JP2002203620A - プラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インピーダンスマッチングを容易にする。 【解決手段】 レセプタクル３０に差し込まれることに
よりレセプタクル３０に嵌合する嵌合部１ａを差込方向
先端部に有するとともに基板２０の表面に直接固定され
る平板状の固定部材１と、固定部材１に設けられ嵌合部
１ａがレセプタクル３０に嵌合することによりレセプタ
クル３０側と電気的に接続されるとともに固定部材１が
基板２０に直接固定されることにより基板２０と電気的
に接続されるコンタクト２と、を備えた構成にしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、フレキシブルプリ
ント基板等に固定されるプラグに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のプラグＰとして図５に示すもの
が存在する。このものは、レセプタクルＲに挿入される
ことによりレセプタクルＲに嵌合する嵌合部Ｈ１を挿入
方向先端部に有するハウジングＨ、ハウジングＨに設け
られ嵌合部Ｈ１がレセプタクルＲに嵌合することにより
レセプタクルＲ側と電気的に接続されるコンタクトＣ、
ハウジングＨに固定されコンタクトＣと電気的に接続さ
れるフレキシブル基板Ｂの外縁部を挿入する挿入口ＳＨ
１を設けたシェルＳＨ、シェルＳＨの挿入口ＳＨ１に挿
入されたフレキシブル基板Ｂを固定するスライダーＳＬ
を備えている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来のプラグ
Ｐにあっては、コンタクトＣを有したハウジングＨ、シ
ェルＳＨ、スライダーＳＬといった部品が一体化されて
いるために、全体形状が複雑になっており、しかも、シ
ェルＳＨが設けた挿入口ＳＨ１に起因する微小な間隙を
有したものとなっている。

【０００４】このように、全体形状が複雑になっている
から、高周波信号をレセプタクルＲ側に伝達するよう使
用される場合に、インピーダンスマッチングが難しくな
っており、しかも、シェルＳＨが設けた挿入口ＳＨ１に
起因する微小な間隙を有しているので、この微小な間隙
に僅かな変化が生じたときでも、インピーダンスが変化
して、インピーダンスマッチングを、より難しくしてい
る。

【０００５】本発明は、上記の点に着目してなされたも
ので、その目的とするところはインピーダンスマッチン
グの容易なプラグを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、請求項１記載のプラグは、レセプタクルに差し
込まれることによりレセプタクルに嵌合する嵌合部を差
込方向先端部に有するとともに基板の表面に直接固定さ
れる平板状の固定部材と、固定部材に設けられ嵌合部が
レセプタクルに嵌合することによりレセプタクル側と電
気的に接続されるとともに固定部材が基板に直接固定さ
れることにより基板と電気的に接続されるコンタクト
と、を備えた構成にしている。

【０００７】請求項２記載のプラグは、請求項１記載の
プラグにおいて、前記固定部材は、前記コンタクトと電
気的に接続されるよう前記基板に設けた導電部とは異な
る箇所で前記基板に固定された構成にしている。

【０００８】請求項３記載のプラグは、請求項１又は請
求項２のいずれかに記載のプラグにおいて、前記固定部
材は、前記基板との間の相対的位置関係を決める位置決
め部を設けた構成にしている。

【０００９】請求項４記載のプラグは、請求項３記載の
プラグにおいて、前記位置決め部は、前記基板の外縁部
を沿わせることにより、前記固定部材と前記基板との間
の相対的位置関係を決める構成にしている。

【００１０】請求項５記載のプラグは、請求項１乃至請
求項４のいずれかに記載のプラグにおいて、前記固定部
材は、前記コンタクトを有したプリント基板である構成
にしている。

【００１１】請求項６記載のプラグは、請求項１乃至請
求項４のいずれかに記載のプラグにおいて、前記固定部
材は、前記コンタクトを有したＭＩＤ基板である構成に
している。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の第１実施形態のプラグを
図１に基づいて以下に説明する。このプラグ１０は、例
えば、液晶画面（ＬＣＤ）とフレキシブルプリント基板
２０とを接続する用途に使用され、フレキシブルプリン
ト基板２０に固定されるとともに、レセプタクル３０と
の間で電気的接続をなすものである。

【００１３】初めに、このプラグ１０と電気的接続をな
すレセプタクル３０について説明する。このレセプタク
ル３０は、板状の基台４０の外縁部に設けられ、プラグ
１０の後述する嵌合部１ａが差し込まれて嵌合する差込
口３０ａが設けられている。このレセプタクル３０の差
込口３０ａにプラグ１０の嵌合部１ａが差し込まれて、
その差し込まれた嵌合部１ａが差込口３０ａに嵌合する
と、プラグ１０の固定部材１に設けられた後述するプラ
グコンタクト２が、レセプタクル３０の有するレセプタ
クルコンタクト３０ｂと電気的接続をするようになる。

【００１４】次に、このプラグ１０が固定されるフレキ
シブルプリント基板２０について説明する。このフレキ
シブルプリント基板２０は、プラグ１０を固定すること
によりプラグ１０のプラグコンタクト２と電気的に接続
される複数の信号パターン部（導電部）２０ａを、プラ
グ１０を固定する固定面２０ｂとなる表面に設けてい
る。これらの信号パターン部２０ａは、いずれも、相互
の間に所定の間隔を有して、フレキシブルプリント基板
２０の側方外縁部と平行に設けられている。

【００１５】次に、このプラグ１０の各部について説明
する。１は固定部材で、プリント基板よりなり、レセプ
タクル３０への差込方向先端側には、レセプタクル３０
の差込口３０ａに差し込まれて嵌合する嵌合部１ａを、
差込方向後端側よりも幅狭に設けている。この嵌合部１
ａは、前述した差込方向先端ほど薄くなるように形成さ
れることにより、レセプタクル３０の差込口３０ａに差
し込まれたときに嵌合するようガイドするガイド部１ｂ
を設けている。

【００１６】この固定部材１は、前述したように、フレ
キシブルプリント基板２０に固定されるものであり、フ
レキシブルプリント基板２０に固定される固定面１ｃ
に、複数のプラグコンタクト２を設けている。これらの
プラグコンタクト２は、レセプタクル３０へのプラグ１
０の差込方向に沿って、互いに所定の間隔を有して平行
に設けられている。これらのプラグコンタクト２は、フ
レキシブルプリント基板２０の信号パターン部２０ａと
の間が、半田を溶融して接続され、この接続でもって、
固定部材１とフレキシブルプリント基板２０とが直接固
定される。

【００１７】かかるプラグ１０にあっては、平板状であ
ってプラグコンタクト２を設けた固定部材１が、フレキ
シブルプリント基板２０に直接固定されるものであるか
ら、全体形状が複雑とはならず、しかも、従来例の有す
るような間隙を有していないから、インピーダンスマッ
チングが容易となっている。

【００１８】また、固定部材１が、プラグコンタクト２
を有したプリント基板であるから、成形材で構成する場
合に比較して、固定部材１を薄型化できる。

【００１９】また、プラグコンタクト２と信号パターン
部２０ａとを、半田を溶融して接続することにより、固
定部材１をフレキシブルプリント基板２０に固定してい
るから、電気的接続及び固定を同時にすることができ
る。

【００２０】次に、本発明の第２実施形態のプラグ１０
を図２に基づいて以下に説明する。なお、第１実施形態
と同一の部材には同一の符号を付し、第１実施形態と異
なるところのみ記す。第１実施形態では、プラグコンタ
クト２と信号パターン部２０ａとを、半田を溶融して接
続することにより、固定部材１をフレキシブルプリント
基板２０に固定しているのに対し、本実施形態では、プ
リント基板である固定部材１に設けた固定用パターン１
ｄとフレキシブルプリント基板２０に設けた固定用パタ
ーン２０ｃとを、半田を溶融して接続することにより、
固定部材１をフレキシブルプリント基板２０に固定する
構成としている。

【００２１】このものの固定部材１側の固定用パターン
１ｄは、固定部材１における前述した差込方向後端部両
側に設けられている。従って、この固定用パターン１ｄ
は、プラグコンタクト２の外側に位置するようになって
いる。また、フレキシブルプリント基板２０側の固定パ
ターン２０ｃは、フレキシブルプリント基板２０の一端
部両側、すなわち、信号パターン部２０ａの外側に設け
られている。

【００２２】かかるプラグ１０にあっては、第１実施形
態の効果に加えて、固定部材１が、フレキシブルプリン
ト基板２０に設けた信号パターン部２０ａとは異なる箇
所でフレキシブルプリント基板２０に固定されるのであ
るから、フレキシブルプリント基板２０に設けた信号パ
ターン部２０ａが、フレキシブルプリント基板２０と固
定部材１との固定のためにかけられる外力による影響を
受けずに済み、例えば、剥離するようなことを防止でき
る。

【００２３】次に、本発明の第３実施形態のプラグ１０
を図３に基づいて以下に説明する。なお、第２実施形態
と同一の部材には同一の符号を付し、第２実施形態と異
なるところのみ記す。本実施形態は、基本的には第２実
施形態と同様であるが、固定部材１とフレキシブルプリ
ント基板２０との間の相対的位置関係を決める位置決め
部１ｅを設けた構成にしている。

【００２４】このものの位置決め部１ｅは、固定部材１
における固定用パターン１ｄよりも外側に、略円柱状に
立設されている。この位置決め部１ｅを、フレキシブル
プリント基板２０における固定用パターン２０ｃの外側
に穿設した貫通孔２０ｄに挿入することにより、固定部
材１における固定箇所である固定用パターン１ｄと、フ
レキシブルプリント基板２０における固定箇所である固
定用パターン２０ｃとが重合するよう、固定部材１とフ
レキシブルプリント基板２０との間の相対的位置関係を
決めることとなる。

【００２５】かかるプラグ１０にあっては、第２実施形
態の効果に加えて、固定部材１とフレキシブルプリント
基板２０との間の相対的位置関係が、固定部材１に設け
た位置決め部１ｅにより決められるので、フレキシブル
プリント基板２０における所望の固定箇所に、固定部材
１を固定することができる。

【００２６】次に、本発明の第４実施形態のプラグ１０
を図４に基づいて以下に説明する。なお、第３実施形態
と実質的に同一の機能を有した個所には同一の符号を付
し、第３実施形態と異なるところのみ記す。第３実施形
態では、位置決め部１ｅは、円柱状であって、フレキシ
ブルプリント基板２０の貫通孔２０ｄに挿入されて、固
定部材１とフレキシブルプリント基板２０との間の相対
的位置関係を決めるようにしているのに対し、本実施形
態では、位置決め部１ｅは、フレキシブルプリント基板
２０の外縁部、詳しくは両端角部を沿わせることによ
り、固定部材１とフレキシブルプリント基板２０との間
の相対的位置関係を決めるようにしている。

【００２７】このものの位置決め部１ｅは、固定部材１
における固定用パターン１ｄよりも外側に、平面視略Ｌ
字状に立設され、両側の位置決め部１ｅの間の寸法が、
フレキシブルプリント基板２０の幅寸法、すなわち信号
パターン部２０ａと直交する方向に沿った外寸法よりも
僅かに大きくなるように、立設されている。従って、こ
の位置決め部１ｅの内側隅部に、フレキシブルプリント
基板２０の両端角部を合わせることにより、フレキシブ
ルプリント基板２０と固定部材１との間の相対的位置関
係が決定されるのである。

【００２８】かかるプラグ１０にあっては、第３実施形
態の効果に加えて、固定部材１とフレキシブルプリント
基板２０との間の相対的位置関係を決めるようにしてい
るから、フレキシブルプリント基板２０にて位置決め部
１ｅと直接位置合わせされる箇所に、貫通孔等を設けな
くてもよくなる。

【００２９】なお、第１実施形態乃至第４実施形態のプ
ラグ１０では、固定部材１をプリント基板により構成し
ているが、プラグコンタクト２をメッキしたＭＩＤ基板
により構成してもよく、そのときは、プリント基板によ
り構成する場合ほど、薄型化することはできないもの
の、複雑な工程を経ることなく、任意の形状にすること
ができる。

【００３０】また、第２実施形態乃至第４実施形態のプ
ラグ１０では、プリント基板である固定部材１に設けた
固定用パターン１ｄとフレキシブルプリント基板２０に
設けた固定用パターン２０ｃとを、半田を溶融して接続
することにより、固定部材１をフレキシブルプリント基
板２０に固定しているが、例えば、接着により、固定部
材１をフレキシブルプリント基板２０に固定しても、固
定用パターン１ｄとフレキシブルプリント基板２０との
固定のためにかけられる外力による影響を受けずに済む
という効果を奏することができる。

【００３１】また、第２実施形態乃至第４実施形態のプ
ラグ１０では、固定部材１は、前述した差込方向後端部
両側、すなわち、プラグコンタクト２の外側に、固定用
パターン１ｄを設けているが、プラグコンタクト２相互
の間に設けても、固定部材１との固定のためにかけられ
る外力による影響を受けずに済むという効果をを奏する
ことができる。

【００３２】また、第３実施形態のプラグ１０では、固
定部材１は、前述した差込方向後端部両側、すなわち、
プラグコンタクト２の外側に、円柱状の位置決め部１ｅ
を設けているが、プラグコンタクト２相互の間に設けて
も、フレキシブルプリント基板２０における所望の固定
箇所に固定部材１を固定することができるというう効果
を奏することができる。

【００３３】また、第４実施形態のプラグ１０では、固
定部材１は、フレキシブルプリント基板２０の両端角部
を沿わせる位置決め部１ｅを設けているが、フレキシブ
ルプリント基板２０の側方外縁部及び一端側外縁部をそ
れぞれ沿わせる位置決め部１ｅを設けても、フレキシブ
ルプリント基板２０における所望の固定箇所に固定部材
１を固定することができるというう効果を奏することが
できる。

【００３４】

【発明の効果】請求項１記載のプラグは、平板状であっ
てコンタクトを設けた固定部材が、基板に直接固定され
るものであるから、全体形状が複雑とはならず、しか
も、従来例の有するような間隙を有していないから、イ
ンピーダンスマッチングが容易となっている。

【００３５】請求項２記載のプラグは、請求項１記載の
プラグの効果に加えて、固定部材が、基板に設けた導電
部とは異なる箇所で基板に固定されるのであるから、基
板に設けた導電部が、基板と固定部材との固定のために
かけられる外力による影響を受けずに済む。

【００３６】請求項３記載のプラグは、請求項１又は請
求項２のいずれかに記載のプラグの効果に加えて、固定
部材とる基板との相対的位置関係が、固定基板に設けた
位置決め部により決められるので、基板における所望の
固定箇所に固定部材を固定することができる。

【００３７】請求項４記載のプラグは、請求項３記載の
プラグの効果に加えて、位置決め部が、基板の外縁部を
沿わせることにより、固定部材と基板との間の相対的位
置関係を決めるようにしているから、基板にて位置決め
部と直接位置合わせされる箇所に、例えば、貫通孔等を
設けなくてもよくなる。

【００３８】請求項５記載のプラグは、請求項１乃至請
求項４のいずれかに記載のプラグの効果に加えて、固定
部材が、コンタクトを有したプリント基板であるから、
成形材で構成する場合に比較して、固定部材を薄型化で
きる。

【００３９】請求項６記載のプラグは、請求項１乃至請
求項４のいずれかに記載のプラグの効果に加えて、固定
部材が、コンタクトを有したＭＩＤ基板であるから、複
雑な工程を経ることなく、任意の形状にすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態の斜視図である。

【図２】本発明の第２実施形態の斜視図である。

【図３】本発明の第３実施形態の斜視図である。

【図４】本発明の第４実施形態の斜視図である。

【図５】従来例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 固定部材 １ａ 嵌合部 １ｅ 位置決め部 ２ プラグコンタクト １０ プラグ ２０ フレキシブルプリント基板 ２０ａ 信号パターン部（導電部） ３０ レセプタクル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5E023 AA04 AA16 BB02 BB06 BB22 BB23 CC04 HH01 HH11 HH17 HH21 HH28 5E077 BB05 BB23 BB31 BB32 CC05 DD01 HH03 HH08 JJ10 JJ11 JJ24 5E348 AA03 AA07 AA29 AA30 EF26

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レセプタクルに差し込まれることにより
   レセプタクルに嵌合する嵌合部を差込方向先端部に有す
   るとともに基板の表面に直接固定される平板状の固定部
   材と、固定部材に設けられ嵌合部がレセプタクルに嵌合
   することによりレセプタクル側と電気的に接続されると
   ともに固定部材が基板に直接固定されることにより基板
   と電気的に接続されるコンタクトと、を備えたことを特
   徴とするプラグ。
2. 【請求項２】 前記固定部材は、前記コンタクトと電気
   的に接続されるよう前記基板に設けた導電部とは異なる
   箇所で前記基板に固定された請求項１記載のプラグ。
3. 【請求項３】 前記固定部材は、前記基板との間の相対
   的位置関係を決める位置決め部を設けた請求項１又は請
   求項２のいずれかに記載のプラグ。
4. 【請求項４】 前記位置決め部は、前記基板の外縁部を
   沿わせることにより、前記固定部材と前記基板との間の
   相対的位置関係を決めるようにした請求項３記載のプラ
   グ。
5. 【請求項５】 前記固定部材は、前記コンタクトを有し
   たプリント基板である請求項１乃至請求項４のいずれか
   に記載のプラグ。
6. 【請求項６】 前記固定部材は、前記コンタクトを有し
   たＭＩＤ基板である請求項１乃至請求項４のいずれかに
   記載のプラグ。