JP2002202250A - ガス検出装置 - Google Patents

ガス検出装置

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JP2002202250A
JP2002202250A JP2000402114A JP2000402114A JP2002202250A JP 2002202250 A JP2002202250 A JP 2002202250A JP 2000402114 A JP2000402114 A JP 2000402114A JP 2000402114 A JP2000402114 A JP 2000402114A JP 2002202250 A JP2002202250 A JP 2002202250A
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block
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light source
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JP2000402114A
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English (en)
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Masaya Nanami
雅也 名波
Toshiyuki Suzuki
敏之 鈴木
Masayuki Watanabe
政之 渡辺
Yukio Araki
幸雄 荒木
Takeshi Tsukamoto
威 塚本
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Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化や外部応力によるガス容器の変形を
減少させてスペックルパターンの変化を抑え、電気信号
のドリフトを低減して正確なガス検出を行う。 【解決手段】 硬質材料を二分割した第一ブロック21お
よび第二ブロック22に内壁面が光拡散面11とされた凹部
23,24 をそれぞれ設け、各凹部23,24 の開口を合わせて
なる空間に被検出ガスを収容するガス容器3をなす。そ
して第一ブロック21の凹部23の開口に対して第二ブロッ
ク22の凹部24の開口が一部大きく形成された膨出開口部
24a を設け、この膨出開口部24a を蓋部材25にて閉塞す
る。また第一ブロック21の取付面21b および蓋部材25の
外壁面に対して面接触するように光源5を固定し、第一
ブロック21あるいは第二ブロック22の外壁面に対して面
接触するように受光器9を固定する。さらに光源5は、
第一ブロック21の取付面21bおよび蓋部材25の外壁面に
対する非接触面34b 側を放熱構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ吸収分光を
利用したガス検出装置に係り、特に目的とするガスの有
無の検知や濃度測定のためにガスを導入してレーザ光と
相互作用を行わせるガスセルを有するガス検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】レーザ吸収分光は、物質が固有の光波長
に対して大きな吸収をもつという性質を利用して、分析
などに用いられる分光技術の一種である。この技術をガ
ス分析の分野で応用することにより、目的とするガスの
検出や濃度測定が可能となる。
【0003】従来のガス検出装置の光学系の一例を図3
に示す。この光学系はレーザ光源51、ガスセル52お
よび受光器53より構成される。ガスセル52は、通
常、ガスを収容するための容器54、ガス導入孔55と
ガス排出孔56、およびレーザ光57が通過するための
第一の窓58と第二の窓59より構成される。レーザ光
源51より出射したレーザ光57は第1の窓58から入
射し、容器54内部に収容されたガスでその一部が吸収
され、第二の窓59より出射して受光器53に達する。
レーザ光57の波長を被検出ガスの吸収波長付近で変化
させると図4のようなガス吸収曲線がみられる。この曲
線上で大きな吸収を示す波長になるべく近い波長のレー
ザ光を用いて、該レーザ光のガスによる吸収の度合い、
すなわち受光器53で受光するレーザ光の光量の変化量
を測ることでガス濃度(ガス検出を含む)を知ることが
できる。
【0004】ところで、実際にガスの濃度測定を行うと
様々な原因による誤差が生じるが、その中でもレーザ光
の干渉によって発生するドリフトによる誤差は絶対値も
大きくまた対策も難しい。具体的には、レーザ光がガス
セルの窓を透過するときや受光器内部の光学系を透過す
るときに多重反射が生じ、これが元のレーザ光と干渉
し、光強度の変化として現れる。この強度変動が吸収曲
線に畳重した場合、あたかも被検出ガスの濃度が変化し
たかのごとく観測されてしまう。
【0005】そこで、光学的な多重反射を極力避けるた
め、従来では図5に示すような工夫がされてきた。この
例ではウェッジ形状のガラス板の両面に反射防止膜61
を施したものをガスセル52の窓材に用いている。この
ようにすることで多重反射による干渉の影響を減らすこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガスセ
ル52で多重反射を抑えても、受光器53の部分で同様
の問題が生じる。例えば受光器53にフォトダイオード
(以後、PDという。)を使用した場合、PD容器の窓
とPD素子表面の間で多重反射が生じ、これが測定誤差
となってしまう。このように干渉が原因となる誤差は、
光学系のさまざまな場所で生じる可能性があるため、全
ての光学部品において干渉が起こらないように改善して
いくことは難しい。
【0007】そこで、本件発明者等は、測定に用いる光
の多重反射による測定誤差を抑えたガス検出装置を既に
出願している(特開平2000−206035号公
報)。
【0008】上記特開平2000−206035号公報
に開示されるガス検出装置71では、可干渉性を有する
レーザ光を拡散させて可干渉性を崩す光拡散体をガスセ
ル内部もしくは外部の光路に設けることにより、干渉が
原因となる光学的ノイズ(以下、干渉ノイズと呼ぶ)を
低下させている。上記公報に開示されるガス検出装置の
一例として、図6に示すガス検出装置71では、ガス導
入孔72aとガス排出孔72bを有した被検出ガスを収
容するための容器72の形状を球とし、この容器72の
内壁面全面に反射型の光拡散体73を形成し、容器72
の壁面の外側に光源74と受光器75を装着した構成と
なっている。
【0009】ところで、図6に示すガス検出装置71を
採用した場合、容器72の内壁面全面に光拡散体73が
形成されるので、光源74からの発散光が光拡散体73
によって拡散されると、微小な凹凸の粗い面からなる光
拡散体73の光拡散によってスペックルを生じる。この
スペックルは、上記のようなレーザ光等の干渉性の高い
光で光学的に粗い表面を照らすときに起こる無秩序に分
布した暗点と明点である。スペックルは、粗い表面の微
細部分で再放射される多くの無秩序な要素波が複雑に干
渉することにより形成される。
【0010】一般的に、レーザ光などのコヒーレント光
を光学的粗面に照明すると、照明された表面はレーザ光
を反射してスペックルパターンを生ずる。
【0011】そして、上記のように発生するスペックル
パターンは、そのパターンの状態が変化しなければ、測
定誤差に影響を及ぼすことなく、正確なガス検出および
ガス濃度測定が可能である。
【0012】しかしながら、光源74が発する熱による
温度変化、容器72に送り込まれるガスの温度変化、装
置に組み込んだ回路の熱による温度変化等によって容器
72が変形すると、容器72の壁面に形成された光拡散
体73の面も変形するため、スペックルパターンもゆっ
くりと動いて変化してしまう。このスペックルパターン
の変化は、装置71の各所をネジ止めして設置する場
合、装置71に触れて容器72に僅かな歪みが生じて
も、同様に起こる現象である。そして、上記のように温
度変化や外部応力によってスペックルパターンが動いて
変化すると、受光器75の受光量に応じた電気信号にド
リフトが生じ、このドリフトによって測定誤差を招き、
正確なガス検出が行えないという問題が生じる。
【0013】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであり、温度変化による容器の変形や外部応
力によるガスセルの変形を減少させてスペックルパター
ンの変化を抑え、電気信号のドリフトを低減して正確な
ガス検出を行うことができるガス検出装置を提供するこ
とを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による請求項1に記載のガス検出装置は、一つの
硬質材料が二分割された第一ブロック21および第二ブ
ロック22にそれぞれ設けられた各凹部23,24の開
口を合わせてなる空間に被検出ガスを収容するガス容器
3と、前記第一ブロック21の凹部23の開口に対して
前記第二ブロック22の凹部24の開口が一部大きく形
成された膨出開口部24aと、該膨出開口部24aを閉
塞する蓋部材25と、該蓋部材25に形成された貫通孔
17を介して前記ガス容器3内に望むようにして前記第
一ブロック21の外壁面21bおよび前記蓋部材25の
外壁面に対して面接触して固定され、前記ガス容器3に
前記被検出ガスの有無や濃度を検出するための光を入射
する光源5と、前記光を拡散するように前記ガス容器3
の内壁面に形成された光拡散面11と、前記第一ブロッ
ク21あるいは前記第二ブロック22の外壁面に形成さ
れた貫通孔19を介して前記ガス容器3内に望むように
して前記第一ブロック21あるいは前記第二ブロック2
2の外壁面に対して面接触して固定され、前記光源5か
らの光の入射に伴う前記ガス容器3からの光を受光する
受光器9と、を備えたことを特徴とする。
【0015】請求項2に記載のガス検出装置は、請求項
1に記載のガス検出装置において、前記光源5は、前記
第一ブロック21の外壁面21bおよび前記蓋部材25
の外壁面に対する非接触面34b側が放熱構造とされて
いることを特徴とする。
【0016】請求項3に記載のガス検出装置は、請求項
1あるいは請求項2に記載のガス検出装置において、前
記膨出開口部24aから前記ガス容器3の内部に連なる
内壁面が前記光源5からの光を前記ガス容器3内に導く
如く湾曲形成されていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して具体的に説明する。図1は本発明のガス検出
装置の実施の形態を示す断面図、図2は前記ガス検出装
置を示す斜視図である。図1および図2に示すように、
ガス検出装置1は、主にガス容器3と、光源5と、受光
器9とから大略構成されている。
【0018】まず、ガス容器3は、被検出ガスが収容さ
れる所定形状の空間からなるガスセルとして構成されて
いる。ガス容器3は、剛性を有する一つの硬質材料、例
えば真鍮、アルミ、鉄、スーパーインバー等の金属、ガ
ラス、セラミックスを被検出ガスの種類に応じて使用し
ている。具体的には、例えば二酸化炭素(CO2 )、メ
タン(CH4 )、亜酸化窒素(N2 O)などのように腐
食性の無いガスに対しては金属製が好ましく、アンモニ
ア(NH3 )や塩化水素(HCl)などのように腐食性
が強いガスに対してはガラス製が好ましい。
【0019】ガス容器3は、上述の如く剛性を有する一
つの硬質材料からなり、この一つの硬質材料が二分割さ
れた第一ブロック21および第二ブロック22にそれぞ
れ設けられた各凹部23,24の開口を合わせることに
より構成される。本実施の形態での第一ブロック21お
よび第二ブロック22は、互いの面が直角をなす六面体
の硬質材料を、その対向する各側面に鉛直して平滑に分
割することにより構成されている。また、各凹部23,
24は、第一ブロック21と第二ブロック22との分割
した平滑面21a,22aに設けられている。そして、
第一ブロック21の凹部23は、円形の開口をなし、且
つ、湾曲した内壁面をなす半球状に形成されている。こ
れに対し第二ブロック22の凹部24は、凹部23と同
形の半球状がさらに側部に拡張されて湾曲した内壁面を
なし、且つ、円形開口の一部が大きく形成された膨出開
口部24aを有した長円開口をなす。これら凹部23,
24は、第一ブロック21と第二ブロック22との平滑
面21a,22aを、例えば旋盤やフライス加工により
くり抜くことにより形成される。
【0020】ガス容器3の内壁面をなす各凹部23,2
4の内壁面には、微小な凹凸面からなる光拡散面11が
形成されている。この光拡散面11は、各凹部23,2
4の内壁面に、例えば放電加工やホーニング処理を施し
て梨子地状に形成される。この他、光拡散面11は、ア
ルミやステンレスなどの金属や、ガラス等の反射性とさ
れた表面をフロスト状に仕上げたものや、これらの表面
にアルミや金を蒸着したもの、もしくは反射率の大きな
粉末(ポリテトラフロロエチレン,硫酸バリウム,硫黄
等)を塗布したものが利用できる。
【0021】また、ガス容器3を構成する場合には、第
一ブロック21と第二ブロック22との平滑面21a,
22aを突き合わせて凹部23と凹部24とを合わせ
る。この際、凹部23よりも一部大きく形成された凹部
24の膨出開口部24aは、板状の蓋部材25によって
閉塞される。この蓋部材25は、図1および図2に示す
ように、膨出開口部24aを閉塞する内壁面が、第一ブ
ロック21の平滑面21aと面一となるように一体に形
成されている。また、蓋部材25の凹部24側に向く内
壁面にも、上記光拡散面11が形成されている。
【0022】蓋部材25が一体とされた第一ブロック2
1の平滑面21a(蓋部材25の内壁面を含む)と、第
二ブロック22の平滑面22aとの互いの接触部位の間
には、ガス容器3(各凹部23,24)の内部の気密を
保持する図示しないシール部材が介在されている。この
シール部材は、例えば第二ブロック22の平滑面22a
に、凹部24の周囲を取り囲むように形成された図示し
ない無端状の溝に嵌挿されるOリング等で構成される。
そして、第一ブロック21(蓋部材25を含む)および
第二ブロック22には、各平滑面21a,22aを介し
て通過する図示しない取付穴が複数形成されており、こ
の取付穴に図示しないボルトを挿通して図示しないナッ
トで締めつけることにより第一ブロック21と第二ブロ
ック22とが固定されるとともに、その間にシール部材
が挟持されてガス容器3の内部の気密が保持される。
【0023】上記ガス容器3には、被検出ガスを導入す
るガス導入孔13と、被検出ガスを排出するガス排出孔
15とが設けられている。本実施の形態では、第一ブロ
ック21の半球状の凹部23の中心位置にガス導入孔1
3(あるいはガス排出孔15)が設けられ、これと対向
する第二ブロック22の凹部24の位置にガス排出孔1
5(あるいはガス導入孔13)が設けられている。これ
により、ガス容器3の内部には、一定量の被検出ガスが
ガス導入孔13より導入され収容される。ガス容器3の
内部に収容された被検出ガスの検出および濃度測定が終
了した場合には、ガス容器3の内部の被検出ガスがガス
排出孔15から排出される。その後、次の検出および濃
度測定の対象となる被検出ガスがガス導入孔13から導
入され、ガス置換が行われる。なお、ガス導入孔13と
ガス排出孔15は、収容する被検出ガスの置換速度を考
慮して対向する配置とされていることが好ましい。ま
た、図1で示すガス導入孔13とガス排出孔15には、
ガスを通す管状部材が設けられている。
【0024】蓋部材25には、第一の貫通孔17が設け
られている。第一の貫通孔17からは、光源5からの発
散光がガス容器3の内部に入射される。また、第二ブロ
ック22には、第二の貫通孔19が設けられている。第
二の貫通孔19からは、受光器9に向けてガス容器3の
内部からの拡散光が出射される。なお、第一の貫通孔1
7と光源5との間、第二の貫通孔19と受光器9との間
は、図示しないが例えばOリング等のシール部材を用い
て気密が保てる構造となっている。
【0025】次に、光源5は、半導体レーザ(LD)を
採用したレーザ光源として構成されている。図1に示す
ように、光源5は、素子両端面からレーザ光を発散する
半導体レーザ(LD)30、電子冷却素子31、参照用
ガスセル32、参照用受光器33が密閉容器34内に収
容されたユニット構造となっている。電子冷却素子31
は、その上に配設される半導体レーザ30を正確に温度
制御するためのものである。また、参照用ガスセル32
および参照用受光器33は、半導体レーザ30からの後
方光を利用して半導体レーザ30の発振波長を被検出ガ
スの吸収スペクトルの中心波長に合わせるためのもので
ある。このため、密閉容器34は、半導体レーザ30の
後方光の光軸方向(参照用ガスセル32および参照用受
光器33の配置される方向)に長手状の直方体形状をな
す。
【0026】光源5は、半導体レーザ30より前方光が
出射される出射面と対向して密閉容器34の端面に設け
られたガラス等の窓部35が、第一の貫通孔17からガ
ス容器3の内部を望むように気密を保って固定される。
光源5の固定に際しては、蓋部材25が連なる第一ブロ
ック21の側部の外壁面である平滑な取付面21bに対
し、密閉容器34の長手状の側部に設けられた取付片3
4aを第一ブロック21側にネジ等(図示せず)によっ
て固定する。これにより、光源5は、第一の貫通孔17
を有する蓋部材25の外壁面と、第一ブロック21の取
付面21b(外壁面)に対して面接触して固定されるこ
ととなる。
【0027】なお、光源5の窓部35は、半導体レーザ
30から出射されるレーザ光の透過に伴う多重反射を防
ぐように構成され、例えばウエッジ形状のガラス板の両
面に反射防止膜を施したものが採用されることが好まし
い。
【0028】また、上記の如く第一ブロック21に固定
された光源5は、密閉容器34において、第一ブロック
21の取付面21b側とは相反する側である非接触面3
4b側の壁に沿って電子冷却素子31が配される。これ
により、半導体レーザ30が発する熱は、第一ブロック
21とは相反する非接触面34b側から放熱される。さ
らに、非接触面34bには、熱伝達性の高い材質からな
り、複数のフィンを有した放熱器(図示せず)が取り付
けられている。このように、光源5は、第一ブロック2
1および蓋部材25に対する非接触面34b側が放熱構
造とされている。
【0029】上記光源5では、第一の貫通孔17を介し
てガス容器3の内部に発散光を照射する。この発散光
は、第二ブロック22に設けられた凹部24の膨出開口
部24aから、凹部24がなす内壁面に沿って照射され
る。
【0030】次に、受光器9は、例えばフォトダイオー
ドで構成され、第二ブロック22に対し、ガス容器3の
第二の貫通孔19からガス容器3の内部を望むようにし
て固定される。受光器9の固定に際しては、受光器9の
外筐としてフォトダイオード等を収容する収容器37に
取付片37aが設られ、第二ブロック22の第二の貫通
孔19を設けた外壁面に、取付片37aを囲む取付凹部
38が設けられている。そして、取付凹部38内の平滑
面に取付片37aをネジ等(図示せず)によって固定す
る。
【0031】なお、第二の貫通孔19は、第一の貫通孔
17を介してガス容器3の内部に出射された光源5から
の発散光を直接受けない範囲に配されている。これによ
り、受光器9は、光源5からの発散光を直接受けること
なく配置される。また、第二の貫通孔19は、光源5か
らの発散光を直接受けることなく配置されれば第一ブロ
ック21側に同様にして固定してもよい。また、図2に
示す本実施の形態は、受光器9が、光源5からの発散光
を直接受けない位置で複数(二個)配されている例であ
る。このように、受光器9を複数設ければ、光源5から
の光をより多く受光し受光感度を向上することが可能と
なる。
【0032】上記受光器9では、光源5から発散光が出
射されると、被検出ガスが収容されたガス容器3の内部
にて光拡散面11で拡散された拡散光を受光する。そし
て、被検出ガスにて吸収された拡散光の受光量に応じた
電気信号を出力する。
【0033】上述したガス検出装置1では、ガス導入孔
13からガス容器3の内部に被検出ガスが収容された状
態で光源5が駆動されると、第一の貫通孔17を介して
光源5からの発散光がガス容器3の内部に照射される。
この発散光は、ガス容器3の内壁面にある光拡散面11
によって様々に拡散される。さらに、拡散面によって拡
散されたレーザ光は、ガス容器3の内部で複数回反射す
る。そして、複数回の反射により様々な経路を経たレー
ザ光は、第二の貫通孔19を介して受光器9により受光
される。受光器9では、受光量に応じた電気信号を出力
する。なお、受光器9に達するレーザ光には、光拡散面
11での複数回の拡散によって微少な明暗パターンであ
るスペックルパターンが生じる。
【0034】ガス容器3の内部にて光源5から受光器9
に至るレーザ光は、被検出ガスに吸収される。これによ
り、受光器9では、受光量が変化して出力する電気信号
にレベル変動が生じる。即ち、電気信号のレベル変動に
よりガスの有無が検出され、且つ、レベル差によりガス
の濃度が検出されることとなる。
【0035】光源5からの発散光は、光拡散面11での
複数回の反射によって受光器9に達する際には入射した
発散光が積分されて受光強度が大きくなりS/Nが良好
となる。さらに、ガス容器3の内部にて、被検出ガスと
レーザ光の相互作用長が長くなるためガスによるレーザ
光の吸収の割合が大きくなる。
【0036】ところで、上記構成にて、光源5は、密閉
容器34の長手状とされた側の面、および取付片34a
が、ガス容器3を構成する硬質材料の第一ブロック21
の平滑な取付面21bに対して十分な接触面積をとって
しっかりと密着固定されている。また、受光器9は、収
容器37の取付片37aが、第二ブロック22の外壁面
に設けられた取付凹部38内の平滑面に対して十分な接
触面積をとってしっかりと密着固定されている。これに
より、外部応力によるガス容器3の変形によって生じる
スペックルパターンの変動を抑えることができる。
【0037】また、光源5は、密閉容器34において、
第一ブロック21の取付面21b側とは相反する側であ
る非固定面34b側の壁に沿って電子冷却素子31が配
されており、且つ、非接触面34bには、放熱器(図示
せず)が取り付けられている。これにより、光源5が発
する熱による温度変化や、装置に組み込んだ回路の熱に
よる温度変化によるガス容器3の変形によって生じるス
ペックルパターンの変動を抑えることができる。
【0038】このように、外部応力や熱によるガス容器
3の変形によって生じるスペックルパターンの変動を抑
えるので、その結果、受光器9が出力する受光量に応じ
た電気信号のドリフトを低減でき、ガスの有無および濃
度測定の検出精度の向上を図ることができる。
【0039】また、上述したガス検出装置1では、光源
5から照射される発散光を、凹部24の膨出開口部24
aから凹部24に連なる湾曲した内壁面(光拡散面1
1)に沿って照射するようにしている。これにより、発
散光が光拡散面11で反射する反射回数が増して、より
光が拡散されるのでガス容器3内部における散乱光の光
強度分布のムラが低減して受光器9における光強度変動
の改善を図ることができる。
【0040】以上により、干渉が原因となる光学的ノイ
ズが極めて小さくなるため、受光器では被検出ガスの光
吸収による光強度変化だけが受光でき、安定なガス検出
および濃度測定が可能となる。
【0041】なお、上述した実施の形態では、第一ブロ
ック21に設けた凹部23が半球状で円形開口をなし、
第二ブロック22に設けた凹部24が半球状を側部に拡
張した長円開口をなして膨出開口部24aを形成してい
るが、この形状に限らない。例えば、凹部23が1/4
球状で反円形開口をなし、凹部24が半球状で円形開口
をなして膨出開口部24aを形成してもよい。このよう
に、凹部24が凹部23に対して一部大きく形成された
膨出開口部24aをなせば、凹部23,24の形状に限
定はない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明による請求項
1に記載のガス検出装置は、硬質材料が二分割された第
一ブロックおよび第二ブロックにそれぞれ設けられた各
凹部の開口を合わせてガス容器をなすように構成し、第
一ブロックの凹部の開口に対して第二ブロックの凹部の
開口が一部大きく形成された膨出開口部を閉塞する蓋部
材を設け、蓋部材の貫通孔を介してガス容器に光を入射
する光源を、第一ブロックの外壁面および前記蓋部材の
外壁面に対して面接触して固定し、さらに、光源からの
光の入射に伴うガス容器からの光を受光する受光器を、
第一ブロックあるいは第二ブロックの外壁面に対して面
接触して固定している。これにより、光源および受光器
が十分な接触面積をとってしっかりと密着固定されるた
め、外部応力によるガス容器の変形によって生じるスペ
ックルパターンの変動を抑えることができ、受光器が出
力する受光量に応じた電気信号のドリフト(干渉ノイ
ズ)が低減し、従来よりも正確なガス検出及び濃度測定
を行うことができる。
【0043】請求項2に記載のガス検出装置は、光源に
おいて、第一ブロックの外壁面および蓋部材の外壁面に
対する非接触面側が放熱構造とされている。これによ
り、光源が発する熱による温度変化や、装置に組み込ん
だ回路の熱による温度変化によるガス容器の変形によっ
て生じるスペックルパターンの変動を抑えることがで
き、受光器が出力する受光量に応じた電気信号のドリフ
ト(干渉ノイズ)が低減し、従来よりも正確なガス検出
及び濃度測定を行うことができる。
【0044】請求項3に記載のガス検出装置は、膨出開
口部からガス容器の内部に連なる内壁面が、光源からの
光をガス容器内に導く如く湾曲形成されている。これに
より、上記効果を得るとともに、さらに光源から照射さ
れる光が光拡散面で反射する反射回数が増して、より光
が拡散されるのでガス容器内部における散乱光の光強度
分布のムラが低減して受光器における光強度変動の改善
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス検出装置の実施の形態を示す断面
図。
【図2】前記ガス検出装置を示す斜視図。
【図3】従来のガス検出装置の光学系の一例を示す図。
【図4】ガス吸収曲線を示す図。
【図5】従来のガス検出装置の構成を示す図。
【図6】従来のガス検出装置の他の構成を示す図。
【符号の説明】
1…ガス検出装置、3…ガス容器、5…光源、9…受光
器、11…光拡散面、17…第一の貫通孔(貫通孔)、
19…第二の貫通孔(貫通孔)、21…第一ブロック、
21b…取付面(外壁面)、22…第二ブロック、23
…凹部、24…凹部、24a…膨出開口部、25…蓋部
材、34b…非接触面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 政之 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 (72)発明者 荒木 幸雄 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 (72)発明者 塚本 威 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 Fターム(参考) 2G057 AA01 AB02 AC03 BA05 BB01 BB08 BD03 DA10 DB08 EA06 2G059 AA01 BB01 DD12 DD13 DD18 EE01 EE12 GG01 GG02 HH01 KK04 NN01 NN02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの硬質材料が二分割された第一ブロ
    ック(21)および第二ブロック(22)にそれぞれ設
    けられた各凹部(23,24)の開口を合わせてなる空
    間に被検出ガスを収容するガス容器(3)と、 前記第一ブロックの凹部の開口に対して前記第二ブロッ
    クの凹部の開口が一部大きく形成された膨出開口部(2
    4a)と、 該膨出開口部を閉塞する蓋部材(25)と、 該蓋部材に形成された貫通孔(17)を介して前記ガス
    容器内に望むようにして前記第一ブロックの外壁面(2
    1b)および前記蓋部材の外壁面に対して面接触して固
    定され、前記ガス容器に前記被検出ガスの有無や濃度を
    検出するための光を入射する光源(5)と、 前記光を拡散するように前記ガス容器の内壁面に形成さ
    れた光拡散面(11)と、 前記第一ブロックあるいは前記第二ブロックの外壁面に
    形成された貫通孔(19)を介して前記ガス容器内に望
    むようにして前記第一ブロックあるいは前記第二ブロッ
    クの外壁面に対して面接触して固定され、前記光源から
    の光の入射に伴う前記ガス容器からの光を受光する受光
    器(9)と、 を備えたことを特徴とするガス検出装置。
  2. 【請求項2】 前記光源(5)は、前記第一ブロック
    (21)の外壁面(21b)および前記蓋部材(25)
    の外壁面に対する非接触面(34b)側が放熱構造とさ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のガス検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記膨出開口部(24a)から前記ガス
    容器(3)の内部に連なる内壁面が前記光源(5)から
    の光を前記ガス容器内に導く如く湾曲形成されているこ
    とを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載のガス
    検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006038765A (ja) * 2004-07-29 2006-02-09 Hamamatsu Photonics Kk 吸収計測装置
JP4486433B2 (ja) * 2004-07-29 2010-06-23 浜松ホトニクス株式会社 吸収計測装置

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