JP2002203702A - チップ抵抗器 - Google Patents

チップ抵抗器

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JP2002203702A JP2000401894A JP2000401894A JP2002203702A JP 2002203702 A JP2002203702 A JP 2002203702A JP 2000401894 A JP2000401894 A JP 2000401894A JP 2000401894 A JP2000401894 A JP 2000401894A JP 2002203702 A JP2002203702 A JP 2002203702A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 期待される電気特性を有していない製品を、
容易に選別することができ、さらに、抵抗体層の形成位
置が、適正位置から外れた位置に形成されていても、適
切な抵抗値が得られるチップ抵抗器を提供することを目
的とする。 【解決手段】 上面電極層22における上面電極突出部
22bと、抵抗体層30における抵抗体突出部30bと
が、中心線Lを跨がないように形成されるとともに、上
面電極突出部22b同士は互いに線対称の位置に設けら
れ、抵抗体突出部30bも線対称の位置に設けられてい
る。また、上記一対の上面電極本体部22a間の長さD
が、上記抵抗体層30の全長Cより広く、該抵抗体層3
0の全長Cが、該一対の上面電極突出部22b間の長さ
Bより長く、該一対の上面電極突出部22b間の長さB
が、該抵抗体本体部30aの長さAより広くなるように
形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップ抵抗器に関
するものであり、特に、チップ固定抵抗器の品質の信頼
性を向上する手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チップ抵抗器は、絶縁基板と、上面電極
層等からなる電極部と、抵抗体層と、保護層等から構成
されている。ここで、従来のチップ抵抗器における上面
電極層と抵抗体層の形状は図13(a)に示すようにな
っている。つまり、チップ抵抗器Zにおける上面電極層
122は、絶縁基板110上に一対形成されていて、上
面電極層122の形状は略方形状を呈している。また、
抵抗体層130は、略方形状の抵抗体本体部130a
と、該抵抗体本体部130aから上面電極層122側に
それぞれ延設された抵抗体突出部130bとを有してい
る。この図13に示す例では、抵抗体突出部130b同
士が線対称の位置に設けられている。つまり、2つの抵
抗体突出部130bは、上面電極層間を結ぶ方向に対し
て直角な方向の中心線Rを介して線対称の位置に設けら
れている。なお、図13、図14は、その説明のため
に、チップ抵抗器における絶縁基板、上面電極層、抵抗
体層のみを表現したものである。なお、抵抗体突出部1
30bの位置が点対称の位置に設けられた場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記チップ抵
抗器Zにおいては、抵抗体層の形成方向を180度間違
った場合等に、所望の電気特性を得ることができない場
合がある。つまり、製造時において上記抵抗体層130
が図13(a)に示すような適切な形成位置ではなく、
図13(b)に示すように、約180度回転した状態で
形成され、そのままトリミング工程に移されると、図1
3(b)に示すように、トリミング溝Mが形成されてし
まう。すると、抵抗体層の残幅が極端に狭くなり、要求
される電気特性を得ることができない。また、トリミン
グ後の抵抗値としては、正常であるので、抵抗値検査で
選別することができない。
【0004】さらに、上記チップ抵抗器Zは、抵抗体層
130が絶縁基板110上に形成される工程において、
該抵抗体層130が、図14に示すように、適正位置で
はなく上下に外れた位置に形成される場合がある。これ
により、該上面電極層122と抵抗体層130とは、必
要以上に接触してしまい、該チップ抵抗器Zの抵抗値
は、要求される値より極端に低い値しか得られない状態
となる。つまり、抵抗体本体部130a自身が上面電極
層122と接触してしまうことにより、抵抗値が低くな
りすぎる。
【0005】そこで、本発明は、期待される電気特性を
持たない抵抗器を容易に選別することができ、さらに、
抵抗体層の形成位置が、適正位置から外れてしまってい
ても、適切な抵抗値を得ることが可能なチップ抵抗器を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために創作されたものであって、第1には、チッ
プ抵抗器であって、絶縁基板上に形成された一対の上面
電極層であって、抵抗体層との接続部分が突出部により
構成された上面電極層と、該絶縁基板上に形成された抵
抗体層であって、上面電極層との接続部分が突出部によ
り構成された抵抗体層と、を有することを特徴とする。
【0007】この第1の構成のチップ抵抗器において
は、上面電極層、抵抗体層ともに突出部を有しているの
で、抵抗体層の形成位置が上面電極層を結ぶ方向にずれ
て形成されたとしても、抵抗体層の突出部以外の領域
と、上面電極層の突出部以外の領域とが容易に接触する
ことがなく、よって、要求される抵抗値を確実に得るこ
とが可能となる。
【0008】また、第2には、チップ抵抗器であって、
絶縁基板上に形成された一対の上面電極層であって、抵
抗体層との接続部分が突出部により構成された上面電極
層で、絶縁基板における中心線で、該一対の上面電極層
を結ぶ方向を向いた中心線を跨がないように該突出部が
形成された上面電極層と、該絶縁基板上に形成された抵
抗体層であって、上面電極層との接続部分が突出部によ
り構成された抵抗体層で、絶縁基板における中心線で、
該一対の上面電極層を結ぶ方向を向いた中心線を跨がな
いように該突出部が形成された抵抗体層と、を有するこ
とを特徴とする。
【0009】この第2の構成のチップ抵抗器において
は、上面電極層、抵抗体層ともに突出部を有しているの
で、抵抗体層の形成位置が上面電極層を結ぶ方向にずれ
て形成されたとしても、抵抗体層の突出部以外の領域
と、上面電極層の突出部以外の領域とが容易に接触する
ことがなく、よって、要求される抵抗値を確実に得るこ
とが可能となる。
【0010】また、第3には、上記第1又は第2の構成
において、上記一対の上面電極層における各突出部同士
が、互いに線対称の位置に設けられ、また、抵抗体層に
おける各突出部同士も線対称の位置に設けられているこ
とを特徴とする。
【0011】また、第4には、上記一対の上面電極層に
おける各突出部同士が、互いに点対称の位置に設けら
れ、また、抵抗体層における各突出部同士も点対称の位
置に設けられていることを特徴とする。
【0012】また、第5には、チップ抵抗器であって、
絶縁基板上に形成された一対の上面電極層であって、抵
抗体層との接続部分が突出部により構成され、各突出部
同士が互いに線対称の位置に設けられた上面電極層で、
絶縁基板における中心線で、該一対の上面電極層を結ぶ
方向を向いた中心線を跨がないように該突出部が形成さ
れた上面電極層と、該絶縁基板上に形成された抵抗体層
であって、上面電極層との接続部分が突出部により構成
され、各突出部同士が互いに線対称の位置に設けられた
抵抗体層で、絶縁基板における中心線で、該一対の上面
電極層を結ぶ方向を向いた中心線を跨がないように該突
出部が形成された抵抗体層と、を有し、上記一対の上面
電極層における突出部の基端間の長さが、上記抵抗体層
における一対の上面電極層を結ぶ方向の全長である抵抗
体層全長より長く形成され、また、該抵抗体層全長が、
一対の上面電極層の突出部の先端間の長さより長く形成
され、また、該一対の上面電極突出部の先端間の長さ
が、該抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の
突出部の基端間の長さより長くなるように形成されてい
ることを特徴とする。
【0013】この第5の構成のチップ抵抗器において
は、抵抗体層が、約180度回転した状態、すなわち、
該抵抗体層の形成方向が逆向きとなる状態で形成された
場合には、該上面電極層と抵抗体層とが接しない状態と
なる。つまり、上面電極層の突出部と抵抗体層の突出部
ともに中心線を跨がない状態で形成されており、また、
一対の上面電極層における突出部の基端間の長さが、上
記抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の全長
である抵抗体層全長より長く形成されているので、抵抗
体層が180度回転した状態で形成されると、上面電極
層と抵抗体層とは接触しない。すると、該上面電極層と
抵抗体層との間には、電流の導通がない状態となるの
で、抵抗値調整のトリミングが行われず、抵抗値検査に
おいて、確実に不良品として選別される。なお、該抵抗
体層全長が、一対の上面電極層の突出部の先端間の長さ
より長く形成されているので、上面電極層と抵抗体層と
が確実に接触することができ、また、該一対の上面電極
層の突出部の先端間の長さが、該抵抗体層における一対
の上面電極層を結ぶ方向の突出部の基端間の長さより長
くなるように形成されているので、抵抗体層の突出部以
外の領域が容易に上面電極層に接触しないようにするこ
とができる。
【0014】また、第6には、上記第1から第4までの
いずれかの構成において、上記抵抗体層における一対の
上面電極層を結ぶ方向の全長である抵抗体層全長が、一
対の上面電極層の突出部の先端間の長さより長く形成さ
れ、また、該一対の上面電極層の突出部の先端間の長さ
が、該抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の
突出部の基端間の長さより長くなるように形成されてい
ることを特徴とする。
【0015】よって、抵抗体層全長が、一対の上面電極
層の突出部の先端間の長さより長く形成されているの
で、上面電極層と抵抗体層とが確実に接触することがで
き、また、該一対の上面電極層の突出部の先端間の長さ
が、該抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の
突出部の基端間の長さより長くなるように形成されてい
るので、抵抗体層の突出部以外の領域が容易に上面電極
層に接触しないようにすることができる。
【0016】また、第7には、上記第6の構成におい
て、上記一対の上面電極層における一方の上面電極層で
ある第1上面電極層の突出部の基端から他方の上面電極
層である第2上面電極層の突出部の先端までの距離が、
上記抵抗体層における上記第1上面電極層側の突出部の
基端から該抵抗体層における上記第2上面電極層側の突
出部の先端までの距離よりも大きく形成されていること
を特徴とする。
【0017】よって、抵抗体層における突出部以外の領
域が、上面電極層における突出部以外の領域と接した状
態で形成された場合には、抵抗体層における他方の突出
部が上面電極層の突出部に接しなくなるので、抵抗値検
査で選別することが可能となる。
【0018】また、第8には、チップ抵抗器であって、
絶縁基板上に形成された一対の上面電極層であって、略
長方形状を呈する上面電極層であって、該一対の上面電
極層を結ぶ方向を向いた中心線を跨がないように形成さ
れた上面電極層と、該絶縁基板上に形成された抵抗体層
であって、上面電極層との接続部分が突出部により構成
された抵抗体層で、絶縁基板における中心線で、該一対
の上面電極層を結ぶ方向を向いた中心線を跨がないよう
に該突出部が形成された抵抗体層と、を有することを特
徴とする。
【0019】この第8のチップ抵抗器によれば、抵抗体
層の形成位置が上面電極層を結ぶ方向にずれて形成され
たとしても、そのずれが所定範囲内であれば、要求され
る抵抗値を確実に得ることが可能となる。
【0020】また、第9には、上記第8の構成におい
て、上記一対の上面電極層同士が、互いに線対称の位置
に設けられ、また、抵抗体層における各突出部同士が線
対称の位置に設けられていることを特徴とする。
【0021】また、第10には、上記第8の構成におい
て、上記一対の上面電極層同士が、互いに点対称の位置
に設けられ、また、抵抗体層における各突出部同士が点
対称の位置に設けられていることを特徴とする。
【0022】また、チップ抵抗器であって、略直方体形
状を呈する絶縁基板と、該絶縁基板上に形成された一対
の上面電極層であって、絶縁基板の端部に形成され、略
方形状を呈する一対の上面電極本体部と、該一対の上面
電極層の互いに向き合う側の辺から突出して形成された
一対の上面電極突出部であって、略方形状を呈し、該一
対の上面電極層を結ぶ方向と略直交する方向の幅が該上
面電極本体部における該方向の幅より小さく形成されて
いるとともに、該一対の上面電極層を結ぶ方向を向いた
中心線を跨がないように形成された上面電極突出部と、
を有する上面電極層と、該絶縁基板上に形成され、上記
一対の上面電極層間を接続する抵抗体層であって、抵抗
体本体部と、該抵抗体本体部の該一対の上面電極層と向
き合う辺から突出した一対の抵抗体突出部で、該一対の
上面電極層を結ぶ方向と略直交する方向の幅が該抵抗体
本体部における該方向の幅より小さく形成されていると
ともに、該一対の上面電極層を結ぶ方向を向いた中心線
を跨がないように形成された抵抗体突出部と、を有する
抵抗体層と、を有し、上記一対の上面電極本体部間の長
さが、上記抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方
向の全長である抵抗体層全長より長く形成され、また、
該抵抗体層全長が、一対の上面電極突出部間の長さより
長く形成され、また、該一対の上面電極突出部間の長さ
が、該抵抗体本体部における該一対の上面電極層を結ぶ
方向の長さより長く形成されていることを特徴とするチ
ップ抵抗器としてもよい。
【0023】また、チップ抵抗器の製造方法であって、
絶縁基板上に一対の上面電極層を形成する上面電極層形
成工程であって、抵抗体層との接続部分が突出部により
構成された上面電極層を形成する上面電極層形成工程
と、上記一対の上面電極層間を接続する抵抗体層を形成
する抵抗体層形成工程であって、上面電極層との接続部
分が突出部により構成された抵抗体層を形成する抵抗体
層形成工程と、を有することを特徴とするチップ抵抗器
の製造方法としてもよい。
【0024】また、チップ抵抗器の製造方法であって、
絶縁基板上に一対の上面電極層を形成する上面電極層形
成工程であって、抵抗体層との接続部分が突出部により
構成され、各突出部同士が互いに線対称の位置に設けら
れた上面電極層で、絶縁基板における中心線で、該一対
の上面電極層を結ぶ方向を向いた中心線を跨がないよう
に該突出部が形成された上面電極層を形成する上面電極
層形成工程と、上記一対の上面電極層間を接続する抵抗
体層を形成する抵抗体層形成工程であって、上面電極層
との接続部分が突出部により構成され、各突出部同士が
互いに線対称の位置に設けられた抵抗体層で、絶縁基板
における中心線で、該一対の上面電極層を結ぶ方向を向
いた中心線を跨がないように該突出部が形成された抵抗
体層を形成する抵抗体層形成工程と、を有し、上記一対
の上面電極層における突出部の基端間の長さが、上記抵
抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の全長であ
る抵抗体層全長より長く形成され、また、該抵抗体層全
長が、一対の上面電極層の突出部の先端間の長さより長
く形成され、また、該一対の上面電極突出部の先端間の
長さが、該抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方
向の突出部の基端間の長さより長くなるように、上面電
極層と抵抗体層とを形成することを特徴とするチップ抵
抗器の製造方法としてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態としてのチッ
プ抵抗器について図面を利用して説明する。なお、図2
〜図12も、その説明のために、チップ抵抗器における
絶縁基板、上面電極層、抵抗体層のみを表現したもので
ある。
【0026】まず、第1実施例のチップ抵抗器S1につ
いて説明する。チップ抵抗器S1は、図1に示されるよ
うに、絶縁基板10と、電極部20と、抵抗体層30
と、保護層40とを有している。
【0027】ここで、上記絶縁基板10は、主にアルミ
ナで形成されており、平面視略長方形形状を呈する直方
体である。
【0028】上記電極部20は、上記絶縁基板10上に
形成され、該絶縁基板10表面の対向する両端に一対形
成されており、図1に示すように、上面電極層22と、
側面電極層24と、中間電極層26と、ハンダメッキ層
28とを有している。
【0029】ここで、上記上面電極層22は、上記絶縁
基板10上の対向する両端に互いに向き合う状態で一対
形成されている。また、該上面電極層22は、通常、銀
系厚膜により形成されている。
【0030】また、上記側面電極層24は、上記上面電
極層22の一部と、上記絶縁基板10の側面と、該絶縁
基板10の下面の一部とを被覆しており、通常、銀系厚
膜や金属薄膜により形成されている。
【0031】上記中間電極層26は、上記側面電極層2
4上に略均一の膜厚で形成されており、電気メッキによ
り施されている。この中間電極層26は、内部電極層、
つまり、側面電極層24等がハンダ付け時にハンダへ溶
出することを防止するために形成されている層であり、
ニッケル以外にも銅が使用される場合がある。
【0032】上記ハンダメッキ層28は、上記中間電極
層26上に略均一の膜厚で形成されており、これも該中
間電極層26と同様に、電気メッキにより施されてい
る。このハンダメッキ層28は、チップ抵抗器のハンダ
付けを良好とするための層であり、ハンダ以外にも錫が
使用される場合がある。
【0033】次に、上記抵抗体層30は、上記絶縁基板
10及び上記一対の上面電極層22の一部と積重するよ
うに形成されている。つまり、絶縁基板10間を接続す
るように形成されている。この抵抗体層30は、例え
ば、酸化ルテニウム系などの抵抗ペーストを、上記の位
置に略平滑状に略均一の膜厚でスクリーン印刷した後に
焼成して形成されたものである。
【0034】次に、上記保護層40は、上記抵抗体層3
0の略上面を被覆するようにして形成されている。ま
た、この保護層40は、上記絶縁基板10の長手方向の
端部において上記中間電極層26やハンダメッキ層28
と隙間なく接する状態で形成されている。また、この保
護層40は、ほう珪酸鉛ガラス又は、合成樹脂(エポキ
シ、フェノール、シリコンなど)により形成されてい
る。なお、図1は、チップ抵抗器S1の縦断面図である
が、その切断位置は、図2を参考にすると、抵抗体突出
部30bの位置の縦断面図であるといえる。
【0035】ここで、上記上面電極層22と、抵抗体層
30についてより詳細に説明すると、まず、上面電極層
22は、図2に示すように、上記絶縁基板10の対向す
る両端部、すなわち、Y方向(図2参照)の両端部に一
対形成されている。このY方向とは、一対の上面電極層
22を結ぶ方向であり、絶縁基板10の辺部に沿った方
向である。この上面電極層22は、それぞれ全体に略L
字状を呈しており、図2に示すように、上面電極本体部
22aと、上記抵抗体層30の側に略突出する上面電極
突出部(突出部)22bとを有している。上面電極本体
部22a、上面電極突出部22bともに長方形状を呈し
ている。上面電極突出部22bは正方形状でもよい。当
然、上面電極突出部22bのX方向の幅は、上面電極本
体部22aのX方向の幅よりも小さい。X方向とは、Y
方向とは直角の方向であり、絶縁基板10の辺部に沿っ
た方向である。この上面電極突出部22bは、チップ抵
抗器S1の長手方向の中心線Lを跨がないように形成さ
れている。この中心線Lは、一対の上面電極層を結ぶ方
向を向いた中心線である。2つの上面電極層22は、互
いに線対称の形状・大きさに形成されている。ここで、
上面電極突出部22bは、上面電極本体部22aにおけ
るX方向の端部に連設されていて、上面電極本体部22
aの一方の側辺と、上面電極突出部22bの一方の側辺
とは、直線上に形成されている。この上面電極層22
は、抵抗体層30側の一部に切欠きを設けた形状である
ともいえる。
【0036】上記抵抗体層30は、図2に示すように、
上記上面電極層22の間に形成されている。この抵抗体
層30は、図2に示すように、上記絶縁基板10の略中
央部に形成された抵抗体本体部30aと、該抵抗体本体
部30aの上面電極層22側の両側に連設された抵抗体
突出部(突出部)30bとを有している。この抵抗体本
体部30aは、長方形状ないしは正方形状に溝部を形成
した形状を呈し、抵抗体層30の略中央に位置してい
る。また、抵抗体突出部30bは縦長の長方形状を呈し
ている。当然、抵抗体突出部30bのX方向の幅は、抵
抗体本体部30aのX方向の幅よりも小さい。この抵抗
体突出部30bは、チップ抵抗器S1の長手方向の中心
線Lを跨がないように形成されている。また、抵抗体層
30は、線対称の形状に形成されていて、2つの抵抗体
突出部30bの形状・大きさはともに同一である。ここ
で、抵抗体突出部30bは、抵抗体本体部30aにおけ
るX方向の端部に連設されていて、抵抗体本体部30a
の一方の側辺22a−1と、抵抗体突出部30bの一方
の側辺22b−1とは、直線上に形成されている。
【0037】また、上記チップ抵抗器S1に形成される
上記上面電極層22と、抵抗体層30とにおいては、形
成寸法に所定の条件が設けられている。すなわち、抵抗
体本体部30aのY方向(図2参照)の幅をAとし、該
上面電極層22間のY方向(図2参照)の幅をBとし、
該抵抗体層30のY方向の全長をCとし、該上面電極層
22の上面電極本体部22a間のY方向の距離をDとし
た場合に、A<B<C<Dとなるように形成されてい
る。
【0038】これは、仮にA>Bの場合には、抵抗体本
体部30aが上面電極層22と接触してしまい、抵抗値
が低くなることから、A<Bの条件が成り立ち、また、
仮にC>Dの場合には、抵抗体層30の形成方向が18
0度回転したとしても、抵抗体層30が上面電極層20
に接触してしまい、後述のように抵抗体層30の形成方
向が180度回転してしまった場合における抵抗値検査
による選別ができなくなるために、C<Dの条件が成り
立つ。また、B<Cでなければ、抵抗体層30と上面電
極層20とが接触しないので、結果として、上記の条件
が成り立つことになる。なお、上記の条件を「寸法条
件」とする。この寸法条件は、第1実施例における以下
の変形例でも適用される。
【0039】なお、上記Dは、上記「一対の上面電極層
における突出部の基端間の長さ」に当たり、上記Cは、
上記「抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の
全長である抵抗体層全長」に当たり、また、上記Bは、
「一対の上面電極層の突出部の先端間の長さ」に当た
り、また、上記Aは、「抵抗体層における一対の上面電
極層を結ぶ方向の突出部の基端間の長さ」に当たる。つ
まり、上記上面電極本体部22aと上面電極突出部22
bの接続位置が、上面電極層における突出部の基端に当
たり、また、上記抵抗体本体部30aと抵抗体突出部3
0bの接続位置が、抵抗体層における突出部の基端に当
たる。
【0040】次に、上記チップ抵抗器S1の製造及び作
用について説明する。絶縁基板10に上面電極層20や
抵抗体層30の形成は、スクリーン印刷等により行われ
るが、使用されるスクリーンも当然、上記の形状、大き
さに上面電極層22や抵抗体層30が形成されるように
形成されている。
【0041】ここで、上記抵抗体層30が、上記絶縁基
板10上の正常な位置に形成されていれば、上記上面電
極層22の上面電極突出部22bと、該抵抗体層30の
抵抗体突出部30bとが、図2に示すように、積層する
ように接続される。よって、トリミングにおいても、正
常にトリミングを行うことが可能となる。
【0042】しかし、該抵抗体層30が、約180度回
転した状態、すなわち、該抵抗体層30の形成方向が逆
向きとなる状態で形成された場合には、該上面電極層2
2と抵抗体層30とが、図3に示すように、接しない状
態となる。つまり、上面電極突出部22b、抵抗体突出
部30bともに中心線Lを跨がない状態で形成されてお
り、また、上記C<Dであるので、抵抗体層30が18
0度回転した状態で形成されると、上面電極層22と抵
抗体層30とは少なくとも片側において接触せず、結果
として、上面電極層22と抵抗体層30とが完全には接
しない状態となる。すると、該上面電極層22と抵抗体
層30との間には、電流の導通がない状態となるので、
抵抗値調整のトリミングが行われず、抵抗値検査におい
て、確実に不良品として選別される。
【0043】また、上面電極層22は、上面電極突出部
22bを有し、抵抗体層30は、抵抗体突出部30bを
有するというように、上面電極層22、抵抗体層30と
もに突出部を有しているので、抵抗体層30のY方向の
形成位置がずれて形成されたとしても、抵抗体本体部3
0aと上面電極本体部22aとが容易に接触することが
なく、よって、要求される抵抗値を確実に得ることが可
能となる。なお、抵抗体層30における抵抗体本体部3
0aが上面電極突出部22bに接した場合には、若干の
抵抗値変化があるが、それほど大きな影響はない。
【0044】なお、上記の第1実施例においては種々の
変形例が考えられる。例えば、図4に示すように、上面
電極突出部22bの形成位置を上面電極本体部22aの
端部ではなく、若干中心線Lよりの位置に形成するよう
にしてもよい。この場合には、上面電極本体部22aの
一方の側辺22a−1と、上面電極突出部22bの一方
の側辺22b−1とは、直線上には形成されない形とな
る。また、図4においては、抵抗体層30については、
上記実施例と同様の形状、つまり、抵抗体突出部30b
は、抵抗体本体部30aのX方向の端部に連設されてい
る形状となっているが、中心線Lよりの位置に連設され
た形でもよい。この図4の場合でも、上面電極突出部2
2bと、抵抗体突出部30bとは、中心線Lを跨がない
ように形成され、また、上記A<B<C<Dの条件も適
用される。なお、その他の点については、上記実施例と
同様に形成されている。
【0045】この図4の例でも、該抵抗体層30が、約
180度回転した状態、すなわち、該抵抗体層30の形
成方向が逆向きとなる状態で形成されると、該上面電極
層22と抵抗体層30とが、図5に示すように、接しな
い状態となり、該上面電極層22と、抵抗体層30との
間には、電流の導通がない状態となるので、抵抗値調整
のトリミングが行われず、抵抗値検査において、確実に
不良品として選別される。また、上面電極層22は、上
面電極突出部22bを有し、抵抗体層30は、抵抗体突
出部30bを有するというように、上面電極層22、抵
抗体層30ともに突出部を有しているので、抵抗体層3
0のY方向の形成位置がずれて形成されたとしても、抵
抗体本体部30aと上面電極本体部22aとが容易に接
触することがなく、よって、要求される抵抗値を確実に
得ることが可能となる。
【0046】また、他の変形例として、図6に示すよう
に、上面電極層22を方形状、具体的には、長方形状と
するようにしてもよい。なお、抵抗体層30は、図1〜
図3の例と同様に形成されている。この図6の場合で
も、上面電極層22と、抵抗体突出部30bとは、中心
線Lを跨がないように形成されている。また、図6に示
すように、抵抗体本体部30aのY方向(図6参照)の
幅をAとし、該上面電極層22間のY方向の幅をBと
し、該抵抗体層30のY方向の全長をCとた場合に、寸
法条件がA<B<Cとなるように形成されている。これ
は、仮にA>Bの場合には、抵抗体本体部30aが上面
電極層22と接触してしまい、抵抗値が低くなることか
ら、A<Bの条件が成り立ち、また、B<Cでなけれ
ば、抵抗体層30と上面電極層22とが接触しないの
で、結果として、上記の条件が成り立つことになる。
【0047】この図6の例でも、該抵抗体層30が、約
180度回転した状態、すなわち、該抵抗体層30の形
成方向が逆向きとなる状態で形成されると、該上面電極
層22と抵抗体層30とが、図7に示すように、接しな
い状態となり、該上面電極層22と、抵抗体層30との
間には、電流の導通がない状態となるので、抵抗値調整
のトリミングが行われず、抵抗値検査において、確実に
不良品として選別される。また、上面電極層22は、縦
長長方形状に形成され、抵抗体層30は、抵抗体突出部
30bを有するので、抵抗体層30のY方向の形成位置
がずれて形成されたとしても、要求される抵抗値を確実
に得ることが可能となる。
【0048】続いて、第2実施例について説明する。第
2実施例のチップ抵抗器S2は、上記第1実施例と同様
の構成であるが、上記第1実施例のような寸法条件はな
く、異なる寸法条件が設けられている。
【0049】つまり、上面電極層22は、図8に示すよ
うに、上記絶縁基板10の対向する両端部、すなわち、
Y方向(図8参照)の両端部に一対形成されている。こ
の上面電極層22は、それぞれ全体に略L字状を呈して
おり、図8に示すように、上面電極本体部22aと、上
記抵抗体層30の側に略突出する上面電極突出部22b
とを有している。上面電極本体部22a、上面電極突出
部22bともに長方形状を呈している。上面電極突出部
22bは正方形状でもよい。当然、上面電極突出部22
bのX方向の幅は、上面電極本体部22aのX方向の幅
よりも小さい。この上面電極突出部22bは、チップ抵
抗器S2の長手方向の中心線Lを跨がないように形成さ
れている。ここで、上面電極突出部22bは、上面電極
本体部22aにおけるX方向の端部に連設されていて、
上面電極本体部22aの一方の側辺と、上面電極突出部
22bの一方の側辺とは、直線上に形成されている。
【0050】上記抵抗体層30は、図8に示すように、
上記上面電極層22の間に形成されている。この抵抗体
層30は、図8に示すように、上記絶縁基板10の略中
央部に形成された抵抗体本体部30aと、該抵抗体本体
部30aの上面電極層22側の両側に連設された抵抗体
突出部30bとを有している。この抵抗体本体部30a
は、長方形状ないしは正方形状に溝部を形成した形状を
呈し、抵抗体突出部30bは縦長の長方形状を呈してい
る。当然、抵抗体突出部30bのX方向の幅は、抵抗体
本体部30aのX方向の幅よりも小さい。この抵抗体突
出部30bは、チップ抵抗器S1の長手方向の中心線L
を跨がないように形成されている。ここで、抵抗体突出
部30bは、抵抗体本体部30aにおけるX方向の端部
に連設されている。
【0051】また、図8に示すように、抵抗体本体部3
0aのY方向の幅をAとし、該上面電極層22間のY方
向の幅をBとし、該抵抗体層30のY方向の全長をCと
した場合に、A<B<Cの関係が成立する。また、上面
電極層22は、互いに線対称の形状・大きさに形成され
ており、また、抵抗体層30も線対称の形状に形成され
ていて、2つの抵抗体突出部30bの形状・大きさは同
一である。このA<B<Cの関係については、この第2
実施例の以下の変形例でも適用される。
【0052】ここで、図8において、Cは、上記「抵抗
体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の全長である
抵抗体層全長」に当たり、また、Bは、上記「一対の上
面電極層の突出部の先端間の長さ」に当たり、また、A
は、上記「抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方
向の突出部の基端間の長さ」に当たる。つまり、上記上
面電極本体部22aと上面電極突出部22bの接続位置
が、上面電極層における突出部の基端に当たり、また、
上記抵抗体本体部30aと抵抗体突出部30bの接続位
置が、抵抗体層における突出部の基端に当たる。
【0053】次に、上記チップ抵抗器S2の製造及び作
用について説明する。絶縁基板10に上面電極層22や
抵抗体層30の形成は、スクリーン印刷等により行われ
るが、使用されるスクリーンも当然、上記の形状、大き
さに上面電極層22や抵抗体層30が形成されるように
形成されている。
【0054】ここで、上記抵抗体層30が、上記絶縁基
板10上の正常な位置に形成されれば、図8に示す位置
に抵抗体層30が形成される。この場合には、抵抗体層
30の抵抗体突出部30bのみが上面電極層22に接触
するので、所望の抵抗値を得ることが可能となる。ま
た、該抵抗体層30が、上下にずれた状態で形成された
場合にも、所定の範囲のずれであるならば、図9に示す
ように、抵抗体本体部30aが上面電極本体部22aに
接しないので、所望の抵抗値から抵抗値が大きく変化す
ることがない。
【0055】なお、図9に示すように、抵抗体層30に
おいて、抵抗体本体部30aの端部から抵抗体層30の
反対側の端部までのY方向の長さをEとし、上面電極層
22における上面電極本体部22aの端部から他方の上
面電極層22における上面電極突出部22bの端部まで
のY方向の長さをFとした場合に、E<Fであれば、抵
抗体本体部30aと上面電極本体部22aが接した状態
で形成された場合には、抵抗体突出部30bが上面電極
突出部22bには接しなくなるので、抵抗値検査で確実
に選別することができる。この点は、第2実施例におけ
る以下の変形例でも適用される。
【0056】ここで、上記Fは、「一対の上面電極層に
おける一方の上面電極層である第1上面電極層の突出部
の基端から他方の上面電極層である第2上面電極層の突
出部の先端までの距離」に当たり、また、上記Eが、
「抵抗体層における上記第1上面電極層側の突出部の基
端から該抵抗体層における上記第2上面電極層側の突出
部の先端までの距離」に当たる。
【0057】なお、上記の第2実施例においては種々の
変形例が考えられる。例えば、図10に示すように、上
面電極突出部22bの形成位置を上面電極本体部22a
の端部ではなく、若干中央よりの位置に形成するように
してもよい。この場合には、上面電極本体部22aの一
方の側辺22a−1と、上面電極突出部22bの一方の
側辺22b−1とは、直線上には形成されない形とな
る。また、図10においては、抵抗体層30について
は、上記実施例と同様の形状、つまり、抵抗体突出部3
0bは、抵抗体本体部30aのX方向の端部に連設され
ている形状となっているが、中央よりの位置に連設され
た形でもよい。
【0058】この図10の例でも、抵抗体層30が、上
下にずれた状態で形成された場合にも、所定の範囲のず
れであるならば、図10に示すように、抵抗体本体部3
0aが上面電極本体部22aに接しないので、所望の抵
抗値から抵抗値が大きく変化することがない。また、上
記と同様に、抵抗体本体部30aの端部から抵抗体層3
0の反対側の端部までの長さをEとし、上面電極層22
における上面電極本体部22aの端部から他方の上面電
極層22における上面電極突出部22bの端部までの長
さをFとした場合に、E<Fであれば、抵抗体本体部3
0aと上面電極本体部22aが接した状態で形成された
場合には、抵抗体突出部30bが上面電極突出部22b
には接しなくなるので、抵抗値検査で確実に選別するこ
とができる。
【0059】また、他の変形例として、図11に示すよ
うに、2つの上面電極層22を点対称の形状・大きさに
形成するとともに、抵抗体層30を点対称の形状に形成
するようにしてもよい。つまり、上面電極突出部22b
は、一方の上面電極層22においては、上面電極本体部
22aのX方向の一方の端部に連設され、他方の上面電
極層22においては、上面電極本体部22aのX方向の
他方の端部に連設された形状となっている。また、抵抗
体突出部30bについても、一方の抵抗体突出部30b
については、抵抗体本体部30aのX方向の一方の端部
に連設され、他方の抵抗体突出部30bについては、抵
抗体本体部30aのX方向の他方の端部に連設された形
状となっている。
【0060】この図11の例においても、抵抗体層30
が、上下にずれた状態で形成された場合にも、所定の範
囲のずれであるならば、図11に示すように、抵抗体本
体部30aが上面電極本体部22aに接しないので、所
望の抵抗値から抵抗値が大きく変化することがない。ま
た、上記と同様に、抵抗体本体部30aの端部から抵抗
体層30の反対側の端部までの長さをEとし、上面電極
層22における上面電極本体部22aの端部から他方の
上面電極層22における上面電極突出部22bの端部ま
での長さをFとした場合に、E<Fであれば、抵抗体本
体部30aと上面電極本体部22aが接した状態で形成
された場合には、抵抗体突出部30bが上面電極突出部
22bには接しなくなるので、抵抗値検査で確実に選別
することができる。
【0061】また、他の変形例として、図12に示すよ
うに、上面電極層22を方形状、具体的には、長方形状
とするようにしてもよい。上面電極層22は、互いに点
対称の位置に設けられている。なお、抵抗体層30は、
図11の場合と同様に形成されている。この図12の例
においても、抵抗体層30が、上下にずれた状態で形成
された場合にも、所望の抵抗値から抵抗値が大きく変化
することがない。
【0062】なお、上記図8〜図12の例では、上面電
極突出部22bや抵抗体突出部30bは、長手方向の中
心線(図2等参照)を跨がないように形成されている
が、長手方向(Y方向)のずれの許容範囲が大きくなる
という本第2実施例の効果を得るためには、上面電極突
出部22bや抵抗体突出部30bは、長手方向の中心線
を跨ぐように形成されていてもよい。
【0063】なお、上記の説明においては、抵抗体層3
0における抵抗体突出部30b以外の部分の形状は、図
2等に示す形状として説明したが、これには限られず、
任意である。つまり、抵抗体層30は、上面電極層22
側の両側に突出部(抵抗体突出部)を有する構成であれ
ば任意である。また、上記上面電極層22においても、
内側に突出部(上面電極突出部22b)を有する構成で
あれば任意である。
【0064】
【発明の効果】本発明に基づくチップ抵抗器によれば、
上面電極層、抵抗体層ともに突出部を有しているので、
抵抗体層の形成位置が上面電極層を結ぶ方向にずれて形
成されたとしても、抵抗体本体部と上面電極本体部とが
容易に接触することがなく、よって、要求される抵抗値
を確実に得ることが可能となる。
【0065】また、上面電極層の突出部と抵抗体層の突
出部ともに中心線を跨がない状態で形成されており、一
対の上面電極層における突出部の基端間の長さが、上記
抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の全長で
ある抵抗体層全長より長く形成されている場合には、抵
抗体層が180度回転した状態で形成されると、上面電
極層と抵抗体層とは少なくとも一方において接触しな
い。すると、該上面電極層と抵抗体層との間には、電流
の導通がない状態となるので、抵抗値調整のトリミング
が行われず、抵抗値検査において、確実に不良品として
選別される。なお、該抵抗体層全長が、一対の上面電極
層の突出部の先端間の長さより長く形成されているの
で、上面電極層と抵抗体層とが確実に接触することがで
き、また、該一対の上面電極層の突出部の先端間の長さ
が、該抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の
突出部の基端間の長さより長くなるように形成されてい
るので、抵抗体層の突出部以外の領域が容易に上面電極
層に接触しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に基づくチップ抵抗器の断
面図である。
【図2】本発明の第1実施例に基づくチップ抵抗器の上
面電極層と抵抗体層とを説明する説明図である。
【図3】本発明の第1実施例に基づくチップ抵抗器の作
用を説明するための説明図である。
【図4】本発明の第1実施例に基づくチップ抵抗器の変
形例を示す説明図である。
【図5】図4の例の作用を説明するための説明図であ
る。
【図6】本発明の第1実施例に基づくチップ抵抗器の変
形例を示す説明図である。
【図7】図6の例の作用を説明するための説明図であ
る。
【図8】本発明の第2実施例に基づくチップ抵抗器の上
面電極層と抵抗体層とを説明する説明図である。
【図9】図8の例の作用を説明するための説明図であ
る。
【図10】本発明の第2実施例に基づくチップ抵抗器の
変形例とその作用を示す説明図である。
【図11】本発明の第2実施例に基づくチップ抵抗器の
変形例とその作用を示す説明図である。
【図12】本発明の第2実施例に基づくチップ抵抗器の
変形例とその作用を示す説明図である。
【図13】従来におけるチップ抵抗器とその問題点を説
明するための説明図である。
【図14】従来におけるチップ抵抗器とその問題点を説
明するための説明図である。
【符号の説明】
S1、S2 チップ抵抗器 10 絶縁基板 20 電極部 22 上面電極層 22a 上面電極本体部 22b 上面電極突出部 24 側面電極層 26 中間電極層 28 ハンダメッキ層 30 抵抗体層 30a 抵抗体本体部 30b 抵抗体突出部 40 保護層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ抵抗器であって、 絶縁基板上に形成された一対の上面電極層であって、抵
    抗体層との接続部分が突出部により構成された上面電極
    層と、 該絶縁基板上に形成された抵抗体層であって、上面電極
    層との接続部分が突出部により構成された抵抗体層と、
    を有することを特徴とするチップ抵抗器。
  2. 【請求項2】 チップ抵抗器であって、 絶縁基板上に形成された一対の上面電極層であって、抵
    抗体層との接続部分が突出部により構成された上面電極
    層で、絶縁基板における中心線で、該一対の上面電極層
    を結ぶ方向を向いた中心線を跨がないように該突出部が
    形成された上面電極層と、 該絶縁基板上に形成された抵抗体層であって、上面電極
    層との接続部分が突出部により構成された抵抗体層で、
    絶縁基板における中心線で、該一対の上面電極層を結ぶ
    方向を向いた中心線を跨がないように該突出部が形成さ
    れた抵抗体層と、を有することを特徴とするチップ抵抗
    器。
  3. 【請求項3】 上記一対の上面電極層における各突出部
    同士が、互いに線対称の位置に設けられ、また、抵抗体
    層における各突出部同士も線対称の位置に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のチップ抵抗
    器。
  4. 【請求項4】 上記一対の上面電極層における各突出部
    同士が、互いに点対称の位置に設けられ、また、抵抗体
    層における各突出部同士も点対称の位置に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のチップ抵抗
    器。
  5. 【請求項5】 チップ抵抗器であって、 絶縁基板上に形成された一対の上面電極層であって、抵
    抗体層との接続部分が突出部により構成され、各突出部
    同士が互いに線対称の位置に設けられた上面電極層で、
    絶縁基板における中心線で、該一対の上面電極層を結ぶ
    方向を向いた中心線を跨がないように該突出部が形成さ
    れた上面電極層と、 該絶縁基板上に形成された抵抗体層であって、上面電極
    層との接続部分が突出部により構成され、各突出部同士
    が互いに線対称の位置に設けられた抵抗体層で、絶縁基
    板における中心線で、該一対の上面電極層を結ぶ方向を
    向いた中心線を跨がないように該突出部が形成された抵
    抗体層と、を有し、 上記一対の上面電極層における突出部の基端間の長さ
    が、上記抵抗体層における一対の上面電極層を結ぶ方向
    の全長である抵抗体層全長より長く形成され、また、該
    抵抗体層全長が、一対の上面電極層の突出部の先端間の
    長さより長く形成され、また、該一対の上面電極突出部
    の先端間の長さが、該抵抗体層における一対の上面電極
    層を結ぶ方向の突出部の基端間の長さより長くなるよう
    に形成されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  6. 【請求項6】 上記抵抗体層における一対の上面電極層
    を結ぶ方向の全長である抵抗体層全長が、一対の上面電
    極層の突出部の先端間の長さより長く形成され、また、
    該一対の上面電極層の突出部の先端間の長さが、該抵抗
    体層における一対の上面電極層を結ぶ方向の突出部の基
    端間の長さより長くなるように形成されていることを特
    徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載のチップ抵
    抗器。
  7. 【請求項7】 上記一対の上面電極層における一方の上
    面電極層である第1上面電極層の突出部の基端から他方
    の上面電極層である第2上面電極層の突出部の先端まで
    の距離が、上記抵抗体層における上記第1上面電極層側
    の突出部の基端から該抵抗体層における上記第2上面電
    極層側の突出部の先端までの距離よりも大きく形成され
    ていることを特徴とする請求項6に記載のチップ抵抗
    器。
  8. 【請求項8】 チップ抵抗器であって、 絶縁基板上に形成された一対の上面電極層であって、略
    長方形状を呈する上面電極層であって、該一対の上面電
    極層を結ぶ方向を向いた中心線を跨がないように形成さ
    れた上面電極層と、 該絶縁基板上に形成された抵抗体層であって、上面電極
    層との接続部分が突出部により構成された抵抗体層で、
    絶縁基板における中心線で、該一対の上面電極層を結ぶ
    方向を向いた中心線を跨がないように該突出部が形成さ
    れた抵抗体層と、を有することを特徴とするチップ抵抗
    器。
  9. 【請求項9】 上記一対の上面電極層同士が、互いに線
    対称の位置に設けられ、また、抵抗体層における各突出
    部同士が線対称の位置に設けられていることを特徴とす
    る請求項8に記載のチップ抵抗器。
  10. 【請求項10】 上記一対の上面電極層同士が、互いに
    点対称の位置に設けられ、また、抵抗体層における各突
    出部同士が点対称の位置に設けられていることを特徴と
    する請求項8に記載のチップ抵抗器。
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