータ66を介してモニタ光分配用カプラ67
に入力される。モニタ光分配用カプラ67は、増幅信号
光の一部を制御回路68に出力し、残りの増幅信号光を
出力光として信号光出力ファイバ70に出力する。
【0010】制御回路68は、入力された一部の増幅信
号光をもとに各半導体発光素子180a〜180dの発
光状態、たとえば光強度を制御し、ラマン増幅の利得帯
域が平坦な特性となるようにフィードバック制御する。
【0011】図27は、ファイバグレーティングを用い
た半導体レーザモジュールの概要構成を示す図である。
図27において、この半導体レーザモジュール201
は、半導体発光素子202と光ファイバ203とを有す
る。半導体発光素子202は、活性層221を有する。
活性層221は、一端に光反射面222が設けられ、他
端に光出射面223が設けられる。活性層221内で生
じた光は、光反射面222で反射して、光出射面223
から出力される。
【0012】半導体発光素子202の光出射面223に
は、光ファイバ203が対向配置され、光出射面223
と光結合される。光ファイバ203内のコア232に
は、光出射面223から所定位置にファイバグレーティ
ング233が形成され、ファイバグレーティング233
は、特定波長の光を選択的に反射する。すなわち、ファ
イバグレーティング233は、外部共振器として機能
し、ファイバグレーティング233と光反射面222と
の間で共振器を形成し、ファイバグレーティング233
によって選択された特定波長のレーザ光が増幅されて出
力レーザ光241として出力される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た半導体レーザモジュール201(182a〜182
d)は、ファイバグレーティング233と半導体発光素
子202との間隔が長いため、ファイバグレーティング
233と光反射面222との間の共振によって相対強度
雑音(RIN:Relative Intensity Noise)が大きくな
る。これは、RINスペクトルにおいて、半導体発光素
子202の光反射面222とファイバグレーティング2
33との間の光の往復時間に対応した周波数毎にピーク
値が発生するからである。ここで、ラマン増幅では、増
幅の生じる過程が早く起こるため、励起光強度が揺らい
でいると、ラマン利得も揺らぐことになり、このラマン
利得の揺らぎがそのまま増幅された信号強度の揺らぎと
して出力されてしまい、安定したラマン増幅を行わせる
ことができないという問題点があった。
【0014】また、上述した半導体レーザモジュール2
01は、ファイバグレーティング233を有した光ファ
イバ203と、半導体発光素子202とを光結合する必
要があり、組立時の光軸合わせに時間と労力とがかかる
とともに、共振器内における機械的な光結合であるため
に、レーザの発振特性が機械的振動などによって変化し
てしまうおそれがあり、安定した励起光を提供すること
ができない場合が生じるという問題点があった。
【0015】なお、ラマン増幅器としては、図26に示
したラマン増幅器のように信号光に対して後方から励起
する後方励起方式のほかに、信号光に対して前方から励
起する前方励起方式および双方向から励起する双方向励
起方式がある。現在、ラマン増幅器として多用されてい
るのは、後方励起方式である。その理由は、弱い信号光
が強い励起光とともに同方向に進行する前方励起方式で
は、励起光強度のゆらぎが信号光に移りやすく、また、
4光波混合などの非線形効果が起こりやすく、さらに、
励起光の偏光依存性が現れやすいという問題があるから
である。したがって、前方励起方式にも適用できる安定
した励起光源の出現が要望されている。すなわち、従来
のファイバグレーティングを用いた半導体レーザモジュ
ールを用いると、適用できる励起方式が制限されるとい
う問題点があった。
【0016】また、ラマン増幅器におけるラマン増幅で
は、信号光の偏波方向と励起光の偏波方向とが一致する
ことを条件としている。すなわち、ラマン増幅では、増
幅利得の偏波依存性があり、信号光の偏波方向と励起光
の偏波方向とのずれによる影響を小さくする必要があ
る。ここで、後方励起方式の場合、信号光は、伝搬中に
偏波がランダムとなるため、問題は生じないが、前方励
起方式の場合、偏波依存性が強く、励起光の直交偏波合
成、デボラライズなどによって偏波依存性を小さくする
必要がある。すなわち、偏光度(DOP:Degree Of Po
larization)を小さくする必要がある。
【0017】さらに、ラマン増幅は、得られる増幅率が
比較的低いため、高出力のラマン増幅用励起光源の出現
が望まれていた。
【0018】この発明は上記に鑑みてなされたもので、
安定し、高利得を得ることができるラマン増幅器用光源
に適した半導体レーザ装置および半導体レーザモジュー
ルを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる半導体レーザ装置は、レーザ光の
出射端面に設けた第1反射膜と該レーザ光の反射端面に
設けた第2反射膜との間に形成された活性層の近傍に回
折格子を設け、前記活性層が形成する共振器長と前記回
折格子の波長選択特性とを含む発振パラメータの組み合
わせ設定によって発振波長スペクトルの半値幅内に2本
以上の発振縦モードを含むレーザ光を出力することを特
徴とする。
【0020】この請求項1の発明によれば、レーザ光の
出射端面に設けた第1反射膜と該レーザ光の反射端面に
設けた第2反射膜との間に形成された活性層の近傍に回
折格子を設け、前記活性層が形成する共振器長と前記回
折格子の波長選択特性とを含む発振パラメータの組み合
わせ設定によって、波長が安定化され、かつ発振波長ス
ペクトルの半値幅内に2本以上、好ましくは3本以上、
より好ましくは4本以上の発振縦モードを含むレーザ光
を出力するようにしている。
【0021】また、請求項2にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、発振波長が1200〜155
0nmであることを特徴とする。
【0022】この請求項2の発明によれば、発振波長を
1200〜1550nmとし、光ファイバの伝送帯域に
適した波長帯域の信号光のラマン増幅を行うようにして
いる。具体的に、発振波長が1200〜1550nmの
場合、ラマン増幅の利得波長帯域は1300〜1650
nmとなる。
【0023】また、請求項3にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記発振波長スペクトルの半
値幅は、3nm以下であることを特徴とする。
【0024】この請求項3の発明によれば、前記発振波
長スペクトルの半値幅を、3nm以下とし、波長合成す
る際の合波ロスを小さくするようにしている。
【0025】また、請求項4にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記活性層が形成する共振器
長は、800μm以上であることを特徴とする。
【0026】この請求項4の発明によれば、前記活性層
が形成する共振器長を、800μm以上とし、発振縦モ
ードのモード間隔を短くすることによって、前記発振波
長スペクトルの半値幅内に含まれる発振縦モード数を増
大するようにしている。
【0027】また、請求項5にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記活性層が形成する共振器
長は、3200μm以下であることを特徴とする。
【0028】この請求項5の発明によれば、前記活性層
が形成する共振器長を、3200μm以下とし、発振縦
モードのモード間隔を0.1nm以上とし、ラマン増幅
時における誘導ブリルアン散乱の影響を低減するように
している。
【0029】また、請求項6にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記回折格子は、グレーティ
ング周期に所定の周期揺らぎを持たせたことを特徴とす
る。
【0030】この請求項6の発明によれば、前記回折格
子のグレーティング周期に所定の周期揺らぎを持たせ、
これによって発振波長スペクトルの半値幅を広げるよう
にしている。
【0031】また、請求項7にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記回折格子は、前記グレー
ティング周期をランダムまたは所定周期で変化させたグ
レーティングであることを特徴とする。
【0032】この請求項7の発明によれば、前記回折格
子を、前記グレーティング周期をランダムまたは所定周
期で変化させたグレーティングとし、これによって回折
格子に周期揺らぎを発生させ、発振波長スペクトルの半
値幅を広げるようにしている。
【0033】また、請求項8にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記回折格子は、前記活性層
に沿って、前記共振器長と同じ長さを有することを特徴
とする。
【0034】この請求項8の発明によれば、前記回折格
子を、前記活性層に沿って、前記共振器長と同じ長さと
し、当該半導体レーザ装置の製造を容易にしている。
【0035】また、請求項9にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記回折格子は、前記活性層
に沿った一部に設けられることを特徴とする。
【0036】この請求項9の発明によれば、前記回折格
子を、前記活性層に沿った一部に設けることによって、
回折格子の長さを変化させ、これによって、発振波長ス
ペクトルの半値幅を広げるようにしている。
【0037】また、請求項10にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、前記回折格子は、レーザ光
の前記第1反射膜近傍から前記第2反射膜側方向にある
いは前記第2反射膜近傍から前記第1反射膜側方向に、
前記活性層に沿って一定長延びた部分回折格子であるこ
とを特徴とする。
【0038】この請求項10の発明によれば、前記回折
格子を、レーザ光の前記第1反射膜近傍から前記第2反
射膜側方向にあるいは前記第2反射膜近傍から前記第1
反射膜側方向に、前記活性層に沿って一定長延びた部分
回折格子とし、部分回折格子の長さによる該部分回折格
子の反射帯域の半値幅を変化させることによって発振波
長スペクトルの半値幅を変化し、該半値幅内に含まれる
発振縦モード数の複数化を行うとともに、このときの反
射率の高低に対応して第1反射膜側あるいは第1反射膜
側に部分回折格子を設けるようにしている。
【0039】また、請求項11にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、前記発振パラメータは、前
記回折格子の結合係数を含むことを特徴とする。
【0040】この請求項11の発明によれば、前記発振
パラメータに、前記回折格子の結合係数を含めるように
し、該回折格子の結合係数を変化させることによって、
発振波長スペクトルの半値幅を変化させ、該半値幅内に
含まれる発振縦モード数の複数化を行うようにしてい
る。
【0041】また、請求項12にかかる半導体レーザモ
ジュールは、請求項1〜11に記載の半導体レーザ装置
と、前記半導体レーザ装置から出射されたレーザ光を外
部に導波する光ファイバと、前記半導体レーザ装置と前
記光ファイバと光結合を行う光結合レンズ系とを備えた
ことを特徴とする。
【0042】この請求項12の発明によれば、ファイバ
グレーティングを用いない半導体レーザ装置を用いて該
半導体レーザ装置の共振器が物理的に分離されていない
ため、光軸合わせなどを行う必要がなく、半導体レーザ
モジュールの組立が容易になるとともに、機械的振動な
どによってレーザの発振特性が変化しにくくなり、安定
したレーザ光を信頼性高く、かつ安定して出力すること
ができる。
【0043】また、請求項13にかかる半導体レーザモ
ジュールは、上記の発明において、前記半導体レーザ装
置の温度を制御する温度制御装置と、前記光結合レンズ
系内に配置され、光ファイバ側からの反射戻り光の入射
を抑制するアイソレータとをさらに備えたことを特徴と
する。
【0044】この請求項13の発明によれば、ファイバ
グレーティングを用いない半導体レーザ装置を用いてい
るため、インライン式の偏波無依存型と異なり、小型の
偏波無依存型アイソレータを使用することができ、挿入
損失の小さい半導体レーザモジュールを実現することが
できる。
【0045】また、請求項14にかかるラマン増幅器
は、請求項1〜11に記載の半導体レーザ装置、あるい
は請求項12または13に記載の半導体レーザモジュー
ルを広帯域ラマン増幅用の励起光源として用いたことを
特徴とする。
【0046】この請求項14の発明によれば、請求項1
〜11に記載の半導体レーザ装置、あるいは請求項12
または13に記載の半導体レーザモジュールを広帯域ラ
マン増幅用の励起光源として用い、上述した各半導体レ
ーザ装置あるいは各半導体レーザモジュールの作用効果
を奏するようにしている。
【0047】また、請求項15にかかるラマン増幅器
は、請求項1〜11に記載の半導体レーザ装置、あるい
は請求項12または13に記載の半導体レーザモジュー
ルは、広帯域ラマン増幅用の励起光源であって、前方励
起用光源あるいは双方向励起方式における前方励起用光
源として用いられることを特徴とする。
【0048】この請求項15の発明によれば、請求項1
〜11に記載の半導体レーザ装置、あるいは請求項12
または13に記載の半導体レーザモジュールを、広帯域
ラマン増幅用の励起光源であって、前方励起用光源ある
いは双方向励起方式における前方励起用光源として用
い、上述した各半導体レーザ装置あるいは各半導体レー
ザモジュールの作用効果を奏するようにしている。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる半導体レーザ装置および半導体レーザモジ
ュールの好適な実施の形態について説明する。
【0050】(実施の形態1)まず、この発明の実施の形
態1について説明する。図1は、この発明の実施の形態
1である半導体レーザ装置の概要構成を示す斜めからみ
た破断図である。また、図2は、図1に示した半導体レ
ーザ装置の長手方向の縦断面図である。さらに、図3
は、図2に示した半導体レーザ装置のA−A線断面図で
ある。図1〜図3において、この半導体レーザ装置20
は、n−InP基板1の(100)面上に、順次、n−
InPによるバッファ層と下部クラッド層とを兼ねたn
−InPバッファ層2、GRIN−SCH−MQW(Gr
aded Index-Separate Confinement Heterostructure Mu
lti Quantum Well:分布屈折率分離閉込め多重量子井
戸)活性層3、p−InPスペーサ層4、およびp−I
nPクラッド層6、InGaAsPコンタクト層7が積
層された構造を有する。
【0051】p−InPスペーサ層4内には、膜厚20
nmを有したp−InGaAsPの回折格子13が、ピ
ッチ約220nmで周期的に形成され、中心波長1.4
8μmのレーザ光を選択するようにしている。この回折
格子13を含むp−InPスペーサ層4、GRIN−S
CH−MQW活性層3、およびn−InPバッファ層2
の上部は、メサストライプ状に加工され、メサストライ
プの両側は、電流ブロッキング層として形成されたp−
InPブロッキング層8とn−InPブロッキング層9
によって埋め込まれている。また、InGaAsPコン
タクト層7の上面には、p側電極10が形成され、n−
InP基板1の裏面には、n側電極11が形成される。
【0052】半導体レーザ装置20の長手方向の一端面
である光反射端面には、反射率80%以上の高光反射率
をもつ反射膜14が形成され、他端面である光出射端面
には、反射率が5%以下の低光反射率をもつ出射側反射
膜15が形成される。反射膜14と出射側反射膜15と
によって形成された光共振器のGRIN−SCH−MQ
W活性層3内に発生した光は、反射膜14によって反射
し、出射側反射膜15を介し、レーザ光として出射され
る。
【0053】この実施の形態1における半導体レーザ装
置20は、発振波長λ0が、1200nm〜1550n
mであり、共振器長Lを、800μm以上3200μm
以下としている。ところで、一般に、半導体レーザ装置
の共振器によって発生する縦モードのモード間隔Δλ
は、等価屈折率を「n」とすると、次式で表すことがで
きる。すなわち、 Δλ=λ0 2/(2・n・L) である。ここで、発振波長λ0を1480nmとし、等
価屈折率を3.5とすると、共振器長Lが800μmの
とき、縦モードのモード間隔Δλは、約0.39nmと
なり、共振器長Lが3200μmのとき、縦モードのモ
ード間隔Δλは、約0.1nmとなる。すなわち、共振
器長Lを長くすればするほど、縦モードのモード間隔Δ
λは狭くなり、単一縦モードのレーザ光を発振するため
の選択条件が厳しくなる。
【0054】一方、回折格子13は、そのブラッグ波長
によって縦モードを選択する。この回折格子13による
選択波長特性は、図4に示す発振波長スペクトル30と
して表される。
【0055】図4に示すように、この実施の形態1で
は、回折格子13を有した半導体レーザ装置による発振
波長スペクトル30の半値幅Δλhで示される波長選択
特性内に、発振縦モードを複数存在させるようにしてい
る。図4では、発振波長スペクトルの半値幅Δλh内に
3つの発振縦モード31〜33を有している。
【0056】複数の発振縦モードを有するレーザ光を用
いると、単一縦モードのレーザ光を用いた場合に比し
て、各発振縦モードのレーザ出力のピーク値を抑えつ
つ、発振波長スペクトル全体で高いレーザ出力値を得る
ことができる。たとえば、この実施の形態1に示した半
導体レーザ装置では、図5(b)に示すプロファイルを
有し、低いピーク値で高レーザ出力を得ることができ
る。これに対し、図5(a)は、同じレーザ出力を得る
場合の単一縦モード発振の半導体レーザ装置のプロファ
イルであり、高いピーク値を有している。
【0057】ここで、半導体レーザ装置をラマン増幅器
の励起用光源として用いる場合、ラマン利得を大きくす
るために励起光出力パワーを増大することが好ましい
が、そのピーク値が高いと、誘導ブリルアン散乱が発生
し、雑音が増加するという不具合が発生する。誘導ブリ
ルアン散乱の発生は、誘導ブリルアン散乱が発生する閾
値Pthを有し、同じレーザ出力パワーを得る場合、図
5(b)に示すように、複数の発振縦モードを持たせ、
そのピーク値を抑えることによって、誘導ブリルアン散
乱の閾値Pth内で、高い励起光出力パワーを得ること
ができ、その結果、高いラマン利得を得ることが可能と
なる。
【0058】また、発振縦モード31〜33の波長間隔
(モード間隔)Δλは、0.1nm以上としている。こ
れは、半導体レーザ装置20をラマン増幅器の励起用光
源として用いる場合、モード間隔Δλが0.1nm以上
であると、誘導ブリルアン散乱が抑えられる。この結
果、上述したモード間隔Δλの式によって、上述した共
振器長Lが3200μm以下であることが好ましいこと
になる。なお、誘導ブリルアン散乱のスペクトルは、約
0.1nmであり、この誘導ブリルアン散乱のスペクト
ル内に複数の発振縦モードが存在すると、個々の発振縦
モードが誘導ブリルアン散乱の閾値Pthを超えなくて
も、このスペクトル幅内に存在する複数の発振縦モード
の強度の和で、誘導ブリルアン散乱の閾値Pthを超え
てしまう場合がある。このため、0.1nmの範囲内に
は、他の発振縦モードが存在しないことが望ましい。
【0059】このような観点から、発振波長スペクトル
30の半値幅Δλh内に含まれる発振縦モードの本数
は、複数であることが望ましい。ところで、ラマン増幅
では、増幅利得に偏波依存性があるため、信号光の偏波
方向と励起光の偏波方向とのずれによる影響を小さくす
る必要がある。このための方法として、励起光を無偏光
化(デポラライズ)する方法があり、具体的には、2台
の半導体レーザ装置20からの出力光を方法のほか、デ
ポラライザとして所定長の偏波面保持ファイバを用い
て、1台の半導体レーザ装置20から出射されたレーザ
光を、この偏波面保持ファイバに伝搬させる方法があ
る。無偏光化の方法として、後者の方法を使用する場合
には、発振縦モードの本数が増大するに従ってレーザ光
のコヒーレンシーが低くなるので、無偏光化に必要な偏
波面保持ファイバの長さを短くすることができる。特
に、発振縦モードが4,5本となると、急激に、必要な
偏波面保持ファイバの長さが短くなる。従って、ラマン
増幅器に使用するために半導体レーザ装置20から出射
されるレーザ光を無偏光化する場合に、2台の半導体レ
ーザ装置の出射光を偏波合成して利用しなくても、1台
の半導体レーザ装置20の出射レーザ光を無偏光化して
利用することが容易となるので、ラマン増幅器に使用さ
れる部品数の削減、小型化を促進することができる。
【0060】ここで、発振波長スペクトル幅が広すぎる
と、波長合成カプラによる合波ロスが大きくなるととも
に、発振波長スペクトル幅内における発振縦モードの動
きによって、雑音や利得変動を発生させることになる。
このため、発振波長スペクトル30の半値幅Δλhは、
3nm以下、好ましくは2nm以下とする必要がある。
【0061】さらに、従来の半導体レーザ装置では、図
15に示したように、ファイバグレーティングを用いた
半導体レーザモジュールとしていたため、ファイバグレ
ーティング233と光反射面222との間の共振によっ
て相対強度雑音(RIN)が大きくなり、安定したラマ
ン増幅を行うことができないが、この実施の形態1に示
した半導体レーザ装置20では、ファイバグレーティン
グ233を用いず、出射側反射膜15から出射したレー
ザ光をそのまま、ラマン増幅器の励起用光源として用い
ているため、相対強度雑音が小さくなり、その結果、ラ
マン利得の揺らぎが小さくなり、安定したラマン増幅を
行わせることができる。
【0062】また、図27に示した半導体レーザモジュ
ールでは、半導体発光素子202の光反射面222と光
出射面223とが形成する共振器構造によって増幅され
た微弱なレーザ光が出力され、本来、光反射面222と
ファイバグレーティング233とによって選択されるレ
ーザ光に影響を与え、注入電流−光出力特性上にキンク
を生じさせ、光出力を不安定なものにするという不具合
があったが、この実施の形態1の半導体レーザ装置20
では、ファイバグレーティング233を用いていないた
め、安定した光出力を得ることができる。この結果、ラ
マン増幅器の励起用光源として用いる場合に、安定した
ラマン増幅を行わせることができる。
【0063】さらに、図27に示した半導体レーザモジ
ュールでは、ファイバグレーティング233を有する光
ファイバ203と半導体発光素子202とを光結合させ
る必要があるため、半導体レーザ装置の組立時における
光軸合わせが必要となり、そのための時間と労力とがか
かるが、この実施の形態1の半導体レーザ装置では、共
振器ではなく、光出力のための光軸合わせであるため、
その組立が容易となる。また、図27に示した半導体レ
ーザモジュールでは、共振器内に機械的な結合を必要と
するため、振動などによってレーザの発振特性が変化す
る場合が発生するが、この実施の形態1の半導体レーザ
装置では、機械的な振動などによるレーザの発振特性の
変化がなく、安定した光出力を得ることができる。
【0064】この実施の形態1によれば、半導体レーザ
装置20が回折格子13によって波長選択を行い、発振
波長を1200〜1550μm帯とし、共振器長Lを8
00〜3200μm帯とすることによって、発振波長ス
ペクトル30の半値幅Δλh内に複数の発振縦モード、
好ましくは4本以上の発振縦モードをもつレーザ光を出
力するようにしているので、ラマン増幅器の励起用光源
として用いた場合に、誘導ブリルアン散乱を発生せず
に、安定し、かつ高いラマン利得を得ることができる。
【0065】また、ファイバグレーティングを用いた半
導体レーザモジュールのように、ファイバグレーティン
グをもつ光ファイバと半導体発光素子との光結合を共振
器内において行わないので、組立が容易となり、機械的
振動などによる不安定出力を回避することができる。
【0066】(実施の形態2)つぎに、この発明の実施
の形態2について説明する。上述した実施の形態1で
は、共振器長Lを長くすることによって、発振波長スペ
クトル30の半値幅Δλh内の縦モード数が複数となる
ようにしていたが、この実施の形態2では、回折格子1
3のグレーティング長LGあるいは結合係数を変化させ
ることによって、発振波長スペクトル30の半値幅Δλ
hを変化させ、これによって半値幅Δλh内の縦モード
数が相対的に複数となるようにしている。
【0067】図6は、この発明の実施の形態2である半
導体レーザ装置の概要構成を示す長手方向の縦断面図で
ある。この半導体レーザ装置は、図1〜図3に示した半
導体レーザ装置20の回折格子13に対応する回折格子
43の構成が、半導体レーザ装置20と異なるととも
に、出射側反射膜15の反射率が異なる。その他の構成
は、半導体レーザ装置20と同じであり、同一構成部分
には、同一符号を付している。
【0068】回折格子43は、反射率0.1〜2%の低
光反射率をもつ出射側反射膜15から反射率80%以上
の高光反射率をもつ反射膜14側に向けて所定長LG1
分、形成され、所定長LG1以外のp−InPスペーサ
層4には、回折格子43が形成されない。
【0069】また、図7は、この発明の実施の形態2の
変形例である半導体レーザ装置の概要構成を示す長手方
向の縦断面図である。この半導体レーザ装置は、図6に
示した回折格子43に代えて、反射膜14側に設けた回
折格子44を有するとともに、反射膜14の反射率を低
光反射率としている。すなわち、回折格子44は、反射
率0.1〜2%の低光反射率をもつ反射膜14から反射
率1〜5%の低光反射率をもつ出射15側に向けて所定
長LG2分、形成され、所定長LG2以外のp−InP
スペーサ層4には、回折格子44が形成されない。
【0070】さらに、図8は、この発明の実施の形態2
の変形例である半導体レーザ装置の概要構成を示す長手
方向の縦断面図である。この半導体レーザ装置は、図6
に示した回折格子43および図7に示した回折格子44
の構成を適用したものである。
【0071】すなわち、この半導体レーザ装置は、反射
率0.1〜2%の低光反射率をもつ出射側反射膜15か
ら反射率0.1〜2%の低光反射率をもつ反射膜14側
に向けて所定長LG3分、形成された回折格子45と、
この反射膜14から出射側反射膜15側に向けて所定長
LG4分、形成された回折格子46とを有する。
【0072】図6〜図8に示した回折格子43〜46の
所定長LG1〜LG4を変化させることによって、発振
縦モードのモード間隔Δλが固定的であっても、図4に
示した発振波長スペクトル30の半値幅Δλhを変化さ
せることができる。
【0073】すなわち、発振波長スペクトル30の半値
幅Δλhを広くするためには、回折格子の長さを短くす
ることも有効である。このため、実施の形態1に示した
ように、回折格子を共振器(GRIN−SCH−MQW
活性層3)の長さ全体に施すのではなく、この共振器の
一部に形成するようにする。
【0074】この場合、共振器に対する回折格子の位置
によっては、位相発振条件がずれ、これによってレーザ
発振特性が悪化するおそれがあるため、図6に示したよ
うに、回折格子43を、出射側反射膜15を起点として
反射膜14方向に、共振器の途中まで延ばして形成する
場合、出射側反射膜15として0.1〜2%の反射率を
もつ低光反射コートを施し、反射膜14として80%以
上の反射率をもつ高反射コートを施すようにする。ま
た、図7に示したように、回折格子44を、反射膜14
を起点として出射側反射膜15方向に、共振器の途中ま
で延ばして形成する場合、反射膜14として0.1〜2
%の反射率をもつ低光反射コートを施し、出射側反射膜
15として反射率1〜5%の反射率をもと低反射コート
を施すようにする。さらに、図8に示したように、回折
格子45,46をそれぞれ出射側反射膜15側および反
射膜14側に形成する場合、出射側反射膜15および反
射膜14として、ともに反射率0.1〜2%の低光反射
コートを施す。
【0075】また、図6に示したように、回折格子を出
射側反射膜15側に形成する場合、回折格子43自体の
反射率を低めに設定し、図7に示したように、回折格子
を反射膜14側に形成する場合、回折格子44自体の反
射率を高めに設定することが好ましい。また、図8に示
したように、回折格子を出射側反射膜15側および反射
膜14側の双方に形成する場合、回折格子45自体の反
射率を低めに設定し、回折格子46自体の反射率を高め
に設定する。これによって、回折格子43〜46による
波長選択特性を満足させつつ、反射膜14および出射側
反射膜15によるファブリペロー型共振器の影響を小さ
くすることができる。
【0076】具体的に、図6に示した半導体レーザ装置
では、発振波長λ0が1480nmであり、共振器長L
が1300μmであり、回折格子43のグレーティング
長LG1が220μm、結合係数κLG(cm-1)とグレ
ーティング長LG1との積κ LG・LG1が0.093で
ある。また、図7に示した半導体レーザ装置では、共振
器長Lが1300μmであり、回折格子44のグレーテ
ィング長LG2が400μm、結合係数κLGとグレーテ
ィング長LG2との積κLG・LG2が2.97である。
このような回折格子43,44を適用した場合、発振波
長スペクトル30の半値幅Δλhは、1〜2nmとな
り、半値幅Δλh内に3〜5本程度の発振縦モードを含
ませることができる。
【0077】ここで、図9は、複数の発振縦モードが出
力されたスペクトル図であり、図9では、安定した3本
の発振縦モードをもつレーザ光を出力している。なお、
図9に示したスペクトルは、図6に示した半導体レーザ
装置の構成に対応し、グレーティング長LG1=100
μm、共振器長L=1300μm、回折格子の結合係数
κLGとグレーティング長LG1との積κLG・LG1=
0.11、出射側反射膜15の反射率が0.1%、反射
膜14の反射率が97%、駆動電流Iop=700mAの
ときに、1480nm近傍において3本の発振縦モード
出力で210mWの光出力を得、半値幅Δλhは、0.
5〜0.6nmとなっている。この場合におけるファー
フィールドパターン(FFP:Far Field Pattern)の
半値幅(FWHM:Full Width Half Maximum)は、水
平方向の半値幅が16〜18度であり、垂直方向の半値
幅が21〜24度となる。
【0078】さらに、図10は、図6に示した半導体レ
ーザ装置の構成に対応し、グレーティング長LG1=3
0μm、共振器長L=1300μm、回折格子の結合係
数κ LG=20cm-1、結合係数κLGとグレーティング長
LG1との積κLG・LG1=0.06のI−L(駆動電
流Iopに対する光出力Po)特性を示す図である。図1
1に示されたI−L特性は、十数mAから1500mA
程度まで、大きなキンクが発生しておらず、駆動電流I
opが1200mA近傍で約400mWの高出力かつ高効
率動作を安定して行うことができることを示している。
【0079】なお、図6〜図8では、回折格子43〜4
6を、出射側反射膜15側または反射膜14側、あるい
は出射側反射膜15側および反射膜14側に設けたが、
これに限らず、GRIN−SCH−MQW活性層3に沿
い、共振器長Lに対して部分的な長さをもつ回折格子を
形成するようにしてもよい。ただし、回折格子の反射率
を考慮することが好ましい。
【0080】この実施の形態2では、共振器長Lに対す
る回折格子の長さを部分的なものとし、この回折格子の
グレーティング長LGおよび結合係数κLGを適切に変化
させることによって、所望の発振波長スペクトル30の
半値幅Δλhを得ることができ、この半値幅Δλh内に
複数の発振縦モードをもったレーザ光を発振させること
ができ、実施の形態1と同様な作用効果をもった半導体
レーザ装置を実現することができる。
【0081】(実施の形態3)つぎに、この発明の実施
の形態3について説明する。上述した実施の形態1で
は、回折格子13のグレーティング周期は一定であった
が、この実施の形態3では、回折格子13のグレーティ
ング周期を周期的に変化させたチャープドグレーティン
グを用い、これによって、回折格子の波長選択特性に揺
らぎを発生させ、発振波長スペクトル30の半値幅Δλ
hを広げて、半値幅Δλh内の発振縦モード数が相対的
に複数となるようにしている。すなわち、図11に示す
ように、半値幅Δλhを半値幅wcに広げて、半値幅w
c内に含まれる発振縦モードの本数を増大するようにし
ている。
【0082】図12は、この発明の実施の形態3である
半導体レーザ装置の概要構成を示す長手方向の縦断面図
である。この半導体レーザ装置では、図1〜図3に示し
た半導体レーザ装置20の回折格子13のグレーティン
グ周期を周期的に変化させたチャープドグレーティング
である回折格子47を有している。その他の構成は、半
導体レーザ装置20と同じであり、同一構成部分には、
同一符号を付している。
【0083】図13は、回折格子47のグレーティング
周期の周期的変化を示す図である。図13に示すよう
に、この回折格子47は、平均周期が220nmであ
り、±0.02nmの周期揺らぎ(偏差)を周期Cで繰
り返す構造を有している。この±0.02nmの周期揺
らぎによって回折格子47の反射帯域は、約2nmの半
値幅を有し、これによって、発振波長スペクトルの半値
幅Δλh内に3〜6本程度の発振縦モードを持たせるこ
とができる。
【0084】上述した実施の形態3では、共振器長Lに
等しいチャープドグレーティングを形成するようにして
いたが、これに限らず、実施の形態2に示したようにチ
ャープドグレーティングの回折格子を、共振器長Lに対
して部分的に配置するようにしてもよい。すなわち、上
述した実施の形態3に示したチャープドグレーティング
を実施の形態2に適用するようにしてもよい。
【0085】また、上述した実施の形態3では、一定の
周期Cでグレーティング周期を変化させるチャープドグ
レーティングとしたが、これに限らず、グレーティング
周期を、周期Λ1(220nm+0.02nm)と周期
Λ2(220nm−0.02nm)との間で、ランダム
に変化させるようにしてもよい。
【0086】さらに、図14(a)に示すように、周期
Λ1周期Λ2とを1回ずつ交互に繰り返す回折格子とし
て、周期揺らぎを持たせるようにしてもよい。また、図
14(b)に示すように、周期Λ3と周期Λ4とをそれぞ
れ複数回、交互に繰り返す回折格子として、周期揺らぎ
を持たせるようにしてもよい。さらに、図14(c)に
示すように、連続する複数回の周期Λ5と連続する複数
回の周期Λ6とをもつ回折格子として、周期揺らぎを持
たせるようにしてもよい。また、周期Λ1,Λ3,Λ 5
周期Λ2,Λ4,Λ6との間の離散的な異なる値をもつ周
期をそれぞれ補完して配置するようにしていもよい。
【0087】この実施の形態3では、半導体レーザ装置
に設けられる回折格子をチャープドグレーティングなど
によって、平均周期に対して±0.01〜0.2nm程
度の周期揺らぎをもたせ、これによって、反射帯域の半
値幅を所望の値に設定し、最終的に発振波長スペクトル
の半値幅Δλhを決定し、半値幅Δλh内に複数の発振
縦モードが含まれるレーザ光を出力するようにし、実施
の形態1あるいは実施の形態2と同様な作用効果をもっ
た半導体レーザ装置を実現することができる。
【0088】(実施の形態4)つぎに、この発明の実施
の形態4について説明する。この実施の形態4では、上
述した実施の形態1〜3で示した半導体レーザ装置をモ
ジュール化したものである。
【0089】図15は、この発明の実施の形態4である
半導体レーザモジュールの構成を示す縦断面図である。
図15において、この半導体レーザモジュール50は、
上述した実施の形態1〜3で示した半導体レーザ装置に
対応する半導体レーザ装置51を有する。半導体レーザ
モジュール50の筐体として、Cu−W合金などによっ
て形成されたパッケージ59の内部底面上に、温度制御
装置としてのペルチェモジュール58が配置される。ペ
ルチェモジュール58上にはベース57が配置され、こ
のベース57上にはヒートシンク57aが配置される。
ペルチェモジュール58には、図示しない電流が与えら
れ、その極性によって冷却および加熱を行うが、半導体
レーザ装置51の温度上昇による発振波長ずれを防止す
るため、主として冷却器として機能する。すなわち、ペ
ルチェモジュール58は、レーザ光が所望の波長に比し
て長い波長である場合には、冷却して低い温度に制御
し、レーザ光が所望の波長に比して短い波長である場合
には、加熱して高い温度に制御する。この温度制御は、
具体的に、ヒートシンク57a上であって、半導体レー
ザ装置51の近傍に配置されたサーミスタ58aの検出
値をもとに制御され、図示しない制御装置は、通常、ヒ
ートシンク57aの温度が一定に保たれるようにペルチ
ェモジュール58を制御する。また、図示しない制御装
置は、半導体レーザ装置51の駆動電流を上昇させるに
従って、ヒートシンク57aの温度が下がるようにペル
チェモジュール58を制御する。このような温度制御を
行うことによって、半導体レーザ装置51の波長安定性
を向上させることができ、歩留まりの向上にも有効とな
る。なお、ヒートシンク57aは、たとえばダイヤモン
ドなどの高熱伝導率をもつ材質によって形成することが
望ましい。これは、ヒートシンク57aがダイヤモンド
で形成されると、高電流注入時の発熱が抑制されるから
である。この場合、波長安定性がさらに向上し、しかも
温度制御も容易になる。
【0090】ベース57上には、半導体レーザ装置51
およびサーミスタ58aを配置したヒートシンク57
a、第1レンズ52、およびモニタフォトダイオード5
6が配置される。半導体レーザ装置51から出射された
レーザ光は、第1レンズ52、アイソレータ53、およ
び第2レンズ54を介し、光ファイバ55上に導波され
る。第2レンズ54は、レーザ光の光軸上であって、パ
ッケージ59上に設けられ、外部接続される光ファイバ
55に光結合される。なお、モニタフォトダイオード5
6は、半導体レーザ装置51の反射膜側から漏れた光を
モニタ検出する。
【0091】ここで、この半導体レーザモジュール50
では、他の光学部品などによる反射戻り光が共振器内に
再入力しないように、半導体レーザ装置51と光ファイ
バ55との間にアイソレータ53を介在させている。こ
のアイソレータ53には、ファイバグレーティングを用
いた従来の半導体レーザモジュールと異なり、インライ
ン式の偏波無依存型でなく、小型の偏波依存型アイソレ
ータを用いることができるため、さらに低い相対強度雑
音(RIN)を達成することができ、アイソレータによ
る挿入損失を小さくすることができる。
【0092】さらに、この実施の形態4の半導体レーザ
モジュールによる温度制御の具体例について説明する。
図16は、駆動電流Iopとサーミスタ58aの温度Ts
との関係を示す図である。図16において、直線L1
は、駆動電流Iopの増減にかかわらず、サーミスタ58
aが検出する温度Tsを一定の温度、たとえば25℃に
制御する場合を示している。これに対し、この実施の形
態では、GRIN−SCH−MQW活性層3の温度Tj
が、常に一定となる(直線L2参照)サーミスタ58a
の温度Tsの関係である制御関数FS1〜FS3、たと
えば制御関数FS2を求め、駆動電流Iopの値を制御関
数FS2に入力した場合の温度が、サーミスタ58aの
温度Tsとなるように、ペルチェモジュール58を制御
するようにしている。たとえば、制御関数FS2による
温度制御を行うことによって、発振波長は波長λ2に一
定となることから、発振波長のシフトに伴う発振波長の
ジャンプがなくなり、I−L特性上のキンクが減少し、
発振波長の動的安定性が得られることになる。また、制
御関数FS1,FS3に基づいた温度制御を行うことに
よって、それぞれ一定の発振波長λ1,λ3に波長制御
することができる。
【0093】図17は、制御関数FS1〜FS3に基づ
いた波長制御結果を示す図である。図17において、特
性L3は、直線L1に基づいて温度制御を行った場合に
おける発振波長λの変化を示しており、駆動電流Iopが
100mA〜1200mAに増大するに従って発振波長
λが長波長側にシフトし、約2nmシフトしている。こ
れに対して、制御関数FS1〜FS3に基づいて温度制
御を行った場合には、駆動電流Iopが100mA〜12
00mAに増大しても、それぞれ一定の発振波長λ1〜
λ3を維持している。たとえば、制御関数FS2に基づ
いた温度制御を行った場合における波長は、駆動電流I
opの増減にかかわらず、λ2±0.5nmの精度を維持
し、ラマン増幅用光源として好適な安定した波長のレー
ザ光を出力することができる。なお、図16および図1
7に示した黒い四角印および黒い菱形印は、それぞれ実
測値である。
【0094】この実施の形態4では、実施の形態1〜3
で示した半導体レーザ装置をモジュール化しているた
め、大型のアイソレータを用いることができ、挿入損失
を小さくすることができ、低雑音化および部品点数の減
少を促進することができる。
【0095】(実施の形態5)つぎに、この発明の実施
の形態5について説明する。この実施の形態5では、上
述した実施の形態4に示した半導体レーザモジュールを
ラマン増幅器に適用したものである。
【0096】図18は、この発明の実施の形態5である
ラマン増幅器の構成を示すブロック図である。このラマ
ン増幅器は、WDM通信システムに用いられる。図18
において、このラマン増幅器は、上述した実施の形態4
に示した半導体レーザモジュールと同一構成の半導体レ
ーザモジュール60a〜60dを用い、図26に示した
半導体レーザモジュール182a〜182dを、上述し
た半導体レーザモジュール60a〜60dに置き換えた
構成となっている。
【0097】各半導体レーザモジュール60a,60b
は、偏波面保持ファイバ71を介して、複数の発振縦モ
ードを有するレーザ光を偏波合成カプラ61aに出力
し、各半導体レーザモジュール60c,60dは、偏波
面保持ファイバ71を介して、複数の発振縦モードを有
するレーザ光を偏波合成カプラ61bに出力する。ここ
で、半導体レーザモジュール60a,60bが発振する
レーザ光は、同一波長である、また、半導体レーザモジ
ュール60c,60dが発振するレーザ光は、同一波長
であるが半導体レーザモジュール60a,60bが発振
するレーザ光の波長とは異なる。これは、ラマン増幅が
偏波依存性を有するためであり、偏波合成カプラ61
a,61bによって偏波依存性が解消されたレーザ光と
して出力するようにしている。
【0098】各偏波合成カプラ61a,61bから出力
された異なる波長をもったレーザ光は、WDMカプラ6
2によって合成され、合成されたレーザ光は、WDMカ
プラ65を介してラマン増幅用の励起光として増幅用フ
ァイバ64に出力される。この励起光が入力された増幅
用ファイバ64には、増幅対象の信号光が入力され、ラ
マン増幅される。
【0099】増幅用ファイバ64内においてラマン増幅
された信号光(増幅信号光)は、WDMカプラ65およ
びアイソレータ66を介してモニタ光分配用カプラ67
に入力される。モニタ光分配用カプラ67は、増幅信号
光の一部を制御回路68に出力し、残りの増幅信号光を
出力光として信号光出力ファイバ70に出力する。
【0100】制御回路68は、入力された一部の増幅信
号光をもとに各半導体レーザモジュール60a〜60d
のレーザ出力状態、たとえば光強度を制御し、ラマン増
幅の利得帯域が平坦な特性となるようにフィードバック
制御する。
【0101】この実施の形態5に示したラマン増幅器で
は、たとえば図26に示した半導体発光素子180aと
ファイバグレーティング181aとが偏波面保持ファイ
バ71aで結合された半導体レーザモジュール182a
を用いず、実施の形態1〜3で示した半導体レーザ装置
が内蔵された半導体レーザモジュール60aを用いるよ
うにしているので、偏波面保持ファイバ71aの使用を
削減することができる。なお、上述したように、各半導
体レーザモジュール60a〜60dは、複数の発振縦モ
ードを有しているため、偏波面保持ファイバ長を短くす
ることができる。この結果、ラマン増幅器の小型軽量化
とコスト削減を実現することができる。
【0102】なお、図18に示したラマン増幅器では、
偏波合成カプラ61a,61bを用いているが、図19
に示すように半導体レーザモジュール60a,60cか
ら、それぞれ偏波面保持ファイバ71を介して直接WD
Mカプラ62に光出力するようにしてもよい。この場
合、半導体レーザモジュール60a,60cの偏波面
は、偏波面保持ファイバ71に対して45度となるよう
に入射する。ここで、上述したように、各半導体レーザ
モジュール60a,60cは、複数の発振縦モードを有
しているため、偏波面保持ファイバ長71を短くするこ
とができる。これによって、偏波面保持ファイバ71か
ら出力される光出力の偏波依存性をなくすことができ、
一層、小型かつ部品点数の少ないラマン増幅器を実現す
ることができる。
【0103】また、半導体レーザモジュール60a〜6
0d内に内蔵される半導体レーザ装置として発振縦モー
ド数が多い半導体レーザ装置を用いると、必要な偏波面
保持ファイバ71の長さを短くすることができる。特
に、発振縦モードが4,5本になると、急激に、必要な
偏波面保持ファイバ71の長さが短くなるため、ラマン
増幅器の簡素化と小型化を促進することができる。さら
に、発振縦モードの本数が増大すると、コヒーレント長
が短くなり、デポラライズによって偏光度(DOP:De
gree Of Polarization)が小さくなり、偏波依存性をな
くすことが可能となり、これによっても、ラマン増幅器
の簡素化と小型化とを一層促進することができる。
【0104】また、上述した実施の形態1〜3が有する
作用効果をラマン増幅器に与えることができる。たとえ
ば、ファイバグレーティングを用いた半導体レーザモジ
ュールに比して相対強度雑音(RIN)を低減すること
ができるので、ラマン増幅の揺らぎを抑えることがで
き、安定したラマン増幅を行うことができる。たとえ
ば、図20は、図6に示した半導体レーザ装置に対する
駆動電流Iopが300mA以上のときに、周波数0.1
〜15GHzの信号光を増幅した場合の相対強度雑音を
示す雑音スペクトル図である。図20に示すように、相
対強度雑音(RIN)は、−150dB/Hz以下であ
り、低雑音化が促進されたラマン増幅器を実現してい
る。
【0105】さらに、このラマン増幅器では、ファイバ
グレーティングを用いた半導体レーザモジュールに比し
て光軸合わせが容易であり、共振器内に機械的な光結合
がないため、この点からも、ラマン増幅の安定性、信頼
性を高めることができる。
【0106】さらに、上述した実施の形態1〜3の半導
体レーザ装置では、複数の発振モードを有しているた
め、誘導ブリルアン散乱を発生させずに、高出力の励起
光を発生することができるので、安定し、かつ高いラマ
ン利得を得ることができる。
【0107】また、図18および図19に示したラマン
増幅器は、後方励起方式であるが、上述したように、半
導体レーザモジュール60a〜60dが安定した励起光
を出力するため、前方励起方式であっても、双方向励起
方式であっても、安定したラマン増幅を行うことができ
る。
【0108】たとえば、図21は、前方励起方式を採用
したらラマン増幅器の構成を示すブロック図である。図
21に示したラマン増幅器は、図18に示したラマン増
幅器にWDMカプラ65´をアイソレータ63の近傍に
設けている。このWDMカプラ65´には、半導体レー
ザモジュール60a〜60d、偏波合成カプラ61a,
61bおよびWDMカプラ62にそれぞれ対応した半導
体レーザモジュール60a´〜60d´、偏波合成カプ
ラ61a´,61b´およびWDMカプラ62´を有し
た回路が接続され、WDMカプラ62´から出力される
励起光を信号光と同じ方向に出力する前方励起を行う。
この場合、半導体レーザモジュール60a´〜60d´
は、上述した実施の形態1〜4で用いられる半導体レー
ザ装置を用いているため、RINが小さく、前方励起を
効果的に行うことができる。
【0109】同様に、図22は、前方励起方式を採用し
たラマン増幅器の構成を示すブロック図である。図22
に示したラマン増幅器は、図19に示したラマン増幅器
にWDMカプラ65´をアイソレータ63の近傍に設け
ている。このWDMカプラ65´には、半導体レーザモ
ジュール60a,60cおよびWDMカプラ62にそれ
ぞれ対応した半導体レーザモジュール60a´,60c
´およびWDMカプラ62´を有した回路が接続され、
WDMカプラ62´から出力される励起光を信号光と同
じ方向に出力する前方励起を行う。この場合、半導体レ
ーザモジュール60a´,60c´は、上述した実施の
形態1〜4で用いられる半導体レーザ装置を用いている
ため、RINが小さく、前方励起を効果的に行うことが
できる。
【0110】また、図23は、双方向励起方式を採用し
たらラマン増幅器の構成を示すブロック図である。図2
3に示したラマン増幅器は、図18に示したラマン増幅
器の構成に、図21に示したWDMカプラ65´、半導
体レーザモジュール60a´〜60d´、偏波合成カプ
ラ61a´,61b´およびWDMカプラ62´をさら
に設け、後方励起と前方励起とを行う。この場合、半導
体レーザモジュール60a´〜60d´は、上述した実
施の形態1〜4で用いられる半導体レーザ装置を用いて
いるため、RINが小さく、前方励起を効果的に行うこ
とができる。
【0111】同様に、図24は、双方向励起方式を採用
したラマン増幅器の構成を示すブロック図である。図2
4に示したラマン増幅器は、図19に示したラマン増幅
器の構成に、図22に示したWDMカプラ65´、半導
体レーザモジュール60a´,60c´およびWDMカ
プラ62´をさらに設け、後方励起と前方励起とを行
う。この場合、半導体レーザモジュール60a´,60
c´は、上述した実施の形態1〜4で用いられる半導体
レーザ装置を用いているため、RINが小さく、前方励
起を効果的に行うことができる。
【0112】なお、上述した前方励起方式あるいは双方
向励起方式における前方励起に用いられるラマン増幅用
光源は、共振器長Lが800μm未満であってもよい。
共振器長Lを800μm未満とすると、上述したように
発振縦モードのモード間隔Δλが狭くなり、ラマン増幅
用光源として用いる場合に発振縦モードの本数が少なく
なり、大きな光出力を得ることができなくなるが、前方
励起は後方励起に比較して低出力で済むため、必ずしも
共振器長Lが800μm以上である必要はない。
【0113】上述した図18,図19,図21〜図24
に示したラマン増幅器は、上述したようにWDM通信シ
ステムに適用することができる。図25は、図18,図
19,図21〜図24に示したラマン増幅器を適用した
WDM通信システムの概要構成を示すブロック図であ
る。
【0114】図25において、複数の送信機Tx1〜T
xnから送出された波長λ1〜λnの光信号は、光合波器
80によって合波され、1つの光ファイバ85に集約さ
れる。この光ファイバ85の伝送路上には、図18,図
19,図21〜図24に示したラマン増幅器に対応した
複数のラマン増幅器81,83が距離に応じて配置さ
れ、減衰した光信号を増幅する。この光ファイバ85上
を伝送した信号は、光分波器84によって、複数の波長
λ1〜λnの光信号に分波され、複数の受信機Rx1〜R
xnに受信される。なお、光ファイバ85上には、任意
の波長の光信号を付加し、取り出したりするADM(Ad
d/Drop Multiplexer)が挿入される場合もある。
【0115】なお、上述した実施の形態5では、実施の
形態1〜3に示した半導体レーザ装置あるいは実施の形
態4に示した半導体レーザモジュールを、ラマン増幅用
の励起光源に用いる場合を示したが、これに限らず、た
とえば、0.98μmなどのEDFA励起用光源として
用いることができるのは明らかである。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、レーザ光の出射端面に設けた第1反射膜と該レ
ーザ光の反射端面に設けた第2反射膜との間に形成され
た活性層の近傍に回折格子を設け、前記活性層が形成す
る共振器長と前記回折格子の波長選択特性とを含む発振
パラメータの組み合わせ設定によって波長が安定化さ
れ、かつ発振波長スペクトルの半値幅内に2本以上、好
ましくは3本以上の発振縦モードを含むレーザ光を出力
するようにしているので、複数の発振縦モードの存在に
よって光出力ピーク値を抑えて、光出力パワーを増大さ
せることができ、ラマン増幅器に用いた場合に、誘導ブ
リルアン散乱を抑えつつ、高いラマン増幅を行うことが
できるという効果を奏する。また、ファイバグレーティ
ングを用いず、第1反射膜からの出射光をそのままラマ
ン増幅器用の励起用光源として用いているため、従来の
ファイバグレーティングを用いた半導体レーザ装置に比
して、相対強度雑音が低減され、ラマン増幅器に用いた
場合に安定したラマン増幅を行うことができるという効
果を奏する。
【0117】また、共振器が物理的に分離されていない
ため、光軸合わせなどを行う必要がなく、組立が容易に
なるとともに、機械的振動などによってレーザの発振特
性が変化しにくくなり、安定したレーザ光を信頼性高く
出力することができ、ラマン増幅器に用いた場合に安定
かつ信頼性の高いラマン増幅を行うことができるという
効果を奏する。
【0118】また、複数の発振縦モードの存在によっ
て、デポラライズのために使用する偏波面保持ファイバ
長を短くすることができるという効果を奏する。
【0119】さらに、当該半導体レーザ装置内の回折格
子によって波長ロックを行うようにしているので、出力
されたレーザ光を導く光ファイバからの反射戻り光の入
射を防ぐためのアイソレータの組み込みが容易になると
いう効果を奏する。
【0120】また、ファイバグレーティングを用いた半
導体レーザ装置に生じる注入電流−光出力特性上のキン
クの発生を抑えることができ、安定したレーザ光を出力
することができるという効果を奏する。
【0121】また、請求項2の発明によれば、発振波長
を1200〜1550nmとしているので、光ファイバ
の伝送帯域に適した波長帯域の信号光のラマン増幅を行
うことができるという効果を奏する。
【0122】また、請求項3の発明によれば、前記発振
波長スペクトルの半値幅を、3nm以下、好ましくは2
nm以下としているので、ラマン増幅時の波長合成を効
率的に行うことができるという効果を奏する。
【0123】また、請求項4の発明によれば、前記活性
層が形成する共振器長を、800μm以上とし、発振縦
モードのモード間隔を短くすることによって、前記発振
波長スペクトルの半値幅内に含まれる発振縦モード数を
増大するようにしているので、発振波長スペクトルの半
値幅内に含まれる発振縦モードの複数化を容易に行うこ
とができるという効果を奏する。
【0124】また、請求項5の発明によれば、前記活性
層が形成する共振器長を、3200μm以下とし、発振
縦モードのモード間隔を0.1nm以上とし、ラマン増
幅時における誘導ブリルアン散乱の影響を低減するよう
にしているので、安定したラマン利得を得ることができ
るという効果を奏する。
【0125】また、請求項6の発明によれば、前記回折
格子のグレーティング周期に所定の周期揺らぎを持た
せ、これによって発振波長スペクトルの半値幅を広げる
ようにしているので、発振波長スペクトルの半値幅内に
含まれる発振縦モード数の複数化を容易に行うことがで
きるという効果を奏する。
【0126】また、請求項7の発明によれば、前記回折
格子を、前記グレーティング周期をランダムまたは所定
周期で変化させたグレーティングとし、これによって回
折格子に周期揺らぎを発生させ、発振波長スペクトルの
半値幅を広げるようにしているので、発振波長スペクト
ルの半値幅内に含まれる発振縦モード数の複数化を容易
に行うことができるという効果を奏する。
【0127】また、請求項8の発明によれば、前記回折
格子を、前記活性層に沿って、前記共振器長と同じ長さ
としているので、当該半導体レーザ装置の製造を容易に
することができるという効果を奏する。
【0128】また、請求項9の発明によれば、前記回折
格子を、前記活性層に沿った一部に設けることによっ
て、回折格子の長さを変化させ、これによって、発振波
長スペクトルの半値幅を広げるようにしているので、発
振波長スペクトルの半値幅内に含まれる発振縦モード数
の複数化を容易に行うことができるという効果を奏す
る。
【0129】また、請求項10の発明によれば、前記回
折格子を、レーザ光の前記第1反射膜近傍から前記第2
反射膜側方向にあるいは前記第2反射膜近傍から前記第
1反射膜側方向に、前記活性層に沿って一定長延びた部
分回折格子とし、部分回折格子の長さによる該部分回折
格子の反射帯域の半値幅を変化させることによって発振
波長スペクトルの半値幅を変化し、該半値幅内に含まれ
る発振縦モード数の複数化を行うとともに、このときの
反射率の高低に対応して第1反射膜側あるいは第1反射
膜側に部分回折格子を設けるようにしているので、発振
波長スペクトルの半値幅内に含まれる発振縦モードの複
数化を適切に行うことができるという効果を奏する。
【0130】また、請求項11の発明によれば、前記発
振パラメータに、前記回折格子の結合係数を含めるよう
にし、該回折格子の結合係数を変化させることによっ
て、発振波長スペクトルの半値幅を変化させ、該半値幅
内に含まれる発振縦モード数の複数化を行うようにして
いるので、発振波長スペクトルの半値幅内に含まれる発
振縦モード数の複数化を容易に行うことができるという
効果を奏する。
【0131】また、請求項12の発明によれば、ファイ
バグレーティングを用いない半導体レーザ装置を用いて
該半導体レーザ装置の共振器が物理的に分離されていな
いため、光軸合わせなどを行う必要がなく、半導体レー
ザモジュールの組立が容易になるとともに、機械的振動
などによってレーザの発振特性が変化しにくくなり、安
定したレーザ光を信頼性高く、かつ安定して出力するこ
とができる半導体レーザモジュールを実現することがで
きるという効果を奏する。
【0132】また、請求項13の発明によれば、ファイ
バグレーティングを用いない半導体レーザ装置を用いて
いるため、インライン式のファイバ型と異なり、大型の
アイソレータを使用することができ、挿入損失の小さい
半導体レーザモジュールを実現することができるという
効果を奏する。
【0133】また、請求項14の発明によれば、請求項
1〜11に記載の半導体レーザ装置、あるいは請求項1
2または13に記載の半導体レーザモジュールを広帯域
ラマン増幅用の励起光源として用い、上述した各半導体
レーザ装置あるいは各半導体レーザモジュールの作用効
果を奏するようにし、安定かつ信頼性の高いラマン増幅
を行うことができるという効果を奏する。
【0134】また、請求項15の発明によれば、請求項
1〜11に記載の半導体レーザ装置、あるいは請求項1
2または13に記載の半導体レーザモジュールを、広帯
域ラマン増幅用の励起光源であって、前方励起用光源あ
るいは双方向励起方式における前方励起用光源として用
い、上述した各半導体レーザ装置あるいは各半導体レー
ザモジュールの作用効果、特にRINが低いという作用
効果を有効利用し、安定かつ信頼性の高いラマン増幅を
行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である半導体レーザ装
置を斜めからみた破断図である。
【図2】図1に示した半導体レーザ装置の概要構成を示
す長手方向の縦断面図である。
【図3】図1に示した半導体レーザ装置のA−A線断面
図である。
【図4】図1に示した半導体レーザ装置の発振波長スペ
クトルと発振縦モードとの関係を示す図である。
【図5】単一発振縦モードと複数発振縦モードとのレー
ザ光出力パワーの関係および誘導ブリルアン散乱の閾値
を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態2である半導体レーザ装
置の概要構成を示す長手方向の縦断面図である。
【図7】この発明の実施の形態2の第1変形例である半
導体レーザ装置の概要構成を示す長手方向の縦断面図で
ある。
【図8】この発明の実施の形態2の第2変形例である半
導体レーザ装置の概要構成を示す長手方向の縦断面図で
ある。
【図9】図6に示した半導体レーザ装置に対応する半導
体レーザ装置の発振波長スペクトルの計測結果を示す図
である。
【図10】図6に示した半導体レーザ装置に対応する半
導体レーザ装置のI−L特性を示す図である。
【図11】回折格子にチャープドグレーティングを適用
した場合における発振波長スペクトルを示す図である。
【図12】この発明の実施の形態3である半導体レーザ
装置の概要構成を示す長手方向の縦断面図である。
【図13】図12に示した回折格子の周期揺らぎを示す
図である。
【図14】この発明の実施の形態3における回折格子の
周期揺らぎを実現する変形例を示す図である。
【図15】この発明の実施の形態4である半導体レーザ
モジュールの構成を示す縦断面図である。
【図16】温度制御に用いられる制御関数の一例を示す
図である。
【図17】図16に示した制御関数を用いた場合におけ
る発振波長の駆動電流依存性を示す図である。
【図18】この発明の実施の形態5であるラマン増幅器
の構成を示すブロック図である。
【図19】図18に示したラマン増幅器の応用例を示す
ブロック図である。
【図20】駆動電流300mAを加えた場合における周
波数0.1〜15GHzの相対強度雑音の雑音スペクト
ルを示す図である。
【図21】図18に示したラマン増幅器の変形例であっ
て、前方励起方式を採用したラマン増幅器の構成を示す
ブロック図である。
【図22】図21に示したラマン増幅器の応用例を示す
ブロック図である。
【図23】図18に示したラマン増幅器の変形例であっ
て、双方向励起方式を採用したラマン増幅器の構成を示
すブロック図である。
【図24】図23に示したラマン増幅器の応用例を示す
ブロック図である。
【図25】図18,図19,図21〜図24に示したラ
マン増幅器を用いたWDM通信システムの概要構成を示
すブロック図である。
【図26】従来のラマン増幅器の概要構成を示すブロッ
ク図である。
【図27】図26に示したラマン増幅器に用いた半導体
レーザモジュールの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 n−InP基板 2 n−InPバッファ層 3 GRIN−SCH−MQW活性層 4 p−InPスペーサ層 6 p−InPクラッド層 7 InGaAsPコンタクト層 8 p−InPブロッキング層 9 n−InPブロッキング層 10 p側電極 11 n側電極 13,43〜47 回折格子 14 反射膜 15 出射側反射膜 20,51 半導体レーザ装置 30 発振波長スペクトル 31〜33 発振縦モード 50,60a〜60d,60a´〜60d´ 半導体レ
ーザモジュール 52 第1レンズ 53,63,66 アイソレータ 54 第2レンズ 55 光ファイバ 56 モニタフォトダイオード 57 ベース 57a ヒートシンク 58 ペルチェモジュール 58a サーミスタ 59 パッケージ 61a,61b,61a´,61b´ 偏波合成カプラ 62,65,62´,65´ WDMカプラ 64 増幅用ファイバ 67 モニタ光分配用カプラ 68 制御回路 69 信号光入力ファイバ 70 信号光出力ファイバ 71 偏波面保持ファイバ 81,83 ラマン増幅器 LG グレーティング長 κLG 結合係数 Pth 閾値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 舟橋 政樹 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2H037 AA01 BA03 DA38 2K002 AA02 AB30 BA01 DA10 GA05 HA23 5F073 AA46 AA65 AA74 AB27 AB28 AB30 BA03 CA12 CB02 EA01 FA14 FA25

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光の出射端面に設けた第1反射膜
    と該レーザ光の反射端面に設けた第2反射膜との間に形
    成された活性層の近傍に回折格子を設け、 前記活性層が形成する共振器長と前記回折格子の波長選
    択特性とを含む発振パラメータの組み合わせ設定によっ
    て発振波長スペクトルの半値幅内に2本以上の発振縦モ
    ードを含むレーザ光を出力することを特徴とする半導体
    レーザ装置。
  2. 【請求項2】 発振波長が1200〜1550nmであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記発振波長スペクトルの半値幅は、3
    nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記活性層が形成する共振器長は、80
    0μm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか一つに記載の半導体レーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記活性層が形成する共振器長は、32
    00μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  6. 【請求項6】 前記回折格子は、グレーティング周期に
    所定の周期揺らぎを持たせたことを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  7. 【請求項7】 前記回折格子は、前記グレーティング周
    期をランダムまたは所定周期で変化させたグレーティン
    グであることを特徴とする請求項6に記載の半導体レー
    ザ装置。
  8. 【請求項8】 前記回折格子は、前記活性層に沿って、
    前記共振器長と同じ長さを有することを特徴とする請求
    項1〜7のいずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  9. 【請求項9】 前記回折格子は、前記活性層に沿った一
    部に設けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    か一つに記載の半導体レーザ装置。
  10. 【請求項10】 前記回折格子は、レーザ光の前記第1
    反射膜近傍から前記第2反射膜側方向にあるいは前記第
    2反射膜近傍から前記第1反射膜側方向に、前記活性層
    に沿って一定長延びた部分回折格子であることを特徴と
    する請求項9に記載の半導体レーザ装置。
  11. 【請求項11】 前記発振パラメータは、前記回折格子
    の結合係数を含むことを特徴とする請求項1〜10のい
    ずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11に記載の半導体レーザ
    装置と、 前記半導体レーザ装置から出射されたレーザ光を外部に
    導波する光ファイバと、 前記半導体レーザ装置と前記光ファイバと光結合を行う
    光結合レンズ系と、 を備えたことを特徴とする半導体レーザモジュール。
  13. 【請求項13】 前記半導体レーザ装置の温度を制御す
    る温度制御装置と、 前記光結合レンズ系内に配置され、光ファイバ側からの
    反射戻り光の入射を抑制するアイソレータと、 をさらに備えたことを特徴とする請求項12に記載の半
    導体レーザモジュール。
  14. 【請求項14】 請求項1〜11に記載の半導体レーザ
    装置、あるいは請求項12または13に記載の半導体レ
    ーザモジュールを広帯域ラマン増幅用の励起光源として
    用いたことを特徴とするラマン増幅器。
  15. 【請求項15】 請求項1〜11に記載の半導体レーザ
    装置、あるいは請求項12または13に記載の半導体レ
    ーザモジュールは、広帯域ラマン増幅用の励起光源であ
    って、前方励起用光源あるいは双方向励起方式における
    前方励起用光源として用いられることを特徴とするラマ
    ン増幅器。
JP2001300490A 2000-10-23 2001-09-28 半導体レーザ装置、半導体レーザモジュールおよびこれを用いたラマン増幅器 Expired - Lifetime JP3752171B2 (ja)

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