JP2002203577A - 固体高分子型燃料電池の電解質膜 - Google Patents

固体高分子型燃料電池の電解質膜

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JP2002203577A JP2000403152A JP2000403152A JP2002203577A JP 2002203577 A JP2002203577 A JP 2002203577A JP 2000403152 A JP2000403152 A JP 2000403152A JP 2000403152 A JP2000403152 A JP 2000403152A JP 2002203577 A JP2002203577 A JP 2002203577A
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ion exchange
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Masaaki Nanaumi
昌昭 七海
Nobuyuki Kaneoka
長之 金岡
Yoichi Asano
洋一 浅野
Nobuhiro Saito
信広 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電流密度期間の発電性能を向上させ得る固
体高分子型燃料電池用電解質膜を提供する。 【解決手段】 電解質膜2は,高分子イオン交換成分よ
りなる膜主体9と,その膜主体9に分散する複数の層状
ケイ酸塩粒子10とを有する。それら層状ケイ酸塩粒子
10は,金属イオンをプロトンとイオン交換させる処理
を施され,且つ水生成に寄与する触媒CAを担持してい
る。電解質膜2において,プロトン伝導度PcはPc>
0.05S/cmであり,触媒CAの分散量A1 は0.0
1g/cm2≦A1 ≦0.1g/cm2 である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体高分子型燃料電
池の電解質膜に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の燃料電池においては,発電開始
後,OCV(開回路電圧)から電流密度が例えば0.2
A/cm2 といったように低い期間,即ち,低電流密度期
間,生成水が発生しないため,電解質膜の含水率が低
く,したがってその電解質膜の抵抗が高くなるため発電
性能が低い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来は,低電流密度期
間における低発電性能状態は避け得ないものとして何等
対策は採られてはいない。しかしながら,燃料電池の発
電効率を向上させるためには,低電流密度期間の発電性
能をも高めることが必要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は低電流密度期間
における発電性能を向上させることが可能な前記電解質
膜を提供することを目的とする。
【0005】前記目的を達成するため本発明によれば,
高分子イオン交換成分よりなる膜主体と,その膜主体に
分散する複数の層状ケイ酸塩粒子とを有し,それら層状
ケイ酸塩粒子は,金属イオンをプロトンとイオン交換さ
せる処理を施され,且つ水生成に寄与する触媒を担持し
ており,その触媒の分散量A1 が0.01g/cm2 ≦A
1 ≦0.1g/cm2 であり,またプロトン伝導度Pcが
Pc>0.05S/cmである,固体高分子型燃料電池の
電解質膜が提供される。
【0006】固体高分子型燃料電池においては,低電流
密度期間中,電解質膜,したがって膜主体内にクロスオ
ーバした水素および酸素(純酸素および空気中の酸素を
含む)が存在する。そこで,前記のように膜主体内に前
記触媒を特定量分散させると,その触媒の存在下,水素
と酸素とが反応して水が生成される。
【0007】その水は層状ケイ酸塩粒子の層間に保持さ
れ,またその層間には前記イオン交換処理によるプロト
ンが存在し,さらに,層状ケイ酸塩粒子は固有のイオン
交換容量を有するので,これを膜本体に分散させても,
そのイオン交換容量を,層状ケイ酸塩粒子無添加の場合
よりも低下させるようなことはなく,その上,電解質膜
のプロトン伝導度PcはPc>0.05S/cmといった
ように高いことから,低電流密度期間における,燃料電
池の発電性能を向上させることが可能である。さらに層
状ケイ酸塩粒子に因る粒子分散強化能を得て電解質膜の
高温強度を向上させ,その耐久性を高めることが可能で
ある。
【0008】ただし,触媒の分散量A1 がA1 <0.0
1g/cm2 では発電性能が低く,一方,A1 >0.1g
/cm2 ではコスト高を招く。またプロトン伝導度Pcが
Pc≦0.05S/cmでは発電性能向上効果は望めな
い。
【0009】
【発明の実施の形態】図1において,固体高分子型燃料
電池(セル)1は,電解質膜2と,その両側にそれぞれ
密着する空気極3および燃料極4と,それら両極3,4
にそれぞれ密着する一対の拡散層5,6と,それら両拡
散層5,6に密着する一対のセパレータ7,8とよりな
る。電解質膜2,空気極3,燃料極4および両拡散層
5,6は電解質膜−電極集成体ASを構成する。
【0010】図2に明示するように,電解質膜2は,高
分子イオン交換成分よりなる膜主体9と,その膜主体9
に分散する複数の層状ケイ酸塩粒子10とを有する。そ
れら層状ケイ酸塩粒子10は,金属イオンをプロトンと
イオン交換させる処理を施され,且つ水生成に寄与する
触媒CAを担持している。また電解質膜2のプロトン伝
導度PcはPc>0.05S/cmに設定され,さらに触
媒CAの分散量A1 は0.01g/cm2 ≦A1 ≦0.1
g/cm2 に設定されている。
【0011】高分子イオン交換成分としては,Nafion
(デュポン社製,登録商標)等のフッソ樹脂系イオン交
換成分が用いられる外,芳香族炭化水素系高分子イオン
交換成分が用いられる。
【0012】芳香族炭化水素系高分子イオン交換成分
は,無フッ素であって溶剤に可溶であるといった特性を
有する。この種の高分子イオン交換成分としては,表1
に挙げた各種イオン交換体が用いられる。
【0013】
【表1】
【0014】溶剤としては,表2に挙げた各種極性溶剤
が用いられる。
【0015】
【表2】
【0016】層状ケイ酸塩粒子10としては,スメクタ
イト族鉱物,例えばモンモリロナイト[M0.33Si
4 (Mg0.33Al1.67)O10(OH)2 ・nH2 O;
M:Na],サポナイト[M0.33(Si3.67Al0.33
Mg3 10(OH)2 ・nH2 O;M:Na],ヘクト
ライト[M0.33Si4 (Mg2.67Li0.33)O10(O
H)2・nH2 O;M:Na],スチーブンサイト[M
0.17Si4 Mg2.9210(OH)2 ・nH2 O;M:N
a],バーミキュライト[M0.86(Al0.86Si3.14
Al2 10(OH)2 ・nH2 O;M:Na]等の粒子
が用いられる外,合成雲母,例えばフッ素四ケイ素雲母
[M・Mg2.5 (Si4 10)F2 ;M:Na],テニ
オライト[M・Mg2 (Si4 10)F2 ;M:Na,
Li]等の粒子も用いられる。各層状ケイ酸塩粒子10
の使用に当っては,その粒子10を無機酸に浸漬して,
その層間金属イオンであるNaイオン,Liイオン等を
プロトンとイオン交換させる。無機酸としては塩酸,硫
酸,硝酸等が用いられる。
【0017】前記触媒CAとしては,Pt粒子,Au粒
子,Pd粒子,Rh粒子,Ir粒子およびRu粒子とい
った貴金属粒子が用いられる。
【0018】層状ケイ酸塩粒子10に対するイオン交換
処理は,触媒CAの担持前または担持後に行われる。
【0019】空気極3および燃料極4は,それぞれ,カ
ーボンブラック粒子の表面に複数のPt粒子を担持させ
た複数の触媒粒子と,前記と同一または異なる高分子イ
オン交換成分とよりなる。
【0020】各拡散層5,6は複数のカーボンブラック
粒子およびバインダよりなる多孔質のカーボンペーパ,
カーボンプレート等よりなり,また各セパレータ7,8
は,同一の形態を有するように黒鉛化炭素より構成さ
れ,空気極3側のセパレータ7に存する複数の溝11に
空気が,また燃料極4側のセパレータ8に在って前記溝
11と交差する関係の複数の溝12に水素がそれぞれ供
給される。
【0021】固体高分子型燃料電池1においては,発電
開始後,OCVから電流密度が低い期間(例えば,0.
2A/cm2 ),即ち,水生成が行われない低電流密度期
間中,電解質膜2,したがって膜主体2内にクロスオー
バした水素および酸素(純酸素および空気中の酸素を含
む)が存在する。そこで,前記のように膜主体9内に触
媒CAであるPt粒子を特定量分散させると,その触媒
CAの存在下,水素と酸素とが反応して水が生成され
る。
【0022】その水は層状ケイ酸塩粒子10の層間に保
持され,またその層間には前記イオン交換処理によるプ
ロトンが存在し,さらに,層状ケイ酸塩粒子10は固有
のイオン交換容量を有するので,これを膜本体9に分散
させても,そのイオン交換容量を,層状ケイ酸塩無添加
の場合よりも低下させるようなことはなく,その上,電
解質膜2のプロトン伝導度PcはPc>0.05S/cm
といったように高いことから,低電流密度期間におい
て,燃料電池1の発電性能を向上させることが可能であ
る。さらに層状ケイ酸塩粒子10に因る粒子分散強化能
を得て電解質膜2の高温強度を向上させ,その耐久性を
高めることが可能である。
【0023】層状ケイ酸塩粒子10の粒径dはd≦2μ
mであることが好ましく,また層状ケイ酸塩粒子10の
分散量A2 は0.01g/cm2 ≦A2 ≦0.1g/cm2
であることが好ましい。分散量A2 がA2 <0.01g
/cm2 では生成水保持能が減退し,一方,A2 >0.1
g/cm2 では電解質膜2の強度が低下する。
【0024】以下,具体例について説明する。
【0025】I.電解質膜の製造 〔例−I〕粒径dがd≦2μmで,且つBET法による
比表面積が183m2 /gであるモンモリロナイト粒子
(クニミネ工業社製)10の集合体を,0.1N塩酸に
浸漬してイオン交換処理を行った。この場合,モンモリ
ロナイト粒子10の層間Naイオンがプロトンとイオン
交換される。
【0026】イオン交換処理後のモンモリロナイト粒子
10にPt粒子CAを,両粒子10,CAの重量比が1
対1となるように担持させた。Pt粒子CAの粒径は,
X線による平均粒径で約6.5nmであった。
【0027】高分子イオン交換成分として,Nafionを用
意し,これを,溶剤である1−プロパノール/エタノー
ル混合溶剤に溶解した。この溶液における高分子イオン
交換成分の含有量は20wt%である。
【0028】この高分子イオン交換成分含有溶液に,P
t粒子CAを担持したモンモリロナイト粒子10を,そ
の分散量AがA=0.02g/cm2 となるように添加し
て膜成形材料を調製した。この膜成形材料を用いて,厚
さ50μmの電解質膜2を成形した。この電解質膜2を
実施例(1)とする。この場合,分散量AはA=A1
2 であり,またA1 =A2 であるから,Pt粒子CA
の分散量A1 は0.01g/cm2 となり,またモンモリ
ロナイト粒子10の分散量A2 は同様にA2 =0.01
g/cm2 となる。 〔例−II〕膜成形材料におけるPt粒子CAを担持した
モンモリロナイト粒子10の分散量AをA=0.15g
/cm2 (Pt粒子CAの分散量A1 =0.075g/cm
2)に設定した,ということ以外は,例−Iと同様の方
法で,実施例(1)と同一厚さの電解質膜2を成形し
た。この電解質膜2を実施例(2)とする。 〔例−III 〕膜成形材料におけるPt粒子CAを担持し
たモンモリロナイト粒子10の分散量AをA=0.2g
/cm2 (Pt粒子CAの分散量A1 =0.1g/cm2
に設定した,ということ以外は,例−Iと同様の方法
で,実施例(1)と同一厚さの電解質膜2を成形した。
この電解質膜2を実施例(3)とする。 〔例−IV〕膜成形材料において,高分子イオン交換成分
含有溶液として,表1の例2(PESスルホン化物)を
表2のNMPに溶解したものを用い,またPt粒子CA
を担持したモンモリロナイト粒子10の分散量AをA=
0.02g/cm2 (Pt粒子CAの分散量A1 =0.0
1g/cm2 )に設定した,ということ以外は,例−Iと
同様の方法で,実施例(1)と同一厚さの電解質膜2を
成形した。この電解質膜2を実施例(4)とする。 〔例−V〕膜成形材料における高分子イオン交換成分溶
液として例−IVと同様のものを用い,またPt粒子CA
を担持したモンモリロナイト粒子10の分散量AをA=
0.12g/cm2 (Pt粒子CAの分散量A1 =0.0
6g/cm2 )に設定した,ということ以外は,例−Iと
同様の方法で,実施例(1)と同一厚さの電解質膜2を
成形した。この電解質膜2を実施例(5)とする。 〔例−VI〕膜成形材料における高分子イオン交換成分溶
液として例−IVと同様のものを用い,またPt粒子CA
を担持したモンモリロナイト粒子10の分散量AをA=
0.18g/cm2 (Pt粒子CAの分散量A1 =0.0
9g/cm2 )に設定した,ということ以外は,例−Iと
同様の方法で,実施例(1)と同一厚さの電解質膜2を
成形した。この電解質膜2を実施例(6)とする。 〔例−VII 〕膜成形材料におけるPt粒子CAを担持し
たモンモリロナイト粒子10の分散量AをA=0.00
5g/cm2 (Pt粒子CAの分散量A1 ≒0.003g
/cm 2 )に設定した,ということ以外は,例−Iと同様
の方法で,実施例(1)と同一厚さの電解質膜2を成形
した。この電解質膜2を比較例(1)とする。 〔例−VIII〕膜成形材料におけるモンモリロナイト粒子
10としてPtを担持していないものを用い,またその
分散量A2 をA2 =0.1g/cm2 に設定した,という
こと以外は,例−Iと同様の方法で,実施例(1)と同
一厚さの電解質膜2を成形した。この電解質膜2を比較
例(2)とする。 〔例−IX〕膜成形材料において,モンモリロナイト粒子
に代えて,粒径dがd≦0.02μmで,且つBET法
による比表面積が50m2 /gであるTiO2 粒子10
(便宜上,符号「10」を付す)を用い,またPt粒子
CAを担持したTiO2 粒子10の分散量AをA=0.
2g/cm2 (Pt粒子CAの分散量A1 =0.1g/cm
2 )に設定した,ということ以外は,例−Iと同様の方
法で,実施例(1)と同一厚さの電解質膜2を成形し
た。この電解質膜2を比較例(3)とする。 〔例−X〕膜成形材料において,モンモリロナイト粒子
に代えて,粒径dがd≦0.007μmで,且つBET
法による比表面積が300m2 /gであるSiO2 粒子
10(便宜上,符号「10」を付す)を用い,またPt
粒子CAを担持したSiO 2 粒子10の分散量AをA=
0.2g/cm2 (Pt粒子CAの分散量A1 =0.1g
/cm2 )に設定した,ということ以外は,例−Iと同様
の方法で,実施例(1)と同一厚さの電解質膜2を成形
した。この電解質膜2を比較例(4)とする。 II.電解質膜のプロトン伝導度Pcおよび水生成量の測
定 (1) プロトン伝導度Pcの測定は,電解質膜2を恒
温恒湿槽内に設置して2時間放置し,次いでインピーダ
ンスアナライザ(商品名:ソーラトロンSI1260)
を用いて行われた。
【0029】(2) 水生成量の測定に当っては,電解
質膜2を2つのセパレータ7,8によって挟み,一方の
セパレータ7の各溝11に50kPaに加圧された空気
を,また他方のセパレータ8の各溝12に50kPaに
加圧された水素をそれぞれ流し,次いで電解質膜2にお
ける水生成量を絶対湿度計を用いて測定した。 III .電解質膜−電極集成体の製造 カーボンブラック粒子にPt粒子を担持させて触媒粒子
を調製した。触媒粒子におけるPt粒子の含有量は50
wt%である。また前記〔例−I〕で用いた高分子イオ
ン交換成分含有溶液(Nafion含有)と同様の溶液に,重
量比で高分子イオン交換成分:触媒粒子=1.25:2
となるように触媒粒子を混合し,次いでボールミルを用
いて触媒粒子の分散を図り,空気極3および燃料極4用
ペーストを調製した。さらに拡散層5,6として,複数
のカーボンブラック粒子およびバインダとしてのPTF
Eよりなる多孔質のカーボンペーパを調製した。
【0030】ペーストを,Pt量が0.5mg/cm2 とな
るように複数のカーボンペーパの片面にスクリーン印刷
し,次いで,それらペースト層に60℃,10分間の乾
燥処理を施し,さらに120℃にて減圧乾燥処理を施し
て,複数の,空気極3を有する拡散層5と,燃料極4を
有する拡散層6とを得た。
【0031】電解質膜2の実施例(1)の一面に,一方
の拡散層5の空気極3を当て,また他面に,他方の拡散
層6の燃料極4を当てて,80℃,5MPa,1分間の
条件で1次ホットプレスを行い,次いで160℃,4M
Pa,1分間の条件で2次ホットプレスを行って,電解
質膜−電極集成体ASを製作した。これを便宜上,実施
例(1)とする。
【0032】同様の方法で,電解質膜2の実施例(2)
〜(6)および比較例(1)〜(4)を用いて9種の電
解質膜−電極集成体ASを製作した。これらにおいて,
電解質膜2の実施例(2)〜(6)および比較例(1)
〜(4)を用いたものを,それぞれ便宜上,実施例
(2)〜(6)および比較例(1)〜(4)とする。 IV.発電電位の測定 電解質膜−電極集成体ASの実施例(1)の両側にそれ
ぞれセパレータ7,8を配置する等の作業を行って燃料
電池1を組立て,その燃料電池1を,動作温度85℃,
空気極3側の空気圧力100kPaおよび酸素利用率5
0%,燃料極4側の純水素圧力100kPaおよび純水
素利用率50%,空気および純水素の相対湿度50%の
条件で運転を行い,電流密度0.2A/cm2 時の電位
(V)を測定した。この電流密度は,前記低電流密度期
間のそれに該当する。
【0033】同様の測定を,電解質膜−電極集成体AS
の実施例(2)〜(6)および比較例(1)〜(4)を
用いた燃料電池1についても行った。 V.測定結果 表3は,実施例(1)〜(6)および比較例の(1)〜
(4)に関する電解質膜についての諸元および各種測定
値を示す。表中,MO粒子はモンモリロナイト粒子を意
味する。
【0034】
【表3】
【0035】表3から明らかなように,電解質膜2の実
施例(1)〜(6)が各種要件を満たしていることか
ら,それらを用いた燃料電池1における,電流密度0.
2A/cm2 時の発電電位が高くなっていることが判る。
【0036】電解質膜2の比較例(1),(2)におい
ては,Ptの分散量A1 がA1 <0.01g/cm2 であ
るか,A1 =0g/cm2 であるため,水生成量がゼロで
あり,その結果,それらを用いた燃料電池1における前
記発電電位が実施例を用いたものに比べて低い。また電
解質膜2の比較例(3),(4)においては,Ptの存
在により水の生成が行われるものの,TiO2 粒子およ
びSiO2 粒子の水保持能が低いため,それらを用いた
燃料電池1における前記発電電位が実施例を用いたもの
に比べて低くなる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば,前記のように構成する
ことにより,燃料電池において,発電開始後,OCVか
ら電流密度が低い期間,即ち,低電流密度期間の発電性
能を高め,延いては燃料電池の発電効率を向上させるこ
とが可能な電解質膜を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体高分子型燃料電池の概略側面図である。
【図2】電解質膜の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1……………固体高分子型燃料電池 2……………電解質膜 9……………膜主体 10…………層状ケイ酸塩粒子 CA…………触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 洋一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 斉藤 信広 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 4J002 CH071 CH091 CM041 CN011 CN031 DJ006 FB076 GQ00 5H026 AA06 EE02 EE12 HH00 HH06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子イオン交換成分よりなる膜主体
    (9)と,その膜主体(9)に分散する複数の層状ケイ
    酸塩粒子(10)とを有し,それら層状ケイ酸塩粒子
    (10)は,金属イオンをプロトンとイオン交換させる
    処理を施され,且つ水生成に寄与する触媒(CA)を担
    持しており,その触媒(CA)の分散量A 1 が0.01
    g/cm2 ≦A1 ≦0.1g/cm2 であり,またプロトン
    伝導度PcがPc>0.05S/cmであることを特徴と
    する,固体高分子型燃料電池の電解質膜。
  2. 【請求項2】 前記触媒CAはPt粒子である,請求項
    1記載の固体高分子型燃料電池の電解質膜。
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